説明

エクササイズを調整するためのシステムおよびエクササイズネットワーク

エクササイズ中に到達する心拍数に基づいて、個人向けのエクササイズプログラムを設定、指導、記録するための自動システムを提供する。設定データは、ネットワークを通じてアクセス可能なアカウントに格納することができる。設定データは、電子デバイス格納することも可能である。電子デバイスは、トレーニングにおける進歩を示す情報をユーザにフィードバックすることができる。いくつかの実施形態においては、電子デバイスは、心拍数や他のエクササイズパラメータに従って互換エクササイズ機器に設定コマンドを送信することもできる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はエクササイズに関し、より詳しくは、エクササイズをしている人の様々な要素に基づき適切なエクササイズレベルを決定するプロセスを自動化することに関する。
【背景技術】
【0002】
本明細書中、「her」という用語は、説明を目的としてのみ使用され、男性および女性の両方を表すものである。
【0003】
エクササイズは、人間の健康にとって不可欠な要素である。社会は、最適なエクササイズパラメータ、特にエクササイズの継続時間や強度を決定するために多額の資金を費やしてきた。エクササイズプログラムを構成することは難しく、個人のパフォーマンスをマニュアルで追跡することは、多くの場合複雑で、時間がかかる。このような問題によって、大部分の人々が、非効率的で、さらには危険なエクササイズをすることになってしまう。
【0004】
エクササイズの主要な測定基準は心拍数である。各個人は最大推奨心拍数(最大心拍数)を有しており、最大心拍数は、人間の心臓が機能することができるほぼ最大の仕事量を表すものである。この最大心拍数は、身体テストによって計測するか、もしくは健康医学の当業者に公知の方法によって算出することができる。各個人の最大心拍数は、遺伝的特徴、性別、フィットネス(健康)レベル、一般的な健康状態、年齢等のいくつかの要因によって異なっている。最大心拍数は、定期的に再測定、再計算することが有効である。最大心拍数が決定されると、フィットネスの目標が設定され、最大心拍数の何割かの心拍数で行う運動の、目標継続時間が特定される。例えば、一般的なフィットネスプログラムは、40分のエクササイズセッションを週に3回、最大心拍数の70%から75%の運動レベルで行うものや、30分のエクササイズを週に2回、最大心拍数の80%から90%の運動レベルで行うものと定義することができる。身体をエクササイズに備えるため、またエクササイズ後に通常レベルに戻すために、15分間のウォーミングアップと15分間のクールダウンをエクササイズの前後に行うことが推奨される。ウォーミングアップの間には、エクササイザは徐々に運動レベルを増加させ、メインのエクササイズセッションに必要な所望の心拍数レベルまで心拍数を上昇させることが推奨される。クールダウンの間には、エクササイズを停止するために適切な低レベルになるまでゆっくりと運動レベルを低下させる。
【0005】
心拍数をモニタし、BPM(拍/分)として表示する各種装置が現在販売されている。このような製品の一例が、フィンランドのPolar Electro社が販売するS720モデルである。S720は、エクササイザが心拍数式を利用して自身の最大心拍数を決定するのを補助するものである。最も一般的な数式は、最大心拍数=220−年齢、というものである。50歳の人であれば、この値は220−50、すなわち170BPMである。近年では、より正確に最大心拍数を算出するものとして他の数式が明らかになってきた。このような数式のうちの一つが、最大心拍数=205−(年齢/2)である。エクササイザが男性、または比較的健康である場合は、求めた値にそれぞれ5を加算する。
【0006】
S720は、胸ストラップと腕時計型のモニタで構成される。胸ストラップは、各心拍によって生成される電気信号を感知し、一心拍ごとに5kHzのパルスを無線送信する。腕時計型モニタは、誘導結合を通して心拍信号を検知し、各心拍の間隔を測定、平均化し、その結果を腕時計型ディスプレイにBPMで表示する。
【0007】
このようなシステムにおいて、エクササイザは、時折腕時計型ディスプレイを見て現在の心拍数を確認し、運動レベルを目標ゾーン内に維持するように調整する。エクササイズ中に腕時計ディスプレイを見ることは時には不便であるため、S720は、心拍数が所望の目標ゾーンから抜けるたびに電子音を発するように構成することができる。音による信号は便利ではあるが、腕時計サイズの機器において十分な音量を発生させることは困難である。Polar社や他のメーカーは一般的に小型の圧電エミッタを使用し、このエミッタは一般的に2kHzから4kHzの甲高い信号を生成する。このような音、特に腕時計サイズの装置によって容易に生成することができるボリュームの音は、道端でのジョギングや大音量で音楽をかけている部屋でのエクササイズ等の騒音の多い環境において、または聴力の衰えた人にとっては聞き取るのが困難である。また、S720は心拍数が目標ゾーンより高い場合も低い場合も同一の音を発する。したがって、エクササイザは、S720の腕時計型ディスプレイ上の情報を目で見て、自身の運動レベルが高すぎるのか低すぎるのかを確認しなければならない。
【0008】
Polar社のS720は、IBM社の互換パーソナルコンピュータ(PC)に赤外線アップリンクを提供する。エクササイズデータは、永久保存および分析のために腕時計型モニタからPCへと転送することができる。このようなシステムにおいては、赤外線インタフェースおよび特殊アプリケーションソフトとともにPCを使用する必要がある。エクササイザは、腕時計型モニタがデータを送信するように設定し、PCがデータを受信するように設定し、転送するデータを選択することにより、データ転送に作用するようにこのプロセスに介入しなくてはならない。
【0009】
また、S720は、PCからの設定コマンドを音声を通じて転送することができる。さらに、PCと腕時計型モニタは、それぞれデータの転送用に設定しなくてはならず、転送される特定のデータは明確に選択されなくてはならない。多くのエクササイザは、このプロセスは日常的に使用するには複雑すぎると考えている。
【0010】
本発明の実施形態は、先行技術におけるこれらおよび他の制限に対応したものである。
【発明の開示】
【0011】
本発明の実施形態によれば、エクササイザがエクササイズセッションの間に、適切な心拍数目標を計算する必要性や心拍数レベルをモニタする必要性を排除することができる。現時点での運動レベルは前もって計画された運動目標と比較され、エクササイザは運動レベルを増加、減少、または維持するように指示される。また、本発明の実施形態によれば、エクササイズをモニタするプロセスを完全に自動化することによって、記録管理の必要性を排除することができる。さらに、本発明の実施形態によれば、エクササイザの心拍数を前もって計画された運動目標の範囲内にするために、互換エクササイズ機器を自動的に設定し、エクササイズ機器における力の行使レベルの設定を自動的に増加もしくは減少させることができ、その結果エクササイザの負担を取り除くことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明の実施形態は、簡単で、楽しく、効果的で、専門知識および記録管理を必要としないエクササイズガイダンスのシステムを提供する。エクササイズの強度および継続時間は、エクササイザの現在の心拍数、身体的特徴、およびエクササイズの目標に基づく。
【0013】
いくつかの実施例において、エクササイザは、コンピュータ、電話、電子手帳等の互換ネットワークデバイスを通して中央コンピュータサイトにアクセスし、年齢、性別、健康状態、エクササイズの目的に関する詳細なリストを完成させる。中央コンピュータサイトはその後、エクササイザに合わせてカスタマイズしたエクササイズプログラムとともに、エクササイザのプロフィールを作成する。
【0014】
エクササイザは、互換電子ハードウェアコンポーネント、すなわち「バグ(Bug)」を得る。それぞれのバグは固有識別子を含むことができる。エクササイザは、中央コンピュータサイトから与えられる指示に従い、メカニカルスイッチのような、バグ上のユーザ制御入力メカニズムを作動させることによって、バグIDを自身のエクササイズプロフィールに関連付けする。この関連付けが完了すると、バグはユーザのプロフィールおよびプログラムと継続的に関連付けされた状態となる。
【0015】
バグは、有線または無線通信を通してネットワークと通信する。バグが無線アクセスポイントの通信範囲内に入るか、もしくは有線インタフェースに接続したときはいつでも、バグは自動的に中央コンピュータサイトと通信してエクササイザのプロフィールやプログラムにおける変化をダウンロードし、エクササイザの運動に関する情報をアップロードする。
【0016】
バグは、外部の心拍数モニタと無線通信することが可能であるか、もしくはバグ自身と一体化した心拍数モニタを有していてもよい。バグは状況に応じて他のフィジカルモニタリングデバイスとインタフェース接続する。このフィジカルモニタリングデバイスは、体温、呼吸速度、気温、湿度を測定するものであるが、これらに限定されるものではない。バグはまた、運動速度、運動方向、運動距離を測定するための互換歩数計、コンパス、もしくはGPSユニット(全地球測位システムユニット)と通信する。バグは、現在の心拍数を計算する手段を有している。エクササイザがバグを携行し、バグの機能が有効となっている限りは、エクササイザの運動、すなわち各時間の心拍数データや、状況に応じてモニタされる他のパラメータ等がモニタおよび記録される。
【0017】
エクササイザがバグのコーチングモードを作動させると、バグは最新の中央コンピュータサイトからダウンロードされた指示どおりにエクササイズスケジュールを実行することができる。バグは、エクササイザの現在の心拍数を中央コンピュータサイトが作成したエクササイズプログラムによって指定される心拍数と比較し、視覚、聴覚、触覚手段を組み合わせて、さらに力を加えるのか抜くのかの指示をエクササイザに与える。エクササイザはいつでもコーチングモードを停止させることができる。
【0018】
エクササイザはまた、バグをエクササイズセッション以外で装着することによってメリットを得ることができる。例えば、朝目覚めた直後の心拍数である安静時心拍数は、総合的な健康状態の有効な比較指標であるとともに、精神的および肉体的ストレスの有効な比較指標である。長期間にわたり定期的に安静時心拍数を記録することによって、エクササイザの健康状態をよりよく理解することができる。
【0019】
バグは、トレッドミル、エリプティカルトレーナー、ステアマシン、フリーウェイト、ウェイトマシン、エアロバイク、ローイングマシン、および家庭やアスレチック施設にある他のエクササイズ装置等の互換エクササイズ機器によるエクササイズを設定およびモニタすることが可能である。
【0020】
エクササイザがこのような機器の一つを選択して使用する場合、本発明のいくつかの実施形態においては、エクササイザはエクササイズマシンの設定機能を起動させ、それによってエクササイズマシンがバグとの関連付けを構築する。関連付けがなされると、バグはエクササイズプログラムの指示とエクササイザの現在の心拍数に従って、運動量を増加または減少させるための信号をエクササイズマシンに送る。エクササイザはいつでも、バグによるエクササイズマシンの制御に優先して、トレーニングの強度を変更すること、もしくはエクササイズセッションを終了させることができる。バグは、ユーザが決定した初期設定およびユーザが指示した運動強度の変更を含む、各エクササイズ機器におけるエクササイズの活動内容のすべてを記録する。バグは次に中央コンピュータサイトと通信する際に、記録されたデータをアップロードする。
【0021】
バグの他の実施形態においては、バグ自身が入力メカニズムを備えており、ユーザは、中央コンピュータサイトに接続することなく、心拍数を設定すること、また状況に応じてエクササイズの目標を設定することができる。ここでは、バグは有線もしくは無線接続を通して、互換エクササイズ機器のユニットと通信する。通信が開始されると、バグはエクササイズ機器の負荷設定をガイドし、エクササイザの心拍数を所望の範囲に保つ。
【0022】
図1は、本発明の実施形態に係るエクササイズネットワーク100の一例を示す。図1に示すように、エクササイズネットワーク100は、中央サイト110、設定装置120、ブリッジ130、バグ140および設定可能なエクササイズ機器150を有している。通信ネットワーク160は中央サイト110、設定装置120およびブリッジ130を接続しており、一方で、通信ネットワーク160の拡張機能または別の通信ネットワークがブリッジ130をバグ140とエクササイズ機器150とに接続している。エクササイズ/環境センサ170は、エクササイザ、エクササイザの運動レベルおよびエクササイズ環境に関する因子についての入力をバグ140に提供する。もちろん、図1に示すすべての構成要素が、本発明のすべての実施形態に必要なわけではない。
【0023】
中央サイト、ネットワーク、および設定装置
中央サイト110は、ハードディスクドライブ等の不揮発性記憶装置およびネットワークインタフェースを備えるパーソナルコンピュータ(PC)のようなコンピュータシステムを有していてもよい。通信ネットワーク160は、情報をあるデバイスから他のデバイスへと伝達することができる何らかの手段であればよく、当業者であれば、様々な有線技術、無線技術、およびこれらを組み合わせた技術がこのようなデータ交換に適していることを認識するであろう。好適な実施形態において、中央サイト110のネットワークインタフェースは、ファイアウォールを通してインターネットのような通信ネットワーク160に接続するイーサネットインタフェース(Ethernet interface)である。イーサネット機器は幅広く販売されており、有線インプリメンテーション用および無線インプリメンテーション用のどちらの製品も信頼性が高い。また、トークンリングネットワーク、光ファイバ分散データインタフェース(FDDI)、直結型シリアルポート、ダイアルアップモデム、USB、赤外線、ファイヤワイヤ、および他のネットワークタイプの有線、無線、およびこれらを組み合わせた通信のような、他のネットワーク方法がイーサネット同様に使用可能である。
【0024】
インターネットは世界の大部分において容易に利用することができ、距離によって分断されているネットワークを接続するのに便利である。すべての利用可能な有線および無線ネットワーク技術の使用は、将来開発されるであろうものも含め、本発明によって想定されるものである。
【0025】
中央サイト110は、個々のエクササイザのアカウントを保持することが望ましい。アカウントは、年齢、フィットネスレベル、最大心拍数、現在のトレーニング計画、エクササイズマシンの設定、およびエクササイズログなどのエクササイザのプロフィールに関する情報を含む。以下に述べるように、中央サイト110は、設定装置120を通じてユーザから、およびエクササイザのバグ140に集められた情報からこれらの情報を得ることができる。
【0026】
各エクササイザが本発明の実施形態に係るネットワークを使用し始めると、エクササイザは設定装置120を利用して、中央サイト110に自身のアカウントを開設する。このアカウントに情報を格納する目的は、エクササイザの最大心拍数を決定すること、およびフィットネスの目的および他の関連するエクササイズ情報を格納することである。
【0027】
エクササイザがすでに自身の最大心拍数を知っている場合、その値は設定装置120を通して直接入力され得る。エクササイザはまた、性別、年齢、一般的なフィットネスレベル、週のトレーニング回数、もしあればトレーニング時間の制限、およびフィットネス目的等の他のパラメータを任意で特定することができる。エクササイザが最大心拍数を特定していない場合は、最大心拍数=220−年齢の式を使って最大心拍数を計算する。好適な実施形態においては、エクササイザはより精度の高い、最大心拍数=205−(年齢/2)の式を使用することができる。後者の式においては、エクササイザが男性の場合は、求めた値にさらに5を加え、またエクササイザのフィットネスレベルが高いと見なされる場合にもさらに5を加える。また、他の式も利用することができる。エクササイザの最大心拍数を計算、算出する方法は少しずつ改良されてきており、このような技術は当業者にとっては周知である。
【0028】
その後、中央サイト110および/または設定装置120上のソフトウェアはこのデータをトレーニング計画へと変換し、中央サイトのユーザのアカウント内にそれを格納する。好適な実施形態において、中央サイト110はインターネットブラウザに接続されている。中央サイト110はその後、中央サイト110内でトレーニング計画を見積もるか、もしくはジャバまたはジャバスクリプトルーチン等のテンポラリプログラムをダウンロードして、そのような見積もりを完了する。このようにして得られたトレーニングプログラムは、中央サイト110に格納される。
【0029】
小さなシステムにおいては、中央サイト110と設定装置120の両方の機能が一つのコンピュータに実装されていてもよい。
【0030】
設定装置120は、例えば、PCや公共のインターネット端末であってもよい。あるいは、携帯電話、パームパイロットや適切なネットワーク接続を有するその他のデバイス等のパーソナルデータアシスタント(PDA)、およびユーザインタフェースを設定装置120として使用してもよい。
【0031】
図2Aは、本発明の実施形態に係るブリッジ130の一例を示すブロック図である。ブリッジ130は、バグ140によって使用されるプロトコルを、ネットワーク160によって使用されるプロトコルに翻訳する。2つのプロトコルが同一である場合は、ブリッジ130は不要である。しかしながら、バグ140は携帯型(ポータブル)であり、無線、バッテリ駆動であって、可能な限りサイズが小さいことが望ましいため、そのような要因によって、バグ140は現在広く使用されているWi−Fi、すなわち「802.11規格」等の従来の無線プロトコルをサポートするのが不可能となり得る。
【0032】
好適な無線通信プロトコルは最小限の電力のみを使用し、自動的に自らを互換ネットワークへと検知し、接続する。また、好適なプロトコルは干渉を避けるための手段を有しており、メッセージエラーのチェックおよび正しく受信されなかったメッセージの自動再送信をサポートする。IEEE 802.15.4規格に基づいた周知のZIGBEEプロトコルは、本発明を実行するのに適切なプロトコルの条件の多くを満たしている。ZigBee規格は、いくつかの周波数:2.4GHz(10チャネル)、915MHz(6チャネル)、868MHz(1チャネル)におけるスペクトル拡散伝送をサポートする。スペクトル拡散技術は、他のデバイスからの高周波干渉への感受率および他のデバイスへの高周波干渉の発生を最小化するのに有効である。ZigBee規格は、毎秒20,000データビットから最大で毎秒250,000データビットのデータ伝送速度をサポートすると同時に電力消費を最小限にする。
【0033】
あらゆる無線周波数が技術的には使用し得るが、高周波スペクトルの使用を規制する法律およびラジオやテレビ放送等の他のスペクトルを使用するものからの干渉可能性は、法律的、干渉的観点から、大部分の周波数の使用を不可能にする。さらに、スペクトル拡散通信を実行するため必要である、パワーマネージメント、通信プロトコルおよび周波数ホッピング技術は、通信産業において周知の難しい問題である。ZigBeeのような規格によって、半導体メーカーが集積回路の完全なインプリメンテーションを発達させ、低価格で市場に売り出すことが可能になった。好適な通信手段においては高周波無線技術が利用されているが、赤外線、超音波および他の無線手段が実行可能であり、基準を満たした代替手段として利用することができる。
【0034】
また、有線ブリッジを使用してもよい。有線ブリッジ130の一例を図2Bに示す。このエクササイズネットワーク100において、有線ブリッジインタフェース130はパーソナルコンピュータ(PC)により実行されてもよい。図2Bにおいて、標準コンピュータUSB(ユニバーサルシリアルバス)接続等の有線通信インタフェースを通してバグ140がブリッジ130と通信する。バグ140はUSBポートによってPCに接続される。その後、PC上のソフトウェアアプリケーションは、通信ネットワーク160を通して、バグ140へ伝達されるデータおよびバグ140から伝達されるデータを中央サイト110へのデータおよび中央サイト110からのデータに翻訳する。図2Bは、通信ネットワーク160とPC130との間を接続するものとしてイーサネット210を示し、PC130とバグ140との間を接続するものとしてUSB220を示しているが、他のプロトコルも考えられる。例えば、PC130と通信ネットワーク160との間の接続はダイヤルアップ電話回線によるものでもよく、PC130とバグ140間の接続は、RS−232ポート、ファイヤワイヤまたは他のインタフェースによるものでもよい。さらに、エクササイズネットワーク100は、例えば、通信ネットワーク160とブリッジ130との間に有線プロトコルを有し、ブリッジ130とバグ140との間に無線プロトコルを有することにより、有線および無線技術を組み合わせたものを使用することができる。
【0035】
バグ140の通信方法は、本発明とは無関係である。
【0036】
バグ
バグ140は、携帯可能な電子回路である。一般的には、バグ140はエクササイザの服の上に装着するか、ポケットの中に入れて使用する。バグ140は、エクササイザやエクササイズ時の環境に関する一つ以上のパラメータをモニタするように設計されている。これらのパラメータは記録されてもよい。
【0037】
図3は、バグ400の一例を示すブロック図である。バグ400は、固有識別子410、プロセッサ420、データメモリ430、プログラムメモリ440、設定メモリ450、プログラムメモリ440に格納されたソフトウェアインストラクション445、ブリッジ通信回路460、電源470、心拍数センサインタフェース480、ユーザ入力機能490、および、情報をユーザに通信するメカニズム495を有している。通信される情報は、これらに限定されるものではないが、「エクササイズ開始」、「エクササイズ強度増加」、「エクササイズ強度減少」、「エクササイズ強度維持」および「エクササイズ終了」等のコーチングコマンドに加えて、バグ400の設定および動作に関するコマンドを含む。
【0038】
好適な実施形態において、固有識別子410は製造時に設定メモリ450内に固有コードパターンを格納させることによって達成される。代わりに、内蔵された64ビットの固有シリアルナンバーを含む、Maxim Integrated Products社のDS2411シリコンシリアルナンバーのような個々のシリコンIDデバイスをインストールしてもよい。当業者であれば、識別子が固有であり、破損や誤操作による消去から保護される限りは、このような代替方法が多数存在することを認識するであろう。
【0039】
好適な実施形態において、プロセッサ420はRenesas社のH8/3664Nを使用することができる。H8/3664Nは、不揮発性の4KビットのEEPROMを搭載し、32Kのプログラムメモリおよび6Kのデータメモリを備える16ビットプロセッサである。H8/3664Nはプログラムスペース用のフラッシュメモリを備え、それによってバグ400が製造された後にプログラムコードをアップデートさせることができる。このインプリメンテーションにおいて、フラッシュメモリの1ブロックは、製造後ほとんど変化しないキャリブレーションおよびオプション設定パラメータを格納するための設定メモリとして指定される。同じ部分が固有識別子410も格納することができる。H8/3664Nは、小さなサイズで適切な処理能力を有している。当業者であれば、最終的なプロセッサの選択が選択された的確な周辺機器および設定に依存していることを認識するであろう。マスクROMを利用してプログラムコードや固有識別子を保持するユニットを含む適切なプロセッサの代替品は多数存在する。プロセッサの設計技術は、メモリスペースと処理能力が増加し、物理的サイズと消費電力が減少するにつれて急速に変化してきている。このような傾向は今後も続くと予想され、それによって現在利用可能なものよりもさらにプロセッサの選択の幅が広がることになる。
【0040】
無線もしくは有線通信回路460は、ブリッジ130で使用されているものと互換性を有する形態で実装されている。
【0041】
電源470は、数時間もしくは数日間のオペレーションのために必要な電力を供給するのに十分なサイズを有するバッテリであってもよい。選択されるバッテリサイズは、バグ400が実装されている場所およびサポートされる回路の所要電力に影響される。さらに改良された電力回路は、NECのSuperCapのような、二次バッテリもしくは低漏電コンデンサを有し、バッテリが消耗した時または交換のために外された際に、データメモリの内容を維持し続ける。
【0042】
図4は、バグ401のブロック図であり、バグ401は、マイクロフォン入力491および音声処理/スピーカユニット496を有している。バグ401の他の構成要素は図3に示すものと同様である。音声処理ユニット496は、コーチングインストラクションをユーザに伝達するための手段として、音声、好ましくは合成された人間の声を生成することができる。音声信号は、イヤホン、音声スピーカ、または他の音声トランスデューサによって生成される。好適な実施形態においては、人間の声による5つのコマンドがデジタル化され、プログラムメモリ440もしくはデータメモリ430内に格納される。好ましくは、デジタル化される語は、「エクササイズ開始」、「エクササイズ終了」、「増加」、「減少」および「維持」である。また、マイクロフォン入力491は音声や他の音声コマンドを受信するように設定される。このような音声入力は本実施形態に限られず、他の形式のユーザ通信とともに使用されてもよい。同様に、いかなるタイプのユーザ入力も、ここに示されている音声出力通信とともに使用することができる。
【0043】
図5は、バグ402のブロック図であり、ユーザ通信の手段としてのLED(発光ダイオード)ドライバおよびLED497を示す。バグ402の他の構成要素は図3に示すものと同様である。LED497はコーチングインストラクションの伝達を視覚によって行う。好適な実施形態において、LED497は2色(例えば、赤と緑)を含むが、2色以外の色数、赤と緑以外の組み合わせ、他のフラッシュ間隔および継続期間も同様に可能である。「エクササイズ開始」コマンドは、緑LED497を一定速度で定期的に点滅させることにより伝達される。本実施形態においては、毎秒20msフラッシュである。本実施形態においては、エクササイズの開始を示す緑の光のフラッシュは、エクササイズ強度の増加指示も示す。「エクササイズ強度維持」の指示は、20msパルスの赤および緑LED497を1秒間隔で交互に点滅させることによって示すことができる。「エクササイズ強度の減少」の指示は、20msパルスの赤LED497を0.5秒毎に点滅させることによって示される。「エクササイズ終了」の指示は、50msフラッシュの赤LED497を0.25秒間隔で点滅させることによって示される。
【0044】
図6は、バグ403のブロック図であり、バグ403は、液晶ディスプレイ(LCD)ドライバおよびLCDスクリーン498をユーザ通信の手段として有している。バグ403の他の構成要素は図3に示すものと同様である。LCDスクリーン498は、コーチングインストラクションを伝達する。好適な実施形態においては、「開始」、「終了」、「減少」、「維持」の語がディスプレイ画面498に表示され、特定のコマンドを伝達する。これらのコマンドは、他言語から選択される語等の他の単語に簡単に置き換えることができる。また、視覚シンボルやナンバーコードを使用してコーチングインストラクションを表すことも可能である。
【0045】
図7は、バグ404のブロック図であり、バグ404は、メカニカルバイブレータ499等の触知型ユーザ通信を有している。バグ404の他の構成要素は図3に示すものと同様である。振動メカニズム499は、携帯電話の無音の着信振動を生成するのに使用されるものと類似しており、エクササイザの体の近くに置かれる。メカニカルバイブレータに特定回数電圧を加えることで、メッセージをエクササイザに伝達することができる。例えば、エクササイズを開始させる際は、2パルスの振動を振動メカニズム499から発する。各振動は0.5秒間継続し、0.5秒間隔で発せられる。エクササイズ強度を増加させる際は、一組の振動を10秒毎に発することができる。エクササイズ強度が所望の範囲内であれば、振動を発しなくてもよい。エクササイズ強度を減少させる場合は、一連の3つの0.5秒振動を0.5秒間隔で発することができる。このパターンは、エクササイザの心拍数が閾値以下になるまで、5秒毎に繰り返される。ここに示される振動時間およびタイミングパターンは現時点の好適な実施形態であり、他のタイミング、振幅および継続時間の振動パターンを利用することも可能である。
【0046】
図4から7は、エクササイザにコーチングインストラクションを伝達できる好適な実施形態を示すものである。他の、音声、視覚、触覚型インタフェースを利用することも可能であり、本発明によって想定されているものである。
【0047】
バグ140は、内蔵型もしくは外付けの心拍数センサを有するように構成することができる。好適な実施形態を示す図8は、バグ500の実施形態を示すブロック図であり、バグ500は、図3の心拍数センサインタフェース480に対応する、5kHzのレシーバ510を有している。レシーバ510は、Polar Electro社のT31モデルのような、簡単に入手可能な心拍数センサ胸ストラップ520により生成される振動を受信するよう誘導的に結合される。
【0048】
図9に示す実施形態において、バグ501はZigBeeインタフェース530を有し、ZigBeeインタフェース530は、心拍数センサ胸ストラップ520からの信号を受信するレシーバとブリッジ130への通信リンクの両方として機能する。ZigBeeインタフェース530は、心拍数センサが発する信号を受信し、この信号は、バグ501がネットワーク通信に使用するものと同じ無線通信回路(ここではZigBee高周波無線プロトコル)によって検出可能である。このような心拍数センサ530は、胸ストラップ520上に取り付けられていても、エクササイズネットワーク100上の他の場所に位置していても、心臓からの電気信号をモニタすることができる。他の技術としては、体内の毛細血管または動脈内の血液の流れを感知することにより心拍数を検知するものがある。このような検知手段は、一般的に光技術によって実行され、赤外線、可視光線、または他の放射線が体に照射され、血管を通る血液の拍動によって反射もしくはブロックされる。センサの構成にもよるが、血管中の血液の流れに対応して光信号をオン/オフ振動させるような方法で、フォトセンサが反射されたもしくは皮膚を透過した光を検知する。血液の流れによって反射もしくはブロックされた光に基づいて心拍数を検出する技術は、当業者にとっては周知の技術である。
【0049】
他の心拍数センサとしては、体内を流れる血液の血圧を検知する圧力センサが挙げられる。このような技術もまた、当業者にとっては周知である。本発明の実施形態は、電気的、光学的、機械的圧力もしくは他の手段による心拍数検出のいかなる方法も利用することができる。
【0050】
図10は、バグ503を示し、バグ503は、エクササイザのデータを検知するための追加的なサブシステム540を有している。図10に示す実施形態において、サブシステム540は、体温センサ542および呼吸速度センサ544を有している。さらに、バグ503は、周辺温度センサ552、湿度センサ554、運動方向センサ556および運動速度センサ558等を含む環境因子を検出する一連のセンサ550を有している。本実施形態においては、バグ503のサイズを最小化するために、バグ503がブリッジ130と通信するための前述したような無線プロトコルを利用して、サブシステム540およびセンサ550と無線通信することが好ましい。さらに強力で小型化した電子回路が開発されるにつれ、最終的には、エクササイザが快適と感じる範囲のサイズを超えることなくサブシステム540および550をバグ130と一体化させることができる。このような一体化は本発明において想定されているものである。
【0051】
他の実施形態においては、バグ504は図11に示すように、一つ以上のユーザ作動型入力560を有している。ユーザ作動型入力560は、メカニカルスイッチまたは他のスイッチであり、バグ504によって使用されるスイッチの入力は、有効/無効、音量、プロセッサのリセット等の機能に関するユーザの指示に作用するか、バグの固有識別子410との関連付けをもたらす。図11は、上述したような、図5に示すLEDドライバおよびLED487と類似のLEDドライバおよびLED498が実装され、一つのメカニカルスイッチ560および一つの視覚表示器を有するバグ504を示す。LED498はデバイスの状態を示すために使用される。
【0052】
バグ504は、一つの入力560からの多面的機能を可能にするようにプログラムすることができる。本実施形態においては、入力560を連続的に3秒間起動させることにより、バグ504の有効/無効の状態が切り替わる。無効状態では、バグを長時間使用しない場合に、バッテリの寿命を保つことができる。他の機能では、入力560を0.5秒以内の間隔で、継続時間0.5秒未満で5回起動させることにより「関連付けモード」が開始される。これにより、中央サイト110(図1)が、バグ504の固有ID410にエクササイザの記録を関連付けることができる。さらに他の機能においては、入力560を0.5秒毎に起動する場合、コーチングモードがオン/オフに切り替わる。他の入力の組み合わせも可能であり、本発明によって想定されるものである。このような入力デバイス560の多機能的使用は、電子もしくは内蔵ソフトウェア設計の分野において周知である。
【0053】
デバイス状態を示すLED498は、青と黄の2色のインディケータを含む一つの物理的デバイスとすることができるが、青と黄以外の色も同様に有効である。バグ504が使用可能になると、青色の光が3秒間隔で20m秒間点滅する。このような低デューティサイクルフラッシュスキームは、消費電力を最小限にするために利用される。バグ504がブリッジ130の範囲に入ると、青色の光と黄色の光が3秒間隔で交互に20m秒間発光し、全体的な消費電力を増加させることなくネットワーク接続が構築されたことをユーザに知らせる。
【0054】
バグのインプリメンテーションにおいて、デバイス状態を表示するためにコーチングインストラクション伝達機能を利用することが望ましく、それらの実施形態のいくつかは上記したとおりである。当業者であれば、表示された各メッセージは、どのように伝達されるかに関わらず、他のメッセージから容易に区別できなくてはならないことを理解できるであろう。
【0055】
第1のシステムオペレーション
第1のシステムは、本発明のエクササイズネットワーク100がその機能を達成可能な上記構成要素の最小限のグループである。このような構成要素は図1に示すように、中央サイト110、ブリッジ130、通信ネットワーク160、設定装置120、バグ140およびセンサ170を有しており、心拍数モニタ610を有していてもよい。それぞれの機能は上述したとおりである。
【0056】
バグ140は、センサ170からの入力を利用して、エクササイザの体温および呼吸速度、気温および湿度、運動速度、運動距離および運動方向等のパラメータをモニタするように構成することができる。明確にするために、心拍数モニタ610を参照し、センサ170の心拍数モニタ機能についてのみここで述べる。当業者であれば、ここで述べるものと類似の心拍数処理方法が、心拍数に加え、もしくは心拍数の代わりに、上記パラメータのうちの一つ以上に容易に適用することができることを理解するであろう。
【0057】
図12は、第1のシステムにおいて使用されるバグ601の一例を示している。バグ601は、デバイス状態およびコーチングインストラクションの両方を示すための、一つの3色LED620を有している。LED素子620は、赤、緑、青の3色の発光素子を有している。色を配合するために、複数の色素を活性化させてもよい。例えば、赤と緑の色素に同時に電圧を加えることにより、黄色が生成される。このような多色LEDは様々なところで入手でき、一例としては、日亜化学工業株式会社のNECM325Cが挙げられる。バグ601は、シングルユーザ入力(ここではメカニカルスイッチ630)も有している。心拍数センサ610は標準の胸ストラップであり、一心拍ごとに5kHzの信号パルスを発する。バグ601は、各パルスを一心拍としてカウントする誘導結合を通してこれらの信号を受信する。図12に示され、ここで挙げられているインプリメンテーションは、バグインプリメンテーションの一例である。上で述べたものを含む他の構造も、本発明の精神を逸脱することなく使用することができる。
【0058】
図12の実施形態を一例として、本発明の様々な構成要素の相互運用性を示すことができる。上述したように、エクササイザは設定装置120を通して中央サイト110にアクセスし、アカウントを生成するものと仮定する。
【0059】
自身のアカウントを生成もしくは変更するプロセスにおいて、エクササイズはバグ601を自身のアカウント識別子と関連付け、情報が自動的にその間を移動できるようにしなくてはならない。
【0060】
バグ601は、上述したように、固有ID410を有している。IDの長さと構成は、IDがすべてのバグ601において固有である限り、本発明において重要ではない。それぞれのアカウントは識別子を割り当てられており、その識別子は、いかなる長さや構成のものでもよい。
【0061】
バグの固有ID410は中央サイト110のアカウントIDに関連付けられる。好適な実施形態においては、この関連付けは、バグの固有IDを中央サイト110上のエクササイザの記録内に格納し、エクササイザの中央サイト110のアカウント識別子のコピーをバグの設定メモリ450に格納することによって行われる。この二つの関連付けのうち一つだけが固有関係を構築するのに必要であるが、両方を行うことによって、冗長量の基準を提供する。他の関連付け技術を利用してもよいが、その詳細な方法は重要ではない。
【0062】
関連付けメカニズムは、エクササイザがまず自身のアカウントを生成したときに開始される。中央サイト110は、最初はエクササイザのアカウントを「未関連」として記録する。中央サイト110はその後、接続されているが関連付けされていないバグのためにネットワークをスキャンする。何も発見されない場合、エクササイザに自身のバグ601をネットワークに接続するように指示するメッセージが、設定装置120に送られる。無線ネットワークを使用する場合、例えば、上述したようなZigBeeプロトコルを利用して、単にバグ601をブリッジ130の範囲内に設置するだけで接続が完了する。ZigBeeプロトコルでは、この範囲は通常、ブリッジ130から20〜30フィートの範囲内である。USBのような有線ネットワークを使用する場合、ブリッジ130またはブリッジ機能に作用するように使用されるPC上のUSB端子にバグ601を差し込むことにより接続が完了する。
【0063】
バグ601が通信ネットワーク160に接続されると、バグ601に予めプログラムされている中央サイト110のIP(インターネットプロトコル)アドレスを探すことによって、より好ましくは、バグのメモリに予めプログラムすることができる中央サイトのドメインネームを探すことによって、バグが中央サイト110を探し当てる。ドメインネームを探すことによって、一つ以上のドメインネームサーバを通じて中央サイト110の特定のIPアドレスが提供される。どちらのプロセスも当業者にとっては周知である。
【0064】
バグ601が中央サイト110へ接続する際、LED620は2秒間隔で赤と緑の光を交互に点滅させ始め、接続が完了したことを示す。その後、バグ601と中央サイト110とが通信し、バグ601はその固有ID410によって自身を識別する。中央サイト110は、様々なアカウントと関連付けられているIDのリストとバグのID410とを比較する。関連するアカウントが見付からない場合、バグのID410を未関連バグのリストに追加する。
【0065】
一つ以上の未関連バグがネットワーク上に存在する場合、中央サイトは、今度は各バグ601をアカウントに関連付けしようと試みる。未関連バグがネットワーク上に存在しているが、バグを所有するエクササイザがその時点で自身のアカウントを生成もしくは変更しようとはしていない、ということもあり得る。さらに、複数の未関連バグ601およびアカウントを生成もしくは変更しようとしている複数のエクササイザが共にネットワーク上に存在することもあり得る。
【0066】
不適切な関連付けを回避するために、中央サイト110が、バグ601を関連付けモードに切り替えるように一人のエクササイザにメッセージを送る。本実施形態においては、例えば0.5秒以上間隔を空けずに、0.5秒間未満で5回入力スイッチ630を押すことによって、バグ601が関連付けモードに切り替わる。関連付けの具体的な方法については、基準を満たしたものであればいかなる方法でもよく、複数の方法が利用可能である。
【0067】
バグ601が関連付けモードに切り替わると、バグ601は、関連付けの準備ができたというメッセージを中央サイト110に送る。バグ601は、LED620から1秒間隔で赤、緑、青の光を発光させ、エクササイザに関連付けが進行中であることを確認する。
【0068】
バグとアカウントレコードの関連付けを完了しようと試みている複数のエクササイザが存在するために、二つ以上のバグ601が同時に関連付けモードに入ることができる。適切な関連付けをするために、中央サイト110は、例えば設定装置120を通してエクササイザにメッセージを送り、10秒以内に入力スイッチ630を一度押すように指示する。エクササイザがスイッチ630を押すと、バグ601から中央サイト110にボタンが押されたことを確認するメッセージが送られる。中央サイト110はその後、入力スイッチを押すように指示されたエクササイザのアカウントとレポーティングバグ601の固有ID410とを予備的に関連付けする。さらに、中央サイト110は、予備的な確認メッセージをバグ601に送り、青LED620を0.25秒間隔で点滅させる。
【0069】
中央サイト110は、設定装置120を通してクエリーメッセージをエクササイザに送り、バグ601が高速で青色に点滅しているかを確認するよう要求する。エクササイザが肯定的な返事をした場合、関連付けは完了する。決められた時間内、例えば10秒以内に確認ができなかった場合は、このプロセスが繰り返される。
【0070】
しかしながら、上記の関連付け方法は多くの利用可能な技術のうちの一つである。本発明では、関連付けプロセスにおけるすべてのあいまいな点を排除できる限りは、いかなる関連付け技術も利用することができる。
【0071】
一旦関連付けがなされると、バグ601は、通信ネットワーク160に接続するたびに中央サイト110との通信を開始する。新たなエクササイズの計画および互換エクササイズ機器の構成をバグ601にコピーし、メモリ430、440、445および450のうちのいずかれに格納することができる。また、新たなエクササイズログや互換エクササイズ機器ログは中央サイト110に戻されてもよい。バグ601がログおよび設定データの中央サイト110への転送を完了し、確認すると、それらが格納されていたデータメモリが新たなログと設定データのために使用可能になる。
【0072】
バグ601がコーチングモードになっている時、バグ601は心拍数センサ610から受信したパルスをカウントすることによりエクササイザの現在の心拍数を決定する。これらのパルスはノイズが取り除かれ、平均化され、1分間の心拍を表す数(BPM)へと変換される。
【0073】
測定された現在のBPMは、中央システム110からコピーされたエクササイズプロフィールの目標数値と比較される。現在の心拍数と目標数値の比較結果に基づき、エクササイザは、現在の心拍数を目標数値と等しい値に維持するために、上述のように、エクササイズ強度を増加、維持、もしくは減少させるように指示される。実際は、コーチングインストラクションがさらに一貫したものとなるように、心拍の範囲を目標数値付近に設定する。例えば、目標の心拍数値が1分間に140の場合、現在の心拍数が約135〜145拍/分の範囲内であれば、エクササイザは現在のエクササイズ強度を維持するように指示されることになる。エクササイズの時間が終了すると、エクササイザはエクササイズを終了するよう指示される。
【0074】
エクササイズ中の心拍活動は、データメモリ430等のバグ601のメモリのうちのいずれかに定期的に記録され、その後中央サイト110に報告される。
【0075】
設定可能なエクササイズ機器
本発明の実施形態はまた、バグのプロトコルと互換性のあるエクササイズ機器を設定および制御するのに有効である。このようなエクササイズ機器としては、トレッドミル、ステアマシン、エリプティカルトレーナー、エアロバイク、クライミングマシン、ウェイトマシン、ローイングマシン、フリーウェイト機器が挙げられるが、これらに限定されるものではない。以下では、互換エクササイズ機器としてトレッドミルについて説明するが、本発明は前述したとおり、全タイプのエクササイズ機器の使用を意図したものである。当業者であれば、トレッドミル以外のエクササイズマシンにどのように本発明を適用するかを容易に理解できるであろう。
【0076】
最も基本的なレベルにおいて、バグ601は、運動レベルを決定する互換エクササイズマシンのパラメータを制御する。バグ601が互換トレッドミル150とともに使用される場合、トレッドミルのスピードはバグのプロセッサ420によって制御される。エクササイザの心拍数に基づき、エクササイザの心拍数が目標数値よりも低いために運動レベルを増加させるべきであるとバグ601が検知した場合、バグ601はスピードを一定量上げるようにトレッドミル150に指示を送る。その後、例えば30秒後、バグ601は再度目標数値に対するエクササイザの現在の心拍数をテストする。心拍数が目標数値よりもまだ低い場合、さらにスピードを上げるようにトレッドミル150に再度指示する。
【0077】
心拍数が目標ゾーン内にある場合、トレッドミル150はスピードを維持するように指示される。心拍数が目標数値よりも高い場合は、トレッドミル150は一定量だけスピードを落とすように指示される。エクササイズの時間が終了すると、トレッドミル150はスピードを落として止まるように指示される。
【0078】
このような制御によって、エクササイザはトレッドミル150を調整し制御することを気にかける必要がなくなり、自身の心拍数をモニタする必要がなくなる。しかしながら、エクササイザが心拍数をモニタすることを希望する場合は、トレッドミル150か、バグのユーザ通信495の方法のうちの一つのいずれかを介して任意で情報を表示することができる。
【0079】
このシステムは、時間をかけて心拍数を目標数値まで上昇させていくウォーミングアップ時に特に有効である。一般的なウォーミングアップの時間は15分間であり、その間にエクササイザの心拍数は通常数値から目標数値まで次第に上昇しなくてはならない。一例として、エクササイザの心拍数がトレーニングセッションの開始時に75拍/分であり、実質的なエクササイズ中における目標数値が150拍/分である場合を挙げる。ウォーミングアップセッションでは、約15分をかけて、心拍数を75拍/分から150拍/分までおよそ直線的に上昇させなくてはならず、そのためには、約5BPM/分で上昇させることになる。心拍数は、1分後には80拍/分、3分後には90拍/分に到達していなくてはならない。このような上昇を維持することによって、15分間のウォーミングアップ時間の終わりには、エクササイザの心拍数は、目標数値である150拍/分に到達することになる。もちろん、ウォーミングアップをこれ以外の継続時間で行うことが望ましい場合は、バグ601および/または中央サイト110内のパラメータを修正して適応させることができる。
【0080】
心拍数の上昇はバグ601およびトレッドミル150によって自動的に処理されるため、エクササイザは自由に注意を他に向けることができる。同様に、バグ601とトレッドミル150はクールダウンを連携して実行するように機能する。クールダウンにおいては、指定されたクールダウン時間の終わりにエクササイザの心拍数が所望の最小値に到達するまで運動レベルがゆっくりと減少する。
【0081】
バグ601はエクササイザの心拍数がどのようにエクササイズマシン150の作業負荷における変化に対応しているかを状況に応じてモニタし、その反応率を利用して、エクササイズマシン150の作業負荷における増加および減少を、目標範囲に到達するために必要な心拍数の変化により良く適合させることができる。例えば、メアリーは、時速4.7マイルのトレッドミル150で60秒間運動した後の心拍数が105であると仮定する。トレッドミル150の速さが時速5.0マイルに増加すると、60秒間順応した後の彼女の心拍数は120に上昇する。ダグは、時速4.7マイルのトレッドミル150で60秒間運動した後の心拍数が100であり、トレッドミル150の速さが時速5.0マイルに増加すると、60秒間順応した後の心拍数は105に上昇する。
【0082】
コーチングセッションの間、メアリーの心拍数が5拍/分だけ目標数値より低い場合、バグ601がトレッドミル150にスピードを時速0.1マイル増加させるよう指示し、メアリーの心拍数が安定するのを待つ。ダグの心拍数が5拍/分だけ目標数値より低い場合、バグ601がトレッドミル150にスピードを時速0.3マイル増加させるよう指示し、ダグの心拍数が安定するのを待つ。バグ601は、あらゆるスピードおよび状態に変化するエクササイザの心拍数をプロファイルすることができる。このような情報はその後、エクササイズ機器の作業負荷を効果的に制御し、過不足を最小限に抑えながら心拍数を所望の目標数値に到達させるために使用される。エクササイズ機器の作業負荷の変化への各エクササイザの反応は、エクササイザのフィットネスレベル、疲労レベル、全般的な健康状態に応じて変化するため、バグ601は、ユーザのプロフィールを動的にアップデートすることができる。
【0083】
多くのトレッドミル150は、スピードだけでなく傾斜も調整することができる。急な傾斜の場合はより大きな運動強度が必要となる。エクササイザはトレッドミル150の傾斜ボタンを押すだけで、傾斜調整を利用することができる。エクササイザの心拍数が目標ゾーンを超えて上昇した場合は、バグ601は調整のためにトレッドミルのスピードを減少させることができる。その代わりに、バグ601はエクササイザのフィットネス目標に適合するようにスピードと傾斜の両方を制御することができる。バグはいくつのマシーンパラメータも制御できるように構成することができる。
【0084】
エクササイザは、トレッドミル150に送信されるバグ601のコマンドを手動で制御することができる。エクササイザが疲労を感じた時、もしくは筋肉痛を患った時は、トレッドミル150の制御を利用して、所望のレベルにスピードを落とすことができる。また、エクササイザはトレッドミルのスピードを目標数値よりも高く増加させることもできる。
【0085】
好適な実施形態において、トレッドミル150は、バグ602がブリッジ130と通信するのに使用するインタフェースと同じものを利用してバグ602と通信するが、他のインタフェース技術も利用可能である。それを図13に示す。
【0086】
混雑しているヘルスクラブでは、大勢のエクササイザ、多くのバグ602、多くの制御可能なマシン150が存在する可能性がある。従って、適切なバグ602が正しいエクササイズマシン150を制御することが重要である。ZigBeeプロトコルは自動的に多数のデバイスと同時に通信し、インタフェースへの関心を同時に通信している複数のデバイスから排除する技術を有している。
【0087】
好適な実施形態において、バグ602は自動的に自身の範囲内で互換エクササイズマシン150との間に通信セッションを構築する。エクササイザのバグ602は、エクササイザが立っているトレッドミル150だけではなく、エクササイザの左右のトレッドミルとも容易に関連付けすることができる。
【0088】
エクササイザが自身のトレッドミル150のスタートボタンを押すと、バグ602にそのトレッドミル150が選択されたマシンであることを伝えるメッセージが送信される。関連付けを確認するために、エクササイザはバグの入力スイッチ630を押す。これらの操作が指定の時間内、例えば3秒以内に行われると、関連付けは完了し、バグ602からの制御指示を受けながらトレッドミル150が運転を開始する。
【0089】
何らかの理由で関連付けが失敗した場合、エクササイザはバグ602、トレッドミル150もしくはその両方からその情報を得る。エクササイザはその後、関連付けプロセスを繰り返すか、もしくはエクササイズマシン150に手動で運転するよう指示する。
【0090】
トレッドミル150のスタートボタンが、その範囲内に未関連バグ602がない状態で押された場合、トレッドミルは通常の手動制御モードで運転する。
【0091】
バグ602がトレッドミル150と関連付けされると、他のすべてのトレッドミルとの関連付けを自動的に中止し、他のトレッドミルが他のエクササイザによって利用可能にする。複数のエクササイザが同時に彼らのバグとエクササイズ機器150とを関連付けしようとすると、一度に一人のエクササイザのみが関連付けを完了するように指示される。そのエクササイザが関連付けを終了すると、次のエクササイザが関連付けを完了し、このプロセスはすべてのエクササイザの関連付けが完了するまで繰り返される。
【0092】
図14に示すように、バグ603と制御可能なエクササイズ機器150間のインタフェースは有線インプリメンテーションである。図14のバグ603は、USBポートと、バグ603とエクササイズ機器150の間を連結しているUSBケーブル650とを有している。いくつかの実施形態においては、USBポート640はバグ603のオンボード電源470を補うか、オンボード電源470に取って代わることができる。バグ603とエクササイズ機器150の間に、USBインタフェースのような物理的接続が利用されている場合、関連付けタスクを大いに簡略化することができる。有線インタフェースでは、どのバグがどのマシンに属しているのかが明確であるため、マシン150とバグ603は直ちに通信を開始する。
【0093】
本発明においては、トレッドミルとバグを関連付けし、通信させることができるものであればいかなる通信方法を利用してもよい。
【0094】
本発明の他の実施形態では、図15に示すような簡易化したバグ604を使用しており、バグ604には心拍数センサインタフェースは使用されていない。エクササイザの情報はPCや上述したような他の方法によってバグ604にプログラミングすることができる。本実施形態において、心拍数センサ155は制御可能なエクササイズ機器150に内蔵されており、エクササイズマシン150がバグ604と順次接続される。バグ604がトレッドミル150に接続されると、心拍数情報がトレッドミル150からバグ604へと送信され、そこで作業負荷を変化させるコマンドが算出され、エクササイズ機器150へと返信される。この時点でも、すべてのエクササイズアクティビティがバグのプロセッサ420によって制御および記録されてもよい。
【0095】
上述したすべての実施形態において、様々な構成要素からの機能と他の構成要素とを適切な方法によって通信してもよい。当業者であれば、個々のエクササイザの目標についての情報を格納し、エクササイザと共に器具から器具へ、アクティビティーからアクティビティーへと移動する携帯型エクササイズバグの利点を維持しながら、制御可能なエクササイズ機器や他の互換エクササイズ機器に情報を伝達する方法が多数存在することを理解できるであろう。ある特定の構成要素に示した機能は、システム中の他の構成要素によって実行されてもよい。構成要素の境界は例示目的および説明を容易にする目的のみで示されるものであり、特定の機能がそれらの境界内で実行されなくてはならないという意味ではない。
【0096】
好適実施形態を参照して上述した本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、添付の特許請求の範囲およびそれらの均等物によって規定(画定)される。
【図面の簡単な説明】
【0097】
【図1】本発明の実施形態に係るエクササイズネットワークを示すブロック図である。
【図2】図2Aは、図1に示すブリッジの一実施形態を示すブロック図であり、図2Bは、図1に示すブリッジの他の実施形態を示すブロック図である。
【図3】図1に示す電子デバイスの一実施形態を示すブロック図である。
【図4】図1に示す電子デバイスの一実施形態を示すブロック図である。
【図5】図1に示す電子デバイスの一実施形態を示すブロック図である。
【図6】図1に示す電子デバイスの一実施形態を示すブロック図である。
【図7】図1に示す電子デバイスの一実施形態を示すブロック図である。
【図8】本発明の他の実施形態に係るエクササイズネットワークを示すブロック図である。
【図9】本発明の他の実施形態に係るエクササイズネットワークを示すブロック図である。
【図10】本発明の実施形態において使用可能な追加センサを示すブロック図である。
【図11】エクササイズネットワークの一部の他の実施形態を示すブロック図である。
【図12】本発明の実施形態に係るエクササイズネットワークのさらなる実施形態を示すブロック図である。
【図13】本発明の実施形態に係るエクササイズネットワークのさらなる実施形態を示すブロック図である。
【図14】本発明の実施形態に係るエクササイズネットワークのさらなる実施形態を示すブロック図である。
【図15】本発明の実施形態に係るエクササイズネットワークのさらなる実施形態を示すブロック図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エクササイズ関連のデータ信号を送信するように構成された一つ以上のセンサと、
前記送信されたエクササイズ関連のデータ信号を受信するように構成され、固有識別子を有する携帯型レシーバと、
一つ以上の情報アカウントを格納するセントラルレポジトリと、を備え、前記一つ以上の情報アカウントの少なくとも一つは前記固有識別子に関連付けされたものであることを特徴とするエクササイズネットワーク。
【請求項2】
前記携帯型レシーバは、通信ネットワークを通じて前記セントラルレポジトリに接続される請求項1に記載のエクササイズネットワーク。
【請求項3】
前記携帯型レシーバは、前記受信したデータ信号のインディケータを格納する請求項1に記載のエクササイズネットワーク。
【請求項4】
前記携帯型レシーバは、フィードバック情報をユーザに提供するように構成された通信エレメントを含む請求項1に記載のエクササイズネットワーク。
【請求項5】
前記通信エレメントは制御可能な光である請求項4に記載のエクササイズネットワーク。
【請求項6】
前記携帯型レシーバは、実行時に、ユーザの瞬時の運動レベルに関するフィードバック情報を前記通信エレメントからユーザに提供させるコードをさらに含む請求項4に記載のエクササイズネットワーク。
【請求項7】
前記エクササイズ関連のデータ信号は、エクササイザの心拍数に関連するものである請求項1に記載のエクササイズネットワーク。
【請求項8】
ユーザについてのエクササイズパラメータに関連する信号を送信するように構成されたトランスミッタと、
前記送信された信号を受信し、該受信した信号にデータオペレーションを実行するように構成された一つ以上の固有に識別された電子ユニットと、
前記固有に識別された電子ユニットのうちの一つと各々が関連付けられている複数のユーザアカウントを格納するように構成された中央サーバと、
前記中央サーバと前記電子ユニットの間に接続されるネットワークブリッジと、を備えることを特徴とする通信ネットワーク。
【請求項9】
前記トランスミッタは、第一のプロトコルを利用して前記エクササイズパラメータに関連した前記信号を送信する請求項8に記載の通信ネットワーク。
【請求項10】
前記電子ユニットは、前記第一のプロトコルを利用して前記中央サーバに信号を送信する請求項9に記載の通信ネットワーク。
【請求項11】
前記電子ユニットは、第二のプロトコルを利用して前記中央サーバに信号を送信する請求項9に記載の通信ネットワーク。
【請求項12】
前記エクササイズパラメータは前記ユーザの心拍数である請求項8に記載の通信ネットワーク。
【請求項13】
環境因子を前記電子ユニットに送信するように構成された第二のトランスミッタをさらに備える請求項12に記載の通信ネットワーク。
【請求項14】
エクササイズモニタであって、
ユーザに関するエクササイズパラメータ信号を受信するように構成されたレシーバと、
前記受信した信号の履歴を格納するように構成されたデータメモリと、
実行時に、前記エクササイズモニタと前記ユーザとを相互に作用させるコードを格納するように構成されたプログラムメモリと、
前記格納されたコードを実行し、相互作用信号を生成するように構成されたプロセッサと、
前記相互作用信号に基づいて前記ユーザに通信を提供するフィードバックメカニズムと、
ユーザ入力と、
固有識別子と、を備えることを特徴とするエクササイズモニタ。
【請求項15】
ネットワーク上に前記固有識別子を送信するように構成されたデータトランスミッタをさらに備える請求項14に記載のエクササイズモニタ。
【請求項16】
前記プログラムメモリに格納された前記コードは、瞬時に受信したエクササイズパラメータと格納されたパラメータとの比較結果を前記エクササイズモニタからユーザに通信させる請求項14に記載のエクササイズモニタ。
【請求項17】
前記エクササイズモニタは、所定のトレーニングにおいてユーザをガイドするように機能する請求項16に記載のエクササイズモニタ。
【請求項18】
ユーザに関する心拍数信号を受信するステップと、
固有識別子を利用し、該固有識別子によって示されるネットワークアカウントにアクセスするステップと、
目標心拍数を含むユーザに関するエクササイズデータを前記アカウントから検索するステップと、
前記ユーザの近くに位置する電子デバイスに、前記エクササイズデータの説明を格納するステップと、
前記ユーザの瞬時の心拍数を格納された目標心拍数と比較するステップと、
前記ユーザの瞬時の心拍数と前記目標心拍数との比較結果を示す信号を前記ユーザに提供するステップと、を有することを特徴とするエクササイズ調整方法。
【請求項19】
前記ユーザの環境に関する環境パラメータを受信するステップをさらに有する請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記環境パラメータを受信するステップは、気温、湿度、進行方向および進行速度からなるグループの中から選択される一つ以上のパラメータに関する情報を受信するステップを含む請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記比較結果を示す信号をユーザに提供するステップは、光信号を生成するステップを含む請求項18に記載の方法。
【請求項22】
前記比較結果を示す信号をユーザに提供するステップは、多色の発光ダイオードシステムから光信号を生成するステップを含む請求項18に記載の方法。
【請求項23】
前記比較結果を示す信号をユーザに提供するステップは、シンボルをディスプレイ上に生成するステップを含む請求項18に記載の方法。
【請求項24】
前記比較結果を示す信号をユーザに提供するステップは、シンボルを液晶ディスプレイ上に生成するステップを含む請求項18に記載の方法。
【請求項25】
前記比較結果を示す信号をユーザに提供するステップは、音声信号を生成するステップを含む請求項18に記載の方法。
【請求項26】
前記音声信号を生成するステップは、単音を生成するステップを含む請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記音声信号を生成するステップは、合成音声を生成するステップを含む請求項25に記載の方法。
【請求項28】
前記ユーザの心拍数と前記格納された目標心拍数との比較に基づき、制御可能なエクササイズ装置に信号を送信するステップをさらに含む請求項18に記載の方法。
【請求項29】
前記信号を送信するステップは、前記エクササイズ装置を加速させるための信号を送信するステップを含む請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記信号を送信するステップは、前記エクササイズ装置の負荷を増加させるための信号を送信するステップを含む請求項28に記載の方法。
【請求項31】
前記信号を送信するステップは、前記エクササイズ装置の傾斜を増加させるための信号を送信するステップを含む請求項28に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公表番号】特表2007−507256(P2007−507256A)
【公表日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−528315(P2006−528315)
【出願日】平成16年9月27日(2004.9.27)
【国際出願番号】PCT/US2004/031815
【国際公開番号】WO2005/032363
【国際公開日】平成17年4月14日(2005.4.14)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.イーサネット
2.ETHERNET
3.ZIGBEE
【出願人】(506103728)
【氏名又は名称原語表記】ACRES,John,F.
【住所又は居所原語表記】4386 Crescent Valley Drive, Corvallis, OR 97330 United States of America
【Fターム(参考)】