説明

黒色ソルダーレジスト組成物及びその硬化物

【課題】黒色を濃くしても深部の光硬化性を維持することができる黒色ソルダーレジスト組成物を提供する。
【解決手段】カルボキシル基含有樹脂(A)と、光重合開始剤(B)と、希釈剤(C)と、1分子中に複数のエポキシ基を有する多官能エポキシ化合物(D)と、着色剤(E)とを具備し、この着色剤(E)が、黄色着色剤と紫色着色剤、黄色着色剤と青色着色剤と赤色着色剤、緑色着色剤と紫色着色剤、及び緑色着色剤と赤色着色剤の群から選択されたいずれかの組合せを含むことにより黒色化することを特徴とする黒色ソルダーレジスト組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリント配線板の永久マスクを形成するためのソルダーレジストに関する。更に詳しくは、本発明は、高密度化および高細線化のプリント配線板に好適に使用することができ、更に黒色の色調が濃くしかも同時に解像性にも優れる黒色ソルダーレジスト及びその硬化物に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、半導体の技術分野における進歩は著しく、それに伴い、集積回路もLSIから超LSIの時代になり、エレクトロニクス機器は、より小型のもの、またより薄く、より軽いもの、いわゆる短小軽薄化が急速に進んでいる。プリント配線基板もこれに対応して、高密度化および高細線化が進み、更には、高精度、高性能のものが求められるようになってきている。
【0003】
この要求に対応して、プリント配線板の最外層に永久マスクとして形成されるソルダーレジスト層についても解像性、寸法精度、密着性、耐熱性、耐無電解めっき性、電気特性等の諸性能に対しより高い性能が求められると共に新たな要求も増えている。例えば、各種プリント配線板の導体パターンのコントラストを見えにくくするため、液状フォトソルダーレジストの色調に関し黒色の濃いものに対する要求が増えている(例えば、特許文献1を参照)。
【0004】
ところで、従来から黒色フォトソルダーレジストインクにはカーボンブラック系顔料を使用している(特許文献2)。この黒色顔料は、紫外領域から赤外領域まで吸収波長を示す。このため、黒色度を高めるために黒色顔料の含有率が高められた従来の黒色フォトソルダーレジストにおいては、光硬化のための露光光は黒色顔料によって吸収され、光硬化が充分に進まないため、その露光感度および解像性が低かった。したがって、最近の高密度化および高細線化のプリント配線板に黒色フォトソルダーレジストインクを適用する場合、高密度パターンを得る場合に要求される高解像性が得られにくいのが現状である。すなわち、カーボンブラック系顔料の添加量を増やして黒色を濃くすると深部の光硬化性が著しく低下する。このため、光硬化性(解像性)を求めると、黒色を薄くしなければならないという問題があった。
【特許文献1】特開2000−294131
【特許文献2】特開2002−294131
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、黒色を濃くしても深部の光硬化性を維持することができる黒色ソルダーレジスト組成物及びその硬化物を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、黒色着色剤以外の着色剤を2種類以上配合してソルダーレジスト組成物を黒色化することにより、光硬化のための露光光は着色剤によって吸収され難くなることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち本発明は、以下の構成を備えている。
(1)
カルボキシル基含有樹脂(A)と、
光重合開始剤(B)と、
希釈剤(C)と、
1分子中に複数のエポキシ基を有する多官能エポキシ化合物(D)と、
着色剤(E)とを具備し、
この着色剤(E)が、黄色着色剤と紫色着色剤、黄色着色剤と青色着色剤と赤色着色剤、緑色着色剤と紫色着色剤、及び緑色着色剤と赤色着色剤の群から選択されたいずれかの組合せを含むことにより黒色化することを特徴とする黒色ソルダーレジスト組成物。
【0007】
(2)
カルボキシル基含有樹脂(A)と、
光重合開始剤(B)と、
希釈剤(C)と、
1分子中に複数のエポキシ基を有する多官能エポキシ化合物(D)と、
着色剤(E)とを具備し、
この着色剤(E)が、
黄色着色剤1質量部と紫色着色剤0.01〜10質量部、
黄色着色剤1質量部と青色着色剤0.01〜10質量部と赤色着色剤0.01〜10質量部、
緑色着色剤1質量部と紫色着色剤0.01〜10質量部、及び
緑色着色剤1質量部と赤色着色剤0.01〜10質量部の群から選択されたいずれかの組合せを含むことにより黒色化することを特徴とする黒色ソルダーレジスト組成物。
【0008】
(3)
着色剤(E)の組合せのうち、紫色着色剤と黄色着色剤の組合せに青色着色剤を組合せたことを特徴とする請求項1に記載の黒色ソルダーレジスト組成物。
【0009】
(4)
着色剤(E)の組合せのうち、黄色着色剤1質量部と紫色着色剤0.01〜10質量部の組合せに青色着色剤0.01〜10質量部を組合せたことを特徴とする請求項2に記載の黒色ソルダーレジスト組成物。
【0010】
(5)
着色剤(E)の組合せのうち、緑色着色剤と赤色着色剤の組合せに青色着色剤を組合せたことを特徴とする請求項1に記載の黒色ソルダーレジスト組成物。
【0011】
(6)
着色剤(E)の組合せのうち、緑色着色剤1質量部と赤色着色剤0.01〜10質量部の組合せに青色着色剤0.01〜10質量部を組合せたことを特徴とする請求項2に記載の黒色ソルダーレジスト組成物。
【0012】
(7)
硬化物のL*値が33以下であり、a*値及びb*値がいずれも0±3の範囲内であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の黒色ソルダーレジスト組成物
(8)
黒色着色剤を付加することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の黒色ソルダーレジスト組成物。
【0013】
(9)
着色剤を含有する硬化物であって、
この着色剤が、黄色着色剤と紫色着色剤、黄色着色剤と青色着色剤と赤色着色剤、緑色着色剤と紫色着色剤、及び緑色着色剤と赤色着色剤の群から選択されたいずれかの組合せを含むことを特徴とする黒色ソルダーレジスト組成物の硬化物。
【0014】
(10)
着色剤を含有する硬化物であって、
この着色剤が、黄色着色剤1質量部と紫色着色剤0.01〜10質量部、黄色着色剤1質量部と青色着色剤0.01〜10質量部と赤色着色剤0.01〜10質量部、緑色着色剤1質量部と紫色着色剤0.01〜10質量部、及び緑色着色剤1質量部と赤色着色剤0.01〜10質量部の群から選択されたいずれかの組合せを含むことを特徴とする黒色ソルダーレジスト組成物の硬化物。
【0015】
(11)
硬化物に含有される着色剤が、黄色着色剤と紫色着色剤に加え青色着色剤であることを特徴とする請求項9に記載の黒色ソルダーレジスト組成物の硬化物。
【0016】
(12)
硬化物に含有される着色剤が、黄色着色剤1質量部と紫色着色剤0.01〜10質量部に加え青色着色剤0.01〜10質量部であることを特徴とする請求項10に記載の黒色ソルダーレジスト組成物の硬化物。
【0017】
(13)
硬化物に含有される着色剤が、緑色着色剤と赤色着色剤に加え青色着色剤であることを特徴とする請求項9に記載の黒色ソルダーレジスト組成物の硬化物。
【0018】
(14)
硬化物に含有される着色剤が、緑色着色剤1質量部と赤色着色剤0.01〜10質量部に加え青色着色剤0.01〜10質量部であることを特徴とする請求項10に記載の黒色ソルダーレジスト組成物の硬化物。
【0019】
(15)
L*値が33以下であり、a*値及びb*値がいずれも0±3の範囲内であることを特徴とする請求項9乃至14のいずれか1項に記載の黒色ソルダーレジスト組成物の硬化物。
【0020】
(16)
黒色着色剤を含有することを特徴とする請求項9乃至15のいずれか1項に記載の黒色ソルダーレジスト組成物の硬化物。
【0021】
(17)
0.1〜8質量%の着色剤を含有することを特徴とする請求項9乃至16のいずれか1項に記載の黒色ソルダーレジスト組成物の硬化物。
【0022】
本件明細書、特許請求の範囲の記載おいて、赤色、黄色、緑色、青色、紫色は以下のように定義される。
【0023】
赤色とは、図1の10P〜10Rに示されたRP赤紫〜R赤を意味する。
【0024】
黄色とは、図1の10R〜10Yに示されたYR黄赤〜Y黄を意味する。
【0025】
緑色とは、図1の10Y〜10BGに示されたGY黄緑〜G緑〜BG青緑を意味する。
【0026】
青色とは、図1の10BG〜10PBに示されたB青〜PB青紫を意味する。
【0027】
紫色とは、図1の10PB〜10Pに示されたP紫を意味する。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、黒色着色剤以外の着色剤を2種又は2種以上組合せてソルダーレジスト組成物を黒色化しているので、黒色着色剤の場合に比べて光硬化のための露光光の吸収量が少ない。このため、黒色度を高めるために着色剤の含有率を高めても、光硬化が充分に進み、その露光感度および解像性を黒色着色剤の場合よりも高めることができる。その結果、高密度化および高細線化のプリント配線板に有効に適用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0030】
まず、本発明に係る黒色ソルダーレジスト組成物は、(A)カルボキシル基含有樹脂、(B)光重合開始剤、(C)希釈剤、(D)1分子中に少なくとも2個のエポキシ基を有する多官能エポキシ化合物、黒色化のために配合される2種又は2種以上の着色剤(E)を含んでいる。以下これらの成分について説明する。
(A)カルボキシル基含有樹脂
(1)(メタ)アクリル酸などの不飽和カルボン酸と、それ以外の不飽和二重結合を有する化合物の1種類以上とを共重合することにより得られるカルボン酸含有共重合樹脂、
(2)(メタ)アクリル酸などの不飽和カルボン酸と、それ以外の不飽和二重結合を有する化合物の1種類以上との共重合体に、グリシジル(メタ)アクリレートや3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレートなどのエポキシ基と不飽和二重結合を有する化合物や(メタ)アクリル酸クロライドなどによって、エチレン性不飽和基をペンダントとして付加させることによって得られるカルボン酸含有感光性樹脂、
(3)グリシジル(メタ)アクリレートや3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート等のエポキシ基と不飽和二重結合を有する化合物と、それ以外の不飽和二重結合を有する化合物との共重合体に、(メタ)アクリル酸などの不飽和カルボン酸を反応させ、生成した二級の水酸基に多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボン酸含有感光性樹脂、
(4)無水マレイン酸などの不飽和二重結合を有する酸無水物と、それ以外の不飽和二重結合を有する化合物との共重合体に、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートなどの水酸基と不飽和二重結合を有する化合物を反応させて得られるカルボン酸含有感光性樹脂、
(5)多官能エポキシ化合物と不飽和モノカルボン酸を反応させ、生成した水酸基に飽和又は不飽和多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボン酸含有感光性樹脂、
(6)ポリビニルアルコー誘導体などの水酸基含有ポリマーに、飽和又は不飽和多塩基酸無水物を反応させた後、生成したカルボン酸に一分子中にエポキシ基と不飽和二重結合を有する化合物を反応させて得られる水酸基及びカルボン酸含有感光性樹脂、
(7)多官能エポキシ化合物と、不飽和モノカルボン酸と、一分子中に少なくとも1個のアルコール性水酸基と、エポキシ基と反応するアルコール性水酸基以外の1個の反応性基を有する化合物との反応生成物に、飽和又は不飽和多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボン酸含有感光性樹脂、
(8)一分子中に複数のオキセタン環を有する多官能オキセタン化合物に不飽和モノカルボン酸を反応させ、得られた変性オキセタン樹脂中の第一級水酸基に対して飽和又は不飽和多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボン酸含有感光性樹脂、及び
(9)多官能エポキシ樹脂に不飽和モノカルボン酸を反応させた後、多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボン酸含有樹脂に、更に、分子中に1個のオキシラン環と1個以上のエチレン性不飽和基を有する化合物を反応させて得られるカルボン酸含有感光性樹脂などが挙げられるが、これらに限定されるものでは無い。
【0031】
これらの例示の中で好ましいものとしては、上記(2)、(5)、(7)、(9)のカルボン酸含有樹脂であり、特に上記(5)のカルボン酸含有感光性樹脂が、光硬化性、硬化塗膜特性の面から好ましい。
【0032】
なお、本明細書において、(メタ)アクリレートとは、アクリレート、メタクリレート及びそれらの混合物を総称する用語で、他の類似の表現についても同様である。
【0033】
上記のようなカルボキシル基含有樹脂(A)は、バックボーン・ポリマーの側鎖に多数の遊離のカルボキシル基を有するため、希アルカリ水溶液による現像が可能になる。
【0034】
また、上記カルボキシル基含有樹脂(A)の酸価は、好ましくは40〜200mgKOH/gの範囲であり、より好ましくは45〜120mgKOH/gの範囲である。カルボキシル基含有樹脂(A)の酸価が40mgKOH/g未満であるとアルカリ現像が困難となり、一方、200mgKOH/gを超えると現像液による露光部の溶解が進むために、必要以上にラインが痩せ、場合によっては、露光部と未露光部の区別なく現像液で溶解剥離してしまい、正常なレジストパターンの描画が困難となるので好ましくない。
【0035】
また、上記カルボキシル基含有樹脂(A)の重量平均分子量は、樹脂骨格により異なるが、一般的に2,000〜150,000、さらには5,000〜100,000の範囲にあるものが好ましい。カルボキシル基含有樹脂(A)の重量平均分子量が2,000未満であると、タックフリー性能が劣ることがあり、露光後の塗膜の耐湿性が悪く現像時に膜減りが生じ、解像度が大きく劣ることがある。一方、カルボキシル基含有樹脂(A)の重量平均分子量が150,000を超えると、現像性が著しく悪くなることがあり、貯蔵安定性が劣ることがある。
【0036】
このようなカルボキシル基含有樹脂(A)の配合率は、全組成物中に、好ましくは20〜60質量%、より好ましくは20〜50質量%である。カルボキシル基含有樹脂(A)の配合率が上記範囲より少ない場合、塗膜強度が低下したりするので好ましくない。一方、カルボキシル基含有樹脂(A)の配合率が上記範囲より多い場合、粘性が高くなったり、塗布性等が低下するので好ましくない。
【0037】
(B)光重合開始剤
光重合開始剤(B)としては、例えば、アセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、p−ジメチルアミノプロピオフェノン、ジクロロアセトフェノン、トリクロロアセトフェノン、p−tert−ブチルトリクロロアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−プロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、N,N−ジメチルアミノアセトフェノン等のアセトフェノン類;ベンゾフェノン、メチルベンゾフェノン、2−クロロベンゾフェノン、4,4′−ジクロロベンゾフェノン、4,4′−ビスジメチルアミノベンゾフェノン、4,4′−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、ミヒラーズケトン、4−ベンゾイル−4′−メチルジフェニルサルファイド等のベンゾフェノン類;ベンジル;ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾインエーテル類;アセトフェノンジメチルケタール、ベンジルジメチルケタール等のケタール類;チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン等のチオキサントン類;2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−tert−ブチルアントラキノン、1−クロロアントラキノン、2−アミノアントラキノン、2,3−ジフェニルアントラキノン等のアントラキノン類;ベンゾイルパーオキシド、クメンパーオキシド等の有機過酸化物;2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体、リボフラビンテトラブチレート、2−メルカプトベンゾイミダゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール等のチオール化合物;2,4,6−トリス−s−トリアジン、2,2,2−トリブロモエタノール、トリブロモメチルフェニルスルホン等の有機ハロゲン化合物;2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド等が挙げられる。これらの化合物は、単独で用いることもでき、また2種以上を組合せて使用することもできる。
【0038】
さらに、上記光重合開始剤(B)は、N,N−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、N,N−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル、ペンチル−4−ジメチルアミノベンゾエート、トリエチルアミン、トリエタノールアミン等の三級アミン類、ビス(η5−シクロペンタジエニル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)フェニル)チタニウム等のチタノセン類、2−(アセチルオキシイミノメチル)チオキサンテン−9−オン、1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)]、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム)等のオキシムエステル類のような光増感剤の1種あるいは2種以上と組合せて用いることができる。
【0039】
前記光重合開始剤(B)の好ましい組合せは、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−プロパン−1−オン(例えばチバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製、イルガキュアー907:イルガキュアーは登録商標)と、2−クロロチオキサントン(例えば日本化薬(株)製カヤキュアーCTX:カヤキュアーは登録商標)や2,4−ジエチルチオキサントン(例えば日本化薬(株)製カヤキュアーDETX)、2−イソプロピルチオキサントン、4−ベンゾイル−4′−メチルジフェニルサルファイド等との組合せである。
【0040】
また、上記のような光重合開始剤(B)の使用量の好適な範囲は、カルボキシル基含有感光性樹脂(A)100質量部に対して好ましくは5〜30質量部、より好ましくは5〜25質量部となる割合である。光重合開始剤(B)の配合割合が上記範囲よりも少ない場合、得られる組成物の光硬化性が悪くなる。一方、光重合開始剤(B)の配合割合が上記範囲よりも多い場合には、得られる硬化塗膜の特性が悪くなり、また、組成物の保存安定性が悪くなるので好ましくない。
【0041】
(C)希釈剤
希釈剤(C)としては、有機溶剤及び/又は光重合性モノマーが使用できる。
希釈剤(C)として使用される有機溶剤としては、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼン等の芳香族炭化水素類;セロソルブ、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、カルビトール、メチルカルビトール、ブチルカルビトール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル等のグリコールエーテル類;酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等の酢酸エステル類;エタノール、プロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコール等のアルコール類;オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素;石油エーテル、石油ナフサ、水添石油ナフサ、ソルベントナフサ等の石油系溶剤などが挙げられる。これらの有機溶剤は、単独で又は複数を組合せて用いることができる。
【0042】
有機溶剤の使用目的は、前記カルボキシル基含有樹脂(A)を溶解し、希釈せしめ、それによって液状として塗布し、次いで仮乾燥させることにより造膜せしめ、接触露光を可能とするためである。
有機溶剤の使用量は特定の割合に限定されるものではなく、選択する塗布方法等に応じて適宜設定できる。
【0043】
一方、希釈剤(C)として使用される光重合性モノマーの代表的なものとしては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、N−ビニルピロリドン、アクリロイルモルフォリン、メトキシテトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレグリコールジ(メタ)アクリレート、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、メラミン(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、グリセリンジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、グリセリントリグリシジルエーテルトリ(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、シクロペンタジエン モノ−あるいはジ−(メタ)アクリレート;ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジトリメチロールプロパン、ジペンタエリスリトール、トリス−ヒドロキシエチルイソシアヌレート等の多価アルコールの多価(メタ)アクリレート類又はこれら多価アルコールのエチレンオキサイドもしくはプロピレンオキサイド付加物の多価(メタ)アクリレート類;多塩基酸とヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートとのモノ−、ジ−、トリ−又はそれ以上のポリエステルなどが挙げられる。これらの光重合性モノマーは、単独で又は複数を組合せて用いることができる。
【0044】
上記光重合性モノマーの使用目的は、前記カルボキシル基含有樹脂(A)を希釈せしめ、塗布しやすい状態にするとともに、光重合性を与えるものである。
光重合性モノマーの好適な使用量は、前記カルボキシル基含有樹脂(A)の合計量100質量部当たり5〜40質量部の範囲が適当である。光重合性モノマーの使用量が上記範囲よりも少ない場合には、光硬化性付与効果が充分ではなく、一方、上記範囲を超えると塗膜の指触乾燥性が低下するため好ましくない。
【0045】
(D)多官能エポキシ化合物
本発明の黒色ソルダーレジスト組成物は、前記した各成分の他に、さらに熱硬化性成分として1分子中に複数のエポキシ基を有する多官能エポキシ化合物(D)を含有することによって、各種樹脂絶縁層の形成、エッチングレジストやマーキングインキなどとしての用途の他、プリント配線板のソルダーレジスト形成に好適に用いることができる。
【0046】
このような多官能エポキシ化合物(D)としては、例えば日本化薬(株)製EBPS−200、旭電化工業(株)製EPX−30、大日本インキ化学工業(株)製エピクロンEXA−1514(エピクロンは登録商標)等のビスフェノールS型エポキシ樹脂;日本油脂(株)製ブレンマーDGT(ブレンマーは登録商標)等のジグリシジルフタレート樹脂;日産化学(株)製TEPIC(登録商標)、チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製アラルダイトPT810(アラルダイトは登録商標)等の複素環式エポキシ樹脂;油化シェルエポキシ(株)製YX−4000等のビキシレノール型エポキシ樹脂;油化シェルエポキシ(株)製YL−6056等のビフェノール型エポキシ樹脂;東都化成(株)製ZX−1063等のテトラグリシジルキシレノイルエタン樹脂などの希釈剤に難溶性のエポキシ樹脂や、油化シェルエポキシ(株)製エピコート−1009、−1031(エピコートは登録商標)、大日本インキ化学工業(株)製エピクロンN−3050、N−7050、N−9050、旭化成工業(株)製AER−664、AER−667、AER−669、東都化成(株)製YD−012、YD−014、YD−017、YD−020、YD−002、チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製XAC−5005、GT−7004、6484T、6099、ダウ・ケミカル社製DER−642U、DER−673MF、旭電化工業(株)製EP−5400、EP−5900等のビスフェノールA型エポキシ樹脂;東都化成(株)製ST−2004、ST−2007等の水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂;東都化成(株)製YDF−2004、YDF−2007、新日鉄化学(株)製GK−5079L等のビスフェノールF型エポキシ樹脂;坂本薬品工業(株)製SR−BBS、SR−TBA−400、旭電化工業(株)製EP−62、EP−66、旭化成工業(株)製AER−755、AER−765、東都化成(株)製YDB−600、YDB−715等の臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂;日本化薬(株)製EPPN−201、EOCN−103、EOCN−1020、EOCN−1025、BREN、旭化成工業(株)製ECN−278、ECN−292、ECN−299、チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製ECN−1273、ECN−1299、東都化成(株)製YDCN−220L、YDCN−220HH、YDCN−702、YDCN−704、YDPN−601、YDPN−602、大日本インキ化学工業(株)製エピクロンN−673、N−680、N−695、N−770、N−775等のノボラック型エポキシ 樹脂;旭電化工業(株)製EPX−8001、EPX−8002、EPPX−8060、EPPX−8061、大日本インキ化学工業(株)製エピクロンN−880等のビスフェノールAのノボラック型エポキシ 樹脂;旭電化工業(株)製EPX−49−60、EPX−49−30等のキレート型エポキシ樹脂;東都化成(株)製YDG−414等のグリオキザール型エポキシ樹脂;東都化成(株)製YH−1402、ST−110、油化シェルエポキシ(株)製YL−931、YL−933等のアミノ基含有エポキシ樹脂;大日本インキ化学工業(株)製エピクロンTSR−601、旭電化工業(株)製EPX−84−2、EPX−4061等のゴム変性エポキシ樹脂;山陽国策パルプ(株)製DCE−400等のジシクロペンタジエンフェノリック型エポキシ樹脂;旭電化工業(株)製X−1359等のシリコーン変性エポキシ樹脂;ダイセル化学工業(株)製プラクセルG−402、G−710等のε−カプロラクトン変性エポキシ樹脂などの希釈剤に可溶性のエポキシ樹脂などが挙げられる。これらのエポキシ樹脂は、単独で又は複数を組合せて用いることができるが、特に希釈剤に難溶性の微粒状のエポキシ樹脂、あるいは難溶性のエポキシ樹脂と可溶性のエポキシ樹脂を組合せて用いることが好ましい。
【0047】
上記熱硬化性成分としての多官能エポキシ化合物(D)の配合率は、前記カルボキシル基含有樹脂(A)の100質量部当たり10〜70質量部の範囲が好ましく、より好ましくは15〜50質量部である。
【0048】
(E)着色剤は、黄色着色剤と紫色着色剤、黄色着色剤と青色着色剤と赤色着色剤、緑色着色剤と紫色着色剤、及び緑色着色剤と赤色着色剤の群から選択されたいずれかの組合せ、又は黄色着色剤と紫色着色剤と青色着色剤、又は緑色着色剤と赤色着色剤と青色着色剤の組合せを含んでいる。以下に、これら着色剤について説明する。
【0049】
(緑色着色剤)
緑色着色剤としては、フタロシアニン系、アントラキノン系があり、具体的には、Pigment Green 7, Pigment Green 36, Solvent Green 3, Solvent Green 5, Solvent Green 20, Solvent Green 28等を使用することができる。上記以外にも金属置換もしくは無置換のフタロシアニン化合物も使用することができる。
【0050】
(赤色着色剤)
赤色着色剤としては、モノアゾ系、ジズアゾ系、アゾレーキ系、ベンズイミダゾロン系、ペリレン系、ジケトピロロピロール系、縮合アゾ系、アントラキノン系、キナクリドン系などがあり、具体的には、下記のようなカラーインデックス番号が付されているものを挙げることができる。
【0051】
モノアゾ系:Pigment Red 1, 2, 3, 4, 5, 6, 8, 9, 12, 14, 15, 16, 17, 21, 22, 23, 31, 32, 112, 114, 146, 147, 151, 170, 184, 187, 188, 193, 210, 245, 253, 258, 266, 267, 268, 269,C.I.Pigment Orange 38;
ジスアゾ系:Pigment Red 37, 38, 41;
モノアゾレーキ:Pigment Red 48:1, 48:2, 48:3, 48:4, 49:1, 49:2, 50:1, 52:1, 52:2, 53:1, 53:2, 57:1, 58:4, 63:1, 63:2, 64:1, 68;
ベンズイミダゾロン:Pigment Red 171, Pigment Red 175, Pigment Red 176, Pigment Red 185, Pigment Red 208,C.I.Pigment Orange 36,C.I.Pigment Orange 64;
ぺリレン:Solvent Red 135, Solvent Red 179, Pigment Red 123, Pigment Red 149, Pigment Red 166, Pigment Red 178, Pigment Red 179, Pigment Red 190, Pigment Red 194, igment Red 224;
ジケトピロロピロール系:Pigment Red 254, Pigment Red 255, Pigment Red 264, Pigment Red 270, Pigment Red 272,C.I.Pigment Orange 71,C.I.Pigment Orange 73;
縮合アゾ:Pigment Red 220, Pigment Red 144, Pigment Red 166, Pigment Red 214, Pigment Red 220, Pigment Red 221, Pigment Red 242,C.I.pigment Brown23;
アンスラキノン系:Pigment Red 168, Pigment Red 177, Pigment Red 216, Solvent Red 149, Solvent Red 150, Solvent Red 52, Solvent Red 207;
キナクリドン系:Pigment Red 122, Pigment Red 202, Pigment Red 206, Pigment Red 207, Pigment Red 209. Pigment Violet 19;
C.I.Pigment Orange 5(β-Naphthol),C.I.Pigment Orange 34(ジアリル),C.I.Pigment Orange 13(ジアリル),C.I.Pigment Orange 61(イソインドリノン系),C.I.Pigment Orange 43(ペリノン系);
(紫色着色剤)
紫色着色剤としては、具体的には、Pigment Violet 19, 23, 29, 32, 36, 38, 42; Solvent Violet 13, 36; C.I.Pigment brown25;C.I.Pigment black1、C.I. Pigment black 7,Pigment Violet 37(ジオキサジン系)等が挙げられる。
【0052】
(黄色着色剤)
黄色着色剤としては、モノアゾ系、ジスアゾ系、縮合アゾ系、ベンズイミダゾロン系、イソインドリノン系、アントラキノン系等があり、具体的には以下の着色剤が挙げられる。
【0053】
モノアゾ系:Pigment Yellow 1, 2, 3, 4, 5, 6, 9, 10, 12, 61, 62, 62:1, 65, 73, 74, 75, 97, 100, 104, 105, 111, 116, 167, 168, 169, 182, 183;
ジスアゾ系:Pigment Yellow 12, 13, 14, 16, 17, 55, 63, 81, 83, 87, 126, 127, 152, 170, 172, 174, 176, 188, 198;
縮合アゾ系:Pigment Yellow 93, Pigment Yellow 94, Pigment Yellow 95, Pigment Yellow 128, Pigment Yellow 155, Pigment Yellow 166, Pigment Yellow 180;
ベンズイミダゾロン系:Pigment Yellow 120, Pigment Yellow 151, Pigment Yellow 154, Pigment Yellow 156, Pigment Yellow 175, Pigment Yellow 181;
イソインドリノン系:Pigment Yellow 110, Pigment Yellow 109, Pigment Yellow 139, Pigment Yellow 179, Pigment Yellow 185;
アントラキノン系:Solvent Yellow 163, Pigment Yellow 24, Pigment Yellow 108, Pigment Yellow 193, Pigment Yellow 147, Pigment Yellow 199, Pigment Yellow 202.
C.I.Pigment Orange 13、C.I.Pigment Orange 61;
(青色着色剤)
青色着色剤としては、フタロシアニン系、アントラキノン系,ジオキサジン系等の顔料系はピグメント(Pigment)、染料系はソルベント(Solvent)に分類されている化合物などがあり、具体的には、下記のようなカラーインデックス番号が付されているものを挙げることができる。
【0054】
顔料系:Pigment Blue 15、Pigment Blue 15:1、Pigment Blue 15:2、Pigment Blue 15:3、Pigment Blue 15:4、Pigment Blue 15:6、Pigment Blue 16、Pigment Blue 60,Pigment Violet 23(ジオキサジン系);
染料系:Solvent Blue 35、Solvent Blue 63、Solvent Blue 68、Solvent Blue 70、Solvent Blue 83、Solvent Blue 87、Solvent Blue 94、Solvent Blue 97、Solvent Blue 122、Solvent Blue 136、Solvent Blue 67、Solvent Blue 70;
等を使用することができる。上記以外にも金属置換もしくは無置換のフタロシアニン化合物も使用することができる。
【0055】
これら着色剤の黒色化のための好適な組合せ及びその配合割合は以下のとおりである(なお“部”は質量部を示す)。
【0056】
(1)黄色と紫色の着色剤との組合せであって、黄色1部に対し、紫色0.01〜10部、好ましくは0.1〜5部の配合、
(2)黄色と青色と赤色との組合せであって、黄色1部に対し、青色0.01〜10部、好ましくは0.1〜5部、赤色0.01〜10部、好ましくは0.1〜5部の配合、
(3)緑色と紫色の着色剤との組合せであって、緑色1部に対して、紫色0.01〜10部、好ましくは0.1〜5部の配合、及び
(4)緑色と赤色の着色剤との組合せであって、緑色1部に対して、赤色0.01〜10部、好ましくは0.1〜5部の配合、
(5)黄色と紫色と青色の着色剤との組合せであって、黄色1部に対し、紫色0.01〜10部、好ましくは0.1〜5部、青色0.01〜10部、好ましくは0.1〜5部の配合、
(6)緑色と赤色と青色の着色剤との組合せであって、緑色1部に対して、赤色0.01〜10部、好ましくは0.1〜5部、青色0.01〜10部、好ましくは0.1〜5部の配合。
【0057】
上記の配合とすることにより、黒色着色剤を配合しなくとも、黒色化することができ、かつ、解像性を優れたものとすることができる。
【0058】
これら着色剤の配合量は特に限定されないが、有機溶剤を除く本発明のレジスト組成物の全成分中に、着色剤が0.1〜8質量%、好ましくは0.2〜5質量%ソルダーレジスト層に残存するのが好ましい。
【0059】
(F)黒色着色剤
本発明は、必要により黒色着色剤(F)を追加的に配合することも可能である。
黒色着色剤としては、C.I.Pigment black 6、7、9および18等に示されるカーボンブラック系の顔料、C.I.Pigment black 8、10等に示される黒鉛系の顔料、C.I.Pigment black 11、12および27,Pigment Brown 35等で示される酸化鉄系の顔料:例えば戸田工業(株)製KN−370の酸化鉄、三菱マテリアル(株)製13Mのチタンブラック、C.I.Pigment black 20等で示されるアンスラキノン系の顔料、C.I.Pigment black 13、25および29等で示される酸化コバルト系の顔料、C.I.Pigment black 15および28等で示される酸化銅系の顔料、C.I.Pigment black 14および26等で示されるマンガン系の顔料、C.I.Pigment black 23等で示される酸化アンチモン系の顔料、C.I.Pigment black 30等で示される酸化ニッケル系の顔料、C.I.Pigment black 31、32で示されるペリレン系の顔料、Pigment Black 1で示されるアニリン系の顔料および硫化モリブデンや硫化ビスマスも好適な顔料として例示できる。これらの顔料は、単独で、または適宜組合せて使用される。特に好ましいのは、カーボンブラックであり例えば、三菱化学(株)製のカーボンブラック、M−40、M−45、M−50、MA−8、MA−100、またペリレン系の顔料は有機顔料の中でも低ハロゲン化に有効である。
【0060】
黒色着色剤の配合量は、多すぎると本発明の目的を達成することができなくなるので、緑色、赤色、紫色、黄色、青色着色剤から選択された複数の着色剤の合計100質量部に対して好ましくは50質量部以下、より好ましくは30質量部以下とする。
【0061】
本発明においては、黒色ソルダーレジストインキの黒色の色調に関する、色差計によるその硬化物のL*値が33以下であり、a*値及びb*値がいずれも0±3の範囲内であることが好ましく、また、黒色ソルダーレジストインキの乾燥塗膜(膜厚25μm)の波長410nmにおける吸光度が、0.5以上1.2以下であることが、上記課題を解決する上で好ましい。ここでL*値及び吸光度は、後掲の実施例の性能評価で述べる方法で測定した値である。
【0062】
したがって、上述した着色剤の配合比や後掲の成分(A)〜(E)、並びに他の任意成分の配合率は、かかるL*値や吸光度も考慮適宜調節される。
【0063】
(その他の添加成分)
本発明では、密着性、耐薬品性、耐熱性などの特性をより一層上げる目的で、さらに硬化触媒を併用することができる。
【0064】
このような硬化触媒としては、例えば、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、4−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−(2−シアノエチル)−2−エチル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール誘導体;ジシアンジアミド、ベンジルジメチルアミン、4−(ジメチルアミノ)−N,N−ジメチルベンジルアミン、4−メトキシ−N,N−ジメチルベンジルアミン、4−メチル−N,N−ジメチルベンジルアミン等のアミン化合物、アジピン酸ヒドラジド、セバシン酸ヒドラジド等のヒドラジン化合物;トリフェニルホスフィン等のリン化合物など、また市販されているものとしては、例えば四国化成工業社製の2MZ−A、2MZ−OK、2PHZ、2P4BHZ、2P4MHZ(いずれもイミダゾール系化合物の商品名)、サンアプロ社製のU−CAT3503N、U−CAT3502T(いずれもジメチルアミンのブロックイソシアネート化合物の商品名)、DBU、DBN、U−CATSA102、U−CAT5002(いずれも二環式アミジン化合物及びその塩)などがある。特に、これらに限られるものではなく、エポキシ樹脂やオキセタン化合物の熱硬化触媒、もしくはエポキシ基及び/又はオキセタニル基とカルボキシル基の反応を促進するものであればよく、単独で又は2種以上を混合して使用してもかまわない。また、密着性付与剤としても機能するグアナミン、アセトグアナミン、ベンゾグアナミン、メラミン、2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシエチル−S−トリアジン、2−ビニル−2,4−ジアミノ−S−トリアジン、2−ビニル−4,6−ジアミノ−S−トリアジン・イソシアヌル酸付加物、2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシエチル−S−トリアジン・イソシアヌル酸付加物等のS−トリアジン誘導体を用いることもでき、好ましくはこれら密着性付与剤としても機能する化合物を前記熱硬化触媒と併用する。本発明において上記硬化触媒の配合量は通常の量的割合で充分である。
【0065】
また、本発明の黒色ソルダーレジスト組成物は、さらに硬化物の密着性、機械的強度、線膨張係数などの特性を向上させる目的で、無機充填材を配合することができる。例えば、硫酸バリウム、チタン酸バリウム、酸化ケイ素粉、微粉状酸化ケイ素、無定形シリカ、タルク、クレー、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、雲母粉などの公知慣用の無機充填剤が使用できる。
【0066】
本発明の黒色ソルダーレジスト組成物は、さらに必要に応じて、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、t−ブチルカテコール、ピロガロール、フェノチアジンなどの公知慣用の熱重合禁止剤、微粉シリカ、有機ベントナイト、モンモリロナイトなどの公知慣用の増粘剤、シリコーン系、フッ素系、高分子系などの消泡剤及び/又はレベリング剤、イミダゾール系、チアゾール系、トリアゾール系等のシランカップリング剤などのような公知慣用の添加剤類を配合することができる。
【0067】
(黒色ソルダーレジスト組成物の製法及び用途)
本発明の黒色ソルダーレジスト組成物は、例えば前記希釈剤(C)で塗布方法に適した粘度に調整し、回路形成された基板上に、ディップコート法、フローコート法、ロールコート法、バーコーター法、スクリーン印刷法、カーテンコート法等の方法により全面塗布し、約60〜100℃の温度で組成物中に含まれる有機溶剤を揮発乾燥(仮乾燥)させることにより、タックフリーの塗膜を形成できる。また上記組成物をキャリアフィルム上に塗布し、乾燥させてフィルムとして巻き取ったものを基材上に張り合わせることによっても塗膜を形成できる。その後、接触式(又は非接触方式)により、パターンを形成したフォトマスクを通して選択的に活性エネルギー線により露光し、未露光部を希アルカリ水溶液(例えば0.3〜3%炭酸ソーダ水溶液)により現像してレジストパターンが形成される。
【0068】
さらに、例えば約140〜180℃の温度に加熱して熱硬化させることにより、耐熱性、耐薬品性、耐吸湿性、密着性、電気特性などの諸特性に優れた硬化塗膜を形成することができる。
【0069】
上記回路形成された基板に使用される基材としては、紙フェノール、紙エポキシ、ガラス布エポキシ、ガラスポリイミド、ガラス布/不繊布エポキシ、ガラス布/紙エポキシ、合成繊維エポキシ、フッ素・ポリエチレン・PPO・シアネートエステル等を用いた高周波回路用銅張積層版等の材質を用いたもので全てのグレード(FR−4等)の銅張積層版、その他ポリイミドフィルム、PETフィルム、ガラス基板、セラミック基板、ウエハ板等を挙げることができる。
【0070】
また、活性エネルギー線照射に用いられる照射光源としては、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセノンランプ又はメタルハライドランプなどが適当である。その他、レーザー光線なども活性エネルギー線として利用できる。
【0071】
前記現像方法としては、ディッピング法、シャワー法、スプレー法、ブラシ法等によることができ、現像液としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、リン酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、アンモニア、アミン類などの希アルカリ水溶液が使用できる。
【0072】
(硬化物)
このようにして得られる黒色ソルダーレジスト組成物の硬化物は、0.1〜8質量%の着色剤を含有するエポキシ化合物であり、含有される着色剤は2種又は2種以上である。具体的には以下配合割合で着色剤を含んでいる。
【0073】
黄色着色剤1質量部と紫色着色剤0.01〜10質量部、
黄色着色剤1質量部と青色着色剤0.01〜10質量部と赤色着色剤0.01〜10質量部、
緑色着色剤1質量部と紫色着色剤0.01〜10質量部、
緑色着色剤1質量部と赤色着色剤0.01〜10質量部、
黄色着色剤1質量部と紫色着色剤0.01〜10質量部と青色着色剤0.01〜10質量部、又は
緑色着色剤1質量部と赤色着色剤0.01〜10質量部と青色着色剤0.01〜10質量部
この硬化物は、上述したように、L*値が33以下であり、a*値及びb*値がいずれも0±3の範囲内である。
【実施例】
【0074】
以下に実施例および比較例を示して本発明について具体的に説明するが、本発明が下記実施例に限定されるものではないことはもとよりである。なお、以下において「部」とあるのは、特に断りのない限り全て「質量部」を表わす。
【0075】
<カルボキシル基含有樹脂の合成>
本発明のカルボキシル基含有樹脂(A)を下記合成例に従い作製した。
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業(株)製、“エピクロン”(登録商標)N−680、エポキシ当量:210)210部を撹拌機及び還流冷却器の付いた四つ口フラスコに入れ、カルビトールアセテート96.4部を加え、加熱溶解した。次に、重合禁止剤としてハイドロキノン0.46部と、反応触媒としてトリフェニルホスフィン1.38部を加えた。この混合物を95〜105℃に加熱し、アクリル酸72部を徐々に滴下し、酸価が3.0mgKOH/g以下になるまで約16時間反応させた。この反応生成物を80〜90℃まで冷却し、テトラヒドロフタル酸無水物76部を加え、8時間反応させ、冷却後、反応溶液(「ワニスA」と称する。)取り出した。このようにして得られた感光性樹脂は、固形物の酸価78mgKOH/g、不揮発分65%であった。
【0076】
<実施例1〜7及び比較例1〜5>
前記カルボキシル基含有樹脂の合成で得られたワニスAと、表1、表4に示す成分を表2,表3に記載の配合比率において、3本ロールミルで混練し、黒色ソルダーレジスト組成物を得た。
【表1】

【0077】
【表2】

【0078】
【表3】

【0079】
【表4】

【0080】
実施例1〜7及び比較例1〜5のソルダーレジスト組成物について、下記評価基準に従い性能を評価した。結果を表5、表6に示す。
【0081】
性能評価:
(1)色差計
上記実施例1〜7及び比較例1〜5のソルダーレジスト組成物を、それぞれ銅張り基板上にスクリーン印刷で全面塗布し、熱風循環式乾燥炉において80℃で30分乾燥させ、次いで波長365nmの紫外線をオーク製作所(株)製の積算光量計を用いてレジスト上500mJ/cmの光量で照射し露光した。その後、スプレー圧0.2MPaの1質量%NaCO水溶液で60秒間現像し、次いで熱風循環式乾燥炉を用いて150℃で60分間熱硬化処理を施すことにより硬化塗膜を得た。このようにして得られた硬化塗膜について、下記色彩色差計を用いて銅上のL*a*b*表色系の値をJIS Z 8729に従って測定し、明度を表わす指数であるL*値を黒色度の指標として評価した。このL*値が小さい程黒色度に優れることを意味する。
【0082】
色彩色差計:45°環照明垂直受光方式高機能色彩色差計(コニカミノルタ製 CR−221)
(2)解像性
上記実施例1〜7及び比較例1〜5のソルダーレジスト組成物を、それぞれ銅スルーエッチング回路基板にスクリーン印刷で塗布し、熱風循環式乾燥炉において80℃で30分乾燥させ、所定のフォトマスク(ライン30〜120μmのもの)を介して波長365nmの紫外線をオーク製作所(株)製の積算光量計を用いてレジスト上350、500mJ/cmの光量で照射し露光した。次いで、スプレー圧0.2MPaの1質量%NaCO水溶液で60秒間現像した。露光部のラインの残存とスペース抜け性の状態を目視判定した。
【0083】
(3)吸光度
上記実施例1〜7及び比較例1〜5のソルダーレジスト組成物を、それぞれガラス板にアプリケーター塗布後、熱風循環式乾燥炉において80℃で30分乾燥させて乾燥塗膜を作製した。下記紫外線可視分光光度計および積分球装置を用い、上記ガラス板と同一のガラス板で500〜300nmにおける吸光度ベースラインを測定した。作製した乾燥塗膜付きガラス板の吸光度を測定し、ベースラインから乾燥塗膜の吸光度を算出し、目的の光の波長410nmにおける吸光度を得た。塗布膜厚のずれによる吸光度のずれを防ぐため、この作業を、アプリケーターによる塗布膜厚を4段階に変えて行い、塗布膜厚と410nmにおける吸光度のグラフを作成し、その近似式から膜厚25μmの乾燥塗膜の吸光度を算出して、それぞれの吸光度とした。
【0084】
紫外線可視分光光度計:日本分光株式会社製 Ubest−V−570DS
積分球装置:日本分光株式会社製 ISN−470
(4)耐熱性
上記実施例1〜7及び比較例1〜5のソルダーレジスト組成物を、回路形成されたプリント配線板にスクリーン印刷でそれぞれ全面塗布し、熱風循環式乾燥炉で30分乾燥させた。これらの基板にソルダーレジストパターンが描かれたネガフィルムを当て、露光量はソルダーレジスト上500mJ/cmの露光条件で露光し、スプレー圧0.2MPa、1質量%NaCO水溶液で1分間現像し、ソルダーレジストパターンを形成した。この基板を、150℃で60分熱硬化し、評価基板を作製した。得られた評価基板にロジン系フラックスを塗布し、予め260℃に加熱したはんだ槽に30秒間浸漬させ、プロピレングリコールモノメチルエーテルでフラックスを洗浄した後、目視によるレジスト層の剥がれ・変色について評価した。
【0085】
(5)金めっき耐性
上記実施例1〜7及び比較例1〜5のソルダーレジスト組成物を、回路形成されたプリント配線板にスクリーン印刷でそれぞれ全面塗布し、熱風循環式乾燥炉で30分乾燥させた。これらの基板にソルダーレジストパターンが描かれたネガフィルムを当て、露光量はソルダーレジスト上500mJ/cmの露光条件で露光し、スプレー圧0.2MPa、1質量%NaCO水溶液で1分間現像し、ソルダーレジストパターンを形成した。この基板を、150℃で60分熱硬化し、評価基板を作製した。得られた評価基板に、市販品の無電解ニッケルめっき浴および無電解金めっき浴を用いてめっきを行い、目視によるレジスト層の剥がれ・変色について評価した。
【表5】

【0086】
【表6】

【0087】
表5から明らかなように、本発明の黒色ソルダーレジスト組成物は、充分な黒色度を有し、且つ解像性にも優れ、さらに耐熱性や金めっき耐性等の諸性能にも優れることがわかる。
【0088】
これに対し、表6から明らかなように、黒色着色剤で黒色化した比較例1は、充分な黒色度を有しているものの解像性は実施例のものに劣り、さらに耐熱性や金めっき耐性も実施例のものに劣る。
【0089】
黒色着色剤で黒色化した比較例2は、充分な黒色度を有しているものの解像性は実施例のものに劣り、さらに耐熱性も実施例のものに劣る。黒色着色剤の配合量を比較的少なくした比較例3は、充分な解像性を有しているものの黒色度は実施例のものに劣る。比較例4、5は、黒色着色剤を配合せず、代わりに紫色着色剤1種類を配合したもので、比較例4のように紫色着色剤を少量配合した場合は、黒色化しないため、黒色ソルダーレジストとして機能せず、比較例5のように紫色着色剤を多量配合した場合は、黒色に近くなるが、解像度が実施例よりも劣る。
【図面の簡単な説明】
【0090】
【図1】マンセル色相環を示す図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カルボキシル基含有樹脂(A)と、
光重合開始剤(B)と、
希釈剤(C)と、
1分子中に複数のエポキシ基を有する多官能エポキシ化合物(D)と、
着色剤(E)とを具備し、
この着色剤(E)が、
黄色着色剤と紫色着色剤、黄色着色剤と青色着色剤と赤色着色剤、緑色着色剤と紫色着色剤、及び緑色着色剤と赤色着色剤の群から選択されたいずれかの組合せを含むことにより黒色化することを特徴とする黒色ソルダーレジスト組成物。
【請求項2】
カルボキシル基含有樹脂(A)と、
光重合開始剤(B)と、
希釈剤(C)と、
1分子中に複数のエポキシ基を有する多官能エポキシ化合物(D)と、
着色剤(E)とを具備し、
この着色剤(E)が、
黄色着色剤1質量部と紫色着色剤0.01〜10質量部、
黄色着色剤1質量部と青色着色剤0.01〜10質量部と赤色着色剤0.01〜10質量部、
緑色着色剤1質量部と紫色着色剤0.01〜10質量部、及び
緑色着色剤1質量部と赤色着色剤0.01〜10質量部の群から選択されたいずれかの組合せを含むことにより黒色化することを特徴とする黒色ソルダーレジスト組成物。
【請求項3】
着色剤(E)の組合せのうち、紫色着色剤と黄色着色剤の組合せに青色着色剤を組合せたことを特徴とする請求項1に記載の黒色ソルダーレジスト組成物。
【請求項4】
着色剤(E)の組合せのうち、黄色着色剤1質量部と紫色着色剤0.01〜10質量部の組合せに青色着色剤0.01〜10質量部を組合せたことを特徴とする請求項2に記載の黒色ソルダーレジスト組成物。
【請求項5】
着色剤(E)の組合せのうち、緑色着色剤と赤色着色剤の組合せに青色着色剤を組合せたことを特徴とする請求項1に記載の黒色ソルダーレジスト組成物。
【請求項6】
着色剤(E)の組合せのうち、緑色着色剤1質量部と赤色着色剤0.01〜10質量部の組合せに青色着色剤0.01〜10質量部を組合せたことを特徴とする請求項2に記載の黒色ソルダーレジスト組成物。
【請求項7】
硬化物のL*値が33以下であり、a*値及びb*値がいずれも0±3の範囲内であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の黒色ソルダーレジスト組成物。
【請求項8】
黒色着色剤を付加することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の黒色ソルダーレジスト組成物。
【請求項9】
着色剤を含有する硬化物であって、
この着色剤が、黄色着色剤と紫色着色剤、黄色着色剤と青色着色剤と赤色着色剤、緑色着色剤と紫色着色剤、及び緑色着色剤と赤色着色剤の群から選択されたいずれかの組合せを含むことを特徴とする黒色ソルダーレジスト組成物の硬化物。
【請求項10】
着色剤を含有する硬化物であって、
この着色剤が、黄色着色剤1質量部と紫色着色剤0.01〜10質量部、黄色着色剤1質量部と青色着色剤0.01〜10質量部と赤色着色剤0.01〜10質量部、緑色着色剤1質量部と紫色着色剤0.01〜10質量部、及び緑色着色剤1質量部と赤色着色剤0.01〜10質量部の群から選択されたいずれかの組合せを含むことを特徴とする黒色ソルダーレジスト組成物の硬化物。
【請求項11】
硬化物に含有される着色剤が、黄色着色剤と紫色着色剤に加え青色着色剤であることを特徴とする請求項9に記載の黒色ソルダーレジスト組成物の硬化物。
【請求項12】
硬化物に含有される着色剤が、黄色着色剤1質量部と紫色着色剤0.01〜10質量部に加え青色着色剤0.01〜10質量部であることを特徴とする請求項10に記載の黒色ソルダーレジスト組成物の硬化物。
【請求項13】
硬化物に含有される着色剤が、緑色着色剤と赤色着色剤に加え青色着色剤であることを特徴とする請求項9に記載の黒色ソルダーレジスト組成物の硬化物。
【請求項14】
硬化物に含有される着色剤が、緑色着色剤1質量部と赤色着色剤0.01〜10質量部に加え青色着色剤0.01〜10質量部であることを特徴とする請求項10に記載の黒色ソルダーレジスト組成物の硬化物。
【請求項15】
L*値が33以下であり、a*値及びb*値がいずれも0±3の範囲内であることを特徴とする請求項9乃至14のいずれか1項に記載の黒色ソルダーレジスト組成物の硬化物。
【請求項16】
黒色着色剤を含有することを特徴とする請求項9乃至15のいずれか1項に記載の黒色ソルダーレジスト組成物の硬化物。
【請求項17】
0.1〜8質量%の着色剤を含有することを特徴とする請求項9乃至16のいずれか1項に記載の黒色ソルダーレジスト組成物の硬化物。

【図1】
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【公開番号】特開2010−91876(P2010−91876A)
【公開日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−263142(P2008−263142)
【出願日】平成20年10月9日(2008.10.9)
【出願人】(591021305)太陽インキ製造株式会社 (327)
【出願人】(508304527)台湾太陽油墨股▲ふん▼有限公司 (1)
【Fターム(参考)】