説明

X線検査装置

【課題】電気電子製品製造工程でのPCBに部品を装着した上、ハンダ付け作業後に製品の信頼性を確保するために、被測定物をx、y、z軸への移動だけでなく、回転して多様な角度での検査が可能なX線検査装置を提供する。
【解決手段】ケース内部に設けられたステージ、X線チューブ、ディテクターから構成され、被測定物を前記ステージに載置させ、前記X線チューブでX線を照射し前記ディテクターで撮像し被測定物を検査するX線検査装置において、前記ステージは回転自在に構成される回転ステージ、または一側に偏って通孔された部分に回転自在に設けた円形の回転ステージを有し、前記回転ステージは、下部に連結棒が構成され、この連結棒の下段に回転モーターが取り付けられ、この回転モーターは固定フレームによって前記ステージに固定されるように構成し、前記回転モーターの回転によって前記回転ステージが回転するように構成することで解決した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、X線検査装置に関するもので、より詳しくは、 電気電子製品製造工程でのPCBに部品を装着した上、ハンダ付け作業後に製品の信頼性を確保するために、被測定物をx、y、z軸への移動だけでなく、回転して多様な角度での検査が可能なX線検査装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的に、電気および電子製品には多様な種類のPCB(printed circuit board)が内蔵されている。電気製品の製造工程ではPCBに部品を装着した上、ハンダ付け作業後に製品の信頼性を確保するためにハンダ付けの状態を検査している。従来は、このような検査手段として、目視検査、または外観検査装置があり、照明装置を用いたり、カメラで映像を撮影し、その形態によって良/不良を判定していた。しかしながら、このような検査手段による外観の検査だけでは限界があることからX線を利用したX線検査装置が開発された。
【0003】
この従来のX線検査装置は、X線の物質透過性、つまり、被透過物質の厚さと密度に反比例する特性を有する透過X線強度による映像形成を利用したもので、結合状態の良/不良を容易に把握することができるという利点がある。
【0004】
一般的に、このような従来公知のX線検査装置は、ケース内部に設けたステージ、X線チューブ、ディテクターから構成され、被測定物を前記ステージに載置させ、前記X線チューブからX線を照射して前記ディテクターで撮像し、被測定物を検査するように構成されている。
【0005】
この従来公知のX線検査装置は、ステージに被測定物を載置し、X線チューブからX線を照射し、X線の照射範囲内でディテクターを固定させ、被測定物を測定していたので、検査部位に対し立体的で多様な形態の入射角を得るのが難しく、検査精密度が低いという問題点があったし、特に多層構造を有するPCBの内部に形成されたハンダ付け部は、表面に形成されたハンダ付け部によって精密な検測が邪魔されるという問題点があった。
【0006】
このような問題点を解決すべく、ディテクターを移動可能に構成し、直線の入射角だけでなく斜めの入射角を持つように設置したX線検査装置も開発されたが、このような場合にも多様な角度の映像を取得するには限界があったし、検査の精密度も充分とは言えないという問題点があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、以上のような従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、ケース内部に設けられたステージ、X線チューブ、ディテクターから構成され、被測定物を前記ステージに載置させ、前記X線チューブからX線を照射し、前記ディテクターで撮像し被測定物を検査するX線検査装置において、前記ステージは、回転自在に構成される回転ステージ、または一側に偏って通孔された部分に回転自在に構成される円形の回転ステージを有し、前記回転ステージの下部に連結棒が取り付けられ、この連結棒の下部に回転モーターが設けられ、この回転モーターが固定フレームによって前記ステージに固定されることにより、前記回転モーターの回転によって前記回転ステージが回転するように構成されると共に、前記ステージがx軸、y軸水平移動と、z軸垂直移動が可能に構成され、前記ディテクターは支持ブラケットによってガイドレールに沿って移動可能に構成され、電気電子製品の製造工程でPCBに部品を装着した後、ハンダ付け作業後に被測定物をx、y、z軸移動だけでなく回転させて多様な角度の検査が可能にし検査の精密度を高め製品の信頼性を確保できた上で、作業効率を上げることができるX線検査装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記の目的を達成するために本発明のX線検査装置は、ケース1の内部に設けられたステージ、X線チューブ、ディテクターから構成され、被測定物を前記ステージに載置させ、前記X線チューブからX線を照射し、前記ディテクターで撮像して被測定物を検査するX線検査装置において、前記ステージは回転自在に構成される回転ステージ、または一側に偏って通孔され通孔された部分に回転自在に設けられた円形の回転ステージを有し、前記回転ステージは下部に連結棒が設けられ、この連結棒の下部に回転モーターが取り付けられ、この回転モーターが固定フレームによって前記ステージに固定されて、前記回転モーターの回転によって前記回転ステージが回転するように構成されたことを特徴とする、X線検査装置を提供する。
【0009】
また、前記ステージには、固定フレームに支持されたy軸方向に水平移動可能に構成されるy軸水平移動部材、固定フレームに支持されx軸方向に水平移動可能に構成されるx軸水平移動部材、固定フレームに支持され垂直移動可能に構成されるz軸水平移動部材が全部或いは選択的に取り付けられ、前記ディテクターは、支持ブラケットによって円弧形、直線形、または円弧形の端部に直線形が形成された形態となったもののいずれか一つのガイドレールに沿って移動可能に構成されることを特徴とするX線検査装置を提供する。
【0010】
また、前記X線チューブは、ガイドレールに固定されて移動する移動部材に沿って垂直移動できるように構成されることを特徴とする、X線検査装置を提供しようとする。
【0011】
また、前記ディテクターは、ガイドレールに固定されて移動する移動部材に沿って垂直移動できるように構成されることを特徴とする、X線検査装置を提供しようとする。
【0012】
また、前記連結棒は中央に通孔が形成され、前記回転モーターは中央に中空が形成された中空モーターで構成され、前記ディテクターが前記通孔を通して前記回転ステージの被測定物を撮像することができることを特徴とする、X線検査装置を提供しようとする。
【0013】
また、前記ステージの一側に被測定物を固定させるためにバイスグリップが設けられ、このバイスグリップが回転自在となるようにモーターに連結させるグリップ部が設けられることを特徴とする、X線検査装置を提供しようとする。
【0014】
また、前記ステージの上部に置かれた被測定物の位置を微調整するために、前記ステージの一側にy軸移動ユニットとx軸移動ユニットから構成された水平移動ユニットがアームの一端に設けられ、他端がシリンダーによって移動する把持部が取り付けられたジグが設けられることを特徴とする、X線検査装置を提供しようとする。
【0015】
また、前記ケースの側面の前記X線チューブの端部側の高さに側面に向かうように固定され、前記ステージの垂直移動時に前記X線チューブとの衝突を防止するために感知装置が設けられることを特徴とする、X線検査装置を提供しようとする。
【0016】
また、前記ケースの側面に下面に向かうように固定され、前記ステージの垂直移動時に前記ディテクター、またはガイドレールとの衝突を防止するために感知装置が設けられることを特徴とする、X線検査装置を提供しようとする。
【0017】
また、前記感知装置は、監視カメラ、または光センサーであることを特徴とする、X線検査装置を提供しようとする。
【0018】
また、前記X線チューブは、タイマーが設けられ、このタイマーの作動によって一定時間おきに前記X線チューブが作動するようにし、ワームアップ時間を最小化にすることを特徴とする、X線検査装置を提供しようとする。
【0019】
また、前記ステージを中心として上部にX線チューブが位置し、下部にディテクターが位置するように構成し、前記ステージを垂直上方に移動するとき前記X線チューブに被測定物に最大限に近距離に移動できることを特徴とする、X線検査装置を提供しようとする。
【発明の効果】
【0020】
本発明は、被測定物がセットされたステージが回転するように構成され、x軸、y軸に水平移動可能に構成され、z軸に垂直移動可能に構成され、前記ディテクターは支持ブラケットによってガイドレールに沿って移動可能に構成され、検査部位に対し多様なX線の入射角を得ることができるように構成することによって、立体的な映像情報の確保とともに多様な角度の検査を可能にし、検査の精密度および効率を高めることができる非常に有用な効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明のX線検査装置の概略斜視図である。
【図2】本発明のX線検査装置の正断面図である。
【図3】本発明のX線検査装置の側断面図である。
【図4】本発明のX線検査装置の作動状態を示すために要部を抜粋した斜視図である。
【図5】図4の下部から見上げた状態の斜視図である。
【図6a】本発明のX線検査装置の正面図である。
【図6b】本発明のX線検査装置の水平移動の作動状態を示す正面断面図である。
【図7】本発明のX線検査装置の回転ステージの構成を示す斜視図である。
【図8】図7のE-E線矢視断面図である。
【図9】本発明のX線検査装置のジグの斜視図である。
【図10】本発明のX線検査装置のディテクターが上部に位置する時の実施例の正断面図である。
【図11】図10のディテクターが上部に位置する時に、回転ステージの作動状態と構成を示す斜視図である。
【図12】図11のF-F線矢視断面図である
【図13a】本発明のガイドレールの実施例のうち、円弧形ガイドレールを示す図面である。
【図13b】本発明のガイドレールの実施例のうち、直線形ガイドレールを示す図面である。
【図13c】本発明のガイドレールの実施例のうち、円弧形と直線形の混合構成型ガイドレールを示す図面である。
【図14】X線チューブ、ディテクターがガイドレールに固定されて移動する移動部材に沿って垂直移動可能に構成された実施例を示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、添付された図面に依拠して本発明の技術的構成をより詳しく説明する。図1は本発明のX線検査装置を概略的に示した斜視図で、図2は本発明のX線検査装置の正断面図で、図3は本発明のX線検査装置の側断面図で、図4は本発明のX線検査装置の作動状態を示すために要部を抜粋して示した斜視図で、図5は前記図4の下部から見上げた状態の斜視図で、図6は水平移動の作動状態を示すための図4の正断面図で、図7は本発明のX線検査装置の回転ステージの構成を図示した斜視図で、図8は図7のE-E線矢視断面図で、図9は本発明のX線検査装置のジグの斜視図で、図10は本発明のX線検査装置のディテクターが上部に位置する時の実施例の正断面図で、図11は図10のディテクターが上部に位置する時、回転ステージの作動状態と構成を示した斜視図で、図12は図11のF−F線に沿う断面図で、図13は本発明のガイドレールの実施例を示した図面で、図13aは円弧形ガイドレールを示した図面で、図13bは直線形ガイドレールを示した図面で、図13cは円弧形と直線形の混合構成形ガイドレールを図示した図面である。
【0023】
本発明のX線検査装置は、ケース1の内部に設けたステージ100、X線チューブ200、ディテクター300から構成され、被測定物10を前記ステージ100に位置させ、X線チューブ200からX線を照射し、ディテクター300で撮像し被測定物を検査するX線検査装置において、ステージ100は、回転自在に構成される回転ステージ110、または一側に偏って通孔された部分に回転自在に設けられた円形の回転ステージ110を有し、前記回転ステージ110は、下部に連結棒510が設けられ、この連結棒510の下部に回転モーター520が設けられ、固定フレーム530によって前記ステージ100に固定されて前記回転モーター520の回転によって前記回転ステージ110が回転するように構成されている。
【0024】
また、前記ステージ100は、固定フレーム411に支持されy軸に水平移動可能に構成されるy軸水平移動部材410と、固定フレーム421に支持されてx軸に水平移動可能に構成されるx軸水平移動部材420と、固定フレーム431に支持されて垂直移動可能に構成されるz軸水平移動部材430とが、全部或いは選択的に取り付けられ、前記ディテクター300は支持ブラケット311によって円弧形、直線形または、円弧形の端部に直線形が構成された形態となったもののいずれ一つのガイドレール310に沿って移動可能に構成することを特徴とする。本発明のX線検査装置は、ケース1の内部に設けられたステージ100、X線チューブ200、ディテクター300から構成され、被測定物10を前記ステージ100に位置させX線チューブ200からX線を照射しディテクター300で撮像し被測定物10を検査するように構成される。
【0025】
前記ステージ100は、回転自在に設けられた回転ステージ110、または一側に偏って通孔され、通孔された部分に回転自在に設けられた円形の回転ステージ110を有し、前記回転ステージ110は下部に連結棒510が設けられ、この連結棒510の下部に回転モーター520が設けられ、この回転モーター520は固定フレーム530によって前記ステージ100に固定されている。そして、回転モーター520の回転によって前記回転ステージ110が回転するように構成される。
【0026】
ステージ100は多角形、円形などの多様な形態として構成することができ、好ましくは、長方形が空間活用度面では一番好ましい。
【0027】
ステージ100は、回転ステージ110だけで構成したり、またはステージ100を多角形、円形などの多様な形態で構成し、ステージ100の一側に偏って設けた回転ステージ110で構成される。前記の通り、ステージ100の一側に偏って回転ステージ110を構成することは、被測定物10が多様な撮像角度を必要とする場合、回転ステージ110に被測定物をセットしたり、回転が必要でない場合には回転ステージ110が構成されていない部分に被測定物10をセットしたりして、ディテクター300で感知するためであり、回転ステージ110と回転ステージ110が構成されていないステージ100部分全部を利用することができるという長所がある。
【0028】
図2と図4に示すように、固定フレーム530の一端がステージ100の一側に固定され、この固定フレーム530の他端に回転モーター520が取り付けられ、連結棒510が前記回転ステージ110の中央軸部に連結され、前記回転モーター520の回転によって前記回転ステージ110が回転するようになっている。
【0029】
図4、図5、図6a、図6bに示すように、ステージ100は、さらに固定フレーム411に支持されるy軸水平移動部材410によってy軸に水平移動できるように構成され、固定フレーム421に支持されるx軸水平移動部材420によってx軸水平移動が可能に構成され、固定フレーム431に支持されるz軸水平移動部材430によって垂直移動が可能に構成されている。
【0030】
固定フレーム411は、側部にステージ100に固定された固定具412がy軸に水平移動可能にy軸水平移動部材410に結合され、前記固定フレーム421は前記固定フレーム411が上部に安着されてx軸水平移動ができるように固定された固定具422がx軸に水平移動できるようx軸水平移動部材420に結合され、前記固定フレーム431は前記固定フレーム421の両側面に構成されてz軸に水平移動できるように固定された固定具432がz軸に水平移動できるようにz軸水平移動部材430に結合されている。このように、水平移動と垂直移動両方とも可能で作業者が希望する正確な位置に被測定物を位置させることができる。
【0031】
前記y軸水平移動部材410、x軸水平移動部材420、及びz軸水平移動部材430を全部或いは選択的に採用することができる。つまり、y軸水平移動部材410とx軸水平移動部材420だけを採用したり、x軸水平移動部材420とz軸水平移動部材430だけを採用したり、y軸水平移動部材410とx軸水平移動部材420とz軸水平移動部材430全部を採用するなど、選択的に構成することができる。例えば、倍率調節が必要ない場合にはz軸水平移動部材430を除いて構成することができる。
【0032】
前記支持ブラケット311は、前記ディテクター300が前記ガイドレール310に沿って移動するように前記ディテクター300を前記支持ブラケット311に結合する。
【0033】
前記ガイドレール310は円弧形、直線形または、円弧形の端部に直線形が構成された形態となったもののいずれか一つで構成する。
【0034】
ガイドレール310は、従来はステージ100自体を回転させずらく、半円弧形のガイドレールがたびたび使われる場合もあったが、本発明のX線検査装置は、回転ステージ110が構成され、本発明の円弧形ガイドレール310は任意の角度で構成できるし、4分の1の円弧形だけで構成しても充分に多様な撮像角を得ることができるので、設置スペースを大幅に減らすこともできる。
【0035】
また、ステージ100が回転するので、直線形のガイドレール310で構成しても多様な撮像角を得ることができることはもちろんであり、被測定物10の正確な比率の測定が可能である。図13aに示すように、ディテクター300が円弧形ガイドレール310aに沿って動くようにすると、L1:L2=L1′:L2′になるが、L1:L2=l1:l2にならなくて被測定物10の検測対象の正確な比率が出てこなくなる場合が有り得るので、目的により円弧形または、直線形を構成したり、円弧形の端部に直線形が形成された混合型を使うことがある。
【0036】
したがって、図13bに示すように、ガイドレール310を直線形で構成し、ディテクター300が直線に動くようにすると、L1:L2 =L1′:L2′になって被測定物10の比率と同一にディテクター300でも測定することができる。
【0037】
また、図13cに示すように、ガイドレール310を円弧形と直線形を混合構成すると円弧形の長所と直線形の長所を全部持つようにすることができる。
【0038】
また、X線チューブ200は、ガイドレール290に固定されて移動する移動部材291に沿って垂直移動可能に構成されても良い。
【0039】
X線チューブ200が移動して被測定物10、またはステージ100に近く近接したり遠ざかれるようにし、より正確な撮像が可能にされる。
【0040】
また、ディテクター300は、ガイドレール390に固定されて移動する移動部材391に沿って垂直移動可能に構成されることもできる。
【0041】
ディテクター300が移動して被測定物10、またはステージ100に近接したり遠ざかれるようにし、倍率調整と映像の強度(明るさ)に変化を与えられるようにし、より正確な撮像が可能にすることができる。
【0042】
また、連結棒510は、中央に通孔511が形成され、前記回転モーター520は中央に中空が形成された中空モーターから構成され、ディテクター300が通孔511を通して回転ステージ110の被測定物10を撮像することができるように構成することができる。
【0043】
連結棒510は、中央に通孔511が形成されるが、中央に中空が形成された中空モーターで前記回転モーター520を構成し、前記連結棒510の下部の外周面に取り付け、前記連結棒510が回転するように構成することができる。
【0044】
中空モーターから構成された前記回転モーター520は、中央に中空が形成されているので、回転モーター520の中空に連結棒510を差し込む形態として構成される。
ここにおいて、中空モーターを使う理由は、連結棒510の下段の外周面にギアを構成し側部にモーターを形成してベルトやギアをかみ合わし連結棒510を回転させることができるように構成すると、モーターが側面に偏って、ベルトやギアのかみ合わせが少しずつずれれば連結棒510の回転中心軸が歪む場合が発生して正確な検査作業がやりずらくなるからであり、連結棒510に直接中空が形成された回転モーター520を結合させ連結棒510を直接回転させることによって、この不都合を解消できるからである。
【0045】
また、ステージ100の一側に被測定物10を固定させるためにバイスグリップ121が設けられ、このバイスグリップ121を回転自在にモーター122と連結するグリップ部120が設けられている。
【0046】
グリップ部120は、バイスグリップ121に被測定物10を固定させ、モーター122によって被測定物10が固定されたバイスグリップ121を回転させ、前記回転ステージ110の上部に被測定物10をのせて回転ステージ110を回転させて出る角度以外の他の角度で回転することによって、多様な角度で被測定物10を検査できるようになる。
【0047】
また、ステージ100の上部に置かれた被測定物10の位置を微調整するために、ステージ100の一側にy軸移動ユニット131とx軸移動ユニット132から構成された水平移動ユニットがアーム133の一端に構成され、他端にシリンダー134によって移動する把持部135が設けられたジグ130が設けられることが好ましい。
【0048】
ジグ130は、y軸移動ユニット131とx軸移動ユニット132によって水平移動が可能であり、アーム133の端部にシリンダー134に垂直移動、または対角線移動が可能に把持部135が設けられている。
【0049】
図6a、6bと図9に示すように、シリンダー134が垂直方向に移動するように構成しても良いし、アーム133を対角線に構成してシリンダー134も対角線に作動するように構成し対角線に前記把持部135が移動するようにすることもできる。
【0050】
ジグ130は、従来のものはステージ100の上部にセットされた被測定物10の微調整時にケース1の外部ドアを開いて作業者が直接に手で被測定物10を移動させなければならなかったために、微調整自体が難しくて検査作業がわずらわしいという問題点があったが、本発明はこの点を解決している。
【0051】
また、ケース1の側面のX線チューブ200の端部側の高さに側面に向かうように固定され、ステージ100の垂直移動時にX線チューブ200との衝突を防止するために、感知装置600が設けられることが好ましい。
【0052】
感知装置600は、外部に設置されたモニター(図示せず)によって作業者が前記ステージ100の垂直移動時にディテクター300、またはガイドレール310との間隔が狭まる時、モニターで確認をし安全距離を確保して衝突を防止する機能を持つ。
【0053】
また、ケース1の側面に下面に向かうように固定され、ステージ100の垂直移動時にディテクター300、またはガイドレール310との衝突を防止するために感知装置700が構成されることが好ましい。
【0054】
この感知装置700は、外部に設置されたモニター(図示せず)によって作業者が前記ステージ100の垂直移動時にディテクター300、またはガイドレール310との間隔が狭まる時、モニターで確認をし安全距離を確保して衝突を防止する役割をする。
【0055】
また、感知装置600、700は監視カメラまたは、光センサーとすることができる。図3のごとく、この感知装置600、700は、外部に設置されたモニターによって作業者が監視して衝突を防止する機能を持つが、この時、監視カメラまたは、光センサー(レーザーセンサー、赤外線センサー)は、光センサーが一定距離以上間隔が狭まれば移動(水平、垂直、回転移動など)が止まるようにする。
【0056】
また、X線チューブ200には、タイマー800(図示せず)が設けられ、前記タイマー800の作動によって一定時間おきにX線チューブ200が作動するようにし、ワームアップ時間を最小化するようにすることが可能にされる。
【0057】
X線チューブ200は、稼動時にワームアップする時間がかかるが、このワームアップ時間が多少長く連続的な検査作業がある場合、作業時間が長くなるという短所があった。例えば、8時間以上使わない場合、X線チューブが止まれれば、また再稼働させるために再度ワームアップする時間を経て稼動するようになる。そのため、タイマー800を附設し一定時間間隔例えば7時間59分間隔でX線チューブ200が稼動するようにすれば作業者が作業を始める時ワームアップする時間を減らすことができ、作業時間が短縮されるという効果がある。
【0058】
また、ステージ100を中心として上部にX線チューブ200が位置し、下部にディテクター300が位置するように構成し、前記ステージ100を垂直上方に移動するとき、前記X線チューブ300に被測定物10に最大限近距離に移動できるように構成することができる。
【0059】
図1乃至図3に示したように、前記ステージ100を中心として上部にX線チューブ200が位置し、下部にディテクター300が位置するように構成すると、常にステージ100の上部にセットされる被測定物10がX線チューブ200に最大限に近く近接できるようになる効果がある。
【0060】
しかし、図10に示すように、ステージ100を中心として下部にX線チューブ200が位置し、上部にディテクター300が位置するように構成しても良いし、図示してはいないが、ステージ100を中心として両側部に各々X線チューブ200とディテクター300が位置するように構成しても良い。もし、下部にX線チューブが構成されるならば、ステージ100の厚さと固定フレームなどによって近接には限界がある。
【0061】
図10に示すように、ステージ100を中心として下部にX線チューブ200が位置し、上部にディテクター300が位置するように構成した場合は、固定フレーム530が上部に位置し、連結棒510、回転モーター520が上部に位置するようになるので、被測定物10がセットされる空間を確保するために、内部に空間部が形成され、回転ステージ110に固定されて回転モーター510によって回転するように支持フレーム540を構成する。支持フレームは図11と図12に示すように、複数の支持骨を連結して支持骨を通してディテクター300が撮像できるようにする。
【符号の説明】
【0062】
1 ケース
10 被測定物
100 ステージ
110 回転ステージ
120 グリップ部
121 バイスグリップ
122 モーター
130 ジグ
131 y軸移動ユニット
132 x軸移動ユニット
133 アーム
134 シリンダー
135 把持部
200 X線チューブ
290 ガイドレール
291 移動部材
300 ディテクター
310 ガイドレール
390 ガイドレール
391 移動部材
311 支持ブラケット
410 y軸水平移動部材
411 固定フレーム
420 x軸水平移動部材
421 固定フレーム
430 z軸水平移動部材
431 固定フレーム
510 連結棒
511 通孔
520 回転モーター
530 固定フレーム
540 支持フレーム
600 感知装置
700 感知装置
800 タイマー(図示せず)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケース1の内部に設けられたステージ100、X線チューブ200、ディテクター300から構成され、被測定物10を前記ステージ100に位置させて前記X線チューブ200でX線を照射し、前記ディテクター300で撮像して被測定物を検査するX線検査装置において、前記ステージ100は、回転自在に構成される回転ステージ110、または一側に偏って通孔された部分に回転自在に設けた円形の回転ステージ110を有し、前記回転ステージ110は下部に連結棒510が取り付けられ、この連結棒510の下部に回転モーター520が設けられ、この回転モーターが固定フレーム530によって前記ステージ100に固定されることにより、前記回転モーター520の回転によって前記回転ステージ110が回転するように構成したことを特徴とする、X線検査装置。
【請求項2】
前記ステージ100には、固定フレーム411に支持されy軸に水平移動可能に構成されるy軸水平移動部材410と、固定フレーム421に支持されてx軸に水平移動可能に構成されるx軸水平移動部材420と、固定フレーム431に支持されて垂直移動可能に構成されるz軸水平移動部材430とが、全部或いは選択的に取り付けられ、前記ディテクター300は、支持ブラケット311によって円弧形、直線形または、円弧形の端部に直線形が形成された形態となったもののなかいずれか一つのガイドレール310に沿って移動可能に構成したことを特徴とする、請求項1記載のX線検査装置。
【請求項3】
前記X線チューブ200は、ガイドレール290に固定されて移動する移動部材291に沿って垂直移動可能に構成したことを特徴とする、請求項1記載のX線検査装置。
【請求項4】
前記ディテクター300は、ガイドレール390に固定されて移動する移動部材391に沿って垂直移動可能に構成したことを特徴とする、請求項1または請求項3記載のX線検査装置。
【請求項5】
前記連結棒510は、中央に通孔511が形成され、前記回転モーター520は中央に中空が形成された中空モーターで構成され、前記ディテクター300が前記通孔511を通して前記回転ステージ110の被測定物10を撮像することができるように構成したことを特徴とする、請求項2記載のX線検査装置。
【請求項6】
前記ステージ100の一側に被測定物10を固定させるためにバイスグリップ121が設けられ、前記バイスグリップ121を回転自在にモーター122に連結するためにグリップ部120が設けられることを特徴とする、請求項2または請求項5記載のX線検査装置。
【請求項7】
前記ステージ100の上部に置かれた被測定物10の位置を微調整するために、前記ステージ100の一側にy軸移動ユニット131とx軸移動ユニット132のから構成された水平移動ユニットがアーム133の一端に設けられ、他端にシリンダー134によって移動する把持部135が取り付けられたジグ130が設けられることを特徴とする、請求項2または請求項5記載のX線検査装置。
【請求項8】
前記ケース1の側面の前記X線チューブ200の端部側の高さに側面に向かうように固定され、前記ステージ100の垂直移動時に前記X線チューブ200との衝突を防止するために感知装置600が設けられることを特徴とする、請求項2または請求項5記載のX線検査装置。
【請求項9】
前記ケース1の側面に下面に向かうように固定され、前記ステージ100の垂直移動時に前記ディテクター300、またはガイドレール310との衝突を防止するために感知装置700が設けられることを特徴とする、請求項2または請求項5記載のX線検査装置。
【請求項10】
前記感知装置600は、監視カメラ、または光センサーであることを特徴とする、請求項8記載のX線検査装置。
【請求項11】
前記感知装置700は、監視カメラ、または光センサーであることを特徴とする、請求項9記載のX線検査装置。
【請求項12】
前記X線チューブ200には、タイマー800が設けられ、前記タイマー800の作動によって一定時間おきに前記X線チューブ200が作動するようにし、ワームアップ時間を最小化するように構成したことを特徴とする、請求項2または請求項5記載のX線検査装置。
【請求項13】
前記ステージ100を中心として上部にX線チューブ200が位置し、下部にディテクター300が位置するように構成し、前記ステージ100を垂直上方に移動するとき、前記X線チューブ300に被測定物10が最大限に近距離に移動できるように構成したことを特徴とする、請求項2または請求項5記載のX線検査装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6a】
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【図6b】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13a】
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【図13b】
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【図13c】
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【図14】
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【公開番号】特開2011−27740(P2011−27740A)
【公開日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−165356(P2010−165356)
【出願日】平成22年7月22日(2010.7.22)
【出願人】(510200912)ザビス カンパニー リミテッド (1)
【Fターム(参考)】