説明

アクティブ制御テンショナ

少なくとも1つの従動スプロケットと、少なくとも1つの駆動スプロケットと、チェーンと、チェーンに張力をかけるためのテンショナとを含むエンジン用のテンショナシステム。テンショナの減衰は流体がテンショナから出ることを可能にするバルブによってアクティブに制御される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、「アクティブ制御テンショナ(ACTIVE CONTROL TENSIONER)」という名称で2009年9月15日に出願された米国仮特許出願第61/242,410号明細書に開示された1つ又はそれ以上の発明を主張する。米国特許法第119条(e)項下の利益が本願により主張され、上記出願は参照により本願に援用される。
【0002】
本発明はテンショナの分野に関する。特に本発明はアクティブに制御されるテンショナに関する。
【背景技術】
【0003】
先行技術のテンショナはチェーンストランドの張力に基づきチェーンに受動的に張力をかけるためアクティブに制御されない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
エンジン用のテンショナシステムは、少なくとも1つの従動スプロケットと、少なくとも1つの駆動スプロケットと、チェーンと、チェーンに張力をかけるためのテンショナとを含む。テンショナの減衰は、テンショナから流体が出ることを可能にするバルブによってアクティブに制御される。
【0005】
バルブは、テンショナハウジング又は本体内に配置されるか又は代替方法としてテンショナから離れて配置されてもよい。
【0006】
テンショナはリニアテンショナ又はロータリテンショナであってもよい。テンショナはラックを有してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】第1の実施形態のチェーンを備えたアクティブに制御されるロータリテンショナの概略図を示す。
【図2】第1の位置の方へ移動する第1の実施形態のアクティブに制御されるロータリテンショナの概略図を示す。
【図3】第2の位置の方へ移動する第1の実施形態のアクティブに制御されるロータリテンショナの概略図を示す。
【図4】第3の位置の方へ移動する第1の実施形態のアクティブに制御されるロータリテンショナの概略図を示す。
【図5】第1の位置の方へ移動する第2の実施形態の本体内にバルブを備えたアクティブに制御されるリニアテンショナの概略図を示す。
【図6】第2の位置の方へ移動する第2の実施形態の本体内にバルブを備えたアクティブに制御されるリニアテンショナの概略図を示す。
【図7】第3の位置の方へ移動する第2の実施形態の本体内にバルブを備えたアクティブに制御されるリニアテンショナの概略図を示す。
【図8】第3の実施形態の本体内にバルブを備えたアクティブに制御されるリニアテンショナの概略図を示す。
【図9】第4の実施形態の本体内にバルブを備えたアクティブに制御されるリニアテンショナの概略図を示す。
【図10】第1の位置の方へ移動する第5の実施形態の本体内にバルブを備えたアクティブに制御されるリニアテンショナの概略図を示す。
【図11】第2の位置の方へ移動する第5の実施形態の本体内にバルブを備えたアクティブに制御されるリニアテンショナの概略図を示す。
【図12】第3の位置の方へ移動する第5の実施形態の本体内にバルブを備えたアクティブに制御されるリニアテンショナの概略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1〜図4は、第1の実施形態におけるアクティブに制御されるテンショナ8を示す。アクティブに制御されるテンショナは、テンショナの減衰特性を変えるために流体制限を変化させるテンショナであるアクティブ制御テンショナである。ロータリテンショナ8は、図1に示すようにエンジンのタイミングシステムにおいて駆動スプロケット4と、少なくとも1つの従動スプロケット2、3と、動力伝達チェーン5又はベルトとを備えて使用されてもよい。ロータリテンショナ8はロータリテンショナの減衰のアクティブ制御用のバルブ28に連結される。示される例において、ブレードシュー6、7は、動力伝達チェーン5のいずれのストランド上にもある。
【0009】
ロータリテンショナ8はチェーン5の2つのストランド間の従動スプロケット間に延びる中心線Cに対してほぼ中心が置かれる。ロータリテンショナ8はブレードシュー6、7に連結される。
【0010】
駆動スプロケット4と、従動スプロケット2、3と、ブレードシュー6、7と、トランスミッションチェーン5の代わりの構成及びスプロケット2、3、4と、ブレードシュー6、7と、チェーン5とに対するロータリテンショナ8の配置及びロータリテンショナ8がブレードシュー6、7にどう取り付けられうるかは図1に示される構成又は手段に限定されない。
【0011】
ロータリテンショナのテンショナハウジング10内に固設されるのは中心枢軸点を中心として回転可能なベーン11、12、13、14を備えた回転体9である。一実施形態において、テンショナハウジング10は、ベーン11を受容する少なくとも1つのチャンバ15を画定する。少なくとも1つのチャンバは、油圧ライン22を介してオイルポンプ20と、及び油圧ライン26を介してバルブ28と流体連通する。回転体を油圧ライン22への流体が制限される位置に付勢するためのねじりばね(図示せず)がテンショナハウジング10と回転体9間にあってもよい。
【0012】
別の実施形態において、テンショナハウジング10は2つのタイプのチャンバ15、16を画定する。計4つのチャンバの構成が図に示されるが、当業者は任意の数のチャンバを使用することも可能であろう。第1の組のチャンバ15はベーン11及び12を受容する。第2の組のチャンバ16はベーン13及び14を受容する。ベーン11及び12を備えた第1の組のチャンバ15は油圧ライン22、24を介してオイルポンプ20に及び油圧ライン22、26を介してバルブ28にそれぞれ流体連通する。あらゆる空気、蒸気又はオイルの漏れを逃がすことを可能にするための大気への流路17がチャンバ15内にあり、ロータリテンショナがロックアップすることを防止する。流路17は通常オイルを排出しない。第2の組のチャンバ16において、ベーン13、14はばね19によって作動される。代替方法として、図2〜図4に示すような第2の組のチャンバ16内のばね19の代わりにテンショナハウジング10と回転体9間に回転体を付勢するためのねじりばね(図示せず)があってもよい。チャンバ16はチャンバ16に入りうるあらゆる空気又はオイルを出すことを可能にするために流路18を通じて大気に開放されている。
【0013】
油圧ライン26内には、オイルポンプシステムの圧力よりも大きい、ボールが弁座から持ち上がる圧力である、好ましくは「逃し」圧力を有し、オイルポンプ20の漏れがオイルリザーバ44に直接流れることを許さない圧力リリーフバルブ25がある。圧力リリーフバルブ21も好ましくはオイルポンプ20とチャンバ15間の油圧ライン24内にあり、オイルポンプ20内に戻る逆流が全く発生しないようにする。
【0014】
ロータリテンショナ8と流体連通するバルブ28はスプール37を摺動可能に受容するための穴33を備えたバルブハウジング32を含む。スプールは、バルブハウジング32内にぴったりと嵌合し、かつ、2つのライン38、39が使用されることが好ましいが、少なくとも1つのラインへのエンジンオイルの流れを選択的に遮断することが可能な少なくとも2つの円筒状のランド37a、37bを有する。油圧ラインは好ましくは流量制限器を有する。2つの油圧ラインが示されるが、ライン毎に複数の流量制限器はもとより1つの油圧ラインのみ又は複数の油圧ラインが使用されてもよい。バルブ28はロータリテンショナ8から離れて配置されてもよく、又は代替方法としてロータリテンショナ8の回転体9内に存在してもよい。
【0015】
バルブハウジング内のスプール37の位置は2つの対照的な相反する力のセットに左右される。ばね34はランド37bの端部に作用し、スプール37を図2〜図4に示される向きで左に弾性的に付勢する。第2のばね35はランド37aに作用し、スプール37を図2〜図4に示される向きで右へ弾性的に付勢する。ランド37aはアクチュエータ29に対する逆流を防ぐために十分に大きな直径を有することが好ましい。スプール延長部36がスプールランド37aの端部にあり、アクチュエータ29と接触している。
【0016】
好ましくは可変力ソレノイドであるアクチュエータ29からの力はスプールランド37aの端部に作用し、電子式エンジン制御ユニット(ECU)41からの制御信号に応答して、好ましくはパルス幅変調型(PWM)である、コントローラ42からの圧力制御信号によって制御される。ECU41はデータと共に入力信号を既存のエンジンセンサ40から受信する。入力信号は種々のエンジン制御パラメータに基づいてもよく、好ましくは油温、油圧、クーラント温度、位相器の角度、スロットル位置、駆動モード/駆動ギヤ、周囲温度、システム上の時間数、エンジン毎分回転数(RPM)及び/又は他のエンジンパラメータを含むが、それに限定されない。ECU41内には、好ましくは特定のエンジンモデルに必要とされる機能に基づき事前較正されたマトリックスを含むテンショナのマップ46があることが好ましい。テンショナのマップ46及び入力信号に基づき、ECU41はコントローラ42に信号を送信しバルブ28の位置を調整する。
【0017】
図2を参照すると、スプールランド37aにかかるアクチュエータ29の力が増加すると、スプール37は、スプールランド37aにかかるアクチュエータ29及びばね35の力がスプール37の反対側にかかるばね34の力に等しいか又は平衡するまでアクチュエータ29及びばね35の力によって特定の位置の方へかなり右に付勢される。油圧ライン26内の圧力が圧力リリーフバルブ25の逃し圧力に打ち勝つほど十分に大きいと仮定すると、スプールがこの第1の位置にある場合、第2のランド37bはオイルリザーバ44へのライン38、39を遮断せず、オイルがチャンバ15から流れ、バルブ28を通って流れ、ライン38、39の少なくとも1つを出てオイルリザーバ44又はサンプに到達することを可能にする。
【0018】
ロータリテンショナ8の減衰の量はオイルリザーバ44又はサンプ及びチャンバ15に開放されるライン38、39の数に依存し、バルブ28とオイルリザーバ44又はサンプ間において1つより多いライン38、39がオイルリザーバ44又はサンプへの排出を可能とされると次第に緩やかになってもよい。チャンバ15を出る流体によって、ロータリテンショナ8によるチェーン5の減衰はより緩やかになり、その極限においてはチャンバ15から出る流体の流れを完全に制限するか又はチャンバ15から出る流体の流れに対する抵抗量が事実上ないかのいずれかとなる。
【0019】
テンショナの実際的な範囲内では、テンショナの漏れが増すほどテンショナの緩みが増し、ポンピングのために失われるエネルギがより多くなり、より効力の高い減衰が生じる。テンショナの漏れが減るほどテンショナの緩みは減り、ポンピングのために失われるエネルギはより少なくなり、より効力の少ない減衰が生じる。
【0020】
ライン38、39を通ってオイルリザーバ44に出る流体により、ベーン13、14にかかるばね力に加え、チャンバ15からのオイル流量の変化によるチャンバ15内の油圧の低下が、ブレードシュー6及び7を介してチェーンから加えられるトルクに反応してチェーン5の動きを減衰する。
【0021】
図3を参照すると、スプールランド37aにかかるアクチュエータ29の力の低下がある場合、スプールランド37bにかかるばね34の力はスプール37にかかるアクチュエータ29の力及びばね35の力に打ち勝ち、スプール37をかなり左まで付勢する。第2の位置ではスプールランド37bがバルブへのライン38、39を遮断するため流体はライン38、39を通って出ない。
【0022】
チャンバ15からの流体の流れが制限されるため、ブレードシュー6、7にかかるチェーンの力が低いチェーン張力の状態にあると、テンショナ8は供給圧力及びばね力下で回転することが可能となる。チェーン張力が増すにつれてチャンバ15からの流出は制限される。高張力と低張力間のチェーン張力のサイクリングの結果、テンショナ本体は所定の位置に段階的に動かすことができる(ポンプアップ)。
【0023】
図4は、スプールランド37bにかかるばね34の力がスプール37にかかるアクチュエータ29の力に等しい第3の位置にあるスプール37を示す。この位置において、スプールランド37bは好ましくは少なくとも1つの油圧ライン39を遮断し、少なくとも1つの他の油圧ライン38はチャンバ15とオイルリザーバ44間で開放される。この位置において、チェーンは部分的に減衰される。スプールバルブはスプールバルブの両端部にかかる力が等しいか又は平衡する場合、多くの位置で停止してもよいことに留意されたい。
【0024】
上の実施形態において、アクチュエータ29は代替方法としてオン/オフソレノイド、プッシュ/プルソレノイド、オープンフレーム又はクローズドフレーム、パルス幅変調ソレノイド、可変力駆動式ソレノイド(variable force actuated solenoid)、DCサーボモータ、サーボモータ、ステッピングモータ又は他のいかなる機械式、電気式、空気式、油圧式、真空アクチュエータ又はそのあらゆる組み合わせであってもよい。
【0025】
4つのチャンバが示されるが、多数のチャンバが使用されてもよい。バルブとオイルリザーバ又はサンプ間には2つのラインが示されるが、1つのライン又は更なるラインがあってもよく、かつ本発明の範囲内であってもよい。
【0026】
代替方法として、ライン38及び39はオイルリザーバ44と直接流体連通せずにライン24と直接流体連通してもよい。
【0027】
別の実施形態において、圧力リリーフバルブがライン26内になくてもよい。
【0028】
別の実施形態において、バルブ28はテンショナ本体9又はテンショナハウジング10内に配置されてもよい。
【0029】
必要に応じてシステムのテンショニングの必要を満たし、かつテンショナ8の減衰をアクティブに制御する又は変化させるために、アクチュエータ29によって可変的に制御される、多重位置を有するバルブ28を使用することにより、テンショナ8の減衰を、より緩やかになるか(より多い漏れ及びより大きな減衰)又はより緩やかでないか(より少ない漏れ及びより効力の少ない減衰)又はその間のどこかで変えてもよい。
【0030】
図5から図7は、テンショナ本体61内にバルブ77を備えたアクティブに制御されるリニアテンショナ60の概略図を示す。テンショナ本体61は開口した端部80a及び第2の端部80bを有する穴80を含む。中空のピストン62が穴80内に摺動可能に受容される。一実施形態において、中空のピストン62はピストン62の上部に貫通して存在する通気孔63を有する。ピストン62は少なくとも1つの従動スプロケット及び少なくとも1つの駆動スプロケット(図示せず)を含むエンジン用のテンショナシステム内のベルト又はチェーンに隣接するアーム、ブレードシュー又はガイドに接触する。
【0031】
圧力チャンバ82がピストン62とテンショナ本体61の穴80間に形成される。圧力チャンバ82の内部にはピストンバイアスばね65があり、穴80の第2の端部80bには逆止め弁アセンブリ67がある。穴80の第2の端部80bには穴80の第2の端部80bとオイルリザーバ78間の吸込管路68を通じてオイルポンプ79及びオイルリザーバ78からオイルが供給される。逆止め弁アセンブリ67は圧力チャンバ82からテンショナリザーバ78内に戻る流体の逆流を防ぐ。
【0032】
テンショナ本体61内にはライン74を通じて圧力チャンバ82と流体連通するアクチュエータ69によって制御されるバルブ77がある。圧力リリーフバルブ83が好ましくはライン74内にあり、流体がオイルポンプ79からオイルリザーバ73に直接流れることを防ぐ。スプール71がテンショナ本体61の穴64内に摺動可能に受容される。スプールは、テンショナハウジング61の穴64内にぴったりと嵌合し、エンジンオイルの流れを、少なくとも2つの油圧ライン72、75があることが好ましいが、少なくとも1つの油圧ラインに選択的に遮断することが可能な少なくとも2つの円筒状のランド71a、71bを有する。油圧ライン72、75は流量が制限されることが好ましい。2つの油圧ラインのみが示されるが、ライン毎に多数の流量制限器はもとより1つの油圧ライン又は複数の油圧ラインが使用されてもよい。別の実施形態において、バルブ77はテンショナ60のテンショナ本体61から離れて配置されてもよい。
【0033】
テンショナ本体61内のスプール71の位置は2つの対照的な相反する力のセットに左右される。ばね66はランド71aの端部に作用し、図5〜図7に示される向きで右へスプール71を弾性的に付勢する。第2のばね70はスプールランド71bに作用し、図5〜図7に示される向きで左にスプール71を弾性的に付勢するアクチュエータ69に作用する。アクチュエータ69はスプールランド71bに接触する。ランド71bは延在してライン72及び75を遮断しアクチュエータ69に対する逆流を防いでもよい。更なる流路がアクチュエータ69に隣接するハウジング61内又はスプール71とアクチュエータ69間の穴64内に配置されてもよい。代替方法として、アクチュエータ69に加えて別個の取付け台に取り付けられたばねがスプールランド71bに作用してもよい。
【0034】
図5を参照すると、アクチュエータ69及びばね70からスプール71にかかる力が減少し、かつばね66の力よりも小さいと、スプール71は、スプールランド71bにかかるアクチュエータ69の力がスプールランド71aにかかるばね66の力に等しいか又は平衡するまでばね66の力によって第1の位置の方へかなり右に付勢される。スプール71がこの第1の位置にある場合、油圧ライン72、75は遮断されず、オイルが圧力チャンバ82から流れ、ライン72、75の少なくとも1つを出てオイルリザーバ73に到達するか又はリザーバ78に戻ることを可能にする。代替方法として、システムは油圧ライン72、75を遮断する方にばねで付勢されうる。
【0035】
リニアテンショナ60の減衰の量はオイルリザーバ73及び圧力チャンバ82に開放されるライン72、75の数に依存し、1つより多いライン72、75がバルブ77とオイルリザーバ73間においてオイルリザーバ73への排出を可能とされると次第に緩やかになってもよい。圧力チャンバ82を出る流体によって、リニアテンショナ60によるチェーンの減衰はより緩やかになり、その極限においては圧力チャンバから出る流体の流れを完全に制限するか又は圧力チャンバから出る流体の流れに対する抵抗量が事実上ないかのいずれかとなる。
【0036】
テンショナの実際的な範囲内では、テンショナの漏れが増すほどテンショナの緩みが増し、ポンピングのために失われるエネルギがより多くなり、より効力の高い減衰が生じる。テンショナの漏れが減るほどテンショナの緩みは減り、ポンピングのために失われるエネルギがより少なくなり、より効力の低い減衰が生じる。
【0037】
ライン72、75を通ってオイルリザーバ73に出る流体によって、ピストン62にかかるばね力に加え、圧力チャンバ82からのオイル流量の変化による圧力チャンバ82内の油圧の低下が、ピストン62及びアーム及び/又はガイドを介してチェーンから直接的又は間接的に加えられる荷重に反応してチェーン5の動きを減衰する。
【0038】
図6を参照すると、アクチュエータ69及びばね70からスプール71にかかる力が増加し、かつばね66の力よりも大きいと、スプール71は、スプールランド71bにかかるアクチュエータ69の力がスプールランド71aにかかるばね66の力に等しいか又は平衡するまでアクチュエータ69及びばね70の力によって第2の位置の方へかなり左に付勢される。スプール71がこの第2の位置にある場合、第2のランド71bはオイルリザーバ73へのライン72、75を遮断する。更なる流路がアクチュエータ69に隣接するハウジング61内又はスプール71とアクチュエータ69間の穴64内に配置されてもよい。代替方法として、アクチュエータ69に加えて別個の取付け台に取り付けられたばねがスプールランド71bに作用してもよい。
【0039】
圧力チャンバ82から流れる流体が制限されることによって、非常に限られた量のオイルのみが漏れることを可能とするため、リニアテンショナはその最小の減衰状態にある。テンショナの緊張は中空のピストン62を付勢してテンショナ本体61から出すテンショナバイアスばね65のばね定数に基づく。テンショナの減衰は、エンジンパラメータに基づきバルブ77及びソレノイド69によって制御される、圧力チャンバ82から出るオイルの許容流体流量に基づく。エンジンパラメータは、油温、油圧、クーラント温度、位相器の角度、スロットル位置、駆動モード/駆動ギヤ、周囲温度、アクティブなシリンダの数、システム上の時間数、エンジン毎分回転数(RPM)及び/又は他のあらゆるエンジンパラメータを含んでもよいが、それに限定されない。
【0040】
図7は、スプールランド71aにかかるばね66の力がスプール71にかかるばね70及びアクチュエータ69の力に等しい第3の位置にあるスプール71を示す。この位置において、スプールランド71bは好ましくは少なくとも1つの油圧ライン75を遮断し、少なくとも1つの他の油圧ライン72は圧力チャンバ82とオイルリザーバ73間で開放される。この位置においてチェーンは部分的に減衰される。
【0041】
上の実施形態において、アクチュエータ69は代替方法としてパルス幅変調ソレノイド、可変力駆動式ソレノイド、オン/オフソレノイド、プッシュ/プルソレノイド、オープンフレーム又はクローズドフレーム、DCサーボモータ、ステッピングモータ又は他のあらゆる機械式、電気式、空気式、油圧式又は真空アクチュエータ又はそのあらゆる組み合わせであってもよい。
【0042】
バルブはテンショナ本体61内にあるものとして示されるが、バルブ77は代替方法としてテンショナ本体61から離れて配置されてもよいと当業者には理解される。
【0043】
一実施形態において、可変力ソレノイドであってもよいアクチュエータ69からの力は、スプールランド71bの端部に作用し、かつ電子式エンジン制御ユニット(ECU)からの制御信号に応答して、好ましくはパルス幅変調型(PWM)である、コントローラ(図示せず)からの圧力制御信号によって制御される。ECUは既存のエンジンセンサからデータと共に入力信号を受信する。入力信号は種々のエンジン制御パラメータに基づいてもよく、好ましくは油温、油圧、クーラント温度、位相器の角度、スロットル位置、駆動モード/駆動ギヤ、周囲温度、システム上の時間数、エンジン毎分回転数(RPM)及び/又は他のエンジンパラメータを含むが、それに限定されない。ECU内には、好ましくは特定のエンジンモデルに必要とされる機能に基づき事前較正されたマトリックスを含むテンショナのマップがあることが好ましい。テンショナのマップ及び入力信号に基づき、ECUはコントローラに信号を送信しバルブ77の位置を調整する。
【0044】
図8は、テンショナ本体61内にバルブ77の代わりに三方バルブ87を備えた、図5〜図7に示されるテンショナに類似するアクティブに制御されるリニアテンショナ60の概略図を示す。テンショナ本体61は開口した端部80a及び第2の端部80bを有する穴80を含む。中空のピストン62が穴80内に摺動可能に受容される。ピストン62は、少なくとも1つの従動スプロケット及び少なくとも1つの駆動スプロケット(図示せず)を含むエンジン用のテンショナシステム内のベルト又はチェーンに隣接するアーム、ブレードシュー又はガイドに接触する。一実施形態において、中空のピストン62はピストン62の上部に貫通して存在する通気孔63を有する。
【0045】
圧力チャンバ82がピストン62とテンショナ本体61の穴80間に形成される。圧力チャンバ82の内部にはピストンバイアスばね65があり、穴80の第2の端部80bには逆止め弁アセンブリ67がある。穴80の第2の端部80bには穴80の第2の端部80bとオイルリザーバ78間の吸込管路68を通じてオイルポンプ79及びオイルリザーバ78からオイルが供給される。逆止め弁アセンブリ67は圧力チャンバ82からテンショナリザーバ78内に戻る流体の逆流を防ぐ。
【0046】
三方バルブ87はテンショナ本体61の穴64内に摺動可能に受容されるスプール88を有する。スプール88は、テンショナハウジング61の穴64内にぴったりと嵌合し、2つの油圧ライン72、75があり、かつ流量が制限されることが好ましいが、エンジンオイルの流れを少なくとも1つの油圧ラインに選択的に遮断することが可能な少なくとも3つの円筒状のランド88a、88b、88cを有する。2つの油圧ラインのみが示されるが、ライン毎に複数の流量制限器はもとより1つの油圧ライン又は複数の油圧ラインが使用されてもよい。別の実施形態において、バルブ87はテンショナ60のテンショナ本体61から離れて配置されてもよい。別の代替実施形態において、油圧ライン72、75はオイルリザーバ78と流体連通してもよい。代替方法として、システムは油圧ライン72、75を遮断する方にばねで付勢されうる。
【0047】
テンショナ本体61内のスプール88の位置は2つの対照的な相反する力のセットに左右される。ばね66はランド88aの端部に作用し、図8に示される向きでスプール88を右へ弾性的に付勢する。第2のばね70は、スプールランド88cに作用し、スプール88を図8に示される向きで左へ弾性的に付勢するアクチュエータ69に作用する。アクチュエータ69はスプールランド88cに接触する。ランド88cは延在してライン72及び75を遮断しアクチュエータ69に対する逆流を防いでもよい。更なる流量制限器がアクチュエータ69に隣接するハウジング61内に又はスプール88とアクチュエータ69間の穴64内に配置されてもよい。代替方法として、アクチュエータ69に加えて別個の取付け台に取り付けられたばねがスプールランド88cに作用してもよい。
【0048】
バルブ87の位置及びテンショナ本体61の穴80とピストン62間に形成される圧力チャンバ82内の流体の圧力により、流体は圧力チャンバ82を出て油圧ライン74を通ってバルブ87に到達し少なくとも1つの油圧ライン72、75を通ってオイルリザーバ73に導かれるか又はリザーバ78に戻る。バルブ87はアクチュエータ69によって作動される。
【0049】
アクチュエータ69はテンショナ本体61内の三方バルブ87を移動させ、流体が圧力チャンバ82から除去されることを可能とし、テンショナの減衰がより緩やかになるようアクティブに調節するか、又は圧力チャンバ82内の流体の圧力が様々な度合いで蓄積することを可能にする。
【0050】
バルブ87のスプールの端部にかかるアクチュエータ69の力がスプールの反対端にかかる力よりも大きく、スプールが、スプールランド88cにかかるアクチュエータ69の力がスプールランド88aにかかるばね66の力に等しいか又は平衡するまで移動し、バルブ87とオイルリザーバ73間の少なくとも1つのライン72、75が開放される場合、流体が圧力チャンバ82から流れ出てリニアテンショナの減衰がより緩やかになる。流れが1つのライン72から第2のライン75に方向を変える(又はその逆)と、リニアテンショナの減衰は次第に緩やかになってもよい。加えて、バルブ87のスプールランド88cにかかるアクチュエータ69の力がスプールランド88aにかかるばね66の力よりも小さいか又はスプールランド88aにかかるばね66の力よりも大きい場合、ライン72、75の少なくとも1つはリザーバ73及び/又は代替方法としてオイルリザーバ78に開放される。
【0051】
バルブ87のスプールランド88cにかかるアクチュエータ69の力がスプール88aにかかるばね66の力に等しい場合、スプールランド88bは好ましくはライン74を遮断し、流体がライン72、75を通ってリザーバ73に出ること又はリザーバ78に戻ることを防ぐ。スプールランド88bによってライン72、75を遮断することにより非常に限られた量のオイルのみ漏れることが可能となるため、リニアテンショナの減衰はその最小となる。テンショナの緊張はテンショナ本体61から出る中空のピストン62を付勢するテンショナバイアスばね65のばね定数に基づく。テンショナの減衰は、エンジンパラメータに基づきバルブ87及びアクチュエータ69によって制御される、圧力チャンバ82から出るオイルの許容流体流量に基づく。エンジンパラメータは、油温、油圧、クーラント温度、位相器の角度、スロットル位置、駆動モード/駆動ギヤ、周囲温度、アクティブなシリンダの数、システム上の時間数、エンジン毎分回転数(RPM)及び/又はその他のあらゆる組み合わせを含んでもよいが、それに限定されない。
【0052】
テンショナの実際的な範囲内では、テンショナの漏れが増すほどテンショナの緩みが増し、ポンピングのために失われるエネルギがより多くなり、より効力の高い減衰が生じる。テンショナの漏れが減るほどテンショナの緩みは減り、ポンピングのために失われるエネルギがより少なくなり、より効力の低い減衰が生じる。
【0053】
上の実施形態において、アクチュエータ69は代替方法としてパルス幅変調ソレノイド、可変力駆動式ソレノイド、オン/オフソレノイド、プッシュ/プルソレノイド、オープンフレーム又はクローズドフレーム、DCサーボモータ、ステッピングモータ又は他のあらゆる機械式、電気式、空気式、油圧式又は真空アクチュエータ又はそのあらゆる組み合わせであってもよい。
【0054】
一実施形態において、可変力ソレノイドであってもよいアクチュエータ69からの力は、スプールランド88cの端部に作用し、かつ、電子式エンジン制御ユニット(ECU)からの制御信号に応答して、好ましくはパルス幅変調型(PWM)である、コントローラ(図示せず)からの圧力制御信号によって制御される。ECUは既存のエンジンセンサからデータと共に入力信号を受信する。入力信号は種々のエンジン制御パラメータに基づいてもよく、好ましくは油温、油圧、クーラント温度、位相器の角度、スロットル位置、駆動モード/駆動ギヤ、周囲温度、システム上の時間数、エンジン毎分回転数(RPM)及び/又は他のエンジンパラメータを含むが、それに限定されない。ECU内には、好ましくは特定のエンジンモデルに必要とされる機能に基づき事前較正されたマトリックスを含むテンショナのマップがあることが好ましい。テンショナのマップ及び入力信号に基づき、ECUはコントローラに信号を送信しバルブ87の位置を調整する。
【0055】
図9は、図5〜図7に示されるテンショナに類似する、テンショナ本体61内にバルブ77の代わりにサーボ駆動式バルブ(servo actuated valve)93を備えたアクティブに制御されるリニアテンショナ60の概略図を示す。テンショナ本体61は開口した端部80a及び第2の端部80bを有する穴80を含む。中空のピストン62が穴80内に摺動可能に受容される。ピストン62は、少なくとも1つの従動スプロケット及び少なくとも1つの駆動スプロケット(図示せず)を含むエンジン用のテンショナシステム内のベルト又はチェーンに隣接するアーム、ブレードシュー又はガイドに接触する。一実施形態において、中空のピストン62はピストン62の上部に貫通して存在する通気孔63を有する。
【0056】
圧力チャンバ82がピストン62とテンショナ本体61の穴80間に形成される。圧力チャンバ82の内部にはピストンバイアスばね65があり、穴80の第2の端部80bには逆止め弁アセンブリ67がある。穴80の第2の端部80bには穴80の第2の端部80bとオイルリザーバ78間の吸込管路68を通じてオイルポンプ79及びオイルリザーバ78からオイルが供給される。逆止め弁アセンブリ67は圧力チャンバ82からテンショナリザーバ78内に戻る流体の逆流を防ぐ。
【0057】
サーボバルブ93はテンショナ本体61の穴64内に摺動可能に受容されるスプール94を有する。スプール94はテンショナハウジング61の穴64内にぴったりと嵌合し、かつ少なくとも1つの油圧ライン72へのエンジンオイルの流れを選択的に遮断することが可能な少なくとも2つの円筒状のランド94a、94bを有する。サーボ駆動式バルブ93は必要に応じて流量制限を制御及び変化させるため、油圧ライン72は流量が制限されない。サーボ95は電気式、部分的に電子式、油圧式、空気式又は磁気式でもよい。1つの油圧ラインのみが示されるが、更なる油圧ラインが使用されてもよい。別の実施形態において、バルブ93はテンショナ60のテンショナ本体61から離れて配置されてもよい。代替方法として、システムは油圧ライン72を遮断する方へばねで付勢されることもできる。
【0058】
テンショナ本体61内のスプール94の位置は2つの対照的な相反する力のセットに左右される。ばね66はランド94aの端部に作用し、スプール94を図9に示される向きで右へ弾性的に付勢する。第2のばね70がアクチュエータ95に作用し、それがランド94bに作用し、スプール94を図9に示される向きで左へ弾性的に付勢する。サーボアクチュエータ95はスプールランド94bに接触する。ランド94bは延在してライン72を遮断しアクチュエータ95に対する逆流を防いでもよい。更なる流路がアクチュエータ95に隣接するハウジング61内に又はスプール93とアクチュエータ95間の穴64内に配置されてもよい。代替方法として、アクチュエータ95に加えて別個の取付け台に取り付けられるばねがスプールランド94bに作用してもよい。
【0059】
バルブ93の位置及びテンショナ本体61の穴80とピストン62間に形成される圧力チャンバ82内の流体の圧力により、流体は圧力チャンバ82を出て油圧ライン74を通ってバルブ93に到達し、油圧ライン72を通ってオイルリザーバ73に導かれる。別の実施形態において、油圧ライン72はオイルリザーバ78と流体連通する。
【0060】
サーボ95はテンショナ本体61内のバルブ93を移動させ、流体が圧力チャンバ82から除去されることを可能とし、テンショナの減衰がより緩やかになるようアクティブに調節するか又は圧力チャンバ82内の流体の圧力が様々な度合いで蓄積することを可能にする。スプールランド94bにかかるサーボ95及びばね70の力がスプールランド94aにかかるばね66の力よりも大きい場合、スプールはスプールランド94aにかかるばね66の力がスプールランド94bにかかるアクチュエータ95の力に等しくなるまで移動し、バルブ93とオイルリザーバ73間のライン72が開放され、流体が圧力チャンバ82から流れ出てリニアテンショナの減衰はより緩やかになる。リニアテンショナのサーボにより制御されるにつれ減衰は次第に緩やかになってもよい。圧力チャンバ82を出る流体により、リニアテンショナ60によるチェーンの減衰はより緩やかになり、その極限においては圧力チャンバから出る流体の流れを完全に制限するか又は圧力チャンバから出る流体の流れに対する抵抗量が事実上ないかのいずれかとなる。スプールランド94bにかかるサーボ95及びばね70の力がスプールランド94aにかかるばね66の力よりも小さい場合、スプールランド94aにかかるばね66の力がスプールランド94bにかかるアクチュエータ95の力に等しくなり、バルブ93とオイルリザーバ73間のライン72が閉じるまでスプールが移動する。
【0061】
バルブ93のスプールランド94bにかかるサーボ95及びばね70の力がスプールランド94aにかかるばね66の力に等しく、かつスプールが左に移動する場合、スプールランド94bは好ましくはライン74を遮断し、流体がライン72を通ってリザーバ73に出ることを防ぐ。ライン74がスプールランド94bによって遮断されることにより、非常に限られた量のオイルのみ漏れることが可能となるため、リニアテンショナの緊張はその最大である。テンショナの緊張及び減衰は、中空のピストン62を付勢してテンショナ本体61から出すテンショナバイアスばね65のばね定数及びエンジンパラメータに基づきバルブ93及びアクチュエータ95によって制御される、圧力チャンバ82から出るオイルの許容流体流量に基づく。エンジンパラメータは、油温、油圧、クーラント温度、位相器の角度、スロットル位置、駆動モード/駆動ギヤ、周囲温度、アクティブなシリンダの数、システム上の時間数、エンジン毎分回転数(RPM)及び/又はそのあらゆる組み合わせを含んでもよいが、それに限定されない。
【0062】
テンショナの実際的な範囲内では、テンショナの漏れが増すほどテンショナの緩みが増し、ポンピングのために失われるエネルギがより多くなり、より効力の高い減衰が生じる。テンショナの漏れが減るほどテンショナの緩みは減り、ポンピングのために失われるエネルギがより少なくなり、より効力の低い減衰が生じる。
【0063】
上の実施形態において、アクチュエータ95は代替方法としてパルス幅変調ソレノイド、可変力駆動式ソレノイド、オン/オフソレノイド、プッシュ/プルソレノイド、オープンフレーム又はクローズドフレーム、DCサーボモータ、ステッピングモータ又は他のあらゆる機械式、電気式、空気式、油圧式又は真空アクチュエータ又はそのあらゆる組み合わせであってもよい。
【0064】
バルブはテンショナ本体内にあるものとして示されるが、代替方法として、バルブ93はテンショナ本体61から離れて配置されてもよい。
【0065】
一実施形態において、可変力ソレノイドであってもよいアクチュエータ95からの力は、スプールランド88cの端部に作用し、かつ電子式エンジン制御ユニット(ECU)からの制御信号に応答して、好ましくはパルス幅変調型(PWM)である、コントローラ(図示せず)からの圧力制御信号によって制御される。ECUは既存のエンジンセンサからデータと共に入力信号を受信する。入力信号は種々のエンジン制御パラメータに基づいてもよく、好ましくは油温、油圧、クーラント温度、位相器の角度、スロットル位置、駆動モード/駆動ギヤ、周囲温度、システム上の時間数、エンジン毎分回転数(RPM)及び/又は他のエンジンパラメータを含むが、それに限定されない。ECU内には、好ましくは特定のエンジンモデルに必要とされる機能に基づき事前較正されたマトリックスを含むテンショナのマップがあることが好ましい。テンショナのマップ及び入力信号に基づき、ECUはコントローラに信号を送信しバルブ87の位置を調整する。
【0066】
図10から図12は、テンショナ本体61内にバルブ100を備えたアクティブに制御されるリニアテンショナ60の概略図を示す。テンショナ本体61は開口した端部80a及び第2の端部80bを有する穴80を含む。中空のピストン62が穴80内に摺動可能に受容される。ピストン62は、少なくとも1つの従動スプロケット及び少なくとも1つの駆動スプロケット(図示せず)を含むエンジン用のテンショナシステム内のベルト又はチェーンに隣接するアーム、ブレードシュー又はガイドに接触する。一実施形態において、中空のピストン62はピストン62の上部に貫通して存在する通気孔63を有する。
【0067】
圧力チャンバ82がピストン62とテンショナ本体61の穴80間に形成される。圧力チャンバ82の内部にはピストンバイアスばね65があり、穴80の第2の端部80bには逆止め弁アセンブリ67がある。穴80の第2の端部80bには穴80の第2の端部80bとオイルリザーバ78間の吸込管路68を通じてオイルポンプ79及びオイルリザーバ78からオイルが供給される。逆止め弁アセンブリ67は圧力チャンバ82からテンショナリザーバ78内に戻る流体の逆流を防ぐか又は制限する。
【0068】
テンショナ本体61内には、ライン74を介して圧力チャンバ82と流体連通するアクチュエータ69によって制御されると共にアクチュエータ69に電子的に接続されるコントローラ103によって制御されるバルブ100がある。圧力リリーフバルブ83がライン74内にあり、逃し圧力がオイル供給圧力よりも低下すると、オイルがポンプ79から圧力リリーフバルブを介して直接給送される。スプール101がテンショナ本体61の穴64内に摺動可能に受容される。スプール101は、テンショナハウジング61の穴64内にぴったりと嵌合し、かつ、2つの油圧ライン72、75があり、かつ流量が制限されることが好ましいが、エンジンオイルの流れを流量が制限される少なくとも1つの油圧ラインに選択的に遮断することが可能な少なくとも2つの円筒状のランド101a、101bを有する。2つの油圧ラインのみが示されるが、ライン毎に複数の流量制限器はもとより1つの油圧ライン又は複数の油圧ラインが使用されてもよい。他の実施形態において、バルブ100はテンショナ60のテンショナ本体61から離れて配置されてもよい。代替方法として、システムは油圧ライン72、75を遮断する方にばねで付勢されうる。代替方法として、アクチュエータ69が図9に示すようなサーボならば、リザーバ73へのただ1つの油圧ライン72が存在し、ライン72の流量制限器は必要ない。別の実施形態において、バルブ100はテンショナ60のテンショナ本体61から離れて配置されてもよい。別の代替実施形態において、油圧ライン72、75はオイルリザーバ78と流体連通してもよい。代替方法として、システムは油圧ライン72、75を遮断する方にばねで付勢されうる。
【0069】
テンショナ本体61内のスプール101の位置は2つの対照的な相反する力のセットに左右される。ばね66はランド101aの端部に作用し、スプール101を図10に示される向きで右へ弾性的に付勢する。第2のばね70はアクチュエータ69に作用し、それはスプールランド101bに作用し、図11に示される向きで左へスプール101を弾性的に付勢する。アクチュエータ69はスプールランド101bに接触する。代替方法として、アクチュエータ69に加えて別個の取付け台に取り付けられるばねがスプールランド101bに作用してもよい。ランド101bは、好ましくはアクチュエータ69とランド101b間の空洞内への逆流を防ぐほど十分に長いか、又は代替方法としてランド101bに接触しているアクチュエータ69の部分がスプールランド101bの直径にほぼ等しいことに留意されたい。代替方法として、アクチュエータ69に加えて別個の取付け台に取り付けられたばねがスプールランド101bに作用してもよい。
【0070】
オイルリザーバ78の圧力を測定するための圧力変換器102がオイルリザーバ78に近接して存在し、かつコントローラ103に電子的に接続される。オイルリザーバ78の温度を監視及び測定するための熱電対104がオイルリザーバ78に近接して存在し、かつコントローラ103に電子的に接続される。熱電対104及び圧力変換器102は、オイルリザーバ78内又はテンショナ本体内のオイルリザーバ78の圧力及び温度の適切な測定を可能にするあらゆる場所に存在してもよい。
【0071】
オイルリザーバ78の圧力及び温度はコントローラ103に送信され、かつそれによって監視される。コントローラ103はアクチュエータ69に電子的に接続される。コントローラ103はオイルリザーバ78に近接する熱電対104及び圧力変換器102に基づきアクチュエータ69に信号を送信する。信号はパルス幅変調されてもよい。アクチュエータ69はテンショナ本体61内のバルブ100を移動させ、流体が圧力チャンバ82から除去されることを可能とし、リニアテンショナ60の減衰がより緩やかになるようアクティブに調節するか、又は圧力チャンバ82内の流体の圧力を蓄積させかつ緩みを低下させることを可能にする。コントローラ103はエンジンのECUによって駆動されてもされなくてもよく、好ましくは遠隔的に又はバッテリによって駆動される。
【0072】
一実施形態において、可変力ソレノイドであってもよいアクチュエータ69からの力は、スプールランド101bの端部に作用し、かつ電子式エンジン制御ユニット(ECU)からの制御信号に応答して、好ましくはパルス幅変調型(PWM)である、コントローラ(図示せず)からの圧力制御信号及び/又は温度制御信号によって制御される。ECUは圧力変換器及び/又は熱電対等の既存のエンジンセンサからデータと共に入力信号を受信する。入力信号は種々のエンジン制御パラメータに基づいてもよく、好ましくは油温、油圧、クーラント温度、位相器の角度、スロットル位置、駆動モード/駆動ギヤ、周囲温度、システム上の時間数、エンジン毎分回転数(RPM)及び/又は他のエンジンパラメータを含むが、それに限定されない。ECU内には好ましくは特定のエンジンモデルに必要とされる機能に基づき事前較正されたマトリックスを含むテンショナのマップがあることが好ましい。テンショナのマップ及び入力信号に基づき、ECUはコントローラに信号を送信しバルブ100の位置を調整する。
【0073】
圧力チャンバ82内の圧力を測定するための更なる圧力変換器105がピストン62とテンショナ本体61の穴80間に形成される圧力チャンバ82に近接して存在してもよい。更なる圧力変換器105がコントローラ103に電子的に接続され、コントローラ103に圧力チャンバ82内の圧力及びチェーンの減衰の量に関するフィードバックを付与してコントローラ103がアクチュエータ69を介してバルブ位置を変えることを可能にし、したがって減衰をアクティブに及び可変的に制御する。
【0074】
図10を参照すると、アクチュエータ69及びばね70からスプール101にかかる力が減少し、かつばね66の力よりも小さいと、スプールは、スプールランド101aにかかるばね66の力がスプールランド101bにかかるアクチュエータ69及びばね70の力に等しくなるまでばね66の力によって第1の位置の方へかなり右に付勢される。スプール101がこの第1の位置にある場合、油圧ライン72、75は遮断されず、オイルが圧力チャンバ82から流れ、ライン72、75の少なくとも1つを出てオイルリザーバ73に到達するか又はリザーバ78に戻ることを可能にする。別の実施形態において、バルブは油圧ライン72、75を遮断する方にばねで付勢されうる。
【0075】
リニアテンショナ60の減衰の量はオイルリザーバ73に開放されるライン72、75の数と、オイルリザーバ内のオイルの温度と、オイルリザーバの圧力と、圧力チャンバ82内のオイルの圧力の圧力とに依存し、1つより多いライン72、75がバルブ100とオイルリザーバ73間においてオイルリザーバ73への排出を可能とされると次第に緩やかになってもよい。圧力チャンバ82を出る流体により、リニアテンショナ60によるチェーンの減衰はより緩やかになり、その極限においては圧力チャンバから出る流体の流れを完全に制限するか又は圧力チャンバから出る流体の流れに対する抵抗量が事実上ないかのいずれかとなる。ライン72、75を通ってオイルリザーバ73又は代替方法としてオイルリザーバ78に出る流体により、ピストン62にかかるばね力に加え、圧力チャンバ内の油圧の低下による圧力チャンバ82からのオイル流量の変化がピストン62を介してチェーンから加えられる荷重に反応してチェーン5の動きを減衰する。
【0076】
図11を参照すると、アクチュエータ69及びばね70からスプール101にかかる力が増加し、かつばね66の力よりも大きいと、スプール101は、スプールランド101aにかかるばね66の力がスプールランド101bにかかるアクチュエータ69及びばね70の力に等しくなるまでアクチュエータ69及びばね70の力によって第2の位置の方へかなり左に付勢される。スプール101がこの第2の位置にある場合、第2のランド101bはオイルリザーバ73へのライン72、75を遮断する。更なる流路がアクチュエータ69に隣接するハウジング61内又はスプール101とアクチュエータ69間の穴64内に配置されてもよい。代替方法として、アクチュエータ69に加えて別個の取付け台に取り付けられたばねがスプールランド101bに作用してもよい。
【0077】
圧力チャンバ82から流れる流体が制限されることにより、非常に限られた量のオイルのみが漏れることになるため、テンショナはより緩みがない。テンショナの緊張は中空のピストン62を付勢してテンショナ本体61から出すテンショナバイアスばね65のばね定数に基づく。テンショナの減衰は、エンジンパラメータ、リザーバ78の圧力、リザーバ78の温度及び圧力チャンバ82の圧力に基づきバルブ100及びアクチュエータ69によって制御される、圧力チャンバ82から出るオイルの許容流体流量に基づく。エンジンパラメータは、油温、油圧、クーラント温度、位相器の角度、スロットル位置、駆動モード/駆動ギヤ、周囲温度、アクティブなシリンダの数、システム上の時間数、エンジン毎分回転数(RPM)及び/又は他のあらゆるエンジンパラメータを含んでもよいが、それに限定されない。
【0078】
図12は、スプールランド101aにかかるばね66の力がスプール101にかかるばね70及びアクチュエータ69の力に等しい第3の位置にあるスプール101を示す。この位置において、スプールランド101bは好ましくは少なくとも1つの油圧ライン75を遮断し、少なくとも1つの他の油圧ライン72は圧力チャンバ82とオイルリザーバ73間で開放される。この位置においてチェーンは部分的に減衰される。
【0079】
テンショナの実際的な範囲内では、テンショナの漏れが増すほどテンショナの緩みが増し、ポンピングのために失われるエネルギがより多くなり、より効力の高い減衰が生じる。テンショナの漏れが減るほどテンショナの緩みは減り、ポンピングのために失われるエネルギがより少なくなり、より効力の低い減衰が生じる。
【0080】
上の実施形態において、アクチュエータ69は代替方法としてパルス幅変調ソレノイド、可変力駆動式ソレノイド、オン/オフソレノイド、プッシュ/プルソレノイド、オープンフレーム又はクローズドフレーム、DCサーボモータ、ステッピングモータ又は他のあらゆる機械式、電気式、空気式、油圧式又は真空アクチュエータ又はそのあらゆる組み合わせであってもよい。
【0081】
バルブはテンショナ本体61内にあるものとして示されるが、バルブ101は代替方法としてテンショナ本体61から離れて配置されてもよいと当業者には理解される。
【0082】
少なくとも1つの圧力変換器及び少なくとも1つの熱電対が図1〜図5のロータリテンショナ内にも存在してよい。少なくとも1つの圧力変換器がオイルリザーバ44内に及び/又は圧力チャンバ15内に存在してもよく、少なくとも1つの熱電対がオイルリザーバ44内に存在してもよい。上の実施形態のように、圧力変換器はオイルリザーバ44の圧力を測定し、かつコントローラ42又はECU41又は103に類似する別個のコントローラに電子的に接続される。熱電対はオイルリザーバの温度を監視及び測定すると共に、コントローラ42又はECU41又は103に類似する別個のコントローラにも電子的に接続される。熱電対及び圧力変換器は、オイルリザーバ44の圧力及び温度の適切な測定を可能にする、ロータリテンショナの他の部分に存在してもよい。オイルリザーバ44の圧力及び温度に基づき、ECU41は制御信号をコントローラに、及びアクチュエータに送信し、第1の実施形態のバルブ28の位置を調整するか又は103に類似する別個のコントローラによって制御される。
【0083】
上の実施形態のテンショナはラックを有しても有しなくてもよい。
【0084】
上の実施形態のすべてのバルブは(例えば二値でない)可変アクチュエータによって複数の位置に付勢されてもよいため、テンショナはチェーンにアクティブな可変減衰を付与してもよい。
【0085】
上の実施形態のすべてにおいて、スプールバルブのスプールは、少量の流体が常にあり、バルブとオイルリザーバ間のラインの1つを通って流れるようにも配置されてよい。
【0086】
上の実施形態のすべてにおいて、スプールバルブの両端部(opposing ends)にかかる力が平衡するとバルブは移動しない。スプールバルブは多くの位置を有するマルチポジションバルブであり、図に示される及び明細書に記載されている位置は単なる例である。
【0087】
上の実施形態のすべてにおいて、圧力リリーフバルブは、また、ディスク型逆止め弁又は他のいかなる種類の逆止め弁であってもよい。
【0088】
上の実施形態のすべてにおいて、バルブは、バンバン、比例(P)、比例積分、比例積分微分(PID)、積分(I)、微分(D)、進み遅れ及び根軌跡を含むが、それに限定されない旧来の制御方法によって制御されてもよい。また、バルブは、適応、モデル参照、自己同調、調整器、スライディングモード、ファジー論理、ニューラルネットワーク及び状態空間コントローラ又は他の制御タイプを含むが、それに限定されない最新の制御方法によって制御されてもよい。
【0089】
上の実施形態のすべてにおいて、システムのアクチュエータは閉ループ制御であってもよく、ライン24の圧力オフ又はバルブ/スプール位置、流れからであるが、それに限定されないフィードバック、もしくはチェーン張力の直接フィードバックを次にスプールバルブの位置を変えるECU又はアクチュエータに付与することによってシステムに適用されてもよい。代替方法として、システムのアクチュエータは、また、開ループ制御であってもよい。
【0090】
上の実施形態のすべてにおいて、PWMの代わりに代替方法として現行の駆動システムが使用されてもよい。
【0091】
上の実施形態のすべてにおいて、バルブ及びソレノイドではなく代替方法として四方制御バルブが使用されてもよい。
【0092】
上の実施形態のすべてにおいて、テンショナは、また、チェーンの代わりにベルトに張力をかけてもよく、かつプーリを使用してもよい。
【0093】
したがって、本明細書で説明した本発明の実施形態は、単に本発明の原理を応用した例に過ぎない。本明細書における、図示した実施形態の細部についての言及は、請求項の範囲を限定するよう意図されたものではなく、請求項自体が、本発明にとって必須と考えられるこれらの特徴を記載したものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの従動スプロケットと、少なくとも1つの駆動スプロケットと、チェーン又はベルトと、前記チェーン又はベルトに張力をかけるためのテンショナとを含むエンジン用のテンショナシステムであって、
前記テンショナが、
穴を有するテンショナ本体と、
前記テンショナ本体の前記穴に受容され、前記テンショナ本体とともに圧力チャンバを形成するピストンと、
前記テンショナ本体内の前記ピストンを付勢するばねと、
油圧ラインを介して前記圧力チャンバと流体連通するバルブと、
前記バルブ及びオイルリザーバに流体連通する少なくとも1つのラインと、を含み、
前記バルブが第1の位置に移動すると、前記バルブを介して流体が前記圧力チャンバを出て前記オイルリザーバと流体連通する前記少なくとも1つのラインに入り、前記圧力チャンバから失われた流体が、前記テンショナによって前記チェーン又はベルトに加えられる前記張力を可変的に緩める及び減衰する、システム。
【請求項2】
前記オイルリザーバと流体連通する前記少なくとも1つのラインは流量が制限される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記バルブが第2の位置に移動すると、流体は前記圧力チャンバを出て前記オイルリザーバと流体連通する前記少なくとも1つのラインに到達することを阻止され、かつ流体は前記オイルリザーバに流れることを制限される、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記バルブを移動させるためのアクチュエータを更に含み、前記アクチュエータは閉ループ制御によって制御される、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記アクチュエータはソレノイドである、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記圧力チャンバと流体連通する第2のリザーバに流体を供給するための流体供給部と、コントローラに電気的に接続される、前記第2のリザーバの圧力を測定するための第1の圧力変換器と、前記コントローラに電気的に接続される、前記第2のリザーバの温度を測定するための熱電対とを更に含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記コントローラに電気的に接続される、前記圧力チャンバの圧力を測定するための第2の変換器を更に含む、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記バルブが第3の位置に移動すると、前記バルブを介して前記圧力チャンバを出て前記オイルリザーバに到達する流体は前記バルブによって部分的に遮断される、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記バルブ及び圧力リリーフバルブを含む圧力チャンバと流体連通するラインを更に含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記バルブは前記テンショナ本体にある、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
少なくとも1つの従動スプロケットと、少なくとも1つの駆動スプロケットと、チェーン又はベルトと、前記チェーン又はベルトに張力をかけるためのテンショナとを含むエンジン用のテンショナシステムであって、
前記テンショナが、
テンショナハウジングと、
回転体であって、前記テンショナハウジング内に、中心点の周りを回転可能に固定され、前記回転体と前記ハウジングとの間に形成される少なくとも1つのチャンバ内に受容される一連のベーンを有し、前記チャンバは前記ベーンと前記ハウジングとの間に形成され流体供給部と流体連通する、回転体と、
前記チャンバと流体連通するバルブと、
前記バルブ及びオイルリザーバに流体連通する少なくとも1つのラインと、を含み、
前記バルブが第1の位置に移動すると、流体が前記バルブを介して前記少なくとも1つのチャンバを出て、前記オイルリザーバと流体連通する前記少なくとも1つのラインに入り、前記少なくとも1つのチャンバから失われた流体が、前記テンショナによって前記チェーン又はベルトに加えられる前記張力を可変的に緩める及び減衰する、システム。
【請求項12】
前記バルブが第2の位置に移動すると、流体は前記少なくとも1つのチャンバを出ることを阻止され、かつ流体は前記オイルリザーバに流れることを制限される、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記少なくとも1つのチャンバは大気への流れ制限器を含む、請求項11に記載のシステム。
【請求項14】
前記バルブが第3の位置に移動すると、前記バルブを介して前記少なくとも1つのチャンバを出て前記オイルリザーバに到達する流体は前記バルブによって部分的に遮断される、請求項11に記載のシステム。
【請求項15】
前記ベーンを第1の方向に付勢するためのバイアスばねを含む第2のチャンバを更に含む、請求項11に記載のシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公表番号】特表2013−504723(P2013−504723A)
【公表日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−528865(P2012−528865)
【出願日】平成22年9月8日(2010.9.8)
【国際出願番号】PCT/US2010/048055
【国際公開番号】WO2011/034760
【国際公開日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【出願人】(500124378)ボーグワーナー インコーポレーテッド (302)
【Fターム(参考)】