説明

エネルギ貯蔵装置を有する駆動装置及び運動エネルギを貯蔵する方法

【課題】可変のブレーキ馬力を与えるブレーキエネルギ回復システム及び対応する方法を提供する。
【解決手段】本発明は、エネルギ貯蔵装置を有する駆動装置(1)及びブレーキエネルギを貯蔵する方法に関する。駆動装置(1)は、静油圧式ピストンエンジン(9)及びこれに連結する貯蔵要素(11)を有するエネルギ貯蔵装置を備え付ける。高圧力貯蔵導管(10)においては、ピストンエンジン(9)と貯蔵要素(11)の間に調節可能な絞り地点(15)が配置される。ブレーキの作動の間に、調節可能絞り地点(15)は、検出された要求されるブレーキトルクに従って調節される。圧力媒体が、静油圧式ピストンエンジン(9)から調節可能絞り地点(15)を経由して貯蔵要素(11)中に運搬される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エネルギ貯蔵装置を有する駆動装置及び運動エネルギを貯蔵する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1から、頻繁なブレーキとその後の再加速などの激しい走行サイクルを実施する車両において運動エネルギを貯蔵するために、運動エネルギを圧力エネルギの形態で貯蔵することが知られている。このためには、油圧ポンプが走行駆動装置に結合される。油圧ポンプは、ブレーキ作動の間ポンプとして作動させられることによって、圧力媒体を圧力貯蔵室に運搬する。逆に、圧力貯蔵室を油圧ポンプを経由して減圧することによって油圧モータとしても作動できる該油圧ポンプによって、圧力エネルギを回復することができる。特許文献1から既知の配列では、ブレーキ圧力を一定レベルに維持するために流量制御弁が使用される。
【0003】
記載される配列は、それゆえブレーキ馬力がブレーキエネルギの回復の過程に影響されないという欠点を有する。例えば、より高いブレーキトルクが要求される場合、圧力貯蔵室の充填に加えて、車両運転手が摩擦ブレーキを作動させることによって運動エネルギが除去されなければならない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第6,712,166 B2号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、それゆえブレーキエネルギ回復のためのシステムを使用して可変のブレーキ馬力を発生させることを可能にし、そしてそれに対応する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的は、請求項1の特徴及び請求項10に記載の方法を含む本発明による駆動装置を使用して達成される。
【0007】
請求項1の特徴及び請求項10に記載の方法を含む駆動装置では、静油圧式ピストンエンジンとこれに連結する貯蔵要素とに加えて、調節可能絞り地点が与えられる。この調節可能絞り地点を使用することで、前記ピストンエンジンに連結する供給導管中の圧力低下を調節することができる。この結果、ブレーキ作動の間前記静油圧式ピストンエンジンが圧力媒体を運搬する圧力、それゆえ利用可能なブレーキトルクが調節される。
【0008】
本発明による駆動装置の有利な展開が従属請求項に述べられる。
【0009】
特に、前記調節可能絞りに加えて、調節可能ピストンエンジンを提供することもまた有利である。前記静油圧式ピストンエンジンの供給体積は調節できるため、ブレーキ馬力を、例えば該静油圧式ピストンエンジンの供給量を増加させることなどによって、増加させることも意図される。前記絞り地点及び/または前記静油圧式ピストンエンジンは、好ましくはブレーキ信号に従って調節される。このブレーキ信号は、例えば、車両運転手によってブレーキペダルにかけられるまたは与えられるブレーキ力またはブレーキペダル位置であり得る。特に、前記ブレーキペダル力またはブレーキペダル路を増加させるにつれ、前記供給体積及び/または前記絞り地点を通しての絞りの程度を増加させることが有利である。前記ブレーキペダル路は、ブレーキペダルの最初の位置及び与えられるブレーキペダルの位置から得られる。以下の説明文は、例として、前記ブレーキペダル力に言及しそして相応じて前記ブレーキペダル路にも関する。
【0010】
最初に、要求されるブレーキ馬力が増加するにつれ、つまりブレーキペダル力のレベルが増加するにつれ、前記静油圧式ピストンエンジンの供給量をその供給体積が最大に向かう方向で調節し、その後該ブレーキペダル力が更に増加するとき前記調節可能絞り地点を通して絞りを強めることが特に有利である。
【0011】
前記絞り地点の調節の際に、好ましくは前記貯蔵要素の充填状態もまたそのつど考慮される。ブレーキ操作の間、静油圧式ピストンエンジンによって圧力媒体が貯蔵要素中に運搬される。これによって前記静油圧式貯蔵要素中の圧力が増加させられる。この結果、他の点では同一の条件下で、ブレーキ馬力が増加させられる。調節可能絞り地点の適切な調節がポンプ回転角度が満開に達するときにポンプ側の圧力をブレーキペダル信号に比例する仕方で制御するので、この変化するブレーキ馬力は、この調節可能絞り地点の適切な調節によって補償することができる。この結果、例えば初期には低かった貯蔵圧力とともに、絞りが更に絞る方向に調節され、そして前記絞り地点の上流に圧力が形成されることによって十分なブレーキ馬力が確保される。さらなる圧力媒体が貯蔵要素中に供給されるときに、ブレーキ馬力がそれに従い対抗する圧力の増加のために増加する場合、前記絞り地点は、貯蔵圧力が増加するにつれ「開く」方向にだんだんと調節される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
ブレーキエネルギ貯蔵装置を有する本発明による駆動装置の好ましい実施形態が図に示されそして以下に説明される:
【0013】
【図1】エネルギ貯蔵装置を有する本発明による駆動装置の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1は、本発明による駆動装置1の概略図である。本発明による前記駆動装置1は、例えば、駆動軸2を駆動するために使用される。前記駆動される駆動軸2は、軸差動装置3を有し、該軸差動装置は、第1の半軸4及び第2の半軸5によって車両の駆動される車輪6、7に作用する。
【0015】
図示される前記駆動装置1は、特に、激しい走行サイクルを実施する商用車の走行駆動装置である。多数のブレーキ及びその後の加速操作を含むこの種の激しい走行サイクルは、例えば、ゴミ収集車両、車輪式積み込み機、及びフォークリフトなどで起こり得る。ブレーキ操作の間に放出される運動エネルギを再利用できるようにするために、前記駆動装置1は、エネルギ貯蔵装置を有する。前記エネルギ貯蔵装置は、連結シャフト8によって前記駆動軸2に連結される。簡単にするために、前記連結シャフト8は、図1では後車軸差動装置3に連結するように示されている。しかし、前記連結シャフト8を、例えばカルダンシャフトなどの図示されていない駆動シャフトに連結することも可能である。付加的代替法として、前記エネルギ貯蔵装置の静油圧式ピストンエンジン9を、直接に駆動装置1のカルダンシャフトに連結することも可能である。図示される実施形態においては、前記静油圧式ピストンエンジン9は、前記連結シャフト8によって前記後車軸差動装置3に連結する。この結果、前記静油圧式ピストンエンジン9は、車両のスピードによって決まる速度で駆動される。前記静油圧式ピストンエンジン9は、その供給体積が調節可能になるように組み立てられ、そして圧力媒体を2方向に運搬するように備え付けられる。
【0016】
前記静油圧式ピストンエンジン9は、高圧力貯蔵導管10によって油圧貯蔵要素11に連結される。前記貯蔵要素11は、好ましくは高圧力貯蔵室として組み立てられ、そして例えば油圧膜貯蔵室の形態で製作される。
【0017】
質量慣性のために車両が前記静油圧式ピストンエンジン9を前記後車軸差動装置3と前記連結シャフト8によって駆動するブレーキ作動の過程で、圧力媒体が供給導管10を経由して貯蔵要素11中に運搬される。このために、前記静油圧式ピストンエンジン9は、圧力媒体を吸入導管12を経由してタンク空間13から引き出し、貯蔵要素中へ運搬し、貯蔵要素の圧力を増加させる。この結果、放出される運動エネルギは、圧力エネルギの形態で貯蔵される。
【0018】
代替の構造では、前記タンク空間13の代わりに第2の貯蔵要素が備え付けられても良く、そして該第2の貯蔵要素は低圧力貯蔵室として組み立てられる。第2の貯蔵要素を低圧力貯蔵室の形態で使用することは、ブレーキ作動の間に前記静油圧式ピストンエンジン9の吸入側でいずれの場合にも規定の投入圧力が存在するという利点を有する。この結果、前記静油圧式ピストンエンジン9の吸入側でキャビテーションが出現するのが防止される。
【0019】
前記静油圧式ピストンエンジン9は、その供給体積を調節できる。そのために、前記静油圧式ピストンエンジンの調節機構は、調節装置14と共同作用する。図1に示される実施形態においては前記調節装置14は電気的に制御され、これは図中では単純化された仕方で比例磁石によって示されている。
【0020】
本発明によると、前記貯蔵要素11と前記静油圧式ピストンエンジン9との間に調節可能絞り15が配置される。前記調節可能絞り15は、絞り調節装置16によって前記静油圧式ピストンエンジン9と同じ方法で調節できる。この結果、前記高圧力貯蔵導管10中の流抵抗を調節することができる。
【0021】
前記調節装置14及び前記絞り調節装置16を作動させるために、電子制御ユニット17が使用される。前記電子制御ユニット17は、第1の信号導線18によって前記調節装置14に、そして第2の信号導線19によって前記絞り調節装置16へ連絡される。前記電子制御ユニット17は、ブレーキ信号をブレーキペダル20からブレーキ信号導線21を経由して受信する。前記ブレーキ信号は、例えば前記ブレーキペダルにかけられるブレーキペダル力に比例し得る。前記高圧力貯蔵導管10を保護するために、圧力制限弁23が備え付けられる。前記圧力制限弁23は、前記高圧力貯蔵導管10に安全導管22によって連結される。前記安全導管22中の圧力が決められた臨界閾値を超える場合、前記圧力制限弁23は開口しそして前記高圧力貯蔵導管10の圧力をタンク空間13中に開放し減圧する。
【0022】
ブレーキエネルギを貯蔵しかつその後回復する方法のための好ましい構造が、以下に説明される。
【0023】
特定のスピードで走行する車両は、そのスピードと車両の重量に相当する運動エネルギを有する。前記車両が減速する場合、この運動エネルギは消散される。エネルギ貯蔵装置を有する本発明による駆動装置では、上ですでに説明したように、前記静油圧式ピストンエンジン9が連結シャフト8によって回転させられる。前記ブレーキペダル20にかかるブレーキペダル力に応じて、前記電子制御ユニット17は、ブレーキ信号を前記ブレーキ信号導線21を経由して受信する。具体的な要求されるブレーキトルクが、前記ブレーキペダル力に基づいて確立される。要求されるブレーキトルクが増加するのに従い、供給体積がより大きくなる方向に前記静油圧式ピストンエンジン9が調節される。
【0024】
そのために、調節信号が前記電子制御ユニット17から前記第1の信号導線18を経由して前記調節装置14に送信される。前記ブレーキペダル力20が増加するにつれ、前記静油圧式ピストンエンジン9は、供給体積が増加する方向に調節される。要求されるブレーキトルク、つまり前記ブレーキペダル20で生成されるブレーキペダル力が、前記静油圧式ピストンエンジン9の最大の供給体積を要求する値を超える場合、さらにブレーキトルクまたはブレーキ馬力を増加させるために、前記調節可能絞り15が、さらに絞られる方向に調節される。そのために、相当する調節信号が、前記電子制御ユニット17によって前記第2の信号導線19を経由して前記絞り調節装置16に送信される。
【0025】
前記調節可能絞り15の供給体積または絞り程度のための調節値を計上するために、例えば前記電子制御ユニット17中には表が記憶され、着信してくるブレーキ信号に基づいて要求される信号値を読み取ることができる。
【0026】
前記貯蔵要素11の貯蔵圧力が、影響力を有する付加的なパラメータとして作用する。例えば前のブレーキ作動のために前記貯蔵要素11中が既に高圧力になっている場合、そのときは前記電子制御ユニット17によって前記絞り調節装置16に送信される調節信号は、適当な量だけ減少させられる。この結果、例えば具体的な要求されるブレーキ馬力のためには、前記貯蔵要素11が既に満たされそしてその結果該貯蔵要素11が完全に空であるときよりも高い圧力を有する場合、絞りはより拡げられるように調節される。前記調節可能絞り15の調節が適合させられるために、好ましくは前記ブレーキペダル20にかかるブレーキペダル力に比例する全体のブレーキ馬力が調節される。これは、ブレーキ作用がこの方法で生成されるため、車両の減速を車両運転手が計器で調節し得るという利点を有する。
【0027】
このシステム及び特に前記貯蔵要素11をさらに保護するために、前記高圧力貯蔵導管10中に安全ユニット24が配置される。この安全ユニット24は、例えば、図示はしないが前記貯蔵要素11中の圧力に反応する付加的な圧力制限弁を有しても良い。この結果、前記静油圧式ピストンエンジン9と前記調節可能絞り15との間の前記高圧力貯蔵導管10の圧力作用部分を前記圧力制限弁23を使用して第1の閾値に関して調節すること、及び前記貯蔵要素11に向かう方向にある前記高圧力貯蔵導管10の部分を前記安全ユニット24を使用して第2の閾値に関して調節することが可能である。加えて、前記安全ユニット24は、前記高圧力貯蔵導管10を遮断するために好ましくは逆止め弁を含んでも良い。例えば、前記貯蔵要素11が満杯のときに、連続した運搬運動のために貯蔵エネルギが回復されない場合、漏出による圧力損失がこの種の逆止め弁によって効果的に防止される。
【0028】
貯蔵エネルギを回復するために、圧力媒体が前記貯蔵要素11から移動させられ、そして完全に開かれた前記調節可能絞り15を通って前記静油圧式ピストンエンジン9に供給される。この場合、前記静油圧式ピストンエンジン9は、油圧モータとして作動する。前記貯蔵要素11中で高圧力の状態にある圧力媒体は、前記静油圧式ピストンエンジン9によってタンク空間13中に開放され減圧される。この結果、前記静油圧式ピストンエンジン9によってトルクが生成され、そしてトルクは、連結シャフト8を経由して車両駆動装置に利用可能になる。
【0029】
第1の信号導線18を経由して調節信号が、この場合には前記調節装置14に送信され、そして加速の要求に基づいて前記電子制御ユニット17によって検出される。
【0030】
例示される実施形態においては、分離したエネルギ貯蔵システムによってエネルギ貯蔵がもたらされる。しかし、例えば静油圧式走行駆動装置で、このシステムを油圧回路中そして特に閉油圧回路中に統合することもまた可能である。本発明によれば前記静油圧式ピストンエンジン9に対抗する圧力を増加することのできる付加的な調節可能絞り15のおかげで、前記エネルギ貯蔵装置の中で例えばより小型の排除ユニットを使用することが可能である。この対抗する圧力を増加させることによってブレーキトルクが適合させられる。この結果、前記静油圧式ピストンエンジン9の最大供給体積と共に前記貯蔵要素11中の圧力が許容するものよりも高いブレーキトルクを印加することができる。さらに、摩擦によって車両にブレーキをかける車両ブレーキの負担も緩和する。この負担の緩和は、前記エネルギ貯蔵装置のおかげで比較的に高い最大利用可能ブレーキ力が得られる結果である。
【0031】
本発明は、詳しく説明された実施形態に限定はされない。しかし、好ましい実施形態の個々の特徴の組み合わせもまた含み得る。
【符号の説明】
【0032】
1 駆動装置
2 駆動軸
3 軸差動装置
4 第1の半軸
5 第2の半軸
6 駆動車輪
7 駆動車輪
8 連結シャフト
9 静油圧式ピストンエンジン
10 供給導管
11 貯蔵要素
12 吸入導管
13 タンク空間
14 調節装置
15 調節可能絞り
16 絞り調節装置
17 電子制御ユニット
18 第1の信号導線
19 第2の信号導線
20 ブレーキペダル
21 ブレーキ信号導線
22 安全導管
23 圧力制限弁
24 安全ユニット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
静油圧式ピストンエンジン(9)及びこれに連結する貯蔵要素(11)を有するエネルギ貯蔵装置を備え付ける駆動装置であって、該ピストンエンジン(9)と該貯蔵要素(11)との間の高圧力貯蔵導管(10)中に調節可能絞り地点(15)が配置されることを特徴とする駆動装置。
【請求項2】
前記静油圧式ピストンエンジン(9)の供給体積が調節可能であることを特徴とする、請求項1に記載の駆動装置。
【請求項3】
ブレーキ信号に従って前記絞り地点(15)が調節できることを特徴とする、請求項1または2に記載の駆動装置。
【請求項4】
ブレーキ信号に従って前記静油圧式ピストンエンジン(9)が調節できることを特徴とする、請求項2または3に記載の駆動装置。
【請求項5】
前記ブレーキ信号がブレーキペダル(20)にかかるブレーキペダル力またはブレーキペダル路に比例することを特徴とする、請求項3または4に記載の駆動装置。
【請求項6】
前記ブレーキペダル力またはブレーキペダル路が排油量が増加する方向に増加するときに、前記静油圧式ピストンエンジン(9)を調節することができることを特徴とする、請求項5に記載の駆動装置。
【請求項7】
排油量が最大になりそして前記ブレーキペダル力またはブレーキペダル路がさらに増加するとき、前記絞り地点(15)を絞るように調節できることを特徴とする、請求項6に記載の駆動装置。
【請求項8】
前記貯蔵要素(11)中の圧力に従って前記絞り地点(15)を調節できることを特徴とする、請求項1から7のいずれかに記載の駆動装置。
【請求項9】
前記貯蔵要素(11)中の圧力増加によるブレーキトルクの増加を前記調節可能絞り地点(15)の反対方向の調節によって補償することができることを特徴とする、請求項8に記載の駆動装置。
【請求項10】
高圧力貯蔵導管(10)によって貯蔵要素(11)に連結される静油圧式ピストンエンジン(9)と調節可能絞り地点(15)とを有する駆動装置による運動エネルギを貯蔵するための方法であって、
要求されるブレーキトルクを検出する工程、
該要求されるブレーキトルクに従って該調節可能絞り地点(15)を調節する工程、及び
該絞り地点(15)を経由して該貯蔵要素(11)へと圧力媒体を運搬する工程を含む方法。
【請求項11】
前記要求されるブレーキトルクに従って前記静油圧式ピストンエンジン(9)が最初にその供給体積を調節されることを特徴とする、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記静油圧式ピストンエンジン(9)の排油量を前記要求されるブレーキトルクに比例する仕方で調節することを特徴とする、請求項10または11に記載の方法。
【請求項13】
前記要求されるブレーキトルクが増加するとき前記静油圧式ピストンエンジン(9)をその排油量が最大となる方向に調節し、そして排油量が最大に達した後該要求されるブレーキトルクが更に増加するとき、前記調節可能絞り地点(15)を更に絞る方向へ調節することを特徴とする、請求項10から12のいずれかに記載の方法。
【請求項14】
前記貯蔵要素(11)中の圧力が増加するにつれ前記調節可能絞り地点(15)の絞りを緩和する方向に調節することを特徴とする、請求項10から13のいずれかに記載の方法。
【請求項15】
前記貯蔵要素(11)中の圧力が増加するときに前記絞り地点(15)の絞りを緩和する方向に調節することによって、該貯蔵要素(11)中の圧力増加によってもたらされるブレーキトルクの増加が正確に補償されることを特徴とする、請求項14に記載の方法。

【図1】
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【公表番号】特表2009−538769(P2009−538769A)
【公表日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−512490(P2009−512490)
【出願日】平成19年5月30日(2007.5.30)
【国際出願番号】PCT/EP2007/004794
【国際公開番号】WO2007/140914
【国際公開日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【出願人】(506010219)ブリューニングハウス ハイドロマティック ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (13)
【Fターム(参考)】