説明

エピタキシャルウエハ、エピタキシャルウエハの製造方法、発光素子ウエハ、発光素子ウエハの製造方法、及び発光素子

【課題】半導体結晶層の表面に均一な膜厚のレジスト膜を形成することが可能なエピタキシャルウエハ及びその製造方法等を提供する。
【解決手段】単結晶基板22上に結晶成長により形成された半導体結晶層30が形成されたLEDウエハ10Aは、半導体結晶層30の表面の素子形成領域の一部が結晶成長面に比べて粗面化された粗面部50を備えている。このLEDウエハ10Aの表面14Aに、均一な膜厚のレジスト膜42を形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エピタキシャルウエハ、エピタキシャルウエハの製造方法、発光素子ウエハ、発光素子ウエハの製造方法、及び発光素子に関する。
【背景技術】
【0002】
発光ダイオード(LED)等の発光素子は、単結晶基板上に半導体結晶層をエピタキシャル成長させて得られたエピタキシャルウエハを、素子単位に個片化して製造されている。一般にLEDは発光効率が低い。これは光取り出し側の半導体結晶層の屈折率が空気よりも高く、空気との界面で発光光が反射されて、光取り出し効率が低下することに起因する。例えば、窒化ガリウム(GaN)の屈折率nは2.4である。
【0003】
光取り出し効率を向上させるために、半導体結晶層の表面にサブミクロンオーダ(0.1μm以上1μm未満)の微細凹凸構造を形成したLEDが種々提案されている(非特許文献1)。また、LED以外にも、フォトニック結晶構造等の微細凹凸構造を利用した光デバイスが種々提案されている(特許文献1、2、3)。
【0004】
上記の微細凹凸構造は、半導体結晶層の表面にレジスト膜を成膜し、このレジスト膜を用いたフォトリソグラフィーにより形成される。フォトリソグラフィーには、加工精度の高い電子線露光、深紫外(Deep UV)レーザ露光(例えば、波長λ=248nm)、半導体レーザを用いた超解像露光などの技術が用いられる。レジスト膜も、サブミクロンオーダの厚さで均一に成膜しなければならない。このような薄膜のレジスト膜を形成するには、遠心力を利用して塗布液を薄く引き延ばすスピンコート法が好適である。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】「自己組織化膜によるナノ凹凸構造を利用したLED高輝度化技術」東芝レビューVol.60 No.10 p32-p35(2005)
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平11−330619号公報
【特許文献2】特開2001−308457号公報
【特許文献3】特開2002−62554号公報
【特許文献4】特開2007−42748号公報
【特許文献5】特開2009−182341号公報
【特許文献6】特開2008−181972号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、スピンコート法でレジスト膜を形成すると、コメット欠陥と呼ばれる塗布欠陥が発生する。一般に、コメット欠陥は、被成膜面に付着した粉塵により塗布液の流れが阻害されて発生する。粉塵の付着部を起点として扇状に広がる塗布不良部が流星のように見えることから、この塗布欠陥は「コメット欠陥」と称されている。
【0008】
図11に示すように、エピタキシャルウエハ10を中心点36の周りに回転させて、スピンコート法でレジスト膜42を形成すると、複数のコメット欠陥70が発生する場合がある。塗布液は中心点36の近傍に供給される。従って、起点が中心点36に近いほど、コメット欠陥70の拡がりは大きくなる。この例では、3つのコメット欠陥70〜70が発生しているが、起点が中心点36に近いコメット欠陥70が最も大きくなる。
【0009】
コメット欠陥による塗布不良部では、エピタキシャルウエハの半導体結晶層の表面に微細凹凸構造が形成されない。このため、レジスト膜にコメット欠陥が発生すると、半導体結晶層の表面に均一な微細凹凸構造を形成することが困難になるという問題がある。また、このエピタキシャルウエハを素子単位に個片化してLEDを製造すると、製造されたLEDの性能にばらつきを生じるという問題がある。
【0010】
発明者は鋭意検討した結果、以下の知見を得た。即ち、通常、結晶成長表面は鏡面であり突起等の欠陥は発生しないが、LEDの製造に用いられるエピタキシャルウエハの場合には、半導体結晶層の表面に直径が数ミクロン〜数100ミクロン台の突起が在り、この突起によりコメット欠陥が発生することが分かった。エピタキシャルウエハの半導体結晶層は、結晶成長工程を管理・制御するには高度な技術が必要であり、種々の結晶欠陥が発生している可能性がある。突起もこれら結晶欠陥の1つである。
【0011】
また、半導体素子の分野では、半導体素子の薄型化を図るために、機械研磨、化学機械研磨(CMP)等を用いて、基板の研削や絶縁膜の平坦化を行っている。これらの研磨は、通常2次元平面に均一になされるものであり、基板全体を加圧・保持して研磨を行う。半導体結晶層の表面に突起が在るようなエピタキシャルウエハは、いわゆるパラボラ状又はプロペラ状に反っている可能性が高い。このため、研磨工程で基板全体を加圧・保持すると基板が変形し、欠陥以外の正常な表面を研磨してしまうか、ひびや割れが発生するおそれがある。
【0012】
結晶成長により得られたウエハの表面は通常は鏡面であり、鏡面研磨を行う必要はない。ウエハ表面の研磨は、むしろ粗面化のために行われている。ウエハ表面(又は裏面)を粗面化する目的は、表裏面の区別、周辺部の面取り、製造番号のマーキング等である(特許文献4、5、6)。表裏面を区別する場合には、裏面側が粗面化される。
【0013】
本発明は、上記事情に鑑み成されたものであり、本発明の目的は、半導体結晶層の表面に均一な膜厚のレジスト膜を形成することが可能なエピタキシャルウエハ及びその製造方法を提供することにある。また、本発明の他の目的は、半導体結晶層の表面に均一な膜厚のレジスト膜又は均一な微細凹凸構造が形成された発光素子ウエハ及びその製造方法を提供することにある。また、本発明の更に他の目的は、半導体結晶層の表面に形成された均一な微細凹凸構造により光取り出し効率を向上させた発光素子を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的を達成するために各請求項に係る発明は下記構成を備えたことを特徴とする。
【0015】
請求項1の発明は、単結晶基板と、前記単結晶基板上に結晶成長により形成された半導体結晶層であって、前記半導体結晶層の表面の素子形成領域の一部が結晶成長面に比べて粗面化された半導体結晶層と、を備えたエピタキシャルウエハである。
【0016】
請求項2の発明は、前記粗面化された表面は、算術表面粗さRaが0.1μm以上で且つ10μm以下である請求項1に記載のエピタキシャルウエハである。
【0017】
請求項3の発明は、前記粗面化された表面の面積は、前記半導体結晶層の表面の総面積の0.1%以下である請求項1又は請求項2に記載のエピタキシャルウエハである。
【0018】
請求項4の発明は、前記素子は、発光ダイオード(LED)である請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のエピタキシャルウエハである。
【0019】
請求項5の発明は、前記半導体結晶層は、窒化ガリウム(GaN)系半導体、ガリウム砒素(GaAs)系半導体、インジウム・ガリウム・アルミニウム・リン(InGaAlP)系半導体、及び酸化亜鉛(ZnO)系半導体からなる群から選択されるいずれか1種である請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載のエピタキシャルウエハである。
【0020】
請求項6の発明は、請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載のエピタキシャルウエハを製造するエピタキシャルウエハの製造方法であって、前記半導体結晶層の表面の素子形成領域に在る突起部を検出し、検出された前記突起部を研磨により除去し、前記素子形成領域の一部を粗面化するエピタキシャルウエハの製造方法である。
【0021】
請求項7の発明は、前記突起部を前記半導体結晶層の表面と略同じ高さになるように研磨する請求項6に記載のエピタキシャルウエハの製造方法である。
【0022】
請求項8の発明は、前記突起部をペンシルグラインダーにより研磨する請求項6又は請求項7に記載のエピタキシャルウエハの製造方法である。
【0023】
請求項9の発明は、請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載のエピタキシャルウエハを更に加工してなる発光素子ウエハであって、前記エピタキシャルウエハの表面にレジスト膜が形成された発光素子ウエハである。
【0024】
請求項10の発明は、請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載のエピタキシャルウエハを更に加工してなる発光素子ウエハであって、前記エピタキシャルウエハの表面に、0.05μm以上1μm未満の直径を有する孔がサブミクロンオーダのピッチで配列された多孔質構造が形成された発光素子ウエハである。
【0025】
請求項11の発明は、請求項9に記載の発光素子ウエハの製造方法であって、スピンコートにより前記レジスト膜を形成する発光素子ウエハの製造方法である。
【0026】
請求項12の発明は、請求項10に記載の発光素子ウエハの製造方法であって、前記エピタキシャルウエハの表面にフォトレジスト膜を形成し、前記フォトレジスト膜を用いたフォトリソグラフィーにより、前記エピタキシャルウエハの表面に、0.05μm以上1μm未満の直径を有する孔がサブミクロンオーダのピッチで配列された多孔質構造を形成する、発光素子ウエハの製造方法である。
【0027】
請求項13の発明は、請求項10に記載の発光素子ウエハから個片化されたチップを備えた発光素子である。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、半導体結晶層の表面に均一な膜厚のレジスト膜を形成することが可能なエピタキシャルウエハ及びその製造方法が提供される。また、半導体結晶層の表面に均一な膜厚のレジスト膜又は均一な微細凹凸構造が形成された発光素子ウエハ及びその製造方法が提供される。また、半導体結晶層の表面に形成された均一な微細凹凸構造により光取り出し効率を向上させた発光素子が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】(A)〜(C)は原材料として使用されるLEDウエハの説明図である。
【図2】(A)はLEDウエハの表面に欠陥部分が存在する様子を示す斜視図である。(B)は(A)の欠陥部分の拡大図である。
【図3】LEDウエハの表面にスピンコートでレジスト膜を成膜する様子を示す模式図である。
【図4】(A)〜(C)はコメット欠陥の発生により微細凹凸構造が不均一化する様子を示す断面図である。
【図5】(A)及び(B)は本発明の実施の形態に係るLEDウエハの製造工程を示す工程図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る突起が除去されたLEDウエハの平面図である。
【図7】突起が研磨により除去されて粗面部が形成される様子を示す模式図である。
【図8】(A)〜(C)は突起が除去されたLEDウエハを用いた場合に微細凹凸構造が均一に形成される様子を示す断面図である。
【図9】本発明の実施の形態に係るLED素子の構造を概略的に示す断面図である。
【図10】LED素子の半導体結晶層の表面の部分拡大図である。
【図11】スピンコートで発生するコメット欠陥を説明する平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態の一例を説明する。
【0031】
<LED素子用のエピタキシャルウエハ>
図1(A)は、本発明の実施の形態で原材料として使用される発光ダイオード(LED)用のエピタキシャルウエハの外観を示す斜視図である。図1(B)は、図1(A)に示すエピタキシャルウエハからLEDチップが個片化される様子を示す模式図である。図1(C)は、図1(A)に示すエピタキシャルウエハの積層構成を示す断面図である。
【0032】
図1(A)及び図1(C)に示すように、LED用のエピタキシャルウエハ(以下、「LEDウエハ」という。)10は、単結晶基板22上に、LED素子を構成する半導体結晶層30をエピタキシャル成長させて得られたウエハである。半導体結晶層30の表面14が、LEDウエハ10の表面(おもて面)側である。LEDウエハ10は平面視が略円形であり、その直径(ウエハサイズ)は材料に応じて2インチ〜12インチの範囲である。例えば、サファイア基板にGaN系の半導体結晶層を設けたLEDウエハ10では、2インチ(53.8mm)のウエハサイズが汎用されている。
【0033】
LEDウエハ10には、結晶方向を区別するためにオリエンテーションフラット(OF)12と呼ばれる直線的な切り欠けが設けられている。OF12は、種々のアライメントにも用いられる。なお、OF12の代わりにノッチと呼ばれるV字状の切り欠けが設けられる場合もある。また、LEDウエハ10の裏面(うら面)側が粗面化されて、いわゆる曇り面とされている場合もある。例えば、表裏を区別するために裏面側を粗面化した場合や、基板側を研削して薄型化している場合である。
【0034】
図1(B)に示すように、LEDウエハ10は、複数のLEDチップ20に分割される。個々のLEDチップ20の大きさは、360μm×360μm程度とすることができる。例えば、点線で図示したように、LEDウエハ10を、OF12に対し平行方向及び垂直方向にパターニングし、このパターンに沿って分割することで、平面視が矩形状の複数のLEDチップ20を得ることができる。例えば、OF12が結晶の劈開面に平行に形成されている場合には、レーザスクライビング等でパターン上に所定深さのスクライブ溝を形成し、このスクライブ溝に沿って割ることが容易になる。
【0035】
LEDウエハ10は、平面視が略円形であり、OF12を設けるためにその一部が切り欠かれている。このため、LEDウエハ10の表面14の周辺部には、LEDチップ20の形成に使用されない不使用領域16(斜線部分)が発生する。これに対し、LEDチップ20の形成に使用される領域を「素子形成領域18」と称する。LEDウエハ10から得られたLEDチップ20は、個々のLED素子の形成に使用される。なお、LED素子の構造については後述する。
【0036】
図1(C)に示すように、LEDウエハ10は、単結晶基板22上に形成された半導体結晶層30を備えている。半導体結晶層30には、n型半導体層24、発光層26及びp型半導体層28が、単結晶基板22側からこの順に積層されている。LEDウエハ10の表面14には、p型半導体層28が露出されている。例えば、GaN系のLEDウエハでは、サファイア基板上に、n-GaN層、発光層及びp-GaN層が積層されている。半導体結晶層30は、有機金属気相成長法(MOVPE)、分子線エピタキシャル成長法(MBE)等、公知のエピタキシャル成長法を用いて形成することができる。
【0037】
半導体結晶層30は、窒化ガリウム(GaN)系半導体、ガリウム砒素(GaAs)系半導体、インジウム・ガリウム・アルミニウム。リン(InGaAlP)系半導体、酸化亜鉛(ZnO)系半導体等で構成することができる。半導体結晶層30を構成する半導体は、所望のLEDの発光波長・発光輝度等に応じて適宜選択される。LEDの発光波長は、紫外領域(例えば、200nm)から赤外領域まで幅広く選択することができる。
【0038】
図2(A)は、LEDウエハの表面の一部分を拡大して観察する様子を示す斜視図である。図2(B)は、図2(A)の表面の部分拡大図である。図2(B)に拡大して示すように、LEDウエハ10の表面14の一部分32を子細に観察した結果、部分32には、突起34が存在することが判明した。LEDウエハ10の表面14上にレジスト膜をスピンコートで成膜する場合には、この突起34によりコメット欠陥が発生する。ここでは、1箇所(部分32)で発見された突起34を図示するが、実際には複数の突起34が表面14上に散在している場合もある。
【0039】
<コメット欠陥と微細凹凸構造の不均一化>
図3は、LEDウエハの表面にスピンコートでレジスト膜を成膜する様子を示す模式図である。図3に示すように、LEDウエハ10の表面14に、スピンコートでレジスト膜を成膜する場合には、LEDウエハ10を回転軸Lの周り(例えば、矢印A方向)に回転させる。回転軸Lは、LEDウエハ10の中心点36通り、LEDウエハ10の表面14に垂直な軸である。
【0040】
また、点線で模式的に図示したように、LEDウエハ10の上方には、レジスト膜形成用の塗布液(フォトレジスト)40を供給するディスペンサー38が配置されている。LEDウエハ10の中心点36の近傍に、ディスペンサー38から塗布液40が供給される。供給された塗布液40は、LEDウエハ10の回転による遠心力によって、内側から外側に向って薄く引き延ばされる。これによりレジスト膜がサブミクロンオーダの薄膜に形成される。
【0041】
後述するフォトニック結晶構造を加工するために使用される塗布液40の粘度は、0.1Pa・s(パスカル秒)以下であり、好ましくは0.05Pa・s以下である。また、粘度の下限値は、好ましくは0.005Pa・s以上であり、より好ましくは0.01Pa・s以上である。
【0042】
図4(A)〜(C)は、コメット欠陥の発生により微細凹凸構造が不均一化する様子を示す断面図である。これらは従来の問題点を説明するものである。上述した通り、LEDウエハ10の表面14(即ち、半導体結晶層30の表面)に突起34が存在する場合には、この突起34に起因してレジスト膜にコメット欠陥が発生する。突起34の高さはレジスト膜42の厚さより大きく、突起34はレジスト膜42を突き抜けるように存在している。
【0043】
図4(A)に示すように、レジスト膜がスピンコートで形成される際に、内側から外側に向かう塗布液40の流れが突起34により阻害されて、コメット欠陥と呼ばれる塗布不良部が発生する(図11参照)。その結果、突起34より内側には厚いレジスト膜42が形成され、突起34より外側には薄いレジスト膜42が形成される。即ち、レジスト膜42は均一に形成されていない。
【0044】
図4(B)に示すように、LEDウエハ10の表面14に微細凹凸構造を形成するために、レジスト膜42がパターニングされる。後述する通り、ここでの微細凹凸構造は、円孔が規則的に穿設されたフォトニック結晶構造である。レジスト膜42のパターニングでは、レジスト膜42のマスク露光と現像とにより、レジスト膜42に円孔43が規則的に穿設される。突起34より内側には深い円孔43が形成され、突起34より外側には浅い円孔43が形成される。円孔43が形成された部分では、LEDウエハ10の表面14が露出している。即ち、レジスト膜42は均一にパターニングされていない。
【0045】
図4(C)に示すように、円孔43が穿設されたレジスト膜42を用いてドライエッチングを行うと、LEDウエハ10の表面14の一部が除去される。円孔43の形成により露出された表面14が、ドライエッチングにより除去される。これにより、半導体結晶層30の表面に、円孔43に対応する円孔44が規則的に穿設された微細凹凸構造が形成される。突起34より内側には深い円孔44が形成され、突起34より外側には浅い円孔44が形成される。即ち、微細凹凸構造は均一に形成されていない。ここでは、突起34部分はエッチングされないものとして、図示を簡略化する。
【0046】
図4(A)〜(C)の例から分かるように、LEDウエハ10の表面14に突起34が存在すると、レジスト膜42に塗布不良部が発生し、半導体結晶層30の表面に微細凹凸構造を均一に形成することが困難になる。また、上記では、図4(A)に示すように、突起34より外側に薄いレジスト膜42が形成される例について説明したが、突起34より外側にレジスト膜42が形成されない場合もある。この場合には、突起34より外側には、円孔43や円孔44は形成されない。即ち、レジスト膜42が無いために、半導体結晶層30の表面がエッチングで平坦に除去され、微細凹凸構造は形成されない。
【0047】
なお、本実施の形態では、スピンコートによりレジスト膜を形成する場合のコメット欠陥の発生を問題点として指摘しているが、インクジェット方式やスプレイ塗布方式においても、突起による欠陥がある場合には、液だれや乾燥過程での異常が生じることで突起周辺にレジスト膜の厚さが変動して、同様の問題が生じる。
【0048】
更にLEDウエハとレジスト膜との間に、下層レジスト層として酸化シリコン(SiO)層などのよりエッチング耐性の高い半導体層あるいは金属層を適宜設けることで、LEDウエハのエッチングをより好適に行なうことができる。この下層レジスト層の好ましい厚みは0.01μm〜1μmの範囲であり、より好ましくは0.02μm〜0.5μm、更に好ましくは0.05μm〜0.3μmの範囲であるが、下層レジスト層を形成してもLEDウエハ表面に生じている突起状欠陥を覆いつくすことは不可能であり、上記コメット欠陥を改善することはできない。
【0049】
<突起の除去>
図5(A)及び(B)は、本発明の実施の形態に係るLEDウエハの製造工程を示す
工程図である。本発明の実施の形態に係るLEDウエハは、上記の原材料となるLEDウエハから、コメット欠陥の原因になる突起を除去したものである。
【0050】
まず、図5(A)に示すように、LEDウエハ10の表面14の突起による欠陥部分46を検出する。複数(数個から数10個程度)の欠陥部分46が検出される場合がある。この例では、3つの欠陥部分46〜46が検出されている。欠陥部分46〜46は、中心点36からの距離、面積が各々異なっている。突起による欠陥部分46は、直径が数μm〜数100μm台である。特に、数100μm程度の欠陥部分46は、コメット欠陥を生じさせる可能性が高い。しかしながら、大半のLEDウエハでは、欠陥部分46の総面積を「S」、表面14の総面積を「S」とした場合、欠陥部分46の占有面積率(=S/S×100)は百分率で略0.02%以下である。
【0051】
これらの欠陥部分46は、目視で確認することが可能な場合もある。この場合には、検出された欠陥部分46を丸で囲む等、筆記具を用いてマーキングすることができる。また、OF12とLEDウエハ10の外周とに接するL字状のスケール45を用い、中心点36を基準点として欠陥部分46の位置を特定してもよい。また、図示はしていないが、LEDウエハ10を所定のステージ上に配置して、このLEDウエハ10の表面14を固定カメラで撮影し、撮影された画像を用いて、カメラについて設定されたXY座標系から、欠陥部分46の位置(座標)を特定してもよい。
【0052】
次に、図5(B)に示すように、検出された欠陥部分46にある突起34を機械的な研磨方法により除去する。研磨機としては、ペンシルグラインダー、ドラムグラインダー、スピンドルグラインダー等、公知の回転研磨機を用いることができる。中でも、狭い範囲の研磨に適したペンシルグラインダーが好適である。また、LEDウエハ10の最外周部の反りが基準面から20μ以上である場合には、LEDウエハ10を加圧・保持すると変形してしまうので、LEDウエハ10を加圧・保持する必要が無いという観点からも、ペンシルグラインダーが好適である。
【0053】
図5(B)に示す例では、研磨機として、円盤状の砥石が回転する研磨部48Aを備えたペンシルグラインダー48が用いられている。欠陥部分46に研磨部48Aを当接させた状態で、研磨部48Aを回転させると、欠陥部分46にある突起34が研磨により除去される。なお、研磨により生じた粉塵を除去するために、LEDウエハ10の表面14に対し、研磨後に洗浄・乾燥を行うことが好ましい。
【0054】
欠陥部分46が目視で確認可能な場合には、突起34の除去作業は、ペンシルグラインダー48を用いて手作業で行うことができる。また、カメラで撮影された画像を用いて欠陥部分46の位置を特定する場合には、ステージ上に三次元方向(X軸・Y軸・Z軸の3軸方向)に移動可能な研磨機を配置し、研磨機を特定された位置に移動させると共に、上下方向(Z軸方向)に移動させて、自動的に研磨を行うこともできる。なお、LEDウエハ10の表面14と略同じ高さになるまで研磨を行うので、上下方向の位置は自動的に定める。なお、ここで「略」同じ高さとは、レジスト膜の厚さがサブミクロンオーダであることから、突起34の研磨高さに関してはミクロンオーダのプロセス誤差が許容されることを意味する。後述する通り、突起34はコメット欠陥が発生しない程度まで研磨され、平坦なレジスト膜が形成されればよいからである。
【0055】
また、研磨の進行状況を追跡するモニタリング手段を設けることで、研磨が完了したか否かを判定して、自動的に研磨を終了させることができる。このようなモニタリング手段としては、反射光を利用した光学式のモニター装置や、撮影画像の画像処理を行う画像処理装置を用いることができる。また、欠陥部分46が目視で確認可能な場合には、研磨が完了したか否かも目視で判断することが可能であり、最も効率が良い。
【0056】
<突起が除去されたLEDウエハ>
図6は、本発明の実施の形態に係る突起が除去されたLEDウエハの平面図である。研磨により突起が除去されたLEDウエハ10Aは、その表面14Aの素子形成領域の一部が結晶成長面(鏡面)に比べて粗面化された粗面部50を備えている。この例では、検出された3つの欠陥部分46〜46が研磨されて(図5(A)及び(B)参照)、表面14Aには3つの粗面部50〜50が形成されている。
【0057】
ここで粗面部50とは、算術表面粗さRaが0.1μm以上で且つ10μm以下の表面部分である。算術表面粗さRaが0.1μm以上の領域は、鏡面である結晶成長面とは明らかに異なっており、目視でも区別することができる。算術表面粗さRaを10μm以下とすることで、コメット欠陥が顕著に低減する。粗面部50の周囲ではレジスト膜の厚さが変動する場合がある。このレジスト膜の厚さの変動を避けるために、算術表面粗さRaの上限値は小さい方が好ましく、1μm以下とすることがより好ましい。
【0058】
なお、算術表面粗さRaとは、JIS B0601記載の算術平均粗さであり、測定長は10μ〜100μである。また、測定方法は、光学測定方法又は接触式測定方法のいずれでもよい。
【0059】
図7は突起が研磨により除去されて粗面部が形成される様子を示す模式図である。LEDウエハ10の表面14と略同じ高さになるように、突起34による欠陥部分46を含む広い範囲まで研磨を行うことが好ましい。例えば、欠陥部分46の直径をRとし、粗面部50の直径をRとした場合には、直径Rが直径Rの0.5倍〜10倍となる範囲で研磨による粗面化を行うことが好ましい。一方、レジスト膜の形成を阻害しない小さな突起や、不使用領域16(図1(B)参照)に在る突起は除去する必要がない。従って、粗面部50の総面積は、欠陥部分46の総面積の0.1倍〜10倍の範囲となる。
【0060】
このように余分に粗面化を行っても、欠陥部分46の占有面積率は略0.02%以下と小さく、粗面部50の総面積を「S」、表面14の総面積を「S」とした場合、粗面部50の占有面積率(=S/S×100)は百分率で0.1%以下である。
【0061】
図8(A)〜(C)は、突起が除去されたLEDウエハ10Aを用いた場合に微細凹凸構造が均一に形成される様子を示す断面図である。図8(A)に示すように、LEDウエハ10Aの表面14Aには、欠陥部分46が研磨されて粗面部50が形成されている。レジスト膜がスピンコートで形成される際に、塗布液40は内側から外側に拡がる。
【0062】
図4(A)に示す突起34が存在する場合と比較すれば分かるように、突起34が除去されているので、塗布液40の流れは阻害されず、内側から外側に向かって一定の膜厚のレジスト膜42が形成される。即ち、レジスト膜42が均一に形成されている。突起34が研磨により除去された後も、粗面部50及びその周囲には微小な凹凸が残存する。しかしながら、これらの微小な凹凸ではコメット欠陥は発生しない。レジスト液は、塗布・乾燥時の「レべリング」により、斜面に沿って乾燥・固化する「液膜平坦化」される性質を有しており、平坦なレジスト膜が形成されるためである。
【0063】
図8(B)に示すように、LEDウエハ10Aの表面14Aに微細凹凸構造を形成するために、レジスト膜42がパターニングされる。レジスト膜42には、円孔43が規則的に穿設される。図4(B)に示す突起34が存在する場合と比較すれば分かるように、粗面部50は表面14Aと略同じ高さとされているので、内側から外側に向かって一定の深さの円孔43が形成される。即ち、レジスト膜42が均一にパターニングされている。
【0064】
図8(C)に示すように、円孔43が穿設されたレジスト膜42を用いてドライエッチングを行うと、円孔43の形成により露出された表面14Aが、ドライエッチングにより除去されて、円孔44が規則的に穿設された微細凹凸構造が形成される。図4(C)に示す突起34が存在する場合と比較すれば分かるように、一定の深さの円孔43が形成されているので、LEDウエハ10Aの表面14Aには、内側から外側に向かって一定の深さの円孔44が形成される。粗面部50においても、略同じ形状の円孔44が形成される。即ち、微細凹凸構造が均一に形成されている。
【0065】
図8(A)〜(C)の例から分かるように、突起が除去されたLEDウエハ10Aを用いた場合には、レジスト膜42が均一に形成されて、半導体結晶層30の表面に微細凹凸構造が均一に形成される。このように、表面14Aに微細凹凸構造が均一に形成されたLEDウエハ10Aであれば、複数のLEDチップ20に分割してLEDを製造する場合にも、製造されたLEDの性能にばらつきが発生しない。
【0066】
<LED素子>
次に、上記のLEDウエハ10Aを用いて作製されたLED素子の構造について説明する。図9は、本発明の実施の形態に係るLED素子(発光素子)の構造を概略的に示す断面図である。図9に示すように、LED素子20Aは、単結晶基板22、半導体結晶層30、コンタクト層52、p側電極54、n側電極56、及び保護膜58を備えている。コンタクト層52は、インジウムすず酸化物(ITO)等の透明な導電性材料で構成することができる。p側電極54及びn側電極56は、金(Au)等の金属などで構成することができる。保護膜58は、金属酸化物等の絶縁材料で構成することができる。
【0067】
半導体結晶層30は、n型半導体層24、発光層26及びp型半導体層28から構成されている。n型半導体層24、発光層26及びp型半導体層28は、単結晶基板22上に順次エピタキシャル成長させて形成されている。また、半導体結晶層30は、n型半導体層24、発光層26及びp型半導体層28の一部が、n型半導体層24の途中までドライエッチングにより除去されてメサ状に形成されている。
【0068】
エッチングにより露出されたn型半導体層24の表面には、n側電極56が形成されている。一方、p型半導体層28上には、コンタクト層52を介して、p側電極54が形成されている。また、n型半導体層24、発光層26、p型半導体層28及びコンタクト層52の表面と、p側電極54及びn側電極56の側面とを覆うように、保護膜58が形成されている。
【0069】
図10は、LED素子の半導体結晶層の表面の部分拡大図である。上記のLEDウエハ10Aを用いて作製されたLED素子20Aは、半導体結晶層30の表面、即ち、p型半導体層28の表面に、微細凹凸構造が形成されている。p型半導体層28の表面の一部60を拡大して、微細凹凸構造の詳細を説明する。図10に示すように、p型半導体層28の表面には、円孔62が規則的に穿設されたフォトニック結晶構造が形成されている。この例では、円孔62が正方格子状に配列された二次元のフォトニック結晶構造とされている。
【0070】
p型半導体層28の表面にフォトニック結晶構造を形成することにより、LED素子20Aの光取り出し効率が向上する。例えば、円孔62の開口径Xを1μm以下であると共に、円孔62のピッチYとしたときのXY比(=開口径X/ピッチY)の値が1以下となるように、フォトニック結晶構造の格子配列を設計すると、LED素子20Aの光取り出し効率が顕著に向上する。円孔62の深さZは、例えば0.1μm〜0.2μm程度とすることができる。
【0071】
なお、上記の実施の形態では、発光素子がLEDである場合について説明したが、エピタキシャルウエハを個片化して作製される発光素子であればよく、半導体レーザ等、他の半導体発光素子であってもよい。
【実施例】
【0072】
<実施例1>
直径2インチのサファイ基板のm面にGaN系半導体結晶層を成膜して得られたLEDウエハ(エピスター社製、「ES−WQBL」)を用意した。LEDウエハの表面(p−GaN層表面)には、直径100μmと直径200μmの突起欠陥がそれぞれ10個存在することを確認した。
【0073】
LEDウエハの表面をペンシルグラインダーで研磨し、直径約50μm以上の突起状欠陥を取り除いた。ペンシルグラインダーによる研磨は、直径2mm、粒度#800の弾性ゴム砥石を4000rpmで回転させながら実施した。LEDウエハの表面の光学顕微鏡観察の結果から、突起欠陥部分の総面積はLEDウエハの総面積の0.002%であり、研磨部分の総面積は0.01%であった。
【0074】
このLEDウエハの表面に、粘度0.01Pa・sのフォトレジスト液をスピンコーター(ミカサ社製、「H−1」)を用いて塗布し、厚さ0.1μmのレジスト膜を形成した。フォトレジスト液は、下記化合物2gをテトラフルオロプロパノール100mlに溶解して得た。突起を研磨することで、スピン塗布したレジスト膜には、コメット欠陥が発生しなかった。
【0075】
【化1】

【0076】
このレジスト膜の全面に、波長405nm、NA=0.85のレーザ光学系を備えた露光装置(パルステック社製、「NEO−1000」)を用いて、開口部の直径が0.15μmの円孔が0.4μmのピッチで形成されるように、レーザ加工を行なった。
【0077】
レーザ加工後のLEDウエハの表面に対し、SF6ガスにより並行平板型RIE装置(SUMCO社製、「10NL」)を用いてエッチング処理を行い、レジスト膜を除去した。レジスト膜が除去された後のLEDウエハの表面をAFMで観察したところ、開口部の直径が0.2μm、深さが0.2μmの円孔が、0.4μmのピッチで形成されたフォトニック結晶構造が得られていることが確認できた。得られたLEDウエハの面内発光分布を測定したところ、順電流3.5Vでの光量分布が4.5mWから6.0mWであった。
【0078】
<比較例1>
突起欠陥を除去していないLEDウエハを用いた以外は、実施例1と同様にして、レジスト膜を形成し、このレジスト膜を用いてフォトニック結晶加工を実施した。レジスト膜を形成した時点で、突起周辺にコメット欠陥を生じていることが確認された。その後のエッチングにより形成された円孔は、位置により不定形で形状がゆがんでおり、コメット欠陥部分の深さは数10nmであった。微細凹凸構造は形成されていないに等しい。得られたLEDウエハの面内発光分布を測定したところ、順電流3.5Vでの光量分布が4.0mWから6.0mWであった。実施例1と比べて光量分布が広く、光量ばらつきが増加していることが分かる。
【符号の説明】
【0079】
10 LEDウエハ
10A LEDウエハ
12 OF
14 表面
14A 表面
16 不使用領域
18 素子形成領域
20 LEDチップ
20A LED素子
22 単結晶基板
24 n型半導体層
26 発光層
28 p型半導体層
30 半導体結晶層
32 部分
34 突起
36 中心点
38 ディスペンサー
40 塗布液
42 レジスト膜
43 円孔
44 円孔
45 スケール
46 欠陥部分
48 ペンシルグラインダー
48A 研磨部
50 粗面部
52 コンタクト層
54 p側電極
56 n側電極
58 保護膜
60 一部
62 円孔
70 コメット欠陥

【特許請求の範囲】
【請求項1】
単結晶基板と、
前記単結晶基板上に結晶成長により形成された半導体結晶層であって、前記半導体結晶層の表面の素子形成領域の一部が結晶成長面に比べて粗面化された半導体結晶層と、
を備えたエピタキシャルウエハ。
【請求項2】
前記粗面化された表面は、算術表面粗さRaが0.1μm以上で且つ10μm以下である請求項1に記載のエピタキシャルウエハ。
【請求項3】
前記粗面化された表面の面積は、前記半導体結晶層の表面の総面積の0.1%以下である請求項1又は請求項2に記載のエピタキシャルウエハ。
【請求項4】
前記素子は、発光ダイオード(LED)である請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のエピタキシャルウエハ。
【請求項5】
前記半導体結晶層は、窒化ガリウム(GaN)系半導体、ガリウム砒素(GaAs)系半導体、インジウム・ガリウム・アルミニウム・リン(InGaAlP)系半導体、及び酸化亜鉛(ZnO)系半導体からなる群から選択されるいずれか1種である請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載のエピタキシャルウエハ。
【請求項6】
請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載のエピタキシャルウエハを製造するエピタキシャルウエハの製造方法であって、
前記半導体結晶層の表面の素子形成領域に在る突起部を検出し、
検出された前記突起部を研磨により除去し、
前記素子形成領域の一部を粗面化するエピタキシャルウエハの製造方法。
【請求項7】
前記突起部を前記半導体結晶層の表面と略同じ高さになるように研磨する請求項6に記載のエピタキシャルウエハの製造方法。
【請求項8】
前記突起部をペンシルグラインダにより研磨する請求項6又は請求項7に記載のエピタキシャルウエハの製造方法。
【請求項9】
請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載のエピタキシャルウエハを更に加工してなる発光素子ウエハであって、
前記エピタキシャルウエハの表面にレジスト膜が形成された発光素子ウエハ。
【請求項10】
請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載のエピタキシャルウエハを更に加工してなる発光素子ウエハであって、
前記エピタキシャルウエハの表面に、0.05μm以上1μm未満の直径を有する孔がサブミクロンオーダのピッチで配列された多孔質構造が形成された発光素子ウエハ。
【請求項11】
請求項9に記載の発光素子ウエハの製造方法であって、
スピンコートにより前記レジスト膜を形成する発光素子ウエハの製造方法。
【請求項12】
請求項10に記載の発光素子ウエハの製造方法であって、
前記エピタキシャルウエハの表面にフォトレジスト膜を形成し、
前記フォトレジスト膜を用いたフォトリソグラフィーにより、前記エピタキシャルウエハの表面に、0.05μm以上1μm未満の直径を有する孔がサブミクロンオーダのピッチで配列された多孔質構造を形成する、
発光素子ウエハの製造方法。
【請求項13】
請求項10に記載の発光素子ウエハから個片化されたチップを備えた発光素子。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2011−96935(P2011−96935A)
【公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−251134(P2009−251134)
【出願日】平成21年10月30日(2009.10.30)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】