説明

COガスセンサの出力電流の制御方法及びCOガス検出装置

【課題】 時間の経過により生じるp−nセンサ出力電流値の低下による影響を低減して正確にCOガスを検出できるCOガスセンサの出力電流の制御方法を提供する。
【解決手段】 p型半導体とn型半導体とを接触させて形成したp−nセンサに電圧を印加した状態で被検ガスを接触させ、p−nセンサの出力電流値を測定することにより被検ガス中の一酸化炭素を検知するCOガスセンサの出力電流の制御方法であって、p−nセンサに順又は逆方向のバイアス電圧を所定時間印加することにより、p−nセンサの出力電流を増減させるCOガスセンサの出力電流の制御方法。バイアス電圧の極性は、p−nセンサの出力電流計測時にセンサに印加する電圧と逆の極性であることが好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、p型半導体とn型半導体とを接触させて形成したp−nセンサを使用して被検ガス中の一酸化炭素(CO)を検出する際の出力電流の制御方法に関し、詳細には、p−nセンサの使用時間等に応じてバイアス電圧を印加することによりp−nセンサの出力電流を変化させて正確に被検ガス中のCOを検出するCOガスセンサの出力電流の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
被検ガス中のCOを検出するためのセンサとして、従来p−n半導体を検出素子として利用したp−nセンサが使用されている(例えば、特許文献1参照)。このセンサは、金属酸化物からなるn型半導体と、p型半導体とを接触させた状態で高温に保ち、両半導体の接触部に被検ガスを接触させると、被検ガスに含まれるCOガスの濃度によりセンサの抵抗値が変化することを利用してCOの検出を行っている。
【0003】
このp−nセンサは、CO濃度が一定であっても、通常の使用方法では時間の経過とともに出力電流値が低下する。
【0004】
p−nセンサの出力電流値の経時変化を図6に示す。図6に示すセンサ出力電流値は、CO濃度0ppm、電圧0.1V印加の条件で測定した値を示している。なお、センサ作動温度は340℃である。
【0005】
CO濃度0ppmのセンサ出力電流値は、被検ガスのCO検出を行う際のベースラインに相当する。図6においてはセンサ出力電流値は時間の経過とともに減少しているが、このように被検ガス接触時にベースラインが上方又は下方にシフトすると正確なCOガスの検出ができなくなる。このため、p−nセンサを用いたCOガスの検出においては、p−nセンサの出力電流の変化を改善する方法が必要になる。
【特許文献1】特許第3081244号公報(請求項1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、時間の経過に伴って生じるp−nセンサ出力電流値の変化を制御し、出力電流値を任意の値に保つことにより、出力電流の変化による影響を低減して正確にCOガスを検出できるCOガスセンサの出力電流の制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は鋭意研究を重ねた結果、p−nセンサに対し、バイアス電圧を所定時間印加するという簡単な方法によりセンサの出力電流を制御して、経時変化等による出力電流値の変化による影響を少なくして正確にCOガスが検出できることを見出した。
【0008】
なお、センサの出力電流計測時の電圧印加方向は、p型半導体側が(+)、n型半導体側が(−)となる方向(順方向)である。逆極性の電圧印加方向は、p型半導体側が(−)、n型半導体側が(+)となる方向(逆方向)である。
【0009】
バイアス電圧(−10、−3、0、+3、+10V)をp−nセンサに2時間印加した場合におけるバイアス電圧印加前後のセンサ出力電流値の変化率を図7に示す。センサ出力電流値の測定条件は、図6の場合と同様である。
【0010】
図7より、センサ出力電流値計測時の電圧に対して逆の極性のバイアス電圧(−10、−3V)を印加することにより、印加前に対し、印加後のセンサ出力電流を増加させることができることがわかる。一方、センサ出力電流値計測時と同じ極性のバイアス電圧(+3、+10V)を印加した場合、センサ出力電流は低下する。
【0011】
印加時間を変えて逆極性のバイアス電圧(−1、−3、−10V)を印加したときの印加前後のセンサ出力電流値の変化率を図8に示す。
【0012】
図8より、バイアス電圧の値、印加時間によって、センサ出力電流値の変化率は異なることがわかる。例えば、バイアス電圧が−10Vの場合では、印加時間が10秒程度でも充分に出力電流を変化させる効果を得ることができる。変化率を大きくする場合には、バイアス電圧の絶対値を大きくしたり、印加時間を長くすれば良い。
【0013】
このように、バイアス電圧値と印加時間とを適宜選択することにより、バイアス電圧印加前後のセンサ出力電流値の変化量を所望の値とすることができる。従って、p−nセンサの出力電流値が使用時間の増加に伴って低下した場合であっても、センサ出力電流値が増加するように選択したバイアス電圧を所定時間印加してから計測を行うことにより、経時変化による影響を低減して正確にCOガスを検出することができる。
【0014】
上記課題を解決する本発明は、以下に記載するものである。
【0015】
〔1〕 p型半導体とn型半導体とを接触させて形成したp−nセンサに電圧を印加した状態で被検ガスを接触させ、p−nセンサの出力電流値を測定することにより被検ガス中の一酸化炭素を検知するCOガスセンサの出力電流の制御方法であって、p−nセンサに順又は逆方向のバイアス電圧を所定時間印加することにより、p−nセンサの出力電流を増減させることを特徴とするCOガスセンサの出力電流の制御方法。
【0016】
〔2〕 p−nセンサに順方向のバイアス電圧を印加することにより出力電流を減少させ、逆方向のバイアス電圧を印加することにより出力電流を増加させる〔1〕に記載のCOガスセンサの出力電流の制御方法。
【0017】
〔3〕 バイアス電圧が、p−nセンサの出力電流計測時にp−nセンサに印加する電圧と逆方向である〔1〕又は〔2〕に記載のCOガスセンサの出力電流の制御方法。
【0018】
〔4〕 バイアス電圧が+1V以上又は−1V以下である〔1〕乃至〔3〕のいずれかに記載のCOガスセンサの出力電流の制御方法。
【0019】
〔5〕 COガスセンサが、p型半導体とn型半導体とを備えた各基板をスペーサーを介して無機接着剤で接着したものである〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載のCOガスセンサの出力電流の制御方法。
【0020】
〔6〕 p型半導体とn型半導体とを備えた各基板をスペーサーを介して無機接着剤で接着することによりp型半導体とn型半導体とを接触させてなるp−nセンサ。
【0021】
〔7〕 p−nセンサと、p−nセンサの電圧印加用電源であって、p−nセンサに順又は逆方向のバイアス電圧を所定時間印加する手段を有する電圧印加用電源と、p−nセンサの出力電流値を計測する電流計と、p−nセンサのp型素子及びn型素子を所定温度に加熱するヒータと、ヒータ駆動用電源とを有するCOガス検出装置。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、センサ出力電流計測時とは逆極性のバイアス電圧をp−nセンサに所定時間印加することによりセンサ出力電流値を増加させることができることから、p−nセンサの出力電流値の経時変化による影響を低減して正確に被検ガス中のCOを検出できる。バイアス電圧を印加して使用することにより、p−nセンサを従来より長期間に亘って使用できる。また、センサ出力電流計測時と同極性のバイアス電圧を一定時間印加することによりセンサ出力電流値を低下させることができることから、仮にp−nセンサの出力電流値が増加した場合であってもセンサの出力電流を制御して容易に改善できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
本発明に使用するp−nセンサの一例につき、以下図面を参照して詳細に説明する。
【0024】
図1(A)はp−nセンサのp型素子部を示す平面図で、図1(A)に示すp型素子部の正面図を図1(B)に、底面図を図1(C)に示す。
【0025】
図1中、1はp型素子部である。2はp型素子用基板で、その形状は、一の面の一端側と他端側に沿って設けられた一対の支持部4a、4bを有する略板状に形成されている。p型素子用基板2は、アルミナ等の耐熱性及び絶縁性を有するセラミックス基板である。p型素子用基板2の上面(支持部4a、4bを形成した面)には、p型素子電極6が形成され、更にp型素子電極6上にはp型半導体素子8が載置されている。p型素子電極6は略正方形の板状で、p型素子用基板2の上面上に、支持部4a、4bとの間に支持部と密接して形成されている。p型素子8は円盤状に形成され、p型素子電極6の中央部に載置される。p型素子電極6は、Auペースト等で形成した導電性薄膜を焼成したものである。p型素子8は、CuOを母体とする金属酸化物焼成体で形成された半導体素子である。p型素子電極6に接続するリード線9は、p型素子電極6と不図示の外部電流計又は電源とを接続するリード線である。
【0026】
p型素子用基板2の下面には、ヒータパタン10が形成されている。
【0027】
ヒータパタン10は、白金等の電気抵抗体薄膜を蛇行させて焼成したものである。ヒータパタン10はp型素子用基板2の下面に直接形成され、その全体はガラスオーバーコート層11により被覆されている。ヒータパタン10の両端には、ヒータパタンに電力を供給するためのヒータ電極12、14がp型素子用基板2の下面に設けられている。それぞれの電極には、外部電源(不図示)と接続するリード線16、18が接続されている。
【0028】
次に、p型素子部と一対となってp−nセンサを形成するn型素子部の平面図を図2(A)に、正面図を図2(B)に、底面図を図2(C)に示す。
【0029】
図2中、21はn型素子部である。n型素子用基板22は厚さが均一な板状に形成され、その材質はp型素子用基板2と同様である。n型素子用基板22の一の面には、基板側から順にn型素子電極26、n型素子28が積層されている。n型素子電極26は、円盤状の素子電極部32と、素子電極部32の周縁から接線方向に突き出した信号取り出し電極部34とを一体に形成してなる。素子電極部32はn型素子用基板22の中央部に位置し、信号取り出し電極部34は素子電極部32とn型素子用基板22の一端とを連絡する。n型素子電極26は、p型素子電極6と同様にAuペースト等で形成した導電性薄膜を焼成したものである。n型素子28はp型素子8と直径がほぼ等しい円盤状に形成され、n型素子電極26上に、素子電極部32に重ねて載置されている。n型素子28は、ZnOを母体とする金属酸化物焼成体で形成された半導体素子である。
【0030】
信号取り出し電極部34に接続するリード線40は、不図示の外部電流計又は外部電源と接続するリード線である。
【0031】
n型素子用基板22の下面には、p型素子用基板2と同様に、ガラスオーバーコート層31で被覆されたヒータパタン30が形成され、その両端にはヒータパタン30に電力を供給するためのヒータ電極42、44が設けられている。それぞれの電極には、外部電源(不図示)と接続するリード線46、48が接続されている。
【0032】
p型素子部1とn型素子部21とを接着して形成したp−nセンサの平面図、正面図、底面図、右側面図をそれぞれ図3(A)〜(D)に示す。
【0033】
図3中、100はp−nセンサで、p型素子部1とn型素子部21とからなり、p型素子用基板2の支持部4a、4bと、n型素子用基板22の素子形成面とを無機接着剤36a、36bにより接着してなる。p型素子用基板2の支持部4a、4bは、その高さが、p型素子電極6、p型素子8、n型素子電極26、n型素子28を積層した厚さよりわずかに低く形成されている。そのため、p型素子部1とn型素子部21との接着により、p型素子8とn型素子28とは密着した状態で接合する。支持部4a、4bはスペーサーの役割を果たしている。
【0034】
p型素子部1とn型素子部21との接着に使用する無機接着剤36a、36bとしては、市販品として、例えば、アロンセラミックスD(東亞合成社製)、セラマボンド865、同618、同813A、同835、同671、同569(以上、Aremco Products社製)等を使用できる。
【0035】
なお、図3においては、ヒータパタンをp−nセンサ100の上面と下面の両方に形成した場合を示したが、ヒータパタンはp型素子用基板2、n型素子用基板22の少なくともいずれか一方に形成してあればよく、従ってp−nセンサの少なくとも片面に形成してあればよい。
【0036】
p型素子8、n型素子28はそれぞれCuO、ZnOを母材とするが、添加物としてはいずれも従来公知のものが使用できる。
【0037】
p−nセンサの他の例を示す平面図及び正面図を、それぞれ図4(A)及び(B)に示す。図4(A)及び(B)は、リード線については省略してある。
【0038】
図4中、200はp−nセンサである。p−nセンサ200においては、厚さが均一に形成されたp型素子用基板202とn型素子用基板222とを、これらの基板を対向させた状態で、それぞれの基板の一端側と他端側に配置した一対のスペーサー204a、204bを介して無機接着剤236により接着している。p型素子用基板202とn型素子用基板222の間には、p型素子用基板202側から順に、p型素子電極206、p型素子208、n型素子228、n型素子電極216が積層されている。p型素子用基板202の外側面には、ヒータパタン210とヒータ電極212、214が形成され、n型素子用基板222の外側面には、ヒータパタン218とヒータ電極220、221が形成されている。なお、図3中、211と213はガラスオーバーコート層である。
【0039】
図3に示すp−nセンサ100を用いてCOガスを検出する場合につき、図5のCOガス検出装置の構成を示す回路図を参照して以下説明する。
【0040】
リード線16、18、46、48に接続するヒータ駆動用電源から、ヒータ電極12と14の間、42と44の間に所定の電力が供給され、これによりヒータパタン10、30が発熱してp型素子8及びn型素子28が動作温度(200〜400℃)に加熱される。
【0041】
一方、リード線9、40に接続する電圧印加用電源の電力は、p−nセンサ100のp型素子電極6、n型素子電極26に印加される。電圧印加用電源は、印加する電圧の極性を正又は負に変えることが可能である。
【0042】
通常時は、p型素子電極6とn型素子電極26にp−nセンサの出力電流値計測のための電圧を印加する。被検ガス中のCOガスがp型素子8とn型素子28の接合面に接触すると、接合面の電気抵抗が変化し、p型素子8とn型素子28との間を流れる電流値が変化する。この電流値の変化をセンサ出力計測用電流計で測定することにより、COガスが検出される。時間経過により、センサ出力電流値がシフトした場合に電圧印加用電源によりバイアス電圧を所定時間印加する処理を行い、シフトした電流値を改善する。電圧印加用電源によるバイアス電圧の印加は手動で行ってもよいし、タイマー等で行ってもよい。
【0043】
バイアス電圧値と印加時間は、上述したようにセンサの使用時間等に応じて適宜選択すればよい。バイアス電圧値は、その絶対値が1〜20Vの間が好ましく、1〜10Vの間となるように選択することがより好ましい。印加時間は5〜7200秒とすることが好ましく、5〜30秒とすることがより好ましい。
【0044】
p−nセンサ、順又は逆極性のバイアス電圧が印加可能な電圧印加用電源、電流計、p−nセンサ加熱用ヒータ、ヒータ駆動用電源を上記回路を構成して組み立てることによりCOガス検出装置とすることができる。
【実施例】
【0045】
実施例1
計測時の電圧として0.1Vを印加し、CO濃度0ppm中で350時間経過するまでp−nセンサの出力電流値を計測した。次いで、−10V、7200秒(2時間)の印加条件で、バイアス電圧印加処理を行った。その後、再びp−nセンサに0.1Vを印加し、センサの出力電流値を計測した。
【0046】
センサ出力電流値の経時変化と、測定開始時の出力電流値を100(%)としたときのセンサ出力電流値の変化率を図9に示す。350時間経過時の出力電流値は測定開始時に比較して約15%低下したが、バイアス電圧印加処理後には低下した電流値がほぼ100%に回復した。
【0047】
実施例2
計測時の電圧として0.1Vを印加し、CO濃度0ppm中でp−nセンサの出力電流値が測定開始時の電流値より5%減少するまでセンサ出力電流値を測定した。その状態で10分間経過した後、−10V、30秒の印加条件で、バイアス電圧印加処理を行った。その後、再びp−nセンサに0.1Vを印加し、センサの出力電流値を計測した。
【0048】
センサ出力電流値の経時変化を図10に示す。なお、図10において、縦軸のセンサ出力電流比は、測定開始時より5%減少したとき(時間0分)のセンサ出力電流値に対する計測したセンサ出力電流値の比の値を示している。
【0049】
図10より、センサ出力電流値が印加処理前に比較してバイアス電圧印加処理後に約5%上昇していることがわかる。このように、出力電流値のシフト量に応じて適切なバイアス電圧印加処理を行うことにより、センサの出力電流値を回復させることができ、センサの精度の維持が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明に使用するp−nセンサのp型素子部の一例を示す平面図(A)、正面図(B)、及び底面図(C)である。
【図2】本発明に使用するp−nセンサのn型素子部の一例を示す平面図(A)、正面図(B)、及び底面図(C)である。
【図3】図1に示すp型素子部と図2に示すn型素子部とを接着して形成したp−nセンサを示す平面図(A)、正面図(B)、底面図(C)、及び右側面図(D)である。
【図4】本発明に使用するp−nセンサの他の例を示す平面図(A)及び正面図(B)である。
【図5】本発明のCOガス検出装置の構成を示す回路図である。
【図6】p−nセンサ出力電流値の経時変化を示すグラフである。
【図7】バイアス電圧値を変化させてp−nセンサの出力電流値を測定したときのバイアス電圧印加前後のセンサ出力電流値の変化率を示すグラフである。
【図8】バイアス電圧印加時間に対するp−nセンサの出力電流値変化率を示すグラフである。
【図9】実施例1において測定したセンサ出力電流値とその変化率の経時変化を示すグラフである。
【図10】実施例2において測定したセンサ出力電流比の経時変化を示すグラフである。
【符号の説明】
【0051】
1 p型素子部
2、202 p型素子用基板
4a、4b 支持部
6、206 p型素子電極
8、208 p型素子
9、16、18、40、46、48 リード線
10、30、210、218 ヒータパタン
11、31、211、231 ガラスオーバーコート層
12、14、42、44、212、214、220、221 ヒータ電極
21 n型素子部
22、222 n型素子用基板
26、216 n型素子電極
28、228 n型素子
32 素子電極部
34 信号取り出し電極部
36a、36b、236 無機接着剤
100、200 p−nセンサ
204a、204b スペーサー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
p型半導体とn型半導体とを接触させて形成したp−nセンサに電圧を印加した状態で被検ガスを接触させ、p−nセンサの出力電流値を測定することにより被検ガス中の一酸化炭素を検知するCOガスセンサの出力電流の制御方法であって、p−nセンサに順又は逆方向のバイアス電圧を所定時間印加することにより、p−nセンサの出力電流を増減させることを特徴とするCOガスセンサの出力電流の制御方法。
【請求項2】
p−nセンサに順方向のバイアス電圧を印加することにより出力電流を減少させ、逆方向のバイアス電圧を印加することにより出力電流を増加させる請求項1に記載のCOガスセンサの出力電流の制御方法。
【請求項3】
バイアス電圧が、p−nセンサの出力電流計測時にp−nセンサに印加する電圧と逆方向である請求項1又は2に記載のCOガスセンサの出力電流の制御方法。
【請求項4】
バイアス電圧が+1V以上又は−1V以下である請求項1乃至3のいずれかに記載のCOガスセンサの出力電流の制御方法。
【請求項5】
COガスセンサが、p型半導体とn型半導体とを備えた各基板をスペーサーを介して無機接着剤で接着したものである請求項1〜4のいずれかに記載のCOガスセンサの出力電流の制御方法。
【請求項6】
p型半導体とn型半導体とを備えた各基板をスペーサーを介して無機接着剤で接着することによりp型半導体とn型半導体とを接触させてなるp−nセンサ。
【請求項7】
p−nセンサと、p−nセンサの電圧印加用電源であって、p−nセンサに順又は逆方向のバイアス電圧を所定時間印加する手段を有する電圧印加用電源と、p−nセンサの出力電流値を計測する電流計と、p−nセンサのp型素子及びn型素子を所定温度に加熱するヒータと、ヒータ駆動用電源とを有するCOガス検出装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2006−133007(P2006−133007A)
【公開日】平成18年5月25日(2006.5.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−320285(P2004−320285)
【出願日】平成16年11月4日(2004.11.4)
【出願人】(503360115)独立行政法人科学技術振興機構 (1,734)
【出願人】(000177612)株式会社ミクニ (332)
【出願人】(504409521)
【Fターム(参考)】