説明

カテプシンK阻害剤としての1−シアノシクロプロピル誘導体



本発明は、式(I)の化合物及びシステインプロテアーゼ活性に関連する疾病を治療するための組成物に関する。化合物は、カテプシンB、K、C、F、H、L、O、S、W及びXを含むシステインプロテアーゼの可逆的阻害剤である。特に興味あるものは、カテプシンKに関連する疾病である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、システインプロテアーゼ活性に関連する疾病を治療するための化合物及び組成物に関する。この化合物は、カテプシンB、K、C、F、H、L、O、S、W及びXを含むシステインプロテアーゼの可逆的阻害剤である。特に興味あるものは、カテプシンKに関連する疾病である。 更に本発明は、このような阻害剤の調製のための方法も開示する。
【背景技術】
【0002】
カテプシンKは、システインプロテアーゼのパパインスーパーファミリーのメンバーであり、これは、更にカテプシンB、C、F、H、L、O、S、W及びXも包含する。カテプシンKは、ライソゾームのコラゲナーゼ様酵素であり、破骨細胞中に高度に発現し、そして骨格の成長及び発育における骨の有機基質の代謝回転及び分解において、しかし更に疾病においても重要な役割を演じる。この点において、カテプシンKの阻害剤は、制約されるものではないが、骨粗鬆症、骨関節炎、喘息、関節リウマチ、転移性骨疾患、溶骨性骨癌及び骨関連神経障害性疼痛の治療において、有用な薬剤であることができる。
【発明の概要】
【0003】
従って、本発明は、以下の式(I):
【0004】
【化1】

【0005】
[式中:
Aは、二重結合を所望により含有していてもよく、そして環のメンバーとして酸素原子を所望により含んでもよく、そしてハロゲン、C1−2アルキル及びC3−4カルボシクリルからそれぞれ独立に選択される三つまでの置換基によって所望により置換されていてもよい、5ないし7員の脂肪族環であり;
Rは、水素又はC1−6アルキルであり;
及びRは、これらが接続している窒素原子と一緒に、5ないし7員の単環式の飽和又は部分的に不飽和の複素環を形成し、この環は、第2の単環式の飽和、部分的に不飽和又は不飽和の環と、少なくとも一つの原子を共有して、二環式環系を形成し;
この二環式環系は、第3の飽和、部分的に不飽和又は不飽和の環と、少なくとも一つの原子を共有して、19個までの環の原子を含んでなる三環式環系を形成し、
そしてここにおいて、この三環式環系は、O、S又はN原子からそれぞれ独立に選択される五つまでの異種原子を所望により含んでなっていてもよく、そしてフェニル、ベンジル、ナフチル、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、シアノ、ハロゲン、COOR、COR、NO、OR、CONR、NR、C1−2アルカンスルホニル−、7個までの環の原子を含んでなる単環式ヘテロアリール、及び12個までの炭素原子を含んでなる二環式ヘテロアリールからそれぞれ独立に選択される三つまでの置換基によって所望により置換されていてもよく、
そしてこの三環式環系は、隣接する炭素原子において、それぞれのRが水素又はハロゲン原子である−O−C(R−O−基によって所望により置換されて、1,3−ジオキソロ基を形成していてもよく、
そしてここにおいて、
(i)フェニル、ナフチル、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル及びベンジルは、ハロゲン、NR、SO、CONR、シアノ、OR、SONR、NSO、NRCOR、及びC1−6アルキル{それ自体がハロゲン、シアノ、SO、NR、OR、SONR、NSO、NRCOR及びCONRから独立に選択される三つまでの置換基によって所望により置換されていてもよい}からそれぞれ独立に選択される三つまでの置換基によって所望により更に置換されていてもよく、
そして
(ii)単環式又は二環式ヘテロアリールは、ハロゲン、NR、SONR、NSO、NRCOR、CONR、SO、シアノ、OR、及びフェニル[それ自体が、三つまでのハロゲン基、SO、又はC1−6アルキル{それ自体がハロゲン、シアノ、SO、SONR、NSO、NRCOR、NR、OR、C3−7カルボシクリル及びCONRから独立に選択される三つまでの置換基で所望により置換されていてもよい}で所望により置換されていてもよい]からそれぞれ独立に選択される三つまでの置換基によって所望により更に置換されていてもよく;
は、水素、C1−6アルキル、C3−7カルボシクリル、フェニル、単環式ヘテロアリール、O、S又はN原子からそれぞれ独立に選択される三つまでの異種原子を含んでなる4−7員の単環式飽和複素環から選択され、そしてここにおいて、C1−6アルキル及びフェニル、並びに単環式ヘテロアリールは、それぞれハロゲン、シアノ、CONR、NR、SONR、NSO及びSOから独立に選択される三つまでの基によって置換されていることができ;
及びRは、独立に水素、C1−6アルキル、COR、7個までの環の原子を含んでなる単環式ヘテロアリールであるか、又は12個までの環の原子を含んでなる二環式ヘテロアリールであるか、或いはこれらが接続している窒素と一緒に、O、S又はN原子からそれぞれ独立に選択される三つまでの更なる異種原子を所望により含んでなっていてもよく、そしてNRによって所望により置換されていてもよいC1−6アルキルによって、所望により置換されていてもよい、5ないし7員の単環式飽和の複素環を形成し;
及びRは、独立に水素、C1−6アルキルであるか、又はこれらが接続している窒素と一緒に、O、S又はN原子からそれぞれ独立に選択される三つまでの更なる異種原子を所望により含んでなっていてもよい、5ないし7員の単環式飽和複素環を形成する;]
の化合物及び医薬的に受容可能なその塩を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0006】
本明細書中の文脈において、他に示さない限り、アルキル、アルケニル又はアルキニル基、或いは置換基中のアルキル、アルケニル又はアルキニル部分は、直鎖又は分枝鎖であることができる。然しながら、“プロピル”のような個々のアルキル基に対する言及は、直鎖変種のみに対して特定的であり、そしてt−ブチルのような個々の分枝鎖アルキル基に対する言及は、分枝鎖変種のみに対して特定的である。例えば、“C1−3アルキル”は、メチル、エチル、プロピル及びイソプロピルを含み、そして“C1−6アルキル”の例は、“C1−3アルキル”の例を、そして更にt−ブチル、ペンチル、2,3−ジメチルプロピル、3−メチルブチル及びヘキシルを含む。“C1−8アルキル”の例は、“C1−6アルキル”の例を、そして更にヘプチル、2,3-ジメチルペンチル、1−プロピルブチル及びオクチルを含む。類似の慣例は他の用語に適用され、例えば、“C2−6アルケニル”は、ビニル、アリル、1−プロペニル、2−ブテニル、3−ブテニル、3−メチルブタ−1−エニル、1−ペンテニル及び4−ヘキセニルを含み、そして“C2−6アルキニル”の例は、エチニル、1−プロピニル、3−ブチニル、2−ペンチニル及び1−メチルペンタ−2−イニルを含む。
【0007】
“C3−4カルボシクリル”は、3ないし4個の炭素の環の原子を含有する飽和、部分的に飽和又は不飽和の単環式環であり、ここにおいて、−CH−基は、−C(O)−によって所望により置換されていてもよい。“C3−4カルボシクリル”の適した例は、シクロプロピル及びシクロブチルである。
【0008】
“C3−7カルボシクリル”は、3ないし7個の炭素の環の原子を含有する飽和、部分的に飽和又は不飽和の単環式環であり、ここにおいて、−CH−基は、−C(O)−によって所望により置換されていてもよい。“C3−7カルボシクリル”の適した例は、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロブチル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、4−オキソシクロヘキサ−1−イル及び3−オキソシクロヘプタ−5−エン−1−イルである。
【0009】
アリール基は、フェニル及びナフチルを含む。
“単環式ヘテロアリール”基は、N、S、Oから選択される一つ又はそれより多い異種原子を含有する5又は6員の環を含む。例は、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピロリル、ピリダジニル、チアゾリル、オキサゾリル、ピラゾリル、イミダゾリル、フラニル、チオフェニル及びトリアゾリルを含む。単環式ヘテロアリール基の特別な例は、ピリジニルを、そして特にピリジン−2−イル及びピリジン−6−イルを含む。
【0010】
“5ないし7員の単環式飽和又は部分的に飽和の複素環”の例は、ピロリジニル、ピペリジニル、ホモピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、ホモ−モルホリニル、チオモルホリニル、1,1−ジオキソチオモルホリニル、1,4−ジアゼパニル及びホモピペラジニルを含む。一つ又はそれより多いO、S又はN原子を所望により含有していてもよい5、6又は7員の単環式飽和複素環の特別な例は、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、ホモピペラジニル、1,4−ジアゼパニルを、そして特にピロリジン−1−イル、ピペリジン−1−イル、ピペラジン−1−イル、ホモピペラジン−1−イル及び1,4−ジアゼパン−1−イルを含む。
【0011】
“4−7員の単環式飽和複素環”の例は、アゼチジニル ピロリジニル、ピペリジニル、ホモピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、ホモ−モルホリニル、チオモルホリニル、1,1−ジオキソチオモルホリニル及びホモピペラジニルを含む。一つ又はそれより多いO、S又はN原子を所望により含有していてもよい5、6又は7員の単環式飽和複素環の特別な例は、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、ホモピペラジニルを、そして特にアゼチジン−1−イル、ピロリジン−1−イル、ピペリジン−1−イル、ピペラジン−1−イル、ホモピペラジン−1−イルを含む。
【0012】
“三環式環系”の例は、1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドリル、5,7,8,9−テトラヒドロ−6H−ピロロ[2,3−b:4,5−c’]ジピリジニル、1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピロロ[2,3−c:4,5−c’]ジピリジニル、1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピロロ[3,2−c:4,5−c’]ジピリジニル、5,6,7,9−テトラヒドロ−8H−ピリド[3’,4’:4,5]ピロロ[2,3−b]ピラジニル、5,6,7,9−テトラヒドロ−8H−ピロロ[3,2−b:4,5−c’]ジピリジニル、5,7,8,9−テトラヒドロ−6H−ピリド[3’,4’:4,5]ピロロ[2,3−c]ピリダジニル、1,2,3,4−テトラヒドロ[1]ベンゾフロ[3,2−c]ピリジニル、6,7,8,9−テトラヒドロフロ[3,2−b:4,5−c’]ジピリジニル、5,6,7,8−テトラヒドロフロ[2,3−b:4,5−c’]ジピリジニル、5,6,7,8−テトラヒドロチエノ[2,3−b:4,5−c’]ジピリジニル、1,2,3,4−テトラヒドロ[1]ベンゾチエノ[3,2−c]ピリジニル、6,7,8,9−テトラヒドロチエノ[3,2−b:4,5−c’]ジピリジニル、5,6,7,8−テトラヒドロ−4H−[1,3]チアゾロ[4’,5’:4,5]ピロロ[3,2−c]ピリジニル、5,6,7,8−テトラヒドロ−4H−[1,3]チアゾロ[5’,4’:4,5]ピロロ[3,2−c]ピリジニル、5,6,7,8−テトラヒドロ−4H−チエノ[2’,3’:4,5]ピロロ[3,2−c]ピリジニル、5,6,7,8−テトラヒドロ−4H−チエノ[3’,2’:4,5]ピロロ[3,2−c]ピリジニル、5,6,7,8−テトラヒドロ−4H−フロ[2’,3’:4,5]ピロロ[3,2−c]ピリジニル、5,6,7,8−テトラヒドロ−4H−フロ[3’,2’:4,5]ピロロ[3,2−c]ピリジニル、5,6,7,8−テトラヒドロ−4H−[1,3]オキサゾロ[4’,5’:4,5]ピロロ[3,2−c]ピリジニル、5,6,7,8−テトラヒドロ−4H−[1,3]オキサゾロ[5’,4’:4,5]ピロロ[3,2−c]ピリジニル、1,4,5,6,7,8−ヘキサヒドロイミダゾ[4’,5’:4,5]ピロロ[3,2−c]ピリジニル、3,4,5,6,7,8−ヘキサヒドロイミダゾ[4’,5’:4,5]ピロロ[3,2−c]ピリジニル、2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]−7−アザインドリル、2,3−ジヒドロ−1H−スピロ[イソキノリン−4,4’−ピペリジニル]、ベンゾフロ[3,2−c]−1,2,3,4−テトラヒドロピリジルを含む。一つ又はそれより多いO、S又はN原子を所望により含有していてもよい三環式環系の特別な例は、1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドリル、5,7,8,9−テトラヒドロ−6H−ピロロ[2,3−b:4,5−c’]ジピリジニル、2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]−7アザインドリル、2,3−ジヒドロ−1H−スピロ[イソキノリン−4,4’−ピペリジニル]、ベンゾフロ[3,2−c]−1,2,3,4−テトラヒドロピリジルを、そして特に1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル及び5,7,8,9−テトラヒドロ−6H−ピロロ[2,3−b:4,5−c’]ジピリジン−6−イル、2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]−7アザインドール−2−イル、2,3−ジヒドロ−1H−スピロ[イソキノリン−4,4’−ピペリジン−2−イル]、ベンゾフロ[3,2−c]−1,2,3,4−テトラヒドロピリド−2−イルを含む。
【0013】
用語“ハロ”は、フルオロ、クロロ、ブロモ及びヨードを指す。
所望による置換基が、“三つまでの”基から選択される場合、この定義が、全ての置換基が規定された基の一つから選択されるか、或いは置換基が規定された基の二つ又はそれより多くから選択されることを含むことは理解されることである。類似の慣例は“1又は2個”の基から選択される置換基に適用される。
【0014】
ある種の式(I)の化合物は、立体異性の形態で存在することが可能である。本発明が、式(I)の化合物の全ての幾何及び光学異性体、及びラセミ体を含むこれらの混合物を包含することは理解されるものである。
【0015】
上記で定義された式Iのある種の化合物は、互変異性の現象を示すことができることは理解されることである。特に、互変異性は、1又は2個のオキソ置換基を保有するいずれもの複素環基に影響することができる。本発明が、上述の活性を保有するいずれものこのような互変異性の形態又はその混合物をその定義中に含み、そして式の図面で、又は実施例中の命名で使用されたいずれか一つの互変異性の形態に単に制約されないことは理解されることである。
【0016】
式(1)のある種の化合物が及びその塩が、例えば水和された形態のような溶媒和された、並びに溶媒和されていない形態で存在することができることも更に理解されることである。本発明が、全てのこのような溶媒和された形態を包含することは理解されることである。
【0017】
式(I)の化合物の適した医薬的に受容可能な塩は、例えば、式(I)の化合物の酸付加塩、例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸、トリフルオロ酢酸、クエン酸、パラ−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、酒石酸又はマレイン酸のような無機又は有機酸との酸付加塩;或いは例えば、十分に酸性である式(I)の化合物の塩、例えばカルシウム又はマグネシウム塩のようなアルカリ又はアルカリ土類金属塩、或いはアンモニウム塩である。式(I)の化合物の更なる適した医薬的に受容可能な塩は、例えば式(I)の化合物の投与後にヒト又は動物の身体内で形成される塩である。
【0018】
本発明の化合物は、プロドラッグの形態で投与することができ、これは、ヒト又は動物の身体中で分解されて、本発明の化合物を放出する化合物である。プロドラッグは、本発明の化合物の物理的特質及び/又は薬物動態学的特質を変更するために使用することができる。プロドラッグは、本発明の化合物が特質改質基を接続することができる適した基又は置換基を含有する場合、形成することができる。プロドラッグの例は、式(I)の化合物中のカルボキシ基又はヒドロキシ基において形成することができるin vivoで開裂可能なエステル誘導体、及び式(I)の化合物中のカルボキシ基又はアミノ基において形成することができるin vivoで開裂可能なアミド誘導体を含む。
【0019】
従って、本発明は、有機合成によって入手可能となる場合の、及びそのプロドラッグの開裂によってヒト又は動物の身体内で利用可能となった場合の本明細書中で先に定義したとおりの式(I)の化合物を含む。従って、本発明は、有機合成の手段によって製造されたものを、そして更に前駆体化合物の代謝によってヒト又は動物の身体中で製造された化合物のような式(I)の化合物を含み、即ち、式(I)の化合物は合成的に製造された化合物又は代謝的に製造された化合物であることができる。
【0020】
式(I)の化合物の適した医薬的に受容可能なプロドラッグは、妥当な医学的判断に基づいて、不都合な薬理学的活性を伴わず、そして不都合な毒性を伴わないヒト又は動物の身体への投与に適しているものである。
【0021】
プロドラッグの各種の形態は、例えば、以下の文書中で説明されている:−
a) Methods in Enzymology,Vol.42,p.309−396,edited by K.Widder,et al.(Academic Press,1985);
b) Design of Pro−drugs,edited by H.Bundgaard,(Elsevier,1985);
c) A Textbook of Drug Design and Development,edited by Krogsgaard−Larsen and H. Bundgaard,Chapter 5 “Design and Application of Pro−drugs”,by H.Bundgaard p.113−191(1991);
d) H.Bundgaard,Advanced Drug Delivery Reviews,1−38(1992);
e) H.Bundgaard,et al.,Journal of Pharmaceutical Sciences77,285(1988);
f) N.Kakeya,et al.,Chem.Pharm.Bull.32,692(1984);
g) T.Higuchi and V.Stella,“Pro−Drugs as Novel Delivery Systems”,A.C.S.Symposium Series,Volume 14;及び
h) E.Roche(editor),“Bioreversible Carriers in Drug Design”,Pergamon Press,1987。
【0022】
カルボキシ基を保有する式(I)の化合物の適した医薬的に受容可能なプロドラッグは、例えばin vivoで開裂可能なそのエステルである。カルボキシ基を含有する式(I)の化合物のin vivoで開裂可能なエステルは、例えば、ヒト又は動物の身体中で開裂して、親酸を製造する医薬的に受容可能なエステルである。カルボキシのための適した医薬的に受容可能なエステルは、メチル、エチル及びtert−ブチルのような(1−6C)アルキルエステル、メトキシメチルエステルのような(1−6C)アルコキシメチルエステル、ピバロイルオキシメチルエステルのような(1−6C)アルカノイルオキシメチルエステル、3−フタリジルエステル、シクロペンチルカルボニルオキシメチル及び1−シクロヘキシルカルボニルオキシエチルエステルのような(3−8C)シクロアルキルカルボニルオキシ−(1−6C)アルキルエステル、5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イルメチルエステルのような2−オキソ−1,3−ジオキソレニルメチルエステル、並びにメトキシカルボニルオキシメチル及び1−メトキシカルボニルオキシエチルエステルのような(1−6C)アルコキシカルボニルオキシ−(1−6C)アルキルエステルを含む。
【0023】
ヒドロキシ基を保有する式(I)の化合物の適した医薬的に受容可能なプロドラッグは、例えば、in vivoで開裂可能なそのエステル又はエーテルである。ヒドロキシ基を含有する式(I)の化合物のin vivoで開裂可能なエステル又はエーテルは、例えば、ヒト又は動物の身体中で開裂されて、親ヒドロキシ化合物を製造する医薬的に受容可能なエステル又はエーテルである。ヒドロキシ基のための適した医薬的に受容可能なエステル形成基は、リン酸エステル(ホスホロアミド酸環式エステルを含む)のような無機エステルを含む。ヒドロキシ基のための更なる適した医薬的に受容可能なエステル形成基は、アセチル、ベンゾイル、フェニルアセチル並びに置換されたベンゾイル及びフェニルアセチル基のような(1−10C)アルカノイル基、エトキシカルボニルのような(1−10C)アルコキシカルボニル基、N,N−[ジ−(1−4C)アルキル]カルバモイル、2−ジアルキルアミノアセチル及び2−カルボキシアセチル基を含む。フェニルアセチル及びベンゾイル基上の環の置換基の例は、アミノメチル、N−アルキルアミノメチル、N,N−ジアルキルアミノメチル、モルホリノメチル、ピペラジン−1−イルメチル及び4−(1−4C)アルキルピペラジン−1−イルメチルを含む。ヒドロキシ基のための適した医薬的に受容可能なエーテル形成基は、アセトキシメチル及びピバロイルオキシメチル基のようなα−アシルオキシアルキル基を含む。
【0024】
アミノ基を保有する式(I)の化合物の適した医薬的に受容可能なプロドラッグは、例えば、in vivoで開裂可能なそのアミド誘導体である。アミノ基からの適した医薬的に受容可能なアミドは、例えば、アセチル、ベンゾイル、フェニルアセチル、並びに置換されたベンゾイル及びフェニルアセチル基のような(1−10C)アルカノイル基と形成したアミドを含む。フェニルアセチル及びベンゾイル基上の環の置換基の例は、アミノメチル、N−アルキルアミノメチルエチル、N,N−ジアルキルアミノメチル、モルホリノメチル、ピペラジン−1−イルメチル及び4−(1−4C)アルキルピペラジン−1−イルメチルを含む。
【0025】
式(I)の化合物のin vivoの効果は、式(I)の化合物の投与後にヒト又は動物の身体内で形成される一つ又はそれより多い代謝産物によって一部分発揮される。本明細書中で先に記述したように、式(I)の化合物のin vivoの効果は、更に、前駆体化合物(プロドラッグ)の代謝によって発揮される。
【0026】
本発明の特別に新規な化合物は、例えば、他に記述しない限り、A、R、R及びRのそれぞれが、本明細書中で先に又は本明細書中で以下に定義される意味のいずれかを有する式(I)の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩を含む:−
都合よくは、Aは、二重結合を所望により含有していてもよく、そして環のメンバーとして酸素原子を所望により含んでなっていてもよく、そしてハロゲン及びC3−4カルボシクリルから独立に選択される1、2又は3個の置換基で所望により置換されていてもよい5−7員の脂肪族環である。二重結合は、環Aのいずれもの適した位置に存在することができる。酸素原子は、所望する場合、二重結合に加えて、環Aのいずれもの適した位置に存在することができる。
【0027】
都合よくは、Aは、ハロゲン及びC3−4カルボシクリルから独立に選択される1、2又は3個の置換基によって所望により置換されていてもよい5−7員の脂肪族環である。更に都合よくは、Aは、シクロペンタン、ノルピナン、シクロヘプタン及びシクロヘキサンのいずれか一つから選択される。更に都合よくは、Aは、シクロヘキサンである。
【0028】
都合よくは、Rは、水素又はC1−4アルキルである。
更に都合よくは、Rは、水素、メチル、エチル又はプロピルである。
更に都合よくは、Rは、水素である。
【0029】
都合よくは、R及びRは、これらが接続している窒素原子と一緒に、5ないし6員の単環式飽和又は部分的に飽和の複素環を形成し、この環は、二つの原子を第2の飽和又は不飽和の環と共有して、二環式環系を形成し、この二環式環系は、一つ又は二つの原子を第3の飽和又は不飽和の環と共有して、合計18個までの原子を含有する三環式環系を形成し、この三環式環系は、O、S又はN原子からそれぞれ独立に選択される三つまでの異種原子を所望により含有することができ、そして本明細書中で先に又は本明細書中で以下に定義されるような、三つまでの置換基によって所望により置換されていることができる。
【0030】
都合よくは、これらが接続している窒素原子と一緒にR及びRによって形成された三環式環系は、15個までの原子を含有する。
都合よくは、これらが接続している窒素原子と一緒にR及びRによって形成された三環式環系は、O又はN原子からそれぞれ独立に選択される三つまでの異種原子を所望により含有することができ、そして本明細書中で先に又は本明細書中で以下に定義されるような三つまでの置換基によって所望により置換されていることができる。更に都合よくは、この三環式環系は、本明細書中で先に又は本明細書中で以下に定義されるような1又は2個の置換基によって所望により置換されていることができる。
【0031】
都合よくは、これらが接続している窒素原子と一緒にR及びRによって形成された三環式環系は、O、S又はN原子からそれぞれ独立に選択される三つまでの異種原子を所望により含有することができ、そしてC1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、シアノ、ハロゲン、COOR、COR、NO、OR、SO、SR、CONR、NRから独立に選択される三つまでの置換基によって所望により置換されていることができ、ここにおいて、C1−6アルキル、C2−6アルケニル及びC2−6アルキニル基は、ハロゲン、NR、SO、CONR、シアノ、OR、SONR、NSO、NRCOR又はC3−4カルボシクリルから独立に選択される1又は2個の置換基によって所望により更に置換されていることができる。
【0032】
都合よくは、これらが接続している窒素原子と一緒のR及びRは、1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドリル、5,7,8,9−テトラヒドロ−6H−ピロロ[2,3−b:4,5−c’]ジピリジニル環、2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]−7アザインドリル、2,3−ジヒドロ−1H−スピロ[イソキノリン−4,4’−ピペリジニル]、ベンゾフロ[3,2−c]−1,2,3,4−テトラヒドロピリジル、5,6,7,8−テトラヒドロフロ[2,3−b:4,5−c’]ジピリジンのいずれか一つを形成し、ここにおいて、環のいずれもは、本明細書中で先に又は本明細書中で以下に定義されるような1、2又は3個の置換基によって所望により置換されていることができる。
【0033】
都合よくは、Rは、水素、C3−7カルボシクリル又はNRで所望により置換されていてもよいC1−6アルキルである。
都合よくは、Rは、水素又はハロゲン、シアノ、CONR、NR、SONR、NSO又はSOで所望により置換されていてもよいC1−6アルキルである。
【0034】
更に都合よくは、Rは、水素又はハロゲンで所望により置換されていてもよいC1−6アルキルである。
都合よくは、Rは、水素又はC1−6アルキルである。
【0035】
都合よくは、R及びRは、独立に水素又はC1−6アルキルである。
本発明の都合のよい化合物が、それぞれ独立に選択されたそれぞれの例示された化合物及び医薬的に受容可能な塩、in vivoで加水分解可能なこれらのエステルを含むことは理解されることである。
【0036】
化合物の以下の群、及びそれぞれの群の化合物のいずれもの組合せ、並びに医薬的に受容可能な塩、in vivoで加水分解可能なこれらのエステルのそれぞれは、本発明の独立の側面を表す:
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−[(8−フルオロ−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)カルボニル]シクロヘキサンカルボキシアミド
(1R,2R)−2−[(8−クロロ−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)カルボニル]−N−(1−シアノシクロプロピル)シクロヘキサンカルボキシアミド
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−[(6−フルオロ−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)カルボニル]シクロヘキサンカルボキシアミド
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−(1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イルカルボニル)シクロヘキサンカルボキシアミド
(1R,2R)−2−[(8−ブロモ−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)カルボニル]−N−(1−シアノシクロプロピル)シクロヘキサンカルボキシアミド
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−[(6−メチル−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)カルボニル]シクロヘキサンカルボキシアミド
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−{[8−(トリフルオロメチル)−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル]カルボニル}シクロヘキサンカルボキシアミド
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−[(8−メトキシ−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)カルボニル]シクロヘキサンカルボキシアミド
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−[(8−イソプロピル−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)カルボニル]シクロヘキサンカルボキシアミド
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−[(9−フルオロ−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)カルボニル]シクロヘキサンカルボキシアミド
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−[(7−フルオロ−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)カルボニル]シクロヘキサンカルボキシアミド
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−[(8−フルオロ−5−メチル−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)カルボニル]シクロヘキサンカルボキシアミド
(1R,2R)−2−[(6−ブロモ−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)カルボニル]−N−(1−シアノシクロプロピル)シクロヘキサンカルボキシアミド
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−[1,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−β]−7−アザインドール−2−イル)カルボニル]シクロヘキサンカルボキシアミド
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−({8−[(ジメチルアミノ)メチル]−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル}カルボニル)シクロヘキサンカルボキシアミド
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−{[8−(メチルスルホニル)−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル]カルボニル}シクロヘキサンカルボキシアミド
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−[(6−メトキシ−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)カルボニル]シクロヘキサンカルボキシアミド
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−(1H−スピロ[イソキノリン−4,4’−ピペリジン]−2(3H)−イルカルボニル)シクロヘキサンカルボキシアミド
(1R,2R)−2−[(6−クロロ−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)カルボニル]−N−(1−シアノシクロプロピル)シクロヘキサンカルボキシアミド
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−[(6−シアノ−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)カルボニル]シクロヘキサンカルボキシアミド
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−[(9−メチル−5,7,8,9−テトラヒドロ−6H−ピロロ[2,3−b:4,5−c’]ジピリジン−6−イル)カルボニル]シクロヘキサンカルボキシアミド
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−{[6−(メチルチオ)−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル]カルボニル}シクロヘキサンカルボキシアミド
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−[(ベンゾフロ[3,2−c]−1,2,3,4−テトラヒドロピリジル)カルボニル]シクロヘキサンカルボキシアミド
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−{[6−(トリフルオロメトキシ)−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル]カルボニル}シクロヘキサンカルボキシアミド
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−[(6−エトキシ−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)カルボニル]シクロヘキサンカルボキシアミド
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−[(5−メトキシカルボニルメチル−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)カルボニル]シクロヘキサンカルボキシアミド
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−[(5−ヒドロキシカルボニルメチル−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)カルボニル]シクロヘキサンカルボキシアミド
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−[(5−シクロプロピルメチル−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)カルボニル]シクロヘキサンカルボキシアミド
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−[(5−メトキシエチル−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)カルボニル]シクロヘキサンカルボキシアミド
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−{[6−(トリフルオロメチル)−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル]カルボニル}シクロヘキサンカルボキシアミド.
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−{[6−(メチルスルホニル)−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル]カルボニル}シクロヘキサンカルボキシアミド
(1R,2R)−2−{[6−(ベンジルオキシ)−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル]カルボニル}−N−(1−シアノシクロプロピル)シクロヘキサンカルボキシアミド
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−[(6−ヒドロキシ−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)カルボニル]シクロヘキサンカルボキシアミド.
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−[(6−プロポキシ−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)カルボニル]シクロヘキサンカルボキシアミド
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−{[6−(シアノメトキシ)−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル]カルボニル}シクロヘキサンカルボキシアミド
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−(6−(2−(ジメチルアミノ)エトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−2−カルボニル)シクロヘキサンカルボキシアミド
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−(6−(2−モルホリノエトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−2−カルボニル)シクロヘキサンカルボキシアミド
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−(6−(2−(ピロリジン−1−イル)エトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−2−カルボニル)シクロヘキサンカルボキシアミド
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−(6−(2−(ピペリジン−1−イル)エトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−2−カルボニル)シクロヘキサンカルボキシアミド
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−[(5−メタンスルホニル−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)カルボニル]シクロヘキサンカルボキシアミド
(1R,2R)−2−(7,8−ジヒドロ−5H−フロ[2,3−b:4,5−c’]ジピリジン−6−カルボニル)−シクロヘキサンカルボン酸(1−シアノ−シクロプロピル)−アミド
(1R,2R)−2−(7−メタンスルホニル−1,3,4,5−テトラヒドロ−ピリド[4,3−b]インドール−2−カルボニル)−シクロヘキサンカルボン酸(1−シアノ−シクロプロピル)−アミド
(1R,2R)−2−(9−メタンスルホニル−1,3,4,5−テトラヒドロ−ピリド[4,3−b]インドール−2−カルボニル)−シクロヘキサンカルボン酸(1−シアノ−シクロプロピル)−アミド
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−(2,2−ジフルオロ−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−[1,3]ジオキソロ[4,5−g]ピリド[4,3−b]インドール−7−カルボニル)シクロヘキサンカルボキシアミド
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−(8−フルオロ−6−メトキシ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−2−カルボニル)シクロヘキサンカルボキシアミド。
【0037】
式(I)の化合物は、以下の経路のいずれかによって調製することができる:
経路A
【0038】
【化2】

【0039】
経路B
【0040】
【化3】

【0041】
これらの経路は、以下のスキームによって更に例示される:
スキーム1
【0042】
【化4】

【0043】
タイプ(I)の化合物は、上記に概要を記したような三つの構築ブロックを組合わせることによって合成することができる。一般的構造(V)によって表されるタイプの第二アミンをタイプ(VI)の環式1,2−二酸の単一の鏡像異性体とカップリングし、次いで適当に置換された1−アミノシクロプロピルカルボニトリル(III)を残りの酸にカップリングさせる。
【0044】
スキーム2
【0045】
【化5】

【0046】
更に詳細には、キラルの環式1,2−二酸(VI)は、無水酢酸、塩化アセチル、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、塩化チオニル等のような適した試薬で、好ましくは無水酢酸で、室温及び100℃間の温度で脱水し、次いで過剰の脱水剤を除去して、タイプ(VII)の二環式酸無水物を得ることができる。酸無水物(VII)は、トリエチルアミン、ジエチルイソプロピルアミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)、等のような適した塩基、或いは炭酸カリウムのようなイオン性塩基の存在又は非存在中で、ジクロロメタン(DCM)、テトラヒドロフラン(THF)、ジエチルエーテル、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMA)、tert−ブチルメチルエーテル(TBME)、トルエンのような適した非プロトン性溶媒中で、タイプ(V)の第二アミンに対して反応性である。これにより得られた酸は、適当に置換された1−アミノシクロプロピルカルボニトリルと、ヘキサフルオロリン酸O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム(HATU)、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)/ヒドロキシルベンゾトリアゾール(HOBt)、ヘキサフルオロリン酸1−ベンゾトリアゾリルオキシ−トリス−ジメチルアミノ−ホスホニウム(BOP)、ヘキサフルオロリン酸ベンゾトリアゾリルオキシ−トリス−ピロリジノ−ホスホニウム(PyBOP)、N,N−ジメチルアミノエチルシクロヘキシルカルボジイミド(EDC)、塩化4−(4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン−2−イル)−4−メチルモルホリニウム(DMTMM)、塩化トリクロロアセチルのようなカップリング剤の使用によって組合され、適した塩基のトリエチルアミン、ジエチルイソプロピルアミン、DBU、等、或いは炭酸カリウムのようなイオン性塩基の存在中の、N,N−ジメチル−4−アミノ−ピリジン(DMAP)のような活性化塩基の存在又は非存在中の、適した溶媒のジクロロメタン(DCM)、テトラヒドロフラン(THF)、ジエチルエーテル、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMA)、tert−ブチルメチルエーテル(TBME)、トルエン中の、0℃及び60℃間の温度における活性なエステルの形成によってタイプ(I)の化合物を得る。DMF又はDCMのいずれか中のHATU又はPyBOPの、室温及び35℃間の温度における組合せが好ましい。
【0047】
タイプ(VI)のキラルの環式1,2−二酸は、文献−WO2004000825、Eur.J.Org.Chem.2002,2948−2952中に示された方法によって製造することができ、これは、以下に一般化するように、キラル分割、クロマトグラフ法によるキラル分離、ブタ肝臓エステラーゼのようなエステラーゼ酵素を使用する非対称化を含む。
【0048】
【化6】

【0049】
好ましいR,R−シクロヘキシル−1,2−ジカルボン酸は、Eur.J.Org.Chem.2002,2948−2952によって概説されているように、商業的に入手可能なラセミ体二酸の、キラルアミン塩基を使用する分割法によって製造して、ジアステレオ異性体塩を形成し、そして単一の鏡像異性体を再結晶することができる。
【0050】
スキーム3
【0051】
【化7】

【0052】
タイプ(I)の化合物の別の方法による合成は、上記スキーム3に概説した経路によって製造することができる。先に記載したキラルの1,2−二酸を、ベンジルアルコール、置換されたベンジルアルコール(例えば4−メトキシベンジルアルコール)、エタノール、メタノール、プロパン−1−オール、イソプロパノール、ブタン−1−オールのような適したアルコールと、室温ないし50℃で、THF、DCM、DMF等のような適した非反応性の溶媒中で反応させて、タイプ(VIII)のエステル−酸を得ることができる。ベンジル及び置換されたベンジルアルコールとの反応が好ましい。エステル基は、これが式的には酸を遮蔽する保護基であるため、ここでPG基によって表される。有機合成における適した保護基の説明は、Green and Wuts Protective groups in Organic synthesis,1991,John Wiley中に見出すことができる。先に記載したものと同様な方法で、タイプ(VIII)の遊離酸を、適当に置換された1−アミノシクロプロピルカルボニトリル(III)と、HATU、PyBOP、EDC、DCC/HOBt、BOP、PyBOP、EDC、DMTMM、塩化トリクロロアセチルのようなカップリング剤の使用によって、適した塩基のトリエチルアミン、ジエチルイソプロピルアミン、DBU等、又は炭酸カリウムのようなイオン性塩基の存在中の、適当な溶媒のジクロロメタン(DCM)、テトラヒドロフラン(THF)、ジエチルエーテル、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMA)、tert−ブチルメチルエーテル(TBME)、トルエン中の、0℃及び100℃間の温度における活性エステルの形成によってカップリングさせて、タイプ(IX)の化合物を得ることができ、別の方法は、塩化オキサリル、塩化チオニル、等のような適した試薬による酸塩化物への転換、次いで上記に収載したような塩基の存在中の第二アミン(V)の添加によるものである。DMF又はDCMのいずれか中のHATU又はPyBOPの、室温及び50℃間の組合せが好ましい。保護基は、タイプ(IX)の化合物から、タイプ(IV)の酸を暴露するために、Green and Wuts,Protective groups in Organic synthesis,1991,John Wiley中に記載されている方法によって除去することができる。好ましいベンジル基の基(PG=CH−フェニル)の場合において、これは、水素ガス及び炭素上のパラジウム(5ないし10%付加)、水酸化パラジウム、等のような適した触媒による処理によって、又はメタノール、エタノール、酢酸エチル等のような適した溶媒中の酢酸パラジウム(II)及びギ酸アンモニウムのような系、及び0℃及び100℃間の加熱を使用する転移水素化によって除去することができる。次いで適当な第二アミン(V)(HNR1R2)を、タイプ(IV)の酸と、HATU、PyBOP、EDC、DCC/HOBt、BOP、PyBOP、EDC、DMTMMのようなカップリング剤の使用によって、適した塩基のトリエチルアミン、ジエチルイソプロピルアミン、DBU等、又は炭酸カリウムのような適したイオン性塩基の存在中の、適当な溶媒のジクロロメタン(DCM)、テトラヒドロフラン(THF)、ジエチルエーテル、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMA)、tert−ブチルメチルエーテル(TBME)、トルエン中の、0℃及び100℃間の温度における活性なエステルの形成によって、カップリングさせて、タイプ(I)の化合物を得ることができる。DMF又はDCMのいずれか中のHATU又はPyBOPの、室温及び50℃間の組合せが好ましい。
【0053】
以下の実施例の合成において使用される第二アミン(HNR1R2)の多くは、商業的に入手可能な供給源からか、又は文献中に以前から記載されている経路からのものである。一般的に、化合物は、以下に記載する経路によって製造することができる。
【0054】
スキーム4
【0055】
【化8】

【0056】
一般的に、タイプ(XII)の三環式化合物は、フィッシャーインドール又は同等のピペリドン(XI)との[3,3]シグマトロピー転移反応によって合成することができる(スキーム4)。適当に置換された芳香族化合物(X)をピペリドンと縮合させて、そしてジクロロメタン、メタノール、エタノール等のような適した不活性溶媒中で、塩酸、硫酸又はTFAのような酸の存在或いは非存在中で混合することによって中間体ヒドラゾンを形成する。中間体のヒドラゾンは、単離され、そして特徴づけされるか、又はトルエン、nBuOH、又はキシレン、酢酸のような適当な高沸点溶媒中の加熱、及び恐らくはマイクロ波技術のいずれかによる環化工程に直接持込むことができる。反応は、更にポリリン酸、塩酸、硫酸のような強酸の存在によって、又は塩化亜鉛、三フッ化ホウ素エーテル、等のようなルイス酸によって、溶媒によるが通常50℃及び200℃間の加熱との組合せで促進することができる。この方法で、三環式化合物を、直接単離することができる。
【0057】
スキーム5
【0058】
【化9】

【0059】
ある場合には、ピペリドンの窒素原子を、環化反応が起こることから保護する必要がある。適当な保護基、接続の方法、及び除去は、Green and Wuts,Protective groups in Organic synthesis,1991,John Wiley中に見出すことができる。例えば上記スキーム5中にPG基として表される、カルバミン酸ベンジル、カルバミン酸tert−ブチル、トリフルオロアセチル及びベンジルである。合成は、タイプ(XIV)の化合物を得るための環化のために上に記載された条件を使用するものであり、そして次いでその後の保護基の除去により必要な第二アミン(XII)を得る。
【0060】
本発明の更なる特徴によれば、治療剤として使用するための式(I)の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩が提供される。
本発明の更なる特徴によれば、カテプシンKの阻害を有することが好ましい場合の、治療剤として使用するための式(I)の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩が提供される。
【0061】
本発明の更なる特徴によれば、システインプロテアーゼの阻害を引き起こすための、そのような治療を必要とするヒトのような温血動物において、有効な量の本発明の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩を、前記動物に投与することを含んでなる方法が提供される。
【0062】
本発明は、更に、医薬として使用するための式(I)の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩;及びヒトのような温血動物におけるシステインプロテアーゼの阻害において使用するための医薬の製造における、本発明の式(I)の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩の使用を提供する。特に本発明の化合物は、制約されるものではないが、骨粗鬆症、関節リウマチ、骨関節炎、転移性骨疾患、溶骨性骨疾患及び骨関連神経障害性疼痛のような炎症及び免疫性疾患の治療において有用である。
【0063】
特に、本発明は、ヒトのような温血動物におけるカテプシンKの阻害において使用するための医薬の製造における、本発明の式(I)の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩の使用を提供する。ヒトを含む哺乳動物の療法的治療のために、特にシステインプロテアーゼの阻害において式(I)の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩を使用するために、これは、通常医薬組成物としての標準的な製薬の習慣によって処方される。
【0064】
従って、もう一つの側面において、本発明は、式(I)の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩及び医薬的に受容可能な希釈剤又は担体を含んでなる医薬組成物を提供する。
本発明の医薬組成物は、治療することが望まれる疾病状態に対する標準的な様式で、例えば経口、直腸又は非経口投与によって投与することができる。これらの目的のために、本発明の化合物は、当技術における既知の手段で、例えば、錠剤、カプセル、水性又は油性溶液或いは懸濁液、(脂質)乳液、分散性粉末、座薬、軟膏、クリーム、ドロップ及び滅菌注射用水性又は油性溶液或いは懸濁液の形態に処方することができる。
【0065】
本発明の適した医薬組成物は、単位剤形で経口投与するために適したもの、例えば1mg及び1g間の本発明の化合物を含有する錠剤又はカプセルである。
もう一つの側面において、本発明の組成物は、静脈内、皮下、筋肉内又は関節内注射のために適したものである。
【0066】
それぞれの患者は、例えば0.01mgkg−1ないし100mgkg−1、好ましくは0.1mgkg−1ないし20mgkg−1の範囲の静脈内、皮下又は筋肉内投与の本発明の化合物を投与され、組成物は一日当り1ないし4回投与することができる。静脈内、皮下及び筋肉内投与は、ボーラス注射によって投与することができる。別の方法として、静脈内投与は、時間をかけた連続注入によって投与することができる。別の方法として、それぞれの患者は、毎日の非経口投与量と概略等しい毎日の経口投与量を投与され、組成物は、一日当り1ないし4回投与されるものである。
【0067】
本発明は、更に一つ又はそれより多い収載した症状の治療のための、本発明の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩、或いは本発明の化合物を含んでなる医薬組成物又は製剤が同時に又は連続して投与される、或いは他の療法剤又は複数の薬剤との組合せ製剤としての組合せ療法に関する。
【0068】
特に、骨粗鬆症、関節リウマチ、転移性骨疾患、溶骨性骨疾患及び骨関連神経障害性疼痛(制約されるものではない)の治療のために、本発明の化合物は、以下に収載する薬剤と組合せることができる。
【0069】
局所的に又は全身的に適用されるかに関わらない非選択性シクロオキシゲナーゼCOX−1/COX−2阻害剤(ピロキシカム、ジクロフェナク、ナプロキセン、フルルビプロフェン、フェノプロフェン、ケトプロフェン及びイブプロフェンのようなプロピオン酸、メフェナム酸のようなフェナム酸塩、インドメタシン、スリンダク、アザプロパゾン、フェニルブタゾンのようなピラゾロン、アスピリンのようなサリチル酸塩のような)を含む非ステロイド系抗炎症剤(本明細書中で以下NSAID);選択的COX−2阻害剤(メロキシカム、セレコキシブ、ロフェコキシブ、バルデコキシブ、ルマロコキシブ(lumarocoxib)、パレコキシブ及びエトリコキシブのような);NO遊離型シクロオキシゲナーゼ阻害剤(CINOD);グルココルチコステロイド(局所、経口、筋肉内、静脈内、又は関節内経路に関わらず);メトトレキセート;レフルノミド;ヒドロキシクロロキン;d−ペニシラミン;オーラノフィン或いは他の非経口又は経口金製剤;鎮痛剤;ジアセレイン;ヒアルロン酸誘導体のような関節内療法;及びグルコサミンのような栄養補助食品。
【0070】
本発明は、なお更に本発明の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩の、アルファ−、ベータ−、及びガンマ−インターフェロンを含む、サイトカイン或いはサイトカイン機能のアゴニスト又はアンタゴニスト(SOCS系の調節物質のようなサイトカインのシグナル伝達経路に作用する薬剤を含む);インスリン様成長因子I型(IGF−1);IL1ないし17を含むインターロイキン(IL)、及びアナキンラのようなインターロイキンアンタゴニスト又は阻害剤;抗−TNFモノクローナル抗体のような腫瘍壊死因子アルファ(TNF−α)阻害剤(例えばインフリキシマブ;アダリムマブ、及びCDP−870)及び免疫グロブリン分子を含むTNF受容体アンタゴニスト(エタネルセプトのような)、並びにペントキシフィリンのような低分子量薬剤と一緒の組合せに関する。
【0071】
更に本発明は、本発明の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩の、モノクローナル抗体標的B−リンパ球(CD20(リツキシマブ)、MRA−aIL16R及びT−リンパ球、CTLA4−Ig、HuMax Il−15のような)との組合せに関する。
【0072】
本発明は、なお更に本発明の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩の、CCR1、CCR2、CCR2A、CCR2B、CCR3、CCR4、CCR5、CCR6、CCR7、CCR8、CCR9、CCR10及びCCR11(C−Cファミリーに対する);CXCR1、CXCR2、CXCR3、CXCR4及びCXCR5(C−X−Cファミリーに対する)及びCC−X−Cファミリーに対するXCR1のアンタゴニストのようなケモカイン受容体機能の調節物質との組合せに関する。
【0073】
本発明は、更に本発明の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩の、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)の阻害剤、即ちストロメライシン、コラゲナーゼ、及びゼラチナーゼ、並びにアグリカナーゼ;特にドキシサイクリンのような薬剤を含むコラゲナーゼ−1(MMP−1)、コラゲナーゼ−2(MMP−8)、コラゲナーゼ−3(MMP−13)、ストロメライシン−1(MMP−3)、ストロメライシン−2(MMP−10)、及びストロメライシン−3(MMP−11)及びMMP−9並びにMMP−12との組合せに関する。
【0074】
本発明は、なお更に本発明の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩、及びロイコトリエン生合成阻害剤、5−リポキシゲナーゼ(5−LO)又はジロートンのような5−リポキシゲナーゼ活性化タンパク質(FLAP)アンタゴニスト;ABT−761;フェンロイトン(fenleuton);テポキサリン(tepoxalin);Abbott−79175;Abbott−85761;N−(5−置換)−チオフェン−2−アルキルスルホンアミド;2,6−ジ−tert−ブチルフェノールヒドラゾン;Zeneca ZD−2138のようなメトキシテトラヒドロピラン;化合物SB−210661;L−739,010のようなピリジニル置換2−シアノナフタレン化合物;L−746,530のような2−シアノキノリン化合物;或いはMK−591、MK−886、及びBAYx1005のようなインドール又はキノリン化合物の組合せに関する。
【0075】
本発明は、更に本発明の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩、及びL−651,392のようなフェノチアジン−3−1s;CGS−25019cのようなアミジノ化合物;オンタゾラスト(ontazolast)のようなベンゾキサラミン(benzoxalamine);BIIL284/260のようなベンゼンカルボキシイミドアミド;並びにザフィルルカスト、アブルカスト、モンテルカスト、プランルカスト、ベルルカスト(MK−679)、RG−12525、Ro−245913、イラルカスト(CGP45715A)、及びBAYx7195のような化合物からなる群から選択されるロイコトリエン(LT)B4、LTC4、LTD4、及びLTE4に対する受容体アンタゴニストの組合せに関する。
【0076】
本発明は、なお更に本発明の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩、及びテオフィリン及びアミノフィリンを含むメチルキサンタニン(methylxanthanine)のようなホスホジエステラーゼ(PDE)阻害剤;PDE4阻害剤 アイソフォームPDE4Dの阻害剤、又はPED5の阻害剤を含む選択的PDEイソ酵素阻害剤の組合せに関する。
【0077】
本発明は、更に本発明の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩、及びセチリジン、ロラタジン、デスロラタジン、フェキソフェナジン、アクリバシン、テルフェナジン、アステミゾール、アゼラスチン、レボカバスチン、クロルフェニラミン、pロメタジン、シクリジン、又はミゾラスチンのような;経口的、局所的又は非経口的に適用されるヒスタミン1型受容体アンタゴニストの組合せに関する。
【0078】
本発明は、なお更に本発明の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩、及びプロトンポンプ阻害剤(オメプラゾールのような)、又は胃保護ヒスタミン2型アンタゴニストの組合せに関する。
【0079】
本発明は、更に本発明の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩、及びヒスタミン4型受容体のアンタゴニストの組合せに関する。
本発明は、なお更に本発明の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩、及びプロピルヘキセドリン、フェニレフリン、フェニルプロパノールアミン、エフェドリン、プソイドエフェドリン、塩酸ナファゾリン、塩酸オキシメタゾリン、塩酸テトラヒドロゾリン、塩酸キシロメタゾリン、塩酸トラマゾリン又は塩酸エチルノルエピネフリンのようなアルファ−1/アルファ−2アドレナリン受容体アゴニスト血管収縮性交換神経刺激剤の組合せに関する。
【0080】
本発明は、更に本発明の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩、及びアトロピン、ヒヨスチン、グリコピロレート、臭化イプラトロピウム、臭化チオトロピウム、臭化オキシトロピウム、ピレンゼピン又はテレンゼピンのようなムスカリン受容体(M1、M2、及びM3)アンタゴニストを含む抗コリン剤の組合せに関する。
【0081】
本発明は、なお更に本発明の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩、及びイソプレナリン、サルブタモール、ホルモテロール、サルメテロール、テルブタリン、オルシプレナリン、メシル酸ビトルテロール、又はピルブテロール、或いはこれらのキラル鏡像異性体のようなベータアドレナリン受容体アゴニスト(ベータ受容体サブタイプ1−4を含む)の組合せに関する。
【0082】
本発明は、更に本発明の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩、及びクロモグリク酸ナトリウム又はネドクロミルナトリウムのようなクロモンの組合せに関する。
本発明は、なお更に本発明の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩の、フルニソリド、トリアムシノロンアセトニド、ジプロピオン酸ベクロメタゾン、ブデソニド、プロピオン酸フルチカゾン、シクレソニド又はフロ酸モメタゾンのようなグリココルチコイドとの組合せに関する。
【0083】
本発明は、更に本発明の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩の、PPARのような核内ホルモン受容体を調節する薬剤との組合せに関する。
本発明は、なお更に本発明の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩の、免疫グロブリン(Ig)又はIg製剤、或いは抗IgEのようなIg機能を調節するアンタゴニスト又は抗体(例えばオマリズマブ)と一緒の組合せに関する。
【0084】
本発明は、更に本発明の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩、及びサリドマイド又はその誘導体、レチノイド、ジトラノール或いはカルシポトリオールのようなもう一つの全身的に又は局所的に適用される抗炎症剤の組合せに関する。
【0085】
本発明は、なお更に本発明の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩、並びにスルファサラジン、メサラジン、バルサラジン、及びオルサラジンのようなアミノサリチル酸塩及びスルファピリジン;並びにチオプリンのような免疫調節剤、及びブデソニドのようなコルチコステロイドの組合せの組合せに関する。
【0086】
本発明は、更に本発明の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩の、ペニシリン誘導体、テトラサイクリン、マクロライド、ベータ−ラクタム、フルオロキノロン、メトロニダゾール、吸入アミノグリコシドのような抗細菌剤;アシクロビル、ファムシクロビル、バラシクロビル、ガンシクロビル、シドフォビル、アマンタジン、リマンタジン、リバビリン、ザナマビル(zanamavir)及びオセルタマビル(oseltamavir)を含む抗ウイルス剤;インジナビル、ネルフィナビル、リトナビル、及びサキナビルのようなプロテアーゼ阻害剤;ジダノシン、ラミブジン、スタブジン、ザルシタビン又はジドブジンのようなヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤;或いはネビラピン又はエファビレンツのような非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤と一緒の組合せに関する。
【0087】
本発明は、なお更に本発明の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩、及びカルシウムチャンネル遮断剤、ベータアドレナリン受容体遮断剤、アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害剤、アンジオテンシン−2受容体アンタゴニストのような心血管治療剤;スタチン又はフィブラートのような抗高脂質血症剤;ペントキシフィリンのような血液細胞形態の調節物質;血小板凝集阻害剤のような血栓溶解剤、又は抗凝固剤の組合せに関する。
【0088】
本発明は、更に本発明の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩、及び抗鬱剤(セルトラリンのような)、抗パーキンソン病剤(デプレニル、L−ドーパ、ロピニロール、プラミペキソール、セレギン(selegine)及びラサギリンのようなMAOB阻害剤、タスマールのようなcomP阻害剤、A−2阻害剤、ドーパミン再取込み阻害剤、NMDAアンタゴニスト、ニコチンアゴニスト、ドーパミンアゴニスト又は神経型NO合成酵素の阻害剤のような)、或いはドネペジル、リバスチグミン、タクリン、COX−2阻害剤、プロペントフィリン又はメトリフォネートのような抗アルツハイマー薬のようなCNS剤の組合せに関する。
【0089】
本発明は、なお更に本発明の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩、及び中枢又は末梢作用性鎮痛剤(例えばオピオイド又はその誘導体)、カルバマゼピン、フェニトイン、バルプロ酸ナトリウム、アミトリプチリン又は他の抗鬱剤、パラセタモール、或いは非ステロイド系抗炎症剤のような急性及び慢性の疼痛の治療のための薬剤の組合せに関する。
【0090】
本発明は、更に本発明の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩の、非経口的又は局所的に適用される(吸入を含む)、リグノカイン又はその誘導体のような局所麻酔剤と一緒の組合せに関する。
【0091】
本発明の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩は、更にラロキシフェンのようなホルモン剤、又はアレンドロン酸塩のようなビホスホネートを含む抗骨粗鬆症剤との組合せにおいて使用することができる。
【0092】
本発明は、なお更に本発明の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩の、(i)トリプターゼ阻害剤;(ii)血小板活性化因子(PAF)アンタゴニスト;(iii)インターロイキン変換酵素(ICE)阻害剤;(iv)IMPDH阻害剤;(v)VLA−4アンタゴニストを含む接着分子阻害剤;(vi)カテプシン;(vii)チロシンキナーゼの阻害剤(Btk、Itk、Jak3又はMAP、例えばゲフィチニブ又はメシル酸イマチニブのような)、セリン/トレオニンキナーゼ(p38、JNK、プロテインキナーゼA、B又はC、或いはIKKのようなMAPキナーゼの阻害剤のような)、又は細胞周期調節に関係するキナーゼ(サイクリン(cylin)依存性キナーゼのような)のようなキナーゼ阻害剤;(viii)グルコース−6リン酸デヒドロゲナーゼ阻害剤;(ix)キニン−B.sub1.又はB.sub2.受容体アンタゴニスト;(x)抗痛風剤、例えばコルヒチン;(xi)キサンチンオキシダーゼ阻害剤、例えばアロプリノール;(xii)尿酸排泄促進剤、例えばプロベネシド、スルフィンピラゾン又はベンゾブロマロン;(xiii)成長ホルモン分泌促進物質;(xiv)トランスフォーミング増殖因子(TGFβ);(xv)血小板由来増殖因子(PDGF);(xvi)線維芽細胞増殖因子、例えば塩基性線維芽細胞増殖因子(bFGF);(xvii)顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF);(xviii)カプサイシンクリーム;(xix)NKP−608C、SB−233412(タルネタント(talnetant))又はD−4418のようなタキキニンNK.sub1.又はNK.sub3.受容体アンタゴニスト;(xx)UT−77又はZD−0892のようなエラスターゼ阻害剤;(xxi)TNF−アルファ変換酵素阻害剤(TACE);(xxii)誘導型NO合成酵素(iNOS)阻害剤;(xxiii)TH2細胞上に発現した化学誘引物質ホモログ分子(CRTH2アンタゴニストのような);(xxiv)P38の阻害剤;(xxv)Toll様受容体(TLR)の機能を調節する薬剤、(xxvi)P2X7のようなプリン受容体の活性を調節する薬剤;又は(xxvii)NFkB、API、又はSTATSのような転写因子活性化の阻害剤と一緒の組合せに関する。
【0093】
本発明の化合物、又は医薬的に受容可能なその塩は、更に癌の治療のための既存の療法剤との組合せにおいても使用することができ、例えば適した薬剤は:
(i)アルキル化剤(例えばシス−プラチン、カルボプラチン、シクロホスファミド、ナイトロジェンマスタード、メルファラン、クロラムブシル、ブスルファン、又はニトロソ尿素);代謝拮抗剤(例えばゲムシタビン並びに5−フルオロウラシル又はテガフールのようなフルオロピリミジン、ラルチトレキセド、メトトレキセートのような葉酸代謝拮抗剤、シトシンアラビノシド、ヒドロキシ尿素、ゲムシタビン又はパクリタキセル);抗腫瘍性抗生物質(例えばアドリアマイシン、ブレオマイシン、ドキソルビシン、ダウノマイシン、エピルビシン、イダルビシン、マイトマイシン−C、ダクチノマイシン又はミトラマイシンのようなアントラサイクリン);有糸分裂阻害剤(例えばビンクリスチン、ビンブラスチン、ビンデシン又はビノレルビンのようなビンカアルカロイド、或いはタキソール又はタキソテールのようなタキソイド);又はトポイソメラーゼ阻害剤(例えばエトポシド、テニポシドのようなエピポドフィロトキシン、アムサクリン、トポテカン又はカンプトテシン);のような、腫瘍内科学において使用されているような、抗増殖性/抗悪性腫瘍性薬物又はこれらの組合せ;
(ii)抗エストロゲン剤(例えばタモキシフェン、トレミフェン、ラロキシフェン、ドロロキシフェン又はイドキシフェン(iodoxyfene))、エストロゲン受容体下方調節剤(例えばフルベストラント)、抗アンドロゲン剤(例えばビカルタミド、フルタミド、ニルタミド又は酢酸シプロテロン)、LHRHアンタゴニスト又はLHRHアゴニスト(例えばゴセレリン、リュープロレリン又はブセレリン)、プロゲストーゲン(例えば酢酸メゲストロール)、アロマターゼ阻害剤(例えばアナストロゾール、レトロゾール、ボロゾール(vorazole)及びエキセメスタンのような)或いはフィナステリドのような5α−レダクターゼの阻害剤のような、細胞分裂阻害剤;
(iii)癌細胞の浸潤を阻害する薬剤(例えばマリマスタットのようなメタロプロテイナーゼ阻害剤、又はウロキナーゼ型プラスミノーゲン活性化因子受容体機能の阻害剤);
(iv)増殖因子機能の阻害剤、例えば:増殖因子抗体(例えば抗erbb2抗体トラスツズマブ又は抗erbb1抗体セツキシマブ[C225])、ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤、チロシンキナーゼ阻害剤又はセリン/トレオニンキナーゼ阻害剤、上皮増殖因子ファミリーの阻害剤(例えば−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−メトキシ−6−(3−モルホリノプロポキシ)キナゾリン−4−アミン(ゲフィチニブ、AZD1839)、−(3−エチニルフェニル)−6,7−ビス(2−メトキシエトキシ)キナゾリン−4−アミン(エルロチニブ、OSI−774)又は6−アクリルアミド−−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(3−モルホリノプロポキシ)−キナゾリン−4−アミン(CI1033)のようなEGFRファミリーのチロシンキナーゼ阻害剤)、血小板由来増殖因子ファミリーの阻害剤、又は肝細胞増殖因子ファミリーの阻害剤;
(v)血管内皮増殖因子の影響を阻害するもの(例えば抗血管内皮増殖因子抗体ベバシズマブ、国際特許出願WO97/22596、WO97/30035、WO97/32856又はWO98/13354中に開示されている化合物)、又は他の機構によって作用する化合物(例えばリノマイド、インテグリンαvβ3機能の阻害剤又はアンジオスタチン)のような、抗血管新生剤;
(vi)コンブレタスタチンA4、或いは国際特許出願WO99/02166、WO00/40529、WO00/41669、WO01/92224、WO02/04434又はWO02/08213中で開示されている化合物のような、血管傷害剤;
(vii)アンチセンス療法、例えば抗rasアンチセンスISIS2503のような上記に収載した標的の一つを指向するものにおいて使用される薬剤;
(viii)遺伝子療法的方法、例えば、異常p53或いは異常BRCA1又はBRCA2のような異常遺伝子を置換える方法、シトシンデアミナーゼ、チミジンキナーゼ又は細菌性ニトロレダクターゼ酵素を使用するもののようなGDEPT(遺伝子指向性酵素プロドラッグ療法)法、及び多剤耐性遺伝子療法のような化学療法又は放射線量法に対する患者の許容性を増加するための方法において使用される薬剤;或いは
(ix)免疫療法的方法、例えば、インターロイキン2、インターロイキン4又は顆粒球マクロファージコロニー刺激因子のようなサイトカインによる形質移入のような患者の腫瘍細胞の免疫原性を増加するためのex−vivo及びin−vivoの方法、T細胞アネルギーを減少するための方法、サイトカインで形質移入された樹状細胞のような形質移入された免疫細胞を使用する方法、サイトカインで形質移入された腫瘍細胞系を使用する方法、及び抗イディオタイプ抗体を使用する方法において使用される薬剤;
を含む。
【実施例】
【0094】
本発明は、ここに、以下の実施例によって例示されるものであり、これらにおいて、当業者にとって既知の標準的な技術、及びこれらの実施例によって記載されるものと類似の技術を、適宜に使用した:
1H NMRスペクトルは、Bruker DPX300FT分光計を使用して、又はAVANCE500FT分光計を使用するフローNMR法によって、そしてd6−ジメチルスルホキシド(d6−DMSO)又はジューテリウム化クロロホルム(CDCl)を使用し、δスケールで内部標準TMSからのppmの化学シフトとして表示したデータ、並びに多重度(b=幅広、s=単一線、d=二重線、t=三重線、q=四重線、qn=五重線、sx=六重線、h=七重線)及び積分値で記録した。
【0095】
低分解能質量スペクトルを、Waters液体クロマトグラフィー質量スペクトル装置を使用して得て、純度は、254nmの波長におけるUVの吸収によって決定し、そして質量イオンは、エレクトロスプレーイオン化(Micromass装置)によって決定した。使用した逆相カラムは、4.6mm×50mmのPhenomenex Synergi Max−RP 80Aであり、そして溶媒系は、他に記述しない限り、0.1%ギ酸を含有する水及びアセトニトリルであった。典型的な実験は4.0分の0−95%アセトニトリルの勾配を伴い5.5分であった。
【0096】
マイクロ波反応を、Smith Synthesiser(300Kワット)で、標準又は高設定のいずれかで、製造業者によって推奨された適当な試験管で行った。
カラムクロマトグラフィーによる精製は、典型的にはシリカゲル(Merck 7734級)を使用して行い、そして溶媒混合物及び勾配は、本明細書中に記録されている。逆相高性能クロマトグラフィーによる精製は、典型的にはPerkin Elmer装置を使用して、254nmにおけるUV検出及びC18の1500×21.2mmPhenomenexカラム100Å(オングストローム)を使用して行った。酸性の条件(0.1ないし0.5%ギ酸)又は塩基性の条件(pH10までのアンモニア)を、アセトニトリル及び水の溶媒混合物の勾配と共に使用した。
【0097】
Scxカラムは、International Sorbent Technologyから供給され、そして本明細書中に示されるように使用した。
抗純度の、そして乾燥した溶媒は、Aldrichから供給され、そして納品されたままで使用した。
【0098】
以下の略語を本明細書中で使用する:
BOP ヘキサフルオロリン酸1−ベンゾトリアゾリルオキシ(benzotriazolyoxy)−トリス−ジメチルアミノ−ホスホニウム
PyBOP ヘキサフルオロリン酸ベンゾトリアゾリルオキシ(benzotriazolyoxy)−トリス−ピロリジノ−ホスホニウム
EDC N,N−ジメチルアミノエチルシクロヘキシルカルボジイミド
DMTMM 塩化4−(4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン−2−イル)−4−メチルモルホリニウム
HATU ヘキサフルオロリン酸O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム
NMP 1−メチル−2−ピロリジノン
DMAP N,N−ジメチル−4−アミノ−ピリジン
DIPEA ジ−イソ−プロピルエチルアミン
HPLC 高性能液体クロマトグラフィー
TBAF フッ化テトラ−ブチルアンモニウム
LCMS 液体クロマトグラフィー/質量分光計
DMF ジ−メチルホルムアミド
TFA トリフルオロ酢酸
NaHMDS ナトリウムヘキサメチルジシリルアミド
DMA ジメチルアセトアミド
DEAD アゾジカルボン酸ジエチル
mCPBA メタ−クロロペル安息香酸
DMSO ジメチルスルホキシド
DBU 1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン
DCM ジクロロメタン
試薬10 メタノール中の1.0M塩酸
実施例1
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−[(8−フルオロ−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)カルボニル]シクロヘキサンカルボキシアミド
【0099】
【化10】

【0100】
(1R,2R)−シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸(150mg、0.87mmol)を、無水酢酸(2mL)中に懸濁し、そして80℃で1時間攪拌した。混合物を冷却し、真空中で濃縮し、トルエンと一回共沸し、そして真空下で乾燥して、(3aR,7aR)−ヘキサヒドロ−2−ベンゾフラン−1,3−ジオンを白色の固体として得た。これをDMF(5mL)中に取込み、8−フルオロ−2,3,4,5−テトラヒドロピリド[4,3−B]インドール(166mg、0.87mmol)を加え、そして溶液を室温で3時間撹拌した。1−アミノシクロプロパンカルボニトリル塩酸塩(114mg、0.96mmol)を、続いてトリエチルアミン(0.36mL、2.61mmol)及びヘキサフルオロリン酸ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリピロリジノホスホニウム(PyBOP、499mg、0.96mmol)を加え、そして混合物を一晩攪拌した。DMFを真空中で除去し、そして残渣をDCM(2×30mL)及び50%ブライン(10mL)間に分配した。混合した有機物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液(10mL)及びブライン(10mL)で処理し、乾燥(硫酸マグネシウム)し、真空中で濃縮し、そしてシリカに吸着して、フラッシュクロマトグラフィー(0−80%酢酸エチル/イソヘキサン)によって精製した。更に精製するために、試料を無水のジエチルエーテル(2×5mL)で二回摩砕し、濾過し、そして真空下で乾燥した。これにより、(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−[(8−フルオロ−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)カルボニル]シクロヘキサンカルボキシアミドを、白色の固体(24.0mg、7%)として得た。
MS(+ve ESI):408.9(M+H)
H NMR(400MHz,DMSO)δ 0.8−1.1(m,2H),1.3(m,6H),1.75(m,4H),2.4(m,1H),2.7−3.0(m,3H),3.8(m,2H),4.5−4.7(m,2H),9.9(m,1H),7.2(m,1H),7.3(s,1H),8.65(s,1H),11.0(s,1H)。
【0101】
実施例2
(1R,2R)−2−[(8−クロロ−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)カルボニル]−N−(1−シアノシクロプロピル)シクロヘキサンカルボキシアミド
【0102】
【化11】

【0103】
実施例1に従い、しかし8−クロロ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(91.0mg、0.44mmol)から出発し、そしてシリカゲルのクロマトグラフィー(0−100%酢酸エチル/イソヘキサンで溶出)によって精製して、所望の化合物を、白色の固体(62.0mg、17%収率)として得た。
MS(−ve ESI):426(M+H)
H NMR(400MHz,DMSO)δ 0.8−1.1(m,2H),1.3(m,6H),1.75(m,4H),2.4(m,1H),2.7−3.0(m,3H),3.8(m,2H),4.5−4.7(m,2H),7.0(m,1H),7.2(m,1H),7.5(m,1H),8.6(m,1H),11.1(s,1H)。
【0104】
実施例3
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−[(6−フルオロ−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)カルボニル]シクロヘキサンカルボキシアミド
【0105】
【化12】

【0106】
実施例1に従い、しかし6−フルオロ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(166mg、0.87mmol)から出発して、所望の化合物を、白色の固体(119mg、34%収率)として得た。
MS(−ve ESI):410(M+H)
H NMR(400MHz,DMSO)δ 0.8−1.1(m,2H),1.3(m,6H),1.75(m,4H),2.4(m,1H),2.7−3.0(m,3H),3.8(m,2H),4.5−4.7(m,2H),6.85(m,1H),7.3(m,2H),8.5(m,1H),11.0(s,1H)。
【0107】
実施例4
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−(1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イルカルボニル)シクロヘキサンカルボキシアミド
【0108】
【化13】

【0109】
実施例1に従い、しかし2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(149mg、0.87mmol)から出発して、所望の化合物を、白色の固体(109mg、32%収率)として得た。
MS(−ve ESI):392(M+H)
H NMR(400MHz,DMSO)δ 0.8−1.1(m,2H),1.3(m,6H),1.75(m,4H),2.4(m,1H),2.7−3.0(m,3H),3.8(m,2H),4.5−4.7(m,2H),7.0(m,2H),7.4(m,2H),8.5(m,1H),11.0(s,1H)。
【0110】
実施例5
(1R,2R)−2−[(8−ブロモ−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)カルボニル]−N−(1−シアノシクロプロピル)シクロヘキサンカルボキシアミド
【0111】
【化14】

【0112】
実施例1に従い、しかし8−ブロモ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(106mg、0.42mmol)から出発して、所望の化合物を、オフホワイト色の固体(23.0mg、12%収率)として得た。
MS(−ve ESI):470(M+H)
H NMR(400MHz,DMSO)δ 0.8−1.1(m,2H),1.3(m,6H),1.75(m,4H),2.4(m,1H),2.7−3.0(m,3H),3.8(m,2H),4.5−4.7(m,2H),7.1(m,1H),7.3(m,1H),7.6(m,1H),8.65(s,1H),11.0(s,1H)。
【0113】
実施例6
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−[(6−メチル−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)カルボニル]シクロヘキサンカルボキシアミド
【0114】
【化15】

【0115】
実施例1に従い、しかし6−クロロ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(206mg、1.00mmol)から出発して、所望の化合物を、白色の固体(179mg、42%収率)として得た。
MS(+ve ESI):425(M+H)
H NMR(400.132MHz,CDCl)δ 0.85−1.96(11H,m),2.62(1H,t),2.87(2H,m),3.03(2H,m),3.61−4.40(2H,m),4.67−4.90(2H,m),6.63(1H,d),7.04(1H,m),7.16(1H,t),7.35(1H,m),8.16(1H,m)。
【0116】
実施例7
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−{[8−(トリフルオロメチル)−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル]カルボニル}シクロヘキサンカルボキシアミド
【0117】
【化16】

【0118】
実施例1に従い、しかし8−(トリフルオロメチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(240mg、1.00mmol)から出発して、所望の化合物を、黄色のゴム状物(249mg、54%収率)として得た。
MS(+ve ESI):459(M+H)
H NMR(400.132MHz,CDCl)δ 0.83−1.96(12H,m),2.59−3.10(4H,m),3.72−4.21(2H,m),4.52−5.06(2H,m),6.81(1H,d),7.33(1H,m),7.39(1H,s),7.70(1H,d),8.45(1H,d)。
【0119】
8−(トリフルオロメチル)−1,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドールは、以下の方法で調製した:−
【0120】
【化17】

【0121】
上記の実施例に従い、しかし(4−トリフルオロメチル)フェニルヒドラジン塩酸塩(1.36g、10mmol)から出発して、所望の化合物を、オフホワイト色の固体(1.60mg、66%収率)として得た。
MS(+ve ESI):240(M+H)
H NMR(400.132MHz,DMSO)δ 2.75(2H,t),3.08(2H,t),3.94(2H,s),7.34(1H,d),7.50(1H,d),7.75(1H,s),11.30(1H,s)。
【0122】
実施例8
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−[(8−メトキシ−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)カルボニル]シクロヘキサンカルボキシアミド
【0123】
【化18】

【0124】
実施例1に従い、しかし8−メトキシ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(202mg、1mmol)から出発して、所望の化合物を、黄色の固体(192mg、46%収率)として得た。
MS(+ve ESI):421(M+H)
H NMR(400.132MHz,CDCl)δ 0.82−1.91(13H,m),2.63(1H,m),2.82(1H,m),3.00(1H,m),3.61及び4.38(1H,m),3.86(3H,d),3.86(1H,m),4.76(2H,m),6.68(1H,d),6.81(1H,m),6.90(1H,m),7.19 1H,m),7.82(1H,d)。
【0125】
実施例9及び10
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−[(9−フルオロ−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)カルボニル]シクロヘキサンカルボキシアミド
【0126】
【化19】

【0127】
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−[(7−フルオロ−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)カルボニル]シクロヘキサンカルボキシアミド
【0128】
【化20】

【0129】
実施例1に従い、しかし1H−ピリド[4,3−b]インドール−9−フルオロ−2,3,4,5−テトラヒドロ及び1H−ピリド[4,3−b]インドール−7−フルオロ−2,3,4,5−テトラヒドロ(30:70)(390mg、2.05mmol)の混合物から出発し、そしてPybop反応混合物を60℃で18時間加熱して、所望の化合物を異性体の混合物として得た。カラムクロマトグラフィー(0−80%酢酸エチル/イソヘキサン)による精製により、(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−[(9−フルオロ−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)カルボニル]シクロヘキサンカルボキシアミドを黄色の固体(34.0mg、5%収率)として、そして(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−[(7−フルオロ−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)カルボニル]シクロヘキサンカルボキシアミドを黄色の固体(66.0mg、8%収率)として得た。
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−[(9−フルオロ−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)カルボニル]シクロヘキサンカルボキシアミド
MS(+ve ESI):409(M+H)
H NMR(400.132MHz,DMSO)δ 0.8−1.1(m,2H),1.3(m,6H),1.75(m,4H),2.4(m,1H),2.7−3.0(m,3H),3.8(m,2H),4.5−4.7(m,2H),6.7(m,1H),7.0(m,1H),7.1(s,1H),8.7(s,1H),11.2(s,1H)。
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−[(7−フルオロ−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)カルボニル]シクロヘキサンカルボキシアミド
MS(+ve ESI):409(M+H)
H NMR(400.132MHz,DMSO)δ 0.8−1.1(m,2H),1.3(m,6H),1.75(m,4H),2.4(m,1H),2.7−3.0(m,3H),3.8(m,2H),4.5−4.7(m,2H),6.8(m,1H),7.05(m,1H),7.4(m,1H),8.7(s,1H),11.0(s,1H)。
【0130】
出発物質として使用した1H−ピリド[4,3−b]インドール−9−フルオロ−2,3,4,5−テトラヒドロ及び1H−ピリド[4,3−b]インドール−7−フルオロ−2,3,4,5−テトラヒドロは、以下のように調製した:
ピペリジン−4−オン塩酸塩(3.37g、24.8mmol)を、エタノール(80mL)中に溶解した。水(3滴)を、続いて3−フルオロフェニルヒドラジン塩酸塩(4.04g、24.8mmol)を加え、そして反応混合物を還流で1時間加熱した。混合物を室温まで冷却させ、そして塩化水素を溶液を通して概略15分間泡立てた。還流を1.5時間再開した。懸濁液を一晩で室温に冷却し、0℃に冷却し、そして得られたものを濾過し、そしてエタノール(c.f.30mL)で洗浄した。残渣を水(30mL)中に取込み、2Mの水酸化ナトリウム水溶液で塩基性にし、そして得られた沈澱物を濾過して取出し、そして水で洗浄して、そして所望の化合物を、異性体の混合物(9−フルオロ−2,3,4,5−テトラヒドロピリド[4,3−B]インドール:7−フルオロ−2,3,4,5−テトラヒドロピリド[4,3−B]インドール(30:70))からなるオフホワイト色の固体として得た。異性体は、カラムクロマトグラフィーによって分離不能であり、そして次の工程で直接使用した。
【0131】
実施例11
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−[(8−イソプロピル−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)カルボニル]シクロヘキサンカルボキシアミド
【0132】
【化21】

【0133】
実施例1に従い、しかし8−イソプロピル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(214mg、1mmol)から出発して、所望の化合物を、黄色の固体(180mg、42%収率)として得た。
MS(+ve ESI):433(M+H)
H NMR(400.132MHz,CDCl)δ 0.83−1.92(19H,m),2.58−3.09(5H,m),3.59及び4.40(1H,m),3.88(1H,m),4.65−4.92(2H,m),7.05(1H,t),7.23(1H,t),7.29(1H,d),7.85(1H,d)。
【0134】
8−イソプロピル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール
実施例9及び10に従い、しかし4−イソプロピルフェニルヒドラジン塩酸塩(1.86g、10mmol)から出発して、所望の化合物を、オフホワイト色の固体(1.50g、71%収率)として得た。
MS(+ve ESI):215(M+H)
H NMR(400.132MHz,CDCl)δ 1.29(6H,d),2.74(2H,t),2.99(1H,m),3.22(2H,t),4.07(2H,s),7.02(1H,m),7.22(2H,m),7.69(1H,s)。
【0135】
実施例12
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−[(8−フルオロ−5−メチル−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)カルボニル]シクロヘキサンカルボキシアミド
【0136】
【化22】

【0137】
実施例1に従い、しかし8−フルオロ−5−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(250mg、1.04mmol)から出発し、そしてPybop反応混合物を60℃で一晩加熱して、所望の化合物を、黄色の固体(76.0mg、17%収率)として得た。
MS(+ve ESI):423(M+H)
H NMR(400.132MHz,DMSO)δ 0.8−1.1(m,2H),1.3(m,6H),1.75(m,4H),2.4(m,1H),2.7−3.0(m,3H),3.65(d,3H),3.9(m,2H),4.5−4.75(m,2H),6.9(m,1H),7.3(m,2H),8.5(m,1H)。
【0138】
出発物質として使用した8−フルオロ−5−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドールを、以下のように調製した:
【0139】
【化23】

【0140】
tert−ブチル−8−フルオロ−5−メチル−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−カルボキシレート(340mg、1.12mmol)を、メタノール(10mL)中に溶解した。1,4−ジオキサン中の4Nの塩化水素(1mL)を加え、そして溶液を室温で一晩攪拌した。反応混合物を真空中で濃縮し、トルエンと一回共沸し、そして真空下で乾燥して、所望の化合物を、褐色の固体(260mg、97%収率)として得た。
H NMR(400.132MHz,DMSO)δ 3.05(t,2H),3.45(t,2H),3.65(s,3H),4.25(s,2H),7.0(t,1H),7.3(d,1H),7.5(m,1H),9.7(s,1H)。
Ruediger,Edward H.;Deon,Daniel H.;Kadow,John F.Preparation of tetrahydrocarbolines for treatment of HIV infection and AIDS.米国特許出願公開(2005),12pp.CODEN:USXXCO US 2005267130 A1 20051201 CAN 144:22907 AN 2005:1262744 CAPLUS。
【0141】
実施例13
(1R,2R)−2−[(6−ブロモ−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)カルボニル]−N−(1−シアノシクロプロピル)シクロヘキサンカルボキシアミド
【0142】
【化24】

【0143】
実施例1に従い、しかし6−ブロモ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(251mg、1.0mmol)から出発し、そしてPybop反応混合物を60℃で一晩加熱して、所望の化合物を、白色の泡状物(306mg、65%収率)として得た。
MS(+ve ESI):469(M+H)
H NMR(400.132MHz,CDCl)δ 0.83−1.96(13H,m),2.62(1H,t),2.87(1H,m),3.03(1H,m),3.61−4.39(2H,m),4.77(2H,m),6.68(1H,d),6.99(1H,m),7.31(1H,t),7.38(1H,t),8.12(1H,s)。
【0144】
出発物質として使用した6−ブロモ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドールは、以下のように調製した:
実施例9及び10に従い、しかし(2−ブロモフェニル)ヒドラジン(2.24g、10mmol)から出発して、所望の化合物を、オフホワイト色の固体(716mg、29%収率)として得た。
MS(+ve ESI):251(M+H)
H NMR(400.132MHz,DMSO)δ 2.70(2H,t),3.01(2H,t),3.84(2H,s),6.88(1H,t),7.20(1H,d),7.33(1H,d),10.88(1H,s)。
【0145】
実施例14
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−[1,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−B]−7−アザインドール−2−イル)カルボニル]シクロヘキサンカルボキシアミド
【0146】
【化25】

【0147】
実施例1に従い、しかし2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]−7−アザインドール(200mg、1.15mmol)から出発し、そしてPybop反応混合物を60℃で一晩加熱して、所望の化合物を、オフホワイト色の固体(40.0mg、9%収率)として得た。
MS(+ve ESI):392(M+H)
H NMR(400.132MHz,DMSO)δ 0.8−1.1(m,2H),1.3(m,6H),1.75(m,4H),2.4(m,1H),2.7−3.0(m,3H),3.8(m,2H),4.5−4.7(m,2H),7.0(m,1H),7.85(m,1H),8.13(m,1H),8.65(s,1H),11.4(s,1H)。
【0148】
出発物質として使用した2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]−7アザインドールは、以下のように調製した:
【0149】
【化26】

【0150】
a)2−ヒドラジノピリジン二塩酸塩(5g、27.5mmol)及び1−ベンジルピペリジン−4−オン(6.18g、27.5mmol)を、エタノール(70mL)中に懸濁した。酢酸(2mL)を加え、そして混合物を還流で2時間撹拌し、室温に冷却し、そして真空中で濃縮した。残渣を2Nの水酸化ナトリウム水溶液(10mL)及びジクロロメタン(2×30mL)間に分配し、そして混合した有機物を乾燥(硫酸ナトリウム)し、真空中で濃縮し、そしてシリカ上に吸着して、0−15%メタノール/ジクロロメタンで溶出するクロマトグラフィーによって精製した。これにより、1−ベンジルピペリジン−4−オンピリジン−2−イルヒドラゾンを、淡黄色のゴム状物として得て、これを粗製のまま次の反応で使用した(7.70g、100%収率)。
H NMR(400.132MHz,DMSO)δ 2.3(t,2H),2.4(t,2H),2.6(m,2H),3.5(m,2H),6.7(m,1H),7.05(d,1H),7.35(m,5H),7.55(t,1H),8.05(d,1H),9.4(s,1H)。
【0151】
【化27】

【0152】
b)ポリリン酸(60g)を、1−ベンジルピペリジン−4−オンピリジン−2−イルヒドラゾン(7.69g、27.5mmol)に加え、そして混合物を150℃で24時間穏やかに攪拌した。混合物を室温に冷却し、そして氷(50g)を加えて、ポリリン酸ゴム状物を破壊した。反応混合物を2Mの水酸化ナトリウム水溶液で塩基性にし、そして酢酸エチル(3×300mL)で抽出した。混合した有機抽出物をブライン(90mL)で処理し、乾燥(硫酸ナトリウム)し、真空中で濃縮し、そしてシリカ上に吸着して、0−10%メタノール/ジクロロメタンで溶出するクロマトグラフィーによって精製した。得られたカラシ色の固体(3.80g)は、NMRによって純粋でないことが示され、そして従って少量のジクロロメタンで摩砕し、濾過し、そして乾燥して、所望の化合物を、砂色の固体(3.00g、42%収率)として得た。
H NMR(400.132MHz,DMSO)δ 2.8(s,4H),3.6(s,2H),3.75(s,2H),6.95(m,1H),7.35(m,5H),7.7(d,1H),8.1(s,1H),11.35(s,1H)。
【0153】
【化28】

【0154】
c)2,3,4,5−テトラヒドロ−1−ベンジル−ピリド[4,3−B]−7−アザインドール(2.90g、11.0mmol)、ギ酸アンモニウム(2.78g、44.0mmol)及び炭素上の20%水酸化パラジウム(290mg)を、エタノール(200mL)中に懸濁し、そして還流下で攪拌した。1時間後、更なるギ酸アンモニウム(695mg、1当量)を加え、そして還流を1時間続けた。触媒をセライトを通して濾過して除去し、少量のジクロロメタンで洗浄し、そして混合した濾液を真空中で濃縮し、そして真空下で乾燥して、所望の化合物を、オフホワイト色の固体(1.90g、100%収率)として得た。
H NMR(400.132MHz,DMSO)δ 2.7(t,2H),3.05(t,2H),3.85(s,2H),6.9(m,1H),7.7(d,1H),8.05(m,1H),11.2(s,1H)。
【0155】
実施例15
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−({8−[(ジメチルアミノ)メチル]−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル}カルボニル)シクロヘキサンカルボキシアミド
【0156】
【化29】

【0157】
実施例1に従い、しかしN,N−ジメチル−1−(2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−8−イル)メタンアミン(330mg、1.44mmol)から出発し、そしてPybop反応混合物を60℃で一晩加熱して、所望の化合物を、オフホワイト色の固体(102mg、16%収率)として得た。
MS(+ve ESI):448(M+H)
H NMR(400.132MHz,DMSO)δ 0.8−1.1(m,2H),1.3(m,6H),1.75(m,4H),2.7(m,8H),3.0(m,2H),3.85(m,2H),4.3(m,2H),4.4−4.9(m,2H),7.1(m,1H),7.35(m,1H),7.6(m,1H),8.65(m,1H),11.1(s,1H)。
【0158】
N,N−ジメチル−1−(2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−8−イル)メタンアミン
【0159】
【化30】

【0160】
実施例13に従い、しかしジメチルアミノメチルフェニルヒドラジン塩酸塩(3.90g、5.36mmol)から出発。残渣をシリカゲルのクロマトグラフィーによって精製した。100%ジクロロメタンで、次いで50%エタノール/ジクロロメタン中の5%アンモニア水溶液に極性を増加して溶出して、所望の化合物を、明るい褐色のゴム状物(450mg、37%収率)として得た。
H NMR(400.132MHz,DMSO)δ 2.1(s,6H),2.7(m,3H),3.2(m,3H),3.85(s,2H),6.90(d,1H),7.2(m,2H),10.6(s,1H)。
J.Moron,etc,J.Heterocyclic Chemistry,1992,29(6),1573−1576。
【0161】
実施例16
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−{[8−(メチルスルホニル)−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル]カルボニル}シクロヘキサンカルボキシアミド
【0162】
【化31】

【0163】
実施例1に従い、しかし8−(メチルスルホニル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(200mg、0.80mmol)から出発し、そしてPybop反応混合物を60℃で一晩加熱して、所望の化合物を、オフホワイト色の固体(156mg、42%収率)として得た。
MS(+ve ESI):469 (M+H)
H NMR(400.132MHz,DMSO)δ 0.8−1.1(m,2H),1.3(m,6H),1.75(m,4H),2.4(m,1H),2.7−3.0(m,3H),3.15(m,3H),3.85(m,2H),4.4−4.9(m,2H),7.45(m,1H),7.55(m,1H),8.1(m,1H),8.65(s,1H),11.5(s,1H)。
【0164】
8−(メチルスルホニル)−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドールを、以下の方法で調製した:−
【0165】
【化32】

【0166】
4−(メチルスルホニル)フェニルヒドラジン(1.00g、5.37mmol)を、エタノール(30mL)中に懸濁した。水(3滴)を、続いて4−ピペリドン二塩酸塩(925mg、5.37mmol)及び酢酸(1mL)を加え、そして混合物を還流下で1時間撹拌した。これを室温まで冷却させ、そして真空中で濃縮し、トルエンと一回共沸し、そして真空下で乾燥した。これにより、4−メチルスルホニル−N−(4−ピペリジリデンアミノ)アニリン塩酸塩を、黄色の固体(1.57g、96%)として得た。
MS(+ve ESI):268(M+H)
H NMR(400MHz,DMSO)δ 2.7(m,4H),3.3(s,3H),3.6(m,4H),7.25(d,2H),7.7(d,2H)。
【0167】
【化33】

【0168】
4−メチルスルホニル−N−(4−ピペリジリデンアミノ)アニリン塩酸塩(1.56g、5.13mmol)を、酢酸(30mL)中に懸濁し、そして室温のアルゴン下で攪拌した。三フッ化ホウ素ジエチルエーテル(1.26mL、10.3mmol)を一度に加え、そして黄色の懸濁液を90℃で2時間撹拌し、深紅色の溶液を得た。これを室温に冷却し、そして酢酸を真空中で除去した。残渣を2Nの水酸化ナトリウム水溶液(30mL)及びジクロロメタン(2×100mL)間に分配した。混合した有機物を乾燥(硫酸ナトリウム)し、真空中で濃縮し、そしてシリカ上に吸着して、シリカのフラッシュクロマトグラフィー(100%DCMから50%エタノール/DCM中の5%アンモニア水溶液へ)によって精製した。これにより、8−メタンスルホニル−2,3,4,5−テトラヒドロピリド[4,3−b]インドールを、淡黄色の泡状物(560mg、44%)として得た。
1H NMR(400MHz,DMSO)δ 2.7(m,2H),3.05(m,2H),3.15(s,3H),3.9(s,2H),7.5(m,2H),7.95(s,1H),11.4(s,1H)。
【0169】
実施例17
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−[(6−メトキシ−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)カルボニル]シクロヘキサンカルボキシアミド
【0170】
【化34】

【0171】
実施例1に従い、しかし6−メトキシ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(202mg、1mmol)から出発して、所望の化合物を、黄色のゴム状物(271mg、65%収率)として得た。
MS(+ve ESI):421(M+H)
H NMR(400.132MHz,CDCl)δ 0.82−1.97(12H,m),2.59−3.08(4H,m),3.56(1H,m),3.86(1H,m),3.94(3H,d),4.42(0H,m),4.65−4.90(2H,m),6.64(1H,t),6.89(1H,s),7.04(2H,m),8.17(1H,d)。
【0172】
出発物質として使用した6−メトキシ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドールは、以下のように調製した:
【0173】
【化35】

【0174】
実施例13のためのように、しかし2−メトキシフェニルヒドラジン塩酸塩(1.38g、10mmol)から出発して、所望の化合物を、褐色の固体(712mg、35%収率)として得て、これを直接次の工程で使用した。
H NMR(400.132MHz,DMSO)δ 2.65(2H,t),3.01(2H,t),3.83(2H,s),3.89(3H,s),6.59(1H,d),6.84(1H,t),6.91(1H,d),10.71(1H,s)。
【0175】
実施例18
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−(1H−スピロ[イソキノリン−4,4’−ピペリジン]−2(3H)−イルカルボニル)シクロヘキサンカルボキシアミド
【0176】
【化36】

【0177】
2−[((1R,2R)−2−{[(1−シアノシクロプロピル)アミノ]カルボニル}シクロヘキシル)カルボニル]−2,3−ジヒドロ−1H,1’H−スピロ[イソキノリン−4,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸tert−ブチル(100mg、0.19mmol)のDCM(20mL)中の溶液に、TFA(22mg、0.19mmol)を滴下により加え、そして反応混合物を4時間攪拌した。反応混合物を真空中で濃縮し、そして残渣を塩基性HPLC(化合物をアセトニトリル/HOで希釈し;濾過し;pHをNHで>9に調節し、Waters 100mm×19mm XBridge C18 5μカラムに注入した;流量16mL/分;溶媒A=0.1%NH/水、溶媒B=CHCN;λ=230nm)によって精製して、所望の化合物を、白色の固体(58.0mg、73%収率)として得た。
MS(+ve ESI):421(M+H)
H NMR(400.13MHz,CDCl)δ 1.04−1.13(1H,m),1.15−1.21(1H,m),1.31−1.62(6H,m),1.86−1.92(6H,m),2.03−2.11(1H,m),2.61(1H,m),2.88−3.11(5H,m),3.48−4.34(2H,m),4.75−4.79(2H,m),7.06(1H,s),7.11(1H,m),7.19(1H,m),7.26(1H,d),7.45(1H,m)。
【0178】
2−[((1R,2R)−2−{[(1−シアノシクロプロピル)アミノ]カルボニル}シクロヘキシル)カルボニル]−2,3−ジヒドロ−1H,1’H−スピロ[イソキノリン−4,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸tert−ブチル
【0179】
【化37】

【0180】
実施例1に従い、しかし2,3−ジヒドロ−1H,1’H−スピロ[イソキノリン−4,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸tert−ブチル(655mg、1.93mmol)から出発して、所望の化合物を、無色の油状物(285mg、30%収率)として得た。
MS(−ve ESI):519(M−H)
【0181】
実施例19
(1R,2R)−2−[(6−クロロ−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)カルボニル]−N−(1−シアノシクロプロピル)シクロヘキサンカルボキシアミド
【0182】
【化38】

【0183】
実施例1に従い、しかし6−クロロ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(206mg、1.9mmol)から出発して、所望の化合物を、白色の泡状物(179mg、42%収率)として得た。
MS(+ve ESI):425(M+H)
H NMR(400.13MHz,CDCl)δ 0.85−1.96(11H,m),2.62(1H,t),2.87(2H,m),3.03(2H,m),3.61−4.40(2H,m),4.67−4.90(2H,m),6.63(1H,d),7.04(1H,m),7.16(1H,t),7.35(1H,m),8.16(1H,m)。
【0184】
6−クロロ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール
【0185】
【化39】

【0186】
実施例13に従い、しかし(2−クロロフェニル)ヒドラジン塩酸塩(1.79g、10mmol)から出発して、所望の化合物を、オフホワイト色の固体(592mg、29%収率)として得た。
MS(+ve ESI):207(M+H)
H NMR(400.13MHz,DMSO)δ 2.70(2H,m),3.02(2H,m),3.85(2H,m),6.93(1H,m),7.07(1H,m),7.23−7.38(1H,m),11.00(1H,s)。
【0187】
実施例20
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−[(6−シアノ−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)カルボニル]シクロヘキサンカルボキシアミド
【0188】
【化40】

【0189】
実施例1に従い、しかし2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−6−カルボニトリル[WO2004/056324](198mg、1.00mmol)から出発して、所望の化合物を、白色の固体(247mg、59%収率)として得た。
MS(+ve ESI):416 (M+H)
1H NMR(400.132MHz,DMSO)0.69−1.04(m,2H),1.11−1.46(m,6H),1.60−1.88(m,4H),2.40−2.48(m,1H),2.55−3.07(m,3H),3.68−3.94(m,2H),4.61(q,1H),4.78(s,1H),7.09−7.19(m,1H),7.53(t,1H),7.85(q,1H),8.71(d,1H),11.86(s,1H)。
【0190】
実施例21
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−[(9−メチル−5,7,8,9−テトラヒドロ−6H−ピロロ[2,3−b:4,5−c’]ジピリジン−6−イル)カルボニル]シクロヘキサンカルボキシアミド
【0191】
【化41】

【0192】
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−[1,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−B]−7−アザインドール−2−イル)カルボニル]シクロヘキサンカルボキシアミド(実施例14、80.0mg、0.20mmol)を、DMF(5mL)中に溶解し、そして室温のアルゴン下で撹拌した。ヨードメタン(0.012mL)を、続いて水素化ナトリウム(9.0mg、0.20mmol)を加えた。1時間後、反応物をブライン(10mL)でクエンチし、そして酢酸エチル(3×30mL)と分配した。混合した有機中出物を乾燥(硫酸ナトリウム)し、真空中で濃縮し、そしてシリカ上に吸着して、フラッシュクロマトグラフィー(0−5%メタノール/ジクロロメタン)によって精製した。これにより(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−[1,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−B]−7−N−メチルアザインドール−2−イル)カルボニル]シクロヘキサンカルボキシアミドを、白色の固体(42.0mg、52%)として得た。
MS(+ve ESI):406(M+H)
1H NMR(400MHz,DMSO)δ 0.8−1.1(m,2H),1.3(m,6H),1.75(m,4H),2.4(m,1H),2.65−3.2(m,3H),3.65(m,3H),3.9(m,2H),4.5−4.75(m,2H),7.0(m,1H),7.85(m,1H),8.15(m,1H),8.65(s,1H)。
【0193】
実施例22
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−{[6−(メチルチオ)−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル]カルボニル}シクロヘキサンカルボキシアミド
【0194】
【化42】

【0195】
実施例1に従い、しかし6−メチルスルファニル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(510mg、2.00mmol)から出発して、所望の化合物を、白色の固体(224mg、24%収率)として得た。
MS(+ve ESI):454(M+H)
H NMR(400.132MHz,DMSO)δ 0.70−1.05(m,2H),1.22−1.54(m,4H),2.31−2.47(m,1H),2.65−2.75(m,1H),2.85(t,2H),2.91−3.07(m,2H),3.20(t,1H),3.34(s,3H),3.48−3.93(m,4H),4.48−4.75(m,2H),6.97(q,1H),7.05(q,1H),7.36(q,1H),8.69(s,2H),10.94(s,1H)。
【0196】
6−メチルスルファニル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドールは、以下の方法で合成した:
[2−(メチルチオ)フェニル]ヒドラジン
【0197】
【化43】

【0198】
2−メチルメルカプトアニリン(10.0mL、80.0mmol)の濃塩酸(100mL)及びトリフルオロ酢酸(60mL)中の部分溶液を、約0℃に冷却し、そして亜硝酸ナトリウム(6.63g、96.0mmol)の水(22mL)中の溶液の30分かけた添加中そこに維持した。反応物を同じ温度で更に1時間撹拌し、この時点で塩酸(50mL)中の塩化スズ(30.3g、160mmol)を15分かけて加えた。反応物を撹拌しながら一晩で温まらせた。得られた固体を濾過して取出し、IPAで洗浄し、そして乾燥した(17.8g)。
MS(+ve ESI):454(M+H)
1H NMR(400.132MHz,DMSO)□ 2.43(s,3H),7.03(q,2H),7.21−7.28(m,1H),7.35(d,1H),7.74(s, 1H),10.23(s,2H)。
【0199】
6−(メチルチオ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール
【0200】
【化44】

【0201】
2−(メチルチオ)フェニルヒドラジン(5.32g、30.0mmol)及び4−ピペリドン(4.07g、30.0mmol)を、エタノール(75mL)中に一部溶解し、そして最初還流で1時間加熱した。殆んど透明の溶液から大量の沈殿物が形成した。次いで反応物を濃塩酸(2.5mL)で処理し、そして更なるエタノール(25mL)で希釈して、撹拌を補助し、そして加熱を更に4時間続けた。一晩で室温に冷却した後、固体をイソプロパノール(25mL)で洗浄しながら濾過した。7.70gを得た。
MS(+ve ESI):454(M+H)
H NMR(400.132MHz,DMSO)δ 1.90(t,2H),2.98(s,2H),3.04(t,1H),3.39(s,3H),4.27(s,1H),7.02(t,1H),7.10(d,1H),7.30−7.46(m,1H),9.15(s,1H),9.61(s,1H),11.17(s,1H)。
【0202】
実施例23
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−[(ベンゾフロ[3,2−c]−1,2,3,4−テトラヒドロピリジル)カルボニル]シクロヘキサンカルボキシアミド
【0203】
【化45】

【0204】
実施例1に従い、しかしベンゾフロ[3,2−c]−1,2,3,4−テトラヒドロピリジン(562mg、3.24mmol)から出発して、所望の化合物を、白色の固体(331mg、26%収率)として得た。
MS(+ve ESI):392(M+H)
H NMR(400MHz,DMSO)δ 0.8−1.1(m,2H),1.3(m,6H),1.75(m,4H),2.4(m,1H),2.65−3.2(m,3H),3.8(m,2H),4.5−4.8(m,2H),7.25(m,2H),7.6(m,2H),8.75(m,1H)。
【0205】
出発物質として使用したベンゾフロ[3,2−c]−1,2,3,4−テトラヒドロピリジンは、以下のように調製した:
【0206】
【化46】

【0207】
O−フェニルヒドロキシルアミン塩酸塩(2.00g、13.7mmol)及び4−ピペリドン塩酸塩(1.87g、13.7mmol)を、エタノール(15mL)中に懸濁した。濃塩酸(5mL)を加え、そして混合物を還流で3時間撹拌した。これを室温まで冷却させ、次いで氷浴中で冷却し、そして得られた沈澱物を濾過し、そして少量の冷エタノールで洗浄した。次いでこれを水(20mL)中でスラリー化し、そしてDCM(3×30mL)で抽出した。混合した有機物をブライン(20mL)で洗浄し、乾燥(硫酸ナトリウム)し、真空中で濃縮し、そしてシリカ上に吸着して、フラッシュクロマトグラフィー(100%DCMから50%エタノール/ジクロロメタン中の5%メタノール性アンモニアへ)によって精製した。これにより、ベンゾフロ[3,2−c]−1,2,3,4−テトラヒドロピリジンを、白色の固体(1.28g、54%)として得た。
MS(+ve ESI):392(M+H)
1H NMR(400MHz,DMSO)δ 2.7(t,2H),3.05(t,2H),3.8(s,2H),6.9(m,1H),7.2(m,2H),7.5(m,2H)。
【0208】
実施例24
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−{[6−(トリフルオロメトキシ)−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル]カルボニル}シクロヘキサンカルボキシアミド
【0209】
【化47】

【0210】
DCM(15mL)中のアルゴン下の、6−トリフルオロメトキシ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(232mg、0.79mmol)及び(3aR,7aR)−ヘキサヒドロ−2−ベンゾフラン−1,3−ジオン(122mg、0.79mmol)を、ジイソプロピルエチルアミン(550uL、3.16mmol)で処理し、そして1時間攪拌した。溶媒を大部分蒸発し、そしてDMF(5mL)で置換えてから、アミノシクロプロパンカルボニトリル塩酸塩(140mg、1.19mmol)、HATU(451mg、1.19mmol)及び更なるジイソプロピルエチルアミン(550uL、3.16mmol)を加えた。反応物を一晩攪拌した。反応混合物を二つに分割し、そしてアセトニトリル水溶液で希釈し、分離用HPLC(二回注入)(ギ酸フロートピーク法、CHCN/HOの勾配)によって精製した。生成物の画分を混合し、そして蒸発して、白色の粉末(121mg、32%)を得た。
MS(+ve ESI):475(M+H)
H NMR(400.132MHz,DMSO)□ 0.68−1.05(m,2H),1.11−1.47(m,6H),1.58−1.87(m,4H),2.64−3.09(m,4H),3.66−3.94(m,2H),4.60(q,1H),4.76(s,1H),6.98−7.09(m,2H),7.41−7.57(m,1H),8.71(s,1H),11.50(s,1H)。
【0211】
6−トリフルオロメトキシ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドールは、以下の方法で調製した。
[2−(トリフルオロメトキシ)フェニル]ヒドラジン塩酸塩
【0212】
【化48】

【0213】
2−(トリフルオロメトキシ)アニリン(2.00mL、15.0mmol)を冷却し、そして濃塩酸(10mL)を加えた。0℃に再冷却した後、亜硝酸ナトリウム(1.25g、18.0mmol)の水(10mL)中の溶液を滴下により加えた。反応物を同じ温度で30分間撹拌し、この時点で塩酸(10mL)中の塩化スズ(8.35g、45.0mmol)を、再び温度を約0℃に保ちながら、滴下により加えた。反応物を冷蔵庫中で一晩保存し、そして次いで0℃に再冷却した。得られた固体を濾過して取出し、飽和NaCl(10mL)で、次いで1:2のエーテル:ヘキサンで洗浄してから、乾燥して、固体(2.36g、69%)を得た。
MS(+ve ESI):193(M+H)
1H NMR(400.132MHz,DMSO)δ 7.04(t,1H),7.25(d,1H),7.30−7.39(m,2H),8.34(s,1H),10.26(s,2H)。
【0214】
6−(トリフルオロメトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール
【0215】
【化49】

【0216】
2−(メチルチオ)フェニルヒドラジン(442mg、2.30mmol)及び4−ピペリドン(312mg、2.30mmol)を、エタノール(5mL)中に一部溶解し、そして最初還流で1時間加熱した。大量の沈殿物が殆んど透明の溶液から形成した。次いで反応物を濃塩酸(1mL)で処理し、そして更なるエタノール(5mL)で希釈して、撹拌を補助し、そして加熱を更に4時間続けた。室温に一晩で冷却した後、固体を濾過し、そしてイソプロパノール(25mL)で洗浄し、物質を粗製のまま使用した。
MS(+ve ESI):219(M+H)
【0217】
実施例25
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−[(6−エトキシ−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)カルボニル]シクロヘキサンカルボキシアミド
【0218】
【化50】

【0219】
実施例24に従い、しかし6−エトキシ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(253mg、1.00mmol)から出発して、所望の化合物を、白色の固体(261mg、60%収率)として得た。
MS(+ve ESI):435(M+H)
1H NMR(400.132MHz,DMSO)δ 0.73−1.03(m,2H),1.11−1.44(m,9H),1.60−1.85(m,4H),2.41−2.50(m,1H),2.54−3.06(m,3H),3.63−3.94(m,2H),4.17(q,2H),4.55(q,1H),4.70(s,1H),6.62(t,1H),6.83−6.92(m,1H),7.02(q,1H),8.69(s,1H),10.87(s,1H)。
【0220】
6−エトキシ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドールは、以下の方法で合成した:
(2−エトキシフェニル)ヒドラジン
【0221】
【化51】

【0222】
2−フェネチジン(6.53mL、50.0mmol)を冷却し、そして濃塩酸(80mL)を加えた。0℃に再冷却した後、亜硝酸ナトリウム(4.14g、60.0mmol)の水(20mL)中の溶液を滴下により加えた。反応物を同じ温度で30分間撹拌し、この時点で塩酸(40mL)中の塩化スズ(33.9g、150mmol)を、再び温度を約0℃に保ちながら、滴下により加えた。得られた固体を濾過して取出し、飽和NaClで、そして次いで1:2のエーテル:ヘキサンで洗浄してから、氷/水及びエーテル中に懸濁し、そして10MのNaOHで塩基性化した。エーテル層を水及び懸濁した固体の物質から分離した。更なる抽出物と混合した後、エーテルを乾燥し、そして蒸発して、黄色の結晶質の固体10(9.71g、69%)を得た。
MS(+ve ESI):177(M+H)
1H NMR(400.132MHz,DMSO)δ 1.33(t,3H),3.93(s,1H),3.98(q,2H),5.85(s,1H),6.58(t,1H),6.76−6.83(m,1H),7.00(d,1H)。
【0223】
6−エトキシ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール
【0224】
【化52】

【0225】
エタノール(20mL)中の、(2−エトキシフェニル)ヒドラジン(1.22g、8.00mmol)及び4−ピペリドン塩酸塩(1.09g、8.00mmol)を、還流で1時間加熱した。ジオキサン中の4MのHCl(1mL)を加え(直ちに暗色化)、そして加熱を4時間続けた。反応物を室温に冷却した。溶媒を蒸発し、そして残渣をエーテル(c.f.10mL)で摩砕して、暗褐色の固体を得た。固体を最小の水でスラリー化し、濾過し、そして乾燥(MgSO4)した。これを繰返して、オフホワイト色の固体(1.19g、59%)を得た。物質を更なる精製なしに使用した。
MS(+ve ESI):177(M+H)
H NMR(400.132MHz,DMSO)δ 1.42(t,3H),3.00(t,1H),3.44(q,2H),4.18(q,2H),4.26(s,1H),6.67(d,1H),6.91(t,1H),7.03(d,1H),9.38(s,1H),11.12(s,1H)。
【0226】
実施例26
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−[(5−メトキシカルボニルメチル−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)カルボニル]シクロヘキサンカルボキシアミド
【0227】
【化53】

【0228】
実施例24に従い、しかし5−メトキシカルボニルメチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール塩酸塩(305mg、1.09mmol)から出発して、所望の化合物を麦わら色の固体(199mg、40%収率)として得た。
MS(+ve ESI):463(M+H)
1H NMR(400MHz,DMSO)δ 0.8−1.1(m,2H),1.3(m,6H),1.75(m,4H),2.4(m,1H),2.65−3.1(m,3H),3.7(m,3H),3.9(m,2H),4.5−4.85(m,2H),5.05(m,2H),7.1(m,2H),7.35−7.6(m,2H),8.7(s,1H)。
【0229】
5−メトキシカルボニルメチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール塩酸塩を、以下の方法で合成した。
5−メトキシカルボニルメチル−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−カルボン酸tert−ブチル
【0230】
【化54】

【0231】
N−boc−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(450mg、1.65mmol)を、DMF(7mL)中に溶解し、そして室温で攪拌した。容器をアルゴンで置換し、そして水素化ナトリウム(67.0mg、1.65mmol)を加えた。30分後、DMF(2mL)中のブロモ酢酸メチル(253mg、1.65mmol)を加え、そして混合物を一晩攪拌した。溶媒を真空中で除去し、そして残渣をブライン(20mL)及び酢酸エチル(2×40mL)間に分配した。混合した有機物を乾燥(硫酸ナトリウム)し、真空中で濃縮し、そしてシリカ上に吸着して、フラッシュクロマトグラフィー(0−40%酢酸エチル/イソヘキサン)によって精製した。これにより、5−メトキシカルボニルメチル−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−カルボン酸tert−ブチルを、淡黄色の泡状物(387mg、68%)として得た。
MS(+ve ESI):245.2(M+H)
1H NMR(400MHz,DMSO)δ 1.45(s,9H),2.7(m,2H),3.7(s,3H),3.75(t,2H),4.55(s,2H),5.05(s,2H),7.1(m,2H),7.4(m,2H)。
【0232】
5−メトキシカルボニルメチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール塩酸塩
【0233】
【化55】

【0234】
5−メトキシカルボニルメチル−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−カルボン酸tert−ブチル(377mg、1.09mmol)を、メタノール(15mL)中に溶解した。1,4−ジオキサン中の4NのHCl(1.5mL)を加え、そして混合物を室温で一晩攪拌した。溶液を真空中で濃縮し、トルエンと一回共沸し、そして真空下で乾燥して、5−メトキシカルボニルメチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール塩酸塩を、オフホワイト色の固体(314mg、HCl塩と仮定して100%)として得た。
MS(+ve ESI):245.2(M+H)
1H NMR(400MHz,DMSO)δ 3.0(t,2H),3.5(m,2H),3.7(s,3H),4.3(s,2H),5.15(s,2H),7.05(t,1H),7.15(t,1H),7.4(d,1H),7.5(d,1H),9.5(m,2H)。
【0235】
実施例27
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−[(5−ヒドロキシカルボニルメチル−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)カルボニル]シクロヘキサンカルボキシアミド
【0236】
【化56】

【0237】
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−[(5−メトキシカルボニルメチル−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)カルボニル]シクロヘキサンカルボキシアミド(150mg、0.32mmol)及びヨウ化リチウム(520mg、3.89mmol)を、蓋をしたマイクロ波容器中のピリジン(5mL)中に懸濁した。これをマイクロ波中で150℃で1時間加熱した(吸収度:N)。ピリジンを真空中で除去し、そして残渣をトルエンと一回共沸した。これを50%のブライン(20mL)中に取込み、酢酸で酸性化し、酢酸エチル(2×80mL)と分配した。混合した有機物を乾燥(硫酸マグネシウム)し、真空中で濃縮し、トルエンと一回共沸し、そしてシリカ上に吸着して、フラッシュクロマトグラフィー(0−20%メタノール/DCM)によって精製した。これにより、(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−[(5−ヒドロキシカルボニルメチル−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)カルボニル]シクロヘキサンカルボキシアミドを、淡黄色の固体(84.0mg、59%)として得た。
MS(+ve ESI):449(M+H)
1H NMR(400MHz,DMSO)δ 0.8−1.1(m,2H),1.3(m,6H),1.75(m,4H),2.4(m,1H),2.65−3.1(m,3H),3.7−4.0(m,2H),4.5−4.85(m,4H),7.1(m,2H),7.25(m,1H),7.4−7.55(m,1H),8.8(s,1H)。
【0238】
実施例28
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−[(5−シクロプロピルメチル−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)カルボニル]シクロヘキサンカルボキシアミド
【0239】
【化57】

【0240】
実施例24に従い、しかし5−シクロプロピルメチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール塩酸塩(365mg、1.39mmol)から出発して、所望の化合物を脆い白色の固体(199mg、40%収率)として得た。
MS(+ve ESI):445(M+H)
1H NMR(400MHz,DMSO)δ 0.35(m,2H),0.45(m,2H),0.75−1.0(m,2H),1.15−1.4(m,7H),1.75(m,4H),2.4(m,1H),2.75−3.1(m,3H),3.7−4.0(m,4H),4.55−4.75(m,2H),7.05(m,2H),7.5(m,2H),8.7(s,1H)。
【0241】
5−シクロプロピルメチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール塩酸塩は、以下の方法で合成した。
5−シクロプロピルメチル−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−カルボン酸tert−ブチル
【0242】
【化58】

【0243】
N−boc−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(450mg、1.65mmol)を、DMF(7mL)中に溶解し、そして室温で攪拌した。容器をアルゴンで置換し、そして水素化ナトリウム(67mg、1.65mmol)を加えた。30分後、DMF(2mL)中の臭化シクロプロピルメチル(0.16mL、1.65mmol)を加え、そして混合物を一晩攪拌した。溶媒を真空中で除去し、そして残渣をブライン(20mL)及び酢酸エチル(2×40mL)間に分配した。混合した有機物を乾燥(硫酸ナトリウム)し、真空中で濃縮し、そしてシリカ上に吸着して、フラッシュクロマトグラフィー(0−40%酢酸エチル/イソヘキサン)によって精製した。これにより、5−シクロプロピルメチル−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−カルボン酸tert−ブチルを、淡黄色のゴム状物(451mg、84%)として得た。
MS(+ve ESI):327(M+H)
1H NMR(400MHz,DMSO)δ 0.0(m,2H),0.1(m,2H),0.8(m,1H),1.1(s,9H),2.5(t,2H),3.4(t,2H),3.65(d,2H),4.2(s,2H),6.65(t,1H),6.75(t,1H),7.1(m,2H)。
【0244】
5−シクロプロピルメチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール塩酸塩
【0245】
【化59】

【0246】
5−シクロプロピルメチル−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−カルボン酸tert−ブチル(440mg、1.35mmol)を、メタノール(15mL)中に溶解した。1,4−ジオキサン中の4NのHCl(1.5mL)を加え、そして混合物を室温で一晩攪拌した。溶液を真空中で濃縮し、トルエンと一回共沸して、5−シクロプロピルメチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール塩酸塩を、オフホワイト色の固体(374mg、HCl塩と仮定して100%)として得た。
MS(+ve ESI):227(M+H)
1H NMR(400MHz,DMSO)δ 0.15(m,2H),0.25(m,2H),0.9(m,1H),2.85(t,2H),3.25(m,2H),3.8(d,2H),4.1(s,2H),6.8(t,1H),6.9(t,1H),7.25(m,2H),9.2(m,2H)。
【0247】
実施例29
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−[(5−メトキシエチル−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)カルボニル]シクロヘキサンカルボキシアミド
【0248】
【化60】

【0249】
実施例24に従い、しかし5−メトキシエチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール塩酸塩(340mg、1.27mmol)から出発して、所望の化合物を脆い麦わら色の固体(148mg、26%)として得た。
MS(+ve ESI):449(M+H)
1H NMR(400MHz,DMSO)δ 0.75−1.0(m,2H),1.15−1.4(m,6H),1.75(m,4H),2.4(m,1H),2.75−3.1(m,3H),3.2(m,3H),3.55−4.0(m,4H),4.25(m,2H), 4.55−4.8(m,2H),7.05(m,2H),7.5(m,2H),8.7(s,1H)。
【0250】
5−メトキシエチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール塩酸塩は、以下の方法で合成した:
5−シクロプロピルメチル−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−カルボン酸tert−ブチル
【0251】
【化61】

【0252】
N−boc−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(450mg、1.65mmol)を、DMF(7mL)中に溶解し、そして室温で攪拌した。容器をアルゴンで置換し、そして水素化ナトリウム(67mg、1.65mmol)を加えた。30分後、DMF(2mL)中の1−ブロモ−2−メトキシエタン(230mg、1.65mmol)を加え、そして混合物を一晩攪拌した。溶媒を真空中で除去し、そして残渣をブライン(20mL)及び酢酸エチル(2×40mL)間に分配した。混合した有機物を乾燥(硫酸ナトリウム)し、真空中で濃縮し、そしてシリカ上に吸着して、フラッシュクロマトグラフィー(0−40%酢酸エチル/イソヘキサン)によって精製した。これにより、5−(2−メトキシ)エチル−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−カルボン酸tert−ブチルを、淡黄色のゴム状物(443mg、81%)として得た。
MS(+ve ESI):331(M+H)
1H NMR(400MHz,DMSO)δ 1.45(s,9H),2.8(t,2H),3.2(s,3H),3.55(t,2H),3.75(t,2H),4.25(t,2H),4.55(s,2H),7.0(t,1H),7.1(t,1H),7.4(m,2H)。
【0253】
5−メトキシエチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール塩酸塩
【0254】
【化62】

【0255】
5−(2−メトキシ)エチル−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−カルボン酸tert−ブチル(430mg)を、メタノール(15mL)中に溶解した。1,4−ジオキサン中の4NのHCl(1.5mL)を加え、そして混合物を室温で一晩攪拌した。溶液を真空中で濃縮し、トルエンと一回共沸し、そして真空下で乾燥した。これにより、5−(2−メトキシ)エチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール塩酸塩を、灰色の泡状物(350mg、HCl塩と仮定して100%)として得た。
MS(+ve ESI):331(M+H)
1H NMR(400MHz,DMSO)δ 3.2(t,2H),3.4(s,3H),3.6(m,4H),4.3(m,4H),7.15(m,2H),7.5(d,2H),9.6(m,2H)。
【0256】
実施例30
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−{[6−(トリフルオロメチル)−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル]カルボニル}シクロヘキサンカルボキシアミド.
【0257】
【化63】

【0258】
実施例24に従い、しかし6−(トリフルオロメチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール塩酸塩(481mg、2.00mmol)から出発して、所望の化合物を白色の固体(314mg、34%)として得た。
H NMR(400.13MHz,CDCl)δ 0.87−1.89(12H,m),2.58−2.64(1H,m),2.83−3.10(3H,m),3.64−3.71(0.5H,m),3.87−3.99(1H,m),4.35−4.41(0.5H,m),4.74−4.77(1.5H,m),4.88(0.5H,d),6.49及び6.57(2×0.5H,2×s),7.14−7.21(1H,m),7.42(1H,t),7.62(1H,t),8.29(1H,d)。
【0259】
6−(トリフルオロメチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドールは、以下の方法で合成した:
6−(トリフルオロメチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール
【0260】
【化64】

【0261】
酢酸(50mL)中の、4−ピペリドン・HCl(1.36g、10.0mmol)及び2−トリフルオロメチルフェニルヒドラジン・HCl(2.13g、10.0mmol)に、1.0Mの三フッ化ホウ素エーテル(2.46mL、20.0mmol)を加え、そして反応物を90℃で8時間攪拌し、そして次いで冷却させた。混合物を真空中で濃縮し、そしてエタノール(約20mL)を加え、そして次いで0℃に冷却し、固体を濾過して取出し、そして母液を真空中で濃縮し、そして残渣に水(2MのNaOHでpH14に調節)を加えた。固体を濾過して取出し、そして水で洗浄し、そして高真空下で乾燥した。
MS(+ve ESI):240(M+H)
H NMR(400.132MHz,DMSO)δ 3.07(2H,t),3.47(2H,t),4.33(2H,s),7.19(1H,t),7.45(1H,d),7.79(1H,d),11.52(1H,s)。
【0262】
実施例31
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−{[6−(メチルスルホニル)−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル]カルボニル}シクロヘキサンカルボキシアミド
【0263】
【化65】

【0264】
実施例24に従い、しかし6−メタンスルホニル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(155mg、0.61mmol)から出発して、所望の化合物をオフホワイト色の固体(23.4mg、8.2%)として得た。
MS(+ve ESI):469(M+H)
H NMR(400.132MHz,DMSO)δ 0.70−1.08(m,2H),1.09−1.49(m,6H),1.52−1.87(m,4H),2.32−2.47(m,1H),2.54−3.21(m,3H),3.33(s,3H),3.69−3.97(m,2H),4.64(q,1H),4.80(s,1H),7.16−7.25(m,1H),7.56(t,1H),7.87(q,1H),8.71(d,1H),11.24(d,1H)。
【0265】
6−メタンスルホニル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドールは、以下の方法で合成した:
6−メチルスルファニル−1,3,4,5−テトラヒドロ−ピリド[4,3−b]インドール−2−カルボン酸tert−ブチルエステル
【0266】
【化66】

【0267】
乾燥THF(20mL)中の、6−メチルスルファニル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(1.10g、5.00mmol)を、ジ−t−ブチル−ジカルボネート(2.40g、11.0mmol)で、続いて4−ジメチルアミノピリジンの数個の結晶で処理した。反応物を60℃で2時間攪拌した。少量のエーテルによる摩砕により、純粋な生成物を、白色の固体(191mg)として得た。物質を粗製のまま使用した。
MS(+ve ESI):319(M−tBu)
H NMR(400.132MHz,DMSO)δ 1.50(s,9H),2.85(t,2H),3.34(s,3H),3.76(t,2H),4.57(s,2H),7.03(t,1H),7.12(d,1H),7.34(d,1H),10.93(s,1H)。
【0268】
6−メタンスルホニル−1,3,4,5−テトラヒドロ−ピリド[4,3−b]インドール−2−カルボン酸tert−ブチルエステル
【0269】
【化67】

【0270】
DCM(10mL)中の、6−メチルスルファニル−1,3,4,5−テトラヒドロ−ピリド[4,3−b]インドール−2−カルボン酸tert−ブチルエステル(99.0mg、0.31mmol)を、>0℃に冷却し、そしてDCM(5mL)中のMCPBA(148mg、0.62mmol)を30分かけて滴下により加えた。反応物を室温まで温まらせた。反応物を飽和NaHCO溶液(2×20mL)で洗浄し、乾燥(MgSO)し、そして蒸発して、黄色のゴム状物(109mg、100%)を得た。
MS(+ve ESI):249(M−tBu)
1H NMR(400.132MHz,DMSO)δ 1.45(s,9H),2.86(t,2H),3.26(s,3H),3.72(t,2H),4.58(s,2H),7.20(t,1H),7.56(d,1H),7.80(d,1H),11.17(s,1H)。
【0271】
6−メタンスルホニル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール
【0272】
【化68】

【0273】
6−メタンスルホニル−1,3,4,5−テトラヒドロ−ピリド[4,3−b]インドール−2−カルボン酸tert−ブチルエステル(214mg、0.61mmol)を、DCM(1mL)中に溶解し、そしてジオキサン中の4MのHCl(1mL)を加えた。ガスの発生が直ちに始まり、そして反応物を2.5時間撹拌し、その時点で更なる発生は観察されず、しかし黒色の固体が反応物から分離した。
LCMSの保持時間0.62分、MS(+ve ESI):251(M+H)
【0274】
実施例32
(1R,2R)−2−{[6−(ベンジルオキシ)−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル]カルボニル}−N−(1−シアノシクロプロピル)シクロヘキサンカルボキシアミド
【0275】
【化69】

【0276】
実施例24に従い、しかし6−ベンジルオキシ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール・HCl(945mg、3.00mmol)から出発して、所望の化合物をオフホワイト色の固体(822mg、55%)として得た。
MS(+ve ESI):497(M+H)
H NMR(400.132MHz,DMSO)δ 0.72−1.04(m,2H),1.15−1.44(m,6H),1.60−1.86(m,4H),2.42−2.49(m,1H),2.64−3.09(m,3H),3.63−3.96(m,2H),4.56(q,1H),4.71(s,1H),5.25(s,2H),6.73(t,1H),6.88(五重線,1H),7.05(q,1H),7.34(t,1H),7.41(t,2H),7.56(d,2H),8.64(s,1H),10.94(s,1H)。
【0277】
6−ベンジルオキシ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール・HClは、以下の方法で調製した。
(2−ベンジルオキシフェニル)−ヒドラジン.
【0278】
【化70】

【0279】
濃塩酸(15mL)中に一部溶解された2−ベンジルオキシアニリン(4.99g、25.0mmol)を、0℃より低く冷却し、そして亜硝酸ナトリウム(2.07g、30.0mmol)の水(10mL)中の溶液を滴下により加えた。反応物を同じ温度で30分間撹拌し、その時点で塩酸(10mL)中の塩化スズ(16.9g、75.0mmol)を、再び温度を約0℃に保ちながら、滴下により加えた。反応物を一晩冷蔵庫に保存した。水をデカントして除去し、黒色の油状のゴム状物を得て、そして飽和NaCl(cf.50mL)で、そして次いで1:2のエーテル:ヘキサン(50mL)で摩砕してから、10MのNaOH(水溶液)で外部冷却しながら中和し、そしてエーテル(2×100mL)中に抽出した。混合したエーテル層を水(100mL)で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、そして蒸発して、褐色の油状物を得て、これは静置により結晶化した(4.52g、84%)。物質を更なる精製なしに粗製のまま使用した。
H NMR(400.132MHz,DMSO)δ 3.95(s,2H),5.09(s,2H),5.96(s,1H),6.58(t,1H),6.79−6.90(m,2H),7.04(d,1H),7.29−7.36(m,1H),7.40(t,2H),7.49(d,2H)。
【0280】
6−ベンジルオキシ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール・HCl
【0281】
【化71】

【0282】
エタノール(30mL)中の、(2−ベンジルオキシフェニル)−ヒドラジン(3.39g、15.8mmol)及び4−ピペリドン塩酸塩(2.15g、15.8mmol)を、還流で45分間加熱した。ジオキサン中の4MのHCl(1.0M、6mL)を加え、そして加熱を続けた。30分後、大量の沈殿物が形成した。反応物を氷浴中で冷却し、そして固体を濾過し、少量の冷イソプロピルアルコールで、次いでエーテル(c.f.5mL)で洗浄してから、乾燥して、2.61g、52.5%の白色の固体を得た。
H NMR(400.132MHz,DMSO)δ 3.01(t,2H),3.40−3.49(m,2H),4.27(s,2H),5.27(s,2H),6.78(d,1H),6.92(t,1H),7.31−7.38(m,1H),7.42(t,3H),7.56(d,2H),9.34(s,2H),11.22(s,1H)。
【0283】
(2−ベンジルオキシフェニル)−ヒドラジン.
【0284】
【化72】

【0285】
濃塩酸(15mL)中に一部溶解された2−ベンジルオキシアニリン(4.99g、25.0mmol)を、0℃より低く冷却し、そして亜硝酸ナトリウム(2.07g、30.0mmol)の水(10mL)中の溶液を滴下により加えた。反応物を同じ温度で30分間撹拌し、その時点で塩酸(10mL)中の塩化スズ(16.9g、75.0mmol)を、再び温度を約0℃に保ちながら、滴下により加えた。反応物を一晩冷蔵庫に保存した。水をデカントして除去し、黒色の油状のゴム状物を得て、そして飽和NaCl(cf.50mL)で、そして次いで1:2のエーテル:ヘキサン(50mL)で摩砕してから、10MのNaOH(水溶液)で外部冷却しながら中和し、そしてエーテル(2×100mL)中に抽出した。混合したエーテル層を水(100mL)で洗浄し、乾燥(MgSO)し、そして蒸発して、褐色の油状物を得て、これは静置により結晶化した(4.52g、84%)。物質を更なる精製なしに粗製のまま使用した。
H NMR(400.132MHz,DMSO)δ 3.95(s,2H),5.09(s,2H),5.96(s,1H),6.58(t,1H),6.79−6.90(m,2H),7.04(d,1H),7.29−7.36(m,1H),7.40(t,2H),7.49(d,2H)。
【0286】
実施例33
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−[(6−ヒドロキシ−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)カルボニル]シクロヘキサンカルボキシアミド.
【0287】
【化73】

【0288】
酢酸エチル(15mL)中の、(1R,2R)−2−(6−ベンジルオキシ−1,3,4,5−テトラヒドロ−ピリド[4,3−b]インドール−2−カルボニル)−シクロヘキサンカルボン酸(1−シアノ−シクロプロピル)−アミドを、炭素上の5%パラジウム(10mg)で水素化した。5mLの明白な取込み(30分)後、反応を停止し、そして試料をLCMSのために採取した。触媒を濾過して除去し、そして別のバッチの触媒及びエタノール(5mL)を加え、そして水素化を続けた。更なる明白な取込みはなかったが、3時間後反応を停止し、そしてLCMSは、必要な生成物への還元が進行したことを示した。分離用HPLC(0.5%HCOOH、CHCN/HOの勾配)による精製により、白色の粉末(34.7mg、43%)を得た。
MS(+ve ESI):407(M+H)+
H NMR(400.132MHz,DMSO)δ 0.73−1.07(m,2H),1.10−1.48(m,6H),1.61−1.86(m,4H),2.54−2.58(m,1H),2.64−3.07(m,3H),3.60−3.97(m,2H),4.54(q,1H),4.68(s,1H),6.48(t,1H),6.76(五重線,1H),6.88(q,1H),8.64(s,1H),9.35(d,1H),10.63(s,1H)。
【0289】
実施例34
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−[(6−プロポキシ−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)カルボニル]シクロヘキサンカルボキシアミド
【0290】
【化74】

【0291】
アセトン(5mL)中の、(1R,2R)−2−(6−ヒドロキシ−1,3,4,5−テトラヒドロ−ピリド[4,3−b]インドール−2−カルボニル)−シクロヘキサンカルボン酸(1−シアノ−シクロプロピル)−アミド(102mg、0.25mmol)、1−ブロモプロパン(28.0uL、0.30mmol)及び炭酸カリウム(35.0mg、0.25mmol)を、還流で3時間加熱した。更なる1−ブロモプロパン(58.0uL、0.60mmol)及び炭酸カリウム(70.0mg、0.50mmol)を加え、そして一晩加熱した。反応物は有意に暗色化し、そしてLCMSは、60%の必要な生成物及び40%のSMを示した。反応物を濾過し、そして溶液を乾燥状態まで蒸発してから、アセトニトリル中に再度溶解し、そして分離用HPLC(0.5%HCOOH、CHCN/HOの勾配)によって精製して、褐色のガラス状物(21.3mg、18%)を得た。
MS(+ve ESI):449(M+H)+
1H NMR(400.132MHz,DMSO)δ 0.64−1.00(m,5H),1.01−1.34(m,6H),1.47−1.76(m,6H),2.42−2.96(m,4H),3.49−3.84(m,2H),3.94(t,2H),4.43(q,1H),4.58(s,1H),6.49(t,1H),6.70−6.98(m,2H),8.51(s,1H),10.67(s,1H)。
【0292】
実施例35
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−{[6−(シアノメトキシ)−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル]カルボニル}シクロヘキサンカルボキシアミド
【0293】
【化75】

【0294】
実施例34に従い、DMF(5mL)中の、(1R,2R)−2−(6−ヒドロキシ−1,3,4,5−テトラヒドロ−ピリド[4,3−b]インドール−2−カルボニル)−シクロヘキサンカルボン酸(1−シアノ−シクロプロピル)−アミド(102mg、0.25mmol)、ブロモアセトニトリル(50uL、0.75mmol)及び炭酸カリウム(104mg、0.75mmol)を80℃で1時間加熱し、この時点で反応は約60%完結であった。分離用HPLC(0.5%HCOOH、CHCN/HOの勾配)により、黄色の固体(51.9、47%)を得た。
MS(+ve ESI):446(M+H)+
H NMR(400.132MHz,DMSO)δ 0.71−1.04(m,2H),1.09−1.47(m,6H),1.59−1.85(m,4H),2.54−2.57(m,1H),2.59−3.28(m,3H),3.62−3.98(m,2H),4.57(q,1H),4.72(s,1H),5.29(s,2H),6.80(t,1H),6.95(五重線,1H),7.18(q,1H),8.70(s,1H),11.14(s,1H)。
【0295】
実施例36
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−(6−(2−(ジメチルアミノ)エトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−2−カルボニル)シクロヘキサンカルボキシアミド
【0296】
【化76】

【0297】
(3aR,7aR)−ヘキサヒドロイソベンゾフラン−1,3−ジオン(125mg、0.81mmol)を、DMF(10mL)中の、N,N−ジメチル−2−(2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−6−イルオキシ)エタンアミン(210mg、0.81mmol)に、大気下の室温で加えた。得られた溶液を室温で2時間攪拌した。次いでN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.535ml、3.24mmol)、HATU(462mg、1.21mmol)及び1−アミノ−1−シクロプロパンカルボニトリルHCL(144mg、1.21mmol)を混合物に加えた。得られた溶液を室温で20時間撹拌した。粗製の生成物を、溶出剤としての(0.1%NH、CHCN/HOの勾配)の分離用HPLCによって精製して、褐色のゴム状物(89mg、23%)を得た。
MS(+ve ESI):478(M+H)+
H NMR(400.13MHz,CDCl3)δ 0.71−1.52(4H,m),1.64−2.00(8H,m),2.56−2.60(1H,m),2.64(3H,s),2.65(3H,s),2.91−3.03(3H,m),3.11(2H,t),3.88−3.90(1H,m),4.13及び4.40(1H,m),4.29(2H,t),4.73−4.78(1H,m),4.78−4.81(1H,m),6.53−6.61(2H,m),6.93−7.01(1H,m),7.09−7.12(1H,m),8.59(1H,s)。
【0298】
N,N−ジメチル−2−(2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−6−イルオキシ)エタンアミンは、以下の方法で調製した。
6−(2−(ジメチルアミノ)エトキシ)−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−2(5H)−カルボン酸tert−ブチル
【0299】
【化77】

【0300】
tert−ブチル−6−ヨード−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−2(5H)−カルボキシレート(500mg、1.26mmol)、ヨウ化銅(I)(71.7mg、0.38mmol)及びオルトリン酸トリ−カリウム(533mg、2.51mmol)を、2−ジメチルアミノエタノール(10ml、99.40mmol)中に懸濁し、そしてマイクロ波試験管中に封入した。反応物を150℃で1時間マイクロ波反応器中で加熱し、そして室温に冷却した。反応混合物をDCM(100mL)で希釈し、そして2NのNaOH(3×50mL)で洗浄した。有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、そして蒸発して、粗製の生成物を得た。粗製の生成物を分離用HPLC(0.1%NH、CHCN/HOの勾配)によって精製して、6−(2−(ジメチルアミノ)エトキシ)−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−2(5H)−カルボン酸tert−ブチル(304mg、67%)を、黄色のゴム状物として得た。
MS(+ve ESI):360(M+H)+。
【0301】
N,N−ジメチル−2−(2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−6−イルオキシ)エタンアミン
【0302】
【化78】

【0303】
6−(2−(ジメチルアミノ)エトキシ)−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−2(5H)−カルボン酸tert−ブチル(304mg、0.85mmol)を、メタノール性HCl(20ml、試薬10)に大気中の0℃で加えた。得られた溶液を室温で19時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去して、N,N−ジメチル−2−(2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−6−イルオキシ)エタンアミン(205mg、93%)を、黄色の固体として得た。
【0304】
実施例37
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−(6−(2−モルホリノエトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−2−カルボニル)シクロヘキサンカルボキシアミド
【0305】
【化79】

【0306】
実施例34からのものに従って、4−(2−クロロエチル)モルホリン塩酸塩(90mg、0.48mmol)を、DMF(5mL)中の、(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−(6−ヒドロキシ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−2−カルボニル)シクロヘキサンカルボキシアミド(131mg、0.32mmol)及び炭酸カリウム(134mg、0.97mmol)に、大気下の25℃で加えた。得られた溶液を室温で45時間撹拌して、精製後、クリーム色の固体を得た。(4.00mg、2.4%)。
MS(+ve ESI):520(M+H)+
H NMR(400.13MHz,CDCl3)δ 1.05−1.75(8H,m),1.83−1.90(4H,m),2.61(4H,t),2.79−2.84(2H,m),2.82(2H,t),2.97−2.98(2H,m),3.40及び4.38(1H,2×m),3.61−3.92(1H,m),3.75−3.78(4H,m),4.24−4.27(2H,m),4.73−4.78(2H,m),6.42及び6.53(1H,2×s),6.66(1H,t),6.96−7.03(1H,m),7.08−7.12(1H,m),9.13(1H,m)。
【0307】
実施例38
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−(6−(2−(ピロリジン−1−イル)エトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−2−カルボニル)シクロヘキサンカルボキシアミド
【0308】
【化80】

【0309】
実施例34からのものに従って、1−(2−クロロエチル)ピロリジン塩酸塩(82.0mg、0.48mmol)を、DMF(5mL)中の、(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−(6−ヒドロキシ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−2−カルボニル)シクロヘキサンカルボキシアミド(131mg、0.32mmol)及び炭酸カリウム(134mg、0.97mmol)に、大気下の25℃で加えた。得られた溶液を室温で45時間撹拌して、精製後、クリーム色の固体を得た。(6.00mg、3.7%)。
MS(+ve ESI):504(M+H)+
H NMR(400.13MHz,CDCl3)δ 1.27−1.88(13H,m),1.90−1.92(2H,m),2.01−2.05(1H,m),2.38(1H,t) 2.59(1H,t),2.71−2.82(4H,m),2.86−3.04(4H,m),3.85及び4.41(1H,2×m),3.87−3.89(1H,m),4.26(2H,t),4.73−4.77(2H,m),6.51及び6.59(1H,2×s),6.64(1H,t),6.94−7.01(1H,m),7.08−7.11(1H,m),10.03(1H,m)。
【0310】
実施例39
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−(6−(2−(ピペリジン−1−イル)エトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−2−カルボニル)シクロヘキサンカルボキシアミド
【0311】
【化81】

【0312】
実施例24からのものに従い、しかし6−(2−(ピペリジン−1−イル)エトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(1.00g、3.34mmol)から出発して、所望の化合物を白色の固体(356mg、21%収率)として得た。
MS(+ve ESI):518(M+H)+
H NMR(400.13MHz,CDCl3)δ 0.86−1.21(2H,m),1.27−1.51(6H,m),1.64−1.68(5H,m),1.72−1.89(4H,m),2.63−2.67(8H,m),2.70−3.05(3H,d),3.55及び4.45(2×1H,m),3.86−3.92(1H,m),4.24(2H,t),4.70−4.91(2H,m),6.66−6.75(2H,m),6.95−7.03(1H,m),7.12(1H,t),9.90−9.96(1H,m)。
【0313】
6−(2−(ピペリジン−1−イル)エトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドールは、以下の方法で調製した。
6−(2−(ピペリジン−1−イル)エトキシ)−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−2(5H)−カルボン酸tert−ブチル
【0314】
【化82】

【0315】
オルトリン酸トリ−カリウム(1.92g、9.04mmol)、6−ヨード−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−2(5H)−カルボン酸tert−ブチル(1.80g、4.52mmol)及びヨウ化銅(I)(0.430g、2.26mmol)を、2−(ピペリジン−1−イル)エタノール(15ml、大過剰)中に懸濁し、そして溶液を通して5分間アルゴンを泡立てた後、マイクロ波試験管中に封入した。反応物を150℃で1.5時間マイクロ波反応器中で加熱し、そして室温に冷却した。この反応を三回繰返し、そして混合した粗製の反応混合物を次のように仕上げた。混合物をDCM(50mL)で希釈し、そしてNaOH(3×30mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、そして溶媒を減圧下で除去した。粗製の生成物を分離用HPLC(0.1%HCOOH、CHCN、HO)によって精製した。所望の化合物を含有する画分を乾燥状態まで蒸発して、6−(2−(ピペリジン−1−イル)エトキシ)−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−2(5H)−カルボン酸tert−ブチル(1.33g、25%収率)を、黄色のゴム状物として得た。
LCMS保持時間1.60分、MS(+ve ESI):400(M+H)+。
【0316】
6−(2−(ピペリジン−1−イル)エトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール
【0317】
【化83】

【0318】
6−(2−(ピペリジン−1−イル)エトキシ)−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−2(5H)−カルボン酸tert−ブチル(1.33g、3.32mmol)を、MeOH中のHCl(試薬10、25ml)に大気下の25℃で加えた。得られた溶液を室温で3日間撹拌した。溶媒を減圧下で除去して、黄色のゴム状物として得た(1.00g、100%)。物質を粗製のまま使用した。
LCMS保持時間2.17分、MS(+ve ESI):300(M+H)+。
【0319】
実施例40
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−[(5−メタンスルホニル−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)カルボニル]シクロヘキサンカルボキシアミド
【0320】
【化84】

【0321】
実施例24に従い、しかし5−メタンスルホニル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール塩酸塩(130mg、0.52mmol)から出発して、所望の化合物を明るい褐色の固体(37mg、16%)として得た。
MS(+ve ESI):469(M+H)+
H NMR(400MHz,DMSO)δ 0.8−1.1(m,2H),1.3(m,6H),1.75(m,4H),2.4(m,1H),2.9−3.3(m,3H),3.35(s,3H),3.9(m,2H),4.5−4.8(m,2H),7.3(m,2H),7.65(m,1H),7.9(d,1H),8.7(s,1H)。
【0322】
5−メタンスルホニル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール塩酸塩は、以下の方法で調製した。
N−Boc−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール
【0323】
【化85】

【0324】
2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール塩酸塩(3.64g、17.4mmol)を、ジクロロメタン(120mL)中に懸濁し、そしてアルゴン下の室温で攪拌した。トリエチルアミン(7.29mL、52.3mmol)を、続いてDCM(30mL)中の二炭酸ジ−tert−ブチル(3.81g、17.4mmol)を加え、そして得られた溶液をアルゴン源を除去して一晩攪拌した。DCMを真空中で除去し、そして残渣をブライン(50mL)及び酢酸エチル(2×100mL)間に分配した。混合した有機物を乾燥(硫酸ナトリウム)し、そして真空中で濃縮して、N−boc−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドールを、淡黄色の固体(4.23g、89%)として得た。
MS(+ve ESI):271(M+H)+
H NMR(400MHz,DMSO)δ 1.45(s,9H),2.8(t,2H),3.7(t,2H),4.55(s,2H),6.95(t,1H),7.05(t,1H),7.3(d,1H),7.4(d,1H),10.85(s,1H)。
【0325】
5−メタンスルホニル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール
【0326】
【化86】

【0327】
N−Boc−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(800mg、2.94mmol)を、DMF(20mL)中に溶解し、そして室温で攪拌した。容器をアルゴンで置換し、そして水素化ナトリウム(235mg、5.87mmol)を加えた。30分後、反応物を0℃に冷却し、そして塩化メタンスルホニル(0.46mL、5.87mmol)を滴下により5分かけて加えた。混合物を撹拌し、そして室温まで一晩で温まらせ、そして溶媒を真空中で除去した。TLC及びLCMSはBOC基がこの過程中に除去されたことを示した。従って、残渣を2Mの水酸化ナトリウム水溶液(30mL)及びジクロロメタン(2×100mL)間に分配し、そして混合した有機物をブライン(30mL)で処理し、乾燥(硫酸ナトリウム)し、真空中で濃縮した。フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、100%ジクロロメタン/50%エタノール/ジクロロメタン中の5%メタノール性アンモニアで溶出)により、5−メタンスルホニル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドールを、淡黄色の脆い固体(135mg、18%)として得た。
MS(+ve ESI):251(M+H)+
H NMR(400MHz,DMSO)δ 2.85(t,2H),3.1(t,2H),3.35(s,3H),3.9(s,2H),7.25(m,2H),7.5(d,1H),7.9(d,1H)。
【0328】
実施例41
(1R,2R)−2−(7,8−ジヒドロ−5H−フロ[2,3−b:4,5−c’]ジピリジン−6−カルボニル)−シクロヘキサンカルボン酸(1−シアノ−シクロプロピル)−アミド.
【0329】
【化87】

【0330】
実施例24に従い、しかし1,5,6,7,8,9a−ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b:4,5−c’]ジピリジン(209mg、1.20mmol)から出発して、所望の化合物を明るい褐色の固体(44.0mg、9.3%)として得た。
MS(+ve ESI):393(M+H)+
H NMR(500.13MHz,DMSO−d6)δ 0.93(2H,d),1.26−1.43(6H,m),1.73−1.86(4H,m),2.52−2.56(2H,m),2.90(1H,obs),3.00−3.07(1H,m),3.89−3.98(2H,m),4.66−4.71(2H,m),7.29−7.32(1H,m),8.03(1H,d),8.22−8.23(1H,m),8.29(1H,s)。
【0331】
1,5,6,7,8,9a−ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b:4,5−c’]ジピリジンは、以下の方法で調製した。
4−オキソ−3−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
【0332】
【化88】

【0333】
カリウムtert−ブトキシド(1.22g、10.8mmol)を、DMF(10mL)中の、4−(ヒドロキシイミノ)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(2.11g、9.85mmol)に、アルゴン下の0℃で加えた。得られた懸濁液を20分間攪拌した。2−フルオロピリジン(0.85mL、9.85mmol)を反応混合物に加え、そして得られた溶液を80℃で21時間攪拌した。反応混合物を氷水(100mL)中に注ぎ、そしてEtOAc(2×50mL)で抽出した。有機層を混合し、そしてブライン(2×50mL)で洗浄した。有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、そして蒸発して、粗製の生成物を得た。フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、イソヘキサン中の5ないし100%EtOAcの勾配)により、4−オキソ−3−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.654g、23%)を、クリーム色の固体として得た。
MS(+ve ESI):293(M+H)+
H NMR(400.13MHz,CDCl3)δ 1.50(9H,s),2.64(2H,s),3.41(1H,s),3.48(2H,t),3.73(1H,s),4.26(2H,s),6.26(1H,t),7.24−7.27(1H,m),7.30−7.32(1H,m)。
【0334】
1,5,6,7,8,9a−ヘキサヒドロ−フロ[2,3−b:4,5−c’]ジピリジン
【0335】
【化89】

【0336】
濃硫酸(1.0mL、18.8mmol)を、4−オキソ−3−(2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(350mg、1.20mmol)に加えた。得られた濃厚な溶液を室温で一晩攪拌した。反応物をLCMSによって反応が完結するまで60℃で加熱した。反応物を90%アセトニトリル、10%水で希釈し、そして固体の炭酸カリウムを中性のpHまで注意深く加え(発泡)、スラリーを濾過し、そして濾液を蒸発し、得られた残渣を、更なる精製なしに使用した。
MS(+ve ESI):175(M+H)+。
【0337】
実施例42
(1R,2R)−2−(7−メタンスルホニル−1,3,4,5−テトラヒドロ−ピリド[4,3−b]インドール−2−カルボニル)−シクロヘキサンカルボン酸(1−シアノ−シクロプロピル)−アミド
【0338】
【化90】

【0339】
実施例43
(1R,2R)−2−(9−メタンスルホニル−1,3,4,5−テトラヒドロ−ピリド[4,3−b]インドール−2−カルボニル)−シクロヘキサンカルボン酸(1−シアノ−シクロプロピル)−アミド
【0340】
【化91】

【0341】
実施例23からのものに従い、9−メタンスルホニル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール及び7−メタンスルホニル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドールの1:1の混合物(220mg、0.88mmol)。二つの生成物をキラルHPLC(溶媒A=0.1%NH3/水、溶媒B=CH3CN)によって、(1R,2R)−2−(7−メタンスルホニル−1,3,4,5−テトラヒドロ−ピリド[4,3−b]インドール−2−カルボニル)−シクロヘキサンカルボン酸(1−シアノ−シクロプロピル)−アミドを白色の固体(65.0mg、14%)として、そして(1R,2R)−2−(9−メタンスルホニル−1,3,4,5−テトラヒドロ−ピリド[4,3−b]インドール−2−カルボニル)−シクロヘキサンカルボン酸(1−シアノ−シクロプロピル)−アミドを白色の固体(56.0mg、12%)として単離した。
実施例42
LCMS保持時間1.71分、(+ve ESI):469(M+H)+。
実施例43
LCMS保持時間1.70、(+ve ESI):469(M+H)+。
【0342】
9−メタンスルホニル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール及び7−メタンスルホニル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドールの混合物は、以下の方法で調製した。
【0343】
【化92】

【0344】
(3−メタンスルホニル−フェニル)−ヒドラジン(605mg、3.25mmol)及び4−ピペリドン塩酸塩(443mg、3.25mmol)を、酢酸(15mL)中に懸濁し、そしてアルゴン下の室温で攪拌した。三フッ化ホウ素ジエチルエーテル(0.80mL、6.51mmol)を一度に加え、そして黄色の懸濁液を110℃で2時間撹拌し、深紅色の溶液を得た。これを室温に冷却し、そして酢酸を真空中で除去した。残渣を2Nの水酸化ナトリウム水溶液(30mL)及びジクロロメタン(2×100mL)間に分配した。混合した有機物を乾燥(NaSO)し、真空中で濃縮した。フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、100%ジクロロメタンの50%エタノール/ジクロロメタン中の5%アンモニア水溶液への勾配)により、生成物を1:1の混合物(480mg、60%)として得た。
LCMS保持時間1.34分、(+ve ESI):251(M+H)+。
【0345】
実施例44
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−(2,2−ジフルオロ−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−[1,3]ジオキソロ[4,5−g]ピリド[4,3−b]インドール−7−カルボニル)シクロヘキサンカルボキシアミド
【0346】
【化93】

【0347】
2,2−ジフルオロ−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−[1,3]ジオキソロ[4,5−g]ピリド[4,3−b]インドール(147mg、0.58mmol)を使用したことを除き、実施例24からのものに従って、精製後、生成物(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−(2,2−ジフルオロ−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−[1,3]ジオキソロ[4,5−g]ピリド[4,3−b]インドール−7−カルボニル)シクロヘキサンカルボキシアミド(58mg、21%)をベージュ色の固体として得た。
MS(+ve ESI):175(M+H)+
1H NMR(400.132MHz,DMSO)δ 0.70−1.07(m,2H),1.10−1.56(m,6H),1.55−1.87(m,4H),2.61−3.15(m,4H),3.66−3.96(m,2H),4.58(q,J=23.0Hz,1H),4.74(s,1H),6.98−7.39(m,2H),8.65(s,1H),11.52(s,1H)。
【0348】
2,2−ジフルオロ−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−[1,3]ジオキソロ[4,5−g]ピリド[4,3−b]インドールは、以下の方法で調製した。
(2,2−ジフルオロ−1,3−ベンゾジオキソール−4−イル)ヒドラジン
【0349】
【化94】

【0350】
2,2−ジフルオロ−ベンゾ[1,3]ジオキソール−4−イルアミン(1.99g、11.5mmol)を冷却し、そして濃塩酸(10mL)を加えた。0℃又はそれより低く再冷却した後、亜硝酸ナトリウム(873mg、12.7mmol)の水(10mL)中の溶液を滴下により加えた。反応物を同じ温度で30分間撹拌し、その時点で塩酸(10mL)中の塩化スズ(6.55g、34.5mmol)を、再び約0℃の温度を保ちながら、滴下により加えた。(注記、SnClの初期の添加は、非常な発熱であり、そして初期の濃厚な沈殿物は、反応物を動かし続けるために大きい撹拌機を要した)。反応物を冷蔵庫に0℃で一晩保存した。得られた固体を濾過して取出し、飽和NaCl(50mL)で、そして次いで1:2のエーテル:ヘキサン(50mL)で洗浄してから、乾燥して、白色の固体を得た。固体を50%の水酸化ナトリウム水溶液(100mL)で処理し、そしてエーテル(3×50mL)で抽出した。混合した抽出物を乾燥し、そして濾過して、黄色の油状物を得て、これは、静置により長い針状に結晶化した(1.28g、60%)。
MS(+ve ESI):205(M+H)+
H NMR(400.132MHz,DMSO)δ 4.15(s,2H),6.57(d,1H),6.89(d,1H),6.99(t,1H),7.07(s,1H)。
【0351】
2,2−ジフルオロ−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−[1,3]ジオキソロ[4,5−g]ピリド[4,3−b]インドール
【0352】
【化95】

【0353】
エタノール(10mL)中の、(2,2−ジフルオロ−ベンゾ[1,3]ジオキソール−4−イル)ヒドラジン(753mg、4.00mmol)及び4−ピペリドン塩酸塩(543mg、4.00mmol)を、還流で45分間加熱した。ジオキサン中の4MのHCl(2mL)を加え、そして加熱を2時間続けた。試料を取出し、そしてHClガスを短時間泡立たせた後、マイクロ波中で110℃で10分間加熱した。残りの物質を五つのバッチで処理し、そして混合した黒色の反応物を濾過し、少量の水で洗浄し、そして次いで1:2のEtO:ヘキサン(c.f.10mL)で沈澱させてから、乾燥して、灰色の固体(147mg、13%収率)を得た。
MS(+ve ESI):253(M+H)+
H NMR(400.132MHz,DMSO)δ 3.04(s,1H),3.26−3.54(m,5H),4.30(s,1H),7.07−7.40(m,2H)。
【0354】
実施例45
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−(8−フルオロ−6−メトキシ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−2−カルボニル)シクロヘキサンカルボキシアミド
【0355】
【化96】

【0356】
8−フルオロ−6−メトキシ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(20.0mg、0.09mmol)を使用したことを除き、実施例24からのものに従って、表題化合物を、白色の泡状物(31.6mg、79%)として得た。
MS(+ve ESI):439.4(M+H)+
H NMR(400.13MHz,CDCl3)δ 0.83−0.89(0.5H,m),0.98−1.50(6H,m),1.62 1.90(5H,m),2.56−2.62(1H,m),2.75−2.98(3H,m),3.62−3.90(2H,m),3.92(3H,d),4.29−4.35(0.5H,m),4.60−4.85(2H,m),6.37−6.47(2H,m),6.69−6.75(1H,m),7.99(1H,s)。
【0357】
8−フルオロ−6−メトキシ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドールは、以下の方法で調製した。
ジフェニルメタノン(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)ヒドラゾン
【0358】
【化97】

【0359】
2−クロロ−5−フルオロアニソール(0.52ml、4.10mmol)、ベンゾフェノンヒドラゾン(0.98g、5.00mmol)、ナトリウム−tert−ブトキシド(561mg、5.80mmol)のトルエン(8.0ml)中の混合物に、Pd(dba)(77.0mg、0.08mmol)及び2−(ジ−t−ブチルホスフィノ)ビフェニル(50.0mg、0.17mmol)を入れ、そしてアルゴン下の80℃で加熱した。混合物を一晩撹拌し、そしてLCMS及びTLCで確認した。混合物を室温まで冷却させ、そして反応混合物をEtOAc(20ml)で希釈し、そして濾過した。物質を粗製のまま次の工程で使用した。
【0360】
8−フルオロ−6−メトキシ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール.
【0361】
【化98】

【0362】
p−トルエンスルホン酸(129mg、0.75mmol)を、エタノール(1.25mL)中のピペリジン−4−オン塩酸塩(50.8mg、0.37mmol)及び1−(ジフェニルメチレン)−2−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)ヒドラジン(80.0mg、0.25mmol)に、1分の時間をかけて大気下の25℃で加えた。得られた懸濁液を80℃で16時間攪拌した。反応混合物をEtOH(20mL)及びEtOAc(100mL)で希釈し、次いで飽和NaHCO(75mL)、飽和NaHCO(75mL)、及び飽和ブライン(75mL)で連続して洗浄した。有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、そして蒸発して、粗製の生成物を得た。粗製の生成物をイオン交換クロマトグラフィーによって、SCXカラムを使用して精製した。所望の生成物をカラムから7MのNH/MeOHを使用して溶出し、そして純粋な画分を乾燥状態まで蒸発して、粗製の生成物を得た。粗製の生成物を分離用HPLCによって(0.1%のNHを含有する、CHCN/HO)を溶出剤として精製した。所望の化合物を含有する画分を乾燥状態まで蒸発して、8−フルオロ−6−メトキシ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(25.0mg、46%)を、オフホワイト色の固体として得た。
MS(+ve ESI):221.3(M+H)+
H NMR(400.13MHz,CDCl3)δ 1.63(1H,bs),2.75(2H,t),3.21(2H,t),3.92(3H,s),3.99(2H,t),6.39−6.42(1H,m),6.67−6.70(1H,m),7.99(1H,s)。
【0363】
カテプシンK阻害剤の確認試験のためのアッセイ
QFRET技術(クエンチされた蛍光共鳴エネルギー転移)を、合成ペプチドZ−Phe−Arg−AMCのカテプシンKで仲介された開裂の試験化合物による阻害を測定するために使用した。化合物を、二つの別個の場合において、12の濃度(3.5×10−8〜10uM)でスクリーニングし、そして平均のpIC50値を報告した。
【0364】
リン酸緩衝液中の0.5nM[最終]のrhumanカテプシンKを、調査される化合物を含有する384ウェルの黒色マイクロタイタープレートに加えた。酵素及び化合物を、室温で30分間プレインキュベートしてから、リン酸緩衝液中の50mM[最終]のZ−Phe−Arg−AMC合成基質を加えた。プレートに蓋をし、そして1時間室温で光から保護してインキュベートした。インキュベーション後、反応を7.5%[最終]の酢酸で停止した。相対的蛍光を、Ultraプレートリーダーを使用して、360nmの励起及び425nmの発光の波長で測定した。
【0365】
データを、バックグラウンド蛍光(酵素を含まない最小の対照)に対して補正した。このデータを、阻害曲線をプロットするために使用し、そしてpIC50値を、非線形回帰によって、Origin7.5分析パッケージの可変スロープ、オフセット=ゼロモデルを使用して計算した。データの再現性は、品質管理統計分析パッケージを使用して評価し、これにより、分析されたものの内部変動は、pIC50のSDが>0.345である場合、繰返し試験(n=3)を示した。
【0366】
実施例の化合物は、それぞれpIC50>6.5の、先に記載したアッセイによって測定されるようなカテプシンKのFRET競合結合を有する。個々の値を以下に示す。
【0367】
【表1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の式(I):
【化1】

[式中:
Aは、5ないし7員の脂肪族環であり、二重結合を所望により含有していてもよく、そして環のメンバーとして酸素原子を所望により含んでいてもよく、そしてハロゲン、C1−2アルキル及びC3−4カルボシクリルからそれぞれ独立に選択される三つまでの置換基によって所望により置換されていてもよく;
Rは、水素又はC1−6アルキルであり;
及びRは、これらが接続している窒素原子と一緒に、5ないし7員の単環式の飽和又は部分的に不飽和の複素環を形成し、前記環は、第2の単環式の飽和、部分的に不飽和又は不飽和の環と、少なくとも一つの原子を共有して、二環式環系を形成し;
前記二環式環系は、第3の飽和、部分的に不飽和又は不飽和の環と、少なくとも一つの原子を共有して、19個までの環の原子を含んでなる三環式環系を形成し、
そして、前記三環式環系は、O、S又はN原子からそれぞれ独立に選択される五つまでの異種原子を所望により含んでなっていてもよく、そしてフェニル、ベンジル、ナフチル、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、シアノ、ハロゲン、COOR、COR、NO、OR、CONR、NR、C1−2アルカンスルホニル−、7個までの環の原子を含んでなる単環式ヘテロアリール、及び12個までの炭素原子を含んでなる二環式ヘテロアリールからそれぞれ独立に選択される三つまでの置換基によって所望により置換されていてもよく、
そして前記三環式環系は、隣接する炭素原子において、−O−C(R−O−基{式中、各Rは水素又はハロゲン原子である}によって所望により置換されて、1,3−ジオキソロ基を形成していてもよく、
そして上記において、
(i)フェニル、ナフチル、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル及びベンジルは、ハロゲン、NR、SO、CONR、シアノ、OR、SONR、NSO、NRCOR、及びC1−6アルキル自体であってハロゲン、シアノ、SO、NR、OR、SONR、NSO、NRCOR及びCONRから独立に選択される三つまでの置換基によって所望により置換されていても良いもの、からそれぞれ独立に選択される三つまでの置換基によって所望により更に置換されていてもよく、
そして
(ii)単環式又は二環式ヘテロアリールは、ハロゲン、NR、SONR、NSO、NRCOR、CONR、SO、シアノ、OR、及びフェニル自体であって三つまでのハロゲン基、SO、又はそれ自体がハロゲン、シアノ、SO、SONR、NSO、NRCOR、NR、OR、C3−7カルボシクリル及びCONRから独立に選択される三つまでの置換基で所望により置換されていてもよいC1−6アルキルで所望により置換されていてもよいもの、からそれぞれ独立に選択される三つまでの置換基によって所望により更に置換されていてもよく;
は、水素、C1−6アルキル、C3−7カルボシクリル、フェニル、単環式ヘテロアリール、O、S又はN原子からそれぞれ独立に選択される三つまでの異種原子を含んでなる4−7員の単環式飽和複素環から選択され、そしてここにおいて、C1−6アルキル及びフェニル、並びに単環式ヘテロアリールは、それぞれハロゲン、シアノ、CONR、NR、SONR、NSO及びSOから独立に選択される三つまでの基によって置換されていることができ;
及びRは、独立に水素、C1−6アルキル、COR、7個までの環の原子を含んでなる単環式ヘテロアリールであるか、又は12個までの環の原子を含んでなる二環式ヘテロアリールであるか、或いはこれらが接続している窒素と一緒に、O、S又はN原子からそれぞれ独立に選択される三つまでの更なる異種原子を所望により含んでなっていてもよく、そしてNRによって所望により置換されていてもよいC1−6アルキルによって、所望により置換されていてもよい、5ないし7員の単環式の飽和複素環を形成し;
及びRは、独立に水素、C1−6アルキルであるか、又はこれらが接続している窒素と一緒に、O、S又はN原子からそれぞれ独立に選択される三つまでの更なる異種原子を所望により含んでなっていてもよい、5ないし7員の単環式飽和複素環を形成する;]
の化合物及び医薬的に受容可能なその塩。
【請求項2】
Aが、ハロゲン及びC3−4カルボシクリルから独立に選択される三つまでの置換基によって所望により置換されていてもよい5−7員の脂肪族環である、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
及びRが、これらが接続している窒素原子と一緒に、5ないし6員の単環式の飽和又は部分的に飽和の複素環を形成し、前記環は、第2の飽和又は不飽和の環と二つの原子を共有して、二環式環系を形成し、この二環式環系は、第3の飽和又は不飽和の環と一つ或いは二つの原子を共有して、合計15個までの環の原子を含有する三環式環系を形成し、ここにおいて、前記三環式環系は、O、S又はN原子からそれぞれ独立に選択される三つまでの異種原子を所望により含有していることができ、そして請求項1において定義したとおりの三つまでの置換基によって所望により置換されていることができる、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項4】
前記第2の環が、N及びOから選択される一つの異種原子を含んでなる5〜6員の不飽和の環であり、そして前記第3の環が、Nから選択される一つの異種原子を所望により含んでなっていてもよい6員の環である、請求項3に記載の化合物。
【請求項5】
請求項1で定義された式(I)の化合物の調製のための方法であって
(a)以下の式(II):
【化2】

の化合物を、以下の式(III):
【化3】

[式中、R、R及びRは、請求項1ないし5のいずれか1項において定義したとおりである]
の化合物で処理すること、又は
(b)以下の式(IV):
【化4】

の化合物を、以下の式(V):
【化5】

[式中、R、R及びRは、請求項1ないし5のいずれか1項において定義したとおりである]
の化合物で処理すること、
並びに所望により、(a)又は(b)の後、医薬的に受容可能な塩を形成することを含んでなる方法。
【請求項6】
治療において使用するための、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の式(I)の化合物。
【請求項7】
カテプシンKの阻害を有することが好ましい治療において使用するための、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の式(I)の化合物。
【請求項8】
骨粗鬆症、関節リウマチ、骨関節炎、転移性骨疾患、溶骨性骨疾患又は骨関連神経障害性疼痛の治療において使用するための、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の式(I)の化合物。
【請求項9】
請求項1ないし5のいずれか1項に記載の式(I)の化合物又は医薬的に受容可能なその塩、及び医薬的に受容可能な希釈剤又は担体を含んでなる、医薬組成物。
【請求項10】
システインプロテアーゼの阻害を、このような治療を必要とする哺乳動物において引き起こすための、有効な量の請求項1ないし5のいずれか1項に記載の化合物又は医薬的に受容可能なその塩を前記哺乳動物に投与することを含んでなる方法。
【請求項11】
温血動物におけるカテプシンKの阻害において使用するための医薬の製造における、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の式(I)の化合物又は医薬的に受容可能なその塩の使用。
【請求項12】
請求項1に記載の化合物又は医薬的に受容可能なその塩であって、以下のいずれか一つから選択されるもの:
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−[(8−フルオロ−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)カルボニル]シクロヘキサンカルボキシアミド;
(1R,2R)−2−[(8−クロロ−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)カルボニル]−N−(1−シアノシクロプロピル)シクロヘキサンカルボキシアミド;
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−[(6−フルオロ−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)カルボニル]シクロヘキサンカルボキシアミド;
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−(1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イルカルボニル)シクロヘキサンカルボキシアミド;
(1R,2R)−2−[(8−ブロモ−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)カルボニル]−N−(1−シアノシクロプロピル)シクロヘキサンカルボキシアミド;
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−[(6−メチル−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)カルボニル]シクロヘキサンカルボキシアミド;
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−{[8−(トリフルオロメチル)−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル]カルボニル}シクロヘキサンカルボキシアミド;
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−[(8−メトキシ−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)カルボニル]シクロヘキサンカルボキシアミド;
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−[(8−イソプロピル−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)カルボニル]シクロヘキサンカルボキシアミド;
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−[(9−フルオロ−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)カルボニル]シクロヘキサンカルボキシアミド;
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−[(7−フルオロ−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)カルボニル]シクロヘキサンカルボキシアミド;
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−[(8−フルオロ−5−メチル−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)カルボニル]シクロヘキサンカルボキシアミド;
(1R,2R)−2−[(6−ブロモ−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)カルボニル]−N−(1−シアノシクロプロピル)シクロヘキサンカルボキシアミド;
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−[1,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−β]−7−アザインドール−2−イル)カルボニル]シクロヘキサンカルボキシアミド
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−({8−[(ジメチルアミノ)メチル]−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル}カルボニル)シクロヘキサンカルボキシアミド;
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−{[8−(メチルスルホニル)−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル]カルボニル}シクロヘキサンカルボキシアミド;
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−[(6−メトキシ−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)カルボニル]シクロヘキサンカルボキシアミド;
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−(1H−スピロ[イソキノリン−4,4’−ピペリジン]−2(3H)−イルカルボニル)シクロヘキサンカルボキシアミド;
(1R,2R)−2−[(6−クロロ−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)カルボニル]−N−(1−シアノシクロプロピル)シクロヘキサンカルボキシアミド;
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−[(6−シアノ−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)カルボニル]シクロヘキサンカルボキシアミド;
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−[(9−メチル−5,7,8,9−テトラヒドロ−6H−ピロロ[2,3−b:4,5−c’]ジピリジン−6−イル)カルボニル]シクロヘキサンカルボキシアミド;
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−{[6−(メチルチオ)−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル]カルボニル}シクロヘキサンカルボキシアミド;
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−[(ベンゾフロ[3,2−c]−1,2,3,4−テトラヒドロピリジル)カルボニル]シクロヘキサンカルボキシアミド;
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−{[6−(トリフルオロメトキシ)−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル]カルボニル}シクロヘキサンカルボキシアミド;
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−[(6−エトキシ−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)カルボニル]シクロヘキサンカルボキシアミド;
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−[(5−メトキシカルボニルメチル−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)カルボニル]シクロヘキサンカルボキシアミド;
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−[(5−ヒドロキシカルボニルメチル−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)カルボニル]シクロヘキサンカルボキシアミド;
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−[(5−シクロプロピルメチル−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)カルボニル]シクロヘキサンカルボキシアミド;
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−[(5−メトキシエチル−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)カルボニル]シクロヘキサンカルボキシアミド;
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−{[6−(トリフルオロメチル)−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル]カルボニル}シクロヘキサンカルボキシアミド;
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−{[6−(メチルスルホニル)−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル]カルボニル}シクロヘキサンカルボキシアミド;
(1R,2R)−2−{[6−(ベンジルオキシ)−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル]カルボニル}−N−(1−シアノシクロプロピル)シクロヘキサンカルボキシアミド;
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−[(6−ヒドロキシ−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)カルボニル]シクロヘキサンカルボキシアミド;
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−[(6−プロポキシ−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)カルボニル]シクロヘキサンカルボキシアミド;
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−{[6−(シアノメトキシ)−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル]カルボニル}シクロヘキサンカルボキシアミド;
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−(6−(2−(ジメチルアミノ)エトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−2−カルボニル)シクロヘキサンカルボキシアミド;
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−(6−(2−モルホリノエトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−2−カルボニル)シクロヘキサンカルボキシアミド;
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−(6−(2−(ピロリジン−1−イル)エトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−2−カルボニル)シクロヘキサンカルボキシアミド;
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−(6−(2−(ピペリジン−1−イル)エトキシ)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−2−カルボニル)シクロヘキサンカルボキシアミド;
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−[(5−メタンスルホニル−1,3,4,5−テトラヒドロ−2H−ピリド[4,3−b]インドール−2−イル)カルボニル]シクロヘキサンカルボキシアミド;
(1R,2R)−2−(7,8−ジヒドロ−5H−フロ[2,3−b:4,5−c’]ジピリジン−6−カルボニル)−シクロヘキサンカルボン酸(1−シアノ−シクロプロピル)−アミド;
(1R,2R)−2−(7−メタンスルホニル−1,3,4,5−テトラヒドロ−ピリド[4,3−b]インドール−2−カルボニル)−シクロヘキサンカルボン酸(1−シアノ−シクロプロピル)−アミド;
(1R,2R)−2−(9−メタンスルホニル−1,3,4,5−テトラヒドロ−ピリド[4,3−b]インドール−2−カルボニル)−シクロヘキサンカルボン酸(1−シアノ−シクロプロピル)−アミド;
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−(2,2−ジフルオロ−7,8,9,10−テトラヒドロ−6H−[1,3]ジオキソロ[4,5−g]ピリド[4,3−b]インドール−7−カルボニル)シクロヘキサンカルボキシアミド;及び
(1R,2R)−N−(1−シアノシクロプロピル)−2−(8−フルオロ−6−メトキシ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール−2−カルボニル)シクロヘキサンカルボキシアミド。

【公表番号】特表2010−531344(P2010−531344A)
【公表日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−514135(P2010−514135)
【出願日】平成20年6月24日(2008.6.24)
【国際出願番号】PCT/GB2008/050486
【国際公開番号】WO2009/001129
【国際公開日】平成20年12月31日(2008.12.31)
【出願人】(300022641)アストラゼネカ アクチボラグ (581)
【Fターム(参考)】