説明

すべり軸受用複合材

少なくとも1つの支持層(2)および焼結された軸受メタル層(10)を備えたすべり軸受用複合材(1)を説明する。焼結された軸受メタル層(10)は、少なくとも層の一区域で勾配層として形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の前提部に基づくすべり軸受用複合材に関する。
【背景技術】
【0002】
独国特許19963385C1号(特許文献1)には、支持層と、軸受メタル層と、ニッケルから成る第1の中間層と、スズおよびニッケルから成る第2の中間層とを備え、かつ銅およびスズから成るすべり層を備えたすべり軸受用複合材が記載されている。使用する時間が増すにつれ、スズの移動によりすべり層の厚さが減少し、これに伴いスズ−銅粒子が凝集する。さらに同時にニッケル−スズ層の厚さが増し、ニッケル層が減少する。拡散効果は使用条件下ではじめて生じ、軸受メタル層上にある層構造内に特性の勾配をもたらす。
【0003】
米国特許第6,787,100B2号(特許文献2)から、鋼裏金上に多層系を備えたすべり軸受の製造方法が知られている。従来の軸受材料が、例えば実質的に鉛を含まない2層系で置き換えられ、その際、鋼裏金上には、最初に銅ベースの金属粉末から成る第1の層が積層され、この第1の層は圧縮されず、この層上に、別の組成の銅ベースの金属粉末が積層される。両方の層に第1の焼結ステップを実施し、冷却し、圧縮し、その後、第2の焼結ステップを実施する。両方の層の金属粉末は、さらなる成分の添加により、その固有の課題に適合される。したがって第1の焼結層はCu−Sn粉末から、第2の層はCu−Sn−Bi粉末から成ることがあり、その際、第1の層は第2の層より厚く形成されている。この措置が、例えば鉛を含む青銅の代わりとなる。
【0004】
両方の層は、明らかに相互に境界を画しており、場合によっては両方の層の間の界面領域内に薄い移行ゾーンを形成している。粉末の粒子サイズについての記述はない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】独国特許第19963385C1号
【特許文献2】米国特許第6,787,100B2号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の課題は、優れたすべり特性、できるだけ高い熱伝導性、および優れたなじみ性または埋め込み性能を有するすべり軸受用複合材を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この課題は、請求項1に基づくすべり軸受用複合材によって解決される。このすべり軸受用複合材は、焼結された軸受メタル層が、少なくとも層の一区域で勾配層として形成されていることを特徴とする。
【0008】
勾配層とは、層の材料特性が、支持層に対して垂直な方向で連続的に変化する層を意味する。
【0009】
焼結された軸受メタル層内での勾配の形成は、支持する層と機能化された層の間の滑らかな移行を可能にする。支持する層とは、例えば鋼裏金から成ることができる支持層である。
【0010】
機能化された層とは、軸受メタル層上にあるすべり層のことであり、焼結された軸受メタル層に勾配を形成することは、軸受メタル層を、支持層からの間隔が増すにつれて非常に優れた摺動特性を有するように形成できる可能性ももたらし、これにより従来の追加のすべり層をなくすことができる。
【0011】
軸受メタル層全体に対する勾配層の割合が、軸受メタル層の厚さの少なくとも30%であることが好ましい。特に好ましいのは50%であり、特別な一実施形態によれば、軸受メタル層全体が勾配層として形成される。
【0012】
軸受メタル層は、鉛を含まない材料から成ることが好ましい。粉末材料、例えば金属、合金、および/またはセラミック材料を使用することができる。プラスチック材料は使用されない。
【0013】
軸受メタル層は、2つの連続で積層された焼結層から成ることが好ましく、その際、第1の粉末材料による第1の焼結層は支持層上に、および第2の粉末材料による第2の焼結層は第1の焼結層上に積層されており、層の粉末材料は、勾配を形成しながら浸透している。
【0014】
積層される層の数は2〜10層が好ましく、2〜4層が特に好ましい。
【0015】
個々の層の粉末材料がそれぞれ散布され、その際、少なくとも2つの層の粉末材料を相次いで散布して焼結させる。3層以上積層する場合は、続いてさらなる粉末材料を相次いで積層し、その都度、焼結させる。製造工程のこの部分の最後に、積層されたすべての層をまとめて圧縮する。
【0016】
層ごとの最小散布厚は0.05mmであり、出来上がった軸受層の厚さは好ましくは0.2〜3mmである。支持層、例えば鋼裏金の厚さが0.4〜4mmの場合、すべり軸受用複合材の全体厚は0.6〜7mmである。
【0017】
積層された個々の層の粉末材料の侵入は、粒子サイズによって制御されることが好ましい。つまり、例えば小さな粒子はその下にある層の大きな粒子の隙間に入り込むことができる。粒子サイズの形成に応じて、侵入領域の厚さを調整することができる。
【0018】
2層から成る最も単純な例では、例えば粒子の粗い材料、つまり大きな粒子の粉末材料から成る一方の層の上に、粒子の細かい材料、つまり小さな粒子の粉末材料から成る第2の層が散布され、この粒子の細かい材料は第1の層の材料内に完全に収まることができる。
【0019】
隙間への機械的な入り込みだけでなく、焼結工程の際の拡散効果も材料の侵入に寄与する。
【0020】
このようにして、ほぼ均質な軸受メタル層が形成され、この軸受メタル層では、異なる粉末材料から成る積層された層は、製造工程の最後には区別できなくなっている。したがって粉末材料とは、散布される材料を意味する。
【0021】
個々の層の侵入または混合は、完全に行うことができ、または層の一区域を形成しながら部分的にのみ行うことができ、この層の一区域は、重なった層の界面効果で形成される区域よりも大きな厚さを有する。粉末材料の重量分率は、軸受メタル層の全体厚にわたって連続的に変化することができ、その際、一方の粉末材料は0〜100重量%の間であり、したがってこの第1の粉末材料中の他方の粉末材料は100重量%〜0重量%で変化することができる。
【0022】
これは、粉末材料全体に対しても、粉末材料の個々の粉末成分に対しても当てはまる。
【0023】
勾配層を形成することで、支持する層と機能化された層との間、または支持する層の一区域と機能化された層の一区域との間でのできるだけ滑らかな移行を保証することができる。
【0024】
例えば軸受メタル層の支持層への結合を改善するために、軸受メタル層と支持層の間に緩衝層を設けることができ、この緩衝層は、軸受メタル層の最大重量分率を構成する粉末材料から成ることが好ましい。
【0025】
各々の焼結層の粉末材料は、マトリクス材料から成る少なくとも1つの第1の粉末成分を含むことが好ましい。マトリクス材料とは、好ましくは、それぞれ積層された層の粉末材料の少なくとも50重量%を占める材料を意味する。
【0026】
マトリクス材料という概念は、少なくとも1つのさらなる材料との関係において使用されるものではあるが、1つの層の粉末材料がこのマトリクス材料だけから成っていてもよく、つまり粉末材料が100重量%でもよい。
【0027】
各々の焼結層の粉末材料がマトリクス材料だけから成り、このマトリクス材が同じ材料から成り、マトリクス材料の粒径が互いに異なっていることが好ましい。勾配の形成は、専ら第1および第2の層の両方の粉末材料の粒径差によって調整される。
【0028】
第1の粉末成分は、大きな粒径の粒子から、または小さな粒径の粒子から構成されることが好ましい。
【0029】
軸受メタル層内の小さな粒径の分率は、支持材からの間隔が増すにつれて増えることが好ましい。
【0030】
マトリクス材料に関する大きな粒径は、≧50μm〜≦200μmの範囲内の平均粒径を有する範囲を含んでいる。小さな粒径という場合、マトリクス材料の粉末材料に関しては、50μm未満の平均粒径を有する範囲のことである。
【0031】
少なくとも1つの焼結層の粉末材料が、少なくとも1種の添加材料から成る第2の粉末成分を含むことが好ましい。要求プロファイルは、少なくとも1種の第2の粉末成分を添加することで達成され、その際、例えばすべり軸受用複合材の優れた摺動特性を優れた加工性と組み合わせるために、特定の表面特性または界面特性を生み出すこともできる。
【0032】
このすべり軸受用複合材からすべり要素を製造することで、他の方法によって積層しなければならないさらなる層、例えばガルバニ層をなくすことができる。
【0033】
マトリクス材料から構成される、すべての層の第1の粉末成分が同じマトリクス材料から成ることが好ましく、これにより例えば異なる焼結条件での焼結工程中の亀裂形成が阻止される。
【0034】
第1の焼結層の第1の粉末成分および/または第2の焼結層の第1の粉末成分が大きな粒子から成ることが好ましい。
【0035】
さらなる一実施形態によれば、第1の焼結層の第1の粉末成分および/または第2の焼結層の第1の粉末成分は小さな粒子から成る。
【0036】
さらなる一実施形態によれば、第1の焼結層の第2の粉末成分および/または第2の焼結層の第2の粉末成分が大きな粒子から成る。第2の粉末成分の大きな粒子は70〜90μmの平均粒径を有することが好ましい。
【0037】
さらに、第1の焼結層の第2の粉末成分および/または第2の焼結層の第2の粉末成分が小さな粒子から成ることが好ましい。
【0038】
第2の粉末成分の粒子のさらなる類別は、粒子の硬度に関係する。
【0039】
第1の焼結層の第2の粉末成分および/または第2の焼結層の第2の粉末成分が軟質粒子から成ることが好ましい。
【0040】
第1の焼結層の第2の粉末成分および/または第2の焼結層の第2の粉末成分が硬質粒子から成ることも可能である。
【0041】
軟質粒子としては、例えばh−BNまたはCから成る粒子がある。硬質粒子としては、特にc−BN、Al、FeP、MoSi、SiO、金属窒化物、金属酸化物、または金属シリサイドから成る粒子が考慮される。
【0042】
第2の粉末成分の軟質の大きな粒子は6〜8μmの平均粒径を有することが好ましい。
【0043】
第2の粉末成分の硬質の小さな粒子は4〜6μmの範囲内の平均粒径を有することが好ましい。
【0044】
マトリクス材料を構成する第1の粉末成分は、CuNiXSiX、CuSiXNiX、Cu、CuSnX、および/またはCuFeXPXから成ることが好ましい。添字Xは値1〜3を取ることができる。
【0045】
軸受メタル層上に薄い元素層が積層されることが好ましい。この元素層は、元素Cu、Sn、Bi、Ag、Au、Ni、In、Si、またはそれらの合金から成っていてよい。
【0046】
金属層上に元素粉末の薄い層を積層することにより、焼結中に、軸受メタル層内への元素の拡散を引き起こすことができ、例えば銅マトリクスを有する軸受メタル層内へのスズの拡散を引き起こすことができる。これにより、勾配をつけた表面を狙い通りに機能化させることができる。複合材を、対応する要求プロファイルに最適に適合することができる。
【0047】
このすべり軸受用複合材からすべり軸受要素を製造することが好ましい。
【0048】
2層の例に関する様々な組合せの可能性を表1にまとめる。3層以上の場合には、対応する図が当てはまる。
【0049】
【表1】

【0050】
多数の可能性のうち、表2による24種類の組合せが特に好ましい。
【0051】
【表2】

【0052】
第1の例では、第1の層が硬質であり、これは分散硬化によって達成することができる。第2の層は、大きな軟質の添加物質により優れた緩衝性を有する。
【0053】
第2の例では、第1の層が、第1の例の第1の層と一致しており、第2の層は、微粒子状の軟質の添加物質により優れた潤滑特性を有する。
【0054】
第3の例では、第1の層が優れた緩衝性を有し、一方で第2の層は硬質に形成されている。
【0055】
第4の例は、第1および第2の層内にマトリクス材料しか含まれていない。ここではさらなる添加はない。両方の粉末材料の区別は、粒径分布によって行われる。
【0056】
第5の例は、添加なしの第1の層と、第2の硬質の層を有する。
【0057】
例6〜例10は、添加なしの第1の層に関し、第2の層は優れた潤滑特性および/または優れた緩衝特性(例7および例8)を有する。
【0058】
第9の例は、第2の層が非常に優れた潤滑性および高い硬度を有する。
【0059】
例11では、第1の層が優れた緩衝性を特色とし、第2の層は添加がなく、より高いまたはより低い熱伝導性を特色とする。
【0060】
第12の例では、第1の層が同様に優れた緩衝性を有し、その一方で第2の層はより高い硬度を有する。
【0061】
第1の粉末成分で異なる粒径を使用すると、層の間で化学的勾配が生じる。第1の粉末成分が同じ粒径分布の場合は、第2の粉末成分の化学的特性によって勾配を調整することができる。
【0062】
すべての層で、硬質の小さな粒子の添加物質だけを使用することが好ましい。
【0063】
大きな硬質の添加粒子の使用も可能ではあるが、それによりマトリクス材料が過度に弱められる恐れがあるので一般的に有用ではない。
【0064】
大きな軟質の添加粒子を使用すると、すべり軸受用複合材全体の緩衝作用が改善される。
【0065】
下側の層内で小さな軟質の添加粒子を使用するのは有意義ではない。なぜなら下側の層内では固体潤滑剤の効果を発揮できないからである。
【0066】
以下に本発明の例示的な実施形態を図に基づいてさらに詳しく説明する。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】第1の実施形態に基づくすべり軸受用複合材の概略断面図である。
【図2】第2の実施形態に基づくすべり軸受用複合材の断面図である。
【図3】第3の実施形態に基づくすべり軸受用複合材の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0068】
図1にはすべり軸受用複合材1が示されており、このすべり軸受用複合材1は鋼裏金2を備えており、この鋼裏金上に、全体的に勾配層として形成されている軸受メタル層10が積層されている。この軸受メタル層10は、3つの個々の焼結層12、14、および16から構成されている。個々の層は、製造工程の最後には区別できなくなっているので、層の間の分割線は破線でのみ描き込まれている。
【0069】
図2にはさらなる一実施形態が示されており、この場合、軸受メタル層10は、2つの層12および14だけから成り、軸受メタル層10と支持材2の間に緩衝層4が配置されている。軸受メタル層10のマトリクス材料が例えばCuSnNiから成り、第2の粉末成分として固体潤滑剤を含んでいる場合、緩衝層4は、鋼裏金2への結合をより良くするために、マトリクス材料CuSnNiから形成されることが好ましい。
【0070】
図3にはさらなる一実施形態が示されており、この実施形態でも、軸受メタル層10を製造するために2つの層が使用された。上側の第2の層の表面上に元素層6が積層されており、この元素層6は、焼結工程中に、層14の上側部分に入り込むことができる。これにより上側の層内ではこの元素のさらなる勾配が形成され、層12と層14も、粉末成分が異なるので勾配を有している。
【符号の説明】
【0071】
1 すべり軸受用複合材
2 支持層
4 緩衝層
6 元素層
10 軸受メタル層
12 第1の焼結層
14 第2の焼結層
16 第3の焼結層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの支持層(2)と、焼結された軸受メタル層(10)とを備えるすべり軸受用複合材において、前記焼結された軸受メタル層(10)が、少なくとも層の一区域で勾配層として形成されていることを特徴とするすべり軸受用複合材。
【請求項2】
前記勾配層の割合が、前記軸受メタル層(10)の厚さの少なくとも30%であることを特徴とする請求項1に記載のすべり軸受用複合材。
【請求項3】
前記勾配層の割合が、前記軸受メタル層(10)の厚さの少なくとも50%であることを特徴とする請求項1または2に記載のすべり軸受用複合材。
【請求項4】
前記軸受メタル層(10)が、全体を勾配層として形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載のすべり軸受用複合材。
【請求項5】
前記軸受メタル層(10)が、鉛を含まない材料から成ることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載のすべり軸受用複合材。
【請求項6】
前記軸受メタル層(10)が、少なくとも2つの連続で積層された焼結層(12、14、16)から成り、第1の粉末材料による第1の焼結層が支持層(2)上に積層され、第2の粉末材料による第2の焼結層が第1の支持層(2)上に積層されていること、および
層の粉末材料が、勾配を形成しながら浸透していることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載のすべり軸受用複合材。
【請求項7】
各焼結層の粉末材料が、マトリクス材料から成る少なくとも1つの第1の粉末成分を含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載のすべり軸受用複合材。
【請求項8】
各焼結層の粉末材料がマトリクス材料だけから成ること、
前記マトリクス材料が同じ材料から成ること、および
前記マトリクス材料の粒径が互いに異なることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載のすべり軸受用複合材。
【請求項9】
前記第1の粉末成分が、大きな粒径または小さな粒径の粒子から成ることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一つに記載のすべり軸受用複合材。
【請求項10】
前記軸受メタル層(10)内の小さな粒径の分率が、支持層(2)からの間隔が増すにつれて増えることを特徴とする請求項9に記載のすべり軸受用複合材。
【請求項11】
前記大きな粒径が、≧50μm〜≦200μmの平均粒径を有する範囲を含むことを特徴とする請求項9または10に記載のすべり軸受用複合材。
【請求項12】
前記小さな粒径が、<50μmの平均粒径を有する範囲を含むことを特徴とする請求項9〜11のいずれか一つに記載のすべり軸受用複合材。
【請求項13】
少なくとも1つの焼結層の粉末材料が、少なくとも1種の添加材料から成る少なくとも1種の第2の粉末成分を含むことを特徴とする請求項1〜7または11または12のいずれか一つに記載のすべり軸受用複合材。
【請求項14】
前記第1の焼結層(12)の第1の粉末成分および/または前記第2の焼結層(14)の第1の粉末成分が大きな粒子から成ることを特徴とする請求項13に記載のすべり軸受用複合材。
【請求項15】
前記第1の焼結層(12)の第1の粉末成分および/または前記第2の焼結層(14)の第1の粉末成分が小さな粒子から成ることを特徴とする請求項13に記載のすべり軸受用複合材。
【請求項16】
前記第1の焼結層(12)の第2の粉末成分および/または前記第2の焼結層(14)の第2の粉末成分が大きな粒子から成ることを特徴とする請求項13〜15のいずれか一つに記載のすべり軸受用複合材。
【請求項17】
前記第2の粉末成分の大きな粒子が70〜90μmの平均粒径を有することを特徴とする請求項13〜16のいずれか一つに記載のすべり軸受用複合材。
【請求項18】
前記第1の焼結層(12)の第2の粉末成分および/または前記第2の焼結層(14)の第2の粉末成分が小さな粒子から成ることを特徴とする請求項13〜17のいずれか一つに記載のすべり軸受用複合材。
【請求項19】
前記第1の焼結層(12)の第2の粉末成分および/または前記第2の焼結層(14)の第2の粉末成分が軟質粒子から成ることを特徴とする請求項13〜18のいずれか一つに記載のすべり軸受用複合材。
【請求項20】
前記第1の焼結層(12)の第2の粉末成分および/または前記第2の焼結層(14)の第2の粉末成分が硬質粒子から成ることを特徴とする請求項13〜19のいずれか一つに記載のすべり軸受用複合材。
【請求項21】
前記第2の粉末成分の軟質の大きな粒子が6〜8μmの平均粒径を有することを特徴とする請求項19〜20のいずれか一つに記載のすべり軸受用複合材。
【請求項22】
前記第2の粉末成分の硬質の小さな粒子が4〜6μmの平均粒径を有することを特徴とする請求項19または20のいずれか一つに記載のすべり軸受用複合材。
【請求項23】
軟質の粒子が、h−BNまたはCから成ることを特徴とする請求項1〜22のいずれか一つに記載のすべり軸受用複合材。
【請求項24】
前記硬質の粒子が、c−BN、Al、FeP、MoSi、SiO、金属窒化物、金属酸化物、または金属シリサイドから成ることを特徴とする請求項1〜23のいずれか一つに記載のすべり軸受用複合材。
【請求項25】
前記第1の粉末成分が、CuNiXSiX、CuSiXNiX、Cu、CuSnX、および/またはCuFeXPXから成り、Xは値1〜3を取ることができることを特徴とする請求項1〜24のいずれか一つに記載のすべり軸受用複合材。
【請求項26】
前記軸受メタル層(10)上に薄い元素層(6)が積層されていることを特徴とする請求項1〜25のいずれか一つに記載のすべり軸受用複合材。
【請求項27】
前記元素層(6)が、元素Cu、Sn、Bi、Ag、Au、Ni、In、Si、またはそれらの合金から成ることを特徴とする請求項26に記載のすべり軸受用複合材。
【請求項28】
請求項1によるすべり軸受用複合材から成るすべり軸受要素。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2012−522134(P2012−522134A)
【公表日】平成24年9月20日(2012.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−502544(P2012−502544)
【出願日】平成22年3月10日(2010.3.10)
【国際出願番号】PCT/EP2010/053035
【国際公開番号】WO2010/112309
【国際公開日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【出願人】(501014452)フエデラル―モーグル・ウイースバーデン・ゲゼルシヤフト・ミト・ベシユレンクテル・ハフツング (21)
【Fターム(参考)】