説明

ICタグ

【課題】製造コストの高騰を招くことがなく、ICチップの破損を防止できるICタグを提供する。
【解決手段】回路基材11と、前記回路基材11の回路電極にフリップチップ方式により接合材を用いて実装されたICチップ13と、前記回路基材11の回路面に設けられた保護層311とを備えたICタグ1であって、前記ICチップ13の周縁には、前記接合材の硬化体からなるフィレットが形成され、前記フィレットは、前記ICチップ13を補強する補強部を備え、前記補強部は、前記ICチップ13の側面を被覆するとともに、前記側面に沿った高さ寸法と前記ICチップ13の高さ寸法とが略等しくされた状態が、前記ICチップ13の実装面に沿った方向に所定寸法延長された形状に形成され、前記保護層311は、ウレタン系オリゴマーと、エネルギー線硬化性モノマーとを含んで構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ICタグに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、物品に貼り付けられたICタグを用いて、物品を識別したり管理する非接触式RFID(Radio Frequency Identification)が知られている。
このようなRFIDに使用されるICタグとしては、フリップチップ方式によりICチップを回路基材に実装する構成が知られている(例えば、特許文献1,2参照)。
【0003】
ところで、ICタグは、アンテナ回路、ICチップを、一対の可撓性のフィルム及びシートにより挟み込み、一方のフィルム、シートに粘着性のものを用いることにより、物品に貼り付けられる。
しかし、ICタグが物品の外側に貼り付けられている場合、例えば、物品を運搬する際、物品同士がぶつかり合うことにより、ICチップが衝撃を受け、この衝撃によってICチップが破損してしまうことがある。
このような破損を防止する方法として、熱硬化性樹脂を用いてアンテナ回路の電極にICチップを実装した後、ICチップの周縁部に光硬化性樹脂を塗布し、光硬化性樹脂を硬化させることにより、ICチップの耐衝撃性を向上させた技術が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
【0004】
また、ICタグの製造時や折曲げ時にもICチップが破損してしまうことがある。
このような破損を防止する方法として、ICチップモジュールの周囲を、有機過酸化合物の1種以上と、分子の末端又は側端に少なくとも1つ以上の重合性二重結合を有する化合物の1種以上と、プラスチゾルの1種以上とを主成分とする粘弾性流体状保護剤でモールドする技術が提案されている(例えば、特許文献4)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−174045号公報
【特許文献2】特開2003−92312号公報
【特許文献3】特開2005−33053号公報
【特許文献4】特開2000−148956号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献3に記載の技術では、熱硬化性樹脂によるICチップの実装後に、光硬化性樹脂をICチップの周縁に塗布し、さらに硬化させる必要があるため、ICタグの製造工程が煩雑化し、製造コストが高騰するという問題がある。
また、特許文献4に記載の技術では、ICチップがモールドされているものの、耐衝撃性が十分でないという問題がある。
【0007】
本発明の目的は、製造コストの高騰を招くことがなく、ICチップの破損を防止できるICタグを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、以下の構成を要旨とするものである。
(1)回路電極が形成された回路面を有する回路基材と、前記回路電極にフリップチップ方式により接合材を用いて実装されたICチップと、前記回路基材の回路面及び当該回路面と反対の面のうち少なくとも一方の面に設けられた保護層とを備えたICタグであって、前記ICチップの周縁には、前記接合材の硬化体からなるフィレットが形成され、前記フィレットは、前記ICチップを補強する補強部を備え、前記補強部は、前記ICチップの側面を被覆するとともに、前記側面に沿った補強部の高さ寸法と前記ICチップの高さ寸法とが略等しくされた状態が、前記ICチップの実装面に沿った方向に所定寸法延長された形状に形成され、前記保護層は、ウレタン系オリゴマーと、エネルギー線硬化性モノマーとを含んで構成されていることを特徴とするICタグ。
【0009】
(2)前記保護層のヤング率は、2.0×10Pa以上5.0×10Pa以下であることを特徴とする(1)に記載のICタグ。
(3)前記保護層を10%伸張させた場合の1分後の応力緩和率は、50%以上100%以下であることを特徴とする(1)又は(2)に記載のICタグ。
【発明の効果】
【0010】
本発明のICタグによれば、製造コストの高騰を招くことがなく、ICチップの破損を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施形態に係るICタグの断面図。
【図2】図1におけるICタグを構成するICインレットの平面図。
【図3】図2におけるICインレットを構成するICチップ周辺の断面図。
【図4】図3におけるICチップ周辺の平面図。
【図5】本発明の実施例におけるICインレットを示す平面図。
【図6】比較例としてのICチップ周辺の断面図。
【図7】本発明の実施例及び比較例におけるICチップを評価するために使用するローラの斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明によれば、フィレットが補強部を備えているので、ICチップに外力が作用しても、補強部で衝撃力を分散、吸収でき、ICチップの破損を防止することができる。また、フィレットが、ICチップと回路電極とを接合する接合材の硬化体として形成されているため、別途接着剤を使用する必要が無く、ICチップの補強を行うことができ、ICタグの製造工程の煩雑化を招くことが無く、製造コストが高騰することもない。さらに、回路基材の少なくとも一方の面を覆う保護層として、ウレタン系オリゴマーと、エネルギー線硬化性モノマーとを含むものを適用したので、この保護層で外部衝撃を吸収でき、ICチップの破損を防止できる。
【0013】
本発明では、前記保護層のヤング率は、2.0×10Pa以上5.0×10Pa以下であることが好ましい。
前記保護層のヤング率が2.0×10Pa未満であると、フィルムとしての成形性が十分でない場合があり、5.0×10Paを超えると、可撓性が十分でなく、折れやすくなるため、ICチップの破損を効率的に防止することができない場合があるからである。
また、本発明では、前記保護層を10%伸張させた場合の1分後の応力緩和率は、50%以上100%以下であることが好ましい。
応力緩和率が50%未満であると、効果的に衝撃吸収することができず、ICチップを破損から保護できない場合があるからである。
【0014】
[発明の実施の形態]
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。
(ICタグの構成)
図1に示すように、本実施形態のICタグ1は、パッシブ型のICタグであり、ICインレット10に対し、所定のタグ加工を施して得たタグ形状のものである。ICタグ1は、ICインレット10と、印字用表面シート20と、両面粘着シート31と、剥離シート32とを備える。
ICインレット10は、平板状の回路基材11と、回路基材11に形成された後述するアンテナ回路12及びICチップ13とを備える。
回路基材11としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリイミド、ポリカーボネートなどの合成樹脂フィルムや、上質紙、コート紙、グラシン紙、不織布などの紙材等のシート材料を用いることができる。回路基材11の厚さ寸法は、特に限定されるものではなく、用途に合わせて適宜選択されればよいが、例えば、5μm以上2000μm以下が好ましく、特に10μm以上500μm以下が好ましい。
【0015】
図1において、印字用表面シート20は、回路基材11のアンテナ回路12が形成された面と反対側の面に接着されており、ICインレット10を保護するものである。この印字用表面シート20には、例えば商品の情報等の可視情報が印刷される。印字用表面シート20の可視情報としては、例えば、商品情報(例えば商品番号や商品名等)、値段、バーコード、模様、マークが挙げられる。
また、印字用表面シート20としては、その表面に印字適性を有していることが好ましく、その材質は広く適用でき、例えば、合成樹脂フィルム、合成紙、不織布、紙を用いることができる。また、必要に応じて、これらに感熱記録、感圧記録、熱転写記録、レーザー光記録、インクジェット記録等の各種印字印刷を施すための被印字層を形成したものを用いることができる。
また、印字用表面シート20は、透明であっても良いし、又は不透明であっても良い。さらに、複数の印字用表面シート20を、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステルなどの接着剤や、粘着剤層312として挙げられる粘着剤と同様の粘着剤を用いて、積層したものを用いることができる。
【0016】
図1において、両面粘着シート31は、回路基材11のアンテナ回路12が形成された面に積層されている。
両面粘着シート31は、シート状の保護層311の表裏面に粘着剤を塗布して粘着剤層312及び貼付剤層313を形成したものである。
【0017】
保護層311は、ウレタン系オリゴマーとエネルギー線硬化性モノマーとを含む材料をエネルギー線硬化することより形成されている。
【0018】
ウレタン系オリゴマーとしては、例えば、エネルギー線重合性のウレタンアクリレート系オリゴマーを主剤とした樹脂組成、あるいはポリエン・チオール系樹脂等が好ましく用いられる。
ウレタンアクリレート系オリゴマーは、ポリカーボネート型、ポリエステル型またはポリエーテル型などのポリオール化合物と、多価イソシアナート化合物、例えば、イソホロンジイソシアナート、2,4−トリレンジイソシアナート、2,6−トリレンジイソシアナート、1,3−キシリレンジイソシアナート、1,4−キシリレンジイソシアナート、ジフェニルメタン4,4−ジイソシアナートなどを反応させて得られる末端イソシアナートウレタンプレポリマーに、末端にヒドロキシル基を有するアクリレートあるいはメタクリレート、例えば、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシブチルクリレート、2−ヒドロキシブチルメタクリレート、ポリエチレングリコールアクリレート、ポリエチレングリコールメタクリレートなどをさらに反応させて得られる。
このようなウレタンアクリレート系オリゴマーは、分子内にエネルギー線重合性の二重結合を有し、エネルギー線照射により重合硬化し、皮膜を形成する。ウレタンアクリレート系オリゴマーは、上述の化合物を複数組み合わせて形成されても良い。また、ウレタンアクリレート系オリゴマーの分子量は、概ね1000〜50000であり、好ましくは2000〜3000の範囲内にある。
ウレタンアクリレート系オリゴマーのみでは、粘度が高いために製膜が困難な場合がある。また、保護層311として適当な柔軟性等の物性が得られない場合がある。このため通常は、低粘度のエネルギー線重合性のモノマーを混合して製膜した後、これを硬化して基材フィルムを形成する。
【0019】
エネルギー線重合性モノマーは、分子内にエネルギー線重合性の二重結合を有する。エネルギー線重合性モノマーとしては、特に、比較的嵩高い基を有するアクリル酸エステル系化合物が好ましく用いられる。嵩高い基を有するアクリル酸エステル系化合物を用いると、後述するように、保護層311の応力緩和性が向上するからである。
ウレタンアクリレート系オリゴマーに混合するためのエネルギー線重合性モノマーの具体例としては、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、p−クレゾールエチレンオキシド変性(メタ)アクリレート、o−クレゾールエチレンオキシド変性(メタ)アクリレート、m−クレゾールエチレンオキシド変性(メタ)アクリレート、フェノールエチレンオキシド変性(メタ)アクリレート、ベンジルアクリレートなどの芳香族化合物、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシ(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、アダマンタン(メタ)アクリレートなどの脂環式化合物、もしくはテトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、モルホリンアクリレート、N−ビニルピロリドンまたはN−ビニルカプロラクタムなどの複素環式化合物が挙げられる。この中でも、好ましくはフェノキシエチルアクリレート、p−クレゾールエチレンオキシド変性アクリレートであり、特に好ましくはp−クレゾールエチレンオキシド変性アクリレートである。また、エネルギー線重合性モノマーとして、必要に応じて多官能(メタ)アクリレートを用いてもよい。これらのエネルギー線重合性モノマーは、ウレタンアクリレート系オリゴマー100重量部に対して、好ましくは5重量部〜900重量部、さらに好ましくは10〜500重量部、特に好ましくは30重量部〜200重量部の割合で用いられる。
【0020】
エネルギー線硬化型樹脂は、光重合開始剤を含有していても良い。光重合開始剤を含有することにより、重合硬化に必要なエネルギー線の照射量、照射時間を少なくすることができる。光重合開始剤としては、例えばベンゾフェノン、アセトフェノン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾイン安息香酸、ベンゾイン安息香酸メチル、ベンゾインジメチルケタール、2,4−ジエチルチオキサンソン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンジルジフェニルサルファイド、テトラメチルチウラムモノサルファイド、アゾビスイソブチロニトリル、ベンジル、ジベンジル、ジアセチル、2−クロールアンスラキノン、あるいは2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイドなどが挙げられる。これらの光重合開始剤は、エネルギー線硬化型樹脂100重量部に対して、好ましくは0.05重量部〜15重量部、さらに好ましくは0.1重量部〜10重量部の割合で用いられる。
【0021】
また、エネルギー線硬化型樹脂は、硬化による体積収縮のため硬化膜の密着性(キーイング)に乏しい。このため、エネルギー線硬化性粘着剤には、基材との密着性を向上させる目的で密着改良剤が配合される。密着改良剤としては、ポリエステル系やウレタン系などの比較的低分子量のポリマーあるいはオリゴマーが使用できる。
【0022】
保護層311の厚さは、両面粘着シート31に要求される性能等に応じて調整され、好ましくは20μm〜500μmであり、特に好ましくは50μm〜400μmである。保護層311の製膜方法としては、液状の樹脂(硬化前の樹脂、樹脂の溶液等)を、例えば、工程シート上に薄膜状にキャストし、その後、エネルギー線照射により硬化してフィルム化する。
【0023】
この保護層311のヤング率は、2.0×10Pa以上5.0×10Pa以下であることが好ましい。また、保護層311を10%伸張させた場合の1分後の応力緩和率は、50%以上100%以下であることが好ましい。
【0024】
粘着剤層312は、保護層311のアンテナ回路12側の面に設けられ、アンテナ回路12と実装されたICチップ13との凹凸に追従して封止する。粘着剤層312は、ICチップ13とアンテナ回路12とを保護層311に接着することができる充分な接着力があれば、その材質は特に限定されず広く適用でき、例えば、ゴム系、アクリル系、シリコーン系、ポリウレタン系の粘着剤を用いることができる。中でも、アクリル系粘着剤は接着力の面で優れているので、好ましい。
【0025】
貼付剤層313は、保護層311のアンテナ回路12と反対側の面に設けられ、ICタグ1と商品とを貼り合わせる。また、貼付剤層313は、ICタグ1を商品に貼り合わせることができれば、その材質は広く適用でき、例えば、粘着剤層312と同様の粘着剤を用いることができる。粘着剤層312と貼付剤層313の厚さ寸法は特に限定されないが、例えば、1μm以上300μm以下が好ましく、5μm以上150μm以下が更に好ましい。
なお、両面粘着シート31は、回路基材11のICチップ13が実装されていない面に積層されていても良いし、回路基材11の両面に積層されていても良い。
【0026】
剥離シート32は、両面粘着シート31の、アンテナ回路12に積層される面とは反対側の貼付剤層313に積層されている。剥離シート32は、商品などに貼り付ける前の状態においては、貼付剤層313とともに、回路基材11を保護する機能を担うものであり、必要により貼付剤層313に接する面に剥離剤層を設けることが好ましい。剥離シート32としては、例えば、ポリエチレンラミネート紙、コート紙、グラシン紙等の紙やポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等の合成樹脂フィルムを用いることができる。また、剥離シート32の剥離剤層に用いる剥離剤としては、例えば、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、長鎖アルキル系樹脂を用いることができる。
【0027】
(ICインレットの構成)
ICインレット10は、アンテナ回路12及びICチップ13を備える。図2に示すように、アンテナ回路12は、面状の回路線121と、3つの接続体122A,122B,122Cと、絶縁レジスト層123と、ジャンパ124とを備える。
【0028】
回路線121は、回路基材11の周縁に沿って所定回数巻回されて形成され、主としてアンテナ機能や電力供給機能を担う。なお、回路線121の巻き数は、受信する電磁波の周波数や、回路基材11の大きさに応じて適宜決定される。回路線121の形成方法としては、例えば、被覆銅線をループ状に巻く方法、導電性ペーストをループ状に印刷する方法、回路基材11にラミネートされた銅、アルミニウム等の導電性金属層をエッチングによりループ状に形成する方法が挙げられる。また、回路線121の形状は、ループ状に限らず、直線状のダイポール型など電波を受信できる形状であれば特に限定されない。
また、導電性ペーストとしては、金、銀、ニッケル、銅等の金属の粒子をバインダーあるいは有機溶剤に分散させたものが使用できる。バインダーとしては、例えば、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂が挙げられる。
【0029】
接続体122Aは、ループ状の回路線121の内側端部に形成され、接続体122Cは、ループ状の回路線121の外側端部に形成されている。また、接続体122Bは、ループ状の回路線121の外周に沿って形成されている。また、接続体122Bと接続体122Cとの間には、ICチップ13が配置されている。これら接続体122A,122B,122Cは、回路線121と同様に形成される。
【0030】
絶縁レジスト層123は、ジャンパ124と回路線121とを絶縁させるものであり、回路線121を横断するように覆っている。
絶縁レジスト層123を形成する材料としては、例えば、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、アクリルウレタン樹脂などを主成分とする絶縁性の樹脂を適用できる。
ジャンパ124は、回路線121の接続体122Aと接続体122Bとを電気的に接続する。ジャンパ124としては、例えば、金、銀、ニッケルなどの金属粒子を分散させた導電性ペースト又は導電性インクを適用できる。
また、ジャンパ124としては、接続体122Aと接続体122Bとに貫通孔を設け、ここに伝導性ペーストを埋め込み、回路基材11の裏側で接続体122Aと接続体122Bとを伝導性ペースト等で接続させた構成を適用しても良い。
【0031】
(ICチップの接続構造)
図2,3,4に示すように、ICチップ13は、IC電極131を備え、フリップチップ方式により接合材40を使用して回路電極125に実装されている。
回路電極125は、アンテナ回路12に2つ形成されている。一方の回路電極125は、接続体122BからICチップ13の略直下に延設するリード線14に接続されており、他方の回路電極125は、接続体122CからICチップ13の略直下に延設するリード線14に接続されている。
本実施形態では、回路線121のループ状の巻き線の外側でICチップ13を実装したが、内側や複数の巻き線の途中において実装しても良い。その場合には、接続体の位置や個数を適宜変化する必要がある。
【0032】
図3,4に示すように、ICチップ13は、平面視矩形状の板状体からなり、回路電極125に対向する実装面132と、この実装面132に略直交する側面133とを有する。
IC電極131は、ICチップ13の実装面132に形成され、バンプ134を介して接合材40により回路電極125に導通されている。接合材40は、ICチップ13の実装後、熱圧着されることで硬化体となり、ICチップ13と回路基材11との間、及び、ICチップ13の周縁に配置される。ICチップ13の周縁に配置された接合材40の硬化体は、フィレット41を形成している。
接合材40としては、例えば、ハンダ、異方導電性接着剤(ACA)、異方導電性ペースト(ACP)を適用できる。この異方導電性接着剤としては、金属粒子などを分散させたエポキシ樹脂などを主成分としたものなどを用いることができ、本実施形態では熱硬化型のエポキシ樹脂を主成分としたものを用いている。
【0033】
フィレット41は、ICチップ13の周縁からはみ出した接合材40の硬化体である。具体的に、フィレット41は、図3に示すように、上底部の長さ寸法をW2とし、下底部の長さ寸法をW1とした断面略台形形状に形成されており、ICチップ13を補強するための補強部42を備える。
補強部42は、図3に示すように断面略台形形状のフィレット41における、傾斜部を含む断面三角形を除く断面長方形の部分であり、ICチップ13の側面133を被覆する。また、補強部42は、ICチップ13の側面133に沿った高さ寸法とICチップ13の高さ寸法とが略等しくされた状態が、ICチップ13の実装面132に沿った方向に所定寸法(W2)延長された形状に形成されている。すなわち、補強部42は、ICチップ13の実装面132と反対側の面である上面135から、外側に延長するように形成された補強面421を有する。フィレット41の補強面421から先の形状は、直線状となっていて高さ寸法が先に行くに従って漸減する形状となっている。なお、フィレット41の補強面421から先の形状は、直線状に限らず、高さ寸法が先に行くに従って漸減した円弧状となっていてもよい。
【0034】
前記補強面421の長さ寸法(W2)とは、ICチップ13の周縁から補強面421の周縁端部までの距離であり、例えば、50μm以上800μm以下が好ましく、特に、100μm以上600μm以下が好ましい。前記長さ寸法(W2)が上記特定範囲内であれば、補強部42が外力による衝撃力をさらに良好に分散、吸収することができ、しかも、タクトタイムも短くすることができる。
図3に示すような前記長さ寸法(W2)は、図4に示すような長さ寸法(W2’)又は長さ寸法(W2”)であり、図4からも分かるように、矩形状のICチップ13の一辺から補強面421の周縁端部までの長さ寸法(W2’)よりも、矩形状のICチップ13の角隅部から補強面421の周縁端部までの長さ寸法(W2”)の方が短くなる。
【0035】
また、図3に示すような、ICチップ13の周縁からフィレット41の周縁端部までの長さ寸法(W1)は、100μm以上が好ましく、より好ましくは100μm以上1000μm以下であり、特に、110μm以上800μm以下が好ましい。その理由は、以下の通りである。
すなわち、前記フィレット41の長さ寸法(W1)が100μm未満の場合、補強部42の面積を十分に確保できないため、ICチップ13の周囲を十分に保護することができない場合がある。
一方、長さ寸法(W1)が1000μmを超える場合、接合材40の量が多すぎてしまい、接合材40の硬化に時間がかかるため、タクトタイムが長くなり、生産性が低下する場合がある。また、加熱温度を上げてタクトタイムを短くすると、接合材40が急激に加熱されて突沸し、フィレット41内部にボイドを生じさせることがあり、フィレット41の強度を十分に確保できず、ICチップ13を十分に保護することができない場合がある。
さらに、硬化した接合材40は、硬いために1000μmを超えるフィレット41の場合には、ICインレット10さらにはICタグ1のフレキシブル性が損なわれる場合がある。
【0036】
図3に示すような長さ寸法(W1)は、図4に示すような長さ寸法(W1’)又は長さ寸法(W1”)であり、図4からも分かるように、矩形状のICチップ13の一辺からフィレット41の周縁端部までの長さ寸法(W1’)よりも、矩形状のICチップ13の角隅部からフィレット41の周縁端部までの長さ寸法(W1”)の方が短くなる。
フィレット41の平面形状は、図4に示すように、真円となる場合もあるが、ICチップ13の形状や回路電極125の形状や接合材40の濡れ性などによって異なる場合がある。フィレット41の形状によっては、矩形状のICチップ13の角隅部からフィレット41の周縁端部までの長さ寸法(W1”)の方が、矩形状のICチップ13の一辺から補強面421の周縁端部までの長さ寸法(W2’)よりも短くなることがある。そのような場合であっても、ICチップ13の角隅部からフィレット41の周縁端部までの長さ寸法(W1”)は、100μm以上であることが好ましい。
【0037】
(ICチップの実装方法)
ICチップ13の実装は、フリップチップ方式により行われる。具体的には、回路基材11の回路電極125上に、接合材40を所定量塗布する。一方、ICチップ13に予めバンプ134を設けておき、回路基材11の回路電極125に、塗布された接合材40の上からICチップ13のバンプ134のある実装面132を押し付けて、接合材40の中にバンプ134を入り込ませる。その際、ICチップ13の周縁にも接合材40が行きわたる。そして、平板状の圧着板により回路基材11に向かってICチップ13を所定時間加熱圧着する。ここで、用いる圧着板としては、金属又は樹脂から形成され、ICチップ13の周縁のフィレットより大きな面積の平面部を有し、その平面部には接合材が接着しないように剥離処理を施したものが好ましい。その後、接合材40の硬化によりICチップ13の周縁にフィレット41が形成される。また、圧着板により、ICチップ13を加熱圧着する際に、ICチップ13の周縁には補強面421も形成される。
なお、フリップチップ方式による実装方法としては、例えば、ESC工法、C4工法、超音波フリップチップ工法などが挙げられる。
【0038】
(実施形態の効果)
本実施形態に係るICタグ1によれば、補強部42が、ICチップ13の上面135から連続するように所定の長さ寸法(W2)延びる補強面421を備えるため、ICチップ13に外力が作用しても、補強部42で衝撃力を吸収でき、ICチップ13の破損を防止できる。また、フィレット41がICチップ13と回路電極125とを接合する接合材40の硬化体として形成されているため、別途接着剤を使用する必要が無く、ICチップ13の製造工程の煩雑化を招くことが無く、製造コストが高騰することもない。さらに、本実施形態に係るICタグ1に設けられる両面粘着シート31として、ウレタン系オリゴマーと、エネルギー線硬化性モノマーとを含む保護層311を有するものを適用したので、ICチップ13の破損をさらに良好に防止できる。
【0039】
(実施形態の変形)
尚、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、以下に示すような変形をも含むものである。
前記実施形態では、ICタグとして、非接触式のRFIDに使用可能なICタグを例示したが、RFIDモジュールとしても適用することができる。また非接触ICカードやICカードモジュールとしても同様に適用することができる。
また、本実施形態では、パッシブ型のICタグを用いたが、アクティブ型でも良い。
【実施例】
【0040】
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定されるものではない。
(実施例1)
実施例1のICタグを、アンテナ回路の作製工程と、ICインレットの作製工程と、ICタグの加工工程とにより作製した。
(アンテナ回路の作製工程)
図5に示すように、回路基材11として、銅箔/PET(ポリエチレンテレフタレート)貼り合わせ品であるニカフレックス(ニッカン工業(株)製(銅/PET=35μm/50μm))を使用した。この回路基材11に、スクリーン印刷法にてエッチングレジストパターンを印刷した。その後、エッチングにて不要な銅箔を除去し、回路線121、接続体122A,122B,122Cを作製した。その後、回路線121の接続体122Aと接続体122Bとを結合するために、絶縁レジストインク(日本アチソン(株)製、製品名:ML25089)を用いて回路線121上に絶縁レジスト層123を形成してその上に、銀ペースト材(東洋紡績(株)製、製品名:DW250L−1)を用いてジャンパ124を形成した。ジャンパ124の形成には、スクリーン印刷法を用いた。これにより、アンテナ回路12を作製した。
【0041】
(ICインレットの作製工程)
ICインレット10を、作製されたアンテナ回路12へRFID−ICチップ13(NXPセミコンダクターズ(株)製、製品名:IcodeSLI)をフリップチップ方式により実装することにより作製した。実装には、フリップチップ実装機(九州松下電器(株)製、製品名:FB30T−M)を用いた。接合材には、通常の1.5倍の塗布量(0.27mg)の異方導電性ペースト(ACP、京セラケミカル(株)製、製品名:TAP0602F)を使用した。そして、ACPへの加熱温度がICチップ13において220℃、ICチップ13への荷重が2N(200gf)、加圧加熱時間が7秒間となるような条件で、実装を行った。
実装後、ACPの硬化体により、ICチップ13の周縁に338μm程度広がったフィレットが形成された。すなわち、ICチップ13の角隅部から周縁端部までの長さ寸法(W1”)が338μmのフィレットが形成された。
このフィレットには、ICチップ13の高さ寸法(160μm)と同じ高さ寸法を有する補強部が形成されていた。また、補強部は、ICチップ13の上面から、当該上面に沿った方向(ICチップの実装面に沿った方向)に所定寸法延長された補強面を有していた。この補強面は、当該補強面の周縁端部からICチップ13の一辺までの長さ寸法(W2’)が305μm、前記周縁端部からICチップ13の角隅部までの長さ寸法(W2”)が300μmとなる形状を有していた。
【0042】
(ICタグの加工工程)
ICインレット10のICチップ13の実装面に、ウレタン系オリゴマー及びエネルギー線硬化性モノマーを含む厚さ寸法が80μmの保護層と、この保護層の表裏面に形成された粘着剤層及び貼付剤層とを有する両面粘着シートを貼り合わせた。具体的に、保護層として、ヤング率が250MPaであり、当該保護層を10%伸張させた場合の1分後の応力緩和率が90.9%であり、25℃における損失正接(tanδ=損失弾性率/貯蔵弾性率)が0.6のウレタン系樹脂(重量平均分子量5000の反応性基を有しないウレタンオリゴマー(荒川化学社製)50質量部と、密着改良剤としてポリエステルオリゴマー10質量部と、エネルギー線硬化性モノマーとしてフェニルヒドロキシプロピルアクリレート40質量部とを配合したもの)を用いた。
また、ICインレット10のICチップ13を実装していない面には、表示層として印字用表面シートを貼り合わせICタグを加工した。ここで、印字用表面シートには、FR4415−50(リンテック(株)製、製品名)を使用した。
なお、実施例1〜4および比較例1〜5において保護層のヤング率、応力緩和率、及び、tanδは、以下の方法により測定されたものであり、測定試料の寸法は、4mm(幅)×15mm(長さ)である。
ここで、tanδは、材料が変形する際に材料がどのくらいエネルギーを吸収するか(熱に変わる)を示すものである。このtanδの値が大きいほど、エネルギーを吸収し、衝撃緩衝試験では反発弾性率が小さくなり破損しにくくなる。
(1)ヤング率
万能引張試験機(SHIMADZU社製オートグラフAG−10kNIS)を用いて、15mm×140mmにカットした基材フィルムをチャック間が15mm×100mmになるように設置し、速度200mm/minでJISK-7172に準拠して測定した。
(2)応力緩和率
万能引張試験機(SHIMADZU社製オートグラフAG−10kNIS)を用いて、15mm×140mmにカットした基材フィルムをチャック間が15mm×100mmになるように設置し、速度200mm/minで引っ張り、10%伸張時の応力Aと、伸張停止の1分後の応力Bとから(A−B)/A×100(%)により算出した。
(3)tanδ
自動動的粘弾性測定器(東洋ボールドウィン社製、レオバイブロンDDV−II−EP V−1166)を使用し、周波数1Hzにおける23℃の貯蔵弾性率と損失弾性率の値より、次式を用いてtanδを算出した。
tanδ=損失弾性率E”/貯蔵弾性率E’
同様の方法により、ICタグを5枚作製した。作製したICタグは、ハンディーRW(Welcat(株)製、製品名:XIT−150−BR)にて動作確認を実施した。
【0043】
(実施例2)
保護層の厚さ寸法を105μmに変更したこと以外は、実施例1と同様の条件でICタグを5枚作製した。
【0044】
(実施例3)
保護層の厚さ寸法を160μmに変更したこと以外は、実施例1と同様の条件でICタグを5枚作製した。
【0045】
(実施例4)
保護層の厚さ寸法を300μmに変更したこと以外は、実施例1と同様の条件でICタグを5枚作製した。
【0046】
(比較例1)
ACP(接合材)の塗布量を通常の量(0.18mg)に変更したこと以外は、実施例1と同様の条件でICタグを5枚作製した。なお、実装後、ACPの硬化体により、ICチップの周縁に88μm広がったフィレットが形成された。また、図6に示すように、フィレット41Aの高さ寸法は、ICチップ13の高さ寸法(160μm)よりも小さい144μmであり、補強部は形成されなかった。
【0047】
(比較例2)
両面接着シートとして、保護層がPP(ポリプロピレン)からなるもの(リンテック(株)製、製品名:KEP70WA PM 8KX)を用いたこと以外は、実施例1と同様の条件でICタグを5枚作製した。なお、保護層は、厚さ寸法が80μm、ヤング率が180MPa、応力緩和率が36.0%、tanδが0.2であった。
【0048】
(比較例3)
両面接着シートとして、保護層がEMAA(エチレンメタクリル酸共重合樹脂(メタクリル酸含有20重量%))からなるものを用いたこと以外は、実施例1と同様の条件でICタグを5枚作製した。なお、保護層は、厚さ寸法が80μm、ヤング率が800MPa、応力緩和率が49.2%、tanδが0.3であった。
【0049】
(比較例4)
両面接着シートとして、保護層がPEN(ポリエチレンナフタレート)からなるものを用いたこと以外は、実施例1と同様の条件でICタグを5枚作製した。なお、保護層は、厚さ寸法が80μm、ヤング率が4800MPa、応力緩和率が30.0%、tanδが0.05であった。
【0050】
(比較例5)
両面接着シートとして、保護層がPET(ポリエチレンテレフタレート)からなるものを用いたこと以外は、実施例1と同様の条件でICタグを5枚作製した。なお、保護層は、厚さ寸法が80μm、ヤング率が5200MPa、応力緩和率が25.0%、tanδが0.01であった。
【0051】
表1に、実施例1〜4及び比較例1〜5におけるフィレット形状及び補強部の有無を示す。
【0052】
【表1】

【0053】
(評価方法)
実施例1〜4及び比較例1〜5のICチップを、以下の手順(1)〜(3)により評価した。
(1)図5に示すように、ステンレス板((株)日本バルテック製、製品名:SUS304)50上にICタグを配置した。この際、ICタグの両面粘着シートがステンレス板50に対向する状態にICタグを配置した。
(2)ICタグの上に、図7に示すような把持部61を有するローラ60を載せて転がした。ローラ60は、図4において矢印で示すローラ転がし方向に転がした。ローラ60は、荷重4.45kgで、直径80.4mm、高さ80.4mmの円柱状の本体と、本体の両端に、直径20.0mm、長さ100.0mmの棒状の把持部61とを有するものである。
(3)適当な往復回数毎に前記ハンディーRWにて動作確認を行い、ICチップの破損確認を行った。
表2に、評価結果として、ICチップの動作を確認することができたICタグ5枚における往復回数の平均値を示す。
なお、実施例1〜4において、往復回数が100となっているものは、往復100回を超えて試験を行っていないことを示す。
【0054】
【表2】

【0055】
実施例1〜4と比較例1とを比較すると、いずれも、保護層としてウレタン系オリゴマー及びエネルギー線硬化性モノマー含むウレタン系樹脂を適用したにもかかわらず、フィレットに補強部が形成された実施例1〜4では、補強部が形成されていない比較例1よりも、ICチップの破損が発生しにくいことが分かった。
また、実施例1〜4と比較例2〜5とを比較すると、いずれも補強部が形成されているにもかかわらず、保護層としてウレタン系樹脂を適用した実施例1〜4では、ウレタン系樹脂以外の保護層を適用した比較例2〜5よりも、ICチップの破損が発生しにくいことが分かった。
以上のことから、フィレットにICチップを補強する補強部を形成するとともに、保護層としてウレタン系オリゴマー及びエネルギー線硬化性モノマー含むものを適用することで、製造コストの高騰を招くことがなく、ICチップの破損を防止できるICタグを提供できることを確認できた。
【符号の説明】
【0056】
1 ICタグ
11 回路基材
13 ICチップ
40 接合材
41 フィレット
42 補強部
125 回路電極
132 実装面
133 側面
311 保護層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回路電極が形成された回路面を有する回路基材と、
前記回路電極にフリップチップ方式により接合材を用いて実装されたICチップと、
前記回路基材の回路面及び当該回路面と反対の面のうち少なくとも一方の面に設けられた保護層とを備えたICタグであって、
前記ICチップの周縁には、前記接合材の硬化体からなるフィレットが形成され、
前記フィレットは、前記ICチップを補強する補強部を備え、
前記補強部は、前記ICチップの側面を被覆するとともに、前記側面に沿った補強部の高さ寸法と前記ICチップの高さ寸法とが略等しくされた状態が、前記ICチップの実装面に沿った方向に所定寸法延長された形状に形成され、
前記保護層は、ウレタン系オリゴマーと、エネルギー線硬化性モノマーとを含んで構成されている
ことを特徴とするICタグ。
【請求項2】
前記保護層のヤング率は、2.0×10Pa以上5.0×10Pa以下である
ことを特徴とする請求項1に記載のICタグ。
【請求項3】
前記保護層を10%伸張させた場合の1分後の応力緩和率は、50%以上100%以下である
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のICタグ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−168708(P2012−168708A)
【公開日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−28766(P2011−28766)
【出願日】平成23年2月14日(2011.2.14)
【出願人】(000102980)リンテック株式会社 (1,750)
【Fターム(参考)】