IEEE1394送信装置、IEEE1394受信装置、IEEE1394送信方法およびIEEE1394受信方法
【課題】 IEEE1394インターフェースを介して、複数チャンネルのコンテンツを送受信する際に、パケットのオーバーヘッドを減少するIEEE1394送信装置、IEEE1394受信装置、IEEE1394送信方法およびIEEE1394受信方法を提供すること
【解決手段】 複数チャンネルのオーディオデータコンテンツを送信するIEEE1394送信装置は、複数のオーディオデータコンテンツを、オーディオデータコンテンツ順にサンプリングオーディオデータを配置して1つのオーディオデータコンテンツのフォーマットを生成するIEC61883−6エンコード部4と、生成された1つのオーディオデータコンテンツのフォーマットにIEEE1394ヘッダパケットを付与するIEEE送信制御部7と、を備えている。
【解決手段】 複数チャンネルのオーディオデータコンテンツを送信するIEEE1394送信装置は、複数のオーディオデータコンテンツを、オーディオデータコンテンツ順にサンプリングオーディオデータを配置して1つのオーディオデータコンテンツのフォーマットを生成するIEC61883−6エンコード部4と、生成された1つのオーディオデータコンテンツのフォーマットにIEEE1394ヘッダパケットを付与するIEEE送信制御部7と、を備えている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、IEEE1394送信装置、IEEE受信装置、IEEE1394送信方法およびIEEE1394受信方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
IEEE1394により、複数コンテンツのオーディオデータを送信する場合、例えばIEC61883−6を使って、図12に示すIEEE1394送信装置100によりIEEE1394パケットを送信していた。
【0003】
IEEE1394送信装置100は、1つのコンテンツ当り8チャンネルのオーディオデータコンテンツを、3組送信することができる。3線式インターフェースから入力される第1のオーディオデータコンテンツは、第1PLL101および第1シリアル−パラレル変換部によりパラレルのサンプリングオーディオデータにされ、第1IEC61883−6エンコード部104に出力される。第1IEC61883−6エンコード部104では、第1ラベル生成部103に生成されるラベルがサンプリングオーディオデータに付与され、第1暗号化部105にそのデータが出力される。第1暗号化部105では、暗号制御部117の出力に応じて、データが暗号化される。暗号制御部117では、外部から入力される暗号化設定信号ANGにより、データをどのレベルで暗号化するか否かが設定されている。
【0004】
第2および第3のオーディオデータコンテンツも、同様に処理され、第1のオーディオデータコンテンツと共にセレクタ116に入力される。セレクタ116では、第1〜第3のオーディオコンテンツのデータごとに選択し、IEEE1394パケット生成部118に出力する。IEEE1394パケット生成部118では、第1〜第3のオーディオコンテンツのデータごとにヘッダを付与し、外部にIEEE1394パケットを送出する。
【0005】
例えば、第1のオーディオデータコンテンツが4チャンネル、第2のオーディオデータコンテンツが2チャンネルおよび第3のオーディオデータコンテンツが2チャンネルのIEEE1394パケットを送出する場合の例を図13〜図16に示す。図13に示すように、IEEE1394パケットは、CS(Cycle Start Packet)と、図14に示される第1のオーディオデータコンテンツに対応するアイソクロナスパケットISO1と、図15に示される第2のオーディオデータコンテンツに対応するアイソクロナスパケットISO2と、図16に示される第3のオーディオデータコンテンツに対応するアイソクロナスパケットISO3とで構成されている。ISO1〜ISO3パケットの先頭にはそれぞれアイソクロナスヘッダとCIPヘッダが付与されている。このように、IEEE1394送信装置100では、オーディオデータコンテンツのデータ毎にアイソクロナスヘッダおよびCIPヘッダが付与されたIEEE1394パケットの送出が行われることとなる。
【0006】
なお、コンテンツを送受信する技術として、特許文献1の技術が開示されている。
【特許文献1】特開2005−025270号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、複数チャンネルのオーディオデータコンテンツをIEEE1394インターフェースで送受信する場合、オーディオデータコンテンツ毎にヘッダが付加されるため、IEEE1394のパケットのオーバーヘッドが増大し問題である。
【0008】
本発明は前記背景技術に鑑みなされたものであり、IEEE1394インターフェースを介して、複数チャンネルのコンテンツを送受信する際に、パケットのオーバーヘッドを減少するIEEE1394送信装置、IEEE1394受信装置、IEEE1394送信方法およびIEEE1394受信方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
その解決手段は、複数チャンネルのオーディオデータコンテンツを送信するIEEE1394送信装置であって、複数の前記オーディオデータコンテンツを、前記オーディオデータコンテンツ順にサンプリングオーディオデータを配置して1つの前記オーディオデータコンテンツのフォーマットを生成するオーディオデータ生成部と、生成された1つの前記オーディオデータコンテンツのフォーマットにIEEE1394ヘッダパケットを付与するIEEE送信制御部と、を備えることを特徴とするIEEE1394送信装置である。
【0010】
また、他の解決手段は、複数チャンネルのオーディオデータコンテンツを送信するIEEE1394送信方法であって、複数のオーディオデータコンテンツを、前記オーディオデータコンテンツ順にサンプリングオーディオデータを配置して1つの前記オーディオデータコンテンツのフォーマットを生成するステップと、生成された1つの前記オーディオデータコンテンツのフォーマットにIEEE1394ヘッダパケットを付与するステップと、を備えることを特徴とするIEEE1394送信方法である。
【0011】
また、他の解決手段は、複数チャンネルのオーディオデータコンテンツを受信するIEEE1394受信装置であって、受信したIEEE1394パケットから1つのオーディオデータコンテンツのフォーマットを分離するIEEE1394受信制御部1つの前記オーディオデータコンテンツのフォーマットを、外部から入力されるオーディオデータコンテンツ分離情報に基づいて、複数の前記オーディオデータコンテンツを生成するオーディオデータコンテンツ生成部を備えることを特徴とするIEEE1394受信装置である。
【0012】
また、他の解決手段は、複数チャンネルのオーディオデータコンテンツを受信するIEEE1394受信方法であって、受信したIEEE1394パケットから1つの前記オーディオデータコンテンツのフォーマットを分離するステップと、1つの前記オーディオデータコンテンツのフォーマットを、外部から入力されるオーディオデータコンテンツ分離情報に基づいて、複数の前記オーディオデータコンテンツを生成するステップと、を備えることを特徴とするIEEE1394受信方法である。
【0013】
これにより、複数チャンネルのオーディオデータコンテンツを、オーディオデータコンテンツ順にサンプリングオーディオデータを配置した1つのオーディオデータコンテンツのフォーマットで送受信できるため、IEEE1394のヘッダ部分を1つで済ますことができ、IEEE1394のパケットのオーバーヘッドを軽減することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、IEEE1394インターフェースを介して、複数チャンネルのコンテンツを送受信する際に、パケットのオーバーヘッドを減少するIEEE1394送信装置、IEEE1394受信装置、IEEE1394送信方法およびIEEE1394受信方法を提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明のIEEE1394送信装置、IEEE1394受信装置、IEEE1394送信方法およびIEEE1394受信方法について具体化した実施形態を図1〜図11に基づき図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0016】
(第1実施形態)
図1は第1実施形態にかかるIEEE1394送信装置1の構成を示すブロック図である。IEEE1394送信装置1では、3線式インターフェースにより入力される最大24のオーディオデータコンテンツが、IEEE1394のパケットに変換され、また、設定に応じて暗号化され、IEEE1394バスに送信される。
【0017】
IEEE1394送信装置1は、シリアル−パラレル変換部2と、PLL3と、IEC61883−6エンコード部4と、ラベル生成部5と、暗号化部6と、IEEE1394送信制御部7と、syパラメータ設定部8と、暗号化制御部9とを備えている。
【0018】
シリアル−パラレル変換部2では、1つのPLL3と共に、公知の3線式インターフェース方式により入力される最大24のオーディオデータコンテンツが、パラレルのサンプリングオーディオデータに変換される。
【0019】
従来技術では、第1PLL101、第2PLL106および第3PLL111の3つのPLLが必要であったが、第1実施形態にかかるIEEE1394送信装置1では1つのPLL3により、共通のクロックでオーディオデータコンテンツを受信するため、クロック制御に必要なPLLを1つで済ませることができる。このため、クロックの端子数も減らすことができ、それに伴い、PLLにかかる消費電力を削減することができる。
【0020】
IEC61883−6エンコード部4およびラベル生成部5では、サンプリングオーディオデータが、IEC61883−6フォーマットに準拠するオーディオデータに変換される。
【0021】
図2に示すように、IEC61883−6フォーマットのうち、個々のサンプリングオーディオデータは、ラベルが付与されて、標準のAM824データフォーマットに変換される。IEC61883−6フォーマットでは、図3に示すように、サブラベル付きAM824データフォーマットが2つ先頭に付加される。
【0022】
図4は、8チャンネルのオーディオデータコンテンツの基本データブロック構成を示す図である。先頭にサブラベル付きAM824データが2クアドレット付与され、標準のAM824データが8チャンネル分続く。このうちサブラベル付きAM824データに含まれるAncillary Dataには、オーディオデータコンテンツの圧縮情報などオーディオデータコンテンツに関する情報が格納されている。
【0023】
暗号化部6では、暗号化制御部9から出力される暗号化指令信号ANGXに基づいて、IEC61883−6エンコード部4から出力されるAM824データが5C−DTPC方式で暗号化される。暗号化制御部9では、外部から設定される暗号化信号ANGに基づいて、暗号化指令信号ANGXが出力される。
【0024】
図5に暗号化制御部から出力される暗号化指令信号ANGXの内容を示すタイミングチャートを示す。この図で示されるように先頭の2つのAncillary Data(図中ANC1およびANC2)は、後述する最も厳しいレベルのsyパラメータで暗号化され、暗号化の対象となるチャンネル(図中CH5およびCH6)は暗号化信号ANGに基づいて暗号化されている。
【0025】
ところで、コピーレベルは、コピーフリー、コピーワンジェネレーションおよびコピーネバーの順で厳しいレベルになっている。syパラメータ設定部8では、暗号化指令信号ANGXから、最も厳しいコピーレベルが保持される。
具体的には、暗号化指令信号ANGXが、コピーフリーしか含まない場合には、syパラメータにコピーフリーを設定する。また、暗号化指令信号ANGXがコピーワンジェネレーションを含み、コピーネバーを含まない場合には、syパラメータにコピーワンジェネレーションを設定する。またさらに、暗号化指令信号ANGXがコピーネバーを含む場合には、syパラメータにコピーネバーを設定する。これにより、syパラメータに、最も厳しいコピーレベルを設定することができる。
【0026】
IEEE1394送信制御部7では、暗号化部6から出力されるIEC61883−6フォーマットのデータにアイソクロナスヘッダおよびCIP(Common Isochronous Packet)ヘッダが先頭に付加されて外部のIEEE1394バスにアイソクロナスパケット全体が送出される。
【0027】
図6はアイソクロナスパケットヘッダフォーマットを示す図である。このうちdata_lengthパラメータはアイソクロナスパケット全体に含まれるバイト数が設定される任意の値である。tagパラメータはパケット内にCIPヘッダを含んでいることを表わす値であり、01の固定値である。channelパラメータはアイソクロナスパケットの識別に使うチャンネル番号であり、任意の値が設定される。tcodeパラメータはパケットの種別を示すコードであり、アイソクロナスパケットの場合は1010が設定される。syパラメータはオーディオフォーマットではコピー情報が設定される。
【0028】
図7はCIPヘッダフォーマットを示す図である。このうちSIDパラメータはパケットを送信しているノードのIDが設定される任意の値である。DBSパラメータは分割された1データブロックのサイズが設定される任意の値である。FNパラメータは1ソースパケットのデータブロックへの分割数であり、IEEE1394送信装置1では、分割しないため、00の固定値が設定される。QPCパラメータは分割するために付加されたクアドレット(1クアドレットは4バイトのデータ列を示す)数であり、IEEE1394送信装置1では、分割しないため、000の固定値が設定される。SPHパラメータはソースパケットヘッダが付加されているか否かを表わし、IEEE1394送信装置1では、付加していないため、0の固定値が設定される。Rsvパラメータは将来のための拡張領域であり、IEEE1394送信装置1では、00の固定値が設定される。DBCパラメータはデータブロックの連続カウンタ値が設定され、1データブロックを送信する毎に+1が加算される。FMTパラメータはパケットのデータがどんなフォーマットかを示し、IEEE1394送信装置1では、オーディオアンドミュージックフォーマットであるため、010000の固定値が設定される。FDFパラメータはフォーマット依存のフィールドであり、任意値が設定される。SYTパラメータはタイムスタンプが設定される。
【0029】
図8は第1実施形態にかかるIEEE1394送信装置1から送信されるアイソクロナスパケット構造を示す図である。このアイソクロナスパケット構造は、アイソクロナスパケットヘッダと、CIPヘッダと、IEC61883−6データと、そのデータのCRCからなる。このうちIEC61883−6データは、チャンネル5およびチャンネル6が暗号化されているため、チャンネル5およびチャンネル6のラベルは4X(16進数、以後同様)以外であり、Ancillary Dataを含むサブラベル付きAM824フォーマットパケットも暗号化されている。また、アイソクロナスパケットヘッダのsyにも暗号化のレベルに応じた値が設定されている。
【0030】
図9は第1実施形態にかかるIEEE1394送信装置1から送信されるIEEE1394パケットを示す図である。図8で示すアイソクロナスパケット構造(ISO)に先立ち、Cycle Start Packet(CS)が付与されて、IEEE1394バスから送信される。
【0031】
以上詳細に説明したとおり、第1実施形態にかかるIEEE1394送信装置1によれば、複数チャンネルのオーディオデータコンテンツを1コンテンツのパケットで送信するため、ヘッダ部分が1つで済み、IEEE1394パケットのオーバーヘッドを軽減することができる。
【0032】
(第2実施形態)
図10は第2実施形態にかかるIEEE1394受信装置10の構成を示すブロック図である。IEEE1394受信装置10は、IEEE1394バスからパケットを受信し、公知の3線式インターフェースで外部にオーディオコンテンツを送信する。
【0033】
IEEE1394受信装置10は、IEEE1394受信制御部11と、第1判別部12と、第2判別部13と、第1復号化部14と、第3判別部15と、第2復号化部16と、セレクタ17と、復号化制御部18と、IEC61883−6デコード部19と、PLL20と、パラレル−シリアル変換部21とを備えている。
【0034】
IEEE1394受信制御部11では、IEEE1394バスから受信されたパケットのうちアイソクロナスパケットヘッダに含まれるsyパラメータおよびIEC61883−6のデータのうち、データチャンネルを含む標準のAM824フォーマットが1クアドレットずつ取り出される。
【0035】
第1判別部12では、syパラメータが、コピーフリー、コピーワンジェネレーションおよびコピーネバーのどのコピーレベルかが判別される。判別された結果は復号化制御部18に出力される。
【0036】
第2判別部13では、IEEE1394受信制御部11で取り出された、1クアドレットのデータチャネルを含む標準のAM824フォーマットのうちのラベルを入力とし、そのラベルの値が4Xか否かが判別される。判別された結果は復号化制御部18に出力される。
【0037】
第1復号化部14では、IEEE1394受信制御部11で取り出された、1クアドレットのデータがsyパラメータを用いて復号化される。復号化された結果はセレクタ17の入力端子IN1およびそのうちラベルのみ第3判別部15に出力される。
【0038】
第3判別部15では、第1復号化部14で復号化されたAM824フォーマットのうちのラベルを入力とし、そのラベルの値が4Xか否かが判別される。判別された結果は復号化制御部18に出力される。
【0039】
第2復号化部16では、IEEE1394受信制御部11で取り出された、1クアドレットのデータがsyパラメータを用いて復号化される。復号化された結果はセレクタ17の入力端子IN2に出力される。
【0040】
セレクタ17では、IEEE1394受信制御部11で取り出された、1クアドレットのデータが入力端子IN0に、第1復号化部14からの出力が入力端子IN1に、第2復号化部16からの出力が入力端子IN2に入力される。入力端子IN0〜IN2に入力された信号は、復号化制御部18の出力に応じて選択され、IEC61883−6デコード部19に出力される。
【0041】
復号化制御部18では、第1判別部12、第2判別部13および第3判別部15から出力された判別信号に基づき、後述する各オーディオデータコンテンツの復号化の手順に応じて、セレクタ17に選択信号が出力される。
【0042】
IEC61883−6デコード部19では、セレクタ17からのAM824フォーマットデータからラベルが除去され、図示しない外部から入力されるオーディオデータコンテンツ分離情報に基づいて、取り出されたオーディオデータコンテンツがパラレル−シリアル変換部21に出力される。
【0043】
PLL20およびパラレル−シリアル変換部21では、IEC61883−6デコード部19から出力された最大24のオーディオデータコンテンツが、公知の3線式インターフェースにより、共通のクロック信号LRCKおよびクロック信号BCLKに同期して、データ端子SD00〜SD23から出力される。
【0044】
第2実施形態にかかるIEEE1394受信装置10では1つのPLL20により、共通のクロックでオーディオデータを送信するため、クロック制御に必要なPLLを1つで済ませることができる。このため、クロックの端子数も減らすことができ、それに伴い、PLLにかかる消費電力を削減することができる。
【0045】
次いで、各オーディオデータコンテンツの復号化の手順について説明する。図11は、各オーディオデータコンテンツの復号化の手順を示すフローチャートである。
【0046】
ステップS1において、第1判別部12により、syパラメータがコピーフリー、コピーワンジェネレーションまたはコピーネバーかが判別される。コピーフリーの場合はステップS3に移行し、コピーワンジェネレーションまたはコピーネバーの場合はステップS2に移行する。
【0047】
ステップS2において、第2判別部13により、IEEE1394受信制御部11で取り出された、1クアドレットのデータチャネルを含む標準のAM824フォーマットのうちのラベルの値が4Xまたは4X以外の値かが判別される。ラベルの値が4Xの場合はステップS3に移行し、ラベルの値が4X以外の場合はステップS4に移行する。
【0048】
ステップS3において、復号化制御部18では、セレクタ17の入力端子IN0の信号を選択するように選択信号が出力される。その後、復号化を終了する。
【0049】
ステップS4において、第1復号化部14により、syパラメータを用いて、IEEE1394受信制御部11で取り出された、1クアドレットのデータチャネルを含む標準のAM824フォーマットが復号化される。その後、ステップS5に移行する。
【0050】
ステップS5において、ステップS4により復号化されたAM824フォーマットのうちラベルが4Xまたは4X以外かが判別される。ラベルが4Xの場合はステップS6に移行し、ラベルが4X以外の場合はステップS7に移行する。
【0051】
ステップS6において、復号化制御部18では、セレクタ17の入力端子IN1の信号を選択するように選択信号が出力される。その後、復号化を終了する。
【0052】
ステップS7において、第2復号化部16により、syパラメータ以外の値(例えば、syパラメータがコピーネバーの場合はコピーワンジェネレーション、syパラメータがコピーワンジェネレーションの場合はコピーネバー)を用いて、IEEE1394受信制御部11で取り出された、1クアドレットのデータチャネルを含む標準のAM824フォーマットが復号化される。その後、ステップS8に移行する。
【0053】
ステップS8において、復号化制御部18では、セレクタ17の入力端子IN2の信号を選択するように選択信号が出力される。その後、復号化を終了する。
【0054】
これにより、コピーワンジェネレーションまたはコピーネバーで暗号化された各オーディオコンテンツを確実に復号化できる。
【0055】
以上詳細に説明したとおり、第2実施形態にかかるIEEE1394受信装置10によれば、複数チャンネルのオーディオデータコンテンツを1コンテンツのパケットで受信するため、ヘッダ部分が1つで済み、IEEE1394パケットのオーバーヘッドを軽減することができる。
【0056】
尚、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは言うまでもない。
例えば、第1実施形態および第2実施形態においては、最大24チャンネルのオーディオデータコンテンツを送信および受信する3線式インターフェースを有するIEEE1394送信装置およびIEEE1394受信装置について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、それよりも少ない8チャンネルなどのオーディオデータコンテンツを送信および受信する3線式インターフェースを有するIEEE1394送信装置およびIEEE1394受信装置にも同様に適用することができることは言うまでもない。
【0057】
IEC61883−6エンコード部4はオーディオデータ生成部の一例、IEC61883−6デコード部19はオーディオデータコンテンツ生成部の一例である。
【0058】
ここで、本発明の技術思想により、背景技術における課題を解決するための手段を以下に列記する。
(付記1) 複数チャンネルのオーディオデータコンテンツを送信するIEEE1394送信装置であって、
複数の前記オーディオデータコンテンツを、前記オーディオデータコンテンツ順にサンプリングオーディオデータを配置して1つの前記オーディオデータコンテンツのフォーマットを生成するオーディオデータ生成部と、
生成された1つの前記オーディオデータコンテンツのフォーマットにIEEE1394ヘッダパケットを付与するIEEE1394送信制御部と、
を備えることを特徴とするIEEE1394送信装置。
(付記2) 付記1に記載のIEEE1394送信装置であって、
共通のクロックにより複数の前記オーディオデータコンテンツを同期して受信する全ての前記オーディオデータコンテンツに共通なPLL
を備えることを特徴とするIEEE1394送信装置。
(付記3) 付記1に記載のIEEE1394送信装置であって、
複数の前記オーディオデータコンテンツの暗号化要求が、コピーフリーしか含まない場合には、syパラメータにコピーフリーを設定し、
複数の前記オーディオデータコンテンツの暗号化要求が、コピーワンジェネレーションまたはコピーネバーを含む場合には、前記syパラメータに前記コピーワンジェネレーションまたは前記コピーネバーを設定する
syパラメータ設定部を備える
ことを特徴とするIEEE1394送信装置。
(付記4) 付記3に記載のIEEE1394送信装置であって、
前記syパラメータ設定部は、
複数の前記オーディオデータコンテンツの暗号化要求が、前記コピーワンジェネレーションを含み、前記コピーネバーを含まない場合には、前記syパラメータに前記コピーワンジェネレーションを設定し、
複数の前記オーディオデータコンテンツの暗号化要求が、前記コピーネバーを含む場合には、前記syパラメータに前記コピーネバーを設定する
ことを特徴とするIEEE1394送信装置。
(付記5) 付記1に記載のIEEE1394送信装置であって、
前記オーディオデータコンテンツごとに暗号化の有無とレベルとを認識し、暗号化のレベルに応じた暗号情報を供給する暗号化制御部と、
前記暗号化制御部により供給される前記暗号情報に応じて、対象とする前記オーディオデータコンテンツを暗号化する暗号化部と、
を備えることを特徴とするIEEE1394送信装置。
(付記6) 付記5に記載のIEEE1394送信装置であって、
前記暗号化部における前記暗号化は5C−DTCP方式により行なう
ことを特徴とするIEEE1394送信装置。
(付記7) 複数チャンネルのオーディオデータコンテンツを受信するIEEE1394受信装置であって、
受信したIEEE1394パケットから1つのオーディオデータコンテンツのフォーマットを分離するIEEE1394受信制御部と、
1つの前記オーディオデータコンテンツのフォーマットを、外部から入力されるオーディオデータコンテンツ分離情報に基づいて、複数の前記オーディオデータコンテンツを生成するオーディオデータコンテンツ生成部と、
を備えることを特徴とするIEEE1394受信装置。
(付記8) 付記7に記載のIEEE1394受信装置であって、
共通のクロックにより複数の前記オーディオデータコンテンツを同期して送信する全ての前記オーディオデータコンテンツに共通なPLL
を備えることを特徴とするIEEE1394受信装置。
(付記9) 付記7に記載のIEEE1394受信装置であって、
syパラメータがコピーフリーか否かを判別する第1判別部と、
前記syパラメータがコピーワンジェネレーションまたはコピーネバーの場合、前記オーディオデータコンテンツのフォーマットにおいて、サンプリングオーディオデータを識別するラベルが所定値であるか否かを前記サンプリングオーディオデータごとに判別する第2判別部と、
前記第2判別部による判別の結果が前記所定値でない場合、前記syパラメータを用いて前記オーディオデータコンテンツ生成部で生成された前記オーディオデータコンテンツを復号化する第1復号化部と、
前記第1復号化部による復号化の結果、前記ラベルが前記所定値であるか否かを判別する第3判別部と、
前記第3判別部による判別の結果が前記所定値でない場合、前記syパラメータとは異なるパラメータを用いて復号化する第2復号化部と、
を備える
ことを特徴とするIEEE1394受信装置。
(付記10) 付記9に記載のIEEE1394受信装置であって、
前記第1復号化部および第2復号化部における復号化は5C−DTCP方式により行なう
ことを特徴とするIEEE1394受信装置。
(付記11) 複数チャンネルのオーディオデータコンテンツを送信するIEEE1394送信方法であって、
複数のオーディオデータコンテンツを、前記オーディオデータコンテンツ順にサンプリングオーディオデータを配置して1つの前記オーディオデータコンテンツのフォーマットを生成するステップと、
生成された1つの前記オーディオデータコンテンツのフォーマットにIEEE1394ヘッダパケットを付与するステップと、
を備えることを特徴とするIEEE1394送信方法。
(付記12) 付記11に記載のIEEE1394送信方法であって、
複数の前記オーディオデータコンテンツの暗号化要求が、コピーフリーのレベルしか含まない場合には、syパラメータに前記コピーフリーを設定するステップと、
複数の前記オーディオデータコンテンツの暗号化要求が、コピーワンジェネレーションまたはコピーネバーを含む場合には、前記syパラメータに前記コピーワンジェネレーションまたは前記コピーネバーを設定するステップと、
を備える
ことを特徴とするIEEE1394送信方法。
(付記13) 付記12に記載のIEEE1394送信方法であって、
前記syパラメータに前記コピーワンジェネレーションまたは前記コピーネバーを設定するステップは、
複数の前記オーディオデータコンテンツの暗号化要求が、前記コピーワンジェネレーションを含み、前記コピーネバーを含まない場合には、前記syパラメータに前記コピーワンジェネレーションを設定するステップと、
複数の前記オーディオデータコンテンツの暗号化要求が、前記コピーネバーを含む場合には、前記syパラメータに前記コピーネバーを設定するステップと、
を含む
ことを特徴とするIEEE1394送信方法。
(付記14) 付記11に記載のIEEE1394送信方法であって、
前記オーディオデータコンテンツごとに暗号化の有無とレベルとを認識し、暗号化のレベルに応じた暗号情報を供給するステップと、
前記暗号情報を供給するステップにより供給される前記暗号情報に応じて、対象とする前記オーディオデータコンテンツを暗号化するステップと、
を備えることを特徴とするIEEE1394送信方法。
(付記15) 付記14に記載のIEEE1394送信方法であって、
前記オーディオデータコンテンツを暗号化するステップは5C−DTCP方式により行なう
ことを特徴とするIEEE1394送信方法。
(付記16) 複数チャンネルのオーディオデータコンテンツを受信するIEEE1394受信方法であって、
受信したIEEE1394パケットから1つの前記オーディオデータコンテンツのフォーマットを分離するステップと、
1つの前記オーディオデータコンテンツのフォーマットを、外部から入力されるオーディオデータコンテンツ分離情報に基づいて、複数の前記オーディオデータコンテンツを生成するステップと、
を備えることを特徴とするIEEE1394受信方法。
(付記17) 付記16に記載のIEEE1394受信方法であって、
syパラメータがコピーフリーか否かを判別するステップと、
前記syパラメータがコピーワンジェネレーションまたはコピーネバーの場合、前記オーディオデータコンテンツのフォーマットにおいて、サンプリングオーディオデータを識別するラベルが所定値であるか否かを前記サンプリングオーディオデータごとに判別するステップと、
前記ラベルが前記所定値であるか否かを前記サンプリングオーディオデータごとに判別するステップによる判別の結果が前記所定値でない場合、前記syパラメータを用いて前記オーディオデータコンテンツを生成するステップで生成された前記オーディオデータコンテンツを復号化するステップと、
前記オーディオデータコンテンツを復号化するステップによる復号化の結果、前記ラベルが前記所定値であるか否かを判別するステップと、
前記オーディオデータコンテンツを復号化するステップによる復号化の結果、前記ラベルが前記所定値であるか否かを判別するステップによる判別の結果が前記所定値でない場合、前記syパラメータとは異なるパラメータを用いて復号化するステップと、
を備える
ことを特徴とするIEEE1394受信方法。
(付記18) 付記17に記載のIEEE1394受信方法であって、
各々の前記オーディオデータコンテンツを復号化するステップにおける復号化は5C−DTCP方式により行なう
ことを特徴とするIEEE1394受信方法。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】第1実施形態にかかるIEEE1394装置の構成を示すブロック図である。
【図2】標準のAM824データフォーマットを示す図である。
【図3】サブラベル付きAM824データフォーマットを示す図である。
【図4】8チャンネルのオーディオデータコンテンツの基本データブロック構成を示す図である。
【図5】暗号化制御部から出力されるANGXの内容を示すタイミングチャートである。
【図6】アイソクロナスパケットヘッダフォーマットを示す図である。
【図7】CIPヘッダフォーマットを示す図である。
【図8】第1実施形態にかかるIEEE1394送信装置から送信されるアイソクロナスパケット構造を示す図である。
【図9】第1実施形態にかかるIEEE1394送信装置から送信されるIEEE1394パケットを示す図である。
【図10】第2実施形態にかかるIEEE1394受信装置の構成を示すブロック図である。
【図11】各オーディオデータコンテンツの復号化の手順を示すフローチャートである。
【図12】従来のIEEE1394送信装置の構成を示すブロック図である。
【図13】従来技術のIEEE1394送信装置から送信されるIEEE1394パケットを示す図である。
【図14】第1のオーディオデータコンテンツに対応するアイソクロナスパケット構造(ISO1)を示す図である。
【図15】第2のオーディオデータコンテンツに対応するアイソクロナスパケット構造(ISO2)を示す図である。
【図16】第3のオーディオデータコンテンツに対応するアイソクロナスパケット構造(ISO3)を示す図である。
【符号の説明】
【0060】
1 IEEE1394送信装置
2 シリアル−パラレル変換部
3 PLL
4 IEC61883−6エンコード部
6 暗号化部
7 IEEE1394送信制御部
8 syパラメータ設定部
9 暗号化制御部
10 IEEE1394受信装置
11 IEEE1394受信制御部
12 第1判別部
13 第2判別部
14 第1復号化部
15 第3判別部
16 第2復号化部
17 セレクタ
18 復号化制御部
19 IEC61883−6デコード部
20 PLL
21 パラレル−シリアル変換部
【技術分野】
【0001】
本発明は、IEEE1394送信装置、IEEE受信装置、IEEE1394送信方法およびIEEE1394受信方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
IEEE1394により、複数コンテンツのオーディオデータを送信する場合、例えばIEC61883−6を使って、図12に示すIEEE1394送信装置100によりIEEE1394パケットを送信していた。
【0003】
IEEE1394送信装置100は、1つのコンテンツ当り8チャンネルのオーディオデータコンテンツを、3組送信することができる。3線式インターフェースから入力される第1のオーディオデータコンテンツは、第1PLL101および第1シリアル−パラレル変換部によりパラレルのサンプリングオーディオデータにされ、第1IEC61883−6エンコード部104に出力される。第1IEC61883−6エンコード部104では、第1ラベル生成部103に生成されるラベルがサンプリングオーディオデータに付与され、第1暗号化部105にそのデータが出力される。第1暗号化部105では、暗号制御部117の出力に応じて、データが暗号化される。暗号制御部117では、外部から入力される暗号化設定信号ANGにより、データをどのレベルで暗号化するか否かが設定されている。
【0004】
第2および第3のオーディオデータコンテンツも、同様に処理され、第1のオーディオデータコンテンツと共にセレクタ116に入力される。セレクタ116では、第1〜第3のオーディオコンテンツのデータごとに選択し、IEEE1394パケット生成部118に出力する。IEEE1394パケット生成部118では、第1〜第3のオーディオコンテンツのデータごとにヘッダを付与し、外部にIEEE1394パケットを送出する。
【0005】
例えば、第1のオーディオデータコンテンツが4チャンネル、第2のオーディオデータコンテンツが2チャンネルおよび第3のオーディオデータコンテンツが2チャンネルのIEEE1394パケットを送出する場合の例を図13〜図16に示す。図13に示すように、IEEE1394パケットは、CS(Cycle Start Packet)と、図14に示される第1のオーディオデータコンテンツに対応するアイソクロナスパケットISO1と、図15に示される第2のオーディオデータコンテンツに対応するアイソクロナスパケットISO2と、図16に示される第3のオーディオデータコンテンツに対応するアイソクロナスパケットISO3とで構成されている。ISO1〜ISO3パケットの先頭にはそれぞれアイソクロナスヘッダとCIPヘッダが付与されている。このように、IEEE1394送信装置100では、オーディオデータコンテンツのデータ毎にアイソクロナスヘッダおよびCIPヘッダが付与されたIEEE1394パケットの送出が行われることとなる。
【0006】
なお、コンテンツを送受信する技術として、特許文献1の技術が開示されている。
【特許文献1】特開2005−025270号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、複数チャンネルのオーディオデータコンテンツをIEEE1394インターフェースで送受信する場合、オーディオデータコンテンツ毎にヘッダが付加されるため、IEEE1394のパケットのオーバーヘッドが増大し問題である。
【0008】
本発明は前記背景技術に鑑みなされたものであり、IEEE1394インターフェースを介して、複数チャンネルのコンテンツを送受信する際に、パケットのオーバーヘッドを減少するIEEE1394送信装置、IEEE1394受信装置、IEEE1394送信方法およびIEEE1394受信方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
その解決手段は、複数チャンネルのオーディオデータコンテンツを送信するIEEE1394送信装置であって、複数の前記オーディオデータコンテンツを、前記オーディオデータコンテンツ順にサンプリングオーディオデータを配置して1つの前記オーディオデータコンテンツのフォーマットを生成するオーディオデータ生成部と、生成された1つの前記オーディオデータコンテンツのフォーマットにIEEE1394ヘッダパケットを付与するIEEE送信制御部と、を備えることを特徴とするIEEE1394送信装置である。
【0010】
また、他の解決手段は、複数チャンネルのオーディオデータコンテンツを送信するIEEE1394送信方法であって、複数のオーディオデータコンテンツを、前記オーディオデータコンテンツ順にサンプリングオーディオデータを配置して1つの前記オーディオデータコンテンツのフォーマットを生成するステップと、生成された1つの前記オーディオデータコンテンツのフォーマットにIEEE1394ヘッダパケットを付与するステップと、を備えることを特徴とするIEEE1394送信方法である。
【0011】
また、他の解決手段は、複数チャンネルのオーディオデータコンテンツを受信するIEEE1394受信装置であって、受信したIEEE1394パケットから1つのオーディオデータコンテンツのフォーマットを分離するIEEE1394受信制御部1つの前記オーディオデータコンテンツのフォーマットを、外部から入力されるオーディオデータコンテンツ分離情報に基づいて、複数の前記オーディオデータコンテンツを生成するオーディオデータコンテンツ生成部を備えることを特徴とするIEEE1394受信装置である。
【0012】
また、他の解決手段は、複数チャンネルのオーディオデータコンテンツを受信するIEEE1394受信方法であって、受信したIEEE1394パケットから1つの前記オーディオデータコンテンツのフォーマットを分離するステップと、1つの前記オーディオデータコンテンツのフォーマットを、外部から入力されるオーディオデータコンテンツ分離情報に基づいて、複数の前記オーディオデータコンテンツを生成するステップと、を備えることを特徴とするIEEE1394受信方法である。
【0013】
これにより、複数チャンネルのオーディオデータコンテンツを、オーディオデータコンテンツ順にサンプリングオーディオデータを配置した1つのオーディオデータコンテンツのフォーマットで送受信できるため、IEEE1394のヘッダ部分を1つで済ますことができ、IEEE1394のパケットのオーバーヘッドを軽減することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、IEEE1394インターフェースを介して、複数チャンネルのコンテンツを送受信する際に、パケットのオーバーヘッドを減少するIEEE1394送信装置、IEEE1394受信装置、IEEE1394送信方法およびIEEE1394受信方法を提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明のIEEE1394送信装置、IEEE1394受信装置、IEEE1394送信方法およびIEEE1394受信方法について具体化した実施形態を図1〜図11に基づき図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0016】
(第1実施形態)
図1は第1実施形態にかかるIEEE1394送信装置1の構成を示すブロック図である。IEEE1394送信装置1では、3線式インターフェースにより入力される最大24のオーディオデータコンテンツが、IEEE1394のパケットに変換され、また、設定に応じて暗号化され、IEEE1394バスに送信される。
【0017】
IEEE1394送信装置1は、シリアル−パラレル変換部2と、PLL3と、IEC61883−6エンコード部4と、ラベル生成部5と、暗号化部6と、IEEE1394送信制御部7と、syパラメータ設定部8と、暗号化制御部9とを備えている。
【0018】
シリアル−パラレル変換部2では、1つのPLL3と共に、公知の3線式インターフェース方式により入力される最大24のオーディオデータコンテンツが、パラレルのサンプリングオーディオデータに変換される。
【0019】
従来技術では、第1PLL101、第2PLL106および第3PLL111の3つのPLLが必要であったが、第1実施形態にかかるIEEE1394送信装置1では1つのPLL3により、共通のクロックでオーディオデータコンテンツを受信するため、クロック制御に必要なPLLを1つで済ませることができる。このため、クロックの端子数も減らすことができ、それに伴い、PLLにかかる消費電力を削減することができる。
【0020】
IEC61883−6エンコード部4およびラベル生成部5では、サンプリングオーディオデータが、IEC61883−6フォーマットに準拠するオーディオデータに変換される。
【0021】
図2に示すように、IEC61883−6フォーマットのうち、個々のサンプリングオーディオデータは、ラベルが付与されて、標準のAM824データフォーマットに変換される。IEC61883−6フォーマットでは、図3に示すように、サブラベル付きAM824データフォーマットが2つ先頭に付加される。
【0022】
図4は、8チャンネルのオーディオデータコンテンツの基本データブロック構成を示す図である。先頭にサブラベル付きAM824データが2クアドレット付与され、標準のAM824データが8チャンネル分続く。このうちサブラベル付きAM824データに含まれるAncillary Dataには、オーディオデータコンテンツの圧縮情報などオーディオデータコンテンツに関する情報が格納されている。
【0023】
暗号化部6では、暗号化制御部9から出力される暗号化指令信号ANGXに基づいて、IEC61883−6エンコード部4から出力されるAM824データが5C−DTPC方式で暗号化される。暗号化制御部9では、外部から設定される暗号化信号ANGに基づいて、暗号化指令信号ANGXが出力される。
【0024】
図5に暗号化制御部から出力される暗号化指令信号ANGXの内容を示すタイミングチャートを示す。この図で示されるように先頭の2つのAncillary Data(図中ANC1およびANC2)は、後述する最も厳しいレベルのsyパラメータで暗号化され、暗号化の対象となるチャンネル(図中CH5およびCH6)は暗号化信号ANGに基づいて暗号化されている。
【0025】
ところで、コピーレベルは、コピーフリー、コピーワンジェネレーションおよびコピーネバーの順で厳しいレベルになっている。syパラメータ設定部8では、暗号化指令信号ANGXから、最も厳しいコピーレベルが保持される。
具体的には、暗号化指令信号ANGXが、コピーフリーしか含まない場合には、syパラメータにコピーフリーを設定する。また、暗号化指令信号ANGXがコピーワンジェネレーションを含み、コピーネバーを含まない場合には、syパラメータにコピーワンジェネレーションを設定する。またさらに、暗号化指令信号ANGXがコピーネバーを含む場合には、syパラメータにコピーネバーを設定する。これにより、syパラメータに、最も厳しいコピーレベルを設定することができる。
【0026】
IEEE1394送信制御部7では、暗号化部6から出力されるIEC61883−6フォーマットのデータにアイソクロナスヘッダおよびCIP(Common Isochronous Packet)ヘッダが先頭に付加されて外部のIEEE1394バスにアイソクロナスパケット全体が送出される。
【0027】
図6はアイソクロナスパケットヘッダフォーマットを示す図である。このうちdata_lengthパラメータはアイソクロナスパケット全体に含まれるバイト数が設定される任意の値である。tagパラメータはパケット内にCIPヘッダを含んでいることを表わす値であり、01の固定値である。channelパラメータはアイソクロナスパケットの識別に使うチャンネル番号であり、任意の値が設定される。tcodeパラメータはパケットの種別を示すコードであり、アイソクロナスパケットの場合は1010が設定される。syパラメータはオーディオフォーマットではコピー情報が設定される。
【0028】
図7はCIPヘッダフォーマットを示す図である。このうちSIDパラメータはパケットを送信しているノードのIDが設定される任意の値である。DBSパラメータは分割された1データブロックのサイズが設定される任意の値である。FNパラメータは1ソースパケットのデータブロックへの分割数であり、IEEE1394送信装置1では、分割しないため、00の固定値が設定される。QPCパラメータは分割するために付加されたクアドレット(1クアドレットは4バイトのデータ列を示す)数であり、IEEE1394送信装置1では、分割しないため、000の固定値が設定される。SPHパラメータはソースパケットヘッダが付加されているか否かを表わし、IEEE1394送信装置1では、付加していないため、0の固定値が設定される。Rsvパラメータは将来のための拡張領域であり、IEEE1394送信装置1では、00の固定値が設定される。DBCパラメータはデータブロックの連続カウンタ値が設定され、1データブロックを送信する毎に+1が加算される。FMTパラメータはパケットのデータがどんなフォーマットかを示し、IEEE1394送信装置1では、オーディオアンドミュージックフォーマットであるため、010000の固定値が設定される。FDFパラメータはフォーマット依存のフィールドであり、任意値が設定される。SYTパラメータはタイムスタンプが設定される。
【0029】
図8は第1実施形態にかかるIEEE1394送信装置1から送信されるアイソクロナスパケット構造を示す図である。このアイソクロナスパケット構造は、アイソクロナスパケットヘッダと、CIPヘッダと、IEC61883−6データと、そのデータのCRCからなる。このうちIEC61883−6データは、チャンネル5およびチャンネル6が暗号化されているため、チャンネル5およびチャンネル6のラベルは4X(16進数、以後同様)以外であり、Ancillary Dataを含むサブラベル付きAM824フォーマットパケットも暗号化されている。また、アイソクロナスパケットヘッダのsyにも暗号化のレベルに応じた値が設定されている。
【0030】
図9は第1実施形態にかかるIEEE1394送信装置1から送信されるIEEE1394パケットを示す図である。図8で示すアイソクロナスパケット構造(ISO)に先立ち、Cycle Start Packet(CS)が付与されて、IEEE1394バスから送信される。
【0031】
以上詳細に説明したとおり、第1実施形態にかかるIEEE1394送信装置1によれば、複数チャンネルのオーディオデータコンテンツを1コンテンツのパケットで送信するため、ヘッダ部分が1つで済み、IEEE1394パケットのオーバーヘッドを軽減することができる。
【0032】
(第2実施形態)
図10は第2実施形態にかかるIEEE1394受信装置10の構成を示すブロック図である。IEEE1394受信装置10は、IEEE1394バスからパケットを受信し、公知の3線式インターフェースで外部にオーディオコンテンツを送信する。
【0033】
IEEE1394受信装置10は、IEEE1394受信制御部11と、第1判別部12と、第2判別部13と、第1復号化部14と、第3判別部15と、第2復号化部16と、セレクタ17と、復号化制御部18と、IEC61883−6デコード部19と、PLL20と、パラレル−シリアル変換部21とを備えている。
【0034】
IEEE1394受信制御部11では、IEEE1394バスから受信されたパケットのうちアイソクロナスパケットヘッダに含まれるsyパラメータおよびIEC61883−6のデータのうち、データチャンネルを含む標準のAM824フォーマットが1クアドレットずつ取り出される。
【0035】
第1判別部12では、syパラメータが、コピーフリー、コピーワンジェネレーションおよびコピーネバーのどのコピーレベルかが判別される。判別された結果は復号化制御部18に出力される。
【0036】
第2判別部13では、IEEE1394受信制御部11で取り出された、1クアドレットのデータチャネルを含む標準のAM824フォーマットのうちのラベルを入力とし、そのラベルの値が4Xか否かが判別される。判別された結果は復号化制御部18に出力される。
【0037】
第1復号化部14では、IEEE1394受信制御部11で取り出された、1クアドレットのデータがsyパラメータを用いて復号化される。復号化された結果はセレクタ17の入力端子IN1およびそのうちラベルのみ第3判別部15に出力される。
【0038】
第3判別部15では、第1復号化部14で復号化されたAM824フォーマットのうちのラベルを入力とし、そのラベルの値が4Xか否かが判別される。判別された結果は復号化制御部18に出力される。
【0039】
第2復号化部16では、IEEE1394受信制御部11で取り出された、1クアドレットのデータがsyパラメータを用いて復号化される。復号化された結果はセレクタ17の入力端子IN2に出力される。
【0040】
セレクタ17では、IEEE1394受信制御部11で取り出された、1クアドレットのデータが入力端子IN0に、第1復号化部14からの出力が入力端子IN1に、第2復号化部16からの出力が入力端子IN2に入力される。入力端子IN0〜IN2に入力された信号は、復号化制御部18の出力に応じて選択され、IEC61883−6デコード部19に出力される。
【0041】
復号化制御部18では、第1判別部12、第2判別部13および第3判別部15から出力された判別信号に基づき、後述する各オーディオデータコンテンツの復号化の手順に応じて、セレクタ17に選択信号が出力される。
【0042】
IEC61883−6デコード部19では、セレクタ17からのAM824フォーマットデータからラベルが除去され、図示しない外部から入力されるオーディオデータコンテンツ分離情報に基づいて、取り出されたオーディオデータコンテンツがパラレル−シリアル変換部21に出力される。
【0043】
PLL20およびパラレル−シリアル変換部21では、IEC61883−6デコード部19から出力された最大24のオーディオデータコンテンツが、公知の3線式インターフェースにより、共通のクロック信号LRCKおよびクロック信号BCLKに同期して、データ端子SD00〜SD23から出力される。
【0044】
第2実施形態にかかるIEEE1394受信装置10では1つのPLL20により、共通のクロックでオーディオデータを送信するため、クロック制御に必要なPLLを1つで済ませることができる。このため、クロックの端子数も減らすことができ、それに伴い、PLLにかかる消費電力を削減することができる。
【0045】
次いで、各オーディオデータコンテンツの復号化の手順について説明する。図11は、各オーディオデータコンテンツの復号化の手順を示すフローチャートである。
【0046】
ステップS1において、第1判別部12により、syパラメータがコピーフリー、コピーワンジェネレーションまたはコピーネバーかが判別される。コピーフリーの場合はステップS3に移行し、コピーワンジェネレーションまたはコピーネバーの場合はステップS2に移行する。
【0047】
ステップS2において、第2判別部13により、IEEE1394受信制御部11で取り出された、1クアドレットのデータチャネルを含む標準のAM824フォーマットのうちのラベルの値が4Xまたは4X以外の値かが判別される。ラベルの値が4Xの場合はステップS3に移行し、ラベルの値が4X以外の場合はステップS4に移行する。
【0048】
ステップS3において、復号化制御部18では、セレクタ17の入力端子IN0の信号を選択するように選択信号が出力される。その後、復号化を終了する。
【0049】
ステップS4において、第1復号化部14により、syパラメータを用いて、IEEE1394受信制御部11で取り出された、1クアドレットのデータチャネルを含む標準のAM824フォーマットが復号化される。その後、ステップS5に移行する。
【0050】
ステップS5において、ステップS4により復号化されたAM824フォーマットのうちラベルが4Xまたは4X以外かが判別される。ラベルが4Xの場合はステップS6に移行し、ラベルが4X以外の場合はステップS7に移行する。
【0051】
ステップS6において、復号化制御部18では、セレクタ17の入力端子IN1の信号を選択するように選択信号が出力される。その後、復号化を終了する。
【0052】
ステップS7において、第2復号化部16により、syパラメータ以外の値(例えば、syパラメータがコピーネバーの場合はコピーワンジェネレーション、syパラメータがコピーワンジェネレーションの場合はコピーネバー)を用いて、IEEE1394受信制御部11で取り出された、1クアドレットのデータチャネルを含む標準のAM824フォーマットが復号化される。その後、ステップS8に移行する。
【0053】
ステップS8において、復号化制御部18では、セレクタ17の入力端子IN2の信号を選択するように選択信号が出力される。その後、復号化を終了する。
【0054】
これにより、コピーワンジェネレーションまたはコピーネバーで暗号化された各オーディオコンテンツを確実に復号化できる。
【0055】
以上詳細に説明したとおり、第2実施形態にかかるIEEE1394受信装置10によれば、複数チャンネルのオーディオデータコンテンツを1コンテンツのパケットで受信するため、ヘッダ部分が1つで済み、IEEE1394パケットのオーバーヘッドを軽減することができる。
【0056】
尚、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは言うまでもない。
例えば、第1実施形態および第2実施形態においては、最大24チャンネルのオーディオデータコンテンツを送信および受信する3線式インターフェースを有するIEEE1394送信装置およびIEEE1394受信装置について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、それよりも少ない8チャンネルなどのオーディオデータコンテンツを送信および受信する3線式インターフェースを有するIEEE1394送信装置およびIEEE1394受信装置にも同様に適用することができることは言うまでもない。
【0057】
IEC61883−6エンコード部4はオーディオデータ生成部の一例、IEC61883−6デコード部19はオーディオデータコンテンツ生成部の一例である。
【0058】
ここで、本発明の技術思想により、背景技術における課題を解決するための手段を以下に列記する。
(付記1) 複数チャンネルのオーディオデータコンテンツを送信するIEEE1394送信装置であって、
複数の前記オーディオデータコンテンツを、前記オーディオデータコンテンツ順にサンプリングオーディオデータを配置して1つの前記オーディオデータコンテンツのフォーマットを生成するオーディオデータ生成部と、
生成された1つの前記オーディオデータコンテンツのフォーマットにIEEE1394ヘッダパケットを付与するIEEE1394送信制御部と、
を備えることを特徴とするIEEE1394送信装置。
(付記2) 付記1に記載のIEEE1394送信装置であって、
共通のクロックにより複数の前記オーディオデータコンテンツを同期して受信する全ての前記オーディオデータコンテンツに共通なPLL
を備えることを特徴とするIEEE1394送信装置。
(付記3) 付記1に記載のIEEE1394送信装置であって、
複数の前記オーディオデータコンテンツの暗号化要求が、コピーフリーしか含まない場合には、syパラメータにコピーフリーを設定し、
複数の前記オーディオデータコンテンツの暗号化要求が、コピーワンジェネレーションまたはコピーネバーを含む場合には、前記syパラメータに前記コピーワンジェネレーションまたは前記コピーネバーを設定する
syパラメータ設定部を備える
ことを特徴とするIEEE1394送信装置。
(付記4) 付記3に記載のIEEE1394送信装置であって、
前記syパラメータ設定部は、
複数の前記オーディオデータコンテンツの暗号化要求が、前記コピーワンジェネレーションを含み、前記コピーネバーを含まない場合には、前記syパラメータに前記コピーワンジェネレーションを設定し、
複数の前記オーディオデータコンテンツの暗号化要求が、前記コピーネバーを含む場合には、前記syパラメータに前記コピーネバーを設定する
ことを特徴とするIEEE1394送信装置。
(付記5) 付記1に記載のIEEE1394送信装置であって、
前記オーディオデータコンテンツごとに暗号化の有無とレベルとを認識し、暗号化のレベルに応じた暗号情報を供給する暗号化制御部と、
前記暗号化制御部により供給される前記暗号情報に応じて、対象とする前記オーディオデータコンテンツを暗号化する暗号化部と、
を備えることを特徴とするIEEE1394送信装置。
(付記6) 付記5に記載のIEEE1394送信装置であって、
前記暗号化部における前記暗号化は5C−DTCP方式により行なう
ことを特徴とするIEEE1394送信装置。
(付記7) 複数チャンネルのオーディオデータコンテンツを受信するIEEE1394受信装置であって、
受信したIEEE1394パケットから1つのオーディオデータコンテンツのフォーマットを分離するIEEE1394受信制御部と、
1つの前記オーディオデータコンテンツのフォーマットを、外部から入力されるオーディオデータコンテンツ分離情報に基づいて、複数の前記オーディオデータコンテンツを生成するオーディオデータコンテンツ生成部と、
を備えることを特徴とするIEEE1394受信装置。
(付記8) 付記7に記載のIEEE1394受信装置であって、
共通のクロックにより複数の前記オーディオデータコンテンツを同期して送信する全ての前記オーディオデータコンテンツに共通なPLL
を備えることを特徴とするIEEE1394受信装置。
(付記9) 付記7に記載のIEEE1394受信装置であって、
syパラメータがコピーフリーか否かを判別する第1判別部と、
前記syパラメータがコピーワンジェネレーションまたはコピーネバーの場合、前記オーディオデータコンテンツのフォーマットにおいて、サンプリングオーディオデータを識別するラベルが所定値であるか否かを前記サンプリングオーディオデータごとに判別する第2判別部と、
前記第2判別部による判別の結果が前記所定値でない場合、前記syパラメータを用いて前記オーディオデータコンテンツ生成部で生成された前記オーディオデータコンテンツを復号化する第1復号化部と、
前記第1復号化部による復号化の結果、前記ラベルが前記所定値であるか否かを判別する第3判別部と、
前記第3判別部による判別の結果が前記所定値でない場合、前記syパラメータとは異なるパラメータを用いて復号化する第2復号化部と、
を備える
ことを特徴とするIEEE1394受信装置。
(付記10) 付記9に記載のIEEE1394受信装置であって、
前記第1復号化部および第2復号化部における復号化は5C−DTCP方式により行なう
ことを特徴とするIEEE1394受信装置。
(付記11) 複数チャンネルのオーディオデータコンテンツを送信するIEEE1394送信方法であって、
複数のオーディオデータコンテンツを、前記オーディオデータコンテンツ順にサンプリングオーディオデータを配置して1つの前記オーディオデータコンテンツのフォーマットを生成するステップと、
生成された1つの前記オーディオデータコンテンツのフォーマットにIEEE1394ヘッダパケットを付与するステップと、
を備えることを特徴とするIEEE1394送信方法。
(付記12) 付記11に記載のIEEE1394送信方法であって、
複数の前記オーディオデータコンテンツの暗号化要求が、コピーフリーのレベルしか含まない場合には、syパラメータに前記コピーフリーを設定するステップと、
複数の前記オーディオデータコンテンツの暗号化要求が、コピーワンジェネレーションまたはコピーネバーを含む場合には、前記syパラメータに前記コピーワンジェネレーションまたは前記コピーネバーを設定するステップと、
を備える
ことを特徴とするIEEE1394送信方法。
(付記13) 付記12に記載のIEEE1394送信方法であって、
前記syパラメータに前記コピーワンジェネレーションまたは前記コピーネバーを設定するステップは、
複数の前記オーディオデータコンテンツの暗号化要求が、前記コピーワンジェネレーションを含み、前記コピーネバーを含まない場合には、前記syパラメータに前記コピーワンジェネレーションを設定するステップと、
複数の前記オーディオデータコンテンツの暗号化要求が、前記コピーネバーを含む場合には、前記syパラメータに前記コピーネバーを設定するステップと、
を含む
ことを特徴とするIEEE1394送信方法。
(付記14) 付記11に記載のIEEE1394送信方法であって、
前記オーディオデータコンテンツごとに暗号化の有無とレベルとを認識し、暗号化のレベルに応じた暗号情報を供給するステップと、
前記暗号情報を供給するステップにより供給される前記暗号情報に応じて、対象とする前記オーディオデータコンテンツを暗号化するステップと、
を備えることを特徴とするIEEE1394送信方法。
(付記15) 付記14に記載のIEEE1394送信方法であって、
前記オーディオデータコンテンツを暗号化するステップは5C−DTCP方式により行なう
ことを特徴とするIEEE1394送信方法。
(付記16) 複数チャンネルのオーディオデータコンテンツを受信するIEEE1394受信方法であって、
受信したIEEE1394パケットから1つの前記オーディオデータコンテンツのフォーマットを分離するステップと、
1つの前記オーディオデータコンテンツのフォーマットを、外部から入力されるオーディオデータコンテンツ分離情報に基づいて、複数の前記オーディオデータコンテンツを生成するステップと、
を備えることを特徴とするIEEE1394受信方法。
(付記17) 付記16に記載のIEEE1394受信方法であって、
syパラメータがコピーフリーか否かを判別するステップと、
前記syパラメータがコピーワンジェネレーションまたはコピーネバーの場合、前記オーディオデータコンテンツのフォーマットにおいて、サンプリングオーディオデータを識別するラベルが所定値であるか否かを前記サンプリングオーディオデータごとに判別するステップと、
前記ラベルが前記所定値であるか否かを前記サンプリングオーディオデータごとに判別するステップによる判別の結果が前記所定値でない場合、前記syパラメータを用いて前記オーディオデータコンテンツを生成するステップで生成された前記オーディオデータコンテンツを復号化するステップと、
前記オーディオデータコンテンツを復号化するステップによる復号化の結果、前記ラベルが前記所定値であるか否かを判別するステップと、
前記オーディオデータコンテンツを復号化するステップによる復号化の結果、前記ラベルが前記所定値であるか否かを判別するステップによる判別の結果が前記所定値でない場合、前記syパラメータとは異なるパラメータを用いて復号化するステップと、
を備える
ことを特徴とするIEEE1394受信方法。
(付記18) 付記17に記載のIEEE1394受信方法であって、
各々の前記オーディオデータコンテンツを復号化するステップにおける復号化は5C−DTCP方式により行なう
ことを特徴とするIEEE1394受信方法。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】第1実施形態にかかるIEEE1394装置の構成を示すブロック図である。
【図2】標準のAM824データフォーマットを示す図である。
【図3】サブラベル付きAM824データフォーマットを示す図である。
【図4】8チャンネルのオーディオデータコンテンツの基本データブロック構成を示す図である。
【図5】暗号化制御部から出力されるANGXの内容を示すタイミングチャートである。
【図6】アイソクロナスパケットヘッダフォーマットを示す図である。
【図7】CIPヘッダフォーマットを示す図である。
【図8】第1実施形態にかかるIEEE1394送信装置から送信されるアイソクロナスパケット構造を示す図である。
【図9】第1実施形態にかかるIEEE1394送信装置から送信されるIEEE1394パケットを示す図である。
【図10】第2実施形態にかかるIEEE1394受信装置の構成を示すブロック図である。
【図11】各オーディオデータコンテンツの復号化の手順を示すフローチャートである。
【図12】従来のIEEE1394送信装置の構成を示すブロック図である。
【図13】従来技術のIEEE1394送信装置から送信されるIEEE1394パケットを示す図である。
【図14】第1のオーディオデータコンテンツに対応するアイソクロナスパケット構造(ISO1)を示す図である。
【図15】第2のオーディオデータコンテンツに対応するアイソクロナスパケット構造(ISO2)を示す図である。
【図16】第3のオーディオデータコンテンツに対応するアイソクロナスパケット構造(ISO3)を示す図である。
【符号の説明】
【0060】
1 IEEE1394送信装置
2 シリアル−パラレル変換部
3 PLL
4 IEC61883−6エンコード部
6 暗号化部
7 IEEE1394送信制御部
8 syパラメータ設定部
9 暗号化制御部
10 IEEE1394受信装置
11 IEEE1394受信制御部
12 第1判別部
13 第2判別部
14 第1復号化部
15 第3判別部
16 第2復号化部
17 セレクタ
18 復号化制御部
19 IEC61883−6デコード部
20 PLL
21 パラレル−シリアル変換部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数チャンネルのオーディオデータコンテンツを送信するIEEE1394送信装置であって、
複数の前記オーディオデータコンテンツを、前記オーディオデータコンテンツ順にサンプリングオーディオデータを配置して1つの前記オーディオデータコンテンツのフォーマットを生成するオーディオデータ生成部と、
生成された1つの前記オーディオデータコンテンツのフォーマットにIEEE1394ヘッダパケットを付与するIEEE1394送信制御部と、
を備えることを特徴とするIEEE1394送信装置。
【請求項2】
請求項1に記載のIEEE1394送信装置であって、
共通のクロックにより複数の前記オーディオデータコンテンツを同期して受信する全ての前記オーディオデータコンテンツに共通なPLL
を備えることを特徴とするIEEE1394送信装置。
【請求項3】
請求項1に記載のIEEE1394送信装置であって、
複数の前記オーディオデータコンテンツの暗号化要求が、コピーフリーしか含まない場合には、syパラメータにコピーフリーを設定し、
複数の前記オーディオデータコンテンツの暗号化要求が、コピーワンジェネレーションまたはコピーネバーを含む場合には、前記syパラメータに前記コピーワンジェネレーションまたは前記コピーネバーを設定する
syパラメータ設定部
を備えることを特徴とするIEEE1394送信装置。
【請求項4】
請求項3に記載のIEEE1394送信装置であって、
前記syパラメータ設定部は、
複数の前記オーディオデータコンテンツの暗号化要求が、前記コピーワンジェネレーションを含み、前記コピーネバーを含まない場合には、前記syパラメータに前記コピーワンジェネレーションを設定し、
複数の前記オーディオデータコンテンツの暗号化要求が、前記コピーネバーを含む場合には、前記syパラメータに前記コピーネバーを設定する
ことを特徴とするIEEE1394送信装置。
【請求項5】
請求項1に記載のIEEE1394送信装置であって、
前記オーディオデータコンテンツごとに暗号化の有無とレベルとを認識し、暗号化のレベルに応じた暗号情報を供給する暗号化制御部と、
前記暗号化制御部により供給される前記暗号情報に応じて、対象とする前記オーディオデータコンテンツを暗号化する暗号化部と、
を備えることを特徴とするIEEE1394送信装置。
【請求項6】
複数チャンネルのオーディオデータコンテンツを受信するIEEE1394受信装置であって、
受信したIEEE1394パケットから1つのオーディオデータコンテンツのフォーマットを分離するIEEE1394受信制御部と、
1つの前記オーディオデータコンテンツのフォーマットを、外部から入力されるオーディオデータコンテンツ分離情報に基づいて、複数の前記オーディオデータコンテンツを生成するオーディオデータコンテンツ生成部と、
を備えることを特徴とするIEEE1394受信装置。
【請求項7】
請求項6に記載のIEEE1394受信装置であって、
共通のクロックにより複数の前記オーディオデータコンテンツを同期して送信する全ての前記オーディオデータコンテンツに共通なPLL
を備えることを特徴とするIEEE1394受信装置。
【請求項8】
請求項6に記載のIEEE1394受信装置であって、
syパラメータがコピーフリーか否かを判別する第1判別部と、
前記syパラメータがコピーワンジェネレーションまたはコピーネバーの場合、前記オーディオデータコンテンツのフォーマットにおいて、サンプリングオーディオデータを識別するラベルが所定値であるか否かを前記サンプリングオーディオデータごとに判別する第2判別部と、
前記第2判別部による判別の結果が前記所定値でない場合、前記syパラメータを用いて前記オーディオデータコンテンツ生成部で生成された前記オーディオデータコンテンツを復号化する第1復号化部と、
前記第1復号化部による復号化の結果、前記ラベルが前記所定値であるか否かを判別する第3判別部と、
前記第3判別部による判別の結果が前記所定値でない場合、前記syパラメータとは異なるパラメータを用いて復号化する第2復号化部と、
を備えることを特徴とするIEEE1394受信装置。
【請求項9】
複数チャンネルのオーディオデータコンテンツを送信するIEEE1394送信方法であって、
複数のオーディオデータコンテンツを、前記オーディオデータコンテンツ順にサンプリングオーディオデータを配置して1つの前記オーディオデータコンテンツのフォーマットを生成するステップと、
生成された1つの前記オーディオデータコンテンツのフォーマットにIEEE1394ヘッダパケットを付与するステップと、
を備えることを特徴とするIEEE1394送信方法。
【請求項10】
複数チャンネルのオーディオデータコンテンツを受信するIEEE1394受信方法であって、
受信したIEEE1394パケットから1つの前記オーディオデータコンテンツのフォーマットを分離するステップと、
1つの前記オーディオデータコンテンツのフォーマットを、外部から入力されるオーディオデータコンテンツ分離情報に基づいて、複数の前記オーディオデータコンテンツを生成するステップと、
を備えることを特徴とするIEEE1394受信方法。
【請求項1】
複数チャンネルのオーディオデータコンテンツを送信するIEEE1394送信装置であって、
複数の前記オーディオデータコンテンツを、前記オーディオデータコンテンツ順にサンプリングオーディオデータを配置して1つの前記オーディオデータコンテンツのフォーマットを生成するオーディオデータ生成部と、
生成された1つの前記オーディオデータコンテンツのフォーマットにIEEE1394ヘッダパケットを付与するIEEE1394送信制御部と、
を備えることを特徴とするIEEE1394送信装置。
【請求項2】
請求項1に記載のIEEE1394送信装置であって、
共通のクロックにより複数の前記オーディオデータコンテンツを同期して受信する全ての前記オーディオデータコンテンツに共通なPLL
を備えることを特徴とするIEEE1394送信装置。
【請求項3】
請求項1に記載のIEEE1394送信装置であって、
複数の前記オーディオデータコンテンツの暗号化要求が、コピーフリーしか含まない場合には、syパラメータにコピーフリーを設定し、
複数の前記オーディオデータコンテンツの暗号化要求が、コピーワンジェネレーションまたはコピーネバーを含む場合には、前記syパラメータに前記コピーワンジェネレーションまたは前記コピーネバーを設定する
syパラメータ設定部
を備えることを特徴とするIEEE1394送信装置。
【請求項4】
請求項3に記載のIEEE1394送信装置であって、
前記syパラメータ設定部は、
複数の前記オーディオデータコンテンツの暗号化要求が、前記コピーワンジェネレーションを含み、前記コピーネバーを含まない場合には、前記syパラメータに前記コピーワンジェネレーションを設定し、
複数の前記オーディオデータコンテンツの暗号化要求が、前記コピーネバーを含む場合には、前記syパラメータに前記コピーネバーを設定する
ことを特徴とするIEEE1394送信装置。
【請求項5】
請求項1に記載のIEEE1394送信装置であって、
前記オーディオデータコンテンツごとに暗号化の有無とレベルとを認識し、暗号化のレベルに応じた暗号情報を供給する暗号化制御部と、
前記暗号化制御部により供給される前記暗号情報に応じて、対象とする前記オーディオデータコンテンツを暗号化する暗号化部と、
を備えることを特徴とするIEEE1394送信装置。
【請求項6】
複数チャンネルのオーディオデータコンテンツを受信するIEEE1394受信装置であって、
受信したIEEE1394パケットから1つのオーディオデータコンテンツのフォーマットを分離するIEEE1394受信制御部と、
1つの前記オーディオデータコンテンツのフォーマットを、外部から入力されるオーディオデータコンテンツ分離情報に基づいて、複数の前記オーディオデータコンテンツを生成するオーディオデータコンテンツ生成部と、
を備えることを特徴とするIEEE1394受信装置。
【請求項7】
請求項6に記載のIEEE1394受信装置であって、
共通のクロックにより複数の前記オーディオデータコンテンツを同期して送信する全ての前記オーディオデータコンテンツに共通なPLL
を備えることを特徴とするIEEE1394受信装置。
【請求項8】
請求項6に記載のIEEE1394受信装置であって、
syパラメータがコピーフリーか否かを判別する第1判別部と、
前記syパラメータがコピーワンジェネレーションまたはコピーネバーの場合、前記オーディオデータコンテンツのフォーマットにおいて、サンプリングオーディオデータを識別するラベルが所定値であるか否かを前記サンプリングオーディオデータごとに判別する第2判別部と、
前記第2判別部による判別の結果が前記所定値でない場合、前記syパラメータを用いて前記オーディオデータコンテンツ生成部で生成された前記オーディオデータコンテンツを復号化する第1復号化部と、
前記第1復号化部による復号化の結果、前記ラベルが前記所定値であるか否かを判別する第3判別部と、
前記第3判別部による判別の結果が前記所定値でない場合、前記syパラメータとは異なるパラメータを用いて復号化する第2復号化部と、
を備えることを特徴とするIEEE1394受信装置。
【請求項9】
複数チャンネルのオーディオデータコンテンツを送信するIEEE1394送信方法であって、
複数のオーディオデータコンテンツを、前記オーディオデータコンテンツ順にサンプリングオーディオデータを配置して1つの前記オーディオデータコンテンツのフォーマットを生成するステップと、
生成された1つの前記オーディオデータコンテンツのフォーマットにIEEE1394ヘッダパケットを付与するステップと、
を備えることを特徴とするIEEE1394送信方法。
【請求項10】
複数チャンネルのオーディオデータコンテンツを受信するIEEE1394受信方法であって、
受信したIEEE1394パケットから1つの前記オーディオデータコンテンツのフォーマットを分離するステップと、
1つの前記オーディオデータコンテンツのフォーマットを、外部から入力されるオーディオデータコンテンツ分離情報に基づいて、複数の前記オーディオデータコンテンツを生成するステップと、
を備えることを特徴とするIEEE1394受信方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2008−228164(P2008−228164A)
【公開日】平成20年9月25日(2008.9.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−66687(P2007−66687)
【出願日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年9月25日(2008.9.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】
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