説明

エネルギー貯蔵デバイス

【課題】
長寿命且つ低温から常温での出力特性の優れたエネルギー貯蔵デバイスを提供する。
【解決手段】
主に活物質の酸化状態が変化し、電荷が活物質内部に移動するファラデー的な反応を有する正極ファラデー層と、主に活物質表面にイオンが物理的に吸脱着されることで電荷を蓄積・放出する非ファラデー的な反応を有する正極非ファラデー層の反応機構の異なる2つの領域を有し、これらの領域が、正極集電体上に正極非ファラデー層、さらに前記正極非ファラデー層上に正極ファラデー層として配された正極と、負極集電体にファラデー的な反応機構を有する領域を配した負極とを有することを特徴とするエネルギー貯蔵デバイスを作製することで長寿命且つ低温から常温での優れた出力特性を得た。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気エネルギーを貯蔵,放出するエネルギー貯蔵デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電気自動車やハイブリッド自動車(HEV)、あるいは電動工具などの電源として、これまでよりも高入出力の電源が求められており、さらに急速な充放電が可能で、しかも高容量化された電源が求められている。HEV用電池では加速,発進や回生時に、5〜20秒程度の充放電が頻繁に繰り返される。例えば、高速道路合流時などは、50Aを超えるような電流値で10秒程度放電することになる。つまりHEV用電池には、瞬間的に高いエネルギーを供給できる高出力特性が要求される。高出力特性を実現するためには、電池の内部抵抗を低くし、大電流を流したときの電圧降下をできるだけ小さくしなければならない。また温度依存性が小さく、−20℃,−30℃という低温においてもより入出力特性を維持できる電源が求められている。さらには、10年以上の長寿命であることも必要とされ、急速な充放電が頻繁に繰り返される状況においても入出力の変化をできるだけ小さくしなければならない。
【0003】
これまでは、以上のような要求に対し、リチウム二次電池,ニッケル水素電池,ニッケルカドミウム電池,鉛蓄電池などの、反応機構が主にファラデー的である二次電池をより高性能にすることや、反応機構が非ファラデー的であり、瞬間的な入出力の電源として入出力特性,低温環境下での特性が良好な電気二重層キャパシタとの併用によって対処してきた。また、高エネルギー密度,高出力密度,低温特性の改善を目的として、リチウム二次電池内部でリチウム二次電池正極に電気二重層キャパシタの材料として用いられる活性炭を混合したリチウム二次電池が特許文献1に開示されている。
【0004】
【特許文献1】特開2004−296431号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の二次電池では、大電流での充放電特性が悪く、低温状態において、著しく入出力特性が低下するという、また、電気二重層キャパシタは、エネルギー密度が低いという課題があった。
【0006】
また、リチウム二次電池内部でリチウム二次電池の正極に電気二重層キャパシタの材料として用いられる活性炭を混合した場合、放電開始直後にはキャパシタの効果により電圧降下が小さくなるものの、活性炭には負の電荷を持つアニオンが吸脱着され、正極活物質に吸蔵・脱離される正の電荷を持つリチウムイオンの動きを阻害するため、放電時間が5秒,10秒と長くなると電圧降下が大きくなり、特に常温では十分な改善が見られないという課題があった。また、従来のリチウム二次電池内部でリチウム二次電池の正極に電気二重層キャパシタの材料として用いられる活性炭を混合した場合、活性炭の配合量を増加させることが困難であり、キャパシタの容量が小さいため、十分な改善が見られなかった。
【0007】
本発明は、上記のような課題を解消し、長寿命且つ低温から常温での出力特性の優れた新規のエネルギー貯蔵デバイスを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、正極集電体上に非ファラデー的な反応機構を有する領域である正極非ファラデー層を配し、さらに前記正極非ファラデー層上にファラデー的な反応機構を有する領域である正極ファラデー層を配した反応機構の異なる2つの領域を有する正極と、負極集電体にファラデー的な反応機構を有する領域を配した負極とを有することを特徴とするエネルギー貯蔵デバイスを構成することにより、上記の課題を解決できることを見出した。すなわち、本発明のエネルギー貯蔵デバイスの正極は、ファラデー的な反応機構を有するリチウムイオンを吸蔵・放出できる活物質と、非ファラデー的な反応機構により電気を貯蔵する活性炭を用いて、正極ファラデー層と正極非ファラデー層を形成することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明のエネルギー貯蔵デバイスにより、低温から常温での出力特性に優れ、急速な充放電の繰り返しによる出力低下の小さい長寿命な新規のエネルギー貯蔵デバイスを得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明の一実施形態を図1に基づいて以下に説明する。図1は、本発明の一つの実施形態におけるコイン型のエネルギー貯蔵デバイスの断面を示す模式図である。
【0011】
正極11は、正極集電体12上に非ファラデー反応を生じる層である正極非ファラデー層13とファラデー反応を生じる正極ファラデー層14を塗布することで作製される。
【0012】
負極15は、負極集電体16上にファラデー反応が生じる層である負極ファラデー層
17を塗布することで作製される。
【0013】
ここで、『ファラデー的な反応』とは、活物質の酸化状態が変化し、電荷が電気二重層を通過し、電極界面を通して活物質内部に移動する反応を意味する。これは一次電池や二次電池の反応と類似の機構である。一方、『非ファラデー的な反応』とは、電極界面を通過する電荷移動は起こらず、電極表面にイオンが物理的に吸着脱離されることで電荷を蓄積・放出する反応を意味する。これは電気二重層キャパシタの反応と類似の機構である。
【0014】
同様に、ファラデー的な反応が生じる層とは、活物質の酸化状態が変化し、電荷が電気二重層を通過し、電極界面を通して活物質内部に移動する反応が生じる層を意味する。一方、主に非ファラデー的な反応が生じる層とは、電極界面を通過する電荷移動は起こらず、電極表面にイオンが物理的に吸着脱離されることで電荷を蓄積・放出する層を意味する。
【0015】
なお、『ファラデー的』及び『非ファラデー的』なる用語は、バッテリーのタイプとエネルギー貯蔵形式として、『ファラデー的』及び『非ファラデー的』なる用語を用いて類型化されている。
【0016】
このエネルギー貯蔵デバイスは、正極11と負極15とを電気的に絶縁し、可動イオンのみを通す絶縁層18を挟み、ケースに挿入後、電解液1aを注液することで製造する。尚、正極缶1b及び負極缶1cはガスケット1dにより封止されるとともに、互いに絶縁される。絶縁層と電極に電解液1aを十分に保持させることによって、正極11と負極
15の電気的絶縁を確保し、正極と負極間でイオンの授受を可能とする。
【0017】
尚、本実施形態におけるエネルギー貯蔵デバイスは、正極非ファラデー層13,正極ファラデー層14,絶縁層18,負極ファラデー層17がこの順に積層される。
【0018】
コイン型以外の形状のエネルギー貯蔵デバイスを作製することも可能である。円筒型の場合は、正極集電体の両側に正極非ファラデー層,正極ファラデー層の順に積層した正極と、負極集電体の両側に負極ファラデー層を設けた負極と、正極と負極の間に絶縁層を挿入した状態で捲回して電極群を製造する。また、電極を二軸で捲回すると、長円形型の電極群も得られる。角型の場合は、正極と負極とを短冊状に切断し、正極と負極とを交互に積層し、各電極間に絶縁層を挿入し、電極群を作製する。いうまでもなく、本発明は上で述べた電極群の構造、コイン型であるか,捲回型であるか,角型であるかに無関係であり、任意の構造に適用可能である。
【0019】
ファラデー的な反応が起こる活物質として、リチウムイオンの挿入離脱可能な正極ファラデー層14と負極ファラデー層17を用いた場合の正極11,負極15の作製方法について以下に説明する。
【0020】
正極非ファラデー層13には、比表面積が大きく、広い電位範囲で酸化還元反応が起こらない物質、例えば活性炭,カーボンブラック,カーボンナノチューブなどの炭素材料を用いることができる。例えば、比表面積,材料コストの観点から活性炭を用いることが望ましい。より好ましくは、粒径が1〜100μm、比表面積が1000〜3000m2/gであり、2〜5nmの細孔幅を有する活性炭を用いるものである。これらに結着剤を混合したスラリーを正極集電体12上に塗布,成型される。正極集電体は電解液に溶解しにくい材質であれば良く、例えばアルミニウム箔を用いることができる。例えば活性炭,導電剤としてのカーボンブラック,結着剤、および有機溶媒を混合したスラリーを、ブレードを用いて正極集電体12へ塗布する方法、すなわちドクターブレード法により正極非ファラデー層13を作製し、加熱により有機溶媒を乾燥する。
【0021】
本実施の形態のエネルギー貯蔵デバイスでは、このように作製した正極非ファラデー層13にさらに正極ファラデー層を塗布する。
【0022】
正極ファラデー層14の活物質は、リチウムを含有する酸化物からなる。これは例えば、LiCoO2,LiNiO2,LiMn1/3Ni1/3Co1/32
LiMn0.4Ni0.4Co0.22のような層状構造を有する酸化物や、LiMn24
Li1+xMn2-x4のようなスピネル型の結晶構造を有するMnの酸化物、また、Mnの一部をCoやCr等の他の元素で置換したものを用いることができる。
【0023】
正極活物質は一般に高抵抗であるため、導電剤として炭素粉末を混合することにより、正極活物質の電気伝導性を補っている。正極活物質と導電剤はともに粉末であるため、結着剤を混合して、正極非ファラデー層13上に塗布,成型される。
【0024】
導電剤は、天然黒鉛,人造黒鉛,コークス,カーボンブラック,非晶質炭素などを使用することが可能である。正極集電体は電解液に溶解しにくい材質であれば良く、例えばアルミニウム箔を用いることができる。正極活物質,導電剤,結着剤,および有機溶媒を混合した正極スラリーを、正極非ファラデー層13へ塗布することにより正極ファラデー層14を作製し、加熱により有機溶媒を乾燥する。このように作製した正極非ファラデー層と正極ファラデー層を、加熱により有機溶媒を乾燥し、ロールプレスによって正極を加圧成形し、正極集電体12と正極非ファラデー層13と正極ファラデー層14を密着させることにより、正極を作製することができる。
【0025】
ここで使用する結着剤とは、ポリテトラフルオロエチレン,ポリフッ化ビニリデン,フッ素ゴム等の含フッ素樹脂,ポリプロピレン,ポリエチレン等の熱可塑性樹脂やポリビニルアルコール等の熱硬化性樹脂等である。
【0026】
負極活物質はリチウムを電気化学的に吸蔵・放出可能な黒鉛や非晶質炭素を利用可能である。炭素材料の他に、SnO2 等の酸化物負極や、Li,SiやSnなどを含有した合金材料を用いても構わない。また酸化物負極や合金材料と炭素材料との複合材料を用いることも可能である。
【0027】
負極活物質はリチウムを電気化学的に吸蔵・放出可能な黒鉛や非晶質炭素を利用可能である。炭素材料の他に、SnO2 等の酸化物負極や、Li,SiやSnなどを含有した合金材料を用いても構わない。
【0028】
負極活物質は一般的に粉末であるため、結着剤を混合して、負極集電体16上に塗布,成型される。負極集電体16はリチウムと合金化しにくい材質であれば良く、例えば銅箔を用いることができる。負極活物質,結着剤、および有機溶媒を混合した負極スラリーを、ドクターブレード法などによって負極集電体16へ付着させた後、有機溶媒を乾燥する。以上のように塗布された負極をロールプレスによって加圧成形することにより、負極
15を作製することができる。
【0029】
絶縁層18は、正極11と負極15とを電気的に絶縁し、可動イオンのみを通す絶縁層となるポリエチレン,ポリプロピレン,4フッ化エチレンなどの高分子系の多孔質フィルムなどで構成される。電解液1aは、エチレンカーボネート(EC),プロピレンカーボネート(PC),ジメチルカーボネート(DMC),ジエチルカーボネート(DEC),メチルエチルカーボネート(MEC)などの有機溶媒に6フッ化燐酸リチウム(LiPF6),4フッ化硼酸リチウム(LiBF4)などのリチウム塩電解質を体積濃度で0.5から2M程度含有したものを用いることができる。
【0030】
また、好ましい電解液としては、プロピレンカーボネート,ブチレンカーボネート,ジメチルカーボネート,エチルメチルカーボネート,ジエチルカーボネート,酢酸メチル,酢酸エチル,酢酸プロピル,蟻酸メチル,蟻酸エチル,蟻酸プロピル,γ−ブチロラクトン,α−アセチル−γ−ブチロラクトン,α−メトキシ−γ−ブチロラクトン,ジオキソラン,スルホラン,エチレンサルファイトから選ばれる溶媒の少なくとも1つ以上を混合した溶媒を用いることができる。これらの溶媒にLiPF6,LiBF4,LiSO2CF3,LiN[SO2CF3]2 ,LiN[SO2CF2CF3]2 ,LiB[OCOCF3]4
LiB[OCOCF2CF3]4 、などのリチウム塩電解質を体積濃度で0.5 から2M程度含有したものを用いることができる。またLi塩またはLi化合物に加えて、(化1)で示されるテトラアルキルホスホニウムテトラフルオロボレートやテトラアルキルアンモニウムテトラフルオロボレート,トリエチルメチルアンモニウムテトラフルオロボレート等の第4級オニウムカチオンを含む塩を加えることもできる。
【0031】
【化1】

(R1,R2,R3,R4;Hまたは炭素数1〜3のアルキル基を表し、これらは同じでも異なっていても良い。X;NまたはP,Y;B,P,As,nは4または6の整数。)
【0032】
さらに、図1の絶縁層18をゲル電解質に置換えることによってもエネルギー貯蔵デバイスを作製可能である。
【0033】
ゲル電解質は、ポリエチレンオキシド(PEO),ポリメタクリレート(PMMA),ポリアクリロニトリル(PAN),ポリフッ化ビニリデン(PVdF),ポリフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(PVdF−HFP)などのポリマーを電解液で膨潤させて作製することもできる。
【0034】
以上のエネルギー貯蔵デバイスを用いてエネルギー貯蔵デバイスモジュールを得るためには、エネルギー貯蔵デバイスを複数個接続して以下のように行う。
【0035】
得ようとする電圧に応じ、複数のエネルギー貯蔵デバイスを直列に接続する。これらの個々の電圧を検知する手段と、各エネルギー貯蔵デバイスに流れる充電及び放電電流を制御する手段を設置し、さらに前記2つの手段に指令を与える手段を設ける。これらの各手段の間では、電気的な信号によって通信が行われるようにする。
【0036】
充電時においては、前記電圧を検出する手段により検出された各エネルギー貯蔵デバイスの電圧があらかじめ設定された充電電圧より低いときにはエネルギー貯蔵デバイスに電流を流して充電を行う。電圧が前記設定された充電電圧に達したエネルギー貯蔵デバイスは、指令を与える手段からの電気的な信号により充電電流を流さないようにして、エネルギー貯蔵デバイスが過充電されることを防止する。
【0037】
また、放電時には、同様に各エネルギー貯蔵デバイスの電圧を前記電圧検出手段により検知し、エネルギー貯蔵デバイスが所定の放電電圧に達したときには放電電流が流れないようにする。電圧を検出するときの精度は、0.1V以下の電圧分解能を有することが望ましく、さらに望ましくは0.02V以下となるようにする。このように各エネルギー貯蔵デバイスの電圧を精度よく検出し、かつエネルギー貯蔵デバイスが過充電または過放電することなく動作するように制御することで、エネルギー貯蔵デバイスモジュールを実現することができる。
【0038】
以下、本発明のエネルギー貯蔵デバイスのさらに詳細な実施例を示し、具体的に説明する。但し、本発明は以下に述べる実施例に限定されるものではない。
【0039】
(実施例1)
図1に示す構成で、コイン型のエネルギー貯蔵デバイスを作製した。正極非ファラデー層13は次のように作製した。比表面積が1700m2/gの活性炭と平均粒径0.04
μm,比表面積40m2/g のカーボンブラックを重量比8:1となるように混合し、結着剤としてポリフッ化ビニリデン8wt%を予めN−メチルピロリドンに溶解した溶液を用い、活性炭,カーボンブラック及び、ポリフッ化ビニリデンが重量比80:10:10となるように混合し、充分に混練したものをスラリーとした。このスラリーを、厚さ20μmのアルミニウム箔からなる正極集電体12の片面に塗布し、乾燥した。これをロールプレスでプレスして電極を作製した。正極ファラデー層の正極活物質は平均粒径10μmのLiMn1/3Ni1/3Co1/32とし、導電助剤は平均粒径3μm,比表面積13m2/gの黒鉛質炭素と平均粒径0.04μm,比表面積40m2/gのカーボンブラックを重量比4:1となるように混合したものを用いた。結着剤としてポリフッ化ビニリデン8
wt%を予めN−メチルピロリドンに溶解した溶液を用い、正極活物質,導電助剤及び、ポリフッ化ビニリデンが重量比85:10:5となるように混合し、充分に混練したものを正極スラリーとした。この正極スラリーを、正極非ファラデー層13の上に塗布し、正極ファラデー層14を形成した。これを乾燥し、ロールプレスでプレスして電極を作製した。この電極を直径が16mmの円盤状に打ち抜いて正極11とした。このとき正極非ファラデー層13と正極ファラデー層14の総重量に対する正極活物質,導電助剤,ポリフッ化ビニリデン(活性炭/正極活物質:19wt%)及び活性炭の重量比は80:10:6:4であった。
【0040】
負極活物質には、平均粒径10μmの非晶質炭素と平均粒径0.04μm ,比表面積
40m2/g のカーボンブラックを重量比で95:5で機械的に混合した。結着剤としてポリフッ化ビニリデン8wt%を、予めN−メチルピロリドンに溶解した溶液を用い、先に混合した非晶質炭素とカーボンブラックからなる炭素材とポリフッ化ビニリデンが重量比90:10となるように充分に混練した。このスラリーを、厚さ10μmの銅箔からなる負極集電体25の片面に塗布し、乾燥した。これをロールプレスでプレスして電極を作製した。この電極を直径が16mmの円盤状に打ち抜いて負極15とした。正負極の間には厚さ40μmのポリエチレン多孔質セパレータからなる絶縁層19を挟んで、1.0mol/dm3LiPF6のエチレンカーボネートとエチルメチルカーボネート(体積比:1/2)の混合系電解液1aを注液した。尚、正極缶1b及び負極缶1cはガスケット1dにより封止されるとともに、互いに絶縁されている。
【0041】
(実施例2)
実施例1のエネルギー貯蔵デバイスにおいて、正極非ファラデー層13と正極ファラデー層14との総重量に対する正極活物質,導電助剤,ポリフッ化ビニリデン及び活性炭の重量比は77:10:6:7であった以外は、実施例1と同様にして、エネルギー貯蔵デバイスを作製した。
【0042】
(実施例3)
実施例1のエネルギー貯蔵デバイスにおいて、正極非ファラデー層13と正極ファラデー層14との総重量に対する正極活物質,導電助剤,ポリフッ化ビニリデン及び活性炭の重量比は74:10:6:10であった以外は、実施例1と同様にして、エネルギー貯蔵デバイスを作製した。
【0043】
(実施例4)
実施例1のエネルギー貯蔵デバイスにおいて、正極非ファラデー層13と正極ファラデー層14との総重量に対する正極活物質,導電助剤,ポリフッ化ビニリデン及び活性炭の重量比は70:10:6:14であった以外は、実施例1と同様にして、エネルギー貯蔵デバイスを作製した。
【0044】
(実施例5)
実施例1のエネルギー貯蔵デバイスにおいて、正極非ファラデー層13と正極ファラデー層14との総重量に対する正極活物質,導電助剤,ポリフッ化ビニリデン及び活性炭の重量比は65:10:6:19であった以外は、実施例1と同様にして、エネルギー貯蔵デバイスを作製した。
【0045】
(比較例1)
図2に示す構成で、コイン型リチウム二次電池を作製した。正極21は次のように作製した。正極活物質は平均粒径10μmのLiMn1/3Ni1/3Co1/32とし、導電助剤は平均粒径3μm,比表面積13m2/gの黒鉛質炭素と平均粒径0.04μm,比表面積
40m2/g のカーボンブラックを重量比4:1となるように混合したものを用いた。結着剤としてポリフッ化ビニリデン8wt%を予めN−メチルピロリドンに溶解した溶液を用い、前記正極活物質,導電助剤及び、ポリフッ化ビニリデンが重量比85:10:5となるように混合し、充分に混練したものを正極スラリーとした。この正極スラリーを、厚さ20μmのアルミニウム箔からなる正極集電体22の片面に塗布し、乾燥した。これをロールプレスでプレスして電極を作製した。この電極を直径が16mmの円盤状に打ち抜いて正極21とした。負極24は以下の方法で作製した。
【0046】
負極活物質には、平均粒径10μmの非晶質炭素と平均粒径0.04μm ,比表面積
40m2/g のカーボンブラックを重量比で95:5で機械的に混合した。結着剤としてポリフッ化ビニリデン8wt%を、予めN−メチルピロリドンに溶解した溶液を用い、先に混合した非晶質炭素とカーボンブラックからなる炭素材とポリフッ化ビニリデンが重量比90:10となるように充分に混練した。このスラリーを、厚さ10μmの銅箔からなる負極集電体25の片面に塗布し、乾燥した。これをロールプレスでプレスして電極を作製した。この電極を直径が16mmの円盤状に打ち抜いて負極24とした。正負極の間には厚さ40μmのポリエチレン多孔質セパレータからなる絶縁層27を挟んで、1.0mol/dm3LiPF6のエチレンカーボネートとエチルメチルカーボネート(体積比:1/2)の混合系電解液2aを注液した。尚、正極缶2b及び負極缶2cはガスケット2dにより封止されるとともに、互いに絶縁されている。
【0047】
(比較例2)
正極活物質,導電助剤,ポリフッ化ビニリデン及び活性炭の重量比80:10:6:4となるようにした以外は、比較例1の正極21と同様にして電極を作製した。この正極は、活性炭を含んでいるが、実施例1の正極ファラデー層14と正極非ファラデー層13のように積層されているものではなく、正極21の中に活性炭が混合されているものである。この正極を用いた以外は、比較例1と同様にしてコイン型リチウム二次電池を作製した。
【0048】
(比較例3)
正極活物質,導電助剤,ポリフッ化ビニリデン及び活性炭の重量比を77:10:6:7となるようにした以外は、比較例2と同様にしてコイン型リチウム二次電池を作製した。
【0049】
(比較例4)
正極活物質,導電助剤,ポリフッ化ビニリデン及び活性炭の重量比74:10:6:
10となるようにした以外は、比較例2と同様にしてコイン型リチウム二次電池を作製した。
【0050】
(比較例5)
正極活物質,導電助剤,ポリフッ化ビニリデン及び活性炭の重量比を70:10:6:14となるようにした以外は、比較例2の正極21と同様にして電極を作製した。しかし、この電極は、ロールプレスでプレスした際にほとんどの合剤がアルミニウム箔から剥がれ落ち、正常な電極を得ることは出来なかった。
【0051】
(比較例6)
正極活物質,導電助剤,ポリフッ化ビニリデン及び活性炭の重量比を65:10:6:19となるようにした以外は、比較例2の正極21と同様にして電極を作製した。しかし、この電極は、ロールプレスでプレスした際にほとんどの合剤がアルミニウム箔から剥がれ落ち、正常な電極を得ることは出来なかった。
【0052】
実施例1〜5及び比較例1〜4のエネルギー貯蔵デバイスとリチウム二次電池を用いて、以下に示す方法で低温での出力特性を評価した。
【0053】
(出力特性評価方法)
上記それぞれのエネルギー貯蔵デバイスとリチウム二次電池を、温度25℃において、以下の条件で充放電した。まず、電圧4.1V まで電流密度0.85mA/cm2の定電流で充電した後、4.1V で定電圧充電をする定電流定電圧充電を3時間行った。充電が終了した後に、30分の休止時間をおき、放電終止電圧2.7Vまで、0.28mA/cm2 の定電流で放電した。同様の充放電を5サイクル繰り返した。この後、0.85mA/cm2の定電流で充電した後、4.1V で定電圧充電をする定電流定電圧充電を3時間行った。充電が終了した後に、30分の休止時間をおき、0.85mA/cm2,1.7mA/cm2 ,3.4mA/cm2,8.5mA/cm2,17mA/cm2の定電流で10秒間放電した。各放電後10分間休止し、その後、それぞれの放電により放電した容量分を0.85mA/cm2で充電した。例えば1.7mA/cm2で10秒間放電した後の充電は0.85mA/cm2で20秒間行う。充電の後、30分の休止時間を設けて、その後に次の放電を行った。
【0054】
これら電流値を変えたときの放電曲線から放電開始5秒目と10秒目の電圧を読み取り、横軸を測定時の電流値とし、縦軸を放電開始5秒目あるいは10秒目の電圧としてプロットし、図3に示すようなI−V特性から最小自乗法で求めた直線で外挿し、2.7V と交わる点Pを求めた。出力は、(外挿した交点Pの電流値Imax) ×(各充放電の開始電圧Vo)として計算した。
【0055】
−30℃での出力特性は次のように評価した。まず温度25℃において、電圧4.1Vまで電流密度0.85mA/cm2の定電流で充電した後、4.1V で定電圧充電をする定電流定電圧充電を3時間行った。充電が終了した後に、電池周囲の温度を−30℃まで冷却し、6時間経過後、0.08mA/cm2,1.7mA/cm2、3.4mA/cm2の電流で10秒間の短い時間での放電を行い、出力特性を調べた。各放電後10分間休止し、その後、それぞれの放電により放電した容量分を0.17mA/cm2で充電する。例えば1.7mA/
cm2 で10秒間放電した後の充電は0.17mA/cm2で100秒間行う。この充電後には30分の休止を置き、電圧が安定した後に次の測定をするようにした。これら電流値を変えたときの放電曲線から放電開始1秒目の電圧を読み取り、25℃の場合と同様にして出力を計算した。
【0056】
(パルスサイクル特性評価方法)
上記それぞれのエネルギー貯蔵デバイスとリチウム二次電池を、温度25℃において、以下の条件で充放電した。まず、電圧3.65Vまで電流密度0.85mA/cm2 の定電流で充電した後、3.65V で定電圧充電をする定電流定電圧充電を1時間行った。この直後から、電流密度17mA/cm2の定電流放電を10秒、電流密度17mA/cm2の定電流充電を10秒行い、この10秒放電,10秒充電の計20秒を1サイクルとするパルス充放電を行った。このパルス充放電を2000サイクル行う毎に、電圧2.7V まで電流密度0.85mA/cm2の定電流で放電し、電圧3.65Vまで電流密度0.85mA/cm2 の定電流で充電した後、再びパルス充放電を2000回行った。このように2000回に一度、電圧2.7Vまで電流密度0.85mA/cm2の定電流放電と、電圧3.65Vまで電流密度0.85mA/cm2の定電流充電を行いながら、パルス充放電を計22000回行った。このパルス充放電試験の開始前と20000サイクル後の各エネルギー貯蔵デバイス,リチウム二次電池の抵抗上昇率を比較した。
【0057】
抵抗上昇率は以下の方法で求めた。まず、最初のパルス充放電を行ったときの、1回目の10秒放電における5秒目の電圧を測定し、3.65V との電圧差を求めた。この電圧差を放電電流で除した値を1回目の抵抗R1 とした。同様にして20001回目の10秒放電における5秒目の電圧から20001回目の抵抗R20001とした。この抵抗R1と抵抗R20001から20000サイクル経過後の抵抗上昇率ΔR[%]を(R20001/R1−1)×100として計算した。
【0058】
表1に実施例1から5と比較例1から4のエネルギー貯蔵デバイスもしくはリチウム二次電池のパルス充放電試験開始前の25℃での放電5秒目の出力,放電10秒目の出力,−30℃での放電1秒目の出力をそれぞれ比較例1のエネルギー貯蔵デバイスの出力を1とした相対値で示し、また20000サイクル経過後の抵抗上昇率ΔR[%]示す。実施例1から5は、25℃,−30℃ともに比較例よりも出力が高く、20000サイクル後経過後においても比較例よりも抵抗上昇率が小さかった。
【0059】
【表1】

【0060】
以上のことから、本実施例のエネルギー貯蔵デバイスを用いることで、−30℃という低温と25℃の出力特性に優れ、急速な充放電の繰り返しによる出力低下を小さくすることが可能であることを確認できた。
【0061】
さらに、実施例1から5のセパレータをゲル電解質とすることも考えられる。
【0062】
以上のことから本発明のエネルギー貯蔵デバイスを用いることで、低温での出力特性及びパルスサイクル特性を大幅に改善できることがわかった。
【0063】
(実施例6)
実施例1のコイン型エネルギー貯蔵デバイスにおいて、1.0mol/dm3 LiPF6 のエチレンカーボネートとエチルメチルカーボネート(体積比:1/2)の混合系電解液の替わりに、1.0mol/dm3 LiPF6と0.1mol/dm3 (C25)4NBF4 のエチレンカーボネートとエチルメチルカーボネート(体積比:1/2)の混合系電解液を注液するエネルギー貯蔵デバイスを作製する。
【0064】
(実施例7)
実施例1と同様のスラリーを正極集電体,負極集電体の両面に塗布し、正極においては正極集電体側から正極非ファラデー層,正極ファラデー層の順に積層して、正極の寸法が、幅84mm,長さ3900mm,厚さ98μmであり、負極の寸法が、幅88mm,長さ4000mm,厚さ82μmの正負極を作製する。これら正負極の電極塗布部に隣接して、片端に設けた電極を塗布しない部分に、電流を端子に流すための集電タブを20cm間隔で電極の片側に設ける。正極,厚さ30μmのポリエチレン多孔質セパレータ,負極,多孔質セパレータの順にこれを重ねて捲回機で巻き取り、電極群を作製する。前記電極群を、外形直径(管径)40mm,高さ(管長)120mmのステンレス製の密閉容器に挿入する。正極集電タブを集電用締め金具でかしめて接続し、電池の正極端子に接続する。負極の場合も同様にして、負極集電タブを集電用締め金具を用いて電池の負極端子に接続する。この後に、真空中で5時間の乾燥工程を経た後に、電解液を注入する。このようにして作製されるエネルギー貯蔵デバイスを複数本用いて図4に示すエネルギー貯蔵デバイスモジュールを作製する。エネルギー貯蔵デバイス41を24本直列に接続し、角型形状の樹脂製容器42に収納するようにする。各エネルギー貯蔵デバイス41間の接続には、厚さ2mmの銅板43を用い、銅板43はエネルギー貯蔵デバイス41の正極端子44と負極端子45を接続するようにねじ止めで固定接続する。モジュールの充放電電流は、ケーブル
46を介して入出力される。各エネルギー貯蔵デバイス41は信号線を介して制御回路
47と接続され、充放電中の各エネルギー貯蔵デバイス41の電圧,温度をモニターすることができる。モジュールには、冷却用の通気口48を設けている。
【0065】
(実施例8)
実施例7のエネルギー貯蔵デバイスモジュールを2個用いて、ハイブリッド型の電気自動車を作製した。図5中の51はエネルギー貯蔵デバイスモジュール、52はモジュール制御回路、53は駆動用電動機、54はエンジン、55はインバータ、56は動力制御回路、57は駆動軸、58は差動ギア、59は駆動輪、5aはクラッチ、5bは歯車、5cは車速モニターをそれぞれ表す。車両発進時、エネルギー貯蔵デバイスモジュール51の電力をインバータ55を介して交流化した後、駆動用電動機53に入力し、駆動用電動機103を駆動する。駆動用電動機53で駆動輪59を、回転させて車両を動かすことができる。動力制御回路56からの信号に従い、モジュール制御回路52はエネルギー貯蔵デバイスモジュール51から駆動用電動機53に電力を供給する。駆動用電動機53での走行中に車速が20km/hを超えると、動力制御回路56から信号が送られ、クラッチ
5aを接続して、駆動輪59からの回転エネルギーを用いてエンジン54をクランキングさせる。車速モニター5cからの信号と、アクセルの踏み込み具合を動力制御回路56が判断し、駆動用電動機53への電力供給を調整することで、駆動用電動機53によりエンジン54の回転数を調整できる。また減速時は、駆動用電動機53は発電機として動作し、エネルギー貯蔵デバイスモジュール51に電力を回生するようになっている。本発明のエネルギー貯蔵デバイスモジュールを搭載することにより、エネルギー貯蔵デバイスモジュールを軽量化できるため、燃費が向上する。
【0066】
また、本実施例に置いては、一例として内燃機関とのハイブリッド型の電気自動車としたが、燃料電池とのハイブリッドも可能であり、その場合にはエンジン等の内燃機関に関わる部品はなくなる。さらに、エネルギー貯蔵デバイスモジュールのみを電源とするピュア電気自動車も実施可能である。
【産業上の利用可能性】
【0067】
本発明のエネルギー貯蔵デバイスあるいはエネルギー貯蔵デバイスモジュールの用途としては、特に限定されない。例えば、パーソナルコンピュータ,ワープロ,コードレス電話子機,電子ブックプレーヤ,携帯電話,自動車電話,ポケットベル,ハンディターミナル,トランシーバ,携帯無線機等の携帯情報通信機器の電源として、あるいは携帯コピー機,電子手帳,電卓,液晶テレビ,ラジオ,テープレコーダ,ヘッドホンステレオ,ポータブルCDプレーヤ,ビデオムービー,電気シェーバー,電子翻訳機,音声入力機器,メモリーカード、等の各種携帯機器の電源として、その他、冷蔵庫,エアコン,テレビ,ステレオ,温水器,オーブン電子レンジ,食器洗い機,乾燥器,洗濯機,照明器具,玩具等の家庭用電気機器、さらに産業用途として、医療機器,電力貯蔵システム,エレベータ等への適用が可能である。本発明の効果は、特に高入出力を必要とする機器やシステムにおいて特に高く、例えば電気自動車,ハイブリッド電気自動車,ゴルフカート等の移動体用電源として使用があげられる。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】本発明に係るコイン型のエネルギー貯蔵デバイスの断面を示す図である。
【図2】コイン型リチウム二次電池の断面を示す図である。
【図3】出力特性の算出時に用いるI−V特性を示すグラフである。
【図4】本発明に係るエネルギー貯蔵デバイスモジュールの概観を示す模式図である。
【図5】本発明に係るエネルギー貯蔵デバイスモジュールを用いたハイブリッド自動車の構成の一例を示す模式図である。
【符号の説明】
【0069】
1a,2a…電解液、1b,2b…正極缶、1c,2c…負極缶、1d,2d…ガスケット、5a…クラッチ、5b…歯車、5c…車速モニター、11,21…正極、12,
22…正極集電体、13…正極非ファラデー層、14,23…正極ファラデー層、15,24…負極、16,25…負極集電体、17,26…負極ファラデー層、18,27…絶縁層、41…エネルギー貯蔵デバイス、42…樹脂製容器、43…銅板、44…正極端子、45…負極端子、46…ケーブル、47…制御回路、48…通気口、51…エネルギー貯蔵デバイスモジュール、52…モジュール制御回路、53…駆動用電動機、54…エンジン、55…インバータ、56…動力制御回路、57…駆動軸、58…差動ギア、59…駆動輪。




【特許請求の範囲】
【請求項1】
正極集電体に非ファラデー的な反応機構を有する領域である正極非ファラデー層を配し、さらに前記正極非ファラデー層上にファラデー的な反応機構を有する領域である正極ファラデー層を配した反応機構の異なる2つの領域を有する正極と、負極集電体にファラデー的な反応機構を有する領域を配した負極とを有することを特徴とするエネルギー貯蔵デバイス。
【請求項2】
前記正極非ファラデー層において電気を貯蔵する物質が活性炭であることを特徴とする請求項1記載のエネルギー貯蔵デバイス。
【請求項3】
前記正極と負極とを電気的に絶縁し、可動イオンのみを通す絶縁層を設けたことを特徴とする請求項1記載のエネルギー貯蔵デバイス。
【請求項4】
前記可動イオンの供給源がLi塩又はLi化合物を含んでいることを特徴とする請求項1記載のエネルギー貯蔵デバイス。
【請求項5】
請求項4記載のエネルギー貯蔵デバイスにおいて、可動イオンの供給源としてLi塩又はLi化合物に加えて、
【化1】

(R1,R2,R3,R4;Hまたは炭素数1〜3のアルキル基を表し、これらは同じでも異なっていても良い。X;NまたはP,Y;B,P,As,nは4または6の整数)で示される第4級オニウムカチオン塩を含むことを特徴とするエネルギー貯蔵デバイス。
【請求項6】
正極と負極の間にポリマー、電解液からなるゲル状電解質を設けたことを特徴とする請求項1記載のエネルギー貯蔵デバイス。
【請求項7】
請求項1記載のエネルギー貯蔵デバイスを複数個直列または並列または直並列に接続し、前記複数個のエネルギー貯蔵デバイスを制御する制御回路を有することを特徴とするエネルギー貯蔵デバイスモジュール。
【請求項8】
請求項7記載のモジュールを搭載し、これによって供給される電力によって駆動される電動機及びまたは内燃機関を具備したことを特徴とする電気自動車。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−18890(P2007−18890A)
【公開日】平成19年1月25日(2007.1.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−199538(P2005−199538)
【出願日】平成17年7月8日(2005.7.8)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】