高圧放電灯点灯装置
【課題】調光用の高圧放電灯点灯装置において、瞬時調光動作による立ち消えを確実に防止し、かつ、所望の調光度まで短時間に移行できる高圧放電灯点灯装置を提供する。
【解決手段】本発明の第1の側面は、高圧放電灯に交流電力を供給する電力供給回路、高圧放電灯のランプ電圧を検出するランプ電圧検出回路、および外部からの調光信号を受信して調光度を決定するとともに調光度と検出されるランプ電圧に応じて電力供給回路から供給されるランプ電力を制御する制御回路からなる高圧放電灯点灯装置において、制御回路が、少なくとも所定の調光度以下の深さ(暗さ)において、検出されるランプ電圧が所定の電圧以上かつ高圧放電灯が取り得る最大ランプ電圧以下の範囲において、同一の調光度においては、検出されるランプ電圧に対してランプ電力を単調増加させるよう該電力供給回路を制御する構成とした。
【解決手段】本発明の第1の側面は、高圧放電灯に交流電力を供給する電力供給回路、高圧放電灯のランプ電圧を検出するランプ電圧検出回路、および外部からの調光信号を受信して調光度を決定するとともに調光度と検出されるランプ電圧に応じて電力供給回路から供給されるランプ電力を制御する制御回路からなる高圧放電灯点灯装置において、制御回路が、少なくとも所定の調光度以下の深さ(暗さ)において、検出されるランプ電圧が所定の電圧以上かつ高圧放電灯が取り得る最大ランプ電圧以下の範囲において、同一の調光度においては、検出されるランプ電圧に対してランプ電力を単調増加させるよう該電力供給回路を制御する構成とした。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高圧放電灯を調光点灯する高圧放電灯点灯装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、高圧放電灯の調光点灯が検討されてきている。高圧放電灯を調光点灯するための点灯回路として、図1に高圧放電灯点灯装置の回路構成を示す。この高圧放電灯点灯装置は直流電源1、降圧チョッパー回路2、フルブリッジ回路3、イグナイタ回路4、PWM制御回路5、フルブリッジ制御回路6、及びイグナイタ制御回路7から構成されている。またPWM制御回路5は、外部にある調光信号発振回路8からの調光信号を受け取るようになっている。なお、直流電源1は商用交流電源を整流平滑したものでもよい。さらに、装置は高圧放電灯L1の電圧(以下、「ランプ電圧」という)を検出する抵抗R1及びR2からなる電圧検出回路、並びに高圧放電灯L1に流れる電流(以下、「ランプ電流」という)を検出する抵抗R3からなる電流検出回路を備える。
【0003】
PWM制御回路5は降圧チョッパー回路2のスイッチング素子Q1をコントロールすることにより、直流電源1の出力電流を適切な値に変換した後、フルブリッジ回路3へ出力する。フルブリッジ制御回路6はフルブリッジ回路3のスイッチング素子Q2・Q5とQ3・Q4を60Hzから400Hz程度の周波数で交互に導通させ、低周波の矩形波を高圧放電灯L1へ出力する。イグナイタ制御回路7は、高圧放電灯L1の始動前には、トランスT1の1次巻線N1に数百Vの電圧を印加することにより、2次巻線N2に高電圧パルス(数kVから数十kV)を発生させ、高圧放電灯L1を始動する。高圧放電灯L1の始動後は、イグナイタ制御回路7は動作を停止する。
【0004】
外部にある調光信号発振回路8から調光信号がPWM制御回路5に入力されると、PWM制御装置5は、降圧チョッパー回路2を制御することにより、高圧放電灯L1の電力を制御する。具体的には、PWM制御装置5において、入力される調光信号に示される調光度及びランプ電圧検出回路によって検出されたランプ電圧に対して、高圧放電灯L1に投入すべき電力(以下、「ランプ電力」という)が導出され、そのランプ電力を投入するために必要なランプ電流がさらに導出される演算(例えばプログラムのテーブル等による割当て)がPWM制御装置5においてなされ、そのランプ電流、最終的には上記のランプ電力が投入されるように降圧チョッパー回路2のQ1のデューティが制御されるものである。ここで、電流検出回路(R3)は、回路全体をオープンループとしてフィードフォワード的に動作させる場合は必要ないが、ランプ電流又はランプ電力をフィードバックしてQ1のスイッチングを制御する場合に必要となる。なお、ランプ電力はランプ電圧値にランプ電流値を乗じれば算出される。
【0005】
高圧放電灯L1について、上記のように検出されたランプ電圧に対して投入されるランプ電力の関係(以下、「電力特性」又は「電力カーブ」という)の従来例を図9に示す。横軸が高圧放電灯のランプ電圧であり、縦軸が高圧放電灯の定格電力からの比率を示している。全光点灯時の電力カーブが(a)であり、80%調光時の電力カーブが(b)、60%調光時の電力カーブが(c)となる。一般に、この電力カーブ(特に電力カーブ(a))は高圧放電灯の寿命等を考慮して決定されたものである。即ち、ランプ寿命が進んでランプ電圧が高くなった場合は、ある程度投入するランプ電力を低減し、その寿命が進むのを抑えるようにするものである。一般に、高圧放電灯を構成する発光管バルブの部分の材質は、石英ガラスを用いたものとセラミック系材質を用いたものとに大別される。そして、石英ガラスタイプについてはその構造上、バルブ内温度(ランプ電力)に対してランプ寿命や発光特性が影響を受けやすいが、セラミック系材質タイプのものについては影響を受けにくいことが知られている。
【0006】
この電力特性において、全光点灯の電力カーブのA点にある高圧放電灯を瞬時に80%調光した場合、即ち、点Aのランプ電圧の状態でランプ電流を80%に低下させようとすると、高圧放電灯が持つ負性特性のため、一度B点へとランプ電圧が上昇し、その後C点へとランプ電圧が下がり、高圧放電灯の状態が安定する。
また、全光点灯の電力カーブのA点にある高圧放電灯を瞬時に60%調光すると、A点から一度D点へ移動し、その後E点で安定する。このように調光レベルが深くなるに従い、一時的なランプ電圧の上昇値が大きくなり、高圧放電灯の個々のばらつきや放電灯寿命中の放電灯状態の変化によっては、D点における電力では放電を維持することが出来ず、立ち消えてしまうことがある。
【0007】
具体例として、高圧放電灯L1の定格電力が100Wであり、全光時(100W点灯時・点A)のランプ電圧が92V、ランプ電流が1.09A(=100W/92V)のものを想定する。これを60%調光(60W点灯)する場合に、最終的に安定する点Eはランプ電圧74V、ランプ電流0.81A(=60W/74V)となる。ところが、ランプ電圧92V、ランプ電流1.09Aの状態から瞬時にランプ電流を0.81Aにしようとすると、ランプの負荷特性のため、ランプ電圧が点Dの104Vまで上昇してしまう。ここで、このランプ電圧104Vに対して設定されているランプ電力48Wを投入するために、ランプ電流0.46A(=48W/104V)が流れることになる。なお、調光度はランプ電力に比例するものとして説明している。
【0008】
ここで、高圧放電灯L1の寿命が進んだ場合を想定する。通常、高圧放電灯は寿命が進むにつれてランプ電圧が上昇し、高圧放電灯の種類にもよるが全光点灯時で130〜150V以上となると寿命末期と判断される。全光時の点灯状態がA′、即ち、ランプ電圧120V、ランプ電力94W、ランプ電流0.78Aであるランプを60%調光する場合、最終的に安定する点E′はランプ電力56W(94Wの60%)、ランプ電圧100V、ランプ電流0.56A(=56W/100V)となる。ところが、ランプ電圧120V、ランプ電流0.78Aの状態から瞬時にランプ電流を0.56Aにしようとすると、ランプの負荷特性のため、ランプ電圧が135V近くまで上昇してしまうことになる。グラフの曲線(c)を仮想的に延長して算出すると、ランプ電圧135Vに対するランプ電流は0.1A程度となってしまい、これでは安定に放電を維持することは難しい。
なお、図9のグラフは電力特性カーブの形状の理解容易のために、ランプ電圧が0Vとなる点までカーブを延長して描いているが、実際にはランプ電圧が数十V以上の範囲について適用されるものとする。
【0009】
この問題を解決するため、例えば特許文献1では、瞬時に調光すると立ち消える範囲の場合、立ち消えない範囲まで瞬時に調光し、その後に立ち消えの発生しにくい調光スピードで所定の調光レベルまで徐々に調光するようにしている。
【特許文献1】特許第3306904号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上記制御では、瞬時に調光すると立ち消える範囲の場合、立ち消えない範囲まで瞬時に調光し、その後に立ち消えの発生しにくい調光スピードで所定の調光レベルまで徐々に調光するようにしているため、調光レベルを大きくした場合に放電灯の光量が安定するまでに時間がかかってしまい、頻繁に調光レベルを変化させる用途には向かない。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の第1の側面は、高圧放電灯に交流電力を供給する電力供給回路、高圧放電灯のランプ電圧を検出するランプ電圧検出回路、および外部からの調光信号を受信して調光度を決定するとともに調光度と検出されるランプ電圧に応じて電力供給回路から供給されるランプ電力を制御する制御回路からなる高圧放電灯点灯装置であって、制御回路が、少なくとも所定の調光度以下の深さ(暗さ)において、検出されるランプ電圧が所定の電圧以上かつ高圧放電灯が取り得る最大ランプ電圧以下の範囲において、同一の調光度においては、検出されるランプ電圧に対してランプ電力を単調増加させるよう該電力供給回路を制御する構成とした。ここで、上記所定の電圧を、高圧放電灯が取り得る最小ランプ電圧とした。また、上記所定の調光度を全光に規定した。さらに、各調光度について設定された検出されるランプ電圧の増加に対するランプ電力を増加させる割合が、調光度が深い場合ほど大きくなるようにした。
【0012】
本発明の第2の側面は、上記第1の側面の高圧放電灯点灯装置、高圧放電灯点灯装置を内包する筐体、高圧放電灯、及び高圧放電灯が取り付けられるリフレクタからなる照明装置である。
【発明の効果】
【0013】
本発明の高圧放電灯点灯装置によれば、高圧放電灯の点灯時に、ランプ電圧の上昇に伴いランプ電力を増加するように制御するので、調光レベルの深いところへ瞬時に調光しても、ランプ電圧の一時的な上昇を低く抑えることができ、立ち消えを抑制できる。したがって、頻繁に調光レベルを変化させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
次に実施の形態について説明する。
図2は本発明による電力特性図である。横軸が高圧放電灯のランプ電圧であり、縦軸が高圧放電灯の定格電力からの比率を示している。全光点灯時の電力特性が(a)であり、80%調光時の電力特性が(b)、60%調光時の電力特性が(c)となる。なお、点灯回路は先に説明した図1のものを用いるものとする。本発明の特徴は調光時の制御態様にあるので、回路構成のハードウエア部分は一般的な回路構成を用いればよい。また、この電力特性の各線のランプ電圧範囲は、使用する高圧放電灯のとり得るランプ電圧値を包含するものであればよい。一般にランプ電圧の取り得る最小値はランプ点灯開始直後のランプ電圧であり、最大値はランプ寿命末期時のランプ電圧となる(通常、検出されたランプ電圧がその上限値に達したら保護動作により消灯する。従って、保護動作を行うべきランプ電圧を最大値と定義してもよい)。
【0015】
ここで、寿命がそれほど進んでいない定格電力100Wの高圧放電灯L1を例として具体的に説明する。全光時点A(ランプ電力100W)でのランプ電圧が100V、ランプ電流が1.0A、80%調光時に安定するランプ電力80Wの点Cが(88V、0.90A)、60%調光時に安定するランプ電力60Wの点Eが(80V、0.75A)であるとする。
ここで、全光時から瞬時に60%調光に移行する場合、ランプ電圧は点D(ランプ電圧115V)に一瞬上昇し、このランプ電圧に対応する設定ランプ電力は約68Wであるからランプ電流は0.59Aとなる。そして、その後点灯状態が移動して点Eに到達する。
【0016】
ここで、高圧放電灯L1の寿命が進み、例えば、全光時の点灯状態が点A′、即ち、ランプ電圧120V、ランプ電力104W、ランプ電流0.87Aとなった場合を考える。点A′を60%調光する場合、最終的に安定する点E′はランプ電力62W(104Wの60%)、ランプ電圧90V、ランプ電流0.69Aとなる。そして、ランプ電圧120V、ランプ電流0.87Aの状態(点A′)から瞬時にランプ電流を0.69Aにしようとした場合に、ランプの負荷特性のため、ランプ電圧が点D′の135V近くまで一瞬上昇したとしても、ランプ電力が70W近くに設定されているのでランプ電流は0.52Aとなり、これは十分に放電を維持できる電流値である。
なお、グラフ中の座標を用いて例示的に説明したが、電力特性のグラフは概念的な図であり、グラフの記載やそれが示す数値に厳密に従うものではない。さらに、説明の便宜のため高圧放電灯L1の定格電力を例示的に100Wとしたが、他の定格電力のものであってもよい。
【0017】
図3は本発明による電力特性図の別の実施形態を示す。この実施例では、高圧放電灯の点灯時に、ランプ電圧の上昇に伴いランプ電力を増加するように制御するとともに、調光レベルが深くなるに従い、ランプ電圧の上昇に伴うランプ電力の増加割合(傾斜)が増えるように制御される電力特性となっている。これにより、低調光度での立ち消え対策をより強化することができる。
【0018】
図2及び図3のような電力特性によれば、高圧放電灯の点灯時に、ランプ電圧の上昇に伴いランプ電力を増加するように制御するので、調光レベルの深いところへ瞬時に調光しても、ランプ電圧の一時的な上昇を低く抑えることができ、立ち消えを抑制することができる。また、ランプ電圧が仮に上昇したとしても、そのランプ電圧に対して設定されたランプ電力が従来のものよりも大きく設定されているので、ランプ電流も多く流すことができ、立ち消え防止に貢献する。また、特許文献1のように調光移行動作を遅くするといった立ち消え回避策を用いていないので、所望の調光度まで短時間で移行することができる。
【0019】
図4は他の実施形態を示す図である。図2及び図3では、電力特性の傾斜が、全ての調光度においてランプ電圧に対して単調増加するものを示したが、図4(a)においては、所定の調光度以下についてのみ傾斜が単調増加する特徴を持たせ、所定の調光度より明るい範囲では傾斜をなくして定電力制御するものを示している。図4(a)では例えば80%調光より明るい範囲(例えば90%)では電力一定とし、80%以下では図2や図3と同様に単調増加の傾斜を持たせている。また、図4(b)のように、全光時のみについて電力特性の傾斜をなくすようにしてもよいし、図4(c)のように、ランプ電力設定値に上限値を設けてそれ以上にならないようにしてもよい。なお、その上限値はランプ電力比100%の値でなくてもよい。この場合の図中の点Fはランプ電圧によって規定(例えば、あるランプ電圧以上で一定にする等)してもよいし、ランプ電力によって規定(例えば、あるランプ電力以上で一定にする等)してもよい。
【0020】
またさらに、図5に示すように、調光に際して問題の起こらない調光度(例えば全光時など)においては、電力特性の傾斜に自由度を持たせて、図9のようなカーブに近づけてもよい。この場合も調光度が深いほど電力特性の傾斜が大きくなるようにしてもよい。
【0021】
図4から図5に示した実施例によると、ランプ電圧が高くなったものについて、ランプ電力の上昇をある程度抑制している。これにより、調光機能を発揮させること及びランプの寿命が進むのを抑制することの双方をある程度確保することができる。なお、高圧放電灯L1が前述したセラミック系材質のバルブを有するものである場合、ランプ電力を多少増加させても寿命に与える影響は少ないことから、上述の図2又は図3のような電力特性を用いる方が好適である。
【0022】
また、ランプ電圧が高い場合にのみ立ち消えの対策を行いたい場合に適用可能な例として、図6の電力特性を示す。図6の電力特性図と図9の電力特性図との違いは、高ランプ電圧領域においては、ランプ電圧に対して設定されたランプ電力が再度増加する点にある。この電力特性を用いれば必要最小限の立ち消え防止効果を得ることができる。
【0023】
なお、実施例では調光レベルの下限値を60%としているが、高圧放電灯の個々の特性により、調光レベルの下限値は異なっていてもよい。
また、図2から図6の電力特性を達成するための回路構成について、ランプに投入する交流電力を適切に制御できれば図1に示した回路構成以外のものであってもよい。
さらに、図2から図6においては、ランプ電圧が低い領域では電力特性が1本の線に終結されているが、そのように終結させないものであってもよい。なお、いずれの実施例の電力特性図においても、投入されるランプ電流は用いる高圧放電灯の定格電流の範囲内となるように設定されるものとする。
【0024】
まとめると、本発明の主眼とするところは低調光度におけるランプ電力の制御、又は高ランプ電圧領域におけるランプ電力の制御にあるので、図7に示すように、低調光度かつ高ランプ電圧領域において、電力特性が正の傾き(ランプ電圧に対してランプ電力が増加する傾向)となっていれば、瞬時調光時の立ち消え防止といった本発明の最小限かつ最重要な目的を達成できる。従って、図7の破線で囲まれる領域の電力特性は、例えば図2−6又は従来例の図9に示すようなものであってもよく、どのようなものであっても本発明の範疇に含まれる。
【0025】
ここで、他の実施形態として、上述した高圧放電灯点灯装置を用いた照明装置を図8に示す。図において、11は高圧放電灯L1が取り付けられるリフレクタ、12は高圧放電灯点灯装置を内包する筐体であり、高圧放電灯点灯装置からの出力線が高圧放電灯L1の電極に接続されている。なお、図は実施例を模擬的に図示したものであり、寸法、配置などは図面通りではない。
【0026】
本実施形態においては、瞬時調光動作による立ち消えを確実に防止し、かつ、所望の調光度まで短時間に移行できる高圧放電灯点灯装置を搭載しているので、信頼性が高く、かつ、頻繁に調光動作する用途においても使い勝手のよい照明装置を得ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0027】
本発明は、一般照明用の照明器具、プロジェクターなどに適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】高圧放電灯点灯装置の回路構成を示す図である。
【図2】本発明の実施形態の電力特性を示す図である。
【図3】本発明の別の実施形態の電力特性を示す図である。
【図4a】本発明の別の実施形態の電力特性を示す図である。
【図4b】本発明の別の実施形態の電力特性を示す図である。
【図4c】本発明の別の実施形態の電力特性を示す図である。
【図5】本発明の別の実施形態の電力特性を示す図である。
【図6】本発明の別の実施形態の電力特性を示す図である。
【図7】本発明の別の実施形態の電力特性を示す図である。
【図8】本発明の光源装置を示す図である。
【図9】従来例の電力特性を示す図である。
【符号の説明】
【0029】
1.直流電源
2.降圧チョッパー回路
3.フルブリッジ回路
4.イグナイタ回路
5.PWM制御回路
6.フルブリッジ制御回路
7.イグナイタ制御回路
8.調光信号発信回路
L1.高圧放電灯
R1、R2、R3.抵抗
11.リフレクタ
12.筐体
【技術分野】
【0001】
本発明は、高圧放電灯を調光点灯する高圧放電灯点灯装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、高圧放電灯の調光点灯が検討されてきている。高圧放電灯を調光点灯するための点灯回路として、図1に高圧放電灯点灯装置の回路構成を示す。この高圧放電灯点灯装置は直流電源1、降圧チョッパー回路2、フルブリッジ回路3、イグナイタ回路4、PWM制御回路5、フルブリッジ制御回路6、及びイグナイタ制御回路7から構成されている。またPWM制御回路5は、外部にある調光信号発振回路8からの調光信号を受け取るようになっている。なお、直流電源1は商用交流電源を整流平滑したものでもよい。さらに、装置は高圧放電灯L1の電圧(以下、「ランプ電圧」という)を検出する抵抗R1及びR2からなる電圧検出回路、並びに高圧放電灯L1に流れる電流(以下、「ランプ電流」という)を検出する抵抗R3からなる電流検出回路を備える。
【0003】
PWM制御回路5は降圧チョッパー回路2のスイッチング素子Q1をコントロールすることにより、直流電源1の出力電流を適切な値に変換した後、フルブリッジ回路3へ出力する。フルブリッジ制御回路6はフルブリッジ回路3のスイッチング素子Q2・Q5とQ3・Q4を60Hzから400Hz程度の周波数で交互に導通させ、低周波の矩形波を高圧放電灯L1へ出力する。イグナイタ制御回路7は、高圧放電灯L1の始動前には、トランスT1の1次巻線N1に数百Vの電圧を印加することにより、2次巻線N2に高電圧パルス(数kVから数十kV)を発生させ、高圧放電灯L1を始動する。高圧放電灯L1の始動後は、イグナイタ制御回路7は動作を停止する。
【0004】
外部にある調光信号発振回路8から調光信号がPWM制御回路5に入力されると、PWM制御装置5は、降圧チョッパー回路2を制御することにより、高圧放電灯L1の電力を制御する。具体的には、PWM制御装置5において、入力される調光信号に示される調光度及びランプ電圧検出回路によって検出されたランプ電圧に対して、高圧放電灯L1に投入すべき電力(以下、「ランプ電力」という)が導出され、そのランプ電力を投入するために必要なランプ電流がさらに導出される演算(例えばプログラムのテーブル等による割当て)がPWM制御装置5においてなされ、そのランプ電流、最終的には上記のランプ電力が投入されるように降圧チョッパー回路2のQ1のデューティが制御されるものである。ここで、電流検出回路(R3)は、回路全体をオープンループとしてフィードフォワード的に動作させる場合は必要ないが、ランプ電流又はランプ電力をフィードバックしてQ1のスイッチングを制御する場合に必要となる。なお、ランプ電力はランプ電圧値にランプ電流値を乗じれば算出される。
【0005】
高圧放電灯L1について、上記のように検出されたランプ電圧に対して投入されるランプ電力の関係(以下、「電力特性」又は「電力カーブ」という)の従来例を図9に示す。横軸が高圧放電灯のランプ電圧であり、縦軸が高圧放電灯の定格電力からの比率を示している。全光点灯時の電力カーブが(a)であり、80%調光時の電力カーブが(b)、60%調光時の電力カーブが(c)となる。一般に、この電力カーブ(特に電力カーブ(a))は高圧放電灯の寿命等を考慮して決定されたものである。即ち、ランプ寿命が進んでランプ電圧が高くなった場合は、ある程度投入するランプ電力を低減し、その寿命が進むのを抑えるようにするものである。一般に、高圧放電灯を構成する発光管バルブの部分の材質は、石英ガラスを用いたものとセラミック系材質を用いたものとに大別される。そして、石英ガラスタイプについてはその構造上、バルブ内温度(ランプ電力)に対してランプ寿命や発光特性が影響を受けやすいが、セラミック系材質タイプのものについては影響を受けにくいことが知られている。
【0006】
この電力特性において、全光点灯の電力カーブのA点にある高圧放電灯を瞬時に80%調光した場合、即ち、点Aのランプ電圧の状態でランプ電流を80%に低下させようとすると、高圧放電灯が持つ負性特性のため、一度B点へとランプ電圧が上昇し、その後C点へとランプ電圧が下がり、高圧放電灯の状態が安定する。
また、全光点灯の電力カーブのA点にある高圧放電灯を瞬時に60%調光すると、A点から一度D点へ移動し、その後E点で安定する。このように調光レベルが深くなるに従い、一時的なランプ電圧の上昇値が大きくなり、高圧放電灯の個々のばらつきや放電灯寿命中の放電灯状態の変化によっては、D点における電力では放電を維持することが出来ず、立ち消えてしまうことがある。
【0007】
具体例として、高圧放電灯L1の定格電力が100Wであり、全光時(100W点灯時・点A)のランプ電圧が92V、ランプ電流が1.09A(=100W/92V)のものを想定する。これを60%調光(60W点灯)する場合に、最終的に安定する点Eはランプ電圧74V、ランプ電流0.81A(=60W/74V)となる。ところが、ランプ電圧92V、ランプ電流1.09Aの状態から瞬時にランプ電流を0.81Aにしようとすると、ランプの負荷特性のため、ランプ電圧が点Dの104Vまで上昇してしまう。ここで、このランプ電圧104Vに対して設定されているランプ電力48Wを投入するために、ランプ電流0.46A(=48W/104V)が流れることになる。なお、調光度はランプ電力に比例するものとして説明している。
【0008】
ここで、高圧放電灯L1の寿命が進んだ場合を想定する。通常、高圧放電灯は寿命が進むにつれてランプ電圧が上昇し、高圧放電灯の種類にもよるが全光点灯時で130〜150V以上となると寿命末期と判断される。全光時の点灯状態がA′、即ち、ランプ電圧120V、ランプ電力94W、ランプ電流0.78Aであるランプを60%調光する場合、最終的に安定する点E′はランプ電力56W(94Wの60%)、ランプ電圧100V、ランプ電流0.56A(=56W/100V)となる。ところが、ランプ電圧120V、ランプ電流0.78Aの状態から瞬時にランプ電流を0.56Aにしようとすると、ランプの負荷特性のため、ランプ電圧が135V近くまで上昇してしまうことになる。グラフの曲線(c)を仮想的に延長して算出すると、ランプ電圧135Vに対するランプ電流は0.1A程度となってしまい、これでは安定に放電を維持することは難しい。
なお、図9のグラフは電力特性カーブの形状の理解容易のために、ランプ電圧が0Vとなる点までカーブを延長して描いているが、実際にはランプ電圧が数十V以上の範囲について適用されるものとする。
【0009】
この問題を解決するため、例えば特許文献1では、瞬時に調光すると立ち消える範囲の場合、立ち消えない範囲まで瞬時に調光し、その後に立ち消えの発生しにくい調光スピードで所定の調光レベルまで徐々に調光するようにしている。
【特許文献1】特許第3306904号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上記制御では、瞬時に調光すると立ち消える範囲の場合、立ち消えない範囲まで瞬時に調光し、その後に立ち消えの発生しにくい調光スピードで所定の調光レベルまで徐々に調光するようにしているため、調光レベルを大きくした場合に放電灯の光量が安定するまでに時間がかかってしまい、頻繁に調光レベルを変化させる用途には向かない。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の第1の側面は、高圧放電灯に交流電力を供給する電力供給回路、高圧放電灯のランプ電圧を検出するランプ電圧検出回路、および外部からの調光信号を受信して調光度を決定するとともに調光度と検出されるランプ電圧に応じて電力供給回路から供給されるランプ電力を制御する制御回路からなる高圧放電灯点灯装置であって、制御回路が、少なくとも所定の調光度以下の深さ(暗さ)において、検出されるランプ電圧が所定の電圧以上かつ高圧放電灯が取り得る最大ランプ電圧以下の範囲において、同一の調光度においては、検出されるランプ電圧に対してランプ電力を単調増加させるよう該電力供給回路を制御する構成とした。ここで、上記所定の電圧を、高圧放電灯が取り得る最小ランプ電圧とした。また、上記所定の調光度を全光に規定した。さらに、各調光度について設定された検出されるランプ電圧の増加に対するランプ電力を増加させる割合が、調光度が深い場合ほど大きくなるようにした。
【0012】
本発明の第2の側面は、上記第1の側面の高圧放電灯点灯装置、高圧放電灯点灯装置を内包する筐体、高圧放電灯、及び高圧放電灯が取り付けられるリフレクタからなる照明装置である。
【発明の効果】
【0013】
本発明の高圧放電灯点灯装置によれば、高圧放電灯の点灯時に、ランプ電圧の上昇に伴いランプ電力を増加するように制御するので、調光レベルの深いところへ瞬時に調光しても、ランプ電圧の一時的な上昇を低く抑えることができ、立ち消えを抑制できる。したがって、頻繁に調光レベルを変化させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
次に実施の形態について説明する。
図2は本発明による電力特性図である。横軸が高圧放電灯のランプ電圧であり、縦軸が高圧放電灯の定格電力からの比率を示している。全光点灯時の電力特性が(a)であり、80%調光時の電力特性が(b)、60%調光時の電力特性が(c)となる。なお、点灯回路は先に説明した図1のものを用いるものとする。本発明の特徴は調光時の制御態様にあるので、回路構成のハードウエア部分は一般的な回路構成を用いればよい。また、この電力特性の各線のランプ電圧範囲は、使用する高圧放電灯のとり得るランプ電圧値を包含するものであればよい。一般にランプ電圧の取り得る最小値はランプ点灯開始直後のランプ電圧であり、最大値はランプ寿命末期時のランプ電圧となる(通常、検出されたランプ電圧がその上限値に達したら保護動作により消灯する。従って、保護動作を行うべきランプ電圧を最大値と定義してもよい)。
【0015】
ここで、寿命がそれほど進んでいない定格電力100Wの高圧放電灯L1を例として具体的に説明する。全光時点A(ランプ電力100W)でのランプ電圧が100V、ランプ電流が1.0A、80%調光時に安定するランプ電力80Wの点Cが(88V、0.90A)、60%調光時に安定するランプ電力60Wの点Eが(80V、0.75A)であるとする。
ここで、全光時から瞬時に60%調光に移行する場合、ランプ電圧は点D(ランプ電圧115V)に一瞬上昇し、このランプ電圧に対応する設定ランプ電力は約68Wであるからランプ電流は0.59Aとなる。そして、その後点灯状態が移動して点Eに到達する。
【0016】
ここで、高圧放電灯L1の寿命が進み、例えば、全光時の点灯状態が点A′、即ち、ランプ電圧120V、ランプ電力104W、ランプ電流0.87Aとなった場合を考える。点A′を60%調光する場合、最終的に安定する点E′はランプ電力62W(104Wの60%)、ランプ電圧90V、ランプ電流0.69Aとなる。そして、ランプ電圧120V、ランプ電流0.87Aの状態(点A′)から瞬時にランプ電流を0.69Aにしようとした場合に、ランプの負荷特性のため、ランプ電圧が点D′の135V近くまで一瞬上昇したとしても、ランプ電力が70W近くに設定されているのでランプ電流は0.52Aとなり、これは十分に放電を維持できる電流値である。
なお、グラフ中の座標を用いて例示的に説明したが、電力特性のグラフは概念的な図であり、グラフの記載やそれが示す数値に厳密に従うものではない。さらに、説明の便宜のため高圧放電灯L1の定格電力を例示的に100Wとしたが、他の定格電力のものであってもよい。
【0017】
図3は本発明による電力特性図の別の実施形態を示す。この実施例では、高圧放電灯の点灯時に、ランプ電圧の上昇に伴いランプ電力を増加するように制御するとともに、調光レベルが深くなるに従い、ランプ電圧の上昇に伴うランプ電力の増加割合(傾斜)が増えるように制御される電力特性となっている。これにより、低調光度での立ち消え対策をより強化することができる。
【0018】
図2及び図3のような電力特性によれば、高圧放電灯の点灯時に、ランプ電圧の上昇に伴いランプ電力を増加するように制御するので、調光レベルの深いところへ瞬時に調光しても、ランプ電圧の一時的な上昇を低く抑えることができ、立ち消えを抑制することができる。また、ランプ電圧が仮に上昇したとしても、そのランプ電圧に対して設定されたランプ電力が従来のものよりも大きく設定されているので、ランプ電流も多く流すことができ、立ち消え防止に貢献する。また、特許文献1のように調光移行動作を遅くするといった立ち消え回避策を用いていないので、所望の調光度まで短時間で移行することができる。
【0019】
図4は他の実施形態を示す図である。図2及び図3では、電力特性の傾斜が、全ての調光度においてランプ電圧に対して単調増加するものを示したが、図4(a)においては、所定の調光度以下についてのみ傾斜が単調増加する特徴を持たせ、所定の調光度より明るい範囲では傾斜をなくして定電力制御するものを示している。図4(a)では例えば80%調光より明るい範囲(例えば90%)では電力一定とし、80%以下では図2や図3と同様に単調増加の傾斜を持たせている。また、図4(b)のように、全光時のみについて電力特性の傾斜をなくすようにしてもよいし、図4(c)のように、ランプ電力設定値に上限値を設けてそれ以上にならないようにしてもよい。なお、その上限値はランプ電力比100%の値でなくてもよい。この場合の図中の点Fはランプ電圧によって規定(例えば、あるランプ電圧以上で一定にする等)してもよいし、ランプ電力によって規定(例えば、あるランプ電力以上で一定にする等)してもよい。
【0020】
またさらに、図5に示すように、調光に際して問題の起こらない調光度(例えば全光時など)においては、電力特性の傾斜に自由度を持たせて、図9のようなカーブに近づけてもよい。この場合も調光度が深いほど電力特性の傾斜が大きくなるようにしてもよい。
【0021】
図4から図5に示した実施例によると、ランプ電圧が高くなったものについて、ランプ電力の上昇をある程度抑制している。これにより、調光機能を発揮させること及びランプの寿命が進むのを抑制することの双方をある程度確保することができる。なお、高圧放電灯L1が前述したセラミック系材質のバルブを有するものである場合、ランプ電力を多少増加させても寿命に与える影響は少ないことから、上述の図2又は図3のような電力特性を用いる方が好適である。
【0022】
また、ランプ電圧が高い場合にのみ立ち消えの対策を行いたい場合に適用可能な例として、図6の電力特性を示す。図6の電力特性図と図9の電力特性図との違いは、高ランプ電圧領域においては、ランプ電圧に対して設定されたランプ電力が再度増加する点にある。この電力特性を用いれば必要最小限の立ち消え防止効果を得ることができる。
【0023】
なお、実施例では調光レベルの下限値を60%としているが、高圧放電灯の個々の特性により、調光レベルの下限値は異なっていてもよい。
また、図2から図6の電力特性を達成するための回路構成について、ランプに投入する交流電力を適切に制御できれば図1に示した回路構成以外のものであってもよい。
さらに、図2から図6においては、ランプ電圧が低い領域では電力特性が1本の線に終結されているが、そのように終結させないものであってもよい。なお、いずれの実施例の電力特性図においても、投入されるランプ電流は用いる高圧放電灯の定格電流の範囲内となるように設定されるものとする。
【0024】
まとめると、本発明の主眼とするところは低調光度におけるランプ電力の制御、又は高ランプ電圧領域におけるランプ電力の制御にあるので、図7に示すように、低調光度かつ高ランプ電圧領域において、電力特性が正の傾き(ランプ電圧に対してランプ電力が増加する傾向)となっていれば、瞬時調光時の立ち消え防止といった本発明の最小限かつ最重要な目的を達成できる。従って、図7の破線で囲まれる領域の電力特性は、例えば図2−6又は従来例の図9に示すようなものであってもよく、どのようなものであっても本発明の範疇に含まれる。
【0025】
ここで、他の実施形態として、上述した高圧放電灯点灯装置を用いた照明装置を図8に示す。図において、11は高圧放電灯L1が取り付けられるリフレクタ、12は高圧放電灯点灯装置を内包する筐体であり、高圧放電灯点灯装置からの出力線が高圧放電灯L1の電極に接続されている。なお、図は実施例を模擬的に図示したものであり、寸法、配置などは図面通りではない。
【0026】
本実施形態においては、瞬時調光動作による立ち消えを確実に防止し、かつ、所望の調光度まで短時間に移行できる高圧放電灯点灯装置を搭載しているので、信頼性が高く、かつ、頻繁に調光動作する用途においても使い勝手のよい照明装置を得ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0027】
本発明は、一般照明用の照明器具、プロジェクターなどに適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】高圧放電灯点灯装置の回路構成を示す図である。
【図2】本発明の実施形態の電力特性を示す図である。
【図3】本発明の別の実施形態の電力特性を示す図である。
【図4a】本発明の別の実施形態の電力特性を示す図である。
【図4b】本発明の別の実施形態の電力特性を示す図である。
【図4c】本発明の別の実施形態の電力特性を示す図である。
【図5】本発明の別の実施形態の電力特性を示す図である。
【図6】本発明の別の実施形態の電力特性を示す図である。
【図7】本発明の別の実施形態の電力特性を示す図である。
【図8】本発明の光源装置を示す図である。
【図9】従来例の電力特性を示す図である。
【符号の説明】
【0029】
1.直流電源
2.降圧チョッパー回路
3.フルブリッジ回路
4.イグナイタ回路
5.PWM制御回路
6.フルブリッジ制御回路
7.イグナイタ制御回路
8.調光信号発信回路
L1.高圧放電灯
R1、R2、R3.抵抗
11.リフレクタ
12.筐体
【特許請求の範囲】
【請求項1】
高圧放電灯に交流電力を供給する電力供給回路、該高圧放電灯のランプ電圧を検出するランプ電圧検出回路、および外部からの調光信号を受信して調光度を決定するとともに該調光度と検出されるランプ電圧に応じて該電力供給回路から供給されるランプ電力を制御する制御回路からなる高圧放電灯点灯装置であって、
該制御回路が、少なくとも所定の調光度以下の深さ(暗さ)において、検出されるランプ電圧が所定の電圧以上かつ該高圧放電灯が取り得る最大ランプ電圧以下の範囲において、同一の該調光度においては、該検出されるランプ電圧に対して該ランプ電力を単調増加させるよう該電力供給回路を制御する高圧放電灯点灯装置。
【請求項2】
請求項1記載の高圧放電灯点灯装置において、前記所定の電圧が、該高圧放電灯が取り得る最小ランプ電圧であることを特徴とする高圧放電灯点灯装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2記載の高圧放電灯点灯装置において、前記所定の調光度が全光であることを特徴とする高圧放電灯点灯装置。
【請求項4】
請求項1から請求項3いずれか一項に記載の高圧放電灯点灯装置において、各調光度について設定された該検出されるランプ電圧の増加に対する該ランプ電力を増加させる割合が、該調光度が深い場合ほど大きいことを特徴とする高圧放電灯点灯装置。
【請求項5】
請求項1から請求項4いずれか一項に記載の高圧放電灯点灯装置、該高圧放電灯点灯装置を内包する筐体、高圧放電灯、及び該高圧放電灯が取り付けられるリフレクタからなる照明装置。
【請求項1】
高圧放電灯に交流電力を供給する電力供給回路、該高圧放電灯のランプ電圧を検出するランプ電圧検出回路、および外部からの調光信号を受信して調光度を決定するとともに該調光度と検出されるランプ電圧に応じて該電力供給回路から供給されるランプ電力を制御する制御回路からなる高圧放電灯点灯装置であって、
該制御回路が、少なくとも所定の調光度以下の深さ(暗さ)において、検出されるランプ電圧が所定の電圧以上かつ該高圧放電灯が取り得る最大ランプ電圧以下の範囲において、同一の該調光度においては、該検出されるランプ電圧に対して該ランプ電力を単調増加させるよう該電力供給回路を制御する高圧放電灯点灯装置。
【請求項2】
請求項1記載の高圧放電灯点灯装置において、前記所定の電圧が、該高圧放電灯が取り得る最小ランプ電圧であることを特徴とする高圧放電灯点灯装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2記載の高圧放電灯点灯装置において、前記所定の調光度が全光であることを特徴とする高圧放電灯点灯装置。
【請求項4】
請求項1から請求項3いずれか一項に記載の高圧放電灯点灯装置において、各調光度について設定された該検出されるランプ電圧の増加に対する該ランプ電力を増加させる割合が、該調光度が深い場合ほど大きいことを特徴とする高圧放電灯点灯装置。
【請求項5】
請求項1から請求項4いずれか一項に記載の高圧放電灯点灯装置、該高圧放電灯点灯装置を内包する筐体、高圧放電灯、及び該高圧放電灯が取り付けられるリフレクタからなる照明装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4a】
【図4b】
【図4c】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図2】
【図3】
【図4a】
【図4b】
【図4c】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【公開番号】特開2007−122917(P2007−122917A)
【公開日】平成19年5月17日(2007.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−310041(P2005−310041)
【出願日】平成17年10月25日(2005.10.25)
【出願人】(000000192)岩崎電気株式会社 (533)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年5月17日(2007.5.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年10月25日(2005.10.25)
【出願人】(000000192)岩崎電気株式会社 (533)
【Fターム(参考)】
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