説明

駆動力制御装置

【課題】登り坂を走行する際に、よりドライバビリティを向上させることの可能な駆動力制御装置を提供する。
【解決手段】現在地から先方の勾配情報を、ナビゲーションシステムから取得し、変速比毎に定められた所定の範囲の勾配情報を用いて勾配計算値を算出し、算出した勾配計算値が車速毎の所定の閾値を超えるか否か判定し、閾値を超えると判定した場合に当該変速比を規制変速比として設定し、設定された規制変速比が選択されないよう変速比を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、駆動力制御装置に関し、特に、登り坂を走行する際に、よりドライバビリティを向上させることの可能な駆動力制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
坂やコーナーを走行する際に、車両の変速制御を自動で行う装置が知られている。例えば、特許文献1には、予め保持した情報の中から自車位置に関する勾配情報(例えば、高速道路や山岳道路を区別する情報)を取り出し、登坂路走行判定を表示することにより、登坂路走行判定の精度を向上することを目的とした車両の自動変速制御装置が開示されている。
【0003】
また、例えば、特許文献2および特許文献3には、道路形状に応じた変速段制御を行う際、ナビゲーション情報から取得した道路曲率および道路勾配率を基づき、変速段の上限を設定し、その範囲で変速段制御をおこなう車両制御装置が開示されている。
【0004】
また、例えば、特許文献4には、現在地から特定地点までの距離と道路勾配に基づき、変速段の上限を設定し、その範囲で変速段制御をおこなう車両制御装置が開示されている。
【0005】
【特許文献1】特開平2−309049号公報
【特許文献2】特開平10−308068号公報
【特許文献3】特許第3601435号公報
【特許文献4】特開平10−122342号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記の従来の変速制御装置では、勾配情報の取得する範囲を、全てのギヤにおいて一定にしており、使用中のギヤの変速比に応じて変更していないため、登り坂を走行する際に、ドライバビリティが悪くなるという問題点があった。例えば、従来技術では、勾配までの距離が短い場合でも不要なアップシフトをしてしまう場合があった。具体的には、車両から勾配までの距離が短い場合、本来は、ギヤを3速に設定したまま走行すべきところを、従来技術では、勾配までの距離が短いにもかかわらず3速から4速までアップシフトし、勾配が始まってから4速から3速までダウンシフトするという、不要なシフトチェンジを行う場合があった。一方、勾配までの距離が長い場合は、従来技術では、アップシフトしないでローギヤで定速のまま走行することになり、必要以上に高いエンジン回転数になってしまったり、必要以上のエンジンブレーキが効いてしまったりして、運転者が違和感を感じる場合があった。例えば、車両から勾配までの距離が長い場合、本来は、ギヤを3速から4速にアップシフトし、平坦路を走行し、勾配が始まってから4速から3速にダウンシフトすべきところを、従来技術では、勾配までの距離が長いにもかかわらず、3速のまま平坦路を低速で走行してしまう場合があった。
【0007】
上記問題点を鑑み、本発明の目的は、登り坂を走行する際に、よりドライバビリティを向上させることの可能な駆動力制御装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の駆動力制御装置は、ナビゲーションシステムに接続され、車速に応じて変速比を自動制御する駆動力制御装置において、現在地から先方の勾配情報を、前記ナビゲーションシステムから取得する勾配情報取得手段と、前記変速比毎に定められた所定の範囲の前記勾配情報を用いて勾配計算値を算出し、算出した前記勾配計算値が前記車速毎の所定の閾値を超えるか否か判定し、前記閾値を超えると判定した場合に当該変速比を規制変速比として設定する規制変速比設定手段と、規制変速比設定手段により設定された前記規制変速比が選択されないよう前記変速比を制御する変速比制御手段と、を備えたことを特徴としている。
【0009】
本発明の駆動力制御装置において、前記所定の範囲は、前記変速比が大きいほど短い距離の範囲であること、を特徴としている。
【0010】
本発明の駆動力制御装置において、前記所定の範囲は、前記変速比が大きいほど短い時間分の車両が移動する距離の範囲であること、特徴としている。
【0011】
本発明の駆動力制御装置において、前記規制変速比設定手段は、前記所定の範囲の前記勾配情報の平均値、最大値、または、積分値を前記勾配計算値として算出すること、特徴としている。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、登り坂を走行する際、勾配までの距離が短い場合に、不要なアップシフトを規制することができるので、よりドライバビリティを向上させることが可能となる。
【0013】
また、本発明によれば、登り坂を走行する際、勾配までの距離が長い場合、運転者にとって違和感のある低シフト(ローギヤ)走行を抑制することができるので、必要以上のエンジンブレーキ、および、高いエンジン回転数を抑えた効率的な走行が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の駆動力制御装置の一実施形態につき図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0015】
図1から図9を参照して、一実施形態について説明する。本実施形態は、登り坂を走行する際に勾配の情報に基づいて変速比を制御する駆動力制御装置において、よりドライバビリティを向上させることが可能な駆動力制御装置に関する。
【0016】
図1および図2は、本駆動力制御装置における、ギヤの変速比に応じて勾配情報の取得範囲を選択する処理の概要を説明する図である。図1に示すように、走行中の車両は、先方の勾配情報に基づいて、アップシフト制御の上限を設定し、その設定範囲においてギヤのシフトチェンジを行っている。本駆動力制御装置は、ギヤの変速比に応じて勾配情報の取得範囲の長さを変更しているので、図1において、4速では勾配情報の取得範囲が短く、6速では勾配情報の取得範囲が長くなっており、走行中の車両は、ギヤを4速または5速に設定している。また、図2に示すように、車両が勾配に近づき勾配までの距離が短くなった場合は、4速および5速のギヤは禁止ギヤ段となり、ギヤを3速に設定するようアップシフト規制制御を行っている。
【0017】
すなわち、本駆動力制御装置は、登り坂を走行する際に、自動変速機とナビゲーションシステム装置とを連携制御し、勾配情報に基づいた最適変速比を算出し、この算出した最適変速比に基づいて、変速比を制御する登坂制御(例えば、自動変速機の変速制御(アップシフト規制制御))を実行する。
【0018】
このため、本駆動力制御装置は、現在地から先方の勾配情報を、ナビゲーションシステムから取得し、変速比毎に定められた所定の範囲の勾配情報を用いて勾配計算値を算出し、算出した勾配計算値が車速毎の所定の閾値を超えるか否か判定し、閾値を超えると判定した場合に当該変速比を規制変速比として設定し、設定された規制変速比が選択されないよう変速比を制御するよう構成される。ここで、所定の範囲は、変速比が大きいほど短い距離の範囲であってもよく、変速比が大きいほど短い時間分の車両が移動する距離の範囲であってもよい。また、所定の範囲の勾配情報の平均値、最大値、または、積分値を勾配計算値として算出してもよい。
【0019】
これにより、勾配までの距離が短い場合は、不要なアップシフトを抑えることが可能になり、また、勾配までの距離が長い場合には、アップシフトしないでローギヤで定速のまま走行することで、運転者に違和感を感じさせてしまうことなく、アップシフトを許可することができる。よって、エンジン回転が必要以上に高くならず、また必要以上のエンジンブレーキが掛からないようにすることができ、本駆動力制御装置により、運転者の感覚に合った登坂制御をすることが可能となる。
【0020】
本実施形態の構成としては、以下の(1)から(6)の構成を備えていることが前提となる。
(1)パワートレーン制御装置(PTM、HVシステム制御装置でも可)
(2)エンジンECU、変速機ECU、HV−ECU(HVシステムの場合)
(3)スロットル開度センサ、アクセル開度センサ、車速センサ、ブレーキセンサ
(4)ナビゲーションシステム
(5)エンジン−AT間通信
(6)AT−ナビ間通信
【0021】
図3は、本実施形態に係る駆動力制御装置の概略構成図である。図3において、符号10は有段の自動変速機、40はエンジンである。自動変速機10は、電磁弁121a、121b、121cへの通電/非通電により油圧が制御されて5段変速が可能である。図3では、3つの電磁弁121a、121b、121cが図示されるが、電磁弁の数は3に限定されない。電磁弁121a、121b、121cは、制御回路130からの信号によって駆動される。
【0022】
スロットル開度センサ114は、エンジン40の吸気通路41内に配置されたスロットルバルブ43の開度を検出する。アクセル開度検出部113は、アクセルペダルの開度を検出する。エンジン回転数センサ116は、エンジン40の回転数を検出する。車速センサ122は、車速に比例する自動変速機10の出力軸120cの回転数を検出する。シフトポジションセンサ123は、シフトポジションを検出する。パターンセレクトスイッチ117は、変速パターンを指示する際に使用される。加速度センサ90は、車両の減速度(減速加速度)を検出する。ブレーキ操作量検出部111は、ブレーキ装置の操作量を検出する。
【0023】
ナビゲーションシステム装置95は、自車両を所定の目的地に誘導することを基本的な機能としており、演算処理装置と、車両の走行に必要な情報(地図、直線路、カーブ、登降坂、高速道路など)が記憶された情報記憶媒体と、自立航法により自車両の現在位置や道路状況を検出し、地磁気センサやジャイロコンパス、ステアリングセンサを含む第1情報検出装置と、電波航法により自車両の現在位置、道路状況などを検出するためのもので、GPSアンテナやGPS受信機などを含む第2情報検出装置等を備えている。
【0024】
道路勾配計測・推定部118は、CPU131の一部として設けられることができる。道路勾配計測・推定部118は、加速度センサ90により検出された加速度に基づいて、道路勾配を計測又は推定するものであることができる。また、道路勾配計測・推定部118は、平坦路での加速度を予めROM133に記憶させておき、実際に加速度センサ90により検出した加速度と比較して道路勾配を求めるものであることができる。
【0025】
制御回路130は、スロットル開度センサ114、アクセル開度検出部113、エンジン回転数センサ116、車速センサ122、シフトポジションセンサ123、加速度センサ90、ブレーキ操作量検出部111の各検出結果を示す信号を入力し、また、パターンセレクトスイッチ117のスイッチング状態を示す信号を入力する。
【0026】
制御回路130は、周知のマイクロコンピュータによって構成され、CPU131、RAM132、ROM133、入力ポート134、出力ポート135、及びコモンバス136を備えている。入力ポート134には、上述の各センサ114、113、116、122、123、90、111からの信号、上述のスイッチ117からの信号、ナビゲーションシステム装置95からの信号が入力される。出力ポート135には、電磁弁駆動部138a、138b、138cが接続されている。
【0027】
ROM133には、予め図5および図6の制御ブロック図に示す動作(制御ステップ)が記述されたプログラムが格納されているとともに、自動変速機10のギヤ段を変速するための変速マップ及び変速制御の動作(図示せず)が格納されている。制御回路130は、入力した各種制御条件に基づいて、自動変速機10の変速を行う。
【0028】
図4〜図6を参照して、本実施形態の動作について説明する。図4は、本発明の駆動力制御装置の登坂制御用勾配算出処理に用いる先方勾配取得の表を示す図である。図5に示す制御フローは、登坂制御用勾配算出処理が実施されている場合に実行されるものである。また、図6に示す制御フローは、登坂判定制御処理が実施されている場合に実行されるものである。
【0029】
[ステップSA−1]
まず、本実施形態における登坂制御用勾配算出処理の動作について、図4および図5を参照して説明する。図5のステップSA−1では、制御回路130により、上述の各センサ114、113、116、122、123、90、111から、アクセル開度、車速(ペラシャフト回転数)、蛇角、原動機(例えば、エンジンやモータ等)のトルク、および、ブレーキ信号等が読み込まれる。ステップSA−1の次に、ステップSA−2に進む。
【0030】
[ステップSA−2]
ステップSA−2では、制御回路130により、所定先の道路の勾配に関する信号が、ナビゲーションシステム装置95から入力される。すなわち、制御回路130は、現在地から先方の勾配情報を、ナビゲーションシステム装置95から取得する。ステップSA−2の次に、ステップSA−3に進む。
【0031】
[ステップSA−3]
ステップSA−3では、制御回路130により、上述の従来の方法を用いて、現在の勾配が算出される。ステップSA−3の次に、ステップSA−4に進む。
【0032】
[ステップSA−4]
ステップSA−4では、制御回路130により、登坂制御に用いる勾配が、各禁止ギヤ段用毎に算出される。すなわち、制御回路130は、変速比毎に定められた所定の範囲の勾配情報を用いて勾配計算値を算出する。ここで、所定の範囲は、変速比が大きいほど短い距離の範囲であってもよく、変速比が大きいほど短い時間分の車両が移動する距離の範囲であってもよい。またここで、制御回路130は、所定の範囲の勾配情報の平均値、最大値、または、積分値を勾配掲載値として算出してもよい。
【0033】
ここで、図4に示すように、各禁止ギヤ段は、変速比の小さいハイギヤ側のn段では、L×5m先の勾配を取得するよう取得範囲が長くなっており、一方で、変速比の大きいローギヤ側のn−4段では、Lm先の勾配を取得するよう取得範囲が短くなっている。ステップSA−4の次に、ステップSA−5に進む。
【0034】
[ステップSA−5]
図5に戻り、ステップSA−5では、制御回路130により、登坂制御用勾配算出処理フローがリターンされる。以上で、登坂制御用勾配算出処理の動作の説明を終える。
【0035】
[ステップSB−1]
つぎに、登坂判定制御処理の動作について、図6を参照して説明する。図6のステップSB−1では、制御回路130により、n−x段の判定用勾配が、n−x段の判定用登坂閾値を超えるか否かが判定される。すなわち、制御回路130は、図5のステップSA−4にて、制御回路130により算出された勾配計算値が、車速毎の所定の閾値を超えるか否かを判定する。ステップSB−1:Yesの場合、ステップSB−2に進み、ステップSB−1:Noの場合は、ステップSB−3に進む。
【0036】
[ステップSB−2]
ステップSB−1にて、制御回路130により、n−x段の判定用勾配がn−x段の判定用登坂閾値を超えると判定された場合(ステップSB−1:Yes)、制御回路130により、n−x段の使用が禁止され、アップシフト制御が規制される。すなわち、制御回路130は、閾値を超えると判定した場合に変速比を規制変速比として設定し、設定された規制変速比以下の変速比が選択されないよう変速比を制御する。ステップSB−2の次に、ステップSB−3に進む。
【0037】
[ステップSB−3]
ステップSB−3では、制御回路130により、登坂判定制御処理フローがリターンされる。以上で、登坂判定制御処理の動作の説明を終える。
【0038】
本実施形態によれば、以下の効果を奏することができる。
【0039】
本実施形態では、現在地から先方の勾配情報を、ナビゲーションシステムから取得し、変速比毎に定められた所定の範囲の勾配情報を用いて勾配計算値を算出し、算出した勾配計算値が車速毎の所定の閾値を超えるか否か判定し、閾値を超えると判定した場合に当該変速比を規制変速比として設定し、設定された規制変速比が選択されないよう変速比を制御している。これにより、登り坂を走行する際、勾配までの距離が短い場合、不要なアップシフトを規制することができ、よりドライバビリティを向上させることが可能となる。また、勾配までの距離が長い場合、運転者にとって違和感のある低シフト(ローギヤ)走行を抑制することができ、必要以上のエンジンブレーキ、および、高いエンジン回転数を抑えた効率的な走行が可能となる。
【0040】
従来技術によれば、図7及び図9に示すように、従来技術では、勾配までの距離が短い場合でも不要なアップシフトをしてしまう場合があった(図7および図8参照)。一方、勾配までの距離が長い場合は、従来技術では、アップシフトしないでローギヤで定速のまま走行することになり、必要以上に高いエンジン回転数になってしまったり、必要以上のエンジンブレーキが効いてしまったりして、運転者が違和感を感じる場合があった(図9参照)。
【0041】
これに対して、本実施形態によれば、現在地から先方の勾配情報を、ナビゲーションシステムから取得し、変速比毎に定められた所定の範囲の勾配情報を用いて勾配計算値を算出し、算出した勾配計算値が車速毎の所定の閾値を超えるか否か判定し、閾値を超えると判定した場合に当該変速比を規制変速比として設定し、設定された規制変速比が選択されないよう変速比を制御する。よって、図7〜図9に示すように、図7では、ギヤが4速に設定され、5速への不要なアップシフトがなくなり、図8のように、勾配までの距離が短い場合は、ギヤが3速に設定されままであり、不要なアップシフトがなくなっている。また、図9のように、勾配までの距離が長い場合は、ギヤを5速まで不要にアップシフトすることなく、また、ギヤを3速に設定したまま平坦路を低速で走行することなく、ギヤを3速から4速までアップシフトし、勾配前で3速に戻している。
【0042】
尚、図7から図9において、実線で囲んだ四角の中の数字は、制御有り時の最適変速段を示しており、点線の四角の中の数字は、従来の方法を実施した場合の変速段を示している。
【0043】
また、上記各実施形態における変速機として、CVT、HVの適用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明の駆動力制御装置の概要を説明するための図である。
【図2】本発明の駆動力制御装置の概要を説明するための他の図である。
【図3】本発明の駆動力制御装置の概略構成図である。
【図4】本発明の駆動力制御装置の登坂制御用勾配算出処理に用いる先方勾配取得の表を示す図である。
【図5】本発明の駆動力制御装置の登坂制御用勾配算出処理の動作を示すフローチャートである。
【図6】本発明の駆動力制御装置の登坂判定制御処理の動作を示すフローチャートである。
【図7】本発明の駆動力制御装置における効果を説明するための図である。
【図8】本発明の駆動力制御装置における効果を説明するための他の図である。
【図9】本発明の駆動力制御装置における効果を説明するための他の図である。
【符号の説明】
【0045】
10 自動変速機
40 エンジン
43 スロットルバルブ
90 加速度センサ
95 ナビゲーションシステム装置
111 ブレーキ操作量検出部
113 アクセル開度検出部
114 スロットル開度センサ
116 エンジン回転数センサ
117 パターンセレクトスイッチ
118 道路勾配計測・推定部
122 車速センサ
123 シフトポジションセンサ
130 制御回路
131 CPU
133 ROM

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ナビゲーションシステムに接続され、車速に応じて変速比を自動制御する駆動力制御装置において、
現在地から先方の勾配情報を、前記ナビゲーションシステムから取得する勾配情報取得手段と、
前記変速比毎に定められた所定の範囲の前記勾配情報を用いて勾配計算値を算出し、算出した前記勾配計算値が前記車速毎の所定の閾値を超えるか否か判定し、前記閾値を超えると判定した場合に当該変速比を規制変速比として設定する規制変速比設定手段と、
規制変速比設定手段により設定された前記規制変速比が選択されないよう前記変速比を制御する変速比制御手段と、
を備えたことを特徴とする駆動力制御装置。
【請求項2】
請求項1に記載の駆動力制御装置において、
前記所定の範囲は、前記変速比が大きいほど短い距離の範囲であること、
を特徴とする駆動力制御装置。
【請求項3】
請求項1に記載の駆動力制御装置において、
前記所定の範囲は、前記変速比が大きいほど短い時間分の車両が移動する距離の範囲であること、
を特徴とする駆動力制御装置。
【請求項4】
請求項1に記載の駆動力制御装置において、
前記規制変速比設定手段は、
前記所定の範囲の前記勾配情報の平均値、最大値、または、積分値を前記勾配計算値として算出すること、
を特徴とする駆動力制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−115270(P2009−115270A)
【公開日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−291260(P2007−291260)
【出願日】平成19年11月8日(2007.11.8)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】