説明

アラルキルベンジルエーテル化合物、その製造方法、中間体化合物、そのような化合物の使用、治療および/または予防の方法、それを含む薬学的組成物および医薬

本発明は、式(I)のアラルキルベンジルエーテルである新規抗真菌性化合物を記載する:
【化1】


ここで、Arはアリール、イミダゾリル、1,2,4−トリアゾリル、ベンズイミダゾリルを示し;R、R、RおよびRは独立して水素、ハロゲン、C1−6アルキルであり;Rはハロゲン、C1−6アルキルまたはO−R’を示し、R’は水素または低級アルキルを示し;Rはアリール、置換されたアリール、トリフルオロメチル、トリクロロメチルまたはO−R’を示し、R’は水素または低級アルキルを示し;アリールの置換基はハロゲンまたはテトラゾリル基であり;nおよびmは独立して0〜5の整数を示し;但し、Arがイミダゾリル、Rが塩素、Rがp−フェニル、R、R、RおよびRが水素である場合、nは2とは異なる。nおよびmが0および1ではない場合、RまたはRは必ずしも等しくはない置換基により示されてよい。本発明はまた、それらの塩、溶媒和物、プロドラッグ、エステル、鏡像異性体および/または薬学的に許容されるジアステレオ異性体またはその混合物、これらの化合物、中間体化合物、それらの化合物および/または誘導体を含む医薬組成物の製造方法、前記化合物および/または誘導体を含む薬学的組成物、並びに、微生物、例えば、真菌、細菌および/または原生動物に起因する状態および/または疾患を治療および/または予防するための、微生物の増殖および/または生存の阻害のための、個体における微生物のコロニー形成の治療および/または予防のための、並びに医薬の製造のためのこれらの化合物および/または誘導体の使用および方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【発明の技術分野】
【0001】
本発明は、式(I)に示されるアラルキルベンジルエーテルである化合物、それらの鏡像異性体、それらのジアステレオ異性体、それらのプロドラッグ、エステル、それらの薬学的に許容される塩、それらの薬学的に許容される溶媒和物、および/またはこれらの化合物および/または誘導体の何れかの割合にある混合物、これらの化合物を製造する方法、中間体化合物、そのような化合物および/または誘導体を含む医薬組成物、前記化合物および/または誘導体を含む医薬、並びに微生物、例えば、真菌、細菌および/または原生動物などに起因する状態および/または疾患の治療および/または予防におけるこれらの化合物および/または誘導体の使用、微生物の増殖および/または生存を阻害するための使用、個体における微生物のコロニー形成の治療および/または予防のための使用および医薬の製造のための使用に関する。
【0002】
本発明はまた、式(I)に示されるアラルキルベンジルエーテル化合物、更に詳しくは化合物1−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−2−{[4−(トリフルオロメチル)ベンジル]オキシ}エチル]−1H−イミダゾールおよび1−[2−(2,4−ジクロロフェニル)]−2−({4−[(2−フェニル)−2H−テトラゾール]ベンジル}オキシ)エチル]−1H−イミダゾールを使用して、真菌および/または他の微生物、例えば、細菌および原生動物に起因する哺乳動物における状態を治療および/または予防する方法に関する。
【0003】
本発明は、式(I)に示されるアラルキルベンジルエーテル化合物および何れかの割合にあるその混合物、それらの薬学的に許容される塩、およびそれらを含む薬学的組成物を包含する。より詳しくは、本発明は、静真菌性および/または殺真菌性の抗真菌剤としての式(I)に示されるアラルキルベンジルエーテル化合物、より詳しくは化合物1−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−2−{[4−(トリフルオロメチル)ベンジル]オキシ}エチル]−1H−イミダゾールおよび1−[2−(2,4−ジクロロフェニル)]−2−({4−[(2−フェニル)−2H−テトラゾール]ベンジル}オキシ)エチル]−1H−イミダゾールの使用に関する。
【発明の基礎】
【0004】
アゾール化合物は、真菌に関連する状態および/または疾患の治療および/または予防のための臨床医薬において使用される主な薬剤である。
【0005】
アゾール剤の抗真菌作用は、一般にエルゴステロール(エルゴスタ−5,7,22−トリエン−3β−オール)の阻害を介して、エルゴステロールの生合成に関与するタンパク質、例えば、(a)酵素ラノステロール 14−アルファ−デメチラーゼ、これはシトクロムP450ファミリーに属し、ERG11遺伝子によりコードされる、および(b)デルタ22デスナチュラーゼ(ERG5遺伝子によりコードされる)などを阻害することにより生じる。エルゴステロールは、ビタミンDのステロール前駆体および真菌細胞膜の構成成分であり、それはまた、他の微生物、例えば、原生動物および細菌などにおいても見つけることができる。
【0006】
1972年12月5日に発行された文書U.S.3,705,172(バイエル)は、N−トリチル−イミダゾール化合物に言及し、その中でもクロトリマゾール化合物は、以下の構造により示され、皮膚糸状菌、酵母並びに二形成および糸状真菌の局所治療のための医薬実行において使用される。
【化1】

【0007】
1973年2月20日に発行された文書US3,717,655(ヤンセン)は、アミンまたはアリレチル−イミダゾールエーテルの誘導体に言及し、それは今日まで使用されている医薬実行、抗真菌剤、例えば、ミコナゾール、エコナゾールおよびイソコナゾールなどに導入され、それは以下のように示される:
【化2】

【0008】
共にヤンセンからの特許文書US4,144,346(1979年3月13日)およびUS4,267,179(1981年5月12日)は、(ジオキソラン)イミダゾールに由来する抗真菌性化合物を記載し、その中でも薬物ケトコナゾールおよびイトラコナゾールは、それぞれ現在の治療において使用され、その化学構造は以下に示される:
【化3】

【0009】
(アリールエチイル)イミダゾールからの新規誘導体エーテルに関する1977年12月13日発行の文書US4,062,966(ファイザー)は、抗真菌性薬物チオコナゾールを記載する:
【化4】

【0010】
ビス−トリアゾールおよびトリアゾール抗真菌性化合物は、1983年9月13日に発行された特許文書US4,400,219(ファイザー)および1994年1月11日発行の特許文書US5,278,175(ファイザー)において記載され、臨床的に使用される抗真菌剤であり、フルコナゾールおよびボリコナゾールがそれぞれ開示される:
【化5】

【0011】
興味深いことに、抗真菌剤に対する真菌株の長期に亘る繰り返しの暴露は、これらの菌株にこれらの薬剤の作用に対する抵抗性をもたらし、その効果を低下する可能性がある。それは、微生物の特定の遺伝子変異株と定義される。
【0012】
そのような抵抗性は、異なる機序、これらに限定するものではないが、例えば、(a)ERG11遺伝子の分子レベルでの修飾、(b)特定薬物排出ポンプの過剰発現、例えば、CDR(集密依存性抵抗、confluence dependent resistance)およびMDR(多剤耐性)など、(c)ステロール生合成の修飾、および(d)標的酵素の細胞内濃度の減少などに起因する可能性がある。
【0013】
抵抗性の問題は、真菌に起因する疾患の現在の疫学的状況に大きく関連するようになってきている。ここ数十年で、ヒトにおける真菌感染症の世界的な発生の著しい増加が生じていることが観察されている。この増加の大部分は、免疫不全の患者の長期間に亘る生存および/または抗菌剤の慢性の使用に起因する。
【0014】
従って、これらの感染症の影響を受けやすい患者の大部分は、細胞毒性薬の使用またはHIV感染に起因する免疫抑制の直接的または二次的の何れかの原因により、または他の衰弱性疾患、例えば、癌、急性白血病、侵略的外科手術または長期間に亘る抗菌剤への暴露などの原因により免疫機能が低下した者である。
【0015】
特に、HIV感染の広範な蔓延は、真菌に起因する日和見感染の増加の一因であり、それは健常人に対しては無害であるが、HIV感染患者の低下した免疫防御のために病原性となる。
【0016】
従って、これらの微生物に起因する感染症の現在の疫学的状況と、現在使用される抗真菌薬に対する抵抗性病原株の発生を考慮すれば、新規化合物に対する開発における関心が明白になる。公知の薬物に対して非抵抗性および/または抵抗性の真菌株および/または種を考えた広域スペクトルの抗真菌活性を有する化合物の開発が望まれる。
【発明の説明】
【0017】
本発明の目的は、微生物、例えば、真菌、細菌および/または原生動物などに関連する疾患および/または状態を治療するために有用な新規化合物を提供することであり、それはアラルキルベンジルエーテルであり、その化学構造は、式(I)に示される:
【化6】

【0018】
ここで、
Arは、アリール、イミダゾリル、1,2,4−トリアゾリルおよびベンズイミダゾリルを示し;
、R、RおよびRは、独立して水素、ハロゲン、C1−6アルキルを示し;
は、置換基を示し、それはハロゲン、C1−6アルキルまたはO−R’であり、ここで、R’は水素または低級アルキルを示し;
は、アリールまたは置換されたアリール、トリフルオロメチル、トリクロロメチルまたはO−R’を示し、ここで、R’は水素または低級アルキルを示し;アリールの置換基は、ハロゲンまたはテトラゾリル基であり、
nおよびmは独立して0〜5の整数を示し;
但し、Arがイミダゾリルであり、Rが塩素であり、Rがp−フェニルであり、およびR、R、RおよびRが水素である場合、mは2とは異なり;および
nおよびmが0〜1ではない場合、RまたはRは必ずしも等しくはない置換基により示されてよい。
【0019】
本発明はまた、式(I)により示される化合物の塩、溶媒和物、プロドラッグおよび薬学的に許容されるエステル、並びにそれらの鏡像異性体および/または薬学的に許容されるジアステレオマー塩および何れかの割合にあるその混合物を含む。
【0020】
本発明のもう1つの目的は、式(I)に示されるアラルキルベンジルエーテル化合物の製造方法、並びに製造過程において使用されるそれらの中間体を提供することである。
【0021】
本発明の目的または、本発明のアラルキルベンジルエーテルまたはそれらの塩、溶媒和物、プロドラッグ、エステル、鏡像異性体および/または薬学的に許容されるジアステレオ異性体またはその混合物の使用であって、真核生物における微生物、例えば、真菌、細菌および/または原生動物に起因する状態および/または疾患を治療および/または予防のための使用、および/または治療および/または予防のための医薬の製造のための使用を記載することである。加えて、本発明の化合物は、微生物、例えば、真菌、細菌および/または原生動物、より詳しくは病原性微生物の増殖および/または生存の阻害および/または抑制のために、および/または阻害および/または抑制のための医薬の製造のために使用される。特に、本発明の目的は、静真菌性および/または殺真菌性の抗真菌剤としての式(I)に示されるアラルキルベンジルエーテルの使用である。
【0022】
本発明の更なる目的は、そのような治療を必要とする哺乳動物における微生物、例えば、真菌、細菌および/または原生動物に関連する状態および/または疾患の治療および/または予防のための方法であって、式(I)に示される少なくとも1つのアラルキルベンジルエーテル化合物またはそれらの塩、溶媒和物、プロドラッグ、エステル、鏡像異性体および/または薬学的に許容されるジアステレオ異性体またはその混合物の有効量を投与することを含む方法を提供することである。
【0023】
本発明のもう1つの目的は、活性成分としての有効量の式(I)に示される少なくとも1の化合物またはその塩、溶媒和物、プロドラッグ、エステル、鏡像異性体および/または薬学的に許容されるジアステレオ異性体またはその混合物と、1または1つ以上の薬学的に許容される賦形剤とを含む薬学的組成物および医薬を提供することである。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図面および表の説明
【図1】例1および2に記載される手順により得られる化合物(1−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−2−{[4−(トリフルオロメチル)ベンジル]オキシ}エチル]−1H−イミダゾール(BL−123))の炭素13についてのNMR分光法による特徴付け。
【図2】例1および2に記載される手順により得られる化合物(1−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−2−{[4−(トリフルオロメチル)ベンジル]オキシ}エチル]−1H−イミダゾール(BL−123))のHについてのNMR分光法による特徴付け。
【図3】例3に記載される手順により得られる化合物(1−[2−(2,4−ジクロロフェニル)]−2−({4−[(2−フェニル)−2H−テトラゾール]ベンジル}オキシ)エチル]−1H−イミダゾール(BL−137))のHについてのNMR分光法による特徴付け。
【図4】例3に記載される手順により得られる化合物(1−[2−(2,4−ジクロロフェニル)]−2−({4−[(2−フェニル)−2H−テトラゾール]ベンジル}オキシ)エチル]−1H−イミダゾール(BL−137))の炭素13についてのNMR分光法による特徴付け。
【0025】
式(I):本発明に含まれる基本的な化合物を示す構造式、ここにおいて、Arはアリール、イミダゾリル、1,2,4−トリアゾリル、ベンズイミダゾリルを示し;R、R、RおよびRは独立して水素、ハロゲン、C1−6アルキルを示し、Rはハロゲン、C1−6アルキルまたはO−R’を示し、ここでR’は水素または低級アルキルを示し;nおよびmは独立して0〜5の整数を示し、Rは、アリールまたは置換されたアリール、トリフルオロメチル、トリクロロメチルまたはO−R’を示し、ここでR’は水素または低級アルキルを示し;アリールの置換基はハロゲンまたはテトラゾリル基であり、但し、Arがイミダゾリルであり、Rが塩素であり、Rがp−フェニルであり、およびR、R、RおよびRが水素である場合、mは2とは異ならなくてはならず、nおよびmが0〜1ではない場合、RまたはRは必ずしも等しくはない置換基により示されてよい。
【0026】
式(Ia)、(Ib)および(Ic):本発明の特に好ましい化合物を示す基本的な構造式、ここで、ベンジル環の何れかの位置において、Rはハロゲンであり、Rは、フェニル基、ハロゲン−フェニル、(テトラゾリル)フェニル、トリフルオロメチル、トリクロロメチルである。
【0027】
手順1:本発明の化合物の合成の過程の一般的なスキーム、ここで、式(II)および(III)のAr、R〜R、nおよびmは上記の通りであり、ここで、XはCl、Br、I、メタンスルホネートおよびトルエンスルホネートからなる群より選択される要素をいう。
【0028】
手順2:化合物BL−123の製造のための本発明の合成過程の特定のスキーム。
【0029】
手順3:化合物BL−137の製造のための本発明の合成過程の特定のスキーム。
【0030】
表1:式IIおよび式IIIにより表される中間体の例を示し、それは、Ar、R、R、R、R、(R、Rおよびmの位置で例示される置換基に従う本発明の化合物の製造において使用され、ここで、「prot」の語は、本発明における保護基を示し、「X」はCl、Br、I、MS(メタンスルホネート)およびTS(トルエンスルホネート)からなる群より選択される要素を示す。
【0031】
表2:本発明の抗真菌剤に対する感受性試験において使用される糸状真菌株の識別。
【0032】
表3:表2に記載される糸状真菌株の4つの感受性実験において得られた最小阻止濃度(MIC)の平均値を示し、それは4日目と7日目において行われた結果の読み出しを含む異なる日において行われた。
【0033】
表4:本発明の抗真菌剤に対する糸状真菌の感受性試験のために使用された薬剤についてのMIC50(株の50%を阻害するために必要な最小阻止濃度)、MIC90(株の90%を阻害するための最小阻止濃度)およびVMIC(最小阻止濃度の変動)の平均値。
【0034】
表5:本発明の抗真菌剤に対する感受性試験において使用される細菌および酵母菌株の識別。
【0035】
表6:表5に記載される酵母および細菌の株に対して試験された抗真菌剤の最小阻止濃度。
【0036】
表7:本発明において記載される化合物BL−123を含むクリームとしての製剤の例。
【0037】
表8:本発明において記載される化合物BL−123を含む粉末製剤の例。
【0038】
表9:本発明において記載される化合物BL−123を含むローションの形態の製剤の例。
【発明の詳細な説明】
【0039】
本発明は、真菌および/または他の微生物、例えば、細菌および原生動物に起因する状態を治療するために有用な新規化合物であって、それが式(I)により示されるアラルキルベンジルエーテルおよびその塩、溶媒和物、プロドラッグおよび薬学的に許容されるエステルである化合物を開示する:
【化7】

【0040】
ここにおいて、
Arはアリール、イミダゾリル、1,2,4−トリアゾリル、ベンズイミダゾリルを示し;
、R、RおよびRは独立して水素、ハロゲン、C1−6アルキルを示し;
はハロゲン、C1−6、アルキルまたはO−R’である置換基を示し、ここでR’は水素または低級アルキルを示し;
は、アリールまたは置換されたアリール、トリフルオロメチル、トリクロロメチルまたはO−R’を示し、ここでR’は水素または低級アルキルを示し、アリールの置換基は、ハロゲンまたはテトラゾリル基であり;
nおよびmは独立して0〜5の整数を示し;
但し、Arがイミダゾリルであり、Rが塩素であり、Rがp−フェニルであり、R、R、RおよびRが水素を示す場合、nは2とは異なり;および
nおよびmが0および1とは異なる場合、RまたはRは必ずしも等しくはない置換基により示されてよく、および
置換基R、R、RおよびRが同時に水素に等しく、Rがトリフルオロメチルまたはトリクロロメチルである場合、以下の通り、1,2,4−トリアゾリル基は2位とは異なる位置により主構造に対して結合されなくてはならない;
【化8】

【0041】
式(I)の化合物は1または1つ以上の不斉中心を有し、従って、鏡像異性体および/またはジアステレオ異性体が存在してもよい。特に、キラル中心を式(I)の記載においてアスタリスクで示した。従って、本発明はまた、それらの個々の様式における、および/またはラセミ混合物の形態における、または何れかの割合で過剰な鏡像異性体を含む非ラセミ混合物の形態における、式(I)の化合物の鏡像異性体を保護する。
【0042】
式(I)の化合物の薬学的に許容される塩は、薬学的に許容される酸を付加することにより形成される。塩の例は、これらに限定するものではないが、硝酸、塩化物、ブロモハイドレート、硫酸塩、重硫酸塩、リン酸塩、リン酸水素、酢酸塩、安息香酸塩、コハク酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、乳酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、グルコン酸塩、メタスルホネート、ベンゼンスルホネートおよびp−トルエンスルホネート塩を含む。
【0043】
式(I)の化合物の記載に関して、Arで記載される用語「アリール」は、フェニル基または1〜5のハロゲン、1〜5の(C1−6アルキル)および/または1〜5の(C1−6アルコキシ)で置換されたフェニルを示す。
【0044】
用語「アルキル」は、主アルキル鎖または、得られる場合には、それが表す基の枝分アルキル鎖を示す。本発明の「アルキル」基の例は、これらに限定するものではないが、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、s−ペンチル、t−ペンチル、i−ペンチル、n−ヘキシル、s−ヘキシルまたはt−ヘキシルを含む。「低級アルキル」の語は、1〜6の炭素を含む前記において定義されたようなアルキル基をいう。
【0045】
用語「ハロゲン」はフッ素、塩素、臭素またはヨウ素原子を示す。
【0046】
またはRは基「O−R’」または「アリール」または「トリフルオロメチル」または「トリクロロメチル」を示すとき、そのような置換基は、1または1つ以上の位置においてフェニル基の何れかの利用可能な位置に対して結合されてよい。
【0047】
本発明の化合物の特定のグループは、式(I)により表される化合物から選択され、ここで、R、R、RおよびRは水素であり、Rはハロゲンであり、nは0〜2の整数であり、それらは、nが0に等しい場合、Rに対して結合される芳香環は置換されず、mは1であり、Rはベンジル環の何れかの位置におけるフェニル、ハロゲン−フェニル、(テトラゾリル)フェニル、トリフルオロメチルまたはトリクロロメチル基であり、およびArはイミダゾリル基または1,2,4−トリアゾリルであり、ここで、nおよびmが0および1とは異なる場合、RまたはRは必ずしも等しくはない置換基により示されてよく、および/またはRがトリフルオロメチルまたはトリクロロメチルである場合、1,2,4−トリアゾリル基は2位とは異なる位置により主構造に対して結合されなければならないように、R、R、RおよびRは水素であり、Rはハロゲンであり、nは0〜2の整数である。本発明の特定のグループは、以下のような式(Ia)、(Ib)および(Ic)により示され、ここにおいて、置換基RおよびRはこの段落において記載される通りである。
【0048】
更に具体的には、本発明の好ましい化合物は以下からなる群より選択される化合物である:
【化9】

【0049】
1−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−2−{[3−(トリフルオロメチル) ベンジル]オキシ}エチル]−1H−イミダゾール
1−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−2−{[3−(トリクロロメチル)ベンジル]オキシ}エチル]−1H−イミダゾール
1−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−2−{[4−(トリフルオロメチル)ベンジル]オキシ}エチル]−1H−イミダゾール
1−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−2−{[4−(トリクロロメチル)ベンジル]オキシ}エチル]−1H−イミダゾール
1−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−2−{[3−(トリフルオロメチル)ベンジル]オキシ}エチル]−4H−1,2,4−トリアゾール
1−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−2−{[3−(トリクロロメチル)ベンジル]オキシ}エチル]−4H−1,2,4−トリアゾール
1−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−2−{[4−(トリフルオロメチル)ベンジル]オキシ}エチル]−4H−1,2,4−トリアゾール
1−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−2−{[4−(トリクロロメチル)ベンジル]オキシ}エチル]−4H−1,2,4−トリアゾール
1−[2−(2,4−ジクロロフェニル)]−2−({4−[(2−フェニル)−2H−テトラゾール]ベンジル}オキシ)エチル]−1H−イミダゾール
1−{2−[(4’−クロロビフェニル−4−イル)メトキシ]−2−(2,4−ジクロロフェニル)エチル}−1H−イミダゾール
1−[2−(ビフェニル4−イルメトキシ)−2−(2,4−ジクロロフェニル)エチル]−1H−イミダゾール
1−[2−(2,4−ジクロロフェニル)]−2−({4−[(2−フェニル)−2H−テトラゾール]ベンジル}オキシ)エチル]−1H−1,2,4−トリアゾール
1−{2−[(4’−クロロビフェニル−4−イル)メトキシ]−2−(2,4−ジクロロフェニル)エチル}−1H−1,2,4−トリアゾール
1−[2−(ビフェニル4−イルメトキシ)−2−(2,4−ジクロロフェニル)エチル]−1H−1,2,4−トリアゾール
1−[2−(2,4−ジクロロフェニル)]−2−({4−[(2−フェニル)−2H−テトラゾール]ベンジル}オキシ)エチル]−4H−1,2,4−トリアゾール
1−{2−[(4’−クロロビフェニル−4−イル)メトキシ]−2−(2,4−ジクロロフェニル)エチル}−4H−1,2,4−トリアゾール
1−[2−(ビフェニル4−イルメトキシ)−2−(2,4−ジクロロフェニル)エチル]−4H−1,2,4−トリアゾール
1−[2−(4−クロロフェニル)−2−{[4−(トリフルオロメチル)ベンジル]オキシ}エチル]−1H−イミダゾール
1−[2−(4−クロロフェニル)−2−{[4−(トリクロロメチル)ベンジル]オキシ}エチル]−1H−イミダゾール
1−[2−(4−クロロフェニル)−2−{[4−(トリフルオロメチル)ベンジル]オキシ}エチル]−4H−1,2,4−トリアゾール
1−[2−(4−クロロフェニル)−2−{[4−(トリクロロメチル)ベンジル]オキシ}エチル]−4H−1,2,4−トリアゾール
1−[2−(2−クロロフェニル)−2−{[4−(トリフルオロメチル)ベンジル]オキシ}エチル]−1H−イミダゾール
1−[2−(2−クロロフェニル)−2−{[4−(トリクロロメチル)ベンジル]オキシ}エチル]−1H−イミダゾール
1−[2−(2−クロロフェニル)−2−{[4−(トリフルオロメチル)ベンジル]オキシ}エチル]−4H−1,2,4−トリアゾール
1−[2−(2−クロロフェニル)−2−{[4−(トリクロロメチル)ベンジル]オキシ}エチル]−4H−1,2,4−トリアゾール
1−[2−(4−フルオロフェニル)−2−{[2−(トリフルオロメチル)ベンジル]オキシ}エチル]−1H−イミダゾール
1−[2−(4−フルオロフェニル)−2−{[2−(トリクロロメチル)ベンジル]オキシ}エチル]−1H−イミダゾール
1−[2−(4−フルオロフェニル)−2−{[2−(トリフルオロメチル)ベンジル]オキシ}エチル]−4H−1,2,4−トリアゾール
1−[2−(4−フルオロフェニル)−2−{[2−(トリクロロメチル)ベンジル]オキシ}エチル]−4H−1,2,4−トリアゾール
1−[2−(2,4−ジフルオロフェニル)−2−{[2−(トリフルオロメチル)ベンジル]オキシ}エチル]−1H−イミダゾール
1−[2−(2,4−ジフルオロフェニル)−2−{[2−(トリクロロメチル)ベンジル]オキシ}エチル]−1H−イミダゾール
1−[2−(2,4−ジフルオロフェニル)−2−{[2−(トリフルオロメチル)ベンジル]オキシ}エチル]−4H−1,2,4−トリアゾール
1−[2−(2,4−ジフルオロフェニル)−2−{[2−(トリクロロメチル)ベンジル]オキシ}エチル]−4H−1,2,4−トリアゾール
またはそれらの塩、溶媒和物、プロドラッグ、エステル、鏡像異性体および/または薬学的に許容されるジアステレオ異性体。
【0050】
都合よくは、本発明に従う式(I)のアラルキルベンジルエーテル化合物は、製造されるべき化合物の対応するアルコールのO−アルキル化反応により製造されてよい。本発明のO−アルキル化の反応に従うアルキル基の付与のために使用される中間体は、例えば、製造されるべき化合物に対応するRにおいて後述される基で置換されたベンジルハライド、ベンジルメシレートまたはベンジルトシレートに由来してよい。
【0051】
反応は、反応媒体の総体積に関して40%〜80%(w/v)で変化する濃度範囲において溶媒テトラヒドロフラン(THF)および水素化ナトリウムを含む反応媒体において生じてよい。
【0052】
もう一つの態様において、本発明は、反応媒体の総体積に関して20%〜70%(w/v)の濃度範囲にある強塩基の極性溶媒溶液と0.001〜0.1g/mLの濃度範囲にある塩基性有機塩とを含む反応媒体において生じてよい。好ましくは、極性有機溶媒は、アセトンまたはメチルエチルケトンまたはその混合物であってよく;強塩基溶液は、アルカリ金属およびアルカリ土類金属要素を含む塩基であって、好ましくは水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウムからなる群より選択される塩基であってよく、塩基性有機塩は、好ましくは、トリエチルアルミニウムアンモニウムベンジルクロライドである。
【0053】
反応の中間体は、任意に反応種の保護基、例えば、それを含む中間体におけるテトラゾール環の反応性窒素に対して結合する反応種の保護基を有してもよい。
【0054】
保護基の例は、これらに限定するものではないが、トリチル基、N,N−ジメチルスルホンアミド、p−メトキシフェニルスルホンアミド、ベンゼンスルホンアミド、2,2,2−トリクロロエチルカルバメート、t−ブチルカルバメート、N−2−クロロエチルアミン、N−トリイソプロピルシリルアミン、N−2−ニトロベンジルアミンおよび/またはN−2−テトラヒドロピラニルアミンであってよい。
【0055】
製造方法は、一般的には以下の手順1により示すことができる:
【化10】

【0056】
ここで、式(II)および(III)のAr、R−R、nおよびmは、式(I)の詳細な説明において定義された通りであり、ここで、Xは、Cl、Br、I、MS(メタンスルホネート)およびTS(トルエンスルホネート)からなる群より選択される要素をさす。
【0057】
(手順1)
都合よくは、本発明に従う誘導体1−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−2−{[4−(トリフルオロメチル)ベンジル]オキシ}エチル]−1H−イミダゾール(BL−123)は、以下の反応に従い1−(2,4−ジクロロフェニル)−2−(1H−イミダゾール−1−イル)エタノールおよび1−(クロロメチル)−4−(トリフルオロメチル)ベンゼンから製造できる(手順2)。
【化11】

【0058】
以下の例は、これらに限定するものではないが、上記の手順1および2に従う化合物1−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−2−{[4−(トリフルオロメチル)ベンジル]オキシ}エチル]−1H−イミダゾール(BL−123)の製造のための手順を説明する。
【0059】
[例1]
10.30gの化合物1−(2,4−ジクロロフェニル)−2−(1H−イミダゾール−1−イル)エタノールを26mLのアセトンに懸濁し、次に、水中の水酸化ナトリウムの50%溶液の31mLを添加し、続いて、26mL以上のアセトンを添加し、全反応混合物は激しい撹拌上に維持された。次に、0.45gのトリエチルアンモニウムベンジルクロライドを添加し、30分間の還流下に反応混合物を維持した。更に貫流下で、8.2gの1−(クロロメチル)−4−(トリフルオロメチル)ベンゼン化合物(13mLのアセトン中に希釈された)を添加し、6時間に亘り撹拌と還流を維持した。最後に、不均一な混合物を濾過し、相を分離した。有機相を45℃で回転エバポレートして乾燥した。得られた残留物を100mLの冷エチルエーテルに溶解した。そこに次に2mLの硝酸(65%)を0℃で添加し、1時間に亘り撹拌を維持した。最後に、産物を濾過し、冷エタノールで洗浄し、65℃で12時間に亘り乾燥した。白色固体として得られた産物(化合物BL123)は以下の特徴を有した:NMR 1H(300 MHz-DMSO): 9.05 (1H, s), 7.72-7.74 (1H, m), 7.65-7.66 (4H, m), 7.53-7.54 (1H, m), 7.38-7.45 (3H, m), 5.51-5.20 (1H, m) 4.45-4.64 (4H, m). NMR 13C (75MHz-DMSO): 142.1, 136.3, 134.1, 133.6, 133.3, 129.5, 129.2, 128.5, 128.1, 127.9, 125, 2, 125.1, 123,, 119.8, 75.4, 69.7, 51.8; 元素分析計算値 C19H16Cl 2O4 F3N3;C=47.72%, H=3.37%, N=8.79%; 実測値: C=48.06%, H=3.44%, N=8.76%.融点: 173〜176 ℃。
【0060】
[例2]
乾燥テトラヒドロフラン(THF)(18ml)中のNaH(2.0g)の60%懸濁液上に、乾燥THF(52mL)中の化合物1−(2,4−ジクロロフェニル)−2−(1H−イミダゾール−1−イルエタノール(5.14g)の溶液を室温で添加した。次に反応混合物上に、乾燥THF(10mL)中に化合物1−(クロロメチル)−4−(トリフルオロメチル)ベンゼン(3.6mL)を含む溶液をゆっくりと添加し、得られた混合物を3時間に亘り還流下で維持した。この期間の最後に、50mLの水を添加し、産物を酢酸エチルで抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥して、最後の溶媒を回転エバポレートした。溶媒の完全なエバポレーションの後に得られた残留物をジエチルエーテル(20mL)に溶解し、0℃に冷却した。残留物の溶液上に、65%の硝酸(1.4mL)を穏やかに添加した。次に、産物を濾過し、65℃で乾燥した。メタノール中での再結晶した後に純粋な産物を得た。白色固体として得られた産物(化合物BL123)は以下の特徴を有した:1H NMR (300MHz-DMSO): 9.05 (1H, s), 7.72-7.74 (1H, m), 7.65-7.66 (4H, m), 7.53-7.54 (1H, m), 7.38-7.45 (3H, m), 5.51-5.20 (1H, m), 4.45-4.64 (4H, m).13C NMR (75MHz-DMSO): 13C NMR (75MHz-DMSO): 142.1, 136.3, 134.1, 133.6, 133.3, 129.5, 129.2, 128.5, 128.1, 127.9, 125, 2, 125.1, 123, 119.8, 75.4, 69.7, 51.8.融点:173〜176℃。
【0061】
都合よくは、本発明に従う誘導体1−[2−(2,4−ジクロロフェニル)]−2−({4−[(2−フェニル)−2H−テトラゾール]ベンジル}オキシ)エチル]−1H−イミダゾール(BL−137)は、以下の反応に従い1−(2,4−ジクロロフェニル)−2−(1H−イミダゾール−1−イル)エタノール[1]および5−(4’−(ブロモメチル)ビフェニル3−a)−1−トリチル−1H−テトラゾール[2]から製造できる(手順3)。
【化12】

【0062】
以下の例は、これらに限定するものではないが、上記の手順1および3に従う硝酸化合物1−[2−(2,4−ジクロロフェニル)]−2−({4−[(2−フェニル)−2H−テトラゾール]ベンジル}オキシ)エチル]−1H−イミダゾール(BL−137)の製造を説明する。
【0063】
[例3]
機械攪拌機および還流冷却器を備えた3ウェイフラスコにTHF(120mL)およびNaH60%(24g)を入れた。この懸濁液に対して、1−(2,4−ジクロロフェニル)−2−(1H−イミダゾール−1−イル)エタノール[1](0.233mmol、600mLのTHF中に60g)の溶液をゆっくりと添加し、得られた溶液を30分間に亘る機械的撹拌下に放置した。この期間の後に、反応混合物を氷浴中で冷却し、それに対して、5−(4’−(ブロモメチル)ビフェニル3−a)−1−トリチル−1H−テトラゾール[2](0.223mmol;650mLのTHF中に129g)の溶液をゆっくりと添加した。添加過程が完了したときに、氷浴を取り外し、反応物を4時間の還流に持ち込んだ。この期間の後、反応混合物を室温に冷却し、それに対して560mLの水をゆっくりと添加した。この反応混合物を600mLの酢酸エチルで抽出した。有機相を分離し、5%クエン酸水溶液で抽出した(2×420mL)。水相を1つに合わせて、酢酸エチルで抽出した(2×300mL)。有機相を1つに合わせて、MgSOで乾燥した。溶媒を回転エバポレートし、有機性油を単離した。
【0064】
工程Aにおいて得られた粗反応物を50℃で1650mLのアセトニトリル中に溶解した。室温に達した後に、1300mLの水性のHSOの1.5Nを添加した。この混合物を2時間に亘る磁気撹拌下に維持した。その後、2MのNaOHの水溶液をpHが13になるまで添加した。減圧を使用して、反応混合物を65/70℃で蒸留して、アセトニトリルを除去した。出発時のフラスコ内に残留した物質を30/35℃で30分間に亘り撹拌下においた。形成された沈殿を濾過し、600mLの水/アセトニトリル(80/20)の混合物で洗浄した。濾液を熱トルエンで抽出した(4×450mL)。水相を回収し、加熱下で、十分な量の酢酸を添加してpHを約7.0にした。約55℃の温度を維持しながら、酢酸エチルを添加した。この混合物を加熱して、30分間に亘り攪拌した。有機相を回収して、水相を熱酢酸エチルで抽出した(3×500mL)。有機相を1つに合わせて、MgSOで乾燥した。溶媒は、高密度の固体が生じるまで回転エバポレータで除去された。粗反応物を、2時間に亘り、機械的撹拌下で氷浴により冷却した。沈殿物を濾過し、120mLのアセトニトリルで洗浄した。黄色がかった白色物として得られた固体産物、化合物BL137は次の特徴を有する:RMN1H (300 MHz-CDCl3):3.78 (1H, dd, J = 9 and 15 Hz), 3.91 ( 1H, d, J = 15 Hz), 4.08 (1H, dd, J = 3 and 15 Hz), 4.67 (1H, d, J = 15 Hz), 4.92 (1H, dd, J = 3:09 Hz), 6.78-6.86 (2H, m), 6.96-7.04 (4H, m), 7.39-7.67 (8H, m), 7.98-8 , 01 (1H, m). RMN13C (125MHz-CDCl3): 52.2, 72.4, 76.8, 119.9, 124.8, 126.4, 128.0, 128.2, 128.6, 128.9; 129.6, 130.6, 130.7, 131.4, 133.1, 134.4, 135.1, 136.1, 136.9, 139.9, 140.7, 155.8.HRMS 計算値 C25H20Cl2N 6O (MH +) m / z 491.1154, 実測値 491.1134; 融点: 93〜96 °C。
【0065】
従って、本発明において記載された化合物は、対応する中間体化合物を用いて、手続1〜3の何れか、および例1〜3の教示の何れかに基づいて製造できる。例示の目的のために、しかしながらこれらに限定するものではないが、幾つかの中間体化合物を表1に示す。
【表1−1】

【表1−2】

【0066】
ここで、用語「prot」は本発明に定義される保護基を表し、「X」はCl、Br、I、MS(メタンスルホネート)およびTS(トルエンスルホネート)からなる群より選択される要素を表す。
【0067】
本発明の化合物、並びにそれらの塩、溶媒和物、プロドラッグ、エステル、鏡像異性体および/または薬学的に許容されるジアステレオ異性体は、抗菌活性、特に抗真菌活性を有する可能性がある。
【0068】
特に本発明において記載される化合物およびその薬学的に許容される塩は、殺真菌剤および/または静真菌剤であるのと同様な抗真菌剤として使用されてよい。殺真菌剤は、それらの死を刺激する真菌細胞の完全性および/または働きを破壊する抗真菌剤であり、他方、静真菌性抗真菌剤は、それらを静止する真菌の増殖および/または細胞分裂を防止する能力を有する薬剤である。興味深いことに、殺真菌性剤は、宿主の真菌感染症を除去する可能性を有し、静真菌剤は通常、感染症を完全には除去しない。
【0069】
加えて、本発明に記載される化合物は、微生物、例えば、真菌、細菌および/または原生動物、特に病原性微生物の増殖および/または生存の阻害剤および/または抑制剤として有用である。
【0070】
真菌は、単一細胞の生物、例えば、藻類および原生動物から複雑な植物、動物、ヒト自身までの真核生物の殆ど全ての群の寄生生物であってよい。植物および/または動物における疾患および/または障害を引き起こす微生物、例えば、真菌は、病原体、より明確には病原性微生物と呼ばれる。疾患、状態および/または障害、生物の異常な状況は、特定の症状および徴候に関連する1または1つ以上の身体機能を害し、外因性因子、例えば、侵入生物など、または生物の内因性因子に起因し得るものと理解されてよい。病原性微生物、例えば、ウイルス、細菌、真菌、原生動物、多細胞性寄生生物およびプリオンとして知られるタンパク質などの身体への侵入に起因する病理学的状態として臨床的に明らかな疾患は、命名された感染症である。
【0071】
哺乳動物に対して病原性である真菌は、3つの形態型に分類される:(a)酵母、それは、単細胞であり、無性的に複製してコロニーの形態に増殖する、(b)糸状真菌、それは多細胞であり、有隔または無菌の菌糸を有し、有性的、無性的または疑似有性的に複製できる、および(iii)二形成、それは、温度および環境状態に依存して、酵母または糸状形態で存在できる。糸状真菌は、(i)皮膚糸状菌と(ii)アネモフィロウス(anemophilous)に分類できる。
【0072】
特に、本発明に記載される化合物、それらの塩および溶媒和物、プロドラッグ、エステル、鏡像異性体および/または薬学的に許容されるジアステレオ異性体は、主要な病原性真菌の治療および/または予防において使用されてよく、それは、これらに限定するものではないが、皮膚糸状菌真菌および二形成真菌で示されてよい。治療は、一連の手段、例えば、薬理学的、外科学的または物理学的手段などであり、その目的は、診断後の疾患または症状の治癒または緩和であると理解される。他方、予防は、疾病または症状の開始および/またはその拡散を防止するための手段の使用である。
【0073】
医学的に関連する皮膚糸状菌の主な種類は、エピデルモフィトン(Epidermophyton)種、トリコフィトン(Trycophyton)種およびミクロスポルム(Microsporum)種であり、その中でも以下の種が強調される:毛瘡白癬菌(Trichophyton mentagrophytes)、トリコフィトン・ヴェルルコスム(Trichophyton verrucosum)、紅色白癬菌(Trichophyton ルブルム)、トリコフィトン・ショエンレイニイ(Trichophyton shoenleinii)、トリコフィトン・トンスランス(Trichophyton tonsurans)、トリコフィトン・ビオラセウム(Trichophyton violaceum)、トリコフィトン・コンセントリクム(Trichophyton concentricum)、石こう状小胞子菌(Microsporum gypseum)、犬小胞子菌(Microsporum canis)、オードアン小胞子菌(Microsporum audouinii)およびエピデルモフィトン・フロクコスム(Epidermophyton floccosum)。
【0074】
二形成真菌の中でも、医学的に重要な真菌の主な種は、パラコクシジオイデス・ブラシリエンシス(Paracoccidioides brasiliensis)、ヒストプラスマ・カプスラツム(Histoplasma capsulatum)、ブレストミセス・デルマチジチス(Blastomyces dermatiditis)、コクシジオイデス・イミチス(Coccidioides immitis)、ペニシリウム・マルネフェイ(Penicillium marneffei)およびスポロトリクス・シェンクキイ(Sporothrix schenckii)である。
【0075】
本発明の化合物の抗真菌活性は、化合物1−[2−(2,4−クロロフェニル)−2−{[4−(トリフルオロメチル)ベンジル]オキシ}エチル]−1H−イミダゾール(BL−123)の最小阻止濃度のインビトロ分析を用いて測定された。
【0076】
化合物(BL−123)の抗真菌活性は、例4に示すような臨床および実験室単離株からの糸状の皮膚糸状真菌の幾つかの株において試験された。
【0077】
[例4]
4.1 真菌株の培養
本発明の実験のために、表2に記載される通りの臨床分離株および実験室単離株から得られた皮膚糸状菌型の真菌株を使用した。
【表2】

【0078】
真菌株は、傾斜シュート内での寒天ポテト培地上で、30℃の温度で、7〜15日の期間に亘り培養された。
【0079】
4.2 調製物のマウントおよび試験
実験のために、その硫酸の形態の化合物1−[2−(2,4−クロロフェニル)−2−{[4−(トリフルオロメチル)ベンジル]オキシ}エチル]−1H−イミダゾール(BL−123)およびミコナゾール硝酸を使用した。両方の化合物をジメチルスルホキシド(DMSO)に溶解し、化合物の最終濃度を1%以下に合わせた。
【0080】
以下のように薬剤の感受性を試験するために用いられる方法論は、標準M38−Aに記述される方法に従ってブロス微小希釈するものであった(糸状真菌のための抗真菌剤に対する感受性を測定するためのブロス希釈試験のための参考方法;NCCLS,volume22、No.16,USA,2008)。
【0081】
真菌を項目4.1に準じて培養した。真菌が増殖した試験管に対して、5mLの生理食塩溶液を寒天表面から真菌を抽出するために添加した。次に、この均質懸濁液を新しい試験管に移し、コロニー形成単位(CFU)を計算方法に従って定量化した;(i)サブローブドウ糖寒天プレート中、および(ii)ノイバウアーチャンバ中。
【0082】
次に、表2に挙げられる真菌株を96ウェルプレートにデュプリケートで接種した。MOPS(3−(N−モルホリン)15プロパンスルホン酸)によりpH7.0で緩衝化されたRPMI−1640(L−グルタミンを含み、重炭酸塩なし)の総体積0.2mL中に、1ウェル当たり2〜6×10CFU/mLの真菌の接種材料を用いた。手順は層流中で行った。
【0083】
試験されるべき化合物を連続希釈法で、各ウェル中に存在する培地中に16μg/mL;8μg/mL;4μg/mL;2μg/mL;1μg/mL;0.5μg/mL;0.25μg/mL;0.125μg/mL;0.0625μg/mL;または0.03125μg/mLの最終濃度でデュプリケートで添加した。
【0084】
これらの化合物との真菌のインキュベーションを30〜35℃の温度で4、5、6および7日間まで行った。
【0085】
真菌の定量化は、各ウェルにおける真菌の増殖率により行われ、それは反射鏡読み取りによって陰性対照中で生じる増殖率と比較される。陰性対照は、試験化合物が不在の培地中の真菌増殖率によって表される。この比較の方法論は微小希釈ウェルが提示した数値的評点である。この方法論において、値4は増殖の減少なしに対応し、値3は増殖の僅かな減少または陰性対照の増殖の約75%に対応し、値2は増殖の際立った減少または陰性対照の増殖の約50%に対応し、値1は僅かな増殖または陰性対照の増殖の約25%に対応し、値0は光学的に清澄または増殖の不在に対応する。
【0086】
この実験において、最小阻止濃度(MIC)は、コロニー形成単位(CFU)の増殖を少なくとも80%で阻害することが可能な寒天の最低濃度と看做される。
【0087】
前記実験で得られた結果を表3に示し、化合物BL123またはミコナゾールで4日および7日のインキュベーションを考慮して4つの独立した実験において得られた平均MICを記載する。
【0088】
本発明の化合物、BL123は、皮膚糸状菌種真菌の7つの異なる種に対応する13の異なる菌株の増殖における阻害効果を与えることを示した。
【0089】
興味深いことに、表3に示される結果は、ミコナゾール(菌株I、VIIおよびVIII)に対して抵抗性である臨床分離株の幾つかの菌株が化合物BL−123に異なる感受性であることを示す。
【表3】

【0090】
化合物BL−123の阻害効果は、表4に記載されるように試験された単離株の50%を阻止するための最小阻止濃度(MIC50)、試験される単離株の90%を阻止するための最小阻止濃度(MIC90)およびMICの変動(VMIC)の値を得ることを目標とした実験において得られた結果により実証された。
【0091】
これらの実験において、我々は、BL−123の阻害効果が、試験された菌株の個体群の90%の増殖を阻害するために化合物の低濃度を我々が使用したときに、同様のままであることを見出した。これに対し、ミコナゾールで処理されるときに、同様な菌株の個体群の大多数は、個体群の50%の増殖を阻害する最低濃度で用いられるときに、処理に対する非応答性を証明した。
【表4】

【0092】
本発明の化合物の抗菌活性を化合物1−[2−(2,4−クロロフェニル)−2−{[4−(トリフルオロメチル)ベンジル]オキシ}エチル]−1H−イミダゾール(BL−123)および1−[2−(2,4−ジクロロフェニル)]−2−({4−[(2−フェニル)−2H−テトラゾール]ベンジル}オキシ)エチル]−1H−イミダゾール(BL−137)の最小阻止濃度(MIC)のインビトロ分析を用いて測定した。
【0093】
化合物BL−123およびBL137の抗菌活性は、例5に示されるように酵母様真菌および細菌の幾つかの菌株において試験された。
【0094】
例5
5.1 酵母菌株および細菌の培養
本発明の実験のために、以下の表5で記述されるように、(i)臨床分離株および実験室単離株から得られた酵母菌株、および(ii)実験室単離株から得られた細菌菌株を使用した。
【表5】

【0095】
5.1.a 酵母菌株の培養−接種材料の調製
酵母菌株を35℃の温度で維持された培地サブローブドウ糖寒天中で48時間に亘り培養した。
【0096】
5.1.a 細菌株の培養−接種材料の調製
細菌株を35℃の温度で培地トリプチックソイ寒天中で2〜6時間(または0.5に等しいマクファーランド標準溶液の濁度まで)培養した。
【0097】
5.2 調製物のマウントおよび試験
実験ために、硝酸塩の形態の化合物1−[2−(2,4−クロロフェニル)−2−{[4−(トリフルオロメチル)ベンジル]オキシ}エチル]−1H−イミダゾール(BL−123)、1−[2−(2,4−ジクロロフェニル)]−2−({4−[(2−フェニル)−2H−テトラゾール]ベンジル}オキシ)エチル]−1H−イミダゾール(BL−137)およびミコナゾール硝酸を用いた。化合物をジメチルスルホキシド(DMSO)に溶解し、1%以下の化合物の最終濃度に合わせた。
【0098】
5.2.a 酵母菌株
以下のように薬剤の感受性を試験するために用いられる方法論は、標準M27−A2に記述される方法に従ってブロス微小希釈するものであった(抗真菌性治療に対する酵母の感受性を測定するブロス希釈試験のための参考方法−第2版、NCCLS,volume22、number15、USA、2002)。
【0099】
酵母菌株を項目5.1.aに従って培養し、1×10〜5×10CFU/mLを含む培養物を得た。次に、懸濁液を50〜2500CFU/mLの最終濃度で培地RPMI−1640(MOPS0.165モル/Lで緩衝化)に希釈した。
【0100】
希釈懸濁液を96ウェルプレートにデュプリケートで接種した。手順は層流中で行った。
【0101】
試験されるべき化合物を連続希釈法で、各ウェル中に存在する培地中に16μg/mL;8μg/mL;4μg/mL;2μg/mL;1μg/mL;0.5μg/mL;0.25μg/mL;0.125μg/mL;0.0625μg/mL;または0.03125μg/mLの最終濃度でデュプリケートで添加した。これら化合物との真菌のインキュベーションを30〜35℃の温度で48時間に亘り行った。
【0102】
5.2.b 細菌株の培養
以下のように薬剤の感受性を試験するために用いられる方法論は、標準M7−A6に記述される方法に従ってブロス微小希釈するものであった(好気性増殖を伴う細菌のための希釈による抗菌剤に対する感受性の方法論−第6版、NCCLS、volume23、No.2、USA、2003)。
【0103】
細菌株を項目5.1.bに従って培養し、1×10〜5×10CFU/mLを含む培養物を得た。次に、懸濁液を5×10CFU/mLの最終濃度にまでミューラーヒントン培地に希釈した。
【0104】
希釈懸濁液を24ウェルプレート中にデュプリケートで0.1mLを接種した。手順は層流中で行った。
【0105】
試験されるべき化合物を連続希釈法で、各ホール中に存在する0.9mLの培地中に16μg/mL;8μg/mL;4μg/mL;2μg/mL;1μg/mL;0.5μg/mL;0.25μg/mL;0.125μg/mL;0.0625μg/mL;または0.03125μg/mLの最終濃度で、デュプリケートで添加した。
【0106】
これら化合物との真菌のインキュベーションを30〜35℃の温度で24時間に亘り行った。
【0107】
インキュベーション後、微生物増殖をシュートの底の濁りまたは堆積の存在について肉眼で観察した。我々は、濁った媒体が微生物増殖の結果であり、堆積の存在および清澄な培地は微生物増殖の不在を示すことにこの実験において同意する。最小阻止濃度(MIC)は如何なる程度の細菌増殖も防止する最低の試験薬物濃度として定義された。
【0108】
本発明の化合物BL123およびBL137は、それらが以下の表6に示すように、酵母の3つの異なる種および細菌の2つの異なる種の増殖において阻害効果を与えることを示した。
【表6】

【0109】
この実験における観察から、我々は、本発明の化合物が微生物の増殖において阻害作用を有し、従って、特に真菌および細菌に対する抗菌剤として使用できると判断した。微生物、例えば、真菌、細菌および/または原生動物の増殖を損なう、または破壊する化学物質またはウイルスを破壊する能力を有する化学物質であれば、何れの薬物も抗菌性であると理解される。
【0110】
本発明の化合物が対する真菌の例は、これらに限定するものではないが、とりわけ、アスペルギルス(Aspergilus)、ミクロスポルム(Microsporum)、エピデルモフィトン(Epidermophyton)、トリコフィトン(Trichophyton)、カンジダ(Candida)、フィコミセス(Phycomyces)、ジゴミセス(Zygomyces)、リゾプス(Rhizopus)、ムコール(Mucor)、アブシジア(Absidia)、マラセジア(Malassezia)、エクソフィアラ(Exophiala)、ピエドライア(Piedraia)、トリコスポルム(Trichosporum)、スポロトリクス(Sporothrix)、クラドスポリウム(Cladosporium)、フィアロフォラ(Phialophora)、ホセカエア(Fosecaea)、ヒストプラスマ(Histoplasma)、コクシジオイデス(Coccidioides)、フザリウム(Fusarium)、ペニシリウム(Penicillium)、ブレストミセス(Blastomyces)、クリプトコッカス(Cryptococcus)、パラコクシジオイデス(Paracoccidioides)、スセドスポリウム(Scedosporium)、サッカロミセス(Sacharomyces)、ピエドライア(Piedraia)、アクチノミセス(Actinomyces)、ケラチノミセス(Keratinomyces)、ナンニジア(Nannizia)、アルスロデルマ(Arthroderma)、クテノミセス(Ctenomyces)、オルピジウム(Olpidium)、フィソデマ(Physodema)、シノキトリウム(Synchytrium)、フィトフォラ(Phytophora)、バーチシリウム(Verticillium)、グリオクラジウム(Gliocladium)、リチスマ(Rhytisma)、スクレロチニア(Sclerotinia)、オフィオストマ(Ophiostoma)、ロフィオデルミウム(Lophiodermium)、エルシノエ(Elsinoe)、カプノジウム(Capnodium)、ミコスファエレラ(Mycosphaerella)、ベンツリア(Venturia)、ゲウマンノミセス(Gaeumannomyces)、アルテルナリア(Alternaria)、ビポラリス(Bipolaris)、ボトリチス(Botrytis)、セルコスポラ(Cercospora)、ジプロジア(Diplodia)、ドゥレスクレラ(Dreschlera)、エキセルオヒルム(Exerohilum)、フォーマ(Phoma)、フォモシス(Phomopsis)、リソクトニア(Rhisoctonia)、プシニア(Puccinia)、エリスフェ(Erysphe)、フィルラクチニア(Phyllactinia)、ウンシヌラ(Uncinula)、フラグミジウム(Phragmidium)、メラムソラ(Melampsora)、ユーチファ(Eutypha)、ヒポシキロン(Hypoxylon)、キシラリア(Xylaria)、セラトバシジウム(Ceratobasidium)、ヘテロバシジウム(Heterobasidium)、タナテホルス(Thanatephorus)、アルミルラリア(Armillaria)の属であってよいことが意図される。
【0111】
本発明の化合物が対することが意図される細菌の例は、とりわけ、アクチノミセス(Actinomyces)、コリネバクテリウム(Corynebacterium)、マイコバクテリウム(Mycobacterium)、ノカルジア(Nocardia)、バチルス(Bacillus)、ビフィドバクテリウム(Bifidobacterium)、クロストリジウム(Clostridium)、エリジペロスリックス(Erysipelothrix)、リステリア(Listeria)、スタフィロコッカス(Staphylococcus)、ストレプトコッカス(Streptococcus)、ニューモコッカス(Pneumococcus)、アナプラズマ(Anaplasma)、エールリヒア(Ehrlichia)、ネオリケッチア(NeoRickettsia)、ウォルバキア(Wolbachia)、バクテリオイデス(Bacterioides)、バルトネラ(Bartonella)、ボルデテラ(Bordetella)、ボレリア(Borrelia)、ブルセラ(Brucella)、ブルクホルデリア(Burkholderia)、カンピロバクター(Campylobacter)、クラミジア(Chlamydia)、クラミドフィラ(Chlamydophila)、エシェリキア(Escherichia)、クレブシエラ(Klebsiella)、プロテウス(Proteus)、サルモネラ(Salmonella)、セラチア(Serratia)、エルシニア(Yersinia)、フゾバクテリウム(Fusobacterium)、ヘリコバクター(Helicobacter)、アシネトバクター(Acinetobacter)、マイコプラズマ(Mycoplasma)、ウレアプラズマ(Ureaplasma)、ナイセリア(Neisseria)、メニンゴコッカス(Meningococcus)、アクチノバチルス(Actinobacillus)、ヘモフィルス(Haemophilus)、パスツレラ(Pasteurella)、シュードモナス(Pseudomonas)、リケッチア(Rickettsia)、トレポネーマ(Treponema)の属のものであってよい。
【0112】
本発明の化合物が対することが意図される原生動物の例は、とりわけ、プラスモジウム(Plasmodium)、トキソプラズマ(Toxoplasma)、バランチジウム(Balantidium)、コクシジア(Coccidia)、クリプトスポリジウム(Cryptosporidium)、シロスポラ(Cylospora)、イソスポラ(Isospora)、サルコシスチス(Sarcocystis)、バベシア(Babesia)、タイレリア(Theileria)、ジエントアメーバ(Dientamoeba)、ジアルジア(Giardia)、レーシュマニア(Leishmania)、アカントアメーバ(Acanthamoeba)、ブラストシスチス(Blastocystis)、アナプラズマ(Anaplasma)、エールリヒア(Ehrlichia)、トリコモナス(Trychomonas)、トリパノソーマ(Trypanosoma)、ジアルジア(Giardia)、エントアメーバ(Entamoeba)の属のものであってよい。
【0113】
本発明に記載される化合物、並びにそれらの塩、溶媒和物、プロドラッグ、エステル、鏡像異性体および/または薬学的に許容されるジアステレオ異性体は、微生物、例えば、真菌、細菌および/または原生動物に関連する状態および/または疾患の治療および/または予防のための薬物の製造において使用されてよい。加えて、本発明に記載される化合物、並びにそれらの塩、溶媒和物、プロドラッグ、エステル、鏡像異性体および/または薬学的に許容されるジアステレオ異性体は、微生物、例えば、真菌、細菌および/または原生動物、特に、病原性微生物の増殖および/または生存を阻害する医薬の製造において使用されてよい。
【0114】
従って、本発明は、哺乳動物における微生物、例えば、真菌、細菌および/または原生動物、例えば、皮膚糸状菌、酵母、糸状の非皮膚糸状菌真菌、グラム陰性およびグラム陽性細菌および原生動物に関連する状態および/または疾患の治療および/または予防のための方法であって、本発明の式(I)に表される少なくとも1つの化合物およびそれらの塩、溶媒和物、プロドラッグ、エステル、鏡像異性体および/または薬学的に許容されるジアステレオ異性体を投与することによる方法を提供する。
【0115】
本発明はまた、微生物、例えば、真菌、細菌および/または原生動物、特に、病原性微生物の増殖および/または生存を阻害する方法を提供する。
【0116】
従って、立証された効果が提供されたことから、我々は、式(I)の化合物およびその薬学的に許容される塩が、治療のため、特に、個体における微生物、例えば、真菌、細菌および/または原生動物に関連する状態および/または疾患の治療および/または予防のために興味深いものであると考える。個体は、完全に独立した生理的単位および単一のジェノタイプの両方を表すと理解される。
【0117】
ヒトに影響を及ぼす疾患は、真菌性病原体に起因する場合に真菌症と呼ばれる。真菌症は、身体においてそれらが生じる部位および深さに依存して3つの群に分類され、それは(i)「表在性真菌症」:皮膚、爪、毛髪粘膜および/または毛髪の表面における感染症、(ii)「皮下真菌症」、それは皮膚層深部、例えば、皮下組織、結合組織および骨組織を貫通することができる真菌に起因する、および(iii)「全身性真菌症」(深在性真菌症):最も深刻な真菌感染症であり、且つ侵襲的であり、それは病原性真菌の胞子の吸入により獲得され、それは肺において維持および増殖し、血流に達し、身体の他の内臓器官に感染するものである。
【0118】
主な表在性真菌症は、皮膚糸状真菌に起因し、皮膚糸状菌症と呼ばれる。最も一般的な皮膚糸状菌症は、(i)頭部白癬(頭皮)、これは種々の皮膚糸状菌、例えば、カニス(小胞子性の頭部白癬)、T.トンスランス(頭部白癬)、T.メンタグロフィテス(mentagrophytes)、E.フロクコスム、M.ジプセウム(gypseum)(禿瘡)、T.ビオラセウム、T.ショエンレイニイ(schoenleinii) (頭部白癬の運動選手の足)、T.ベルルコスム、およびT.ションレイニイ(コームズ白癬、tinea combs)に起因する、(ii)白癬性毛瘡(ヒゲ)、T. ルブルム(rubrum)およびT.メンタグロフィテスに起因する、(iii)体部白癬(スキングラベル、skin glaber)、T.ルブルム、T.メンタグロヒテス(mentagrohytes)およびM.ケンネルス(kennels)に最も頻繁に起因する、(iv)足部白癬(足および手)、T.ルブルム、T.メンタグロヒテスおよびE.フロクコスムに頻繁に起因する、(V)頑癬(鼠蹊部)、T.ルブルム、T.メンタグロヒテスおよびE.フロクコスムに起因する、(vi)耳白癬、M.ケンネルスに由来する、(vii)渦状癬、T.コンセントリクムに起因する、(viii)爪の白癬(爪甲真菌症)、トリコフィトン、エピデルモフィトンの属の種々の皮膚糸状菌に由来し、稀にミクロスポルム属に由来する、ものであってよい。
【0119】
加えて、ヒトに対する天然には病原性ではない真菌は、他の事前の状態および衰弱した宿主免疫系に対して二次的に日和見感染を発症し得る。日和見感染を引き起こす真菌の主な例は、(i)糸状真菌、大部分は、アスペルギルス種、フザリウム種、スセドスポリウム種、ムコラレス(Mucorales)およびデマチアセオウス(Dematiaceous)の属に属する、および(ii)酵母、大部分は、カンジダ種、クリプトコッカス種、トリコスポロン種、ロドトルラ(Rhodotorula)種、マラセジア種およびサッカロミセス(Saccharomyces)種の属に属する。
【0120】
他の日和見性の糸状真菌に起因する臨床的に関連する皮膚病の例は、(i)癜風(皮膚)、真菌マラセジア・フルフル(M.furfur)に起因する;(ii)ピチロスポルム毛嚢炎、毛嚢脂腺における真菌マラセジア・フルフル感染症に起因する;(iii)黒癬(手のひらまたは指の縁)、クラドスポリウム・ウェルネクキイ(C. werneckii)に起因する、(iv)黒色砂毛症(毛髪)、真菌ピエドライア・ホルタイ(P. hortai)に起因する、ものであってよい。
【0121】
加えて、日和見性の真菌酵母に起因する疾患の例はまた、に言及されてよく、例えば、(i)トリコスポロン症、白色砂毛(毛髪)および生殖器鼠蹊部トリコスポロン症(生殖器および鼠蹊部領域における発疹)に細分できる酵母真菌トリコスポロン・ベイゲリイ(T. beigelii)に起因する、(ii)カンジダ症、カンジダ種に起因する、最も頻繁にはC.アルビカンス(C. albicans)に起因し、しかしそれはまたC.トロピカリス(C. tropicalis)、C.パラシロシス(C. parapsilosis)、C.グイリエルモンジイ(C. guilliermondii)種においても見ることができ、カンジダ症は、口腔カンジダ症、陰門腟 カンジダ症、亀頭包皮カンジダ症、間擦部カンジダ症、皮膚粘膜カンジダ症および小胞カンジダ症に細分できる。
【0122】
深部真菌症の中には以下が含まれる;(i)パラコクシジオイデス症、パラコクシジオイデス・ブラシリエンシスに起因し、それは、外皮または皮膚粘膜形成、リンパ結節形成、ヴェセレ(Vicere)形成を介して、他の臓器および混合形成において明らかにされる、(ii)ロボ真菌症、パラコクシジオイデス・ロボイ(P. loboi)に起因する、(iii)クロモブラストミコーシスまたはクロモミコーシスは、色素性の真菌、例えば、ホセカエア・ペドゥロソイ(F. pedrosoi)、ホセカエア・コンパクタ(F. compacta)、クラドスポリウム・カルチオニイ(C. cartionii)、フィアロフォラ・ベルコサ(P. verrucosa)およびリノクラジエラ・アクアスペルサ(Rhinocladiella aquaspersa)に起因する;(iv)スポロトリクム症、スポロトリクス・シェンクキイに起因し、それ自身、余分な皮膚および余分な皮膚形成において明らかになる、(v)ユーミセトーマまたはマズラ菌症、幾つかの真菌に由来し、それは、ピエトリエリジウム・ボイジイ(Pietriellidium boydii)、セファロスポリウム(Cephalosporium)種、マドゥレラ(Madurella)種、ピレノカエタ(Pyrenochaeta)種、エクソフィアラ種を含む;(vi)ヒストプラスマ症、ヒストプラスマ・カプスラツム(Histoplasma capsulatum)に由来する、(vii)フェオフィホ真菌症、真菌エクソフィアラ・ジャンセルミエ(E. jeanselmei)、ワンジエラ・デルマチチス(Wangiella dermatitis)、クラドスポリウム・バンチアセヌム (C. bantiasenum)、アルテルナリア・アルテナダ(Alternaria alternada)、エクソフィアラ・モニリアエ(E. moniliae)、エクソフィアラ・スピニフェラ(E. spinifera)、フィアロフォラ・ベルコサ(P. verrucosa)、フロマ(Phloma)種、クルブラリア・ゲニクラタ(Curvularia geniculata)、ミセリア・ステリリア(Mycelia sterilia)に起因する;(viii)エントモフトロミコーシス、真菌バシジオボルス・ハプトスポルス(Basidiobolus haptosporus)、コニジオボルス・コラナツス(Conidiobolus coranatus)またはコニジオボルス・インコングルス(Conidiobolus incongrus);(ix)ムコール菌症、真菌アブシジア・コリムビフェラ(A. corymbifera)、リゾムコル・プシルス(Rhizomucor pussilus)、ラモシムス・ムコール(ramossimus・Mucor)、リゾプス・ミクロスポルス(Rhizopus microsporus)、リゾプス オリザエ(Rhizopus oryzae)、リゾプス・リゾポジホルミス(Rhizopus rhizopodiformis)、クンニンガメラ・ベルトレット(Cunninghamella Berthollet)、サクセナエ・バシホルミス(Saksenae vasiformis)に起因する;(x)クリプトコッカス症、クリプトコッカス・ネオホルマンス(C. neoformans)に起因する;(xi)コクシジオイデス症、コクシジオイデス・イミチスに起因する;(xii)北アメリカ分芽菌症、バストミセス・デルマチチス(Bastomyces dermatitis)に起因する;(xiii)リノスポリジウム症、リノスポリジウム・セエベリ(Rhinosporidium seeberi)に起因する。
【0123】
より詳しくは、本発明の式(I)の化合物は、これらに限定するものではないが、状態および/または疾患、例えば、小胞子性の頭部白癬、頭部白癬、禿瘡、頭部白癬の運動選手の足、「ソラマメ」白癬(“broad bean”tinea)、白癬性毛瘡、体部白癬、足部白癬、頑癬、耳白癬、渦状癬、爪白癬、癜風、ピチロスポルム毛嚢炎、黒癬、黒色砂毛症、トリコスポロン症、口腔カンジダ症、陰門腟カンジダ症、亀頭包皮カンジダ症、間擦部カンジダ症、小胞カンジダ症および/または皮膚粘膜カンジダ症の治療または予防のために使用されてよい。
【0124】
妥当性を有する植物を攻撃する真菌に起因する疾患は、寄生生物がそれらに対して破壊的であることから、主に栽培植物において生じ、それは農業において多大な損害を引き起こす。これらの疾患は、原因物質に依存してさび病(ruch)、すすかび病(soot or mold)と称され、また幾つかの真菌はトキシン−マイコトキシンを産生できる。マイコトキシンは、ヒトにおける疾患を引き起こし、例えば、アフラトキシンはアスペルギルス・フラブス(Aspergillus flavus)により産生され、それはヒトに対して発癌性である。
【0125】
本発明の化合物を投与することにより治療および/または予防できる細菌に関連する状態および/または疾患の例は、これらに限定するものではないが、とりわけ、放線菌症、ウップル病(Whiple disease)、ジフテリア、紅色陰癬ハンセン病、ブルーリ潰瘍、ヨーネ病、結核、結核腫、心膜炎、紅斑、菌腫、炭疽病、ボツリヌス中毒症、腸炎、腸性毒血症、ガス壊疽、破傷風、丹毒、髄膜炎、肺炎、せつ腫症、膿痂疹、心内膜炎、リウマチ熱、アナプラズマ病、エールリヒア症、血管腫症、ブルセラ症、類鼻疽症、結膜炎、鼠径性病性リンパ肉芽腫、トラコーマ、オウム病、赤痢、肉芽腫、腸チフス、パラチフス、歯肉炎、レジオネラ症、レプトスピラ症、胸膜肺炎、淋病、発疹チフス、ペインツ(paints)、梅毒、癌、神経梅毒、ツラレミア、コレラであってよい。
【0126】
本発明の化合物を投与することにより治療および/または予防できる原生動物に関連する状態および/または疾患の例は、これらに限定するものではないが、とりわけ、マラリア、トキソプラズマ症、バランチジウム症、コクシジウム症、クリプトスポリジウム症、シクロスポラ症、イソスポーラ症、肉胞子虫症、バベシア症、交疫、タイレリア症、トリパノソーマ症、二核アメーバ症、ジアルジア症、レーシュマニア症、トリコモナス症、シャーガス病、アメーバ症、アメーバ赤痢であってよい。
【0127】
本発明の式(I)に記載される化合物およびそれらの塩、溶媒和物、プロドラッグ、エステル、鏡像異性体および/または薬学的に許容されるジアステレオ異性体は、何れかの適切な方法、例えば、局所的、経口的、非経口的、腹腔内的および/または経膣的に投与されてもよい。
【0128】
式(I)の誘導体またはその塩、溶媒和物、プロドラッグ、エステル、鏡像異性体および/または薬学的に許容されるジアステレオ異性体の有効量を活性成分として、単独または本発明の式(I)の少なくとも2つの化合物の混合物で含む薬学的組成物は、液体、半固体または固体、例えば、しかしながらこれらに限定するものではないが、(i)クリーム、ゲル、ゲルクリーム、ヒドロゲル、粉末、軟膏、ローションまたはエマルジョン;(ii)任意にコートされた、チュアブル性、発泡性、多層性または溶解性のカプセル;(iii)何れの種類のカプセル、例えば、ゲル様硬カプセル、ゲル様軟カプセルおよびスターチ;(iv)カプセル;(v)ポスト分散性または発泡性剤;(vi)錠剤;(vii)顆粒、任意に微粒子またはマイクロカプセルの形態中、またはベクター化された製剤中、例えば、リポソーム中などの顆粒;(viii)任意に局所用、経口用、経鼻用または眼科用溶液;(ix)坐薬;(x)シロップ剤;(xi)懸濁液;(xii)とりわけ、皮下、皮内、筋肉内および静脈内投与を含む注射剤として提供されてもよい。
【0129】
また、本発明は、制御性作用、即効作用作用、持続性作用および遅延性作用の薬学的組成物を含む。
【0130】
本発明に記載される化合物、並びにそれらの塩、溶媒和物、プロドラッグ、エステル、鏡像異性体および/または薬学的に許容されるジアステレオ異性体を含む薬学的組成物および薬物は、哺乳動物における真菌および/または他の微生物、例えば、細菌および/または原生動物に起因する状態を治療するために使用される。
【0131】
本発明に記載の化合物、並びにそれらの塩、溶媒和物、プロドラッグ、エステル、鏡像異性体および/または薬学的に許容されるジアステレオ異性体を活性成分として含む薬学的組成物は、これらの化合物を、単独で含んでもよく、またはそれらの混合物において含んでもよく、および別の活性成分との組み合わせにおいて含んでもよい。
【0132】
真菌および/または他の微生物、例えば、細菌および/または原生動物に起因する状態の治療的または予防的な処置において哺乳動物に投与するための式(I)に記載の化合物の用量は、それを必要とする患者のために1日当たり0.001〜1000mgの範囲で含まれる。実際には、医師が、各患者のために最も適切な単位用量システムを決定すべきであり、それは年齢、体重および個々の反応に依存して変化する。
【0133】
本発明に従う式(I)の化合物を含む幾つかの局所用薬学的製剤を説明できる例は、これらに限定するものではないが、以下に記載されるものであってよい。
【0134】
[例6]
【表7】

【0135】
手順:
第1の容器内で、水を75℃±5℃で加熱し、メチルパラベンおよびプロピルパラベンを溶解した。第2の容器内で無水ラノリン、ポリソルベート60、ソルビタンモノステアレート、セチルアルコール、プロピレングリコールモノステアレートおよびミリスチン酸イソプロピルを完全に融解するまで75℃±5℃に過熱した。攪拌下で、第1の容器の内容物を第2の容器の内容物に対して加え、次に45℃±5℃まで冷却した。この混合物に対して、活性なBL−123、プロピレングリコール、および任意のDMSOをゆっくりと添加した。得られた混合物を30℃の温度にまで冷却したが(25〜35℃)、更にそれに対して、香料を任意に添加できる。重量を水で合わせて、混合物をホモジナイズした。
【0136】
[例7]
【表8】

【0137】
二酸化ケイ素および香料を混合し、次に60メッシュのふるいを通過させた。別々の容器内で、活性なBL−123、酸化亜鉛および医薬品グレードのタルクを混合し、40メッシュのふるいを通過させた。この工程の後に、粉末を混合した。
【0138】
[例8]
【表9】

【0139】
適正能力を有する容器に対して、300マクロゴールおよびプロピレングリコールを添加し、60℃〜70℃の温度に加熱した。次に、攪拌下で、60℃〜70℃の温度で活性なBL−123と、任意のDMSOを添加し、完全に溶解するまで混合した。混合物を30℃まで冷却したが、任意に香料を添加してもよい。最終体積をプロピレングリコールで合わせて、ローションが得られるまで混合した。
【0140】
抗菌剤にすべきと考えられる化合物は、以下に記載されたような標的に関連すればよいが、これらに限定するものではない[Amaral,AC et al “Therapeutic targets in Paracoccdioides brasiliensis:post−transcriptome perspectives” Gent Mol Res 4 (2):430−449.2005]。
【0141】
(i)シンターゼ、例えば、(a)1,3−グルカンシンターゼ、それは真菌の毒性に関連する、および(b)キチンシンターゼ、それは真菌において専ら存在するキチンシンターゼに関与する;および
(ii)リモデリング酵素、例えば、(a)マンノシルトランスフェラーゼ、それは細胞壁構造、接着および毒性のために重要である;(b)トランスグルコシダーゼ、これは真菌の最終構造に関与する、および(c)ヒドロラーゼ、それは、形態形成事象において多面的な役割を演じる。
【0142】
(iii)原形質膜成分、例えば、(a)ステロールエルゴステロール、それは、細胞膜において必須であり、且つ真菌においても同様に独自に存在する;(b)スフィンゴ脂質の経路の成分、例えば、イノシトールホスホリルセラミドは、真菌独特である、および(c)プロトンATPasesは、細胞のイオン交換の調節を介して細胞恒常性の維持のために必須である。
【0143】
(iv)分子成分、例えば、(a)トポイソメラーゼ、それは、酵素であり、染色体の複製、転写、組み換えおよび分離において作用し、ヒトと酵母細胞の間のその違いは、分子モデリングにより利用できる;(b)伸長因子、それは、タンパク質合成のために必要であり、例えば、真菌においては、伸長因子3が存在し、ヒトを含む他の生物には存在しない;(c)Hsp90は、異なる生物の間で高度に保存されたタンパク質であり、真菌の病原性に関係するようである;(d)N−ミリストイルトランスフェラーゼ、それは、真核細胞の多くのタンパク質のアミノ末端グリシン残基に対するミリステートの転移に関与し、真菌の生存のために必須であり、ヒトと真菌構造の間のその違いが既に明らかにされている;および(e)タンパク質のプレニル化に関与するプレニルトランスフェラーゼ、それは様々な細胞機能、例えば、とりわけ、細胞増殖、分化、情報伝達に関与し、ヒト構造とは乏しい類似性を有する。
【0144】
(v)細胞シグナリングに関与するタンパク質、例えば、(a)カルシニュリン、真核生物の中で保存されているセリン−スレオニンのための特異的なホスファターゼ、ストレス状態の下で細胞内カルシウムの調節を介して細胞恒常性の維持において重要な役割を演じ、それは、真菌の毒性に関係する;および(b)TOR、それは、細胞増殖シグナルに対する応答における細胞増殖におけるその関与が公知であるホスファチジルイノシトールキナーゼに関連するタンパク質である。
【0145】
(vi)細胞代謝の成分、例えば、(a)グリオキシル酸回路、それは真菌がエネルギーを得る代替的な経路であり、その過程において、酵素イソシレートリアーゼおよびリンゴ酸シンターゼが関与する;(b)ウレアーゼ、それは、pHを増大する、カルバメートへの尿素の加水分解について反応可能な金属酵素である。同じものが真菌病原性因子であり、ヒトにおいては不在である;および(c)尿酸酸化酵素、プリン分解経路の酵素であり、それらの生存において必須の役割を演じる真菌フリーラジカルの捕捉に関与し、この経路はヒトにおいては不在である。
【0146】
(vii)必須遺伝子、例えば、(a)Cdc28および(b)Civ1、これは真菌の基本的な細胞周期に関与する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)であることにより特徴付けられるベンジルアラルキルエーテル化合物、その塩、溶媒和物、プロドラッグ、エステル、鏡像異性体および/または薬学的に許容されるジアステレオ異性体:
【化1】

ここで、
Arはアリール、イミダゾリル、1,2,4−トリアゾリルまたはベンズイミダゾリルであり;
、R、RおよびRは独立して水素、ハロゲンまたはC1−6アルキルであり;
はハロゲン、C1−6アルキルまたはO−R’である置換基であり、ここで、R’は水素または低級アルキルであり;
はアリールまたは置換されたアリール、トリフルオロメチル、トリクロロメチルまたはO−R’であり、ここで、R’は水素または低級アルキルであり;アリールの置換基は、ハロゲンまたはテトラゾリル基であり;
nおよびmは独立して0〜5の整数であり;
但し、Arがイミダゾリルであり、Rが塩素であり、Rがp−フェニルであり、およびR、R、RおよびRが水素である場合、nは2とは異なり、および/またはnおよびmが0および1とは異なる場合、RまたはRは必ずしも等しくはない置換基により示され、および/または置換基R、R、RおよびRが同時に水素に等しく、Rがトリフルオロメチルまたはトリクロロメチルである場合、1,2,4−トリアゾリル基は2位とは異なる位置により主構造に対して結合されなくてはならない。
【請求項2】
同様に抗真菌性、抗菌性および/または抗寄生虫性である、式(I)であることにより特徴付けられるベンジルアラルキルエーテル化合物、その塩、溶媒和物、プロドラッグ、エステル、鏡像異性体および/または薬学的に許容されるジアステレオ異性体:
【化2】

ここで、
Arはアリール、イミダゾリル、1,2,4−トリアゾリルまたはベンズイミダゾリルであり;
、R、RおよびRは独立して水素、ハロゲンまたはC1−6アルキルであり;
は、ハロゲン、C1−6アルキルまたはO−R’である置換基であり、ここで、R’は水素または低級アルキルであり;
はアリールまたは置換されたアリール、トリフルオロメチル、トリクロロメチルまたはO−R’であり、R’は水素または低級アルキルであり;アリールの置換基は、ハロゲンまたはテトラゾリル基であり;
nおよびmは独立して0〜5の整数であり;
但し、Arがイミダゾリルであり、Rが塩素であり、Rがp−フェニルであり、R、R、RおよびRが水素である場合、nは2とは異ならなくてはならなず;および
nおよびmが0および1とは異なる場合、RまたはRは必ずしも等しくはない置換基により示され、および/または置換基R、R、RおよびRが水素であり、Rがアリール基または置換されたアリールであるとき、1,2,4−トリアゾリル基は2位とは異なる位置により主構造に対して結合されなくてはならない。
【請求項3】
請求項1または2に記載の化合物であって、それらが薬学的に許容される酸の付加塩の形態にある化合物。
【請求項4】
請求項1または2に記載の化合物であって、それらが硝酸塩の形態にある化合物。
【請求項5】
請求項1または2に記載の化合物であって、R、R、RおよびRは水素であり、ベンジル環の何れかの位置でRがハロゲンであり、nは0〜2の整数であり、mは1であり、Rはフェニル、フェニル−ハロゲン、(テトラゾリル)フェニル、トリフルオロメチルまたはトリクロロメチルであり;Arはイミダゾリル基または1、2、4−トリアゾリルであり;但し、Arがイミダゾリルであり、Rが塩素であり、Rがp−フェニルである場合、nは2とは異ならなくてはならず、nおよびmが0および1とは異なる場合、RまたはRは必ずしも等しくはない置換基により示され、および/またはRがトリフルオロメチルまたはトリクロロメチルである場合、1,2,4−トリアゾリル基は2位とは異なる位置により主構造に対して結合されなくてはならない。
【請求項6】
請求項1、2または5に記載の化合物であって、1−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−2−{[4−(トリフルオロメチル)ベンジル]オキシ}エチル]−1H−イミダゾール、またはそれらの薬学的に許容される塩であることにより特徴付けられる化合物。
【請求項7】
請求項1、2または5に記載の化合物であって、1−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−2−{[4−(トリフルオロメチル)ベンジル]オキシ}エチル]−1H−1,2,4−トリアゾールまたはその薬学的に許容される塩であることにより特徴付けられる化合物。
【請求項8】
請求項1、2または5に記載の化合物であって、1−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−2−{[4−(トリフルオロメチル)ベンジル]オキシ}エチル]−4H−1,2,4−トリアゾールまたはその薬学的に許容される塩であることにより特徴付けられる化合物。
【請求項9】
請求項1、2または5に記載の化合物であって、1−[2−(2,4−ジクロロフェニル)]−2−({4−[(2−フェニル)−2H−テトラゾール]ベンジル}オキシ)エチル]−1H−イミダゾールまたはその薬学的に許容される塩であることにより特徴付けられる化合物。
【請求項10】
請求項1、2または5に記載の化合物であって、1−{2−[(4’−クロロビフェニル−4−イル)メトキシ]−2−(2,4−ジクロロフェニル)エチル}−1H−イミダゾールまたはその薬学的に許容される塩であることにより特徴付けられる化合物。
【請求項11】
請求項1、2または5に記載の化合物であって、1−[2−(ビフェニル4−イルメトキシ)−2−(2,4−ジクロロフェニル)エチル]−1H−イミダゾール、またはその薬学的に許容される塩であることにより特徴付けられる化合物。
【請求項12】
請求項1〜11の何れか1項に記載の化合物を製造する方法であって、式(II)の化合物と式(III)の化合物とを適切な反応媒体中で反応すること含む方法:
【化3】

ここにおいて、
Arはアリール、イミダゾリル、1,2,4−トリアゾリル、ベンズイミダゾリルおよび1,2,4−トリアゾリルを示し;
、R、RおよびRは独立して水素、ハロゲンまたはC1−6アルキルであり;
はハロゲン、C1−6アルキルまたはO−R’であり、ここで、R’は水素または低級アルキルであり;
はアリールまたは置換されたアリール、トリフルオロメチル、トリクロロメチルまたはO−R’であり、ここで、R’は水素または低級アルキルであり;アリールの置換基はハロゲンまたはテトラゾリル基であり;
nおよびmは独立して0〜5の整数であり;
XはCl、Br、I、メタンスルホネートまたはトルエンスルホネートからなる群より選択される要素であり、
ここで、R、R、RおよびRが同時に水素に等しく、Rがトリフルオロメチルまたはトリクロロメチルである場合、1,2,4−トリアゾリル基は2位とは異なる位置により主構造に対して結合されなくてはならず、
但し、Arがイミダゾリルであり、Rが塩素であり、Rがp−フェニルであり、R、R、RおよびRが水素である場合、nは2とは異ならなくてはならず、nおよびmが0および1とは異なる場合、RまたはRは必ずしも等しくはない置換基により示される。
【請求項13】
請求項1〜11の何れか1項に記載の化合物を製造する方法であって、式(II)の化合物と式(III)の化合物とを、
(a)極性有機溶媒,
(b)20%〜70%(w/v)で変更される濃度での強塩基溶液、および
(c)反応媒体の総体積中で0.001〜0.1g/mLで変更される濃度での有機塩基性塩
を含む反応媒体中で反応すること含む方法:
【化4】

ここで、Arはアリール、イミダゾリル、1,2,4−トリアゾリル、ベンズイミダゾリルおよび1,2,4−トリアゾリルを示し;
、R、RおよびRは独立して水素、ハロゲンまたはC1−6アルキルであり;
はハロゲン、C1−6アルキルまたはO−R’であり、ここで、R’は水素または低級アルキルであり;
はアリールまたは置換されたアリール、トリフルオロメチル、トリクロロメチルまたはO−R’であり、ここで、R’は水素または低級アルキルであり;アリールの置換基はハロゲンまたはテトラゾリル基であり;
nおよびmは独立して0〜5の整数であり;
Xは、Cl、Br、I、メタンスルホネートまたはトルエンスルホネートからなる群より選択される要素であり、
ここにおいて、置換基R、R、RおよびRが同時に水素に等しく、Rがトリフルオロメチルまたはトリクロロメチルである場合、1,2,4−トリアゾリル基は2位とは異なる位置により主構造に対して結合されなくてはならず、
但し、Arがイミダゾリルであり、Rが塩素であり、Rがp−フェニルであり、R、R、RおよびRが水素である場合、nは2とは異ならなくてはならず、nおよびmが0および1とは異なる場合、RまたはRは必ずしも等しくはない置換基により表される。
【請求項14】
請求項13に記載の方法であって、極性有機溶媒がアセトン、メチルエチルケトンおよびその混合物からなる群より選択される方法。
【請求項15】
請求項14に記載の方法であって、極性有機溶媒がアセトンである方法。
【請求項16】
請求項13に記載の方法であって、強塩基がアルカリ金属およびアルカリ土類金属からなる群より選択される要素を含む方法。
【請求項17】
請求項13に記載の方法であって、強塩基が、水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウムからなる群より選択される方法。
【請求項18】
請求項13に記載の方法であって、有機塩が、塩基性トリエチルアルミニウムベンジルアンモニウムクロライドである方法。
【請求項19】
請求項13に記載の方法であって、中間体(II)および(III)は、トリチル、N,N−ジメチルスルホンアミド、p−メトキシフェニルスルホンアミド、ベンゼンスルホンアミドおよび/またはN−2−テトラヒドロピラニルアミンからなる群より任意に選択される保護基を有する方法。
【請求項20】
中間体化合物であって、式(II)であることにより特徴付けられる中間体化合物;
【化5】

ここで、Arはアリール、イミダゾリル、1,2,4−トリアゾリル、ベンズイミダゾリルおよび1,2,4−トリアゾリルであり;
およびRは独立して水素、ハロゲンまたはC1−6アルキルであり;
はハロゲン、C1−6アルキルまたはO−R’であり、ここで、R’は水素または低級アルキルであり;
nは0〜5の整数である。
【請求項21】
中間体化合物であって、式(III)であることにより特徴付けられる中間体化合物;
【化6】

ここで、RおよびRは独立して水素、ハロゲンまたはC1−6アルキルであり;
mは0〜5の整数であり;
はアリールまたは置換されたアリール、トリフルオロメチル、トリクロロメチルまたはO−R’であり、ここで、R’は水素または低級アルキルであり;アリールの置換基はハロゲンまたはテトラゾリル基であり;
XはCl、Br、I、メタンスルホネートまたはトルエンスルホネートからなる群より選択される要素である。
【請求項22】
微生物の増殖および/または生存の阻害および/または抑制のための請求項1〜11の何れか1項に記載の化合物および/またはその混合物の使用。
【請求項23】
請求項22に記載の使用であって、微生物が病原体である使用。
【請求項24】
請求項22または23に記載の使用であって、微生物が真菌である使用。
【請求項25】
請求項24に記載の方法であって、真菌がアスペルギルス、ミクロスポルム、エピデルモフィトン、トリコフィトン、カンジダ、フィコミセス、ジゴミセス、リゾプス、ムコール、アブシジア、マラセジア、エクソフィアラ、ピエドライア、トリコスポルム、スポロトリクス、クラドスポリウム、フィアロフォラ、ホセカエア、ヒストプラスマ、コクシジオイデス、フザリウム、ペニシリウム、ブレストミセス、クリプトコッカス、パラコクシジオイデス、スセドスポリウム、サッカロミセス、ピエドライア、アクチノミセス、ケラチノミセス、ナンニジア、アルスロデルマ、クテノミセス、オルピジウム、フィソデマ、シノキトリウム、フィトフォラ、バーチシリウム、グリオクラジウム、リチスマ、スクレロチニア、オフィオストマ、ロフィオデルミウム、エルシノエ、カプノジウム、ミコスファエレラ、ベンツリア、ゲウマンノミセス、アルテルナリア、ビポラリス、ボトリチス、セルコスポラ、ジプロジア、ドゥレスクレラ、エキセルオヒルム、フォーマ、フォモシス、リソクトニア、プシニア、エリスフェ、フィルラクチニア、ウンシヌラ、フラグミジウム、メラムソラ、ユーチファ、ヒポシキロン、キシラリア、セラトバシジウム、ヘテロバシジウム、タナテホルスおよびアルミルラリアの属からなる群より選択される使用。
【請求項26】
請求項24に記載の使用であって、真菌が皮膚糸状菌である使用。
【請求項27】
請求項26に記載の使用であって、皮膚糸状菌真菌がエピデルモフィトン種、ミクロスポルム種およびトリコフィトン種からなる群より選択される使用。
【請求項28】
請求項22または23に記載の使用であって、微生物が細菌である使用。
【請求項29】
請求項28に記載の使用であって、細菌がアクチノミセス、コリネバクテリウム、マイコバクテリウム、ノカルジア、バチルス、ビフィドバクテリウム、クロストリジウム、エリジペロスリックス、リステリア、スタフィロコッカス、ストレプトコッカス、ニューモコッカス、アナプラズマ、エールリヒア、ネオリケッチア、ウォルバキア、バクテリオイデス、バルトネラ、ボルデテラ、ボレリア、ブルセラ、ブルクホルデリア、カンピロバクター、クラミジア、クラミドフィラ、エシェリキア、クレブシエラ、プロテウス、サルモネラ、セラチア、エルシニア、フゾバクテリウム、ヘリコバクター、アシネトバクター、マイコプラズマ、ウレアプラズマ、ナイセリア、メニンゴコッカス、アクチノバチルス、ヘモフィルス、パスツレラ、シュードモナス、リケッチアおよびトレポネーマの属からなる群より選択される使用。
【請求項30】
請求項22または23に記載の使用であって、微生物が原生動物である使用。
【請求項31】
請求項30に記載の使用であって、原生動物がプラスモジウム、トキソプラズマ、バランチジウム、コクシジア、クリプトスポリジウム、シロスポラ、イソスポーラ、サルコシスチス、バベシア、タイレリア、ジエントアメーバ、ジアルジア、レーシュマニア、アカントアメーバ、ブラストシスチス、アナプラズマ、エールリヒア、トリコモナス、トリパノソーマ、ジアルジアおよびエントアメーバの属からなる群より選択される使用。
【請求項32】
個体における微生物によるコロニー形成の治療および/または予防のための請求項1〜11の何れか1項に記載の化合物および/またはその混合物の使用。
【請求項33】
請求項32に記載の使用であって、微生物が病原体である使用。
【請求項34】
請求項32または33に記載の使用であって、微生物が真菌である使用。
【請求項35】
請求項34に記載の使用であって、真菌が、アスペルギルス、ミクロスポルム、エピデルモフィトン、トリコフィトン、カンジダ、フィコミセス、ジゴミセス、リゾプス、ムコール、アブシジア、マラセジア、エクソフィアラ、ピエドライア、トリコスポルム、スポロトリクス、クラドスポリウム、フィアロフォラ、ホセカエア、ヒストプラスマ、コクシジオイデス、フザリウム、ペニシリウム、ブレストミセス、クリプトコッカス、パラコクシジオイデス、スセドスポリウム、サッカロミセス、ピエドライア、アクチノミセス、ケラチノミセス、ナンニジア、アルスロデルマ、クテノミセス、オルピジウム、フィソデマ、シノキトリウム、フィトフォラ、バーチシリウム、グリオクラジウム、リチスマ、スクレロチニア、オフィオストマ、ロフィオデルミウム、エルシノエ、カプノジウム、ミコスファエレラ、ベンツリア、ゲウマンノミセス、アルテルナリア、ビポラリス、ボトリチス、セルコスポラ、ジプロジア、ドゥレスクレラ、エキセルオヒルム、フォーマ、フォモシス、リソクトニア、プシニア、エリスフェ、フィルラクチニア、ウンシヌラ、フラグミジウム、メラムソラ、ユーチファ、ヒポシキロン、キシラリア、セラトバシジウム、ヘテロバシジウム、タナテホルスおよびアルミルラリアの属からなる群より選択される使用。
【請求項36】
請求項34に記載の使用であって、真菌が皮膚糸状菌である使用。
【請求項37】
請求項36に記載の使用であって、皮膚糸状菌真菌がエピデルモフィトン種、ミクロスポルム種およびトリコフィトン種からなる群より選択される使用。
【請求項38】
請求項32または33に記載の使用であって、微生物が細菌である使用。
【請求項39】
請求項38に記載の使用であって、細菌がアクチノミセス、コリネバクテリウム、マイコバクテリウム、ノカルジア、バチルス、ビフィドバクテリウム、クロストリジウム、エリジペロスリックス、リステリア、スタフィロコッカス、ストレプトコッカス、ニューモコッカス、アナプラズマ、エールリヒア、ネオリケッチア、ウォルバキア、バクテリオイデス、バルトネラ、ボルデテラ、ボレリア、ブルセラ、ブルクホルデリア、カンピロバクター、クラミジア、クラミドフィラ、エシェリキア、クレブシエラ、プロテウス、サルモネラ、セラチア、エルシニア、フゾバクテリウム、ヘリコバクター、アシネトバクター、マイコプラズマ、ウレアプラズマ、ナイセリア、メニンゴコッカス、アクチノバチルス、ヘモフィルス、パスツレラ、シュードモナス、リケッチアおよびトレポネーマの属からなる群より選択される使用。
【請求項40】
請求項32または33に記載の使用であって、微生物が原生動物である使用。
【請求項41】
請求項40に記載の使用であって、原生動物がプラスモジウム、トキソプラズマ、バランチジウム、コクシジア、クリプトスポリジウム、シロスポラ、イソスポーラ、サルコシスチス、バベシア、タイレリア、ジエントアメーバ、ジアルジア、レーシュマニア、アカントアメーバ、ブラストシスチス、アナプラズマ、エールリヒア、トリコモナス、トリパノソーマ、ジアルジアおよびエントアメーバの属からなる群より選択される使用。
【請求項42】
個体における微生物に関連する状態および/または疾患の治療および/または予防のための請求項1〜11の何れか1項に記載の化合物および/またはその混合物の使用。
【請求項43】
請求項42に記載の使用であって、個体が哺乳動物である使用。
【請求項44】
請求項43に記載の使用であって、哺乳動物がヒトである使用。
【請求項45】
請求項42〜44の何れか1項に記載の使用であって、微生物が真菌である使用。
【請求項46】
請求項45に記載の使用であって、真菌がアスペルギルス、ミクロスポルム、エピデルモフィトン、トリコフィトン、カンジダ、フィコミセス、ジゴミセス、リゾプス、ムコール、アブシジア、マラセジア、エクソフィアラ、ピエドライア、トリコスポルム、スポロトリクス、クラドスポリウム、フィアロフォラ、ホセカエア、ヒストプラスマ、コクシジオイデス、フザリウム、ペニシリウム、ブレストミセス、クリプトコッカス、パラコクシジオイデス、スセドスポリウム、サッカロミセス、ピエドライア、アクチノミセス、ケラチノミセス、ナンニジア、アルスロデルマ、クテノミセス、オルピジウム、フィソデマ、シノキトリウム、フィトフォラ、バーチシリウム、グリオクラジウム、リチスマ、スクレロチニア、オフィオストマ、ロフィオデルミウム、エルシノエ、カプノジウム、ミコスファエレラ、ベンツリア、ゲウマンノミセス、アルテルナリア、ビポラリス、ボトリチス、セルコスポラ、ジプロジア、ドゥレスクレラ、エキセルオヒルム、フォーマ、フォモシス、リソクトニア、プシニア、エリスフェ、フィルラクチニア、ウンシヌラ、フラグミジウム、メラムソラ、ユーチファ、ヒポシキロン、キシラリア、セラトバシジウム、ヘテロバシジウム、タナテホルスおよびアルミルラリアの属からなる群より選択される使用。
【請求項47】
請求項45に記載の使用であって、真菌が皮膚糸状菌である使用。
【請求項48】
請求項47に記載の使用であって、皮膚糸状菌真菌が、エピデルモフィトン種、ミクロスポルム種およびトリコフィトン種からなる群より選択される使用。
【請求項49】
請求項42〜44の何れか1項に記載の使用であって、状態および/または疾患が、小胞子性の白癬、頭部白癬、禿瘡、白癬疹の頭部白癬、「ソラマメ」白癬、白癬性毛瘡、体部白癬、足部白癬、頑癬、耳白癬、渦状癬、爪白癬、癜風、ピチロスポルム毛嚢炎、黒癬、黒色砂毛症、トリコスポロン症、口腔カンジダ症、陰門腟カンジダ症、亀頭包皮カンジダ症、間擦部カンジダ症、小胞カンジダ症、皮膚粘膜カンジダ症、パラコクシジオイデス症、ロボ真菌症、クロモミコーシス、スポロトリクム症、ユーミセトーマ、ヒストプラスマ症、フェオフィホ真菌症、エントモフトロミコーシス、ムコール菌症、クリプトコッカス症、コクシジオイデス症、北アメリカ分芽菌症および/またはリノスポリジウム症からなる群より選択される使用。
【請求項50】
請求項42〜44の何れか1項に記載の使用であって、微生物が細菌である使用。
【請求項51】
請求項50に記載の使用であって、細菌が、アクチノミセス、コリネバクテリウム、マイコバクテリウム、ノカルジア、バチルス、ビフィドバクテリウム、クロストリジウム、エリジペロスリックス、リステリア、スタフィロコッカス、ストレプトコッカス、ニューモコッカス、アナプラズマ、エールリヒア、ネオリケッチア、ウォルバキア、バクテリオイデス、バルトネラ、ボルデテラ、ボレリア、ブルセラ、ブルクホルデリア、カンピロバクター、クラミジア、クラミドフィラ、エシェリキア、クレブシエラ、プロテウス、サルモネラ、セラチア、エルシニア、フゾバクテリウム、ヘリコバクター、アシネトバクター、マイコプラズマ、ウレアプラズマ、ナイセリア、メニンゴコッカス、アクチノバチルス、ヘモフィルス、パスツレラ、シュードモナス、リケッチアおよびトレポネーマの属からなる群より選択される使用。
【請求項52】
請求項42〜44の何れか1項に記載の使用であって、状態および/または疾患が放線菌症、ウップル病、ジフテリア、紅色陰癬ハンセン病、ブルーリ潰瘍、ヨーネ病、結核、結核腫、心膜炎、紅斑、菌腫、炭疽病、ボツリヌス中毒症、腸炎、腸性毒血症、ガス壊疽、破傷風、丹毒、髄膜炎、肺炎、せつ腫症、膿痂疹、心内膜炎、リウマチ熱、アナプラズマ病、エールリヒア症、血管腫症、ブルセラ症、類鼻疽症、結膜炎、鼠径性病性リンパ肉芽腫、トラコーマ、オウム病、赤痢、肉芽腫、腸チフス、パラチフス、歯肉炎、レジオネラ症、レプトスピラ症、胸膜肺炎、淋病、発疹チフス、ペインツ、梅毒、癌、神経梅毒、ツラレミアおよびコレラからなる群より選択される使用。
【請求項53】
請求項42〜44の何れか1項に記載の使用であって、微生物が原生動物である使用。
【請求項54】
請求項53に記載の使用であって、原生動物が、プラスモジウム、トキソプラズマ、バランチジウム、コクシジア、クリプトスポリジウム、シロスポラ、イソスポーラ、サルコシスチス、バベシア、タイレリア、ジエントアメーバ、ジアルジア、レーシュマニア、アカントアメーバ、ブラストシスチス、アナプラズマ、エールリヒア、トリコモナス、トリパノソーマ、ジアルジアおよびエントアメーバの属からなる群より選択される使用。
【請求項55】
請求項42〜44の何れか1項に記載の使用であって、状態および/または疾患がマラリア、トキソプラズマ症、バランチジウム症、コクシジウム症、クリプトスポリジウム症、シクロスポラ症、イソスポーラ症、肉胞子虫症、バベシア症、交疫、タイレリア症、トリパノソーマ症、二核アメーバ症、ジアルジア症、レーシュマニア症、トリコモナス症、シャーガス病、アメーバ症およびアメーバ赤痢からなる群より選択される使用。
【請求項56】
微生物に関連する個体における状態および/または疾患の治療および/または予防のための医薬の製造のための請求項1〜11の何れか1項に記載の化合物またはその混合物の使用。
【請求項57】
請求項56に記載の使用であって、個体が哺乳動物である使用。
【請求項58】
請求項57に記載の使用であって、哺乳動物がヒトである使用。
【請求項59】
請求項56〜58の何れか1項に記載の使用であって、微生物が真菌である使用。
【請求項60】
請求項59に記載の使用であって、真菌がアスペルギルス、ミクロスポルム、エピデルモフィトン、トリコフィトン、カンジダ、フィコミセス、ジゴミセス、リゾプス、ムコール、アブシジア、マラセジア、エクソフィアラ、ピエドライア、トリコスポルム、スポロトリクス、クラドスポリウム、フィアロフォラ、ホセカエア、ヒストプラスマ、コクシジオイデス、フザリウム、ペニシリウム、ブレストミセス、クリプトコッカス、パラコクシジオイデス、スセドスポリウム、サッカロミセス、ピエドライア、アクチノミセス、ケラチノミセス、ナンニジア、アルスロデルマ、クテノミセス、オルピジウム、フィソデマ、シノキトリウム、フィトフォラ、バーチシリウム、グリオクラジウム、リチスマ、スクレロチニア、オフィオストマ、ロフィオデルミウム、エルシノエ、カプノジウム、ミコスファエレラ、ベンツリア、ゲウマンノミセス、アルテルナリア、ビポラリス、ボトリチス、セルコスポラ、ジプロジア、ドゥレスクレラ、エキセルオヒルム、フォーマ、フォモシス、リソクトニア、プシニア、エリスフェ、フィルラクチニア、ウンシヌラ、フラグミジウム、メラムソラ、ユーチファ、ヒポシキロン、キシラリア、セラトバシジウム、ヘテロバシジウム、タナテホルスおよびアルミルラリアの属からなる群より選択される使用。
【請求項61】
請求項59に記載の使用であって、真菌が皮膚糸状菌である使用。
【請求項62】
請求項61に記載の使用であって、皮膚糸状菌真菌が、エピデルモフィトン種、ミクロスポルム種およびトリコフィトン種からなる群より選択される使用。
【請求項63】
請求項56〜58の何れか1項に記載の使用であって、状態および/または疾患が、小胞子性の白癬、頭部白癬、禿瘡、頭部白癬の運動選手の足、「ソラマメ」白癬、白癬性毛瘡、体部白癬、足部白癬、頑癬、耳白癬、渦状癬、爪白癬、癜風、ピチロスポルム毛嚢炎、黒癬、黒色砂毛症、トリコスポロン症、口腔カンジダ症、陰門腟カンジダ症、亀頭包皮カンジダ症、間擦部カンジダ症、小胞カンジダ症、皮膚粘膜カンジダ症、パラコクシジオイデス症、ロボ真菌症、クロモミコーシス、スポロトリクム症、ユーミセトーマ、ヒストプラスマ症、フェオフィホ真菌症、エントモフトロミコーシス、ムコール菌症、クリプトコッカス症、コクシジオイデス症、北アメリカ分芽菌症および/またはリノスポリジウム症からなる群より選択される使用。
【請求項64】
請求項56〜58の何れか1項に記載の使用であって、微生物が細菌である使用。
【請求項65】
請求項64に記載の使用であって、細菌がアクチノミセス、コリネバクテリウム、マイコバクテリウム、ノカルジア、バチルス、ビフィドバクテリウム、クロストリジウム、エリジペロスリックス、リステリア、スタフィロコッカス、ストレプトコッカス、ニューモコッカス、アナプラズマ、エールリヒア、ネオリケッチア、ウォルバキア、バクテリオイデス、バルトネラ、ボルデテラ、ボレリア、ブルセラ、ブルクホルデリア、カンピロバクター、クラミジア、クラミドフィラ、エシェリキア、クレブシエラ、プロテウス、サルモネラ、セラチア、エルシニア、フゾバクテリウム、ヘリコバクター、アシネトバクター、マイコプラズマ、ウレアプラズマ、ナイセリア、メニンゴコッカス、アクチノバチルス、ヘモフィルス、パスツレラ、シュードモナス、リケッチアおよびトレポネーマの属からなる群より選択される使用。
【請求項66】
請求項56〜58の何れか1項に記載の使用であって、状態および/または疾患が放線菌症、ウップル病、ジフテリア、紅色陰癬ハンセン病、ブルーリ潰瘍、ヨーネ病、結核、結核腫、心膜炎、紅斑、菌腫、炭疽病、ボツリヌス中毒症、腸炎、腸性毒血症、ガス壊疽、破傷風、丹毒、髄膜炎、肺炎、せつ腫症、膿痂疹、心内膜炎、リウマチ熱、アナプラズマ病、エールリヒア症、血管腫症、ブルセラ症、類鼻疽症、結膜炎、鼠径性病性リンパ肉芽腫、トラコーマ、オウム病、赤痢、肉芽腫、腸チフス、パラチフス、歯肉炎、レジオネラ症、レプトスピラ症、胸膜肺炎、淋病、発疹チフス、ペインツ、梅毒、癌、神経梅毒、ツラレミアおよびコレラからなる群より選択される使用。
【請求項67】
請求項56〜58の何れか1項に記載の使用であって、微生物が原生動物である使用。
【請求項68】
請求項67に記載の使用であって、原生動物がプラスモジウム、トキソプラズマ、バランチジウム、コクシジア、クリプトスポリジウム、シロスポラ、イソスポーラ、サルコシスチス、バベシア、タイレリア、ジエントアメーバ、ジアルジア、レーシュマニア、アカントアメーバ、ブラストシスチス、アナプラズマ、エールリヒア、トリコモナス、トリパノソーマ、ジアルジアおよびエントアメーバの属からなる群より選択される使用。
【請求項69】
請求項56〜58の何れか1項に記載の使用であって、状態および/または疾患が、マラリア、トキソプラズマ症、バランチジウム症、コクシジウム症、クリプトスポリジウム症、シクロスポラ症、イソスポーラ症、肉胞子虫症、バベシア症、交疫、タイレリア症、トリパノソーマ症、二核アメーバ症、ジアルジア症、レーシュマニア症、トリコモナス症、シャーガス病、アメーバ症およびアメーバ赤痢からなる群より選択される使用。
【請求項70】
微生物の増殖および/または生存を阻害するための薬物の製造のための請求項1〜11の何れか1項に記載の化合物またはその混合物の使用。
【請求項71】
請求項70に記載の使用であって、微生物が真菌である使用。
【請求項72】
請求項71に記載の使用であって、真菌がアスペルギルス、ミクロスポルム、エピデルモフィトン、トリコフィトン、カンジダ、フィコミセス、ジゴミセス、リゾプス、ムコール、アブシジア、マラセジア、エクソフィアラ、ピエドライア、トリコスポルム、スポロトリクス、クラドスポリウム、フィアロフォラ、ホセカエア、ヒストプラスマ、コクシジオイデス、フザリウム、ペニシリウム、ブレストミセス、クリプトコッカス、パラコクシジオイデス、スセドスポリウム、サッカロミセス、ピエドライア、アクチノミセス、ケラチノミセス、ナンニジア、アルスロデルマ、クテノミセス、オルピジウム、フィソデマ、シノキトリウム、フィトフォラ、バーチシリウム、グリオクラジウム、リチスマ、スクレロチニア、オフィオストマ、ロフィオデルミウム、エルシノエ、カプノジウム、ミコスファエレラ、ベンツリア、ゲウマンノミセス、アルテルナリア、ビポラリス、ボトリチス、セルコスポラ、ジプロジア、ドゥレスクレラ、エキセルオヒルム、フォーマ、フォモシス、リソクトニア、プシニア、エリスフェ、フィルラクチニア、ウンシヌラ、フラグミジウム、メラムソラ、ユーチファ、ヒポシキロン、キシラリア、セラトバシジウム、ヘテロバシジウム、タナテホルスおよびアルミルラリからなる群より選択される使用。
【請求項73】
請求項71に記載の使用であって、真菌が皮膚糸状菌である使用。
【請求項74】
請求項73に記載の使用であって、皮膚糸状菌真菌がエピデルモフィトン種、ミクロスポルム種およびトリコフィトン種からなる群より選択される使用。
【請求項75】
請求項70に記載の使用であって、微生物が細菌である使用。
【請求項76】
請求項75に記載の使用であって、細菌が、アクチノミセス、コリネバクテリウム、マイコバクテリウム、ノカルジア、バチルス、ビフィドバクテリウム、クロストリジウム、エリジペロスリックス、リステリア、スタフィロコッカス、ストレプトコッカス、ニューモコッカス、アナプラズマ、エールリヒア、ネオリケッチア、ウォルバキア、バクテリオイデス、バルトネラ、ボルデテラ、ボレリア、ブルセラ、ブルクホルデリア、カンピロバクター、クラミジア、クラミドフィラ、エシェリキア、クレブシエラ、プロテウス、サルモネラ、セラチア、エルシニア、フゾバクテリウム、ヘリコバクター、アシネトバクター、マイコプラズマ、ウレアプラズマ、ナイセリア、メニンゴコッカス、アクチノバチルス、ヘモフィルス、パスツレラ、シュードモナス、リケッチアおよびトレポネーマの属からなる群より選択される使用。
【請求項77】
請求項70に記載の使用であって、微生物が原生動物である使用。
【請求項78】
請求項77に記載の使用であって、原生動物が、プラスモジウム、トキソプラズマ、バランチジウム、コクシジア、クリプトスポリジウム、シロスポラ、イソスポーラ、サルコシスチス、バベシア、タイレリア、ジエントアメーバ、ジアルジア、レーシュマニア、アカントアメーバ、ブラストシスチス、アナプラズマ、エールリヒア、トリコモナス、トリパノソーマ、ジアルジアおよびエントアメーバの属からなる群より選択される使用。
【請求項79】
抗真菌剤としての請求項1〜11の何れか1項に記載の化合物またはその混合物の使用。
【請求項80】
静真菌剤および/または殺真菌剤としての請求項79に記載の使用。
【請求項81】
請求項1〜11の何れか1項に記載の化合物またはその混合物の使用であって、抗真菌活性を有する薬物の製造のための使用。
【請求項82】
請求項81に記載の使用であって、薬物が静真菌性および/または殺真菌性活性を有する使用。
【請求項83】
微生物に関連する状態および/または疾患を治療および/または予防する方法であって、請求項1〜11の何れか1項に記載の少なくとも1つの化合物またはその混合物の有効量を哺乳動物に投与することを含む方法。
【請求項84】
活性成分としての請求項1〜11の何れか1項に記載の少なくとも1つの化合物と、1または1つ以上の薬学的に許容可能な賦形剤とを含む薬学的組成物。
【請求項85】
活性成分として、
1−[2−(2,4−ジクロロフェニル)−2−{[4−(トリフルオロメチル)ベンジル]オキシ}エチル]−1H−イミダゾール、またはその薬学的に許容される塩;
1−[2−(2,4−クロロフェニル)−2−{[4−(トリフルオロメチル)ベンジル]オキシ}エチル]−1H−1,2,4−トリアゾール;
1−[2−(2,4−クロロフェニル)−2−{[4−(トリフルオロメチル)ベンジル]オキシ}エチル]−4H−1,2,4−トリアゾール;
1−[2−(2,4−ジクロロフェニル)]−2−({4−[(2−フェニル)−2H−テトラゾール]ベンジル}オキシ)エチル]−1H−イミダゾール;
1−{2−[(4’−クロロビフェニル−4−イル)メトキシ]−2−(2,4−ジクロロフェニル)エチル}−1H−イミダゾール;および
1−[2−(ビフェニル4−イルメトキシ)−2−(2,4−ジクロロフェニル)エチル]−1H−イミダゾール;
からなる群より選択される少なくとも1つの化合物と、
1または1つ以上の薬学的に許容される賦形剤と
を含む薬学的組成物。
【請求項86】
請求項84〜85の何れかの記載の薬学的組成物であって、局所、経口、非経口または腹腔内投与のための医薬組成物。
【請求項87】
請求項86に記載の薬学的組成物であって、局所投与のための薬学的組成物。
【請求項88】
請求項86に記載の薬学的組成物であって、経口投与のための薬学的組成物。
【請求項89】
請求項84および85の何れかに記載の薬学的組成物であって、活性成分の濃度が0.001〜1000mgの範囲内で変更される薬学的組成物。
【請求項90】
活性成分としての請求項1〜11の何れか1項に記載の少なくとも1つの化合物と、1または1つ以上の薬学的に許容される賦形剤とを含む医薬。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2013−503111(P2013−503111A)
【公表日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−525824(P2012−525824)
【出願日】平成22年8月27日(2010.8.27)
【国際出願番号】PCT/BR2010/000276
【国際公開番号】WO2011/022798
【国際公開日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【出願人】(508072899)バイオラブ・サヌス・ファーマセウティカ・エルティーディーエー. (6)
【Fターム(参考)】