説明

RFIDラベル連続体、RFIDラベル連続体の製造方法およびRFIDラベル連続体の使用方法

【課題】ラベルの内側に区画された窓があるRFIDラベルでありながら、窓にあたる中孔カスを除去しないでも、セパレータから環状のRFIDラベル本体だけを剥離して使用できるRFIDラベル連続体とその製造方法、さらにはその使用方法を提供する。
【解決手段】ラベル基材と粘着剤層とセパレータとがこの順に積層された長尺な粘着紙を一定間隔で所定のラベル形状にダイカットし、ラベル周辺の不要部分を除去したRFIDラベル連続体である。そのRFIDラベルは、外周のラベル本体と、周囲をラベル本体に囲まれて区画された中孔カスとからなる。中孔カス周縁の区画線は、ラベル連続体を移送する際の少なくとも進行方向側がラベル基材からセパレータまでを貫通してダイカットしたフルカットであり、残余の区画線はラベル基材および粘着剤層のみをダイカットしたハーフカットにしておく。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばDVDやCDに貼付するリング状のRFIDラベルのように、ラベルの内側に、ラベルとして使用しない区画された部分を有するRFIDラベル連続体、RFIDラベル連続体の加工方法およびRFIDラベルの使用方法に関する。
【背景技術】
【0002】
シールやラベル製品に用いる粘着紙は、図6に示すようにラベル基材206、粘着剤層207およびセパレータ208をこの順に積層したものである。粘着紙202は、片面に剥離剤層を設けたセパレータ208の剥離剤層側に液状の粘着剤を塗工し、粘着剤の水分または溶剤を蒸発させた後、乾燥皮膜となった粘着剤層207にラベル基材206を貼り合わせて作成される。この他、ラベル基材206に粘着剤を直接塗工し、乾燥させた後にセパレータ208と貼り合わせる場合もある。このような工程を経て作成された粘着紙202は所定の幅にスリットされ、粘着原紙ロールになる。
【0003】
粘着原紙ロールは、図7に示すような印刷機(ラベル加工機)220でラベル加工される。このラベル加工機220は汎用の凸版輪転印刷機であり、通紙経路順に、巻出し部230、裏面印刷工程240、第1の表面印刷工程250、第2の表面印刷工程260、ダイカット工程270、巻き取り部280およびカス巻き取り部290で構成される。
【0004】
巻出し部230の供給軸231には、帯状の粘着紙202をロール状に巻いた粘着原紙ロール232が装着される。
【0005】
裏面印刷工程240は、主に版胴242、圧胴243等からなる印刷ユニット241と、その下流に設けられたUVランプ244とからなり、版胴242と圧胴243とで粘着紙202を挟圧して搬送するとともに、版胴242に紫外線硬化型インキ(紫外線の照射により瞬時に硬化するインキ)を供給して粘着紙202のセパレータ側に印刷を行う。そしてUVランプ244から紫外線を照射して印刷したインキを硬化させる仕組みである。
【0006】
第1の表面印刷工程250は、主に版胴252、圧胴253等からなる印刷ユニット251と、その下流に設けられたUVランプ254とからなる。
【0007】
第2の表面印刷工程260は、主に版胴262、圧胴263等からなる印刷ユニット261と、その下流に設けられたUVランプ264とからなる。
【0008】
第1の表面印刷工程250、第2の表面印刷工程260とも、粘着紙202に対してラベル基材側に印刷すること以外は裏面印刷工程240と同じ構成のため、詳しい説明は省略する。
【0009】
ダイカット工程270は粘着紙202のラベル基材206側からセパレータ8側に向って刃を入れ、ダイカットを行う工程である。例えば、ダイロール271と呼ばれる刃付きロールとアンビルロール272との間に粘着紙を鋏み、ダイロール271をラベル基材206に押し当てて回転させることによりカットラインを形成する。ダイロール271の下流には、粘着紙202からラベルカス209を分離する一対のカス取りロール273・274が配置されている。
【0010】
ラベル加工機220は以下のように動作する。巻出し部230から巻き出された粘着紙202は、ガイドローラ222に案内されて裏面印刷工程240へ送られ、セパレータの裏面に紫外線硬化型インキでタイミングマーク等(不図示)が印刷される。印刷されたインキはUVランプ244で瞬時に硬化される。続いて粘着紙は第1の表面印刷工程250からガイドロール223、224、225および226に案内されて第2の表面印刷工程260へと搬送され、それぞれの印刷ユニット251・261にてラベル基材面に文字や図柄等(不図示)が紫外線硬化型インキで印刷される。印刷されたインキは各工程のUVランプ254・264によって瞬時に硬化される。尚、図面では印刷された文字や画像については表記を省略する。
【0011】
印刷を終えた粘着紙202はガイドローラ228に案内されてダイカット工程270ヘ進み、ダイロール271によって所望のサイズにハーフカット(ラベル基材206および粘着剤層207のみをダイカット)された後、図8に示すようにカス取りロール273でハーフカット周囲の不要部分であるラベルカス209が引き剥がされる。粘着紙202はセパレータ208上にラベル203が一定間隔で並んだラベル連続体210となる。
【0012】
ラベル連続体210はガイドロール229を経て巻き取り部280の巻き取り軸281に巻き取られ、ラベルロール282となる。ラベルカス209はカス巻き取り部290の巻き取り軸291に巻き取られる。
【0013】
前述のラベル加工機や加工方法は一般的なものであり、図8に示すようなラベル203を効率よく生産する方法として普及している。
【0014】
近年、図9に示すようなRFIDラベル3が普及してきた。RFIDラベル3は、部品や商品およびその包装体などに貼り付け、これらの部品や商品の名称や各種履歴などに関する情報の記録、送り先のような配送情報の記録、伝達、管理などに使用される。RFIDラベル3は、ラベル基材6とセパレータ8との間にRFIDインレット22を内包したものである。RFIDインレット22は、ベースフィルム16の一面または両面に、データを記憶するIC19およびそれに接続して情報の送受信を行うアンテナ18を配設したものである。
【0015】
RFIDラベル3はラベル基材6とセパレータ8との間にRFIDインレット22を内包させる必要があるため、図7に示した汎用のラベル加工機220とは異なる設備を用いる。図4にRFID加工装置の一例を示す。
【0016】
図4に示すRFIDラベル加工装置20は、セパレータ8を搬送しながら、その剥離面に対して、インレット連続体51と粘着紙61とを順に積層し、ダイカットするものである。セパレータ8の搬送経路順に、巻出し部30、インレット積層工程50、粘着紙積層工程60、ダイカット工程70、巻き取り部80およびカス巻き取り部90で構成される。
【0017】
巻出し部30の供給軸31には、セパレータ8をロール状に巻いたセパレータロール32が装着される。
【0018】
インレット積層工程50は、インレット連続体51をセパレータ8に貼り合わせる工程である。インレット連続体51は、長尺帯状のベースフィルム16の表面に、データを記憶するIC19と情報の送受信を行うアンテナ18を一定ピッチで配設したもので、粘着剤層17を介してセパレータ58と積層され、ロール状に巻回した状態で供給軸51に装着される。インレット積層工程50は、インレット連続体51の経路順に、供給軸52、セパレータ58を転向して剥離させるローラ53、インレット連続体51をセパレータ8にラミネートする対ロール54および、剥がしたセパレータ58を巻き取る巻き取り軸55で構成される。
【0019】
粘着紙積層工程60は、粘着紙61をセパレータ8に貼り合わせる工程である。粘着紙61は、ラベル基材6、粘着剤層7およびセパレータ68の積層体であり、ロール状に巻回し供給軸62に装着される。粘着紙積層工程60は、粘着紙61の経路順に、供給軸62、セパレータ68を転向して剥離させるローラ63、粘着紙61をセパレータ68にラミネートする対ロール64および剥がしたセパレータ68を巻き取る巻き取り軸65で構成される。
【0020】
ダイカット工程70はラベル基材6側からセパレータ8側に向って刃を入れ、ダイカットを行う工程である。例えば、ダイロール71と呼ばれる刃付きロールとアンビルロール72との間に粘着紙を鋏み、ダイロール71をラベル基材6に押し当てて回転させることによりカットラインを形成する。ダイロール71の下流には、RFID粘着紙40からラベルカス9を分離する一対のカス取りロール73・74が配置されている。
【0021】
RFIDラベル連続体10は以下のようにして加工する。巻出し部30から巻き出されたセパレータ8はインレット積層工程50に至り、その剥離面にインレット連続体51が粘着剤層を介してラミネートされる。
【0022】
続いて、セパレータ8とインレット連続体51の積層体は粘着紙積層工程60に至り、粘着紙61がインレット連続体51に重ねてラミネートされ、図10に示すRFID粘着紙40となる。
【0023】
図10(a)はRFID粘着紙40の一部切り欠き平面図、図10(b)はそのb−b線断面図である。これらの図に示すように、RFID粘着紙40は表示面側から順にラベル基材6、第1の粘着剤層7(粘着紙61の粘着剤)、インレット連続体51、第2の粘着剤層17(インレット連続体51の粘着剤)およびセパレータ8の積層体になる。
【0024】
次にRFID粘着紙40はダイカット工程70ヘ進み、ダイロール71によってラベル基材6側から刃を入れて所望のサイズにダイカットされる。カット深さは、ラベル基材6、第1の粘着剤層7、インレット22および第2の粘着剤層のみをダイカットするハーフカットである。
【0025】
続いて図11に示すように、カス取りロール73でRFIDラベル3周囲のラベルカス9を引き剥がすと、RFIDラベル3が一定ピッチで並んだラベル連続体10が完成する。図4に示すように、カス上げされたラベル連続体10はガイドロール29を経て巻き取り部80の巻き取り軸81に巻き取られてRFIDラベルロール82となる。カス上げされたラベルカス9はカス巻き取り部90の巻き取り軸91に巻き取られる。
【0026】
ところで、RFIDラベルにはリング状や額縁状のような形状で、区画された窓部(中孔)を有するものがある。例えば、図1に示すRFIDラベル3は、外周のリング状のラベル本体4と、その内側に区画された円形の中孔カス5とからなる。リング状のRFIDラベル本体4をCDやDVDの中央に貼って使用する。CDやDVDの中央にはディスクドライブの回転駆動を受けるための円形の孔が形成してあり、中孔カス5は不要である。しかし、図4の加工機では中孔カス5を取り除くことができない。図2に示すように、ラベル3において、中孔カス5を除去するには、中孔カス5とラベルカス9とが繋がっていることが必須であるが、ラベル本体4の本体外周14も中孔カス5の中孔カス周縁15もハーフカットで形成してあるため、中孔カス5とラベルカス9とは繋がっていない。そのため、中孔カス5は周囲のラベルカス9と一緒にカス上げすることができず、セパレータ8上に残留する。
【0027】
中孔カス5が付いたRFIDラベル3には、自動貼り機や剥離機を利用した貼り付け作業ができない不便さがある。自動貼り機、剥離機とも、セパレータ8の搬送方向を転向部材を用いて鋭角に屈曲転向してラベル3から引き剥がす仕組みであるが、この操作を行うと貼り付ける必要がない中孔カス5までもがラベル本体4と一緒に剥がれてしまうためである。
【0028】
中孔カス5を取り除いてリング状のラベル本体4を得るには、中孔カス周縁15をフルカット(ラベル基材6からセパレータ8までの全ての層を貫通して打ち抜くこと)し、中孔カス5の全ての層を取り除く方法がある。中孔カス周縁15をフルカットした後、カス取りロール73・74とは別に中孔カス5を取り除くための除去ピンや除去バー等(不図示)が必要であるが、これらの機構はラベル加工機やRFIDラベルの加工装置には付いていない。さらに、専用の設備を用いた場合にも、フルカットした中孔カス5がダイロールに貼り付いたり、ピンやバーで押圧しても中孔カス5を除去しきれない場合もあり、加工の信頼性が高いとは言い難い。
【0029】
一方、中孔カス周縁15もハーフカットにし、中孔カス5をRFIDラベル本体4とともにセパレータ8上に残しておき、ラベルの使用時にRFIDラベル本体4だけを手作業で剥がす方法もある。しかし、ラベル本体4を剥がすと中孔カス5も一緒に剥がれて来ることが多く具合が悪い。ハーフカットしてあっても、中孔カス5周囲の粘着剤とRFIDラベル本体4内周の粘着剤が再び繋がって一体化したためである。ラベル3からRFIDラベル本体4だけを剥がすには、中孔カス5を指で押さえながら剥がすという動作が必要になり、作業性が悪い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0030】
【特許文献1】特開平01−137287号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0031】
本発明は上記の課題を解決するためなされたもので、中孔カスを残したままでも、セパレータを屈曲転向させてラベルを剥離する方式の自動貼り機や剥離機を用いて外周のラベル本体のみを剥離することができる窓付のRFIDラベル連続体と、RFIDラベルの加工方法およびRFIDラベルの使用方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0032】
本発明は上記課題を解決すべく、以下に掲げる構成とした。
【0033】
請求項1に記載の発明は、長尺帯状のラベル基材と、第1の粘着剤層と、長尺帯状のベース基材の表面にメモリICおよび環状のアンテナからなるRFIDインレットを一定ピッチで配置したインレット連続体と、第2の粘着剤層と、セパレータとをこの順に積層したRFID粘着紙を、前記RFIDインレットのピッチに合わせ、外側の円は環状アンテナの外周より大きく、内側の円は環状アンテナの内周より小さい二重円形状にダイカットし、前記外側の円周囲の不要部分を除去し、二重円形状のRFIDラベルが一定間隔に配置されたRFIDラベル連続体であって、前記RFIDラベルは、外周のRFIDラベル本体と、周囲をRFIDラベル本体に囲まれて区画された中孔カスとからなり、前記内側の円である中孔カス周縁の区画線は、RFIDラベル連続体を移送する際の少なくとも進行方向側がラベル基材からセパレータまでの全ての層を貫通してダイカットしたフルカットであり、残余の区画線はラベル基材から第2の粘着剤層までをダイカットしたハーフカットであることを特徴とするRFIDラベル連続体である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のRFIDラベルの中孔カス周縁のうちフルカットが占める割合が中孔カス周縁の区画線全長の5〜75%であることを特徴とするRFIDラベル連続体である。
請求項3に記載の発明は、長尺帯状のラベル基材と、第1の粘着剤層と、長尺帯状のベース基材の表面にメモリICおよび環状のアンテナからなるRFIDインレットを一定ピッチで配置したインレット連続体と、第2の粘着剤層と、セパレータとをこの順に積層してRFID粘着紙を作成する工程と、作成したRFID粘着紙をRFIDインレットのピッチに合わせ、外側の円は環状アンテナの外周より大きく、内側の円は環状アンテナの内周より小さい二重円形状にダイカットし、前記外側の円周囲の不要部分を除去する工程とを含み、二重円形状のRFIDラベルが一定間隔に配置されたRFIDラベル連続体を製造する製造方法であって、前記二重円形状のRFIDラベルは、外周のRFIDラベル本体と、周囲をRFIDラベル本体に囲まれて区画された中孔カスとからなり、前記内側の円である中孔カス周縁の区画線は、RFIDラベル連続体を移送する際の少なくとも進行方向側がラベル基材からセパレータまでの全ての層を貫通してダイカットしたフルカットであり、残余の区画線はラベル基材から第2の粘着剤層までをダイカットしたハーフカットであることを特徴とするRFIDラベル連続体の製造方法である。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のRFIDラベルの中孔カス周縁のうちフルカットが占める割合が中孔カス周縁の区画線全長の5〜75%であることを特徴とするRFIDラベル連続体の製造方法である。
請求項5に記載の発明は、長尺帯状のラベル基材と、第1の粘着剤層と、長尺帯状のベース基材の表面にメモリICおよび環状のアンテナからなるRFIDインレットを一定ピッチで配置したインレット連続体と、第2の粘着剤層と、セパレータとをこの順に積層したRFID粘着紙を、前記RFIDインレットのピッチに合わせ、外側の円は環状アンテナの外周より大きく、内側の円は環状アンテナの内周より小さい二重円形状にダイカットし、前記外周のRFIDラベル本体と、周囲をRFIDラベル本体に囲まれて区画された中孔カスとからなり、前記内側の円である中孔カス周縁の区画線は、RFIDラベル連続体を移送する際の少なくとも進行方向側がラベル基材からセパレータまでの全ての層を貫通してダイカットしたフルカットであり、残余の区画線はラベル基材から第2の粘着剤層までをダイカットしたハーフカットであるRFIDラベルを形成するとともに、該RFIDラベル周囲の不要部分を除去し、二重円形状のRFIDラベルが一定間隔に配置されたRFIDラベル連続体を、前記セパレータを挟持して移送する駆動ローラおよび従動ローラによりセパレータの移送方向を鋭角に屈曲転向してRFIDラベルを剥離する剥離装置に前記フルカット側を進行方向にセットし、前記RFIDラベルのうち環状のRFIDラベル本体のみを剥離させる工程を含むことを特徴とするRFIDラベルの使用方法である。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載のRFIDラベルの中孔カスのうちフルカットが占める割合が中孔カス周縁の区画線全長の5〜75%であることを特徴とするRFIDラベルの使用方法である。
【発明の効果】
【0034】
本発明のRFIDラベル連続体は、RFIDラベルとして使用しない中孔カスを残したままでもセパレータを屈曲、転向する方法によって中孔カス周囲のRFIDラベル本体だけを剥離することができる。ラベル本体だけを剥離できるため、自動貼り機による貼り付けや剥離機を用いた作業が可能になり、貼り付けの作業性が向上する。
本発明のRFIDラベル連続体の製造方法によれば、中孔カスを除去するための専用の設備がないラベル加工機を用い、内孔カスが付いたままの状態でもセパレータを屈曲、転向する剥離装置を用いてラベルの外周にあたるラベル本体だけをセパレータから剥離可能なRFIDラベル連続体を提供することができる。
本発明のRFIDラベル連続体の使用方法によれば、RFIDラベルとして使用しない中孔カスを残したまま、セパレータを屈曲、転向する剥離装置を用いて中孔カス周囲のラベル本体だけを剥離させ、所望の被着体に貼り付けることができる。また、別の長尺なセパレータに移し替えてRFIDラベル本体だけのラベル連続体を得ることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明に係るRFIDラベル連続体の実施の形態を示す平面図とそのb−b線断面図。
【図2】本発明に係るRFIDラベル連続体のカス上げ工程を説明する斜視図。
【図3】本発明のRFIDラベル連続体の製造過程を示す平面図とそのb−b線断面図。
【図4】本発明のRFIDラベル連続体の製造に用いる装置の概略側面図。
【図5】本発明のRFIDラベル連続体からラベル本体を剥離させる動作を説明する要部説明図。
【図6】粘着紙の断面図。
【図7】一般のラベルを加工するラベル加工機の概略側面図。
【図8】一般のラベルのラベル連続体のカス上げ加工を説明する斜視図。
【図9】RFIDラベルロールを表す斜視図。
【図10】RFIDラベルの加工過程を説明するための平面図とそのb−b線断面図。従来の窓付きのラベル連続体の平面図とそのb−b線断面図。
【図11】RFIDラベルのラベル連続体のカス上げ加工を説明する斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。図1に本発明のRFIDラベル連続体10を示す。図1(a)は平面図、図1(b)はそのb−b線断面図である。図2はダイカット工程70のうちカス上げの様子を説明する部分拡大斜視図である。図3は本発明のRFIDラベル連続体の製造過程のRFID粘着紙を示す図で、図3(a)は平面図、図3(b)はそのb−b線断面図である。
【0037】
本発明のRFIDラベル連続体10は、長尺帯状のラベル基材6と、第1の粘着剤層7と、長尺帯状のベース基材16の表面にメモリIC19および環状のアンテナ18からなるRFIDインレット22を一定ピッチで配置したインレット連続体51と、第2の粘着剤層17と、セパレータ8とをこの順に積層したRFID粘着紙40を、RFIDインレット22のピッチに合わせて二重円形状にダイカットし、周囲の不要部分であるラベルカス9を除去したものである。一定ピッチで配列した各RFIDラベル3は、二重円の外側に相当するリング状のRFIDラベル本体4と、ラベル本体4に囲まれて区画された円形の中孔カス5とで構成される。中孔カス5はラベルとして使用しない部分である。二重円形状のうち、外側の円である本体外周14は環状アンテナ18の外周より大きく、内側の円である中孔カス5周縁の区画線15は環状アンテナ18の内周より小さい。
【0038】
RFIDラベル本体4の本体外周14は、その全周に渡り、ラベル基材6、第1の粘着剤層7、インレット連続体51、第2の粘着剤層17のみをダイカットしたハーフカットである。中孔カス5の中孔カス周縁15は、周縁全体の約50%がラベル基材6から粘着剤層7インレット連続体51、第2の粘着剤層17およびセパレータ8を含む全ての層を貫通してダイカットしたフルカット部11であり、残りの部分はラベル基材6、第1の粘着剤層7、インレット連続体51、第2の粘着剤層17のみをダイカットしたハーフカット部12になっている。中孔カス周縁15のうちフルカット部11は、RFIDラベル連続体10を、例えば、ラベルプリンタ、ラベル剥離器、ラベルの自動貼り付け機、ラベル加工機で搬送・移送する際の進行方向側に位置している。
【0039】
次に本発明のRFIDラベル連続体10の製造方法を図2、図3および図4を用いて説明する。
【0040】
先ず、図4を用いてRFIDラベル加工装置20を説明する。この加工装置20は、長尺なセパレータ8を繰り出して搬送しながら、その剥離面に対して、インレット連続体51と粘着紙61とを順に積層し、それらの積層体をダイカットする仕組みである。セパレータ8の搬送経路順に、巻出し部30、インレット積層工程50、粘着紙積層工程60、ダイカット工程70、巻き取り部80およびカス巻き取り部90を配置して構成される。
【0041】
巻出し部30の供給軸31には、セパレータ8をロール状に巻いたセパレータロール32が装着される。
【0042】
インレット積層工程50は、インレット連続体51をセパレータ8に貼り合わせる工程である。インレット連続体51は、長尺帯状のベースフィルム16の表面に、データを記憶するIC19と情報の送受信を行うアンテナ18を一定ピッチで配設したもので、第2の粘着剤層17となる粘着剤層でセパレータ58に仮着され、ロール状に巻回した粘着原紙の状態で供給軸51に装着される。インレット積層工程50は、インレット連続体51の経路順に、供給軸52、セパレータ58を転向して剥離させるローラ53、インレット連続体51をセパレータ8にラミネートする対ロール54および、剥がしたセパレータ58を巻き取る巻き取り軸55で構成される。
【0043】
粘着紙積層工程60は、粘着紙61をセパレータ8に貼り合わせる工程である。粘着紙61は、ラベル基材6、第1の粘着剤層7となる粘着剤層およびセパレータ58の積層体であり、ロール状に巻回した粘着紙ロールの状態で供給軸62に装着される。粘着紙積層工程60は、粘着紙61の経路順に、供給軸62、セパレータ68を転向して剥離させるローラ63、粘着紙61をセパレータ68にラミネートする対ロール64および剥がしたセパレータ68を巻き取る巻き取り軸65で構成される。
【0044】
ダイカット工程70はラベル基材6側からセパレータ8側に向って刃を入れ、ダイカットを行う工程である。例えば、ダイロール71と呼ばれる刃付きロールとアンビルロール72との間に粘着紙を鋏み、ダイロール71をラベル基材6に押し当てて回転させることによりカットラインを形成する。ダイロール71の下流には、粘着紙2からラベルカス9を分離する一対のカス取りロール73・74が配置されている。
【0045】
巻き取り部80は、カス上げを終えたRFIDラベル連続体10を巻き取ってロール体82に仕上げる巻き取り軸81である。
【0046】
カス巻き取り部90はカス9を巻き取る巻き取り軸91である。
【0047】
RFIDラベル連続体10は以下のようにして加工する。
【0048】
巻出し部30からセパレータ8を巻出す。インレット積層工程50でセパレータ8の剥離面にインレット連続体51を第2の粘着剤層17を介してラミネートする。
【0049】
続いて、セパレータ8とインレット連続体51の積層体は粘着紙積層工程60に搬送し、粘着紙61を第1の粘着剤層7を介してインレット連続体51に重ねてラミネートする。これら一連のラミネート作業により、図3に示すRFIDラベル粘着紙40が得られる。
【0050】
図3(a)はRFID粘着紙40の一部切り欠き平面図、図10(b)はそのb−b線断面図である。これらの図に示すように、RFID粘着紙40は表示面側から順にラベル基材6、第1の粘着剤層7(粘着紙61の粘着剤)、インレット連続体51、第2の粘着剤層17(インレット連続体51の粘着剤)およびセパレータ8の積層体になる。
【0051】
次にRFID粘着紙40はダイカット工程70ヘ搬送し、ダイロール71によってラベル基材6側から刃を入れて所望のサイズにダイカットする。この時、ダイカットの深さを次のように設定する。RFIDラベル本体4の本体外周14は、その全周に渡り、ラベル基材6、第1の粘着剤層7、インレット連続体51、第2の粘着剤層17のみをダイカットしたハーフカットにする。一方、中孔カス5の中孔カス周縁15は、周縁全体の約50%がラベル基材6から粘着剤層7インレット連続体51、第2の粘着剤層17およびセパレータ8を含む全ての層を貫通してダイカットしたフルカット部11とし、残りの部分をラベル基材6、第1の粘着剤層7、インレット連続体51、第2の粘着剤層17のみをダイカットしたハーフカット部12とする。中孔カス周縁15のうちフルカット部11の位置を、RFIDラベル連続体10を使用する際の進行方向に位置させる。即ち、完成したRFIDラベル連続体をラベルプリンタで印字発行する際や、ラベル剥離器で剥離する際、さらにはラベルの自動貼り付け機で剥離しながら貼付ける際にはフルカット部11が必ず頭側(先頭側)になるように位置させる。また、例えばラベル加工機で二次加工して他のセパレータに移し替える作業を行う場合にも、フルカット部11は搬送・移送する際の進行方向側に位置させておく。
【0052】
続いて図2に示すように、カス取りロール73でRFIDラベル3周囲のラベルカス9を引き剥がす。すると、RFIDラベル3が一定ピッチで並んだRFIDラベル連続体10が得られる。図4に示すように、カス上げしたRFIDラベル連続体10はガイドロール29を経て巻き取り部80の巻き取り軸81に巻き取られてRFIDラベルロール82となる。カス上げされたラベルカス9はカス巻き取り部90の巻き取り軸91に巻き取らせる。
【0053】
ラベル基材6の種類や材質は、紙や合成樹脂フィルムなど特に限定されるものではなく、粘着紙として一般的に用いられているものである。例えば、上質紙、コート紙、アート紙のような紙基材、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)、PS(ポリスチレン)を素材とした合成樹脂フィルムや、前記の合成樹脂を複数種組み合わせたシート、合成樹脂フィルムと紙とを合わせた複合シートも使用できる。感熱紙(サーマル紙)でも構わない。
【0054】
粘着剤層7の粘着剤は、例えば、エマルジョン系(粘着剤を水に分散したもの)、ソルベント系(粘着剤を溶剤に溶解したもの)、ホットメルト系(熱可塑性を利用したもの)等である。材質としては、合成ゴム系や天然ゴム系、アクリル樹脂系、ポリビニルエーテル樹脂系、ウレタン樹脂系、シリコーン樹脂系等の粘着剤があげられる。粘着剤の粘着力は任意である。
【0055】
セパレータ8は汎用のものである。例えば、紙やフィルムに紫外線硬化型のシリコーン、熱硬化型のシリコーン、溶剤型のシリコーン、アルキルペンダントポリマーの他、フッ素系の剥離剤を塗工したものがあげられる。
【0056】
中孔カス5の周縁のうち、フルカット部が占める割合は中孔カス5の中孔カス周縁15全体の5〜75%であることが好ましい。より好ましくは20〜60%である。フルカット部11の割合が5%未満の場合はラベル本体4と中孔カス5とを分離しにくくなる。フルカット部11の割合が75%を越えた場合はセパレータ8の裂け目が大きくなるため、加工中に粘着紙2が破れたり、中孔カス5が剥がれる等のリスクが生じる。
【0057】
次に、本発明のRFIDラベル連続体10の使用方法を、セパレータを屈曲転向させてラベルを剥離させる剥離装置を用いた作業を例にして説明する。
【0058】
図5は剥離装置の要部である転向板100周辺の概略側面図である。この剥離装置ではRFIDラベル連続体10を図5の右から左方向、矢印Fの方向に搬送し、転向板100の先端101で鋭角に向きを変え、矢印G方向に引っ張ることでRFIDラベル3を剥離させる仕組みである。付番102はRFIDラベル3のピッチを検出する光学センサである。
【0059】
図5の剥離装置は以下のように動作する。図5(a)のセット位置からRFIDラベル連続体10を矢印F方向に搬送する。RFIDラベル3の先頭が転向板100の先端101に到達すると、図5(b)のようにRFIDラベル本体4の先頭側がセパレータ8から剥離する。搬送が進むと図5(c)のように中孔カス5の先頭側が先端部101から突き出る。中孔カス5の先頭側の周囲はセパレータまで貫通してダイカットされたフルカット部11であるため、フルカット部11のセパレータが口を開いた状態になる。中孔カス5はRFIDラベル本体と一緒に矢印F方向に進行する。
【0060】
さらに搬送が進んで中孔カス周縁15のハーフカット部12が転向板100の先端部101より先に進行すると、図5(d)に示すようにセパレータ8が再度全幅に渡って屈曲し、中孔カス5も矢印G方向に折れ曲がる。続いて中孔カス5は図5(e)のようにセパレータ8に付いたまま矢印G方向に移送され、RFIDラベル本体4と完全に切り離される。転向板100には環状のRFIDラベル本体4だけが突き出した状態になる。
【0061】
図5(e)の状態で、RFIDラベル本体4は後尾の一部がセパレータ8に仮着した状態であるため、RFIDラベル本体4を掴んでセパレータ8から剥がし、所定の被着物に貼り付けることができる。中孔カス5が除去されたために、ラベル本体4だけを簡単に剥ぎ取り、貼り付け作業を行えるようになる。
【0062】
また、図5(a)〜(e)ではRFIDラベル本体4を転向板100を用いて剥離させる動作を説明したが、このようなセパレータ8の搬送方向を鋭角に変えてラベルを剥離する方式の剥離手段を備えてあれば、自動貼り機(不図示)でラベル本体4を自動貼りすることも可能である。例えば、DVDやCDの搬送ラインと連動させればそれらの中央に効率良く貼り付けることができる。さらに、環状のラベル本体5だけを別のセパレータに貼り替えて製品にすることも可能になる。
【0063】
このように、本発明のRFIDラベル連続体10は、内孔カス5が付いたままの状態でも、セパレータ8を屈曲転向させてラベルを剥離する方式の自動貼り機や剥離機を用いて外周のラベル本体3のみを剥離したり自動貼りすることができ、ラベル貼り付けの作業性が高い。また、その製造方法によれば内孔カス5が付いたままの状態でも、セパレータ8を屈曲転向させてRFIDラベル本体5だけを剥離できるRFIDラベル連続体10を提供することができる。中孔カス5を除去するための設備が不要となり、汎用のラベル加工機を用いた生産も可能になる。
【0064】
なお、本発明が前述した実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施の形態は適宜変更され得ることは明らかである。また、上記構成部材の数、位置、形状、配置等は上記実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。
【0065】
RFIDラベル3、即ちRFIDラベル本体4や中孔カス5の形状は任意である。前述した実施の形態ではRFIDラベル3が同心の二重円で、RFIDラベル本体4がリング形状、中孔カス5が円形である例を用いて説明したが、例えば図11で説明したような二つの長方形を組み合わせた額縁状のラベルでも構わない。さらには、例えばRFIDラベル本体4が矩形状で、中孔カス5が円形、またはその逆など、異なる形状の組み合わせでも良い。
【0066】
RFIDラベル本体4に対する中孔カス5の位置は任意である。前述した実施の形態ではRFIDラベル3が同心の二重円である例を用いて説明したが、偏っていても構わない。
【0067】
RFIDラベル本体4と中孔カス5の大きさや、互いの大きさの比率も任意である。
【0068】
RFIDラベル本体4に対する中孔カス5の数は任意である。RFIDラベル本体4の内側の中孔カス5の数は一つだけでも複数でも良い。
【0069】
中孔カス周縁15のフルカット部11は、ラベル連続体10の進行方向側であれば任意の位置に配置して良い。さらには、フルカット部11を中孔カス周縁15の複数箇所に設けても良い。複数箇所に設けるとRFIDラベル本体4と中孔カス5とを分離し易くなる。ただし、この場合でもフルカット部11の合計長さの周縁全体に対する割合が75%を越えないようにする。
【0070】
ダイカットの方法は任意である。図3のラベル加工機ではダイロールを用い、刃の高さを変えることでハーフカットとフルカットを形成する例を示したが、平打ち方式やレーザを用いてダイカットしても構わない。
【0071】
また、RFIDラベル3に文字や図柄を印刷する場合は、一旦RFID粘着紙40を作成し、図7で説明した印刷ユニットを有するラベル加工機にセットして加工すれば良い。装置の組み合わせは任意である。また、可変情報を印字したい場合は、ラベルプリンタを用いればよい。
【符号の説明】
【0072】
2 粘着紙
3 RFIDラベル
4 RFIDラベル本体
5 中孔カス
6 ラベル基材
7 第1の粘着剤層
8 セパレータ
9 ラベルカス
10 RFIDラベル連続体
11 フルカット部
12 ハーフカット部
14 本体外周
15 中孔カス周縁(区画線)
16 ベース基材
17 第2の粘着剤層
18 アンテナ
19 IC
20 ラベル加工機
30 巻き出し部
31 供給軸
32 セパレータロール
40 RFID粘着紙
50 インレット積層工程
51 インレット連続体
52 供給軸
53 ローラ
54 対ロール
55 巻き取り軸
58 セパレータ
60 粘着紙積層工程
61 粘着原紙ロール
62 供給軸
63 ローラ
64 対ロール
55 巻き取り軸
58 セパレータ
70 ダイカット工程
71 ダイロール
72 アンビルロール
73 カス取りロール
74 カス取りロール
80 巻き取り部
81 巻き取り軸
82 RFIDラベルロール
90 カス巻き取り部
91 巻き取り軸
100 転向板
101 先端部
102 光学センサ
202 粘着紙
206 ラベル基材
207 粘着剤層
208 セパレータ
220 ラベル加工機

【特許請求の範囲】
【請求項1】
長尺帯状のラベル基材と、第1の粘着剤層と、長尺帯状のベース基材の表面にメモリICおよび環状のアンテナからなるRFIDインレットを一定ピッチで配置したインレット連続体と、第2の粘着剤層と、セパレータとをこの順に積層したRFID粘着紙を、前記RFIDインレットのピッチに合わせ、外側の円は環状アンテナの外周より大きく、内側の円は環状アンテナの内周より小さい二重円形状にダイカットし、前記外側の円周囲の不要部分を除去し、二重円形状のRFIDラベルが一定間隔に配置されたRFIDラベル連続体であって、
前記RFIDラベルは、外周のRFIDラベル本体と、周囲をRFIDラベル本体に囲まれて区画された中孔カスとからなり、前記内側の円である中孔カス周縁の区画線は、RFIDラベル連続体を移送する際の少なくとも進行方向側がラベル基材からセパレータまでの全ての層を貫通してダイカットしたフルカットであり、残余の区画線はラベル基材から第2の粘着剤層までをダイカットしたハーフカットであることを特徴とするRFIDラベル連続体。
【請求項2】
前記フルカットが占める割合が中孔カス周縁の区画線全長の5〜75%であることを特徴とする請求項1に記載のRFIDラベル連続体。
【請求項3】
長尺帯状のラベル基材と、第1の粘着剤層と、長尺帯状のベース基材の表面にメモリICおよび環状のアンテナからなるRFIDインレットを一定ピッチで配置したインレット連続体と、第2の粘着剤層と、セパレータとをこの順に積層してRFID粘着紙を作成する工程と、
作成したRFID粘着紙をRFIDインレットのピッチに合わせ、外側の円は環状アンテナの外周より大きく、内側の円は環状アンテナの内周より小さい二重円形状にダイカットし、前記外側の円周囲の不要部分を除去する工程とを含み、
二重円形状のRFIDラベルが一定間隔に配置されたRFIDラベル連続体を製造する製造方法であって、
前記二重円形状のRFIDラベルは、外周のRFIDラベル本体と、周囲をRFIDラベル本体に囲まれて区画された中孔カスとからなり、
前記内側の円である中孔カス周縁の区画線は、RFIDラベル連続体を移送する際の少なくとも進行方向側がラベル基材からセパレータまでの全ての層を貫通してダイカットしたフルカットであり、残余の区画線はラベル基材から第2の粘着剤層までをダイカットしたハーフカットであることを特徴とするRFIDラベル連続体の製造方法。
【請求項4】
前記フルカットが占める割合が中孔カス周縁の区画線全長の5〜75%であることを特徴とする請求項3に記載のRFIDラベル連続体の製造方法。
【請求項5】
長尺帯状のラベル基材と、第1の粘着剤層と、長尺帯状のベース基材の表面にメモリICおよび環状のアンテナからなるRFIDインレットを一定ピッチで配置したインレット連続体と、第2の粘着剤層と、セパレータとをこの順に積層したRFID粘着紙を、前記RFIDインレットのピッチに合わせ、外側の円は環状アンテナの外周より大きく、内側の円は環状アンテナの内周より小さい二重円形状にダイカットし、
前記外周のRFIDラベル本体と、周囲をRFIDラベル本体に囲まれて区画された中孔カスとからなり、前記内側の円である中孔カス周縁の区画線は、RFIDラベル連続体を移送する際の少なくとも進行方向側がラベル基材からセパレータまでの全ての層を貫通してダイカットしたフルカットであり、残余の区画線はラベル基材から第2の粘着剤層までをダイカットしたハーフカットであるRFIDラベルを形成するとともに、該RFIDラベル周囲の不要部分を除去し、二重円形状のRFIDラベルが一定間隔に配置されたRFIDラベル連続体を、
前記セパレータを挟持して移送する駆動ローラおよび従動ローラによりセパレータの移送方向を鋭角に屈曲転向してRFIDラベルを剥離する剥離装置に前記フルカット側を進行方向にセットし、前記RFIDラベルのうち環状のRFIDラベル本体のみを剥離させる工程を含むことを特徴とするRFIDラベルの使用方法。
【請求項6】
前記フルカットが占める割合が中孔カス周縁の区画線全長の5〜75%であることを特徴とする請求項5に記載のRFIDラベルの使用方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2011−95616(P2011−95616A)
【公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−251082(P2009−251082)
【出願日】平成21年10月30日(2009.10.30)
【出願人】(307010993)株式会社サトー知識財産研究所 (588)
【出願人】(000130581)株式会社サトー (1,153)
【Fターム(参考)】