説明

エチレン/α−オレフィンのコポリマーから製造される繊維

プロピレン系ポリマーとエチレン/α−オレフィン共重合体[これは、300パーセント伸びおよび1サイクルでの弾性回復率、Re(単位:パーセント)および密度、d(グラム/立方センチメートル)によって特徴付けられ、これら弾性回復率および密度は、次の関係を満たす。Re>1481−1629(d)]とのブレンドから得ることができるまたは該ブレンドを含む繊維である。前述の共重合体は、他の特性によっても特徴付けることができる。それらから製造された繊維は、比較的高い弾性回復率および比較的低い摩擦係数を有する。所望される場合には、本繊維を架橋することができる。このような繊維から織布、編布または不織布を製造することができる。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのプロピレン系ポリマーと少なくとも1つのエチレン/α−オレフィン共重合体とのブレンドから得ることができるまたは該ブレンドを含む繊維であって、前記エチレン/α−オレフィン共重合体が、架橋前、次の特性のうちの1つまたはそれ以上によって特徴付けられる繊維、
(a)約1.7から約3.5のMw/Mn、少なくとも1つの融点、Tm(単位:摂氏度)、および密度、d(単位:グラム/立方センチメートル)[この場合、Tmとdの数値は、次の関係に対応する。
Tm>−2002.9+4538.5(d)−2422.2(d)];または
(b)約1.7から約3.5のMw/Mn、および融解熱、ΔH(単位:J/g)、および最高DSCピークと最高CRYSTAFピークの間の温度差として定義されるデルタ量、ΔT(単位:摂氏度)[この場合、
ΔTおよびΔHの数値は、次の関係、
ΔHがゼロより大きく130J/g以下である場合、ΔT>−0.1299(ΔH)+62.81、
ΔHが130J/gより大きい場合、ΔT≧48℃
を有し、ならびに
CRYSTAFピークは、累積ポリマーの少なくとも5パーセントを使用して決定され、ならびにそのポリマーの5パーセント未満しか同定可能なCRYSTAFピークを有さない場合には、そのCRYSTAF温度は30℃である];または
(c)そのエチレン/α−オレフィン共重合体の圧縮成形フィルムを用いて測定される300パーセント伸びおよび1サイクルでの弾性回復率、Re(単位:パーセント)、および密度、d(単位:グラム/立方センチメートル)[この場合、Reおよびdの数値は、エチレン/α−オレフィン共重合体に架橋相が実質的にないとき、次の関係、
Re>1481−1629(d)
を満たす]、または
(d)TREFを用いて分画したとき40℃と130℃の間で溶出する分子量画分であって、同じ温度間で溶出する比較ランダムエチレン共重合体画分のものより少なくとも5パーセント高いモルコモノマー含量を有することを特徴とする画分[この場合、前記比較ランダムエチレン共重合体は、そのエチレン/α−オレフィン共重合体のものと同じコモノマー(単数または複数)を含み、ならびにそのエチレン/α−オレフィン共重合体のものから10パーセント以内のメルトインデックス、密度および(全ポリマーに対する)モルコモノマー含量を有する]。
【請求項2】
前記エチレン/α−オレフィン共重合体が、そのエチレン/α−オレフィン共重合体の圧縮成形フィルムから測定される300パーセント伸びおよび1サイクルでの弾性回復率、Re(単位:パーセント)、および密度、d(単位:グラム/立方センチメートル)によって特徴付けられ、この場合、そのエチレン/α−オレフィン共重合体に架橋相が実質的にないとき、該弾性回復率および該密度が、次の関係、
Re>1481−1629(d)
を満たす、請求項1に記載の繊維。
【請求項3】
前記エチレン/α−オレフィン共重合体が、少なくとも1つの融点、Tm(単位:摂氏度)、および密度、d(単位:グラム/立方センチメートル)を有し、これらの変数の数値が、次の関係、
Tm>−2002.9+4538.5(d)−2422.2(d)
に対応し、かつ該共重合体が約1.7から約3.5のMw/Mnを有する、請求項1に記載の繊維。
【請求項4】
前記エチレン/α−オレフィン共重合体が、約1.7から約3.5のMw/Mnを有し、該共重合体が、融解熱、ΔH(単位:J/g)、および最高DSCピークから最高CRYSTAFピークを引いた差として定義されるデルタ量、ΔT(単位:摂氏度)によって特徴付けられ、この場合、該ΔTおよびΔHが、次の関係、
ΔHがゼロより大きく130J/g以下である場合、ΔT>−0.1299(ΔH)+62.81、
ΔHが130J/gより大きい場合、ΔT≧48℃
を満たし、CRYSTAFピークが、累積ポリマーの少なくとも5パーセントを使用して決定され、ならびにそのポリマーの5パーセント未満しか同定可能なCRYSTAFピークを有さない場合には、そのCRYSTAF温度が30℃である、請求項1に記載の繊維。
【請求項5】
前記共重合体が、約0.860g/ccから0.895g/ccの密度、および約70%未満の70℃圧縮永久ひずみを有する、請求項1に記載の繊維。
【請求項6】
前記α−オレフィンが、スチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、4−メチル−1−ペンテン、1−デセン、またはこれらの組み合わせである、請求項1に記載の繊維。
【請求項7】
前記プロピレン系ポリマーが、約2.5重量%から約20重量%の間の量で存在する、請求項1に記載の組成物。
【請求項8】
架橋される、請求項1に記載の繊維。
【請求項9】
光子照射、電子ビーム照射、または架橋剤によって架橋される、請求項8に記載の繊維。
【請求項10】
架橋ポリマーのパーセントが、形成されたゲルの重量パーセントによって測定して、少なくとも20パーセントである、請求項8に記載の繊維。
【請求項11】
前記プロピレン系ポリマーが、高結晶性ポリプロピレンである、請求項1に記載の繊維。
【請求項12】
複合繊維である、請求項1に記載の繊維。
【請求項13】
前記共重合体がいずれのフィラーとも混合されていない、約0.6未満の摩擦係数を有する、請求項1に記載の繊維。
【請求項14】
請求項1に記載の繊維を含む布。
【請求項15】
溶液紡糸法または溶融紡糸法によって製造された繊維を含む不織シートである、請求項14に記載の布。
【請求項16】
弾性である、請求項14に記載の布。
【請求項17】
織られている、請求項14に記載の布。
【請求項18】
編まれている、請求項14に記載の布。
【請求項19】
丸編みされている、たて編みされている、または横編みされている、請求項18に記載の布。
【請求項20】
100パーセント伸びで少なくとも50パーセントのMD回復率パーセントを有する、請求項14に記載の布。
【請求項21】
請求項1に記載の繊維を含むヤーン。
【請求項22】
被覆されている、請求項21に記載のヤーン。
【請求項23】
綿糸またはナイロン糸で被覆されている、請求項22に記載のヤーン。
【請求項24】
少なくとも1つのプロピレン系ポリマーと少なくとも1つのエチレン/α−オレフィン共重合体とのブレンドから得ることができるまたは該ブレンドを含む繊維であって、前記エチレン/α−オレフィン共重合体が、架橋前、次の特性のうちの1つまたはそれ以上によって特徴付けられる繊維、
(a)TREFを用いて分画したとき40℃と130℃の間で溶出する少なくとも1つの分子量画分を有し、少なくとも0.5で約1以下のブロック指数、および約1.3より大きい分子量分布Mw/Mnを有することを特徴とすること;または
(b)ゼロより大きく約1.0以下の平均ブロック指数、および約1.3より大きい分子量分布Mw/Mn。
【請求項25】
前記α−オレフィンが、スチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、4−メチル−1−ペンテン、1−デセン、またはこれらの組み合わせである、請求項24に記載の繊維。
【請求項26】
前記プロピレン系ポリマーが、約2.5重量%から約20重量%の間の量で存在する、請求項24に記載の繊維。
【請求項27】
架橋される、請求項24に記載の繊維。
【請求項28】
光子照射、電子ビーム照射、または架橋剤によって架橋される、請求項27に記載の繊維。
【請求項29】
架橋ポリマーのパーセントが、形成されたゲルの重量パーセントによって測定して、少なくとも20パーセントである、請求項27に記載の繊維。
【請求項30】
前記プロピレン系ポリマーが、高結晶性ポリプロピレンである、請求項24に記載の繊維。
【請求項31】
複合繊維である、請求項24に記載の繊維。
【請求項32】
前記共重合体がいずれのフィラーとも混合されていない、約0.6未満の摩擦係数を有する、請求項24に記載の繊維。
【請求項33】
請求項24に記載の繊維を含む布。
【請求項34】
溶液紡糸法または溶融紡糸法によって製造された繊維を含む不織シートである、請求項33に記載の布。
【請求項35】
弾性である、請求項33に記載の布。
【請求項36】
織られている、請求項33に記載の布。
【請求項37】
編まれている、請求項33に記載の布。
【請求項38】
丸編みされている、たて編みされている、または横編みされている、請求項37に記載の布。
【請求項39】
100パーセント伸びで少なくとも50パーセントのMD回復率パーセントを有する、請求項33に記載の布。
【請求項40】
請求項24に記載の繊維を含むヤーン。
【請求項41】
被覆されている、請求項40に記載のヤーン。
【請求項42】
綿糸またはナイロン糸で被覆されている、請求項41に記載のヤーン。
【請求項43】
少なくとも1つのプロピレン系ポリマーとエチレン/α−オレフィン共重合体とのブレンドを溶融混合すること;および
そのブレンドを繊維に押出すこと
を含む方法であって、
前記エチレン/α−オレフィン共重合体が、架橋前、次の特性のうちの1つまたはそれ以上によって特徴付けられる、繊維または布の製造方法、
(a)約1.7から約3.5のMw/Mn、少なくとも1つの融点、Tm(単位:摂氏度)、および密度、d(単位:グラム/立方センチメートル)[この場合、Tmとdの数値は、次の関係に対応する。
Tm>858.91−1825.3(d)+1112.8(d)];または
(b)約1.7から約3.5のMw/Mn、および融解熱、ΔH(単位:J/g)、および最高DSCピークと最高CRYSTAFピークの間の温度差として定義されるデルタ量、ΔT(単位:摂氏度)[この場合、
ΔTおよびΔHの数値は、次の関係、
ΔHがゼロより大きく130J/g以下である場合、ΔT>−0.1299(ΔH)+62.81、
ΔHが130J/gより大きい場合、ΔT≧48℃
を有し、ならびに
CRYSTAFピークは、累積ポリマーの少なくとも5パーセントを使用して決定され、ならびにそのポリマーの5パーセント未満しか同定可能なCRYSTAFピークを有さない場合には、そのCRYSTAF温度は30℃である];または
(c)そのエチレン/α−オレフィン共重合体の圧縮成形フィルムを用いて測定される300パーセント伸びおよび1サイクルでの弾性回復率、Re(単位:パーセント)、および密度、d(単位:グラム/立方センチメートル)[この場合、Reおよびdの数値は、エチレン/α−オレフィン共重合体に架橋相が実質的にないとき、次の関係、
Re>1481−1629(d)
を満たす]、または
(d)TREFを用いて分画したとき40℃と130℃の間で溶出する分子量画分であって、同じ温度間で溶出する比較ランダムエチレン共重合体画分のものより少なくとも5パーセント高いモルコモノマー含量を有することを特徴とする画分[この場合、前記比較ランダムエチレン共重合体は、そのエチレン/α−オレフィン共重合体のものと同じコモノマー(単数または複数)を含み、ならびにそのエチレン/α−オレフィン共重合体のものから10パーセント以内のメルトインデックス、密度および(全ポリマーに対する)モルコモノマー含量を有する]。
【請求項44】
ローピングが実質的にない布を前記繊維から形成することをさらに含む、請求項43に記載の方法。
【請求項45】
プロピレン系ポリマーと少なくとも1つのエチレン/α−オレフィン共重合体とのブレンドを含む組成物であって、
前記エチレン/α−オレフィン共重合体が、架橋前、次の特性、
(a)約1.7から約3.5のMw/Mn、少なくとも1つの融点、Tm(単位:摂氏度)、および密度、d(単位:グラム/立方センチメートル)[この場合、Tmとdの数値は、次の関係に対応する。
Tm>−2002.9+4538.5(d)−2422.2(d)];または
(b)約1.7から約3.5のMw/Mn、および融解熱、ΔH(単位:J/g)、および最高DSCピークと最高CRYSTAFピークの間の温度差として定義されるデルタ量、ΔT(単位:摂氏度)[この場合、
ΔTおよびΔHの数値は、次の関係、
ΔHがゼロより大きく130J/g以下である場合、ΔT>−0.1299(ΔH)+62.81、
ΔHが130J/gより大きい場合、ΔT≧48℃
を有し、ならびに
CRYSTAFピークは、累積ポリマーの少なくとも5パーセントを使用して決定され、ならびにそのポリマーの5パーセント未満しか同定可能なCRYSTAFピークを有さない場合には、そのCRYSTAF温度は30℃である];または
(c)そのエチレン/α−オレフィン共重合体の圧縮成形フィルムを用いて測定される300パーセント伸びおよび1サイクルでの弾性回復率、Re(単位:パーセント)、および密度、d(単位:グラム/立方センチメートル)[この場合、Reおよびdの数値は、エチレン/α−オレフィン共重合体に架橋相が実質的にないとき、次の関係、
Re>1481−1629(d)
を満たす]、または
(d)TREFを用いて分画したとき40℃と130℃の間で溶出する分子量画分であって、同じ温度間で溶出する比較ランダムエチレン共重合体画分のものより少なくとも5パーセント高いモルコモノマー含量を有することを特徴とする画分[この場合、前記比較ランダムエチレン共重合体は、そのエチレン/α−オレフィン共重合体のものと同じコモノマー(単数または複数)を含み、ならびにそのエチレン/α−オレフィン共重合体のものから10パーセント以内のメルトインデックス、密度および(全ポリマーに対する)モルコモノマー含量を有する]
のうちの1つまたはそれ以上によって特徴付けられ;
前記プロピレン系ポリマーが、ナノシリンダーとして存在する、組成物。
【請求項46】
前記プロピレン系ポリマーが、約2.5重量%から約20重量%の間の量で存在する、請求項45に記載の組成物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【公表番号】特表2010−515841(P2010−515841A)
【公表日】平成22年5月13日(2010.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−545677(P2009−545677)
【出願日】平成20年1月10日(2008.1.10)
【国際出願番号】PCT/US2008/050720
【国際公開番号】WO2008/089031
【国際公開日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【出願人】(502141050)ダウ グローバル テクノロジーズ インコーポレイティド (1,383)
【Fターム(参考)】