説明

CMPパッドのコンディショニングのための平坦かつ一貫した表面トポグラフィーを有する研磨工具及びその製造方法

CMPパッドをコンディショニングするための平坦かつ一貫した表面トポグラフィーを有する研磨工具及びその製造方法が開示される。研磨工具は、金属結合剤によって低熱膨張係数(CTE)の基材に結合された研磨粒子を含む。約0.1μm/m−℃〜約5.0μm/m−℃の範囲の全体的なCTEミスマッチがある。全体的なCTEミスマッチは、研磨粒子及び金属結合剤のCTEミスマッチと、低CTEの基材及び金属結合剤のCTEミスマッチとの差である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
この出願は、「ABRASIVE TOOL WITH FLAT AND CONSISTENT SURFACE TOPOGRAPHY FOR CONDITIONING A CMP PAD AND METHOD FOR MAKING」と題する2009年7月16日に出願された米国仮特許出願第61/226,074号明細書、及び「ABRASIVE TOOL WITH FLAT AND CONSISTENT SURFACE TOPOGRAPHY FOR CONDITIONING A CMP PAD AND METHOD FOR MAKING」と題する2009年8月7日に出願された米国仮特許出願第61/232,040号明細書の利益を主張し、その両方の内容全体が参照により本明細書に援用される。
【背景技術】
【0002】
本発明は、一般に、研磨工具に関し、より詳しくは、化学機械研磨又は化学機械平坦化(CMP)パッドのコンディショニングのための平坦かつ一貫した表面トポグラフィーを有する研磨工具及びその製造方法に関する。
【0003】
CMPプロセスは、半導体ウェハ、ガラス、ハードディスク基材、サファイヤウェハ及びウィンドウ、プラスチック等を含む様々な材料に平坦な(平らな)表面を生成するために実施される。典型的に、CMPプロセスは、化学的作用及び機械的作用の両方により材料を除去して、設計寸法、幾何学的形状及び表面特性(例えば、平坦度、表面粗さ)を達成するために、疎研磨粒子及び他の化学添加剤を含有するポリマーパッド(CMPパッド)及びスラリーを使用することを含む。
【0004】
典型的なCMPプロセスの間、CMPパッドは研磨残渣によって光沢化する。これには、光沢及び残渣を排除するためにCMPパッドをコンディショニングするか又はドレスするためのCMPコンディショナー(CMPドレッサーとも称される)の使用が必要である。光沢化及び残渣を除去することにより、CMPパッドは、安定した研磨性能を提供することが可能である。
【0005】
一般に、金属結合剤を使用して、CMPパッドをコンディショニングすることができる作用表面を有する研磨工具を作製するための予備成形物に研磨粒子を固定することによって、CMPコンディショナーが製作される。作用表面の平坦度及びトポグラフィーにより、CMPコンディショナーがCMPパッドをいかに良くコンディショニングするかが決定される。作用表面のトポグラフィーが平坦でなくかつ一貫しない当該作用表面を有するCMPコンディショナーは、CMPパッドを切断及び/又は損傷するであろう。この種類のトポグラフィーは、最終的に、CMPプロセス中に一貫しかつ均一な研磨を行うCMPパッドの機能に影響を及ぼす。さらに、CMPパッドが半導体ウェハを研磨するために使用される用途では、切断された及び/又は損傷されたパッドは、ウェハから形成された集積回路チップの収率に影響を及ぼすであろう。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施形態では、金属結合剤によって低熱膨張係数(CTE)の基材に結合された研磨粒子を含む研磨工具であって、約0.1μm/m−℃〜約5.0μm/m−℃の範囲の全体的なCTEミスマッチがあり、全体的なCTEミスマッチが研磨粒子及び金属結合剤のCTEミスマッチと、低CTEの基材及び金属結合剤のCTEミスマッチとの差である研磨工具がある。
【0007】
第2の実施形態では、研磨工具を形成する方法であって、低熱膨張係数(CTE)の基材を予備成形物として用意するステップと、金属結合剤を低CTEの基材に適用するステップと、研磨粒子を金属結合剤に適用して、そのままの研磨工具を形成するステップであって、約0.1μm/m−℃〜約5.0μm/m−℃の範囲の全体的なCTEミスマッチがあり、全体的なCTEミスマッチが研磨粒子及び金属結合剤のCTEミスマッチと、低CTEの基材及び金属結合剤のCTEミスマッチとの差であるステップと、そのままの研磨工具をオーブンで乾燥するステップと、そのままの研磨工具を炉内で所定の燃成温度で焼成して、研磨工具を形成するステップと、を含む方法がある。
【0008】
第3の実施形態では、化学機械研磨(CMP)のパッドをコンディショニングする方法であって、CMPパッドの作用表面と研磨工具とを接触させるステップであって、研磨工具が、金属結合剤によって低熱膨張係数(CTE)の基材に結合された研磨粒子を含み、約0.1μm/m−℃〜約5.0μm/m−℃の範囲の全体的なCTEミスマッチがあり、全体的なCTEミスマッチが研磨粒子及び金属結合剤のCTEミスマッチと、低CTEの基材及び金属結合剤のCTEミスマッチとの差であるステップを含む方法がある。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】平坦でなくかつ一貫しない表面トポグラフィーを有する従来の研磨工具の画像である。
【図2】本発明の一実施形態による研磨工具の画像である。
【図3】走査電子顕微鏡画像であり、本発明の一実施形態による低熱膨張係数(CTE)の基材を有する研磨粒子の接合の微細構造を示している。
【図4】図3に示した研磨粒子のより詳細な微細構造を示した走査電子顕微鏡画像である。
【図5】平坦かつ一貫した表面トポグラフィーを有する低CTEの基材から製造された研磨工具の画像である。
【図6】平坦でなくかつ一貫しない表面トポグラフィーを有するステンレス鋼の基材から製造された研磨工具の画像である。
【図7】同様の荷重が各表面に加えられたときに、低CTEの基材を有する研磨工具の作用表面をステンレス鋼の基材を有する研磨工具の作用表面と比較した画像である。
【図8A】本発明の一実施形態に従って形成された研磨工具によってコンディションされた化学機械研磨(CMP)機械によって研磨されたウェハのウェハ均一性を示したプロットである。
【図8B】本発明の一実施形態に従って形成された研磨工具によってコンディショニングされた化学機械研磨(CMP)機械によって研磨されたウェハのウェハ均一性を示したプロットである。
【図9】図8Aと図8Bに示したウェハ均一性の結果の反復性を示しているプロットである。
【図10A】本発明の一実施形態に従って形成された研磨工具によってコンディションされたCMP機械によって研磨されたウェハについてウェハ除去率及び除去率範囲安定性を示したプロットである。
【図10B】本発明の一実施形態に従って形成された研磨工具によってコンディショニングされたCMP機械によって研磨されたウェハについてウェハ除去率及び除去率範囲安定性を示したプロットである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本明細書に記載した本発明の実施形態は、化学機械研磨又は化学機械平坦化(CMP)のコンディショナー又はドレッサーなどの研磨工具に関し、この研磨工具は、パッドがCMPプロセス中に安定した研磨性能を提供できるように、CMPパッドをコンディショニング又はドレスして、パッドから光沢化又は残渣を排除するために使用される。金属合金(例えば、ろう付け材料及び金属粉末結合材料)をステンレス鋼基材に層状に積み重ね、また研磨粒子を金属合金に層状に積み重ねたステンレス鋼基材で製作された従来のCMPコンディショナーは、作用表面のトポグラフィーが平坦でなくかつ一貫しない当該作用表面を得やすいことが本明細書で確認されている。上述のように、このことは、CMPプロセス中に一貫しかつ均一な研磨を行うCMPパッドの機能に影響を及ぼす。
【0011】
金属合金及び研磨粒子を有するステンレス鋼基材の予備成形物から製作されたCMPコンディショナー用の平坦でなくかつ一貫しない表面トポグラフィーは、コンディショナーを製造する焼結プロセスに生じる。特に、金属合金及び研磨粒子を有するステンレス鋼の予備成形物は、所定の温度で加熱された真空炉に配置され、この真空炉は、金属合金を膨張させて、ステンレス鋼基材及び研磨粒子と反応させ、各々の境界面(すなわち、研磨粒子と金属合金との境界面及びステンレス鋼基材と金属合金との境界面)の間に金属結合を形成する。温度が低下すると、ステンレス鋼基材、金属結合剤及び研磨粒子は、縮小して固化し始める。ステンレス鋼基材は、金属合金と研磨粒子とから形成された複合層の熱膨張係数(CTE)よりも高いCTEを有するので、ステンレス鋼基材及び金属合金と研磨粒子の複合層の膨張及び縮小は、異なる速度で生じる。特に、ステンレス鋼基材は、CTEのミスマッチのため、金属合金と研磨粒子から形成された複合層よりも速い速度で膨張及び収縮する。CTEのこのミスマッチは、ステンレス鋼基材と、金属合金と研磨粒子とから形成された複合層との間に圧縮が生じることによって熱変形をもたらす。この結果、炉内の温度が室温に冷却するときに複合層の縮小速度がより遅いのに対し、ステンレス鋼基材の縮小速度がより速いため、複合層は凸状の表面トポグラフィーを有する(すなわち、中心は縁部より高い)。凸状の表面トポグラフィーを有するCMPコンディショナーは、中心で迅速に摩耗するが、この理由は、より低い縁部と対照的に、CMPコンディショナーがこの位置においてコンディショニングの大部分を実行しているからである。平坦でなくかつ一貫しない表面トポグラフィーを有するCMPコンディショナーは、凸状の形状のため、不均一にCMPパッドをコンディショニングする。結果として、CMPパッドによって実行される任意の研磨機能は一貫せず、品質(例えば、欠陥性)及び収率の問題をもたらす。
【0012】
機械的なプレス工程を使用することによって、CMPコンディショナーの焼結プロセスにおける熱変形から生じる凸状の表面トポグラフィーを補正するための試みが行われてきた。特に、荷重(例えば、最高10,000ポンドが作用表面(すなわち、研磨粒子)に加えられて、凸状部を中心背部の近くから平坦な形状に押圧する。しかし、機械的なプレス工程による荷重は、研磨粒子に不均一な力を付与し、この結果、CMPコンディショナーの表面トポグラフィーを十分に補正することができない。
【0013】
図1は、機械的なプレス工程を受けた従来の研磨工具の画像10である。画像10の様々な陰影で示されているように、表面トポグラフィーは、機械的なプレス工程を実行した後でもある変形がなお残るので、一様でなくかつ不均一である。CMPコンディショナーは、機械的なプレス工程を受けた後でも、平坦でなくかつ一貫しない表面トポグラフィーをなお有するので、熱変形がCMPコンディショナーの焼結プロセスで生じることを防止する必要性が存在する。
【0014】
研磨粒子のCTEにより緊密に合うCTEを有する基材を使用することによって、熱変形を最小にすることができることが本明細書で確認されている。特に、研磨粒子のCTEに緊密に合う低CTEの材料を含む基材を使用することが提案される。基材用の低CTEの材料の使用により、ステンレス鋼基材を使用することによって引き起こされるCTEミスマッチが除去され、この基材は、トポグラフィーが平坦でなくかつ一貫しない作用表面を有するCMPコンディショナーの原因として本明細書で確認されている。
【0015】
図2は、本発明の一実施形態による研磨工具25の画像20である。一実施形態では、研磨工具25は、金属結合剤によって低CTEの基材に結合された研磨粒子を含み、この場合、約0.1μm/m−℃〜約5.0μm/m−℃の範囲の全体的なCTEミスマッチがあり、この場合、全体的なCTEミスマッチは、研磨粒子と金属結合剤とのCTEミスマッチと、低CTEの基材と金属結合剤とのCTEミスマッチとの差である。本明細書に使用されているように、CTEミスマッチは、2種類の材料の間のCTEの絶対差である。したがって、本発明では、全体的なCTEミスマッチは以下のように定義される。
【数1】

この場合、
|CTEsubstrate−CTEmetalbond|は、研磨粒子と金属結合剤とのCTEミスマッチであり、また
|CTEsubstrate−CTEmetalbond|は、低CTEの基材と金属結合剤とのCTEミスマッチである。
【0016】
研磨粒子は、磨削、切断、研磨、研削又は他の材料除去特性を工具に付与できる任意の粒子を指す。本発明の実施形態に使用し得る研磨粒子の非網羅的なリストは、酸化物、ホウ化物、炭化物、窒化物、ダイヤモンド粒子、cBN及びそれらの組み合わせを含む。好ましい実施形態では、研磨粒子は、単一のダイヤモンド粒子、多結晶ダイヤモンド粒子、アルミナ、Si、ジルコニア、cBN、SiC及びそれらの組み合わせからなる群から選択することが可能である。
【0017】
本明細書に使用されているように、低CTEの基材は、約0.1μm/m−℃〜約10.0μm/m−℃の範囲のCTEを有する任意の材料である。本発明の実施形態に使用し得る低CTEの基材材料の非網羅的なリストは、アンバー、スーパーアンバー及びコバールを含む。好ましい実施形態では、低CTEの基材材料は、アンバー36、スーパーアンバー(アンバー32−5)とコバール及びそれらの組み合わせからなる群から選択される。
【0018】
研磨粒子は、金属結合剤によって低CTEの基材材料に結合される。本発明の実施形態では、金属結合を形成するために使用される材料は、ろう付け材料、金属粉末結合材料及びそれらの組み合わせからなる群から選択される。ろう付け材料の例の非網羅的なリストは、BNi−1、BNi−1a、BNi−2及びBNi−6を含む。金属粉末結合材料の例の非網羅的なリストは、ニッケルベース及び鉄ベースのろう付け粉末(ろう付け充填金属)を含む。当業者は、材料の選択及び材料の寸法(例えば、厚さ、粒度など)が、CMPコンディショナーについて当業者が所望する仕様に左右されることを認識するであろう。研磨粒子と低CTEの基材材料との間の金属結合を形成するために使用することができる方法は、ろう付け及び焼結を含むがそれらに限定されない。
【0019】
当業者は、研磨粒子を低CTEの基材に結合する前に、粒子を金属結合材料及び低CTEの基材に対し配置して、CMPパッドのコンディショニング又はドレッシングに役立つ所望の表面トポグラフィーを形成するために使用できる1つ以上のパターンを形成できることを認識するであろう。本発明の実施形態では、これらのパターンの各々は、パターンの境界、したがって形状.を規定する物体を有することができる。ある実施形態では、パターンの形状は、低CTEの基材材料の形状と同様であるように調整される(例えば、低CTEの基材材料が円形の側面を有する場合、パターンは円形の形状を有することができる)。利用することができるパターンの例は、面心立方パターン、立方体パターン、六角形パターン、菱形パターン、らせんパターン、ランダムパターン及びこのようなパターンの組み合わせを含む。さらに、1つ以上のサブパターン及び1つ以上のランダムパターンを組み合わせて、混合パターンを形成することが可能である。同様に、不規則な研磨粒子パターン(例えば、粒子が基材に不規則に分布される)を使用することができる。ランダム分布又はパターン化された分布で配置されたパターンの他に、繰り返しパターンが存在せず、かつ研磨粒子なしのゾーンも存在しないように、Saint−Gobain Abrasives,Inc.によって開発された自己回避型のランダム分布(SARD(商標))を使用することができる。
【0020】
研磨工具が、金属結合剤と低CTEの基材との間に及び研磨粒子と金属結合剤との間に、約0.1μm/m−℃〜約5.0μm/m−℃の範囲のCTEミスマッチを達成するようにするために、研磨粒子、低CTEの基材及び金属結合材料が上記の範囲を可能にするCTEを有することが望ましい。本発明の一実施形態では、研磨粒子は、約1.0μm/m−℃〜約8.0μm/m−℃の範囲にあることができるCTEを有し、金属結合剤は、約5.0μm/m−℃〜約20.0μm/m−℃の範囲にあることができるCTEを有し、また低CTEの基材は、約1.0μm/m−℃〜約10.0μm/m−℃の範囲にあることができるCTEを有する。これらの実施形態では、CTE値が300℃未満で測定されたことを指摘する。
【0021】
研磨粒子に対し、様々な実施形態の低CTEの基材は、研磨粒子のCTEの約100%以下だけ異なる。他の実施形態では、低CTEの基材は、研磨粒子のCTEの約50%以下だけ異なる。好ましい実施形態では、低CTEの基材は、研磨粒子のCTEの約20%以下だけ異なる。
【0022】
研磨粒子のCTEにより緊密に合う低CTEの基材を使用する研磨工具を有する結果、平坦かつ一貫した表面トポグラフィーを達成することができる。このことは、CMPプロセス中のCMPコンディショナーの改良及び性能の向上に相関する。本明細書に使用されているように、表面トポグラフィーの平坦度は、CMPコンディショナーの頂部作用表面のピークから谷への平坦度偏差である。表面トポグラフィーの測定は、白色光色収差技術を使用するMicro Measure 3D Surface Profilometerなどのプロフィロメータを使用することによって達成される。ある実施形態では、作用表面の約96mm×約96mmの面積を輪郭形成して、平坦度及び起伏の両方を測定するために、Micro Measure 3D Surface Profilometerが使用された。このような実施形態では、走査領域用に使用されるステップサイズは、Y軸で約70.0μm及びX軸で約250.0μmであった。表面のピークから谷までの平坦度の偏差のような平坦度パラメータ(FLTt)、ピークから基準までの平坦度偏差(FLTp)、基準から谷までの平坦度偏差(FLTv)及び2乗平均平方根の平坦度偏差(FLTq)が、最小2乗法によって平滑化された表面に基づきISO12781標準に従って計算された。次に、これらの値は、ユーザが選択したカットオフ値でローパスフィルタ処理されて、走査領域全体について計算した。さらに、評価された形状の相加平均偏差のような起伏パラメータ、評価された形状の2乗平均平方根(RMS)偏差、評価長さにおける形状の合計の高さ、サンプリング長さ内の最高の形状ピーク高さ、サンプリング長さ内の最高の形状谷深さ、及びサンプリング長さ内の形状の最高高さが計算された。サンプリング長さにおける起伏パラメータを規定するISO4287標準と、すべての利用可能なサンプリング長さにおける平均を提供するISO4288標準とを使用して、これらのパラメータに関する値が計算された。
【0023】
ある実施形態では、上述の方法でMicro Measure 3D Surface Profilometerを使用して、研磨工具20から形成されたCMPコンディショナーが、約150μm以下の表面トポグラフィーの平坦度を有することが本明細書で確認されている。他の実施形態では、表面トポグラフィーの平坦度は、約100μm以下であり得る。好ましい一実施形態では、表面トポグラフィーの平坦度は、約70μm以下であり得る。
【0024】
本明細書に記載した研磨工具から形成されたCMPコンディショナーは、次の方法で得られる。一実施形態では、低CTEの基材材料は予備成形物として使用される。金属結合剤の層が低CTEの基材に適用され、研磨粒子の層が金属結合剤に適用されて、そのままの研磨工具を形成する。次に、そのままの研磨工具はオーブン内で乾燥される。一実施形態では、そのままの研磨工具をオーブン内で乾燥することは、約8時間の間約260℃の温度でオーブン内に研磨工具を維持することを含む。乾燥後、そのままの研磨工具は、真空炉内で所定のソーキング温度で焼成される。一実施形態では、そのままの研磨工具は、真空炉内で約40分間約1020℃のソーキング温度で焼成され、その後、研磨工具が形成されていると考えられる。当業者は、ソーキング温度と時間を変更できること、及び他の値を選択し得ることを認識するであろう。
【0025】
他の実施形態では、研磨工具が形成された後、被覆を作用表面に適用することができる。本明細書に使用されているように、作用表面は、動作中にCMPパッド又はこのような他の研磨パッドに向かって面するか又は接触するCMPコンディショナーのような研磨工具の表面である。一実施形態では、被覆は耐食性である。特に、被覆は、フッ素ドープのナノコンポジット被覆及び疎水性のポリマー被覆からなる群から選択することが可能である。疎水性のポリマー被覆の非網羅的なリストは、フッ化エチレンプロピレン(FEP)、パリレンと他のフルオロレジン被覆を含む。当業者は、フッ素ドープのナノコンポジット被覆及び疎水性のポリマー被覆は、1つ以上の追加のドーパントを含むことができることを認識するであろう。他の実施形態では、被覆は疎水性又は親水性でもよい。被覆をCMPコンディショナーの作用表面に適用する形態の詳細は、2009年6月2日に出願されたCorrosion−Resistant CMP Conditioning Tools And Methods For Making And Using Sameと題する共通に譲渡された米国仮特許出願第61/183284号明細書に提供されており、その内容全体は参照により本明細書に援用される。ダイヤモンドのようなナノコンポジット被覆に関する追加の情報は、例えば、1994年10月4日にDorfmanらに交付された米国特許第5,352,493号明細書、Method for Forming Diamond−Like Nanocomposite or Doped−Diamond−Like Nanocomposite Filmsに記載されており、その教示の内容全体は参照により本明細書に援用される。このような被覆は、典型的に、水素によって安定化された主にsp3結合炭素、酸素によって安定化されたガラスのようなシリコンの相互侵入不規則網目及び周期律表の1〜7b及び8族からの元素の不規則網目を特徴とするアモルファス材料である。例えば、その教示の内容全体が参照により本明細書に援用される2008年8月14日に公開されたJacquetらへの米国特許出願公開第2008/0193649A1号明細書、Coating Comprising Layered Structures of Diamond−Like Carbon Layersに記載されているような層状の構造も使用することができる。
【0026】
図3と図4は、研磨粒子と低CTEの材料基材との結合部の微細構造を示した走査電子顕微鏡画像を示している。特に、図3の走査電子顕微鏡画像30は、低CTEの基材34に確実に結合された研磨粒子32の結合部の微細構造を示しており、一方、図4の走査電子顕微鏡画像40は、特定の研磨粒子32と低CTEの基材34との間の化学的結合の強度のさらなる詳細を示している。両方の画像において、研磨粒子32と低CTEの基材34との化学的結合は確実に所定位置にあり、粒子が変位される可能性は小さい。
【0027】
本明細書に記載した研磨工具からCMPコンディショナーを形成した後、コンディショナーは、CMPパッドをコンディショニング又はドレッシングするために使用される態勢にある。一実施形態では、CMPパッドの作用表面はCMPコンディショナーによって接触される。CMPパッドの磨き直しは、コンディショニング動作又はドレッシング動作中にCMPパッドの作用表面と接触するCMPコンディショナーに応じて開始する。
【実施例】
【0028】
本明細書に記載した実施形態に従って形成されたCMPコンディショナー研磨工具の特定の実施例を以下に提供する。
【0029】
実施例1:
この実施例では、CMPコンディショナーが、金属結合剤によって低CTEの基材に結合された研磨粒子を含む研磨工具から形成された。この実施例では、研磨粒子はダイヤモンド粒子であり、金属結合剤はNICROBRAZEであり、また低CTEの基材はアンバーであった。この実施例のCMPコンディショナーを形成するために使用された研磨工具は、上述のように形成された。CMPコンディショナーを形成した後、表面トポグラフィーの平坦度及び起伏を測定するために、Micro Measure 3D Surface Profilometerが使用された。図5の画像50に示したように、CMPコンディショナーの表面トポグラフィーはほぼ一様かつ均一であり、激しい変形は示されていない。
【0030】
比較例1:
この比較例では、CMPコンディショナーが、金属結合剤によってステンレス鋼基材に結合された研磨粒子を有する研磨工具から形成された。この比較例では、研磨粒子はダイヤモンド粒子であり、金属結合剤はNICROBRAZEであり、またステンレス鋼基材は430SSであった。この研磨工具は、上述のようにCMPコンディショナーを形成するために使用され、表面トポグラフィーの平坦度及び起伏を測定するために、Micro Measure 3D Surface Profilometerが使用された。図6の画像60に示したように、表面トポグラフィーは、430SS基材と、研磨粒子及び金属結合剤の複合層との間のCTEのミスマッチのために生じる変形の故に一様でなくかつ不均一である。低CTEの基材アンバーで製造されたCMPコンディショナーは、ステンレス鋼430SS基材によって製造されたCMPコンディショナーよりもはるかに平坦である。
【0031】
比較例2:
この比較例では、実施例1に記載したような低CTEの基材アンバーから製造されたCMPコンディショナー、及び比較例1に記載した430SS基材から製造されたCMPコンディショナーが、各コンディショナーの寿命及び性能を決定するために同一の荷重下に置かれた。この比較例では、圧力センサの感圧フィルムがCMPコンディショナーの頂部作用表面に配置された。次に、約10lbs〜約500lbsの範囲にあり得る荷重がCMPコンディショナーの頂部作用表面に置かれた。荷重の解放後、CMPコンディショナーの作用表面のトポグラフィーを決定するために、表面が分析された。この比較例では、図7の画像70に示したように、低CTEの基材アンバーから製造されたCMPコンディショナーは、均一な作用表面を有し、したがって、より多くの研磨粒子がCMPコンディショニングに含まれる。したがって、このCMPコンディショナーの寿命及び性能一貫性が向上する。他方、430SS基材から製造されたCMPコンディショナーは、不均一な作用表面を有し、したがって、より多くの研磨粒子がCMPコンディショニングに含まれない。したがって、このCMPコンディショナーの性能は、低CTEの基材アンバーを有するCMPコンディショナーほど優れていない。
【0032】
実施例2:
この実施例では、CMPコンディショナーが、金属結合剤によって低CTEの基材に結合された研磨粒子を含む研磨工具から形成された。特に、研磨粒子はダイヤモンド粒子であり、金属結合剤はNICROBRAZEであり、また低CTEの基材はアンバーであった。NICROBRAZEがアンバーに加えられ、ダイヤモンド粒子がNICROBRAZEに加えられて、そのままの研磨工具が形成された。そのままの研磨工具が、オーブン内で約260℃の温度で約8時間乾燥された。乾燥後、研磨工具を形成するために、そのままの研磨工具が真空炉内で約1020℃の所定のソーキング温度で約20分間焼成された。研磨工具の形成後、フッ素ドープのナノコンポジット被覆が研磨工具の作用表面に適用された。
【0033】
半導体ウェハを平坦化又は研磨するために使用されたAMAT Mira CMP MachineのCMPパッドをコンディショニングするために、この実施例で形成された研磨工具がCMPコンディショナーとして使用された。AMAT Mira CMP Machineに関する研磨パラメータ設定は、プラテン速度、ウェハヘッド速度、膜圧及びスラリー量を含んでおり、一方、コンディショニングパラメータ設定はモード、圧下力及びディスクヘッド速度を含んでいた。この実施例では、プラテン速度は毎分93回転(RPM)に設定され、ウェハヘッド速度は87RPMに設定され、膜圧は1平方インチ当たり3ポンド(PSI)に設定され、スラリー量は毎分200ミリリットル(ml/分)に設定され、モードはin−situであり、圧下力はフォース当たり7ポンド(lbf)に設定され、ディスクヘッド速度は93RPMに設定された。
【0034】
図8Aと図8Bは、この実施例で形成されたCMPコンディショナーによってコンディショニングされたAMAT Mira CMP Machineによって研磨されたウェハに関するウェハ均一性を示したプロットである。特に、図8Aは、研磨動作後にウェハの縁部からウェハの中央まで、及び他の縁部(中央からの距離(DFC))まで測定されるようなCMP機によるウェハの除去率(RR)のプロット80を示している。同様に、図8Bは、RR対DFCのプロット85を示しているが、より多数のウェハが特定の異なる回数研磨された後のプロットを示している。特に、図8Bは、最大999のウェハを研磨するためにAMAT Mira CMP Machineが使用された後の研磨結果を示している。ウェハ21、ウェハ137、ウェハ337、ウェハ496、ウェハ676、及びウェハ999を研磨した後に、測定が行われた。図8Aと図8Bのプロットの両方は、この実施例で形成されたCMPコンディショナーによって補助されたAMAT Mira CMP Machineが、ウェハの一方の縁部からウェハの中央まで、及びウェハの他方の縁部まで測定されたような平坦かつ一貫したウェハ形状を生成したことを示している(各研磨動作を実行した後にウェハを走査するために、完全な点プローブを使用することによって、図8Aと図8Bにプロットした測定が得られたことに留意されたい)。これらの結果は、ダイヤモンド粒子、NICROBRAZE及びアンバーから形成され、かつフッ素ドープのナノコンポジット被覆で被覆されたCMPコンディショナーが、一貫して平坦であるより均一なウェハ形状をもたらすようにウェハ形状に直接影響を及ぼすことを実証している。
【0035】
図8Aと図8Bに示した結果が繰り返し可能であることを保証するために、この実施例について上述したような他のCMPコンディショナーが製造され、かつ同一の機械パラメータ設定下でウェハを研磨するために同一のAMAT Mira CMP Machineと連係して使用された。これらのウェハのウェハ形状の測定が図9のプロット90に示されている。特に、図9は、この実施例のCMPコンディショナーによって補助されたAMAT Mira CMP Machineが、ウェハの一方の縁部からウェハの中央まで、及びウェハの他方の縁部まで測定されるような平坦かつ一貫したウェハ形状を生成したことを再び示している。より具体的には、図9は、約18時間の試験に及んだ1000のウェハの研磨動作にわたって、ウェハ形状が一貫して平坦なままであったことを示している。したがって、図9のプロット90は、ダイヤモンド粒子、NICROBRAZE及びアンバーから形成され、かつフッ素ドープのナノコンポジット被覆で被覆されたCMPコンディショナーに関する図8Aと図8Bの結果が繰り返し可能であったことを示しており、またこのCMPコンディショナーが一貫した均一なウェハ形状の生成を補助したことを実証している。
【0036】
図10Aと図10Bは、ダイヤモンド粒子、NICROBRAZE及びアンバーとから形成され、かつフッ素ドープのナノコンポジット被覆で被覆されたCMPコンディショナーが、ウェハの研磨に対しどのようにプラスの効果を有するかを示す他のプロットを示している。特に、図10Aは、この実施例のAMAT Mira CMP Machine及びCMPコンディショナーで研磨されたウェハの数に対する除去率(RR)のプロット100を示している。特に、図10Aは、0〜1000のウェハのRRが安定しかつ一貫していたことを示している。図10Bは、研磨されたウェハの数に対するRRの範囲を示したプロット110を示している。本明細書に使用されているように、RRの範囲は最大RRから最小RRを引いたものである。図10Bに示したように、RRの範囲は1000のウェハの研磨にわたって最小であり、このことは、非常に安定した除去率を示している。このことは、ダイヤモンド粒子、NICROBRAZE及びアンバーから形成され、かつフッ素ドープのナノコンポジット被覆で被覆されたCMPコンディショナーが、一貫して平坦であるより均一なウェハ形状をもたらすようにウェハ形状に直接影響を及ぼすことを実証している。
【0037】
好ましい実施形態と関連して、本開示について特に図示しかつ説明してきたが、変更及び修正が当業者に想起されることが認識されるであろう。したがって、添付の特許請求の範囲は、本開示の真の精神内に含まれるこのようなすべての修正及び変更を網羅すると意図されることを理解すべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属結合剤によって低熱膨張係数(CTE)の基材に結合された研磨粒子を含む研磨工具であって、約0.1μm/m−℃〜約5.0μm/m−℃の範囲の全体的なCTEミスマッチがあり、前記全体的なCTEミスマッチが前記研磨粒子及び前記金属結合剤のCTEミスマッチと、前記低CTEの基材及び前記金属結合剤のCTEミスマッチとの差である研磨工具。
【請求項2】
前記研磨粒子が約1.0μm/m−℃〜約8.0μm/m−℃の範囲のCTEを有する、請求項1に記載の研磨工具。
【請求項3】
前記金属結合剤が約5.0μm/m−℃〜約20.0μm/m−℃の範囲のCTEを有する、請求項1に記載の研磨工具。
【請求項4】
前記低CTEの基材が約1.0μm/m−℃〜約10.0μm/m−℃の範囲のCTEを有する、請求項1に記載の研磨工具。
【請求項5】
前記研磨粒子が、酸化物、ホウ化物、炭化物、窒化物、ダイヤモンド粒子及びcBN、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1に記載の研磨工具。
【請求項6】
前記研磨粒子が、単一のダイヤモンド粒子、多結晶ダイヤモンド粒子、アルミナ、Si、ジルコニア、cBN、SiC、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1に記載の研磨工具。
【請求項7】
前記金属結合剤が、ろう付け材料、金属粉末結合材料、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1に記載の研磨工具。
【請求項8】
前記低CTEの基材が、アンバー、スーパーアンバー及びコバール、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1に記載の研磨工具。
【請求項9】
前記低CTEの基材が、アンバー36、スーパーアンバー及びコバール、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項8に記載の研磨工具。
【請求項10】
前記低CTEの基材のCTEが、前記研磨粒子のCTEの約100%以下だけ異なる、請求項1に記載の研磨工具。
【請求項11】
前記低CTEの基材のCTEが前記研磨粒子のCTEの約50%以下だけ異なる、請求項10に記載の研磨工具。
【請求項12】
前記低CTEの基材のCTEが前記研磨粒子のCTEの約20%以下だけ異なる、請求項11に記載の研磨工具。
【請求項13】
前記工具が化学機械研磨(CMP)のコンディショナーを備える、請求項1に記載の研磨工具。
【請求項14】
前記CMPコンディショナーが約150μm以下の表面トポグラフィー平坦度を有する、請求項13に記載の研磨工具。
【請求項15】
前記CMPコンディショナーが約100μm以下の表面トポグラフィー平坦度を有する、請求項14に記載の研磨工具。
【請求項16】
前記CMPコンディショナーが約70μm以下の表面トポグラフィー平坦度を有する、請求項15に記載の研磨工具。
【請求項17】
前記CMPコンディショナーが、前記CMPコンディショナーの作用表面に適用された被覆を備える、請求項13に記載の研磨工具。
【請求項18】
前記被覆が耐食性である、請求項17に記載の研磨工具。
【請求項19】
前記被覆が、フッ素ドープのナノコンポジット被覆及び疎水性ポリマー被覆からなる群から選択される、請求項17に記載の研磨工具。
【請求項20】
前記フッ素ドープのナノコンポジット被覆及び前記疎水性ポリマー被覆が1つ以上の追加のドーパントを含む、請求項19に記載の研磨工具。
【請求項21】
前記被覆が疎水性である、請求項17に記載の研磨工具。
【請求項22】
前記被覆が親水性である、請求項17に記載の研磨工具。
【請求項23】
研磨工具を形成する方法であって、
低熱膨張係数(CTE)の基材を予備成形物として用意するステップと、
金属結合剤を前記低CTEの基材に適用するステップと、
研磨粒子を前記金属結合剤に適用して、そのままの研磨工具を形成するステップであって、約0.1μm/m−℃〜約5.0μm/m−℃の範囲の全体的なCTEミスマッチがあり、前記全体的なCTEミスマッチが前記研磨粒子及び前記金属結合剤のCTEミスマッチと、前記低CTEの基材及び前記金属結合剤のCTEミスマッチとの差であるステップと、
前記そのままの研磨工具をオーブンで乾燥するステップと、
前記そのままの研磨工具を炉内で所定の燃成温度で焼成して、前記研磨工具を形成するステップと、
を含む方法。
【請求項24】
前記研磨工具が約150μm以下の表面トポグラフィー平坦度を有する、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記研磨工具が約100μm以下の表面トポグラフィー平坦度を有する、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記研磨工具が約70μm以下の表面トポグラフィー平坦度を有する、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
被覆を前記研磨工具の作用表面に適用するステップをさらに含む、請求項23に記載の方法。
【請求項28】
前記被覆が耐食性である、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記被覆が、フッ素ドープのナノコンポジット被覆及び疎水性ポリマー被覆からなる群から選択される、請求項27に記載の方法。
【請求項30】
前記フッ素ドープのナノコンポジット被覆及び前記疎水性ポリマー被覆が1つ以上の追加のドーパントを含む、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記被覆が疎水性である、請求項27に記載の方法。
【請求項32】
前記被覆が親水性である、請求項27に記載の方法。
【請求項33】
前記研磨粒子が約1.0μm/m−℃〜約8.0μm/m−℃のCTE範囲を有する請求項23に記載の方法。
【請求項34】
前記金属結合剤が約5.0μm/m−℃〜約20.0μm/m−℃の範囲のCTEを有する、請求項23に記載の方法。
【請求項35】
前記低CTEの基材が約1.0μm/m−℃〜約10.0μm/m−℃の範囲のCTEを有する、請求項23に記載の方法。
【請求項36】
前記低CTEの基材のCTEが前記研磨粒子のCTEの約100%以下だけ異なる、請求項23に記載の方法。
【請求項37】
前記低CTEの基材のCTEが前記研磨粒子のCTEの約50%以下だけ異なる、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
前記低CTEの基材のCTEが前記研磨粒子のCTEの約20%以下だけ異なる、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
前記研磨粒子が、酸化物、ホウ化物、炭化物、窒化物、ダイヤモンド粒子、cBN、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項23に記載の方法。
【請求項40】
前記研磨粒子が、単一のダイヤモンド粒子、多結晶ダイヤモンド粒子、アルミナ、Si、ジルコニア、cBN、SiC、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項23に記載の方法。
【請求項41】
前記金属結合剤が、ろう付け材料、金属粉末結合材料、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項23に記載の方法。
【請求項42】
前記低CTEの基材が、アンバー、スーパーアンバー及びコバール、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項23に記載の方法。
【請求項43】
前記低CTEの基材が、アンバー36、スーパーアンバー及びコバール、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
化学機械研磨(CMP)パッドをコンディショニングする方法であって、
前記CMPパッドの作用表面と研磨工具とを接触させるステップであって、前記研磨工具が、金属結合剤によって低熱膨張係数(CTE)の基材に結合された研磨粒子を含み、約0.1μm/m−℃〜約5.0μm/m−℃の範囲の全体的なCTEミスマッチがあり、前記全体的なCTEミスマッチが前記研磨粒子及び前記金属結合剤のCTEミスマッチと、前記低CTEの基材及び前記金属結合剤のCTEミスマッチとの差であるステップと、
前記CMPパッドの前記作用表面を研磨工具で磨き直して、前記CMPパッドをコンディショニングするステップと、
を含む方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9】
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【図10A】
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【図10B】
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【公表番号】特表2012−532767(P2012−532767A)
【公表日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−520812(P2012−520812)
【出願日】平成22年7月16日(2010.7.16)
【国際出願番号】PCT/US2010/042267
【国際公開番号】WO2011/009046
【国際公開日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【出願人】(391010770)サンーゴバン アブレイシブズ,インコーポレイティド (87)
【出願人】(507169495)サン−ゴバン アブラジフ (41)
【Fターム(参考)】