説明

NiP非磁性めっき膜の製造方法およびこれを用いた磁気ヘッドの製造方法

【課題】 磁気ヘッドを構成する非磁性膜等を形成する方法として好適に利用することができるNiP非磁性めっき膜の製造方法およびこの方法を用いた磁気ヘッドの製造方法を提供する。
【解決手段】 電解めっき法によりNiP非磁性めっき膜を製造する方法であって、ニッケルイオンの供給源となる試薬とリンイオンの供給源となる試薬と、カルボキシル基を有する試薬を含有するNiPめっき液を使用してめっきすることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はNiP非磁性めっき膜の製造方法およびこれを用いた磁気ヘッドの製造方法に関し、より詳細には、電解めっきによりNiP非磁性めっき膜を好適に製造する方法およびこの方法を用いて磁気ヘッドを製造する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
図6および図7は、磁気ヘッドの積層断面構造および浮上面構造を示す。磁気ヘッド10は、基板上にリードヘッド20とライトヘッド30とを積層して形成される。リードヘッド20は、下部シールド層21と上部シールド層22との間にMR素子23を形成することによって構成される。ライトヘッド30は、ライトヘッド30の下部磁極31として共用する上部シールド層22と上部磁極32との間にライトギャップ層33を形成し、下部磁極31と上部磁極32との間に設けられるバックギャップ部に導体コイル34を形成することによって構成される。
下部磁極31および上部磁極32は高飽和磁束密度を有する金属材からなり、ライトギャップ層33は非磁性材料からなる。図示例の磁気ヘッド10では下部磁極31の先端と上部磁極32の先端に、先端磁極31a、32aを各々設けて、ライトヘッド30のコア幅が狭幅になるように形成している。
【0003】
下部磁極31および上部磁極32は、析出効率が高く、選択成膜にすぐれためっき法によって形成されてきた。しかしながら、めっき法による場合はレジストパターンの凹溝内にめっきを盛り上げて磁極を形成するから、パターンのアスペクト比の関係から、コア幅を十分に狭く形成することができない。コア幅はトラック幅の精度に利いてくるため、記録媒体の記録密度の高密度化に重要であり、このため、従来は、めっき後にイオンミリングによりコア幅を狭くする処理を行っている。しかしながら、イオンミリングによってコア幅を狭くする処理を行うと、トリミングの際に磁極やライトギャップ層を構成する材料が、コア部分に再付着し、コア幅の精度を低下させるという問題が生じる。
【0004】
このようなコア幅の精度が低下する問題を解決する方法として、ライトギャップ層にNiP等の非磁性金属を使用し、下部磁極、ライトギャップ層および上部磁極を、順次めっきにより積みあげて形成する方法が提案されている(特許文献1参照)。ライトギャップ層に使用するNiPは、磁性材料であるNi(ニッケル)にP(リン)をある程度以上含有させることによって非磁性材とするものであり、Pの含有量が問題になる。しかしながら、下部磁極のような磁性材料からなるめっき膜上にNiPをめっきすると、下地との界面付近においてはPの含有量が低下し、非磁性材にならないという問題が生じる。このような問題を解消する方法として、パルス電流を用いてめっきする方法(特許文献2参照)や、下部磁極の上にめっきシード層を設けてNiPをめっきする方法(特許文献3参照)が提案されている。
【特許文献1】特開2002−157704号公報
【特許文献2】特開2002−175607号公報
【特許文献3】特開2002−298310号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、めっき法によりNiPを生成してライトギャップ層とする方法は、上述した方法によっても、めっきの初期段階でPの含有量が低下するという問題を十分に解消することが困難である。ライトギャップ層を構成するNiPのPの含有量が低下すると磁性を発現してしまうため、ライトギャップ層の厚さが設計よりも薄くなり、磁気ヘッドの記録特性を劣化させる原因となる。また、ライトギャップ層を構成するNiP層のうち磁性を発現させる層の厚さはめっき条件によってばらつくから、ロットごとに、あるいは素子ごとにライトギャップ層の実質的な厚さが異なることになり、磁気ヘッドの信頼性を低下させる原因になる。
【0006】
なお、磁気ヘッドには、上述したライトギャップ層の他に、磁気シールド層と下部磁極とを分離する分離層や、上部磁極の表面を被覆する被覆層として非磁性層が設けられている。これらの非磁性層は電気的な絶縁材料を用いて形成することができるが、NiPのような非磁性金属材料を使用すれば、めっきによって非磁性層が形成でき、磁性膜を形成する一連のめっき工程で磁気ヘッドの積層構造を形成することができ、製造工程をきわめて効率化することが可能になる。
【0007】
本発明は、このような磁気ヘッドに用いられる非磁性膜等を確実にかつ容易に製造することができるNiP非磁性めっき膜の製造方法およびこの方法を用いた磁気ヘッドの製造方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記目的を達成するため次の構成を備える。
すなわち、電解めっき法によりNiP非磁性めっき膜を製造する方法であって、ニッケルイオンの供給源となる試薬とリンイオンの供給源となる試薬と、カルボキシル基を有する試薬を含有するNiPめっき液を使用してめっきすることを特徴とする。ニッケルイオンの供給源となる試薬としては、ニッケルの硫酸塩、塩化物塩等が使用できる。リンイオンの供給源となる試薬としては、亜りん酸、亜りん酸ナトリウム等が使用できる。
カルボキシル基を有する試薬は、有機系、無機系のいずれも使用可能であり、たとえばカルボキシル基を有する試薬として、クエン酸ナトリウムが好適に使用できる。
【0009】
また、前記NiPめっき液を使用して電解めっきを施す際には、NiPめっき膜の析出速度を、0.01〜0.04(μm/min)に設定することによって、NiPめっき膜の初期層からNiPめっき膜が非磁性となるに十分なP含有量のNiPめっき膜を得ることができ、NiPめっき膜中のP含有量の分布を安定させることが可能になる。
また、電解めっきを施す際のめっき電流を5mA/cm2以上に設定することにより、NiPめっき膜の析出速度を確保でき、下地の金属層を溶解させないようにしてめっきすることが可能となる。
また、NiPめっき膜の下地膜の耐食性やNiPめっき膜を所定のパターンに形成するためのレジストの耐性を考慮すると、NiPめっき液をpH4〜8に調整してめっきすることが好ましい。
【0010】
また、磁極あるいは磁気シールド層として形成される磁性膜と、これらの磁性膜間を分離する分離層あるいは磁性膜の表面を被覆する被覆層としてのNiP非磁性膜とを、電解めっきにより積層して形成する磁気ヘッドの製造方法において、前記NiP非磁性膜を、前記NiP非磁性めっき膜の製造方法によって形成することを特徴とする。前記NiP非磁性膜の製造方法を利用することにより、磁気ヘッドを構成する非磁性膜が電解めっきによって簡単にかつ確実に形成でき、磁気ヘッドの製造工程を簡素化することが可能になる。また、NiPめっき膜の全体が非磁性膜として形成されることにより、非磁性膜の実効膜厚のばらつきを防止し、高精度で信頼性の高い磁気ヘッドとして提供することが可能になる。
また、前記NiP非磁性膜が、磁性膜からなる下部磁極と上部磁極とに挟まれたライトギャップ層として形成されることにより、ギャップ寸法を正確に設定した磁気ヘッドとして提供でき、特性のばらつきのない高精度の磁気ヘッドとして提供される。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係るNiP非磁性めっき膜の製造方法によれば、電解めっきによって形成するNiPめっき膜を容易に非磁性膜として形成することが可能になる。本発明に係るNiP非磁性めっき膜の製造方法を磁気ヘッドを構成する非磁性膜を形成する方法として利用することにより、磁気ヘッドを容易に製造することが可能になる。また、本方法によれば、NiPめっき膜が厚さ方向の全体にわたって非磁性となるから、ライトギャップ層のようにギャップ間隔を高精度に設定する非磁性層に適用するといったことが可能となり、高精度でかつ信頼性の高い磁気ヘッドを提供することが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の好適な実施の形態について、添付図面とともに詳細に説明する。
表1にNiP非磁性膜を電解めっきによって形成する際に使用するNiPめっき液の具体的な組成例を示す。このNiPめっき液は、Ni(ニッケル)を供給する試薬として、硫酸ニッケルと塩化ニッケルを使用し、P(リン)を供給する試薬として亜りん酸と亜りん酸水素ナトリウムを使用したもので、NiPめっき液にカルボン酸としてクエン酸ナトリウムを加えたことを特徴とする。
なお、NiPめっき液に加えるカルボン酸は、クエン酸ナトリウムに限らず、カルボキシル基を含むものであれば適用できる。ただし、Niと不溶性の沈殿物を作りやすい酒石酸ナトリウムは使用することができない。
【表1】

【0013】
また、このNiPめっき液では、ニッケルイオンの供給源として硫酸塩と塩化物塩を使用したが、硫酸塩と塩化物塩のどちらか一方のみでも適用可能である。リンイオンの供給源としては、亜りん酸と亜りん酸水素ナトリウムを混合して使用した。これについても、亜りん酸と亜りん酸水素ナトリウムとを必ずしも混合して使用する必要はないが、強酸性の亜りん酸と中性の亜りん酸水素ナトリウムを混合することによってpH調整がしやすくなるという利点がある。なお、NiPめっき液の最終的なpH調整は硫酸及び水酸化ナトリウムを添加して行った。
【0014】
図1に、従来のNiPめっき浴を使用して成膜したNiPめっき膜と、上記NiPめっき浴を使用して成膜したNiPめっき膜について、NiPめっき膜の膜厚方向でのP(リン)含有量を測定した結果を示す。なお、この実験は、FeCoめっき膜を下地としてNiPめっきを施したものである。上述したクエン酸ナトリウムを添加しためっき浴を使用した場合には、NiPめっき膜中のP含有量が初期層から20(at%)で膜厚方向でほぼ一定している。
【0015】
図5は、めっき膜中のP含有量によってNiPめっき膜の磁化がどのように変わるかを調べた結果を示す。NiPめっき膜は、めっき直後の状態と、めっき後にアニール処理を施した場合とで磁化特性が異なり、アニール処理(250℃、1時間)を施すことによって磁化が大きくなる。図5は、NiPめっき膜中のP含有量が15(at%)程度以上であれば、アニール処理した場合でもNiPめっき膜は非磁性となることがわかる。
【0016】
図1に示す実験結果を見ると、従来浴を用いて成膜したNiPめっき膜の場合は、初期層のP含有量が低く、非磁性組成(P含有量が15(at%)以上)となるまでに数十nmの膜厚を要している。一方、クエン酸ナトリウムを添加しためっき浴を使用して成膜した場合は、NiPめっき膜は初期層から十分非磁性となるP含有量を有し、P含有量も安定している。すなわち、本実施形態のめっき方法によれば、膜厚の全体にわたって非磁性となるNiPめっき膜を得ることができる。
【0017】
図2は、電解めっき時のNiPめっき膜を析出させるレート(速度)を変えた場合に、NiPめっき膜中におけるP(リン)含有量がどのように変化するかを測定した結果を示す。この測定結果は、NiPめっき膜の析出速度(レート)が速くなると、NiPめっき膜中におけるP含有量が減少することを示す。NiPめっき膜中のP含有量が(15at%)以上となるようにするには、NiPめっき膜の析出速度を約0.04(μm/min)より低いレートとすればよい。
【0018】
非磁性となるP含有量のNiPめっき膜を得るためには、このようにNiPめっき膜の析出速度を制御する必要があるが、NiPめっき膜の析出速度は、めっき浴中におけるNiイオンとカルボキシル基との濃度比、およびめっき電流によって決定される。
図3は、めっき浴中におけるニッケルイオン濃度とカルボキシル基濃度との比と、電流によってNiPめっき膜の析出速度(レート)がどのように変化するかを示している。NiPめっき膜の析出レートを約0.04(μm/min)より低くするには、Niイオンとカルボキシル基との濃度比を約0.3以下とすればよい。
めっき電流を小さくすると、NiPめっき膜の析出速度は低下する。その場合には、Niイオンとカルボキシル基の濃度比の許容範囲が広がるのであるが、電流値をあまり低くしてしまうと、NiPめっき膜を成膜する際に下地のめっき膜を溶解してしまうおそれがある。したがって、めっき電流を約5mA/cm2以上、NiPめっき膜の析出レートを約0.01(μm/min)以上、Niイオンとカルボキシル基の濃度比を約0.2以上として成膜するのがよい。
【0019】
また、NiPからなる非磁性めっき膜を磁気ヘッドのライトギャップ層として使用する場合は、ライトギャップ層の厚さが100nm前後であり、めっき膜としては薄い膜厚となる。この場合は、薄い膜厚での制御が的確に行えるようにするため、レートは速過ぎない方が分布の精度がよくなる。
しかし、たとえば磁気ヘッドの磁極先端部をトリミングする際に磁性層の膜減りを抑制するためのキャップ層としてNiPめっき膜を使用するときは、ミクロンオーダーの厚膜形成も必要となる。そのような場合には、比較的高レートで成膜するのがよい。
このように、NiPめっき膜を成膜するときの析出速度は、用途によって、ニッケルイオンとカルボキシル基の濃度比と電流を選択して行うようにするのがよい。
【0020】
NiPめっき液の条件としては、上述した条件の他に、めっき液のpHを決定する必要がある。
NiPめっき液のpH値の下限となるのは、NiPめっき膜の下地(めっき膜)の耐食性であり、上限は、レジストの耐性でほぼ決定される。すなわち、NiPめっき液のpHの上限は、レジストに影響しないpHである必要があるため、pH8以下であることが望ましい。下限は、たとえばFeCoめっき膜上にNiPを成膜するといった場合には、pH4程度であることが望ましい。
【0021】
図4は、NiPめっき膜を成膜している際に、下地に使用したFeCoめっき膜のエッジ部がどの程度溶解したかをNiPめっき液のpHを変えて測定した結果を示す。
図4に示すように、NiPめっき液のpHが4以上のときは、NiPめっき膜を成膜中にFeCoめっき膜のエッジ部分の溶解量は全膜厚の1/10以下となっている。下地膜の溶解量が全膜厚の1/10以下であれば、NiPめっき膜を磁気ヘッドのライトギャップ層に適用した場合にも、湾曲率は小さく抑えられ、エッジ部のトリミングでほぼ湾曲を取り去ることができる。
【実施例】
【0022】
前述した組成からなるクエン酸ナトリウムを添加したNiPめっき液をpH4.5、ニッケルイオンとカルボキシル基の濃度比Ni2+/COO-=0.22に調整し、電流密度5mA/cm2でFeCoめっき膜上にNiPめっき膜を成膜した。
得られたNiPめっき膜は、P濃度が初期層から約22(at%)で、膜厚方向に組成がほぼ一定の非磁性膜として得られた。また、NiPめっき膜の析出レートも一定で、設計通りの膜厚を分布よく得ることができた。
なお、このNiPめっき液を使用して、下地をNiFeめっき膜とした場合、NiFeのスパッタ膜を下地とした場合にも、同様の結果を得ることができた。
【0023】
このように、本発明に係るNiP非磁性めっき膜の製造方法によれば、容易にかつ確実に初期層から非磁性となるNiP非磁性めっき膜を形成することができ、このNiP非磁性めっき膜の製造方法を磁気ヘッドを構成する非磁性膜を形成する方法として適用することにより、容易にかつ確実に信頼性の高い磁気ヘッドを製造することが可能となる。
磁気ヘッドは、図6、7に示すような、下部磁極31、ライトギャップ層33および上部磁極32といった磁性層と非磁性層とを積層した構造となっている。非磁性層はライトギャップ層に利用される他、磁気シールド層と下部磁極31とを分離する分離層として設けられたり、上部磁極32の表面を被覆する被覆層として形成される。これらの非磁性層は本発明に係るNiP非磁性めっき膜の製造方法を利用することによって形成できる。
【0024】
本発明方法では、非磁性層を導電性を有するNiPによって形成するから、非磁性層を電気的な絶縁体によって形成する場合と異なり、下部磁極31や上部磁極32を電解めっきによって形成する一連のめっき工程として非磁性層を形成することが可能となり、製造工程を効率化することが可能になるという利点がある。また、本発明方法によって得られるNiP非磁性めっき膜は、膜厚の全体が非磁性層として得られるから、非磁性層の実効膜厚(非磁性層として形成されている膜部分)が正確に制御でき、製造時におけるばらつきを抑えて、高精度で信頼性の高い磁気ヘッドとして提供できるという利点がある。
また、非磁性層が導電材からなることから、磁気ヘッドの製造工程においてリード素子が静電気の作用によって破壊されるといった問題を防止することができるという利点もある。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】NiPめっき膜の膜厚方向のP含有量を測定した結果を示すグラフである。
【図2】NiPめっき膜の析出レートに対するNiPめっき膜中のP含有量を測定した結果を示すグラフである。
【図3】ニッケルイオンとカルボキシル基の濃度比およびめっき電流に対するめっき膜の析出レートを示すグラフである。
【図4】NiPめっき浴のpHに対するFeCoめっき膜の溶解量を示すグラフである。
【図5】NiPめっき膜のアニール前後における磁化状態を示すグラフである。
【図6】磁気ヘッドのリードヘッドとライトヘッドの積層構成を示す説明図である。
【図7】磁気ヘッドのリードヘッドとライトヘッドを浮上面側から見た状態を示す説明図である。
【符号の説明】
【0026】
10 磁気ヘッド
20 リードヘッド
21 下部シールド層
22 上部シールド層
30 ライトヘッド
31 下部磁極
32 上部磁極
33 ライトギャップ層
34 導体コイル


【特許請求の範囲】
【請求項1】
電解めっき法によりNiP非磁性めっき膜を製造する方法であって、
ニッケルイオンの供給源となる試薬とリンイオンの供給源となる試薬と、カルボキシル基を有する試薬を含有するNiPめっき液を使用してめっきすることを特徴とするNiP非磁性めっき膜の製造方法。
【請求項2】
前記カルボキシル基を有する試薬として、クエン酸ナトリウムを使用してめっきすることを特徴とする請求項1記載の非磁性めっき膜の製造方法。
【請求項3】
NiPめっき膜の析出速度を、0.01〜0.04(μm/min)に設定してめっきすることを特徴とする請求項1または2記載のNiP非磁性めっき膜の製造方法。
【請求項4】
めっき電流を5mA/cm2以上に設定してめっきすることを特徴とする請求項3記載のNiP非磁性めっき膜の製造方法。
【請求項5】
前記NiPめっき液をpH4〜8に調整してめっきすることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項記載のNiP非磁性めっき膜の製造方法。
【請求項6】
磁極あるいは磁気シールド層として形成される磁性膜と、これらの磁性膜間を分離する分離層あるいは磁性膜の表面を被覆する被覆層としてのNiP非磁性膜とを、電解めっきにより積層して形成する磁気ヘッドの製造方法において、
前記NiP非磁性膜を、請求項1〜5のいずれか一項記載のNiP非磁性めっき膜の製造方法によって形成することを特徴とする磁気ヘッドの製造方法。
【請求項7】
前記NiP非磁性膜が、磁性膜からなる下部磁極と上部磁極とに挟まれたライトギャップ層として形成されていることを特徴とする請求項6記載の磁気ヘッドの製造方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−152378(P2006−152378A)
【公開日】平成18年6月15日(2006.6.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−345203(P2004−345203)
【出願日】平成16年11月30日(2004.11.30)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】