説明

遊技機

【課題】スロットマシン等の遊技機において、遊技者の利き手によるメダル投入のし難さを軽減できるようにする。
【解決手段】
案内溝185とメダル支持壁184を備え、その接続部にメダル投入口187を有するメダル投入器180を操作盤の上壁70aに設けた円形凹部210に嵌め込む。メダル投入器180の前端部に設けた円弧壁188が円形凹部210の底壁に設けたリング溝に進入し、円弧壁188の突条189がリング溝の側壁に形成されたクリック面216と噛み合う。遊技者はその利き手に応じてメダルを投入し易い向きにメダル投入器180を円形凹部210内で回転させることができ、突条189とクリック面216の噛み合いによるクリック機構によりメダル投入器180の回転位置が保持される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スロットマシンその他の遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
例えばスロットマシンにおいては、特開平7−275435号公報等に示されるように、その正面の遊技面に表示窓を備える遊技パネル、メダル投入器、スタートレバーやボタン、スイッチ類を備える操作盤、メダル受け皿などが設けられ、表示窓の裏側には、それぞれ複数の図柄が付設された複数のリールが配置され、各リールの図柄が表示窓に臨むようになっている。
遊技媒体としてのメダルをメダル投入部から投入してスタートレバーを操作すると各リールが回転し、ストップボタンの操作により個別に回転を停止して、停止後表示窓に臨む図柄の並びに応じたボーナスによりメダルを獲得できるようになっている。すなわち、メダルは投資価値あるいは遊技価値として扱われる。
【0003】
メダル投入器の投入口は投入されたメダルを正確に検出するため1枚ずつ通過するように構成されるが、ボーナスは投入したメダルの枚数によって変化し、投入数が多いほどボーナス時の獲得メダル数も多くなるので、複数枚のメダルを連続的に投入できるように、特開平7−275435号公報のスロットマシンにおけるメダル投入器は複数枚のメダルを案内可能な案内溝を備えている。これにより、遊技者は複数枚のメダルを重ね合わせて持ち、複数枚のメダルを起立させた状態で案内溝に沿わせてスライドさせることで、先頭のメダルから順次にメダル投入口へ投入することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平7−275435号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、従来、メダル投入機は操作盤上の向かって右端部に固定的に設置され、その投入口は遊技者に向かって正面を向き、案内溝も同じく正面方向に延びている。この配置はいわゆる右利きの遊技者を想定したものである。
しかしながら、当該配置は左利きの遊技者にとってはメダル投入部が左肩部から遠い位置にあって、腹部の前を横切らせた左手で投入口あるいは案内溝にメダルを沿わせなければならないのに、投入口あるいは案内溝が左手の延びとはまったく関連のない方向を向いているので、容易にメダルを投入できず快適な遊技を楽しめないという問題がある。
この問題は、スロットマシンに限らず遊技媒体を投入して楽しむ種々の遊技機においても同様である。
【0006】
この対策として、遊技機の一部を左利き用にメダル投入器を操作盤上の左端部に配置した遊技機と入れ替えることも考えられるが、右利き用と左利き用の最適な比率を決定することは困難であるし、右利きの遊技者にとっては選択の幅が狭まることにもなるので、遊技場の経営上の観点からも採用しがたい。
【0007】
したがって本発明は、上記の例示した問題に鑑み、遊技者の利き手による投入のし難さを軽減できる遊技媒体投入器を備えた遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
このため本発明は、遊技媒体を投入する投入口を有する遊技媒体投入器を操作部配設部に備えた遊技機において、遊技媒体投入器を所定位置へ移動可能としたものとした。
【発明の効果】
【0009】
遊技媒体の投入口を移動させることにより、遊技者の利き手による投入のし難さを軽減でき、快適に遊技を楽しむことができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】スロットマシンの正面図である。
【図2】スロットマシンの前面扉を閉じた状態を示す斜視図である。
【図3】スロットマシンの前面扉を開いた状態を示す斜視図である。
【図4】筐体の正面図である。
【図5】リールの組立斜視図である。
【図6】リールを構成する帯状ベルトの展開図である。
【図7】バックライトまわりを示す図である。
【図8】セレクタの正面図である。
【図9】スロットマシンのブロック回路図である。
【図10】通常処理を示すフローチャートである。
【図11】抽選処理を示すフローチャートである。
【図12】リール制御処理を示すフローチャートである。
【図13】メダル払出処理を示すフローチャートである。
【図14】特別遊技状態処理を示すフローチャートである。
【図15】ボーナス図柄判定処理を示すフローチャートである。
【図16】RBゲーム初期設定処理時のカウンタ設定を示す説明図である。
【図17】BBゲームにおける初期設定処理時のカウンタ設定を示す説明図である。
【図18】メダル投入器を示す図である。
【図19】メダル投入器を示す図である。
【図20】操作盤におけるメダル投入器の取付け部を示す図である。
【図21】取付け部にメダル投入器を取り付けた状態の断面図である。
【図22】メダル投入器にローラを取り付けた状態の斜視図である。
【図23】メダル通路を示す図である。
【図24】メダル通路が捻じれたときのメダル通路部材の開口の対向関係を示す図である。
【図25】メダル投入器の取り付け要領を示す説明図である。
【図26】メダル投入器の動作を示す説明図である。
【図27】メダル通路の変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、遊技機としてスロットマシンに本発明を適用した実施の形態について説明する。
先ずスロットマシンの全体構成について説明する。
図1はスロットマシンの正面図、図2はスロットマシンの前面扉を閉じた状態の斜視図、図3はスロットマシンの前面扉を開いた状態の斜視図、図4は筐体の正面図である。
【0012】
スロットマシン10は、その外殻を形成する筐体11を備えている。
筐体11は木製で、とくに図3および図4に示すように、板状に形成された天板11a、底板11b、背板11c、左側板11dおよび右側板11eからなり、隣接する各板11a〜11eが接着等によって固定されることにより、全体として前面を開放した箱状に形成されている。
なお、各板11a〜11eは木製のパネルによって構成する以外に、合成樹脂製パネルまたは金属製パネルによって構成してもよいし、合成樹脂材料または金属材料によって一体の箱状に形成することによって構成してもよい。
以上のように構成された筐体11は、遊技ホールへの設置の際にいわゆる島設備に対し釘を打ち付ける等して取り付けられる。
【0013】
筐体11の前面側には、前面扉12が開閉可能に取り付けられている。すなわち、筐体11の左側板11dには、図4に示すように、上下一対の支軸25a、25bが設けられている。支軸25a、25bは上方に向けて突出された先細り形状の軸部を備えている。
一方、前面扉12には、図3に示すように、各支軸25a、25bに対応して当該支軸25a、25bの軸部が挿入される挿入孔を備えた支持金具26a、26bが設けられている。
【0014】
そして、各支軸25a、25bの上方に支持金具26a、26bを配置させた上で前面扉12を降下させることにより、支持金具26a、26bの挿入孔に支軸25a、25bの軸部が挿入された状態とされる。これにより、前面扉12は筐体11に対して両支軸25a、25bを結ぶ上下方向へ延びる開閉軸線を中心として回動可能に支持され、その回動によって筐体11の前面開放側を開放したり閉鎖したりすることができるように構成されている。
【0015】
前面扉12は、その裏面に設けられた施錠装置によって開放不能な施錠状態とされる。
また、図1に示すように、前面扉12の右端側上部には解錠操作部であるキーシリンダ20が設けられている。キーシリンダ20は施錠装置と一体化されており、キーシリンダ20に対する所定のキー操作によって施錠状態が解除されるように構成されている。
【0016】
ここで、施錠装置を含むロック機構について概略を説明する。
前面扉12の右端側、すなわち前面扉12の開閉軸の反対側には、その裏面に施錠装置が設けられている。
施錠装置は、図1および図3に示すように、上下方向に延び前面扉12に固定された基枠と、基枠の上部から前面扉12の前方に延びるように設けられたキーシリンダ20と、基枠に対して上下方向に移動可能に組み付けられた長尺状の連動杆21とを備えている。
【0017】
そして、施錠装置のうちキーシリンダ20だけが前面扉12の前方に突出した状態で設けられている。キーシリンダ20が設けられる位置は前面扉12の中でも肉厚の薄い上部位置とされており、その結果、全長の短い汎用性のあるキーシリンダ20を採用することができる。
なお、キーシリンダ20としては、不正解錠防止機能の高いオムロック(登録商標)などを用いることができる。
【0018】
連動杆21は、キーシリンダ20に差し込んだキーを時計回りに操作することで下方へ移動される。連動杆21には、鉤形状をなす上下一対の鉤金具22が設けられており、筐体11に対して前面扉12を閉鎖した際には、鉤金具22が筐体11側の支持金具23に係止されて施錠状態となる。
なお、鉤金具22には施錠状態を維持する側へ付勢するコイルバネ等の付勢部材が設けられている。
キーシリンダ20に対してキーが時計回りに操作されると、連動杆21が下方に移動し、付勢部材の付勢力に抗して鉤金具22が移動されることにより当該鉤金具22と支持金具23との係止状態が解除され、筐体11に対する前面扉12の施錠状態が解除される。
【0019】
前面扉12の中央部上寄りには、図1および図2に示すように、遊技者に遊技状態を報知する遊技パネル30が設けられている。
遊技パネル30には、縦長の3つの表示窓31L、31M、31Rが横並びとなるように形成されている。表示窓31L、31M、31Rは透明または半透明な材質により構成されており、各表示窓31L、31M、31Rを通じてスロットマシン10の内部が視認可能な状態となっている。
なお、各表示窓31L、31M、31Rを1つにまとめて共通の表示窓としてもよい。
【0020】
図3に示すように、筐体11は仕切り板40によりその内部が上下2分割されており、仕切り板40の上部には、可変表示手段を構成するリールユニット41が取り付けられている。
リールユニット41は、円筒状(円環状)にそれぞれ形成された左リール42L、中リール42M、右リール42Rを備えている。なお、各リール42L、42M、42Rは少なくとも無端状ベルトとして構成されていればよく、円筒状(円環状)に限定されるものではない。
【0021】
各リール42L、42M、42Rは、その中心軸線が当該リールの回転軸線となるように回転可能に支持されている。各リール42L、42M、42Rの回転軸線は略水平方向に延びる同一軸線上に配設され、それぞれのリール42L、42M、42Rが各表示窓31L、31M、31Rと1対1で対応している。したがって、各リール42L、42M、42Rの表面の一部はそれぞれ対応する表示窓31L、31M、31Rを通じて視認可能な状態となっている。
また、リール42L、42M、42Rが正回転すると、各表示窓31L、31M、31Rを通じてリール42L、42M、42Rの表面は上から下へ向かって移動しているかのように視認される。
【0022】
図5はリールの組立斜視図である。各リール42(左リール42L、中リール42M、右リール42R)は同構成である。以下、共通の構成を説明する際には適宜、左、中および右を示すL、MおよびRを省いた参照符号42を用いて記述する。他の参照符号についても同様である。
リール42は、それぞれステッピングモータ61(61L、61M、61R)に連結されており、ステッピングモータ61の駆動により各リール42が独立して回転駆動し得る構成となっている。
【0023】
リール42は、円筒状のかごを形成する円筒骨格部材50と、その外周面において無端状に巻かれた帯状のベルトとを備えている。そして、その巻かれた状態を維持するように、ベルトの長辺両側に沿って形成された一対のシール部を介して円筒骨格部材50に貼付されている。各リールのベルトの外周面には、後述するように、識別情報としての図柄が等間隔に多数印刷されている。
【0024】
ステッピングモータ61は、リールユニット41(図3参照)内において起立状態に配置されたモータプレート53の側面にねじ54で固定されている。モータプレート53には、発光素子55aと受光素子55bとが所定間隔をおいて保持されたリールインデックスセンサ(回転位置検出センサ)55が設置されている。
一方、リール42と一体化されたボス補強板52には、半径方向に延びるセンサカットバン56の基端部56bがねじ57で固定されている。このセンサカットバン56の先端部56aは、略直角に屈曲されてリールインデックスセンサ55の両素子55a、55bの間を通過できるように位置合わせがなされている。
そして、リール42が1回転するごとにセンサカットバン56の先端部56aの通過をリールインデックスセンサ55が検出し、その検出の都度、後述する主制御装置131に検出信号を出力する。主制御装置131はこの検出信号に基づいて各リール42の角度位置を1回転ごとに確認し補正できる。
【0025】
ステッピングモータ61は、例えば504パルスの駆動信号(励磁信号あるいは励磁パルスとも言う。以下同じ)を与えることにより1回転されるように設定されており、この励磁パルスによってステッピングモータ61の回転位置、すなわちリール42の回転位置が制御される。
【0026】
各リール42(42L、42M、42R)の各ベルト上には、その長辺方向(周回方向)に複数個、具体的には21個の図柄が描かれている(図6参照)。したがって、所定の固定位置において或る図柄から次の図柄へ切り替えるには24パルス(=504パルス÷21図柄)を要する。
そして、リールインデックスセンサ55の検出信号が出力された時点からのパルス数により、どの図柄が表示窓31(31L、31M、31R)から視認可能な状態となっているかを認識したり、任意の図柄を表示窓31から視認可能な状態としたりする制御を行うことができる。
【0027】
各リール42に付された図柄のうち、表示窓31を介して全体を視認可能な図柄数は、主として表示窓31の上下方向の長さによって決定される所定数に限られている。ここでは各リールについて3個ずつとして、各リール42L、42M、42Rがすべて停止している状態では、3×3=9個の図柄が遊技者に視認可能な状態となる。
【0028】
ここで、各リール42L、42M、42Rに付される図柄について説明する。図6には、左リール42L、中リール42M、右リール42Rのそれぞれに巻かれるベルトに描かれた図柄配列が示されている。
各リール42L、42M、42Rにはそれぞれ21個の図柄が一列に設けられている。
各リール42L、42M、42Rに対応して番号が1〜21まで付されているが、これは説明の便宜上付したものであり、リール42L、42M、42Rに実際に付されているわけではない。但し、以下の説明では当該番号を使用して説明する。
【0029】
図柄としては、ビッグボーナスゲームに移行するための第1特別図柄としての「7」図柄(例えば、左ベルト第20番目)と「青年」図柄(例えば、左ベルト19番目)とがある。
また、レギュラーボーナスゲームに移行するための第2特別図柄としての「BAR」図柄(例えば、左ベルト第14番目)がある。
また、リプレイゲームに移行するための第3特別図柄としての「リプレイ」図柄(例えば、左ベルト第11番目)がある。
また、小役の払出が行われる小役図柄としての「スイカ」図柄(例えば、左ベルト第9番目)、「ベル」図柄(例えば、左ベルト第8番目)、「チェリー」図柄(例えば、左ベルト第4番目)がある。そして、各リール42L、42M、42Rに巻かれるベルトにおいて、各種図柄の数や配置順序は異ならせてある。
【0030】
なお、リールユニット41の各リール42L、42M、42Rは識別情報を可変表示するもので、スロットマシンにおける主表示部を構成する。
但し、可変表示の手段はこれ以外の構成であってもよい。例えば、ベルトを自転させるのではなく周回させるタイプ等の他の機械的なリール構成としてもよい。
あるいはまた、機械的なリール構成に代えて、或いはこれに加えて、液晶表示器、ドットマトリックス表示器等の電気的表示により識別情報を可変表示させるものを設けてもよく、この場合は表示形態に豊富なバリエーションをもたせることが可能となる。
【0031】
リール42L、42M、42Rの内側には、当該各リールのベルトを内側から照らすバックライト装置が配置されている。
図7はバックライトおよびその周辺を示し、同図の(a)は斜視図、(b)は正面図である。
バックライト装置100L、100M、100Rは、各リール42L、42M、42Rと1対1に対応させて取り付けられる。
各バックライト装置100L、100M、100Rは、リールユニット41内において、前述したように、各リール42L、42M、42Rに対応させて配置された各モータプレート53L、53M、53Rの側面の遊技パネル30側に取り付けられている。そして、各バックライト装置100L、100M、100Rは、上下方向に見て同じ位置に配置されている。なお、図7の(a)は、各リール42L、42M、42Rを取り除いた状態におけるリールユニット41周辺を拡大して示している。
【0032】
図7(b)に示すように、バックライト装置100(100L、100M、100R)は、前方側が開放された箱形状であって上下方向の長さおよび左右方向の長さが表示窓31(31L、31M、31R)(図1)とほぼ同じ長さであるベース101を備えている。
ベース101は、その開口領域を区切る隔壁が等間隔に上下に2個形成されていることにより、第1開口領域102、第2開口領域103および第3開口領域104が、それぞれ上段、中段および下段に並ぶ構成となっている。そして、前面扉12を閉じた状態においては、各開口領域102、103、104は、表示窓31の上段、中段および下段のそれぞれに対応した位置の後方に配置される。
【0033】
具体的には、第1開口領域102は表示窓31の上段付近の後方に配置し、第2開口領域103は表示窓31の中段付近の後方に配置し、第3開口領域104は表示窓31の下段付近の後方に配置する。また、第1開口領域102の開口前面は若干上方を向いており、第3開口領域104の開口前面は若干下方を向いている。したがって、ベース101の側面は遊技パネル30側に向けて膨らんだ円弧状となっている。
【0034】
これら各開口領域102、103、104には、発光ダイオードからなる4個ずつのバックライト105が前方に向けて起立するように配設されている。そして、各開口領域102、103、104におけるバックライト105は、所定間隔を隔てて上下2列に分けて2個ずつ配置されており、各列のバックライト105は所定間隔を隔てて水平となるように並んでいる。
すなわち、左バックライト装置100Lには、第1開口領域102の上の列である第1ラインL1および下の列である第2ラインL2、第2開口領域103の上の列である第3ラインL3および下の列である第4ラインL4、そして第3開口領域104の上の列である第5ラインL5および下の列である第6ラインL6というように、隔壁を挟んで上下方向に合計6列のバックライト105のラインが存在することとなる。
【0035】
そして、中バックライト装置100Mおよび右バックライト装置100Rにも合計6列のバックライト105のラインが存在しており、上述したように、各バックライト装置100L、100M、100Rは、上下方向にみて同じ位置に配置されているので、各バックライト装置100L、100M、100Rの各ラインL1〜L6は、それぞれ同一ライン上に位置することとなる。
すなわち、ラインL1は、各バックライト装置100L、100M、100Rのそれぞれの第1開口領域102の上の列に配設された合計6個のバックライト105を水平に結んだラインということになる。他の各ラインL2〜L6についても同様である。また、各バックライト105は、各々のラインL1〜L6毎に制御される。したがって、各々のラインL1〜L6毎にバックライト105の点灯および消灯が行われる。
【0036】
各ラインL1〜L6上のバックライト105が点灯することにより、各リール42L、42M、42Rのベルトのそれぞれ異なる位置が後方から照らされることとなる。
なお、上述したように、各ベース101が隔壁により3つの開口領域102〜104に区分されているから、第1ラインL1および第2ラインL2上のバックライト105が点灯した場合には、表示窓31L、31M、31Rの上段に対応した位置付近のベルトの内側面のみが照らされ、表示窓31L、31M、31Rの中段および下段に対応した位置付近のベルトの内側面は照らされない。これは他のラインL3〜L6上のバックライト105が点灯した場合も同様である。
【0037】
上述したように、ベルトは照射された光をある程度透過することができる材質の材料により形成されているので、バックライト105によってベルトが後方から照らされると、ベルトを透過した光が表示窓31L、31M、31Rを介して遊技者に視認される。また、各リール42L、42M、42Rが回転しているときは、点灯しているバックライト105の前方を通過するベルトに付された図柄が強調されることとなる。
【0038】
遊技パネル30には、図1に示すように、各表示窓31L、31M、31Rを結ぶようにして、横方向へ平行に3本、斜め方向へたすき掛けに2本、計5本の組合せラインが設定されている。勿論、最大組合せライン数を6以上としてもよく、5未満としてもよく、所定条件に応じて最大組合せライン数を変更するようにしてもよい。
これら各組合せラインに対応して、表示窓31群の正面から見て左側には有効ライン表示部32、33、34が設けられている。
【0039】
第1有効ライン表示部32は組合せラインのうち中央の横ライン(中央ライン)が有効化された場合に点灯等によって表示報知される。
第2有効ライン表示部33は組合せラインのうち上下の横ライン(上ラインおよび下ライン)が有効化された場合に点灯等によって表示報知される。
第3有効ライン表示部34は組合せラインのうち一対の斜めライン(右下がりラインおよび右上がりライン)が有効化された場合に点灯等によって表示報知される。
そして、有効化された組合せライン、すなわち有効ライン上に図柄が所定の組合せで停止した場合に入賞となり、予め定められたメダル払出処理や特定遊技への移行処理などが実行される。
【0040】
ここで、本実施の形態における入賞となった場合の各図柄に関する払出枚数について説明する。
小役図柄に関し、「スイカ」図柄が有効ライン上に左・中・右と揃った場合には15枚のメダル払出、「ベル」図柄が有効ライン上に左・中・右と揃った場合には8枚のメダル払出、左リール42Lの「チェリー」図柄が有効ライン上に停止した場合には2枚のメダル払出が行われる。
すなわち、中リール42Mおよび右リール42Rの「チェリー」図柄はメダル払出と無関係である。また、「チェリー」図柄に限っては、他の図柄との組合せとは無関係にメダル払出が行われるため、左リール42Lの複数の有効ラインが重なる位置(具体的には上段または下段)に「チェリー」図柄が停止した場合には、その重なった有効ラインの数を乗算した分だけのメダル払出が行われることとなり、結果として4枚のメダル払出が行われる。
【0041】
また、その他の図柄に関しては、第1特別図柄(ビッグボーナス図柄)の組合せである「7」図柄または「青年」図柄が同一図柄にて有効ライン上に左・中・右と揃った場合には15枚のメダル払出、第2特別図柄(レギュラーボーナス図柄)の組合せである「BAR」図柄が有効ライン上に左・中・右と揃った場合にも15枚のメダル払出が行われる。
なお、例えば「7」図柄と「チェリー」図柄とが同時に成立する場合が生じ得るが、かかる場合におけるメダル払出は15枚である。これは、1回のメダル払出における上限枚数が15枚に設定されているためである。
【0042】
さらに、第3特別図柄の組合せである「リプレイ」図柄が有効ライン上に左・中・右と揃った場合にはメダル払出は行われない。
その他の場合、すなわち有効ライン上に左リール42Lの「チェリー」図柄が停止せず、また有効ライン上に左・中・右と同一図柄が揃わない場合には、一切メダル払出は行われない。
【0043】
遊技パネル30の下には、図1に示すように、上壁70aと前壁70bに遊技者が操作するための操作ボタン等を配置した操作盤70が設けられている。
すなわち、前壁70bにおける左側には、各リール42L、42M、42Rを一斉(同時である必要はない)に回転開始させるために操作されるスタートレバー71が突出して設けられている。
スタートレバー71は、遊技者がゲームを開始するときに手で押し操作するレバーであり、手が離れたあと元の位置に自動復帰する。メダルが投入されているときにこのスタートレバー71が操作されると、各リール42L、42M、42Rが一斉に回転を始める。
【0044】
操作盤70の前壁70bには、スタートレバー71の右側に、回転している各リール42L、42M、42Rを個別に停止させるために操作されるボタン状のストップスイッチ72、73、74が設けられている。
ストップスイッチ72、73、74は停止対象となるリール42L、42M、42Rに対応する表示窓31L、31M、31Rの下方にそれぞれ配置されている。
各ストップスイッチ72、73、74は、リール42L、42M、42Rの回転に基づく可変表示を停止させるために操作されるもので、各リール42L、42M、42Rが定速回転となると停止させることが可能な状態となり、このような状態中には図示しないランプが点灯表示されることによって停止操作が可能であることが報知され、回転が停止すると消灯されるようになっている。
【0045】
操作盤70の上壁70aにおける右側には、遊技媒体としてのメダルを遊技者が直接投入するためのメダル投入器180が設けられている。
メダル投入器180の詳細については後述する。
メダル投入器180から投入されたメダルは、図3に示すように、前面扉12の背面に設けられたセレクタ84によって貯留用通路81か排出用通路82のいずれかへ導かれる。
【0046】
図8は、セレクタ84の詳細を示す図である。図中の2点鎖線矢示は、理解を容易なものとするためにメダルの通過経路を示している。
セレクタ84には、メダル投入器180から投入され、メダル通路220を経由してきたメダルMを貯留用通路81へ導くための案内通路85が設けられている。案内通路85は、メダルMが1列で通行可能なようにして、図の上端部から右下部にかけて弧を描くような曲線状に形成されている。
より詳しくは、セレクタ84を構成するセレクタボディには、図の手前側に突出する突条85aが設けられており、その突条85aに沿って案内通路85が形成されている。これにより、案内通路85に到達したメダルMは、突条85a上を転がるようにして下流方向へ流れることとなる。
【0047】
案内通路85の上流部には、ソレノイド(図示略)で駆動されて案内通路85に対して出没可能な通路切替片83aからなるメダル通路切替部材83が設けられている。
ソレノイドの非励磁時には案内通路85内に通路切替片83aが突出し、貯留用通路81へのメダルMの流れが阻害される。これにより、メダルMは突条85aを乗り越えるようにして下方に落下し、排出用通路82に導かれる。
また、ソレノイドの励磁時には案内通路85外に通路切替片83aが没する。これにより、メダルMは案内通路85に沿って流れ、貯留用通路81に導かれる。
【0048】
通路切替片83aの下流側には、メダルMの通過を検出する第1投入メダル検出センサ86と、第2投入メダル検出センサ87とが案内通路85の上流下流に並ぶようにして近接配置されている。ここで近接配置とは、少なくとも1時期において同一メダルを同時に検出する状態が生じる程度の配置状態を言う。
メダル通路切替部材83のソレノイド非励磁時には、メダルMは案内通路84の途中から下方に落下するため、各投入メダル検出センサ86、87によりメダルMの通過が検出されることがない。一方、メダル通路切替部材83のソレノイド励磁時には、各投入メダル検出センサ86、87によりメダルMの通過が順次検出される。
【0049】
貯留用通路81に導かれたメダルは、筐体11の内部に収納されたホッパ装置91へと導かれる。
一方、排出用通路82に導かれたメダルは、前面扉12の前面下部に設けられたメダル排出口17からメダル受け皿18へと導かれ、遊技者に返還される。
【0050】
ホッパ装置91は、図3および図4に示すように、メダルを貯留する貯留タンク92と、メダルを遊技者に払い出す払出装置93とより構成されている。
払出装置93は、図示しないメダル払出用回転板を回転させることにより、排出用通路82の中央右部に設けられた開口94へメダルを排出し、排出用通路82を介してメダル受け皿18へメダルを払い出すようになっている。
また、ホッパ装置91の右方には、貯留タンク92内に所定量以上のメダルが貯留されることを回避するための予備タンク95が設けられている。
ホッパ装置91の貯留タンク92内部には、この貯留タンク92から予備タンク95へとメダルを排出する誘導プレート96が設けられている。したがって、誘導プレート96が設けられた高さ以上にメダルが貯留された場合には、誘導プレート96を介してメダルが予備タンク95に貯留されることとなる。
【0051】
図1に戻って、操作盤70の前壁70bにおけるメダル投入器180の下方にあたる位置には、ボタン状の返却スイッチ76が設けられている。
返却スイッチ76は、メダル投入器180に投入されたメダルがセレクタ84内に詰まった際に押されるスイッチであり、このスイッチが押されることによりセレクタ84が機械的に連動して動作され、当該セレクタ84内に詰まったメダルがメダル排出口17より返却されるようになっている。
【0052】
操作盤70の上壁70aにおける左側には、投資価値としてのクレジットされた仮想メダルを投入するためのクレジット投入スイッチ装置77が設けられている。
クレジット投入スイッチ装置77は、仮想メダルを一度に3枚投入するための第1クレジット投入スイッチ77aと、仮想メダルを一度に2枚投入するための第2クレジット投入スイッチ77bと、仮想メダルを1枚投入するための第3クレジット投入スイッチ77cとを備える。
【0053】
操作盤70の前壁70bの左端部、すなわちスタートレバー71の左側には、ボタン状の切換スイッチ80が設けられている。
切換スイッチ80は、1度押されるとオン状態になり、もう1度押されるとオフ状態になり、その後押下操作が行われるごとにオンオフが切り替わるトグル式に構成されている。
切換スイッチ80は、メダル投入器180に必要量より多く投入された投入メダルや、所定の遊技の結果遊技者に返還される獲得メダルの取扱形式を変更するために操作される。
【0054】
切換スイッチ80がオン状態のときには、所定の最大値(例えばメダル50枚分)となるまでの余剰の投入メダルや入賞時の獲得メダルがクレジットメダルとして貯留記憶されるように設定された「クレジットモード」となる。
切換スイッチ80がオフ状態のときには、余剰の投入メダルや入賞時の獲得メダルを現実のメダルとして払い出すように設定された「ダイレクトモード」となる。
なお、クレジットモードからダイレクトモードに切り換えられた際にクレジットメダルがある場合には、その分のクレジットメダルが現実のメダルとして払い出される。
【0055】
このように、遊技者はクレジットモードとダイレクトモードとを切り換えることにより自身の好みに応じた形式で遊技を実行することができる。
切換スイッチ80は着目する観点により、投入価値および遊技価値の取扱形式を切り換える機能、クレジットされた仮想メダルを現実のメダルとして払い出すという機能、あるいは貯留記憶された遊技価値を実際に払い出すための精算操作機能を有すると言える。
なお、切換スイッチ80の操作により「クレジットモード」と「ダイレクトモード」とを切り換えるように構成する他、常に「クレジットモード」としておき切換スイッチ80が操作されると貯留記憶された仮想メダルを払い出すだけの精算スイッチとして機能させてもよい。
【0056】
遊技パネル30の表示窓31の下方には、クレジットモード時に有効化されて貯留記憶されたメダル数を表示する残数表示部35と、ビッグボーナスやレギュラーボーナス等の特別遊技状態の際に例えば残りのゲーム数等を表示するゲーム数表示部36と、獲得メダルの枚数を表示する獲得枚数表示部37とがそれぞれ設けられている。これら表示部35〜37は7セグメント表示器によって構成されているが、液晶表示器等によって代替することは当然可能である。
【0057】
つぎに、メダルがベットされる手順について説明する。
ダイレクトモード、クレジットモードのいずれのモードにおいても、遊技の開始時にメダル投入器180からメダルが投入されるとベットされた状態となる。
すなわち、1枚目のメダルがメダル投入器180に投入されると、第1有効ライン表示部32が点灯し、これに対応する中央ラインが有効ラインとなり、2枚目のメダルがメダル投入器180に投入されると、さらに第2有効ライン表示部33が点灯するとともに、これに対応する上ラインおよび下ラインを含む合計3本の組合せラインがそれぞれ有効ラインとなり、3枚目のメダルがメダル投入器180に投入されると、さらに第3有効ライン表示部34が点灯し、これに対応する一対の斜めラインを含む合計5本の組合せライン全てが有効ラインとなる。
【0058】
一方、4枚以上のメダルがメダル投入器180に投入されると、3枚を超える余剰メダルは、そのときのモードがダイレクトモードであればセレクタ84により排出用通路82への切替がなされてメダル排出口17からメダル受け皿18へ返却される。
他方、クレジットモードであればスロットマシン内部に貯蓄されるとともに残数表示部35に貯蓄枚数が表示される。この貯留枚数には上限枚数が決められており(例えば50枚)、それを越える枚数のメダルが投入されたときにはメダル排出口17からメダル受け皿18へ返却される。
【0059】
また、クレジットモードにて遊技が行われ且つ残数表示部35に貯留枚数が表示されている場合には、第1〜第3クレジット投入スイッチ77a〜77cのいずれかの操作ボタンが押されてオン(ON)された際にも仮想メダルが投入されたこととなりベットされた状態となる。
【0060】
第3クレジット投入スイッチ77cがオンされた際には、仮想メダルが1枚投入されたこととして残数表示部35に表示されている数値が1つディクリメントされ、第1有効ライン表示部32が点灯して中央ラインが有効ラインとなる。
第2クレジット投入スイッチ77bがオンされた際には、仮想メダルが2枚投入されたこととして残数表示部35に表示されている数値が2つディクリメントされ、第1有効ライン表示部32および第2有効ライン表示部33が点灯して合計3本の組合せラインが有効ラインとなる。
第1クレジット投入スイッチ77aがオンされた際には、仮想メダルが3枚投入されたこととして残数表示部35に表示されている数値が3つディクリメントされ、全ての有効ライン表示部32〜34が点灯して合計5本の組合せラインが有効ラインとなる。
【0061】
なお、第1〜第3クレジット投入スイッチ77a〜77cのいずれかがオンされた際に投入されるべき仮想メダルが貯留されていない場合、例えば残数表示部35の表示が2のときに第1クレジット投入スイッチ77aがオンされた場合等には、残数表示部35の数値が全てディクリメントされて0となり、投入可能な仮想メダル分だけベットされる。
【0062】
前面扉12の上部には、遊技の進行に伴い点灯したり点滅したりする上部ランプ13と、遊技の進行に伴い種々の効果音を鳴らしたり、遊技者に遊技状態を報知したりする左右一対のスピーカ14と、遊技者に各種情報を与える補助表示部15とが設けられている。
補助表示部15は、遊技の進行に伴って各種表示演出を実行するためのものであり、各リール42L、42M、42Rによる遊技を主表示部によるものと考えることができることから、補助表示部15と称している。
【0063】
補助表示部15としては表示内容の多様化および表示演出の重厚化を意図して液晶表示器を用いるのが好ましいが、ドットマトリックス表示器等の他の表示器を使用してもよい。
補助表示部15の背面には上部ランプ13やスピーカ14、補助表示部15、バックライト105を駆動させるためのサブ制御装置111が設けられている。なお、上部ランプ13およびスピーカ14の位置や数は、とくに以上で説明したものに限られない。
【0064】
メダル受け皿18の上方には、機種名や遊技に関わるキャラクタなどが表示された下段プレート16が装着されている。また、メダル受け皿18の左方には、手前側下方に反転可能な灰皿19が設けられている。
【0065】
筐体11の内部においてホッパ装置91の左方には、電源ボックス121が設けられている。電源ボックス121は、電源スイッチ122やリセットスイッチ123や設定キー挿入孔124などを備えている。電源スイッチ122は、主制御装置131を始めとする各部に電源を供給するための起動スイッチである。
【0066】
リセットスイッチ123は、スロットマシン10の各種状態をリセットするためのスイッチである。スロットマシン10は各種データのバックアップ機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰(復電)の際には停電時の状態に復帰できるようになっている。
したがって、例えば遊技ホールの営業が終了する場合のように通常手順で電源を遮断すると遮断前の状態が記憶保持されるが、リセットスイッチ123を押しながら電源スイッチ122をオンすると、バックアップデータがリセットされるようになっている。また、電源スイッチ122がオンされている状態でリセットスイッチ123を押した場合には、エラー状態がリセットされる。
【0067】
設定キー挿入孔124は、ホール管理者などがメダルの出玉調整を行うためのものである。すなわち、ホール管理者等が設定キーを設定キー挿入孔124へ挿入して操作することにより、スロットマシン10の設定状態(当選確率設定処理)を「設定1」から「設定6」まで変更できるようになっている。
【0068】
主制御装置131は、図4に示すように、リールユニット41の上方に配置され、筐体11の背板11cに取り付けられている。
主制御装置131は、主たる制御を司るCPU、遊技プログラムを記憶したROM、遊技の進行に応じた必要なデータを一時的に記憶するRAM、各種機器との連絡をとるポート、時間計数や同期を図る場合などに使用されるクロック回路等を含む主基板を具備しており、主基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックスに収容されて構成されている。
【0069】
次に、スロットマシン10の電気的構成について、図9のブロック図に基づいて説明する。
主制御装置131には、演算処理手段であるCPU151を中心とするマイクロコンピュータが搭載されている。CPU151には、電源ボックス121の内部に設けられた電源装置161の他に、所定周波数の矩形波を出力するクロック回路154や、入出力ポート155などが内部バスを介して接続されている。かかる主制御装置131は、スロットマシン10に内蔵されるメイン基盤としての機能を果たすものである。
【0070】
主制御装置131の入力側には、スタートレバー71の操作を検出するスタート検出センサ71a、各ストップスイッチ72、73、74の操作を個別に検出するストップ検出センサ72a、73a、74a、メダル投入器180から投入されたメダルを検出する第1、第2投入メダル検出センサ86、87、各クレジット投入スイッチ77a、77b、77cの操作を個別に検出するクレジット投入検出センサ77sa、77sb、77sc、切換スイッチ80の操作を検出する切換検出センサ80a、各リール42の回転位置(原点位置)を個別に検出するリールインデックスセンサ55、ホッパ装置91から払い出されるメダルを検出する払出検出センサ91a、リセットスイッチ123の操作を検出するリセット検出センサ123a、設定キー挿入孔124に設定キーが挿入されたことを検出する設定キー検出センサ124a等の各種センサが接続されており、これら各種センサからの信号は入出力ポート155を介してCPU151へ出力されるようになっている。
【0071】
主制御装置131は第1投入メダル検出センサ86と第2投入メダル検出センサ87とがオンオフされる順序を監視し、第1および第2投入メダル検出センサ86、87が共にオフ、第1投入メダル検出センサ86のみオン、第1および第2投入メダル検出センサ86、87が共にオン、第2投入メダル検出センサ87のみオン、第1および第2投入メダル検出センサ86、87が共にオフという順序通りになった場合で、かつ各オンオフ切換に移行する時間が所定時間内である場合にのみメダルが正常に取り込まれたと判断し、それ以外の場合はエラーとする。このようにするのは、メダルを投入メダル検出センサ付近で往復動させてメダル投入と誤認させる不正を防止するためである。
【0072】
また、主制御装置131の入力側には、入出力ポート155を介して電源装置161が接続されている。電源装置161は、主制御装置131を始めとしてスロットマシン10の各電子機器に駆動電力を供給する電源部161aや、停電監視回路161bを含んでいる。
【0073】
停電監視回路161bは電源の遮断状態を監視し、停電時はもとより、電源スイッチ122による電源遮断時に停電信号を生成するためのものである。そのため停電監視回路161bは、電源部161aから出力される直流12ボルトの安定化駆動電圧を監視し、この駆動電圧が例えば10ボルト未満まで低下したとき電源が遮断されたものと判断して停電信号が出力されるように構成されている。
停電信号はCPU151と入出力ポート155のそれぞれに供給され、CPU151ではこの停電信号を認識することにより後述する停電時処理が実行される。
【0074】
電源部161aからは出力電圧が10ボルト未満まで低下した場合でも、主制御装置131などの制御系における駆動電圧として使用される5ボルトの安定化電圧が出力されるように構成されており、この安定化電圧が出力されている時間としては、主制御装置131による停電時処理を実行するに十分な時間が確保されている。
【0075】
主制御装置131の出力側には、各有効ライン表示部32、33、34、残数表示部35、ゲーム数表示部36、獲得枚数表示部37、各リール42L、42M、42Rを回転させるための各ステッピングモータ61(61L、61M、61R)、セレクタ84に設けられたメダル通路切替部材83のソレノイド、ホッパ装置91、サブ制御装置111、図示しないホール管理装置などに情報を送信できる外部集中端子板171等が入出力ポート155を介して接続されている。
【0076】
サブ制御装置111は、上部ランプ13やスピーカ14、補助表示部15、バックライト105を駆動させるための制御装置であり、これらを駆動させるためのCPU、ROM、RAM等が一体化された基板を備えている。そして、主制御装置131からの信号を受け取った上で、サブ制御装置111が独自に上部ランプ13、スピーカ14および補助表示部15を駆動制御する。したがって、サブ制御装置111は、遊技を統括管理するメイン基盤たる主制御装置131との関係では補助的な制御を実行するサブ基盤となっている。すなわち、間接的な遊技に関する音声やランプ、表示についてはサブ基盤を設けることにより、メイン基盤の負担軽減を図っている。
なお、各種表示部32〜37をサブ制御装置111が制御する構成としてもよい。
【0077】
CPU151には、このCPU151によって実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM152と、このROM152内に記憶されている制御プログラムを実行するに当たって各種のデータを一時的に記憶する作業エリアを確保するためのRAM153のほかに、図示はしないが周知のように割込み回路を始めとしてタイマ回路、データ送受信回路などスロットマシン10において必要な各種の処理回路や、クレジット枚数をカウントするクレジットカウンタなどの各種カウンタが内蔵されている。
【0078】
主制御装置131は、CPU151により例えば1.49msecごとのタイマ割込みで定期的に制御処理を実行する。
なお、停電の発生などによって電源が遮断されると、電源装置161の停電監視回路161bで停電信号が生成され、NMI端子を介して停電信号を受信したCPU151では、NMI割込み処理が実行されて処理中のデータが保護される。
割込み処理の詳細は特開2009−240836号公報の図10〜図13に係る段落[0124]〜[0146]の記載を引用する。
【0079】
次に、主制御装置131による遊技に関わる主要な制御について、図10のフローチャートに基づき説明する。
先ずステップS501において、メダルがベットされているか否かを判定する。
メダルがベットされているときには、ステップS502でスタートレバー71が操作されたか否かを判定する。
スタートレバー71が操作されている場合には、ステップS503の抽選処理、ステップS504のリール制御処理、ステップS505のメダル払出処理、ステップS506の特別遊技状態処理を順に実行し、ステップS501に戻る。
一方、ステップS501の判定でメダルがベットされておらず、あるいはステップS502の判定でスタートレバー71が操作されていない場合には、そのままステップS501に戻る。
【0080】
次に、ステップS503の抽選処理の詳細について、図11のフローチャートに基づき説明する。
ここでは、ステップS601において、スロットマシン10の現在の設定状態やベットされたメダルの枚数、小役確率の高低等に基づき、当否決定用の乱数テーブルを選択する。
スロットマシン10の設定状態は、図示しない設定キーを用いてセットされた「設定1」〜「設定6」のいずれかであり、「設定1」のときに役の当選確率が最も低い乱数テーブルが選択され、「設定6」のときに役の当選確率が最も高い乱数テーブルが選択される。
【0081】
また、ベットされたメダルの枚数は1〜3枚のいずれかであり、ベット数が多いほど役の当選確率が高くなるような乱数テーブルが選択される。例えば、3枚ベットされたときの役の当選確率は、1枚ベットされたときの役の当選確率と比して3倍よりも高い確率となっている。
さらに、小役確率については高低2種類存在し、現在の出玉率が所定の期待値を下回っているときには小役当選確率が高い乱数テーブルが選択され、所定の期待値を上回っているときには小役当選確率が低い乱数テーブルが選択される。
【0082】
つぎのステップS602では、前ステップで選択された乱数テーブルに、スタートレバー71が操作されたときに乱数カウンタよりラッチした乱数を照らして役の抽選を行う。
そしてステップS603において、いずれかの役に当選したか否かを判定する。
いずれの役にも当選していない場合にはそのまま本処理を終了する。
いずれかの役に当選した場合にはステップS604に進み、その役に応じた当選フラグをセットする。この際、併せて図柄を揃えるべき有効ラインも決定する。
【0083】
続いてステップS605において、リール停止制御用のスベリテーブルを決定して抽選処理を終了する。このスベリテーブルはRAM153のスベリテーブル格納エリアに格納される。
ここで、スベリテーブルとは、ストップスイッチ72〜74が押されたタイミングにおける所定の有効ライン上の図柄と、その有効ライン上に停止させるべき図柄とが異なる場合に、その停止させるべき図柄を所定の有効ライン上で止まるようにリールをどれだけ滑らせるかを定めたテーブルである。
【0084】
次に、ステップS504のリール制御処理の詳細について、図12のフローチャートに基づき説明する。
先ずステップS701においてウエイト処理を行う。
このウエイト処理は、前回のゲームにおいてリールの回転を開始した時点から所定時間(例えば4.1秒)が経過するまで今回のゲームにおいてリールの回転を開始せずに待機する処理である。このため、遊技者がメダルをベットしてスタートレバー71を操作したとしても、直ちに各リール42L、42M、42Rが回転しないことがある。
つぎのステップS702でリール回転処理を行い、各リール42L、42M、42Rを回転させる。
【0085】
その後、ステップS703において、ストップスイッチ72〜74のいずれかが押下操作されてリールの停止指令が発生したか否かを判定する。
停止指令が発生していない場合にはステップS704に進み、予め定められた各リール42L、42M、42Rの最大回転時間(例えば40秒)を経過したか否かを判定する。
最大回転時間を経過していない場合にはステップS703に戻り、最大回転時間を経過した場合にはステップS705に進んで回転中の全てのリールを強制的に停止させる強制停止処理を行う。
【0086】
一方、ステップS703の判定でストップスイッチ72〜74いずれかが押下操作されて停止指令が発生した場合には、ステップS706に進んでリール停止処理を行う。
このリール停止処理では、押下操作されたストップスイッチに対応するリールを停止させるが、役の抽選において役に当選し、当選フラグがセットされている場合にはRAM153のスベリテーブル格納エリアに格納されたスベリテーブルを参照して、可能な限り当選した役が所定の有効ライン上に並ぶように制御する。
【0087】
例えば、下ライン上に「スイカ」図柄が並ぶという役に当選し、「スイカ」図柄が上ラインに停止するタイミングでストップスイッチが押下操作された場合には、下ラインに停止するように図柄2つ分だけリールを滑らせる。但し、滑らせることのできる範囲は予め決められている(例えば最大で図柄4つ分)ため、ストップスイッチを押したタイミングによっては下ライン上に「スイカ」図柄が停止しないこともある。
なお、ステップS705の強制停止処理においても、当選フラグがセットされている場合にはこれと同様の処理を行う。
【0088】
続くステップS707では、今回の停止指令が第1停止指令か否か、すなわち3つのリール全てが回転しているときにストップスイッチが押下操作されたか否かを判定する。
第1停止指令の場合には、ステップS708に進み、スベリテーブル変更処理を行う。
このスベリテーブル変更処理では、例えば当選した有効ライン上で役を揃えようとしたときに役の複合が発生するか否かを判定する。役の複合が発生しないときにはそのまま次のステップに移行し、役の複合が発生するときには当選した有効ラインを別の有効ラインに変更するとともに変更後の有効ラインに合ったスベリテーブルに変更する。
ここで、役の複合とは、例えば上ライン上で「スイカ」図柄を揃えようとしたときに左リールにて「チェリー」図柄が下ライン上に現れる場合のように複数の役が同時に発生する場合をいう。
なお、スベリテーブル変更処理は役の複合を回避するとき以外にも行われることがある。
【0089】
一方、ステップS707の判定で今回の停止指令が第1停止指令でないときには、ステップS709に進み、第2停止指令か否か、つまり3つのリールのうち1つのリールが停止し2つのリールが回転しているときにストップスイッチが押下操作されたか否かを判定する。
第2停止指令のときにはステップS710に進み、停止目判定・対応処理を行う。
この停止目判定・対応処理では、2つのリールが停止したときにその2つが「7」図柄等のボーナス図柄で揃っているか否かを判定し、ボーナス図柄で揃っているときにはスピーカ14から効果音等を発生させ、ボーナス図柄で揃っていないときにはそのままとする。
なお、停止目判定・対応処理ではボーナス図柄が2つ揃う以外の別の条件が成立したか否かを判定してもよいし、効果音以外に補助表示部15を用いた演出を行ってもよい。
【0090】
そして、ステップS705の強制停止処理の後、ステップS708のスベリテーブル変更処理の後、ステップS709の判定で今回の停止指令が第2停止指令でなかったとき、またはステップS710の停止目判定・対応処理を行った後は、ステップS711において左、中、右リール42L、42M、42Rのすべての回転が停止したか否かを判定する。
全リールの回転が停止していない場合にはステップS703に戻り、上記フローを繰り返す。
全リールの回転が停止した場合には、、ステップS712に進んで払出判定処理を行った後、本処理を終了する。
【0091】
払出判定・対応処理では、役が有効ライン上に並んでいるか否かを判定し、役が有効ライン上に並んでいないときにはRAM153の払出予定数格納エリアに0をセットし、役が有効ライン上に並んでいるときにはその役が当選した役と一致しているか否かを判定し、一致していないときには上部ランプ13等によりエラー表示を行うと共に払出予定数格納エリアに0をセットする。有効ライン上の役が当選した役と一致しているときには払出予定数格納エリアに並んだ役と対応する払出数をセットする。
【0092】
次に、ステップS505のメダル払出処理の詳細について、図13のフローチャートに基づき説明する。
先ずステップS801において、払出数カウンタがカウントした払出数と、払出予定数格納エリアに格納された払出予定数とが一致しているか否かを判定する。
払出数と払出予定数とが一致していないときには、ステップS802に進み、遊技がクレジットモードで行われているか否かを判定する。クレジットモードであるときにはステップS803へ進み、クレジットカウンタのカウント値が上限(貯留されているメダル数が50枚)に達しているか否かを判定する。
上限に達していないときには、ステップS804においてクレジットカウンタのカウント値および払出数をそれぞれ1インクリメントする。これにより残数表示部35および獲得枚数表示部37の枚数がそれぞれ1インクリメントされる。
【0093】
一方、ステップS802の判定で遊技がダイレクトモードにて行われているとき、またはステップS803の判定でクレジットカウンタのカウント値が上限に達しているときには、ステップS805に進んで、メダル払出用回転板を駆動してメダルをホッパ装置91からメダル排出口17を介してメダル受け皿18へ払い出す。
そして、ステップS806において、ホッパ装置91に取り付けられた払出検出センサ91aのメダル検出信号に応じて払出数を1インクリメントする。これにより獲得枚数表示部37の枚数が1インクリメントされる。
【0094】
ステップS804またはステップS806のあとは再びステップS801に戻る。
ステップS801の判定で払出数と払出予定数とが一致したときには、ステップS807でホッパ装置91のメダル払出用回転板を停止させ、本処理を終了する。
なお、払出数や獲得枚数表示部37は、次回スタートレバー71が操作されたときにリセットされる。
【0095】
次に、ステップS506の特別遊技状態処理の詳細について、図14のフローチャートに基づき説明する。
特別遊技状態処理の説明に先立ち、ボーナスゲームについて説明する。
レギュラーボーナス(以下「RB」という)ゲームは、12回のJACゲームで構成されている。JACゲームは、1枚ベットのみ許されるゲームであり、JAC図柄(ここではリプレイ図柄で代用)が有効ライン上に揃う確率つまりJAC図柄成立の確率が非常に高いゲームである。JACゲームでJAC図柄が成立すると最大枚数(ここでは15枚)のメダルが払い出される。そして、JAC図柄が8回成立すると、JACゲームが12回に達する前であってもRBゲームが終了する。
【0096】
一方、ビッグボーナス(以下「BB」という)ゲームは、30回の小役ゲームと3回のJACインとから構成されている。
小役ゲームとは高確率で小役が当選する(有効ライン上に「ベル」図柄などが揃う)ゲームであり、JACインとは12回のJACゲームに突入することを意味し、小役ゲーム中にJAC図柄が有効ライン上に揃うとJACインが成立する。JACゲームはRBゲームの場合と同様である。
また、3回目のJACインによるJACゲームが終了すると小役ゲームが30回に達する前であってもBBゲームは終了し、30回の小役ゲームが終了するとJACインが3回に達する前であってもBBゲームは終了する。
【0097】
さて、特別遊技状態処理では、先ずステップS901において遊技状態がボーナスゲーム中か否かを判定する。
ボーナスゲーム中でないときにはステップS902に進み、ボーナス図柄判定処理を行う。
このボーナス図柄判定処理では、図15に示すように、先ずステップS1001においてRB当選フラグがセットされているか否かを判定する。
RB当選フラグがセットされているときにはステップS1002に進み、今回有効ライン上にRB図柄(例えば「BAR」図柄)が揃ったか否かを判定する。
RB図柄が揃っていないときにはそのまま本処理を終了する。
【0098】
一方、今回有効ライン上にRB図柄が揃ったときには、ステップS1003において、RB当選フラグをリセットし、RB設定フラグをセットしてボーナスゲームの1種であるRBゲームとし、図16に示すRBゲーム初期設定処理を実行して本処理を終了する。
また、ステップS1001の判定でRB当選フラグがセットされていないときには、ステップS1004に進んで、BB当選フラグがセットされたか否かを判定する。
BB当選フラグがセットされていないときにはそのまま本処理を終了する。
【0099】
BB当選フラグがセットされているときにはステップS1005に進み、今回有効ライン上にBB図柄(例えば図柄「7」)が揃ったか否かを判定する。
BB図柄が揃っていないときにはそのまま本処理を終了する。
今回有効ライン上にBB図柄が揃ったときには、ステップS1006においてBB当選フラグをリセットし、BB設定フラグをセットしてボーナスゲームの1種であるBBゲームとし、図17の(a)に示すBBゲーム初期設定処理を実行して本処理を終了する。
【0100】
なお、図16および図17に示した残小役ゲームカウンタは小役ゲームの残りゲーム数(残小役ゲーム数ともいう)を表し、残JACインカウンタはJACイン可能な残り回数(残JACイン回数ともいう)を表し、残JAC成立カウンタはJAC図柄が成立可能な残り回数(残JAC成立数ともいう)を表し、残JACゲームカウンタはJACゲームの残りゲーム数(残JACゲーム数ともいう)を表す。
残小役ゲーム数や、残JACイン回数や、残JAC成立数、残JACゲーム数は、適宜、ゲーム数表示部36に表示される。
【0101】
ちなみに、役の抽選で小役またはリプレイに当選して小役当選フラグまたはリプレイ当選フラグがセットされたときには、そのゲームで小役図柄またはリプレイ図柄を有効ライン上に揃えられないとこれらの当選フラグはリセットされるが、役の抽選でRBまたはBBに当選してRB当選フラグまたはBB当選フラグがセットされたときには、そのゲームでRB図柄またはBB図柄を有効ライン上に揃えられなかったとしてもこれらの当選フラグは次回に持ち越される。
なお、BBまたはRB当選フラグを持ち越した次ゲームにおける抽選処理では、小役またはリプレイの当選可否に関する抽選は行われるが、BBまたはRBに関する抽選は行われない。また、BBまたはRB当選フラグを持ち越した状態で小役またはリプレイに当選した場合には、小役またはリプレイが優先して揃えられるようにスベリテーブルが格納される。
【0102】
図14に戻り、ステップS901の判定で遊技状態がボーナスゲーム中のときには、ステップS903においてそのボーナスゲームがJACゲームか否かを判定する。
JACゲームでないときにはBBゲームの小役ゲーム中であることを意味するため、ステップS904に進み、JAC図柄が有効ライン上に揃ったか否かを判定する。
JAC図柄が有効ライン上に揃ったときには、ステップS905においてJACゲームを開始するとともに図17の(b)に示すBBゲーム中JACゲーム初期設定処理を行い、本処理を終了する。
【0103】
一方、ステップS904の判定でJAC図柄が有効ライン上に揃わなかったときには、小役ゲームが1ゲーム消化されたことになるため、ステップS906において残小役ゲーム数を1ディクリメントし、ステップS907でその残小役ゲーム数が0になったか否かを判定する。
残小役ゲーム数が0でないときには本処理を終了する。
残小役ゲーム数が0のときにはステップS908に進み、各種設定フラグやBB設定フラグや各種カウンタなどを適宜リセットしたりエンディング処理を行ったりする特別遊技状態終了処理を行ってから、本処理を終了する。
【0104】
ステップS903の判定で遊技状態がJACゲームであるときには、ステップS909に進みJAC図柄が有効ライン上に揃ったか否かを判定する。
JAC図柄が有効ライン上に揃わなかったときには、JACゲームを1つ消化したことになるため、ステップS911で残JACゲーム数を1ディクリメントする。
JAC図柄が有効ライン上に揃ったときにはステップS910において残JAC成立数を1ディクリメントしてからステップS911へ進む。
【0105】
この後、ステップS912では、残JAC成立数か残JACゲーム数のいずれかが0になったか否かを判定する。
いずれも0になっていないとき、つまりJAC図柄がまだ8回成立しておらず、JACゲームも12回消化されていないときには、そのまま本処理を終了する。
一方、残JAC成立数か残JACゲーム数のいずれかが0になっていたとき、つまりJAC図柄が8回成立したかJACゲームが12回消化されたときには、JACインが1回消化されたことになるため、ステップS913において残JACイン回数を1ディクリメントし、続くステップS914でその残JACイン回数が0か否かを判定する。
【0106】
残JACイン回数が0のときにはステップS908の特別遊技状態終了処理を行い、本処理を終了する。
ちなみに、当該ボーナスゲームがRBボーナスである場合には、当初の残JACイン回数が1(図16参照)であるからステップS913で0になり、ステップS914で必ず肯定判定され、ステップS908の特別遊技状態終了処理によりRB設定フラグがリセットされる。
【0107】
一方、ステップS914の判定で残JACイン回数がゼロでないとき、つまりBBゲームでJACインが3回消化されていないときには、ステップS915においてJACゲーム設定フラグをリセットするJACゲーム終了処理を行ったあと、今回JACインしたときに小役ゲームを1ゲーム消化しているためステップS906に進んで、残小役ゲーム数を1ディクリメントする。
その後は、ステップS907でその残小役ゲーム数が0になったか否かを判定し、残小役ゲーム数が0のときにはステップS908の特別遊技状態終了処理を行ってから本処理を終了し、残小役ゲーム数が0でないときにはBBボーナスにおける小役ゲームが30回に達しておらず且つJACインも3回に達していないため、そのまま本処理を終了する。
【0108】
つぎに、操作盤70のメダル投入器180について説明する。
メダル投入器180は操作盤70の上壁70aに形成した後述する取付け部75に嵌め込んで設置される。
図18、図19はメダル投入器180を示し、図18の(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は側面図、図19の(d)は背面図、(e)は裏面図、(f)は図18の(b)におけるA−A部断面図である。
メダル投入器180は樹脂または金属製で、本体部181と、本体部181から同軸で下方に延びる小径の円筒部200とからなる。本体部181は上壁182とこれに連なる円筒面の側壁183からなり、側壁183の下端端面は一定幅のリング状をなしている。
なお、メダル投入器180については平面図(図18の(a))における下側を前方、上側を後方として説明する。
【0109】
本体部181の上壁182は、その外面において、メダル支持壁184と、メダル支持壁184に向かう案内溝185とを形成している。メダル支持壁184は軸線Pに対して所定角度α傾斜するとともに、その下端は軸心(P)からオフセットしている。平面図上、案内溝185は直径線に沿って周縁近傍から軸心を越えてメダル支持壁184につながっている。
本体部181の前端部分は上面が平坦面182aをなしている。メダル支持壁184の上縁は正面図(図18の(b))において緩やかな円弧r1上にあり、円弧r1の両端は側壁183と滑らかにつながっている。
【0110】
メダル支持壁184より前方は、円弧r1の延長線と、平面図における前端部分の平坦面182a上を通り側壁183の円筒面より曲率の小さい円弧r2とを含む三次元曲面の山182bをなしている。
案内溝185は山182bを切り欠いた形態となっており、その底面は前端が平坦面182aより高い位置からメダル支持壁184に対して垂直となるように、すなわちメダル支持壁184の傾斜と同角度αで後下方に延びている。
案内溝185は円形のメダルを受け入れ可能な横断面を有し、底面にはメダルの滑りを容易とするための複数本の細溝186が延び方向に形成してある。
案内溝185のメダル支持壁184との接続部にスリット状のメダル投入口187が形成されている。すなわち、メダル投入口187は背後にメダル支持壁184、その手前に案内溝185を備えている。
メダル投入口187はメダル1枚のみが通過可能なサイズで、メダル支持壁184に沿って円筒部200内に開口している。
【0111】
メダル支持壁184は所定の一定肉厚をもち、その後面は、メダル支持壁184の上縁を画する円弧r1が側壁183と接続する高さまで下方に延びて、平坦な傾斜面182cに連なる。傾斜面182cはメダル支持壁184の後面に対して垂直で、本体部181の前端部分の平坦面182aよりは高く、周縁は側壁183の円筒面と滑らかにつながっている。
上壁182の裏面は平坦面182a、山182b、案内溝185および傾斜面182cに対応する複合面をなしている。上壁182の肉厚は平坦面182a、山182bおよび案内溝185においては薄肉で、傾斜面182cに対応する領域は厚肉となっている。
【0112】
円筒部200はこの上壁182の裏面から延び、本体部181の側壁183との間が肉抜き凹部190となっている。肉抜き凹部190の底壁は上壁182裏面の複合面のため周方向に変化し、後半部においては傾斜面182cと平行で、前半部においては山182bに平行となり、とくに前端部分の平坦面182aに対応する領域では側壁183の端面と同一、すなわち深さゼロとなって円筒部200から側壁183までの間が平坦面となっている。
【0113】
さらに本体部181前端(側壁183)の端面には、円筒面に沿った円弧壁188が円筒部200との間に所定間隙をもって軸方向に延びている。円弧壁188の内面中央には円筒部200に向かって突出する突条189が設けてある。突条189は案内溝185が延びる直径線上に位置し、円弧壁188の周方向幅は30°に設定してある。
また、円筒部200には案内溝185が延びる直径線と直角の直径線上に外方に突出する軸ボス203が設けられている。軸ボス203の先端は本体部181の側壁183の外周より内側に位置し、その端面にはねじ孔204が形成されている。
軸ボス203は後述するローラ218を支持するもので、長さが短い場合にはねじ孔204は円筒部200の内面まで貫通させるのがよい。
【0114】
円筒部200の内側において、メダル投入口187の穴縁の長辺にはそれぞれメダル支持壁184の傾斜と平行に下方に延びる案内壁205、206が設けてある。また、メダル投入口187の長手方向両側には傾斜面182cの裏面にねじ孔207が設けてある。傾斜面182c部分は厚肉となっているので、ねじ孔207の所定の長さが確保される。
なお、ねじ孔207と軸ボス203のねじ孔204とは、メダル投入器180が金属製の場合にはねじ溝を形成するが、樹脂製の場合にはタッピングを想定した下孔でよい。
【0115】
メダル投入器180は前述のように、操作盤70の上壁70aに形成された取付け部75に組み付けられる。
図20は操作盤70におけるメダル投入器の取付け部75を示し、(a)は斜視図、(b)は上壁70aに対して垂直方向から見た図である。
操作盤70の前壁70bは垂直で、上壁70aは遊技者から見て奥が高く、手前が低くなるように傾斜している。メダル投入器180の前述のメダル支持壁184の傾斜角度αは上壁70aの傾斜角度に対応させてあり、本体部181の前端を手前に向けたとき案内溝185は水平、メダル支持壁184は垂直となる。
【0116】
上壁70aには、取付け部75として、メダル投入器180の本体部181の側壁183と整合する径を有する円形凹部210が形成されている。
円形凹部210は本体部181の前端部分の軸方向高さに対応する深さに底壁211を有し、その中央に円筒部200を挿通可能な貫通穴213を備える。
底壁211の前半部には円形凹部210の側壁212に沿ってさらに本体部181の円弧壁188の軸方向高さに対応する深さのリング溝215を有して、円弧壁188を収容可能となっている。そして、リング溝215の内径側の側壁には多数の細溝をもって凹凸をなすクリック面216が形成されて、円弧壁188の突条189と噛み合うようになっている。
底壁211の前半部と後半部の境界を通る直径線上には、貫通穴213に連なる切り欠き217が形成され、円筒部200の軸ボス203が通過可能となっている。
【0117】
図21は、取付け部75にメダル投入器180を取り付けた状態を図20の(b)におけるB−B線上で切断して示す断面図である。
メダル投入器180はその本体部181の側壁183の下端面が円形凹部210の底壁211に着座するとともに、円筒部200が貫通穴213を貫通して上壁70aの裏面側に突出する。本体部181の前端部分の平坦面182aは上壁70aの上面と面一になる。そして、円弧壁188がリング溝215に入ってその突条189がクリック面216と噛み合った状態で、本体部181が円形凹部210内で回転可能となっている。
図22に示すように、円筒部200の軸ボス203には回転可能にローラ218が取り付けられ、つば付きねじ219を軸ボス203のねじ孔204にねじ込んでローラ218が抜け止めされている。
【0118】
メダル投入器180と前面扉12背面下方のセレクタ84との間には、例えばポリプロピレン等の耐疲労性の良い柔軟な樹脂材で形成された一対のメダル通路部材220a、220bからなるメダル通路220が設けられている。なお、先の図22ではメダル通路を省略している。
図23はメダル通路220を示し、(a)は斜視図、(b)は正面図、(c)は(b)におけるC−C部断面である。
メダル通路部材220a、220bは、それぞれ基部221から同方向に平行に側壁222、223を延ばしたコ字形の断面を有して、所定間隙で開口側を互いに対向させて配置され、それぞれの側壁222、223間にメダルを板厚方向に抱いて、両者協同してメダル通路220を形成する。
メダル通路部材220a、220bはそれぞれ両端に基部221から側壁222、223と逆方向に延びたフランジ224、225を備え、各フランジ224、225はねじを通す孔226を有している。
【0119】
メダル通路部材220a、220bの上端は、円筒部200の内側において、それぞれがメダル投入口187から延びる2枚の案内壁205、206を側壁222、223の間に収容するように設定され、フランジ224の孔226に通したねじ227を上壁182裏面のねじ孔207にねじ込むことによりメダル投入器180に接続される。
なお、側壁223の上端は案内溝185の裏面膨らみを逃げるため切り欠かれている。
メダル通路部材220a、220bの下端も同様に、フランジ225の孔226に通したねじ228をセレクタ84上面のメダル受入口の長手方向端部近傍に設けられたねじ孔208(後掲の図25参照)にねじ込むことによりセレクタ84に接続される。
メダル投入器180のメダル投入口187とセレクタ84のメダル受入口が前後方向にオフセットしているので、メダル通路部材220a、220bは側方から見たとき滑らかに曲がった形状をなしている。
【0120】
メダル通路部材220a、220bはメダル投入器180からセレクタ84へのメダル通路220を形成する一方、後述するように、メダル投入器180の回転に伴って上端と下端の間で捻られる。
そこで、メダル通路部材220a、220bの断面形状のサイズは次のように設定される。
まず、図23の(b)に示すように、仮想線のメダルMと基部221との間には所定の遊びが生じるように間隙sが設定される。
そして、メダルMがメダル通路部材の一方、例えば(c)に示すように、220a側に偏るとともに、その基部221と側壁222間の角部に一端が位置して倒れ姿勢となったときでも、メダルMの他端が他方のメダル通路部材220bの側壁223から外れて、メダル通路220から外部へ落下することがないように、基部221からの側壁222、223の長さLと対向面間隔Wを定める。
【0121】
とくに上部は、メダルMの位置と姿勢がメダル投入口187によってほぼ規制されるから、下部に比較して対向面間隔Wが広くてもメダル通路部材220a、220b間の間隙から外部へ落下することはない。したがって、本実施の形態ではメダル投入器180に接続する上部の対向面間隔Wは広く、下部になるほど狭くしてある。
そして下端での対向面間隔Wは、とくに図示しないがセレクタ84のメダル受入口の開口縁に引っ掛かることなくメダルMが滑らかに落ち込むように、メダル受入口の幅に対応する大きさとなっている。
【0122】
なお、捩れた場合には、上下(長手)方向中間部では、図24に示すように、メダル通路部材220a、220bのコ字形の対向する開口が(a)の平行から(b)の互いに横切る方向に変化し、換言すれば、実質的に側壁222、223の開口幅が変化してメダルMに対する有効幅が狭くなる。なお、図24はメダル通路部材の基部221に対して垂直な方向から透視して2次元平面に展開したものである。このように有効幅が狭くなった場合にもメダルMに対する抵抗とならないように、対向面間隔WはメダルMが外部へ落下しない範囲で広い方が好ましい。
【0123】
図25はメダル投入器180の取り付け要領を示す説明図である。
先ず、(a)に示すように、メダル投入器180単体に対して、メダル通路部材220a、220bをその上端のフランジ224部でねじ227により取り付ける。
このあと、遊技パネル30を取り外して後方から見た(b)に示すように、メダル通路部材220a、220bから先に、操作盤70における上壁70aの取付け部75(貫通穴213)に挿し込む。
続いて、メダル投入器180はその本体部181の前端を手前に向け、軸ボス203を切り欠き217(図20参照)に合わせた状態で、円筒部200を貫通穴213に挿し込む。これにより、本体部181の下端部が円形凹部210に入るとともに、円弧壁188がリング溝215に入ってその突条189がクリック面216と噛み合い、下端端面が底壁211に着座する。(図21参照)
【0124】
次いで、図25の(c)に示すように、メダル通路部材220a、220bの下端のフランジ225をねじ228でセレクタ84上面に取り付けて、メダル通路220をセレクタ84に接続する。
それから、上壁70aの裏面側に突出した円筒部200の軸ボス203にローラ218を取り付け、つば付きねじ219を軸ボス203のねじ孔204にねじ込んでローラ218を抜け止めする。これによりメダル投入器180も、ローラ218が底壁211裏面に接触して、円形凹部210からの抜けが防止される。
なお、この作業は前面扉12の裏面側で行うので、とくに軸ボス203へのローラ218取り付けに際しては、軸ボス203を作業者の視野に入れドライバなどの工具をあてがい易くするため、図示のようにメダル投入器180を回転させて行うと作業が容易である。
また、メダル通路部材220a、220bのセレクタ84上面への取り付けと、ローラ218の軸ボス203への取り付けの順番は上記と逆でもよい。
【0125】
以上のように設置されたメダル投入器180は遊技者が手で回転させることができる。図26はその動作を示す説明図であり、メダル投入器180と円形凹部210下のクリック機構とを重ねて透視して示す。なお、識別を容易とするため、円弧壁188のみハッチングを施してある。
メダル投入器180は、操作盤の上面70aにおける初期位置として、図26の(a)に示すように、メダル投入穴187とメダル支持壁184を奥側として案内溝185が手前正面を向いている。
メダル投入器180の円弧壁188から内径側に突出する突条189が、円形凹部210の底壁211におけるクリック面216の周方向中央の細溝に噛み合っている。これにより、所定の回転操作力が加わらなければ、案内溝185が手前正面を向いた位置を保持する。
【0126】
図26の(b)は、メダル投入器180を初期位置から時計方向に60°回転させた状態を示す。
円弧壁188が移動してその突条189がクリック面216上を滑って、周方向中央から左寄りの細溝に噛み合う。メダル投入器180の案内溝185は正面から左60°方向を向く。
また、図26の(c)はメダル投入器180を初期位置から反時計方向に60°回転させた状態を示す。
円弧壁188の突条189はクリック面216の周方向中央から左60°位置の細溝に噛み合い、案内溝185は正面から右60°方向を向く。
なお、メダル投入器180を(b)の位置からさらに時計方向に回転させようとしても、円弧壁188の周方向端縁がリング溝の周方向端面に当接して回転を規制し、この60°を移動範囲の限界角度としている。メダル投入器180を(c)の位置からさらに反時計方向に回転させようとする場合も同様に規制される。
【0127】
以上により、遊技者は操作者として、手でメダル投入器180を左右の限界角度までの範囲内で案内溝185を含めてメダル投入口187が利き手でメダルを投入し易い向きとなる任意の位置まで回転させればその位置に保持され、快適に遊技を楽しむことができる。
以上の図26の(a)から(c)にわたってメダル投入器180を回転させる間、メダル投入器180を円形凹部210から持ち上げる力が作用したとしても、円筒部200に取り付けられたローラ218が底壁211の裏面に接触して転動するので、メダル投入器180は円形凹部210から脱落することなく、滑らかに所望の位置へ回転移動させることができる。
【0128】
また、案内溝185が手前正面を向いたメダル投入器180の初期位置では、ローラ218を支持する軸ボス203が底壁211の切り欠き217の位置に来るが、ローラ218は切り欠き217のサイズより大きいから、ローラ218が切り欠き217を通り抜けてメダル投入器180が円形凹部210から脱落するようなことはない。
【0129】
実施の形態は以上のように構成され、メダル投入口187を有するメダル投入器180を操作盤70に備えた遊技機において、メダル投入器180を遊技者の利き手に対応する所定位置へ移動可能としたので、メダル投入のために無理な姿勢をとる必要がないから、遊技者は快適に遊技を楽しむことができる。
すなわち、メダル投入器180を操作盤の上壁70aに対して回転可能に設置したので、メダル投入口187を利き手に適した方向に向けて楽にメダルを投入することができる。
【0130】
メダル投入口187はメダルMが通過可能なスリット状をなしており、メダル投入器180はメダル支持壁184と、メダル支持壁184に向かって手前側から延び、メダル支持壁184との接続端に上記のメダル投入口187を備えた案内溝185とを有して、メダル支持壁184に向かって積層状態とした複数枚のメダルを案内溝185に収容可能としているので、メダル投入器180を回転させてメダル投入口187に向かう案内溝185を利き手が延びる方向に沿わせれば、メダル投入器180の設置部位がたとえ固定されていても、楽にメダルをメダル投入口187に投入することができる。
【0131】
メダル投入器180を設置する操作盤70の上壁70aが遊技者に対して前後方向に傾斜しているのに対して、メダル投入器180は上壁70aの面内で回転し、案内溝185は、当該案内溝185を手前に向けた位置で水平となるように、メダル投入器180の回転面に対して傾斜しているので、案内溝185上に置いたメダルが手前側に落下するおそれがない。
また、メダル支持壁184も案内溝185に対して垂直となっているので、案内溝185上の複数枚のメダルがメダル支持壁184に対して垂直な積層状態となり、メダル同士が滑ることがないので、積層列を保持しながらメダルをメダル投入口187へ押し進めるのが容易である。
【0132】
メダル投入器180の回転位置を保持する位置保持手段として、メダル投入器180に形成された突条189と、操作盤70に形成されてメダル投入器180の回転の周方向に延び、突条189と係合するクリック面216とからなるクリック機構を有しているので、メダル投入器180の回転位置が保持され、遊技期間中、振動などによるブレに対処して移動を繰り返す煩雑さから免れる。また、クリック機構によりメダル投入器180の回転に際して節度感を生じるので、遊技者自身が移動させているという実感とともに、位置保持の信頼感を与える。
【0133】
操作盤70の上壁70aには円形凹部210が設けられ、メダル投入器180はその下端を円形凹部210の底壁211に着座させて、円形凹部210の中心を軸として回転する構成により、メダル投入器180の下端部が円形凹部210に沈むので、メダル投入器180の上壁70a表面からの高さが低くなり、突出感が抑えられる。
また、クリック機構は、クリック面216を円形凹部210の底壁211に形成した周方向に延びるリング溝215の側面に形成し、突条189はメダル投入器180からリング溝215内に延ばした円弧壁188にクリック面216と対向するように形成したので、クリック機構が円形凹部210内に構成されて、コンパクトな構成となる。
また、リング溝215の周方向長さと円弧壁188の周方向長さの選択により、メダル投入器180の回転範囲を必要な所定角度に設定することができる。
【0134】
メダル投入口187は、柔軟材のメダル通路220を介して、メダルの送り先を選別するセレクタ84に接続されているので、固定されたセレクタ84に対してメダル投入器187が回転しても、その相対変位をメダル通路220の柔軟な捻じれによって吸収するので、メダル投入口187からのメダルが支障なくセレクタ84へ届く。
そして、メダル投入口187は円形凹部210の底壁211に設けた貫通穴213を貫通する円筒部200内に開口して、メダル通路220はこの円筒部200内でメダル投入器180に取り付けられているので、メダル通路220のメダル投入器180側部分が円筒部200に囲まれて、当該部分がメダル投入器180の回転に伴って位置変位しても、周辺の他部材と干渉してメダル通路220が外れたり損傷を受けるおそれがない。
【0135】
メダル投入器180は円形凹部210の底壁211に設けた貫通穴213を貫通する円筒部200を有し、円筒部200に抜け止めのローラ218を取り付けているので、ローラ218が円形凹部の底壁211に係止することにより、操作盤70からメダル投入器180が脱落することはない。
とくに、ローラ218は円筒部200の側壁に取り付けられ、円筒部200の軸に対して垂直な軸まわりに回転可能とされて、円形凹部210の底壁211裏面に当接または近接するようになっているので、ローラ218に阻止されてメダル投入器180が円形凹部210から浮き上がらず高い剛性感を与えるとともに、メダル投入器180を回転させる際もローラ218の回転によって引っ掛かり感のない滑らかな動作が得られる。
【0136】
メダル通路が全長にわたって閉じた矩形断面の場合には、捻られたときに壁面に座屈変形を生じてメダルの通過を阻害するおそれがある。しかし、本実施の形態におけるメダル通路220は、それぞれ基部221から同方向に2つの側壁222、223を延ばしたコ字形の断面を有して、所定間隙で開口側を互いに対向させた一対のメダル通路部材220a、220bから構成しているので、メダル通路部材220a、220bが互いに分断されて相手方から不整な力を受けないことと、それぞれ細身になることから、座屈変形のない滑らかな通路を形成する。さらに所定間隙分樹脂材料が少なくて済むので、コストも低減する。
【0137】
なお、観点を変えれば、メダル通路220は閉じた矩形断面の中央部分を切除することによりメダル通路部材220aと220bとに分断されているものと言える。そして、長手方向(経路方向)の両端は接続相手に固定されるので、捻られても両端における断面は影響を受けない。
したがって、変形例のメダル通路220Aとして、図27に示すように、経路方向両端を閉断面とし、中間部分は互いに対向する所定幅を切り欠いて当該所定幅からなる所定間隙で開口側を互いに対向させた一対のコ字形断面としてもよい。この場合、中間部分については座屈変形のない滑らかな通路が形成されるとともに、両端でつながっているので、全体を1部品として扱うことができ、低コストに加えて、部品管理および組み付け時の作業性も向上する。また、図27では上下両端を閉断面としたが、少なくとも一端が閉断面であれば1部品として扱える。
【0138】
メダル投入器180の裏面には、メダル投入口187の穴縁の対向する長辺のそれぞれに沿って案内壁205、206が設けてあり、メダル通路220はその端部が案内壁205、206を抱くようにメダル投入器180に取り付けるものとしたので、取付けの際の位置決めが容易である。
また、案内壁205はメダル支持壁184の傾斜に沿い、案内壁206は案内壁205と平行に延びているので、メダル支持壁184に沿ってメダル投入口187に入ったメダルはその後もメダル支持壁184の傾斜に沿うように規定され、安定した姿勢で落下するので、メダルはメダル通路220内で踊ったりせず滑らかかつ迅速にセレクタ84へ運ばれる。
【0139】
なお、実施の形態におけるメダル投入器180の形状やクリック機構は一例を示したものであり、本発明は図示のものに限定されない。
メダル投入器180の回転範囲も必要に応じて任意に設定できる。
また、実施の形態では操作盤の上壁70aに円形凹部210を形成して、メダル投入器180の下端部を円形凹部に沈ませて回転させるものとしたが、メダル投入器全体を上壁70aの面上で回転させるものでもよい。
さらには、メダル投入器180はメダル投入口187の手前に案内溝185を備え、メダル投入口187の背後にメダル支持壁184を備えるものとしたが、案内溝やメダル支持壁を備えなくともメダル投入口187の形状にメダルの入れやすさの方向性があれば本発明が適用される。
【0140】
メダル通路220(メダル通路部材220a、220b)はその上端をメダル投入器180にねじ227で結合し、メダル投入器180の回転による捻じれを吸収するため柔軟材で形成するものとしたが、上端を回転範囲のすべての位置におけるメダル投入口187の開口をカバーする広口とし、下端方向に滑らかに断面を変化させたメダル通路とすれば、結合しないで広口の上端をメダル投入口187に対向させるだけで済み、硬質樹脂や金属製とすることもできる。
【0141】
メダル投入器180を操作盤上壁70aの右側に位置させた例を示したが、これに限定されず、メダル投入器180は操作盤の中央に位置させてもよい。この場合、メダル投入器180と接続させる前面扉12裏面のセレクタ84もメダル投入器180に対応させて中央部に設置することができればメダル通路220が最短で済む点でより好ましい。
【0142】
実施の形態はメダルを遊技媒体とするスロットマシンにおけるメダル投入器に適用したものを示したが、本発明はこれに限定されず、コインなど他の円盤状の遊技媒体を使用する遊技機の遊技媒体投入器にも適用して有効である。
【0143】
以下、上述した実施の形態から抽出される発明の特長を、必要に応じて効果等とともに示す。
(1)遊技者により操作される操作部を操作部配設部に備えた遊技機において、前記操作部を所定位置へ移動可能としたことを特徴とする遊技機。
操作部を移動させることにより、遊技者の利き手による投入のし難さを軽減でき、快適に遊技を楽しむことができる。
(2)前記操作が遊技媒体の投入であり、前記操作部が投入口を備える遊技媒体投入器であることを特徴とする(1)に記載の遊技機。
遊技媒体投入器の投入口が利き手に対応すれば無理な姿勢で遊技媒体を投入しないで済む。
【0144】
(3)前記遊技媒体投入器が前記操作部配設部の操作部配設面に対して回転可能に設置され、前記投入口の向きを変更可能としたことを特徴とする(2)に記載の遊技機。
投入口を利き手に適した向きに移動させることにより、楽に遊技媒体を投入することができる。
(4)前記遊技媒体の形状が円盤であって、前記投入口は前記遊技媒体が通過可能なスリット状をなしていることを特徴とする(3)に記載の遊技機。
【0145】
(5)前記遊技媒体投入器はさらに、
遊技媒体支持壁と、
該遊技媒体支持壁に向かって手前側から延び、遊技媒体支持壁との接続端に前記投入口を備えた案内溝とを有して、
前記遊技媒体支持壁に向かって積層状態とした複数枚の遊技媒体を前記案内溝に収容可能としていることを特徴とする(4)に記載の遊技機。
遊技媒体投入器を回転させることにより、投入口に向かう案内溝を利き手が延びる方向に沿わせることができるので、遊技媒体投入器の設置位置がたとえ固定されていても、楽に遊技媒体を投入口に投入することができる。
【0146】
(6)前記操作部配設面が遊技者に対して前後方向に傾斜しており、
前記遊技媒体投入器は前記操作部配設面の面内で回転し、
前記案内溝は、前記遊技媒体投入器が当該案内溝を前方(手前)に向けた位置で前記操作部配設面の傾斜よりも水平側となるように、遊技媒体投入器の回転面に対して傾斜していることを特徴とする(5)に記載の遊技機。
操作部配設面の傾斜に対して案内溝の傾斜が小さく、水平に近いので、案内溝上の遊技媒体が手前側に落下するおそれを小さくできる。
(7)前記遊技媒体支持壁が前記案内溝に対して垂直であることを特徴とする(5)または(6)に記載の遊技機。
案内溝上の複数枚の遊技媒体が遊技媒体支持壁に対して垂直な積層状態となり、遊技媒体同士が滑ることがないので、積層列を保持しながら遊技媒体を遊技媒体支持壁側の投入口へ移動させるのが容易である。
【0147】
(8)さらに前記遊技媒体投入器の回転位置を保持する位置保持手段を有することを特徴とする(4)から(7)のいずれか1に記載の遊技機。
遊技媒体投入器の回転による移動位置が保持されるので、遊技者の遊技期間中、振動などによるブレに対処して移動を繰り返す煩雑さから免れる。
(9)前記位置保持手段が、前記遊技媒体投入器と前記操作部配設部のいずれか一方に形成された突起と、他方に形成されて前記遊技媒体投入器の回転の周方向に延び、前記突起と係合するクリック面とからなるクリック機構であることを特徴とする(8)に記載の遊技機。
遊技媒体投入器の回転に際して節度感を生じるので、遊技者自身が移動させているという実感とともに、位置保持の信頼感を与える。
【0148】
(10)前記操作部配設面には開口形状が円形の凹部が設けられ、
前記遊技媒体投入器はその下端を前記凹部の底壁に着座させて、当該凹部の中心を軸として回転することを特徴とする(4)から(9)のいずれか1に記載の遊技機。
遊技媒体投入器の下端部が凹部に沈むので、遊技媒体投入器の操作部配設面からの高さが低くなり、突出感が抑えられる。
【0149】
(11)前記操作部配設面には開口形状が円形の凹部が設けられ、
前記遊技媒体投入器はその下端を前記凹部の底壁に着座させて、当該凹部の中心を軸として回転し、
前記底壁には周方向に延びる溝が形成されて、該溝の側面を前記クリック面とし、
前記遊技媒体投入器は前記溝内に延びる突出壁を備え、該突出壁に前記クリック面と対向させて前記突起を形成していることを特徴とする(9)に記載の遊技機。
遊技媒体投入器の下端部が凹部に沈むので、遊技媒体投入器の操作部配設面からの高さが低くなり、突出感が抑えられる。
そして、クリック機構が凹部内に形成されるので、コンパクトな構成となる。
また、溝の周方向長さと突出壁の周方向長さの選択により、遊技媒体投入器の回転範囲を必要な所定角度に設定することができる。
【0150】
(12)前記遊技媒体投入器の投入口は、柔軟材の媒体通路を介して、遊技媒体の送り先を選別するセレクタに接続されていることを特徴とする(4)から(9)のいずれか1に記載の遊技機。
固定されたセレクタに対して遊技媒体投入器が回転しても、その相対変位を媒体通路の柔軟な捻じれによって吸収するので、投入口からの遊技媒体が支障なくセレクタへ届く。
【0151】
(13)前記遊技媒体投入器は前記円形凹部の底壁に設けた貫通穴を貫通する突出延長部を有し、
該突出延長部に抜け止め部材を取り付けていることを特徴とする(10)または(11)に記載の遊技機。
抜け止め部材が円形凹部の底壁に係止することにより、遊技媒体投入器の操作部配設部からの脱落が防止される。
(14)前記突出延長部は前記貫通穴に整合する円筒形状をなし、
前記抜け止め部材が、前記突出延長部の軸に対して垂直な軸まわりに回転可能で、前記円形凹部の底壁裏面に当接または近接させて突出延長部の側壁に取り付けられたローラであることを特徴とする(13)に記載の遊技機。
ローラに阻止されて遊技媒体投入器が円形凹部から浮き上がらないので、高い剛性感を与えるとともに、遊技媒体投入器を回転させる際もローラの回転によって引っ掛かり感のない滑らかな動作が得られる。
【0152】
(15)前記遊技媒体投入器の投入口は前記突出延長部内に開口して、前記突出延長部内において遊技媒体投入器に取り付けられた柔軟材の媒体通路を介して、遊技媒体の送り先を選別するセレクタに接続されていることを特徴とする(13)または(14)に記載の遊技機。
固定されたセレクタに対して遊技媒体投入器が回転しても、その相対変位を媒体通路の柔軟な捻じれによって吸収するので、投入口からの遊技媒体が支障なくセレクタへ届く。
また、遊技媒体投入器の回転に伴ってとくに位置変位する媒体通路の遊技媒体投入器側部分が突出延長部に囲まれているので、周辺の他部材と干渉して媒体通路が外れたり損傷を受けるおそれがない。
【0153】
(16)前記媒体通路が、それぞれ基部から同方向に2つの側壁を延ばしたコ字形の断面を有して、所定間隙で開口側を互いに対向させた一対の媒体通路部材からなることを特徴とする(12)または(15)に記載の遊技機。
閉じた矩形断面の通路の場合には、捻られたときに壁面に座屈変形を生じて遊技媒体の通過を阻害するおそれがあるが、媒体通路部材は互いに分断されて相手方から不整な力を受けないとともに細身であるから、座屈変形のない滑らかな通路を形成する。
【0154】
(17)前記媒体通路が、経路方向両端の少なくとも一端を閉断面とし、中間部分は互いに対向する所定幅を切り欠いて当該所定幅からなる所定間隙で開口側を互いに対向させた一対のコ字形断面としていることを特徴とする(12)または(15)に記載の遊技機。
中間における一対のコ字形断面部分は互いに分断されて相手方から不整な力を受けないとともに細身であるから、座屈変形のない滑らかな通路を形成する。
そして、少なくとも一端は閉断面としているので、全体を1部品として扱うことができ、部品管理および組み付け時の作業性が良い。
【0155】
(18)前記遊技媒体投入器の裏面には、前記投入口の穴縁の対向する長辺のそれぞれに沿って案内壁が設けてあり、
前記媒体通路はその端部を前記案内壁に被せて前記遊技媒体投入器に取り付けてあることを特徴とする(16)または(17)に記載の遊技機。
媒体通路取付けの際に案内壁に被せることにより位置決めが容易となる。
(19)前記案内壁の一方は前記遊技媒体支持壁の傾斜に沿い、他方は前記一方と平行に延びていることを特徴とする(18)に記載の遊技機。
遊技媒体支持壁に沿って投入口に入った遊技媒体が案内壁によってその後も遊技媒体支持壁の傾斜に沿うように規定され、安定した姿勢で落下するので、遊技媒体は媒体通路内で踊ったりせず滑らかかつ迅速にセレクタへ運ばれる。
【0156】
(20)前記(1)から(19)の遊技機のいずれかにおいて、当該遊技機が遊技媒体としてコイン、メダル等を用いるスロットマシンであることを特徴とする遊技機。
なかでも、スロットマシンの基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の動的表示が開始され、停止用操作手段(ストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備えた遊技機」となる。
【0157】
前述の実施の形態においては、操作盤70が発明における操作部配設部に該当し、その上壁70aが操作部配設面に、円形凹部210が凹部に該当する。
メダルMが発明における遊技媒体に該当し、メダル投入器180が操作部、および遊技媒体投入器に該当し、メダル投入口187が投入口に該当する。
メダル支持壁184が遊技媒体支持壁に該当する。
円弧壁188の突条189とリング溝215のクリック面216とで発明における位置保持手段を構成し、とくに円弧壁188が突出壁に、突条189が突起に、そしてリング溝215が溝に該当する。
メダル通路220が媒体通路に該当し、メダル通路部材220a、220bがそれぞれ媒体通路部材に該当する。
メダル投入器180の円筒部200が突出延長部に該当し、円筒部200に取り付けられたローラ218が抜け止め部材に該当する。
【符号の説明】
【0158】
10 スロットマシン
11 筐体
12 前面扉
13 上部ランプ
14 スピーカ
15 補助表示部
16 下段プレート
17 メダル排出口
18 メダル受け皿
19 灰皿
20 キーシリンダ
21 連動杆
22 鉤金具
23 支持金具
25a、25b 支軸
26a、26b 支持金具
30 遊技パネル
31L、31M、31R 表示窓
32、33、34 有効ライン表示部
35 残数表示部
36 ゲーム数表示部
37 獲得枚数表示部
40 仕切り板
41 リールユニット
42 リール
42L 左リール
42M 中リール
42R 右リール
50 円筒骨格部材
52 ボス補強板
53、53L、53M、53R モータプレート
54 ねじ
55 リールインデックスセンサ
55a 発光素子
55b 受光素子
56 センサカットバン
56a 先端部
56b 基端部
57 ねじ
61、61L、61M、61R ステッピングモータ
70 操作盤(操作部配設部)
70a 上壁(操作部配設面)
70b 前壁
71 スタートレバー
71a スタート検出センサ
72、73、74 ストップスイッチ
72a、73a、74a ストップ検出センサ
75 取付け部
76 返却スイッチ
77 クレジット投入スイッチ装置
77a 第1クレジット投入スイッチ
77b 第2クレジット投入スイッチ
77c 第3クレジット投入スイッチ
77sa、77sb、77sc クレジット投入検出センサ
80 切換スイッチ
80a 切換検出センサ
81 貯留用通路
82 排出用通路
83 メダル通路切替部材
83a 通路切替片
84 セレクタ
85 案内通路
85a 突条
86 第1投入メダル検出センサ
87 第2投入メダル検出センサ
91 ホッパ装置
91a 払出検出センサ
92 貯留タンク
93 払出装置
94 開口
95 予備タンク
96 誘導プレート
100、100L、100M、100R バックライト装置
101 ベース
102 第1開口領域
103 第2開口領域
104 第3開口領域
105 バックライト
111 サブ制御装置
121 電源ボックス
122 電源スイッチ
123 リセットスイッチ
123a リセット検出センサ
124 設定キー挿入孔
124a 設定キー検出センサ
131 主制御装置
151 CPU
152 ROM
153 RAM
154 クロック回路
155 入出力ポート
161 電源装置
161a 電源部
161b 停電監視回路
171 外部集中端子板
180 メダル投入器(操作部、遊技媒体投入器)
181 本体部
182 上壁
182a 平坦面
182b 山
182c 傾斜面
183 側壁
184 メダル支持壁(遊技媒体支持壁)
185 案内溝
186 細溝
187 メダル投入口(投入口)
188 円弧壁(突出壁)
189 突条(突起)
190 肉抜き凹部
200 円筒部(突出延長部)
203 軸ボス
204、207、208 ねじ孔
205、206 案内壁
210 円形凹部
211 底壁
213 貫通穴
215 リング溝(溝)
216 クリック面
217 切り欠き
218 ローラ(抜け止め部材)
219 つば付きねじ
220 メダル通路(媒体通路)
220a、220b メダル通路部材(媒体通路部材)
221 基部
222、223 側壁
224、225 フランジ
226 孔
227、228 ねじ
L1 第1ライン
L2 第2ライン
L3 第3ライン
L4 第4ライン
L5 第5ライン
L6 第6ライン
M メダル
P 軸線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技媒体を投入する投入口を有する遊技媒体投入器を操作部配設部に備えた遊技機において、
前記遊技媒体投入器を所定位置へ移動可能としたことを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記遊技媒体投入器が前記操作部配設部に対して回転可能に設置され、前記投入口の向きを変更可能としたことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記遊技媒体投入器の回転位置を保持する位置保持手段を有することを特徴とする請求項2に記載の遊技機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【公開番号】特開2013−99398(P2013−99398A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−244165(P2011−244165)
【出願日】平成23年11月8日(2011.11.8)
【出願人】(000144522)株式会社三洋物産 (4,662)
【Fターム(参考)】