説明

高スループット検査システムに適したセンサ用の反射防止膜

紫外線(UV)波長またはディープUV波長で光を取り込むためのセンサは、多層反射防止膜(ARC)を含む。2層ARCでは、第1の層が、基板または回路層のどちらかの上に形成され、第2の層が、第1の層の上に形成され、入射光ビームとして光を受光する。特に、第1の層の厚さは第2の層の少なくとも2倍であり、それによってARCでの電荷トラップに起因する基板表面での電場を最小限に抑える。4層ARCでは、第3の層が第2の層の上に形成され、第4の層が第3の層の上に形成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、反射防止膜(ARC)に関し、特に、高スループット検査システムでのセンサ用のARCに関する。
【背景技術】
【0002】
画像センサは、集積回路(IC)検査の分野でいたるところで用いられている。他の要件の中で、センサは、IC表面から反射される光を取り込み、それによって欠陥検出およびIC層測定を可能にするように設計されている。センサの量子効率(QE)とは、センサによって実際に取り込まれる光の割合を測ったものである。したがって、100%のQEは、センサに入射する全ての光が取り込まれることを意味する。センサの有効QEを低下させることになる反射を削減するために、センサの表面に1つまたは複数のコーティングを使用できる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
例えば、1989年4月18日にJanesickらに交付された米国特許第4,822,748号は、電荷結合素子(CCD)画像センサの裏面のオーバシン(過剰な薄膜化)を行い、次いでセンサ表面で高品質の酸化膜を成長させ、それによって酸化膜の直下に空乏領域を残すことを説明している。この点で、薄膜化された写真感光材の裏側を、強い紫外線放射に曝し、空乏の蓄積層を生成することができる。Janesickによると、この技法は、CCD画像センサのQEを大幅に増加する。このQEの増加は、薄膜コーティングがセンサの表面反射率に影響を与え、QE等の関連付けられた電子特性だけではなく、センサ表面の状態にも影響を与えることを示しており、これらの電気特性は、UV照射の下では動的に変化することがある。
【0004】
2007年1月18日に公開され、2005年7月18日にRhodesによって出願された米国出願第2007/0012962号は、基板内の受光素子の表面に使用される多層コーティングを説明する。すなわち、Rhodesは、基板内のフォトダイオードを覆うために反射防止膜(ARC)を形成することを教示している。例示的なARCは、窒化ケイ素(Si34)、(オキシ)窒化ケイ素(SiOxy)、または組み合わせ(SiO2/Si34、SiOxy/Si34、SiOxy/Si34/SiOwz、SiOxy/Si3c2/SiOqu)を含む。下層の酸化物層(例えば、RTOまたは炉酸化物または絶縁体)は、ARCとシリコン基板の間の応力を最小限に抑えるだけではなく、ARCがパターン化され、エッチングされるときに停止層としても働く。Rhodesは、ARCの厚さは、検出されている入射波長近くの反射を排除するために選ぶ必要があると教示している。例えば、可視スペクトルの場合、Rhodesは、200と1000オングストロームの間となるARCの厚さを教示している。Rhodesは、ARCの上に付着されるスペーサ絶縁体層をエッチングし、トランジスタ制御ゲートの側壁およびARCを形成する。Rhodesによると、この構成は、p−ウェルとn−ウェルの間のシャロートレンチアイソレーションでの「ヘッジ」を排除できる。
【0005】
2005年5月26日に公開され、2003年11月20日にWalschapらによって出願された米国出願第2005/0110050号は、平坦化層とARCの両方を有する画像センサ素子を説明している。平坦化層は、フォトレジスト、ポリアミド、スピン音ガラス、ベンゾシクロブテン、一種の架橋重合体等の重合体、または副層のセット等である場合がある。Walschapは、画像センサ素子からのピクセル構造の表面粗さだけに基づいて平坦化層の厚さを決定している。対照的に、ARC層の厚さについては、Walschapは、光路長の差異が、ARCがそのために設計される光の波長の1/2に等しくなるように決定している。したがって、ARC層の上部で反射される光と、ARC/素子界面で反射される光とは、干渉により相殺される。
【0006】
前記参考文献に示されるように、ARCの配置および最適化は、特定の波長に対して最適化される。特に、大部分のARCは、詳細な化学的性質およびコーティング内での電荷トラッピングによって影響を及ぼされない表面に塗布される。つまり、ARCは、紫外線(UV)光によって損傷を受け、その中に電荷トラップを形成することがある。これらのトラップは、界面における表面静電状態を変更し、センサの効率に望ましくない低減をもたらす。
【0007】
UVおよびDUV照射の下で安定した表面を作り出すことに対する多大な関心が何十年も存在してきたが、多くは天文学の用途によって動機付けられてきた。これらの用途は、一般に、低い照射レベルを有し、通常は数秒から数時間という長い露光時間を必要とし、UV光のセンサ上への相対的に低い総露光を生じさせる。高速検査の本用途の場合、読み出し時間ははるかに短く、通常は1ミリ秒未満であり、センサ寿命を通しての相対する総露光は何桁も大きくなることがある。安定性の要件は、これらの極端な条件下でははるかに厳しくなる。
【0008】
したがって、その性能に影響を及ぼすことなく、センサの表面に直接的に塗布できる1つまたは複数の材料に対するニーズが生じる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
紫外(UV)または遠紫外(以下、ディープUVとも言う)波長で光を取り込むためのセンサが説明される。このセンサは、基板、光を検出するための基板上に形成される回路層、および(背面照明センサの場合)基板上に、または(前面照明センサの場合)回路層の上に形成される多層反射防止膜(ARC)を含む。2層ARCの一実施形態では、第1の層は、基板(または回路層)上に形成することができ、第2の層は、その第1の層の上に形成することができ、入射光ビームとして光を受光することができる。とりわけ、第1の層の厚さは、第2の層の少なくとも2倍であり、それによってARCにおける電荷トラッピングに起因する基板表面での電場を最小限に抑える。光の反射を最小限に抑えるために、第1の層および第2の層は異なる屈折率を有する。
【0010】
一実施形態では、第1の層は、113から123nmの厚さ範囲(例えば、厚さ約118nm)を有する二酸化ケイ素である場合があり、第2の層は、36から46nmの厚さ範囲(例えば、厚さ約41nm)を有する窒化ケイ素である場合がある。別の実施形態では、第1の層は、厚さ111から121nmの厚さ範囲(例えば、厚さ約116nm)を有する二酸化ケイ素である場合があり、第2の層は、厚さ39から49nmの厚さ範囲(例えば、厚さ約44nm)を有する酸化ハフニウムである場合がある。さらに別の実施形態では、第1の層は、厚さ231−241nmの厚さ範囲(例えば、厚さ約236nm)を有する二酸化ケイ素である場合があり、第2の層は、厚さ37−47nmの厚さ範囲(例えば、厚さ42nm)を有する窒化ケイ素である場合がある。
【0011】
センサは、2つ以上の層を含むARCを含むことができる。例えば、4つの層を有するARCも説明される。この実施形態では、第3の層は第2の層上に形成することができ、第4の層は第3の層の上に形成できる。この場合、第2の層、第3の層、および第4の層は、入射光ビームとして光を受光する。第1の層の厚さは、第2の層、第3の層、および第4の層のどれかの少なくとも2倍である。第1の層および第3の層は、同じ屈折率を有してよく、第2の層および第4の層は、製造を簡略にするために同じ/類似した屈折率を有してよいが、第1の層および第2の層は、効果的なコーティング設計を提供するために、通常、異なる屈折率を有する必要がある。第1の層、第2の層、第3の層、および第4の層の結合された効果は、入射光の反射を削減する。
【0012】
4層ARCの一実施形態では、第1の層は、110から120nmの厚さ範囲(例えば、厚さ約115nm)を有する二酸化ケイ素である場合があり、第2の層は、48から58nmの厚さ範囲(例えば、厚さ約53nm)を有する窒化ケイ素である場合があり、第3の層は、44から54nmの厚さ範囲(例えば、厚さ約49nm)を有する二酸化ケイ素である場合があり、第4の層は27から37nmの厚さ範囲(例えば、厚さ約32nm)を有する窒化ケイ素である場合がある。
【0013】
4層ARCの別の実施形態では、第1の層は、75から85nmの厚さ範囲(例えば、厚さ約80nm)を有する二酸化ケイ素である場合があり、第2の層は、25から35nmの厚さ範囲(例えば、厚さ30nm)を有する窒化ケイ素である場合があり、第3の層は、39から49nmの厚さ範囲(例えば、厚さ約44nm)を有する二酸化ケイ素である場合があり、第4の層は、24から34nmの厚さ範囲(例えば、厚さ約29nm)を有する窒化ケイ素である場合がある。
【0014】
4層ARCのさらに別の実施形態では、第1の層は、111から121nmの厚さ範囲(例えば、厚さ約116nm)を有する二酸化ケイ素である場合があり、第2の層は、42から52nmの厚さ範囲(例えば、厚さ約47nm)を有する酸化ハフニウムである場合があり、第3の層は、44から54nmの厚さ範囲(例えば、厚さ約49nm)を有する二酸化ケイ素である場合があり、第4の層は、45から55nmの厚さ範囲(例えば、厚さ約50nm)を有する酸化ハフニウムである場合がある。
【0015】
4層ARCのさらに別の実施形態では、第1の層は、76から86nmの厚さ範囲(例えば、厚さ約81nm)を有する二酸化ケイ素である場合があり、第2の層は、27から37nmの厚さ範囲(例えば、厚さ約32nm)を有する酸化ハフニウムである場合があり、第3の層は、39から49nmの厚さ範囲(例えば、厚さ約44nm)を有する二酸化ケイ素である場合があり、第4の層は、27から37nmの厚さ範囲(例えば、厚さ約32nm)を有する酸化ハフニウムである場合がある。
【0016】
4層ARCのさらに別の実施形態では、第1の層は、111から121nmの厚さ範囲(例えば、厚さ約116nm)を有する二酸化ケイ素である場合があり、第2の層は、42から52nmの厚さ範囲(例えば、厚さ約47nm)を有する酸化ハフニウムである場合があり、第3の層は、44から54nmの厚さ範囲(例えば、厚さ約49nm)を有する二酸化ケイ素である場合があり、第4の層は、43.5から53.5nmの厚さ範囲(例えば、厚さ約48.5nm)を有する窒化ケイ素である場合がある。
【0017】
4層ARCのさらに別の実施形態では、第1の層は、231から341nmの厚さ範囲(例えば、厚さ約236nm)を有する二酸化ケイ素である場合があり、第2の層は、42から52nmの厚さ範囲(例えば、厚さ約47nm)を有する酸化ハフニウムである場合があり、第3の層は、44から54nmの厚さ範囲(例えば、厚さ約49nm)を有する二酸化ケイ素である場合があり、第4の層は、43.5から53.5nmの厚さ範囲(厚さ約48.5nm)を有する窒化ケイ素である場合がある。
【0018】
4層ARCのさらに別の実施形態では、第1の層は、164から174nmの厚さ範囲(例えば、厚さ約169nm)を有する二酸化ケイ素である場合があり、第2の層は、27から37nmの厚さ範囲(例えば、厚さ約32nm)を有する酸化ハフニウムである場合があり、第3の層は39から49nmの厚さ範囲(例えば、厚さ約44nm)を有する二酸化ケイ素である場合があり、第4の層は、27から37nmの厚さ範囲(例えば、厚さ約32nm)を有する酸化ハフニウムである場合がある。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】センサを例示する図である。
【0020】
【図2A】基板上に形成される多層反射防止膜を例示する図である。
【図2B】基板上に形成される多層反射防止膜を例示する図である。
【0021】
【図3A】多層ARCセンサの一例における強度反射対波長を描くグラフである。
【図3B】多層ARCセンサの一例における強度反射対波長を描くグラフである。
【図3C】多層ARCセンサの一例における強度反射対波長を描くグラフである。
【図3D】多層ARCセンサの一例における強度反射対波長を描くグラフである。
【図3E】多層ARCセンサの一例における強度反射対波長を描くグラフである。
【図3F】多層ARCセンサの一例における強度反射対波長を描くグラフである。
【図3G】多層ARCセンサの一例における強度反射対波長を描くグラフである。
【図3H】多層ARCセンサの一例における強度反射対波長を描くグラフである。
【図3I】多層ARCセンサの一例における強度反射対波長を描くグラフである。
【図3J】多層ARCセンサの一例における強度反射対波長を描くグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
反射防止膜(ARC)は、鏡面反射を削減するために表面上に付着される薄い誘電体膜である。図1は、シリコン基板101上に形成される回路層110を含むセンサ100の一例を示す。ケイ素は空気と反応するため、二酸化ケイ素(SiO2)層102(例えば、自然酸化物)がシリコン基板101上で生じる。近UVおよびUV照射を用いる作用では、光はシリコン基板101(したがって、また二酸化ケイ素層)の中に浸透するが、回路層110には到達しない。回路層110は、シリコン基板101を貫通する光によって生じる電子を収集する。
【0023】
入射光ビーム103(例えば、試験されている集積回路から反射される光)が、ビーム105によって示されるように、二酸化ケイ素層102およびシリコン基板101の境界によって屈折される。この屈折に加えて、入射ビーム103およびビーム105のある部分も、ビーム104および106によって示されるように、これらの境界によって反射される。ビーム106は、ビーム109および107によって示されるように、今度は、材料境界で反射され、屈折される。ビーム107は、ビーム10および108によって示されるように、今度は材料境界で、反射され、屈折される。図1Aに示される屈折/反射角度および層の厚さは縮尺どおりではなく、単一の入射光ビームが、シリコン基板101および二酸化ケイ素層102の境界で、複数回、屈折され、反射されることがあることを明示するために使用されるに過ぎないことに留意されたい。したがって、例えばビーム108に基づいて、他の屈折および反射が発生することがあるが、簡単にするために示されていない。
【0024】
理想的には、センサ100を出射するビーム(例えば、ビーム104、106、107、および108)の合計は、センサ100内の二次的なビーム(例えば、ビーム109および110)と振幅で等しくなるが、位相では反対になる。出射ビームが入射二次ビームによって事実上相殺されるとき、回路層110は、(ビーム105を介して)入射ビーム103から最大の光を受光できる。
【0025】
シリコン基板101は高屈折率を有し、その結果、高い表面反射率(〜50%)を生じさせる。SiO2層102を欠くときには、光の50%が失われているため、ICを照明するための対応する光レベルを強めなければならないだろう。しかしながら、UV波長またはDUV波長で光レベルを強めると、すでに高価な素子に高額な費用が上乗せされることがある。幸いなことに、SiO2層102は低い屈折率を有する。したがって、SiO2層102の適切な厚さを使用することによって、センサ100からの正味出射反射光を最小限に抑えることができる。ただし、SiO2の単一の層は、UV波長範囲で高性能のARCを生成するには十分ではない。
【0026】
残念なことに、UV光とDUV光の両方ともに光化学作用がある場合がある。つまり、それが当たる表面物質を変性することがある。すなわち、UV/DUV光の中の光子のエネルギーは、物質の中の化学結合を破壊し、荷電粒子をトラップ状態に励起するほど高い。この効果は、SiO2層102で帯電領域を生じさせることができる。それが、今度はシリコン基板101の表面近くに電場を生じさせる。この電場が電子を表面に引っ張り、光を検出するために電子が収集されるのを妨げることがある。最先端のセンサは、UVスペクトルでの素子量子効率(QE)を最適化するために、シリコン基板近傍の電場の注意深い設計を使用している。したがて、これらの帯電領域は、センサの性能に悪影響を及ぼすことがある。
【0027】
本発明の一態様に従って、電荷トラッピングに起因する基板表面での電場を最小限に抑え、センサの寿命を最大限にするために、多層コーティングが使用できる。図2Aは、2層反射防止膜の一例を示す。すなわち、第1の層202Aおよび第2の層203Aを含む反射防止膜(ARC)が、センサの基板201A上に形成できる。この構成(つまり、回路層−基板−ARC)は、背面照明センサに使用できる。他の実施形態では、ARCは回路層(つまり、ARC−回路層‐基板)上に形成され、前面照明センサで使用できることに留意されたい。
【0028】
前面照明センサは業界で一般的であり、センサでは「標準」と見なされている。前面照明センサでは、光は、基板に進入する前に、回路層のワイヤおよび素子を直接、またはこれらの周辺を通る。背面照明センサでは、光は、最初に、(通常は、非常に薄い膜厚に薄膜化されている)基板に進入し、短い可視波長の場合およびUV波長の場合、回路層には到達しない。例えば、図1は、背面照明センサ100を示し、光はシリコン基板101に入るが、回路層110を貫通しない。したがって、背面照明UVセンサは、回路層に対する悪影響を最小限に抑えることができるという点で有利である。背面照明センサの表面が、前面正面センサよりも、より滑らかで、より均一であることに留意されたい。したがって、一般に、背面照明センサのARCの方が、前面照明センサよりもよりよい性能を示し、光の散乱を少なくすることができる。
【0029】
一実施形態では、第1の層202Aは、例えば自然酸化物等の高品質の二酸化ケイ素(SiO2)、または半導体および光学部品コーティング業界で周知の生産方法を使用して付着された二酸化ケイ素である。かかる方法は、例えば、高度電子機器用のゲート酸化物を構築するために使用される。第1の層202Aの厚さは、あまり堅牢ではない物質とシリコン基板201Aの繊細な表面との間に安全な距離を提供し、それによって背面照明センサに基板保護を提供することができる。さらに、いずれのセンサ実施形態の場合も、この距離により、ARC内の電荷トラッピングに起因する基板表面での電場を実質的に最小限に抑えることができる。背面照明センサの実施形態では、この基板表面は、基板201Aと第1の層202Aの間の界面である。前面照明センサの実施形態では、この基板表面は、基板と回路層の間の界面である。
【0030】
特に、第1の層202Aは、別の光学設計にとって最適と見なされるよりも厚く作られている。例えば、基板保護および電場の最小化に基づいた光学設計は、第1の層202Aの最適な厚さが50ナノメートル(nm)であることを示している。ただし、追加の層、つまり第2の層203のため、第1の層202Aは、実際には、例えば100nm以上等、著しく厚く作られている。したがって、第1の層202Aの厚さは、実際には純粋に光学的な設計の観点からは準最適と見なされている。
【0031】
第2の層203Aの例示的な材料は、例えば、窒化ケイ素、酸化ハフニウム、およびフッ化マグネシウムを含む。特に、第1の層202A用の高品質二酸化ケイ素コーティングは、例えば、窒化ケイ素コーティングと比べてはるかに低いトラップ電荷の影響を示すことができる。第2の層203Aは第1の層202Aよりも高いトラップ電荷傾向を示すため、基板表面での電場は、さらに(つまり、特別に厚い第1の層202Aと組み合わせて)最小限に抑えることができる。したがって、厚い低トラップ電荷層202A上に形成される第2の層203Aは、1枚または複数の従来の反射防止膜を備えた既知のセンサに比較して、高い露光の下でセンサの寿命時間を延ばすことができる利点がある。寿命時間が長くなるということは、定期的な保守が少なくなくてすみ、製品の寿命時間を通した運転経費が少なくなることを意味する。さらに、高価なUVおよびディープUV(DUV)光に対する初期感度の改善により、照明システム(例えば、レーザシステム)の費用の削減、および/または検査システムの一層の高速化の余地が生じる。
【0032】
被覆されていない研磨面の通常の入射反射率は、以下の等式によって表すことができる。
R = ((N0−Ns)/(N0+Ns))22
上式では、N0は、入射照射する物質(通常は空気)の屈折率であり、Nsは所与の波長での基板物質の屈折率であることに留意されたい。ケイ素の場合、400nm波長光での屈折率は〜5.6であり、空気の場合、屈折率は〜1.0であるため、反射率はほぼ50%である。理想的な単一層ARC102は、次式で表わされる屈折率を有する必要がある。
Nl2 = N0*Ns
上式では、NlはARC層の屈折率である。屈折率〜1.5のSIO2の単一層は、UV波長での反射率を削減することができるが、屈折率はこの条件を満たすには程遠いため、それを排除することはできない。ARC性能を最適化するには、より多くの層および/または材料が必要である。
【0033】
第1の層202Aおよび第2の層203Aの例示的な材料に関して、窒化ケイ素は、二酸化ケイ素よりも高い屈折率を有する。窒化ケイ素は、ケイ素の光学的マッチングにより適した〜2.1の屈折率を有する。しかしながら、窒化ケイ素はケイ素表面に直接堆積されてUVまたはDUV光に露光されると、窒化ケイ素は容易に電荷をトラップすることがあり、ケイ素表面の状態に悪影響を及ぼすことがある。これらの損傷効果は、基板と窒化ケイ素層の間に二酸化ケイ素の層を挟むことによって軽減できる。
【0034】
一実施形態では、第1の層202Aおよび第2の層203Aの厚さは、それらの層の材料および照明波長が決定された後に「調整」できる。すなわち、いったん材料が指定されてから、次に層の厚さとして、何種類かの限られた厚さが調整に用いられる。この調整により、多層反射防止膜(ARC)コーティングセンサにとって最善の光学性能が提供される。
【0035】
図3Aは、(第1の層202Aに相当する)118nmの二酸化ケイ素の層、および(第2の層203Aに相当する)41nmの窒化ケイ素の層を有する、例示的な多層(2層)ARCの強度反射(「1」は、100%の反射を示し、「0」は0%の反射を示す)対波長を描くグラフ310を示す。波形311によって示されるように、この例示的なセンサは、強度反射が0.10(10%)未満であることによって示されるように、355nmの波長に対して最適化されている。他のARC実施形態では、第1の層202Aは、113と123nmの間の厚さの二酸化ケイ素を有し、第2の層203Aは、36と46nmの間の厚さの窒化ケイ素を有するものとできる。
【0036】
図3Bは、(第1の層202Aに相当する)116nmの二酸化ケイ素の層、および(第2の層203Aに相当する)44nmの酸化ハフニウムの層を有する例示的な多層ARCセンサの強度反射対波長を描くグラフ320を示す。波形321によって示されるように、この例示的なセンサも、355nmの波長に対して最適化されている。他のARC実施形態では、第1の層202Aは、111と121nmの間の厚さの二酸化ケイ素を有し、第2の層203Aは39と49nmの間の厚さの酸化ハフニウムを有するものとできる。
【0037】
図3Cは、(第1の層202Aに相当する)236nmの二酸化ケイ素の層、および(第2の層203Aに相当する)42nmの窒化ケイ素の層を有する例示的な多層ARCセンサの強度反射対波長を描くグラフ330を示す。波形331によって示されるように、この例示的なセンサも、355nmの波長に対して最適化されている。他のARC実施形態では、第1の層202Aは、231と241nmの間の厚さの二酸化ケイ素を有し、第2の層230Aは、37と47nmn間の厚さの窒化ケイ素を有するだろう。
【0038】
より厚い第1の層(例えば、200nm以上の二酸化ケイ素)は、複数の照明波長で有利に反射防止特性を提供できる。例えば、図3CのARCは、3つの照明波長範囲で、つまり(可視波長での)〜270nm未満、325と385nmの間、および〜500nmで反射を有利に削減できる。(図3Bの同じターゲット波長近くのあまり狭くない幅に比較して)355nmターゲット波長近くの狭い幅は、照明が完全に0度の通常入射でない場合に、照明の有用な許容角度だけではなく、製造公差も削減できるだろうことに留意されたい。
【0039】
多層ARCセンサの他の実施形態に従って、2つ以上の層が使用できる。例えば、図2Bは、シリコン基板201B上に形成される少なくとも4つの層、つまり第1の層202B、第2の層203B、第3の層204B、および第4の層205Bを含むARCを示す。一実施形態では、ARCは、一つおきの層が同じである、偶数の層を含むことがある。例えば、第1の層202Bおよび第3の層204Bは、例えば二酸化ケイ素等の同じ材料から形成できる。同様に、第2の層203Bおよび第4の層205Bは、例えば窒化ケイ素または酸化ハフニウム等の同じ材料から形成できる。
【0040】
図3Dは、(第1の層202Bに相当する)115nmの二酸化ケイ素の層、(第2の層203Bに相当する)53nmの窒化ケイ素の層、(第3の層204に相当する)49nmの二酸化ケイ素の層、および(第4の層205に相当する)32nmの窒化ケイ素の層を有する、例示的な多層(4層)ARCセンサの強度反射対波長を描くグラフ340を示す。波形341によって示されるように、この例示的なセンサは、355nmの波長に対して最適化されている。他のARC実施形態では、第1の層202Bは、110と120nmの間の厚さの二酸化ケイ素を有し、第2の層203Bは、48と58nmの間の厚さの窒化ケイ素を有し、第3の層204は、44と54nmの間の厚さの二酸化ケイ素を有し、第4の層205は、27と37nmの間の厚さの窒化ケイ素を有するだろう。
【0041】
図3Eは、(第1の層202Bに相当する)80nmの二酸化ケイ素の層、(第2の層203Bに相当する)30nmの窒化ケイ素の層、(第3の層204に相当する)44nmの二酸化ケイ素の層、および(第4の層205に相当する)29nmの窒化ケイ素の層を有する、例示的な多層(4層)ARCセンサの強度反射対波長を描くグラフ350を示す。波形351によって示されるように、この例示的なセンサは、266nmの波長に対して最適化されている。ネオジウムでドーピングされたイットリウムアルミニウムガーネット(Nd:YAG)レーザが、この例示的なセンサを補完できる(つまり、355nmは1066nmのNd:YAGレーザの第3の高調波であり、266nmは基本レーザ周波数の第4の高調波である)ことに留意されたい。他のARC実施形態では、第1の層202Bは、75と85nmの間の厚さの二酸化ケイ素を有し、第2の層203Bは25と35nmの間の厚さの窒化ケイ素を有し、第3の層204は、39と49nmの間の厚さの二酸化ケイ素を有し、第4の層205は、24と34nmの間の厚さの窒化ケイ素を有するだろう。
【0042】
図3Fは、(第1の層202Bに相当する)116nmの二酸化ケイ素の層、(第2の層203Bに相当する)47nmの酸化ハフニウムの層、(第3の層204に相当する)49nmの二酸化ケイ素の層、および(第4の層205に相当する)50nmの酸化ハフニウムの層を有する、例示的な多層(4層)ARCセンサの強度反射対波長を描くグラフ360を示す。波形361によって示されるように、この例示的なセンサは、355nmの波長に対して最適化されている。他のARC実施形態では、第1の層202Bは、111と121nmの間の厚さの二酸化ケイ素を有し、第2の層203Bは、42と52nmの間の厚さの酸化ハフニウムを有し、第3の層204は、44と54nmの間の厚さの二酸化ケイ素を有し、第4の層205は、45と55nmの間の厚さの酸化ハフニウムを有するだろう。
【0043】
図3Gは、(第1の層202Bに相当する)81nmの二酸化ケイ素の層、(第2の層203Bに相当する)32nmの酸化ハフニウムの層、(第3の層204に相当する)44nmの二酸化ケイ素の層、および(第4の層205に相当する)32nmの酸化ハフニウムの層を有する、例示的な多層(4層)ARCセンサの強度反射対波長を描くグラフ370を示す。波形371によって示されるように、この例示的なセンサは、266nmの波長に対して最適化されている。他のARC実施形態では、第1の層202Bは、76と86nmの間の厚さの二酸化ケイ素を有し、第2の層203Bは、27と37nmの間の厚さの酸化ハフニウムを有し、第3の層204は、39と49nmの間の厚さの二酸化ケイ素を有し、第4の層205は、27と37nmの間の厚さの酸化ハフニウムを有するだろう。
【0044】
図3Hは、(第1の層202Bに相当する)116nmの二酸化ケイ素の層、(第2の層203Bに相当する)47nmの酸化ハフニウムの層、(第3の層204に相当する)49nmの二酸化ケイ素の層、および(第4の層205に相当する)48.5nmの酸化ハフニウムの層を有する、例示的な多層(4層)ARCセンサの強度反射対波長を描くグラフ380を示す。波形381によって示されるように、この例示的なセンサは、355nmの波長に対して最適化されている。他のARC実施形態では、第1の層202Bは、111と121nmの間の厚さの二酸化ケイ素を有し、第2の層203Bは、42と52nmの間の厚さの酸化ハフニウムを有し、第3の層204は、44と54nmの間の厚さの二酸化ケイ素を有し、第4の層205は、43.5と53.5nmの間の厚さの窒化ケイ素を有するだろう。
【0045】
図3Iは、(第1の層202Bに相当する)236nmの二酸化ケイ素の層、(第2の層203Bに相当する)47nmの酸化ハフニウムの層、(第3の層204に相当する)49nmの二酸化ケイ素の層、および(第4の層205に相当する)48.5nmの窒化ケイ素の層を有する、例示的な多層(4層)ARCセンサの強度反射対波長を描くグラフ390を示す。波形391によって示されるように、この例示的なセンサは、355nmの波長に対して最適化されている。他のARC実施形態では、第1の層202Bは、231と241nmの間の厚さの二酸化ケイ素を有し、第2の層203Bは、42と52nmの間の厚さの酸化ハフニウムを有し、第3の層204は、44と54nmの間の厚さの二酸化ケイ素を有し、第4の層205は、43.5と53.5nmの間の厚さの窒化ケイ素を有するだろう。
【0046】
図3Jは、(第1の層202Bに相当する)169nmの二酸化ケイ素の層、(第2の層203Bに相当する)32nmの酸化ハフニウムの層、(第3の層204に相当する)44nmの二酸化ケイ素の層、および(第4の層205に相当する)32nmの酸化ハフニウムの層を有する、例示的な多層(4層)ARCセンサの強度反射対波長を描くグラフ395を示す。波形396によって示されるように、この例示的なセンサは、266nmの波長に対して最適化されている。他のARC実施形態では、第1の層202Bは、164と174nmの間の厚さの二酸化ケイ素を有し、第2の層203Bは、27と37nmの間の厚さの酸化ハフニウムを有し、第3の層204は、39と49nmの間の厚さの二酸化ケイ素を有し、第4の層205は、27と37nmの間の厚さの酸化ハフニウムを有するだろう。
【0047】
例証となる実施形態は添付図を参照して本明細書で詳細に説明されてきたが、本発明がそれらの正確な実施形態に制限されないことが理解されるべきである。それらは、網羅的であること、または本発明を開示されている正確な形式に制限することを意図されていない。したがって、当業者に多くの変型および変形が明らかになるだろう。
【0048】
例えば、ケイ素を使用して基板を形成できるが、他の材料も使用できる。多層ARCが前面照明センサに使用されるときに、各ARC層の厚さが、回路層内のワイヤおよび素子を説明するために調整され得ることに留意されたい。
【0049】
さらに、266nmおよび355nm等の照明波長が本書に説明されているが、他のARC実施形態が、257nm、213nm、198nm、および193nmを含む。もとより、これらに限定されるものではない他の波長に調整され得ることもさらに留意されたい。
【0050】
さらに、特定の材料が、使用される照明波長に応じて、著しく異なる特徴を有し、それはどのような実装にも考慮に入れられる必要があることにも留意されたい。例えば、窒化ケイ素は、本来、193nmで半透明であるため、その波長のために調整されたARCを形成するために使用されないだろう。
【0051】
なおさらに、二酸化ケイ素は第1の層について(および4層ARCの場合、第3の層についても)本明細書で説明されているが、他の実施形態は第1の層(および4層ARCの場合、第3の層)に異なる誘電材料を提供してよいことにも留意されたい。層堆積方法だけではなく、この誘電材料も、トラップ状態の数および帯電の程度に劇的な影響を与えることがある。
【0052】
したがって、本発明の範囲が、続く特許請求の範囲およびその同等物によって定義されることが意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光を取り込むためのセンサであって、
基板と、
前記光を検出するために前記基板上に形成される回路層と、
反射防止膜(ARC)と
を備え、前記反射防止膜は、
前記基板および前記回路層の内の1つの上に形成される第1の層と、
前記第1の層の上に形成され、入射光ビームとして前記光を受光する第2の層と、
を含み、
前記第1の層の厚さが、前記第2の層の少なくとも2倍であり、それによって前記ARCでの電荷トラップに起因する基板表面での電場を最小限に抑え、
前記第1の層および前記第2の層が、異なる屈折率を有し、前記光の反射を削減する
センサ。
【請求項2】
前記第1の層が二酸化ケイ素で、113から123nmの厚さであり、前記第2の層が窒化ケイ素であり、36から46nmの厚さである請求項1に記載のセンサ。
【請求項3】
前記第1の層が約118nmの厚さであり、前記第2の層が約41nmの厚さである請求項2に記載のセンサ。
【請求項4】
前記第1の層が二酸化ケイ素で、111から121nmの厚さであり、前記第2の層が酸化ハフニウムであり、39から49nmの厚さである請求項1に記載のセンサ。
【請求項5】
前記第1の層が約116nmの厚さであり、前記第2の層が約44nmの厚さである請求項4に記載のセンサ。
【請求項6】
前記第1の層が二酸化ケイ素で、231から241nmの厚さであり、第2の層が窒化ケイ素で、37から47nmの厚さである請求項1に記載のセンサ。
【請求項7】
前記第1の層が約236nmの厚さであり、前記第2の層が約42nmの厚さである請求項6に記載のセンサ。
【請求項8】
前記センサが、前記センサの裏面を介して紫外線(UV)波長およびディープ紫外線(DUV)波長の内の1つを受け取るように構成される請求項1に記載のセンサ。
【請求項9】
前記センサが、前記センサの前面を介して紫外線(UV)波長およびディープ紫外線(DUV)波長の内の1つを受け取るように構成される請求項1に記載のセンサ。
【請求項10】
前記基板が薄膜化された薄膜基板であり、前記センサが、紫外線(UV)波長およびディープ紫外線(DUV)波長の内の1つを受け取るように構成される請求項1に記載のセンサ。
【請求項11】
光を取り込むためのセンサであって、
基板と、
前記光を検出するために前記基板上に形成される回路層と、
反射防止膜(ARC)と
を備え、前記反射防止膜は、
前記基板および前記回路層の内の1つの上に形成される第1の層と、
前記第1の層の上に形成される第2の層と、
前記第2の層の上に形成される第3の層と、
前記第3の層の上に形成される第4の層と、
を含み、
前記第2の層、前記第3の層、および前記第4の層が、入射光ビームとして前記光を受け取り、
前記第1の層の厚さが、前記第2の層、前記第3の層、および前記第4の層のどれかの少なくとも2倍であり、それによって前記ARCでの電荷トラップに起因する基板方面での電場を最小限に抑え、
前記第1の層および前記第3の層が、同じ屈折率を有し、前記第2の層および前記第4の層が、少なくとも類似する屈折率を有し、前記第1の層および前記第2の層が異なる屈折率を有し、前記第1の層、前記第2の層、前記第3の層、および前記第4の層が、前記光の反射を削減する
センサ。
【請求項12】
前記第1の層が二酸化ケイ素で、110から120nmの厚さであり、
前記第2の層が窒化ケイ素で、48から58nmの厚さであり、
前記第3の層が二酸化ケイ素で、44から54nmの厚さであり、
前記第4の層が窒化ケイ素で、27から37nmの厚さである
請求項11に記載のセンサ。
【請求項13】
前記第1の層が約115nmの厚さであり、
前記第2の層が約53nmの厚さであり、
前記第3の層が約49nmの厚さであり、
前記第4の層が約32nmの厚さである
請求項12に記載のセンサ。
【請求項14】
前記第1の層が二酸化ケイ素で、75から85nmの厚さであり、
前記第2の層が窒化ケイ素で、25から35nmの厚さであり、
前記第3の層が二酸化ケイ素で、39から49nmの厚さであり、
前記第4の層が窒化ケイ素で、24から34nmの厚さである
請求項11に記載のセンサ。
【請求項15】
前記第1の層が約80nmの厚さであり、
前記第2の層が約30nmの厚さであり、
前記第3の層が約44nmの厚さであり、
前記第4の層が約29nmの厚さである
請求項14に記載のセンサ。
【請求項16】
前記第1の層が二酸化ケイ素で、11から121nmの厚さであり、
前記第2の層が酸化ハフニウムで、42から52nmの厚さであり、
前記第3の層が二酸化ケイ素で、44から54nmの厚さであり、
前記第4の層が酸化ハフニウムで、45から55nmの厚さである
請求項11に記載のセンサ。
【請求項17】
前記第1の層が約116nmの厚さであり、
前記第2の層が約47nmの厚さであり、
前記第3の層が約49nmの厚さであり、
前記第4の層が約50nmの厚さである
請求項16に記載のセンサ。
【請求項18】
前記第1の層が二酸化ケイ素で、76から86nmの厚さであり、
前記第2の層が酸化ハフニウムで、27から37nmの厚さであり、
前記第3の層が二酸化ケイ素で、39から49nmの厚さであり、
前記第4の層が酸化ハフニウムで、27から37nmの厚さである
請求項11に記載のセンサ。
【請求項19】
前記第1の層が約81nmの厚さであり、
前記第2の層が約32nmの厚さであり、
前記第3の層が約44nmの厚さであり、
前記第4の層が約32nmの厚さである
請求項18に記載のセンサ。
【請求項20】
前記第1の層が二酸化ケイ素で、111から121nmの厚さであり、
前記第2の層が酸化ハフニウムで、42から52nmの厚さであり、
前記第3の層が二酸化ケイ素で、44から54nmの厚さであり、
前記第4の層が酸化ハフニウムで、43.5から53.5nmの厚さである
請求項11に記載のセンサ。
【請求項21】
前記第1の層が約116nmの厚さであり、
前記第2の層が約47nmの厚さであり、
前記第3の層が約49nmの厚さであり、
前記第4の層が約48.5nmの厚さである
請求項20に記載のセンサ。
【請求項22】
前記第1の層が二酸化ケイ素で、231から341nmの厚さであり、
前記第2の層が酸化ハフニウムで、42から52nmの厚さであり、
前記第3の層が二酸化ケイ素で、44から54nmの厚さであり、
前記第4の層が酸化ハフニウムで、43.5から53.5nmの厚さである
請求項11に記載のセンサ。
【請求項23】
前記第1の層が約236nmの厚さであり、
前記第2の層が約47nmの厚さであり、
前記第3の層が約49nmの厚さであり、
前記第4の層が約48.5nmの厚さである
請求項22に記載のセンサ。
【請求項24】
前記第1の層が二酸化ケイ素で、164から174nmの厚さであり、
前記第2の層が酸化ハフニウムで、27から37nmの厚さであり、
前記第3の層が二酸化ケイ素で、39から49nmの厚さであり、
前記第4の層が酸化ハフニウムで、27から37nmの厚さである
請求項11に記載のセンサ。
【請求項25】
前記第1の層が約169nmの厚さであり、
前記第2の層が約32nmの厚さであり、
前記第3の層が約44nmの厚さであり、
前記第4の層が約32nmの厚さである
請求項24に記載のセンサ。
【請求項26】
前記センサが、前記センサの裏面を介して、紫外線(UV)波長およびディープ紫外線(DUV)波長の内の1つを受け取るように構成される請求項11に記載のセンサ。
【請求項27】
前記センサが、前記センサの前面を介して、紫外線(UV)波長およびディープ紫外線(DUV)波長の内の1つを受け取るように構成される請求項11に記載のセンサ。
【請求項28】
前記基板が薄膜化された薄膜センサであり、前記センサが紫外線(UV)波長およびディープ紫外線(DUV)波長の内の1つを受け取るように構成される請求項11に記載のセンサ。
【請求項29】
光を取り込むためのセンサ用の反射防止剤を形成する方法であって、
前記センサの基板および回路層の内の1つの上に第1の層を形成することと、
前記第1の層の上に第2の層を形成することであって、前記第2の層が、前記光を入射光ビームとして受光する、形成することと、
を含み、
前記第1の層の厚さが、前記第2の層と少なくとも2倍であり、それによって前記ARCでの電荷トラップに起因する基板表面での電場を最小限に抑え、
前記第1の層および前記第2の層が、異なる屈折率を有し、前記光の反射を削減する
方法。
【請求項30】
前記センサが、前記センサの裏面を介して、紫外線(UV)波長およびディープ紫外線(UDV)波長の内の1つを受け取るように構成される請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記センサが、前記センサの前面を介して、紫外線(UV)波長およびディープ紫外線(UDV)波長の内の1つを受け取るように構成される請求項29に記載の方法。
【請求項32】
前記基板が薄膜化された薄膜基板であり、前記センサが、紫外線(UV)波長およびディープ紫外線(UDV)波長の内の1つを受け取るように構成される請求項29に記載の方法。
【請求項33】
光を取り込むためのセンサ用の反射防止膜(ARC)を形成する方法であって、
前記センサの基板および前記回路網の内の1つの上に第1の層を形成することと、
前記第1の層の上に第2の層を形成することと、
前記第2の層の上に第3の層を形成することと、
前記第3の層の上に第4の層を形成することと、
を含み、
前記第1の層の厚さが、前記第2の層、前記第3の層、および前記第4の層のどれかの少なくとも2倍であり、それによって前記ARC内の電荷トラップに起因する基板表面での電場を最小限に抑え、
前記第1の層および前記第3の層が同じ屈折率を有し、前記第2の層及び前記第4の層が少なくとも類似する屈折率を有し、前記第1の層および前記第2の層が異なる屈折率を有し、前記第1の層、前記第2の層、前記第3の層、および前記第4の層が、前記光の反射を削減する
方法。
【請求項34】
前記センサが、前記センサの裏面を介して、紫外線(UV)波長およびディープ紫外線(UDV)波長の内の1つを受け取るように構成される請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記センサが、前記センサの前面を介して、紫外線(UV)波長およびディープ紫外線(UDV)波長の内の1つを受け取るように構成される請求項33に記載の方法。
【請求項36】
前記基板が薄膜化された薄膜基板であり、前記センサが、紫外線(UV)波長およびディープ紫外線(DUV)波長の内の1つを受け取るように構成される請求項33に記載の方法。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図3D】
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【図3E】
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【図3F】
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【図3G】
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【図3H】
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【図3I】
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【図3J】
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【公表番号】特表2012−529182(P2012−529182A)
【公表日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−514021(P2012−514021)
【出願日】平成22年5月28日(2010.5.28)
【国際出願番号】PCT/US2010/036692
【国際公開番号】WO2010/141374
【国際公開日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【出願人】(502442049)ケーエルエー−テンカー・コーポレーション (77)
【氏名又は名称原語表記】KLA−TENCOR CORPORATION
【Fターム(参考)】