駐車場情報提供サーバ、駐車場情報表示装置、駐車場情報提供方法及びそのプログラム
【課題】駐車料金の情報をユーザに適切に表示することを課題とする。
【解決手段】駐車場情報提供サーバは、駐車場に関する情報を示す駐車場情報をユーザに表示するナビゲーション装置などの駐車場情報表示装置に対し駐車場情報を提供する。駐車場情報提供サーバは、記憶手段と、送受信手段と、取得手段と、算出手段とを備える。記憶手段は、複数の駐車場情報を記憶するとともに、複数の駐車場について、駐車時間帯と駐車料金との関係を示す料金マップを記憶している。受信手段は、ユーザの指示位置を示すユーザ指示位置と駐車開始時刻と駐車時間とを駐車場情報表示装置より受信する。取得手段は、指示位置を含む一定範囲内にある駐車場の駐車場情報を記憶手段より取得する。算出手段は、駐車開始時刻と駐車時間とに基づいて、料金マップを用いて、指示位置を含む一定範囲内にある駐車場の駐車料金を算出する。
【解決手段】駐車場情報提供サーバは、駐車場に関する情報を示す駐車場情報をユーザに表示するナビゲーション装置などの駐車場情報表示装置に対し駐車場情報を提供する。駐車場情報提供サーバは、記憶手段と、送受信手段と、取得手段と、算出手段とを備える。記憶手段は、複数の駐車場情報を記憶するとともに、複数の駐車場について、駐車時間帯と駐車料金との関係を示す料金マップを記憶している。受信手段は、ユーザの指示位置を示すユーザ指示位置と駐車開始時刻と駐車時間とを駐車場情報表示装置より受信する。取得手段は、指示位置を含む一定範囲内にある駐車場の駐車場情報を記憶手段より取得する。算出手段は、駐車開始時刻と駐車時間とに基づいて、料金マップを用いて、指示位置を含む一定範囲内にある駐車場の駐車料金を算出する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーション装置などに駐車場情報を提供する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ナビゲーション装置において、ドライバに目的地近辺の駐車場までの案内を行う技術が各種提案されている。例えば、以下の特許文献1には、ナビゲーション装置において、目的地などの近辺の駐車場を検索して、料金順や駐車可能台数などの各種条件に応じて、駐車場の情報をリスト表示し、その中でドライバにより選択された駐車場に案内する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−214866号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、駐車料金は駐車開始時刻や駐車時間などによって変わり、駐車時間帯と駐車料金との関係を示す料金表は駐車場の管理会社毎に設定が異なる。そのため、特許文献1に記載の技術では、ユーザにとって、どの駐車場に駐車するのが一番得なのかを把握することが難しい。
【0005】
本発明が解決しようとする課題としては、上記のようなものが例として挙げられる。本発明は、駐車料金の情報をユーザに適切に表示することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明は、駐車場に関する駐車場情報をユーザに表示する駐車場情報表示装置に対し駐車場情報を提供する駐車場情報提供サーバであって、複数の駐車場について、駐車場情報と、駐車時間帯と駐車料金との関係を示す料金マップとを記憶する記憶手段と、ユーザの指示位置と駐車開始時刻と駐車時間とを前記駐車場情報表示装置より受信する受信手段と、前記指示位置を含む一定範囲内にある駐車場の駐車場情報を前記記憶手段より取得する取得手段と、前記駐車開始時刻と前記駐車時間とに基づいて、前記料金マップを用いて、前記指示位置を含む一定範囲内にある駐車場の駐車料金を算出する算出手段と、前記取得手段により取得された駐車場情報と前記算出手段により算出された駐車料金の情報とを対応付けて前記駐車場表示装置に送信する送信手段と、を備えることを特徴とする。
【0007】
請求項3に記載の発明は、複数の駐車場について、駐車場情報と、駐車時間帯と駐車料金との関係を示す料金マップとを記憶する記憶手段と、ユーザの指示位置を含む一定範囲内にある所定の施設の駐車場情報を前記記憶手段より取得する取得手段と、ユーザにより入力された駐車開始時刻と駐車時間とに基づいて、前記料金マップを用いて、前記指示位置を含む一定範囲内にある駐車場の駐車料金を算出する算出手段と、前記取得手段に取得された駐車場情報と前記算出手段により算出された駐車料金とを対応付けてユーザに対して表示する表示手段と、を備えることを特徴とする。
【0008】
請求項4に記載の発明は、駐車場に関する駐車場情報をユーザに表示する駐車場情報表示装置に対し駐車場情報を提供するとともに、複数の駐車場について、駐車場情報と、駐車時間帯と駐車料金との関係を示す料金マップとを記憶する記憶手段を有する駐車場情報提供サーバにより行われる駐車場情報提供方法であって、ユーザの指示位置と駐車開始時刻と駐車時間とを前記駐車場情報表示装置より受信する受信工程と、前記指示位置を含む一定範囲内にある駐車場の駐車場情報を前記記憶手段より取得する取得工程と、前記駐車開始時刻と前記駐車時間とに基づいて、前記料金マップを用いて、前記指示位置を含む一定範囲内にある駐車場の駐車料金を算出する算出工程と、前記取得工程により取得された駐車場情報と前記算出工程により算出された駐車料金の情報とを対応付けて前記駐車場表示装置に送信する送信工程と、を備えることを特徴とする。
【0009】
請求項5に記載の発明は、駐車場に関する駐車場情報をユーザに表示する駐車場情報表示装置に対し駐車場情報を提供するとともに、複数の駐車場について、駐車場情報と、駐車時間帯と駐車料金との関係を示す料金マップとを記憶する記憶手段を有する駐車場情報提供サーバにより実行される駐車場情報提供プログラムであって、ユーザの指示位置と駐車開始時刻と駐車時間とを前記駐車場情報表示装置より受信する受信手段、前記指示位置を含む一定範囲内にある駐車場の駐車場情報を前記記憶手段より取得する取得手段、前記駐車開始時刻と前記駐車時間とに基づいて、前記料金マップを用いて、前記指示位置を含む一定範囲内にある駐車場の駐車料金を算出する算出手段、前記取得手段により取得された駐車場情報と前記算出手段により算出された駐車料金の情報とを対応付けて前記駐車場表示装置に送信する送信手段、として前記駐車場情報提供サーバを機能させることを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】ナビゲーションシステムの概略構成を示す図である。
【図2】ナビゲーション装置の構成を示す図である。
【図3】サーバの構成を示す図である。
【図4】サーバDBより取得される駐車場情報の一例を示している。
【図5】駐車場情報と駐車料金とを表示画面上に表示したときの一例である。
【図6】時間帯と駐車料金との関係を示す料金表の一例である。
【図7】駐車場情報と駐車料金とを表示画面上に表示したときの一例である。
【図8】時間帯に応じた駐車料金が曜日によって変わる駐車料金の一例である。
【図9】各駐車場の駐車料金を求める駐車料金算出処理を示すフローチャート。
【図10】各駐車場の駐車料金を求める駐車料金算出処理を示すフローチャート。
【図11】駐車場情報と駐車料金とを表示画面上に表示したときの他の例である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の1つの観点では、駐車場に関する駐車場情報をユーザに表示する駐車場情報表示装置に対し駐車場情報を提供する駐車場情報提供サーバであって、複数の駐車場について、駐車場情報と、駐車時間帯と駐車料金との関係を示す料金マップとを記憶する記憶手段と、ユーザの指示位置を示す指示位置と駐車開始時刻と駐車時間とを前記駐車場情報表示装置より受信する受信手段と、前記指示位置を含む一定範囲内にある駐車場の駐車場情報を前記記憶手段より取得する取得手段と、前記駐車開始時刻と前記駐車時間とに基づいて、前記料金マップを用いて、前記指示位置を含む一定範囲内にある駐車場の駐車料金を算出する算出手段と、前記取得手段により取得された駐車場情報と前記算出手段により算出された駐車料金の情報とを対応付けて前記駐車場表示装置に送信する送信手段と、を備える。
【0012】
上記の駐車場情報提供サーバは、駐車場に関する情報を示す駐車場情報をユーザに表示するナビゲーション装置などの駐車場情報表示装置に対し駐車場情報を提供する。駐車場情報提供サーバは、ハードディスクなどの記憶手段と、通信装置などの受信手段および送信手段と、CPU(Central Processing Unit)などの取得手段および算出手段とを備える。記憶手段は、複数の駐車場について、駐車場情報と、駐車時間帯と駐車料金との関係を示す料金マップとを記憶している。受信手段は、ユーザの指示位置を示すユーザ指示位置と駐車開始時刻と駐車時間とを駐車場情報表示装置より受信する。取得手段は、指示位置を含む一定範囲内にある駐車場の駐車場情報を記憶手段より取得する。算出手段は、駐車開始時刻と駐車時間とに基づいて、料金マップを用いて、指示位置を含む一定範囲内にある駐車場の駐車料金を算出する。送信手段は、取得手段により取得された駐車場情報と算出手段により算出された駐車料金の情報とを対応付けて駐車場表示装置に送信する。これにより、駐車開始時刻および駐車時間に応じた適切な駐車料金をユーザに示すことが可能となる。
【0013】
上記の駐車場情報提供サーバの他の一態様は、前記記憶手段は、複数の駐車場について、曜日および駐車時間帯と駐車料金との関係を示す料金マップを記憶し、前記受信手段は、前記駐車開始時刻およびその日付を含む駐車開始日時と、前記駐車時間とを前記駐車場情報表示装置より受信し、前記算出手段は、前記駐車開始日時と前記駐車時間とに基づいて、前記料金マップを用いて、前記指示位置を含む一定範囲内にある駐車場の駐車料金を算出する。このようにすることで、料金体系の曜日による変化にも対応させて駐車料金を算出することが可能となる。
【0014】
本発明の他の観点では、駐車場情報表示装置は、例えばナビゲーション装置であり、複数の駐車場について、駐車場情報と、駐車時間帯と駐車料金との関係を示す料金マップとを記憶する記憶手段と、ユーザの指示位置を含む一定範囲内にある所定の施設の駐車場情報を前記記憶手段より取得する取得手段と、ユーザにより入力された駐車開始時刻と駐車時間とに基づいて、前記料金マップを用いて、前記指示位置を含む一定範囲内にある駐車場の駐車料金を算出する算出手段と、前記取得手段に取得された駐車場情報と前記算出手段により算出された駐車料金とを対応付けてユーザに対して表示する表示手段と、を備える。この駐車場情報表示装置によっても、駐車開始時刻および駐車時間に応じた適切な駐車料金をユーザに示すことが可能となる。
【0015】
本発明の更なる他の観点では、駐車場に関する駐車場情報をユーザに表示する駐車場情報表示装置に対し駐車場情報を提供するとともに、複数の駐車場について、駐車場情報と、駐車時間帯と駐車料金との関係を示す料金マップとを記憶する記憶手段を有する駐車場情報提供サーバにより行われる駐車場情報提供方法であって、ユーザの指示位置を示すユーザ指示位置と駐車開始時刻と駐車時間とを前記駐車場情報表示装置より受信する受信工程と、前記指示位置を含む一定範囲内にある駐車場の駐車場情報を前記記憶手段より取得する取得工程と、前記駐車開始時刻と前記駐車時間とに基づいて、前記料金マップを用いて、前記指示位置を含む一定範囲内にある駐車場の駐車料金を算出する算出工程と、前記取得工程により取得された駐車場情報と前記算出工程により算出された駐車料金の情報とを対応付けて前記駐車場表示装置に送信する送信工程と、を備える。この方法によっても、駐車開始時刻および駐車時間に応じた適切な駐車料金をユーザに示すことが可能となる。
【0016】
本発明の更なる他の観点では、駐車場に関する駐車場情報をユーザに表示する駐車場情報表示装置に対し駐車場情報を提供するとともに、複数の駐車場について、駐車場情報と、駐車時間帯と駐車料金との関係を示す料金マップとを記憶する記憶手段を有する駐車場情報提供サーバにより実行される駐車場情報提供プログラムであって、ユーザの指示位置を示すユーザ指示位置と駐車開始時刻と駐車時間とを前記駐車場情報表示装置より受信する受信手段、前記指示位置を含む一定範囲内にある駐車場の駐車場情報を前記記憶手段より取得する取得手段、前記駐車開始時刻と前記駐車時間とに基づいて、前記料金マップを用いて、前記指示位置を含む一定範囲内にある駐車場の駐車料金を算出する算出手段、前記取得手段により取得された駐車場情報と前記算出手段により算出された駐車料金の情報とを対応付けて前記駐車場表示装置に送信する送信手段、として前記駐車場情報提供サーバを機能させる。このプログラムによっても、駐車開始時刻および駐車時間に応じた適切な駐車料金をユーザに示すことが可能となる。
【実施例】
【0017】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例について説明する。
【0018】
[装置構成]
まず、実施例に係るナビゲーションシステムの構成について図1を用いて説明する。図1は、ナビゲーションシステムの構成を示す概略図である。
【0019】
図1には、ユーザが運転する車両CAが示されている。車両CAにはナビゲーション装置100が搭載されている。ナビゲーション装置100は、通信装置38を介して、センターCTのサーバ200と通信を行うことにより、サーバ200が有する情報を取得する。
【0020】
次に、ナビゲーション装置100の構成について図2を用いて説明する。図2は、車両CAに搭載されるナビゲーション装置100の装置構成を示す。
【0021】
図2に示すように、ナビゲーション装置100は、自立測位装置10、GPS受信器18、システムコントローラ20、ディスクドライブ31、データ記憶ユニット36、通信用インタフェース37、通信装置38、表示ユニット40、音声出力ユニット50、および、入力装置60を備えて構成されている。
【0022】
自立測位装置10は、加速度センサ11、角速度センサ12及び距離センサ13を含んで構成されている。加速度センサ11は、例えば圧電素子からなり、車両CAの加速度を検出し、加速度データを出力する。角速度センサ12は、例えば振動ジャイロからなり、車両CAの方向変換時における車両CAの角速度を検出し、角速度データ及び相対方位データを出力する。
【0023】
距離センサ13は、車両CAの車輪の回転に伴って発生されているパルス信号からなる車速パルスを計測する。
【0024】
GPS受信器18は、緯度及び経度情報等から車両CAの絶対的な位置を検出するために用いられるべき複数のGPS衛星からの測位用のデータ(GPSデータ)を含む下り回線データを搬送する電波19を受信する部分である。
【0025】
システムコントローラ20は、インタフェース21、CPU(Central Processing Unit)22、ROM(Read Only Memory)23及びRAM(Random Access Memory)24を含んでおり、ナビゲーション装置100全体の制御を行うように構成されている。
【0026】
インタフェース21は、加速度センサ11、角速度センサ12及び距離センサ13並びにGPS受信器18とのインタフェース動作を行う。そして、これらから、車速パルスの他、加速度データ、相対方位データ、角速度データ、GPS測位データ、絶対方位データ等をシステムコントローラ20に入力する。CPU22は、システムコントローラ20全体を制御する。ROM23は、システムコントローラ20を制御する制御プログラム等が格納された図示しない不揮発性メモリ等を有する。RAM24は、入力装置60を介して使用者により予め設定された経路データ等の各種データを読み出し可能に格納したり、CPU22に対してワーキングエリアを提供したりする。
【0027】
システムコントローラ20、CD−ROMドライブ又はDVD−ROMドライブなどのディスクドライブ31、データ記憶ユニット36、通信用インタフェース37、表示ユニット40、音声出力ユニット50、および、入力装置60は、バスライン30を介して相互に接続されている。
【0028】
ディスクドライブ31は、システムコントローラ20の制御の下、CD又はDVDといったディスク33から、音楽データ、映像データなどのコンテンツデータを読み出し、出力する。なお、ディスクドライブ31は、CD−ROMドライブ又はDVD−ROMドライブのうち、いずれか一方としてもよいし、CD及びDVDコンパチブルのドライブとしてもよい。データ記憶ユニット36は、例えば、HDDなどにより構成され、地図データなどのナビゲーション処理に用いられる各種データを記憶するユニットである。
【0029】
通信装置38は、サーバ200に対して情報の要求を送信するとともに、サーバ200より情報を受信する。通信装置38は、通信用インタフェース37を介して、サーバ200と送受信可能に構成されている。
【0030】
表示ユニット40は、システムコントローラ20の制御の下、各種表示データをディスプレイ44の表示画面上に表示する。例えば、表示データとして地図データを表示画面上に表示する場合には、システムコントローラ20は、データ記憶ユニット36より地図データを読み出し、表示ユニット40は、システムコントローラ20によってデータ記憶ユニット36より読み出された地図データを表示画面上に表示する。表示ユニット40は、バスライン30を介してCPU22から送られる制御データに基づいて表示ユニット40全体の制御を行うグラフィックコントローラ41と、VRAM(Video RAM)等のメモリからなり即時表示可能な画像情報を一時的に記憶するバッファメモリ42と、グラフィックコントローラ41から出力される画像データに基づいて、液晶、CRT(Cathode Ray Tube)等のディスプレイ44を表示制御する表示制御部43と、ディスプレイ44とを備えて構成されている。ディスプレイ44は、例えば対角5〜10インチ程度の液晶表示装置等からなり、車内のフロントパネル付近に装着される。
【0031】
音声出力ユニット50は、システムコントローラ20の制御の下、ディスクドライブ31、若しくはRAM24等からバスライン30を介して送られる音声デジタルデータのD/A(Digital to Analog)変換を行うD/Aコンバータ51と、D/Aコンバータ51から出力される音声アナログ信号を増幅する増幅器(AMP)52と、増幅された音声アナログ信号を音声に変換して車内に出力するスピーカ53とを備えて構成されている。
【0032】
入力装置60は、各種コマンドやデータを入力するための、キー、スイッチ、ボタン、リモコン、音声入力装置等から構成されている。入力装置60は、車内に搭載された当該車載用電子システムの本体のフロントパネルやディスプレイ44の周囲に配置される。また、ディスプレイ44がタッチパネル方式である場合には、ディスプレイ44の表示画面上に設けられたタッチパネルも入力装置60として機能する。
【0033】
ここで、システムコントローラ20は、ディスプレイ44の表示画面上に、地図データだけでなく、例えば目的地付近の駐車場に関する情報(以下、「駐車場情報」と称する)も表示する。具体的には、システムコントローラ20は、ユーザからの指示に応じて、通信装置38を介して、駐車場情報要求をサーバ200に送信して、サーバ200より駐車場情報を受信する。システムコントローラ20は、受信した駐車場情報をディスプレイ44の表示画面上に表示する。これらの処理は、システムコントローラ20がプログラムを実行することにより実現される。このナビゲーション装置100が本発明における駐車場情報表示装置として機能する。
【0034】
次に、サーバ200の構成について図3を用いて説明する。図3は、サーバ200の構成を示す概略図である。
【0035】
サーバ200は、例えばコンピュータであり、CPU210と、RAMやROMなどのメモリ211と、ハードディスク212と、ディスプレイなどの出力装置213と、キーボードやマウスなどの入力装置214と、通信装置215とを備える。これらの装置は、バス216を介して互いに接続されている。
【0036】
ハードディスク212は、複数の駐車場情報をデータベースとして記憶している。以下では、このデータベースを「サーバDB」と称する。通信装置215は、ナビゲーション装置100の通信装置38と送受信可能に構成されている。CPU210は、ナビゲーション装置100より駐車場情報要求を受信すると、要求に対応する駐車場情報をハードディスク212より取得して、ナビゲーション装置100へ送信する。この処理は、CPU210がプログラムを実行することにより実現される。このサーバ200が本発明における駐車場情報提供サーバとして機能する。以下では、サーバ200によるナビゲーション装置100への駐車場情報提供方法について説明する。
【0037】
[駐車場情報提供方法]
サーバ200による駐車場情報提供方法について具体的に説明する。
【0038】
最初に、比較のため、一般的な駐車場情報提供方法について説明する。
【0039】
まず、ユーザは、自車位置や目的地などの指示位置(以下、「ユーザ指示位置」と称する)、ユーザ指示位置近辺において検索したい施設の種類の指定をナビゲーション装置100に入力する。ここでは、検索したい施設として駐車場が指定される。従って、システムコントローラ20は、ユーザ指示位置を含む駐車場情報要求を、通信装置38を介してサーバ200に送信する。
【0040】
サーバ200は、ナビゲーション装置100より通信装置215を介して駐車場情報要求を受信する。そして、サーバ200において、CPU210は、受信したユーザ指示位置に基づいて、ユーザ指示位置を含む一定範囲内にある駐車場の駐車場情報をサーバDBより取得する。例えば、CPU210は、ユーザ指定位置を中心とした一定距離内にある駐車場の駐車場情報をサーバDBより取得する。ここで、一定距離は、ユーザ指示位置から例えば3分以内で走行可能な距離、具体的には1km程度に設定される。図4は、サーバDBより取得される駐車場情報の一例を示している。駐車場情報は、駐車場名を示す施設名情報と、駐車場の位置を示す位置情報と、駐車場についてのその他の情報を示すその他情報とを含んでいる。位置情報は、例えば緯度、経度で示され、図4に示す例では、(緯度、経度)=(Xi、Yi)(i:数字)で示されている。また、図4に示す例では、その他情報として、満車か否かを示す情報が示されている。具体的には、満車の場合には「満」で示され、空きがある場合には「空」で示されている。
【0041】
ここで、一般的な駐車場情報提供方法では、その他情報として、さらに、単位時間当たりの駐車料金の情報、例えば、1時間駐車した場合の駐車料金の情報が含まれている。CPU210は、サーバDBより取得した駐車場情報について、当該駐車料金の情報を基に、例えば駐車料金の安い順にリストしてナビゲーション装置100に送信し、ナビゲーション装置100は、受信した駐車場情報のリストをディスプレイ44の表示画面上に表示する。図5に、駐車場情報と駐車料金とを表示画面上に表示したときの例を示す。図5に示す例では、駐車場情報はリストDLsとして示されるものとし、ユーザ指示位置は自車位置ppであるとする。リストDLsでは、駐車場名と、ユーザ指示位置(ここでは自車位置pp)からの距離と、1時間当たりの駐車料金とが示されている。図5に示す例では、一例として、ユーザ指示からの距離が最も近い駐車場を破線で囲んで示し、駐車料金の最も安い駐車場を実線で囲んで示している。図5を見ると分かるように、この場合には、駐車場P5の駐車料金が一番安いことが分かる。
【0042】
ところで、実際には、駐車料金は駐車開始時刻や駐車時間などによっても変わる。例えば、3時間駐車する場合において、1時間当たりの駐車料金を単純に3倍した値が実際の駐車料金になるとは限らない。
【0043】
図6は、駐車時間帯と駐車料金との関係を示す料金表の一例である。図6において、丸印で囲んだ数字は、その駐車時間帯における最低料金を示している。
【0044】
図6を見ると分かるように、駐車時間帯に対する駐車料金は駐車場毎に異なっている。例えば、駐車開始時刻がAM10:00の場合において、駐車場P1では、1時間駐車すると800円になり、5時間以上駐車すると、最大料金2500円になる。ここで、最大料金とは、一定条件の下で、これ以上駐車料金が上がらない最大の駐車料金である。駐車場P1では、駐車時間が24時間以内であれば、駐車料金は最大料金を超えない。従って、駐車場P1では、12時間駐車すると2500円となる。それに対し、駐車開始時刻がAM10:00の場合において、駐車場P2では、1時間駐車すると800円になり、12時間駐車すると9600円になる。従って、駐車場P1、P2では、1時間駐車した場合の駐車料金は同じとなるものの、12時間駐車した場合の駐車料金は大きく異なる。
【0045】
図6を見ると分かるように、1時間駐車した場合の駐車料金で見ると駐車場P5の駐車料金が一番安くなっている。それに対し、12時間駐車した場合には、駐車場P4の駐車料金が一番安くなっている。つまり、1時間駐車した場合の駐車料金の最も安い駐車場がそのまま、12時間駐車した場合の駐車料金の最も安い駐車場になるとは限らない。このことを考慮すると、上述した一般的な駐車場情報提供方法では、1時間駐車した場合の駐車料金しかユーザに対し表示されないので、駐車開始時刻および駐車時間に応じて、どの駐車場に駐車するのが一番得なのかをユーザが把握するのは難しい。
【0046】
そこで、実施例に係る駐車場情報提供方法では、サーバ200は、駐車開始時刻および駐車時間の情報をナビゲーション装置100より受信し、受信した駐車開始時刻および駐車時間の情報を基に、例えば、図6に示した料金表を用いて、ユーザ指示位置を含む一定範囲内にある駐車場の駐車料金を算出することとする。以下、具体的に説明する。
【0047】
ユーザは、ユーザ指示位置に加え、駐車開始時刻および駐車時間をナビゲーション装置100に入力し、システムコントローラ20は、これらの情報を含む駐車場情報要求をサーバ200に送信する。
【0048】
サーバ200は、ナビゲーション装置100より駐車場情報要求を受信する。そして、サーバ200において、CPU210は、受信したユーザ指示位置に基づいて、ユーザ指示位置を含む一定範囲内にある駐車場の駐車場情報をサーバDBより取得する(図4参照)。ここで、サーバ200において、ハードディスク212は、図6に示した料金表を、駐車時間帯と駐車料金との関係を示すマップ(以下、「料金マップ」と称する)として記憶している。CPU210は、ナビゲーション装置100より受信した駐車開始時刻および駐車時間を基に、料金マップを用いて、ユーザ指示位置を含む一定範囲内にある各駐車場の駐車料金を算出する。
【0049】
CPU210は、サーバDBより取得した駐車場情報と算出した駐車料金とを対応づけてナビゲーション装置100に送信する。ナビゲーション装置100は、受信した駐車場情報と駐車料金とをディスプレイ44の表示画面上に表示する。
【0050】
図7は、駐車場情報と駐車料金とを表示画面上に表示したときの例を示している。図7に示す例では、ユーザにより指定された駐車開始時刻および駐車時間がそれぞれAM10:00および12時間となっている場合の駐車料金が示されている。図7を見ると分かるように、この場合には、駐車場P4の駐車料金が一番安いことをユーザが認識することができる。つまり、この方法によれば、駐車開始時刻および駐車時間に応じて、どの駐車場に駐車するのが一番得なのかをユーザが把握することができる。なお、図7に示す例においても、一例として、ユーザ指示位置からの距離が最も近い駐車場を破線で囲んで示し、駐車料金の最も安い駐車場を実線で囲んで示している。このように、ユーザ指示位置からの距離が最も近い駐車場と、駐車料金の最も安い駐車場とに何かしらの目印をつけて表示することで、ユーザは、駐車場までの距離と駐車料金との間でどちらを優先するかを決めやすくなる。なお、図7に示す例では、駐車場P4が、ユーザ指示位置からの距離が最も近く、かつ、駐車料金が最も安くなっている。
【0051】
このように、駐車開始時刻情報および駐車時間情報を基に、料金マップを用いて、ユーザ指示位置を含む一定範囲内にある各駐車場の駐車料金を算出することにより、駐車開始時刻および駐車時間に応じた適切な駐車料金をユーザに示すことが可能となる。
【0052】
ここで、図6に示した料金表では、駐車時間帯に応じた駐車料金が示されていたが、この駐車時間帯に応じた駐車料金は曜日によって変わることがある。その場合の例について、図8を用いて説明する。
【0053】
図8は、駐車時間帯に応じた駐車料金が曜日によって変わる駐車場の一例を示している。図8に示す駐車場の例では、火曜日から土曜日までの駐車料金を平日料金とし、日曜日および祝日の駐車料金を休日料金とし、月曜日の駐車料金を特殊日料金とし、平日料金、休日料金、特殊日料金のそれぞれで各駐車時間帯に応じた駐車料金を異ならせている。
【0054】
ここで、2009年10月4日(日)15:00から10月6日(火)15:00まで駐車したときの駐車料金の算出方法について説明する。
【0055】
まず、2009年10月4日(日)15:00から24:00(即ち、2009年10月5日(月)0:00)までは、休日料金であり、駐車料金は30分間300円で推移する。日付が変わり、日曜日から月曜日になると、休日料金から特殊日料金となる。従って、2009年10月5日(月)0:00から8:00までは、駐車料金は60分間100円で推移し、2009年10月5日(月)8:00から24:00(即ち、2009年10月6日(火)0:00)までは、駐車料金は20分間100円で推移する。日付が変わり、月曜日から火曜日になると、特殊日料金から平日料金となる。従って、2009年10月6日(火)0:00から8:00までは、駐車料金は60分間100円で推移し、2009年10月6日(火)8:00から15:00までは、駐車料金は20分間100円で推移することになる。
【0056】
このことから分かるように、駐車料金の料金体系は曜日によって変わる場合もあるため、好適には、料金マップは、駐車時間帯と駐車料金との関係のみを示すマップではなく、曜日および駐車時間帯と駐車料金との関係を示すマップとするのが望ましい。なお、ここで、曜日とは、日、月、火、水、木、金、土の各曜日に加え、祝日か否かをも含んだ概念であるとする。これは、上述したように、祝日であるか否かによって、駐車料金の料金体系が変わることがあるためである。
【0057】
この場合、ユーザは、駐車開始時刻だけでなく、その日付をも含んだ駐車開始日時をナビゲーション装置100に入力するものとし、サーバ200のCPU210は、駐車開始日時を基に、曜日および駐車時間帯と駐車料金との関係を示す料金マップを用いて、ユーザ指示位置を含む一定範囲内にある駐車場の駐車料金を算出することとする。このようにすることで、料金体系の曜日による変化にも対応させた駐車料金を算出することが可能となる。
【0058】
次に、各駐車場の駐車料金を求める駐車料金算出処理について、図9、図10のフローチャートを用いて説明する。図9、図10のフローチャートに示す算出処理は、サーバ200において、CPU210がプログラムを実行することにより実現される。なお、以下の処理は、ユーザ指示位置を含む一定範囲内にある各駐車場について行われるものとする。
【0059】
まず、ステップS101において、CPU210は、ユーザにより指定された駐車開始日時および駐車時間をナビゲーション装置100より取得する。ここで、続くステップS102において、CPU210は、駐車開始日時に駐車時間を加えることにより駐車終了日時を算出する。この後、CPU210は、ステップS103の処理へ進む。
【0060】
ステップS103において、CPU210は、駐車時刻ワーク変数へ駐車開始日時を代入するとともに、駐車料金ワーク変数および最終駐車料金の値として初期値「0」を代入する。ここで、最終駐車料金とは、駐車開始日時から駐車終了日時までの駐車料金、即ち、算出したい駐車料金である。この後、CPU210は、ステップS104の処理へ進む。
【0061】
ステップS104において、CPU210は、駐車時刻ワーク変数が駐車終了日時よりも前の日時となっているか否かについて判定する。CPU210は、駐車時刻ワーク変数が駐車終了日時よりも前の日時となっていると判定した場合には(ステップS104:Yes)、ステップS105の処理へ進み、駐車時刻ワーク変数が駐車終了日時以後の日時となっていると判定した場合には(ステップS104:No)、ステップS117の処理へ進む。
【0062】
ステップS105において、CPU210は、駐車時刻ワーク変数が最大料金時間帯内にあるか否かについて判定する。CPU210は、駐車時刻ワーク変数が最大料金時間帯内にない場合には(ステップS105:No)、ステップS107の処理へ進み、駐車時刻ワーク変数が最大料金時間帯内にある場合には(ステップS105:Yes)、ステップS106の処理へ進む。ステップS106において、CPU210は、最終駐車料金に最大料金を加算し、ステップS107の処理へ進む。
【0063】
ステップS107において、CPU210は、駐車時刻ワーク変数の日付を基に、駐車時刻ワーク変数の曜日を算出する。ここで、CPU210は、駐車時刻ワーク変数の曜日として、日、月、火、水、木、金、土の各曜日のいずれに該当するかを算出するとともに、祝日であるか否かをも算出する。これは、図9でも述べたように、祝日であるか否かによって、駐車料金の料金体系が変わることがあるためである。この後、CPU210は、ステップS108の処理へ進む。
【0064】
ステップS108において、CPU210は、駐車時刻ワーク変数の曜日および駐車開始時刻を基に、当該曜日および駐車開始時刻に対応する通常料金と当該通常料金が適用される単位時間とを料金マップより取得する。続くステップS109において、CPU210は、曜日を基に、当該曜日における最大料金を料金マップより取得する。なお、ここで、CPU210は、最大料金時間帯が決まっている場合には、最大料金に加え、当該最大料金時間帯も料金マップより取得する。また、CPU210は、最大料金の適用時間が決まっている場合には、最大料金に加え、最大料金の適用時間も取得する。この後、CPU210は、ステップS110の処理へ進む。
【0065】
ステップS110において、CPU210は、ステップS109にて取得された通常料金を駐車料金ワーク変数に加算したときの値が最大料金よりも大きくなっているか否かについて判定する。CPU210は、通常料金を駐車料金ワーク変数に加算したときの値が最大料金よりも大きくなっていると判定した場合には(ステップS110:Yes)、ステップS111の処理へ進む。ステップS111において、CPU210は、駐車料金ワーク変数に最大料金を代入した後、ステップS113の処理へ進む。
【0066】
一方、ステップS110において、CPU210は、通常料金を駐車料金ワーク変数に加算したときの値が最大料金以下となっていると判定した場合には(ステップS110:No)、ステップS112の処理へ進む。ステップS112において、CPU210は、駐車料金ワーク変数に通常料金を加えた値を新たな駐車料金ワーク変数とし、ステップS113の処理へ進む。
【0067】
ステップS113において、CPU210は、駐車時刻ワーク変数に単位時間を加えた時刻が料金変更される次の駐車時間帯になるか否かについて判定する。例えば、図6に示した例で言うと、駐車開始時刻がAM10:00の場合において、駐車場P1では、単位時間10分当たり駐車料金は200円となる。しかしながら、30分を超えた時間帯になると、駐車料金は600円とはならずに400円となる。つまり、駐車場P1では、駐車時間が30分を超えると料金変更がされる次の駐車時間帯になる。
【0068】
CPU210は、駐車時刻ワーク変数に単位時間を加えた時刻が料金変更される次の駐車時間帯になると判定した場合には(ステップS113:Yes)、ステップS114の処理へ進む。ステップS114において、CPU210は、料金変更される次の駐車時間帯の開始時刻を駐車時刻ワーク変数に代入し、ステップS116の処理へ進む。
【0069】
一方、ステップS113において、CPU210は、駐車時刻ワーク変数に単位時間を加えた時刻が料金変更される次の駐車時間帯にならないと判定した場合には(ステップS113:No)、ステップS115の処理へ進む。ステップS115において、CPU210は、駐車時刻ワーク変数に単位時間を加えた値を新たな駐車時刻ワーク変数とし、ステップS116の処理へ進む。
【0070】
ステップS116において、CPU210は、最終駐車料金に駐車料金ワーク変数を加えた値を新たな最終駐車料金として、ステップS104の処理へ進む。
【0071】
ステップS104において、先にも述べたように、CPU210は、駐車時刻ワーク変数が駐車終了日時よりも前の日時となっているか否かについて判定し、駐車時刻ワーク変数が駐車終了日時よりも前の日時となっていると判定した場合には(ステップS104:Yes)、ステップS105の処理へ進み、上述の処理を繰り返す。一方、CPU210は、駐車時刻ワーク変数が駐車終了日時以後の日時となっていると判定した場合には(ステップS104:No)、ステップS117の処理へ進む。
【0072】
ステップS117において、CPU210は、最終駐車料金に駐車料金ワーク変数を加えた値を新たな最終駐車料金として算出し、算出された最終駐車料金をナビゲーション装置100へ送信する。この後、CPU210は、本算出処理を終了する。このようにすることで、料金体系の曜日による変化にも対応させて駐車料金を算出することが可能となる。
【0073】
以上に述べたように、実施例に係る駐車場情報提供方法では、サーバ200は、駐車開始時刻および駐車時間を基に、料金マップを用いて、ユーザ指示位置を含む一定範囲内にある各駐車場の駐車料金を算出する。これにより、駐車開始時刻および駐車時間に応じた適切な駐車料金をユーザに示すことが可能となる。
【0074】
[変形例]
なお、本発明は、上述した各実施例に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う燃費表示装置もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
【0075】
例えば、駐車場情報と駐車料金とをディスプレイ44の表示画面上に表示する方法としては、図7に示されるものには限られない。駐車場情報と駐車料金とをディスプレイ44の表示画面上に表示する方法としては、図11に示すようなものであっても良い。
【0076】
図11(a)は、ユーザにより選択される表示モードの表示例を示している。図11(a)に示す表示例では、表示したい周辺施設の施設情報として「駐車場」がユーザにより選択されると、駐車料金の安い順に表示する「満空−安い順」モードを指定することが可能に構成されている。ユーザが「満空−安い順」モードを指定すると、図11(b)に示すような表示がされる。
【0077】
図11(b)に示す表示例では、12時間駐車した場合における駐車料金の安い順に駐車場が示されている。ここで、図11(b)に示す表示例では、満車か否かの状態を示すマークMK1が表示されるとともに、最大料金の有無を示すマークMK2が表示されている。ナビゲーション装置100は、駐車場情報のその他情報を基に、マークMK1を表示する。これにより、ユーザは、表示された駐車場について、満車か否かの状態を知ることができる。一方、最大料金の有無を示すマークMK2については、サーバ200が、料金マップを基に、各駐車場についての最大料金の有無を求める。そして、ナビゲーション装置100は、最大料金の有無を示す情報をサーバ200より取得し、当該情報を基に、マークMK2を表示する。これにより、ユーザは、表示された駐車場について、最大料金の有無を知ることができる。
【0078】
また、上述した実施例では、駐車場が満車か否かにかかわらず、サーバ200は、駐車開始時刻および駐車時間を基に、料金マップを用いて、ユーザ指示位置を含む一定範囲内にある各駐車場の駐車料金を算出して、算出した駐車料金を駐車場情報に対応づけてナビゲーション装置に送信するとしているが、本発明を適用可能な実施例としてはこれに限られない。このようにする代わりに、サーバ200は、満車となっていない駐車場についてのみ、駐車場情報を取得するとともに、料金マップを用いて駐車料金を算出し、取得した駐車場情報に当該駐車料金を対応づけてナビゲーション装置に送信するとしても良い。この場合、ナビゲーション装置100は、満車となっていない駐車場情報および駐車料金のみをディスプレイ44に表示する。
【0079】
また、料金マップは、上述したような駐車場の管理会社に応じた情報だけでなく、駐車場の場所や、ユーザの個別事情も含んで構成されるとしても良い。例えば、同じ管理会社であっても、駐車場の場所によって料金体系が異なることがある(例えば、都市部だと500円/hなのに対し、郊外部では300円/hとなることがあり、あるいは、近くに別の駐車場がある場合にもディスカウントされることがある)。また、ユーザが特定の管理会社の駐車場を継続使用した場合には、駐車料金がディスカウントされることもある。さらには、ユーザは、管理会社と提携しているデパートで買い物を行う際において、当該管理会社の駐車場を利用する場合にも、駐車料金がディスカウントされることがある。そこで、サーバ200は、例えば、ユーザ指示位置やユーザに関する情報(特定の管理会社の駐車場の使用回数等)を基に、料金マップを変更するとしても良い。このようにすることで、ユーザの行動体系に応じた細やかな駐車場料金を当該ユーザに表示することができる。なお、ユーザに関する情報は、サーバ200が記憶するとしても良いし、ナビゲーション装置100よりサーバ200が取得するとしても良い。
【0080】
また、上述した各実施例では、サーバ200が、駐車場情報をサーバDBより取得し、駐車料金を算出するとしているが、これに限られるものではない。このようにする代わりに、ナビゲーション装置100において、駐車場情報が記憶されたデータベースおよび上述した料金マップがデータ記憶ユニット36に記憶されるとし、ナビゲーション装置100が上述したサーバ200と同様の処理を行うとしても良い。即ち、ナビゲーション装置100は、ユーザに入力されたユーザ指示位置を含む一定範囲内にある駐車場の駐車場情報をデータ記憶ユニット36より取得する。そして、ナビゲーション装置100は、ユーザにより入力された駐車開始時刻および駐車時間を基に、データ記憶ユニット36に記憶された料金マップを用いて、ユーザ指示位置を含む一定範囲内にある各駐車場の駐車料金を算出し、取得した駐車場情報と対応付けて当該駐車料金を表示する。これによっても、駐車開始時刻および駐車時間に応じた適切な駐車料金をユーザに示すことが可能となる。
【符号の説明】
【0081】
100 ナビゲーション装置
200 サーバ
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーション装置などに駐車場情報を提供する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ナビゲーション装置において、ドライバに目的地近辺の駐車場までの案内を行う技術が各種提案されている。例えば、以下の特許文献1には、ナビゲーション装置において、目的地などの近辺の駐車場を検索して、料金順や駐車可能台数などの各種条件に応じて、駐車場の情報をリスト表示し、その中でドライバにより選択された駐車場に案内する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−214866号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、駐車料金は駐車開始時刻や駐車時間などによって変わり、駐車時間帯と駐車料金との関係を示す料金表は駐車場の管理会社毎に設定が異なる。そのため、特許文献1に記載の技術では、ユーザにとって、どの駐車場に駐車するのが一番得なのかを把握することが難しい。
【0005】
本発明が解決しようとする課題としては、上記のようなものが例として挙げられる。本発明は、駐車料金の情報をユーザに適切に表示することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明は、駐車場に関する駐車場情報をユーザに表示する駐車場情報表示装置に対し駐車場情報を提供する駐車場情報提供サーバであって、複数の駐車場について、駐車場情報と、駐車時間帯と駐車料金との関係を示す料金マップとを記憶する記憶手段と、ユーザの指示位置と駐車開始時刻と駐車時間とを前記駐車場情報表示装置より受信する受信手段と、前記指示位置を含む一定範囲内にある駐車場の駐車場情報を前記記憶手段より取得する取得手段と、前記駐車開始時刻と前記駐車時間とに基づいて、前記料金マップを用いて、前記指示位置を含む一定範囲内にある駐車場の駐車料金を算出する算出手段と、前記取得手段により取得された駐車場情報と前記算出手段により算出された駐車料金の情報とを対応付けて前記駐車場表示装置に送信する送信手段と、を備えることを特徴とする。
【0007】
請求項3に記載の発明は、複数の駐車場について、駐車場情報と、駐車時間帯と駐車料金との関係を示す料金マップとを記憶する記憶手段と、ユーザの指示位置を含む一定範囲内にある所定の施設の駐車場情報を前記記憶手段より取得する取得手段と、ユーザにより入力された駐車開始時刻と駐車時間とに基づいて、前記料金マップを用いて、前記指示位置を含む一定範囲内にある駐車場の駐車料金を算出する算出手段と、前記取得手段に取得された駐車場情報と前記算出手段により算出された駐車料金とを対応付けてユーザに対して表示する表示手段と、を備えることを特徴とする。
【0008】
請求項4に記載の発明は、駐車場に関する駐車場情報をユーザに表示する駐車場情報表示装置に対し駐車場情報を提供するとともに、複数の駐車場について、駐車場情報と、駐車時間帯と駐車料金との関係を示す料金マップとを記憶する記憶手段を有する駐車場情報提供サーバにより行われる駐車場情報提供方法であって、ユーザの指示位置と駐車開始時刻と駐車時間とを前記駐車場情報表示装置より受信する受信工程と、前記指示位置を含む一定範囲内にある駐車場の駐車場情報を前記記憶手段より取得する取得工程と、前記駐車開始時刻と前記駐車時間とに基づいて、前記料金マップを用いて、前記指示位置を含む一定範囲内にある駐車場の駐車料金を算出する算出工程と、前記取得工程により取得された駐車場情報と前記算出工程により算出された駐車料金の情報とを対応付けて前記駐車場表示装置に送信する送信工程と、を備えることを特徴とする。
【0009】
請求項5に記載の発明は、駐車場に関する駐車場情報をユーザに表示する駐車場情報表示装置に対し駐車場情報を提供するとともに、複数の駐車場について、駐車場情報と、駐車時間帯と駐車料金との関係を示す料金マップとを記憶する記憶手段を有する駐車場情報提供サーバにより実行される駐車場情報提供プログラムであって、ユーザの指示位置と駐車開始時刻と駐車時間とを前記駐車場情報表示装置より受信する受信手段、前記指示位置を含む一定範囲内にある駐車場の駐車場情報を前記記憶手段より取得する取得手段、前記駐車開始時刻と前記駐車時間とに基づいて、前記料金マップを用いて、前記指示位置を含む一定範囲内にある駐車場の駐車料金を算出する算出手段、前記取得手段により取得された駐車場情報と前記算出手段により算出された駐車料金の情報とを対応付けて前記駐車場表示装置に送信する送信手段、として前記駐車場情報提供サーバを機能させることを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】ナビゲーションシステムの概略構成を示す図である。
【図2】ナビゲーション装置の構成を示す図である。
【図3】サーバの構成を示す図である。
【図4】サーバDBより取得される駐車場情報の一例を示している。
【図5】駐車場情報と駐車料金とを表示画面上に表示したときの一例である。
【図6】時間帯と駐車料金との関係を示す料金表の一例である。
【図7】駐車場情報と駐車料金とを表示画面上に表示したときの一例である。
【図8】時間帯に応じた駐車料金が曜日によって変わる駐車料金の一例である。
【図9】各駐車場の駐車料金を求める駐車料金算出処理を示すフローチャート。
【図10】各駐車場の駐車料金を求める駐車料金算出処理を示すフローチャート。
【図11】駐車場情報と駐車料金とを表示画面上に表示したときの他の例である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の1つの観点では、駐車場に関する駐車場情報をユーザに表示する駐車場情報表示装置に対し駐車場情報を提供する駐車場情報提供サーバであって、複数の駐車場について、駐車場情報と、駐車時間帯と駐車料金との関係を示す料金マップとを記憶する記憶手段と、ユーザの指示位置を示す指示位置と駐車開始時刻と駐車時間とを前記駐車場情報表示装置より受信する受信手段と、前記指示位置を含む一定範囲内にある駐車場の駐車場情報を前記記憶手段より取得する取得手段と、前記駐車開始時刻と前記駐車時間とに基づいて、前記料金マップを用いて、前記指示位置を含む一定範囲内にある駐車場の駐車料金を算出する算出手段と、前記取得手段により取得された駐車場情報と前記算出手段により算出された駐車料金の情報とを対応付けて前記駐車場表示装置に送信する送信手段と、を備える。
【0012】
上記の駐車場情報提供サーバは、駐車場に関する情報を示す駐車場情報をユーザに表示するナビゲーション装置などの駐車場情報表示装置に対し駐車場情報を提供する。駐車場情報提供サーバは、ハードディスクなどの記憶手段と、通信装置などの受信手段および送信手段と、CPU(Central Processing Unit)などの取得手段および算出手段とを備える。記憶手段は、複数の駐車場について、駐車場情報と、駐車時間帯と駐車料金との関係を示す料金マップとを記憶している。受信手段は、ユーザの指示位置を示すユーザ指示位置と駐車開始時刻と駐車時間とを駐車場情報表示装置より受信する。取得手段は、指示位置を含む一定範囲内にある駐車場の駐車場情報を記憶手段より取得する。算出手段は、駐車開始時刻と駐車時間とに基づいて、料金マップを用いて、指示位置を含む一定範囲内にある駐車場の駐車料金を算出する。送信手段は、取得手段により取得された駐車場情報と算出手段により算出された駐車料金の情報とを対応付けて駐車場表示装置に送信する。これにより、駐車開始時刻および駐車時間に応じた適切な駐車料金をユーザに示すことが可能となる。
【0013】
上記の駐車場情報提供サーバの他の一態様は、前記記憶手段は、複数の駐車場について、曜日および駐車時間帯と駐車料金との関係を示す料金マップを記憶し、前記受信手段は、前記駐車開始時刻およびその日付を含む駐車開始日時と、前記駐車時間とを前記駐車場情報表示装置より受信し、前記算出手段は、前記駐車開始日時と前記駐車時間とに基づいて、前記料金マップを用いて、前記指示位置を含む一定範囲内にある駐車場の駐車料金を算出する。このようにすることで、料金体系の曜日による変化にも対応させて駐車料金を算出することが可能となる。
【0014】
本発明の他の観点では、駐車場情報表示装置は、例えばナビゲーション装置であり、複数の駐車場について、駐車場情報と、駐車時間帯と駐車料金との関係を示す料金マップとを記憶する記憶手段と、ユーザの指示位置を含む一定範囲内にある所定の施設の駐車場情報を前記記憶手段より取得する取得手段と、ユーザにより入力された駐車開始時刻と駐車時間とに基づいて、前記料金マップを用いて、前記指示位置を含む一定範囲内にある駐車場の駐車料金を算出する算出手段と、前記取得手段に取得された駐車場情報と前記算出手段により算出された駐車料金とを対応付けてユーザに対して表示する表示手段と、を備える。この駐車場情報表示装置によっても、駐車開始時刻および駐車時間に応じた適切な駐車料金をユーザに示すことが可能となる。
【0015】
本発明の更なる他の観点では、駐車場に関する駐車場情報をユーザに表示する駐車場情報表示装置に対し駐車場情報を提供するとともに、複数の駐車場について、駐車場情報と、駐車時間帯と駐車料金との関係を示す料金マップとを記憶する記憶手段を有する駐車場情報提供サーバにより行われる駐車場情報提供方法であって、ユーザの指示位置を示すユーザ指示位置と駐車開始時刻と駐車時間とを前記駐車場情報表示装置より受信する受信工程と、前記指示位置を含む一定範囲内にある駐車場の駐車場情報を前記記憶手段より取得する取得工程と、前記駐車開始時刻と前記駐車時間とに基づいて、前記料金マップを用いて、前記指示位置を含む一定範囲内にある駐車場の駐車料金を算出する算出工程と、前記取得工程により取得された駐車場情報と前記算出工程により算出された駐車料金の情報とを対応付けて前記駐車場表示装置に送信する送信工程と、を備える。この方法によっても、駐車開始時刻および駐車時間に応じた適切な駐車料金をユーザに示すことが可能となる。
【0016】
本発明の更なる他の観点では、駐車場に関する駐車場情報をユーザに表示する駐車場情報表示装置に対し駐車場情報を提供するとともに、複数の駐車場について、駐車場情報と、駐車時間帯と駐車料金との関係を示す料金マップとを記憶する記憶手段を有する駐車場情報提供サーバにより実行される駐車場情報提供プログラムであって、ユーザの指示位置を示すユーザ指示位置と駐車開始時刻と駐車時間とを前記駐車場情報表示装置より受信する受信手段、前記指示位置を含む一定範囲内にある駐車場の駐車場情報を前記記憶手段より取得する取得手段、前記駐車開始時刻と前記駐車時間とに基づいて、前記料金マップを用いて、前記指示位置を含む一定範囲内にある駐車場の駐車料金を算出する算出手段、前記取得手段により取得された駐車場情報と前記算出手段により算出された駐車料金の情報とを対応付けて前記駐車場表示装置に送信する送信手段、として前記駐車場情報提供サーバを機能させる。このプログラムによっても、駐車開始時刻および駐車時間に応じた適切な駐車料金をユーザに示すことが可能となる。
【実施例】
【0017】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例について説明する。
【0018】
[装置構成]
まず、実施例に係るナビゲーションシステムの構成について図1を用いて説明する。図1は、ナビゲーションシステムの構成を示す概略図である。
【0019】
図1には、ユーザが運転する車両CAが示されている。車両CAにはナビゲーション装置100が搭載されている。ナビゲーション装置100は、通信装置38を介して、センターCTのサーバ200と通信を行うことにより、サーバ200が有する情報を取得する。
【0020】
次に、ナビゲーション装置100の構成について図2を用いて説明する。図2は、車両CAに搭載されるナビゲーション装置100の装置構成を示す。
【0021】
図2に示すように、ナビゲーション装置100は、自立測位装置10、GPS受信器18、システムコントローラ20、ディスクドライブ31、データ記憶ユニット36、通信用インタフェース37、通信装置38、表示ユニット40、音声出力ユニット50、および、入力装置60を備えて構成されている。
【0022】
自立測位装置10は、加速度センサ11、角速度センサ12及び距離センサ13を含んで構成されている。加速度センサ11は、例えば圧電素子からなり、車両CAの加速度を検出し、加速度データを出力する。角速度センサ12は、例えば振動ジャイロからなり、車両CAの方向変換時における車両CAの角速度を検出し、角速度データ及び相対方位データを出力する。
【0023】
距離センサ13は、車両CAの車輪の回転に伴って発生されているパルス信号からなる車速パルスを計測する。
【0024】
GPS受信器18は、緯度及び経度情報等から車両CAの絶対的な位置を検出するために用いられるべき複数のGPS衛星からの測位用のデータ(GPSデータ)を含む下り回線データを搬送する電波19を受信する部分である。
【0025】
システムコントローラ20は、インタフェース21、CPU(Central Processing Unit)22、ROM(Read Only Memory)23及びRAM(Random Access Memory)24を含んでおり、ナビゲーション装置100全体の制御を行うように構成されている。
【0026】
インタフェース21は、加速度センサ11、角速度センサ12及び距離センサ13並びにGPS受信器18とのインタフェース動作を行う。そして、これらから、車速パルスの他、加速度データ、相対方位データ、角速度データ、GPS測位データ、絶対方位データ等をシステムコントローラ20に入力する。CPU22は、システムコントローラ20全体を制御する。ROM23は、システムコントローラ20を制御する制御プログラム等が格納された図示しない不揮発性メモリ等を有する。RAM24は、入力装置60を介して使用者により予め設定された経路データ等の各種データを読み出し可能に格納したり、CPU22に対してワーキングエリアを提供したりする。
【0027】
システムコントローラ20、CD−ROMドライブ又はDVD−ROMドライブなどのディスクドライブ31、データ記憶ユニット36、通信用インタフェース37、表示ユニット40、音声出力ユニット50、および、入力装置60は、バスライン30を介して相互に接続されている。
【0028】
ディスクドライブ31は、システムコントローラ20の制御の下、CD又はDVDといったディスク33から、音楽データ、映像データなどのコンテンツデータを読み出し、出力する。なお、ディスクドライブ31は、CD−ROMドライブ又はDVD−ROMドライブのうち、いずれか一方としてもよいし、CD及びDVDコンパチブルのドライブとしてもよい。データ記憶ユニット36は、例えば、HDDなどにより構成され、地図データなどのナビゲーション処理に用いられる各種データを記憶するユニットである。
【0029】
通信装置38は、サーバ200に対して情報の要求を送信するとともに、サーバ200より情報を受信する。通信装置38は、通信用インタフェース37を介して、サーバ200と送受信可能に構成されている。
【0030】
表示ユニット40は、システムコントローラ20の制御の下、各種表示データをディスプレイ44の表示画面上に表示する。例えば、表示データとして地図データを表示画面上に表示する場合には、システムコントローラ20は、データ記憶ユニット36より地図データを読み出し、表示ユニット40は、システムコントローラ20によってデータ記憶ユニット36より読み出された地図データを表示画面上に表示する。表示ユニット40は、バスライン30を介してCPU22から送られる制御データに基づいて表示ユニット40全体の制御を行うグラフィックコントローラ41と、VRAM(Video RAM)等のメモリからなり即時表示可能な画像情報を一時的に記憶するバッファメモリ42と、グラフィックコントローラ41から出力される画像データに基づいて、液晶、CRT(Cathode Ray Tube)等のディスプレイ44を表示制御する表示制御部43と、ディスプレイ44とを備えて構成されている。ディスプレイ44は、例えば対角5〜10インチ程度の液晶表示装置等からなり、車内のフロントパネル付近に装着される。
【0031】
音声出力ユニット50は、システムコントローラ20の制御の下、ディスクドライブ31、若しくはRAM24等からバスライン30を介して送られる音声デジタルデータのD/A(Digital to Analog)変換を行うD/Aコンバータ51と、D/Aコンバータ51から出力される音声アナログ信号を増幅する増幅器(AMP)52と、増幅された音声アナログ信号を音声に変換して車内に出力するスピーカ53とを備えて構成されている。
【0032】
入力装置60は、各種コマンドやデータを入力するための、キー、スイッチ、ボタン、リモコン、音声入力装置等から構成されている。入力装置60は、車内に搭載された当該車載用電子システムの本体のフロントパネルやディスプレイ44の周囲に配置される。また、ディスプレイ44がタッチパネル方式である場合には、ディスプレイ44の表示画面上に設けられたタッチパネルも入力装置60として機能する。
【0033】
ここで、システムコントローラ20は、ディスプレイ44の表示画面上に、地図データだけでなく、例えば目的地付近の駐車場に関する情報(以下、「駐車場情報」と称する)も表示する。具体的には、システムコントローラ20は、ユーザからの指示に応じて、通信装置38を介して、駐車場情報要求をサーバ200に送信して、サーバ200より駐車場情報を受信する。システムコントローラ20は、受信した駐車場情報をディスプレイ44の表示画面上に表示する。これらの処理は、システムコントローラ20がプログラムを実行することにより実現される。このナビゲーション装置100が本発明における駐車場情報表示装置として機能する。
【0034】
次に、サーバ200の構成について図3を用いて説明する。図3は、サーバ200の構成を示す概略図である。
【0035】
サーバ200は、例えばコンピュータであり、CPU210と、RAMやROMなどのメモリ211と、ハードディスク212と、ディスプレイなどの出力装置213と、キーボードやマウスなどの入力装置214と、通信装置215とを備える。これらの装置は、バス216を介して互いに接続されている。
【0036】
ハードディスク212は、複数の駐車場情報をデータベースとして記憶している。以下では、このデータベースを「サーバDB」と称する。通信装置215は、ナビゲーション装置100の通信装置38と送受信可能に構成されている。CPU210は、ナビゲーション装置100より駐車場情報要求を受信すると、要求に対応する駐車場情報をハードディスク212より取得して、ナビゲーション装置100へ送信する。この処理は、CPU210がプログラムを実行することにより実現される。このサーバ200が本発明における駐車場情報提供サーバとして機能する。以下では、サーバ200によるナビゲーション装置100への駐車場情報提供方法について説明する。
【0037】
[駐車場情報提供方法]
サーバ200による駐車場情報提供方法について具体的に説明する。
【0038】
最初に、比較のため、一般的な駐車場情報提供方法について説明する。
【0039】
まず、ユーザは、自車位置や目的地などの指示位置(以下、「ユーザ指示位置」と称する)、ユーザ指示位置近辺において検索したい施設の種類の指定をナビゲーション装置100に入力する。ここでは、検索したい施設として駐車場が指定される。従って、システムコントローラ20は、ユーザ指示位置を含む駐車場情報要求を、通信装置38を介してサーバ200に送信する。
【0040】
サーバ200は、ナビゲーション装置100より通信装置215を介して駐車場情報要求を受信する。そして、サーバ200において、CPU210は、受信したユーザ指示位置に基づいて、ユーザ指示位置を含む一定範囲内にある駐車場の駐車場情報をサーバDBより取得する。例えば、CPU210は、ユーザ指定位置を中心とした一定距離内にある駐車場の駐車場情報をサーバDBより取得する。ここで、一定距離は、ユーザ指示位置から例えば3分以内で走行可能な距離、具体的には1km程度に設定される。図4は、サーバDBより取得される駐車場情報の一例を示している。駐車場情報は、駐車場名を示す施設名情報と、駐車場の位置を示す位置情報と、駐車場についてのその他の情報を示すその他情報とを含んでいる。位置情報は、例えば緯度、経度で示され、図4に示す例では、(緯度、経度)=(Xi、Yi)(i:数字)で示されている。また、図4に示す例では、その他情報として、満車か否かを示す情報が示されている。具体的には、満車の場合には「満」で示され、空きがある場合には「空」で示されている。
【0041】
ここで、一般的な駐車場情報提供方法では、その他情報として、さらに、単位時間当たりの駐車料金の情報、例えば、1時間駐車した場合の駐車料金の情報が含まれている。CPU210は、サーバDBより取得した駐車場情報について、当該駐車料金の情報を基に、例えば駐車料金の安い順にリストしてナビゲーション装置100に送信し、ナビゲーション装置100は、受信した駐車場情報のリストをディスプレイ44の表示画面上に表示する。図5に、駐車場情報と駐車料金とを表示画面上に表示したときの例を示す。図5に示す例では、駐車場情報はリストDLsとして示されるものとし、ユーザ指示位置は自車位置ppであるとする。リストDLsでは、駐車場名と、ユーザ指示位置(ここでは自車位置pp)からの距離と、1時間当たりの駐車料金とが示されている。図5に示す例では、一例として、ユーザ指示からの距離が最も近い駐車場を破線で囲んで示し、駐車料金の最も安い駐車場を実線で囲んで示している。図5を見ると分かるように、この場合には、駐車場P5の駐車料金が一番安いことが分かる。
【0042】
ところで、実際には、駐車料金は駐車開始時刻や駐車時間などによっても変わる。例えば、3時間駐車する場合において、1時間当たりの駐車料金を単純に3倍した値が実際の駐車料金になるとは限らない。
【0043】
図6は、駐車時間帯と駐車料金との関係を示す料金表の一例である。図6において、丸印で囲んだ数字は、その駐車時間帯における最低料金を示している。
【0044】
図6を見ると分かるように、駐車時間帯に対する駐車料金は駐車場毎に異なっている。例えば、駐車開始時刻がAM10:00の場合において、駐車場P1では、1時間駐車すると800円になり、5時間以上駐車すると、最大料金2500円になる。ここで、最大料金とは、一定条件の下で、これ以上駐車料金が上がらない最大の駐車料金である。駐車場P1では、駐車時間が24時間以内であれば、駐車料金は最大料金を超えない。従って、駐車場P1では、12時間駐車すると2500円となる。それに対し、駐車開始時刻がAM10:00の場合において、駐車場P2では、1時間駐車すると800円になり、12時間駐車すると9600円になる。従って、駐車場P1、P2では、1時間駐車した場合の駐車料金は同じとなるものの、12時間駐車した場合の駐車料金は大きく異なる。
【0045】
図6を見ると分かるように、1時間駐車した場合の駐車料金で見ると駐車場P5の駐車料金が一番安くなっている。それに対し、12時間駐車した場合には、駐車場P4の駐車料金が一番安くなっている。つまり、1時間駐車した場合の駐車料金の最も安い駐車場がそのまま、12時間駐車した場合の駐車料金の最も安い駐車場になるとは限らない。このことを考慮すると、上述した一般的な駐車場情報提供方法では、1時間駐車した場合の駐車料金しかユーザに対し表示されないので、駐車開始時刻および駐車時間に応じて、どの駐車場に駐車するのが一番得なのかをユーザが把握するのは難しい。
【0046】
そこで、実施例に係る駐車場情報提供方法では、サーバ200は、駐車開始時刻および駐車時間の情報をナビゲーション装置100より受信し、受信した駐車開始時刻および駐車時間の情報を基に、例えば、図6に示した料金表を用いて、ユーザ指示位置を含む一定範囲内にある駐車場の駐車料金を算出することとする。以下、具体的に説明する。
【0047】
ユーザは、ユーザ指示位置に加え、駐車開始時刻および駐車時間をナビゲーション装置100に入力し、システムコントローラ20は、これらの情報を含む駐車場情報要求をサーバ200に送信する。
【0048】
サーバ200は、ナビゲーション装置100より駐車場情報要求を受信する。そして、サーバ200において、CPU210は、受信したユーザ指示位置に基づいて、ユーザ指示位置を含む一定範囲内にある駐車場の駐車場情報をサーバDBより取得する(図4参照)。ここで、サーバ200において、ハードディスク212は、図6に示した料金表を、駐車時間帯と駐車料金との関係を示すマップ(以下、「料金マップ」と称する)として記憶している。CPU210は、ナビゲーション装置100より受信した駐車開始時刻および駐車時間を基に、料金マップを用いて、ユーザ指示位置を含む一定範囲内にある各駐車場の駐車料金を算出する。
【0049】
CPU210は、サーバDBより取得した駐車場情報と算出した駐車料金とを対応づけてナビゲーション装置100に送信する。ナビゲーション装置100は、受信した駐車場情報と駐車料金とをディスプレイ44の表示画面上に表示する。
【0050】
図7は、駐車場情報と駐車料金とを表示画面上に表示したときの例を示している。図7に示す例では、ユーザにより指定された駐車開始時刻および駐車時間がそれぞれAM10:00および12時間となっている場合の駐車料金が示されている。図7を見ると分かるように、この場合には、駐車場P4の駐車料金が一番安いことをユーザが認識することができる。つまり、この方法によれば、駐車開始時刻および駐車時間に応じて、どの駐車場に駐車するのが一番得なのかをユーザが把握することができる。なお、図7に示す例においても、一例として、ユーザ指示位置からの距離が最も近い駐車場を破線で囲んで示し、駐車料金の最も安い駐車場を実線で囲んで示している。このように、ユーザ指示位置からの距離が最も近い駐車場と、駐車料金の最も安い駐車場とに何かしらの目印をつけて表示することで、ユーザは、駐車場までの距離と駐車料金との間でどちらを優先するかを決めやすくなる。なお、図7に示す例では、駐車場P4が、ユーザ指示位置からの距離が最も近く、かつ、駐車料金が最も安くなっている。
【0051】
このように、駐車開始時刻情報および駐車時間情報を基に、料金マップを用いて、ユーザ指示位置を含む一定範囲内にある各駐車場の駐車料金を算出することにより、駐車開始時刻および駐車時間に応じた適切な駐車料金をユーザに示すことが可能となる。
【0052】
ここで、図6に示した料金表では、駐車時間帯に応じた駐車料金が示されていたが、この駐車時間帯に応じた駐車料金は曜日によって変わることがある。その場合の例について、図8を用いて説明する。
【0053】
図8は、駐車時間帯に応じた駐車料金が曜日によって変わる駐車場の一例を示している。図8に示す駐車場の例では、火曜日から土曜日までの駐車料金を平日料金とし、日曜日および祝日の駐車料金を休日料金とし、月曜日の駐車料金を特殊日料金とし、平日料金、休日料金、特殊日料金のそれぞれで各駐車時間帯に応じた駐車料金を異ならせている。
【0054】
ここで、2009年10月4日(日)15:00から10月6日(火)15:00まで駐車したときの駐車料金の算出方法について説明する。
【0055】
まず、2009年10月4日(日)15:00から24:00(即ち、2009年10月5日(月)0:00)までは、休日料金であり、駐車料金は30分間300円で推移する。日付が変わり、日曜日から月曜日になると、休日料金から特殊日料金となる。従って、2009年10月5日(月)0:00から8:00までは、駐車料金は60分間100円で推移し、2009年10月5日(月)8:00から24:00(即ち、2009年10月6日(火)0:00)までは、駐車料金は20分間100円で推移する。日付が変わり、月曜日から火曜日になると、特殊日料金から平日料金となる。従って、2009年10月6日(火)0:00から8:00までは、駐車料金は60分間100円で推移し、2009年10月6日(火)8:00から15:00までは、駐車料金は20分間100円で推移することになる。
【0056】
このことから分かるように、駐車料金の料金体系は曜日によって変わる場合もあるため、好適には、料金マップは、駐車時間帯と駐車料金との関係のみを示すマップではなく、曜日および駐車時間帯と駐車料金との関係を示すマップとするのが望ましい。なお、ここで、曜日とは、日、月、火、水、木、金、土の各曜日に加え、祝日か否かをも含んだ概念であるとする。これは、上述したように、祝日であるか否かによって、駐車料金の料金体系が変わることがあるためである。
【0057】
この場合、ユーザは、駐車開始時刻だけでなく、その日付をも含んだ駐車開始日時をナビゲーション装置100に入力するものとし、サーバ200のCPU210は、駐車開始日時を基に、曜日および駐車時間帯と駐車料金との関係を示す料金マップを用いて、ユーザ指示位置を含む一定範囲内にある駐車場の駐車料金を算出することとする。このようにすることで、料金体系の曜日による変化にも対応させた駐車料金を算出することが可能となる。
【0058】
次に、各駐車場の駐車料金を求める駐車料金算出処理について、図9、図10のフローチャートを用いて説明する。図9、図10のフローチャートに示す算出処理は、サーバ200において、CPU210がプログラムを実行することにより実現される。なお、以下の処理は、ユーザ指示位置を含む一定範囲内にある各駐車場について行われるものとする。
【0059】
まず、ステップS101において、CPU210は、ユーザにより指定された駐車開始日時および駐車時間をナビゲーション装置100より取得する。ここで、続くステップS102において、CPU210は、駐車開始日時に駐車時間を加えることにより駐車終了日時を算出する。この後、CPU210は、ステップS103の処理へ進む。
【0060】
ステップS103において、CPU210は、駐車時刻ワーク変数へ駐車開始日時を代入するとともに、駐車料金ワーク変数および最終駐車料金の値として初期値「0」を代入する。ここで、最終駐車料金とは、駐車開始日時から駐車終了日時までの駐車料金、即ち、算出したい駐車料金である。この後、CPU210は、ステップS104の処理へ進む。
【0061】
ステップS104において、CPU210は、駐車時刻ワーク変数が駐車終了日時よりも前の日時となっているか否かについて判定する。CPU210は、駐車時刻ワーク変数が駐車終了日時よりも前の日時となっていると判定した場合には(ステップS104:Yes)、ステップS105の処理へ進み、駐車時刻ワーク変数が駐車終了日時以後の日時となっていると判定した場合には(ステップS104:No)、ステップS117の処理へ進む。
【0062】
ステップS105において、CPU210は、駐車時刻ワーク変数が最大料金時間帯内にあるか否かについて判定する。CPU210は、駐車時刻ワーク変数が最大料金時間帯内にない場合には(ステップS105:No)、ステップS107の処理へ進み、駐車時刻ワーク変数が最大料金時間帯内にある場合には(ステップS105:Yes)、ステップS106の処理へ進む。ステップS106において、CPU210は、最終駐車料金に最大料金を加算し、ステップS107の処理へ進む。
【0063】
ステップS107において、CPU210は、駐車時刻ワーク変数の日付を基に、駐車時刻ワーク変数の曜日を算出する。ここで、CPU210は、駐車時刻ワーク変数の曜日として、日、月、火、水、木、金、土の各曜日のいずれに該当するかを算出するとともに、祝日であるか否かをも算出する。これは、図9でも述べたように、祝日であるか否かによって、駐車料金の料金体系が変わることがあるためである。この後、CPU210は、ステップS108の処理へ進む。
【0064】
ステップS108において、CPU210は、駐車時刻ワーク変数の曜日および駐車開始時刻を基に、当該曜日および駐車開始時刻に対応する通常料金と当該通常料金が適用される単位時間とを料金マップより取得する。続くステップS109において、CPU210は、曜日を基に、当該曜日における最大料金を料金マップより取得する。なお、ここで、CPU210は、最大料金時間帯が決まっている場合には、最大料金に加え、当該最大料金時間帯も料金マップより取得する。また、CPU210は、最大料金の適用時間が決まっている場合には、最大料金に加え、最大料金の適用時間も取得する。この後、CPU210は、ステップS110の処理へ進む。
【0065】
ステップS110において、CPU210は、ステップS109にて取得された通常料金を駐車料金ワーク変数に加算したときの値が最大料金よりも大きくなっているか否かについて判定する。CPU210は、通常料金を駐車料金ワーク変数に加算したときの値が最大料金よりも大きくなっていると判定した場合には(ステップS110:Yes)、ステップS111の処理へ進む。ステップS111において、CPU210は、駐車料金ワーク変数に最大料金を代入した後、ステップS113の処理へ進む。
【0066】
一方、ステップS110において、CPU210は、通常料金を駐車料金ワーク変数に加算したときの値が最大料金以下となっていると判定した場合には(ステップS110:No)、ステップS112の処理へ進む。ステップS112において、CPU210は、駐車料金ワーク変数に通常料金を加えた値を新たな駐車料金ワーク変数とし、ステップS113の処理へ進む。
【0067】
ステップS113において、CPU210は、駐車時刻ワーク変数に単位時間を加えた時刻が料金変更される次の駐車時間帯になるか否かについて判定する。例えば、図6に示した例で言うと、駐車開始時刻がAM10:00の場合において、駐車場P1では、単位時間10分当たり駐車料金は200円となる。しかしながら、30分を超えた時間帯になると、駐車料金は600円とはならずに400円となる。つまり、駐車場P1では、駐車時間が30分を超えると料金変更がされる次の駐車時間帯になる。
【0068】
CPU210は、駐車時刻ワーク変数に単位時間を加えた時刻が料金変更される次の駐車時間帯になると判定した場合には(ステップS113:Yes)、ステップS114の処理へ進む。ステップS114において、CPU210は、料金変更される次の駐車時間帯の開始時刻を駐車時刻ワーク変数に代入し、ステップS116の処理へ進む。
【0069】
一方、ステップS113において、CPU210は、駐車時刻ワーク変数に単位時間を加えた時刻が料金変更される次の駐車時間帯にならないと判定した場合には(ステップS113:No)、ステップS115の処理へ進む。ステップS115において、CPU210は、駐車時刻ワーク変数に単位時間を加えた値を新たな駐車時刻ワーク変数とし、ステップS116の処理へ進む。
【0070】
ステップS116において、CPU210は、最終駐車料金に駐車料金ワーク変数を加えた値を新たな最終駐車料金として、ステップS104の処理へ進む。
【0071】
ステップS104において、先にも述べたように、CPU210は、駐車時刻ワーク変数が駐車終了日時よりも前の日時となっているか否かについて判定し、駐車時刻ワーク変数が駐車終了日時よりも前の日時となっていると判定した場合には(ステップS104:Yes)、ステップS105の処理へ進み、上述の処理を繰り返す。一方、CPU210は、駐車時刻ワーク変数が駐車終了日時以後の日時となっていると判定した場合には(ステップS104:No)、ステップS117の処理へ進む。
【0072】
ステップS117において、CPU210は、最終駐車料金に駐車料金ワーク変数を加えた値を新たな最終駐車料金として算出し、算出された最終駐車料金をナビゲーション装置100へ送信する。この後、CPU210は、本算出処理を終了する。このようにすることで、料金体系の曜日による変化にも対応させて駐車料金を算出することが可能となる。
【0073】
以上に述べたように、実施例に係る駐車場情報提供方法では、サーバ200は、駐車開始時刻および駐車時間を基に、料金マップを用いて、ユーザ指示位置を含む一定範囲内にある各駐車場の駐車料金を算出する。これにより、駐車開始時刻および駐車時間に応じた適切な駐車料金をユーザに示すことが可能となる。
【0074】
[変形例]
なお、本発明は、上述した各実施例に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う燃費表示装置もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
【0075】
例えば、駐車場情報と駐車料金とをディスプレイ44の表示画面上に表示する方法としては、図7に示されるものには限られない。駐車場情報と駐車料金とをディスプレイ44の表示画面上に表示する方法としては、図11に示すようなものであっても良い。
【0076】
図11(a)は、ユーザにより選択される表示モードの表示例を示している。図11(a)に示す表示例では、表示したい周辺施設の施設情報として「駐車場」がユーザにより選択されると、駐車料金の安い順に表示する「満空−安い順」モードを指定することが可能に構成されている。ユーザが「満空−安い順」モードを指定すると、図11(b)に示すような表示がされる。
【0077】
図11(b)に示す表示例では、12時間駐車した場合における駐車料金の安い順に駐車場が示されている。ここで、図11(b)に示す表示例では、満車か否かの状態を示すマークMK1が表示されるとともに、最大料金の有無を示すマークMK2が表示されている。ナビゲーション装置100は、駐車場情報のその他情報を基に、マークMK1を表示する。これにより、ユーザは、表示された駐車場について、満車か否かの状態を知ることができる。一方、最大料金の有無を示すマークMK2については、サーバ200が、料金マップを基に、各駐車場についての最大料金の有無を求める。そして、ナビゲーション装置100は、最大料金の有無を示す情報をサーバ200より取得し、当該情報を基に、マークMK2を表示する。これにより、ユーザは、表示された駐車場について、最大料金の有無を知ることができる。
【0078】
また、上述した実施例では、駐車場が満車か否かにかかわらず、サーバ200は、駐車開始時刻および駐車時間を基に、料金マップを用いて、ユーザ指示位置を含む一定範囲内にある各駐車場の駐車料金を算出して、算出した駐車料金を駐車場情報に対応づけてナビゲーション装置に送信するとしているが、本発明を適用可能な実施例としてはこれに限られない。このようにする代わりに、サーバ200は、満車となっていない駐車場についてのみ、駐車場情報を取得するとともに、料金マップを用いて駐車料金を算出し、取得した駐車場情報に当該駐車料金を対応づけてナビゲーション装置に送信するとしても良い。この場合、ナビゲーション装置100は、満車となっていない駐車場情報および駐車料金のみをディスプレイ44に表示する。
【0079】
また、料金マップは、上述したような駐車場の管理会社に応じた情報だけでなく、駐車場の場所や、ユーザの個別事情も含んで構成されるとしても良い。例えば、同じ管理会社であっても、駐車場の場所によって料金体系が異なることがある(例えば、都市部だと500円/hなのに対し、郊外部では300円/hとなることがあり、あるいは、近くに別の駐車場がある場合にもディスカウントされることがある)。また、ユーザが特定の管理会社の駐車場を継続使用した場合には、駐車料金がディスカウントされることもある。さらには、ユーザは、管理会社と提携しているデパートで買い物を行う際において、当該管理会社の駐車場を利用する場合にも、駐車料金がディスカウントされることがある。そこで、サーバ200は、例えば、ユーザ指示位置やユーザに関する情報(特定の管理会社の駐車場の使用回数等)を基に、料金マップを変更するとしても良い。このようにすることで、ユーザの行動体系に応じた細やかな駐車場料金を当該ユーザに表示することができる。なお、ユーザに関する情報は、サーバ200が記憶するとしても良いし、ナビゲーション装置100よりサーバ200が取得するとしても良い。
【0080】
また、上述した各実施例では、サーバ200が、駐車場情報をサーバDBより取得し、駐車料金を算出するとしているが、これに限られるものではない。このようにする代わりに、ナビゲーション装置100において、駐車場情報が記憶されたデータベースおよび上述した料金マップがデータ記憶ユニット36に記憶されるとし、ナビゲーション装置100が上述したサーバ200と同様の処理を行うとしても良い。即ち、ナビゲーション装置100は、ユーザに入力されたユーザ指示位置を含む一定範囲内にある駐車場の駐車場情報をデータ記憶ユニット36より取得する。そして、ナビゲーション装置100は、ユーザにより入力された駐車開始時刻および駐車時間を基に、データ記憶ユニット36に記憶された料金マップを用いて、ユーザ指示位置を含む一定範囲内にある各駐車場の駐車料金を算出し、取得した駐車場情報と対応付けて当該駐車料金を表示する。これによっても、駐車開始時刻および駐車時間に応じた適切な駐車料金をユーザに示すことが可能となる。
【符号の説明】
【0081】
100 ナビゲーション装置
200 サーバ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
駐車場に関する駐車場情報をユーザに表示する駐車場情報表示装置に対し駐車場情報を提供する駐車場情報提供サーバであって、
複数の駐車場について、駐車場情報と、駐車時間帯と駐車料金との関係を示す料金マップとを記憶する記憶手段と、
ユーザの指示位置と駐車開始時刻と駐車時間とを前記駐車場情報表示装置より受信する受信手段と、
前記指示位置を含む一定範囲内にある駐車場の駐車場情報を前記記憶手段より取得する取得手段と、
前記駐車開始時刻と前記駐車時間とに基づいて、前記料金マップを用いて、前記指示位置を含む一定範囲内にある駐車場の駐車料金を算出する算出手段と、
前記取得手段により取得された駐車場情報と前記算出手段により算出された駐車料金の情報とを対応付けて前記駐車場表示装置に送信する送信手段と、を備えることを特徴とする駐車場情報提供サーバ。
【請求項2】
前記記憶手段は、複数の駐車場について、曜日および駐車時間帯と駐車料金との関係を示す料金マップを記憶し、
前記受信手段は、前記駐車開始時刻およびその日付を含む駐車開始日時と、前記駐車時間とを前記駐車場情報表示装置より受信し、
前記算出手段は、前記駐車開始日時と前記駐車時間とに基づいて、前記料金マップを用いて、前記指示位置を含む一定範囲内にある駐車場の駐車料金を算出することを特徴とする請求項1に記載の駐車場情報提供サーバ。
【請求項3】
複数の駐車場について、駐車場情報と、駐車時間帯と駐車料金との関係を示す料金マップとを記憶する記憶手段と、
ユーザの指示位置を含む一定範囲内にある所定の施設の駐車場情報を前記記憶手段より取得する取得手段と、
ユーザにより入力された駐車開始時刻と駐車時間とに基づいて、前記料金マップを用いて、前記指示位置を含む一定範囲内にある駐車場の駐車料金を算出する算出手段と、
前記取得手段に取得された駐車場情報と前記算出手段により算出された駐車料金とを対応付けてユーザに対して表示する表示手段と、を備えることを特徴とする駐車場情報表示装置。
【請求項4】
駐車場に関する駐車場情報をユーザに表示する駐車場情報表示装置に対し駐車場情報を提供するとともに、複数の駐車場について、駐車場情報と、駐車時間帯と駐車料金との関係を示す料金マップとを記憶する記憶手段を有する駐車場情報提供サーバにより行われる駐車場情報提供方法であって、
ユーザの指示位置と駐車開始時刻と駐車時間とを前記駐車場情報表示装置より受信する受信工程と、
前記指示位置を含む一定範囲内にある駐車場の駐車場情報を前記記憶手段より取得する取得工程と、
前記駐車開始時刻と前記駐車時間とに基づいて、前記料金マップを用いて、前記指示位置を含む一定範囲内にある駐車場の駐車料金を算出する算出工程と、
前記取得工程により取得された駐車場情報と前記算出工程により算出された駐車料金の情報とを対応付けて前記駐車場表示装置に送信する送信工程と、を備えることを特徴とする駐車場情報提供方法。
【請求項5】
駐車場に関する駐車場情報をユーザに表示する駐車場情報表示装置に対し駐車場情報を提供するとともに、複数の駐車場について、駐車場情報と、駐車時間帯と駐車料金との関係を示す料金マップとを記憶する記憶手段を有する駐車場情報提供サーバにより実行される駐車場情報提供プログラムであって、
ユーザの指示位置と駐車開始時刻と駐車時間とを前記駐車場情報表示装置より受信する受信手段、
前記指示位置を含む一定範囲内にある駐車場の駐車場情報を前記記憶手段より取得する取得手段、
前記駐車開始時刻と前記駐車時間とに基づいて、前記料金マップを用いて、前記指示位置を含む一定範囲内にある駐車場の駐車料金を算出する算出手段、
前記取得手段により取得された駐車場情報と前記算出手段により算出された駐車料金の情報とを対応付けて前記駐車場表示装置に送信する送信手段、として前記駐車場情報提供サーバを機能させることを特徴とする駐車場情報提供プログラム。
【請求項1】
駐車場に関する駐車場情報をユーザに表示する駐車場情報表示装置に対し駐車場情報を提供する駐車場情報提供サーバであって、
複数の駐車場について、駐車場情報と、駐車時間帯と駐車料金との関係を示す料金マップとを記憶する記憶手段と、
ユーザの指示位置と駐車開始時刻と駐車時間とを前記駐車場情報表示装置より受信する受信手段と、
前記指示位置を含む一定範囲内にある駐車場の駐車場情報を前記記憶手段より取得する取得手段と、
前記駐車開始時刻と前記駐車時間とに基づいて、前記料金マップを用いて、前記指示位置を含む一定範囲内にある駐車場の駐車料金を算出する算出手段と、
前記取得手段により取得された駐車場情報と前記算出手段により算出された駐車料金の情報とを対応付けて前記駐車場表示装置に送信する送信手段と、を備えることを特徴とする駐車場情報提供サーバ。
【請求項2】
前記記憶手段は、複数の駐車場について、曜日および駐車時間帯と駐車料金との関係を示す料金マップを記憶し、
前記受信手段は、前記駐車開始時刻およびその日付を含む駐車開始日時と、前記駐車時間とを前記駐車場情報表示装置より受信し、
前記算出手段は、前記駐車開始日時と前記駐車時間とに基づいて、前記料金マップを用いて、前記指示位置を含む一定範囲内にある駐車場の駐車料金を算出することを特徴とする請求項1に記載の駐車場情報提供サーバ。
【請求項3】
複数の駐車場について、駐車場情報と、駐車時間帯と駐車料金との関係を示す料金マップとを記憶する記憶手段と、
ユーザの指示位置を含む一定範囲内にある所定の施設の駐車場情報を前記記憶手段より取得する取得手段と、
ユーザにより入力された駐車開始時刻と駐車時間とに基づいて、前記料金マップを用いて、前記指示位置を含む一定範囲内にある駐車場の駐車料金を算出する算出手段と、
前記取得手段に取得された駐車場情報と前記算出手段により算出された駐車料金とを対応付けてユーザに対して表示する表示手段と、を備えることを特徴とする駐車場情報表示装置。
【請求項4】
駐車場に関する駐車場情報をユーザに表示する駐車場情報表示装置に対し駐車場情報を提供するとともに、複数の駐車場について、駐車場情報と、駐車時間帯と駐車料金との関係を示す料金マップとを記憶する記憶手段を有する駐車場情報提供サーバにより行われる駐車場情報提供方法であって、
ユーザの指示位置と駐車開始時刻と駐車時間とを前記駐車場情報表示装置より受信する受信工程と、
前記指示位置を含む一定範囲内にある駐車場の駐車場情報を前記記憶手段より取得する取得工程と、
前記駐車開始時刻と前記駐車時間とに基づいて、前記料金マップを用いて、前記指示位置を含む一定範囲内にある駐車場の駐車料金を算出する算出工程と、
前記取得工程により取得された駐車場情報と前記算出工程により算出された駐車料金の情報とを対応付けて前記駐車場表示装置に送信する送信工程と、を備えることを特徴とする駐車場情報提供方法。
【請求項5】
駐車場に関する駐車場情報をユーザに表示する駐車場情報表示装置に対し駐車場情報を提供するとともに、複数の駐車場について、駐車場情報と、駐車時間帯と駐車料金との関係を示す料金マップとを記憶する記憶手段を有する駐車場情報提供サーバにより実行される駐車場情報提供プログラムであって、
ユーザの指示位置と駐車開始時刻と駐車時間とを前記駐車場情報表示装置より受信する受信手段、
前記指示位置を含む一定範囲内にある駐車場の駐車場情報を前記記憶手段より取得する取得手段、
前記駐車開始時刻と前記駐車時間とに基づいて、前記料金マップを用いて、前記指示位置を含む一定範囲内にある駐車場の駐車料金を算出する算出手段、
前記取得手段により取得された駐車場情報と前記算出手段により算出された駐車料金の情報とを対応付けて前記駐車場表示装置に送信する送信手段、として前記駐車場情報提供サーバを機能させることを特徴とする駐車場情報提供プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2011−210135(P2011−210135A)
【公開日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−79102(P2010−79102)
【出願日】平成22年3月30日(2010.3.30)
【出願人】(000005016)パイオニア株式会社 (3,620)
【出願人】(595105515)インクリメント・ピー株式会社 (197)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年3月30日(2010.3.30)
【出願人】(000005016)パイオニア株式会社 (3,620)
【出願人】(595105515)インクリメント・ピー株式会社 (197)
【Fターム(参考)】
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