説明

アンサ−メタロセン化合物のラセモ選択的合成、アンサ−メタロセン化合物、それを含む触媒、触媒の使用によってオレフィンポリマーを製造するプロセス、ならびにホモポリマーおよびコポリマー

インデニル部分の4位および7位が大型芳香族置換基を有するメタロセン化合物が、実質的に100パーセントのラセミ異性体を製造する方法に従って調製される。好都合なことに、本発明のメタロセンを含む重合触媒は、優れたオレフィン重合結果を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
背景
1.技術分野
本発明は、アンサ−メタロセン化合物の新規ラセモ選択的合成、重合触媒の成分として有用である新規アンサ−メタロセン化合物、オレフィン、特にプロピレンの重合のためのプロセス、ならびにメタロセン触媒を使用することによって調製されるオレフィンホモポリマー、ランダムおよびインパクトコポリマーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
2.背景技術
元素周期律表の第3〜6族の遷移金属のキラルアンサ−メタロセンは、オレフィンの立体特異的重合の成分として使用されることが多くなってきている。たとえば架橋置換ビス(インデニル)ジルコニウムジクロライドは、アイソタクチックポリプロピレンを製造するための触媒成分の最も重要なクラスに含まれる[Brintzinger,H.H.;Fischer,D.;Muehlhaupt,R.;Rieger,B.;Waymouth,R.M.Angew.Chem.,Int.Ed.Engl.1995,34,1143./Resconi,L.;Cavallo,L.;Fait,A.;Piemontesi,F.Chem.Rev.2000,100,1253/Pasquini,N.(Editor),Polypropylene Handbook,2nd Ed.2005,Carl−Hanser Verlag Muenchen]。アイソタクチックポリプロピレンの生成のための適切に置換されたアンサ−メタロセン錯体は、一般に、従来技術のプロセスからラセミ形と望ましくないメソ形との混合物として得られる。
【0003】
従来技術によるアンサ−メタロセンの古典的合成は、強塩基によるビス−インデニル−リガンドの脱プロトン化と、それに続くジルコニウムテトラクロライドまたはその溶媒付加体との反応を一般に含む。この古典的な経路は、2つの大きな欠点を有する。所望のラセミ化合物の代わりに、大半の場合にほぼ等しい量の鏡像対称性メソジアステレオマーが形成される。メソ異性体は、メソ形の破壊、または結晶化ステップによる除去のどちらかによって、混合物から除去する必要がある。分離手順は一般に、考えられる純粋なラセミ錯体の量の収率を低下させる。他方の欠点は、ラセミ形およびメソ形の最終分離における大量の溶媒の使用につながる、メタロセン錯体の低い溶解性である。
【0004】
メタロセンの製造前に合成されねばならない代替的なジルコニウム源の使用を含む複数のいわゆる「ラセモ選択的」合成が、文献[LoCoco,M.D.;Zhang,X.;Jordan,R.F.,J.Am.Chem.Soc.2004;126(46);15231−15244および引用文献を参照されたい]に記載された。WO2004/037840、WO99/15538およびDE10030638は、中間体としてのビフェノキシド−またはビスフェノキシド−置換メタロセンを介したラセミメタロセン錯体を調製するための多段階プロセスについて記載している。これらの手法は、ジルコニウムにおいてオキシドまたはアミド部分によって置換されたメタロセンをもたらす。これらの中間体は、それらを触媒成分として使用するために対応するジクロライドに変換する必要があり、それゆえ合成に追加のステップが加わる。
【0005】
US5,304,614は、ラセミ形とメソ形との混合物として得られた2,4,7−置換トリアルキル置換メタロセンについて記載している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、メソ異性体をほとんど含まないラセミ錯体の選択的調製のための、新規アンサ−メタロセン構造を提供することである。いずれの特定の理論にも縛られないが、発明者らは、固有のラセモ選択性を達成するために、メソ形の形成の障害はメソ形の形成の立体障害によって達成され得ると仮定する。大型の芳香族置換基2個をインデニル部分の4位および7位に結合させることは、錯体のメソ形の形成を妨げるはずである。図1はこの概念を示す。
【0007】
本発明の別の目的は、現行技術水準のメタロセン化合物のこの欠点に対処して、50℃〜100℃の温度における工業的に適切な重合条件下で担持触媒の成分として使用されたときに、高い融点、高いモル質量のホモポリマーおよび高いモル質量のコポリマーを高い生産性で生じるメタロセンを提供することとである。
【0008】
本発明の別の目的は、オレフィン、特にプロピレン、エチレン、および場合により1つ以上の高級1−オレフィンの重合のプロセスを提供することである。
【0009】
さらに、本発明の目的は、オレフィンポリマー、特にプロピレンホモポリマー、プロピレンとエチレンおよび/または高級1−オレフィンとのランダムコポリマー、プロピレン、エチレンおよび/または場合により高級1−オレフィンから成るインパクトコポリマー、ならびにプロピレン、エチレンおよび/または場合により高級1−オレフィンから成るランダムインパクトコポリマーを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
発明の概要
本明細書では下の式1を有するメタロセン化合物が提供され、式中、インデニル部分の4位および7位(それぞれ置換基RおよびRに対応する)は、大型芳香族置換基を有する。メタロセン化合物は、実質的に純粋なラセミ異性体を製造する方法に従って調製される。好都合なことに、本発明のメタロセンを含む重合触媒は、優れたオレフィン重合結果を提供する。
【0011】
図面を参照して、各種の実施形態を以下に説明する:
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】インデニル部分の4位および7位の大型芳香族置換基2個(それぞれ、式1の置換基RおよびRに対応する)を結合させる立体効果の説明図である。
【図2】式1の遷移金属化合物を製造するための本発明のプロセスの個々のステップの説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
好ましい実施形態の詳細な説明
驚くべきことに、特殊な置換パターンを持つ架橋ビス−インデニルリガンドがラセミアンサ−メタロセンを選択的に生じさせることが見出された。特に、図1に示すように、インデニル部分の4位および7位(それぞれ置換基RおよびRに対応する)が大型の芳香族構成要素を有するとき、立体障害の効果によってメタロセンのメソ異性体の形成が防止される。代わりに、本発明の方法の生成物は、さらなる分離プロセスを一切必要とせずに合成されるので、実質的に純粋なラセミ異性体である。「実質的に純粋」とは、少なくとも90%のラセミ異性体、好ましくは少なくとも95%のラセミ異性体、さらに好ましくは少なくとも99%のラセミ異性体を意味する。
【0014】
本発明の第1の実施形態は、下の一般式1の特異的に置換、架橋されたメタロセン成分に関し:
【0015】
【化1】

【0016】
式中:
は、元素周期律表の第4〜6族の金属であり、
およびRは、同じまたは異なり、それぞれ水素原子、炭素原子1〜約10個のアルキル基、炭素原子1〜約10個のアルコキシ基、炭素原子6〜約20個のアリール基、炭素原子6〜約10個のアリールオキシ基、炭素原子2〜約10個のアルケニル基、OH基、ハロゲン原子、またはNR32基であり、ここでR32は、炭素原子1〜約10個のアルキル基または炭素原子6〜約14個のアリール基であり、ならびにRおよびRは1個以上の環系を形成し得、
およびR3’は、同じまたは異なり、それぞれ水素原子、ハロゲン化され得る、および/またはSi、B、Al、O、S、NもしくはPなどの1個以上のヘテロ原子を含有し得る直鎖、環式もしくは分岐鎖炭化水素基、たとえば炭素原子1〜約20個のアルキル基、炭素原子3〜約20個のアルキルアルケニル基、炭素原子7〜約40個のアルキルアリール基、もしくは炭素原子9〜約40個のアルキルアリールアルケニル基、炭素原子7〜20個のアリールアルキル基、炭素原子1〜約10個のアルコキシ基、炭素原子6〜約20個のアリール基、炭素原子3〜約20個のヘテロアリール基、炭素原子6〜約10個のアリールオキシ基、炭素原子約3〜20個のシリルオキシ基、炭素原子2〜約10個のアルケニル基、ハロゲン原子、またはNR32基であり、ここでR32は、炭素原子1〜約10個のアルキル基または炭素原子6〜約14個のアリール基であり、
およびR4’は、同じまたは異なり、それぞれ水素原子、ハロゲン化され得る、および/またはSi、B、Al、O、S、NもしくはPなどの1個以上のヘテロ原子を含有し得る直鎖、環式もしくは分岐鎖炭化水素基、たとえば炭素原子1〜約20個のアルキル基、炭素原子3〜約20個のアルキルアルケニル基、炭素原子7〜約40個のアルキルアリール基、もしくは炭素原子9〜約40個のアルキルアリールアルケニル基、炭素原子7〜20個のアリールアルキル基、炭素原子1〜約10個のアルコキシ基、炭素原子6〜約20個のアリール基、炭素原子3〜約20個のヘテロアリール基、炭素原子6〜約10個のアリールオキシ基、炭素原子約3〜20個のシリルオキシ基、炭素原子2〜約10個のアルケニル基、ハロゲン原子、またはNR32基であり、ここでR32は、炭素原子1〜約10個のアルキル基または炭素原子6〜約14個のアリール基であり、
、R5’、RおよびR8’は、同じまたは異なり、それぞれ炭素原子6〜約40個のアリール基、炭素原子7〜約40個のアリールアルキル基、または炭素原子8〜約40個のアルケニルアリール基または置換もしくは非置換シリルアリール基、または(アルキル)(シリル)アリール基である。これらの基は、Si、B、Al、O、S、NもしくはPなどの1個以上のヘテロ原子を含有し得る、および/またはF、ClもしくはBrなどのハロゲン原子を含有し得、
、R6’、RおよびR7’は、同じまたは異なり、それぞれ水素原子、ハロゲン化され得る、および/またはSi、B、Al、O、S、NもしくはPなどの1個以上のヘテロ原子を含有し得る直鎖、環式もしくは分岐鎖炭化水素基、たとえば炭素原子1〜約20個のアルキル基、炭素原子3〜約20個のアルキルアルケニル基、炭素原子7〜約40個のアルキルアリール基、もしくは炭素原子9〜約40個のアルキルアリールアルケニル基、炭素原子7〜20個のアリールアルキル基、炭素原子1〜約10個のアルコキシ基、炭素原子6〜約20個のアリール基、炭素原子3〜約20個のヘテロアリール基、炭素原子6〜約10個のアリールオキシ基、炭素原子約3〜20個のシリルオキシ基、炭素原子2〜約10個のアルケニル基、ハロゲン原子、またはNR32基であり、ここでR32は、炭素原子1〜約10個のアルキル基または炭素原子6〜約14個のアリール基であり、
10は、架橋性基であり、ここでR10は:
【0017】
【化2】

【0018】
から選択され、式中
40およびR41は、同じ添字を有するときでも、同じもしくは異なることが可能であり、ならびにそれぞれ水素原子、C−C40基、たとえば炭素原子1〜約30個を有するアルキル基、炭素原子6〜約40個のアリール基、炭素原子1〜約10個のフルオロアルキル基、炭素原子1〜約10個のアルコキシ基、炭素原子6〜約10個のアリールオキシ基、炭素原子2〜約10個のアルケニル基、炭素原子7〜約40個のアリールアルキル基、炭素原子7〜約40個のアルキルアリール基、置換もしくは非置換アルキルシリル基、アルキル(アリール)シリルもしくはアリールシリル基、または炭素原子8〜約40個のアリールアルケニル基である。R40およびR41は、それらと結合する原子と共に1個以上の環系を形成できるか、またはR40および/もしくはR41は、さらなるSi、B、Al、O、S、NもしくはPなどのヘテロ原子(すなわち非炭素原子)またはClもしくはBrなどのハロゲン原子を含有することができ、
xは、1〜18の整数であり、
12は、ケイ素、ゲルマニウムまたはスズであり、ならびに
10は、2単位の式1を相互に結合することが可能である。
【0019】
好ましいのは式1の化合物であり、式中
は、元素周期律表の第4族の金属であり、
およびRは、同じもしくは異なり、それぞれ炭素原子1〜約10個のアルキル基、炭素原子1〜約10個のアルコキシ基、炭素原子6〜約10個のアリールオキシ基もしくはハロゲン原子であり、またはRおよびRが共に1個以上の環系を形成し得、
およびR3’は、同じまたは異なり、それぞれハロゲン化され得る、および/またはSi、B、Al、O、S、NもしくはPなどの1個以上のヘテロ原子を含有し得る直鎖、環式もしくは分岐鎖炭化水素基、たとえば炭素原子1〜約10個のアルキル基、炭素原子3〜約10個のアルキルアルケニル基、炭素原子7〜約20個のアルキルアリール基、もしくは炭素原子9〜約20個のアルキルアリールアルケニル基、炭素原子7〜15個のアリールアルキル基、炭素原子1〜約6個のアルコキシ基、炭素原子6〜約10個のアリール基、炭素原子3〜約10個のヘテロアリール基、炭素原子6〜約10個のアリールオキシ基、炭素原子約3〜10個のシリルオキシ基、炭素原子2〜約6個のアルケニル基、ハロゲン原子、またはNR32基であり、ここでR32は、炭素原子1〜約10個のアルキル基または炭素原子6〜約10個のアリール基であり、
およびR4’は、同じまたは異なり、それぞれ水素原子、ハロゲン化され得る、および/またはSi、B、Al、O、S、NもしくはPなどの1個以上のヘテロ原子を含有し得る直鎖、環式もしくは分岐鎖炭化水素基、たとえば炭素原子1〜約20個のアルキル基であり、
、R5’、RおよびR8’は、同じまたは異なり、それぞれ炭素原子6〜約40個のアリール基、炭素原子7〜約40個のアリールアルキル基である。これらの基は、B、Al、O、S、NもしくはPなどの1個以上のヘテロ原子を含有し得る、および/またはF、ClもしくはBrなどのハロゲン原子を含有し得る。
【0020】
、R6’、RおよびR7’は、同じまたは異なり、それぞれ水素原子、ハロゲン化され得る、および/またはB、Al、O、S、NもしくはPなどの1個以上のヘテロ原子を含有し得る直鎖、環式もしくは分岐鎖炭化水素基、たとえば炭素原子1〜約20個のアルキル基である。
【0021】
10は、R4041Si=、R4041Ge=、R4041C=、または−(R4041C−CR4041)−であり、ここでR40およびR41は、同じまたは異なり、それぞれ水素原子、炭素原子1〜約30個の炭化水素基、特に炭素原子1〜約10個のアルキル基、炭素原子6〜約40個のアリール基、炭素原子7〜約14個のアリールアルキル基、炭素原子7〜約14個のアルキルアリール基である。
【0022】
特に好ましいのは式1の化合物であり、式中
はジルコニウムであり、
およびRは、同じであり、メチル、塩素またはフェノラートであり、
およびR3’は、同じであり、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、シクロプロピル、n−ブチル、t−ブチル、t−ブチル−メチル、i−ブチル、s−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル、シクロプロピル−メチル、シクロペンチル、シクロペンチル−メチル、シクロヘキシル、シクロヘキシル−メチル、(1−アダマンチル)メチル、(2−アダマンチル)メチルなどの直鎖、環式もしくは分岐鎖アルキル基、またはベンジル、フェネチルもしくはフェニル−プロピルなどの炭素原子7〜15個のアリールアルキル基であり、
およびR4’は、同じであり、それぞれ水素原子であり、
、R5’、RおよびR8’は、同じであり、それぞれフェニル、1−ナフチル、2−ナフチルなどの炭素原子6〜約20個のアリール基、4−メチル−フェニル、4−エチル−フェニル、4−i−プロピル−フェニル、4−t−ブチル−フェニル、3,5−ジメチルフェニル、3,5−ジ−t−ブチル−4−メトキシ−フェニル、2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニルなどの、B、Al、O、S、NもしくはPなどの1個以上のヘテロ原子を含有し得る、および/またはF、ClもしくはBrなどのハロゲン原子を含有し得る炭素原子7〜約40個のアルキルアリール基であり、
、R6’、RおよびR7’は、同じであり、それぞれ水素原子である。
【0023】
架橋単位R10は、R4041Si=またはR4041Ge=であり、ここでR40およびR41は、同じまたは異なり、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、シクロペンチル、シクロペンタジエニル、シクロヘキシル、フェニル、ナフチル、ベンジルまたは3,3,3−トリフルオロプロピルである。
【0024】
きわめて特に好ましいのは式1の化合物であり、式中
はジルコニウムであり、
およびRは、同じであり、メチルまたは塩素であり、
およびR3’は、同じであり、メチル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル、シクロヘキシル−メチル、t−ブチル−メチル、(2−アダマンチル)メチル、(1−アダマンチル)メチルなどの直鎖、環式もしくは分岐鎖アルキル基、またはベンジル、フェネチルもしくはフェニル−プロピルなどの炭素原子7〜15個のアリールアルキル基であり、
およびR4’は、同じであり、それぞれ水素原子であり、
、R5’、RおよびR8’は、同じであり、それぞれフェニル、1−ナフチル、2−ナフチルなどの炭素原子6〜約20個のアリール基、4−メチル−フェニル、4−エチル−フェニル、4−i−プロピル−フェニル、4−t−ブチル−フェニル、3,5−ジメチルフェニル、3,5−ジ−t−ブチル−4−メトキシ−フェニル、2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニルなどの、B、Al、O、S、NもしくはPなどの1個以上のヘテロ原子を含有し得る、および/またはF、ClもしくはBrなどのハロゲン原子を含有し得る炭素原子7〜約40個のアルキルアリール基であり、
、R6’、RおよびR7’は、同じであり、それぞれ水素原子である。
【0025】
架橋単位R10は、R4041Si=またはR4041Ge=であり、ここでR40およびR41は、同じまたは異なり、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、シクロペンチル、シクロペンタジエニル、シクロヘキシル、フェニル、ナフチル、ベンジルまたは3,3,3−トリフルオロプロピルである。
【0026】
式1によるメタロセン化合物の非制限的な例は:
ジメチルシランジイルビス(2−メチル−4,7−ジフェニル−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−エチル−4,7−ジフェニル−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−n−プロピル−4,7−ジフェニル−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−i−プロピル−4,7−ジフェニル−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−n−ブチル−4,7−ジフェニル−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−s−ブチル−4,7−ジフェニル−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−t−ブチル−4,7−ジフェニル−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−n−ペンチル−4,7−ジフェニル−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−n−ヘキシル−4,7−ジフェニル−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−n−ヘプチル−4,7−ジフェニル−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−シクロプロピルメチル−4,7−ジフェニル−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−シクロブチルメチル−4,7−ジフェニル−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−シクロペンチルメチル−4,7−ジフェニル−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−シクロヘキシルメチル−4,7−ジフェニル−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−シクロヘプチルメチル−4,7−ジフェニル−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−(1−アダマンチル)メチル−4,7−ジフェニル−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−t−ブチル−メチル−4,7−ジフェニル−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2,4,7−トリフェニル−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−ベンジル−4,7−ジフェニル−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−フェネチル−4,7−ジフェニル−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−フェニルプロピル−4,7−ジフェニル−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−フェニルブチル−4,7−ジフェニル−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−メチル−4,7−ビス−(4−メチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−エチル−4,7−ビス−(4−メチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−n−プロピル−4,7−ビス−(4−メチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−i−プロピル−4,7−ビス−(4−メチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−n−ブチル−4,7−ビス−(4−メチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−s−ブチル−4,7−ビス−(4−メチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−t−ブチル−4,7−ビス−(4−メチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−n−ペンチル−4,7−ビス−(4−メチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−n−ヘキシル−4,7−ビス−(4−メチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−n−ヘプチル−4,7−ビス−(4−メチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−シクロプロピルメチル−4,7−ビス−(4−メチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−シクロブチルメチル−4,7−ビス−(4−メチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−シクロペンチルメチル−4,7−ビス−(4−メチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−シクロヘキシルメチル−4,7−ビス−(4−メチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−シクロヘプチルメチル−4,7−ビス−(4−メチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−(1−アダマンチル)メチル−4,7−ビス−(4−メチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−t−ブチル−メチル−4,7−ビス−(4−メチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−(1−フリル)−4,7−ビス−(4−メチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−ベンジル−4,7−ビス−(4−メチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−フェネチル−4,7−ビス−(4−メチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−フェニルプロピル−4,7−ビス−(4−メチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−フェニルブチル−4,7−ビス−(4−メチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−メチル−4,7−ビス−(4−t−ブチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−エチル−4,7−ビス−(4−t−ブチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−n−プロピル−4,7−ビス−(4−t−ブチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−i−プロピル−4,7−ビス−(4−t−ブチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−n−ブチル−4,7−ビス−(4−t−ブチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−s−ブチル−4,7−ビス−(4−t−ブチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−t−ブチル−4,7−ビス−(4−t−ブチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−n−ペンチル−4,7−ビス−(4−t−ブチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−n−ヘキシル−4,7−ビス−(4−t−ブチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−n−ヘプチル−4,7−ビス−(4−t−ブチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−シクロプロピルメチル−4,7−ビス−(4−t−ブチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−シクロブチルメチル−4,7−ビス−(4−t−ブチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−シクロペンチルメチル−4,7−ビス−(4−t−ブチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−シクロヘキシルメチル−4,7−ビス−(4−t−ブチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−シクロヘプチルメチル−4,7−ビス−(4−t−ブチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−(1−アダマンチル)メチル−4,7−ビス−(4−t−ブチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−t−ブチル−メチル−4,7−ビス−(4−t−ブチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−(1−フリル)−4,7−ビス−(4−t−ブチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−ベンジル−4,7−ビス−(4−t−ブチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−フェネチル−4,7−ビス−(4−t−ブチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−フェニルプロピル−4,7−ビス−(4−t−ブチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−フェニルブチル−4,7−ビス−(4−t−ブチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−メチル−4,7−ビス−(3,5−ジメチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−エチル−4,7−ビス−(3,5−ジメチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−n−プロピル−4,7−ビス−(3,5−ジメチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−i−プロピル−4,7−ビス−(3,5−ジメチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−n−ブチル−4,7−ビス−(3,5−ジメチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−s−ブチル−4,7−ビス−(3,5−ジメチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−t−ブチル−4,7−ビス−(3,5−ジメチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−n−ペンチル−4,7−ビス−(3,5−ジメチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−n−ヘキシル−4,7−ビス−(3,5−ジメチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−n−ヘプチル−4,7−ビス−(3,5−ジメチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−シクロプロピルメチル−4,7−ビス−(3,5−ジメチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−シクロブチルメチル−4,7−ビス−(3,5−ジメチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−シクロペンチルメチル−4,7−ビス−(3,5−ジメチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−シクロヘキシルメチル−4,7−ビス−(3,5−ジメチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−シクロヘプチルメチル−4,7−ビス−(3,5−ジメチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−(1−アダマンチル)メチル−4,7−ビス−(3,5−ジメチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−t−ブチル−メチル−4,7−ビス−(3,5−ジメチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−(1−フリル)−4,7−ビス−(3,5−ジメチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−ベンジル−4,7−ビス−(3,5−ジメチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−フェネチル−4,7−ビス−(3,5−ジメチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−フェニルプロピル−4,7−ビス−(3,5−ジメチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−フェニルブチル−4,7−ビス−(3,5−ジメチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−メチル−4,7−ビス−(1−ナフチル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−エチル−4,7−ビス−(1−ナフチル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−n−プロピル−4,7−ビス−(1−ナフチル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−i−プロピル−4,7−ビス−(1−ナフチル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−n−ブチル−4,7−ビス−(1−ナフチル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−s−ブチル−4,7−ビス−(1−ナフチル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−t−ブチル−4,7−ビス−(1−ナフチル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−n−ペンチル−4,7−ビス−(1−ナフチル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−n−ヘキシル−4,7−ビス−(1−ナフチル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−n−ヘプチル−4,7−ビス−(1−ナフチル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−シクロプロピルメチル−4,7−ビス−(1−ナフチル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−シクロブチルメチル−4,7−ビス−(1−ナフチル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−シクロペンチルメチル−4,7−ビス−(1−ナフチル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−シクロヘキシルメチル−4,7−ビス−(1−ナフチル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−シクロヘプチルメチル−4,7−ビス−(1−ナフチル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−(1−アダマンチル)メチル−4,7−ビス−(1−ナフチル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−t−ブチル−メチル−4,7−ビス−(1−ナフチル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−(1−フリル)−4,7−ビス−(1−ナフチル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−ベンジル−4,7−ビス−(1−ナフチル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−フェネチル−4,7−ビス−(1−ナフチル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−フェニルプロピル−4,7−ビス−(1−ナフチル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−フェニルブチル−4,7−ビス−(1−ナフチル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−メチル−4,7−ビス−(9−アントラセニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−エチル−4,7−ビス−(9−アントラセニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−n−プロピル−4,7−ビス−(9−アントラセニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−i−プロピル−4,7−ビス−(9−アントラセニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−n−ブチル−4,7−ビス−(9−アントラセニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−s−ブチル−4,7−ビス−(9−アントラセニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−t−ブチル−4,7−ビス−(9−アントラセニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−n−ペンチル−4,7−ビス−(9−アントラセニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−n−ヘキシル−4,7−ビス−(9−アントラセニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−n−ヘプチル−4,7−ビス−(9−アントラセニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−シクロプロピルメチル−4,7−ビス−(9−アントラセニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−シクロブチルメチル−4,7−ビス−(9−アントラセニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−シクロペンチルメチル−4,7−ビス−(9−アントラセニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−シクロヘキシルメチル−4,7−ビス−(9−アントラセニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−シクロヘプチルメチル−4,7−ビス−(9−アントラセニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−(1−アダマンチル)メチル−4,7−ビス−(9−アントラセニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−t−ブチル−メチル−4,7−ビス−(9−アントラセニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−(1−フリル)−4,7−ビス−(9−アントラセニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−ベンジル−4,7−ビス−(9−アントラセニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−フェネチル−4,7−ビス−(9−アントラセニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
ジメチルシランジイルビス(2−フェニルプロピル−4,7−ビス−(9−アントラセニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;および
ジメチルシランジイルビス(2−フェニルブチル−4,7−ビス−(9−アントラセニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;
である。
【0027】
本発明の別の実施形態は、式1aのインデンおよび式1bのビス−インデニルリガンドはもちろんのこと、その二重結合異性体でもあり:
【0028】
【化3】

【0029】
式中、R、R3’、R、R4’、R、R5’、R、R6’、R、R7’、R、R8’およびR10は、上述した意味を有し、ただしRおよびR3’はそれぞれ少なくとも1個の炭素原子を含有する。
【0030】
本発明は、次のステップを含む、本発明の式1の遷移金属化合物のラセモ選択的製造のためのプロセスも含む:
a)塩基、好ましくはn−ブチルリチウムによる式Iaの化合物の脱プロトン化のステップと、
b)R10がM124041(式中、M12、R40、およびR41は先に規定した意味を有する)という意味を有する場合、さらなる製造が、ステップ(a)からの脱プロトン化化合物のR404112(式中、R40、R41、およびM12は、先に規定した意味を有し、Xは、同じまたは異なり得て、ハロゲン原子、好ましくは塩素、臭素、もしくはヨウ素、または別の離脱基、好ましくはトリフレート、トシラート、もしくはメシラートを意味する)との反応によってさらに進行して、式Ibの化合物を形成するステップと、
c)塩基、好ましくはn−ブチルリチウムによる式Ibの化合物の二重脱プロトン化のステップと、
d)ステップc)の生成物MCl(式中、Mは、ジルコニウム、チタン、またはハフニウムを表す)を反応させて式1の化合物を形成するステップ。
【0031】
ステップ(a)において、式1aの化合物、たとえば2−メチル−4,7−ビス−(4−t−ブチルフェニル)インデンは1つ以上の芳香族もしくは脂肪族炭化水素および/または1つ以上の極性非プロトン性溶媒から成る不活性溶媒中で、強塩基、たとえばn−ブチルリチウムによって脱プロトン化される。脱プロトン化は、−70℃〜80℃の、および好ましくは0℃〜80℃の温度にて実施される。次に、得られた金属塩をさらに単離せずに、ステップ(b)で2個の離脱基を含有するケイ素化合物またはゲルマニウム化合物と直接反応させる。定量的割合の調整によって、式1bの化合物の好適な製造が達成できる。次のステップc)において、式1bのビス(インデニル)シランは、1つ以上の芳香族もしくは脂肪族炭化水素および/または1つ以上の極性非プロトン性溶媒から成る不活性溶媒中で、n−ブチルリチウムなどの強塩基によって二重脱プロトン化され、このように形成されたビスリチウム塩を単離せずにTi、Zr、またはHf源と直接反応させて、式1の化合物を得る。脱プロトン化は、70℃〜80℃、好ましくは0℃〜80℃の温度で実施される。式1bのリガンド系のリガンド系の性質により、メタロセンは、反応混合物から純粋なラセミ化合物として直接単離される。
【0032】
図2には、好ましい実施形態の例として、式1の遷移金属化合物を製造するための本発明のプロセスの個々のステップを再び示す。
【0033】
さらに、本発明は、少なくとも1つの式1の化合物および少なくとも1つの共触媒を含む触媒系に関する。
【0034】
触媒系に本発明に従って存在し得る好適な共触媒は、メタロセンと反応してメタロセンをカチオン性化合物に変換する、アルミノキサン、ルイス酸またはイオン性化合物の少なくとも1種類の化合物を含む。
【0035】
アルミノキサンは、オリゴマーまたはポリマーアルミニウムオキシ化合物であり、直鎖、環式、かご型またはポリマー構造の形態で存在し得る。アルミノキサンの正確な構造はなお不明であるが、アルキルアルミノキサンが一般式6を有することが十分に認識されている。
(R−Al−O) (式6)
アルキルアルミノキサンの環式、直鎖またはかご型構造の例を、式7、8および9に示す:
【0036】
【化4】

【0037】
式(6)、(7)、(8)および(9)のラジカルRは、同じまたは異なることが可能であり、それぞれ炭素原子1〜約6個のアルキル基、炭素原子6〜約18個のアリール基、ベンジルなどのC−C20基または水素であり、ならびにpは、2〜50の、好ましくは10〜35の整数である。
【0038】
好ましくは、ラジカルRは、同じであり、メチル、イソブチル、n−ブチル、フェニルまたはベンジル、特に好ましくはメチルである。
【0039】
ラジカルRが異なる場合、ラジカルRは、好ましくはメチルおよび水素、メチルおよびイソブチルまたはメチルおよびn−ブチルであり、水素、イソブチルまたはn−ブチルは、好ましくは0.01〜40%の割合で存在する(ラジカルRの数)。
【0040】
アルミノキサンは、各種の様式で公知の方法によって調製できる。方法の1つは、トルエンなどの不活性溶媒中での、アルミニウム−炭化水素化合物および/またはヒドリドアルミニウム−炭化水素化合物の、気体、固体、液体であり得るかまたは結晶水として結合され得る水との反応を含む。異なるアルキル基Rを有するアルミノキサンを調製するために、所望の組成および反応性に相当する2つの異なるトリアルキルアルミニウム(AlR+A1R’)を水と反応させる。S.Pasynkiewicz,Polyhedron 9(1990)429およびEP−A−0302424を参照されたい。
【0041】
調製方法にかかわらず、すべてのアルミノキサン溶液は共通して、遊離形でまたは付加体として存在する、可変含有量の未反応のアルミニウム開始化合物を有する。
【0042】
さらに、式6、7、8または9のアルミノキサン化合物の代わりに、炭化水素ラジカルまたは水素原子がアルコキシ、アリールオキシ、シロキシまたはアミドラジカルによって部分的に置換されている修飾アルミノキサンを使用することも可能である。
【0043】
担持触媒系の調製で使用されるアルミノキサンおよびメタロセンの量は、広い範囲内で変更できる。しかし、アルミノキサン化合物からのアルミニウムの、メタロセン化合物からの遷移金属に対する原子比率が10:1〜1000:1の、好ましくは20:1〜500:1の範囲に、特に30:1〜400:1の範囲にあるような量で、式1のメタロセン化合物およびアルミノキサン化合物を使用することが好都合であることが見出されている。メチルアルミノキサンの場合、≧30重量%の濃度のトルエン溶液を使用することが選好されるが、10重量%濃度溶液の使用も可能である。
【0044】
ルイス酸として、式10の化合物を使用することが選好され、
(式10)
式中、Mは、元素周期律表の第13族の元素、特にB、AlまたはGa、好ましくはBまたはAlであり、
、XおよびXは、同じまたは異なり、それぞれ水素原子、炭素原子1〜約20個のアルキル基、炭素原子6〜約15個のアリール基、アリールラジカル中に炭素原子1〜10個およびアリールラジカル中に炭素原子6〜20個をそれぞれ有するアルキルアリール、アリールアルキル、ハロアルキルもしくはハロアリール、またはフッ素、塩素、臭素もしくはヨウ素である。X、XおよびXの好ましい例は、メチル、プロピル、イソプロピル、イソブチルまたはトリフルオロメチル、不飽和基、たとえばフェニル、トリル、ベンジル基、p−フルオロフェニル、3,5−ジフルオロフェニル、ペンタクロロフェニル、ペンタフルオロフェニル、3,4,5−トリフルオロフェニルおよび3,5−ジ(トリフルオロメチル)フェニルなどのアリールまたはハロアリールである。
【0045】
好ましいルイス酸は、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリブチルアルミニウム、トリフルオロボラン、トリフェニルボラン、トリス(4−フルオロフェニル)ボラン、トリス(3,5−ジフルオロフェニル)ボラン、トリス(4−フルオロメチルフェニル)ボラン、トリス(2,4,6−トリフルオロフェニル)ボラン、トリス(ペンタ−フルオロフェニル)ボラン、トリス(トリル)ボラン、トリス(3,5−ジメチル−フェニル)ボラン、トリス(3,5−ジフルオロフェニル)ボランおよび/またはトリス(3,4,5−トリフルオロフェニル)ボランである。
【0046】
トリス(ペンタフルオロフェニル)ボランが特に好ましい。
イオン性共触媒として、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボラート、テトラフェニルボラート、SbF、CFSOまたはClOなどの非配位アニオンを含有する化合物の使用が好ましい。好適な対イオンは、ルイス酸またはブレンステッド酸カチオンのどちらかである。
【0047】
ブレンステッド酸として、プロトン化アミンまたはアニリン誘導体、たとえばメチルアンモニウム、アニリニウム、ジメチルアンモニウム、ジエチルアンモニウム、N−メチルアニリニウム、ジフェニルアンモニウム、N,N−ジメチルアニリニウム、トリメチルアンモニウム、トリエチルアンモニウム、トリ−n−ブチルアンモニウム、メチルジフェニルアンモニウム、ピリジニウム、p−ブロモ−N,N−ジメチルアニリニウムまたはp−ニトロ−N,N−ジメチルアニリニウムが特に好ましい。
【0048】
好適なルイス酸カチオンは、式11のカチオンであり、
[(Ya+)Q...Qd+ (式11)
式中、Yは、元素周期律表の第1〜16族の元素であり、Q〜Qは、1価の負に帯電した基、たとえばC−C28アルキル、C−C15アリール、アリールラジカル中に炭素原子6〜20個およびアルキルラジカル中に炭素原子1〜28個をそれぞれ有するアルキルアリール、アリールアルキル、ハロアルキル、ハロアリール、次に炭素原子1〜約10個のアルキル基を置換基として有し得る、炭素原子3〜約10個のシクロアルキル基、ハロゲン、炭素原子1〜28個のアルコキシ基、炭素原子6〜15個のアリールオキシ基、シリルまたはメルカプチル基であり、
aは、1〜6の整数であり、
zは、0〜5の整数であり;ならびに
dは、差a−zに相当するが、dは1以上である。
【0049】
特に好適なカチオンは、トリフェニルカルベニウム、オキソニウムカチオンなどのカルボニウムカチオン、テトラヒドロチオフェニウムなどのスルホニウムカチオン、トリエチルホスホニウム、トリフェニルホスホニウムおよびジフェニルホスホニウムなどのホスホニウムカチオン、ならびに銀カチオンおよび1,1’−ジメチルフェロセニウムカチオンなどのカチオン性遷移金属錯体である。
【0050】
本明細書に従って使用できる好ましいイオン性化合物は:
トリエチルアンモニウムテトラ(フェニル)ボラート、
トリブチルアンモニウムテトラ(フェニル)ボラート、
トリメチルアンモニウムテトラ(トリル)ボラート、
トリブチルアンモニウムテトラ(トリル)ボラート、
トリブチルアンモニウムテトラ(ペンタフルオロフェニル)ボラート、
トリブチルアンモニウムテトラ(ペンタフルオロフェニル)アルミネート、
トリプロピルアンモニウムテトラ(ジメチルフェニル)ボラート、
トリブチルアンモニウムテトラ(トリフルオロメチルフェニル)ボラート、
トリブチルアンモニウムテトラ(4−フルオロフェニル)ボラート、
N,N−ジメチルシクロヘキシルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボラート、
N,N−ジメチルベンジルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボラート、
N,N−ジメチルアニリニウムテトラ(フェニル)ボラート、
N,N−ジエチルアニリニウムテトラ(フェニル)ボラート、
N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボラート、
N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)アルミネート、
ジ(プロピル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボラート、
ジ(シクロヘキシル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボラート、
トリフェニルホスホニウムテトラキス(フェニル)ボラート、
トリエチルホスホニウムテトラキス(フェニル)ボラート、
ジフェニルホスホニウムテトラキス(フェニル)ボラート、
トリ(メチルフェニル)ホスホニウムテトラキス(フェニル)ボラート、
トリ(ジメチルフェニル)ホスホニウムテトラキス(フェニル)ボラート、
トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボラート、
トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)アルミネート、
トリフェニルカルベニウムテトラキス(フェニル)アルミネート、
フェロセニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボラート、および/または、
フェロセニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)アルミネート
を含む。
【0051】
トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボラート、N,N−ジメチルシクロヘキシルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボラートまたはN,N−ジメチルベンジルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボラートが好ましい。
【0052】
上述および後述のカチオン形成化合物のすべての混合物を使用することも可能である。好ましい混合物は、アルミノキサンおよびイオン性化合物、ならびに/またはルイス酸を含む。
【0053】
他の有用な共触媒成分は、同様のボランまたはカルボラン化合物、たとえば
7,8−ジカルバウンデカボラン(13)、
ウンデカヒドリド−7,8−ジメチル−7,8−ジカルバウンデカボラン、
ドデカヒドリド−1−フェニル−1,3−ジカルバノナボラン、
トリ(ブチル)アンモニウムデカヒドリド−8−エチル−7,9−ジカルバウンデカボラート、
4−カルバノナボラン(14)、
ビス(トリ(ブチル)アンモニウム)ノナボラート、
ビス(トリ(ブチル)アンモニウム)ウンデカボラート、
ビス(トリ(ブチル)アンモニウム)ドデカボラート、
ビス(トリ(ブチル)アンモニウム)デカクロロデカボラート、
トリ(ブチル)アンモニウム−1−カルバデカボラート、
トリ(ブチル)アンモニウム−1−カルバドデカボラート、
トリ(ブチル)アンモニウム−1−トリメチルシリル−1−カルバデカボラート、
トリ(ブチル)アンモニウムビス(ノナヒドリド−1,3−ジカルバノナボラート)コバルテート(III)、
トリ(ブチル)アンモニウムビス(ウンデカヒドリド−7,8−ジカルバウンデカカルボラート)フェラート(III)
である。
【0054】
ルイス酸またはルイス酸もしくはブレンステッド酸カチオンを有するイオン性化合物の量は、式1のメタロセン化合物に対して、好ましくは0.1〜20当量、好ましくは1〜10当量である。
【0055】
WO99/40129に記載されているように、少なくとも1つのルイス塩基とR17(−O−M18またはR18(−O−M17(式12)の二元金属との組合せは、共触媒系と同様に重要である。
【0056】
この点で、R17およびR18は、同じまたは異なり、水素原子、ハロゲン原子、C−C40炭素含有基、特に炭素原子1〜約20個のアルキル基、炭素原子1〜約20個のハロアルキル、炭素原子1〜約10個のアルコキシ、炭素原子6〜約20個のアリール、炭素原子6〜約20個のハロアリール、炭素原子6〜約20個のアリールオキシ、炭素原子7〜約40個のアリールアルキル、炭素原子7〜約40個のハロアリールアルキル、炭素原子7〜約40個のアルキルアリール、または炭素原子7〜約40個のハロアルキルアリールを表す。R17は、−OSiR51基であってもよく、式中、R51基は、同じまたは異なり、R17と同じ意味を有し、Mは、同じまたは異なり、元素周期律表の主族IIIの元素を表し、i、j、およびvはそれぞれ、整数0、1、または2を表し、およびi+j+vは0に等しくない。
【0057】
好ましい共触媒系は、式(A)および(B)の化合物である。
【0058】
【化5】

【0059】
式中、R17およびR18は、上で規定したのと同じ意味を有する。
さらに、好ましいと一般に見なされる化合物は、式(C)および/または(D)および/または(E)の少なくとも1つの化合物と式(F)の少なくとも1つの化合物との反応によって形成された化合物である。
【0060】
【化6】

【0061】
式中
27は、水素原子またはホウ素を含まないC−C40炭素含有基、たとえば炭素原子1〜約20個のアルキル、炭素原子6〜約20個のアリール、炭素原子7〜約40個のアリールアルキル、および炭素原子7〜約40個のアルキルアリールであり得て、ならびにここでR17、R18は、上で規定したのと同じ意味を有し、
Dは、元素周期律表の主族VIの元素またはNR61基であり、ここでR61は、水素原子またはC−C20炭化水素基、たとえば炭素原子1〜約20個のアルキルまたは炭素原子6〜約20個のアリールであり、
fは、0〜3の整数であり;
gは、0〜3の整数であり、ここでf+gは、ホウ素の価数に相当し、
hは、1〜10の整数である。
【0062】
式12の二元金属化合物は、式13の有機金属化合物、すなわち[M19と合わせることができ、式中、Mは、元素周期律表の主族I、II、またはIIIの元素であり、R19は、同じまたは異なり、水素原子、ハロゲン原子、C−C40炭素含有基、炭素原子1〜約20個のアルキル基、炭素原子約6〜約40個のアリール基、炭素原子7〜約40個のアリールアルキル、炭素原子7〜約40個のアルキルアリールを表し、qは、1〜3の整数であり、kは、1〜4の整数である。
【0063】
式13の有機金属は好ましくは中性ルイス酸であり、式中、Mは、リチウム、マグネシウム、および/またはアルミニウム、特にアルミニウムを表す。式13の好ましい有機金属化合物の例は、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム、トリ−n−ブチルアルミニウム、トリ−n−プロピルアルミニウム、トリイソプレンアルミニウム、ジメチルアルミニウムモノクロライド、アルミニウムモノクロライド、ジイソブチルアルミニウムモノクロライド、メチルアルミニウムセスキクロライド、エチルアルミニウムセスキクロライド、ジメチルアルミニウムヒドリド、アルミニウムヒドリド、ジイソプロピルアルミニウムヒドリド、ジメチルアルミニウム(トリメチルシロキシド)、ジメチルアルミニウム(トリエチルシロキシド)、フェニルアラン、ペンタフルオロフェニルアラン、およびo−トリルアランである。
【0064】
本発明の触媒系は、共触媒活性化学化合物として、式12の単位を含有する有機ボロアルミニウム化合物を含有する。Mがホウ素またはアルミニウムを表す式12の化合物が好ましい。式12の単位を含有する化合物は、モノマーとして、または直鎖、環式、もしくはかご様オリゴマーとして存在し得る。式12の単位を含有する2つ以上の化合物は、それら自体の間でルイス酸−塩基相互作用によって、ダイマー、トリマー、またはより高次の組合せも形成し得る。
【0065】
好ましい共触媒活性二元金属化合物は、式14および15に相当し、
【0066】
【化7】

【0067】
式中、R100およびR200は、同じまたは異なり、式12の置換基R17およびR18と同じ意味を有する。
【0068】
式14および15の共触媒活性化合物の例は
【0069】
【化8】

【0070】
【化9】

【0071】
である。
EP−A−924,223、DE196 22 207.9、EP−A−601,830、EP−A−824,112、EP−A−824,113、WO99/06,414、EP−A−811,627、WO97/11,775、DE196 06 167.9およびDE198 04 970に挙げられている化合物は、非担持形または担持形で存在し得る、さらなる共触媒として使用できる。
【0072】
本発明の触媒で使用される式12および/または14および/または15の共触媒の量は、式1のメタロセン化合物の量に対して、0.1〜500当量、好ましくは1〜300当量、最も好ましくは5〜150当量で変化することができる。
【0073】
本発明の触媒系は、さらなる成分として、式16の金属化合物をさらに含むことが可能であり、
(R22(R23(r24 (式16)
式中
は、アルカリ、アルカリ土類金属、または元素周期律表の第13族の金属であり、
22は、水素原子、炭素原子1〜約10個のアルキル、炭素原子6〜約15個のアリール、またはアルキル部分に炭素原子1〜10個を、およびアリール部分に炭素原子6〜20個をそれぞれ有するアルキルアリールもしくはアリールアルキルであり、
23およびR24はそれぞれ、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子1〜約10個のアルキル、炭素原子6〜約15個のC−C15アリール、またはアルキル部分に炭素原子1〜10個を、およびアリールラジカルに炭素原子6〜20個をそれぞれ有するアルキルアリールもしくはアルコキシであり、
rは、1〜3の整数であり、sおよびtは、0〜2の整数であり、ここで和r+s+tは、Mの価数に一致し、
ここでこの成分は、上述の共触媒化合物と同じではない。式16の各種の金属化合物の混合物を使用することも可能である。
【0074】
式16の金属化合物の中で、Mが、リチウム、マグネシウムまたはアルミニウムであり、ならびにR23およびR24がそれぞれ、炭素原子1〜約10個のアルキルである金属化合物が選好される。式16の特に好ましい金属化合物は、n−ブチルリチウム、n−ブチル−n−オクチル−マグネシウム、n−ブチル−n−ヘプチルマグネシウム、トリ−n−ヘキシルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリメチルアルミニウムまたはその混合物である。
【0075】
式16の金属化合物が使用される場合、金属化合物は好ましくは、Mの式1のメタロセン化合物からの遷移金属に対するモル比が800:1〜1:1、特に200:1〜2:1であるような量で触媒系に存在する。
【0076】
本発明の触媒系の担持成分は、任意の有機もしくは無機不活性固体またはこのような固体の混合物、粒子状多孔性固体、たとえばハイドロタルサイト、タルク、無機酸化物および微粉化ポリマー粉末であることが可能である。
【0077】
好ましく利用される好適な無機酸化物は、元素周期律表の第1、2、3、4、5、12、13および14族、二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、アルミノケイ酸塩、ゼオライト、MgO、ZrO、TiOもしくはB、CaO、ZnO、ThO、NaO、KO、LiOなどの金属酸化物またはAl/Si酸化物、Mg/Al酸化物もしくはAl/Mg/Si酸化物などの混合酸化物を含む。他の好適な無機担持物質は、NaCO、KCO、CaCO、MgCl、NaSO、A1(SO、BaSO、KNO、Mg(NOおよびA1(NOである。
【0078】
好適なポリマー粉末は、ホモポリマー、コポリマー、架橋ポリマーまたはポリマーブレンドである。このようなポリマーの例は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリスチレン、ジビニルベンゼン−架橋ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンコポリマー、ポリアミド、ポリメタクリレート、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリアセタールまたはポリビニルアルコールである。
【0079】
好ましい担持物質は、10〜1000m/gの範囲の比表面積、0.1〜5cm/gの範囲の孔容積および1〜500μmの平均粒径を有する。50〜500m/gの範囲の比表面積、0.5〜3.5cm/gの範囲の孔容積および5〜250μmの平均粒径を有する担持体が選好される。200〜400m/gの範囲の比表面積、0.8〜3.0cm/gの範囲の孔容積および10〜100μmの平均粒径を有する担持体が特に好ましい。
【0080】
担持物質は、水および/またはヒドロキシル基の含有量などの担持体のある特性を調整するために、熱的および/または化学的に前処理できる。
【0081】
担持物質が低い水分含有量または残留溶媒含有量を有する場合、使用前の脱水または乾燥を省略できる。シリカゲルを担持材料として使用するときのように、このことが当てはまらない場合、脱水または乾燥が望ましい。担持物質の加熱脱水または乾燥は、減圧下にて、同時に不活性ガスによるブランケティング(窒素)を用いて、または、用いずに実施することができる。乾燥温度は、80℃〜1000℃の、好ましくは150℃〜800℃の、および最も好ましくは150℃〜400℃の範囲である。乾燥プロセスの期間は、1〜24時間が可能である。しかしより短いかまたは長い乾燥期間も可能である。
【0082】
本発明の好ましい実施形態において、0.5重量%以下の乾燥減量(LOD)を、およびなおさらに好ましくは0.3重量%以下のLODを有する担持物質が使用される。1重量%までの物理吸着水のより多い量も可能であるが、触媒活性の低下を生じる。担持物質の強熱減量(LOI)は、好ましくは1重量%以上、またはなおさらに好ましくは1.5〜3.5重量%である。乾燥減量(LOD)はそれにより、室温と300℃との間の減量として、強熱減量(LOI)は、300℃と1000℃との間の減量として定義される。
【0083】
さらにまたは代わりに、担持物質の脱水または乾燥は、化学的手段によって、吸着水および/または表面ヒドロキシル基を好適な不動態化剤と反応させることによっても実施できる。不動態化剤との反応によって、触媒活性中心との有害な相互作用を一切示さない形に、ヒドロキシル基を完全にまたは部分的に変換することができる。好適な不動態化剤は、ハロゲン化ケイ素、シランまたはアミン、たとえば四塩化ケイ素、クロロトリメチルシラン、ジクロロジアルキルシラン、ジメチルアミノトリクロロシラン、N,N−ジメチルアニリンもしくはN,N−ジメチルベンジルアミンまたはアルミニウム、ホウ素およびマグネシウムの有機金属化合物、たとえばアルミノキサン、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、ジイソブチルアルミニウムヒドリド、トリエチルボランまたはジブチルマグネシウムである。
【0084】
上で概説したように、微粉化ポリマー粉末などの有機担持物質もまた使用可能であり、使用前に、適切な精製および乾燥操作によって任意の付着水分、残留溶媒および他の不純物が同様に存在しないようにすべきである。
【0085】
定義されたパラメーターを有するシリカゲルを担持物質として使用することが好ましい。メソ細孔およびマクロ孔、空洞およびチャネルを固有に示す、噴霧乾燥シリカグレードが粒状シリカグレードよりも好ましい。
【0086】
本発明による担持触媒系は、各種の方法で作製できる。
本発明の一実施形態において、上述の式1のメタロセン成分の少なくとも1つを好適な溶媒中で少なくとも1つの共触媒成分と接触させて、好ましくは好適な水溶性反応生成物、付加体または混合物を得る。得られた組成物を脱水または不動態化担持物質と混合して、溶媒を除去し、そして得られた担持メタロセン触媒系を乾燥させて、担持物質の孔から溶媒が完全にまたはほとんど除去されるようにする。担持触媒は、自由流動粉末として得られる。
【0087】
一例として、自由流動、および所望ならば、プレポリマー化担持触媒系を調製するプロセスは、次の:
a)好適な溶媒または懸濁媒体中でメタロセン/共触媒混合物を調製するステップであって、メタロセン成分が上述の構造の1つを有する、ステップと、
b)メタロセン/共触媒混合物を多孔性の好ましくは無機の、必要ならば熱的または化学的に前処理された担持体に塗布するステップと、
c)得られた混合物から溶媒の大部分を除去するステップと、
d)担持された触媒系を単離するステップと、
e)所望ならば、生じた担持触媒系を1つ以上のオレフィン性モノマーを用いてプレポリマー化して、プレポリマー化担持触媒系を得るステップと、
を含む。
【0088】
本発明の別の実施形態において、メタロセン/共触媒組成物は、脱水または受動態化された担持物質と混合され、担持触媒は回収されて、ならびに芳香族炭化水素および/またはパラフィン性炭化水素溶媒を用いて場合により洗浄される。単離された触媒は次に、パラフィン性炭化水素溶媒、鉱油もしくはワックスまたはその混合物などの非反応性懸濁媒体中に分散される。
【0089】
本発明のさらなる実施形態において、触媒は、WO06/60544、WO00/05277およびWO98/01481に開示された手順に従って調製される。
【0090】
一例として、WO06/60544では、自由流動、および所望ならば、プレポリマー化担持触媒系が調製され、次の:
a)少なくとも1つの担持物質を少なくとも1つの共触媒の第1の部分と好適な溶媒中で接触させるステップと、
b)共触媒添加担持体に、少なくとも1つのメタロセンおよび少なくとも1つの共触媒の第2の部分を好適な溶媒中に含む懸濁液または溶液を含浸させるステップと、
c)担持された触媒系を単離するステップと、
d)所望ならば、生じた担持触媒系を1つ以上のオレフィン性モノマーを用いてプレポリマー化して、プレポリマー化担持触媒系を得るステップと、
を含む。
【0091】
それゆえ、一例として、WO06/60544による自由流動、および所望ならば、プレポリマー化担持触媒系を調製するプロセスは、次の:
a)担持物質を少なくとも1つのアルミノキサンを含む第1の組成物と約10〜30℃の温度の第1の溶媒中で接触させ、続いて混合物を0〜12時間にわたって約20℃に維持して、次に得られた混合物を30〜200℃の温度まで加熱し、および混合物を30分間〜20時間にわたって30〜200℃に維持して、場合により続いて第1の溶媒のすべてまたは一部を除去する、および/または場合により好適な溶媒を使用する1回以上の洗浄ステップが続く、ステップと、
b)式1の少なくとも1つのメタロセン、およびアルミノキサンもしくはアルミノキサンの混合物の第2の部分もしくはイオン性化合物の第2の部分ならびに/またはルイス酸を0〜100℃の温度で第2の溶媒または懸濁媒体にそれぞれ懸濁および/または溶解させて、場合により10〜100℃の温度にて1分間〜200時間の予備活性化時間が続く、ステップと、
c)b)で調製した混合物をa)で製造したアルミノキサン添加担持物質に10〜100℃の温度および1分間〜24時間の接触時間で塗布するステップと、
d)溶媒の大部分を得られた混合物から除去して、得られた担持触媒を好適な溶媒によって場合により洗浄するステップと、
e)担持された触媒系を単離するステップと、
f)場合により、生じた担持触媒系を1つ以上のオレフィン性モノマーを用いてプレポリマー化して、プレポリマー化担持触媒系を得るステップと、
を含む。
【0092】
さらに詳細には、一例として、WO06/60544による自由流動、および所望ならば、プレポリマー化担持触媒系を調製するプロセスは、次のステップを含み:
a)担持物質を担持物質1g当り少なくとも5mmolのアルミノキサンまたはアルミノキサンの混合物を含む第1の組成物と約20℃の温度の第1の溶媒中で接触させ、続いて混合物を0.15〜2時間にわたって約20℃で維持して、次に得られた混合物を50〜160℃温度まで加熱し、混合物を1〜6時間にわたって50〜160℃で維持して、場合により続いて第1の溶媒の全部または一部を除去する、および/または場合により好適な溶媒を使用する1回以上の洗浄ステップが続く、ステップと、
b)担持物質1g当り少なくとも0.5mmolのアルミノキサンまたはアルミノキサンの混合物の第2の部分ならびに式1の少なくとも1つのメタロセンの担持物質1g当り少なくとも0.1mol%のアルミノキサンもしくはアルミノキサンの混合物の利用した第2の部分を20〜50℃の温度で第2の溶媒または懸濁媒体にそれぞれ懸濁および/または溶解させて、場合により20〜30℃の温度にて1分間〜200時間の予備活性化時間が続く、ステップと、
c)b)で調製した混合物をa)で製造したアルミノキサン添加担持物質に10〜100℃の温度および1分間〜24時間の接触時間で塗布するステップと、
d)得られた混合物から溶媒の大部分を除去するステップと、
e)場合により、得られた担持触媒を好適な溶媒で洗浄する、および/または得られた担持触媒を30〜60℃の温度で乾燥するステップと、
f)場合により、生じた担持触媒系を1つ以上のオレフィン性モノマーを用いてプレポリマー化して、プレポリマー化担持触媒系を得るステップと、
を含む。
【0093】
好ましい実施形態において、一例として、WO06/60544による自由流動、および所望ならば、プレポリマー化担持触媒系を調製するプロセスは、次の:
a)場合により熱により前処理したシリカ担持物質を担持物質1g当り少なくとも10mmolのアルミノキサンと約20℃の温度のトルエン中で接触させ、続いて得られた混合物を50〜110℃の温度まで加熱し、および混合物を1〜6時間にわたって50〜110℃で維持して、場合により続いてトルエンの全部または一部を除去する、および/または場合により好適な溶媒を使用する1回以上の洗浄ステップが続く、ステップと、
b)担持物質1g当り少なくとも0.5mmolのアルミノキサンの第2の部分ならびに式1の少なくとも1つのメタロセンの担持物質1g当り少なくとも0.1mol%のアルミノキサンもしくはアルミノキサンの混合物の利用した第2の部分を20〜50℃の温度のトルエンにそれぞれ懸濁および/または溶解させて、場合により20〜30℃の温度にて1分間〜200時間の予備活性化時間が続く、ステップと、
c)b)で調製した混合物をa)で製造したアルミノキサン添加担持物質に10〜100℃の温度および1分間〜24時間の接触時間で塗布するステップと、
d)得られた混合物からトルエンの大部分を除去するステップと、
e)場合により、得られた担持触媒を好適な溶媒で洗浄する、および/または得られた担持触媒を30〜60℃の温度で乾燥するステップと、
f)場合により、生じた担持触媒系を1つ以上のオレフィン性モノマーを用いてプレポリマー化して、プレポリマー化担持触媒系を得るステップと、
を含む。
【0094】
さらに好ましい実施形態において、一例として、WO06/60544による自由流動、および所望ならば、プレポリマー化担持触媒系を調製するプロセスは、次の:
a)0.5重量%以下の乾燥減量(LOD)および1.0重量%以上の強熱減量(LOI)を有する、場合により熱により前処理したシリカ担持物質を、担持物質1g当り少なくとも10mmolのメチルアルミノキサンを含む第1の組成物と約20℃の温度のトルエン中で接触させ、続いて得られた混合物を110℃まで加熱し、混合物を1〜6時間にわたって110℃で維持して、場合により続いてトルエンの全部または一部を除去する、および/または場合により好適な溶媒を使用する1回以上の洗浄ステップが続く、ステップと、
b)担持物質1g当り少なくとも1mmolのメチルアルミノキサンの第2の部分ならびに式1の少なくとも1つのメタロセンの担持物質1g当り少なくとも0.1mol%のメチルアルミノキサンの利用した第2の部分を20〜50℃の温度のトルエンにそれぞれ懸濁および/または溶解させて、場合により20〜30℃の温度にて1分間〜200時間の予備活性化時間が続く、ステップと、
c)含浸懸濁液または溶液b)をアルミノキサン添加担持物質a)に直接流で通過させることによって、または初期湿式含浸技法を使用することによって、b)で調製した混合物をa)で製造したメチルアルミノキサン添加担持物質に塗布するステップであって、10〜100℃の温度および1分間〜24時間の接触時間で、含浸懸濁液もしくは溶液の体積または含浸ステップで使用する全液体の体積それぞれが担持物質の全孔容積の250%を超えない、ステップと、
d)得られた混合物からトルエンの大部分を除去するステップと、
e)場合により、得られた担持触媒を好適な溶媒で洗浄する、および/または得られた担持触媒を30〜60℃の温度で乾燥するステップと、
f)場合により、生じた担持触媒系を1つ以上のオレフィン性モノマーを用いてプレポリマー化して、プレポリマー化担持触媒系を得るステップと、
を含む。
【0095】
特に好ましい実施形態において、一例として、WO06/60544による自由流動、および所望ならば、プレポリマー化担持触媒系を調製するプロセスは、次の:
a)0.3重量%以下の乾燥減量(LOD)および1.5〜3.5重量%の強熱減量(LOI)を有する、場合により熱により前処理したシリカ担持物質を、担持物質1g当り少なくとも10mmolのメチルアルミノキサンと約20℃の温度のトルエン中で接触させ、続いて得られた混合物を110℃まで加熱し、混合物を1〜6時間にわたって110℃で維持して、場合により続いてトルエンの全部または一部を除去する、および/または場合により好適な溶媒を使用する1回以上の洗浄ステップが続く、ステップと、
b)担持物質1g当り少なくとも1mmolのメチルアルミノキサンの第2の部分および式1の少なくとも1つのメタロセンの担持物質1g当り少なくとも0.1mol%のメチルアルミノキサンの利用した第2の部分を20〜50℃の温度のトルエンにそれぞれ懸濁および/または溶解させて、場合により20〜30℃の温度にて1分間〜200時間の予備活性化時間が続く、ステップと、
c)含浸懸濁液または溶液b)をアルミノキサン添加担持物質a)に直接流で通過させることによって、または初期湿式含浸技法を使用することによって、b)で調製した混合物をa)で製造したメチルアルミノキサン添加担持物質に塗布するステップであって、10〜100℃の温度および1分間〜24時間の接触時間で、含浸懸濁液もしくは溶液の体積または含浸ステップで使用する全液体の体積それぞれが担持物質の全孔容積の250%を超えない、ステップと、
d)得られた混合物からトルエンの大部分を除去するステップと、
e)場合により、得られた担持触媒を好適な溶媒で洗浄する、および/または得られた担持触媒を30〜60℃の温度で乾燥するステップと、
f)場合により、生じた担持触媒系を1つ以上のオレフィン性モノマーを用いてプレポリマー化して、プレポリマー化担持触媒系を得るステップと、
を含む。
【0096】
本発明により、自由流動、および所望ならば、プレポリマー化担持触媒系を調製するために、上述の触媒調製のステップb)において、アルミノキサンまたはアルミノキサンの混合物の代わりに、周期律表の主族I〜IIIの元素の少なくとも1つのアルキル化合物、たとえばマグネシウムアルキル、リチウムアルキルまたはトリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム、トリ−n−ブチルアルミニウム、トリ−n−プロピルアルミニウム、トリイソプレンアルミニウム、ジメチルアルミニウムモノクロライド、アルミニウムモノクロライド、ジイソブチルアルミニウムモノクロライド、メチルアルミニウムセスキクロライド、エチルアルミニウムセスキクロライド、ジメチルアルミニウムヒドリド、アルミニウムヒドリド、ジイソプロピルアルミニウムヒドリド、ジメチルアルミニウム(トリメチルシロキシド)、ジメチルアルミニウム(トリエチルシロキシド)、フェニルアラン、ペンタフルオロフェニルアラン、およびo−トリルアランなどのアルミニウムアルキルを使用できる。好ましいアルミニウムアルキルは、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウムである。
【0097】
本発明のなおさらなる実施形態において、自由流動、および所望ならば、プレポリマー化担持触媒系が調製され、次の:
a)好適な溶媒または懸濁媒体中でトリアルキルアルミニウム/ボロン酸混合物を調製するステップと、
b)トリアルキルアルミニウム/ボロン酸混合物を、N,N−ジエチルベンジルアミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、N−ベンジルジメチルアミン、N−ベンジルジエチルアミン、N−ベンジルブチルアミン、N−ベンジルtertブチルアミン、N−ベンジルイソプロピルアミン、N−ベンジルメチルアミン、N−ベンジルエチルアミン、N−ベンジル−1−フェニルエチルアミン、N−ベンジル−2−フェニルエチルアミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、N,N−ジエチルベンジルアミン、N−メチル−N−エチルベンジルアミン、N−メチルジベンジルアミンおよびN−エチルジ(ベンジル)アミンなどの塩基によって前処理された、多孔性の好ましくは無機の、必要ならば熱的または化学的に前処理された担持体に塗布するステップと、
c)得られた混合物から溶媒の大部分を除去して担持共触媒を得るステップと、
d)好適な溶媒または懸濁媒体中でメタロセン/担持共触媒混合物を調製するステップであって、式1のメタロセンがさらなるトリアルキルアルミニウムによって場合により処理される、ステップと、
e)担持された触媒系を単離するステップと、
f)所望ならば、生じた担持触媒系を1つ以上のオレフィン性モノマーを用いてプレポリマー化して、プレポリマー化担持触媒系を得るステップと、
を含む。
【0098】
メタロセン/共触媒混合物の調製に好ましい溶媒は、選択した反応温度にて液体であり、および個々の成分が好ましくは溶解する、炭化水素および炭化水素混合物である。しかし個々の成分の溶解性は、メタロセンおよび共触媒成分の反応生成物が、選択した溶媒に溶解される限り、必須条件ではない。好適な溶媒は、ペンタン、イソペンタン、ヘキサン、イソへキサン、ヘプタン、オクタンおよびノナンなどのアルカン、シクロペンタンおよびシクロヘキサンなどのシクロアルカンならびにベンゼン、トルエン、エチルベンゼンおよびジエチルベンゼンなどの芳香族である。トルエン、ヘプタンおよびエチルベンゼンがきわめて特に選好される。
【0099】
予備活性化のために、固体形のメタロセンは好適な溶媒中の共触媒の溶液に溶解される。メタロセンを別個に好適な溶媒に溶解させて、次にこの溶液を共触媒溶液と合せることも可能である。トルエンを使用することが選好される。予備活性化時間は、1分間〜200時間である。予備活性化は、25℃の室温で行うことができる。個々の場合では、より高温の使用により、必要な予備活性化時間が短縮され、活性のさらなる増大をもたらすことができる。この場合の高温は、25℃〜100℃の範囲を指す。
【0100】
予備活性化された溶液またはメタロセン/共触媒混合物を次に、不活性担持物質、通常は、乾燥粉末の形である、または上述の溶媒の1つによる懸濁液としてのシリカゲルと合せる。担持物質は好ましくは粉末として使用される。予備活性化されたメタロセン/共触媒溶液またはメタロセン/共触媒混合物は、最初に荷電された担持物質に添加できるか、または担持物質を最初に荷電された溶液に導入できるかのどちらかである。
【0101】
予備活性化された溶液またはメタロセン/共触媒混合物の体積は、使用する担持物質の全孔容積の100%を超えるか、または全孔容積の100%までであることが可能である。
【0102】
予備活性化された溶液またはメタロセン/共触媒混合物を担持物質と接触させる温度は、0℃〜100℃の範囲内で変化することができる。しかし、より低いまたはより高い温度も可能である。
【0103】
溶媒は担持触媒系から完全にまたはほとんど除去されるが、混合物は撹拌され、所望ならば加熱することもできる。好ましくは、溶媒の可視部分および担持物質の孔内の部分のどちらも除去される。溶媒の除去は、減圧および/または不活性ガスによるパージを使用する慣例の方法で実施できる。乾燥プロセスの間に、遊離溶媒が除去されるまで混合物を加熱することが可能であり、これは30℃〜60℃の好ましい温度にて通常は1〜3時間かかる。遊離溶媒は、混合物中の溶媒の可視部分である。本発明の目的では、残留溶媒は孔内に存在する部分である。
【0104】
溶媒を完全に除去するための代替方法として、ある残留溶媒内容物のみが残り、遊離溶媒が完全に除去されるまで、担持触媒系を乾燥させることもできる。次に、担持触媒系をペンタンまたはヘキサンなどの低沸点炭化水素で洗浄して、再度乾燥させることができる。
【0105】
本発明に従って調製した担持触媒系は、オレフィンの重合に直接使用すること、または重合プロセスで使用する前に、モル質量調節剤として炭化水素を使用して、もしくは使用せずに1つ以上のオレフィンモノマーとプレポリマー化することのどちらかが可能である。担持触媒系のプレポリマー化の手順は、WO94/28034に記載されている。
【0106】
U.S.Ser.No.08/365,280に記載されているように、担持触媒系の調製の間または後に、少量のオレフィン、好ましくはスチレンまたはフェニルジメチルビニルシランなどのαオレフィンを活性増強成分または帯電防止剤として添加することが可能である。添加剤の式1のメタロセン成分に対するモル比は、好ましくは1:1000〜1000:1、きわめて特に好ましくは1:20〜20:1である。
【0107】
本発明は、少なくとも1つの式1の遷移金属成分を含む本発明の触媒系の存在下での1つ以上のオレフィンの重合により、ポリオレフィンを調製するプロセスも提供する。本発明において、重合という用語は、ホモ重合および共重合の両方を指し、共重合という用語は、三元共重合または3つを超える異なるポリマーの共重合を含む。
【0108】
式R−CH=CH−Rのオレフィンの重合が好ましく、式中、RおよびRは、同じまたは異なり、それぞれ水素原子または炭素原子1〜20個、特に炭素原子1〜10個を有するラジカルであり、RおよびRはそれらと結合する原子と共に1個以上の環を形成できる。
【0109】
好適なオレフィンは、1−オレフィン、たとえばエチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテンまたは1−オクテン、スチレン、1,3−ブタジエン、1,4−ヘキサジエン、ビニルノルボルネン、ノルボルナジエン、エチルノルボルナジエンなどのジエンおよびノルボルネン、テトラシクロドデセンまたはメチルノルボルネンなどの環式オレフィンである。本発明のプロセスにおいて、プロピレンもしくはエチレンをホモ重合することまたはプロピレンとエチレンおよび/もしくは炭素原子4〜20個を有する1つ以上の1−オレフィン、たとえば1−ブテンまたはヘキセン、および/もしくは炭素原子4〜20個を有する1つ以上のジエン、たとえば1,4−ブタジエン、ノルボルナジエン、エチリデンノルボルネンまたはエチルノルボルナジエンを共重合することが選好される。きわめて好適なコポリマーは、エチレン−プロピレンコポリマー、プロピレン−1−ペンテンコポリマーおよびエチレン−プロピレン−1−ブテン、エチレン−プロピレン−1−ペンテンまたはエチレン−プロピレン−1,4−ヘキサジエンターポリマーである。
【0110】
重合は、−60℃〜300℃、好ましくは50℃〜200℃、きわめて特に好ましくは50℃〜95℃で実施される。圧力は、0.5〜2000バール、好ましくは5〜100バールである。
【0111】
重合は、溶液中で、バルク中で、懸濁液中で、または気相中で、連続的またはバッチ式で、1以上の段階で実施できる。一例として、インパクトコポリマーは、好ましくは1を超える段階で製造される。このようなポリマーのホモポリマーまたはランダムコポリマー内容物は第1の段階で製造可能であり、コポリマーゴム内容物は連続する段階で製造可能である。
【0112】
本発明に従って調製した担持触媒系は、オレフィンの重合のための唯一の触媒成分として、または好ましくは周期律表の主族I〜IIIの元素の少なくとも1つのアルキル化合物、たとえばアルミニウムアルキル、マグネシウムアルキルもしくはリチウムアルキルまたはアルミノキサンと組み合わせて使用できる。アルキル化合物は、モノマーまたは懸濁媒体に添加され、触媒活性を妨害することがある物質のモノマーを遊離させるように作用する。添加するアルキル化合物の量は、使用するモノマーの質によって変わる。
【0113】
広いもしくは2峰性の分子量分布または広いもしくは2峰性の溶融範囲を有するオレフィンポリマーを調製するために、2つ以上の異なるメタロセンおよび/または2つ以上の異なる共触媒を含む触媒系を使用することが推奨される。または本発明の2つ以上の異なる触媒系は、混合物として使用できる。
【0114】
モル質量調節剤としておよび/または活性を増強するために、必要ならば水素が添加される。
【0115】
触媒系は、重合系に固体としてまたは炭化水素中のペーストもしくは懸濁液の形で供給され得るか、または計量しやすくするために、パラフィン、油、またはワックスなどの不活性成分によって処理され得る。触媒系が重合されるモノマーまたは重合されるモノマー混合物と共に反応装置内に計量される場合、混合ユニットおよび計量ラインは好ましくは冷却される。
【0116】
さらに、本発明のプロセスでは、たとえばオレフィンポリマーの粒子形態を改良するために、帯電防止剤またはアルコールなどの添加剤を使用できる。一般に、オレフィン重合プロセスで好適なすべての帯電防止剤を使用できる。使用する触媒系と共に、または使用する触媒系とは別個にのどちらかで、帯電防止剤を重合系に直接添加することが好ましい。
【0117】
本発明の触媒系を使用して調製するポリマーは、均一な粒子形態を示し、微粒子は含有しない。本発明の触媒系を使用する重合では、凝集物または沈殿は得られない。
【0118】
本発明の触媒系は、高分子量を有するポリプロピレンなどのポリマーを提供し、広範囲の立体特異性および位置特異性を含む。
【0119】
本発明の式1のメタロセンに基づく触媒系を使用して調製できるコポリマーは、従来技術と比較して、著しく高いモル質量を有する。同時にこのようなコポリマーは、本発明の触媒系を使用して、高い生産性および工業的に適切なプロセスパラメーターにて、沈殿形成を伴なわずに調製できる。
【0120】
本発明のプロセスによって調製されるポリマーは、特に、優れた特性を備えた繊維、フィラメント、射出成形部品、フィルム、シート、キャップ、閉止具、瓶またはパイプなどの大型中空体を製造するのに好適である。
【実施例】
【0121】
以下の実施例で発明を説明する。比較例は比較目的のためのみに提示されており、本発明を説明するものではない。
【0122】
一般手順
有機金属化合物の調製および取扱いはアルゴン下で、シュレンク技法を用いて、またはグローブボックス内で実施した。すべての溶媒は使用前に、アルゴンでパージして、モレキュラーシーブで乾燥させた。
【0123】
製造されたメタロセンは、Bruker DMX 500分光計を使用して、500MHzで操作して溶媒としてCDClを用い、H−NMR分光法によって特徴付けられた。
【0124】
製造されたポリマーは、H−NMR、13C−NMR、DSC、GPC、TREF/ATREF、メルトフローレートおよびIR分光法によって特徴付けられた。
【0125】
1.ゲル透過クロマトグラフィー(GPC)、MwおよびMw/Mnの決定
サンプルのモル質量データの決定には、屈折計、3重毛細管オンライン粘度計(Waters Corporation,34 Maple Street,Milford,Massachusetts,01757 米国)および光散乱検出器PD 2040(Precision Detectors Inc.,34 Williams Way,Bellingham,MA,USA)を装備したWaters Alliance/GPCV2000を使用した。1,2,4−トリクロロベンゼン中のサンプルの0.05重量%溶液は、Mixed B光散乱品質カラム(Polymer Labs 1110−6100LS)およびMixed Bガードカラム(Polymer Labs 1110−1120)を使用して、145℃の温度で解析した。重量平均モル質量(Mw)および重量平均モル質量の数平均モル質量に対する比(Mw/Mn)は、Waters Millenium 3.2 GPCソフトウェアモジュールで利用できるCumulative Matching % Broad Standard手順を使用して計算した。
【0126】
2.NMR分光法
サンプルは、ポリマー0.32gを1,2,4−トリクロロベンゼン/デューテロベンゼン−d6(4:1体積)混合物2.5ml中に秤量することによって調製した。サンプルを125℃まで加熱して、均質な溶液が形成されるまで混合した(通例、1〜4時間)。スペクトルは、120℃において、125.7MHzの13C分光計周波数にて操作し、10mmプローブを使用して、Varian Inova 500 instrument(Varian Inc.,3120 Hansen Way,Palo Alto,CA,94304,米国)で得た。スペクトルは、10.0μ秒のπ/2パルス、10.0秒のリサイクル遅延および2.5秒の取込時間を利用する5000スキャンを使用して得た。Waltz−16デカップリングがパルスシーケンスを通して残存して、nOeの効果による信号対雑音比の上昇が得られた。スペクトルは1Hzの線幅拡大によって処理した。スペクトルのメチル領域におけるmmmmピークは、内部化学シフト基準として使用し、21.85ppmに設定した。
【0127】
3.示差走査熱量測定(DSC)、ポリマー融点Tmの決定
DSC測定は、Mettler Toledo DSC 822e(Mettler−Toledo Inc.,1900 Polaris Parkway,Columbus,OH,43240,米国)を使用して実施した。サンプル4mgを標準アルミニウムパン内に秤量して、以下の温度スケジュールに供した。
【0128】
サンプルは、室温から220℃まで加熱速度20℃/分で加熱して、この温度にて5分間維持し、次に−55℃まで冷却速度20℃/分で冷却して、同じ温度で5分間維持して、次の220℃まで加熱速度20℃/分で加熱する。融点は、第2の加熱操作から曲線中に主ピークが見られる温度として決定した。
【0129】
4.解析TREF(ATREF)
TREF実験は、改良型Waters 2000CV装置(Waters Corporation,34 Maple Street,Milford,MA,01757 米国)から構築したTREFシステムで実施する。2000CV装置をo−ジクロロベンゼン(ODCB)溶媒中で1ml/分のフローレートで140℃に維持する。TREFカラムから溶離するポリオレフィン画分を検出するために、システムは、加熱赤外IR4検出器(PolymerChar Company,Valencia Technology Park,P.O.Box 176,Valencia,VA,E−46980,PATERNA,スペイン)を使用する。TREFカラムの冷却および加熱のために、システムは、温度プログラムが可能なHAAKE Phoenix II油浴(Thermo Electron Corporation,401 Millcreek Road,Marietta,OH 45750,USA)を使用する。TREF分離カラムは、20マイクロメートルの架橋ポリスチレンビーズを充填した、長さ100mmおよび直径0.75mmのステンレス鋼カラムである。このTREFカラムを、サンプル解析前に油浴中で140℃の温度に維持する。ポリマーサンプルを140℃にてODCB溶媒に2mg/mlの濃度で溶解させる。得られたODCB溶液の試験サンプル1mlを、Waters 2000CV装置の自動注入システムによってTREFカラム内に、1ml/分に設定されたODCBのフローレートで注入する。サンプル注入後に、ODCB流がTREFカラムに流れないようにする。サンプルがカラム内に保持されているときに、カラムを油浴中で140℃から0℃まで1.5℃/分の冷却速度で冷却する。この冷却ステップで、試験サンプル中のポリマー分子はTREFカラム内の充填ビーズ表面に析出する。カラムがなお0℃の温度である間に、1ml/分にて熱ODCB流をTREFカラムに2分間にわたって再導入して、ポリマーサンプルの溶解性画分を溶離させて、3.4マイクロメートルの波長に設定されたIR検出器によって検出する。次に、温度を2℃/分の加熱速度で上昇させて、一方、TREFカラムでのODCB流を1ml/分に維持して、IR4検出器によってオンラインで検出されている、より高温で溶融するポリマー画分を溶離させる。
【0130】
5.メルトフローレート(MFR)
サンプルのMFRは、ISO 1133に従って230℃にて決定した。2つの異なる荷重:2.16kgおよび5kgを使用した。値はそれぞれ、MFR(230/2.16)およびMFR(230/5)として報告される。
【0131】
6.生産性
触媒の生産性は、製造されたポリプロピレンの質量を使用した触媒の質量および反応時間除して決定する。
【0132】
7.収率
サンプルの収率は、所望の生成物の単離量を、生成物の理論的に達成可能な量で除することによって決定した。
次の省略形を使用する:
PP=ポリプロピレン
MC=メタロセン
Cat=担持触媒系
h=時
XS=キシレン可溶物
メタロセンの合成
実施例1
ジメチルシランジイルビス(2−メチル−4,7−ビス−(4−t−ブチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド
4,7−ジブロモ−2−メチル−インダン−1−オン
【0133】
【化10】

【0134】
1,4−ジブロモベンゼン94.37g(0.40mol)および無水アルミニウムトリクロライド106.7g(0.80mol)を、機械式スターラーを装備した1000ml丸底フラスコに入れた。2−メチル−アクリロイルクロライド62.72(0.60mol)を発熱下(50〜50℃)で添加した。混合物を加熱すると、105℃から開始する強力な気体発生が観察され、温度が135℃まで上昇した。この固体塊の加熱を110℃にて3時間継続した。室温まで冷却した後、200gの氷を非常に慎重に添加して、続けて濃HCl200mlを慎重に添加した。混合物をジクロロメタン各250mlによって3回抽出した。合せた有機層を水250mlおよび重炭酸ナトリウム飽和溶液250mlで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を真空中で除去した。シリカおよびヘプタン/ジクロロメタン(1:2)を使用するフラッシュクロマトグラフィーによって、所望のインダノン19.3g(63mmol、16%)を白色固体として得た。1H-NMR (500 MHz, CDCl3): δ = 7.67, 7.54 (2 x d, 2H, aromatic), 3.30 (m, 1H, COCHCH3), 2.74 - 2.64 (m, 2H, benzylic), 1.30 (d, 3H, CH3) ppm.
4,7−ジブロモ−2−メチル−1H−インデン
【0135】
【化11】

【0136】
250ml丸底フラスコに、4,7−ジブロモ−2−メチル−インダン−1−オン19.2g(63mmol)を50℃にて70mlに溶解させた。次に水素化ホウ素ナトリウム2.63g(1.1当量)を添加した。50℃にて、メタノール11ml(4.3当量)を30分間にわたって滴下した。撹拌を50℃にて3時間続けて(完全変換)、次に水50mlおよび2M HSO50mlを添加した。水相をトルエン100mlで2回抽出した。合せた有機層を2M HSO50mlおよび塩化ナトリウム溶液50mlで洗浄して、硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を真空中で除去した。トルエン200mlおよびp−トルエンスルホン酸200mgを添加して、溶液をDean−Starkトラップで90分間加熱した。重炭酸ナトリウム飽和溶液50mlを添加した。水相をトルエン各50mlで2回抽出した。合せた有機層を重炭酸ナトリウム飽和溶液50mlおよび塩化ナトリウム溶液50mlで洗浄して、硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を真空中で除去して、所望のインデン17.8g(62mmol、98%)をやや褐色の油として得た。1H-NMR (500 MHz, CDCl3): δ = 7.48, 7.35 (2 x d, 2H, aromatic), 6.49 (s, 1H, indenyl-C=CH), 3.32 (s, 2H, benzylic), 2.12 (2, 3H, CH3) PPm.
4,7−ビス−(4−t−ブチル−フェニル)−2−メチル−1H−インデン
【0137】
【化12】

【0138】
250ml丸底フラスコに、4,7−ジブロモ−2−メチル−1H−インデン7.7g(26.8mmol)、t−ブチルフェニルボロン酸12.0g(2.5当量)、酢酸パラジウム120mg(2mol%)、炭酸カリウム18.76g(134.4mmol)、テトラブチルアンモニウムブロミド17.24g(53.5mmol)、脱気水74mlおよび脱気トルエン74mlを入れた。混合物を76℃にて18時間撹拌した。室温まで冷却した後、トルエン50mlおよび水50mlを添加した。水相をトルエン50mlで3回抽出した。合せた有機層を2M水酸化ナトリウム溶液100mlで1回および水各50mlで3回洗浄して、硫酸マグネシウムで乾燥させた。真空中での溶媒の除去およびヘプタン/ジクロロメタン(20:1)を使用するシリカによるフラッシュクロマトグラフィーによって、所望のインデン8.14g(20.6mmol、77%)を白色固体として得た。1H-NMR (500 MHz, CDCl3): δ = 7.57 - 7.36 (m, 10H, aromatic), 6.70, 6.57 (2 x s, 1H, indenyl-C=CH), 3.41 (“d”, 2Η, benzylic), 2.15 (2 x s, 3H, CH3), 1.37, 1.35 (2 x s, 18Η, C (CH3)3) ppm.
ビス−[4,7−ビス−(4−t−ブチル−フェニル)−2−メチル−1H−インデン−1−イル]−ジメチル−シラン
【0139】
【化13】

【0140】
火力で乾燥させた250mL丸底フラスコにおいて、4,7−ビス−(4−t−ブチル−フェニル)−2−メチル−1H−インデン7.45g(18.9mmol)をトルエン127mlおよびTHF7.45mlに溶解させた。n−ブチルリチウム7.93ml(1.05当量、トルエン中2.5M)を室温にて滴下して、溶液を80℃まで1時間加熱した。50℃まで冷却した後、ジメチルジクロロシラン1.22g(0.5当量)を添加して、反応混合物を60℃にて17時間撹拌した。混合物を水100mlに添加した。水相をトルエン各50mlで3回抽出して、合せた有機層を水50mlおよび塩化ナトリウム飽和溶液50mlで洗浄して、硫酸マグネシウムで乾燥させた。真空中での溶媒の除去および溶離液としてヘプタン/ジクロロメタン(10:1)を使用するシリカによるクロマトグラフィーによって、リガンド5.7g(6.7mmol、71.4%)をややオフホワイト色の油として得た。1H-NMR (500 MHz, CDCl3): δ = 7.68 - 7.21 (m, 20H, aromatic), 6.84, 6.79 (1 x d, 1 x s, 2H, indenyl-C=CH), 3.85, 3.59 (1 x m, 1 x s, 2Η, benzylic), 2.26, 2.19, 2.16, 2.15 (4 x s, 6H, CH3), 1.37 - 1.26 (m x s, 36H, C (CH3)3), 0.41, 0.27, 0.09, -0.11, -0.13 (5 x s, 6H, Si (CH3)2) ppm.
ジメチルシランジイルビス(4,7−ビス−(4−t−ブチル−フェニル)−2−メチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロライド
【0141】
【化14】

【0142】
火力で乾燥させた100ml丸底フラスコにおいて、ビス−[4,7−ビス−(4−t−ブチル−フェニル)−2−メチル−1H−インデン−1−イル]−ジメチル−シラン3.8g(4.5mmol)をジエチルエーテル38mlに溶解させて、n−ブチルリチウム3.7ml(2.05当量、トルエン中2.5M)を室温にて添加した。1晩撹拌した後、ジルコニウムテトラクロライド1.1g(4.7mmol)を数回に分けて添加した。撹拌を5時間続けて、固体を濾過およびジエチルエーテル各15mlによる2回の洗浄によって単離した。固体をジクロロメタン100mlで抽出した。真空中での溶媒の除去により、ラセミ錯体1.2g(1.2mmol、27%)を得た。1H-NMR (500 MHz, CDCl3): δ = 7.80 (s, 2H, aromatic), 7.63, 7.51, 7.44 (3 x m, 18H, aromatic), 6.99 (s, 2H, indenyl-C=CH), 2.31 (s, 6Η, CH3), 1.37 (s, 6Η, Si (CH3)2), 1.36, 1.32 (2 x s, 36Η, C(CH3)3) ppm.
実施例2
ジメチルシランジイルビス(2−メチル−4,7−ビス−(1−ナフチル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド
4,7−ビス−(1−ナフチル)−2−メチル−1H−インデン
【0143】
【化15】

【0144】
500ml丸底フラスコに、4,7−ジブロモ−2−メチル−1H−インデン17.6g(61.1mmol)、1−ナフチルボロン酸26.3g(2.5当量)、酢酸パラジウム274mg(2mol%)、炭酸カリウム42.23g(2.5当量)、テトラブチルアンモニウムブロミド39.4g(2当量)、脱気水169mlおよび脱気トルエン169mlを入れた。混合物を還流下で20時間撹拌した。室温まで冷却した後、トルエン100mlおよび水100mlを添加した。水相をトルエン100mlで3回抽出した。合せた有機層を2M水酸化ナトリウム溶液100mlで1回および水各50mlで3回洗浄して、硫酸マグネシウムで乾燥させた。真空中での溶媒の除去およびヘプタン/ジクロロメタン(10:1)を使用するシリカによるフラッシュクロマトグラフィーによって、所望のインデン15.3g(40mmol、65%)を白色固体として得た。1H-NMR (500 MHz, CDCl3): δ = 8.11, 7.89 - 7.77, 7.57 - 7.26 (3 x m, 16H, aromatic), 6.61, 6.18 (2 x s, 1H, indenyl-C=CH), 3.49 (“d”, 2H, benzylic), 2.09 (2 x s, 3H, CH3) ppm.
ビス−[4,7−ビス−(1−ナフチル)−2−メチル−1H−インデン−1−イル]−ジメチル−シラン
【0145】
【化16】

【0146】
火力で乾燥させた250mL丸底フラスコにおいて、4,7−ビス−(1−ナフチル)−2−メチル−1H−インデン2.0g(5.2mmol)をトルエン34mlおよびTHF2mlに溶解させた。n−ブチルリチウム2.2ml(1.05当量、トルエン中2.5M)を室温にて滴下して、溶液を80℃まで1時間加熱した。50℃まで冷却した後、ジメチルジクロロシラン337mg(0.5当量)を添加して、反応混合物を60℃にて17時間撹拌した。混合物を水100mlに添加した。水相をトルエン各50mlで3回抽出して、合せた有機層を水50mlおよび塩化ナトリウム飽和溶液50mlで洗浄して、硫酸マグネシウムで乾燥させた。真空中での溶媒の除去および溶離液としてヘプタン/ジクロロメタン(10:1)を使用するシリカによるクロマトグラフィーによって、リガンド1.8g(2.2mmol、84%)をややオフホワイト色の油として得た。1H-NMR (500 MHz, CDCl3): = 8.08 - 7.29 (m, 32H, aromatic), 6.35, 6.26 (2 x d, 2H, indenyl-C=CH), 4.04 - 3.94 (m, 2Η, benzylic), 2.24 - 2.15 (m, 6H, CH3), 0.00, - 0.01, -0.02, -0.03, -0.04 (5 x s, 6H, Si (CH3)2) ppm.
ジメチルシランジイルビス(4,7−ビス−(1−ナフチル)−2−メチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロライド
【0147】
【化17】

【0148】
火力で乾燥させた100ml丸底フラスコにおいて、ビス−[4,7−ビス−(1−ナフチル)−2−メチル−1H−インデン−1−イル]−ジメチル−シラン1.8g(2.2mmol)をジエチルエーテル18mlに溶解させて、n−ブチルリチウム1.8ml(2.05当量、トルエン中2.5M)を室温にて添加した。1晩撹拌した後、ジルコニウムテトラクロライド536mg(2.3mmol)を数回に分けて添加した。撹拌を2時間継続して、溶媒を真空中で除去した。トルエン30mlおよびTHF1.8mlを添加して、混合物を75℃にて4時間撹拌した。溶媒を除去して、錯体をトルエンによる抽出によって単離し、ラセミ錯体430mg(0.44mmol、20%)を得た。1H-NMR (500 MHz, CDCl3): δ = 8.04 - 7.11 (m, 32H, aromatic), 6.65 (s, 2H, indenyl-C=CH), 2.21 (s, 6Η, CH3), 1.27 (s, 6H, Si (CH3)2) ppm.
比較例3
ビス(2,4,7−トリメチル−1H−インデン−1−イル)−ジメチル−シラン
ビス(2,4,7−トリメチル−1H−インデン−1−イル)−ジメチル−シラン
2.5M n−ブチルリチウムのヘキサン溶液10.6ml(26.5mmol)を2,4,7−トリメチルインデン4.2g(26.5mmol)のテトラヒドロフラン50ml中の0℃の溶液に添加して、混合物を還流下でさらに1時間加熱し、次にジメチルジクロロシラン3.42gのテトラヒドロフラン12ml中の室温の溶液に添加した。赤色懸濁液を室温で4時間撹拌して、還流下でさらに4時間加熱した。混合物を氷に注いで、ジエチルエーテルで抽出した。合せた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥して、乾燥状態まで蒸発させた。ヘキサンからの再結晶により、ビス(2,4,7−トリメチル−1H−インデン−1−イル)−ジメチルシラン3.95g(10.6mmol)を得た。
【0149】
比較例4
ジメチルシランジイルビス(2,4,7−トリメチル−インデニル)−ジルコニウムジクロライド
ジメチルシランジイルビス(2,4,7−トリメチル−インデニル)−ジルコニウムジクロライド
比較例3で製造した生成物を用いて続け、2.5M n−ブチルリチウムのヘキサン溶液4.32ml(10.8mmol)を、ビス(2,4,7−トリメチル−1H−インデン−1−イル)−ジメチルシラン2.0g(5.4mmol)のジエチルエーテル40ml中の0℃の溶液に添加した。混合物を室温にて2時間撹拌して、25mlまで濃縮し、沈殿物をG4フリットで濾過した。ヘキサンで洗浄した後、ジリチウム塩を−78℃のメチレンクロライド25ml中のジルコニウムテトラクロライド1.26g(5.4mmol)に添加した。溶媒を真空中で除去して、rac:meso比が1:1の粗メタロセンを得た。精製およびrac:meso分離は、メチレンクロライド/ヘキサンの分別結晶によって実施した。
【0150】
メチルアルミノキサン処理シリカの調製
実施例5
シリカ293g(Grace XPO2107、180℃および1ミリバールにて16時間乾燥、LOD<0.5重量%およびLOI=2.6重量%)のトルエン1500mL中の撹拌懸濁液に、メチルアルミノキサンの30重量%トルエン溶液300mL(Albemarle Corporation)を室温にてゆっくり添加する。添加中に、温度は30℃を超えてはならない。添加が完了した後、混合物を室温にて2時間撹拌して、濾過により分離する。残渣をトルエン1500mL分量で2回およびイソへキサン1500mL分量で3回洗浄して、真空中で恒量まで乾燥させる。メチルアルミノキサン処理シリカを自由流動粉末として収量408gで得た。
【0151】
担持メタロセン触媒の調製:
実施例6
実施例5で調製したメチルアルミノキサン処理シリカ10.0gを、平滑面を有するカラムとしてのフリット・ガラス・フィルタに入れる。最少量のトルエンを添加して、処理シリカをスパチュラで慎重に撹拌して、カラム内の空洞部分をすべて除去する。過剰なトルエンを濾過によって除去して、平滑面を残す。別のフラスコで、ジメチルシランジイルビス−(2−メチル−4,7−ビス−(4−t−ブチル−フェニル)−1−インデニル)ジルコニウムジクロライド(実施例1で調製)361mgに、トルエン27mLおよびメチルアルミノキサンの30重量%トルエン溶液13.6mL(Albemarle Corporation)を混合する。スラリーを室温にて1時間撹拌して、オレンジ色溶液を得る。この溶液を次にメチルアルミノキサン処理シリカの上に慎重に添加して、約30分以内にゆっくりと濾過する。着色溶液の表面がシリカ上部に達したときに、濾過プロセスを中止して、フィルタケーキをスパチュラによって慎重かつ完全に撹拌する。触媒を次に1時間静置する。残留溶媒を濾過して、触媒をイソへキサン(20mL)で2回洗浄して、窒素パージ中で恒量まで乾燥させる。触媒を自由流動性の赤みがかった粉末として収量11.8gで得た。
【0152】
実施例7
実施例5で調製したメチルアルミノキサン処理シリカ10.0gを、平滑面を有するカラムとしてのフリット・ガラス・フィルタに入れる。最少量のトルエンを添加して、処理シリカをスパチュラで慎重に撹拌して、カラム内の空洞部分をすべて除去する。過剰なトルエンを濾過によって除去して、平滑面を残す。別のフラスコで、ジメチルシランジイルビス−(2−メチル−4,7−ビス−(1−ナフチル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド(実施例2で調製)353mgに、トルエン27mLおよびメチルアルミノキサンの30重量%トルエン溶液13.6mL(Albemarle Corporation)を混合する。スラリーを室温にて1時間撹拌して、オレンジ色溶液を得る。この溶液を次にメチルアルミノキサン処理シリカの上に慎重に添加して、約30分以内にゆっくりと濾過する。着色溶液の表面がシリカ上部に達したときに、濾過プロセスを中止して、フィルタケーキをスパチュラによって慎重かつ完全に撹拌する。触媒を次に1時間静置する。残留溶媒を濾過して、触媒をイソへキサン(20mL)で2回洗浄して、窒素パージ中で恒量まで乾燥させる。触媒を自由流動性の赤みがかった粉末として収量11.5gで得た。
【0153】
比較例8
実施例12で調製したメチルアルミノキサン処理シリカ10.0gを、平滑面を有するカラムとしてのフリット・ガラス・フィルタに入れる。最少量のトルエンを添加して、処理シリカをスパチュラで慎重に撹拌して、カラム内の空洞部分をすべて除去する。過剰なトルエンを濾過によって除去して、平滑面を残す。別のフラスコで、ジメチルシランジイルビス(2,4,7−トリメチル−インデニル)−ジルコニウムジクロライド(比較例4で調製)191mgに、トルエン27mLおよびメチルアルミノキサンの30重量%トルエン溶液13.6mL(Albemarle Corporation)を混合する。スラリーを室温にて1時間撹拌して、オレンジ色溶液を得る。この溶液を次にメチルアルミノキサン処理シリカの上に慎重に添加して、約30分以内にゆっくりと濾過する。着色溶液の表面がシリカ上部に達したときに、濾過プロセスを中止して、フィルタケーキをスパチュラによって慎重かつ完全に撹拌する。触媒を次に1時間静置する。残留溶媒を濾過して、触媒をイソへキサン(20mL)で2回洗浄して、窒素パージ中で恒量まで乾燥させる。触媒を自由流動性のオレンジ色粉末として収量11.5gで得た。
【0154】
重合
重合手順(バッチプロピレンホモおよび共重合):
スターラーを装備した、乾燥しかつ窒素パージ5dmのオートクレーブに所望ならば、メタロセンポリマーシード床100gを添加する。場合により、ある量の水素を計量して加える。トリイソブチルアンモニウム(10重量%のペプタン溶液1cm)、液体プロピレン(本操作で使用する全量の半分)、および場合により、ある量のエチレンを計量して加え、混合物を20℃にて少なくとも5分間(スターラー速度20rpm)撹拌する。次に白油5cmに懸濁させた担持メタロセン触媒を液体プロピレン(本操作で使用する全量の半分)と共に注入する。反応物を内部測定した操作温度(65、60または30℃)まで11分以内に加熱する。重合反応を操作温度にて15または60分間のどちらかにわたって進行させる。60分間の重合操作の間、エチレンおよびプロピレンの連続供給によって反応装置の圧力を維持した。モノマーを放出して、反応装置を冷却することによって、重合を中止する。ポリマーを排出して、減圧下で乾燥させる。
【0155】
以下の実施例は、上述の重合手順に従って実施した:
【0156】
【表1】

【0157】
【表2】

【0158】
結果の分析
表1および表2は、試験操作によって示される生データを表す;残りの表3〜5は、プロピレンのエチレンに対する比(またはそれがプロピレンホモポリマーの場合)および重合プロセスでの水素の使用の有無によって、そのデータを類別している。
【0159】
プロピレンホモポリマー
分析1:水素を用いない、プロピレンホモポリマーの製造
表3は、本発明の要件に従う2つの実験的メタロセン触媒の結果を、比較例と比較して示す。
【0160】
本発明の実施例1および5と比較例9との間の個々の触媒比較は、現行技術水準に対する顕著な改良を証明している。実施例1および5を比較例9と比較したとき、本発明の実施例は、顕著により低いMFR2.16レートならびに分子量およびポリマー融点(T)の上昇を示す。特にMFR2.16では、本発明の実施例1および5は0.2未満のMFR値を示すのに対して、比較例9で製造したポリマーのMFRはあまりに高いので、MFRは範囲外であり、測定できなかった。ポリマー融点(T)では、本発明の実施例1および5は、元の値より3℃高い上昇をそれぞれ示す。分子量では、本発明の実施例1および5は、元の値の10〜20倍を超える上昇をそれぞれ示す。分子量のこの劇的な上昇によって、高い分子量が不可欠であるフィルム、パイプおよびシートなどの用途分野に十分に利用できるようになる。なおさらに驚くべきことに、本発明の実施例は、はるかに高い生産性レベルで、生成物の特性のこのような劇的な改良を示した。本発明の実施例1は、元の値に対して69%の生産性上昇を示し、本発明の実施例5は、16%の生産性上昇を示す。
【0161】
分析2:水素を用いる、プロピレンホモポリマーの製造
表4は、本発明の要件に従う2つの実験的メタロセン触媒の結果を、比較例と比較して示す。
【0162】
本発明の実施例2および6と比較例10との間の個々の触媒比較は、現行技術水準に対する顕著な改良を再び証明している。実施例2および6を比較例10と比較したとき、本発明の実施例は、顕著により低いMFR2.16レートならびに分子量およびポリマー融点(T)の上昇を示す。特にMFR2.16では、本発明の実施例2および6は16.3未満のMFR値を示すのに対して、比較例10で製造したポリマーのMFRはあまりに高いので、MFRは範囲外であり、測定できなかった。ポリマー融点(T)では、本発明の実施例2および6は、元の値より2〜3℃高い上昇をそれぞれ示す。分子量では、本発明の実施例2および6は、元の値の10〜17倍を超える上昇をそれぞれ示す。分子量のこの劇的な増加によって、達成された範囲内の分子量が不可欠である、フィルム、繊維および射出成形などの用途分野に十分に利用できるようになる。なおさらに驚くべきことに、本発明の実施例は、はるかに高い生産性レベルで、生成物の特性のこのような劇的な改良を示した。本発明の実施例2は、元の値に対して87%の生産性上昇を示し、本発明の実施例6は、34%の生産性上昇を示す。
【0163】
プロピレン/エチレンコポリマー
本発明の触媒から作製した生成物の重合性能および特性を、コポリマーを形成するエチレン/プロピレンミックスの2つのレベルで試験した(表5)。それぞれの場合で、実施例6および7による本発明の触媒を試験し、実施例8による比較触媒と比較した。
【0164】
分析3:水素の存在下での、約90および30(それぞれエチレン20g、60g)のプロピレン/エチレン比のプロピレン/エチレンコポリマーの製造
本発明の2つの触媒(実施例3、4および7、8)を比較触媒(実施例11、12)と比べて試験して、結果を表5に示す。前と同様に、本発明の触媒は、比較触媒に対して顕著な改良を示した。ランダムコポリマーの試験および比較触媒の使用のために適用された標準条件下では、ポリマーを製造することはもはや不可能であった!重合から単離された生成物はワックス状で粘着性の物質であった。結果として、このような触媒は商業的には使用できない。特にMFR2.16では、本発明の実施例3、4および7、8は10よりもなお低いMFR値を示すのに対して、比較例11および12で製造されたワックス(上述のように、この物質はもはやポリマーではない!)のMFRはあまりに高いので、MFRは範囲外であり、測定できなかった。分子量では、本発明の実施例3、4および7、8は、高透明フィルム、繊維および高透明射出成形などの用途分野に十分に利用できるようになる、230kg/molを超える値をなお示している。なおさらに驚くべきことに、本発明の実施例は、はるかに高い生産性レベルで、生成物の特性のこのような劇的な改良を示した。重合にエチレン20gを使用した本発明の実施例3および7は、実施例11の直接比較可能な値に対して93%および34%の生産性上昇を示し、エチレン60gを使用した本発明の実施例4および8は、実施例12の直接比較可能な値に対して74%および61%の生産性上昇を示した。
【0165】
上の説明は多くの詳細を含んでいるが、これらの詳細は本発明を制限するものではなく、単にその好ましい実施形態として解釈されるべきである。当業者は、本明細書に添付の請求項によって定義されるような請求の範囲および精神の範囲内で多くの他の実施形態を構想するであろう。
【0166】
【表3】

【0167】
【表4】

【0168】
【表5】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
【化1】

(式中:
は、元素周期律表の第4〜6族の金属であり、
およびRは、同じまたは異なり、それぞれ水素原子、炭素原子1〜約10個のアルキル基、炭素原子1〜約10個のアルコキシ基、炭素原子6〜約20個のアリール基、炭素原子6〜約10個のアリールオキシ基、炭素原子2〜約10個のアルケニル基、OH基、ハロゲン原子、またはNR32基であり、ここでR32は、炭素原子1〜約10個のアルキル基または炭素原子6〜約14個のアリール基であり、ならびにRおよびRは1個以上の環系を形成し得、
およびR3’は、同じまたは異なり、それぞれ水素原子、ハロゲン原子、場合によりハロゲン化され得る、および/またはSi、B、Al、O、S、NおよびPから選択される1個以上のヘテロ原子を含有し得る直鎖、環式もしくは分岐鎖炭化水素基であり、前記炭化水素基は、炭素原子1〜約20個のアルキル基、炭素原子3〜約20個のアルキルアルケニル基、炭素原子7〜約40個のアルキルアリール基、炭素原子9〜約40個のアルキルアリールアルケニル基、炭素原子7〜20個のアリールアルキル基、炭素原子1〜約10個のアルコキシ基、炭素原子6〜約20個のアリール基、炭素原子3〜約20個のヘテロアリール基、炭素原子6〜約10個のアリールオキシ基、炭素原子約3〜20個のシリルオキシ基、炭素原子2〜約10個のアルケニル基、およびNR32基から選択され、ここでR32は、炭素原子1〜約10個のアルキル基または炭素原子6〜約14個のアリール基であり、
およびR4’は、同じまたは異なり、それぞれ水素原子、ハロゲン原子、またはハロゲン化され得る、および/もしくはSi、B、Al、O、S、NおよびPから選択される1個以上のヘテロ原子を含有し得る直鎖、環式もしくは分岐鎖炭化水素基であり、前記炭化水素基は、炭素原子1〜約20個のアルキル基、炭素原子3〜約20個のアルキルアルケニル基、炭素原子7〜約40個のアルキルアリール基、もしくは炭素原子9〜約40個のアルキルアリールアルケニル基、炭素原子7〜20個のアリールアルキル基、炭素原子1〜約10個のアルコキシ基、炭素原子6〜約20個のアリール基、炭素原子3〜約20個のヘテロアリール基、炭素原子6〜約10個のアリールオキシ基、炭素原子約3〜20個のシリルオキシ基、炭素原子2〜約10個のアルケニル基、ハロゲン原子およびNR32基から選択され、ここでR32は、炭素原子1〜約10個のアルキル基または炭素原子6〜約14個のアリール基であり、
、R5’、RおよびR8’は、同じまたは異なり、それぞれ炭素原子6〜約40個のアリール基、炭素原子7〜約40個のアリールアルキル基、または炭素原子8〜約40個のアルケニルアリール基または置換もしくは非置換シリルアリール基、または(アルキル)(シリル)アリール基であり、ならびに場合によりハロゲン化され得る、および/またはSi、B、Al、O、S、NおよびPから選択される1個以上のヘテロ原子を含有し得、
、R6’、RおよびR7’は、同じまたは異なり、それぞれ水素原子、ハロゲン、または場合によりハロゲン化され得る、および/もしくはSi、B、Al、O、S、NおよびPから選択される1個以上のヘテロ原子を含有し得る直鎖、環式もしくは分岐鎖炭化水素基であり、ここで炭化水素基は、炭素原子1〜約20個のアルキル基、炭素原子3〜約20個のアルキルアルケニル基、炭素原子7〜約40個のアルキルアリール基、炭素原子9〜約40個のアルキルアリールアルケニル基、炭素原子7〜20個のアリールアルキル基、炭素原子1〜約10個のアルコキシ基、炭素原子6〜約20個のアリール基、炭素原子3〜約20個のヘテロアリール基、炭素原子6〜約10個のアリールオキシ基、炭素原子約3〜20個のシリルオキシ基、炭素原子2〜約10個のアルケニル基、ハロゲン原子、およびNR32基から選択され、ここでR32は、炭素原子1〜約10個のアルキル基または炭素原子6〜約14個のアリール基であり、
10は、架橋性基であり、ここでR10は:
【化2】

から選択され、式中、
40およびR41は、同じ添字を有するときでも、同じもしくは異なることが可能であり、ならびにそれぞれ水素原子、または場合によりハロゲン化され得るか、もしくはSi、B、Al、O、S、NおよびPから選択されるヘテロ原子を含有し得る炭化水素基であり、ここで炭化水素基は炭素原子1〜約30個を有するアルキル基、炭素原子6〜約40個のアリール基、炭素原子1〜約10個のフルオロアルキル基、炭素原子1〜約10個のアルコキシ基、炭素原子6〜約10個のアリールオキシ基、炭素原子2〜約10個のアルケニル基、炭素原子7〜約40個のアリールアルキル基、炭素原子7〜約40個のアルキルアリール基、炭素原子8〜約40個の置換もしくは非置換アルキルシリル基、アルキル(アリール)シリル基、アリールシリル基またはアリールアルケニル基から選択され、またはここでR40およびR41は、それらを結合している原子と共に1個以上の環系を形成可能であり、
xは、1〜18の整数であり、
12は、ケイ素、ゲルマニウムまたはスズであり、ならびに
10は、2単位の式1を相互に結合することが可能である)
を有するメタロセン化合物を含む触媒組成物。
【請求項2】
が、元素周期律表の第4族の金属であり、
およびRが、同じもしくは異なり、炭素原子1〜約10個のアルキル基、炭素原子1〜約10個のアルコキシ基、炭素原子6〜約10個のアリールオキシ基もしくはハロゲン原子であり、またはRおよびRが共に1個以上の環系を形成し得、
およびR3’が、同じまたは異なり、それぞれハロゲン原子、場合によりハロゲン化され得る、および/または場合によりSi、B、Al、O、S、NおよびPから選択される1個以上のヘテロ原子を含有し得る直鎖、環式もしくは分岐鎖炭化水素基であり、ここで炭化水素基は、炭素原子1〜約10個のアルキル基、炭素原子3〜約10個のアルキルアルケニル基、炭素原子7〜約20個のアルキルアリール基、炭素原子9〜約20個のアルキルアリールアルケニル基、炭素原子7〜15個のアリールアルキル基、炭素原子1〜約6個のアルコキシ基、炭素原子6〜約10個のアリール基、炭素原子3〜約10個のヘテロアリール基、炭素原子6〜約10個のアリールオキシ基、炭素原子約3〜10個のシリルオキシ基、炭素原子2〜約6個のアルケニル基およびNR32基から選択され、ここでR32は、炭素原子1〜約10個のアルキル基もしくは炭素原子6〜約10個のアリール基であり、
およびR4’が、同じもしくは異なり、それぞれ水素原子、または場合によりハロゲン化され得る、および/もしくは場合によりSi、B、Al、O、S、NおよびPから選択される1個以上のヘテロ原子を含有し得る、炭素原子1〜約20個のアルキル基であり、
、R5’、RおよびR8’が、同じまたは異なり、それぞれ炭素原子6〜約40個のアリール基、炭素原子7〜約40個のアルキルアリール基であり、ならびに場合によりB、Al、O、S、N、P、F、ClおよびBrから選択される1個以上のヘテロ原子を含有し得、
、R6’、RおよびR7’が、同じまたは異なり、それぞれ水素原子、またはハロゲン化され得る、および/もしくはB、Al、O、S、NおよびPから選択される1個以上のヘテロ原子を含有し得る、炭素原子1〜約20個のアルキル基であり、
10が、R4041Si=、R4041Ge=、R4041C=または−(R4041C−CR4041)−であり、ここでR40およびR41は、同じまたは異なり、それぞれ水素原子、炭素原子1〜約30個の炭化水素基、特に炭素原子1〜約10個のアルキル基、炭素原子6〜約40個のアリール基、炭素原子7〜約14個のアリールアルキル基、または炭素原子7〜約14個のアルキルアリール基である、
請求項1に記載の触媒組成物。
【請求項3】
がジルコニウムであり、
およびRが、同じであり、メチル、塩素またはフェノラートであり、
およびR3’が、同じであり、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、シクロプロピル、n−ブチル、t−ブチル、t−ブチル−メチル、i−ブチル、s−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル、シクロプロピル−メチル、シクロペンチル、シクロペンチル−メチル、シクロヘキシル、シクロヘキシル−メチル、(1−アダマンチル)メチル、(2−アダマンチル)メチル、ベンジル、フェニルエチルおよびフェニル−プロピルから選択される直鎖、環式または分岐鎖炭化水素基であり、
およびR4’が、同じであり、それぞれ水素原子であり、
、R5’、RおよびR8’が、同じであり、それぞれフェニル、1−ナフチル、2−ナフチルから選択される炭素原子6〜約20個のアリール基、B、Al、O、S、N、P、F、ClおよびBrから選択される1個以上のヘテロ原子を場合により含有し得る炭素原子7〜約40個のアルキルアリール基であり、アルキルアリール基が4−メチル−フェニル、4−エチル−フェニル、4−i−プロピル−フェニル、4−t−ブチル−フェニル、3,5−ジメチルフェニル、3,5−ジ−t−ブチル−4−メトキシ−フェニル、および2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニルから選択され、
、R6’、RおよびR7’が、同じであり、それぞれ水素原子であり、
架橋単位R10が、R4041Si=またはR4041Ge=であり、ここでR40およびR41は、同じまたは異なり、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、シクロペンチル、シクロペンタジエニル、シクロヘキシル、フェニル、ナフチル、ベンジル、または3,3,3−トリフルオロプロピルである、
請求項1に記載の触媒組成物。
【請求項4】
がジルコニウムであり、
およびRが、同じであり、メチルまたは塩素であり、
およびR3’が、同じであり、それぞれメチル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル、シクロヘキシル−メチル、t−ブチル−メチル、(1−アダマンチル)メチル、(2−アダマンチル)メチル、ベンジル、フェネチルまたはフェニル−プロピルであり、
およびR4’が、同じであり、それぞれ水素原子であり、
、R5’、RおよびR8’が、同じであり、それぞれフェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、4−メチル−フェニル、4−エチル−フェニル、4−i−プロピル−フェニル、4−t−ブチル−フェニル、3,5−ジメチルフェニル、3,5−ジ−t−ブチル−4−メトキシ−フェニル、2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニルであり、
、R6’、RおよびR7’が、同じであり、それぞれ水素原子であり、
架橋単位R10が、R4041Si=またはR4041Ge=であり、ここでR40およびR41は、同じまたは異なり、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、シクロペンチル、シクロペンタジエニル、シクロヘキシル、フェニル、ナフチル、ベンジル、または3,3,3−トリフルオロプロピルである、
請求項1に記載の触媒組成物。
【請求項5】
アルミノキサン、ルイス酸またはメタロセン化合物をカチオン性化合物に変換することができるイオン性化合物をさらに含む、請求項1に記載の触媒組成物。
【請求項6】
アルミノキサンが式6、7、8、または9の1つから選択される一般式:
【化3】

(式中、式(6)、(7)、(8)および(9)のラジカルRは、同じまたは異なることが可能であり、ならびにそれぞれ炭素原子1〜約6個のアルキル基、炭素原子6〜約18個のアリール基、ベンジルまたは水素であり、ならびにpは2〜50の整数である)
を有する化合物である、請求項5に記載の触媒組成物。
【請求項7】
ルイス酸が式10:
(式10)
(式中
は、B、AlまたはGaであり、ならびに
、XおよびXは、同じまたは異なり、それぞれ水素原子、炭素原子1〜約20個のアルキル基、炭素原子6〜約15個のアリール基、アルキルラジカル中の炭素原子1〜10個およびアリールラジカル中の炭素原子6〜20個またはフッ素、塩素、臭素またはヨウ素をそれぞれ有するアルキルアリール、アリールアルキル、ハロアルキルまたはハロアリールである)を有する化合物である、請求項5に記載の触媒組成物。
【請求項8】
ルイス酸がトリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリブチルアルミニウム、トリフルオロボラン、トリフェニルボラン、トリス(4−フルオロフェニル)ボラン、トリス(3,5−ジフルオロフェニル)ボラン、トリス(4−フルオロメチルフェニル)ボラン、トリス(2,4,6−トリフルオロフェニル)ボラン、トリス(ペンタ−フルオロフェニル)ボラン、トリス(トリル)ボラン、トリス(3,5−ジメチル−フェニル)ボラン、トリス(3,5−ジフルオロフェニル)ボランおよびトリス(3,4,5−トリフルオロフェニル)ボランから成る群より選択される1つ以上の化合物を含む、請求項7に記載の触媒組成物。
【請求項9】
イオン性化合物が:
トリエチルアンモニウムテトラ(フェニル)ボラート、
トリブチルアンモニウムテトラ(フェニル)ボラート、
トリメチルアンモニウムテトラ(トリル)ボラート、
トリブチルアンモニウムテトラ(トリル)ボラート、
トリブチルアンモニウムテトラ(ペンタフルオロフェニル)ボラート、
トリブチルアンモニウムテトラ(ペンタフルオロフェニル)アルミネート、
トリプロピルアンモニウムテトラ(ジメチルフェニル)ボラート、
トリブチルアンモニウムテトラ(トリフルオロメチルフェニル)ボラート、
トリブチルアンモニウムテトラ(4−フルオロフェニル)ボラート、
N,N−ジメチルシクロヘキシルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボラート、
N,N−ジメチルベンジルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボラート、
N,N−ジメチルアニリニウムテトラ(フェニル)ボラート、
N,N−ジエチルアニリニウムテトラ(フェニル)ボラート、
N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボラート、
N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)アルミネート、
ジ(プロピル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボラート、
ジ(シクロヘキシル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボラート、
トリフェニルホスホニウムテトラキス(フェニル)ボラート、
トリエチルホスホニウムテトラキス(フェニル)ボラート、
ジフェニルホスホニウムテトラキス(フェニル)ボラート、
トリ(メチルフェニル)ホスホニウムテトラキス(フェニル)ボラート、
トリ(ジメチルフェニル)ホスホニウムテトラキス(フェニル)ボラート、
トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボラート、
トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)アルミネート
トリフェニルカルベニウムテトラキス(フェニル)アルミネート、
フェロセニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボラートおよび
フェロセニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)アルミネート
から成る群より選択される1つ以上の化合物を含む、請求項5に記載の触媒組成物。
【請求項10】
粒子状多孔性固体担持体をさらに含む、請求項5に記載の触媒組成物。
【請求項11】
粒子状多孔性固体担持体が二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、アルミノケイ酸塩、ゼオライト、MgO、ZrO、TiO、B、CaO、ZnO、ThO、NaO、KO、LiO、Al/Siオキシド、Mg/Alオキシド、Al/Mg/Siオキシド、NaCO、KCO、CaCO、MgCl、NaSO、Al(SO、BaSO、KNO、Mg(NOおよびA1(NO、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリスチレン、ジビニルベンゼン架橋ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンコポリマー、ポリアミド、ポリメタクリレート、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリアセタールおよびポリビニルアルコールから成る群より選択される少なくとも1つの物質を含む、請求項10に記載の触媒組成物。
【請求項12】
オレフィン重合反応条件下で炭素原子2〜約20個をそれぞれ有する1つ以上のオレフィンを、一般式1
【化4】

(式中:
は、元素周期律表の第4〜6族の金属であり、
およびRは同じまたは異なり、それぞれ水素原子、炭素原子1〜約10個のアルキル基、炭素原子1〜約10個のアルコキシ基、炭素原子6〜約20個のアリール基、炭素原子6〜約10個のアリールオキシ基、炭素原子2〜約10個のアルケニル基、OH基、ハロゲン原子、またはNR32基であり、ここでR32は、炭素原子1〜約10個のアルキル基または炭素原子6〜約14個のアリール基であり、ならびにRおよびRは1個以上の環系を形成し得る。
およびR3’は、同じまたは異なり、それぞれ水素原子、ハロゲン原子、場合によりハロゲン化され得る、および/またはSi、B、Al、O、S、NおよびPから選択される1個以上のヘテロ原子を含有し得る直鎖、環式もしくは分岐鎖炭化水素基であり、前記炭化水素基は、炭素原子1〜約20個のアルキル基、炭素原子3〜約20個のアルキルアルケニル基、炭素原子7〜約40個のアルキルアリール基、炭素原子9〜約40個のアルキルアリールアルケニル基、炭素原子7〜20個のアリールアルキル基、炭素原子1〜約10個のアルコキシ基、炭素原子6〜約20個のアリール基、炭素原子3〜約20個のヘテロアリール基、炭素原子6〜約10個のアリールオキシ基、炭素原子約3〜20個のシリルオキシ基、炭素原子2〜約10個のアルケニル基、またはNR32基から選択され、ここでR32は、炭素原子1〜約10個のアルキル基または炭素原子6〜約14個のアリール基であり、
およびR4’は、同じまたは異なり、それぞれ水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン化され得る、および/またはSi、B、Al、O、S、NおよびPから選択される1個以上のヘテロ原子を含有し得る直鎖、環式もしくは分岐鎖炭化水素基であり、前記炭化水素基は、炭素原子1〜約20個のアルキル基、炭素原子3〜約20個のアルキルアルケニル基、炭素原子7〜約40個のアルキルアリール基、もしくは炭素原子9〜約40個のアルキルアリールアルケニル基、炭素原子7〜20個のアリールアルキル基、炭素原子1〜約10個のアルコキシ基、炭素原子6〜約20個のアリール基、炭素原子3〜約20個のヘテロアリール基、炭素原子6〜約10個のアリールオキシ基、炭素原子約3〜20個のシリルオキシ基、炭素原子2〜約10個のアルケニル基、ハロゲン原子およびNR32基から選択され、ここでR32は、炭素原子1〜約10個のアルキル基または炭素原子6〜約14個のアリール基であり、
、R5’、RおよびR8’は、同じまたは異なり、それぞれ炭素原子6〜約40個のアリール基、炭素原子7〜約40個のアリールアルキル基、または炭素原子8〜約40個のアルケニルアリール基、または置換もしくは非置換シリルアリール基、または(アルキル)(シリル)アリール基であり、ならびに場合によりハロゲン化され得る、および/またはSi、B、Al、O、S、NおよびPから選択される1個以上のヘテロ原子を含有し得、
、R6’、RおよびR7’は、同じまたは異なり、それぞれ水素原子、ハロゲン、場合によりハロゲン化され得る、および/またはSi、B、Al、O、S、NおよびPから選択される1個以上のヘテロ原子を含有し得る直鎖、環式もしくは分岐鎖炭化水素基であり、ここで炭化水素基は、炭素原子1〜約20個のアルキル基、炭素原子3〜約20個のアルキルアルケニル基、炭素原子7〜約40個のアルキルアリール基、炭素原子9〜約40個のアルキルアリールアルケニル基、炭素原子7〜20個のアリールアルキル基、炭素原子1〜約10個のアルコキシ基、炭素原子6〜約20個のアリール基、炭素原子3〜約20個のヘテロアリール基、炭素原子6〜約10個のアリールオキシ基、炭素原子約3〜20個のシリルオキシ基、炭素原子2〜約10個のアルケニル基、ハロゲン原子およびNR32基から選択され、ここでR32は、炭素原子1〜約10個のアルキル基または炭素原子6〜約14個のアリール基であり、
10は、架橋性基であり、ここでR10は:
【化5】

から選択され、式中
40およびR41は、同じ添字を有するときでも、同じもしくは異なることが可能であり、ならびにそれぞれ水素原子、または場合によりハロゲン化され得るか、もしくはSi、B、Al、O、S、NおよびPから選択されるヘテロ原子を含有し得る炭化水素基であり、ここで炭化水素基は炭素原子1〜約30個を有するアルキル基、炭素原子6〜約40個のアリール基、炭素原子1〜約10個のフルオロアルキル基、炭素原子1〜約10個のアルコキシ基、炭素原子6〜約10個のアリールオキシ基、炭素原子2〜約10個のアルケニル基、炭素原子7〜約40個のアリールアルキル基、炭素原子7〜約40個のアルキルアリール基、炭素原子8〜約40個の置換もしくは非置換アルキルシリル基、アルキル(アリール)シリル基、アリールシリル基およびアリールアルケニル基から選択され、またはここでR40およびR41は、それらを結合している原子と共に1個以上の環系を形成可能であり、
xは、1〜18の整数であり、
12は、ケイ素、ゲルマニウムまたはスズであり、ならびに
10は、2単位の式1を相互に結合することが可能である)
を有する架橋メタロセン成分を含む触媒系と接触させるステップを含む、オレフィン重合方法。
【請求項13】
が、元素周期律表の第4族の金属であり、
およびRが、同じもしくは異なり、それぞれ炭素原子1〜約10個のアルキル基、炭素原子1〜約10個のアルコキシ基、炭素原子6〜約10個のアリールオキシ基もしくはハロゲン原子であり、またはRおよびRが共に1個以上の環系を形成し得、
およびR3’が、同じまたは異なり、それぞれハロゲン原子、場合によりハロゲン化され得る、および/または場合によりSi、B、Al、O、S、NおよびPから選択される1個以上のヘテロ原子を含有し得る直鎖、環式もしくは分岐鎖炭化水素基であり、ここで炭化水素基は、炭素原子1〜約10個のアルキル基、炭素原子3〜約10個のアルキルアルケニル基、炭素原子7〜約20個のアルキルアリール基、炭素原子9〜約20個のアルキルアリールアルケニル基、炭素原子7〜15個のアリールアルキル基、炭素原子1〜約6個のアルコキシ基、炭素原子6〜約10個のアリール基、炭素原子3〜約10個のヘテロアリール基、炭素原子6〜約10個のアリールオキシ基、炭素原子約3〜10個のシリルオキシ基、炭素原子2〜約6個のアルケニル基およびNR32基から選択され、ここでR32は、炭素原子1〜約10個のアルキル基もしくは炭素原子6〜約10個のアリール基であり、
およびR4’が、同じまたは異なり、それぞれ水素原子、または場合によりハロゲン化され得る、および/もしくは場合によりSi、B、Al、O、S、NおよびPから選択される1個以上のヘテロ原子を含有し得る、炭素原子1〜約20個のアルキル基であり、
、R5’、RおよびR8’が、同じまたは異なり、それぞれ炭素原子6〜約40個のアリール基、炭素原子7〜約40個のアルキルアリール基であり、および場合によりB、Al、O、S、N、P、F、ClおよびBrから選択される1個以上のヘテロ原子を含有し得、
、R6’、RおよびR7’が、同じまたは異なり、それぞれ水素原子、またはハロゲン化され得る、および/もしくはB、Al、O、S、NおよびPから選択される1個以上のヘテロ原子を含有し得る、炭素原子1〜約20個のアルキル基であり、
10は、R4041Si=、R4041Ge=、R4041C=または−(R4041C−CR4041)−であり、ここでR40およびR41は、同じまたは異なり、それぞれ水素原子、炭素原子1〜約10個のアルキル基、炭素原子6〜約40個のアリール基、炭素原子7〜約14個のアリールアルキル基および炭素原子7〜約14個のアルキルアリール基から選択される炭素原子1〜約40個の炭化水素基である、
請求項12に記載の方法。
【請求項14】
がジルコニウムであり、
およびRが、同じであり、メチル、塩素またはフェノラートであり、
およびR3’が、同じであり、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、シクロプロピル、n−ブチル、t−ブチル、t−ブチル−メチル、i−ブチル、s−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル、シクロプロピル−メチル、シクロペンチル、シクロペンチル−メチル、シクロヘキシル、シクロヘキシル−メチル、(1−アダマンチル)メチル、(2−アダマンチル)メチル、ベンジル、フェニルエチルまたはフェニル−プロピルから選択される直鎖、環式または分岐鎖炭化水素基であり、
およびR4’が、同じであり、それぞれ水素原子であり、
、R5’、RおよびR8’が、同じであり、それぞれフェニル、1−ナフチル、2−ナフチルから選択される炭素原子6〜約20個のアリール基、またはB、Al、O、S、N、P、F、ClおよびBrから選択される1個以上のヘテロ原子を場合により含有し得る炭素原子7〜約40個のアルキルアリール基であり、アルキルアリール基が4−メチル−フェニル、4−エチル−フェニル、4−i−プロピル−フェニル、4−t−ブチル−フェニル、3,5−ジメチルフェニル、3,5−ジ−t−ブチル−4−メトキシ−フェニル、および2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニルから選択され、
、R6’、RおよびR7’が、同じであり、それぞれ水素原子であり、
架橋単位R10が、R4041Si=またはR4041Ge=であり、ここでR40およびR41は、同じまたは異なり、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、シクロペンチル、シクロペンタジエニル、シクロヘキシル、フェニル、ナフチル、ベンジル、または3,3,3−トリフルオロプロピルである、
請求項12に記載の方法。
【請求項15】
がジルコニウムであり、
およびRが、同じであり、メチルまたは塩素であり、
およびR3’が、同じであり、それぞれメチル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル、シクロヘキシル−メチル、t−ブチル−メチル、(1−アダマンチル)メチル、(2−アダマンチル)メチル、ベンジル、フェネチルまたはフェニル−プロピルであり、
およびR4’が、同じであり、それぞれ水素原子であり、
、R5’、RおよびR8’が、同じであり、それぞれフェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、4−メチル−フェニル、4−エチル−フェニル、4−i−プロピル−フェニル、4−t−ブチル−フェニル、3,5−ジメチルフェニル、3,5−ジ−t−ブチル−4−メトキシ−フェニル、2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニルであり、
、R6’、RおよびR7’が、同じであり、それぞれ水素原子であり、
架橋単位R10が、R4041Si=またはR4041Ge=であり、ここでR40およびR41は、同じまたは異なり、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、シクロペンチル、シクロペンタジエニル、シクロヘキシル、フェニル、ナフチル、ベンジル、または3,3,3−トリフルオロプロピルである、
請求項12に記載の方法。
【請求項16】
触媒系がアルミノキサン、ルイス酸またはメタロセン化合物をカチオン性化合物に変換することができるイオン性化合物をさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項17】
アルミノキサンが式6、7、8、または9:
【化6】

(式中、式(6)、(7)、(8)および(9)のラジカルRは、同じまたは異なることが可能であり、ならびにそれぞれ炭素原子1〜約6個のアルキル基、炭素原子6〜約18個のアリール基、ベンジルまたは水素であり、ならびにpは2〜50の整数である)
の1つから選択される一般式を有する化合物である、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
ルイス酸が式10:
(式10)
(式中
は、B、AlまたはGaであり、ならびに
、XおよびXは、同じまたは異なり、それぞれ水素原子、炭素原子1〜約20個のアルキル基、炭素原子6〜約15個のアリール基、アルキルラジカル中の炭素原子1〜10個およびアリールラジカル中の炭素原子6〜20個またはフッ素、塩素、臭素またはヨウ素をそれぞれ有するアルキルアリール、アリールアルキル、ハロアルキルまたはハロアリールである)
を有する化合物である、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
ルイス酸がトリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリブチルアルミニウム、トリフルオロボラン、トリフェニルボラン、トリス(4−フルオロフェニル)ボラン、トリス(3,5−ジフルオロフェニル)ボラン、トリス(4−フルオロメチルフェニル)ボラン、トリス(2,4,6−トリフルオロフェニル)ボラン、トリス(ペンタ−フルオロフェニル)ボラン、トリス(トリル)ボラン、トリス(3,5−ジメチル−フェニル)ボラン、トリス(3,5−ジフルオロフェニル)ボランおよびトリス(3,4,5−トリフルオロフェニル)ボランから成る群より選択される1つ以上の化合物を含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
イオン性化合物が:
トリエチルアンモニウムテトラ(フェニル)ボラート、
トリブチルアンモニウムテトラ(フェニル)ボラート、
トリメチルアンモニウムテトラ(トリル)ボラート、
トリブチルアンモニウムテトラ(トリル)ボラート、
トリブチルアンモニウムテトラ(ペンタフルオロフェニル)ボラート、
トリブチルアンモニウムテトラ(ペンタフルオロフェニル)アルミネート、
トリプロピルアンモニウムテトラ(ジメチルフェニル)ボラート、
トリブチルアンモニウムテトラ(トリフルオロメチルフェニル)ボラート、
トリブチルアンモニウムテトラ(4−フルオロフェニル)ボラート、
N,N−ジメチルシクロヘキシルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボラート、
N,N−ジメチルベンジルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボラート、
N,N−ジメチルアニリニウムテトラ(フェニル)ボラート、
N,N−ジエチルアニリニウムテトラ(フェニル)ボラート、
N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボラート、
N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)アルミネート、
ジ(プロピル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボラート、
ジ(シクロヘキシル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボラート、
トリフェニルホスホニウムテトラキス(フェニル)ボラート、
トリエチルホスホニウムテトラキス(フェニル)ボラート、
ジフェニルホスホニウムテトラキス(フェニル)ボラート、
トリ(メチルフェニル)ホスホニウムテトラキス(フェニル)ボラート、
トリ(ジメチルフェニル)ホスホニウムテトラキス(フェニル)ボラート、
トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボラート、
トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)アルミネート、
トリフェニルカルベニウムテトラキス(フェニル)アルミネート、
フェロセニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボラートおよび
フェロセニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)アルミネート
から成る群より選択される1つ以上の化合物を含む、請求項16に記載の方法。
【請求項21】
1つ以上のオレフィンがプロピレンおよび/またはエチレンを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項22】
1つ以上のオレフィンが1−ブテン、ヘキセン、1,4−ブタジエン、ノルボルナジエン、エチリデンノルボルネンまたはエチルノルボルナジエンをさらに含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
a)式1a
【化7】

を有する化合物を提供するステップと;
b)式1aを有する化合物の脱プロトン化を達成するのに十分な反応条件下で、式1aの化合物を塩基と反応させるステップと;
c)ステップ(b)の脱プロトン化化合物を、式M124041(式中、M12は、ケイ素、ゲルマニウムまたはスズであり、R40およびR41は、同じ添字を有するときでも、同じもしくは異なることが可能であり、ならびにそれぞれ水素原子、または場合によりハロゲン化され得るか、もしくはSi、B、Al、O、S、NおよびPから選択されるヘテロ原子を含有し得る炭化水素基であり、ここで炭化水素基は炭素原子1〜約30個を有するアルキル基、炭素原子6〜約40個のアリール基、炭素原子1〜約10個のフルオロアルキル基、炭素原子1〜約10個のアルコキシ基、炭素原子6〜約10個のアリールオキシ基、炭素原子2〜約10個のアルケニル基、炭素原子7〜約40個のアリールアルキル基、炭素原子7〜約40個のアルキルアリール基、炭素原子8〜約40個の置換もしくは非置換アルキルシリル基、アルキル(アリール)シリル基、アリールシリル基およびアリールアルケニル基から選択され、またはここでR40およびR41は、それらを結合している原子と共に1個以上の環系を形成可能であり、ならびにXは、ハロゲンまたはトリフレート、トシラート、もしくはメシラートなどの別の脱離基である)を有する化合物と反応させて、式Ib
【化8】

(式中
およびR3’は、同じもしくは異なり、それぞれ水素原子、ハロゲン原子、場合によりハロゲン化され得る、および/またはSi、B、Al、O、S、NおよびPから選択される1個以上のヘテロ原子を含有し得る直鎖、環式もしくは分岐鎖炭化水素基であり、前記炭化水素基は、炭素原子1〜約20個のアルキル基、炭素原子3〜約20個のアルキルアルケニル基、炭素原子7〜約40個のアルキルアリール基、炭素原子9〜約40個のアルキルアリールアルケニル基、炭素原子7〜20個のアリールアルキル基、炭素原子1〜約10個のアルコキシ基、炭素原子6〜約20個のアリール基、炭素原子3〜約20個のヘテロアリール基、炭素原子6〜約10個のアリールオキシ基、炭素原子約3〜20個のシリルオキシ基、炭素原子2〜約10個のアルケニル基、およびNR32基から選択され、ここでR32は、炭素原子1〜約10個のアルキル基または炭素原子6〜約14個のアリール基であり、
およびR4’は、同じまたは異なり、それぞれ水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン化され得る、および/またはSi、B、Al、O、S、NおよびPから選択される1個以上のヘテロ原子を含有し得る直鎖、環式もしくは分岐鎖炭化水素基であり、前記炭化水素基は、炭素原子1〜約20個のアルキル基、炭素原子3〜約20個のアルキルアルケニル基、炭素原子7〜約40個のアルキルアリール基、炭素原子9〜約40個のアルキルアリールアルケニル基、炭素原子7〜20個のアリールアルキル基、炭素原子1〜約10個のアルコキシ基、炭素原子6〜約20個のアリール基、炭素原子3〜約20個のヘテロアリール基、炭素原子6〜約10個のアリールオキシ基、炭素原子約3〜20個のシリルオキシ基、炭素原子2〜約10個のアルケニル基、ハロゲン原子およびNR32基から選択され、ここでR32は、炭素原子1〜約10個のアルキル基または炭素原子6〜約14個のアリール基であり、
、R5’、RおよびR8’は、同じまたは異なり、それぞれ炭素原子6〜約40個のアリール基、炭素原子7〜約40個のアリールアルキル基、または炭素原子8〜約40個のアルケニルアリール基または置換もしくは非置換シリルアリール基、または(アルキル)(シリル)アリール基であり、ならびに場合によりハロゲン化され得る、および/またはSi、B、Al、O、S、NおよびPから選択される1個以上のヘテロ原子を含有し得、
、R6’、RおよびR7’は、同じまたは異なり、それぞれ水素原子、ハロゲン原子、場合によりハロゲン化され得る、および/またはSi、B、Al、O、S、NおよびPから選択される1個以上のヘテロ原子を含有し得る直鎖、環式もしくは分岐鎖炭化水素基であり、ここで炭化水素基は、炭素原子1〜約20個のアルキル基、炭素原子3〜約20個のアルキルアルケニル基、炭素原子7〜約40個のアルキルアリール基、炭素原子9〜約40個のアルキルアリールアルケニル基、炭素原子7〜20個のアリールアルキル基、炭素原子1〜約10個のアルコキシ基、炭素原子6〜約20個のアリール基、炭素原子3〜約20個のヘテロアリール基、炭素原子6〜約10個のアリールオキシ基、炭素原子約3〜20個のシリルオキシ基、炭素原子2〜約10個のアルケニル基、ハロゲン原子およびNR32基から選択され、ここでR32は、炭素原子1〜約10個のアルキル基または炭素原子6〜約14個のアリール基であり、
10は、架橋性基であり、ここでR10は:
【化9】

から選択され、式中
40およびR41は、同じ添字を有するときでも、同じもしくは異なることが可能であり、ならびにそれぞれ水素原子、または場合によりハロゲン化され得るか、もしくはSi、B、Al、O、S、NおよびPから選択されるヘテロ原子を含有し得る炭化水素基であり、ここで炭化水素基は炭素原子1〜約30個を有するアルキル基、炭素原子6〜約40個のアリール基、炭素原子1〜約10個のフルオロアルキル基、炭素原子1〜約10個のアルコキシ基、炭素原子6〜約10個のアリールオキシ基、炭素原子2〜約10個のアルケニル基、炭素原子7〜約40個のアリールアルキル基、炭素原子7〜約40個のアルキルアリール基、炭素原子8〜約40個の置換もしくは非置換アルキルシリル基、アルキル(アリール)シリル基、アリールシリル基およびアリールアルケニル基から選択され、またはここでR40およびR41は、それらを結合している原子と共に1個以上の環系を形成可能であり、
xは、1〜18の整数であり、
12は、ケイ素、ゲルマニウムまたはスズであり、ならびに
10は、2単位の式1を相互に結合することが可能である)
を有する化合物を得るステップと;
d)式1bの化合物の二重脱プロトン化を達成するのに十分な条件下で、式1bの化合物を塩基と反応させるステップと;
e)ステップ(d)からの二重脱プロトン化化合物を、式MCl(式中、Mは、ジルコニウム、チタンまたはハフニウムである)と反応させて、合成時に実質的に100%純粋のラセミ異性体の架橋メタロセン化合物を提供するステップと、
を含む、架橋メタロセンを調製する方法。
【請求項24】
塩基がn−ブチルリチウムである、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
脱プロトン化のステップ(b)および(d)が約−70℃〜約80℃の温度で実施される、請求項23に記載の方法。
【請求項26】
12がケイ素であり、Mがジルコニウムである、請求項23に記載の方法。
【請求項27】
式1を有するメタロセン化合物が:
ジメチルシランジイルビス(2−メチル−4,7−ジフェニル−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−エチル−4,7−ジフェニル−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−n−プロピル−4,7−ジフェニル−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−i−プロピル−4,7−ジフェニル−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−n−ブチル−4,7−ジフェニル−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−s−ブチル−4,7−ジフェニル−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−t−ブチル−4,7−ジフェニル−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−n−ペンチル−4,7−ジフェニル−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−n−ヘキシル−4,7−ジフェニル−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−n−ヘプチル−4,7−ジフェニル−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−シクロプロピルメチル−4,7−ジフェニル−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−シクロブチルメチル−4,7−ジフェニル−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−シクロペンチルメチル−4,7−ジフェニル−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−シクロヘキシルメチル−4,7−ジフェニル−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−シクロヘプチルメチル−4,7−ジフェニル−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−(1−アダマンチル)メチル−4,7−ジフェニル−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−t−ブチル−メチル−4,7−ジフェニル−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2,4,7−トリフェニル−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−ベンジル−4,7−ジフェニル−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−フェネチル−4,7−ジフェニル−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−フェニルプロピル−4,7−ジフェニル−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−フェニルブチル−4,7−ジフェニル−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−メチル−4,7−ビス−(4−メチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−エチル−4,7−ビス−(4−メチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−n−プロピル−4,7−ビス−(4−メチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−i−プロピル−4,7−ビス−(4−メチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−n−ブチル−4,7−ビス−(4−メチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−s−ブチル−4,7−ビス−(4−メチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−t−ブチル−4,7−ビス−(4−メチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−n−ペンチル−4,7−ビス−(4−メチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−n−ヘキシル−4,7−ビス−(4−メチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−n−ヘプチル−4,7−ビス−(4−メチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−シクロプロピルメチル−4,7−ビス−(4−メチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−シクロブチルメチル−4,7−ビス−(4−メチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−シクロペンチルメチル−4,7−ビス−(4−メチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−シクロヘキシルメチル−4,7−ビス−(4−メチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−シクロヘプチルメチル−4,7−ビス−(4−メチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−(1−アダマンチル)メチル−4,7−ビス−(4−メチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−t−ブチル−メチル−4,7−ビス−(4−メチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−(1−フリル)−4,7−ビス−(4−メチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−ベンジル−4,7−ビス−(4−メチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−フェネチル−4,7−ビス−(4−メチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−フェニルプロピル−4,7−ビス−(4−メチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−フェニルブチル−4,7−ビス−(4−メチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−メチル−4,7−ビス−(4−t−ブチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−エチル−4,7−ビス−(4−t−ブチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−n−プロピル−4,7−ビス−(4−t−ブチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−i−プロピル−4,7−ビス−(4−t−ブチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−n−ブチル−4,7−ビス−(4−t−ブチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−s−ブチル−4,7−ビス−(4−t−ブチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−t−ブチル−4,7−ビス−(4−t−ブチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−n−ペンチル−4,7−ビス−(4−t−ブチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−n−ヘキシル−4,7−ビス−(4−t−ブチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−n−ヘプチル−4,7−ビス−(4−t−ブチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−シクロプロピルメチル−4,7−ビス−(4−t−ブチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−シクロブチルメチル−4,7−ビス−(4−t−ブチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−シクロペンチルメチル−4,7−ビス−(4−t−ブチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−シクロヘキシルメチル−4,7−ビス−(4−t−ブチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−シクロヘプチルメチル−4,7−ビス−(4−t−ブチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−(1−アダマンチル)メチル−4,7−ビス−(4−t−ブチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−t−ブチル−メチル−4,7−ビス−(4−t−ブチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−(1−フリル)−4,7−ビス−(4−t−ブチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−ベンジル−4,7−ビス−(4−t−ブチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−フェネチル−4,7−ビス−(4−t−ブチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−フェニルプロピル−4,7−ビス−(4−t−ブチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−フェニルブチル−4,7−ビス−(4−t−ブチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−メチル−4,7−ビス−(3,5−ジメチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−エチル−4,7−ビス−(3,5−ジメチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−n−プロピル−4,7−ビス−(3,5−ジメチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−i−プロピル−4,7−ビス−(3,5−ジメチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−n−ブチル−4,7−ビス−(3,5−ジメチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−s−ブチル−4,7−ビス−(3,5−ジメチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−t−ブチル−4,7−ビス−(3,5−ジメチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−n−ペンチル−4,7−ビス−(3,5−ジメチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−n−ヘキシル−4,7−ビス−(3,5−ジメチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−n−ヘプチル−4,7−ビス−(3,5−ジメチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−シクロプロピルメチル−4,7−ビス−(3,5−ジメチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−シクロブチルメチル−4,7−ビス−(3,5−ジメチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−シクロペンチルメチル−4,7−ビス−(3,5−ジメチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−シクロヘキシルメチル−4,7−ビス−(3,5−ジメチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−シクロヘプチルメチル−4,7−ビス−(3,5−ジメチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−(1−アダマンチル)メチル−4,7−ビス−(3,5−ジメチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−t−ブチル−メチル−4,7−ビス−(3,5−ジメチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−(1−フリル)−4,7−ビス−(3,5−ジメチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−ベンジル−4,7−ビス−(3,5−ジメチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−フェネチル−4,7−ビス−(3,5−ジメチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−フェニルプロピル−4,7−ビス−(3,5−ジメチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−フェニルブチル−4,7−ビス−(3,5−ジメチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−メチル−4,7−ビス−(1−ナフチル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−エチル−4,7−ビス−(1−ナフチル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−n−プロピル−4,7−ビス−(1−ナフチル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−i−プロピル−4,7−ビス−(1−ナフチル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−n−ブチル−4,7−ビス−(1−ナフチル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−s−ブチル−4,7−ビス−(1−ナフチル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−t−ブチル−4,7−ビス−(1−ナフチル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−n−ペンチル−4,7−ビス−(1−ナフチル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−n−ヘキシル−4,7−ビス−(1−ナフチル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−n−ヘプチル−4,7−ビス−(1−ナフチル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−シクロプロピルメチル−4,7−ビス−(1−ナフチル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−シクロブチルメチル−4,7−ビス−(1−ナフチル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−シクロペンチルメチル−4,7−ビス−(1−ナフチル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−シクロヘキシルメチル−4,7−ビス−(1−ナフチル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−シクロヘプチルメチル−4,7−ビス−(1−ナフチル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−(1−アダマンチル)メチル−4,7−ビス−(1−ナフチル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−t−ブチル−メチル−4,7−ビス−(1−ナフチル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−(1−フリル)−4,7−ビス−(1−ナフチル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−ベンジル−4,7−ビス−(1−ナフチル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−フェネチル−4,7−ビス−(1−ナフチル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−フェニルプロピル−4,7−ビス−(1−ナフチル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−フェニルブチルメチル−4,7−ビス−(1−ナフチル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−メチル−4,7−ビス−(9−アントラセニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−エチル−4,7−ビス−(9−アントラセニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−n−プロピル−4,7−ビス−(9−アントラセニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−i−プロピル−4,7−ビス−(9−アントラセニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−n−ブチル−4,7−ビス−(9−アントラセニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−s−ブチル−4,7−ビス−(9−アントラセニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−t−ブチル−4,7−ビス−(9−アントラセニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−n−ペンチル−4,7−ビス−(9−アントラセニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−n−ヘキシル−4,7−ビス−(9−アントラセニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−n−ヘプチル−4,7−ビス−(9−アントラセニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−シクロプロピルメチル−4,7−ビス−(9−アントラセニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−シクロブチルメチル−4,7−ビス−(9−アントラセニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−シクロペンチルメチル−4,7−ビス−(9−アントラセニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−シクロヘキシルメチル−4,7−ビス−(9−アントラセニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−シクロヘプチルメチル−4,7−ビス−(9−アントラセニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−(1−アダマンチル)メチル−4,7−ビス−(9−アントラセニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−t−ブチル−メチル−4,7−ビス−(9−アントラセニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−(1−フリル)−4,7−ビス−(9−アントラセニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−ベンジル−4,7−ビス−(9−アントラセニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−フェネチル−4,7−ビス−(9−アントラセニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(2−フェニルプロピル−4,7−ビス−(9−アントラセニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド;および
ジメチルシランジイルビス(2−フェニルブチル−4,7−ビス−(9−アントラセニル)−インデニル)ジルコニウムジクロライド
から成る群より選択される、請求項1に記載の触媒組成物。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2011−502192(P2011−502192A)
【公表日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−530970(P2010−530970)
【出願日】平成19年10月25日(2007.10.25)
【国際出願番号】PCT/US2007/022613
【国際公開番号】WO2009/054831
【国際公開日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【出願人】(509162540)ルムス・ノボレン・テクノロジー・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング (5)
【氏名又は名称原語表記】LUMMUS NOVOLEN TECHNOLOGY GMBH
【Fターム(参考)】