説明

高速応答性および調整可能伝導性を有するフェイルセイフ空気圧作動弁

フェイルセイフ高速空気弁の装置および方法が開示される。フェイルセイフの信頼性は、スプリング式の常閉空気圧式アクチュエータにより実現される。スプリング式アクチュエータが加圧されると、常閉メカニズムが作動され、弁活性位置に来る。それと同時に、圧力が直接加えられ、ダイアフラムまたはベローズアセンブリをたわませて密封位置に戻す。標準ドーム型ダイアフラムを備える超高純度実施形態が開示されている。追加の高伝導性ダイアフラムおよびベローズ実施形態は、より高い伝導性の弁に使用される。新規性のある流路レイアウトが開示されている。弁は、ガスおよび流体の高速切り換えに応用することが可能であり、高生産性原子層蒸着(ALD)アプリケーションに特に好適である。追加の実施形態は、ダイアフラムの改善、シール信頼性の向上、外部調整可能弁伝導性、弁安全性の向上、および高温弁シールを対象とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体送出の分野に関するものであり、より具体的には、反応性流体と不活性流体とを高速に、効率よく切り替えるための装置および方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
半導体および類似のデバイスの作製では、基板は制御された環境条件の下で処理され、これは、流体が送出され、排出される囲まれた空間、つまり室の中で行われる。流体送出マニホールド内の気体および液体などの流体の流れ経路を定めるために遮断弁が一般に使用される。特に、ダイアフラム式高純度および超高純度弁は、低汚染レベルの厳しい標準に保たれる高純度マニホールド内の不活性ガスおよび反応ガスの流れを統御するために一般に使用される。
【0003】
通常、ドーム型予備成形金属ダイアフラムは、弁座上に全金属製弁室を形成するように実装される。弁座は、通常、ポリマーシールを実装し、ダイアフラム上での弁室の中心に配置されるのがふつうである。ダイアフラムは、周囲に留められ、通常応力が加えられていないドーム型に保持される。ダイアフラムに応力がかかっていない場合、流体経路は、弁座を通じて、弁室内に連絡する形で入る少なくとも他の流体経路とリンクされる。したがって、遮断弁は「OPEN」である。弁を遮断するために、メカニカルプランジャによりダイアフラムを弁座に向けて湾曲させ、弁座を通る流体経路を囲む。漏れのないシールには、適宜選択された弁座材料およびダイアフラム上にプランジャにより加えられるマッチする密閉圧力により得られる。応力がダイアフラムから取り除かれると、ダイアフラムは、柔軟にドーム型に戻り、弁内の流体経路を邪魔しないようにする。高純度ダイアフラム弁の技術は、流体の高純度切り換えに有用であることが実証されている異なる弁座およびダイアフラム設計の選択を含む。例えば、米国特許第5131627号では、高い純度標準の信頼できる弁を実現する複数の有用な方法を明示している。
【0004】
流体制御の技術では、弁が励磁されていないときには常閉であるフェイルセイフ弁を作製する必要性が存在する。特に、フェイルセイフ弁は、危険な、または他の何らかの反応性を有する化学物質およびガスを送出するように組み立てられたマニホールド内には必須である。したがって、常閉ダイアフラム弁は、弁棒と呼ばれるスプリング式プランジャで適応する。例えば、米国特許第5131627号の開示は、弁帽内の弁棒および通電されたスプリングに適合している。フェイルセイフダイアフラム弁は、スプリング式弁棒がダイアフラムから引き離されると作動し流体経路を開く。これらのフェイルセイフ弁は、作動されないと、その「常閉」位置に戻る。
【0005】
フェイルセイフ常閉(FSNC)弁の自動作動は、機械統御アクチュエータにより実行される。機械統御アクチュエータの技術は、空気圧式、電気機械式、圧電式、および電熱式の弁棒作動を含む。空気圧作動は、信頼性、安全性、および低コストの3つの点で優れているため、機械統御弁作動の方法として最も広く受け入れられている。例えば、具体的な有用な設計のピストン型空気圧式アクチュエータが、米国特許第5131627号に示されている。同様に、他の多くの実施形態が、マッチングシリンダー内のスライディングシールとともに配列され、加圧流体、通常は空気がシリンダー内に伝達されると作動する1つまたは複数のピストンを一般に使用する従来技術の範囲内で提案されている。加圧流体は、スライディングピストンに力を加え、シリンダー内のピストンの運動を推進する。通常、弁棒は、ピストンに堅く取り付けられている。流体が導入されると、ピストンおよび取り付けられている弁が推進され、ダイアフラムから離れて行く。通常、金属製ダイアフラムは、変形のない状態に合わせて予備成形され、そこでは取り付けられたダイアフラムと開いている弁に対応する弁座との間にギャップが存在する。弁棒がダイアフラムから取り除かれると、ダイアフラムは、その自己弾力性により曲がり応力のない形態に戻る。流体が空気圧式アクチュエータから導入されると、通電されたスプリングの力により常閉位置に戻される。堅く取り付けられたピストンは、非通電位置に戻される。
【0006】
当業ではFSNCダイアフラム弁および空気圧式アクチュエータの多くの異なる組み合わせが知られている。従来技術では、十分に最適化された弁設計は、弁が閉じたときにリーク量を最小に抑え、40〜100psigの典型的範囲の標準加圧空気で弁が作動したときに適切な応答が得られるように適合された。適切に密封された弁および強く仕掛けられたスプリングにより推進される急速閉鎖弁の必要性と高速な弁開放応答の必要性との間によく知られているトレードオフの関係が存在する。強く仕掛けられたスプリングは、さらに、ダイアフラムおよび弁座の磨耗を早めるだけでなく、弁座に対するダイアフラムの衝突から生じる粒子発生を促すことで悪名が高い。
【0007】
一般に使用されるダイアフラムは、軽量(〜0.2gm)であり、比較的小さな力の衝撃にミリ秒以下の応答でたわむことができる。それと対照的に、空気圧式アクチュエータは、かなりの質量(〜10グラム)を有し、高速作動の負担になるさらなる摩擦(ピストンとシリンダーとの間の)が加わる。しかしながら、これらの質量および摩擦の機能的欠点は、強く通電されたスプリング(弁の閉鎖動作の高速化を助ける)と高圧作動(強いエネルギーが加えられたスプリングを克服し、ピストン加速度を高めるため)の組み合わせで克服できる。しかし、ダイアフラムサイクル寿命と速度との間の必要なトレードオフでは、一般に、空気圧作動FSNC弁に対する制限を25〜80ミリ秒の範囲、通常は40〜50ミリ秒の範囲に設定している。このような性能制限の範囲内で、空気圧作動FSNC弁は、サイクル寿命が1,000,000〜10,000,000の範囲内であるほとんどのアプリケーションに有用であり、適していることが実証されており、またこれは、費用効果と適切さも実証されている。
【0008】
それとは別に、ダイアフラム作動は、電気機械(電気的駆動、通常ソレノイド駆動)アクチュエータで実装されている。この場合、弁棒は、再度仕掛けられたスプリングで常閉位置に据え付けられる。弁棒は、電磁エネルギーを用いて弁座から引き離すことができる。例えば、米国特許第6394415号では、3〜5ミリ秒の開放−閉鎖弁応答時間を達成できる弁装置を開示している。この技術は、速度の面で従来のFSNC空気弁よりも改善されているが、現在は、著しく小さな伝導性(Cv=0.1)と低温動作に限定されている。
【0009】
ダイアフラム作動は、さらに、圧電アクチュエータでも実装された。これらのアクチュエータは、2ミリ秒範囲に接近する応答時間を有し比較的高速である。これらのアクチュエータは、高純度アプリケーションには有望であるが、超高純度バージョンでは、FSNCの必要条件とは相性がよくない。さらに、伝導性は、Cv<0.1の範囲と比較的制限されている。
【0010】
従来技術では、弁座密封用部材および周囲密封用部材の両方として使用される金属製ダイアフラムにより高純度および超高純度ダイアフラム弁を実装した。この設計では、従来技術で説明されているような汚染および流体溜め込みの源を最小にでき都合がよい。しかし、ダイアフラムは、ときどき、後から危険な流体および/または環境親和性のない流体が周囲環境に漏れ出る危険な状況に至る可能性のある破裂およびクラッキングなどの致命的障害を受けた。特に、反応ガスまたは有毒ガスは、ときどき、ダイアフラム弁の不具合で周囲環境に放出された。このような欠陥があるため、安全および環境に対する著しい関心を引き起こし、その後、短縮サイクル寿命、換気および厳重監視キャビネット、および多重封じ込めなど、危険要因を最小限に抑える費用のかかる対策がもたらされた。
【0011】
超高純度ダイアフラム弁の技術は、2、3例を挙げると、農業、分析計装、配管、自動車産業、航空機産業、油圧技術、および流体レベル制御など広範囲に及ぶアプリケーションを含む1世紀以上にわたり知られ、定評のある適切に開発されたダイアフラム弁技術の追随技術であった。流体を加圧するダイアフラム作動は、FSNC弁を必須としないアプリケーションの多くで実施されている。この場合、ダイアフラム室は、流れ側と制御側(ダイアフラムの反対側)の両方に形成された。ダイアフラムは、加圧流体をダイアフラム制御室内に供給することにより曲げて密封位置に入れられた。弁応答時間は、流体加圧(弁は遮断に設定)および減圧(弁は解放され、ノーマルオープン状態に戻される)のタイミングに直接対応し、そのタイミングに忠実に従う。多くの有用なデバイスおよびマニホールドは、圧力調整器および自己補償遮断弁などの流体制御ダイアフラム弁により実装された。流体制御ダイアフラム弁は、FSNC設計を必須としない多くのアプリケーションで使用された。例えば、クロマトグラフィ分析機器内への高速ガス導入である。例えば、米国特許第4353243号では、ガスクロマトグラフィアプリケーション内への試料導入に合わせで構成され、それに適している、直接流体作動ダイアフラム弁の実施形態を開示している。この特許および他の特許の範囲内の実施形態では、平面と弁口のみを備える単純な弁座設計で弁シールの機能を適宜実行するポリマーまたはエラストマーベースのダイアフラムを正常に実装している。米国特許第4353243は、さらに、金属製ダイアフラムの可能な利用も提案しており、そこではダイアフラムの内部領域上のポリマーコーティングを用いて適切なシールを実現できる。
【0012】
従来の超高純度ダイアフラムおよび弁座設計は、従来技術で実施されている、ダイアフラムの中心に局在化されている、機械作動に大部分適している。対照的に、流体作動は、一様に分布する力を加えることから、ダイアフラムの反転部分を共通弁座よりも実質的に広い領域にまたがって広げる傾向を有する。したがって、従来の流体制御ダイアフラム弁は、ダイアフラムと平坦な弁座との間に大きな接触面を作るように設計された。しかし、この設計は、大きな接触面が不利な高純度弁には馴染まない。さらに、面積に基づく密封シーリングは、金属製ダイアフラムでは実用上可能ではない。
【0013】
ダイアフラム弁は、本質的に、伝導性を制限される。弁伝導性は、ダイアフラムの曲がりの範囲が制限されていることで制約される。ダイアフラムサイクル寿命(故障までのサイクル数)とダイアフラム曲げの増大(伝導性を高める)との間のトレードオフの関係は認識されている。したがって、標準サイズの高純度ダイアフラム弁は、伝導性が0.05〜0.50の範囲のCvに制限されていた。ただし、Cvは標準圧力勾配1psiの下で弁を通る流れを表す。例えば、0.1〜0.5の範囲のCvは、面積2〜16mmの近似的範囲内の弁経路を表す。当業では、ダイアフラムサイクル寿命は、高伝導性弁の信頼性を一般的に低くするダイアフラムの曲げの範囲の増大の悪影響を受ける。
【0014】
サイクル寿命のトレードオフを最小に抑えつつ、伝導性を高める修正されたダイアフラムが発明された。例えば、米国特許第5201492号では、ダイアフラム周囲が弁本体に固定されている平面から上に向かって段が付いている複数の環状面をダイアフラムが備える高純度弁実施形態を開示している。したがって、より大きくより一貫性のある伝導性が実現された。ガス圧力センサの技術では、圧力感知デバイス、例えば、米国特許第4809589号で開示されている実施形態の性能および信頼性を改善するために波形の曲げやすい金属製ダイアフラムが使用されている。
【0015】
ダイアフラム弁は、通常、弁座材料と親和性のある温度範囲内で動作するように制限される。例えば、典型的な超高純度ダイアフラム弁は、Kel−F(PCTFE)弁座材料で適切に実装された。Kel−Fの実装は、弾力的な気密シールを維持しながら65℃までの温度範囲において優れた信頼性を示す。通常最大125℃までと高い動作温度は、Vespel(登録商標)などのポリイミドポリマー弁座材料を助けを借りて達成可能であった。かなり硬いVespel弁座の完全な漏れ防止を適切に行うには、通常、再び仕掛けられたスプリングを強める必要がある。開放速度と閉鎖速度とをマッチさせるために、通常、60〜100psigの範囲の高い空気圧で高温の弁を作動させるのがふつうである。したがって、温度が高い弁は、温度が低い弁よりも高速に作動させることができる。しかし、その結果生じる弁棒のダイアフラムへの高い衝撃は、ダイアフラムのサイクル寿命を短縮するという悪影響をもたらすとともに、信頼性およびきれいさに悪影響を及ぼす。さらに、Vespelなどのかなり硬い弁座材料にダイアフラムがばたんと当たることで、必然的にダイアフラムおよび弁座の磨耗および粒子形成が加速される。Vespelは、Kel−Fなどの他の低温弁座材料に比べて相当脆い。Vespelベースの高温弁は数年来市場に出回っているが、ほとんどのアプリケーションには、まだ未熟であり、不適切である。
【0016】
高純度および超高純度(UHP)弁を取り付けて、化学気相蒸着(CVD)、物理気相蒸着(PVD)、およびエッチングなどの多くのさまざまな処理機器の信頼でき、費用効果のある機能を実現するのに成功している。これらのアプリケーションでは、弁は、通常、処理中に1回サイクル動作する。したがって、これらの弁について検査され、指定された1,000,000〜10,000,000の範囲の信頼できる、汚染のないサイクル寿命により、弁の実際の寿命が5年を超えながらも、多くの基板を処理することが可能であった。
【0017】
近年、半導体製造プロセスの技術および類似技術は、複数の弁マニホールドの市場を形成した。複数の弁マニホールド内では、複数の弁が、複数の弁の同時および/または調整された高精度の作動が重要な機能制御デバイスに接続される。例えば、1つの共通口から2つの「非共通」口のうちの1つに入る流体の経路を定める共通機能は、2つの独立した弁の同期作動を必要とする。複数の弁マニホールドの技術では、弁応答時間期間内の弁状態の不確定性は望ましくない。3つ以上の弁からなるさらに大きなマニホールド内では、それらの弁の動作が同期しない場合にガス向流が生じる可能性がある。反応ガス混合マニホールドの特定のアプリケーションにおいては、向流を許容できず、ソースガスおよびマニホールドの汚染を回避するために高度な、機能障害弁遅延作動を必要とする。したがって、関連する40〜50ミリ秒の応答時間を有する従来のFSNC弁は、2、3例を挙げると、半導体、ディスプレイ、および製薬業界における先端アプリケーションの多くに適していない。
【0018】
さらに、近年、弁の速度および同期性は、パイロット弁を空気圧ホースに関連する遅延および不一致が回避されるFSNC弁と一体化することにより改善できることが認められた。例えば、米国特許第5850853号は、空気圧がソレノイド弁に供給され、パイロット弁への電流を制御することにより弁が作動される標準ソレノイド弁を備える従来のFSNC空気弁の組み立てについて説明している。残念なことに、一体化された空気パイロット弁は、速度およびサイクル寿命に関して従来技術を実質的に改善した技術となっている。
【0019】
近年、CVDの一変種である原子層蒸着(ALD)は、重要な薄膜アプリケーションの将来役立つ蒸着方法として登場した。ALDは、従来の化学気相蒸着(CVD)プロセスを自己終結的プロセスステップからなる反復シーケンスに分割することにより実行される循環プロセスである。ALDサイクルは、反応化学物質がプロセス室に別々に送り込まれる複数の(少なくとも2つの)化学薬品投与ステップを含む。それぞれの投与ステップの後に、通常、プロセス空間からの反応化学物質を排除する不活性ガスパージステップが続き、その後、次の前駆体を導入する。
【0020】
実用的な厚さのALD膜は、通常、1つの層につき数十から数千までの弁サイクルを必要とする。それとは対照的に、CVD、PVD、エッチングなどの大半の他のプロセスは、1つの層につき1つの弁だけで実用される。したがって、費用効果のあるALD性能を得るためには、弁サイクル寿命に対するかなり高い標準が必要とされる。さらに、費用効果のあるALDは、10〜100ミリ秒のオーダーの典型的な弁サイクル時間を必要とし、受け入れられる弁応答時間は、5ミリ秒以下に制限されなければならない。さらに、揮発性が限られている低揮発性ALD前駆体の送出を効率よく切り替える場合、弁伝導性および温度定格に対するスペックは現在利用可能な高純度弁のスペックに比べて高いものとなる。
【0021】
例えば、200サイクルを使用するALDプロセスでは、弁はCVDプロセスに比べて少なくとも200倍速く摩滅するので、サイクル寿命が1,000,000サイクルの弁では、実用弁寿命は5年からわずか10日に縮まる。また、今発明の発明者および他の発明者により、弁が10〜150ミリ秒以内にサイクル動作する高生産性ALD条件の下では、既製の弁は、通常、指定サイクル寿命に比べて約10倍速く磨耗する。この不要な現象は、経験的に、弁のメーカーまたは弁の機種とは無関係な一般的トレンドであることがわかっている。その結果、最高性能の市販の弁であっても、高生産性ALD生産環境の下では5〜30日しか続かないと予想される。
【0022】
独立に、標準UHP弁の25〜80ミリ秒の応答では、弁の開放および閉鎖に対する制御されないタイミング上の不確定性が10〜40ミリ秒のオーダーで持ち込まれる。この範囲の制御されない時間の不整合は、比較可能であり、高生産性ALDが好ましくは5ミリ秒以下に設定されるALDパージのときの典型的な流れ滞留時間よりも長い。化学薬品投与ステップは10〜100ミリ秒範囲の中に入る場合、ALD化学薬品投与ステップとALDパージステップとの間の可能な10〜40の重なりは圧倒的である。なおいっそう悪いことに、作動時に、弁の伝導性はきちんと定義されておらず、一般に、矛盾する。ALDマニホールドは、特に、高速応答用に設計されているため、弁の非同期作動からの非同期向流に非常に敏感である。したがって、弁の作動時間を弁サイクル時間(弁を開放、開放したままにする、閉じるのように要する時間)よりも実質的に短くなるように、またできる限り短くなるように保持することが必要である。
【0023】
理想的には、ALDは、「パルス弁」として当業で知られている注入型弁とともに実用されなければならない。しかし、従来技術の注入弁は、高純度標準に適合していない。同様に、従来技術の高純度弁技術は、注入弁アプリケーションに適していない。
【0024】
つまり、多重弁マニホールドの性能改善の必要性により、応答が実質的に高速化され、時間も正確になったFSNC弁が必要になった。これらの弁は、弁サイクル寿命を維持し、好ましくは改善しつつ、1桁よりも大きな速度向上を達成しなければならない。特に、ALDの大量生産への移行サポートするためには、弁応答およびサイクル寿命の実質的改善が必要である。また、信頼性、きれいさ、および長いサイクル寿命を維持しながら、全金属製高純度弁の伝導性および温度定格を高める必要もある。最後に、本明細書で規定されている速度および信頼性のスペックを有する高純度FSNC注入弁も必要である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0025】
本発明の目的は、ガスの流れの切り換えを数ミリ秒未満の応答で、好ましくはミリ秒以下の応答で行う一方で、半導体製造プロセスなどの技術では慣例的なフェイルセイフ性および純度の標準を維持するための方法を実現することである。高純度および超高純度弁のサイクル寿命を改善することも、本発明の範囲内にある。また、本発明の目的は、高純度および超高純度弁および弁マニホールドの安全性および環境面の保護を向上することでもある。追加の範囲として、本発明は、波形ダイアフラム、ベローズ、および高度なエラストマーおよび金属シールの使用を含む、弁の伝導性および高温性能を高める革新的な弁およびシール設計を実現する。
【課題を解決するための手段】
【0026】
いくつかの実施形態では、本発明は、流体作動機能を有する標準的なダイアフラムおよび標準的な超高純度弁座設計の親和性を効果的にもたらすダイアフラム取付に好適な方法を開示する。他の改善では、フェイルセイフアクチュエータにより、弁伝導性に対する外部制御が可能になる。また、ダイアフラムおよび弁座の磨耗を低減し、弁のサイクル寿命を実質的に改善することも本発明の主要な目的である。エラストマーおよびコーティングされたエラストマーの利用を含む弁シール形状、材料、および特性のさまざまな有用な改善のためのいくつかの実施形態、および金属製シールの都合のよいいくつかの実施形態も提示される。
【0027】
容器がシャワーヘッドガス分配装置を含む容器壁を通して化学薬品をパルス状に送出する弁一体化のためのいくつかの実施形態が提示される。これらの実施形態は、弁座とシャワーヘッド空間との間に無視できるくらい小さいデッドスペースを有する複数の一体化された弁が非常に望まれるALDアプリケーションに対し非常に適している。
【0028】
図1aを参照すると、本発明の一態様では、流体制御弁は、弁座110、弁座を通る流路、金属製ダイアフラム108、常閉空気圧式アクチュエータ118、弁制御室114、空気圧供給管路116、およびパイロット弁144を備え、ダイアフラムは、弁座と弁制御室との間に分散され、常閉空気圧式アクチュエータは、ダイアフラムをたわませて弁座を密封することにより流路を通常閉じるように構成される。空気圧供給管路は、好ましくは、常閉空気圧式アクチュエータと流体により直列連絡する形で接続される。空気圧供給管路は、パイロット弁と流体により直列連絡する形で接続されるのが好ましく、パイロット弁は、弁制御室と流体により直列連絡する形で接続されるのが好ましい。パイロット弁は、ノーマルオープンの3方弁であるのが好ましく、制御室は、パイロット弁が作動されないときにこのパイロット弁を通じて空気圧供給管路と連絡するのが好ましい。制御室は、パイロット弁により空気圧供給管路から切断されるのが好ましく、制御室は、パイロット弁が作動されたときにパイロット弁を通じて放出または排出管路に連絡される。パイロット弁は、ソレノイド弁であるのが好ましい。パイロット弁の放出口は、ノイズを抑制し、速度を高め、安全性および環境保護を改善するように排出されるのが好ましい。ダイアフラムは、ドーム型金属製ダイアフラムであるのが好ましい。本発明の推奨される一態様では、ダイアフラムは、プリセットされた変形が弁座から外に向かうように取り付けられ、変形に従って固定されるのが好ましい。弁座内の密封用の出っ張りと対応するボンネットとの間にダイアフラムを置き、密封用の出っ張りと対応するボンネットとの間にダイアフラムを軽く固定した後再現可能な方法でダイアフラムを弁座の側面から加圧することにより変形を再現可能な方法で加えて十分な流体流絞りを維持し、再現可能な方法でダイアフラムを加圧し、再現可能な加圧状態の下で密封用の出っ張りと対応するボンネットとの間にダイアフラムをしっかり固定できるようにすることが好ましい。好ましくは、再現可能な方法で加圧するとは、10%以上の全範囲繰り返し性により圧力を加えることを意味する。さらに、再現可能な方法で加圧することは、超高純度窒素を45〜150psigの範囲の圧力で送ることを含むことが好ましい。他の態様では、空気圧式アクチュエータは、弁制御室の壁を貫通する弁棒、および弁棒と弁制御室の壁の間に好ましくは分散されるスライディングシールを含むのが好ましい。弁制御室の容積は、最小に、好ましくは2立方センチメートル未満に維持されるのが好ましい。さらに、波形ダイアフラムは、弁の伝導性を好ましくは高めるように実装されるのが好ましい。さらに、流体制御弁に加圧流体を供給して、常閉空気圧式アクチュエータを作動させ、反発力で空気圧式アクチュエータをダイアフラムから離す。それと同時に、加圧流体は、好ましくは、パイロット弁が好ましくは作動されないときに弁制御室内に接続され、好ましくはダイアフラムをたわませて加圧流体により弁座を密封し、加圧流体は、好ましくは、パイロット弁が作動されたときに弁制御室から切断されるが、制御室は、パイロット弁が作動したときに好ましくは放出または排出され、ダイアフラムは、弁座から柔軟に素早く離され、流れを流体制御弁内に通すことができる。好ましい一変更形態では、加圧流体は、ソレノイド弁バンクから供給管路に供給されるのが好ましい。したがって、パイロット弁の伝導性および弁制御室の容量は、好ましくは、流体制御弁を通る使用可能にされた流れの応答時間は、パイロット弁の応答時間に実質的に類似し、好ましくは2ミリ秒以上短く、より好ましくは1ミリ秒以上短く、および最も好ましくは1/2ミリ秒以上短くなるように調整される。加圧流体は、パイロット弁の作動が停止され、その後、流体制御弁を通る流れが無効にされたときに、弁制御室に接続されるのが好ましい。ここでもまた、パイロット弁の伝導性がきちんと調整され、弁制御室が容積最小であれば、その結果として、弁の遮断は、パイロット弁の応答時間に実質的に類似しており、好ましくは2ミリ秒未満、より好ましくは1ミリ秒未満、最も好ましくは1/2ミリ秒未満である。弁が減圧されると、故意に、または故障の結果として、常閉空気圧式アクチュエータは、常閉位置に戻り、流体制御弁を通る流れを無効にするのが好ましい。空気圧式アクチュエータは、反発でダイアフラムから遠ざかり、ダイアフラムの完全に伸びきった状態よりも好ましくは小さい制約されたギャップを形成するのが好ましい。制約されたギャップは、空気圧式アクチュエータが作動されたときに空気圧式アクチュエータの行程を外部から調整することにより外部調整可能であり、流体制御弁の伝導性は、ダイアフラムのたわみを好ましくは制限する制約されたギャップにより決定されるのが好ましい。さらに他の好ましい修正形態では、弁座は、エラストマーで作られた弁シールを含むのが好ましい。エラストマーは、ポリマーの薄い層でコーティングされるのが好ましい。より好ましくは、シールは金属の薄い層でメッキされるのが好ましい。また、シールは、対応する弁座内に配置されるのが好ましく、シールを含む弁座は、金属の薄い膜でメッキされる。流体制御弁は、ALDプロセス装置内へのガスのパルス送出を制御するために適用されるのが好ましい。
【0029】
本発明の他の態様では、流体制御弁は、弁座、弁座を通る流路、金属製ベローズ、常閉空気圧式アクチュエータ、弁制御室、空気圧供給管路、およびパイロット弁を備え、金属製ベローズは、弁座と弁制御室との間に分散され、弁座と弁制御室との間にベローズの第1の末端を取り付け、ベローズの第2の末端を実質的に平坦な円板で囲むことにより弁座と弁制御室との間を密封する。常閉空気圧式アクチュエータは、ベローズの第2の末端の円板をたわませて弁座を密封することにより流路を通常閉じるように構成されるのが好ましい。さらに、空気圧供給管路は、常閉空気圧式アクチュエータと流体により直列連絡する形で、またパイロット弁と流体により直列連絡する形で接続されるのが好ましく、パイロット弁は、弁制御室と流体により直列連絡する形で接続されるのが好ましい。パイロット弁は、ノーマルオープンの3方弁であるのが好ましく、制御室は、パイロット弁が作動されないときにパイロット弁を通じて空気圧供給管路と連絡するのが好ましい。制御室は、空気圧供給管路から切断されるのが好ましく、制御室は、パイロット弁が作動されたときにパイロット弁を通じて放出または排出管路に連絡されるのが好ましい。パイロット弁は、ソレノイド弁であるのが好ましい。ベローズは、電鋳法またはハイドロフォーミング法により形成される金属製ベローズであるのが好ましい。溶接金属製ベローズをプリセットされた圧縮位置に維持するために実装されたスプリングを併せ持つ溶接金属製ベローズも好ましい。空気圧式アクチュエータは、弁制御室の壁を貫通する弁棒、および弁棒と弁制御室の壁の間に分散されるスライディングシールを含むのが好ましい。弁制御室の容積は、2立方センチメートル未満であるのが好ましい。流体供給管路に加圧流体を供給するのが好ましい場合、加圧流体は、常閉空気圧式アクチュエータを作動させ、反発でベローズから遠ざけ、それと同時に、パイロット弁が作動されていないときに弁制御室内に連絡するようにし、好ましくはたわんで加圧流体により弁座上の円板を密封するようにするのが好ましい。加圧流体は弁制御室から切断されるのが好ましく、また制御室はパイロット弁が作動されたときに放出され、ベローズは弁座からパチリと柔軟に離れ、流体制御弁内の流れを可能にする。加圧流体は、パイロット弁の作動が停止され、流体制御弁を通る流れが無効にされたときに、弁制御室に接続されるのが好ましい。弁の応答時間は、好ましくはパイロット弁の伝導性を十分に高く維持し、好ましくは弁制御室の容積を最小にしてパイロット弁の応答時間に実質的に類似する応答時間を得るようにすることにより最短にされるのが好ましい。応答時間は、4ミリ秒未満であるのが好ましい。より好ましくは、応答時間は、2ミリ秒未満であり、最も好ましくは、応答時間は、1ミリ秒未満である。好ましくは、流体供給管路が故意に、または故障により減圧された場合、常閉空気圧式アクチュエータは、通常閉じている位置に戻るのが好ましく、常閉空気圧式アクチュエータは常閉位置で流体制御弁を通る流れを無効にする。外部調整伝導性は、空気圧式アクチュエータが反発でベローズから遠ざかり、ベローズの完全圧縮状態よりも小さい制約されたギャップを形成するときに、好ましくは望まれ、好ましくは実装される。好ましくは、制約されたギャップは、空気圧式アクチュエータが作動されたときに空気圧式アクチュエータの行程を外部から調整することにより外部調整可能であり、流体制御弁の伝導性は、ベローズの完全圧縮よりも小さいときに制約されたギャップにより決定される。好ましい修正形態では、弁座は、シールがエラストマーから形成される弁シールを含む。より好ましい変更形態では、エラストマーは、ポリマーの薄い層によりコーティングされ、最も好ましい変更形態では、シールは、金属の薄い層でメッキされる。好ましくは、シールは、対応する弁座内に配置される、シールを含む弁座は、金属の薄い膜でメッキされる。弁は、ALDプロセス装置内へのガスのパルス送出を制御するために使用されるのが好ましい。
【0030】
追加の態様では、本発明は、入口および出口が形成されている弁本体、第1の口が弁室底部の実質的に中心にある弁底部に流体により直列連絡する形で接続され、第2の口が弁室底部の中心から実質的に外れている弁底部に流体により直列連絡する形で接続される弁本体内に形成された弁室底部、第1の口の周りの弁室底部の内側に配置された弁シール、および実質的に柔軟な部材の中心が通常弁室底部から実質的に隔てられて配置されている実質的に柔軟な部材から作られた弁室上部を含む流体制御弁を教示する。さらに、弁室上部は、弁室を、流体接続口および平行移動可能な弁棒を含む弁制御室から分離するのが好ましい。平行移動可能な弁棒は、流体供給管路を通る加圧流体手段により作動されるのが好ましく、弁制御室への流体接続口は、パイロット弁を通じて流体供給管路と流体により直列連絡する形で接続されるのが好ましい。パイロット制御弁内の流体経路は、通常、流体供給管路からの流体を弁制御室の流体接続口に接続する。パイロット弁が作動されると、好ましくは、パイロット弁内の流体経路は、流体供給管路から弁制御室の流体接続口への流体の流れを断ち、弁制御室の流体を放出または排出する。弁シールに適合し弁シールを実質的に密封するように弁室と制御室との間の柔軟な部材を圧してたわませるために、弁棒は、通常、スプリングで圧縮されるのが好ましい。好ましくは、流体を流体供給管路に通して、弁棒を作動させ、弁室と制御室との間の柔軟な部材から平行移動で離れるようにし、それと同時に、好ましくは、パイロット弁が作動していないときにパイロット弁を通して流体を弁制御室に送り、弁室と制御室との間の柔軟な部材をたわませて、弁シールに適合し実質的に弁シールを密封するようにする。パイロット弁が作動された場合、流体は、弁制御室から放出または排出されるのが好ましく、その結果、柔軟な部材は、パイロット弁が作動され、流体制御弁が開放しているときに自立位置に戻る。パイロット弁は、ソレノイド弁であるのが好ましい。柔軟な部材は、ドーム型ダイアフラムであるのが好ましい。ドーム型ダイアフラムは、周囲を補強されるのが好ましく、この補強は、ダイアフラムの凹面から加えられる加圧たわみの下でダイアフラムを取り付けることを含むのが好ましい。他の好ましい変更形態では、柔軟な部材は、金属製ベローズを含む。金属製ベローズは、ベローズを実質的に圧縮された形態に保持する伸縮スプリング912とともに組み立てるのが好ましく、ベローズおよび伸縮スプリング912は、ベローズスプリングアセンブリとしてつなぎ合わされ、流体制御弁は、ベローズスプリングアセンブリが自立形態であるときに開放する。
【0031】
本発明のさらに他の態様では、周辺シールおよび周辺溝が実質的にマッチする周辺シール、最上部の断面が実質的に円形である周辺シールに対応する周辺溝、および実質的に底部に配置されている周辺出っ張りを含む弁座アセンブリが開示されている。周辺シールは、コアエラストマー本体および薄いポリマーコーティングを含むのが好ましい。コアエラストマー本体上の薄いポリマーコーティングは、さらに、周辺シールの表面を共形に覆う薄い金属膜でメッキされるのが好ましい。
【0032】
他の態様では、周辺エラストマーシールを形成することを含む、弁座を準備し、取り付ける方法が教示される。周辺シールは、好ましくは、最上部に実質的に円形の断面を有し、底部には周辺取り付け用の出っ張りがあり、この方法は、好ましくは、弁座内に周辺溝を形成することを含み、周辺溝は、周辺シールの取り付け用の出っ張りに対応し、さらに、周辺シールを周辺溝に結合する。
【0033】
追加の態様では、最上部が実質的に円形の断面であり、底部に周辺取り付け用出っ張りがある周辺エラストマーシールを形成すること、およびさらに、周辺シールをポリマーの薄い層でコーティングし、周辺溝が周辺シールの取り付け用出っ張りに対応している周辺溝を弁座内に形成し、周辺シールを周辺溝に結合することを含む、弁座を準備し、取り付ける方法が開示されている。
【0034】
追加の範囲では、弁座を準備し、取り付ける方法は、周辺、好ましくは放射状、エラストマーシールを形成することを含み、周辺シールは、最上部の断面が実質的に円形であり、底部に周辺取り付け用出っ張りを有する。さらに、この方法は、好ましくは、ポリマーの薄い層で周辺シールをコーティングすること、無電解メッキ法用にポリマーの薄い層の表面を活性化すること、無電解メッキ法または無電解メッキ法と電気メッキ法の組み合わせを使用して周辺シールを金属の薄い層でコーティングすること、周辺溝が周辺シールの取り付け用出っ張りに対応する周辺溝を弁座内に形成すること、周辺シールを周辺溝内に配置すること、および金属の薄い層が周辺シールの表面および弁座に適合する金属の薄い層で弁座をメッキすることを含む。金属膜は、ニッケルまたはニッケル合金であることが好ましい。
【0035】
さらに追加の態様では、流体制御弁が、弁座、弁座を通る流路、金属製ダイアフラム、常閉空気圧式アクチュエータ、弁制御室、空気圧供給管路、およびパイロット弁144を備えることが教示され、ダイアフラムは、弁座と弁制御室との間に分散され、常閉空気圧式アクチュエータは、ダイアフラムを通常閉じるように構成され、空気圧供給管路は、常閉空気圧アクチュエータおよびパイロット弁と流体により直列連絡する形で接続される。パイロット弁は、好ましくは、弁制御室と流体により直列連絡する形で接続される。制御弁は、好ましくは、ガス分配空間の壁に形成される。弁座は、好ましくは、流体制御弁からの流れ出口を定め、流体制御弁からの流れ出口は、好ましくは、ガス分配室の壁と実質的に同一平面上にある。
【0036】
追加の範囲では、本発明は、弁座、弁座を通る流路、金属製ベローズ、常閉空気圧式アクチュエータ、弁制御室、空気圧供給管路、およびパイロット弁を含む流体制御弁を開示しており、金属製ベローズは、弁座と弁制御室との間に分散される。金属製ベローズは、好ましくは、弁座と弁制御室との間を密封し、これは、弁座と弁制御室との間にベローズの第1の末端を取り付け、ベローズの第2の末端を実質的に平坦な円板で囲むことを含む。常閉空気圧式アクチュエータは、ベローズの第2の末端の円板をたわませて弁座を密封することにより流体制御弁を通常閉じるように構成されるのが好ましい。空気圧供給管路は、常閉空気圧式アクチュエータおよびパイロット弁と流体により直列連絡する形で接続されるのが好ましく、パイロット弁は、弁制御室と流体により直列連絡する形で接続されるのが好ましい。制御弁は、好ましくは、ガス分配空間の壁に形成される。弁座は、好ましくは、流体制御弁からの流れ出口を定め、流体制御弁からの流れ出口は、好ましくは、ガス分配室の壁と実質的に同一平面上にある。
【0037】
本発明は、応答時間が2ミリ秒未満であり、好ましくはCvが最大5までの高伝導性を有し、好ましくは300℃を超える高温で動作するフェイルセイフ常閉(FSNC)空気圧作動弁の装置および方法を実現する。好ましくは、本発明によるFSNC空気弁は、サイクル時間が100ミリ秒未満である1000万回を超えるサイクルに耐え、より好ましくは、本発明によるFSNC空気弁は、サイクル時間が100ミリ秒未満である5000万回を超えるサイクルに耐える。
【0038】
本発明の他の範囲では、弁座を準備し、取り付ける方法は、周辺シールを電鋳法で形成することを含む。好ましくは、周辺シールは、上部の断面が実質的に円形であり、底部に周辺開口部を有する。さらに、この方法は、好ましくは、周辺溝が周辺シールの底部の周辺開口部に対応する周辺コーナーを有する周辺溝を弁座内に形成すること、周辺溝内に周辺シールを配置すること、周辺溝内に周辺シールをろう付けすること、および金属の薄い層が周辺シールの表面および弁座に適合する金属の薄い層で弁座をメッキすることを含む。好ましくは、ろう付け炉内の雰囲気ガスの圧力は制御され、ガスのプリセットされた圧力は、周辺シール内に閉じこめられ、これがシールの弾性を決定する。
【0039】
本発明の他の態様では、弁座を準備し、取り付ける方法は、上部の断面が実質的に円形であり、底部に周辺開口部を有し、電子ビーム溶接用に適宜成形された周辺出っ張りを有する周辺シールを電鋳法で形成すること、周辺溝が周辺シールの底部にある周辺開口部に対応する周辺コーナーを有し、周辺コーナーは、好ましくは、電子ビーム溶接用に適宜成形された周辺溝を弁座内に形成すること、周辺溝内に周辺シールを配置すること、好ましくは電子ビーム溶接または類似の手段を使用して周辺溝内に周辺シールを溶接すること、および金属の薄い層が周辺シールの表面および弁座に適合する金属の薄い層で弁座をメッキすることを含む。
【0040】
本発明のさらに他の範囲では、弁口、閉鎖弁位置と開放弁位置との間で移動可能な機械式弁アクチュエータ、閉鎖弁位置から開放弁位置まで機械式弁アクチュエータを駆動するための弁アクチュエータ駆動装置、および機械式弁アクチュエータが開放弁位置にあるときに弁口を空気圧により開放および閉鎖するための空気弁駆動装置を備える流体制御弁が、開示される。好ましくは、弁は、さらに、弁口と機械式弁駆動装置との間に配置された弁ダイアフラムを含む。空気弁駆動装置は、弁ダイアフラムに直接作用することが好ましい。弁アクチュエータ駆動装置は、空気圧式アクチュエータを備えることが好ましい。機械式弁アクチュエータは、スプリングを備えることが好ましい。
【0041】
本発明の追加の態様では、流体制御弁は、弁口、弁閉鎖位置と活性弁位置との間で移動可能な機械式弁アクチュエータ、閉鎖弁位置から開放弁位置まで機械式弁アクチュエータを駆動するための弁アクチュエータ駆動装置、および機械式弁アクチュエータが活性弁位置にあるときに弁口を空気圧により開放および閉鎖するための空気弁駆動装置を備える。
【0042】
一態様では、弁を空気圧で動作できない不活性状態で閉鎖したままに機械的に保持することを含む流体制御弁を操作する方法が教示され、さらに、この方法は、弁を空気圧により開放および閉鎖することができる活性状態に変更すること、および弁を空気圧で開放および閉鎖することを含む。好ましくは、この変更は、機械式弁アクチュエータを空気圧により作動させることを含む。機械的に保持することは、スプリングで弁を閉鎖状態に保持することを含むことが好ましい。
【0043】
追加の変更形態では、機械式アクチュエータにより弁ダイアフラムを閉鎖状態に保持すること、機械式アクチュエータを解除すること、および弁ダイアフラムを空気圧により開放および閉鎖することを含む流体制御弁を操作する方法が、教示される。この解除は、空気圧により実行されることが好ましい。解除と同時に、空気圧を、弁を閉じたままに保持する機械的圧力の代わりに使用することが好ましい。
【0044】
本発明の他の有利な態様では、弁座、弁座を通る流路、柔軟な部材62、空気圧式アクチュエータ64、柔軟な部材室54、柔軟な部材室排出口56、および排出管路70を備える流体制御弁が開示されており、柔軟な部材は、弁座と柔軟な部材室との間に分散される。空気圧式アクチュエータは、柔軟な部材をたわませて弁座を密封することにより流路を閉じるように構成されることが好ましい。柔軟な部材室は、圧力密封されるのが好ましく、流路は、柔軟な部材の不具合が生じたときでも周囲から圧力密封されたままであるのが好ましい。柔軟な部材は、金属製ダイアフラムまたは金属製ベローズを備えることが好ましい。好ましくは、柔軟な部材室は、さらに柔軟な部材の不具合の後に排出されることが好ましい。
【0045】
本発明は、個別に、または組み合わせて、フェイルセイフ常閉弁技術に実質的進歩をもたらす複数の改善点を含む。本発明の範囲内の実施形態は、従来技術においてよく知られている欠陥の多くに対する解決策を提供する。さまざまな改良の実際の利用は、具体的アプリケーションによって異なる。以下で説明される好ましい実施形態は、本発明のすべてのさまざまな態様の装置、方法、および改善を提示し、明確にするために使用される。当業者であれば、以下に示す詳細を用いて、所定のアプリケーションに最も好適な、適切な、費用効果の高い組み合わせを選択することができる。
【0046】
随伴する図面は、説明とともに、本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を形成するが、本発明の好ましい実施形態を例示し、説明とともに本発明の原理を説明するために使用される。図面は後のほうで説明される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0047】
A.応答が速く、サイクル寿命が長いフェイルセイフ空気弁
本発明によるいくつかの実施形態では、標準のダイアフラムとともに標準のおよび修正された超高純度弁座設計を使用して、大半の厳しいアプリケーションに適した高速なFSNC弁を実現している。他の実施形態では、波形ダイアフラムおよび適当なベローズ配列を使用して、伝導性、使用温度、およびデッドスペース低減などの高い特性を持つFSNC弁を実現する。
【0048】
本発明の中心となるのは、ダイアフラムまたはベローズおよび弁棒と流体作動の両方に適するようにされ、また最適化された対応する弁座を有するFSNC弁アクチュエータの一体化である。従来のダイアフラムおよび弁座設計は、従来技術で実施されているように、ダイアフラムの中心に局在化されている、機械作動に大部分適している。対照的に、流体作動は、一様に分布する力を加えることから、ダイアフラムの反転部分をかなりの面積にわたって広げる傾向を有する。したがって、序論で説明されているように、従来の流体制御ダイアフラム弁は、ダイアフラムと平坦な弁座との間に大きな接触面を作るように設計された。本発明による有用な実施形態の実装は、ダイアフラムおよび弁座設計は、流体および弁棒作動の両方に合わせて最適化されることを必須とする。この最適化は、図19を参照しつつ、以下で説明されている方法の1つまたは組み合わせにより達成される。
【0049】
本発明による超高純度フェイルセイフ常閉(FSNC)弁は、図1aに例示されている。弁100は、少なくとも1つの入口通路104および1つの出口通路106が形成されている金属製弁本体102を備える。入口通路104は、当業で一般に実施されているように、中心110’を通りダイアフラム室107内に連結されるが、出口通路106は、当業で実施されているように中心からオフセットされたダイアフラム室107に連結される。エルジロイ、ハステロイ、ST40チタン、NW4400、インコネル625、ニモニック115などの好適な合金製のダイアフラム108を周囲109に取り付け、ボンネット112およびナット111により加えられる圧力でダイアフラム室107を密封する。ダイアフラム108は、弁が「遮断」位置に設定されたときに弁座110を密封するように設定される。弁座110は、弁本体102内に組み込まれ、当業で実施されているように、または本発明で開示され、以下で詳しく説明される、追加の実施形態により、通路104の入口を囲む。
【0050】
流体制御弁の技術分野では、「弁座」という用語は、弁シールが形成される一般的箇所を定めるために使用される。この点で、弁座110は、一般に、シールが施される口110’、およびシール110’’および対応するシール取り付け溝110’’’を表す。
【0051】
ダイアフラム108の上で、ダイアフラム108、ボンネット112、およびダイナミックシール122の間に形成される。制御室114は、流体制御口116を備える。弁棒118は、ボンネット112内の開口部119を通して取り付けられる。弁棒118の平行移動を利用して、パッド120の圧力によりダイアフラム108を作動させる。弁棒118およびパッド120は、通常スプリング128の力によりダイアフラム108に圧力をかけるように配置される。入口104からダイアフラム室107内への通路を遮断するようにダイアフラムが弁棒118およびパッド120により保持される場合、弁は「不活性状態」にある。空気圧式アクチュエータ124は、ピストン126およびスライディングシール127を備える。
【0052】
加圧空気または活性ガスが、当業で実施されているように、三方パイロット弁142を通してソース140から供給される。弁100は、通常、フェイルセイフモードにある。弁をフェイルセイフモードから「活性」モードで作動させるために、弁システムは、供給管路146を通じて弁システムを加圧するようにパイロット弁142を指令することにより加圧される。空気圧式アクチュエータ124が口130から適宜加圧されると、ピストン126は、弁引棒118から遠ざかるように平行移動され、パッド120は、ダイアフラム108から遠ざかるように平行移動され、フェイルセイフメカニズムは「活性」位置にされる。それと同時に、圧力が、ノーマルオープンのパイロット弁144、組み込み管路154、および口116を通して制御室114内に供給される。したがって、ダイアフラム108は、圧力によりたわみ「活性遮断」位置になる。弁システム100は、空気圧が管路146を通じて適宜供給される限り「活性」状態に保持される。パイロット弁142を「圧力」から「放出」に指令することにより意図的に、または空気圧システムの故障のせいで管路146を介した空気供給が途絶えた場合、弁は、スプリング128のFSNC動作により「不活性」状態に戻される。
【0053】
弁100が「活性」状態にある場合、パイロット弁144は、制御室内114の圧力を「高」から「低」に、それに応じて弁100の機能を「活性遮断」から「活性開放」にそれぞれ制御するために使用される。「活性開放」状態は、パイロット弁144を「ノーマルオープン」状態から「放出」状態に設定することにより指令される。「放出」状態では、パイロット弁144は、空気供給管路152への経路を遮断し、放出管路156内に制御室114の中身を放出する。図1bは、「活性開放」状態の弁100を示している。空気マニホールド160は、弁100の自給式アセンブリ内に組み込まれるのが好ましい。例えば、アセンブリ160’は図1cに示されている。
【0054】
図1bは、外部調整された伝導性に対し有用なメカニズム170を例示している。したがって、弁棒118の平行移動は、位置合わせネジ172により調整され決定される。その結果、ボタンパッド120をダイアフラム108の逆反りを制限するように配置できる。空気圧式アクチュエータ124の漏れ完全性は、ダイナミックシール174により保持される。弁100の伝導性は、ダイアフラム108とシール110’’との間のギャップにより決定される。このギャップは、弁が「活性」モードにあるときにボタン120の位置により制御される。
【0055】
図1cで例示されている弁200は、一体化空気マニホールド160’ががっちりと組み立てられている。空気は、空気圧管路146’を通じて供給される。パイロット弁144’の放出口156’は、別々に放出または排出されるのが好ましい。管路146’を通じて供給される空気は、148’で、アクチュエータ管路150’とパイロット供給管路152’に分割される。ソレノイド弁144’は、スプリング282により「ノーマルオープン」に保持される。放出出口290は、パペット280のシール288により密封される。したがって、空気は、入口286から供給管路154’内に接続され、入口116’に給気し、指令により弁は「活性遮断」状態にされる(図1cに示されている)。コイル292を通電することによりソレノイド弁144’が「放出」を指令されると、パペット280は、スプリング282と逆の方向に移動し、入口286をシール284で密封し、加圧空気供給286への経路をブロックする。それと同時に、放出口290はクリアされ、空気が制御室114から放出または排出され、弁200は「活性開放」状態に設定される。
【0056】
図1a、1b、および1cに示されている実施形態は、超高純度FSNC弁システムの好ましい一実施形態を例示している。当業者であれは、サイズ、動作温度、弁サイクルタイミング、およびデューティサイクルのさまざまな仕様に合わせて最適化された有用なさまざまな変更形態でこの設計を応用できる。実施形態では、不適切な空気供給および/または不適切なマニホールド160の設計により性能が損なわれることがないことを保証しなければならない。特に、弁100を作動させて「活性開放」から「活性遮断」にするためにマニホールド160’から引き込まれる空気は、アクチュエータ124側の空気圧の意味のある低下の原因となってはならない。また、パイロット弁144(144’)の伝導性は、高速な弁サイクル動作が容易になるように指定時間内に制御室114内を加圧し放出を行うのに十分なものでなければならない。同様に、弁144による加圧および減圧の実効容積は、高速弁サイクル動作をサポートするように最小に保持されなければならない。この容積は、制御室114、入口116、および供給管路154を含む。最後に、供給管路154および入口116は、制御室114内への伝導性を最大化するように設計されなければならない。これらのガイドラインが守られない場合、弁の機能は損なわれ、不適合が生じる可能性がある。
【0057】
好ましくは、排気管156’(図1c)から真空ポンプ内に排出することで、制御室114の減圧を促進し、弁動作速度を都合よく高速化する。排気口156’からの排出の速度上の利点は、図1dに示されており、本発明による高速空気弁(FPV)の応答は、2ccのダイアフラム制御室114および管路116’の組み合わせた容積を持つFPV構成について例示されており、100Pcc/秒(Pは作動流体圧)のパイロット弁144’伝導性は、psiで与えられている(この伝導性は、PをTorrで与えられるとすると、〜0.002Pリットル/秒で表すことができる)。パイロット弁144’の1.25ミリ秒の応答時間の逆畳み込みを行って、「純粋な」FPV応答を得る。したがって、ダイアフラム制御室内の圧力PDCCは、時間についてプロットされる。60psiの圧力では、指定FPVは、50μ秒以内に遮断する(活性開放[AO]から活性遮断[AS]まで)。しかし、口156’から排出しない場合の開放時間(ASからAOまで)は、〜1ミリ秒に延び、これは、遮断時間よりも20倍長い。それと対照的に、排気口156’から排出される場合、ASからAOまでの時間は〜50μ秒に短縮され、これは、AOからASの応答時間に匹敵する。さらに、排気口156’の排出は、制御室114から周囲へのガスの高速排気から生じるやかましい音を著しく消音する。この騒音は、FPVが〜1ミリ秒の速度で作動するときには非常に目立つ。例えば、〜2cc114容積を持つ2ミリ秒未満の応答FPVにより発生する騒音は、ALDシステムの付近で100dBを超えた。ALD室1つにつき通常5〜10個の弁を備える高生産性ALD機器内では、4〜10Hz(空気抜き弁はALDの1サイクルにつき2サイクルで動作する)で作動すると、この騒音は、結局、著しく危険で、不都合なものとなる。放出口での排出は、高生産性ALDマニホールド内の複数のFPVの騒音を50dB未満と非常に低いレベルに低減するために実装されたが、それと同時に、開放と閉鎖の両方について弁応答時間を1.25ミリ秒未満に維持し、さらに以下で説明するように、化学薬品送出の安全性を高めた。
【0058】
FPV 200の放出口156’からの排出で、ダイアフラムが破裂したときに発生しうる周囲環境への漏出を封じ込める弁および弁マニホールドの安全性が実質的に向上する。序論で説明されているように、従来技術の高純度および超高純度弁は、ダイアフラムが破裂し、その後危険な、環境に馴染まない化学物質が周囲環境に漏れた場合に、安全性および環境面でかなりの危険性を有する。対照的に、本発明によれば、FPVは、適当なステンレス製導管を通して適切な真空ポンプ内に排出されるのが好ましい。FPVは、窒素などのクリーンな不活性ガスで作動されるのが好ましい。ダイアフラムが破裂すると、作動ガス、つまり窒素が破裂したダイアフラムを通してプロセス室およびマニホールド内に流れ込む。この圧力増大は、プロセスをシャットダウンし、化学物質源弁をシャットダウンし、作動ガスのFPVへの供給をシャットダウンするように(つまり、図1aの弁142を作動停止することにより)連動されるのが好ましいが、それと同時に、パイロット弁144’を作動させることによりFPVを排出する。したがって、周囲環境への未制御の化学物質放出は防止される。連動アクションに続いて、故障したFPVは、FPVを個別に作動させ、その後パイロット弁144’を作動させることにより識別される。欠陥のあるFPVは、パイロット144’の作動が室圧力増大と相関する場合に識別される。
【0059】
この安全機能は、さらに、弁棒作動空気弁の安全性を高めるために実装され、有利な室114は、安全性を高めるという目的のみについて実装される。この好ましい実施形態では、ダイアフラム室114は、口116’を通じて、また好ましくは、口116’と真空ポンプとの間で流体により直列連絡する常閉2方弁を通じて排出される。ここでもまた、ダイアフラムの破裂は、上述のように連動機能により処理され、周囲環境への危険な漏出は防止される。この実施形態は、さらに、図1eに例示されており、そこでは、ダイアフラム62は、ダイアフラム室54内に取り付けられ、弁棒58は、シール55を使用して動的に密封される。アクチュエータ64は、当業で一般に実施されているように圧縮ガスにより駆動され、これにより、弁棒58をダイアフラム62から遠ざける。したがって、ダイアフラム62は、流路(図に示されていない)を曲げて、開くことができる。アクチュエータ64が減圧されると、弁は、スプリング59の作用により常閉位置に戻される。ダイアフラム室54は、口56、2方弁60、導管70、オプションの軽減モジュール80、および管路71を通じて真空ポンプ74と連結される。破滅的なダイアフラムの故障が発生した場合、アクチュエータ64へのガスの供給は、中断され、弁が遮断する。弁内の化学物質は、好ましくは故障発生前に排出されていたダイアフラム室54の容積内に浸透する。好ましくはダイアフラム室54の容積分が排出され、危険な化学物質が周囲環境に漏出することが防止される。いくつかの好ましい実施形態では、軽減モジュール80は、ポンプ74からの上流にあるガスからの危険な化学物質を実質的に軽減する手段を実装する。例えば、モジュール80は、保持される温度が800℃を超える軽減表面を含む。ポンプ74は、さらに、当業で一般に実施されるように、大気圧導管76を通じて軽減モジュール72内に排出される。軽減モジュール72は、危険な化学物質を排ガスから除去することができ、その後導管78を使用して洗浄ガスが周囲環境に放出される。ALD、CVDイオン注入、およびエピタキシャル成長反応炉などの多くのさまざまなデバイス処理技術では、トリメチルアルミニウム、アルシン、ホスフィン、ヒドラジン、六フッ化タングステン、ゲルマン、シランなどのきわめて危険な化学物質を使用し、含まれるダイアフラム弁(図1eによるCDV)は、個人および環境の安全性を実質的に高めるのに適している。
【0060】
上で開示されている原理に従い、本発明による追加の実施形態では、アクチュエータ(124、図1c)と弁制御室(114、図1c)との間で流体により直列連絡する形でパイロット弁を一体化する。この実施形態は、図2a、2b、および2cに例示されている。図2aでは、弁300は、「不活性」状態で例示されている。したがって、口130’から放出され、弁棒118’、スプリング128’、およびパッド120’からなる常閉メカニズムが、ダイアフラム108に圧力を加え、口104と106との間の流路は遮断される。弁300は、上部流体供給口130’、ギャップ320からなる流体導管、および流体をアクチュエータ室328内に入れたり、そこから出したりする経路326を備える。ダイナミックシール322を使用することにより、弁棒118’の運動が可能になり、その一方で、流体経路130’、320、および326の完全性が維持される。流体は、図2aに示されているように、アクチュエータ室328の壁の穴内に縮小できる導管152’’を通してノーマルオープンのパイロット弁144’’内に連絡する。パイロット弁144’’のいくつかの部分は、例示を簡素化するためレベルが付いていない。しかし、当業者であれば、図1cのパイロット弁144’と図2aのパイロット弁144’’との間の類似性を引き出して、さまざまな部分の属性を完全に理解することができる。ノーマルオープン位置において、パイロット弁144’’のプランジャ280’を使用することにより、152’’と116’’との間の流体による直列連絡が可能になり、それにより流体は、弁制御室114’内に送り込まれ、その一方で、放出/排出口156’’内への直列連絡(および放出)が防止される。
【0061】
図2bに例示されているように、圧縮空気332などの流体が口130’内に導入されると、流体は326を通じてアクチュエータ室328内に挿入され、力をプランジャ126’に加える。その結果、プランジャ126’、弁棒118’、およびパッド120’は、ダイアフラム108から押しやられる。それと同時に、流体332は、口152’’、弁144’’、口116’’を通じて、制御室114’内に連絡し、ダイアフラム108に力を加え、弁を閉じたままにする。したがって、弁は「活性遮断」状態である。故障により、加圧流体が口130’から除去されるか、それとは別に流体332の圧力が適正レベル以下に減少する望ましくない状況が発生することがある。そのような場合、スプリング128’、弁棒118’、およびパッド120’を含む常閉メカニズムは、弁を安全な常閉「不活性」状態に戻す。
【0062】
図2cに例示されているように、弁300が、適切に加圧された流体332を口130’内に供給することで「活性」になった場合、弁は、「活性遮断」(図2b)から「活性開放」(図2c)に作動させることができる。弁300を開くために、パイロット弁144’’が作動される。例えば、ソレノイド弁144’’は、接続部330を通じて電気的に作動され、プランジャ280’をスプリング282’と逆に引き、流体入口286’を密封し、放出口156’’を通じて制御室114’から放出する。入口286’は、密封部材284’で密封されるが、密封部材288’は、放出/排出口156’’から除去される。その結果、ダイアフラム108は、ダイアフラムの自己スプリング力によりたわんで開き、口104を口106と接続することができる。
【0063】
通常、標準ダイアフラム口径〜2.5cm(〜1インチ)を使用する弁に対し1〜1.5cmの制御室114を容易に作製できた。口116および供給管路154からの追加の容積により、通常、ダイアフラム制御空間の実際の容積は1.5〜2.0cmに増大した。標準の3方パイロット弁が、伝導性が通常C〜0.002Pリットル/秒に制限された弁アセンブリ200に組み込まれたが、Pは、Torr単位の空気入口圧力である(または、Pがpsiで表される場合は〜100Pcc/秒である)。上で詳しく述べたように、図1dを参照すると、FPVの内部時間応答は、ほとんどの場合、通常はきちんと設計されたFPV の特性ガス動的応答および50μ秒よりも短い標準ダイアフラムの応答よりも実質的に長いパイロット弁の応答時間に従う。したがって、FPVは、市販の高速パイロット弁を使用して特性時間〜1ミリ秒以内にサイクル動作することができる。実際には、ほとんどのパイロット弁は、1ミリ秒よりも長い内部応答時間に制限され、そのため、弁サイクル時間は、パイロット弁の性能を反映している。例えば、弁200は、ALDマニホールド内に実装され、パーカーハニフィンの一般弁部門から販売されているシリーズ9が、1〜2ミリ秒の典型的応答時間を有するパイロット弁として利用された。したがって、空気圧ALD弁の応答は、〜1.25ミリ秒であり、これは、〜1ミリ秒の時間スケールで、弁200の応答が実際にパイロット弁により決定されることを意味している。
【0064】
供給管路146は、通常、長さ2メートル、内径4.5mmであり、空気を弁200に供給するため使用された。著しい圧力変調および関連する弁性能の低下を防止するために、FSNC弁が「活性閉鎖」と「活性開放」との間で作動される場合に、管路146の伝導性は、実質的に、パイロット弁144の伝導性よりも実質的に大きくなければならない。実際、0.25’’OD空気圧管路(4.5mmID)の伝導性は、好ましい一実施形態では、Cc〜0.037P(Torr)、またはパイロット弁144の伝導性よりも18.5倍大きく、ティー148(図1a)の空気圧は実質的に、また適切に保持されていることを意味した。
【0065】
弁200のサイクル寿命は、ダイアフラム108とシート110の両方の磨耗により決定される。ドーム型ダイアフラム108は、周囲109に取り付けられる。したがって、ダイアフラム108は、最初に、ダイアフラムの中心を反転することにより曲がる。図3は、ダイアフラム108のクローズアップである。応力のかかっていない状態108’のダイアフラムはドーム形である。弁棒118およびパッド120により、または加圧制御室114により、ダイアフラムに下方の応力がかかると(108’’)、中心および環状波形304のところで反転302が生じる。ダイアフラムにさらに応力がかかると(108’’)、反転領域と波形は両方とも外向きに伝搬するが、ダイアフラムの反転した中心は、より深く曲がる。最後に、ダイアフラムは弁座110と接触する。弁座は、ダイアフラムがさらに深く移動するのを防ぐ。この時点で、ダイアフラムは釣り合いのとれた平衡状態108’’’’に落ち着き、そこでは波形304はわずかに延びて、追加の荷重力が弁座110にかかる。「活性遮断」と「活性開放」の間の流体作動により、ダイアフラムは、図3に示されているように、自然な傾向に従って曲がる。したがって、ダイアフラムのサイクル寿命は伸びる。
【0066】
その最低質量のため、ダイアフラムは、比較的小さな力が加えられて、1ミリ秒以内に、弛緩しているノーマルオープンの位置から変形された閉鎖位置まで曲げられる。例えば、重さがわずか〜0.1gmの標準ダイアフラムの中心部は、わずか〜2Kgmの力の効果により0.1ミリ秒以内に開放位置と閉鎖位置との間で通常1mm移動できる。この力は、〜1大気圧(Atm)の空気圧力で容易に得られる。より典型的には、パイロット弁の速度により決定される、流体圧力の導入は、ダイアフラム作動速度を決定する。例えば、2ミリ秒で応答する市販のパイロット弁を使用することができ、ダイアフラム作動は、図1dを参照しつつ、上で説明されているように、無視してよい短い遅れの後の流体の導入に従う。
【0067】
都合のよいことに、典型的なダイアフラムは、弁座に到達するために0.5〜1Atmを超える圧力を必要としない。密封の完全性を保証するためにさらに1〜4Atmが必要である。しかし、高速応答ダイアフラムは、ダイアフラム室が完全加圧される直前にすぐにシールと接触する位置に置かれる。ダイアフラム108’’’’が弁座と接触すると、さらに力が、波形304の外方向への運動を通じてダイアフラムスプリングを仕掛ける動作に変換される。したがって、弁座に対するダイアフラムの影響に関係するダイアフラムおよび弁座の損傷は、移動するダイアフラムの非常に小さなモーメント、および波形304の外方向の運動により運動エネルギーを蓄積された仕掛けエネルギーに変換することで、最低限に抑えられる。
【0068】
対照的に、典型的な弁棒−ピストンアセンブリの重量は10グラムである。したがって、弁棒118は、著しいモーメント移動による著しい影響により弁座110上にダイアフラム108をたたきつけるようにして閉じる。さらに、ダイアフラムとシールとの間の最小にされた接触領域での局所的加熱で運動エネルギー散逸が発生し、また追加のダイアフラムおよび弁座が磨耗する可能性がある。例えば、40ミリ秒で応答する弁棒は、推定5cm/秒の速度に加速できる。ダイアフラム108および弁座110内へのモーメント移動は、5×10−4m×Kgmとすることができる。したがって、各サイクルで、〜12.5μジュールの運動エネルギーをダイアフラム108および弁座110内に排除する。弁サイクル毎の影響もエネルギー散逸も大きくはないが、数万サイクル以上ともなればその累積効果により、最終的に弁が故障することになる。特に、サイクル時間が〜1秒未満に低下したときに弁サイクル寿命が仕様よりも10倍減少することが示されていることから、損傷は、ダイアフラム108、弁座110、またはその両方内で、機械的および熱的の両方の累積的応力に関係するかもしれないことが示唆される。
【0069】
本発明による弁200のサイクル寿命を延長する方法は、「活性」状態への作動された弁を保持するのが好ましく、この弁はパイロット弁144により「活性遮断」と「活性開放」との間でさらに作動される。例えば、ALDプロセスは、基板処理毎に「活性」−「不活性」の単一サイクルを含むことができ、その場合、それぞれの弁200は、フィルムランの開始時に活性化され、フィルムランの終了時に不活性化される。他の実施例では、CVDプロセスを実行するために使用される弁200を備えるマニホールドは、蒸着室がスタンバイモードに初期化され、ウェハを処理する準備が整うと、活性化することができ、蒸着室がスタンバイモードを終了してサービスモードに入ったときのみ不活性化できる。したがって、弁サイクル動作の大半を流体作動に制限し、損傷を与える弁棒作動サイクルの利用を最小限に抑えることで、ダイアフラムおよび弁座のサイクル寿命が実質的に延び、費用効果の高いALDに好適なものとなる。
【0070】
B.高伝導性ダイアフラム弁:
ダイアフラム弁のサイクル寿命は、ダイアフラムの変位と相関する。ダイアフラムおよび弁座の損傷を実質的に最小にするには、前の節で説明されているように、弁200装置および方法を使用する。したがって、流体作動に関連する信頼性の改善は、ある程度、ALDに有利なより高い伝導性の弁を実現することとトレードオフの関係にありうる。しかし、上で説明されているよう、費用効果のあるALDに必要な長いサイクル寿命仕様には、トレードオフのための実質的余地は残されていない。
【0071】
本発明の他の実施形態では、指定されたサイクル寿命内で達成可能な弁伝導性をさらに延ばすために波形ダイアフラムが実装される。例えば、図4は、「活性遮断」(上部)および「活性開放」(底部)状態の波形ダイアフラム408とともに弁400を示している。例示を簡単にするため、ダイアフラム弁座の上の弁セクションは、ボンネット112、制御室114、および口116のみを含む。しかし、弁400は、好ましくは、弁100(図1a)、弁200(図1c)、弁50(図1e)、および弁300(図2a)およびその等価物を参照しつつ上で与えられた仕様および指示事項に従って実装され、操作される。波形ダイアフラムは、周囲409および複数の環状予備成形波形405を含む特定の設計に従って製造される。これらのダイアフラムは、例えばBellow Kuze Co.,LTDに、与えられた任意の設計で注文することができる。ドーム型ダイアフラムと比較すると、波形ダイアフラムは、より薄いダイアフラムで、より高い、より直線的なスプリング定数が得られる。波形ダイアフラムは、さらに、電鋳法の技術分野で知られているように、また金属製シールを作製することに関して以下で説明されているように、メッキされたニッケル合金および他の有用な膜の多重層を予備成形された心棒上に電鋳法で形成することにより作製することもできる。スプリング定数の直線性が改善され、より薄い、多重層ダイアフラムを使用することができるため、波形ダイアフラムは、より高い伝導性弁内に平行移動するより長い行程に対応できる。図5は、ドーム型ダイアフラム108(上部)および波形ダイアフラム408(底部)で達成可能なダイアフラム行程の差を詳しく調べたものである。ダイアフラムは両方とも、「活性遮断」(破線)と「活性開放」(実線)の両方の状態で示されている。波形ダイアフラムは、超高純度弁の仕様に適合する。
【0072】
ダイアフラムを電鋳法で形成された、またはハイドロフォーミング法で形成された金属ベローズで置き換えることによりなおいっそう高い伝導性を得ることができる。図6は、弁500内で平行移動可能な密封部材として使用されるハイドロフォーミング法で(または電鋳法で)形成されたベローズアセンブリ508を実装するFSNC空気弁の一実施形態を示している。弁500の主要な設計上の特徴は、前に説明したように、弁100(図1a)および弁200(図1c)に対応する。ベローズ508は、片側が開放円板505で終端し、他方の側が閉鎖円板501で終端している。ベローズは、ボンネット512の圧力により周囲509に取り付けられ、弁室507および制御室514を形成する。フェイルセイフメカニズムは、弁棒518およびパッド520を実装し、空気圧式アクチュエータ524およびその他のコンポーネントは、一般に、前に説明した弁100および弁200の設計と類似している。口516は、「活性遮断」状態と「活性開放」状態との間の高速な作動を実現するためにパイロット弁(図に示されていない)から流体を導入するために使用される。508などのハイドロフォーミング法で形成されるベローズは、超高純度性能を維持しながらFSNC弁の構築に組み込むことができる。通常、ハイドロフォーミング法で形成されたベローズは、追加の伸縮スプリングを必要としない。ベローズ508の行程は、弁応答が高速になるように室514の最小にされた容積を維持しながらさらに畳み込み503を加えることにより延長することができる。図7は、「活性遮断」(上部)および「活性開放」(底部)状態を示す弁500の概略図である。例示されている図は、ベローズ508のレベル以上のコンポーネントのほとんどを排除することにより簡素化されている。
【0073】
C.パルス弁:
ALDマニホールドの技術および類似の技術における弁のいくつかの有利な実装は、「パルス弁」設計を伴うのが最もよい。「パルス弁」は、流体を送出管路から室に導入するために使用され、好ましくは弁座と室との間の不利な導管を回避するか、または最小にする弁として定義される。「パルス弁」の定義およびパルス弁と従来の弁との違いよく理解するには、当業者は、従来の流路を持つ弁500を示す図6および対照的に、パルス弁流路が示されている図8を参照する。比較すると、図6に示されている弁500は、それぞれ関連する容積545および555を有する口540および550を含む。導管545および555に関連するデッドスペースは、避けられない。対照的に、図8に示されている弁600は、出口602に最小限のデッドボリュームのみ有し、これは、ALDシャワーヘッドなどのALDガス分配モジュールへのALD流出物のパルス送出などのガス送出のいくつかのアプリケーションにおいて有利である。
【0074】
導管545(図6)をなくすと、さらに、ガス源とプロセス室との間の全体的伝導性を高めることにより達成可能な流量を上げることもできる。図8は、本発明による、パルス弁実施形態600を示している。供給ガス入口604は、弁室607を通じて出口602に連結される。ハイドロフォーミング法(または電鋳法で)形成されたベローズ608は、弁が「不活性」または「活性遮断」状態のいずれかにある場合に、弁座610を密封する。フェイルセイフメカニズムは、弁棒618、パッド620、アクチュエータ624、および図に示されていないが、当業者であれば上で弁100(図1a)および弁200(図1c)を参照しつつ提示されている実施形態を同様に注意することにより推論することができる他のコンポーネントを含む。
【0075】
図8に例示されている主要な改善は、出口602の容積を著しく最小化することができ、また出口602の伝導性を最大化することができるという点である。さらに、弁600は、室またはシャワーヘッドの壁に容易に組み込むことができ、それにより、コンパクト設計および高い伝導性を達成できる。伝導性は、必要ならば、弁座610、ベローズ508、またはその両方の直径を増やすことにより大きくすることができる。他のクローズアップでは、図9は、「活性開放」(上部)および「活性遮断」(底部)状態で示す弁600を表す。例示されている図は、ダイアフラム508のレベル以上の多くのコンポーネントを排除することにより簡素化されている。しかし、図9に例示されている実施形態は、図8に示されているFSNC設計に対応する。
【0076】
D.革新的シール
超高純度弁の技術では、さまざまな弁座材料および形状が知られており、実装はうまくいっている。最も一般的に使用される材料は、弾性、引っ張り強度、耐衝撃性、硬さ、化学的親和性、多孔性、安全性、および圧縮永久歪みなどの特性の面で異なる。
【0077】
通常、ポリマーベースのシールは、多孔性が低く、変形が最小なので、エラストマーベースのシールよりも好ましかった。しかし、いくつかのシール材料、特に、高温アプリケーション向けに一般に使用されているポリイミドベースのポリマーおよびRyton(商標)PPSポリマーは特に硬く、弁を漏れのない「遮断」状態に保持するために密封力を高める必要がある。硬い弁座を使用し、より堅いスプリングを実装した結果の悪影響は、弁サイクル寿命が著しく短くなることである。
【0078】
通常、超高純度弁の弁座は、ダイアフラムに面する部分のところで半径が著しく小さいシールを組み込んだ形状で実装された。この設計の特徴は、弁座とダイアフラムとの接触面の対応する圧力を高めることにより漏れのない性能を維持するために必要であった。これらの小さな半径で得られる漏れのない静的性能は適正であったが、半径が小さいほど、ダイアフラムおよび弁座は両方とも磨耗が加速され、サイクル寿命が縮まった。特に、シールおよびダイアフラムの重大な変形は、弁が使用されてまもなく目立つようになり、弁サイクル寿命全体にわたって進行し続け、最終的な故障につながる可能性があった。最も問題なのは、この劣化の形態は、弁が高速度で作動されたときに加速されることであった。ポリマーシールは超高純度弁に適応できて有利であると賞賛されていたが、これは、故障と性能低下の主要な原因ともなった。
【0079】
対照的に、Kalrez、Chemraz E38などのペルフルオロエラストマーは、250℃を超える高温で使用することができる。エラストマーは、弾力性があるが、比較的柔らかく、漏れのないシールを作製するには著しく小さな力を必要とする。エラストマーは、圧力が加えられているときに徐々に不都合な変形の原因となってゆく不利な圧縮永久歪みで悪名が高い。圧縮永久歪みは、高温下で加速され、弁座シールとしての実装が著しく困難なものとなる。しかし、Kalrez 4079およびChemraz E38などのほとんどのペルフルオロエラストマーは、初期の〜40%設定を超える圧縮永久歪みに対する目立つ抵抗性を示している。したがって、これらのエラストマーは、高圧および高温下で不可避な40%の圧縮永久歪みを強める高速な「エージング」プロセスに従う弁座アプリケーションに好適である。さらに、圧縮永久歪みは、変形を制限するシール溝の正しい、制約的設計により束縛することもできる。
【0080】
ダイアフラム−弁座の影響が著しく低減され、FPVは、PFA、PTFE、およびその等価物から作られる比較的柔らかいシールで正常に実装された。これらのペルフルオロポリマーは、FPV内に実装され、弁性能に劣化を起こすことなく10サイクル/秒で作動され220℃で100,000,000を超えるサイクルに耐えた。対照的に、PFAおよびPTFEシールは、従来の高純度および超高純度弁においては人気がないが、それは、磨耗率および変形率が実質的に高いからである。
【0081】
弁座内でエラストマーを使用する場合、丸形シールを実装できるが、スプリング荷重を著しく低減することができる。その結果、本発明のいくつかの実施形態による超高純度弁シールは、10ミリ秒と短い弁サイクル時間で正常に実装された高速作動ALD弁内のダイアフラムおよびシールの磨耗を抑制するのに有用であった。
【0082】
したがって、エラストマーベースの弁座は、弁のサイクル寿命を著しく延長することができる。しかし、エラストマーは、化学物質または他の汚染源を吸収し、結果として滲出することがありえる残留多孔性をある程度含む。さらに、エラストマーは、摩滅に対する抵抗性が限定されている。
【0083】
本発明の好ましい実施形態では、高純度FSNC弁200は、弁サイクル寿命を改善するためにエラストマーシールで実装される。丸形断面シールは、共通の小さな半径(先端付き)シールの代わりに使用される。これらのエラストマーベースの弁−弁座は、弁座と係合するのに適した形状である。例えば、図10aは、弁座623に圧縮取り付けされたそのようなエラストマーシール622を示している。シール622は、弁開口部の周辺にシールを形成し、それのため、周辺シールと呼ばれる。好ましい実施形態では、これは、Oリング形状のエラストマー622である。ときには、放射状シールとも呼ばれるが、それは、その配置が弁開口部を中心とするある半径のところにあるからである。シールは、Oリング622の平面に垂直に延びる出っ張り628を含む。出っ張りは、弁座624内の溝626にマッチする。シール622をマッチする溝626内にしっかり取り付けることは、加速された変形のプリセットされた40%を超える圧縮永久歪み変形を抑制する際に役立つ。
【0084】
エラストマーシールの摩滅抵抗性を改善し、多孔性を排除するために、エラストマーシールは、ポリイミドの薄い層または高温およびきつい化学薬品周囲環境と親和性があることが当業で知られている他のポリマーコーティングでコーティングするのが好ましい。これらの膜は、ディッピング、噴霧、スピンオン、ブラッシングなどを含むさまざまな方法により塗布することができる。わずか数μmの薄い層が必要である。例えば、ポリイミドコーティングは、さまざまな特性および粘度のものがHD Microsystems(デラウェア州ウィルミントン)社から市販されており、本明細書で提示されている実施形態によるペルフルオロエラストマーシールをカプセル化するのに最も好適である。特に、NMP(N−メチル−2−ピロリドン)ベースの溶媒中の溶媒和物であるPI−2545は、メーカーにより提供される硬化手順に従って1〜3の連続塗布−硬化サイクルにおいて厚さ2〜10μmのコーティングを使用することによりKalrez 4079の磨耗抵抗性と不活性を高めるのに最も適している。結果として得られるシールは、200℃での弁シールアプリケーションに非常に適している。また、Polymeric GmbH(ドイツ、ベルリン)からBMI接着剤として市販されているビスマレイミドコーティングが推奨され、これは、70〜120℃でリフロー後にペルフルオロエラストマーシールをカプセル化するために塗布することができ都合がよい。〜100℃の温度では、これらのBMI接着剤は、ディッピングにより薄い保護層を形成するために都合よく塗布することができる。標準的な硬化手順に従って、PX−300型接着剤でコーティングされたペルフルオロエラストマーは、最大180℃までの温度範囲内でシールアプリケーションに好適である。
【0085】
他の好適なコーティングは、Cytec Engineered Materials,Inc.(カリフォルニア州アナハイム)社が製造するFM2555およびDurimide 7000およびPhotoneece PWDC−1000などの、感光性だが、本明細書で説明されている特定のアプリケーションで塗布することもできる材料を含む。ポリマー層(図10bの634)は、ディッピング、噴霧、ブラッシング、およびスピンオンを含むさまざまな手法によりコーティングすることができる。ポリマーコーティングされたシールは、弾性特性のほとんどを保持することが好ましい。シール弾性の何らかのチューンアップは、ポリイミドの追加層により得られる。ポリイミドコーティングエラストマーシールは、図10aに示されているような出っ張りおよび溝を使用することにより弁座内に取り付けることができる。さらに、PM2555(Cytec Engineered Materials,Inc.)またはBMI PX−307(Polymerics GmbH)などの接着剤は、図10bに示されているように、弁座624’内の適切にマッチする丸形溝632上に直接シール620’を取り付けるために使用することができる。
【0086】
シール性能および弾性をさらに改善する際に、本発明では、ポリイミド(または他のポリマー)コーティングの上に金属製コーティングを施す。このようなコーティングは、通常、0.00254〜0.0508mm(0.0001〜0.0020インチ)の範囲内の厚さの無電解メッキを使用して施される。シールにメッキするために、シールは、当業で知られている絶縁体にメッキする従来の技術により活性化される。活性化の後、シールは、ニッケルまたはニッケル合金などのピンホールのない金属膜でコーティングされる。例えば、ニッケルは、当業で知られているようにスルファマート電解液から無電解析出できる。ニッケル/コバルト、ニッケル/マンガン、ニッケル/コバルト/マンガン、およびニッケル/鉄などのニッケル合金とともに、多層積層内のこれらの合金の組み合わせは、良好な接着、低応力、および最適化された機械特性を得るために有用である。コーティングされた膜の弾力性およびその他の特性は、適切な弾性および弾力性を持つ密封コーティングが得られるように調整できる。
【0087】
さらに、ゴム製心棒上に電気鋳造を形成するために一般に使用される方法は、良好な接着は必須でないがエラストマーをカプセル化することができる十分な強度を有するカプセル化シールを形成するために使用される。その場合、金属電気鋳造を通常0.001’’を超える厚さまでメッキすべきである。その後コーティングされたシールは弁シールに取り付けられる。他のアプローチでは、ポリイミド(または、上述のように、他の同等のポリマーコーティング)コーティングシールが活性化され、次いで、金属製コーティングなしで、または金属製コーティングの1つの薄い層のみで、弁座に取り付けられ、その結果、シールを含む弁の内部領域全体が、金属膜の薄い層でコーティングされる。この実施形態は、図11に例示されている。エラストマー(またはポリマー)シール650は、ポリイミドなどの層652によりコーティングされる。続いて、シールは、活性化され、場合によっては金属654の薄い層でコーティングもされる。シールは、上述のように、弁座656内に取り付けられる。弁の領域の一部は、必要ならば金属コーティングを妨げるため標準的手法に従ってマスクされる。最後に、弁の内面は、ニッケルまたはニッケル合金などの金属膜の層658により電気メッキされる。メッキされた膜の一部は、さらに、シールの下の割れ目660に浸透し、それらの割れ目を埋め、シールと弁座との間の付着を高めることができる。
【0088】
他の好ましい実施形態では、金属製シールが電鋳法で形成され、弁座に取り付けられる。このようなシールは、0.0254〜0.254mm(0.0010〜0.0100インチ)の範囲内の厚さであり、電鋳法で知られているように適切な予備成形本体(心棒)上に電気メッキすることにより形成される。例えば、NiCoForm,Inc.(ニューヨーク州ロチェスター)が市販するNiColoy(商標)と呼ばれる有用なニッケル/コバルト合金は、アルミニウム心棒への電気メッキによりそのような形状を形成するために施すことができる。図12は、金属シール電鋳プロセスの一実施例および弁座への予備成形金属シールのその後の取り付けを示している。
【0089】
したがって、シール成形心棒700は、最終的なシールの寸法が適切なものとなるように適宜縮小した寸法で作られる。例えば、金属製シールの最終の厚さが0.0508mm(0.0020インチ)に設定されている場合、心棒の寸法は、すべての方向で0.0508mm(0.0020インチ)だけ小さい。心棒は、好ましくは、容易にメッキされ、容易に溶解される、電鋳法で知られているようなアルカリ溶液中で溶解できるアルミニウムなどの金属から作られる。心棒は、出っ張り701を持つ形状である。その後の工程で、ツーピースマスク702および704を使用して出っ張り上へのメッキを防ぐために心棒を締め付ける。マスクは、電気メッキが容易に行えるように伝導性であるか、無電解メッキが使用される場合には非伝導性とすることができる。その後、適切な特性の金属膜706が、心棒上にメッキされる。シール特性は、単一または複数層電気鋳造のため適切な金属合金または金属合金の組み合わせを選択することにより修正することができる。マスクを取り外した後、出っ張りが露出され、心棒が完全にエッチングされて、心棒の形状を実質的に複製し、また出っ張りが元の心棒上配置されていた放射状開口部も有するシール710を形成する。この時点で、シール710の弾性は、必要ならば、当業で知られているように熱硬化処理により改善することができる。
【0090】
次の工程で、シール710は、弁座712内の適切な形状の溝714内に配置され、好ましくは、適所にろう付け、溶接、または接着する。ろう付け、溶接、または接着では、シールの開口部内へのアクセス箇所を密封しなければならない。ろう付けプロセスは、シールの内側に封じ込められている不活性ガスのプリセットされた圧力を決定することによりシールの弾性を決定するために高圧の不活性ガスの下で実行される。ろう付け工程に続いて、シールは弁の内面とともにメッキし、上述のようにシールと弁座との間の割れ目718を都合よく埋める膜716を形成するのが好ましい。その結果できるシールは弁座と一意に一体化し、ポリマーの何らかの残留多孔性とともにシールと弁座との間の割れ目をなくすことにより最高標準の超高純度を実現する。金属製シールは、材料およびメッキプロセスの選択、および厚さおよび形状の選択により、弾性と堅牢性の適切な組み合わせが得られるように設計することができる。金属製シールは、高温アプリケーションにおいて最も有用である。
【0091】
他の実施例では、図13は、シールの平面に対し特定の角度で放射状に開いていると都合がよい金属製シールを形成し取り付けるプロセスの流れを示している。例えば、図13に示されているように45°の円錐面を中心とする開口部がある。心棒750は、放射状の出っ張り752と、穴756が形成されている円板754を有する形状である。絶縁マスクは、2つのマッチするピース760および762から作られ、心棒750と、心棒750と適切な電気的接触を行うように配置されている接触電極758とがマッチするようになっている。好ましくは、マスクピース760および762は、ゴムまたはテフロン(登録商標)などの比較的柔らかい順応性のある材料から作られ、これにより、心棒750のマスクされた部分752および754を密封する。マスクに続いて、心棒を電気メッキし、心棒の露出領域上に膜764を形成する。その後、マスクを除去し、心棒をエッチングしてシール764を形成する。シール764の大量生産は、複数の心棒750を複数の心棒を受け入れるように適切な形状をした単一マスク760+762上に取り付けることにより行われる。
【0092】
シール764は、適切な形状の外を向いているとがった放射状円錐768上で弁座766と接触するように配置される。その後、シールは、772および772’で概略が説明されているように、弁の本体にろう付けされるか、または溶接される。ろう付けまたは溶接プロセスにおいて、適切に加圧された不活性ガス770は、シールの内側に閉じこめられる。溶接が望ましい場合、シール764の形状は、溶接の要件に適合するいくつかの末端出っ張りを含まなければならない。例えば、Servometer Precision Manufacturing Group,LLC(ニュージャージー州シーダーグローヴ)の電子ビーム溶接の仕様である。図に示されている場合、縁772のみが、溶接、好ましくは電子ビーム溶接を使用できる。続いて、前に説明したように、弁は形成された上部コーティング774に合わせてメッキされる。好ましい一実装では、764を形成する材料およびメッキプロセスは、弾力性、溶接性など最良の特性を有するものが選択されるが、膜774の特性は、最良の耐化学性および密封特性が得られるように独立に選択することができる。例えば、シール764は、High Hardness NiColoy(商標)の二重層とそれに続くニッケル/コバルト/マンガン合金の層から作製されるのが好ましい。したがって、高い引っ張り強度は、熱硬化処理なしで、140GPaのオーダーで得られこれは再現可能である。電気鋳造NiColoy(商標)は、300℃で引っ張り強度の95%超を維持し例外的である。対照的に、ニッケルなどの柔らかい膜は、膜774に好ましく、あまり脆くない、順応性のある表面を形成する。
【0093】
本発明で教示されている金属製シールおよび特に一体化された金属製シールは、ロープロファイルの弁座を作製する際に非常に有用である。例えば、図14は、図13に示されていたシール−弁座配列800と、パルス弁アプリケーションに最も適しており、ロープロファイルを持ち有利である配列820および840と比較したものである。弁座820は、コーナー形状の弁座824とマッチする金属電気鋳造シール822を利用する。シール822は、曲げて弁座内に入れられ、コーナー825上に収まるように配置される。ろう付けまたは溶接826は、上述のようにシール822を取り付けるために使用される。取り付け時に、定められた圧力で閉じこめられている何らかの適切に定められた不活性ガス830は、シール内にカプセル化することができる。取り付けの後、シール−弁座アセンブリ全体を被膜828でメッキするのが好ましい。密封特性を改善するために、膜828は、ニッケルなどの比較的柔らかい材料で作製されるのが好ましい。それとは別に、複数の層は、弾力性と順応性の両方が達成されるようにレイダウンプロセス828内でメッキされる。例えば、高強度NiColoy(商標)の層を、最初に厚さ0.0254mm(0.001インチ)で、次にニッケルの層を厚さ0.0127mm(0.0005インチ)にメッキする。図14に提示されている追加の実施形態840も、主にパルス弁アプリケーションに適用可能である。
【0094】
E.超高純度スプリング式ベローズ弁:
いくつかのアプリケーション、特に、低揮発性化学物質蒸気をALD反応炉に導入するには(例えばシャワーベッドモジュールを通じて)、非常に大きな伝導性を保つ弁が必要である。したがって、本発明では、スプリング式ベローズ、好ましくは溶接または薄い電気鋳造ベローズが弁室内に実装され、密封を行うFSNC弁の一実施形態を教示する。例えば、図15は、そのような実施形態の概略側断面図を示している。弁900は、出口918を通じて蒸発ガスをプロセス室またはシャワーヘッド内に直接注入することができる高伝導性パルス弁である。弁座916は、シャワーヘッドまたは室の外壁920内に一体化される。図に示されている弁座916のシールは、シール820(図14)に類似しており、図に示されている場合は、弁座に組み込まれ、超ロープロファイル経路918を形成する。
【0095】
適当な金属で作られた密封板904は、ベローズ902の周辺のところで溶接される。ベローズ902の他端は、適当な金属からなる円板906に溶接される。円板906の周辺は、ボンネット930および留めナット932の圧力により取り付けられ、周辺シール908を形成する。周辺シール908は、密封された制御室931および弁室903を形成する。弁室903は、導管926および922を通じて化学物質口928に接続される。制御室931は、「活性遮断」(図)と「活性開放」状態との間の弁作動に使用される。密封板904の後部は、スプリング荷重支柱910に留められている。スプリング912は、弁が「活性遮断」状態である場合に圧縮される。制御室931から圧力が逃されると、スプリング912は圧力を弱め、密封板904をシール916から離す。スプリングは、支柱910の末端とスプリング取付部905との間で圧縮される。制御室931の全容積内の流体による連絡が容易になるように、いくつかの穴907がスプリング取付部905の壁に形成される。
【0096】
FSNCメカニズムは、弁棒934およびパッド936を含む。ベローズ938は、制御室931を漏れのないように維持しながら弁棒の縦方向の移動を可能にするために使用される。ベローズ938は、弁棒上のスライディングエラストマーシールが不適切である可能性のある超高温アプリケーションで使用される。それとは別に、ベローズ938は、当業でよく使用されるように、より低い温度のアプリケーションの場合にスライディングエラストマーシールと置き換えられる。高温アプリケーションでは、弁棒934および弁棒案内941は、弁とアクチュエータとの間が十分分離するように延長されるのが好ましい。この分離により、弁をアクチュエータよりも実質的に高い温度に保持することが可能になる。それとは別に、図17に示されているように、アクチュエータは、より高い温度に適合するようにでき、そのため空間的分離の必要がなくなる。アクチュエータ942は、弁棒934の運動に対する制限を外部調整することを可能にする伝導性調整メカニズム944を備える。口950を通じてアクチュエータ942を加圧することにより、アクチュエータが「活性」状態に駆動されると、弁棒は、制限メカニズム944により停止されるまで弁から離れて行く。パッド936の位置は、弁棒934の運動の範囲により決定される。密封板904の開口の範囲は、パッド936の場所により決まり、支柱910は、弁が「活性開放」状態に作動されると停止される。したがって、弁900の伝導性は、944の位置を調整することにより外部的に決定される。
【0097】
弁900は、導管946を通じて圧縮空気または不活性ガスを供給される。空気供給はティー948内でアクチュエータ供給管950とパイロット弁供給管路949に分かれる。パイロット弁952は、ノーマルオープンのソレノイド弁であり、パイロット弁が作動されないときに「活性遮断」状態に弁を維持するため制御室を加圧する空気の経路を実現する。空気は、供給管路956および口958を通じて供給される。弁が「活性開放」状態に作動されると、パイロット弁952は通電され、949への空気経路を密封し、制御室931を放出/排出口954に連結する。図16は、「活性遮断」(底部)および「活性開放」(上部)状態にある弁900の概略図である。単純な例示のため、ボンネット930のレベルよりも上の大半の部分は示されていない。「活性開放」状態の弁900の伝導性は、開放ギャップ970により決定される。ギャップ970は、パッド936と接触するベローズアセンブリの可能な平行移動により決定される(ここには示されていないが、図15に示されている)。したがって、パッド936の位置は、停止位置980を決定する。図15を参照しつつ説明されているように、停止位置980は、メカニズム944(図15)を介して外部的に調整可能である。
【0098】
図15にも、キャビティ924および922が示されている。いくつかの実施形態では、これらのキャビティは、環状キャビティとして壁920内に機械加工された丸形溝からなり、922は環状キャビティの左側を、924は右側をそれぞれ表す。次に、角形導管926にドリルで穴をあけ、導管928の溶接またはろう付け領域の前の922の縁の中に連結するようにした。この配列により、低圧ガスが弁室903に入る高伝導性経路ができる。ガスは連続的に室903および他の連結されている空間924、922、および928を満たし、弁が「活性開放」状態に作動されたときに開口部918を介したパルス送出に使用可能である。平行移動可能なベローズアセンブリ904、910、および902は、質量が比較的小さく、弁サイクル動作および低損傷作動に対しミリ秒以下の応答が可能である。ベローズの渦巻き形表面は、ベローズが完全圧縮に近づかなければ汚染問題を引き起こさない。したがって、弁900は、超高純度の標準を維持する。追加の改善では、ポリイミドコーティングまたは他の好適なポリマーの薄い層を密封板904上に加え、板904とシール916との間の金属同士の接触から粒子が発生するのを防止する。また、必要ならば、ベローズ902を好適な金属膜および/またはポリマー膜でコーティングし、化学的不活性および清浄度を改善することは有用である。
【0099】
F.高温弁:
近年、200℃以上の高温で動作可能な信頼性の高い弁が次第に必要になってきている。特に、多くの有用な材料のALDは、低揮発性化学物質に制限され、所望の化学物質の有用な蒸発に高温弁マニホールドを必要としていた。高温弁の問題は以下のようにいくつかある。
a.シール材料の高温適合性と特性。
b.ダイアフラムおよびスプリング材料の高温弾力性。
c.濡れた表面の化学的親和性および純度。
d.空気圧式アクチュエータの高温適合性。
e.パイロット弁の高温適合性。
【0100】
上で説明された本発明によるいくつかの実施形態は、拡大された温度適合性を有する革新的シールを実現する。例えば、Kalrez、Chemrazなどから作られたエラストマーシールは、260℃の連続動作温度に到達可能である。PFAおよびPTFEなどのペルフルオロポリマーは、例外的性能および220℃で1億サイクルを超えるサイクル寿命を持つFPVシールとして好適であることが実証されている。ポリイミドPI−2545およびPX−300 BMI接着剤などの多くのポリマーコーティングは、高温適合性を有し、上述のように改善されたシール性能が得られるようにエラストマーシールをコーティングするために有用である。高温動作に最も適しているのは、上で開示された金属シールである。材料を適切に選択することで腐食および可能な汚染を防止する場合に、これらの金属シールは、300℃を超える動作温度で使用することができる。
【0101】
ダイアフラム材料の特性、特に弾力性および耐腐食性は、高温アプリケーションの重要な選択基準である。例えば、熱処理急冷ハステロイC276は、500℃を超える温度でその弾力性の〜86%を保持し、〜300℃でその弾力性の〜92%を保持する。同様に、インコネル603XLは、〜300℃でその弾力性の〜93%を保持し、〜400℃でその弾力性の〜90%を保持する。同様に、インコネル706は、300℃でその弾力性の〜88%を保持する。高温アプリケーションに適合する他の合金として、ニモニック90などのニモニック合金およびST40などの熱処理チタン合金がある。弾力性に基づく選択基準は、本発明のいくつかの実施形態により波形ダイアフラム材料および電鋳法およびハイドロフォーミング法で形成されたベローズ材料の高温実装に適した材料についても適用される。
【0102】
本発明によるベローズ弁は、耐腐食性材料および溶接手順が保持される場合に、高温アプリケーションに最も適している。伸縮スプリング912(図15)の実装では、ダイアフラム材料選択を参照しつつ、上で説明されているように高温保持弾力性の正しい選択を行わなければならない。しかし、スプリング912は、送出された化学薬品と接触しないため、汚染、腐食、および酸化問題は、重要ではなく、スプリング材料の選択は、広範にわたる。
【0103】
高温ダイアフラム、電気鋳造ベローズ、ハイドロフォームベローズ、および溶接ベローズに適した材料の選択も、高温での化学的親和性に従わなければならない。この点で、インコネル型合金、チタン合金、およびハステロイは、300℃を超える温度で耐腐食性および耐酸化性を維持しつつ広範な化学物質に対応する。いくつかの場合において、高温での改善された化学的親和性は、ニッケルなどの金属でダイアフラムまたはベローズをメッキするか、または薄い接着性ポリマー膜でコーティングすることにより実現される。
【0104】
空気圧式アクチュエータの高温適合性も考慮されなければならない。例えば、標準の空気圧式アクチュエータでは〜80℃の動作温度を超えられないシールおよびグリースを使用した。しかし、標準アクチュエータは、高温エラストマーシールおよび高温潤滑剤でアップグレードし、最大〜250℃まで動作するようにすることが容易にできる。250℃の弁動作温度を超える場合、アクチュエータは、図15を参照しつつ説明されているように、温度勾配を維持しアクチュエータの温度を上げないために弁から離れた場所に置くことができる。この実装では、制御室931上のシールは、金属製ベローズ938で保持される。それとは別に、アクチュエータは、図17に示されているように、エラストマーシールをベローズと置き換えることにより250℃を超える動作温度用にアップグレードできる。したがって、アクチュエータは、ベローズ1014で囲むようにし、ベローズ室1020を膨らませ弁棒1002に牽引力を加えることにより作動させることができる。スプリング1008に対しては高温適合性のある合金材料を選択しなければならないが、スプリング1008は、化学物質と接触しないので腐食および汚染は問題にならない。
【0105】
高温アプリケーションでは、弁に供給される空気または不活性ガスは、好ましくは予熱し、空気を制御室1009に導入することによるダイアフラムまたはベローズの局部的冷却を回避する。これは、本発明で教示されている方法の重要な一部であり、当業者であれば、空気圧式冷却が性能に対する制限とならないように加熱された空気の適当な貯蔵手段を実装できる。さらに、パイロット弁、通常、電気機械式ソレノイド弁が、高温に適合するように注意しなければならない。
【0106】
G.パルス弁を組み込んだALDマニホールド:
ALDマニホールドは、パルス弁により実装されるのが好ましい。この実装では、遅延および交差汚染を最小に抑えつつALDに必要な不活性ガスおよび反応ガスを供給し、必要なときに、最高伝導性の弁実装を可能にする。図18は、4つの弁からなるALD注入システム1100の概略を例示している。弁1140は、内部空間1120およびノズルアレイ1130を有するシャワーヘッドの上部壁に組み込まれる。バッフル円板1125は、通常、弁1140の開口部の真向かいの空間1120内に取り付けられこれにより、弁1140開口部の真向かいの「視野方向」ノズルを通して流れの挿入の局在化を回避する。図18の実施例では、弁1140は、ベローズ弁であり、これは、図15を参照しつつ説明される実施形態に類似している。しかし、多くのさまざまな実装が適しており、必要な温度範囲および伝導性に適合するように適宜選択することができる。また、マニホールド1100内では、異なる伝導性範囲に対する異なる設計の弁は、特定のALDプロセスに合わせてマニホールドを最適化するために実装することができる。しかし、通常、シャワーヘッドとともに、すべての弁が同じ温度に保持される。
【0107】
ALDの適切な実行に基づき、シャワーヘッド空間1120内の化学物質の気相混合は、実質的に回避される。しかし、1サイクルにつき1単層までのある種の膜成長は、密封板1142およびシール1144の露出領域で生じる。この成長は、シャワーヘッド温度の適切な選択により最小にすることができる。密封板1142とシール1144との間を橋架けする膜の破壊は、粒子発生源となりうる。しかし、成長膜は、シールと密封板(例えば、他の実装におけるダイアフラム)との間で橋架けできないが、それは、弁作動によりサイクル毎に切断されるからである。それでも、そのシールをたわめることで、シール1144から剥離する膜の予想から、粒子汚染源を回避する考慮および方策を必要とする。これらの方策は、例えば、シールの直径を小さくすることにより、シールの弾力性を最小にすることを含む。さらに、シールの露出面は、機械式研磨、エッチング、またはその両方によりわずかに荒らされ、それにより析出物の接着が改善され、それらの成長析出における応力が低減される。
【0108】
H.ダイアフラムに基づく高速FSNC弁の最適化
超高純度密閉弁設計を本発明で開示されている実施形態に適応させるには、流体制御下の金属製ダイアフラムの適切な機能を保証する対策を講じる必要がある。特に、従来のドーム型ダイアフラムは、本発明のいくつかの実施形態を参照しつつ説明されているように、「活性遮断」状態で漏れのないシールが必ず得られるように取り付けるか、または他の何らかの方法で成形しなおさなければならない。図19は、本発明を実施するのに実質的に不適切なドーム型ダイアフラム(19a)の従来技術の取り付け、一般的解決方法(19b)、本発明によりさらに教示される相補的弁座再設計(19c)、および有利な形で実装される波形ダイアフラム(19d)を例示している。
【0109】
上で説明されているように、ドーム型ダイアフラムは、容易に利用可能であり、また多くの異なる材料から容易に作製することができる。Cv〜0.5を超える大きな伝導性を必要としない多くのアプリケーションでは、ドーム型ダイアフラムは大いに推奨されるとともに好適でもある。しかし、これらのダイアフラムは、加圧流体により作動されたときに密封力を大きな領域に分配する傾向があり不利である。その結果、従来設計されている弁座の密封は、ほとんど不適切であるといえる。再成形された周辺が実装されている少し修正したダイアフラムが教示されており、また図19bに示されている。修正されたダイアフラムは、いくぶん平坦なドーム180を含み(わかりやすくするため図19bでは大きく誇張されている)、ダイアフラムの周辺を特に硬くしている。他の有用な実施形態では、標準ドーム型ダイアフラムは、ダイアフラムの高純度側から加えられる流体圧力の下でダイアフラムを取り付けることにより変形される(図20aおよび20bを参照しつつ以下で説明する)。弁性能のさらなる改善は、図19cに示されているように弁座の直径を増やすことにより達成される。直径を大きくした弁座は、さらに、弁100の伝導性を高めるためにも役立つ。図19dに示されているように、放射状波形184を加えることによるダイアフラム周辺のさらなる補強で、弁棒作動との適合性を維持しながら流体制御が改善される。
【0110】
好適なプリセットされた弾性変形を有するダイアフラム取り付け(プリセットされた放射状変形の結果として)は、ダイアフラム内の先行荷重集束力を形成するのに役立つ。このプリセットされた応力は、好適なダイアフラム取付方法により使用できる。したがって、例えば、10N×m(ニュートン×メートル)のトルクを加え、その後、(ダイアフラム110’の高純度側から)弁室への流体加圧を行うことによりダイアフラムが適所に軽く締め付けられるダイアフラム締め付け方法を利用し、最終締め付けに先立って、例えば、70N×mのトルクでダイアフラムを後方に曲げ、図19bに概略が示されている好ましい変形を得る。ダイアフラム108が、弁室側から加圧されても(弁座入口110’を加圧する)、縁109は完全にはまだ固定されていない場合、ダイアフラム108の縁109が最終的にボンネット112の圧力により固定され、加圧ガス(185、図20b)が除去されると、縁109は、内側にスライドし、ダイアフラムは、変形して少し周辺が堅い形状になる。変形したダイアフラムは、実質的に周辺に局在する放射状のプリセットされたより高い応力の領域182を持つ。この手順により、ダイアフラムは周辺のところで強化され、それにより、ダイアフラムは、中心から外に向かって、加圧流体の力(口116からの)下で反転する。市販されている、またはその他の何らかの好適なダイアフラムは、厚さもバネ定数もさまざまなので、取り付け手順は、弁座およびダイアフラム設計毎に、ダイアフラム108取り付けおよび流体作動に使用される圧力の3〜4つの異なる値を含む実験計画法(DOE)により最適化しなければならない。例えば、35から55psigまでの圧力が、30〜100psigの範囲内の最適化された流体作動に対し厚さ0.0508mm(0.0020インチ)〜2.54cm(1インチ)の直径のElgiloyダイアフラムをプリセットするのに有用である(つまり、弁棒作動にも適合している)と判明している。また、本明細書で説明されている、取り付け手順により、プリセットされたダイアフラムは、通常、永久的にプリセットされたままではないことが経験上知られている。
【0111】
さらに、波形ダイアフラムは、有利な局部的剛性をダイアフラム内にプリセットするには非常に有用である。例えば、図19dに示されている波形ダイアフラムは、本発明により、弁棒と流体作動の両方について適宜最適化される。したがって、放射状波形184は、ダイアフラム108の周辺を適宜補強する。上述のように、波形ダイアフラムは、当業で知られているように、容易にハイドロフォーミング法で形成するか、または他の何らかの手段により電鋳法で有用な形状にすることができる。
【0112】
図20は、ドーム型ダイアフラム取付手順の詳細を示している。図20aで、ダイアフラム108は、弁102とボンネット112との間に適宜配置され、弁棒118は、作動され、パイロット弁144(図に示されていない)は、作動され「活性開放」状態になる。続いて、ダイアフラムは、ナット111および5〜15N×mの範囲で選択された小さなトルクで設定されたトルクレンチを使用して、軽く適所に固定される。その後、図20bで、弁口106は、プラグ190とガスケット188を使用して密封される。口104は、その後、きれいなガス185により45psigの圧力に加圧される。ダイアフラム108は、完全には固定されていないため、ガス源は、ダイアフラムの周辺109にわずかの漏れがあっても、所望の圧力(この実施例では、45psig)を維持しなければならない。ダイアフラム108は、ガス185の導入後、事実上瞬間的に、プリセットされた形状に落ち着く。この時点で、ダイアフラムの縁は、流体適用変形により少し内側に引かれ、ダイアフラムの中心は、ボタン120により少しくぼむ。最後に、ナット111を使用し、例えば、70N×mのトルクで、ダイアフラム108を完全にかつ適切に固定する。圧力185が除去された後、ダイアフラム108は曲がり、「自立」形状に戻る。ダイアフラムの周辺は、取付手順により内側に引かれたため(スタンドアローンのダイアフラムに比べて)、ダイアフラムの「自立」形状は、少し放射状に変形する。
【0113】
本明細書で説明されているように(図19b)、逆圧取り付け手順を使用して、標準の超高純度弁座およびダイアフラム設計を本発明で教示されているいくつかの実施形態によりきちんと機能するように適応させることは十分であるが、本明細書の好ましい実施形態では、図19cに(図19bとは対照的に)概略が示されているように、30〜100%増やしたシール110’’の直径により設計汎用性および弁信頼性の両方をさらに改善することがさらに推奨される。
【0114】
好ましい実施形態の説明および実施例では、さらに、本発明の原理を説明しているが、本発明の範囲を特定の方法または装置に限定する意図はない。すべての好適な修正、実装、および等価物は、請求項で定められているように、本発明の範囲に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0115】
【図1】本発明による高速FSNCダイアフラム弁の例示的側断面図である。空気マニホールドは、わかりやすくするために流れ略図形式で示されている。
【図1−a】「活性」モードおよび「遮断」状態の弁を示す図である。
【図1−b】「活性」モードおよび「開放」状態の弁を示す図である。
【図1−c】パイロット弁マニホールドを含む弁を例示する図である。
【図1−d】弁の時間応答を示す図である。
【図1−e】安全強化弁の一般化された実装を示す図である。
【図2】パイロット弁が組み込まれた本発明による高速FSNCダイアフラム弁の例示的側断面図である。
【図2−a】弁の状態「不活性」を示す図である。
【図2−b】弁の状態「活性遮断」を示す図である。
【図2−c】弁の状態「活性開放」を示す図である。
【図3】「開放」および「遮断」の状態、および「遮断」および「開放」の間の遷移状態で示される超高純度弁内のダイアフラム空間を例示する図である。
【図4】本発明による波形ダイアフラムを使用する高伝導性弁の例示的側断面図である。弁は、「活性遮断」(上部)状態および「活性開放」(底部)状態で例示されている。
【図5】従来のダイアフラム弁(上部)および本発明による波形ダイアフラム(底部)を使用する高伝導性弁の例示的側断面図である。これらの弁は、「活性開放」状態で例示されている。
【図6】本発明による成形ベローズに基づくFSNC高伝導性弁の例示的断面図である。
【図7】本発明による成形ベローズに基づくFSNC高伝導性弁の例示的側断面図である。弁は、「活性遮断」(上部)状態および「活性開放」(底部)状態で示されている。
【図8】本発明による成形ベローズに基づくFSNC高伝導性パルス弁の例示的側断面図である。この弁は、「活性遮断」状態で例示されている。
【図9】本発明による成形ベローズに基づくFSNC高伝導性パルス弁の例示的側断面図である。弁は、「活性開放」状態(上部)および「活性遮断」状態(底部)で示されている。
【図10】本発明による高純度弁内に実装される、丸形シールの側断面図である。図10aは、出っ張りでしっかり取り付けられる丸形エラストマーベースのOリングシールの図である。図10bは、ポリマー膜でコーティングされたエラストマーの概略図である。
【図11】一体化金属製シールのプロセスの流れを示す本発明による金属コーティングエラストマーシールの図である。
【図12】本発明による金属シールを作製し、一体化するプロセスの流れを示す図である。
【図13】本発明による金属シールを作製し、一体化するプロセスの流れを示す図である。
【図14】本発明による一体化された金属シールの複数の実施例を示す図である。
【図15】本発明による高伝導性FSNCベローズパルス弁の概略側断面図である。
【図16】「活性開放」状態(上部)および「活性遮断」状態(底部)で示される本発明による高伝導性FSNCベローズパルス弁の概略側断面図である。
【図17】「活性遮断」状態で示されている本発明による非常に高温のアプリケーションに好適な高伝導性FSNCベローズパルス弁の概略側断面図である。
【図18】本発明による4つのパルス弁およびシャワーヘッドを含むALDマニホールドの側断面図である。
【図19】図19aは、標準的な従来および一般に取り付けられているドーム型ダイアフラムを例示する流体作動ダイアフラムの側断面図である。図19bは、最適化された流体作動に好適なプリロードされたダイアフラムの側断面図である。図19cは、最適化された流体制御に好適な改善された弁座の側断面図である。図19dは、最適化された流体制御により好適な例示的な波形ダイアフラムの側断面図である。
【図20】図20aでは、小さなトルクでダイアフラムを取り付け、図20bでは、その後、ダイアフラムがたわみ、弁座側から加えられる圧力の下で締め付けが行われる、ダイアフラムの周囲に応力をかける手順を例示する流体作動ダイアフラム弁の側断面図である。
【図1a】

【図1b】

【図1c】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体制御弁であって、
弁座(110)と、
前記弁座を通る流路と、
ダイアフラム(108)と、
常閉空気圧式アクチュエータ(118)と、
弁制御室(114)と、
空気圧供給管路(116)と、
パイロット弁(144)とを備え、
前記ダイアフラムは、前記弁座と前記弁制御室との間に分散され、
前記常閉空気圧式アクチュエータは、前記ダイアフラムをたわませて前記弁座を密封することにより前記流路を通常閉じるように構成され、
前記空気圧供給管路は、前記常閉空気圧式アクチュエータと流体により連絡し、
前記空気圧供給管路は、前記パイロット弁と流体により連絡し、
前記パイロット弁は、前記弁制御室と流体により連絡する流体制御弁。
【請求項2】
前記パイロット弁は、ノーマルオープン3方弁であり、
前記制御室は、前記パイロット弁が作動されていない場合に前記パイロット弁を通じて前記空気圧供給管路と連絡し、
前記制御室は、前記パイロット弁が作動されている場合に前記パイロット弁により前記空気圧供給管路から切断され、
前記制御室は、前記パイロット弁が作動されている場合に前記パイロット弁を通じて放出管路と連絡する請求項1に記載の流体制御弁。
【請求項3】
前記パイロット弁は、ソレノイド弁である請求項2に記載の流体制御弁。
【請求項4】
前記放出弁は、排出される請求項2に記載の流体制御弁。
【請求項5】
前記ダイアフラムは、ドーム型金属製ダイアフラムである請求項1に記載の流体制御弁。
【請求項6】
前記ダイアフラムは、プリセットされた変形とともに取り付けられ、
前記プリセットされた変形は、前記弁座から真向かいに外方向へ向かい、
前記ダイアフラムは、変形されている間留められる請求項5に記載の流体制御弁。
【請求項7】
前記変形は、前記弁座の前記側面から前記ダイアフラムを再現可能な方法で加圧することにより再現可能な方法で加えられ、
前記ダイアフラムは、前記弁座内の密封する出っ張りと対応するボンネットとの間に配置され、
前記ダイアフラムは、前記密封する出っ張りと前記対応するボンネットとの間に軽く固定され、十分な流体流の制限を維持し、
前記十分な流れ制限により、前記ダイアフラムを前記再現可能な方法で加圧することが可能になり、
前記ダイアフラムは、前記再現可能な方法で加圧する条件の下で前記密封する出っ張りと前記対応するボンネットとの間に軽く固定される請求項6に記載の流体制御弁。
【請求項8】
前記再現可能な方法で加圧するとは、10%以上の全範囲繰り返し性により圧力を加えることである請求項7に記載の流体制御弁。
【請求項9】
前記再現可能な方法で加圧する工程は、45〜150psigの範囲内の圧力で超高純度窒素を印加する工程を含む請求項7に記載の流体制御弁。
【請求項10】
前記空気圧式アクチュエータは、弁棒を含み、
前記弁棒は、前記弁制御室の壁を貫き、
スライディングシールは、前記弁棒と前記弁制御室の前記壁との間に分散される請求項1に記載の流体制御弁。
【請求項11】
前記弁制御室の容積は、2立方センチメートル未満である請求項1に記載の流体制御弁。
【請求項12】
前記ダイアフラムは、波形である請求項1に記載の流体制御弁。
【請求項13】
前記流体供給管路は、加圧流体を供給され、
前記加圧流体は、前記常閉空気圧式アクチュエータを作動させ、
前記作動された空気圧式アクチュエータは、反発で前記ダイアフラムから遠ざけられ、
前記加圧流体は、前記パイロット弁が作動されない場合に前記弁制御室内に接続され、
前記ダイアフラムは、たわめられ、前記加圧流体により前記弁座を密封し、
前記接続されることは、流体により直列連絡する形で接続されることを意味する請求項2に記載の流体制御弁。
【請求項14】
前記流体供給管路は、加圧流体を供給され、
前記加圧流体は、前記常閉空気圧式アクチュエータを作動させ、
前記作動された空気圧式アクチュエータは、反発で前記ダイアフラムから遠ざけられ、
前記加圧流体は、前記パイロット弁が作動された場合に前記弁制御室内から切断され、
前記制御室は、前記パイロット弁が作動された場合に放出が行われ、
前記ダイアフラムは、前記弁座から素早く柔軟に離され、流れが前記流体制御弁を通るようにできる請求項2に記載の流体制御弁。
【請求項15】
前記加圧流体は、ソレノイド弁バンクから前記流体供給管路に供給される請求項13に記載の流体制御弁。
【請求項16】
前記流体供給管路は、加圧流体を供給され、
前記加圧流体は、前記常閉空気圧式アクチュエータを作動させ、
前記作動された空気圧式アクチュエータは、反発で前記ダイアフラムから遠ざけられ、
前記加圧流体は、前記パイロット弁が作動されない場合に前記弁制御室内に接続され、
前記ダイアフラムは、たわめられ、前記加圧流体により前記弁座を密封し、
前記接続されることは、流体により直列連絡する形で接続されることを意味する請求項6に記載の流体制御弁。
【請求項17】
前記流体供給管路は、加圧流体を供給され、
前記加圧流体は、前記常閉空気圧式アクチュエータを作動させ、
前記作動された空気圧式アクチュエータは、反発で前記ダイアフラムから遠ざけられ、
前記加圧流体は、前記パイロット弁が作動された場合に前記弁制御室内から切断され、
前記制御室は、前記パイロット弁が作動された場合に放出が行われ、
前記ダイアフラムは、前記弁座から素早く柔軟に離され、流れが前記流体制御弁を通るようにできる請求項6に記載の流体制御弁。
【請求項18】
前記流体供給管路は、加圧流体を供給され、
前記加圧流体は、前記常閉空気圧式アクチュエータを作動させ、
前記作動された空気圧式アクチュエータは、反発で前記ダイアフラムから遠ざけられ、
前記加圧流体は、前記パイロット弁が作動されない場合に前記弁制御室内に接続され、
前記ダイアフラムは、たわめられ、前記加圧流体により前記弁座を密封する請求項12に記載の流体制御弁。
【請求項19】
前記流体供給管路は、加圧流体を供給され、
前記加圧流体は、前記常閉空気圧式アクチュエータを作動させ、
前記作動された空気圧式アクチュエータは、反発で前記ダイアフラムから遠ざけられ、
前記加圧流体は、前記パイロット弁が作動された場合に前記弁制御室内から切断され、
前記制御室は、前記パイロット弁が作動された場合に放出が行われ、
前記ダイアフラムは、前記弁座から素早く柔軟に離され、流れが前記流体制御弁を通るようにできる請求項12に記載の流体制御弁。
【請求項20】
前記流体供給管路は、加圧流体を供給され、
前記加圧流体は、前記常閉空気圧式アクチュエータを作動させ、
前記作動された空気圧式アクチュエータは、反発で前記ダイアフラムから遠ざけられ、
前記加圧流体は、前記パイロット弁が作動されない場合に前記弁制御室内に接続され、
前記ダイアフラムは、たわめられ、前記加圧流体により前記弁座を密封する請求項1に記載の流体制御弁。
【請求項21】
前記流体供給管路は、加圧流体を供給され、
前記加圧流体は、前記常閉空気圧式アクチュエータを作動させ、
前記作動された空気圧式アクチュエータは、反発で前記ダイアフラムから遠ざけられ、
前記加圧流体は、前記パイロット弁が作動された場合に前記弁制御室内から切断され、
前記制御室は、前記パイロット弁が作動された場合に放出が行われ、
前記ダイアフラムは、前記弁座から素早く柔軟に離され、流れが前記流体制御弁を通るようにできる請求項1に記載の流体制御弁。
【請求項22】
前記流体制御弁を通る前記使用可能にされた前記流れの応答時間は、前記パイロット弁の応答時間に実質的に類似している請求項14に記載の流体制御弁。
【請求項23】
前記応答時間は、2ミリ秒未満である請求項22に記載の流体制御弁。
【請求項24】
前記応答時間は、1ミリ秒未満である請求項22に記載の流体制御弁。
【請求項25】
前記応答時間は、0.5ミリ秒未満である請求項22に記載の流体制御弁。
【請求項26】
流体供給管路は、加圧流体を供給され、
前記加圧流体は、前記常閉空気圧式アクチュエータを作動させ、
前記作動された空気圧式アクチュエータは、反発で前記ダイアフラムから遠ざけられ、
前記加圧流体は、最初に、前記パイロット弁が作動された場合に前記弁制御室内から切断され、
前記流れは、最初に、前記流体制御弁を通るようにすることが可能であり、
前記加圧流体は、前記パイロット弁が不活性化された場合に前記弁制御室に接続され、
前記流体制御弁を通る前記流れは、無効にされる請求項2に記載の流体制御弁。
【請求項27】
前記流体制御弁を通る前記無効にされた前記流れの応答時間は、前記パイロット弁の応答時間に実質的に類似している請求項26に記載の流体制御弁。
【請求項28】
前記応答時間は、2ミリ秒未満である請求項26に記載の流体制御弁。
【請求項29】
前記応答時間は、1ミリ秒未満である請求項26に記載の流体制御弁。
【請求項30】
前記応答時間は、0.5ミリ秒未満である請求項26に記載の流体制御弁。
【請求項31】
前記流体供給管路は、前記加圧流体を放出され、
前記常閉空気圧式アクチュエータは、常閉位置に戻り、
前記常閉空気圧式アクチュエータは前記常閉位置において前記流体制御弁を通る前記流れを無効にする請求項2に記載の流体制御弁。
【請求項32】
前記流体供給管路は、放出され、ソレノイド弁バンクを通して制御される請求項31に記載の流体制御弁。
【請求項33】
放出された前記流体供給管路は、圧力損失によりトリガされる請求項31に記載の流体制御弁。
【請求項34】
前記圧力損失は、故障によりトリガされる請求項33に記載の流体制御弁。
【請求項35】
前記空気圧式アクチュエータは、反発で前記ダイアフラムから遠ざけられ、制限されたギャップを形成し、
前記制限されたギャップは、前記ダイアフラムの完全伸展した長さよりも小さく、
前記制限されたギャップは、前記空気圧式アクチュエータが作動されたときに前記空気圧式アクチュエータの行程を外部で調整することにより外部調整可能であり、
前記流体制御弁の伝導性は、前記ダイアフラムの前記完全伸展した長さよりも前記小さい前記制限されたギャップにより決定される請求項14に記載の流体制御弁。
【請求項36】
前記空気圧式アクチュエータは、反発で前記ダイアフラムから遠ざけられ、制限されたギャップを形成し、
前記制限されたギャップは、前記ダイアフラムの完全伸展した長さよりも小さく、
前記制限されたギャップは、前記空気圧式アクチュエータが作動されたときに前記空気圧式アクチュエータの行程を外部で調整することにより外部調整可能であり、
前記流体制御弁の伝導性は、前記ダイアフラムの前記完全伸展した長さよりも前記小さい前記制限されたギャップにより決定される請求項17に記載の流体制御弁。
【請求項37】
前記空気圧式アクチュエータは、反発で前記ダイアフラムから遠ざけられ、制限されたギャップを形成し、
前記制限されたギャップは、前記ダイアフラムの完全伸展した長さよりも小さく、
前記制限されたギャップは、前記空気圧式アクチュエータが作動されたときに前記空気圧式アクチュエータの行程を外部で調整することにより外部調整可能であり、
前記流体制御弁の伝導性は、前記ダイアフラムの前記完全伸展した長さよりも前記小さい前記制限されたギャップにより決定される請求項19に記載の流体制御弁。
【請求項38】
前記空気圧式アクチュエータは、反発で前記ダイアフラムから遠ざけられ、制限されたギャップを形成し、
前記制限されたギャップは、前記ダイアフラムの完全伸展した長さよりも小さく、
前記制限されたギャップは、前記空気圧式アクチュエータが作動されたときに前記空気圧式アクチュエータの行程を外部で調整することにより外部調整可能であり、
前記流体制御弁の伝導性は、前記ダイアフラムの前記完全伸展した長さよりも前記小さい前記制限されたギャップにより決定される請求項21に記載の流体制御弁。
【請求項39】
前記弁座は、弁シールを含み、前記シールは、エラストマーから作られる請求項1に記載の流体制御弁。
【請求項40】
前記エラストマーは、ポリマーの薄い層によりコーティングされる請求項39に記載の流体制御弁。
【請求項41】
前記シールは、金属の薄い層によりメッキされる請求項40に記載の流体制御弁。
【請求項42】
前記シールは、対応する弁座内に配置され、前記シールを含む前記弁座は、金属の薄い膜でメッキされる請求項41に記載の流体制御弁。
【請求項43】
前記流体制御は、ALDプロセス装置内へのガスのパルス送出を制御する工程を含む請求項2に記載の流体制御弁。
【請求項44】
前記流体制御は、ALDプロセス装置内へのガスのパルス送出を制御する工程を含む請求項26に記載の流体制御弁。
【請求項45】
前記流体制御は、ALDプロセス装置内へのガスのパルス送出を制御する工程を含む請求項14に記載の流体制御弁。
【請求項46】
流体制御弁であって、
弁座と、
前記弁座を通る流路と、
金属製ベローズと、
常閉空気圧式アクチュエータと、
弁制御室と、
空気圧供給管路と、
パイロット弁とを備え、
前記金属製ベローズは、前記弁座と前記弁制御室との間に分散され、
前記金属製ベローズは、前記弁座と前記弁制御室との間を密封し、
前記弁座と弁制御室との間の前記シールは、前記弁座と前記弁制御室との間の前記ベローズの第1の末端を取り付け、前記ベローズの第2の末端を実質的に平坦な円板で囲む工程を含み、
前記常閉空気圧式アクチュエータは、前記ベローズの前記第2の末端上で前記円板をたわませて前記弁座を密封することにより前記流路を通常閉鎖するように構成され、
前記空気圧供給管路は、前記常閉空気圧式アクチュエータと流体により直列連絡する形で接続され、
前記空気圧供給管路は、前記パイロット弁と流体により直列連絡する形で接続され、前記パイロット弁は、前記弁制御室と流体により直列連絡する形で接続される流体制御弁。
【請求項47】
前記パイロット弁は、ノーマルオープン3方弁であり、
前記制御室は、前記パイロットが作動されていない場合に前記パイロット弁を通じて前記空気圧供給管路と連絡され、
前記制御室は、前記パイロットが作動されている場合に前記パイロット弁により前記空気圧供給管路から切断され、
前記接続されることは、流体により直列連絡する形で接続されることを意味し、
前記制御室は、前記パイロットが作動されている場合に前記パイロット弁を通じて放出管路と連絡される請求項46に記載の流体制御弁。
【請求項48】
前記パイロット弁は、ソレノイド弁である請求項47に記載の流体制御弁。
【請求項49】
前記放出弁は、排出される請求項47に記載の流体制御弁。
【請求項50】
前記ベローズは、電気鋳造金属製ベローズである請求項46に記載の流体制御弁。
【請求項51】
前記ベローズは、ハイドロフォーム金属製ベローズである請求項46に記載の流体制御弁。
【請求項52】
前記ベローズは、溶接金属製ベローズであり、前記流体制御弁は、さらに、前記溶接金属製ベローズをプリセットされた圧縮位置に保持するスプリング912を備える請求項46に記載の流体制御弁。
【請求項53】
前記空気圧式アクチュエータは、弁棒を含み、
前記弁棒は、前記弁制御室の壁を貫き、
スライディングシールは、前記弁棒と前記弁制御室の前記壁との間に分散される請求項46に記載の流体制御弁。
【請求項54】
前記弁制御室の容積は、2立方センチメートル未満である請求項46に記載の流体制御弁。
【請求項55】
前記流体供給管路は、加圧流体を供給され、
前記加圧流体は、前記常閉空気圧式アクチュエータを作動させ、
前記作動された空気圧式アクチュエータは、反発で前記ベローズから遠ざけられ、
前記加圧流体は、前記パイロット弁が作動されない場合に前記弁制御室内に接続され、
前記ベローズは、たわめられ、前記加圧流体により前記弁座で前記円板を密封する請求項47に記載の流体制御弁。
【請求項56】
前記流体供給管路は、加圧流体を供給され、
前記加圧流体は、前記常閉空気圧式アクチュエータを作動させ、
前記作動された空気圧式アクチュエータは、反発で前記ベローズから遠ざけられ、
前記加圧流体は、前記パイロット弁が作動された場合に前記弁制御室内から切断され、
前記制御室は、前記パイロット弁が作動された場合に放出が行われ、
前記ベローズは、前記弁座から素早く柔軟に離され、流れが前記流体制御弁を通るようにできる請求項47に記載の流体制御弁。
【請求項57】
前記加圧流体は、ソレノイド弁バンクから前記流体供給管路に供給される請求項55に記載の流体制御弁。
【請求項58】
前記流体制御弁を通る前記使用可能にされた前記流れの応答時間は、前記パイロット弁の応答時間に実質的に類似している請求項56に記載の流体制御弁。
【請求項59】
前記応答時間は、4ミリ秒未満である請求項58に記載の流体制御弁。
【請求項60】
前記応答時間は、2ミリ秒未満である請求項58に記載の流体制御弁。
【請求項61】
前記応答時間は、1ミリ秒未満である請求項58に記載の流体制御弁。
【請求項62】
流体供給管路は、加圧流体を供給され、
前記加圧流体は、前記常閉空気圧式アクチュエータを作動させ、
前記作動された空気圧式アクチュエータは、反発で前記ベローズから遠ざけられ、
前記加圧流体は、最初に、前記パイロット弁が作動された場合に前記弁制御室内から切断され、
前記流れは、最初に、前記流体制御弁を通るようにすることが可能であり、
前記加圧流体は、前記パイロット弁が不活性化された場合に前記弁制御室に接続され、
前記流体制御弁を通る前記流れは、無効にされる請求項47に記載の流体制御弁。
【請求項63】
前記流体制御弁を通る前記無効にされた前記流れの応答時間は、前記パイロット弁の応答時間に実質的に類似している請求項62に記載の流体制御弁。
【請求項64】
前記応答時間は、4ミリ秒未満である請求項62に記載の流体制御弁。
【請求項65】
前記応答時間は、2ミリ秒未満である請求項62に記載の流体制御弁。
【請求項66】
前記応答時間は、1ミリ秒未満である請求項62に記載の流体制御弁。
【請求項67】
前記流体供給管路は、前記加圧流体を放出され、
前記常閉空気圧式アクチュエータは、常閉位置に戻り、
前記常閉空気圧式アクチュエータは前記常閉位置において前記流体制御弁を通る前記流れを無効にする請求項47に記載の流体制御弁。
【請求項68】
放出される前記流体供給管路は、ソレノイド弁バンクを通して制御される請求項67に記載の流体制御弁。
【請求項69】
放出された前記流体供給管路は、圧力損失によりトリガされる請求項67に記載の流体制御弁。
【請求項70】
前記圧力損失は、故障によりトリガされる請求項69に記載の流体制御弁。
【請求項71】
前記空気圧式アクチュエータは、反発で前記ベローズから遠ざけられ、制限されたギャップを形成し、
前記制限されたギャップは、前記ベローズの完全圧縮した長さよりも小さく、
前記制限されたギャップは、前記空気圧式アクチュエータが作動されたときに前記空気圧式アクチュエータの行程を外部で調整することにより外部調整可能であり、
前記流体制御弁の伝導性は、前記ベローズの前記完全圧縮した長さよりも前記小さい前記制限されたギャップにより決定される請求項56に記載の流体制御弁。
【請求項72】
前記弁座は、弁シールを含み、前記シールは、エラストマーから作られる請求項46に記載の流体制御弁。
【請求項73】
前記エラストマーは、ポリマーの薄い層によりコーティングされる請求項72に記載の流体制御弁。
【請求項74】
前記シールは、金属の薄い層によりメッキされる請求項73に記載の流体制御弁。
【請求項75】
前記シールは、対応する弁座内に配置され、前記シールを含む前記弁座は、金属の薄い膜でメッキされる請求項73に記載の流体制御弁。
【請求項76】
前記流体制御は、ALDプロセス装置内へのガスのパルス送出を制御する工程を含む請求項47に記載の流体制御弁。
【請求項77】
前記流体制御は、ALDプロセス装置内へのガスのパルス送出を制御する工程を含む請求項62に記載の流体制御弁。
【請求項78】
前記流体制御は、ALDプロセス装置内へのガスのパルス送出を制御する工程を含む請求項56に記載の流体制御弁。
【請求項79】
流体制御弁であって、
入口および出口が形成される弁本体と、
前記弁本体内に形成される弁室底部であって、前記口の第1は、前記弁室底部の実質的中心で前記弁底部内に流体により直列連絡する形で接続され、
前記口の第2は、前記弁室底部の中心から実質的に外れる前記弁底部に流体により直列連絡する形で接続され、
弁シールは、前記第1の口の周辺の前記弁室底部の内側に配置される、弁室底部と、
実質的に柔軟な部材から作られた弁室上部であって、
前記実質的に柔軟な部材の中心は、通常、前記弁室底部から実質的に離れたところに配置され、
前記弁室上部は、前記弁室を弁制御室から隔て、
前記弁制御室は、流体接続口を備え、
前記弁制御室は、平行移動可能な弁棒を備え、
前記平行移動可能な弁棒は、流体供給管路を通じて加圧流体手段により作動され、
前記流体接続口は、前記流体供給管路と流体により直列連絡する形で接続され、
パイロット制御弁は、前記流体供給管路と前記流体接続口との間に流体により直列連絡する形で接続され、
前記パイロット制御弁内の前記流体経路は、通常、前記流体供給管路からの前記流体を前記流体接続口に接続し、
前記パイロット弁内の前記流体経路は、作動されたときに前記流体供給管路からの流体接続口への前記流体の接続を切断し、作動されたときに前記流体接続口を放出管路に接続し、
前記弁棒は、通常スプリングで圧縮され、前記弁室と前記制御室との間で前記柔軟な部材を圧してたわませ、前記弁シールに適合し、実質的に密封する、弁室上部を備え、
流体は、流体供給管路を通して送られ、これにより前記弁棒を作動させ、前記弁室と前記制御室との間で前記柔軟な部材から平行移動で離し、
前記流体は、前記パイロット弁が作動されない場合に前記パイロット弁を通じて前記弁制御室に送られ、それにより、前記弁室と前記制御室の間で前記柔軟な部材をたわませ、前記弁シールに適合させ前記弁シールを実質的に密封し、
前記流体は、前記パイロット弁が作動された場合に前記弁制御室から放出され、
前記柔軟な部材は、前記パイロット弁が作動された場合に自立位置に戻り、
前記流体制御弁は開放する流体制御弁。
【請求項80】
前記パイロット弁は、ソレノイド弁である請求項79に記載の流体制御弁。
【請求項81】
前記柔軟な部材は、ドーム型ダイアフラムである請求項79に記載の流体制御弁。
【請求項82】
前記ドーム型ダイアフラムは、周辺を補強されている請求項81に記載の流体制御弁。
【請求項83】
前記周辺の前記補強は、加圧によるたわみの下で前記ダイアフラムを取り付ける工程を含み、
前記加圧によるたわみは、前記ダイアフラムの前記凹面から加えられる請求項82に記載の流体制御弁。
【請求項84】
前記柔軟な部材は、金属製ベローズを含む請求項79に記載の流体制御弁。
【請求項85】
前記柔軟な部材は、金属製ベローズを含み、
前記金属製ベローズは、伸縮スプリング912とともに組み立てられ、
前記伸縮スプリング912は、前記ベローズを実質的に圧縮された形態に保持し、
前記ベローズおよび前記伸縮スプリング912は、ベローズ−スプリングアセンブリとして固定され、
前記流体制御弁は、前記ベローズ−スプリングアセンブリが自立形態にあるときに開放する請求項79に記載の流体制御弁。
【請求項86】
弁座アセンブリであって、
上部に密封面を有し、突き出た出っ張りが実質的に底部に配置されている周辺シールと、
前記シールの前記出っ張りおよび下側部分を等角的に受け入れる寸法を有する溝と、
前記溝内に配置された前記シールとを備える弁座アセンブリ。
【請求項87】
前記周辺シールは、コアエラストマー本体および薄いポリマーコーティングを含む請求項86に記載の弁座アセンブリ。
【請求項88】
前記周辺シールは、コアエラストマー本体、薄いポリマーコーティング、および前記放射状シールの表面を等角的に覆うメッキ金属膜を含む請求項86に記載の弁座アセンブリ。
【請求項89】
弁座を取り付ける方法であって、
前記上部の断面が実質的に円形であり、底部に突き出た取り付け用出っ張りを有する周辺エラストマーシールを形成する工程と、
前記周辺シールの前記取り付け用出っ張りに対応する周辺溝を前記弁座内に形成する工程と、
前記周辺シールを前記周辺溝に結合する工程とを含む方法。
【請求項90】
さらに、前記周辺シールをポリマーの薄い層でコーティングする工程を含む請求項89に記載の方法。
【請求項91】
結合は、
前記周辺シールをポリマーの薄い層でコーティングする工程と、
無電解メッキのためポリマーの前記薄い層の前記表面を活性化する工程と、
無電解メッキを使用するか、または無電解メッキと電気メッキの組み合わせを使用して、前記周辺シールを金属の薄い層でコーティングする工程と、
前記周辺シールを前記周辺溝に配置する工程と、
前記弁座を、前記周辺シールの表面および前記弁座に適合する金属の薄い層でメッキする工程とを含む請求項89に記載の方法。
【請求項92】
前記金属膜は、ニッケルである請求項91に記載の弁座を取り付ける方法。
【請求項93】
前記金属膜は、ニッケル合金である請求項91に記載の弁座を取り付ける方法。
【請求項94】
流体制御弁であって、
弁座と、
前記弁座を通る流路と、
金属製ダイアフラムと、
常閉空気圧式アクチュエータと、
弁制御室と、
空気圧供給管路と、
パイロット弁とを備え、
前記ダイアフラムは、前記弁座と前記弁制御室との間に分散され、
前記常閉空気圧式アクチュエータは、前記ダイアフラムを通常閉鎖するように構成され、
前記空気圧供給管路は、前記常閉空気圧式アクチュエータと流体により直列連絡する形で接続され、
前記空気圧供給管路は、前記パイロット弁と流体により直列連絡する形で接続され、前記パイロット弁は、前記弁制御室と流体により直列連絡する形で接続され、
前記制御弁は、ガス分配空間の壁に形成され、
前記弁座は、前記流体制御弁からの流れ出口を定め、
前記流体制御弁からの前記流れ出口は、前記ガス分配室の壁と実質的に同一平面上にある流体制御弁。
【請求項95】
流体制御弁であって、
弁座と、
前記弁座を通る流路と、
金属製ベローズと、
常閉空気圧式アクチュエータと、
弁制御室と、
空気圧供給管路と、
パイロット弁とを備え、
前記金属製ベローズは、前記弁座と前記弁制御室との間に分散され、
前記金属製ベローズは、前記弁座と前記弁制御室との間を密封し、
前記弁座と弁制御室との間の前記シールは、前記弁座と前記弁制御室との間の前記ベローズの第1の末端を取り付け、前記ベローズの第2の末端を実質的に平坦な円板で囲む工程を含み、
前記常閉空気圧式アクチュエータは、前記ベローズの前記第2の末端上で前記円板をたわませて前記弁座を密封することにより前記流体制御弁を通常閉鎖するように構成され、
前記空気圧供給管路は、前記常閉空気圧式アクチュエータと流体により直列連絡する形で接続され、
前記空気圧供給管路は、前記パイロット弁と流体により直列連絡する形で接続され、前記パイロット弁は、前記弁制御室と流体により直列連絡する形で接続され、
前記制御弁は、ガス分配空間の壁に形成され、
前記弁座は、前記流体制御弁からの流れ出口を定め、
前記流体制御弁からの前記流れ出口は、前記ガス分配室の壁と実質的に同一平面上にある流体制御弁。
【請求項96】
時間応答が5ミリ秒未満であるフェイルセイフ常閉(FSNC)空気圧作動弁。
【請求項97】
時間応答が2ミリ秒未満であるフェイルセイフ常閉(FSNC)空気圧作動弁。
【請求項98】
時間応答が1ミリ秒未満であるフェイルセイフ常閉(FSNC)空気圧作動弁。
【請求項99】
時間応答が0.5ミリ秒未満であるフェイルセイフ常閉(FSNC)空気圧作動弁。
【請求項100】
時間応答が2ミリ秒未満であり、伝導性がCv=0.5よりも大きい、フェイルセイフ常閉(FSNC)空気圧作動弁。
【請求項101】
時間応答が2ミリ秒未満であり、伝導性がCv=1よりも大きい、フェイルセイフ常閉(FSNC)空気圧作動弁。
【請求項102】
時間応答が2ミリ秒未満であり、伝導性がCv=2よりも大きい、フェイルセイフ常閉(FSNC)空気圧作動弁。
【請求項103】
時間応答が5ミリ秒未満であり、伝導性がCv=5よりも大きい、フェイルセイフ常閉(FSNC)空気圧作動弁。
【請求項104】
時間応答が2ミリ秒未満であり、伝導性がCv=5よりも大きい、フェイルセイフ常閉(FSNC)空気圧作動弁。
【請求項105】
時間応答が2ミリ秒未満であり、動作温度が150℃よりも高い、高純度フェイルセイフ常閉(FSNC)空気圧作動弁。
【請求項106】
時間応答が2ミリ秒未満であり、動作温度が200℃よりも高い、高純度フェイルセイフ常閉(FSNC)空気圧作動弁。
【請求項107】
時間応答が2ミリ秒未満であり、動作温度が250℃よりも高い、高純度フェイルセイフ常閉(FSNC)空気圧作動弁。
【請求項108】
時間応答が2ミリ秒未満であり、動作温度が300℃よりも高い、高純度フェイルセイフ常閉(FSNC)空気圧作動弁。
【請求項109】
時間応答が2ミリ秒未満であり、伝導性Cvが0.5よりも大きく、動作温度が150℃よりも高い、高純度フェイルセイフ常閉(FSNC)空気圧作動弁。
【請求項110】
時間応答が2ミリ秒未満であり、伝導性Cvが0.5よりも大きく、動作温度が200℃よりも高い、高純度フェイルセイフ常閉(FSNC)空気圧作動弁。
【請求項111】
時間応答が2ミリ秒未満であり、伝導性Cvが0.5よりも大きく、動作温度が250℃よりも高い、高純度フェイルセイフ常閉(FSNC)空気圧作動弁。
【請求項112】
時間応答が2ミリ秒未満であり、伝導性Cvが0.5よりも大きく、動作温度が300℃よりも高い、高純度フェイルセイフ常閉(FSNC)空気圧作動弁。
【請求項113】
前記金属製ダイアフラムの重量は、0.5グラム未満である請求項1に記載の流体制御弁。
【請求項114】
前記金属製ベローズの重量は、2グラム未満である請求項46に記載の流体制御弁。
【請求項115】
前記金属製ベローズの重量は、1グラム未満である請求項46に記載の流体制御弁。
【請求項116】
前記金属製ベローズの重量は、0.5グラム未満である請求項46に記載の流体制御弁。
【請求項117】
前記金属製ベローズは、多層構造で電鋳法により形成される請求項46に記載の流体制御弁。
【請求項118】
弁座を取り付ける方法であって、
前記上部の断面が実質的に円形であり、前記底部に周辺開口部を有する周辺シールを電鋳法で形成する工程と、
前記弁座内に周辺溝を形成し、前記周辺溝は前記周辺シールの前記底部のところの前記周辺開口部に対応する周辺コーナーを備える工程と、
前記周辺シールを前記周辺溝にろう付けする工程と、
前記弁座を、前記周辺シールの表面および前記弁座に適合する金属の薄い層でメッキする工程とを含む方法。
【請求項119】
弁座を準備し、取り付ける方法であって、
周辺シールを電鋳法で形成する工程であって、
前記周辺シールは、前記上部に実質的に円形の断面を有し、
前記周辺シールは、前記底部に周辺開口部を有する、工程と、
前記弁座内に周辺溝を形成する工程であって、
前記周辺溝は、周辺コーナーを有し、
前記周辺コーナーは、前記周辺シールの前記底部にある前記周辺開口部に対応する、工程と、
前記周辺シールを前記周辺溝に配置する工程と、
ろう付け炉内の雰囲気ガスの圧力を制御する工程と、
前記周辺シールを前記周辺溝にろう付けする工程であって、ガスのプリセットされた圧力は、前記周辺シール内に閉じこめられる、工程と、
前記弁座を金属の薄い層でメッキする工程であって、
前記金属の薄い層は、前記周辺シールの前記表面および前記弁座に適合する、工程とを含む方法。
【請求項120】
弁座を準備し、取り付ける方法であって、
放射状シールを電鋳法で形成する工程であって、
前記放射状シールは、前記上部に実質的に円形の断面を有し、
前記放射状シールは、前記底部に放射状開口部を有し、
前記放射状開口部は、電子ビーム溶接に適した形状の放射状の出っ張りを有する、工程と、
前記弁座内に放射状溝を形成する工程であって、
前記放射状溝は、放射状コーナーを有し、
前記放射状コーナーは、前記放射状シールの前記底部にある前記放射状開口部に対応し、
前記放射状コーナーは、電子ビーム溶接に適した形状である、工程と、
前記放射状シールを前記放射状溝に配置する工程と、
電子ビーム溶接または類似の手段を使用して前記放射状シールを前記放射状溝内に溶接する工程と、
前記弁座を金属の薄い層でメッキする工程であって、
前記金属の薄い層は、前記放射状シールの前記表面および前記弁座に適合する、工程とを含む方法。
【請求項121】
時間応答が5ミリ秒未満であり、サイクル寿命が100ミリ秒未満の弁サイクル時間で1000万サイクルを超える、フェイルセイフ常閉(FSNC)空気圧作動弁。
【請求項122】
時間応答が2ミリ秒未満であり、サイクル寿命が100ミリ秒未満の弁サイクル時間で1000万サイクルを超える、フェイルセイフ常閉(FSNC)空気圧作動弁。
【請求項123】
時間応答が1ミリ秒未満であり、サイクル寿命が100ミリ秒未満の弁サイクル時間で1000万サイクルを超える、フェイルセイフ常閉(FSNC)空気圧作動弁。
【請求項124】
時間応答が5ミリ秒未満であり、サイクル寿命が150℃を超える動作温度において100ミリ秒未満の弁サイクル時間で1000万サイクルを超える、フェイルセイフ常閉(FSNC)空気圧作動弁。
【請求項125】
時間応答が2ミリ秒未満であり、サイクル寿命が150℃を超える動作温度において100ミリ秒未満の弁サイクル時間で1000万サイクルを超える、フェイルセイフ常閉(FSNC)空気圧作動弁。
【請求項126】
時間応答が5ミリ秒未満であり、伝導性Cvが0.5を超え、サイクル寿命が100ミリ秒未満で1000万サイクルを超える、フェイルセイフ常閉(FSNC)空気圧作動弁。
【請求項127】
時間応答が5ミリ秒未満であり、伝導性Cvが1を超え、サイクル寿命が100ミリ秒未満で1000万サイクルを超える、フェイルセイフ常閉(FSNC)空気圧作動弁。
【請求項128】
時間応答が5ミリ秒未満であり、伝導性Cvが2を超え、サイクル寿命が100ミリ秒未満で1000万サイクルを超える、フェイルセイフ常閉(FSNC)空気圧作動弁。
【請求項129】
時間応答が5ミリ秒未満であり、伝導性Cvが0.5を超え、サイクル寿命が150℃を超える動作温度において100ミリ秒未満で1000万サイクルを超える、フェイルセイフ常閉(FSNC)空気圧作動弁。
【請求項130】
時間応答が5ミリ秒未満であり、伝導性Cvが1を超え、サイクル寿命が150℃を超える動作温度において100ミリ秒未満で1000万サイクルを超える、フェイルセイフ常閉(FSNC)空気圧作動弁。
【請求項131】
時間応答が5ミリ秒未満であり、伝導性Cvが2を超え、サイクル寿命が150℃を超える動作温度において100ミリ秒未満で1000万サイクルを超える、フェイルセイフ常閉(FSNC)空気圧作動弁。
【請求項132】
時間応答が5ミリ秒未満であり、伝導性Cvが0.5を超え、サイクル寿命が150℃を超える動作温度において100ミリ秒未満で5000万サイクルを超える、フェイルセイフ常閉(FSNC)空気圧作動弁。
【請求項133】
流体制御弁であって、
弁口と、
閉鎖弁位置と開放弁位置との間で移動可能な機械式弁アクチュエータと、
前記閉鎖弁位置から前記開放弁位置に前記機械式弁アクチュエータを駆動するための弁アクチュエータ駆動装置と、
前記機械式弁アクチュエータが前記開放弁位置にあるときに前記弁口を空気圧により開放および閉鎖するための空気弁駆動装置とを備える流体制御弁。
【請求項134】
さらに、前記弁口と前記機械式弁駆動装置との間に配置された弁ダイアフラムを含む請求項133に記載の流体制御弁。
【請求項135】
前記空気弁駆動装置は、前記弁ダイアフラムに直接作用する請求項134に記載の流体制御弁。
【請求項136】
前記弁アクチュエータ駆動装置は、空気圧式アクチュエータを含む請求項133に記載の流体制御弁。
【請求項137】
前記機械式弁アクチュエータは、スプリングを備える請求項133に記載の流体制御弁。
【請求項138】
流体制御弁であって、
弁口と、
閉鎖弁閉鎖位置と活性弁位置との間で移動可能な機械式弁アクチュエータと、
前記閉鎖弁位置から前記開放弁位置に前記機械式弁アクチュエータを駆動するための弁アクチュエータ駆動装置と、
前記機械式弁アクチュエータが前記活性弁位置にあるときに前記弁口を空気圧により開放および閉鎖するための空気弁駆動装置とを備える流体制御弁。
【請求項139】
流体制御弁を操作する方法であって、
前記弁を空気圧により操作できない不活性状態で閉じたままに機械的に保持する工程と、
前記弁を空気圧で開放および閉鎖できる活性状態に変更する工程と、
前記弁を空気圧で開放および閉鎖する工程とを含む方法。
【請求項140】
前記変更は、機械式弁アクチュエータを空気圧で作動させる工程を含む請求項139に記載の方法。
【請求項141】
前記機械的に保持する工程は、前記弁をスプリングで閉じたままに保持する工程を含む請求項139に記載の方法。
【請求項142】
流体制御弁を操作する方法であって、
前記弁ダイアフラムを機械式アクチュエータにより閉じたままに保持する工程と、
前記機械式アクチュエータを解除する工程と、
前記弁ダイアフラムを空気圧で開放および閉鎖する工程とを含む方法。
【請求項143】
前記解除は空気圧により実行される請求項142に記載の方法。
【請求項144】
前記解除と同時に、前記弁を閉じたままに保持するために空気圧を機械式圧力の代わりに使用する請求項142に記載の方法。
【請求項145】
前記流体供給管路は、加圧流体を供給され、
前記加圧流体は、前記常閉空気圧式アクチュエータを作動させ、
前記作動された空気圧式アクチュエータは、反発で前記ダイアフラムから遠ざけられ、
前記加圧流体は、前記パイロット弁が作動された場合に前記弁制御室内から切断され、
前記制御室は、前記パイロット弁が作動された場合に排出が行われ、
前記ダイアフラムは、前記弁座から素早く柔軟に離され、流れが前記流体制御弁を通るようにできる請求項2に記載の流体制御弁。
【請求項146】
前記流体供給管路は、加圧流体を供給され、
前記加圧流体は、前記常閉空気圧式アクチュエータを作動させ、
前記作動された空気圧式アクチュエータは、反発で前記ダイアフラムから遠ざけられ、
前記加圧流体は、前記パイロット弁が作動された場合に前記弁制御室内から切断され、
前記制御室は、前記パイロット弁が作動された場合に排出が行われ、
前記ダイアフラムは、前記弁座から素早く柔軟に離され、流れが前記流体制御弁を通るようにできる請求項6に記載の流体制御弁。
【請求項147】
前記流体供給管路は、加圧流体を供給され、
前記加圧流体は、前記常閉空気圧式アクチュエータを作動させ、
前記作動された空気圧式アクチュエータは、反発で前記ベローズから遠ざけられ、
前記加圧流体は、前記パイロット弁が作動された場合に前記弁制御室内から切断され、
前記制御室は、前記パイロット弁が作動された場合に排出が行われ、
前記ベローズは、前記弁座から素早く柔軟に離され、流れが前記流体制御弁を通るようにできる請求項47に記載の流体制御弁。
【請求項148】
流体制御弁であって、
入口および出口が形成される弁本体と、
前記弁本体内に形成される弁室底部であって、前記口の第1は、前記弁室底部の実質的中心で前記弁底部内に流体により直列連絡する形で接続され、
前記口の第2は、前記弁室底部の中心から実質的に外れる前記弁底部に流体により直列連絡する形で接続され、
弁シールは、前記第1の口の周辺の前記弁室底部の内側に配置される、弁室底部と、
実質的に柔軟な部材から作られた弁室上部であって、
前記実質的に柔軟な部材の中心は、通常、前記弁室底部から実質的に離れたところに配置され、
前記弁室上部は、前記弁室を弁制御室から隔て、
前記弁制御室は、流体接続口を備え、
前記弁制御室は、平行移動可能な弁棒を備え、
前記平行移動可能な弁棒は、流体供給管路を通じて加圧流体手段により作動され、
前記流体接続口は、前記流体供給管路と流体により直列連絡する形で接続され、
パイロット制御弁は、前記流体供給管路と前記流体接続口との間に流体により直列連絡する形で接続され、
前記パイロット制御弁内の前記流体経路は、通常、前記流体供給管路からの前記流体を前記流体接続口に接続し、
前記パイロット弁内の前記流体経路は、作動されたときに前記流体供給管路からの流体接続口への前記流体の接続を切断し、作動されたときに前記流体接続口を排出管路に接続し、
前記弁棒は、通常スプリングで圧縮され、前記弁室と前記制御室との間で前記柔軟な部材を圧してたわませ、前記弁シールに適合し、実質的に密封する、弁室上部を備え、
流体は、流体供給管路を通して送られ、これにより前記弁棒を作動させ、前記弁室と前記制御室との間で前記柔軟な部材から平行移動で離し、
前記流体は、前記パイロット弁が作動されない場合に前記パイロット弁を通じて前記弁制御室に送られ、それにより、前記弁室と前記制御室の間で前記柔軟な部材をたわませ、前記弁シールに適合させ前記弁シールを実質的に密封し、
前記流体は、前記パイロット弁が作動された場合に前記弁制御室から排出され、
前記柔軟な部材は、前記パイロット弁が作動された場合に自立位置に戻り、
前記流体制御弁は開放する流体制御弁。
【請求項149】
流体制御弁であって、
弁座と、
前記弁座を通る流路と、
柔軟な部材62と、
空気圧式アクチュエータ64と、
柔軟な部材室54と、
柔軟な部材室排出口56と、
排出管路70とを備え、
前記柔軟な部材は、前記弁座と前記柔軟な部材室との間に分散され、
前記空気圧式アクチュエータは、前記柔軟な部材をたわませて前記弁座を密封することにより前記流路を閉じるように構成され、
前記柔軟な部材室は、圧力密封され、
前記流路は、柔軟な部材の不具合が生じたときに周囲環境から圧力密封されたままとなる流体制御弁。
【請求項150】
前記柔軟な部材は、金属製ダイアフラムを含む請求項149に記載の流体制御弁。
【請求項151】
前記柔軟な部材は、金属製ベローズを含む請求項149に記載の流体制御弁。
【請求項152】
前記柔軟な部材室は、さらに、前記柔軟な部材の不具合の後排出される請求項149に記載の流体制御弁。

【図1−d】
image rotate

【図1e】
image rotate

【図2a】
image rotate

【図2b】
image rotate

【図2c】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10a】
image rotate

【図10b】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19a】
image rotate

【図19b】
image rotate

【図19c】
image rotate

【図19d】
image rotate

【図20a】
image rotate

【図20b】
image rotate


【公表番号】特表2007−509291(P2007−509291A)
【公表日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−535423(P2006−535423)
【出願日】平成16年10月18日(2004.10.18)
【国際出願番号】PCT/US2004/034453
【国際公開番号】WO2005/038320
【国際公開日】平成17年4月28日(2005.4.28)
【出願人】(504276347)サンデュー・テクノロジーズ・エルエルシー (2)
【Fターム(参考)】