説明

LEDパッケージ及びその製造方法

【課題】耐久性が高く、コストが低いLEDパッケージ及びその製造方法を提供する。
【解決手段】実施形態に係るLEDパッケージは、相互に離隔した第1及び第2のリードフレームと、LEDチップと、樹脂体と、を備える。前記LEDチップは、前記第1及び第2のリードフレームの上方に設けられており、少なくともインジウム、ガリウム及びアルミニウムを含有する半導体層を有する。前記LEDチップの一方の端子は前記第1のリードフレームに接続され、他方の端子は前記第2のリードフレームに接続されている。前記樹脂体は、前記第1及び第2のリードフレームのそれぞれの上面全体、下面の一部及び端面の一部を覆い、前記LEDチップを覆い、前記下面の残部及び前記端面の残部を露出させている。そして、前記樹脂体の外形が前記LEDパッケージの外形をなす。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
後述する実施形態は、LED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)パッケージ及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、LEDチップを搭載するLEDパッケージにおいては、配光性を制御し、LEDパッケージからの光の取出効率を高めることを目的として、白色樹脂からなる椀状の外囲器を設け、外囲器の底面上にLEDチップを搭載し、外囲器の内部に透明樹脂を封入してLEDチップを埋め込んでいた。そして、外囲器は、ポリアミド系の熱可塑性樹脂によって形成されることが多かった。
【0003】
しかしながら、近年、LEDパッケージの適用範囲の拡大に伴い、LEDパッケージに対して、より高い耐久性が要求されるようになってきている。一方、LEDチップの高出力化に伴い、LEDチップから放射される光及び熱が増加し、LEDチップを封止する樹脂部分の劣化が進みやすくなっている。また、LEDパッケージの適用範囲の拡大に伴い、より一層のコストの低減が要求されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−274027号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の実施形態の目的は、耐久性が高く、コストが低いLEDパッケージ及びその製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態に係るLEDパッケージは、相互に離隔した第1及び第2のリードフレームと、LEDチップと、樹脂体と、を備える。前記LEDチップは、前記第1及び第2のリードフレームの上方に設けられており、少なくともインジウム、ガリウム及びアルミニウムを含有する半導体層を有する。前記LEDチップの一方の端子は前記第1のリードフレームに接続され、他方の端子は前記第2のリードフレームに接続されている。前記樹脂体は、前記第1及び第2のリードフレームのそれぞれの上面全体、下面の一部及び端面の一部を覆い、前記LEDチップを覆い、前記下面の残部及び前記端面の残部を露出させている。そして、前記樹脂体の外形が前記LEDパッケージの外形をなす。
【0007】
他の実施形態に係るLEDパッケージの製造方法は、LEDチップをリードフレームシートに接続する工程と、前記リードフレームシート及び前記LEDチップを覆う樹脂板を形成する工程と、前記リードフレームシート及び前記樹脂板を個片化する工程と、を備える。前記リードフレームシートは、導電性材料からなる導電シートから前記導電性材料を選択的に除去することにより、複数の素子領域がマトリクス状に配列され、各前記素子領域においては相互に離隔した第1及び第2のリードフレームを含む基本パターンが形成され、前記素子領域間のダイシング領域においては前記導電性材料が隣り合う前記素子領域間をつなぐように残留したものである。前記LEDチップには、少なくともインジウム、ガリウム及びアルミニウムを含有する半導体層を設ける。前記接続する工程においては、前記リードフレームシート上に前記素子領域毎にLEDチップを搭載すると共に、前記LEDチップの一方の端子を前記第1のリードフレームに接続し、他方の端子を前記第2のリードフレームに接続する。前記樹脂板は、前記リードフレームシートの前記素子領域における上面全体及び下面の一部を覆い、前記LEDチップを埋め込むように形成する。前記個片化する工程においては、前記リードフレームシート及び前記樹脂板における前記ダイシング領域に配置された部分を除去することにより、前記リードフレームシート及び前記樹脂板における前記素子領域に配置された部分を個片化する。そして、前記個片化された部分の外形を、LEDパッケージの外形とする。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】第1の実施形態に係るLEDパッケージを例示する斜視図である。
【図2】(a)は、第1の実施形態に係るLEDパッケージを例示する断面図であり、(b)は、リードフレームを例示する平面図である。
【図3】第1の実施形態に係るLEDパッケージの製造方法を例示するフローチャート図である。
【図4】(a)〜(d)は、第1の実施形態に係るLEDパッケージの製造方法を例示する工程断面図である。
【図5】(a)〜(c)は、第1の実施形態に係るLEDパッケージの製造方法を例示する工程断面図である。
【図6】(a)及び(b)は、第1の実施形態に係るLEDパッケージの製造方法を例示する工程断面図である。
【図7】(a)は、第1の実施形態におけるリードフレームシートを例示する平面図であり、(b)は、このリードフレームシートの素子領域を例示する一部拡大平面図である。
【図8】(a)〜(h)は、第1の実施形態の変形例におけるリードフレームシートの形成方法を例示する工程断面図である。
【図9】第2の実施形態に係るLEDパッケージを例示する斜視図である。
【図10】第2の実施形態に係るLEDパッケージを例示する側面図である。
【図11】第3の実施形態に係るLEDパッケージを例示する斜視図である。
【図12】第3の実施形態に係るLEDパッケージを例示する断面図である。
【図13】第4の実施形態に係るLEDパッケージを例示する斜視図である。
【図14】第4の実施形態に係るLEDパッケージを例示する断面図である。
【図15】第5の実施形態に係るLEDパッケージを例示する斜視図である。
【図16】(a)は第5の実施形態に係るLEDパッケージを例示する平面図であり、(b)はその側面図である。
【図17】第6の実施形態に係るLEDパッケージを例示する斜視図である。
【図18】第7の実施形態に係るLEDパッケージを例示する斜視図である。
【図19】(a)は第7の実施形態に係るLEDパッケージを例示する平面図であり、(b)はその側面図である。
【図20】第8の実施形態に係るLEDパッケージを例示する斜視図である。
【図21】第8の実施形態に係るLEDパッケージを例示する断面図である。
【図22】第9の実施形態に係るLEDパッケージを例示する斜視図である。
【図23】第10の実施形態に係るLEDパッケージを例示する断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。
先ず、本発明の第1の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係るLEDパッケージを例示する斜視図であり、
図2(a)は、本実施形態に係るLEDパッケージを例示する断面図であり、(b)は、リードフレームを例示する平面図である。
本実施形態に係るLEDパッケージは、InGaAlP層を含むLEDチップを、エポキシ樹脂、アクリル樹脂又はウレタン樹脂からなる透明樹脂体によって封止したパッケージである。
【0010】
図1及び図2に示すように、本実施形態に係るLEDパッケージ1においては、一対のリードフレーム11及び12が設けられている。リードフレーム11及び12の形状は平板状であり、同一平面上に配置されており、相互に離隔している。リードフレーム11及び12は同じ導電性材料からなり、例えば、銅板の上面及び下面に銀めっき層が形成されて構成されている。なお、リードフレーム11及び12の端面上には銀めっき層は形成されておらず、銅板が露出している。
【0011】
以下、本明細書においては、説明の便宜上、XYZ直交座標系を導入する。リードフレーム11及び12の上面に対して平行な方向のうち、リードフレーム11からリードフレーム12に向かう方向を+X方向とし、リードフレーム11及び12の上面に対して垂直な方向のうち、上方、すなわち、リードフレームから見て後述するLEDチップ14が搭載されている方向を+Z方向とし、+X方向及び+Z方向の双方に対して直交する方向のうち一方を+Y方向とする。なお、+X方向、+Y方向及び+Z方向の反対方向を、それぞれ、−X方向、−Y方向及び−Z方向とする。また、例えば、「+X方向」及び「−X方向」を総称して、単に「X方向」ともいう。
【0012】
リードフレーム11においては、Z方向から見て矩形のベース部11aが1つ設けられており、このベース部11aから4本の吊ピン11b、11c、11d、11eが延出している。吊ピン11bは、ベース部11aの+Y方向に向いた端縁のX方向中央部から+Y方向に向けて延出している。吊ピン11cは、ベース部11aの−Y方向に向いた端縁のX方向中央部から−Y方向に向けて延出している。吊ピン11d及び11eは、ベース部11aの−X方向に向いた端縁の両端部から−X方向に向けて延出している。このように、吊ピン11b〜11eは、ベース部11aの相互に異なる3辺からそれぞれ延出している。X方向における吊ピン11b及び11cの位置は相互に同一である。
【0013】
リードフレーム12は、リードフレーム11と比較して、X方向の長さが短く、Y方向の長さは同じである。リードフレーム12においては、Z方向から見て矩形のベース部12aが1つ設けられており、このベース部12aから4本の吊ピン12b、12c、12d、12eが延出している。吊ピン12bは、ベース部12aの+Y方向に向いた端縁の−X方向側の端部から+Y方向に向けて延出している。吊ピン12cは、ベース部12aの−Y方向に向いた端縁の−X方向側の端部から−Y方向に向けて延出している。吊ピン12d及び12eは、ベース部12aの+X方向に向いた端縁の両端部から+X方向に向けて延出している。このように、吊ピン12b〜12eは、ベース部12aの相互に異なる3辺からそれぞれ延出している。また、リードフレーム11の吊ピン11d及び11eの幅は、リードフレーム12における吊ピン12d及び12eの幅と同一でもよく、異なっていてもよい。但し、吊ピン11d及び11eの幅と吊ピン12d及び12eの幅とを異ならせれば、アノードとカソードの判別が容易になる。
【0014】
リードフレーム11の下面11fにおけるX方向中央部には、凸部11gが形成されている。このため、リードフレーム11の厚さは2水準の値をとり、ベース部11aにおける+X方向側の端部を除く部分、すなわち、凸部11gが形成されている部分は相対的に厚い厚板部分となっている。また、ベース部11aの+X方向側の端部及び吊ピン11b〜11eは相対的に薄い薄板部分となっている。図2(b)においては、ベース部11aにおける凸部11gが形成されていない部分を、薄板部11tとして示す。
【0015】
同様に、リードフレーム12の下面12fにおけるX方向中央部には、凸部12gが形成されている。これにより、リードフレーム12の厚さも2水準の値をとり、ベース部12aにおける−X方向側の端部を除く部分は凸部12gが形成されているため相対的に厚く、厚板部分となっている。また、ベース部12aの−X方向側の端部及び吊ピン12b〜12eは相対的に薄い薄板部分となっている。図2(b)においては、ベース部12aにおける凸部12gが形成されていない部分を、薄板部12tとして示す。換言すれば、ベース部11a及び12aのX方向両端部の下面には、それぞれ、ベース部11a及び12aの端縁に沿ってY方向に延びる切欠が形成されている。なお、図2(b)においては、リードフレーム11及び12における相対的に薄い部分、すなわち、各薄板部及び各吊りピンは、破線のハッチングを付して示している。
【0016】
リードフレーム11の上面11hとリードフレーム12の上面12hは同一平面上にあり、凸部11g及び12gは、リードフレーム11及び12における相互に対向する端縁から離隔した領域に形成されており、これらの端縁を含む領域は、薄板部11t及び12tとなっている。リードフレーム11の凸部11gの下面とリードフレーム12の凸部12gの下面は同一平面上にある。Z方向における各吊ピンの上面の位置は、リードフレーム11及び12の上面の位置と一致している。従って、各吊ピンは同一のXY平面上に配置されている。
【0017】
リードフレーム11の上面11hのうち、ベース部11aに相当する領域の一部には、ダイマウント材13が被着されている。本実施形態においては、ダイマウント材13は導電性であっても絶縁性であってもよい。ダイマウント材13が導電性である場合は、ダイマウント材13は例えば、銀ペースト、半田又は共晶半田等により形成されている。ダイマウント材13が絶縁性である場合は、ダイマウント材13は例えば、透明樹脂ペーストにより形成されている。
【0018】
ダイマウント材13上には、LEDチップ14が設けられている。すなわち、ダイマウント材がLEDチップ14をリードフレーム11に固着させることにより、LEDチップ14がリードフレーム11に搭載されている。LEDチップ14においては、インジウム(In)、ガリウム(Ga)、アルミニウム(Al)及びリン(P)を含有する半導体層が設けられており、例えば、サファイア基板上に活性層としてInGaAlP層が形成されている。これにより、LEDチップ14は緑色から赤色までの波長領域の光を出射する。LEDチップ14の形状は例えば直方体であり、その上面に端子14a及び14bが設けられている。
【0019】
LEDチップ14の端子14aにはワイヤ15の一端が接合されている。ワイヤ15は端子14aから+Z方向(直上方向)に引き出され、−X方向と−Z方向との間の方向に向けて湾曲し、ワイヤ15の他端はリードフレーム11の上面11hに接合されている。これにより、端子14aはワイヤ15を介してリードフレーム11に接続されている。一方、端子14bにはワイヤ16の一端が接合されている。ワイヤ16は端子14bから+Z方向に引き出され、+X方向と−Z方向との間の方向に向けて湾曲し、ワイヤ16の他端はリードフレーム12の上面12hに接合されている。これにより、端子14bはワイヤ16を介してリードフレーム12に接続されている。ワイヤ15及び16は金属、例えば、金又はアルミニウムによって形成されている。
【0020】
また、LEDパッケージ1には、透明樹脂体17が設けられている。透明樹脂体17は透明な樹脂材料、例えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂若しくはウレタン樹脂により形成されている。又は、これらの樹脂材料のうち、複数の樹脂材料によって形成されていてもよい。なお、「透明」には半透明も含まれる。透明樹脂体17の外形は直方体であり、リードフレーム11及び12、ダイマウント材13、LEDチップ14、ワイヤ15及び16を覆っており、透明樹脂体17の外形がLEDパッケージ1の外形となっている。リードフレーム11の一部及びリードフレーム12の一部は、透明樹脂体17の下面及び側面において露出している。
【0021】
より詳細には、リードフレーム11の下面11fのうち、凸部11gの下面は透明樹脂体17の下面において露出しており、吊ピン11b〜11eの先端面は透明樹脂体17の側面において露出している。一方、リードフレーム11の上面11hの全体、下面11fのうち凸部11g以外の領域、凸部11gの側面、ベース部11aの端面は、透明樹脂体17によって覆われている。同様に、リードフレーム12の凸部12gの下面は透明樹脂体17の下面において露出しており、吊ピン12b〜12eの先端面は透明樹脂体17の側面において露出しており、上面12hの全体、下面12fのうち凸部12g以外の領域、凸部12gの側面、ベース部12aの端面は、透明樹脂体17によって覆われている。LEDパッケージ1においては、透明樹脂体17の下面において露出した凸部11g及び12gの下面が、外部電極パッドとなる。このように、上方から見て、透明樹脂体17の形状は矩形であり、各リードフレームの複数本の吊ピンの先端面は、透明樹脂体17の3つの側面において露出している。なお、本明細書において、「覆う」とは、覆うものが覆われるものに接触している場合と接触していない場合の双方を含む概念である。
【0022】
本実施形態に係るLEDパッケージ1は、マザーボード(図示せず)上に設けられた半田ボール等を凸部11a及び11bに接合することにより、マザーボードに実装される。そして、リードフレーム11及び12、ワイヤ15及び16を介して、LEDチップ14の端子14a及び14bに電力が供給されることにより、LEDチップ14が緑色から赤色までの波長範囲に含まれる所定の色調の光を出射する。この光は透明樹脂体17内を通過し、そのままLEDパッケージ1から出射される。従って、LEDパッケージ1が出射する光は、LEDチップ14が出射した光であり、緑色から赤色までの波長範囲に含まれる可視光である。
【0023】
次に、本実施形態に係るLEDパッケージの製造方法について説明する。
図3は、本実施形態に係るLEDパッケージの製造方法を例示するフローチャート図であり、
図4(a)〜(d)、図5(a)〜(c)、図6(a)及び(b)は、本実施形態に係るLEDパッケージの製造方法を例示する工程断面図であり、
図7(a)は、本実施形態におけるリードフレームシートを例示する平面図であり、(b)は、このリードフレームシートの素子領域を例示する一部拡大平面図である。
【0024】
先ず、図4(a)に示すように、導電性材料からなる導電シート21を用意する。この導電シート21は、例えば、短冊状の銅板21aの上下面に銀めっき層21bが施されたものである。次に、この導電シート21の上下面上に、マスク22a及び22bを形成する。マスク22a及び22bには、選択的に開口部22cが形成されている。マスク22a及び22bは、例えば印刷法によって形成することができる。
【0025】
次に、マスク22a及び22bが被着された導電シート21をエッチング液に浸漬することにより、導電シート21をウェットエッチングする。これにより、導電シート21のうち、開口部22c内に位置する部分がエッチングされて選択的に除去される。このとき、例えば浸漬時間を調整することによってエッチング量を制御し、導電シート21の上面側及び下面側からのエッチングがそれぞれ単独で導電シート21を貫通する前に、エッチングを停止させる。これにより、上下面側からハーフエッチングを施す。但し、上面側及び下面側の双方からエッチングされた部分は、導電シート21を貫通するようにする。その後、マスク22a及び22bを除去する。
【0026】
これにより、図3及び図4(b)に示すように、導電シート21から銅板21a及び銀めっき層21bが選択的に除去されて、リードフレームシート23が形成される。なお、図示の便宜上、図4(b)以降の図においては、銅板21a及び銀めっき層21bを区別せずに、リードフレームシート23として一体的に図示する。図7(a)に示すように、リードフレームシート23においては、例えば3つのブロックBが設定されており、各ブロックBには例えば1000個程度の素子領域Pが設定されている。図7(b)に示すように、素子領域Pはマトリクス状に配列されており、素子領域P間は格子状のダイシング領域Dとなっている。各素子領域Pにおいては、相互に離隔したリードフレーム11及び12を含む基本パターンが形成されている。ダイシング領域Dにおいては、導電シート21を形成していた導電性材料が、隣り合う素子領域P間をつなぐように残留している。
【0027】
すなわち、素子領域P内においては、リードフレーム11とリードフレーム12とは相互に離隔しているが、ある素子領域Pに属するリードフレーム11は、この素子領域Pから見て−X方向に位置する隣の素子領域Pに属するリードフレーム12に連結されており、両フレームの間には、+X方向に向いた凸字状の開口部23aが形成されている。また、Y方向において隣り合う素子領域Pに属するリードフレーム11同士は、ブリッジ23bを介して連結されている。同様に、Y方向において隣り合う素子領域Pに属するリードフレーム12同士は、ブリッジ23cを介して連結されている。これにより、リードフレーム11及び12のベース部11a及び12aから、3方向に向けて4本の連結部分が延出している。これらの連結部分は導電性材料からなり、ある素子領域Pに属するリードフレーム11又は12のベース部から、ダイシング領域Dを通過して隣の素子領域Pに属するリードフレーム11又は12のベース部まで延びている。更に、リードフレームシート23の下面側からのエッチングをハーフエッチングとすることにより、リードフレーム11及び12の下面にそれぞれ凸部11g及び12g(図2参照)が形成される。
【0028】
次に、図3及び図4(c)に示すように、リードフレームシート23の下面に、例えばポリイミドからなる補強テープ24を貼付する。そして、リードフレームシート23の各素子領域Pに属するリードフレーム11上に、ダイマウント材13を被着させる。例えば、ペースト状のダイマウント材13を、吐出器からリードフレーム11上に吐出させるか、機械的な手段によりリードフレーム11上に転写する。次に、ダイマウント材13上にLEDチップ14をマウントする。次に、ダイマウント材13を焼結するための熱処理(マウントキュア)を行う。これにより、リードフレームシート23の各素子領域Pにおいて、リードフレーム11上にダイマウント材13を介してLEDチップ14が搭載される。
【0029】
次に、図3及び図4(d)に示すように、例えば超音波接合により、ワイヤ15の一端をLEDチップ14の端子14aに接合し、他端をリードフレーム11の上面に接合する。また、ワイヤ16の一端をLEDチップ14の端子14bに接合し、他端をリードフレーム12の上面12hに接合する。これにより、端子14aがワイヤ15を介してリードフレーム11に接続され、端子14bがワイヤ16を介してリードフレーム12に接続される。
【0030】
次に、図3及び図5(a)に示すように、下金型101を用意する。下金型101は後述する上金型102と共に一組の金型を構成するものであり、下金型101の上面には、直方体形状の凹部101aが形成されている。一方、エポキシ樹脂、アクリル樹脂又はウレタン樹等の透明樹脂により、液状又は半液状の樹脂材料26を調製する。そして、ディスペンサ103により、下金型101の凹部101a内に、樹脂材料26を供給する。
【0031】
次に、図3及び図5(b)に示すように、上述のLEDチップ14を搭載したリードフレームシート23を、LEDチップ14が下方に向くように、上金型102の下面に装着する。そして、上金型102を下金型101に押し付け、金型を型締めする。これにより、リードフレームシート23が樹脂材料26に押し付けられる。このとき、樹脂材料26はLEDチップ14、ワイヤ15及び16を覆い、リードフレームシート23におけるエッチングによって除去された部分内にも侵入する。このようにして、樹脂材料26がモールドされる。このモールド工程は真空雰囲気中で実施されることが好ましい。これにより、樹脂材料26内で発生した気泡がリードフレームシート23におけるハーフエッチングされた部分に付着することを防止できる。
【0032】
次に、図3及び図5(c)に示すように、樹脂材料26にリードフレームシート23の上面を押し付けた状態で熱処理(モールドキュア)を行い、樹脂材料26を硬化させる。その後、図6(a)に示すように、上金型102を下金型101から引き離す。これにより、リードフレームシート23上に、リードフレームシート23の上面全体及び下面の一部を覆い、LEDチップ14等を埋め込む透明樹脂板29が形成される。その後、リードフレームシート23から補強テープ24を引き剥がす。これにより、透明樹脂板29の表面においてリードフレーム11及び12の凸部11g及び12g(図2参照)の下面が露出する。
【0033】
次に、図3及び図6(b)に示すように、ブレード104により、リードフレームシート23及び透明樹脂板29からなる結合体を、リードフレームシート23側からダイシングする。すなわち、−Z方向側から+Z方向に向けてダイシングする。なお、リードフレームシート23及び透明樹脂板29からなる結合体は、透明樹脂板29側からダイシングしてもよい。これにより、リードフレームシート23及び透明樹脂板29におけるダイシング領域Dに配置された部分が除去される。この結果、リードフレームシート23及び透明樹脂板29における素子領域Pに配置された部分が個片化され、図1及び図2に示すLEDパッケージ1が製造される。
【0034】
ダイシング後の各LEDパッケージ1においては、リードフレームシート23からリードフレーム11及び12が分離される。また、透明樹脂板29が分断されて、透明樹脂体17となる。そして、ダイシング領域DにおけるY方向に延びる部分が、リードフレームシート23の開口部23aを通過することにより、リードフレーム11及び12にそれぞれ吊ピン11d、11e、12d、12eが形成される。また、ブリッジ23bが分断されることにより、リードフレーム11に吊ピン11b及び11cが形成され、ブリッジ23cが分断されることにより、リードフレーム12に吊ピン12b及び12cが形成される。吊ピン11b〜11e及び12b〜12eの先端面は、透明樹脂体17の側面において露出する。
【0035】
次に、図3に示すように、LEDパッケージ1について、各種のテストを行う。このとき、吊ピン11b〜11e及び12b〜12eの先端面をテスト用の端子として使用することも可能である。
【0036】
次に、本実施形態の作用効果について説明する。
本実施形態に係るLEDパッケージ1においては、LEDチップ14が、活性層として、インジウム、ガリウム、アルミニウム及びリンを含有する半導体層が設けられたチップであり、緑色から赤色までの波長領域の光を出射する。緑色から赤色までの波長領域の光は、紫外線及び青色の光と比較してエネルギーが低く、透明樹脂体17を形成する樹脂材料に与える損傷が少ない。このため、本実施形態に係るLEDパッケージ1は、透明樹脂体17の劣化が進行しにくく、耐久性が高い。従って、本実施形態に係るLEDパッケージ1は寿命が長く、信頼性が高く、幅広い用途に適用可能である。
【0037】
また、本実施形態に係るLEDパッケージ1においては、LEDチップ14から出射される光のエネルギーが小さいため、透明樹脂体17を比較的低コストな樹脂材料、例えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂又はウレタン樹脂によって形成することができる。このため、光に対する耐久性は優れているもののコストが高い樹脂材料、例えば、シリコーン樹脂等を使用する必要がない。従って、本実施形態に係るLEDパッケージ1はコストが低い。
【0038】
更に、本実施形態に係るLEDパッケージ1においては、白色樹脂からなる外囲器が設けられていないため、外囲器がLEDチップ14から生じる光及び熱を吸収して劣化することがない。特に、外囲器がポリアミド系の熱可塑性樹脂によって形成されている場合は劣化が進行しやすいが、本実施形態においてはその虞がない。このため、本実施形態に係るLEDパッケージ1は、耐久性が高い。
【0039】
更にまた、本実施形態に係るLEDパッケージ1においては、透明樹脂体17の側面を覆う外囲器が設けられていないため、広い角度に向けて光が出射される。このため、本実施形態に係るLEDパッケージ1は、広い角度で光を出射する必要がある用途、例えば、照明及び液晶テレビのバックライトとして使用する際に有利である。
【0040】
更にまた、本実施形態に係るLEDパッケージ1においては、透明樹脂体17がリードフレーム11及び12の下面の一部及び端面の大部分を覆うことにより、リードフレーム11及び12の周辺部を保持している。このため、リードフレーム11及び12の凸部11g及び12gの下面を透明樹脂体17から露出させて外部電極パッドを実現しつつ、リードフレーム11及び12の保持性を高めることができる。すなわち、ベース部11a及び12aのX方向中央部に凸部11g及び12gを形成することによって、ベース部11a及び12aの下面のX方向の両端部に切欠を実現する。そして、この切欠内に透明樹脂体17が回り込むことによって、リードフレーム11及び12を強固に保持することができる。これにより、ダイシングの際に、リードフレーム11及び12が透明樹脂体17から剥離しにくくなり、LEDパッケージ1の歩留まりを向上させることができる。また、製造されたLEDパッケージ1の使用時において、温度ストレスによりリードフレーム11及び12が透明樹脂体17から剥離することを防止できる。
【0041】
更にまた、本実施形態に係るLEDパッケージ1においては、リードフレーム11及び12の上面及び下面に銀めっき層が形成されている。銀めっき層は光の反射率が高いため、本実施形態に係るLEDパッケージ1は光の取出効率が高い。
【0042】
更にまた、本実施形態においては、1枚の導電性シート21から、多数、例えば、数千個程度のLEDパッケージ1を一括して製造することができる。これにより、LEDパッケージ1個当たりの製造コストを低減することができる。また、外囲器が設けられていないため、部品点数及び工程数が少なく、コストが低い。
【0043】
更にまた、本実施形態においては、リードフレームシート23をウェットエッチングによって形成している。このため、新たなレイアウトのLEDパッケージを製造する際には、マスクの原版のみを用意すればよく、金型によるプレス等の方法によってリードフレームシート23を形成する場合と比較して、初期コストを低く抑えることができる。
【0044】
更にまた、本実施形態に係るLEDパッケージ1においては、リードフレーム11及び12のベース部11a及び12aから、それぞれ吊ピンが延出している。これにより、ベース部自体が透明樹脂体17の側面において露出することを防止し、リードフレーム11及び12の露出面積を低減することができる。また、リードフレーム11及び12と透明樹脂体17との接触面積を増加させることができる。この結果、リードフレーム11及び12が透明樹脂体17から剥離することを防止できる。また、リードフレーム11及び12の腐食も抑制できる。
【0045】
この効果を製造方法の点から見ると、図7(b)に示すように、リードフレームシート23において、ダイシング領域Dに介在するように、開口部23a、ブリッジ23b及び23cを設けることにより、ダイシング領域Dに介在する金属部分を減らしている。これにより、ダイシングが容易になり、ダイシングブレードの磨耗を抑えることができる。また、本実施形態においては、リードフレーム11及び12のそれぞれから、3方向に4本の吊ピンが延出している。これにより、図4(c)に示すLEDチップ14のマウント工程において、リードフレーム11が隣の素子領域Pのリードフレーム11及び12によって3方向から確実に支持されるため、マウント性が高い。同様に、図4(d)に示すワイヤボンディング工程においても、ワイヤの接合位置が3方向から確実に支持されるため、例えば超音波接合の際に印加した超音波が逃げることが少なく、ワイヤをリードフレーム及びLEDチップに良好に接合することができる。
【0046】
更にまた、本実施形態においては、図6(b)に示すダイシング工程において、リードフレームシート23側からダイシングを行っている。これにより、リードフレーム11及び12の切断端部を形成する金属材料が、透明樹脂体17の側面上を+Z方向に延伸する。このため、この金属材料が透明樹脂体17の側面上を−Z方向に延伸してLEDパッケージ1の下面から突出し、バリが発生することがない。従って、LEDパッケージ1を実装する際に、バリに起因して実装不良となることがない。
【0047】
次に、本実施形態の変形例について説明する。
本変形例は、リードフレームシートの形成方法の変形例である。
すなわち、本変形例においては、図4(a)に示すリードフレームシートの形成方法が、前述の第1の実施形態と異なっている。
図8(a)〜(h)は、本変形例におけるリードフレームシートの形成方法を例示する工程断面図である。
【0048】
先ず、図8(a)に示すように、銅板21aを用意し、これを洗浄する。次に、図8(b)に示すように、銅板21aの両面に対してレジストコーティングを施し、その後乾燥させて、レジスト膜111を形成する。次に、図8(c)に示すように、レジスト膜111上にマスクパターン112を配置し、紫外線を照射して露光する。これにより、レジスト膜111の露光部分が硬化し、レジストマスク111aが形成される。次に、図8(d)に示すように、現像を行い、レジスト膜111における硬化していない部分を洗い流す。これにより、銅板21aの上下面上にレジストパターン111aが残留する。次に、図8(e)に示すように、レジストパターン111aをマスクとしてエッチングを施し、銅板21aにおける露出部分を両面から除去する。このとき、エッチング深さは、銅板21aの板厚の半分程度とする。これにより、片面側からのみエッチングされた領域はハーフエッチングされ、両面側からエッチングされた領域は貫通する。次に、図8(f)に示すように、レジストパターン111aを除去する。次に、図8(g)に示すように、銅板21aの端部をマスク113によって覆い、めっきを施す。これにより、銅板21の端部以外の部分の表面上に、銀めっき層21bが形成される。次に、図8(h)に示すように、洗浄してマスク113を除去する。その後、検査を行う。このようにして、リードフレームシート23が作製される。本変形例における上記以外の構成、製造方法及び作用効果は、前述の第1の実施形態と同様である。
【0049】
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
図9は、本実施形態に係るLEDパッケージを例示する斜視図であり、
図10は、本実施形態に係るLEDパッケージを例示する側面図である。
【0050】
図9及び図10に示すように、本実施形態に係るLEDパッケージ2においては、前述の第1の実施形態に係るLEDパッケージ1(図1参照)と比較して、リードフレーム11(図1参照)がX方向において2枚のリードフレーム31及び32に分割されている点が異なっている。リードフレーム32はリードフレーム31とリードフレーム12との間に配置されている。そして、リードフレーム31には、リードフレーム11の吊ピン11d及び11e(図1参照)に相当する吊ピン31d及び31eが形成されており、また、ベース部31aから+Y方向及び−Y方向にそれぞれ延出した吊ピン31b及び31cが形成されている。吊ピン31b及び31cのX方向における位置は、相互に同一である。更に、リードフレーム31にはワイヤ15が接合されている。一方、リードフレーム32には、リードフレーム11の吊ピン11b及び11c(図1参照)に相当する吊ピン32b及び32cが形成されており、ダイマウント材13を介してLEDチップ14が搭載されている。また、リードフレーム11の凸部11gに相当する凸部は、凸部31g及び32gとしてリードフレーム31及び32に分割して形成されている。
【0051】
本実施形態においては、リードフレーム31及び12は外部から電位が印加されることにより、外部電極として機能する。一方、リードフレーム32には電位を印加する必要はなく、ヒートシンク専用のリードフレームとして使用することができる。これにより、1つのモジュールに複数個のLEDパッケージ2を搭載する場合に、リードフレーム32を共通のヒートシンクに接続することができる。なお、リードフレーム32には、接地電位を印加してもよく、浮遊状態としてもよい。また、LEDパッケージ2をマザーボードに実装する際に、リードフレーム31、32及び12にそれぞれ半田ボールを接合することにより、所謂マンハッタン現象を抑制することができる。マンハッタン現象とは、複数個の半田ボール等を介して基板にデバイス等を実装するときに、リフロー炉における半田ボールの融解のタイミングのずれ及び半田の表面張力に起因して、デバイスが起立してしまう現象をいい、実装不良の原因となる現象である。本実施形態によれば、リードフレームのレイアウトをX方向において対称とし、半田ボールをX方向において密に配置することにより、マンハッタン現象が生じにくくなる。
【0052】
また、本実施形態においては、リードフレーム31が吊ピン31b〜31eによって3方向から支持されているため、ワイヤ15のボンディング性が良好である。同様に、リードフレーム12が吊ピン12b〜12eによって3方向から支持されているため、ワイヤ16のボンディング性が良好である。
【0053】
このようなLEDパッケージ2は、前述の図4(a)に示す工程において、リードフレームシート23の各素子領域Pの基本パターンを変更することにより、前述の第1の実施形態と同様な方法で製造することができる。すなわち、前述の第1の実施形態において説明した製造方法によれば、マスク22a及び22bのパターンを変更するだけで、種々のレイアウトのLEDパッケージを製造することができる。本実施形態における上記以外の構成、製造方法及び作用効果は、前述の第1の実施形態と同様である。
【0054】
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
図11は、本実施形態に係るLEDパッケージを例示する斜視図であり、
図12は、本実施形態に係るLEDパッケージを例示する断面図である。
【0055】
図11及び図12に示すように、本実施形態に係るLEDパッケージ3においては、前述の第1の実施形態に係るLEDパッケージ1(図1参照)の構成に加えて、ツェナーダイオードチップ36等が設けられており、リードフレーム11とリードフレーム12との間に接続されている。すなわち、リードフレーム12の上面上に半田又は銀ペースト等の導電性材料からなるダイマウント材37が被着されており、その上にツェナーダイオードチップ36が設けられている。これにより、ツェナーダイオードチップ36がダイマウント材37を介してリードフレーム12上に搭載されると共に、ツェナーダイオードチップ36の下面端子(図示せず)が、ダイマウント材37を介してリードフレーム12に接続されている。また、ツェナーダイオードチップ36の上面端子36aは、ワイヤ38を介してリードフレーム11に接続されている。すなわち、ワイヤ38の一端はツェナーダイオードチップ36の上面端子36aに接続されており、ワイヤ38は上面端子36aから+Z方向に引き出され、−Z方向と−X方向との間の方向に向けて湾曲し、ワイヤ38の他端はリードフレーム11の上面に接合されている。
【0056】
これにより、本実施形態においては、ツェナーダイオードチップ36をLEDチップ14に対して並列に接続することができる。この結果、ESD(Electrostatic Discharge:静電気放電)に対する耐性が向上する。本実施形態における上記以外の構成、製造方法及び作用効果は、前述の第1の実施形態と同様である。
【0057】
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。
図13は、本実施形態に係るLEDパッケージを例示する斜視図であり、
図14は、本実施形態に係るLEDパッケージを例示する断面図である。
【0058】
図13及び図14に示すように、本実施形態に係るLEDパッケージ4は、前述の第3の実施形態に係るLEDパッケージ3(図11参照)と比較して、ツェナーダイオードチップ36がリードフレーム11に搭載されている点が異なっている。この場合、ツェナーダイオードチップ36の下面端子はダイマウント材37を介してリードフレーム11に接続されており、上面端子はワイヤ38を介してリードフレーム12に接続されている。本実施形態における上記以外の構成、製造方法及び作用効果は、前述の第3の実施形態と同様である。
【0059】
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。
図15は、本実施形態に係るLEDパッケージを例示する斜視図であり、
図16(a)は本実施形態に係るLEDパッケージを例示する平面図であり、(b)はその側面図である。
図15並びに図16(a)及び(b)に示すように、本実施形態に係るLEDパッケージ5は、前述の第1の実施形態に係るLEDパッケージ1(図1参照)と比較して、リードフレームの形状が異なっていると共に、LEDチップのタイプが異なっている。
【0060】
すなわち、LEDパッケージ5においては、一対のリードフレーム41及び42が設けられている。リードフレーム42はリードフレーム41よりも+X方向側に配置されている。また、リードフレーム42のX方向における長さは、リードフレーム41のX方向における長さよりも短い。
【0061】
リードフレーム41においては、ベース部41aから6本の吊ピン41b〜41gが延出している。吊ピン41b及び41cは、ベース部41aの+Y方向に向いた端縁の両端部付近から+Y方向に向けて延出しており、吊ピン41d及び41eは、ベース部41aの−X方向に向いた端縁の両端部から−X方向に向けて延出しており、吊ピン41f及び41gは、ベース部41aの−Y方向に向いた端縁の両端部付近から−Y方向に向けて延出している。また、ベース部41aの下面における+X方向側の端部を除く領域には、凸部41hが形成されている。一方、ベース部41aにおける凸部41hが形成されていない部分、すなわち、+X方向側の端部は、薄板部41tとなっている。更に、リードフレーム41における吊ピン41dと吊ピン41eとの間の領域には、+X方向に進入した切込41iが形成されている。切込41iは凸部41h内に進入しており、リードフレーム41をZ方向に貫通している。このため、下方(−Z方向)から見て、凸部41hの形状はコ字状である。すなわち、リードフレーム41における下面が透明樹脂体17から露出した部分に、Z方向に貫通した切込41iが形成されている。
【0062】
リードフレーム42においては、ベース部42aから、4本の吊ピン42b〜42eが延出している。吊ピン42bは、ベース部42aの+Y方向に向いた端縁全体から+Y方向に向けて延出しており、吊ピン42cは、ベース部42aの−Y方向に向いた端縁全体から−Y方向に向けて延出しており、吊ピン42d及び42eは、ベース部42aの+X方向に向いた端縁の両端部から+X方向に向けて延出している。また、ベース部41aの下面における−X方向側の端部には、凸部42hが形成されている。一方、ベース部42aにおける凸部42hが形成されていない部分、すなわち、−X方向側の端部は、薄板部42tとなっている。更に、リードフレーム42における吊ピン42dと吊ピン42eとの間の領域には、−X方向に進入した切込42iが形成されている。切込42iは凸部42h内に進入しており、リードフレーム42をZ方向に貫通している。このため、−Z方向から見て、凸部42hの形状はコ字状である。すなわち、リードフレーム42における下面が透明樹脂体17から露出した部分に、Z方向に貫通した切込42iが形成されている。
【0063】
X方向において、吊ピン41bの位置と吊ピン41gの位置とは相互に同一であり、吊ピン41cの位置と吊ピン41fの位置とは相互に同一であり、吊ピン42bの位置と吊ピン42cの位置とは相互に同一である。また、Y方向において、吊ピン41dの位置と吊ピン42eの位置とは相互に同一であり、吊ピン41eの位置と吊ピン42dの位置とは相互に同一であり、切込41iの位置と切込42iの位置とは相互に同一である。
【0064】
リードフレーム41の上面41j上における吊ピン41bと吊ピン41gとの中間の領域には、導電性のダイマウント材43が設けられており、その上にはLEDチップ44が搭載されている。LEDチップ44は上下導通タイプのチップであり、その下面には下面端子(図示せず)が設けられており、その上面には上面端子44aが設けられている。LEDチップ44の下面端子は、ダイマウント材43を介してリードフレーム41に接続されている。一方、LEDチップ44の上面端子44aは、ワイヤ45を介して、リードフレーム42に接続されている。すなわち、ワイヤ45の一方の端部45aはLEDチップ44の上面端子44aに接合されており、他方の端部45bはリードフレーム42の上面42jにおける吊ピン42bと吊ピン42cとの中間の領域に接合されている。なお、ダイマウント材43は、例えば銀ペースト又は金属半田により形成されており、ワイヤ45は例えば金により形成されている。
【0065】
そして、ワイヤ45の端部45aは上面端子44aからほぼ水平方向(+X方向)に引き出されており、端部45bは上面42jからほぼ垂直方向(+Z方向)に引き出されている。すなわち、リードフレーム41の上面41j(XY平面)と上面端子44aからワイヤ45が引き出される方向(ほぼ+X方向)とのなす角度は、リードフレーム42の上面42j(XY平面)とリードフレーム42からワイヤ45が引き出される方向(ほぼ+Z方向)とのなす角度よりも小さい。本実施形態においては、ワイヤ45のボンディングに際して、先に端部45bをリードフレーム42の上面42jに接合し、その後、端部45aをLEDチップ44の上面端子44aに接合している。これにより、上述のような引出角度の大小関係が実現する。
【0066】
本実施形態においても、前述の第1の実施形態と同様に、透明樹脂体17がリードフレーム41及び42、ダイマウント材43、LEDチップ44並びにワイヤ45を覆っており、透明樹脂体17の外形がLEDパッケージ5の外形となっている。そして、リードフレーム41の凸部41hの下面及びリードフレーム42の凸部42hの下面は、透明樹脂体17の下面における相互に離隔した領域において露出し、リードフレーム41及び42の各吊ピンの先端面は、透明樹脂体17の側面において露出している。また、透明樹脂体17は、切込41i及び42iの内部に進入している。
【0067】
次に、本実施形態の作用効果について説明する。
図16(a)及び(b)に示すように、本実施形態に係るLEDパッケージ5は、実装基板120に実装されて使用される。実装に際しては、実装基板120の実装面121における相互に離隔した2ヶ所の矩形の領域に、半田フィレット125及び126を形成する。次に、LEDパッケージ5を実装面121上に載置する。このとき、リードフレーム41の凸部41hの下面を半田フィレット125に当接させ、リードフレーム42の凸部42hの下面を半田フィレット126に当接させる。そして、+Z方向から見て、切込41iを除く凸部41hの外縁を半田フィレット125の外縁と一致させ、切込42iを除く凸部42hの外縁を半田フィレット126の外縁と一致させる。次に、熱処理を行い、半田フィレット125及び126を一旦溶融させた後、凝固させる。これにより、リードフレーム41が半田フィレット125を介して実装基板120に接合されると共に、リードフレーム42が半田フィレット126を介して実装基板120に接合される。この結果、LEDパッケージ5が実装基板120に実装される。
【0068】
そして、本実施形態においては、リードフレーム41に切込41iが形成されているため、透明樹脂体17及び切込41iを介して+Z方向から実装面121を観察することにより、LEDパッケージ5を実装面121に当接させた後でも半田フィレット125の有無を確認することができる。同様に、リードフレーム42には切込42iが形成されているため、透明樹脂体17及び切込42iを介して実装面121を+Z方向から観察することにより、LEDパッケージ5を実装面121に当接させた後でも半田フィレット126の有無を確認することができる。特に、透明樹脂体17は透明樹脂からなり、蛍光体を含有していないため、可視光の透過率が高く、観察が容易である。また、透明樹脂体17が切込41i及び42iの内部に進入することにより、リードフレーム41及び42と透明樹脂体17との密着性が良好になり、LEDパッケージ5の耐久性が向上する。
【0069】
更に、本実施形態においては、リードフレーム41及び42の上面から見て、上面端子44aからワイヤ45が引き出される角度を、リードフレーム42からワイヤ45が引き出される角度よりも小さくしている。これにより、ワイヤ45のループの高さを抑え、LEDパッケージ5全体の厚さを薄くすることができる。更にまた、上下導通タイプのLEDチップ44を採用し、ワイヤの本数を1本とすることにより、ワイヤ同士の接触を確実に防止すると共に、ワイヤボンディング工程を簡略化することができる。本実施形態における上記以外の構成、製造方法及び作用効果は、前述の第1の実施形態と同様である。
【0070】
なお、本実施形態においては、リードフレーム41及び42にそれぞれ切込41i及び42iを形成する例を示したが、各リードフレームの内部に、Z方向に貫通した窓を形成してもよい。これにより、窓を介して半田フィレットの有無を確認できると共に、透明樹脂体17との密着性が良好になる。
【0071】
次に、本発明の第6の実施形態について説明する。
図17は、本実施形態に係るLEDパッケージを例示する斜視図である。
図17に示すように、本実施形態に係るLEDパッケージ6は、前述の第5の実施形態に係るLEDパッケージ5(図15参照)と比較して、LEDチップが搭載されたリードフレームの形状が異なっている。
【0072】
すなわち、本実施形態に係るLEDパッケージ6においては、リードフレーム41(図15参照)の代わりに、リードフレーム51が設けられている。リードフレーム51においては、その上面51jにおけるベース部51aのX方向中央部に相当する領域が、それ以外の領域に対して凹んでいる。すなわち、リードフレーム51の上面51jにおけるX方向中央部には、凹部51kが形成されている。そして、この凹部51k内にLEDチップ44が配置されている。
【0073】
本実施形態によれば、リードフレーム51に凹部51kを形成し、その内部にLEDチップ44を配置することにより、LEDパッケージのより一層の低背化を図ることができる。本実施形態における上記以外の構成、製造方法及び作用効果は、前述の第5の実施形態と同様である。
【0074】
次に、本発明の第7の実施形態について説明する。
図18は、本実施形態に係るLEDパッケージを例示する斜視図であり、
図19(a)は本実施形態に係るLEDパッケージを例示する平面図であり、(b)はその側面図である。
図18並びに図19(a)及び(b)に示すように、本実施形態に係るLEDパッケージ7は、前述の第5の実施形態に係るLEDパッケージ5(図15参照)と比較して、LEDチップが搭載されたリードフレームの形状が異なっている。
【0075】
すなわち、本実施形態に係るLEDパッケージ7においては、LEDチップ44が搭載されたリードフレーム61のX方向における長さが、前述の第5の実施形態におけるリードフレーム41(図15参照)よりも長く、リードフレーム61の下面にはX方向において離隔した2つの凸部61m及び61nが形成されている。凸部61mは凸部61nよりも−X方向側に位置している。また、LEDチップ44が搭載されていないリードフレーム62のX方向における長さも、前述の第6の実施形態におけるリードフレーム42よりも長い。但し、リードフレーム62の下面に形成された凸部62hは1つである。
【0076】
また、リードフレーム61における吊ピン61dと吊ピン61eとの間の領域には、+X方向に進入した切込61iが形成されている。−Z方向から見て、切込61iの先端は凸部61mの内部に位置している。同様に、リードフレーム62における吊ピン62dと吊ピン62eとの間の領域には、−X方向に進入した切込62iが形成されている。−Z方向から見て、切込62iの先端は凸部62hの内部に位置している。このため、下方(−Z方向)から見て、凸部61m及び凸部62hの形状は共にコ字状である。凸部61mの形状及びサイズは、凸部62hの形状及びサイズと同一であり、YZ平面に関して対称である。凸部61m及び62hは、LEDパッケージ7の外部電極パッドとして機能する。
【0077】
本実施形態においては、外部電極パッドとして使用する凸部61mの下面及び凸部62hの下面の形状及びサイズが相互に同一である。このため、LEDパッケージ7を実装基板120に実装する際に、半田フィレット125の形状及びサイズを、半田フィレット126の形状及びサイズと同一にすることができる。これにより、前述のマンハッタン現象を防止することができる。また、前述の第5の実施形態と同様に、LEDパッケージ7を実装基板120に実装する際に、切込61i及び62iを介して半田フィラー125及び126の有無を確認することができる。更に、切込61i及び62i内に透明樹脂体17が進入するため、リードフレーム61及び62と透明樹脂体17との密着性が良好である。本実施形態における上記以外の構成、製造方法及び作用効果は、前述の第5の実施形態と同様である。
【0078】
次に、本発明の第8の実施形態について説明する。
図20は、本実施形態に係るLEDパッケージを例示する斜視図であり、
図21は、本実施形態に係るLEDパッケージを例示する断面図である。
【0079】
図20及び図21に示すように、本実施形態に係るLEDパッケージ8は、前述の第1の実施形態に係るLEDパッケージ1(図1参照)と比較して、上面端子型のLEDチップ14の代わりに、フリップタイプのLEDチップ66が設けられている点が異なっている。すなわち、本実施形態に係るLEDパッケージ8においては、LEDチップ66の下面に2つの端子が設けられている。また、LEDチップ66はリードフレーム11とリードフレーム12とを跨ぐようにブリッジ状に配置されている。LEDチップ66の一方の下面端子はリードフレーム11に接続されており、他方の下面端子はリードフレーム12に接続されている。
【0080】
本実施形態においては、フリップタイプのLEDチップ66を採用してワイヤをなくすことにより、上方への光の取出効率を高めると共に、ワイヤボンディング工程を省略することができる。また、LEDパッケージのより一層の低背化を図ることができる。更に、透明樹脂体17の熱応力に起因してワイヤが破断することも防止できる。本実施形態における上記以外の構成、製造方法及び作用効果は、前述の第1の実施形態と同様である。
【0081】
次に、本発明の第9の実施形態について説明する。
図22は、本実施形態に係るLEDパッケージを例示する斜視図である。
図22に示すように、本実施形態は、前述の第1の実施形態と第5の実施形態とを組み合わせた例である。すなわち、本実施形態に係るLEDパッケージ9においては、前述の第1の実施形態(図1参照)において説明したリードフレーム11及び12が設けられている。そして、このリードフレーム11上に、前述の第5の実施形態(図15参照)において説明した上下導通タイプのLEDチップ44が搭載されている。LEDチップ44の下面端子はダイマウント材43を介してリードフレーム11に接続されており、LEDチップ44の上面端子44aはワイヤ45を介してリードフレーム12に接続されている。
【0082】
そして、前述の第5の実施形態と同様に、ワイヤ45の端部45aは上面端子44aからほぼ水平方向(+X方向)に引き出されており、端部45bはリードフレーム12の上面からほぼ垂直方向(+Z方向)に引き出されている。すなわち、リードフレーム11の上面(XY平面)と上面端子44aからワイヤ45が引き出される方向(ほぼ+X方向)とのなす角度は、リードフレーム12の上面(XY平面)とリードフレーム12からワイヤ45が引き出される方向(ほぼ+Z方向)とのなす角度よりも小さい。
【0083】
本実施形態においても、前述の第5の実施形態と同様に、ワイヤ45のループの高さを抑え、LEDパッケージ9全体の厚さを薄くすることができる。また、上下導通タイプのLEDチップ44を採用し、ワイヤの本数を1本とすることにより、ワイヤ同士の接触を確実に防止すると共に、ワイヤボンディング工程を簡略化することができる。本実施形態における上記以外の構成、製造方法及び作用効果は、前述の第1の実施形態と同様である。
【0084】
次に、本発明の第10の実施形態について説明する。
図23は、本実施形態に係るLEDパッケージを例示する断面図である。
図23に示すように、本実施形態に係るLEDパッケージ10においては、前述の第5の実施形態に係るLEDパッケージ5(図15参照)の構成に加えて、透明樹脂体17上にレンズ71が設けられている。レンズ71は、透明樹脂からなり、凸面が上方に向いた平凸レンズである。レンズ71は、例えば下金型101(図5参照)の底面に凹部を形成することにより透明樹脂体17と一体的に形成してもよく、透明樹脂板29(図6参照)を形成後に透明樹脂板29に取り付けて、その後、透明樹脂板29をダイシングしてもよく、透明樹脂板29をダイシングした後に透明樹脂体17に取り付けてもよい。本実施形態によれば、透明樹脂体17から出射した光をレンズ71によって直上方向(+Z方向)に集光させることができるため、配向性が向上する。本実施形態における上記以外の構成、製造方法及び作用効果は、前述の第5の実施形態と同様である。
【0085】
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明及びその等価物の範囲に含まれる。また、前述の各実施形態は、相互に組み合わせて実施することができる。
【0086】
例えば、前述の第1の実施形態においては、リードフレームシート23をウェットエッチングによって形成する例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えばプレス等の機械的な手段によって形成してもよい。また、前述の各実施形態においては、1つのLEDパッケージに1個のLEDチップを搭載する例を示したが、本発明はこれに限定されず、1つのLEDパッケージに複数個のLEDチップを搭載してもよい。更に、リードフレームの上面におけるダイマウント材を形成する予定の領域とワイヤを接合する予定の領域との間に、溝を形成してもよい。又は、リードフレームの上面におけるダイマウント材を形成する予定の領域に凹部を形成してもよい。これにより、ダイマウント材の供給量又は供給位置がばらついても、ダイマウント材がワイヤの接合予定領域まで流出することを防止でき、ワイヤの接合が阻害されることを防止できる。更にまた、透明樹脂体17には蛍光体を含有させてもよい。
【0087】
更にまた、前述の第1の実施形態においては、リードフレームにおいて、銅板の上下面上に銀めっき層が形成されている例を示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、銅板の上下面上に銀めっき層が形成され、少なくとも一方の銀めっき層上にロジウム(Rh)めっき層が形成されていてもよい。また、銅板と銀めっき層との間に銅(Cu)めっき層が形成されていてもよい。更に、銅板の上下面上にニッケル(Ni)めっき層が形成されており、ニッケルめっき層上に金と銀との合金(Au−Ag合金)めっき層が形成されていてもよい。
【0088】
更にまた、前述の各実施形態及びその変形例においては、リードフレームのベース部の形状が上方から見て矩形である例を示したが、ベース部の形状は少なくとも1つの角部が落とされた形状であってもよい。これにより、LEDパッケージの角部近傍において、直角又は鋭角の角部が除去されるため、これらの角部が樹脂剥がれやクラックの基点となることがない。この結果、LEDパッケージ全体として、樹脂剥がれ及びクラックの発生を抑制することができる。
【0089】
以上説明した実施形態によれば、耐久性が高く、コストが低いLEDパッケージ及びその製造方法を実現することができる。
【符号の説明】
【0090】
1、2、3、4、5、6、7、8、9、10 LEDパッケージ、11 リードフレーム、11a ベース部、11b〜11e 吊ピン、11f 下面、11g 凸部、11h 上面、11t 薄板部、12 リードフレーム、12a ベース部、12b〜12e 吊ピン、12f 下面、12g 凸部、12h 上面、12t 薄板部、13 ダイマウント材、14 LEDチップ、14a、14b 端子、15、16 ワイヤ、17 透明樹脂体、17a〜17d 側面、21 導電シート、21a 銅板、21b 銀めっき層、22a、22b マスク、22c 開口部、23 リードフレームシート、23a 開口部、23b、23c ブリッジ、24 補強テープ、26 樹脂材料、29 透明樹脂板、31 リードフレーム、31d、31e 吊ピン、31g 凸部、32 リードフレーム、32b、32c 吊ピン、32g 凸部、36 ツェナーダイオードチップ、36a 上面端子、37 ダイマウント材、38 ワイヤ、41 リードフレーム、41a ベース部、41b〜41g 吊ピン、41h 凸部、41i 切込、41j 上面、41t 薄板部、42 リードフレーム、42a ベース部、42b〜42e 吊ピン、42h 凸部、42i 切込、42j 上面、42t 薄板部、43 ダイマウント材、44 LEDチップ、44a 上面端子、45 ワイヤ、45a、45b 端部、51 リードフレーム、51a ベース部、51j 上面、51k 凹部、61 リードフレーム、61a ベース部、61b〜61g 吊ピン、61i 切込、61m、61n 凸部、61t 薄板部、62 リードフレーム、62a ベース部、62b〜62e 吊ピン、62h 凸部、62i 切込、62t 薄板部、66 LEDチップ、71 レンズ、101 下金型、101a 凹部、102 上金型、103 ディスペンサ、104 ブレード、111 レジスト膜、111a レジストマスク、112 マスクパターン、113 マスク、120 実装基板、121 実装面、125、126 半田フィレット、B ブロック、D ダイシング領域、P 素子領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
相互に離隔した第1及び第2のリードフレームと、
前記第1及び第2のリードフレームの上方に設けられ、少なくともインジウム、ガリウム及びアルミニウムを含有する半導体層を有し、一方の端子が前記第1のリードフレームに接続され、他方の端子が前記第2のリードフレームに接続されたLEDチップと、
前記第1及び第2のリードフレームのそれぞれの上面全体、下面の一部及び端面の一部を覆い、前記LEDチップを覆い、前記下面の残部及び前記端面の残部を露出させた樹脂体と、
を備え、
前記樹脂体の外形がその外形をなすことを特徴とするLEDパッケージ。
【請求項2】
前記樹脂体は、エポキシ樹脂、アクリル樹脂及びウレタン樹脂からなる群から選択された1種以上の樹脂により形成されていることを特徴とする請求項1記載のLEDパッケージ。
【請求項3】
前記第1のリードフレームの上面には凹部が形成されており、前記LEDチップは前記凹部の内部に搭載されていることを特徴とする請求項1または2に記載のLEDパッケージ。
【請求項4】
前記第1のリードフレームの下面及び前記第2のリードフレームの下面にはそれぞれ凸部が形成されており、
前記凸部の下面は前記樹脂体の下面において露出し、前記凸部の側面は前記樹脂体によって覆われていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のLEDパッケージ。
【請求項5】
前記第1のリードフレームの前記凸部の下面は前記第2のリードフレームの前記凸部の下面と同じ形状であることを特徴とする請求項4記載のLEDパッケージ。
【請求項6】
前記凸部は、前記第1及び第2のリードフレームにおける相互に対向する端縁から離隔した領域に形成されていることを特徴とする請求項4または5に記載のLEDパッケージ。
【請求項7】
前記LEDチップは前記第1のリードフレームに搭載されており、
前記一方の端子は前記LEDチップの下面に設けられており、前記他方の端子は前記LEDチップの上面に設けられており、
導電性材料からなり、前記LEDチップを前記第1のリードフレームに固着させると共に、前記一方の端子を前記第1のリードフレームに接続するダイマウント材と、
前記他方の端子を前記第2のリードフレームに接続するワイヤと、
をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載のLEDパッケージ。
【請求項8】
前記第1のリードフレームの上面と前記他方の端子から前記ワイヤが引き出される方向とのなす角度は、前記第2のリードフレームの上面と前記第2のリードフレームから前記ワイヤが引き出される方向とのなす角度よりも小さいことを特徴とする請求項7記載のLEDパッケージ。
【請求項9】
前記樹脂体上に設けられたレンズをさらに備えたことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1つに記載のLEDパッケージ。
【請求項10】
前記第1のリードフレーム及び前記第2のリードフレームのうちの少なくとも一方は、
端面が前記樹脂体によって覆われたベース部と、
前記ベース部から相互に異なる方向に延出し、その下面が前記樹脂体によって覆われ、その先端面が前記樹脂体の側面に露出した複数本の吊ピンと、
を有することを特徴とする請求項1〜9のいずれか1つに記載のLEDパッケージ。
【請求項11】
上方から見て、前記樹脂体の形状は矩形であり、
前記第1のリードフレーム及び前記第2のリードフレームのうちの少なくとも一方は、
端面が前記樹脂体によって覆われたベース部と、
前記ベース部から延出し、その下面が前記樹脂体によって覆われ、その先端面が前記樹脂体の3つの側面に露出した複数本の吊ピンと、
を有することを特徴とする請求項1〜9のいずれか1つに記載のLEDパッケージ。
【請求項12】
前記第1又は第2のリードフレームにおける下面が前記樹脂体から露出した部分には、上下方向に貫通した切込が形成されていることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1つに記載のLEDパッケージ。
【請求項13】
導電性材料からなる導電シートから前記導電性材料を選択的に除去することにより、複数の素子領域がマトリクス状に配列され、各前記素子領域においては相互に離隔した第1及び第2のリードフレームを含む基本パターンが形成され、前記素子領域間のダイシング領域においては前記導電性材料が隣り合う前記素子領域間をつなぐように残留したリードフレームシート上に、前記素子領域毎に、少なくともインジウム、ガリウム及びアルミニウムを含有する半導体層が設けられたLEDチップを搭載すると共に、前記LEDチップの一方の端子を前記第1のリードフレームに接続し、他方の端子を前記第2のリードフレームに接続する工程と、
前記リードフレームシートの前記素子領域における上面全体及び下面の一部を覆い、前記LEDチップを埋め込む樹脂板を形成する工程と、
前記リードフレームシート及び前記樹脂板における前記ダイシング領域に配置された部分を除去することにより、前記リードフレームシート及び前記樹脂板における前記素子領域に配置された部分を個片化する工程と、
を備え、
前記個片化された部分の外形をその外形とすることを特徴とするLEDパッケージの製造方法。
【請求項14】
前記樹脂板を、エポキシ樹脂、アクリル樹脂及びウレタン樹脂からなる群から選択された1種以上の樹脂により形成することを特徴とする請求項13記載のLEDパッケージの製造方法。
【請求項15】
前記接続する工程は、
前記第1のリードフレームの上面に前記LEDチップを接合する工程と、
ワイヤの一端を前記第2のリードフレームの上面に接合する工程と、
前記一端を前記第2のリードフレームの上面に接合した後、前記ワイヤの他端を前記一方の端子に接合する工程と、
を有することを特徴とする請求項13または14に記載のLEDパッケージの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2011−176271(P2011−176271A)
【公開日】平成23年9月8日(2011.9.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−186505(P2010−186505)
【出願日】平成22年8月23日(2010.8.23)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】