説明

オートバイブレーキ装置

【解決手段】この発明は、そのブレーキ回路が、手動で作動されるか、足作動されるかのマスターブレーキシリンダ(7または13)において反応することからポンプ(9)によって生成することができる圧力を防止するバルブ回路(23、24または23、25)を備える液圧のオートバイブレーキ装置に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、特許請求項1の前文によるオートバイブレーキ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
日本特許公開2000−071963Aは、既に、そのようなオートバイブレーキ装置を開示している。そのブレーキ装置は、液圧で作動することができ、そのブレーキ圧力が、足作動されるか、または手動で作動されるマスターブレーキシリンダによって、相互に共同して、または独立して、その車輪ブレーキ内で増加することができる前輪ブレーキ回路および後輪ブレーキ回路を有している。ブレーキスリップを制御するために、電磁的に作動することができる入口弁および出口弁と、電気モータによって駆動することができる2回路ポンプとは、前輪ブレーキ回路内および後輪ブレーキ回路内の両方に挿入される。さらに、入口弁および出口弁と、ポンプとに加えて、順番に(in order)、2つのマスターブレーキシリンダのうちの1つの手動作動の場合にもまた、手動で作動されないブレーキ回路におけるブレーキ圧力を増加することができるために、ポンプと隔離弁およびスイッチオーバーバルブとが電気的に作動される目的のために、電気的に隔離弁およびスイッチオーバーバルブも、2つのブレーキ回路のそれぞれ内に設けられる。
この、ブレーキ装置の不具合は、ポンプが始動するときに、ハンドブレーキレバーまたはフットブレーキレバーにおける脈動を一時的に感じることができる結果として、手動で作動されたマスターブレーキシリンダにおけるポンプの反応である。
【発明の開示】
【0003】
したがって、この発明の目的は、手動で作動されるか、または、足作動されるかのマスターブレーキシリンダにおけるポンプの反応(reaction)を、可能な限り単純で、機能的に確実である手段で防止できるような特定のタイプのオートバイブレーキ装置を改良することである。
【0004】
この目的は、特許請求項1の特徴をなす特徴(features)による特定のタイプのオートバイブレーキ装置のために達成される。
この発明のさらなる特徴および利点は、従属請求項から、さらには以下の代表的な実施例の記述から明らかになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0005】
図1は、この発明にとって重要であるオートバイブレーキ装置のための特徴を備えた概略の形式で液圧(hydraulic)回路ブロック図を示している。このブレーキ装置は、液圧で作動することができ、後輪ブレーキ14を作動するための後輪ブレーキ回路10において、前輪ブレーキ回路4に接続され、手動の力によって作動することができるマスターブレーキシリンダ7と、マスターブレーキシリンダ13であって足力に比例して作動することができるものとを、それぞれ有することができる前輪ブレーキ回路4および後輪ブレーキ回路10からなる。
【0006】
ブレーキスリップを制御するために、電磁的に作動することができる入口および出口弁6、12は、前輪ブレーキ回路4および後輪ブレーキ回路10の両方に配置され、その各場合では、そのホームポジションにおいて開放される入口弁6は、前輪ブレーキ回路4および後輪ブレーキ回路10のブレーキライン内に挿入され、そのラインは、それぞれに関連するマスターブレーキシリンダ7、13を、隔離弁19を介して、前輪ブレーキ5、または後輪ブレーキ14に接続する。そのホームポジションにおいて閉塞している出口弁12は、各ブレーキ回路のリターンライン15内にそれぞれ挿入され、そのリターンライン15は、前輪ブレーキ5または後輪ブレーキ14を、その各場合では、低圧アキュムレータ16に対して、かつ、2つの回路に分割され、フィードバック原理によって作動するポンプ9の吸入路21に接続する。ポンプ9は、ブレーキスリップ制御フェーズにおいて、前輪ブレーキ5、または後輪ブレーキ14からそれぞれ外に出させるブレーキ液量が、2つのブレーキ回路のブレーキライン18内への要求によってフィードバックされることを保証されるという結果によって、2つのブレーキ回路のブレーキライン18に圧力側で接続される。2つのポンプ回路のポンプピストンは、以下により詳細に説明されることになっているこの発明によるバルブ回路なしに、ポンプ圧力の脈動は、ポンプが始動するときにスリップフリーのブレーキの場合であっても、手動で作動されるブレーキレバー、または足作動されるブレーキペダルのいずれかにおける障害のない方法で反応するという結果によって、電動モータ2によって共同して駆動される。
【0007】
2つのブレーキ回路4、10は、それらの回路設計に従って、特別な特徴を有して、共同して、または相互に独立して作動することができる。その特徴とは、例えば、前輪ブレーキ回路4に接続されるマスターブレーキシリンダ7の手動作動の場合には、ブレーキ圧力は、前輪ブレーキ5において増加するばかりでなく、同時にまた、ブレーキ圧力の電気液圧的な増加が、その電気モータ2がポンプ9を駆動し、さらに、隔離弁19とスイッチオーバーバルブ20との後輪ブレーキ回路10において電気的に開始されたスイッチオーバー位置の結果として、隔離弁19がマスターブレーキシリンダ13からポンプ圧力側を分離している間に、ポンプ9は、マスターブレーキシリンダ13から圧力媒体を取り入れて、それを後輪ブレーキ14に送り込むという事実によって、後輪ブレーキ14において生じる。したがって、2つのポンプ回路の強制的な結合の結果として、説明されるこの発明の特徴なしに、出口弁とスイッチオーバーバルブとの閉塞位置によるスリップフリーの正常なブレーキ動作における短期間であるが、マスターブレーキシリンダ7で脈動を感知することは可能である。
【0008】
前述の作動例も、もちろん、同一の装置によれば、ポンプの始動によって電気液圧的に始動する前輪ブレーキ5でブレーキをかけることが、後輪ブレーキ10に接続されているマスターブレーキシリンダ13の作動によってきっかけとなる。その場合には、もしこの発明の特徴が現われなかったならば、マスターブレーキシリンダ13で脈動を感知することは可能である。
【0009】
このことから継続して、2つのマスターブレーキシリンダ7、13のうちの1つが作動されるときに、運転者によってそれぞれ作動されないブレーキ回路は、2つのマスターブレーキシリンダのまさに1つが作動するならば、前輪ブレーキおよび後輪ブレーキの両方がブレーキ減速に即効的に貢献する結果によって、スリップフリーブレーキの目的のためでさえ、遠隔の、電気液圧的な動作を許すやり方で2回路ポンプ9による圧力の下に置かれる。
【0010】
前輪ブレーキ回路4に対して、マスターブレーキシリンダ7によって加えられる圧力を感知するために、圧力センサ1が通常使用される。後輪ブレーキ回路に対して、手動で加えられる圧力の監視も、マスターブレーキシリンダ13の近くに配置される圧力センサ3によって実行される。車輪ブレーキ圧力を確実に監視するために、かつ、同時に快適性の強調を伴う入口弁6のアナログ制御を実行するために、両方のブレーキ回路4、10は、さらに車輪ブレーキ圧力を感知する2つの圧力センサ2、30を備えている。
【0011】
前輪ブレーキ回路4が手動で作動されるときに、前輪ブレーキ回路4における圧力センサ1によって感知されるマスターブレーキシリンダ圧力は、後輪ブレーキ回路10内に挿入され、かつ、入口弁および出口弁6、12と、隔離弁19と、スイッチオーバーバルブ20との相互作用によって、前輪ブレーキ回路4に接続されるマスターブレーキシリンダ7が、専ら作動されるならば、制御ユニット8に格納される電子ブレーキ力分配特性曲線による後輪ブレーキ回路10における自動的なブレーキ圧力制御を実行する、ポンプ9の電気的な作動のためのガイド変数(guide variable)を形成する。
【0012】
後輪ブレーキ回路10の専らの手動作動の場合には、後輪ブレーキ回路4のマスターブレーキシリンダ13において配置される圧力センサ3は、入口および出口弁6、12の、および、スイッチオーバーバルブ20および隔離弁19の前輪ブレーキ回路10内に挿入されるポンプ9の電気的な作動のためのガイド変数を形成するということが、類似して当てはまる。
【0013】
圧力センサ信号を評価するために、論理回路が、電気的に作動することができるポンプ9によってその圧力センサ信号の評価結果の関数として水圧が生成される電子制御ユニット8内に設けられる。
【0014】
好ましくは、象徴的に例証されている制御ユニット8は、前輪ブレーキ回路4および後輪ブレーキ回路10を有し、かつ、構造的に単一体のブロックとして具体化されるブレーキユニット11の集積された部品を形成する。1つの有益な実施例においては、電気接触をするために、制御ユニット8は、ブレーキユニット11内に統合される、入口および出口弁6、12と、スイッチオーバーバルブ20と、隔離弁19とに挿入される。したがって、特別に小形な設計によって、ブレーキユニット11は、バッテリーの近くにおけるオートバイフレームに取付けることができる。
【0015】
スリップ制御ブレーキのために、基本的に、以下のものが当てはまる:
1. ロックする前輪または後輪の傾向が、車輪速度センサおよび制御ユニット8におけるそれらの信号評価によって、確実に検知される。前輪ブレーキ回路4、または後輪ブレーキ回路10に配置される入口弁6は、前輪ブレーキ回路4、または後輪ブレーキ回路10における圧力の更なる増加を防止するために、制御ユニット8によって電磁的に閉塞される。
【0016】
2. ロックする傾向を減少するために、圧力の更なる減少が、前輪ブレーキ回路4または後輪ブレーキ回路10においてさらに必要であるならば、このことは、通常は、流れがない状態に閉塞されており、かつ、それぞれ低圧アキュムレータ16に接続することができる出口弁12の開放によって達成される。この出口弁12は、車輪加速が特定の程度を超えて増加するとすぐに、閉塞される。減圧位相においては、その対応する入口弁6は、前輪ブレーキ回路4、または後輪ブレーキ回路10において生成されるマスターブレーキシリンダ圧力が、前輪ブレーキ回路4、または後輪ブレーキ回路10に対して伝達することができないという結果によって、閉塞されたままである。
【0017】
3. 再び決定されるスリップ値が、前輪ブレーキ回路4、または後輪ブレーキ回路10における圧力の増加を許すならば、出口弁6は、再び閉塞され、さらに、入口弁6は、制御ユニット8に統合されるスリップ制御器の要求にしたがって、年代的に(chronologically)限定された方法で開放される。圧力の増加に必要である液圧の量は、ポンプ9によって利用可能になる。
【0018】
4. スリップフリーであり、かつ、スリップ制御されるブレーキプロセスの間に、電気的に作動されるポンプ9は、電気液圧的に作動されたブレーキ回路において、電磁的に引き起される関連する隔離弁19の閉塞位置のために、作動されていないマスターブレーキシリンダ内にそれを戻すことなしに、開放されたスイッチオーバーバルブ経由、作動されていないマスターブレーキシリンダから圧力媒体を抜き取る結果として、隔離弁19およびスイッチオーバーバルブ20であって、それらは作動されていないマスターブレーキシリンダの下流に配置されるが、それらが電磁的に起動され、かつ、それらの反転位置を仮定する(assume)間に、隔離弁19およびスイッチオーバーバルブ20は、手動で作動されたマスターブレーキシリンダの下流に配置されており、それらの例証されたホームポジションにとどまる。
【0019】
2つのマスターブレーキシリンダ7、13が手動で作動されるのとは関係なく、この発明は、関連するマスターブレーキシリンダ7、13によって手動で作動されるブレーキ回路において、ポンプ循環バルブ23が、ポンプ逆止弁24とともに(または逆止め弁25を伴って)、手動で作動され、または、足作動されたマスターブレーキシリンダ7、13におけるポンプ9によって生成された圧力の反応が防止される、ポンプの作動開始時の切り替えられた位置を仮定するということを提供する。
【0020】
この目的のために、手動で作動されたか、または足作動されたブレーキ回路におけるポンプの作動の開始で、図1によるポンプ逆止弁24か、または図2、3による逆止め弁25かのいずれか一方は、ポンプ圧力ラインにおいて、手動で作動されるか、または足作動されるかのスターブレーキシリンダ7、13におけるポンプ9によって生成される圧力の反応が、容易に防止される結果として、ポンプ循環バルブ23が同時に開放される間に、閉塞されたスイッチ位置を仮定する。
【0021】
すべての代表的な実施例において、そのホームポジションにおいて開放される隔離弁19と、そのホームポジションにおいて閉塞されるスイッチオーバーバルブ20と、そのホームポジションにおいて開放される入口弁6と、そのホームポジションにおいて閉塞されている出口弁12とは、電気的に作動することができ、かつ、それぞれスプリングによる非常に単純な方法で、それらの例証されたホームポジションに残ることができる2/2方向バルブとして具体化される。さらに、隔離弁の位置とは無関係に、接続されたマスターブレーキシリンダ7、13によってブレーキ圧力における増加が、いつでも生じることができる結果として、車輪ブレーキ5、14の方向に開放する逆止め弁17は、2つの隔離弁19のそれぞれと平行に配置される。
さらに、バルブ回路が、必須の要素部材として、2つのブレーキ回路のそれぞれにおいて、ポンプ9の吸込み側と圧力側との間にバイパス接続をそれぞれつくり出すラインパス26内に挿入されるポンプ循環バルブ23を有することが、図1−3によるすべての代表的な実施例用の事例である。ポンプ循環バルブ23は、ホームポジションにおいて閉塞しており、かつ、ポンプの作動中に、マスターブレーキシリンダ(7または13)が手動で、または足によって作動される特別のブレーキ回路において、電気的に開放される2/2方向シートバルブとして具体化される。
【0022】
図1において、ポンプ圧力側の液圧接続は、隔離弁19と直列に配置されるポンプ逆止弁24による各ラインパス26の下流に、接続されたマスターブレーキシリンダ7、13から電気的に切り離すことができる。ポンプ逆止弁24は、2/2方向バルブとして具体化され、かつ、ブレーキ流体の妨げられていない分配の目的で、そのホームポジションにおけるスプリング力による支持でその開放位置を仮定する。
【0023】
制御ユニット8の対応する適応を与えられると、隔離弁およびポンプスイッチオーバーバルブ24を直列に接続することが絶対的に必要ではないという結果として、ポンプ逆止弁24の機能は、さらに、分離するバルブ19それ自体によって実行することができる。
【0024】
ラインパス26は、低圧アキュムレータ16の出力で圧力保持バルブ27の上流でポンプ吸込み側に接続されている。したがって、低圧アキュムレータ16は、開放したポンプ循環バルブ23によって低圧アキュムレータ16内に伝播するポンプ9の圧力パルス用のバッファとして有利に作用する。
【0025】
図2および3によれば、液圧回路は、電気的に作動することができるポンプ逆止弁24の代わりにばねで定位置に止めてある逆止め弁25の使用において図1とは異なる。この逆止め弁25は、接続されているマスターブレーキシリンダ7、13の方向に約5バールの圧力があるまで、ブレーキの非制御スリップフリーの手動作動の間に、確実にマスターブレーキシリンダ7、13における反応を防止するが、低いポンプ圧が閉塞したスイッチオーバーバルブ20および出口弁12のために逆止め弁を開放することができないという効果によって開放しない。
【0026】
図2によれば、液圧回路において、逆止め弁25は、ポンプ9から構造的に分離される部品として、ポンプ圧力バルブおよびポンプ循環バルブの下流で、前記ポンプ圧力ラインが、ブレーキライン18に導くように、ポンプ圧力ライン内に挿入される。
【0027】
図2による液圧回路とは対照的に、図3における逆止め弁25は、ポンプ9内においてポンプ圧力バルブに代わる。したがって、ポンプ循環バルブ23を有するラインパス26は、ポンプ9の圧縮室に直接接続される。
【0028】
情報が、図2および3において例証された詳細のすべてに関して今まで与えられなかった場合はいつでも、その詳細は、図1において説明された特徴に相当する。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】引用された先行技術からのバルブ回路に加えて、2つのブレーキ回路のそれぞれにおいて、ポンプの外部に配置されるポンプ循環バルブと、ポンプ逆止(check)弁であってその弁は電気的に作動することができるものとを有するオートバイブレーキ装置用の液圧回路を示している。
【図2】図1と比較して、単純化され、かつ、そのポンプ逆止弁が、液圧専用的に作動することができる逆止め(nonreturn)弁と置換えられた回路設計を示している。
【図3】図2とは対照的に、ポンプの圧縮室に対して直接、その場合には、ポンプ圧力バルブは、図2から分かる逆止め弁の機能を実行するポンプ循環バルブの接続を示している。
【符号の説明】
【0030】
1 圧力センサ、 2 圧力センサ、 3 圧力センサ、 4 前輪ブレーキ回路、 5 前輪ブレーキ、 6 入口弁、 7 マスターブレーキシリンダ、8 制御ユニット、 9 ポンプ、 10 後輪ブレーキ回路、 11 ブレーキユニット、 12 出口弁、 13 マスターブレーキシリンダ、 14 後輪ブレーキ、 15 リターンライン、 16 低圧アキュムレータ、 17 逆止め弁、 18 ブレーキライン、 19 隔離弁、 20 スイッチオーバーバルブ、 21 ポンプ吸入路、 22 均等容器、 23 ポンプ循環バルブ、 24 ポンプ逆止弁、 25 逆止め弁、 26 ラインパス、 27 圧力保持バルブ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1ブレーキ回路を液圧で作動するための第1の手動で作動されるか、または足作動されるマスターブレーキシリンダを有し、さらに第2ブレーキ回路を液圧で作動するための第2の手動で作動されるか、または足作動されるマスターブレーキシリンダを有し、各ブレーキ回路の各車輪ブレーキにおけるブレーキスリップを制御するために提供された入口弁と出口弁とを有し、2つのブレーキ回路のそれぞれに配置され、かつ各ブレーキ回路において、ポンプ圧力側が、第1および第2ブレーキ回路に接続されるポンプの吸込み側に導くリターンラインにおける出口弁の下流で、それぞれ接続される低圧アキュムレータを有し、開放位置においてそれぞれ ポンプ圧力側および関連する車輪ブレーキに関連するマスターブレーキシリンダをそれぞれ接続する各ブレーキ回路において隔離弁を有し、ポンプの吸込み側に、関連するマスターブレーキシリンダをそれぞれ接続する 各ブレーキ回路におけるスイッチオーバーバルブを有してなり、前記2つのブレーキ回路のそれぞれにおいて、バルブ回路(23、24および23、25)は、前記ポンプ(9)とマスタブレーキシリンダ(7、13)との間に設けられ、そのバルブ回路(23、24および23、25)は、前記それぞれに手動で作動されるか、または足作動されたマスタブレーキシリンダ(7または13)において反応することから前記ポンプ(9)によって生成することができる圧力を防止することを特徴とするオートバイブレーキ装置。
【請求項2】
前記バルブ回路が、前記2つのブレーキ回路のそれぞれにおいて、前記ポンプ(9)の吸込み側と圧力側との間のバイパス接続をそれぞれつくりだすラインパス(26)内に挿入されるポンプ循環バルブ(23)から形成されることを特徴とする請求項1記載のオートバイブレーキ装置。
【請求項3】
前記ラインパス(26)は、規定された開口圧力が、ポンプ吐出量流れの方向に達するときに、そのバルブシートから液圧的に離昇することができるポンプ(9)の出口とばねで定位置に止められた逆止め弁(25)との間のポンプ圧力側に接続されることを特徴とする前記請求項2記載のオートバイブレーキ装置。
【請求項4】
ホームポジションにおいて閉塞しており、かつマスターブレーキシリンダ(7または13)が作動するブレーキ回路において電気的に開放する2/2方向シートバルブとしてポンプ循環バルブ(23)が具体化されることを特徴とする請求項1記載のオートバイブレーキ装置。
【請求項5】
前記割り当てられたマスターブレーキシリンダ(7、13)に対するポンプ圧力側の液圧接続は、隔離弁(19)自体によるか、またはこの隔離弁(19)と直列に配置されるポンプ逆止め弁(24)によるかの各ラインパス(26)の下流に、接続されたマスターブレーキシリンダ(7、13)からそれぞれ分離されることができることを特徴とする請求項2記載のオートバイブレーキ装置。
【請求項6】
放出し、かつ、ポンプ吸込み側をブレーキ液で満たす目的で、接続しているマスターブレーキシリンダ(7と13)に対する接続をつくりだすスイッチオーバーバルブ(20)が、ポンプ循環バルブ(23)によってそれぞれポンプ圧力側に接続することができるポンプ(9)の吸込み側に接続されることを特徴とする請求項2記載のオートバイブレーキ装置。
【請求項7】
ラインパス(26)は、ポンプ吸込み側の領域における低圧アキュムレータ(16)に接続されて、このラインパス(26)の下流の、その低圧アキュムレータ(16)の出力側で、ポンプ吸込み側の方向に開放する圧力保持バルブ(27)が接続されることを特徴とする請求項2記載のオートバイブレーキ装置。
【請求項8】
そのマスターブレーキシリンダ(7、13)が作動されるブレーキ回路におけるポンプ(9)が始動するときに、ポンプ逆止弁(24)または逆止め弁(25)がその閉塞したスイッチ位置を仮定する間に、前記ポンプ循環バルブ(23)は、その電気的に開放されたスイッチ位置を仮定することを特徴とする前記請求項のいずれか1つに記載されたオートバイブレーキ装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate


【公表番号】特表2009−528948(P2009−528948A)
【公表日】平成21年8月13日(2009.8.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−557722(P2008−557722)
【出願日】平成19年3月1日(2007.3.1)
【国際出願番号】PCT/EP2007/051930
【国際公開番号】WO2007/099139
【国際公開日】平成19年9月7日(2007.9.7)
【出願人】(500030596)コンチネンタル・テベス・アーゲー・ウント・コンパニー・オーハーゲー (126)
【Fターム(参考)】