説明

invitroで培養および増殖させた自己複製性コロニー形成細胞を用いる疾患および障害の治療

本発明は、低次継代および長期継代培養した、in vitro培養した自己複製性コロニー形成体細胞(CF−SC)を用いた、多種多様な疾患および障害を予防および治療し、組織および器官を修復および再生するための方法および細胞の使用に関する。例えば、成人骨髄由来体細胞(ABM−SC)またはそのような細胞によって産生される組成物は、単独で、または他の成分と併用すると、例えば心血管、神経、外皮、皮膚、歯周および免疫媒介性の疾患、障害、病状および傷害を治療するのに有用である。


Notice: Undefined index: DEJ in /mnt/www/gzt_disp.php on line 298

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つまたは複数の生物学的組成物の治療上有用な量を器官、組織または対象に投与する方法であって、前記器官、組織または対象に骨髄由来の自己複製性コロニー形成体細胞(CF−SC)の単離集団を投与することを含み、前記CF−SCが多能的分化能を有さず、前記CF−SCが正常な核型を有し、前記CF−SCが不死化されず、前記CF−SCがCD13、CD44、CD49c、CD90、HLAクラス1およびβ(ベータ)2−ミクログロブリンを発現し、前記CF−SCがCD10、CD34、CD45、CD62LまたはCD106を発現しない方法。
【請求項2】
1つまたは複数の生物学的組成物の治療上有用な量を器官、組織または対象に投与する方法であって、
(a)骨髄由来の自己複製性コロニー形成体細胞(CF−SC)の単離集団によって産生される前記1つまたは複数の生物学的組成物を単離することと、
(b)前記器官、組織または対象に前記1つまたは複数の生物学的組成物を投与することとを含み、
前記CF−SCが多能的分化能を有さず、前記CF−SCが正常な核型を有し、前記CF−SCが不死化されず、前記CF−SCがCD13、CD44、CD49c、CD90、HLAクラス1およびβ(ベータ)2−ミクログロブリンを発現し、前記CF−SCがCD10、CD34、CD45、CD62LまたはCD106を発現しない方法。
【請求項3】
1つまたは複数の生物学的組成物の治療上有用な量を器官、組織または対象に投与する方法であって、前記器官、組織または対象に骨髄由来の自己複製性コロニー形成体細胞(CF−SC)の単離集団を投与することを含み、前記CF−SCが多能的分化能を有さず、前記CF−SCが正常な核型を有し、前記CF−SCが不死化されず、前記CF−SCが、
i)組織培養処理表面に付着させると骨髄細胞が接着性コロニー形成単位を生成するように、前記骨髄細胞を低酸素条件下でインキュベートすることと、
ii)前記接着性コロニー形成単位の細胞を低い細胞播種密度で継代培養することと
を含むステップによって骨髄から得られる方法。
【請求項4】
1つまたは複数の生物学的組成物の治療上有用な量を器官、組織または対象に投与する方法であって、
(a)骨髄由来の自己複製性コロニー形成体細胞(CF−SC)の単離集団によって産生される前記1つまたは複数の生物学的組成物を単離することと、
(b)前記器官、組織または対象に前記1つまたは複数の生物学的組成物を投与することとを含み、
前記CF−SCが多能的分化能を有さず、前記CF−SCが正常な核型を有し、前記CF−SCが不死化されず、前記CF−SCが、
i)組織培養処理表面に付着させると骨髄細胞が接着性コロニー形成単位を生成するように、前記骨髄細胞を低酸素条件下でインキュベートすることと、
ii)前記接着性コロニー形成単位の細胞を低い細胞播種密度で継代培養することとを含むステップによって骨髄から得られる方法。
【請求項5】
組織の損傷を予防し、または損傷組織を修復、治療もしくはその再生を促進する方法であって、器官、組織または対象に骨髄由来の自己複製性コロニー形成体細胞(CF−SC)の単離集団を投与することを含み、前記CF−SCが多能的分化能を有さず、前記CF−SCが正常な核型を有し、前記CF−SCが不死化されず、前記CF−SCがCD13、CD44、CD49c、CD90、HLAクラス1およびβ(ベータ)2−ミクログロブリンを発現し、前記CF−SCがCD10、CD34、CD45、CD62LまたはCD106を発現しない方法。
【請求項6】
器官、組織または対象における組織の損傷を予防し、または損傷組織を修復、治療もしくはその再生を促進する方法であって、
(a)骨髄由来の自己複製性コロニー形成体細胞(CF−SC)の単離集団によって産生される1つまたは複数の生物学的組成物を単離することと、
(b)前記器官、組織または対象に前記1つまたは複数の生物学的組成物を投与することとを含み、
前記CF−SCが多能的分化能を有さず、前記CF−SCが正常な核型を有し、前記CF−SCが不死化されず、前記CF−SCがCD13、CD44、CD49c、CD90、HLAクラス1およびβ(ベータ)2−ミクログロブリンを発現し、前記CF−SCがCD10、CD34、CD45、CD62LまたはCD106を発現しない方法。
【請求項7】
器官、組織または対象における組織の損傷を予防し、または損傷組織を修復、治療もしくはその再生を促進する方法であって、前記器官、組織または対象に骨髄由来の自己複製性コロニー形成体細胞(CF−SC)の単離集団を投与することを含み、前記CF−SCが多能的分化能を有さず、前記CF−SCが正常な核型を有し、前記CF−SCが不死化されず、前記CF−SCが、
i)組織培養処理表面に付着させると骨髄細胞が接着性コロニー形成単位を生成するように、前記骨髄細胞を低酸素条件下でインキュベートすることと、
ii)前記接着性コロニー形成単位の細胞を低い細胞播種密度で継代培養することと
を含むステップによって骨髄から得られる方法。
【請求項8】
器官、組織または対象における組織の損傷を予防し、または損傷組織を修復、治療もしくはその再生を促進する方法であって、
(a)骨髄由来の自己複製性コロニー形成体細胞(CF−SC)の単離集団によって産生される1つまたは複数の生物学的組成物を単離することと、
(b)前記器官、組織または対象に前記1つまたは複数の生物学的組成物を投与することとを含み、
前記CF−SCが多能的分化能を有さず、前記CF−SCが正常な核型を有し、前記CF−SCが不死化されず、前記CF−SCが、
i)組織培養処理表面に付着させると骨髄細胞が接着性コロニー形成単位を生成するように、前記骨髄細胞を低酸素条件下でインキュベートすることと、
ii)前記接着性コロニー形成単位の細胞を低い細胞播種密度で継代培養することと
を含むステップによって骨髄から得られる方法。
【請求項9】
器官、組織または対象の炎症、免疫または自己免疫活性を治療または低減する方法であって、前記器官、組織または対象に骨髄由来の自己複製性コロニー形成体細胞(CF−SC)の単離集団を投与することを含み、前記CF−SCが多能的分化能を有さず、前記CF−SCが正常な核型を有し、前記CF−SCが不死化されず、前記CF−SCがCD13、CD44、CD49c、CD90、HLAクラス1およびβ(ベータ)2−ミクログロブリンを発現し、前記CF−SCがCD10、CD34、CD45、CD62LまたはCD106を発現しない方法。
【請求項10】
器官、組織または対象の炎症、免疫または自己免疫活性を治療または低減する方法であって、
(a)骨髄由来の自己複製性コロニー形成体細胞(CF−SC)の単離集団によって産生される1つまたは複数の生物学的組成物を単離することと、
(b)前記器官、組織または対象に前記1つまたは複数の生物学的組成物を投与することとを含み、
前記CF−SCが多能的分化能を有さず、前記CF−SCが正常な核型を有し、前記CF−SCが不死化されず、前記CF−SCがCD13、CD44、CD49c、CD90、HLAクラス1およびβ(ベータ)2−ミクログロブリンを発現し、前記CF−SCがCD10、CD34、CD45、CD62LまたはCD106を発現しない方法。
【請求項11】
器官、組織または対象の炎症、免疫または自己免疫活性を治療または低減する方法であって、前記器官、組織または対象に骨髄由来の自己複製性コロニー形成体細胞(CF−SC)の単離集団を投与することを含み、前記CF−SCが多能的分化能を有さず、前記CF−SCが正常な核型を有し、前記CF−SCが不死化されず、前記CF−SCが、
i)組織培養処理表面に付着させると骨髄細胞が接着性コロニー形成単位を生成するように、前記骨髄細胞を低酸素条件下でインキュベートすることと、
ii)前記接着性コロニー形成単位の細胞を低い細胞播種密度で継代培養することと
を含むステップによって骨髄から得られる方法。
【請求項12】
器官、組織または対象の炎症、免疫または自己免疫活性を治療または低減する方法であって、
(a)骨髄由来の自己複製性コロニー形成体細胞(CF−SC)の単離集団によって産生される1つまたは複数の生物学的組成物を単離することと、
(b)前記器官、組織または対象に前記1つまたは複数の生物学的組成物を投与することとを含み、
前記CF−SCが多能的分化能を有さず、前記CF−SCが正常な核型を有し、前記CF−SCが不死化されず、前記CF−SCが、
i)組織培養処理表面に付着させると骨髄細胞が接着性コロニー形成単位を生成するように、前記骨髄細胞を低酸素条件下でインキュベートすることと、
ii)前記接着性コロニー形成単位の細胞を低い細胞播種密度で継代培養することとを含むステップによって骨髄から得られる方法。
【請求項13】
前記CF−SCが、
a)CD29、
b)CD59、
c)CD147、
d)CD166、および
e)テロメラーゼ
からなる群から選択される1つまたは複数の分子をさらに発現し、
前記CF−SCが、
f)CD11c、
g)CD14、
h)CD33、
i)CD62P、
j)CD80、
k)STRO−1、
l)HLAクラスII、
m)CD178、
n)p53、および
o)p21
からなる群から選択される1つまたは複数の分子をさらに発現しない、請求項1、2、5、6、9または10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記低酸素条件が約5%酸素である、請求項3、4、7、8、11または12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記低酸素条件が、
a)約20%未満の酸素、
b)約15%未満の酸素、
c)約10%未満の酸素、
d)約5%未満の酸素、
e)約1〜10%の酸素、
f)約2〜7%の酸素、
g)約3〜6%の酸素、
h)約4〜6%の酸素、および
i)約4〜5%の酸素
からなる群から選択される、請求項3、4、7、8、11または12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記低い細胞播種密度が約200細胞/cm未満である、請求項3、4、7、8、11または12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記低い細胞播種密度が約100細胞/cm未満である、請求項3、4、7、8、11または12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記低い細胞播種密度が約50細胞/cm未満である、請求項3、4、7、8、11または12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
前記低い細胞播種密度が約30細胞/cm未満である、請求項3、4、7、8、11または12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
前記低い細胞播種密度が、
a)約2500細胞/cm未満、
b)約1000細胞/cm未満、および
c)約500細胞/cm未満
からなる群から選択される、請求項3、4、7、8、11または12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
前記多能的分化能の欠如が、前記CF−SCが骨細胞に分化できないことを含む、請求項1から20のいずれか一項に記載の方法。
【請求項22】
前記多能的分化能の欠如が、骨誘導条件下での前記CF−SCの治療の後に、前記CF−SCが検出可能なレベルのカルシウムを沈着できないことを含む、請求項1から20のいずれか一項に記載の方法。
【請求項23】
前記治療が、
a)デキサメタゾン、
b)アスコルビン酸、および
c)βグリセロリン酸
からなる群から選択される1つまたは複数の成分を含有する培地への前記CF−SCの曝露を含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記治療がノギンへの曝露をさらに含む、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記多能的分化能の欠如が、前記CF−SCが軟骨細胞に分化できないことを含む、請求項1から20のいずれか一項に記載の方法。
【請求項26】
前記多能的分化能の欠如が、前記CF−SCが脂肪細胞に分化できないことを含む、請求項1から20のいずれか一項に記載の方法。
【請求項27】
前記CF−SCが単分化能を有する、請求項1から20のいずれか一項に記載の方法。
【請求項28】
前記CF−SCが実質的な自己複製能を有する、請求項1から27のいずれか一項に記載の方法。
【請求項29】
前記CF−SCが複数回のin vitro細胞倍加を通してほぼ一定の集団倍加速度を維持する、請求項1から28のいずれかに記載の方法。
【請求項30】
前記CF−SCが、胚性幹細胞、造血幹細胞、間葉性幹細胞、多能性成体前駆細胞(MAPC)、多能性成体幹細胞(MASC)または線維芽細胞でない、請求項1から29のいずれか一項に記載の方法。
【請求項31】
前記骨髄がヒト骨髄である、請求項1から30のいずれか一項に記載の方法。
【請求項32】
前記細胞集団が、
a)少なくとも約15回の集団倍加、
b)少なくとも約20回の集団倍加、
c)少なくとも約25回の集団倍加、
d)少なくとも約30回の集団倍加、
e)少なくとも約35回の集団倍加、
f)少なくとも約40回の集団倍加、
g)少なくとも約45回の集団倍加、および
h)少なくとも約50回の集団倍加
からなる群から選択される集団倍加回数を経ている、請求項1から31のいずれか一項に記載の方法。
【請求項33】
前記器官、組織または対象がヒトである、請求項1から32のいずれか一項に記載の方法。
【請求項34】
a)神経の損傷、疾患または障害、
b)心臓の損傷、疾患または障害、
c)皮膚の損傷、疾患または障害、
d)歯周部の損傷、疾患または障害、
e)顎顔面の損傷、疾患または障害、
f)骨格筋の損傷、疾患または障害、
g)靭帯の損傷、疾患または障害、
h)肺の損傷、疾患または障害、
i)肝臓の損傷、疾患または障害、
j)腎臓の損傷、疾患または障害、
k)尿生殖器系の損傷、疾患または障害、
l)膀胱の損傷、疾患または障害、
m)内分泌の損傷、疾患または障害、
n)造血系の損傷、疾患または障害、
o)膵臓の損傷、疾患または障害、
p)糖尿病、
q)眼の損傷、疾患または障害、
r)網膜の損傷、疾患または障害、
s)胃腸の疾患または障害、
t)脾臓の損傷、疾患または障害、
u)免疫系の損傷、疾患または障害、
v)自己免疫性の損傷、疾患または障害、
w)炎症性の損傷、疾患または障害、
x)過剰増殖性の損傷、疾患または障害、および
y)癌
からなる群から選択される、細胞、器官または組織の損傷、または疾患および障害を治療または予防するために用いられる、請求項1から33のいずれか一項に記載の方法。
【請求項35】
前記損傷が器官または組織の移植の経過の間に器官または組織で予防される、請求項5から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項36】
前記細胞が遺伝子操作される、請求項1から35のいずれか一項に記載の方法。
【請求項37】
前記細胞が組換え核酸分子の導入によって遺伝子操作される、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
精製された天然に存在するかまたは単離された組換え細胞外マトリックスまたは血漿タンパク質と、骨髄由来の自己複製性コロニー形成体細胞(CF−SC)との薬学的に許容される混合物を含む組成物であって、前記CF−SCが正常な核型を有し、前記CF−SCが不死化されず、前記CF−SCがCD13、CD44、CD49c、CD90、HLAクラス1およびβ(ベータ)2−ミクログロブリンを発現し、前記CF−SCがCD10、CD34、CD45、CD62LおよびCD106を発現しない組成物。
【請求項39】
精製された天然に存在するかまたは単離された組換え細胞外マトリックスまたは血漿タンパク質と、骨髄由来の自己複製性コロニー形成体細胞(CF−SC)の単離集団によって産生される1つまたは複数の生物学的組成物との薬学的に許容される混合物を含む組成物であって、前記CF−SCが正常な核型を有し、前記CF−SCが不死化されず、前記CF−SCがCD13、CD44、CD49c、CD90、HLAクラス1およびβ(ベータ)2−ミクログロブリンを発現し、前記CF−SCがCD10、CD34、CD45、CD62LまたはCD106を発現しない組成物。
【請求項40】
精製された天然に存在するかまたは単離された組換え細胞外マトリックスまたは血漿タンパク質と、骨髄由来の自己複製性コロニー形成体細胞(CF−SC)との薬学的に許容される混合物を含む組成物であって、前記CF−SCが正常な核型を有し、前記CF−SCが不死化されず、前記CF−SCが、
i)組織培養処理表面に付着させると骨髄細胞が接着性コロニー形成単位を生成するように、前記骨髄細胞を低酸素条件下でインキュベートすることと、
ii)前記接着性コロニー形成単位の細胞を低い細胞播種密度で継代培養することと
を含むステップによって骨髄から得られる組成物。
【請求項41】
精製された天然に存在するかまたは単離された組換え細胞外マトリックスまたは血漿タンパク質と、骨髄由来の自己複製性コロニー形成体細胞(CF−SC)の単離集団によって産生される1つまたは複数の生物学的組成物との薬学的に許容される混合物を含む組成物であって、前記CF−SCが正常な核型を有し、前記CF−SCが不死化されず、前記CF−SCが、
i)組織培養処理表面に付着させると骨髄細胞が接着性コロニー形成単位を生成するように、前記骨髄細胞を低酸素条件下でインキュベートすることと、
ii)前記接着性コロニー形成単位の細胞を低い細胞播種密度で継代培養することと
を含むステップによって骨髄から得られる組成物。
【請求項42】
前記細胞外マトリックスまたは血漿タンパク質が、
a)コラーゲン、
b)エラスチン、
c)フィブロネクチン、
d)ラミニン、
e)エンタクチン(ニドゲン)、
f)ヒアルロン酸、
g)ポリグリコール酸(PGA)
h)フィブリノーゲン(第I因子)、
i)フィブリン、
j)プロトロンビン(第II因子)、
k)トロンビン、
l)アンチトロンビン、
m)組織因子VIIaの補因子(第III因子)、
n)プロテインC、
o)プロテインS、
p)プロテインZ、
q)プロテインZ関連のプロテアーゼ阻害因子、
r)ヘパリン補因子II、
s)第V因子(プロアクセレリン、不安定因子)、
t)第VII因子、
u)第VIII因子、
v)第IX因子、
w)第X因子、
x)第XI因子、
y)第XII因子、
z)第XIII因子、
aa)フォンウィルブラント因子、
ab)プレカリクレイン、
ac)高分子キニノーゲン、
ad)プラスミノーゲン、
ae)プラスミン、
af)組織プラスミノーゲン活性化因子、
ag)ウロキナーゼ、
ah)プラスミノーゲン活性化因子阻害因子−1、および
ai)プラスミノーゲン活性化因子阻害因子−2
からなる群から選択される分子の1つまたは複数の完全長、または選択的プロセシングされたアイソフォーム、タンパク分解断片もしくはサブユニットを含む、請求項38から41のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項43】
精製された天然に存在するかまたは単離された組換えサイトカインまたはケモカインをさらに含む、請求項38から42のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項44】
前記CF−SCが、
a)CD29、
b)CD59、
c)CD147、
d)CD166、および
e)テロメラーゼ
からなる群から選択される1つまたは複数の分子をさらに発現し、
前記CF−SCが、
f)CD11c、
g)CD14、
h)CD33、
i)CD62P、
j)CD80、
k)STRO−1、
l)HLAクラスII、
m)CD178、
n)p53、および
o)p21
からなる群から選択される1つまたは複数の分子をさらに発現しない、請求項38または39に記載の組成物。
【請求項45】
前記低酸素条件が約5%の酸素である、請求項40または41に記載の組成物。
【請求項46】
前記低酸素条件が、
a)約20%未満の酸素、
b)約15%未満の酸素、
c)約10%未満の酸素、
d)約5%未満の酸素、
e)約1〜10%の酸素、
f)約2〜7%の酸素、
g)約3〜6%の酸素、
h)約4〜6%の酸素、および
i)約4〜5%の酸素
からなる群から選択される、請求項40または41に記載の組成物。
【請求項47】
前記低い細胞播種密度が約200細胞/cm未満である、請求項40または41に記載の組成物。
【請求項48】
前記低い細胞播種密度が約100細胞/cm未満である、請求項40または41に記載の組成物。
【請求項49】
前記低い細胞播種密度が約50細胞/cm未満である、請求項40または41に記載の組成物。
【請求項50】
前記低い細胞播種密度が約30細胞/cm未満である、請求項40または41に記載の組成物。
【請求項51】
前記低い細胞播種密度が、
a)約2500細胞/cm未満、
b)約1000細胞/cm未満、および
c)約500細胞/cm未満
からなる群から選択される、請求項40または41に記載の組成物。
【請求項52】
前記CF−SCが単分化能を有する、請求項38から51のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項53】
前記CF−SCが実質的な自己複製能を有する、請求項38から52のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項54】
前記CF−SCが複数回のin vitro細胞倍加を通してほぼ一定の集団倍加速度を維持する、請求項38から53のいずれかに記載の組成物。
【請求項55】
前記CF−SCが、胚性幹細胞、造血幹細胞、間葉性幹細胞、多能性成体前駆細胞(MAPC)、多能性成体幹細胞(MASC)または線維芽細胞でない、請求項38から54のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項56】
前記骨髄がヒト骨髄である、請求項38から55のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項57】
前記細胞集団が、
a)少なくとも約15回の集団倍加、
b)少なくとも約20回の集団倍加、
c)少なくとも約25回の集団倍加、
d)少なくとも約30回の集団倍加、
e)少なくとも約35回の集団倍加、
f)少なくとも約40回の集団倍加、
g)少なくとも約45回の集団倍加、および
h)少なくとも約50回の集団倍加
からなる群から選択される集団倍加回数を経ている、請求項38から56のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項58】
前記器官、組織または対象がヒトである、請求項38から57のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項59】
前記方法が、
a)神経の損傷、疾患または障害、
b)心臓の損傷、疾患または障害、
c)皮膚の損傷、疾患または障害、
d)歯周部の損傷、疾患または障害、
e)顎顔面の損傷、疾患または障害、
d)骨格筋の損傷、疾患または障害、
x)靭帯の損傷、疾患または障害、
e)呼吸器の損傷、疾患または障害、
f)肝臓の損傷、疾患または障害、
g)腎臓の損傷、疾患または障害、
h)尿生殖器系の損傷、疾患または障害、
i)膀胱の損傷、疾患または障害、
j)内分泌系の損傷、疾患または障害、
k)造血系の損傷、疾患または障害、
l)膵臓の損傷、疾患または障害、
m)糖尿病、
n)眼の損傷、疾患または障害、
o)網膜の損傷、疾患または障害、
p)胃腸の疾患または障害、
q)脾臓の損傷、疾患または障害、
r)免疫系の損傷、疾患または障害、
s)自己免疫性の損傷、疾患または障害、
t)炎症性の損傷、疾患または障害、
u)過剰増殖性の損傷、疾患または障害、および
v)癌
からなる群から選択される、細胞、器官または組織の損傷、疾患および障害を治療するために用いられる、請求項38から58のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項60】
前記細胞が遺伝子操作されている、請求項38から59のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項61】
前記細胞が組換え核酸分子の導入によって遺伝子操作される、請求項60に記載の組成物。
【請求項62】
前記薬学的に許容される混合物が半固体または固体のマトリックスを形成する、請求項38から61のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項63】
請求項38から62のいずれか一項に記載の組成物で損傷組織を治療する方法であって、前記組成物が液体である方法。
【請求項64】
前記液体が注射によって適用される、請求項63に記載の方法。
【請求項65】
請求項38から64のいずれか一項に記載の組成物で損傷組織を治療する方法であって、前記組成物は液体として適用されるが、その後、半固体または固体のマトリックスを形成する方法。
【請求項66】
前記CF−SCまたは前記CF−SCによって産生される1つまたは複数の生物学的組成物が、
a)損傷を受けた器官または組織への注射、
b)損傷を受けた器官または組織への塗布、
c)損傷を受けた器官または組織の近位への注射、
d)損傷を受けた器官または組織の近位への塗布、
e)静脈内投与、および
f)器官または組織の灌流
からなる群から選択される手段によって投与される、請求項1から65のいずれか一項に記載の方法または組成物。
【請求項67】
前記CF−SCまたは前記CF−SCによって産生される1つまたは複数の生物学的組成物が、
a)有害免疫応答、
b)線維化、
c)有害な組織リモデリング、
d)器官または組織の虚血、および
e)細胞死
からなる群から選択される1つまたは複数の生物学的作用を阻害または低減する、請求項1から66のいずれか一項に記載の方法または組成物。
【請求項68】
前記有害免疫応答が、
自己免疫応答、
炎症、
免疫細胞増殖、
免疫細胞活性化、
免疫細胞脱顆粒、および
T細胞媒介免疫応答
からなる群から選択される、請求項67に記載の方法または組成物。
【請求項69】
前記CF−SCまたは前記CF−SCによって産生される1つまたは複数の生物学的組成物が、血管新生を刺激または増強する、請求項1から68のいずれか一項に記載の方法または組成物。
【請求項70】
新しい赤血球の生成をin vitroまたはin vivoで誘導、増強および/または維持する方法であって、前記誘導、増強または維持が、造血前駆細胞と骨髄由来の自己複製性コロニー形成体細胞(CF−SC)との共培養によって達成され、前記CF−SCが正常な核型を有し、前記CF−SCが不死化されず、前記CF−SCがCD13、CD44、CD49c、CD90、HLAクラス1およびβ(ベータ)2−ミクログロブリンを発現し、前記CF−SCがCD10、CD34、CD45、CD62LまたはCD106を発現しない方法。
【請求項71】
新しい赤血球の生成をin vitroまたはin vivoで誘導、増強および/または維持する方法であって、前記誘導、増強または維持が、造血前駆細胞と、骨髄由来の自己複製性コロニー形成体細胞(CF−SC)によって産生される1つまたは複数の生物学的組成物との共培養によって達成され、前記CF−SCが正常な核型を有し、前記CF−SCが不死化されず、前記CF−SCがCD13、CD44、CD49c、CD90、HLAクラス1およびβ(ベータ)2−ミクログロブリンを発現し、前記CF−SCがCD10、CD34、CD45、CD62LまたはCD106を発現しない方法。
【請求項72】
前記CF−SCが、
a)CD29、
b)CD59、
c)CD147、
d)CD166、および
e)テロメラーゼ
からなる群から選択される1つまたは複数の分子をさらに発現し、
前記CF−SCが、
f)CD11c、
g)CD14、
h)CD33、
i)CD62P、
j)CD80、
k)STRO−1、
l)HLAクラスII、
m)CD178、
n)p53、および
o)p21
からなる群から選択される1つまたは複数の分子をさらに発現しない、請求項70または71に記載の方法。
【請求項73】
新しい赤血球の生成をin vitroまたはin vivoで誘導、増強および/または維持する方法であって、前記誘導、増強または維持が、造血前駆細胞と骨髄由来の自己複製性コロニー形成体細胞(CF−SC)との共培養によって達成され、前記CF−SCが正常な核型を有し、前記CF−SCが不死化されず、前記CF−SCが、
i)組織培養処理表面に付着させると骨髄細胞が接着性コロニー形成単位を生成するように、前記骨髄細胞を低酸素条件下でインキュベートすることと、
ii)前記接着性コロニー形成単位の細胞を低い細胞播種密度で継代培養することと
を含むステップによって骨髄から得られる方法。
【請求項74】
新しい赤血球の生成をin vitroまたはin vivoで誘導、増強および/または維持する方法であって、前記誘導、増強または維持が、造血前駆細胞と、骨髄由来の自己複製性コロニー形成体細胞(CF−SC)の単離集団によって産生される1つまたは複数の生物学的組成物との共培養によって達成され、前記CF−SCが正常な核型を有し、前記CF−SCが不死化されず、前記CF−SCが、
i)組織培養処理表面に付着させると骨髄細胞が接着性コロニー形成単位を生成するように、前記骨髄細胞を低酸素条件下でインキュベートすることと、
ii)前記接着性コロニー形成単位の細胞を低い細胞播種密度で継代培養することと
を含むステップによって骨髄から得られる方法。
【請求項75】
前記低酸素条件が約5%酸素である、請求項73または74に記載の方法。
【請求項76】
前記低酸素条件が、
a)約20%未満の酸素、
b)約15%未満の酸素、
c)約10%未満の酸素、
d)約5%未満の酸素、
e)約1〜10%の酸素、
f)約2〜7%の酸素、
g)約3〜6%の酸素、
h)約4〜6%の酸素、および
i)約4〜5%の酸素
からなる群から選択される、請求項73または74に記載の方法。
【請求項77】
前記低い細胞播種密度が約200細胞/cm未満である、請求項73または74に記載の方法。
【請求項78】
前記低い細胞播種密度が約100細胞/cm未満である、請求項73または74に記載の方法。
【請求項79】
前記低い細胞播種密度が約50細胞/cm未満である、請求項73または74に記載の方法。
【請求項80】
前記低い細胞播種密度が約30細胞/cm未満である、請求項73または74に記載の方法。
【請求項81】
前記低い細胞播種密度が、
a)約2500細胞/cm未満、
b)約1000細胞/cm未満、および
c)約500細胞/cm未満
からなる群から選択される、請求項73または74に記載の方法。
【請求項82】
前記CF−SCが単分化能を有する、請求項70から81のいずれか一項に記載の方法。
【請求項83】
前記CF−SCが実質的な自己複製能を有する、請求項70から82のいずれか一項に記載の方法。
【請求項84】
前記CF−SCが複数回のin vitro細胞倍加を通してほぼ一定の集団倍加速度を維持する、請求項70から83のいずれか一項に記載の方法。
【請求項85】
前記CF−SCが、胚性幹細胞、造血幹細胞、間葉性幹細胞、多能性成体前駆細胞(MAPC)、多能性成体幹細胞(MASC)または線維芽細胞でない、請求項70から84のいずれか一項に記載の方法。
【請求項86】
前記骨髄がヒト骨髄である、請求項70から85のいずれか一項に記載の方法。
【請求項87】
前記細胞集団が、
a)少なくとも約15回の集団倍加、
b)少なくとも約20回の集団倍加、
c)少なくとも約25回の集団倍加、
d)少なくとも約30回の集団倍加、
e)少なくとも約35回の集団倍加、
f)少なくとも約40回の集団倍加、
g)少なくとも約45回の集団倍加、および
h)少なくとも約50回の集団倍加
からなる群から選択される集団倍加回数を経ている、請求項70から86のいずれか一項に記載の方法。
【請求項88】
前記細胞集団がヒトである、請求項70から87のいずれか一項に記載の方法。
【請求項89】
炎症、免疫または自己免疫活性の前記治療または低減が、
a)IL−13の局所または全身レベルの低下、
b)TNF−αの局所または全身レベルの低下、
c)IL−2の局所または全身レベルの増加、
d)局所または全身の免疫細胞増殖の減少、
e)局所または全身の免疫細胞活性化の減少、および
f)局所または全身の免疫細胞脱顆粒の減少
からなる群から選択される1つまたは複数の変化をもたらす、請求項9から12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項90】
前記免疫細胞増殖の減少が、
a)単球、
b)顆粒球、
c)リンパ球、および
d)好中球
からなる群から選択される1つまたは複数の細胞型の増殖の阻害を含む、請求項89に記載の方法。
【請求項91】
前記IL−2の局所または全身レベルの増加がT細胞調節細胞の成熟を補助する、請求項89に記載の方法。
【請求項92】
前記1つまたは複数の生物学的組成物が凍結乾燥される、請求項1から91のいずれか一項に記載の方法または組成物。
【請求項93】
前記1つまたは複数の生物学的組成物が低温保存される、請求項1から91のいずれか一項に記載の方法または組成物。
【請求項94】
前記1つまたは複数の生物学的組成物が、1つまたは複数の薬学的に許容される担体と混合される、請求項1から91のいずれか一項に記載の方法または組成物。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図9A】
image rotate

【図9B】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22A】
image rotate

【図22B】
image rotate

【図23】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図8】
image rotate

【図14】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図24】
image rotate

【図25A】
image rotate

【図25B】
image rotate

【図25C】
image rotate

【図26】
image rotate


【公表番号】特表2010−529987(P2010−529987A)
【公表日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−512217(P2010−512217)
【出願日】平成20年6月16日(2008.6.16)
【国際出願番号】PCT/US2008/007488
【国際公開番号】WO2008/156728
【国際公開日】平成20年12月24日(2008.12.24)
【出願人】(509344515)ガーネット バイオセラピューティクス インコーポレイテッド (1)
【Fターム(参考)】