説明

お絵かきロジック作成装置、お絵かきロジック作成サーバ、お絵かきロジック作成方法及びプログラム

【課題】QRコードを正解とするお絵かきロジックを自動的に作成できるようにする。
【解決手段】セルサイズ決定手段12は、QRコード5の形状を示す二値画像データ等の形状データに基づいてお絵かきロジックのセルサイズを決定し、区分け手段13は、上記決定されたセルサイズでQRコードを区分けし、区分けした各セルが黒セルなのか白セルなのかを示す区分けQRコード情報を生成する。黒セル数検出手段14は、区分けQRコード情報に基づいて、区分けされたQRコードの各行および各列に存在する各黒セル連続部分のセル数を検出し、お絵かきロジック作成手段15は、マトリクスの各行、各列の縁部に、黒セル数検出手段14で検出した対応する行、列のセル数を記すことにより、形状データによって示されるQRコードを正解とするお絵かきロジックを作成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、お絵かきロジックを作成するお絵かきロジック作成技術に関し、特に、QRコード(二次元バーコード)から、QRコードを正解とするお絵かきロジックを自動的に作成するお絵かきロジック作成技術に関する。
【背景技術】
【0002】
マトリクスの各行、各列の縁部に記された、その行および列に存在する黒セル連続部分のセル数を表す数字をヒントにして塗り潰すセルを割り出し、割り出したセルを塗り潰していくと、最終的に絵や文字が浮かび上がるタイプのペンシルパズルとしてお絵かきロジックが従来から知られている。なお、お絵かきロジックは、ののぐらむ、イラストロジック、ピクロスとも呼ばれている。図14(A)は、お絵かきロジックの一例を示し、このお絵かきロジックの解読に成功すると、同図(B)に示すような画像が得られる。
【0003】
また、お絵かきロジックを利用したネットワークサービスも従来から知られている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1に記載されている従来の技術は、解読に成功するとURLの埋め込まれたQRコードを得ることができるお絵かきロジックを利用し、お絵かきロジックの解読に成功したユーザだけが上記URLから提供される画像データや音楽データ等を取得できるようにしている。
【0004】
この従来の技術を詳しく説明すると、ネットワークサービスの提供者は、何らかの方法で作成したお絵かきロジックを所定のサイトに登録しておく。ユーザは、上記サイトからお絵かきロジックをダウンロードし、解読する。解読に成功すると、URLが埋め込まれたQRコードが復元されるので、ユーザはこのQRコードを利用して上記URLにアクセスし、画像データなどを取得する。
【0005】
【特許文献1】特開2004−97366号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述した特許文献1に記載されている従来の技術によれば、お絵かきロジックの解読に成功したユーザに対してだけ、画像データなどを提供するといったネットワークサービスを実現することができる。
【0007】
しかしながら、上記した特許文献1には、お絵かきロジックの作成方法は全く記載されていない。このため、特許文献1を利用してネットワークサービスを行おうとした場合には、サービス提供者が人手で、QRコードに対応したお絵かきロジックを作成しなければならず、サービス提供者に負担がかかるという問題がある。
【0008】
〔発明の目的〕
そこで、本発明の目的は、QRコードコードから、QRコードを正解とするお絵かきロジックを自動的に作成できるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明にかかる第1のお絵かきロジック作成装置は、
QRコードの形状を示す形状データを入力するQRコード入力手段と、
前記QRコード入力手段から入力された前記形状データによって示されるQRコードをセルサイズで区分けし、区分けした各セルが黒セルなのか白セルなのかを示す区分けQRコード情報を生成する区分け手段と、
該区分け手段によって生成された区分けQRコード情報に基づいて、区分けされたQRコードの各行および各列に存在する各黒セル連続部分のセル数を検出する黒セル数検出手段と、
マトリクスの各行および各列の縁部に、前記黒セル数検出手段で検出した対応する行および列のセル数を記すお絵かきロジック作成手段とを備えたことを特徴とする。
【0010】
本発明にかかる第2のお絵かきロジック作成装置は、第1のお絵かきロジック作成装置において、
前記区分け手段で生成された区分QRコード情報に基づいて、正解が複数存在するお絵かきロジックが作成される可能性があるか否かを判定する複数正解判定手段を備え、且つ、
前記お絵かきロジック作成手段が、前記複数正解判定手段によって正解が複数存在するお絵かきロジックが作成される可能性があると判定された場合、正解を前記形状データによって示されるQRコードとするための加工を前記マトリクスに対して施すことを特徴とする。
【0011】
本発明にかかる第3のお絵かきロジック作成装置は、第1または第2のお絵かきロジック作成装置において、
前記QRコード入力手段から入力された前記形状データに基づいて、お絵かきロジックのセルサイズを決定するセルサイズ決定手段を備えたことを特徴とする。
【0012】
本発明にかかる第4のお絵かきロジック作成装置は、第3のお絵かきロジック作成装置において、
前記セルサイズ決定手段が、前記お絵かきロジックのセルサイズを、前記QRコードのセルサイズの整数分の1とすることを特徴とする。
【0013】
本発明にかかる第5のお絵かきロジック作成装置は、第3のお絵かきロジック作成装置において、
前記QRコードのセルサイズとお絵かきロジックのセルサイズとの比率を入力する比率入力手段を備え、且つ、
前記セルサイズ決定手段が、前記QRコードのセルサイズと前記比率入力手段から入力された比率とに基づいて、前記お絵かきロジックのセルサイズを決定することを特徴とする。
【0014】
本発明にかかる第6のお絵かきロジック作成装置は、第2のお絵かきロジック作成装置において、
前記複数正解判定手段が、区分けされたQRコードの各セルの中に、そのセルの上下左右のセルが白セルで、且つ斜め4方向の内の何れか1方向のセルのみが黒セルとなっている黒セルが存在する場合、正解が複数存在するお絵かきロジックが作成される可能性があると判定することを特徴とする。
【0015】
本発明にかかる第7のお絵かきロジック作成装置は、第6のお絵かきロジック作成装置において、
前記お絵かきロジック作成手段が、正解を前記形状データによって示されるQRコードとするための加工として、上下左右のセルが白セルで、且つ斜め4方向の内の何れか1方向のセルのみが黒セルとなっている黒セルの内の、前記QRコードが正解として成立することを阻害せずに他の正解の成立を阻害する黒セルに対応する前記マトリクスのセルを予め黒セルにしておくことを特徴とする。
【0016】
本発明にかかる第8のお絵かきロジック作成装置は、第6のお絵かきロジック作成装置において、
前記お絵かきロジック作成手段が、正解を前記形状データによって示されるQRコードとするための加工として、前記マトリクスのセルの内の、前記上下左右のセルが白セルで、且つ斜め4方向の内の何れか1方向のセルのみが黒セルとなっている黒セルの成立を阻止せずに前記形状データによって示されるQRコード以外の正解の成立を阻止するセルを、塗り潰し対象外のセルとすることを特徴とする。
【0017】
本発明にかかる第9のお絵かきロジック作成装置は、第1〜第8の何れかのお絵かきロジック作成装置において、
前記QRコードの形状データが、前記QRコードの二値画像データであることを特徴とする。
【0018】
本発明にかかる第1のお絵かきロジック作成サーバは、
端末装置から送られてくる形状データによって示されるQRコードを正解とするお絵かきロジックを作成するお絵かきロジック作成サーバであって、
前記端末装置から送られてきた前記形状データによって示されるQRコードをセルサイズで区分けし、区分けした各セルが黒セルなのか白セルなのかを示す区分けQRコード情報を生成する区分け手段と、
該区分け手段によって生成された区分けQRコード情報に基づいて、区分けされたQRコードの各行および各列に存在する各黒セル連続部分のセル数を検出する黒セル数検出手段と、
マトリクスの各行および各列の縁部に、前記黒セル数検出手段で検出した対応する行および列のセル数を記すお絵かきロジック作成手段とを備えたことを特徴とする。
【0019】
本発明にかかる第2のお絵かきロジック作成サーバは、第1のお絵かきロジック作成サーバにおいて、
前記区分け手段で生成された区分QRコード情報に基づいて、正解が複数存在するお絵かきロジックが作成される可能性があるか否かを判定する複数正解判定手段を備え、且つ、
前記お絵かきロジック作成手段が、前記複数正解判定手段によって正解が複数存在するお絵かきロジックが作成される可能性があると判定された場合、正解を前記形状データによって示されるQRコードとするための加工を前記マトリクスに対して施すことを特徴とする。
【0020】
本発明にかかる第1のお絵かきロジック作成方法は、
コンピュータが、形状データによって示されるQRコードをセルサイズで区分けし、区分けした各セルが黒セルなのか白セルなのかを示す区分けQRコード情報を生成する区分けステップと、
前記コンピュータが、区分けステップで生成された区分けQRコード情報に基づいて、区分けされたQRコードの各行および各列に存在する各黒セル連続部分のセル数を検出する黒セル数検出ステップと、
前記コンピュータが、マトリクスの各行および各列の縁部に、前記黒セル数検出ステップで検出した対応する行および列のセル数を記すお絵かきロジック作成ステップとを含むことを特徴とする。
【0021】
本発明にかかる第2のお絵かきロジック作成方法は、第1のお絵かきロジック作成方法において、
前記コンピュータが、前記区分けステップで生成された区分QRコード情報に基づいて、正解が複数存在するお絵かきロジックが作成される可能性があるか否かを判定する複数正解判定ステップを含み、且つ、
前記お絵かきロジック作成ステップでは、前記複数正解判定ステップで正解が複数存在するお絵かきロジックが作成される可能性があると判定された場合、正解を前記形状データによって示されるQRコードとするための加工を前記マトリクスに対して施すことを特徴とする。
【0022】
本発明にかかる第1のプログラムは、
QRコードの形状を示す形状データを入力するQRコード入力装置を備えたコンピュータを、
前記QRコード入力装置から入力された前記形状データによって示されるQRコードをセルサイズで区分けし、区分けした各セルが黒セルなのか白セルなのかを示す区分けQRコード情報を生成する区分け手段、
該区分け手段によって生成された区分けQRコード情報に基づいて、区分けされたQRコードの各行および各列に存在する各黒セル連続部分のセル数を検出する黒セル数検出手段、
マトリクスの各行および各列の縁部に、前記黒セル数検出手段で検出した対応する行および列のセル数を記すお絵かきロジック作成手段として機能させる。
【0023】
本発明にかかる第2のプログラムは、第1のプログラムにおいて、
前記コンピュータを、前記区分け手段で生成された区分QRコード情報に基づいて、正解が複数存在するお絵かきロジックが作成される可能性があるか否かを判定する複数正解判定手段として機能させ、且つ、
前記お絵かきロジック作成手段が、前記複数正解判定手段によって正解が複数存在するお絵かきロジックが作成される可能性があると判定された場合、正解を前記形状データによって示されるQRコードとするための加工を前記マトリクスに対して施すことを特徴とする。
【0024】
〔作用〕
セルサイズ決定手段は、QRコードの形状を示す形状データに基づいて、お絵かきロジックのセルサイズを決定し、区分け手段は、上記決定されたセルサイズでQRコードを区分けし、区分けした各セルが黒セルなのか白セルなのかを示す区分けQRコード情報を生成する。黒セル数検出手段は、区分けQRコード情報に基づいて、区分けされたQRコードの各行および各列に存在する各黒セル連続部分のセル数を検出し、お絵かきロジック作成手段は、マトリクスの各行および各列の縁部に、黒セル数検出手段で検出した、対応する行および列のセル数を記すことにより、形状データによって示されるQRコードを正解とするお絵かきロジックを作成する。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、QRコードに基づいて、それを正解とするお絵かきロジックを自動的に作成することが可能になるという効果を得ることができる。その理由は、QRコードをセルサイズで区分けし、区分けされた各セルが黒セルなのか白セルなのかを示す区分けQRコード情報を生成する区分け手段と、区分けQRコード情報に基づいて、区分けされたQRコードの各列および各行において、黒セル連続部分のセル数を検出する黒セル数検出手段と、マトリクスの各行および各列の縁部に黒セル数検出手段によって検出された、対応する行および列のセル数を記すお絵かきロジック作成手段とを備えているからである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
次に、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0027】
〔第1の実施の形態の構成〕
図1を参照すると、本発明の第1の実施の形態にかかるお絵かきロジック作成装置1は、格納手段11と、セルサイズ決定手段12と、区分け手段13と、黒セル数検出手段14と、お絵かきロジック作成手段15と、出力手段16と、記憶装置17と、QRコード入力装置2と、比率入力装置3と、LCD等の表示装置4とから構成されている。なお、記憶装置17には、比率格納部171、QRコード格納部172、セルサイズ格納部173、区分けQRコード格納部174、行数格納部175、列数格納部176、黒セル数格納部177およびお絵かきロジック格納部178が設けられている。
【0028】
QRコード入力装置2は、QRコード5の形状を示す形状データをお絵かきロジック作成装置1に入力する。QRコード5が、例えば用紙などに印刷されているものである場合は、QRコード入力装置2はカメラおよびカメラによって撮像された画像データを白黒二値の二値画像データに変換する二値化回路によって実現され、二値化回路から出力される二値画像データが形状データとしてお絵かきロジック作成装置1に入力される。本実施の形態では、二値画像データが形状データとなる。
【0029】
比率入力装置3は、例えば、キーボードによって実現されるものであり、QRコード5のセルのサイズとお絵かきロジックのセルのサイズとの比率を入力する。なお、お絵かきロジックのセルのサイズ(セルサイズという場合もある)は、QRコード5のセルのサイズの整数分の1(1/1、1/2、1/3、…)とする必要がある。
【0030】
格納手段11は、比率入力装置3から入力された比率を比率格納部171に格納すると共に、QRコード入力装置2から入力されたQRコード5の二値画像データ(黒に対応する画素を“1”、白に対応する画素を“0”とする)をQRコード格納部172に格納する。
【0031】
セルサイズ決定手段12は、QRコード格納部172に格納されているQRコード5の二値画像データに基づいてQRコード5のセルサイズを求め、このQRコード5のセルサイズと比率格納部171に格納されている比率とに基づいて、お絵かきロジックのセルサイズを決定する。そして、決定したセルサイズをセルサイズ格納部173に格納する。なお、QRコード5のセルサイズは、例えば、二値画像データの行方向と列方向それぞれにおいて、各黒画素連続部分の画素数を求め、求めた各画素数の内の最も少ないものに対応した値をQRコード5のセルサイズとする。
【0032】
区分け手段13は、セルサイズ格納部173に格納されているセルサイズでQRコード格納部172に格納されているQRコード5の二値画像データを区分けし、区分けした各セルが黒セルなのか白セルかを示す区分けQRコード情報を生成する。そして、生成した区分けQRコード情報を区分けQRコード格納部174に格納する。更に、区分け手段13は、QRコード5の二値画像データが何行、何列に区分けされたのかを調べ、行数および列数をそれぞれ行数格納部175、列数格納部176に格納する。なお、区分けした各セルが黒セルなのか白セルなのかは、そのセルに、黒画素(画素値が“1”の画素)、白画素(画素値が“0”の画素)のどちらが多く含まれているかに基づいて判定する。即ち、黒画素の方が多く含まれている場合には、黒セルと判定し、白画素の方が多く含まれている場合には、白セルと判定する。
【0033】
黒セル数検出手段14は、区分けQRコード格納部174に格納されている区分けQRコード情報に基づいて、区分けされたQRコードの各行および各列に存在する各黒セル連続部分のセル数を検出する。そして、検出したセル数を、各行、各列毎に黒セル数格納部177に格納する。
【0034】
お絵かきロジック作成手段15は、n行×m列(n、mはそれぞれ行数格納部175、列数格納部176に格納されている行数、列数)のマトリクスを作成し、更に、上記マトリクスの各行、各列の縁部に、黒セル数格納部177に格納されている、対応する行と列のセル数を記すことによりお絵かきロジックを作成し、作成したお絵かきロジックをお絵かきロジック格納部178に格納する。
【0035】
出力手段16は、お絵かきロジック格納部178に格納されているお絵かきロジックを表示装置4に表示する。
【0036】
なお、お絵かきロジック作成装置1は、コンピュータによって実現可能であり、コンピュータによって実現する場合は、例えば、次のようにする。コンピュータをお絵かきロジック作成装置1として機能させるためのプログラムを記録したディスク、半導体メモリ、その他の記録媒体を用意し、コンピュータに上記プログラムを読み取らせる。コンピュータは、読み取ったプログラムに従って自身の動作を制御することにより、自コンピュータ上に、格納手段11、セルサイズ決定手段12、区分け手段13、黒セル数検出手段14、お絵かきロジック作成手段15、出力手段16を実現する。
【0037】
〔第1の実施の形態の動作〕
次に、本実施の形態の動作について詳細に説明する。
【0038】
ユーザは、QRコード5を正解とするお絵かきロジックを作成する場合、先ず、比率入力装置3を用いてQRコード5のセルサイズとお絵かきロジックのセルサイズとの比率を入力する。これにより、格納手段11は、入力された比率を比率格納部171に格納する。
【0039】
その後、ユーザは、QRコード入力装置2を用いてQRコード5の二値画像データをお絵かきロジック作成装置1に入力する。これにより、格納手段11は、図2のフローチャートに示すように、入力されたQRコード5の二値画像データをQRコード格納部172に格納し、その後、セルサイズ決定手段12を起動する(ステップS21)。
【0040】
セルサイズ決定手段12は、起動されると、先ず、QRコード格納部172に格納されているQRコード5の二値画像データに基づいて、QRコード5のセルサイズを求め、その後、QRコード5のセルサイズと比率格納部171に格納されている比率とに基づいてお絵かきロジックのセルサイズを決定する。そして、決定したセルサイズをセルサイズ格納部173に格納し、その後、区分け手段13を起動する(ステップS22)。
【0041】
今、例えば、QRコード格納部172に格納されているQRコード5の二値画像データが図3(A)に示すものであるとすると、黒画素連続部分の画素数の内の最も小さなものは、2画素となるので、QRコード5のセルサイズは、2画素となる。また、例えば、比率格納部171に格納されている比率が1:1であるとすると、お絵かきロジックのセルサイズは、2画素となる。
【0042】
区分け手段13は、起動されると、先ず、セルサイズ格納部173に格納されているセルサイズで、QRコード格納部172に格納されているQRコード5の二値画像データを区分けし、区分けした各セルが黒セルなのか白セルかを示す区分けQRコード情報を生成する。そして、生成した区分けQRコード情報を区分けQRコード格納部174に格納する。更に、区分け手段13は、QRコード5の二値画像データが何行、何列に区分けされたのかを調べ、行数と列数をそれぞれ行数格納部175、列数格納部176に格納する。その後、区分け手段13は、黒セル数検出手段14を起動する(ステップS23)。
【0043】
今、例えば、QRコード格納部172に格納されている画像データが図3(A)に示すものであり、セルサイズ格納部173に格納されているセルサイズが2画素であるとすると、区分け手段13は、QRコード5の画像データを図3(B)に示すように区分けし、第1行第1列のセルが黒セル、第1行第2列のセルが白セル、…、第4行第4列のセルが黒セルであることを示す区分けQRコード情報を生成する。
【0044】
黒セル数検出手段14は、起動されると、区分けQRコード格納部174に格納されている区分けQRコード情報に基づいて、区分けされたQRコードの各行および各列において、その行およびその列に存在する各黒セル連続部分のセル数を検出する。そして、検出したセル数を、各行、各列毎に黒セル数格納部177に格納し、その後、お絵かきロジック作成手段15を起動する(ステップS24、S25)。
【0045】
今、例えば、区分けQRコード格納部174に格納されている区分けQRコード情報が図3(B)に対応するものであるとすると、黒セル数検出手段14によって検出される、第1行、第2行、第3行、第4行に存在する黒セル連続部分のセル数はそれぞれ「1、1」「0」「3」「3」となり、第1列、第2列、第3列、第4列に存在する黒セル連続部分のセル数はそれぞれ「1」「2」「2」「2、1」となる。なお、この場合、黒セル数格納部177の内容は、例えば、図4に示すものとなる。
【0046】
お絵かきロジック作成手段15は起動されると、先ず、n行×m列(n、mはそれぞれ行数格納部175、列数格納部176に格納されている行数と列数)のマトリクスを作成し、更に、上記マトリクスの各行と各列の縁部に、黒セル数格納部177に格納されている、対応する行と列のセル数を記すことによりお絵かきロジックを作成する。その後、作成したお絵かきロジックをお絵かきロジック格納部178に格納し、出力手段16を起動する(ステップS26)。
【0047】
今、例えば、行数格納部175、列数格納部176に格納されている列数と行数がそれぞれ「4行」「4列」、黒セル数格納部177の内容が図4に示すものであるとすると、お絵かきロジック作成手段15は、図3(C)に示すお絵かきロジックを作成することになる。
【0048】
出力手段16は起動されると、お絵かきロジック格納部178に格納されているお絵かきロジックを表示装置4に表示する(ステップS27)。
【0049】
なお、上述した実施の形態では、QRコードのセルサイズとお絵かきロジックのセルサイズとの比率を変更できるようにするために比率入力装置3を設けたが、比率を固定にする場合には、比率入力装置3は不要である。
【0050】
〔第1の実施の形態の効果〕
本実施の形態によれば、QRコードに基づいて、それを正解とするお絵かきロジックを自動的に作成することが可能になるという効果を得ることができる。その理由は、QRコードをセルサイズで区分けし、区分けされた各セルが黒セルなのか白セルなのかを示す区分けQRコード情報を生成する区分け手段13と、区分けQRコード情報に基づいて、区分けされたQRコードの各列および各行において、黒セル連続部分のセル数を検出する黒セル数検出手段14と、マトリクスの各行および各列の縁部に黒セル数検出手段14によって検出された、対応する行と列のセル数を記すお絵かきロジック作成手段15とを備えているからである。
【0051】
また、本実施の形態によれば、お絵かきロジックのセル数を自由に変更することができるという効果もある。その理由は、QRコードのセルのサイズとお絵かきロジックのセルのサイズとの比率を入力する比率入力装置3を備え、セルサイズ決定手段12が、QRコードのセルサイズと比率入力装置3から入力された比率に基づいて、お絵かきロジックのセルサイズを決定するようにしているからである。
【0052】
〔第2の実施の形態の構成〕
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。本実施の形態は、QRコードに基づいてお絵かきロジックを自動的に作成する際、正解が複数存在するお絵かきロジックが作成される可能性があるか否かを調べ、もし、正解が複数存在するお絵かきロジックが作成される可能性があれば、正解を1つにするための加工をお絵かきロジックに施すことを特徴とする。
【0053】
先ず、本実施の形態について簡単に説明する。正解が複数存在するようなお絵かきロジックが存在し得る。言い換えれば、白、黒が一意に決まらない箇所を含むお絵かきロジックが存在する。例えば、図5(A)に示すようなお絵かきロジックの場合、同図(B)、(C)に示す2通りの正解が存在する。本実施の形態では、このようなことを回避するために、例えば、同図(D)、(E)に示すように、白黒が一意に決まらない箇所に対して、正解が1通りとなるように、予め黒セルを埋め込む。
【0054】
図6は本実施の形態のお絵かきロジック作成装置1aの構成例を示すブロック図であり、図1に示した第1の実施の形態のお絵かきロジック作成装置1との相違点は、複数正解判定手段18が追加されている点、お絵かきロジック作成手段15の代わりにお絵かきロジック作成手段15aを備えている点、および記憶装置17に複数正解防止用黒セル位置格納部179が設けられている点である。なお、他の図1と同一符号は同一部分を表している。
【0055】
複数正解判定手段18は、区分けQRコード格納部174に格納されている区分けQRコード情報に基づいて、白黒が一意に決まらない可能性がある箇所が存在するか否かを判定し、そのような箇所が存在する場合には、正解が1通りとなるように予め黒セルとしておくセル位置を複数正解防止用黒セル位置格納部179に格納する。
【0056】
お絵かきロジック作成手段15aは、お絵かきロジック作成手段15が備えている機能に加え、お絵かきロジックを作成する際、マトリクス上のセルの内の、複数正解防止用黒セル位置格納部179に格納されているセル位置のセルを黒セルとする機能を備えている。
【0057】
なお、お絵かきロジック作成装置1aは、コンピュータにより実現可能であり、コンピュータによって実現する場合は、例えば、次のようにする。コンピュータをお絵かきロジック作成装置1aとして機能させるためのプログラムを記録したディスク、半導体メモリ、その他の記録媒体を用意し、コンピュータに上記プログラムを読み取らせる。コンピュータは、読み取ったプログラムに従って自身の動作を制御することにより、自コンピュータ上に、格納手段11、セルサイズ決定手段12、区分け手段13、黒セル数検出手段14、お絵かきロジック作成手段15a、出力手段16、複数正解判定手段18を実現する。
【0058】
〔第2の実施の形態の動作〕
次に、本実施の形態の動作について説明する。なお、複数正解判定手段18およびお絵かきロジック作成手段15a以外の動作は、第1の実施の形態と同様であるので、ここでは、複数正解判定手段18およびお絵かきロジック作成手段15aの動作を中心に説明する。
【0059】
ユーザが比率入力装置3を用いて比率を入力すると、格納手段11は、比率格納部171に入力された比率を格納する。その後、ユーザが、QRコード入力装置2を用いてQRコード5の二値画像データを入力すると、格納手段11は、図7のフローチャートに示すように、QRコード5の二値画像データをQRコード格納部172に格納する(ステップS21)。その後、セルサイズ決定手段12、区分け手段13において前述した処理と同様の処理が行われ、セルサイズ格納部173にお絵かきロジックのセルサイズが格納され、区分けQRコード格納部174に区分けQRコード情報が格納され、行数格納部175、列数格納部176に区分けしたQRコードの行数、列数が格納される(ステップS22、S23)。
【0060】
その後、複数正解判定手段18が複数正解防止処理を行う(ステップS71)。この複数正解防止処理において、複数正解判定手段18は、例えば、図8のフローチャートに示す処理を行う。
【0061】
複数正解判定手段18は、QRコード5の二値画像データを図3(B)に示すようにセルに区分けした際の各セルを順次処理対象にして図8のフローチャートに示す処理を行う。本実施の形態では、第1行第1列のセル(左上のセル)、第1行第2列のセル、…、第2行第1列のセル、第2行第2列のセル、…、第n行第(m−1)列のセル、第n行第m列のセル(右下のセル)という順序で処理を行うものとする。
【0062】
複数正解判定手段18は、先ず、第1行第1列のセルに注目し、そのセルが黒セルであるか否かを判定する(ステップS81、S82がNO、S83)。この判定は、区分けQRコード格納部174に格納されている区分けQRコード情報に基づいて行う。
【0063】
そして、黒セルでない場合(ステップS83がNO)は、ステップS81の処理に戻り、黒セルの場合(ステップS83がYES)は、注目セルの上下左右に存在するセルが全て白セルであるか否かを判定する(ステップS84)。この判定も、区分けQRコード格納部174に格納されている区分けQRコード情報に基づいて行う。
【0064】
そして、注目セルの上下左右に存在するセルの中に1つでも黒セルがあった場合(ステップS84がNO)は、ステップS81の処理に戻り、全て白セルであった場合(ステップS84がYES)は、注目セルの斜め右上、斜め左上の少なくとも何れか一方に黒セルが存在するか否かを判定する(ステップS85)。この判定も、区分けQRコード格納部174に格納されている区分けQRコード情報に基づいて行う。
【0065】
そして、黒セルが存在する場合(ステップS85がYES)は、ステップS81の処理に戻り、黒セルが存在しない場合(ステップS85がNO)は、注目セルの斜め右下、斜め左下のセルの内の一方のみが黒セルになっているか否かを判定する(ステップS86)。この判定も、区分けQRコード格納部174に格納されている区分けQRコード情報に基づいて行う。
【0066】
そして、一方のみが黒セルであると判定した場合(ステップS86がYES)は、正解が複数存在するお絵かきロジックが作成される可能性があると判断し、複数正解防止用黒セル位置格納部179に、注目セルのセル位置を格納し(ステップS87)、その後、ステップS81の処理に戻る。これに対して、ステップS86の判断結果がNOとなった場合は、再び、ステップS81の処理を行う。
【0067】
複数正解判定手段18は、上述した処理を未注目のセルがなくなるまで繰り返し行い、未注目のセルがなくなると(ステップS82がYES)、黒セル数検出手段14を起動し(ステップS88)、その後、処理を終了する。
【0068】
黒セル数検出手段14は、起動されると、前述した処理と同様の処理を行い、区分けされたQRコードの各行および各列において、その行およびその列に存在する各黒セル連続部分のセル数を検出し、検出したセル数を、各行および各列毎に黒セル数格納部177に格納する。その後、黒セル数検出手段14は、お絵かきロジック作成手段15aを起動する(ステップS24、S25)。
【0069】
お絵かきロジック作成手段15aは、起動されると、先ず、n行×m列(n、mはそれぞれ行数格納部175、列数格納部176に格納されている行数と列数)のマトリクスを作成し、更に、上記マトリクスのセルの内の、複数正解防止用黒セル位置格納部179に格納されているセル位置に対応するセルを黒セルとする(ステップS72)。次いで、お絵かきロジック作成手段15aは、上記マトリクスの各行と各列の縁部に、黒セル数格納部177に格納されている対応する、行および列のセル数を記すことによりお絵かきロジックを作成し、お絵かきロジック格納部178に格納する(ステップS73)。これにより、図5(D)、(E)に示すような、正解が1通りとなるお絵かきロジックが作成される。
【0070】
その後、出力手段16がお絵かきロジック格納部178に格納されているお絵かきロジックを表示装置4に表示する(ステップS27)。
【0071】
なお、上述した説明では、正解を1通りにするために、マトリクスのセルの内の一部のセルを予め黒セルにするようにしたが、図5(F)に示すように、マトリクスの内の一部(セルf)をパズル対象外領域とするようにしても良い。即ち、マトリクスのセルの内の、上下左右のセルが白セルで、且つ、斜め4方向の内の何れか1方向のセルのみが黒セルとなっている黒セルの成立を阻止せずにQRコード以外の正解の成立を阻止するセルを、塗り潰し対象外のセルとするようにしても良い。
【0072】
〔第2の実施の形態の効果〕
本実施の形態によれば、QRコードに基づいて作成したお絵かきロジックの正解が常に1通りであるようにすることができるという効果を得ることができる。その理由は、区分け手段13で生成された区分QRコード情報に基づいて、正解が複数存在するお絵かきロジックが作成される可能性があるか否かを判定する複数正解判定手段18を備え、且つ、お絵かきロジック作成手段16が、複数正解判定手段18によって正解が複数存在するお絵かきロジックが作成される可能性があると判定された場合、正解をQRコードとするための加工をマトリクスに対して施すようにしているからである。
【0073】
〔第3の実施の形態の構成〕
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。本実施の形態は、ユーザ自身がお絵かきロジック作成装置を購入したりせずとも、QRコードを正解とするお絵かきロジックを取得できるようにしたことを特徴とする。
【0074】
図9を参照すると、本実施の形態のネットワークシステムは、携帯情報端末装置100と、お絵かきロジック作成サーバ200と、お絵かきロジック配信サーバ300と、懸賞サーバ400と、懸賞提供者が利用するパーソナルコンピュータ等の端末装置500と、無線基地局600とから構成され、携帯情報端末装置100と無線基地局600とは、無線ネットワークNW1を介して相互に接続され、お絵かきロジック作成サーバ200、お絵かきロジック配信サーバ300、懸賞サーバ400、端末装置500および無線基地局600は、インターネットNW2を介して相互に接続されている。
【0075】
お絵かきロジック作成サーバ200は、コンピュータによって実現されるものであり、QRコードの二値画像データおよびQRコードのセルサイズとお絵かきロジックのセルサイズとの比率とを含むお絵かきロジック作成要求が送られてきたとき、お絵かきロジックを作成し、作成したお絵かきロジックを要求元に返却する機能を有する。図10は、お絵かきロジック作成サーバ200の構成例を示すブロック図であり、送受信手段201と、制御手段202と、お絵かきロジック作成装置203とを備えている。
【0076】
送受信手段201は、インターネットNW2を介してデータを送受信する機能を有する。
【0077】
制御手段202は、お絵かきロジック作成要求に含まれている比率、QRコードの二値画像データをお絵かきロジック作成装置203に入力し、お絵かきロジック作成装置203から出力されるお絵かきロジックを送受信手段201を利用して要求元に送信する機能を有する。
【0078】
お絵かきロジック作成装置203は、図1に示したお絵かきロジック作成装置1或いは図6に示したお絵かきロジック作成装置1aと同様の構成、機能を有する。
【0079】
携帯情報端末装置100は、無線ネットワークNW1、インターネットNW2を介してお絵かきロジック配信サーバ300や懸賞サーバ400にアクセスする機能や、QRコード認識機能や、お絵かきロジックの表示および操作機能を備えている。図11は、携帯情報端末装置100の構成例を示すブロック図であり、無線送受信手段101と、制御手段102と、記憶装置103と、キー部などの入力部104と、LCDなどの表示部105とを備えている。
【0080】
無線送受信手段101は、無線ネットワークNW1を介してデータを送受信する機能を有する。
【0081】
制御手段102は、入力部104から入力されるユーザの指示に従ってお絵かきロジック配信サーバ300にお絵かきロジック要求を送信する機能、お絵かきロジック配信サーバ300から送られてきたお絵かきロジックを記憶装置103に格納する機能、お絵かきロジックの表示および操作機能、QRコードに埋め込まれている情報を抽出する機能、懸賞サーバ400にアクセスし、懸賞に応募する機能などを有する。なお、制御手段102は、CPUによって実現される。
【0082】
端末装置500は、例えば、パーソナルコンピュータなどのコンピュータによって実現されるものであり、お絵かきロジック作成サーバ200に対してQRコードの二値画像データおよびQRコードのセルサイズとお絵かきロジックのセルサイズとの比率とを含むお絵かきロジック作成要求を送信する機能や、お絵かきロジックをお絵かきロジック配信サーバ300にアップロードする機能を有する。
【0083】
お絵かきロジック配信サーバ300は、コンピュータによって実現されるものであり、アップロードされたお絵かきロジックを記憶装置(図示せず)に登録する機能や、お絵かきロジック要求に応答して登録されているお絵かきロジックを要求元へ送信する機能を有する。
【0084】
懸賞サーバ400は、コンピュータによって実現されるものであり、懸賞の応募を受け付ける機能を有する。
【0085】
〔第3の実施の形態の動作〕
次に、本実施の形態の動作について説明する。
【0086】
懸賞提供者は、図12のフローチャートに示すように、懸賞サイトの情報(URL)、懸賞情報(懸賞の識別子と懸賞のキーワード)を決定し、それらを埋め込んだQRコードを作成する(ステップS121、S122)。その後、懸賞提供者は、端末装置500からお絵かきロジック作成サーバ200に対して、上記QRコードの二値画像データ、およびQRコードのセルサイズとお絵かきロジックのセルサイズとの比率を含んだお絵かきロジック作成要求を送信する(ステップS123)。
【0087】
お絵かきロジック作成サーバ200内の制御手段202は、端末装置500からお絵かきロジック作成要求が送られてくると、それに含まれているQRコードの二値画像データおよび比率をお絵かきロジック作成装置203に入力する。これにより、お絵かきロジック作成装置203は、お絵かきロジックを作成する(ステップS124)。制御手段202は、作成されたお絵かきロジックを要求元の端末装置500へ送信する(ステップS125)。懸賞提供者は、お絵かきロジック作成サーバ200からお絵かきロジックが送られてくると、それをお絵かきロジック配信サーバ300へアップロードする(ステップS126)。
【0088】
ユーザは、携帯情報端末装置100を利用してお絵かきロジック配信サーバ300からお絵かきロジックをダウンロードする(図13のステップS131、S132)。その後、ユーザは、お絵かきロジックを解読し、QRコードを完成させる(ステップS133)。携帯情報端末装置100内の制御手段102は、QRコードが完成すると、それに埋め込まれた懸賞の識別子、懸賞のキーワード、懸賞サーバ400の情報(URL)を取り出す(ステップS134)。そして、URLなどを取り出せなかった場合(ステップS135がNO)は、制御手段102は、お絵かきロジックの解読結果が不正解であったことを示すメッセージを表示部104に表示する(ステップS136)。これに対して、URLなどを取り出せた場合には(ステップS135がYES)、上記URLに従って懸賞サーバ400へ懸賞の識別子、キーワードを含んだ懸賞応募を送信する(ステップS137)。懸賞サーバ400では、懸賞応募に含まれている懸賞の識別子、キーワードが正しいものである場合には、例えば、懸賞応募用画面を要求元へ送信する。
【0089】
本実施の形態では、ユーザが携帯情報端末装置100上でお絵かきロジックの解読を行うようにしたが、紙面あるいは他デバイス上でお絵かきロジックの解読を行っても良い。この場合は携帯情報端末装置100に付属のカメラを使用してQRコードを読み込む。また、QRコードの認識処理と懸賞への応募をパーソナルコンピュータなどの他デバイスで行っても良い。お絵かきロジックをユーザに解読させるときに携帯情報端末装置100で表示する領域は、お絵かきロジックの一部だけでも良い。この場合、非表示とした領域は携帯情報端末100で補完してからQRコードの認識処理を行う。また、QRコードに格納する情報は懸賞サイトの情報でなく、画像や音楽などのダウンロードサイトの情報でも良い。また、QRコードに格納する情報は商品の試供品の提供に関する情報でも良い。また、お絵かきロジックを解読してQRコードを作成した後で、無線ネットワークやインターネット網に接続しなくても良い。この場合はQRコードに格納されたお祝いメッセージ等を携帯情報端末の画面に表示するなどの用途が考えられる。
【0090】
〔第3の実施の形態の効果〕
本実施の形態によれば、ユーザ自身がお絵かきロジック作成装置を購入したりせずとも、QRコードを正解とするお絵かきロジックを取得できるという効果を得ることができる。その理由は、端末装置500から送られてくる形状データ(二値画像データ)によって示されるQRコードを正解とするお絵かきロジックを作成するお絵かきロジック作成サーバを400を備えているからである。
【産業上の利用可能性】
【0091】
QRコードを正解とするお絵かきロジックを作成するという用途に利用すると好適である。
【図面の簡単な説明】
【0092】
【図1】本発明の第1の実施の形態にかかるお絵かきロジック作成装置1の構成例を示すブロック図である。
【図2】お絵かきロジック作成装置1の処理例を示すフローチャートである。
【図3】お絵かきロジック作成装置1の動作を説明するための図である。
【図4】黒セル数格納部177の内容例を示す図である。
【図5】正解が複数存在するお絵かきロジックを説明するための図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態にかかるお絵かきロジック作成装置1aの構成例を示すブロック図である。
【図7】お絵かきロジック作成装置1aの処理例を示す図である。
【図8】複数正解判定手段18の処理例を示すフローチャートである。
【図9】本発明の第3の実施の形態にかかるネットワークシステムを構成例を示すブロック図である。
【図10】お絵かきロジック作成サーバ200の構成例を示すブロック図である。
【図11】携帯情報端末装置100の構成例を示すブロック図である。
【図12】第3の実施の形態の動作を示すフローチャートである。
【図13】第3の実施の形態の動作を示すフローチャートである。
【図14】お絵かきロジックを説明するための図である。
【符号の説明】
【0093】
1、1a…お絵かきロジック作成装置
11…格納手段
12…セルサイズ決定手段
13…区分け手段
14…黒セル数検出手段
15、15a…お絵かきロジック作成手段
16…出力手段
17…記憶装置
171…比率格納部
172…QRコード格納部
173…セルサイズ格納部
174…区分けQRコード格納部
175…行数格納部
176…列数格納部
177…黒セル数格納部
178…お絵かきロジック格納部
179…複数正解防止用黒セル位置格納部
18…複数正解判定手段
2…QRコード入力装置
3…比率入力装置
4…表示装置
5…QRコード
100…携帯情報端末装置
101…無線送受信手段
102…制御手段
103…記憶装置
104…入力部
105…表示部
106…アンテナ
200…お絵かきロジック作成サーバ
201…送受信手段
202…制御手段
203…お絵かきロジック作成装置
300…お絵かきロジック配信サーバ
400…懸賞サーバ
500…端末装置
600…無線基地局
NW1…無線ネットワーク
NW2…インターネット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
QRコードの形状を示す形状データを入力するQRコード入力手段と、
前記QRコード入力手段から入力された前記形状データによって示されるQRコードをセルサイズで区分けし、区分けした各セルが黒セルなのか白セルなのかを示す区分けQRコード情報を生成する区分け手段と、
該区分け手段によって生成された区分けQRコード情報に基づいて、区分けされたQRコードの各行および各列に存在する各黒セル連続部分のセル数を検出する黒セル数検出手段と、
マトリクスの各行および各列の縁部に、前記黒セル数検出手段で検出した対応する行および列のセル数を記すお絵かきロジック作成手段とを備えたことを特徴とするお絵かきロジック作成装置。
【請求項2】
請求項1記載のお絵かきロジック作成装置において、
前記区分け手段で生成された区分QRコード情報に基づいて、正解が複数存在するお絵かきロジックが作成される可能性があるか否かを判定する複数正解判定手段を備え、且つ、
前記お絵かきロジック作成手段が、前記複数正解判定手段によって正解が複数存在するお絵かきロジックが作成される可能性があると判定された場合、正解を前記形状データによって示されるQRコードとするための加工を前記マトリクスに対して施すことを特徴とするお絵かきロジック作成装置。
【請求項3】
請求項1または2記載のお絵かきロジック作成装置において、
前記QRコード入力手段から入力された前記形状データに基づいて、お絵かきロジックのセルサイズを決定するセルサイズ決定手段を備えたことを特徴とするお絵かきロジック作成装置。
【請求項4】
請求項3記載のお絵かきロジック作成装置において、
前記セルサイズ決定手段が、前記お絵かきロジックのセルサイズを、前記QRコードのセルサイズの整数分の1とすることを特徴とするお絵かきロジック作成装置。
【請求項5】
請求項3記載のお絵かきロジック作成装置において、
前記QRコードのセルサイズとお絵かきロジックのセルサイズとの比率を入力する比率入力手段を備え、且つ、
前記セルサイズ決定手段が、前記QRコードのセルサイズと前記比率入力手段から入力された比率とに基づいて、前記お絵かきロジックのセルサイズを決定することを特徴とするお絵かきロジック作成装置。
【請求項6】
請求項2記載のお絵かきロジック作成装置において、
前記複数正解判定手段が、区分けされたQRコードの各セルの中に、そのセルの上下左右のセルが白セルで、且つ斜め4方向の内の何れか1方向のセルのみが黒セルとなっている黒セルが存在する場合、正解が複数存在するお絵かきロジックが作成される可能性があると判定することを特徴とするお絵かきロジック作成装置。
【請求項7】
請求項6記載のお絵かきロジック作成装置において、
前記お絵かきロジック作成手段が、正解を前記形状データによって示されるQRコードとするための加工として、上下左右のセルが白セルで、且つ斜め4方向の内の何れか1方向のセルのみが黒セルとなっている黒セルの内の、前記QRコードが正解として成立することを阻害せずに他の正解の成立を阻害する黒セルに対応する前記マトリクスのセルを予め黒セルにしておくことを特徴とするお絵かきロジック作成装置。
【請求項8】
請求項6記載のお絵かきロジック作成装置において、
前記お絵かきロジック作成手段が、正解を前記形状データによって示されるQRコードとするための加工として、前記マトリクスのセルの内の、前記上下左右のセルが白セルで、且つ斜め4方向の内の何れか1方向のセルのみが黒セルとなっている黒セルの成立を阻止せずに前記形状データによって示されるQRコード以外の正解の成立を阻止するセルを、塗り潰し対象外のセルとすることを特徴とするお絵かきロジック作成装置。
【請求項9】
請求項1乃至8の何れか1項に記載のお絵かきロジック作成装置において、
前記QRコードの形状データが、前記QRコードの二値画像データであることを特徴とするお絵かきロジック作成装置。
【請求項10】
端末装置から送られてくる形状データによって示されるQRコードを正解とするお絵かきロジックを作成するお絵かきロジック作成サーバであって、
前記端末装置から送られてきた前記形状データによって示されるQRコードをセルサイズで区分けし、区分けした各セルが黒セルなのか白セルなのかを示す区分けQRコード情報を生成する区分け手段と、
該区分け手段によって生成された区分けQRコード情報に基づいて、区分けされたQRコードの各行および各列に存在する各黒セル連続部分のセル数を検出する黒セル数検出手段と、
マトリクスの各行および各列の縁部に、前記黒セル数検出手段で検出した対応する行および列のセル数を記すお絵かきロジック作成手段とを備えたことを特徴とするお絵かきロジック作成サーバ。
【請求項11】
請求項10記載のお絵かきロジック作成サーバにおいて、
前記区分け手段で生成された区分QRコード情報に基づいて、正解が複数存在するお絵かきロジックが作成される可能性があるか否かを判定する複数正解判定手段を備え、且つ、
前記お絵かきロジック作成手段が、前記複数正解判定手段によって正解が複数存在するお絵かきロジックが作成される可能性があると判定された場合、正解を前記形状データによって示されるQRコードとするための加工を前記マトリクスに対して施すことを特徴とするお絵かきロジック作成サーバ。
【請求項12】
コンピュータが、形状データによって示されるQRコードをセルサイズで区分けし、区分けした各セルが黒セルなのか白セルなのかを示す区分けQRコード情報を生成する区分けステップと、
前記コンピュータが、区分けステップで生成された区分けQRコード情報に基づいて、区分けされたQRコードの各行および各列に存在する各黒セル連続部分のセル数を検出する黒セル数検出ステップと、
前記コンピュータが、マトリクスの各行および各列の縁部に、前記黒セル数検出ステップで検出した対応する行および列のセル数を記すお絵かきロジック作成ステップとを含むことを特徴とするお絵かきロジック作成方法。
【請求項13】
請求項12記載のお絵かきロジック作成方法において、
前記コンピュータが、前記区分けステップで生成された区分QRコード情報に基づいて、正解が複数存在するお絵かきロジックが作成される可能性があるか否かを判定する複数正解判定ステップを含み、且つ、
前記お絵かきロジック作成ステップでは、前記複数正解判定ステップで正解が複数存在するお絵かきロジックが作成される可能性があると判定された場合、正解を前記形状データによって示されるQRコードとするための加工を前記マトリクスに対して施すことを特徴とするお絵かきロジック作成方法。
【請求項14】
QRコードの形状を示す形状データを入力するQRコード入力装置を備えたコンピュータを、
前記QRコード入力装置から入力された前記形状データによって示されるQRコードをセルサイズで区分けし、区分けした各セルが黒セルなのか白セルなのかを示す区分けQRコード情報を生成する区分け手段、
該区分け手段によって生成された区分けQRコード情報に基づいて、区分けされたQRコードの各行および各列に存在する各黒セル連続部分のセル数を検出する黒セル数検出手段、
マトリクスの各行および各列の縁部に、前記黒セル数検出手段で検出した対応する行および列のセル数を記すお絵かきロジック作成手段として機能させるためのプログラム。
【請求項15】
請求項14記載のプログラムにおいて、
前記コンピュータを、前記区分け手段で生成された区分QRコード情報に基づいて、正解が複数存在するお絵かきロジックが作成される可能性があるか否かを判定する複数正解判定手段として機能させ、且つ、
前記お絵かきロジック作成手段が、前記複数正解判定手段によって正解が複数存在するお絵かきロジックが作成される可能性があると判定された場合、正解を前記形状データによって示されるQRコードとするための加工を前記マトリクスに対して施すことを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2008−188323(P2008−188323A)
【公開日】平成20年8月21日(2008.8.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−27656(P2007−27656)
【出願日】平成19年2月7日(2007.2.7)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】