エアバッグ装置
【課題】膨張するエアバッグによってリッドが押し上げられるときに、リッドが車両部品と干渉することなく開放するようにして、割れ飛散を防止すること。
【解決手段】エアバッグ装置6では、リッド5の裏面にほぼW字形状のヒンジ62の一端側の一辺を固定し、他端側の一部を、リテーナ61に一端を固定する柄杓状のガイドプレート63の凹部内に屈曲させて、ガイドプレート63に固定している。そして、エアバッグ64がリッド5を押し上げた後に、ガイドプレート63の先端によってヒンジ62を回動させるため、リッド5が他の部品に引っかかることなく開放する。
【解決手段】エアバッグ装置6では、リッド5の裏面にほぼW字形状のヒンジ62の一端側の一辺を固定し、他端側の一部を、リテーナ61に一端を固定する柄杓状のガイドプレート63の凹部内に屈曲させて、ガイドプレート63に固定している。そして、エアバッグ64がリッド5を押し上げた後に、ガイドプレート63の先端によってヒンジ62を回動させるため、リッド5が他の部品に引っかかることなく開放する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両への衝突物体に作用する衝撃力を緩和するエアバッグ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のエアバッグ装置としては、エアバッグを収容するためのエアバッグモジュールのリッドとリテーナとの間にヒンジ機構を取り入れたリッドヒンジ構造が提案されている(例えば、特許文献1参照)。このリッドヒンジ構造では、U字断面形状のヒンジをリッド開放可動部に備え、リッドとリテーナとの組み付けにはヒンジをリテーナに固定して行われている。
【0003】
そして、エアバッグモジュールが作動すると、インフレータによってエアバッグが膨張し、エアバッグがリッドを押し上げていき、リッド可動部に備えたU字断面形状のヒンジを伸び変形させながらリッド可動部が回動させられるため、リッドが開放する。U字断面形状のヒンジが伸び変形することによって、リッド可動部の回転軌跡が大きくなり、エアバッグモジュールの周辺部品とリッドとの干渉が少なくなるように開放させられるようになっている。
【0004】
【特許文献1】特開2004−58965号公報(段落0013〜00119、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、前記特許文献1に記載の技術では、フロントガラスを覆う横長のエアバッグを収容するリテーナは前後の強度が弱くなりエアバッグの膨張によってリテーナ開口部が押し広げられ変形し、リテーナに固定しているヒンジが一緒にリテーナ外側に倒れ込んでしまいリッド可動の位置が移動してしまう。そのため、U字断面形状のヒンジが伸び変形し、リッド可動部の回転軌跡(円周)を大きくしても、リテーナ開口部の変形によって設定していたリッド可動部の位置が下に移動してしまうと車両部品とリッドとが干渉してしまう。
【0006】
また、U字断面形状のヒンジ等を用いて、リッド可動部軌跡をコントロールするには確実にヒンジを変形させる必要がある。リッド面をエアバッグで押し上げ、リッドを開放すると、ヒンジの強度および形状によってはヒンジが変形せずリッドが開放してしまう。すると、ヒンジによってエアバッグの展開する方向が変わる。そのため、ヒンジの断面形状やヒンジ板厚設定を事前に充分検討する必要がある。
【0007】
また、リッドの材質は一般的に樹脂材が使用される。樹脂材の特性は温度依存性が高く、低温では材料特性の強度が弱くなる。そのため、外気低温時にエアバッグモジュールが作動するとエアバッグの押し上げる荷重によって、リッド面に変形が生じ、リッドが割れ飛散してしまうことがある。
【0008】
そこで、本発明は、膨張するエアバッグによってリッドが押し上げられるときに、リッドが車両部品と干渉することなく開放するようにして、割れ飛散を防止することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、開口端を有するリテーナと、このリテーナの前記開口端を塞ぐリッドと、前記リテーナ内に収容されるエアバッグと、前記リテーナと前記リッドとを繋ぐヒンジとを有するエアバッグ装置であって、前記リッドの裏面にほぼW字形状のヒンジの一端側の一辺を固定し、他端側の一部を、前記リテーナに一端を固定する柄杓状のガイドプレートの凹部内に屈曲させて、当該ガイドプレートに固定することを特徴とする構成とした。
【0010】
なお、前記ガイドプレートを、前記ヒンジに重ね合わせて前記リテーナの下部まで延びるように当該リテーナ前壁に固定する構造とすることが好ましい。また、さらに、補強板を、前記リッド裏面に固定する構造とすることが好ましい。
【発明の効果】
【0011】
したがって、本発明によれば、膨張するエアバッグによってリッドが押し上げられるときに、リッドが車両部品と干渉することなく開放するようにして、割れ飛散を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、エアバッグ装置としては、車両に衝突する歩行者等を保護するエアバッグ装置を例に説明するが、インストルメントパネルに設け、助手席の乗員等を保護するエアバッグ装置に限らず、サイドエアバッグ装置やカーテンエアバッグ装置としても用いることができる。
【0013】
[実施形態1]
図1は、本発明の実施形態1の車両上方から見たときのエアバッグ装置の取り付け位置を説明する図である。ここでは、前カウルトップ1、後カウルトップ2、左カウルトップ3、右カウルトップ4の四方向から囲まれる空間であって、リッド5の下方にエアバッグ装置6が配置されている。なお、前カウルトップ1には、通気口7が形成されている。この通気口7は、車両の前方側から矢印Aのように吸気し、前カウルトップ1から矢印B,Cのように左カウルトップ3と右カウルトップ4とを通気させる。そして、通気口7から吸気した空気は、エアバッグ装置6に利用されるとともに図示しないエアコンに利用される。また、後カウルトップ2には、ワイパー8が取り付けられている。
【0014】
図2は、図1に示したエアバッグ装置のX−X線断面を示す図である。リッド5の下方に取り付けられるエアバッグ装置6は、容器としてのリテーナ61の外面にブラケット9を溶接などによって固定している。このブラケット9は、エアバッグ装置6の下方を這うように配置されたダッシュアッパ10に溶接などによって固定された固定台11に、ボルト12とナット13とによって固定されている。また、ブラケット9と固定台11との間には、連結部材14が挟まれている。この連結部材14は、ダッシュアッパ10に固定された固定具15に、ボルト16とナット17とによって固定されている。これによって、エアバッグ装置6は、ダッシュアッパ1に対して所定位置に位置決めされている。
【0015】
また、ダッシュアッパ10の左端には、ねじ式のクリップ18によって前カウルトップ1が接続されている。また、前カウルトップ1の突出部1aにはクリップ19によって、フード21を支えるフード支え部材20に取り付けられている。なお、フード21の後端部21aは、通気口7の上方に位置している。前カウルトップ1の右端には、リッド5の左端が位置している。ここでは、前カウルトップ1とリッド5とは、重ね合わせるようになっているが、ここの取り付け構造は、エアバッグ装置6によってリッド5が持ち上げられたときに前カウルトップ1から容易に離れる構造であれば構わない。したがって、例えば、接着力の低い接着剤を介して接続しておいてもよい。
【0016】
また、リッド5は、図2において、断面ほぼL字形状をしている。そして、リッド5の一部には、スリット5aが形成されている。このスリット5aは、エアバッグ装置6によってリッド5が持ち上げられたときに、破断して、エアバッグ装置6の上方を開放するためのものである。また、リッド5の右端には、段部2aによって位置決めされた後カウルトップ2が位置している。後カウルトップ2の裏面には、留め部材2bが形成されている。そして、この留め部材2bとウィンドシールドフロア22とが、クリップ23によって接続されている。また、後カウルトップ2の右端には、押え部2cが形成されている。この押え部2cは、後カウルトップ2とウィンドシールドフロア22との間に位置するフロントガラス24の左端側を押えている。
【0017】
ところで、エアバッグ装置6のリテーナ61は、例えば、鉄によって成形されている。また、リッド5は、樹脂によって成形されている。ブラケット9は、鉄によって成形されている。そのため、リッド5には、鉄によって成形される後記ヒンジ62が溶着される。また、リテーナ61には、鉄によって成形される後記ヒンジ62とガイドプレート63がリベット等によって接続されている。リテーナ61とブラケット9とは溶接されている。
【0018】
図3は、図1に示したエアバッグ装置のY−Y線断面を示す図である。エアバッグ装置6の下面は、ダッシュアッパ10に固定された固定台25,26にワッシャ27,28を介してボルト29,30とナット31,32とによって固定されている。また、その下面縁には、連結部材33,34が溶接等によって接続されている。この連結部材33,34は、図示しない車両側部材側にサスダンパー35,36とダンパーハウジング37,38とにねじ39,40によって接続されている。
【0019】
図4は、図1に示したエアバッグ装置の要部断面を示す図である。このエアバッグ装置6は、図中、上側に開口端を有するリテーナ61と、このリテーナ61の開口端を塞ぐリッド5と、リテーナ61とリッド5とを繋ぐヒンジ62と、断面ほぼ柄杓状のガイドプレート63と、リテーナ61内に収容されるエアバッグ64と、このエアバッグ64に空気(ガス)を送り込むインフレータ65とを主に備えている。
【0020】
ヒンジ62は、断面ほぼW字形状とし、リッド5の裏面に、その一端側の一辺を固定し、他端側をリテーナ61の外面に固定している。このヒンジ62は、その中央の屈曲部の凸部側をリテーナ61の内部に向けるとともに、その中央の屈曲部の凹部側を、リテーナ61の外部であって、図中上方に向けて配置している。
【0021】
また、ガイドプレート63は、その杓部分の先端63aを、ヒンジ62の中央の屈曲部の凹部側に位置させ、その柄部分を、リテーナ61に固定したヒンジ62に固定させている。その固定は、溶接などによって行われる。なお、ガイドプレート63は、鉄等の金属板、ヒンジ62も鉄等の金属、リテーナ61も鉄等の金属とする。
【0022】
次に、図4〜図7を参照して、エアバッグ装置6の機能について説明する。図5〜図7は、図4に示したエアバッグ装置の動作を説明する図である。このエアバッグ装置6では、車両が衝突した場合に、インフレータ65が点火して、エアバッグ64に空気(ガス)が送り込まれると、エアバッグ64が上方に向かって膨張していく。そして、図5に示すように、エアバッグ64が、リッド5を押し上げていき、スリット5aでリッド5を破断させ、リッド5をさらに押し上げていく。
【0023】
このとき、ヒンジ62は、上方に向けて延びていき、ガイドプレート63の先端63aに接すると、その先端63aを中心にして回転していく。そのため、ヒンジ62は、図6に示すように、先端63aで折り曲げられるようにして、図中反時計方向に回転し、リテーナ61の上方に開口させていく。そして、図7に示すように、エアバッグ64が、上方に向かって膨張し、フロントガラス24(図1参照)の前面に展開する。なお、図5〜図7に示すように、リテーナ61の開口端側は、エアバッグ64によって、多少押し広げられるように変形する。
【0024】
前記実施形態1のエアバッグ装置6では、まず、エアバッグ64がリッド5を押し上げた後に、ガイドプレート63の先端63aを支点としてヒンジ62を所定の回転角度だけ回動させるため、リッド5がフード21よりも低い位置に配置されていても、リッド5が部品に引っかかることなく開放することができ、リッド5を割れ飛散させることもない。
【0025】
[実施形態2]
本発明の実施形態2の図8に示したエアバッグ装置に相当する図である。リッド45の下方に取り付けられるエアバッグ装置50は、容器としてのリテーナ61の外面を、後カウルトップ41に溶接などによって固定している。この後カウルトップ41は、エアバッグ装置50の下方を這うように配置されたダッシュアッパ42に、ボルト43とナット44とによって固定されている。
【0026】
また、ダッシュアッパ42の左端には、ボルト47とナット48とによって前カウルトップ49が接続されている。なお、フード支え部材20によって支えられたフード21の後端部21aは、前カウルトップ49の通気口49bの上方に位置している。前カウルトップ4の右端の受け段部49aには、リッド45の左端が位置している。ここでは、前カウルトップ49とリッド45とは、重ね合わせるようになっているが、ここの取り付け構造は、エアバッグ装置50によってリッド45が持ち上げられたときに前カウルトップ49から容易に離れる構造であれば構わない。したがって、例えば、接着力の低い接着剤を介して接続しておいてもよい。
【0027】
また、リッド45の右端は、後カウルトップ41と接続部46で接続されている。この接続は、互いが容易に離れる構造であれば構わない。したがって、例えば、接着力の低い接着剤を介して接続しておいてもよい。なお、後カウルトップ46の右端と、ダッシュアッパ42との間にフロントガラス24の左端側を位置させている。
【0028】
ところで、エアバッグ装置50のリテーナ61は、例えば、鉄によって成形されている。また、リッド45は、樹脂によって成形されている。そのため、リッド45には、鉄によって成形されるヒンジ62が溶着される。また、リテーナ61には、鉄によって成形される後カウルトップ41が溶接される。
【0029】
一方、エアバッグ装置50は、図中、上側に開口端を有するリテーナ61と、このリテーナ61の開口端を塞ぐリッド45と、リテーナ61とリッド45とを繋ぐヒンジ62と、断面ほぼ柄杓状のガイドプレート63と、リテーナ61内に収容されるエアバッグ64と、このエアバッグ64に空気を吸入するインフレータ65とを主に備えている。
【0030】
ヒンジ62は、断面ほぼW字形状とし、リッド45の裏面に、その一端側の一辺を固定し、他端側をリテーナ61の外面に固定している。このヒンジ62は、その中央の屈曲部の凸部側をリテーナ61の内部に向けるとともに、その中央の屈曲部の凹部側を、リテーナ61の外部であって、図中上方に向けて配置している。
【0031】
また、ガイドプレート63は、その杓部分の先端63aを、ヒンジ62の中央の屈曲部の凹部側に位置させ、その柄部分を、リテーナ61に固定したヒンジ62に固定させている。その固定は、溶接などによって行われる。
【0032】
次に、図8と図9とを参照して、エアバッグ装置50の機能について説明する。図9は、図8に示したエアバッグ装置の動作を説明する要部を示す図であり、(a)〜(c)に、展開状態を順に示している。このエアバッグ装置50では、車両が衝突した場合に、インフレータ65が点火して、エアバッグ64に空気(ガス)を吸入すると、エアバッグ64が上方に向かって膨張していく。そして、図9(a)に示すように、エアバッグ64が、リッド45を押し上げていき、リッド45が前カウルトップ49と後カウルトップ41とから離れ、さらに、リッド45をさらに押し上げていく。
【0033】
このとき、ヒンジ62は、上方に向けて延びていき、ガイドプレート63の先端63aに接すると、その先端63aを中心にして回転していく。そのため、ヒンジ62は、図9(b)に示すように、先端63aで折り曲げられるようにして、図中反時計方向に回動し、リテーナ61の上方に開口させていく。そして、図9(c)に示すように、エアバッグ64が、上方に向かって膨張し、フロントガラス24(図1参照)の前面に展開する。なお、図8と図9に示すように、リテーナ61の開口端側は、エアバッグ64によって、多少押し広げられるように変形する。
【0034】
前記実施形態2のエアバッグ装置50では、まず、エアバッグ64がリッド45を押し上げた後に、ガイドプレート63の先端63aを支点としてヒンジ62を所定の回転角度だけ回動させるため、リッド45がフード21よりも低い位置に配置されていても、リッド45が部品に引っかかることなく開放することができ、リッド45を割れ飛散させることもない。
【0035】
次に、実施形態2の変形例1,2を説明する。なお、実施形態1に適用した構造としても構わない。図10は、図8に示したエアバッグ装置の変形例1,2を説明する図であり、(a)に変形例1を示し、(b)に変形例2を示している。なお、同一部品には、同一符号を伏し、説明を省略する。
[変形例1]
このエアバッグ装置60は、ガイドプレート51の形状と、補強板52を設けた点に特徴がある。つまり、ガイドプレート51は、リテーナ61の下部側に長い形状になっている。これによって、ガイドプレート51が、リテーナ61の強度を高めるため、エアバッグ64の膨張時のリテーナ61の開口端の変形を防止することができる。
【0036】
一方、補強板52は、リッド45の裏面に溶着させたものであり、この補強板52にヒンジ62が接続されている。補強板52は、鉄などで成形される。そのため、補強板52とヒンジ62とは溶接によって固定される。この補強板52は、前カウルトップ49と後カウルトップ41とに接続した状態で、リッド45がエアバッグ64で押されたときに、その中央部が盛り上がるように変形する力に抗するためのものである。これによって、リッド45の変形による割れを防止することができる。
【0037】
[変形例2]
このエアバッグ装置70は、ガイドプレート51Aと、補強板52を設けた点に特徴がある。補強板52は、変形例1と同様である。ガイドプレート51Aは、変形例1のガイドプレート51に比べて厚みのある形状になっている。そのため、変形例1の場合よりも、リテーナ61の開口端の変形をより防止することができる。
【0038】
最後に、ヒンジの変形例3,4について説明する。図11は、図4に示したエアバッグ装置の変形例を変形例3,4として説明する図である。(a)に変形例3を示し、(b)に変形例4を示す。
【0039】
[変形例3]
図11(a)に示すように、ヒンジ62Aは、断面U字形状をしている。このヒンジ62Aは、一端側をリテーナ61に固定され、他端側をリッド5に固定されている。そして、ガイドプレート63の端部63aの下方に、ヒンジ62Aの一部が位置するようになっている。そのため、エアバッグ64Aが膨張すると、ヒンジ62Aは、ガイドプレート63の先端63aを支点として所定の回転角度だけ回動する。
[変形例4]
図11(a)に示すように、ヒンジ62Bは、ガイドプレート63の先端63aに接触する部分が断面直線状になっている。このヒンジ62bは、一端側をリテーナ61に固定し、他端側をリッド5に固定している。そして、ガイドプレート63の端部63aの下方に、ヒンジ62Bの一部が位置するようになっている。そのため、ヒンジ62Bは、ガイドプレート63の先端63aを支点として所定の回転角度だけ回動する。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の実施形態1の車両上方から見たときのエアバッグ装置の取り付け位置を説明する図である。
【図2】図1に示したエアバッグ装置のX−X線断面を示す図である。
【図3】図1に示したエアバッグ装置のY−Y線断面を示す図である。
【図4】図1に示したエアバッグ装置の要部断面を示す図である。
【図5】図4に示したエアバッグ装置の動作を説明する図である。
【図6】図4に示したエアバッグ装置の動作を説明する図である。
【図7】図4に示したエアバッグ装置の動作を説明する図である。
【図8】本発明の実施形態2の図2に示したエアバッグ装置に相当する図である。
【図9】図8に示したエアバッグ装置の動作を説明する要部を示す図である。
【図10】図8に示したエアバッグ装置の変形例1,2を説明する図である。
【図11】図4に示したエアバッグ装置の変形例を変形例3,4として説明する図である。
【符号の説明】
【0041】
5 リッド
6 エアバッグ装置
52 補強板
61 リテーナ
62 ヒンジ
63 ガイドプレート
64 エアバッグ
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両への衝突物体に作用する衝撃力を緩和するエアバッグ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のエアバッグ装置としては、エアバッグを収容するためのエアバッグモジュールのリッドとリテーナとの間にヒンジ機構を取り入れたリッドヒンジ構造が提案されている(例えば、特許文献1参照)。このリッドヒンジ構造では、U字断面形状のヒンジをリッド開放可動部に備え、リッドとリテーナとの組み付けにはヒンジをリテーナに固定して行われている。
【0003】
そして、エアバッグモジュールが作動すると、インフレータによってエアバッグが膨張し、エアバッグがリッドを押し上げていき、リッド可動部に備えたU字断面形状のヒンジを伸び変形させながらリッド可動部が回動させられるため、リッドが開放する。U字断面形状のヒンジが伸び変形することによって、リッド可動部の回転軌跡が大きくなり、エアバッグモジュールの周辺部品とリッドとの干渉が少なくなるように開放させられるようになっている。
【0004】
【特許文献1】特開2004−58965号公報(段落0013〜00119、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、前記特許文献1に記載の技術では、フロントガラスを覆う横長のエアバッグを収容するリテーナは前後の強度が弱くなりエアバッグの膨張によってリテーナ開口部が押し広げられ変形し、リテーナに固定しているヒンジが一緒にリテーナ外側に倒れ込んでしまいリッド可動の位置が移動してしまう。そのため、U字断面形状のヒンジが伸び変形し、リッド可動部の回転軌跡(円周)を大きくしても、リテーナ開口部の変形によって設定していたリッド可動部の位置が下に移動してしまうと車両部品とリッドとが干渉してしまう。
【0006】
また、U字断面形状のヒンジ等を用いて、リッド可動部軌跡をコントロールするには確実にヒンジを変形させる必要がある。リッド面をエアバッグで押し上げ、リッドを開放すると、ヒンジの強度および形状によってはヒンジが変形せずリッドが開放してしまう。すると、ヒンジによってエアバッグの展開する方向が変わる。そのため、ヒンジの断面形状やヒンジ板厚設定を事前に充分検討する必要がある。
【0007】
また、リッドの材質は一般的に樹脂材が使用される。樹脂材の特性は温度依存性が高く、低温では材料特性の強度が弱くなる。そのため、外気低温時にエアバッグモジュールが作動するとエアバッグの押し上げる荷重によって、リッド面に変形が生じ、リッドが割れ飛散してしまうことがある。
【0008】
そこで、本発明は、膨張するエアバッグによってリッドが押し上げられるときに、リッドが車両部品と干渉することなく開放するようにして、割れ飛散を防止することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、開口端を有するリテーナと、このリテーナの前記開口端を塞ぐリッドと、前記リテーナ内に収容されるエアバッグと、前記リテーナと前記リッドとを繋ぐヒンジとを有するエアバッグ装置であって、前記リッドの裏面にほぼW字形状のヒンジの一端側の一辺を固定し、他端側の一部を、前記リテーナに一端を固定する柄杓状のガイドプレートの凹部内に屈曲させて、当該ガイドプレートに固定することを特徴とする構成とした。
【0010】
なお、前記ガイドプレートを、前記ヒンジに重ね合わせて前記リテーナの下部まで延びるように当該リテーナ前壁に固定する構造とすることが好ましい。また、さらに、補強板を、前記リッド裏面に固定する構造とすることが好ましい。
【発明の効果】
【0011】
したがって、本発明によれば、膨張するエアバッグによってリッドが押し上げられるときに、リッドが車両部品と干渉することなく開放するようにして、割れ飛散を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、エアバッグ装置としては、車両に衝突する歩行者等を保護するエアバッグ装置を例に説明するが、インストルメントパネルに設け、助手席の乗員等を保護するエアバッグ装置に限らず、サイドエアバッグ装置やカーテンエアバッグ装置としても用いることができる。
【0013】
[実施形態1]
図1は、本発明の実施形態1の車両上方から見たときのエアバッグ装置の取り付け位置を説明する図である。ここでは、前カウルトップ1、後カウルトップ2、左カウルトップ3、右カウルトップ4の四方向から囲まれる空間であって、リッド5の下方にエアバッグ装置6が配置されている。なお、前カウルトップ1には、通気口7が形成されている。この通気口7は、車両の前方側から矢印Aのように吸気し、前カウルトップ1から矢印B,Cのように左カウルトップ3と右カウルトップ4とを通気させる。そして、通気口7から吸気した空気は、エアバッグ装置6に利用されるとともに図示しないエアコンに利用される。また、後カウルトップ2には、ワイパー8が取り付けられている。
【0014】
図2は、図1に示したエアバッグ装置のX−X線断面を示す図である。リッド5の下方に取り付けられるエアバッグ装置6は、容器としてのリテーナ61の外面にブラケット9を溶接などによって固定している。このブラケット9は、エアバッグ装置6の下方を這うように配置されたダッシュアッパ10に溶接などによって固定された固定台11に、ボルト12とナット13とによって固定されている。また、ブラケット9と固定台11との間には、連結部材14が挟まれている。この連結部材14は、ダッシュアッパ10に固定された固定具15に、ボルト16とナット17とによって固定されている。これによって、エアバッグ装置6は、ダッシュアッパ1に対して所定位置に位置決めされている。
【0015】
また、ダッシュアッパ10の左端には、ねじ式のクリップ18によって前カウルトップ1が接続されている。また、前カウルトップ1の突出部1aにはクリップ19によって、フード21を支えるフード支え部材20に取り付けられている。なお、フード21の後端部21aは、通気口7の上方に位置している。前カウルトップ1の右端には、リッド5の左端が位置している。ここでは、前カウルトップ1とリッド5とは、重ね合わせるようになっているが、ここの取り付け構造は、エアバッグ装置6によってリッド5が持ち上げられたときに前カウルトップ1から容易に離れる構造であれば構わない。したがって、例えば、接着力の低い接着剤を介して接続しておいてもよい。
【0016】
また、リッド5は、図2において、断面ほぼL字形状をしている。そして、リッド5の一部には、スリット5aが形成されている。このスリット5aは、エアバッグ装置6によってリッド5が持ち上げられたときに、破断して、エアバッグ装置6の上方を開放するためのものである。また、リッド5の右端には、段部2aによって位置決めされた後カウルトップ2が位置している。後カウルトップ2の裏面には、留め部材2bが形成されている。そして、この留め部材2bとウィンドシールドフロア22とが、クリップ23によって接続されている。また、後カウルトップ2の右端には、押え部2cが形成されている。この押え部2cは、後カウルトップ2とウィンドシールドフロア22との間に位置するフロントガラス24の左端側を押えている。
【0017】
ところで、エアバッグ装置6のリテーナ61は、例えば、鉄によって成形されている。また、リッド5は、樹脂によって成形されている。ブラケット9は、鉄によって成形されている。そのため、リッド5には、鉄によって成形される後記ヒンジ62が溶着される。また、リテーナ61には、鉄によって成形される後記ヒンジ62とガイドプレート63がリベット等によって接続されている。リテーナ61とブラケット9とは溶接されている。
【0018】
図3は、図1に示したエアバッグ装置のY−Y線断面を示す図である。エアバッグ装置6の下面は、ダッシュアッパ10に固定された固定台25,26にワッシャ27,28を介してボルト29,30とナット31,32とによって固定されている。また、その下面縁には、連結部材33,34が溶接等によって接続されている。この連結部材33,34は、図示しない車両側部材側にサスダンパー35,36とダンパーハウジング37,38とにねじ39,40によって接続されている。
【0019】
図4は、図1に示したエアバッグ装置の要部断面を示す図である。このエアバッグ装置6は、図中、上側に開口端を有するリテーナ61と、このリテーナ61の開口端を塞ぐリッド5と、リテーナ61とリッド5とを繋ぐヒンジ62と、断面ほぼ柄杓状のガイドプレート63と、リテーナ61内に収容されるエアバッグ64と、このエアバッグ64に空気(ガス)を送り込むインフレータ65とを主に備えている。
【0020】
ヒンジ62は、断面ほぼW字形状とし、リッド5の裏面に、その一端側の一辺を固定し、他端側をリテーナ61の外面に固定している。このヒンジ62は、その中央の屈曲部の凸部側をリテーナ61の内部に向けるとともに、その中央の屈曲部の凹部側を、リテーナ61の外部であって、図中上方に向けて配置している。
【0021】
また、ガイドプレート63は、その杓部分の先端63aを、ヒンジ62の中央の屈曲部の凹部側に位置させ、その柄部分を、リテーナ61に固定したヒンジ62に固定させている。その固定は、溶接などによって行われる。なお、ガイドプレート63は、鉄等の金属板、ヒンジ62も鉄等の金属、リテーナ61も鉄等の金属とする。
【0022】
次に、図4〜図7を参照して、エアバッグ装置6の機能について説明する。図5〜図7は、図4に示したエアバッグ装置の動作を説明する図である。このエアバッグ装置6では、車両が衝突した場合に、インフレータ65が点火して、エアバッグ64に空気(ガス)が送り込まれると、エアバッグ64が上方に向かって膨張していく。そして、図5に示すように、エアバッグ64が、リッド5を押し上げていき、スリット5aでリッド5を破断させ、リッド5をさらに押し上げていく。
【0023】
このとき、ヒンジ62は、上方に向けて延びていき、ガイドプレート63の先端63aに接すると、その先端63aを中心にして回転していく。そのため、ヒンジ62は、図6に示すように、先端63aで折り曲げられるようにして、図中反時計方向に回転し、リテーナ61の上方に開口させていく。そして、図7に示すように、エアバッグ64が、上方に向かって膨張し、フロントガラス24(図1参照)の前面に展開する。なお、図5〜図7に示すように、リテーナ61の開口端側は、エアバッグ64によって、多少押し広げられるように変形する。
【0024】
前記実施形態1のエアバッグ装置6では、まず、エアバッグ64がリッド5を押し上げた後に、ガイドプレート63の先端63aを支点としてヒンジ62を所定の回転角度だけ回動させるため、リッド5がフード21よりも低い位置に配置されていても、リッド5が部品に引っかかることなく開放することができ、リッド5を割れ飛散させることもない。
【0025】
[実施形態2]
本発明の実施形態2の図8に示したエアバッグ装置に相当する図である。リッド45の下方に取り付けられるエアバッグ装置50は、容器としてのリテーナ61の外面を、後カウルトップ41に溶接などによって固定している。この後カウルトップ41は、エアバッグ装置50の下方を這うように配置されたダッシュアッパ42に、ボルト43とナット44とによって固定されている。
【0026】
また、ダッシュアッパ42の左端には、ボルト47とナット48とによって前カウルトップ49が接続されている。なお、フード支え部材20によって支えられたフード21の後端部21aは、前カウルトップ49の通気口49bの上方に位置している。前カウルトップ4の右端の受け段部49aには、リッド45の左端が位置している。ここでは、前カウルトップ49とリッド45とは、重ね合わせるようになっているが、ここの取り付け構造は、エアバッグ装置50によってリッド45が持ち上げられたときに前カウルトップ49から容易に離れる構造であれば構わない。したがって、例えば、接着力の低い接着剤を介して接続しておいてもよい。
【0027】
また、リッド45の右端は、後カウルトップ41と接続部46で接続されている。この接続は、互いが容易に離れる構造であれば構わない。したがって、例えば、接着力の低い接着剤を介して接続しておいてもよい。なお、後カウルトップ46の右端と、ダッシュアッパ42との間にフロントガラス24の左端側を位置させている。
【0028】
ところで、エアバッグ装置50のリテーナ61は、例えば、鉄によって成形されている。また、リッド45は、樹脂によって成形されている。そのため、リッド45には、鉄によって成形されるヒンジ62が溶着される。また、リテーナ61には、鉄によって成形される後カウルトップ41が溶接される。
【0029】
一方、エアバッグ装置50は、図中、上側に開口端を有するリテーナ61と、このリテーナ61の開口端を塞ぐリッド45と、リテーナ61とリッド45とを繋ぐヒンジ62と、断面ほぼ柄杓状のガイドプレート63と、リテーナ61内に収容されるエアバッグ64と、このエアバッグ64に空気を吸入するインフレータ65とを主に備えている。
【0030】
ヒンジ62は、断面ほぼW字形状とし、リッド45の裏面に、その一端側の一辺を固定し、他端側をリテーナ61の外面に固定している。このヒンジ62は、その中央の屈曲部の凸部側をリテーナ61の内部に向けるとともに、その中央の屈曲部の凹部側を、リテーナ61の外部であって、図中上方に向けて配置している。
【0031】
また、ガイドプレート63は、その杓部分の先端63aを、ヒンジ62の中央の屈曲部の凹部側に位置させ、その柄部分を、リテーナ61に固定したヒンジ62に固定させている。その固定は、溶接などによって行われる。
【0032】
次に、図8と図9とを参照して、エアバッグ装置50の機能について説明する。図9は、図8に示したエアバッグ装置の動作を説明する要部を示す図であり、(a)〜(c)に、展開状態を順に示している。このエアバッグ装置50では、車両が衝突した場合に、インフレータ65が点火して、エアバッグ64に空気(ガス)を吸入すると、エアバッグ64が上方に向かって膨張していく。そして、図9(a)に示すように、エアバッグ64が、リッド45を押し上げていき、リッド45が前カウルトップ49と後カウルトップ41とから離れ、さらに、リッド45をさらに押し上げていく。
【0033】
このとき、ヒンジ62は、上方に向けて延びていき、ガイドプレート63の先端63aに接すると、その先端63aを中心にして回転していく。そのため、ヒンジ62は、図9(b)に示すように、先端63aで折り曲げられるようにして、図中反時計方向に回動し、リテーナ61の上方に開口させていく。そして、図9(c)に示すように、エアバッグ64が、上方に向かって膨張し、フロントガラス24(図1参照)の前面に展開する。なお、図8と図9に示すように、リテーナ61の開口端側は、エアバッグ64によって、多少押し広げられるように変形する。
【0034】
前記実施形態2のエアバッグ装置50では、まず、エアバッグ64がリッド45を押し上げた後に、ガイドプレート63の先端63aを支点としてヒンジ62を所定の回転角度だけ回動させるため、リッド45がフード21よりも低い位置に配置されていても、リッド45が部品に引っかかることなく開放することができ、リッド45を割れ飛散させることもない。
【0035】
次に、実施形態2の変形例1,2を説明する。なお、実施形態1に適用した構造としても構わない。図10は、図8に示したエアバッグ装置の変形例1,2を説明する図であり、(a)に変形例1を示し、(b)に変形例2を示している。なお、同一部品には、同一符号を伏し、説明を省略する。
[変形例1]
このエアバッグ装置60は、ガイドプレート51の形状と、補強板52を設けた点に特徴がある。つまり、ガイドプレート51は、リテーナ61の下部側に長い形状になっている。これによって、ガイドプレート51が、リテーナ61の強度を高めるため、エアバッグ64の膨張時のリテーナ61の開口端の変形を防止することができる。
【0036】
一方、補強板52は、リッド45の裏面に溶着させたものであり、この補強板52にヒンジ62が接続されている。補強板52は、鉄などで成形される。そのため、補強板52とヒンジ62とは溶接によって固定される。この補強板52は、前カウルトップ49と後カウルトップ41とに接続した状態で、リッド45がエアバッグ64で押されたときに、その中央部が盛り上がるように変形する力に抗するためのものである。これによって、リッド45の変形による割れを防止することができる。
【0037】
[変形例2]
このエアバッグ装置70は、ガイドプレート51Aと、補強板52を設けた点に特徴がある。補強板52は、変形例1と同様である。ガイドプレート51Aは、変形例1のガイドプレート51に比べて厚みのある形状になっている。そのため、変形例1の場合よりも、リテーナ61の開口端の変形をより防止することができる。
【0038】
最後に、ヒンジの変形例3,4について説明する。図11は、図4に示したエアバッグ装置の変形例を変形例3,4として説明する図である。(a)に変形例3を示し、(b)に変形例4を示す。
【0039】
[変形例3]
図11(a)に示すように、ヒンジ62Aは、断面U字形状をしている。このヒンジ62Aは、一端側をリテーナ61に固定され、他端側をリッド5に固定されている。そして、ガイドプレート63の端部63aの下方に、ヒンジ62Aの一部が位置するようになっている。そのため、エアバッグ64Aが膨張すると、ヒンジ62Aは、ガイドプレート63の先端63aを支点として所定の回転角度だけ回動する。
[変形例4]
図11(a)に示すように、ヒンジ62Bは、ガイドプレート63の先端63aに接触する部分が断面直線状になっている。このヒンジ62bは、一端側をリテーナ61に固定し、他端側をリッド5に固定している。そして、ガイドプレート63の端部63aの下方に、ヒンジ62Bの一部が位置するようになっている。そのため、ヒンジ62Bは、ガイドプレート63の先端63aを支点として所定の回転角度だけ回動する。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の実施形態1の車両上方から見たときのエアバッグ装置の取り付け位置を説明する図である。
【図2】図1に示したエアバッグ装置のX−X線断面を示す図である。
【図3】図1に示したエアバッグ装置のY−Y線断面を示す図である。
【図4】図1に示したエアバッグ装置の要部断面を示す図である。
【図5】図4に示したエアバッグ装置の動作を説明する図である。
【図6】図4に示したエアバッグ装置の動作を説明する図である。
【図7】図4に示したエアバッグ装置の動作を説明する図である。
【図8】本発明の実施形態2の図2に示したエアバッグ装置に相当する図である。
【図9】図8に示したエアバッグ装置の動作を説明する要部を示す図である。
【図10】図8に示したエアバッグ装置の変形例1,2を説明する図である。
【図11】図4に示したエアバッグ装置の変形例を変形例3,4として説明する図である。
【符号の説明】
【0041】
5 リッド
6 エアバッグ装置
52 補強板
61 リテーナ
62 ヒンジ
63 ガイドプレート
64 エアバッグ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口端を有するリテーナと、このリテーナの前記開口端を塞ぐリッドと、前記リテーナ内に収容されるエアバッグと、前記リテーナと前記リッドとを繋ぐヒンジとを有するエアバッグ装置であって、
前記リッドの裏面にヒンジの一端側の一辺を固定し、他端側の一部を、前記リテーナに一端を固定する柄杓状のガイドプレートの凹部内に屈曲させて、当該ガイドプレートに固定することを特徴とするエアバッグ装置。
【請求項2】
前記ガイドプレートを、前記ヒンジに重ね合わせて前記リテーナの下部まで延びるように当該リテーナ前壁に固定したことを特徴とする請求項1に記載のエアバック装置。
【請求項3】
さらに、補強板を、前記リッド裏面に固定したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のエアバック装置。
【請求項1】
開口端を有するリテーナと、このリテーナの前記開口端を塞ぐリッドと、前記リテーナ内に収容されるエアバッグと、前記リテーナと前記リッドとを繋ぐヒンジとを有するエアバッグ装置であって、
前記リッドの裏面にヒンジの一端側の一辺を固定し、他端側の一部を、前記リテーナに一端を固定する柄杓状のガイドプレートの凹部内に屈曲させて、当該ガイドプレートに固定することを特徴とするエアバッグ装置。
【請求項2】
前記ガイドプレートを、前記ヒンジに重ね合わせて前記リテーナの下部まで延びるように当該リテーナ前壁に固定したことを特徴とする請求項1に記載のエアバック装置。
【請求項3】
さらに、補強板を、前記リッド裏面に固定したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のエアバック装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2007−302037(P2007−302037A)
【公開日】平成19年11月22日(2007.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−130061(P2006−130061)
【出願日】平成18年5月9日(2006.5.9)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年11月22日(2007.11.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年5月9日(2006.5.9)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】
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