説明

カメラ等検知装置及び電気機器検知装置

【目的】隠しカメラ又は隠しマイクを検出して、ユーザーに必要な対処をさせることができるようにする。
【構成】ユーザーを撮像可能な位置に存在しているカメラ」を検知するためのカメラ検知装置であって、ユーザーが戸外又は室内で携帯して使用する、ユーザーを撮像可能な位置に存在しているカメラを検出するためのカメラ検出手段と、前記カメラ検出手段からの出力に基づいて、ユーザーを撮像可能な位置にカメラが存在していることをユーザー側に知らせるために、例えば音・光・振動・文字表示又は画像表示などで構成されるアラーム(警報・告知)を出力するためのアラーム出力手段と、を備えたことを特徴とするカメラ検知装置及び方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、戸外や室内でユーザーの映像を撮像するカメラの存在やユーザーの音声を収集するマイクの存在を検知するためのカメラ等検知装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、カメラやマイクの小型化・高性能化が進み、「通常人の眼の能力」では容易に視認できないような「隠しカメラ」「隠しマイク」の存在により、ユーザーのプライバシーなどが侵害されることが多発している。例えば、戸外の人混みの中で、バッグに入れたカメラで女性のスカートの中を撮像して逮捕される例、浴室に隠しカメラを設置して隠し撮りする例、住宅やオフィスに隠しマイクを設置して秘密の会話を盗み聞く例などが、マスコミなどで報道されている。
【0003】
従来は、このような隠しカメラ(盗撮用カメラ)や隠しマイク(盗聴用カメラ)への対策として、例えば、隠しマイクからの電波を受信してマイクの存在を検知することが行われている。例えば、特開2000.14783公報は、盗聴器又は盗撮器から発せられる電波を受信・検出することにより盗聴器又は盗撮器を検知する「盗聴器又は盗撮器の検知器」を提案している。しかしながら、このような電波により盗聴器又は盗撮器を検知する方法は、盗聴器又は盗撮器から電波が発せられている場合だけしか、盗聴器又は盗撮器を検知することができない。つまり、このような電波により盗聴器又は盗撮器を検知する方法は、盗聴器又は盗撮器に盗聴・盗撮されたデータが記録されているだけの場合(盗聴・盗撮されたデータは常時には無線送信されないで、所定時間帯にまとめて無線送信される場合)や、盗聴・盗撮されたデータが無線でなく有線回線により送信される場合などについては、全く検知できない。
また、最近は、隠しカメラから不法設置者に撮像データを無線送信するための通信装置を携帯電話とする装置が市販されているので、この装置で撮像データを携帯電話の電波で送信する場合は、従来の「特別な電波(携帯電話の電波とは違う周波数の電波)を検出する方法」では、検出できない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平11−15945号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明はこのような従来技術の問題点に着目してなされたものであって、盗聴器又は盗撮器に盗聴・盗撮されたデータが記録されているだけの場合(盗聴・盗撮されたデータは常時には無線送信されないで、所定時間帯にまとめて無線送信される場合)や、盗聴・盗撮されたデータが無線でなく有線回線により送信される場合などにおいても、ユーザーが、カメラによりプライバシーや秘密情報を侵害されたり、マイクによりプライバシーや秘密情報を侵害されたりすることを防止できる、カメラ等検知装置及び方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(用語説明)
本発明において、「カメラ検出手段」は、例えば、ユーザーの周囲をカメラで撮像してその映像を解析することにより、「ユーザーを撮像可能な位置に存在しているカメラ」の存在又はその可能性を検出するものである。この「カメラ検出手段」には、前記のカメラ(可視光による静止画用カメラ、可視光ビデオカメラ、暗視ビデオカメラなどを含む)だけでなく、レーザー・レーダーなどのレーダー、レーザー・スキャナー、赤外線センサ(カメラからの熱を検出するためのもの)、なども含まれる。
【0007】
本明細書において、「隠しカメラ」「隠しマイク」の「隠し」という用語は、「誰の目にも見えない」という意味ではなく、「注意深く見れば気が付くかもしれないが、通常の一般人の注意力(視力)では容易に気が付くことができない、という場合をも含む」(つまり、「見えていても、一般人には、容易にそれがカメラやマイクだと気が付くとができない、という場合をも含む」)意味で使用している。
【0008】
(本発明の内容)
本発明においては、本明細書の特許請求の範囲の中に記載されているシステム(装置)のアイデアは、全て、「方法」としても捉えることができる。すなわち、本発明においては、本明細書の特許請求の範囲の中において「システム(装置)」の形で記載された発明の内容は、全て、「方法」の形でも記載することができ、「方法」の形でも実現することができる。すなわち、本発明においては、本明細書の特許請求の範囲の中において、末尾に「システム(装置)」という文字が記載された発明は、その全てが、末尾に「方法」という文字で把握・記載される発明とすることができる。すなわち、本明細書の特許請求の範囲の内容は、その全てが「方法の発明」としても構成することができ、そのように「方法の発明」として構成される発明も、本発明の範囲内である。また、本明細書の特許請求の範囲の内容は、その全てが「コンピュータプログラムの発明」としても構成することができ、そのように「プログラムの発明」として構成される発明も、本発明の範囲内である。
【0009】
本願の出願当初の明細書により本出願人が提案する発明(本発明)は、本明細書の特許請求の範囲に記載したとおりのものである。
【0010】
また、本明細書は、次のような発明をも含む。
1.「ユーザーを撮像可能な位置に存在しているカメラ」を検知するためのカメラ検知装置であって、ユーザーが戸外又は室内で携帯して使用する、ユーザーを撮像可能な位置に存在しているカメラを検出する(物体の認識機能により検出)ためのカメラ検出手段と、前記カメラ検出手段からの出力に基づいて、ユーザーを撮像可能な位置にカメラが存在している可能性があるかどうかを、音・光・振動・文字表示又は画像表示などで構成されるアラームにより、又は、ユーザーを撮像可能な位置にカメラが存在している可能性があることを示す文字・画像又は音声などから成る報告により、ユーザー側に知らせるための告知手段と、備えたことを特徴とする、「ユーザーを撮像可能な位置に存在しているカメラ」の存在又はその可能性を検出するための、携帯型のカメラ検知装置。
なお、ここで、前記告知手段による「報告」の動作の幾つかの例を説明すると、次のとおりである。なお、次に説明している「報告」の動作の例は、この請求項1の発明についてだけでなく、本願の特許請求の範囲の全ての請求項の発明について、当てはまるものである。
(1)カメラ検出手段からの出力に基づいて、隠しカメラである可能性が高い物体に向けて、レーザー・ポインタ(レーザー光線で、目指す物体・位置を指し示すもの)を使用して、レーザー光を照射することにより、ユーザーに知らせる(報告する)。
(2)電子メールにより、隠しカメラである可能性が高い物体が存在していること、及び、その隠しカメラである可能性が高い物体の室内における位置を示す情報(この位置情報は、例えば、室内の見取り図の中の該当位置に所定の印を表示する画像、室内又は戸外の何処に(どの方向に)その物体があるかを文章で示すもの、室内又は戸外の何処にその物体があるかを音声て示すもの、などがある)を送信する。
(3)その場で、ユーザーが携帯する情報端末の画面に、隠しカメラである可能性が高い物体が存在していること、及び、その隠しカメラである可能性が高い物体の室内における位置を示す情報(この位置情報は、例えば、室内の見取り図の中の該当位置に所定の印を表示する画像、室内又は戸外の何処に(どの方向に)その物体があるかを文章で示すもの)を表示する。
(4)その場で、ユーザーが携帯する情報端末のスピーカから、隠しカメラである可能性が高い物体が存在していること、及び、その隠しカメラである可能性が高い物体の室内における位置を示す情報(この位置情報は、例えば、室内又は戸外の何処に(どの方向に)その物体があるかを音声で示すもの)を出力する。
2.「住宅やオフィスなどの施設の室内を撮像可能な位置に存在しているカメラ」を検出する(物体の認識機能により検出)ための、施設内に据え置かれたカメラ検出手段と、前記カメラ検出手段からの出力に基づいて、室内のユーザーを撮像可能な位置にカメラが存在している可能性があるかどうかを、音・光・振動・文字表示又は画像表示などで構成されるアラームにより、又は、ユーザーを撮像可能な位置にカメラが存在している可能性があることを示す文字・画像又は音声などから成る報告により、ユーザー側に知らせるための告知手段と、を備えたことを特徴とする、「ユーザーを撮像可能な位置に存在しているカメラ」の存在又はその可能性を検出するための、据え置き型のカメラ検知装置。
3.「住宅やオフィスなどの施設の室内を撮像可能な位置に存在しているカメラ」を検出する(物体の認識機能により検出)ためのカメラ検出手段と、前記カメラ検出手段を、前記室内の各位置に又は前記施設内の各部屋内に移動させるための移動手段と、前記カメラ検出手段からの出力に基づいて、施設内のユーザーを撮像可能な位置にカメラが存在している可能性があるかどうかを、音・光・振動・文字表示又は画像表示などで構成されるアラームにより、又は、ユーザーを撮像可能な位置にカメラが存在している可能性があることを示す文字・画像又は音声などから成る報告により、ユーザー側に知らせるための告知手段と、を備えたことを特徴とする、「ユーザーを撮像可能な位置に存在しているカメラ」の存在又はその可能性を検出するための、移動型のカメラ検知装置。
4.上記1,2又は3において、前記カメラ検出手段は、周囲をカメラ(デジタルビデオカメラを含む可視光カメラ、暗視デジタルビデオカメラを含む暗視カメラ(周囲の物体に赤外線を照射し、且つ、その赤外線が周囲の物体に反射されて帰ってきた反射波(赤外線)を受信して赤外線像を取得するカメラ)、などを含む)で撮像し、その撮像して得られた周囲の映像を解析することにより(例えば、前記映像の中の各物体が何かを推測・認識することにより)、前記の「ユーザーを撮像可能な位置に存在しているカメラ」の存在又はその可能性を検出するものである、ことを特徴とするカメラ検知装置。
5.上記1,2又は3において、前記カメラ検出手段は、周囲の物体に赤外線を照射し、且つ、その赤外線が周囲の物体に反射されて帰ってきた反射波(赤外線)を受信し、その受信結果に基づいて、前記カメラの存在又はその可能性を検出するもの(暗視カメラなど)である、ことを特徴とするカメラ検知装置。
6.上記1,2又は3において、前記カメラ検出手段は、レーザー光などの電磁波を周囲の空間に照射して、その反射波を受信して解析することにより、前記の「ユーザーを撮像可能な位置に存在しているカメラ」の存在又はその可能性を検出するもの(レーダー)である、ことを特徴とするカメラ検知装置。
上記7.上記1,2又は3において、前記カメラ検出手段は、周囲の物体から発せられる赤外線(熱線)を検出して、その検出結果に基づいて、前記カメラの存在又はその可能性を検出するもの(赤外線センサなど。電気製品であるカメラからは、作動時に熱(赤外線)が発生しているので、周囲の赤外線を発している物体は、カメラである可能性がある)である、ことを特徴とするカメラ検知装置。
8.上記1,2又は3において、前記カメラ検出手段は、周囲の物体からの赤外線を検出するための赤外線センサと、周囲の物体の映像を撮像するためのカメラと、前記赤外線センサからの検出結果と、前記カメラからの撮像データとに基づいて、前記「ユーザーを撮像可能な位置にあるカメラ」の存在又はその可能性を検出するものである、ことを特徴とするカメラ検知装置。
例えば、(a)前記の赤外線センサが受信した赤外線に基づいて周囲に赤外線を発する物体があるかどうかを検出し、そのような物体があるときは、その物体について、その形状や色を前記カメラからの画像データに基づいて把握し、前記の赤外線を発している物体が市販のカメラ又はカメラの対物レンズの形状・色と類似しているときは、その物体はカメラ又はカメラの対物レンズである可能性が高いと判断する方法や、(b)前記カメラにより撮像して得られた画像データを解析して、例えば直径約5cm(直径4cm、直径3cm、直径2cm、又は、直径1cm)以下の小さな物体、円形状の物体又は透明な物体があるかどうかを検出し、そのような物体があるときは、その物体について前記赤外線検出部が受信した赤外線に基づいてその物体が赤外線を発しているかどうかを把握して、前記の「直径が小さな物体、円形状の物体、又は透明な物体」が赤外線を発しているときは、前記の物体はカメラ又はカメラの対物レンズである可能性が高いと判断する方法などの方法により、前記「ユーザーを撮像可能な位置にあるカメラ」の存在又はその可能性を検出する。
なお、請求項8の発明と請求項9の発明と請求項10の発明とは、互いに、それらの中の全て又は一部を組み合わせることが可能である。
9.上記1から8までのいずれかにおいて、前記カメラ検出手段は、周囲を撮像する2つ以上のカメラと、この2つ以上カメラによる周囲の物体を撮像データに基づいて周囲の物体の3次元画像(3次元形状)データを取得する3次元画像取得手段と、この3次元画像取得手段からの3次元画像に基づいて、周囲に曲面を有する物体が存在するかどうかを検出する曲面検出手段と、この曲面検出手段からの出力に基づいて、「曲面を有する対物レンズ」を備えたカメラの存在又はその可能性があるかどうかを判断する判断手段と、を備えていることを特徴とするカメラ検知装置。
なお、請求項8の発明と請求項9の発明と請求項10の発明とは、互いに、それらの中の全て又は一部を組み合わせることが可能である。
10.上記1から9までのいずれかにおいて、前記カメラ検出手段は、周囲を撮像する1つ以上のカメラと、前記1つ以上のカメラからの周囲の物体の撮像データに基づいて、周囲に「透明体で且つ平面が円形の物体」が存在するかどうかを検出するための透明円形物体検出手段と、
【0011】
前記透明円形物体検出手段からの出力に基づいて、「透明体で且つ平面が円形の対物レンズ」を有する前記の「ユーザーを撮像可能な位置に存在しているカメラ」の存在又はその可能性を判断するための判断手段と、を備えていることを特徴とするカメラ検知装置。
なお、上記8の発明と上記9の発明と上記10の発明とは、互いに、それらの中の全て又は一部を組み合わせることが可能である。
11.上記1において、前記カメラ検出手段は、腕時計、メガネ、ペンダント・ブローチ・靴・スカート・帽子・杖・バッグ・携帯電話機などのユーザーが身に付けるか又は携帯するタイプの「器具・身飾品・衣服・靴・帽子・杖又はバッグ」に内蔵され又は取り付けられている、ことを特徴とするカメラ検知装置。
12.上記3において、前記移動手段は、車輪又は複数の足により移動する自走式又はロボット型の移動体である、ことを特徴とするカメラ検知装置。
13.住宅やオフィスなどの施設の室内を撮像可能な位置に存在しているカメラ又は室内の音声を収集可能な位置に存在しているマイクを検知するためのカメラ等検知装置であって、
【0012】
前記施設内に備えられている全部又は一部の電気製品の「ID(識別データ)」又は「IDとそれに固有のパスワード」を記録しておくための記録手段と、前記電気製品の存在を、周囲の物体から発する熱又は赤外線を収集することにより(周囲の物体から赤外線が発せられているときは、電気製品である可能性が高い)、又は、周囲の物体をカメラで撮像してその撮像した映像データを解析すること(前記撮像された映像の中の物体が何かを推測・認識すること。例えば、多数の市販されている電気製品の形状又はユーザーの居る施設内に設置されている複数の電気製品の形状を予めデータベースとして記録しておいて、前記撮像された映像の中の各物体の形状と前記データベースからの各電器製品の形状データとを比較照合することにより、前記撮像された映像の中の各物体が電気製品かどうかを判定すること)により、検出するための電気製品検出手段と、前記施設内に備えられている全部又は一部の電気製品側から無線で(電波又は赤外線により)送信されるその電気製品の「ID」又は「IDとそれに固有のパスワード」を受信するためのID等受信手段と、前記電気製品検出手段からの出力を受信すると共に、前記ID等受信手段が受信した「ID」又は「IDとそれに固有のパスワード」を前記記録手段に記録された電気製品の「ID」又は「IDとそれに固有のパスワード」と比較照合することにより、前記電気製品検出手段が検出した各電気製品が正規のものであるかどうかを判定する判定手段と、前記判定手段から出力に基づいて、前記の検出された電気製品が正規のものではないときは、そのことを、ユーザー側に、例えば音・光・振動・文字表示又は画像表示などで構成されるアラーム(警報・告知)により、又は、文字・画像又は音声などで構成される報告により、告知するための告知手段と、を備えたことを特徴とするカメラ等検出装置。
14.上記13において、前記ID等受信手段は、前記施設内に備えられている全部又は一部の電気製品に予め備えられた「各電器製品のID又はIDとそれに固有のパスワードを記録するための記録媒体と、この記録媒体に記録されたID又はIDとそれに固有のパスワードを電波又は赤外線により周囲に送信するための送信部と、を備えた識別手段(例えば、識別用タグ)」から発せられる「ID」又は「IDとそれに固有のパスワード」を受信するものである、ことを特徴とするカメラ等検知装置。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、隠しカメラ又は隠しマイクを検出することにより、ユーザーに必要な対処をさせて、ユーザーのプライバシーや秘密情報を守ることが可能になる。
【0014】
特に、本発明では、周囲にスポット光又は指向性のある電波を照射してその反射光を解析する装置、又は、周囲をカメラで撮像してその画像を解析する装置を使用して、周囲に「カメラのレンズ群・対物レンズ、又は、これと類似する物体」があるかどうかを判定しているので、隠しカメラからデータ送信用の電波が発信されていない場合でも(隠しカメラからデータ送信用の電波が発信されている場合は、従来でも、その電波を検知することにより、隠しカメラ・隠しマイクを検出することができた)、また、隠しカメラからの送信電波が携帯電話の電波であるために検出できない場合でも、隠しカメラの存在を有効に検出することが可能になる。
【0015】
また、特に、本発明では、周囲に実際に存在する電気製品を検出すると共に、周囲に実際に存在する各電気製品側からのID等の情報を受信して、その受信した各ID等の情報を、データベースに記録された正規の電気製品のID等と比較照合することにより、周囲の各電器製品が「正規のもの(ユーザーが正当に設置したもの)」であるかどうかを判定し、この判定に基づいて、「ユーザー又は室内を撮像可能な隠しカメラ」が存在する可能性が高いかどうかを判定するようにしているので、隠しカメラからデータ送信用の電波が発信されていない場合でも(隠しカメラからデータ送信用の電波が発信されている場合は、従来でも、その電波を検知することにより、隠しカメラ・隠しマイクを検出することができた)、また、隠しカメラからの送信電波が携帯電話の電波であるために検出できない場合でも、隠しカメラの存在を有効に検出することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1a】本発明の実施例1を説明するための図。
【図1b】本発明の実施例1を説明するための図。
【図1c】本発明の実施例1を説明するための図。
【図2】本発明の実施例2を説明するための図。
【図3a】本発明の実施例3を説明するための図。
【図3b】本発明の実施例3を説明するための図。
【図4】本発明の実施例4を説明するための図。
【図5】本発明の実施例5を説明するための図。
【図6a】本発明の実施例6を説明するための図。
【図6b】本発明の実施例6を説明するための図。
【図7】本発明の実施例7を説明するための図。
【図8】本発明の実施例8を説明するための図。
【図9】本発明の実施例9を説明するための図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の実施形態は次の実施例1−9に示すようなものである。
【実施例1】
【0018】
本発明の実施例1を説明する。本実施例1は、電波や光を周囲に向けて放射しながらスキャンして、その反射波を受信して周囲の物体を解析する手法を利用して、「隠しカメラ、又はこれと類似の物体」を検知するものである。すなわち、本実施例1の特徴は、光スキャナー(レーザー・スキャナ)により周囲にスポット光(好ましくは、レーザー光)を上下左右にスキャンして、その反射光を光センサーで受信して周囲の状況を把握するための「スキャナー装置」(レーダーと類似の機能を有するもの)(図1aの符号10参照)を使用している点であるなお、前記「スポット光」の代わりに、「指向性の高い電波」を使用しても良い。
【0019】
実施例1の構成
まず、本実施例1の構成を説明する。図1aは、本発明の実施例1を示すブロック図である。図1aにおいて、1はスポット光(直径が例えば約5mm〜約0.1mmのスポット光で、望ましくは、レーザー光)を発するためのスポット光源、2は前記スポット光源1から発するスポット光が周囲を上下左右に走査するようにスポット光の光軸方向(照射方向)を順次変換さていくためのスキャン機構である(前記スキャン機構2は、例えば、前記スポット光を上下方向にスキャンさせながら(鏡などを使用して)、順次、少しずつ水平方向(左方向又は右方向)に回動させていき、水平方向に360度回動させしたらスキャンを終了させる、というものである)。また、図1aにおいて、3は光センサで、前記スポット光源1からのスポット光が周囲の物体4に当たって反射されて(スポット光源1の近傍にある光センサ3の方向に)帰ってきた反射光を受光するための光センサである。この光センサ3は、好ましくは、前記スポット光源1の近傍(すぐ隣・すぐ近く)に設置されている。
【0020】
本実施例1では、以上のスポット光源1、スキャン機構2、及び、光センサ3により、光スキャナ(好ましくは、レーザー・スキャナ)を使用して周囲にスポットの光(好ましくは、レーザー光)を上下左右にスキャンして、その反射光を光センサで受信して周囲の状況を把握するための「スキャナー装置」(レーダー類似の装置類似のもの)(図1aの符号10参照)が構成されている。
【0021】
なお、ここで使用する「スポット光」の直径は、例えば、約5〜約0.1cm(また、約1mm〜0.1mmなど、直径1mm以下のスポット光を使用することも、可能である)のものが望ましい。スポット光の直径は、小さければ小さいほど「物体を識別するための分解能」は高くなるが、逆に、小さければ小さいほどスポット光のスキャンやスポット光の反射光の解析のための処理時間が長くなってしまうので、分解能と処理時間とのバランスを考えて決めることが望ましい。また、前記「スポット光(好ましくは、レーザー光)」は、可視光のスポット光(可視光レーザー)でも、赤外線のスポット光(赤外線レーザー)でも、紫外線のスポット光(紫外線レーザー)でもよい。
【0022】
また、本実施例1の「スキャナー装置」(レーダーと類似の機能を有する装置)は、前記「スポット光」を使用する代わりに、「指向性の強い電波」を使用して周囲をスキャンして、その電波の反射波を受信アンテナで受信して、周囲の状況を把握するように構成してもよい。
【0023】
また、前記スキャン機構2によるスキャン方法は、例えば、光源を固定したレーザー光を角度を可変できる鏡で反射するか、または、スポット光源1の向きを機械的に変える方法などにより実施できる。
【0024】
また、図1aにおいて、5は、前記スキャン機構2からのスポット光の位置データ(スポット光源がスポット光を照射している方向や位置を示すスキャン角度・位置データ)をスキャンの過程で逐次記録するための位置メモリである。また、6は、前記スポット光源1及びスキャン機構2を制御してスポット光で周囲をスキャンさせると共に、前記位置メモリ5からのスキャン角度・位置データと前記光センサ3からの反射光の受光データとに基づいて、周囲に「隠しカメラ、又はこれと類似の物体」が存在するかどうかを判定するためのマイクロコンピュータである。本実施例1では、前記位置メモリ5と前記マイクロコンピュータ6とにより、前記スキャナ装置10からのデータに基づいて周囲に「隠しカメラ、又はこれと類似の物体」が存在するかどうかを検知するための隠しカメラ検出部が構成されている。
【0025】
また、図1aにおいて、12はアラーム出力/報告部である。このアラーム出力/報告部12は、前記隠しカメラ検出部11のマイクロコンピュータ6が「隠しカメラ、又はこれと類似の物体」が存在すると判定したとき、所定のアラーム(例えば、所定の音響、所定の振動、所定の光の発生、若しくは光の点滅など)を発生すると共に、ユーザーの電子メールアドレスなどの予め決められた宛先に、「隠しカメラ又はこれと類似の物体」が存在していること、及び、その「隠しカメラ又はこれと類似の物体」が存在している場所・方向などの情報を、電子メールなどの方法で報告するためのものである。
【0026】
すなわち、前記マイクロコンピュータ6は、アラーム出力/報告部12を制御して、所定のアラームを出力させ、所定の報告をユーザーに送信させる。このときのアラームは、例えば、所定の音響、振動、光、光の点滅、ユーザーの携帯情報端末のディスプレイでの文字又は画像の表示などの方法により、行われる。すなわち、前記アラーム出力/報告部12は、例えば、所定の音響を発するスピーカ、所定の振動を発するバイブレータ、所定の光を発する発光ダイオード、所定の文字又は画像を出力するディスプレイなどを含んでいる。また、前記アラーム出力/報告部12は、前記のマイクロコンピュータ6による検出・判定結果をユーザーのメールアドレスに送信するためのメールソフトなども含んでいる。
【0027】
次に、本実施例1の動作を図1a及び図1bのフローチャートを参照して説明する。
図1bのステップS1(「隠しカメラのレンズ群、又は、これと類似する物体」からの強い反射光の検出」)
【0028】
まず、図1bのステップS1で、マイクロコンピュータ6は、前記スポット光源1及びスキャン機構2を制御して周囲にスポット光をスキャンして、周囲の中で、所定のレベル以上の強い反射光を返してきた物体の位置(強い反射光が帰ってきたときのスキャンの角度・方向)を検出することにより、次のステップS2で詳細にスキャンすべき場所・スキャン角度・方向を検出する。
【0029】
すなわち、本実施例1では、スポット光源1をスキャン機構2により上下左右に動かすことにより、スポット光(好ましくは、レーザー光)を順次上下左右(全方位)にスキャンする。また、このとき、各スポット光の照射スキャン角度・照射位置は、逐次、前記位置メモリ5に記録されていく。このスキャンの過程で、前記スポット光源1から照射されたスポット光が隠しカメラの「レンズ群(光学系)」に当たると、その瞬間、前記「レンズ群」からの反射により、強い反射光(レーザー光)が返ってくる(前記「レンズ群」によるスポット光の反射光の量は、レンズ群以外の通常の物体による反射光よりも多い)。したがって、本実施例1では、光センサ3が前記「隠しカメラのレンズ群」からの反射光を感知する(光センサ3が、所定レベル以上の反射光のみを、「レンズ群からの強い反射光」として検知する)と、マイクロコンピュータ6は、その「レンズ群からの強い反射光」を検知したときのスキャン機構16のスポット光(レーザー光)を放射したスキャン角度情報(位置データ)を位置メモリー5から取得することができる。このマイクロコンピュータ6が取得したスキャン角度情報(位置データ)により、前記の所定レベル以上に強い反射光を返してきた反射物体(前記「レンズ群、又は、これと類似の物体」と推測できる。図1aの4参照)の位置が判明する。
【0030】
すなわち、一般に、「隠しカメラ」の構成要素である「レンズ群(光学系)」は、「複数の凸レンズと凹レンズの組み合わせ」により構成されているので、カメラの撮影範囲から強力なスポット光が照射されると、複数のレンズの凹面または凸面の反射光により、光の反射が(他の物体と比較して)効率的に帰ってくる(「強い反射光」が光センサにより検出される)。そこで、この「強い反射光」を検出することにより、周囲に「レンズの滑らかな凹面または凸面、又は、これと類似する物体」が存在しているかどうかを検知できる。
【0031】
すなわち、スポット光源から発せられたスポット光は、「前記レンズ群の中の一番外側の第1のレンズに当たると、その一部は高効率に反射する(すなわち、第1に、レンズは、その表面が滑らかなので、反射光が散乱・拡散することが無く、より多くの反射光がスポット光源の近くにある光センサに受光されることになり、光の反射効率が高い。また、第2に、レンズは、凹面又は凸面で構成されており、凹面及び凸面は、必ずスポット光源からのスポット光の光軸と垂直な部分をもっているため、そこで反射された反射光の一部は、必ずスポット光源(及びその近傍の光センサ)の方向に帰ってくるので、光の反射効率が高い。以上の第1の点と第2の点などから、カメラのレンズ群は、スポット光の反射効率が極めて高いと言える)と共に他の部分は透過する(レンズは透明なので)が、その透過したスポット光は、更にその次の第2のレンズに当たり、その一部が高効率に反射すると共に他の部分は透過するが、その透過したスポッ光は、更にその次の第3のレンズに当たり、・・・」というような動作を繰り返すので、前記スポット光源からのスポット光が前記レンズ群に当たると、前記レンズ群により極めて効率的に反射されて、「強い反射光」が(スポット光源1及びその近くの光センサ3の方向に)帰ってくることになる(すなわち、「強い反射光」が光センサ3により検出されることになる)。
【0032】
このように、隠しカメラを構成する「レンズ群(光学系)」は、透明素材により形成され表面が凹状又は凸状で滑らかに形成されているので、光が「レンズ群」に当たったときの反射効率が他の物体よりも高く、他の物体よりも強い反射光を返すものである。よって、図1bのステップS1では、前記光センサ3が受信した反射光を分析して、他よりも「強い反射光」が帰ってきた物体のスキャン角度・位置を、「隠しカメラのレンズ群、又はこれと類似する物体」が存在している場所だと推測しているのである。
図1bのステップS2(ステップS1で検出したスキャン角度・位置への詳細なスキャンとその反射光の分布状況データの取得)
【0033】
前述のように、ステップS1において「所定レベル以上に強い反射光を返してきた反射物体(「隠しカメラのレンズ群(光学系)、又はこれと類似の物体」である)」として検出された反射物体の中には、実際には、ガラス・金属・鏡等もありうるので、さらに、検出精度を高めるための工夫が必要である。
【0034】
そこで、本実施例1では、図1bのステップS2において、ステップS1で検出した「詳細なスキャンを行うべき角度・位置(「所定レベル以上に強い反射光を返してきた反射物体(「レンズ群、又はこれと類似の物体」である)」として検出された反射物体が存在するスキャン角度・位置)について、受光部(光センサ3)の感度(分解能)を高めて、再び、前記スキャン角度・位置に向けて、スポット光の詳細なスキャンを行い、その反射光の分布状況を検出するようにしている。
【0035】
すなわち、本実施例1では、検出精度を高めるため、前記の「所定レベル以上に強い反射光を返してきた反射物体(「レンズ群、又はこれと類似の物体」である)」として検出された反射物体が存在するスキャン角度・方向・位置(これは、マイクロコンピュータ6が、前記光センサ3からの信号を受信しながら同時に前記位置メモリ5に記録されたスキャンされたスポット光の角度情報(位置データ)を読み取ることにより、認識可能である)を、さらに詳細にスキャンする。
図1bのステップS3(反射光の分布状況の解析と、「隠しカメラのレンズ群又はこれと類似する物体」があるかどうかの判定)
【0036】
そして、前記マイクロコンピュータ6は、図1bのステップS3において、前記の詳細なスキャンにより得られたデータを、すなわち、前記反射物体が返してきた反射光(スポット光の反射光)の強弱と位置(水平と垂直の角度)の分布状況を、詳細に解析して、その位置・角度(方向)に、例えば「直径が約5〜約0.1cm(又は、約5〜2cm、約5〜約1cm、約5〜約0.3cm、約5〜約0.2cm、若しくは、約5〜約0.05cm)の円形・楕円形の物体」があるかどうか、などを判断基準として、「平面が直径約5〜約0.1cmの円形・楕円形であるような、隠しカメラのレンズ群(光学系)、若しくは、その中の対物レンズ、又は、これらと類似の物体」の存在を検出し、この検出に基づいて、前記「隠しカメラ(対物レンズを有している)、又はこれと類似の物体」の存在を詳細に検出するようにしている。
【0037】
なお、一般的に、カメラのレンズ(レンズ群)には(したがって「隠しカメラのレンズ(レンズ群)」にも)、可視光を反射しにくいコーティングがなされている。そこで、本実施例1では、前記マイクロコンピュータ6は、図1bのステップS3において、前記の判断基準に加えて、さらに、前記の「所定レベル以上に強い反射光を返してきた反射物体(「レンズ群、又はこれと類似の物体」である)」として検出された反射物体に対して、可視光範囲の光(好ましくは、レーザー)と赤外線または紫外線の光(好ましくは、赤外線レーザー、又は、紫外線レーザー)とを交互に照射して、それらの同一物体からの反射光を互いに比較することにより、その物体がカメラのレンズかその他の反射物かを判別するようにしても良い。この判別においては、可視光と赤外線または紫外線の光とが同様に反射する物体はガラスや鏡であると判定し、可視光の反射が少なく赤外線または紫外線の光が多く反射する物体は「前述のようなコーティングのされたカメラのレンズ群(レンズ)」であると判別することができる。
図1bのステップS4〜S6の動作(アラームの出力と報告など)
【0038】
図1bのステップS3の判定がYESのときは、ステップS4及びステップS5で、前記マイクロコンピュータ6は、所定のアラームを出力すると共に、隠しカメラ又は隠しカメラと類似する物体が周囲に存在すること、及び、その物体が存在する位置・方向・角度情報を、電子メールなどでユーザーに知らせる。また、図1bのステップS3の判定がNOのときは、特にアラームを発することなく、ステップS6で、前記マイクロコンピュータ6は、隠しカメラ又は隠しカメラと類似する物体が周囲に存在しないことを電子メールなどの方法でユーザーに報告する。
【0039】
なお、本実施例1は、ユーザーが携帯する携帯型機器としても、室内に据え置かれる据え置き型機器としても、また、ロボットなどの移動機構により移動する移動型機器としても、構成することができる。本実施例1を「携帯型」とするときは、例えば、ユーザーが携帯する機器(例えば、携帯電話、携帯情報端末、ノート型パソコンなど)やユーザーが装着する道具(例えば、メガネ、腕時計、ブレスレット、イヤリング、ペンダント、ブローチ、ネックレス、胸ポケットに差しておくボールペン、バッグ、杖、など)や靴や被服や帽子や腰ベルト(バンド)などに、内蔵又は外付けすることができる。
【0040】
次に、図1cは、本実施例1を携帯型として構成したときの外観とその使用方法を示すものである。図1cにおいて、aはプールの脱衣場gの中に居るユーザー、bはこの脱衣場gの中に備えられたテーブル、cは前記テーブルbの上に載置された本実施例1による携帯電話機能付きのカメラ検知装置(ユーザーaが携帯しているもの)、dはこのカメラ検知装置cの筐体の上面から伸縮自在に備えられた支持棒(支持棒dは、カメラ検知装置cを使用しているときは、カメラ検知装置cの筐体の上面から突設し、カメラ検知装置cを使用しないときは、カメラ検知装置cの筐体の中に収容されている)、eは前記支持棒dの先端部に備えられた「スキャナ装置(レーダー類似の装置)」(図1aの符号10参照)、fはプールの脱衣場gの中に誰かが不法に設置した隠しカメラ(盗撮用カメラ)、である。
【0041】
図1cに示すように、ユーザーaは、プールの脱衣場gなどで、自分の衣服を脱ぐときは、その前に、本実施例1のカメラ検知装置cをテーブルbの上に置いて自分の周囲(望ましくは約360度の全方位)をスポット光でスキャンさせて、脱衣場の中に(自分の周囲に)「自己を撮像可能な隠しカメラ又はこれと類似の物体が存在しているかどうか」を検知するように指示する。この指示は、例えば、カメラ検知装置cの所定のボタンを押すことにより行われる。すると、前記スキャナ装置eが周囲をスポット光でスキャンし、図1aのマイクロコンピュータ6により、「隠しカメラ又はこれと類似の物体が存在しているかどうか」が判定され、存在していると判定されたときはアラームなどが出力される。
【0042】
なお、本実施例1のハードウェアとしての構成は、例えば次の(1)〜(5)などの形態が可能である。
(1)前記の「スキャン装置(レーダー類似の装置)10、隠しカメラ検出部11、及び、アラーム出力/報告部12」は、併せて一つの機器として、一つの筐体の中(例えば、携帯電話機の筐体の中)に内蔵させる(本発明では、前記の「スキャン装置(レーダー類似の装置)10、隠しカメラ検出部11、及び、アラーム出力/報告部12」は、それぞれ別々の筐体に収容するようにしてもよい)。
(2)前記スキャン装置(レーダー類似の装置)10のみを前記の携帯型の機器・道具や被服や靴や腰バンドなどに装備させて、前記隠しカメラ検出部11とアラーム出力/報告部12とは「別個の一つの携帯型機器」として構成し、これはユーザーが持ち運ぶバッグの中に収容する。この(2)の場合は、前記スキャン装置(レーダー類似の装置)10と前記隠しカメラ検出部11との間は、例えばブルートゥースなどの無線通信規格を使用した無線電波により信号がやり取りされる。
(3)前記スキャン装置(レーダー類似の装置)10と前記隠しカメラ検出部11を前記の携帯型の機器・道具や被服や靴や腰バンドなどに装備・内蔵させて、前記アラーム出力/報告部12は「別個の一つの携帯型機器」として構成し、これはユーザーが持ち運ぶバッグの中に収容する。この(3)の場合は、前記スキャン装置(レーダー類似の装置)10と前記隠しカメラ検出部11との間は、例えばブルートゥースなどの無線通信規格を使用した無線電波により信号がやり取りされる。
(4)前記スキャン装置(レーダー類似の装置)10のみを前記の携帯型の機器・道具や被服や靴や腰バンドなどに装備・内蔵させて、前記隠しカメラ検出部11とアラーム出力/報告部12とを、前記スキャン装置(レーダー類似の装置)10が装備・内蔵されたモノとは別の携帯型の機器・道具や被服や靴や腰バンドなどに内蔵させる。例えば、前記スキャン装置(レーダー類似の装置)10をユーザーのメガネに内蔵させ、前記隠しカメラ検出部11とアラーム出力/報告部12とをユーザーの腕時計に内蔵させるようにしてもよい。
(5)前記スキャン装置(レーダー類似の装置)10と前記隠しカメラ検出部11を前記の携帯型の機器・道具や被服や靴や腰バンドなどのモノに装備・内蔵させて、前記アラーム出力/報告部12は、前記スキャン装置(レーダー類似の装置)10と隠しカメラ検出部11が内蔵されたモノとは別の携帯型の機器・道具や被服や靴や腰バンドなどに内蔵させる。例えば、前記スキャン装置(レーダー類似の装置)10と前記隠しカメラ検出部11をユーザーが被っている帽子に内蔵させ、前記アラーム出力/報告部12をユーザーのブローチなどに内蔵させるようにしてもよい。
【実施例2】
【0043】
次に、本発明の実施例2を図2に基づいて説明する。図2において、図1aと共通する部分には、同一の符号を付している。本実施例2は、図1aで説明した実施例1の改良である。すなわち、本実施例2では、図1aの構成に加えて、赤外線センサ13と、この赤外線センサ13を周囲(上下左右)に向けてスキャン(回動)させるためのスキャン機構(回動機構)であって、前記マイクロコンピュータ6により制御されるスキャン機構(回動機構)14と、を備えている。前記スキャン過程での赤外線センサ13からのデータ(熱源の位置(スキャン角度)データ)は、逐次、前記位置メモリ5に記録される。
【0044】
前記スキャン機構14により赤外線センサ13がスキャンされて、それにより得られる周囲の熱源の位置データが位置メモリ5に記録されることにより、周囲のどの位置・スキャン角度に熱源が存在してるかをマイクロコンピュータ6が把握することができる。一般に、隠しカメラなどの電気製品は熱を発するので、前記の図1bのフローチャートのステップS3における、スポット光の反射光の分布状況の解析の後に、その物体の位置が、前記赤外線センサ13で検出した熱源の位置と一致するかどうかを判定することにより、より判定の精度を高めることができる。すなわち、前記の図1bのステップS3において、前記スポット光の反射光の分析により「直径が5〜0.5mmの円形・楕円形の物体で、強い反射光を返してくるような物体、すなわち、レンズ群又はこれと類似の物体」の位置を検出し、その位置が、前記赤外線センサ13からの熱源の位置と一致する場合は、その物体が「隠しカメラ又はこれと類似の物体」だと判定し、一致しない場合は、その物体が「隠しカメラ又はこれと類似の物体」ではないと判定することにより、より高精度な判定が可能になる。
【0045】
なお、図2において、前記スキャン機構14は、図2のスキャン機構2で兼用するようにしてもよい。この場合は、スキャン機構2にスポット光源1と共に赤外線センサ13を搭載しておき、スポット光源1からのスポット光のスキャンと同時に、赤外線センサ13のスキャンを、前記スキャン機構2により行うようにするこができる。
【実施例3】
【0046】
図3aは本発明の実施例3によるカメラ検知装置1を示すブロック図である。図3aにおいて、20は隠しカメラ検出用の撮像装置(ユーザー側が保有するカメラ22などから構成される)、21は前記撮像装置20からの検出データに基づいて「隠しカメラ又はこれと類似する物体」が周囲に存在するかどうかを判定するための隠しカメラ検出部、12は前記隠しカメラ検出部21からの信号に基づいてユーザーにアラームを出力したりメールを送信したりするためのアラーム出力/報告部(前記アラーム出力/報告部12は、図1aで説明したものと同一である)である。
【0047】
前記の隠しカメラ検出用撮像装置20に含まれるカメラ22は、結像レンズ(対物レンズなどから成る光学系部分)とCCD(電荷結合素子)により基本構成され、周囲の状態を撮影するためのものである。また、前記撮像装置20は、光(可視光が望ましいが、赤外線や紫外線でもよい)を周囲に照射するための光照射部(フラッシュ)23を備えている。前記光照射部(フラッシュ)23から可視光が照射されるときは、カメラ22は鮮明なカラー画像を取得することができる。また、前記光照射部(フラッシュ)23から赤外線又は紫外線が照射されるときは、カメラ22は鮮明な白黒画像を取得することができる。
【0048】
また、本実施例3では、前記カメラ22は、対物レンズの前方(被写体方向)に対して一時的に装着される「赤外線のみを透過する(可視光や紫外線などをカットする)ためのフィルタ」24を、備えている。このフィルタ24は、カメラ22の周囲の熱の発生源の位置を特定するために、必要に応じて自動的に(図3aのマイクロコンピュータ26からの制御により)、対物レンズに一時的に装着されるものである。前記「赤外線のみを透過する(可視光や紫外線などをカットする)ためのフィルタ」24の装着位置は、カメラ22の光学系の前方(被写体側)でも、光学系の内部でも、光学系のCCD側でも、いずれでも可能である。
【0049】
前記カメラ22は、前記フィルタ24が装着されない状態で且つ前記光照射部(フラッシュ)23から光(例えば可視光)を照射した状態で周囲の状況を光(例えば可視光)で撮影すると共に、前記フィルタ24が一時的に装着された状態で且つ前記光照射部(フラッシュ)23から光を照射しない状態で周囲の状況(熱の発生源の場所、周囲の熱の分布状況など)を撮影する(この赤外線での撮像により得られる情報により、周囲に存在する熱源の位置情報が取得できる)。
【0050】
また、一般に、隠しカメラに備えられている「レンズ群(光学系)」は、「凸レンズと凹レンズの組み合わせ」により構成されている。そのため、カメラの撮影範囲から前記光照射部(フラッシュ)23により「強い光」を「レンズ群の凹面または凸面」に当てると、そのレンズ群の凹面または凸面での反射により「強い反射光」が帰ってくる(「強い反射光」がカメラ22により検出される)ので、この「強い反射光」を検出することにより、周囲に「レンズ群の凹面または凸面」が存在することを検知できる。
【0051】
すなわち、前記光照射部(フラッシュ)23からの光(可視光、赤外線、又は、紫外線)は、「前記レンズ群の中の一番外側の第1のレンズに当たると、その一部は高効率に反射する(すなわち、第1に、レンズは、その表面が滑らかなので、反射光が散乱・拡散することが無く、より多くの反射光が光照射部23の近くにあるカメラ22に受光されることになり、光の反射効率が高い。また、第2に、レンズは、凹面又は凸面で構成されており、凹面及び凸面は、必ず光照射部23からの光の光軸と垂直な部分をもっているため、そこで反射された反射光の一部は、必ず光照射部23(及びその近傍のカメラ22)の方向に帰ってくるので、光の反射効率が高い。以上の第1の点と第2の点などから、カメラのレンズ群は、光照射部23からの光の反射効率が極めて高いと言える)と共に他の部分は透過する(レンズは透明なので)が、その透過した光は、さらに次の第2のレンズに当たり、その一部が高効率に反射すると共に他の部分は透過するが、その透過した光は、さらに次の第3のレンズに当たり、・・・」という動作を繰り返すので、前記光照射部(フラッシュ)23からの光が前記レンズ群に当たると、そのレンズ群により極めて効率的に反射されて、「強い反射光」が帰ってくる(「強い反射光」がカメラ22により検出される)。そこで、本実施例3では、周囲に「レンズ群の滑らかな凹面または凸面」が存在することを検知するため、図3aのカメラ22による撮像時に、光照射部(フラッシュ)23により撮影方向に光を照射するようにしている。
【0052】
前記カメラ22は、常時に又はユーザーが指示したときに(後述のマイクロコンピュータ26からの指令により)、ユーザーの周囲の状況(望ましくは、約360度全方位の周囲の状況)を撮像し、その撮像データを前記隠しカメラ検出部21に送信する。また、前記光照射部(フラッシュ)23も、前記マイクロコンピュータ26からの指令により、前記カメラ22の撮像時に、周囲に光を照射する。また、前記「赤外線のみ透過させるフィルタ」24も、前記マイクロコンピュータ26からの指令により、前記カメラ22の赤外線での撮像時に、前記カメラ22の光学系の前(被写体側)、後(CCD側)又は光学系内部に、一時的に装着される(この場合の装着動作は、モーターなどにより、前記フィルタ24を自動的に(ユーザーの手動でなく)前記光学系の前後又は内部に移動させることが望ましい)。
【0053】
前記隠しカメラ検出部21は、少なくともマイクロコンピュータ26(このマイクロコンピュータの代わりに、ゲートアレイを使用してもよい)と、カメラ22により撮影された画像を記憶するための画像メモリー25とを含んでいる。
【0054】
前記マイクロコンピュータ26は、前記カメラ22、光照射部(フラッシュ)23、及びフィルタ24を制御し、所定のタイミングで前記光照射部(フラッシュ)23から光を照射させながらカメラ22の撮像を行わせ、その可視光等で撮像して得られた撮像データを画像メモリ25に記録させる。また、前記マイクロコンピュータ26は、所定のタイミングで前記フィルタ24をカメラ22の対物レンズの前方に一時的に移動させて装着させてから(前記光照射部(フラッシュ)23は作動させないで)カメラ22の撮像を行わせ、その赤外線で撮像して得られた撮像データを画像メモリ25に記録させる。
【0055】
また、前記マイクロコンピュータ26は、画像の輝度および図形解析用のプログラム(図示せず)を含み、前記画像メモリー8内の撮像データ(画像データ)について、その輝度(光の強弱)と図形の形状を解析することにより、隠しカメラのレンズ群(光学系)からの「強い反射光」(「レンズ群に比べて反射効率が悪い他の物体」からの反射光と比べて、強い反射光)を検出すると共に、画像内の「透明で、直径が例えば約5cm〜約0.1cmの、円形または楕円形状を有するレンズ形状を有する物体(又は/及び、平面が曲面に形成された物体)」を識別・検出して、周囲に「隠しカメラのレンズ群又は対物レンズ、又はこれらと類似する物体」が在るかどうか、及び、もし在るとすればその位置を検出する機能を備えている。
【0056】
即ち、前記隠しカメラ検出部21は、例えば、前記カメラ22からの可視光等での撮像による映像データを解析して、周囲に「光を強く反射させる物体」があるかどうか(「レンズ群からの強い反射光」があるかどうか)、周囲に「透明で、直径が例えば約5cm〜約0.1cmの、平面が円形または楕円形状を有するレンズ形状を有する物体(又は/及び、平面が曲面に形成された物体)」があるかどうか、などを判断する。そして、このような物体(隠しカメラのレンズ群・対物レンズ又はこれと類似する物体)があると判定した場合、画像上の相対位置を算出することにより、その物体の位置を検出する。そして、この検出(判定)に基づいて、前記「隠しカメラ(レンズ群・対物レンズを有している)、又はこれと類似の物体」の存在と位置を特定する。
【0057】
また上記の方法だけでは、光を強く反射する物体と円形または楕円形状の物体を「隠しカメラの対物レンズ又はこれと類似する物体」としてすべて検出してしまうので、検出精度が少し低くなってしまう。そこで、本実施例3では、前述のように、カメラ22の周囲の熱の発生源を特定するために必要に応じてカメラ22に「赤外線のみを透過するフィルター」24を装着して撮影するようにしている。これにより、本実施例3では、隠しカメラなどの電子機器が発生する熱源を捕えることができる。そして、本実施例3では、上記の検出した光を強く反射する物体や円形または楕円形状の物体の位置の情報と、赤外線撮影による電子機器の熱源の位置の情報を比較することにより、隠しカメラの存在及びその位置特定の精度を上げるようにしている。
【0058】
すなわち、本実施例3では、前記マイクロコンピュータ26が、前記画像メモリ25からのデータに基づいて、画像の中に「光を強く反射する物体」及び/又は「直径が例えば約5cm〜約0.1cmの、円形または楕円形状の物体(又は/及び、平面が曲面に形成された物体)」があるかどうかを判定し、それらの物体が存在するときは、さらに、それらの物体の位置情報と前記赤外線撮影による熱源位置情報とを比較して、それらが一致するときのみ、その物体が「光を強く反射する物体及び/又は直径が例えば約5cm〜約0.1cmの円形または楕円形状の物体(又は/及び、平面が曲面に形成された物体)であり、且つ、熱を発生する物体」として、「隠しカメラの対物レンズ又はこれと類似する物体」であると判定するようにしている。
【0059】
なお、本実施例3において、前記カメラ22による可視光での撮像データから例えば「透明で、直径が例えば約5cm〜約0.1cmの、円形または楕円形状の物体(又は/及び、平面が曲面に形成された物体)」を識別・検出するための技術は、従来より公知であるので、詳細な説明を省略する(例えば、2001年9月3日付け日経産業新聞の「産業の息吹 神戸市 インキュベーター施設整備」というタイトルの記事は、神戸市が運営する六甲アイランドにある神戸ファッションマートに入居しているアニマックス(横田陸郎社長)が開発した「監視カメラの画像を分析する装置・スーパーセンサ」について、これは、カメラの映像を約3,600個のドットに分解して分析し、異常があれば警報機を鳴らしたり照明を点灯したりする機能を有している、と紹介している)。
【0060】
次に、本実施例3の動作の一例を、図3bのフローチャートを参照して詳細に説明する。まず、ステップS11では、マイクロコンピュータ26からの制御信号により、前記フラッシュ23から光(例えば、可視光)を周囲に照射した状態で、前記カメラ22(前記「赤外線のみを透過するフィルタ」24を対物レンズに装着していない状態のカメラ22)により、周囲を撮像し、その撮像データを前記画像メモリ25に記録する。なお、この可視光での撮像においては、まず周囲の所定範囲のみ(例えば、水平方向より上方で、且つ、水平方向に60度の角度の範囲のみ)を対象に撮像し、その後、カメラの向きを水平方向と上下方向に所定角度ずつ順次移動させていく(前記カメラ22を移動・回動させるために、前記マイクロコンピュータ26により制御されるモーターなどで構成される移動・回動機構を備えるようにする)ことを繰り返すことにより、順次、その撮像の対象範囲を移動させていき、最終的にカメラ22の全方位(360度の範囲)を撮像するようにするのが、周囲の映像の「解像度を高める」ために望ましい。
【0061】
次に、ステップS12に進み、前記マイクロコンピュータ26からの制御信号により、カメラ22の対物レンズに前記「赤外線のみを透過するフィルタ24」を一時的に装着した状態で(且つ、前記フラッシュ23は点灯させないままの状態で)、前記カメラ22で周囲を撮像し、その撮像データを前記画像メモリ25に記録する。この赤外線での撮像においても、前記の「可視光での撮像」のときと同様に、まず周囲の所定範囲のみ(例えば、水平方向より上方で、且つ、水平方向に60度の角度の範囲のみ)を対象に撮像し、その後、カメラの向きを水平方向と上下方向に所定角度ずつ順次移動させていく(前記カメラ22を移動・回動させるために、前記マイクロコンピュータ26により制御されるモーターなどで構成される移動・回動機構を備えるようにする)ことを繰り返すことにより、順次、その撮像の対象範囲を移動させていき、最終的にカメラ22の全方位(360度の範囲)を撮像するようにするのが、「高解像度」の画像を得るために望ましい。
【0062】
次に、ステップS13に進み、前記マイクロコンピュータ26は、前記ステップS11で検出した可視光での撮像データと、前記ステップS12で検出した赤外線での撮像データ(熱源の位置情報を含む)とに基づいて、周囲に、「(1)フラッシュ23からの光の反射光の量が他と比較して多い物体で、(2)透明で、直径が約5cm〜約0.1cmの円形又は楕円形の物体(又は/及び、平面が曲面に形成された物体)で、且つ、(4)熱を発している物体」があるかどうかを判定する。
【0063】
そして、このステップS13の判定がYESのときは、前記マイクロコンピュータ26は、前記アラーム/報告部4を制御して、アラームを出力させる(ステップS14)と共に、アラームの対象となった物体の位置や形状や発熱状態などを示す情報を、電子メールなどでユーザーに知らせる(ステップS15)。また、前記ステップS13の判定がNOのときは、前記マイクロコンピュータ26は、前記アラーム/報告部4を制御して、アラームを出力させる代わりに、隠しカメラは存在しない(異常なし)ことを示す音響(所定のメロディなど)を出力する(ステップS16)と共に、隠しカメラは存在しない(異常なし)ことを示す情報を電子メールなどでユーザーに知らせる(ステップS15)。
【0064】
なお、本実施例3の改良例として、前記隠しカメラ検出部21を、マイクロコンピュータと、後述の隠しカメラ検出のための動作を行うプログラムを記録したメモリと、後述のカメラや対物レンズの画像データを蓄積したデータベースを記録した記録装置と、カメラ22により撮影された画像を記憶する画像メモリーと、により構成しても良い。すなわち、前記隠しカメラ検出部21は、例えば、様々な種類の市販のカメラの形状、対物レンズの形状やコーティング色(対物レンズの形状は、そのほとんどの正面は「円形」であり、斜めから見ても「曲面」を有するように形成されている、また、対物レンズの色は、コーティングにより各メーカーで反射色が異なる)を予め記録しておいたデータベース(図示せず)からのデータと前記画像メモリ25からの撮像データとを比較照合し、前記カメラ22による撮像映像の中に、前記データベースからのカメラ又は対物レンズの形状・色データと類似性の高い物体が存在するときは、周囲に「隠しカメラ又はこれと類似の物体」が存在していると判定する。
【0065】
なお、本実施例3において、前記カメラ22は、「暗視カメラ」でもよい。すなわち、前記カメラ22は、夜間などの暗闇の周囲(約360度の全方位の周囲が望ましい)の状況を撮像するための暗視カメラ(例えば、周囲に赤外線を照射して、その反射波を受信して、反射波による赤外線像を取得するもので、CCD(電荷結合素子)カメラ又はCMOSセンサなどの画像センサなどで構成できる)でもよい。すなわち、前記光照射部(フラッシュ)23から赤外線を周囲に照射しながら周囲をCCDカメラ22(又はCMOSセンサなどの画像センサ)で撮像すれば、暗視カメラによる撮像ができる。もちろん、暗闇でも、前記光照射部(フラッシュ)23から可視光を照射して撮像できるが、例えば、ユーザーが、「不法侵入者が携帯している隠しカメラを、その不法侵入者に分からないように検知したい」と希望するときは、前記カメラ22を暗視カメラとして作動させることが有効である。
【0066】
なお、本実施例3のハードウェアとしての構成は、例えば次の(1)〜(5)などの形態が可能である。
(1)前記の「撮像装置20、隠しカメラ検出部21、及び、アラーム出力/報告部12」は、併せて一つの機器として、一つの筐体の中(例えば、携帯電話機の筐体の中)に内蔵させる(本発明では、前記の「撮像装置20、隠しカメラ検出部21、及び、アラーム出力/報告部12」は、それぞれ別々の筐体に収容するようにしてもよい)。
(2)前記撮像装置20のみを前記の携帯型の機器・道具や被服や靴や腰バンドなどに装備させて、前記隠しカメラ検出部21とアラーム出力/報告部12とは「別個の一つの携帯型機器」として構成し、これはユーザーが持ち運ぶバッグの中に収容する。この(2)の場合は、前記撮像装置20と前記隠しカメラ検出部21との間は、例えばブルートゥースなどの無線通信規格を使用した無線電波により信号がやり取りされる。
(3)前記撮像装置20と前記隠しカメラ検出部21を前記の携帯型の機器・道具や被服や靴や腰バンドなどに装備・内蔵させて、前記アラーム出力/報告部12は「別個の一つの携帯型機器」として構成し、これはユーザーが持ち運ぶバッグの中に収容する。この(3)の場合は、前記撮像装置20と前記隠しカメラ検出部21との間は、例えばブルートゥースなどの無線通信規格を使用した無線電波により信号がやり取りされる。
(4)前記撮像装置20のみを前記の携帯型の機器・道具や被服や靴や腰バンドなどに装備・内蔵させて、前記隠しカメラ検出部21とアラーム出力/報告部12とを、前記撮像装置20が装備・内蔵されたモノとは別の携帯型の機器・道具や被服や靴や腰バンドなどに内蔵させる。例えば、前記撮像装置20をユーザーのメガネに内蔵させ、前記隠しカメラ検出部21とアラーム出力/報告部12とをユーザーの腕時計に内蔵させるようにしてもよい。
(5)前記撮像装置20と前記隠しカメラ検出部21を前記の携帯型の機器・道具や被服や靴や腰バンドなどのモノに装備・内蔵させて、前記アラーム出力/報告部12は、前記撮像装置20と隠しカメラ検出部21が内蔵されたモノとは別の携帯型の機器・道具や被服や靴や腰バンドなどに内蔵させる。例えば、前記撮像装置20と前記隠しカメラ検出部21をユーザーが被っている帽子に内蔵させ、前記アラーム出力/報告部12をユーザーのブローチなどに内蔵させるようにしてもよい。
【0067】
なお、本実施例3は、ユーザーが携帯する携帯型機器としても、室内に据え置かれる据え置き型機器としても、また、ロボットなどの移動機構により移動する移動型機器としても、構成することができる。本実施例1を「携帯型」とするときは、例えば、ユーザーが携帯する機器(例えば、携帯電話、携帯情報端末、ノート型パソコンなど)やユーザーが装着する道具(例えば、メガネ、腕時計、ブレスレット、イヤリング、ペンダント、ブローチ、ネックレス、胸ポケットに差しておくボールペン、バッグ、杖、など)や靴や被服や帽子や腰ベルト(バンド)などに、内蔵又は外付けすることができる。
【0068】
本実施例3を「携帯型」とするときは、ユーザーは、本実施例3のカメラ検知装置(携帯電話機などに装備させてもよい)を、自分の身体に装着するかバッグに入れる等により携帯し、戸外(庭、公園、道路など)や施設内(自宅やオフィスの中、駅構内、デパートの中、コンサート会場の中、プールや風呂の脱衣場の中、など)で、常時に又は必要なときに、前記カメラ2を作動させて、隠しカメラの有無を検出する。もし、隠しカメラが検出されると、前記アラーム出力部4からアラームが発せられるので、ユーザーは、直ちに、隠しカメラの存在に気が付いて必要な対処を行うことができる。
【0069】
また、本実施例3を携帯型として構成した実施例の外観と使用方法としては、前記の本実施例1について説明した図1cが参考になる。この実施例3による実施例では、図1cの符号eで示す位置に、実施例1のような「スキャナ装置(レーダー類似の装置)10」ではなく、「隠しカメラ撮像用の撮像装置20」(図3a参照)が配置される。そして、図1cの符号eの位置に配置された撮像装置20のカメラ22の動作を一例を挙げると、次のとおりである。まず、例えば「水平方向より上方向にカメラの対物レンズを向けた状態」で水平方向の角度60度の範囲で撮像し、その後、水平方向に(例えば右回り方向に)60度だけ前記カメラの対物レンズを回動させて、同じ範囲で撮像し、以後、これと同じ動作を、水平方向360度をカバーするまで、計6回、繰り返す。その後、今度は、「水平方向より下方向にカメラの対物レンズを向けた状態」で、前記と同じ動作を繰り返す。以上により、カメラ23の全方位(周囲360度の範囲)の撮像を行うことができる。しかも、このような動作で周囲を撮像するときは、例えば水平方向に60度の角度の範囲だけ拡大して撮像するようにしているので、周囲の検出精度を上げて、隠しカメラのレンズなどの検出をより確実に行うことができる。
【実施例4】
【0070】
次に、本発明の実施例4を図3を参照して説明する。図4において、図3aと共通する部分には同一の符号を付している。本実施例4は、図3aで説明した実施例3の改良である。すなわち、本実施例4では、図3aの構成に加えて、赤外線センサ13と、この赤外線センサ13を周囲(上下左右)に向けてスキャン(回動)させるためのスキャン機構(回動機構)であって、前記マイクロコンピュータ6により制御されるスキャン機構(回動機構)14と、を備えている。前記スキャン過程での赤外線センサ13からのデータ(熱源の位置(スキャン角度)データ)は、逐次、前記位置メモリ5に記録される。
【0071】
前記スキャン機構14により赤外線センサ13がスキャンされて、そこからの熱源の位置データが画像メモリ25aに記録されることにより、周囲のどの位置・スキャン角度に熱源があるかをマイクロコンピュータ26aが把握することができる。一般に、隠しカメラなどの電気製品は熱を発するので、前記の図3bのフローチャートのステップS13における「スポット光の反射光の分布状況の解析」の後に、その解析から「監視カメラのレンズ群又は対物レンズ、又は、これと類似の物体」は推測された物体の位置が、前記赤外線センサ13で検出した熱源の位置と一致するかどうかを判定することにより、より判定の精度を高めることができる。すなわち、前記の図1bのステップS3において、前記スポット光の反射光の分析により「透明で、直径が約5〜約0.1cmの円形の物体で、フラッシュ光の強い反射光を返してくるような物体」、すなわち「レンズ群・対物レンズ又はこれと類似の物体」の位置を検出し、その位置が、前記赤外線センサ13からの熱源の位置と一致する場合は、その物体が「隠しカメラ又はこれと類似の物体」だと判定し、一致しない場合は、その物体が「隠しカメラ又はこれと類似の物体」ではないと判定することにより、より高精度な判定が可能になる。
【実施例5】
【0072】
図5は、本発明の実施例5を示す図である。図5において、50は、周囲(約360度全方位の周囲が望ましい)の物体から発生する赤外線量を検出するための赤外線カメラ(CCDカメラの対物レンズに「赤外線のみを透過させるフィルタ」を装着されるなどの方法で構成されている)又は周囲の全方位をスキャンできるスキャン機構(図1a、図3a及び図4のスキャン機構2,14などと同じもの)を備えた赤外線センサである。また、51,52はそれぞれ周囲(約360度全方位が望ましい)の状況を互いに異なる位置から撮像するためのCCDカメラ、53は前記の2つのカメラ51,52からの各撮像データに基づいて周囲(360度全方位が望ましい)の各物体の3次元形状データを生成するための3次元データ生成部、54は市販の多数のカメラの3次元形状・色・作動時の温度(作動時の赤外線発生量)などを予め記録しておいたカメラの3次元形状・色・温度データベースである。また、55は、前記3次元形状データ生成部53からの3次元形状データと、前記カメラの3次元形状・色・温度データベース43からのデータと、前記赤外線カメラ/センサ50からのデータとに基づいて、周囲に「ユーザー又は室内を撮像可能な隠しカメラ」が存在する可能性があるかどうかを検出するための隠しカメラ検出部である。また、56は前記隠しカメラ検出部55からの検出結果をユーザー側にアラーム(音、文字、画像などによるメッセージなどの出力)又は報告(音声メールを含む電子メール、文字又は画像のディスプレイ画面表示などによる報告)という形で告知するための告知部(アラーム/報告部)、である。
【0073】
前記隠しカメラ検出部55は、例えば、前記3次元形状データ生成部53からの3次元形状データに基づいて、周囲に、「曲面」を有する物体が存在するかどうかを検出する。そして、「曲面」を有する物体が一つ又は複数個存在しているときは、その各物体についてそれぞれ、その各物体の形状・色・温度(赤外線発生量)が、前記カメラの3次元形状・色・温度データベース43に記録された市販のカメラの3次元形状・色・温度(赤外線発生量)と類似するかどうかを判定する(前記の各「曲面を有する物体」の「温度」については、前記赤外線カメラ/センサ50からのデータを使用して判断する)。そして、前記の「曲面」を有する物体について、その物体が、その3次元形状・色・温度などの点で、前記データベース54からのデータと類似するものであれば(例えば、前記の「曲面」を有する物体が、「直径6〜1cm(又は0.1cm)以下の小さなもので、且つ、円形で透明の物体」であれば)、それは「対物レンズ」である可能性が高いので、周囲に「対物レンズを有する隠しカメラ」が存在する可能性が高い、と判断する。なお、本実施例5は、ユーザーが携帯する携帯型機器としても、室内に据え置かれる据え置き型機器としても、また、ロボットなどの移動機構により移動する移動型機器としても、構成することができる。
【実施例6】
【0074】
図6aにおいて、2はカメラ又はスキャン機構付きのスポット光源、3は隠しカメラ検出部、4はアラーム出力/報告部、5は移動機構である。図6aに示す本発明の実施例6は、実施例1と基本的に同様であるが、前記カメラ検知装置1が移動機構5に搭載されているため、実施例1などのようにユーザーが携帯して移動する代わりに、自らが自律的に(ユーザーの移動によることなく)移動できる(車輪走行、4足歩行、2足歩行などにより移動できる)ようになっている点が、異なっている。
【0075】
図6aにおいて、前記移動機構5は、例えば、4輪の車輪により移動できる「自走式のロボット」により構成されている。前記移動機構5は、施設内の見取り図(地図)を記録した記録部、赤外線センサー、CCDカメラ、などを搭載しており、予め設定された経路により施設内を巡回できるようになっている。このような「自走式ロボット」は、施設の警備用ロボットとして、既に実用化されている(エレベータを使用してビルの各階を巡回するロボットなどが既に販売・使用されている)。
【0076】
例えば、2001年1月11日付けの日経産業新聞の記事「ロボット近未来 自由に動きビル警備」は、次のような文章で、自走式の警備ロボットを紹介している。「綜合警備保障の警備ロボット「ガードロボ」は建物内を自由自在に移動しながら、火災や漏水、侵入者の有無などをリアルタイムで監視センターに報告する。「ガードロボ」は人との距離を測りながら衝突を防ぐ光センサーを搭載している。本体下部のバンパーにもセンサーがあり、もし接触してもすぐに止まるようになっている。さらに建物の壁との距離を測り、自動的に位置を補正していく超音波センサーを含め三重の安全を施している。ロボットには建物の形状や壁の位置などの”地図情報”をあらかじめ覚え込ませておく。そのデータに基づいて建物内部を巡回する仕組みだ。移動用の車輪の回転数でどの程度進んだかを自動的に計算、認識するが、それでも当所の予定からずれる場合もある。こうしたときに超音波センサーが効果を発揮する。」
【0077】
本実施例6では、前記移動機構(自走式ロボット)5が、前記カメラ検知装置1を搭載しながら、ビルや庭園などの施設内を、予め設定された経路で巡回する。前記カメラ検知装置1は、前記移動機構5による移動中に、図6aのカメラ(又は、スキャナ機構付きスポット光源)2からの信号に基づいて周囲に隠しカメラが存在していないかどうかを検出し、隠しカメラが検出されたときは、図6aのアラーム出力部4によりアラームを発生させるか、又は、図6aの報告部4Aによりユーザー側への報告を行う。このときの前記報告部4Aからの報告は、前記の自走式の移動機構5とは離れた地点(管理センターなど)に居るユーザー側に、電子メールなどで送信するようにしてもよい。
【0078】
次に、図6bは、本実施例6の外観とその使用例の一つを示す図である。図6bにおいて、fは不法に設置された隠しカメラ、gは施設の部屋(例えば、プールの脱衣場)、hは移動機構(移動ロボット)の筐体、iは前記移動機構の筐体hの下面に取り付けられた4つの車輪、jは前記移動機構の筐体hの上面に取り付けられた支持棒、kは前記支持棒jの上端に固定されたカメラである。前記カメラkは、直方体の筐体を有しており、この直方体の筐体の下面を除く5面(上面と水平方向の4つの面)には、それぞれCCDカメラk1,k2,k3・・・が備えられている。前記のカメラkの筐体の5面にそれぞれ備えられた計5つのCCDカメラk1,k2,k3・・・により、前記カメラkは、室内の「下方を除く全方位」の周囲の状況を撮像できるようになっている。また、図6bの例では、前記移動機構の筐体jの内部には、図6aに示すような隠しカメラ検出部3とアラーム出力部4(又は報告部4A)が内蔵されている。このように、図6bの例では、前記カメラkは、移動機構hにより、施設内の各部屋を巡回し、各部屋の中に隠しカメラfが存在しているかどうかを検出できるようになる。
【実施例7】
【0079】
図7は、本発明の実施例7を示す図である。図7において、31は赤外線カメラ、又は、周囲(約360度全方位の周囲が望ましい)の物体から発生する赤外線を全方位で検出するためのスキャン機構(図4のスキャン機構14と同じもの)付きの赤外線センサ、である。また、32は市販の多数のカメラの形状・色・作動時の温度(作動時の赤外線発生量)などを記録したカメラの形状・色・温度のデータベース、33は所定の施設内(例えば、ユーザーの居る家屋の室内)の複数の電気製品が配置された各位置の情報を施設内見取り図の情報などと関連付けて記録しておくための電気製品配置位置データベースである。また、34は、前記赤外線センサ31からの検出データ、前記カメラの形状・色・温度データベース32からのデータ、及び前記電気製品配置位置データベース33からのデータに基づいて、周囲に隠しカメラが存在するかどうかを検出・判断するための隠しカメラ検出部、である。また、35は、前記隠しカメラ検出部22からの検出結果をユーザー側にアラーム(音、文字、画像などによるメッセージなどの出力)又は報告(音声メールを含む電子メール、文字又は画像のディスプレイ画面表示などによる報告)という形で告知するための告知部(アラーム/報告部)、である。
【0080】
前記赤外線センサ31は、周囲の物体から発生する赤外線を感知して、その赤外線量(温度)を検出するもの(物体の表面温度分布を計測して画像化するサーモグラフィーなどで使用されているものと同じもの)である。
【0081】
また、前記隠しカメラ検出部34は、前記赤外線センサ31からの出力データと、前記カメラの形状・色・温度データベース32からのデータとを比較・照合することにより、周囲に前記データベース32からの市販のカメラの形状・色・温度と類似する物体が存在するかどうかを判定し、この判定に基づいて、周囲に隠しカメラが存在する可能性があるかどうかを判定する。また、前記隠しカメラ検出部34は、前記赤外線センサ31からの出力データ(周囲・室内において、所定の熱を発生している各物体の位置を示すデータ)と、前記電気製品配置位置データベース33からのデータとに基づいて(両者のデータを互いに比較・照合することにより)、前記電気製品配置位置データベース33に予め「施設内に配置済みの正規の電気製品」として記録されている電気製品の位置以外の位置に「赤外線(熱)を発生するもの」が存在するかどうかを判定し、その判定の結果、前記の電気製品配置位置データベース33に予め「施設内に配置済みの正規の電気製品」として記録されている電気製品の位置以外の位置に「赤外線(熱)を発生するもの」が存在するときは、「不法に設置された電気製品である隠しカメラ」が存在している可能性が高いと判断する(カメラも電気製品の一つなので、カメラが作動するときは、赤外線が発生する)。
【0082】
なお、本実施例7は、ユーザーが携帯する携帯型機器としても、室内に据え置かれる据え置き型機器としても、また、ロボットなどの移動機構により移動する移動型機器としても、構成することができる。
【実施例8】
【0083】
図8は、本発明の実施例8を示す図である。図8において、41は周囲(約360度全方位の周囲が望ましい)の状況を撮像するためのCCDカメラ、42は赤外線カメラ、又は、周囲(約360度全方位の周囲が望ましい)の物体から発生する赤外線を全方位で検出するためのスキャン機構(図4のスキャン機構14と同じもの)付きの赤外線センサ、である。前記赤外線カメラ/センサ42は、周囲の物体から発生する赤外線を感知して、その赤外線量(温度)などを検出するもの(物体の表面温度分布を計測して画像化するサーモグラフィーなどで使用されているものと同じもの)である。
【0084】
また、43は、市販の多数のカメラの形状・色・作動時の温度(作動時の赤外線発生量)などを予め記録しておくためのカメラの形状・色・温度データベース、である。
【0085】
また、図8において、44は、前記CCDカメラ41からのデータ、前記赤外線センサ42からのデータ、及び、前記カメラ形状・色・温度データベース43からのデータに基づいて周囲に隠しカメラが存在するかどうかを検出・判断するための隠しカメラ検出部、である。
【0086】
前記隠しカメラ検出部44は、まず、前記CCDカメラ41からの撮像データと前記データベース43からのデータ(市販の多数のカメラの「形状・色」のデータ)とを比較・照合することにより、周囲に市販のカメラ(又は対物レンズ)と同一又は類似する形状(例えば円形)又は色(例えば透明)の物体があるかどうかを判定する(もし「平面が円形で透明の物体」があれば、隠しカメラの「対物レンズ」である可能性が高い)。また、前記隠しカメラ検出部44は、これと共に、前記赤外線カメラ/センサ42からの赤外線像データと前記データベース43からのデータ(市販の多数のカメラの「作動時の熱」のデータ)とを比較・照合することにより、周囲に市販のカメラと同一又は類似の熱を発する物体があるかどうかを判定する(もし市販のカメラと同一又は類似の「熱」を発する物体があれば、隠しカメラである可能性が高い)。そして、前記隠しカメラ検出部44は、前記のCCDカメラ41からの撮像データとデータベース43からのデータとの比較照合結果と、前記の赤外線カメラ/センサ42からの赤外線像データとデータベース43からのデータとの比較照合結果とに基づいて(両者の比較照合結果を総合的に解析して)、周囲に「ユーザー又は室内を撮像可能な隠しカメラ」が存在する可能性が高いかどうかを判定する。
【0087】
また、さらに、前記隠しカメラ検出部44は、周囲に「ユーザー又は室内を撮像可能な隠しカメラ」が存在する可能性が高いかどうかを判定した場合、その「ユーザー又は室内を撮像可能な隠しカメラ」である可能性が高い物体の室内の中の位置情報をも特定する。そして、前記報告部45は、前記隠しカメラが存在する可能性があること及びその監視カメラの位置情報をも含めて、文字・画像又は音声により、ユーザー側に報告する。
【0088】
前記隠しカメラ検出部44の動作をさらに詳しく述べると次のとおりである。前記隠しカメラ検出部44は、例えば、(a)前記の赤外線カメラ/センサ42が受信した周囲の各物体から発せられた赤外線のデータに基づいて、周囲に赤外線を発する物体があるかどうかを検出し、そのような物体が一つ又は複数個あるときは、その一つ又は複数個の物体について、それぞれ、その形状や色を前記CCDカメラ41からの画像データに基づいて抽出し、その抽出した物体画像データに基づいて、その各物体が前記データベース43に記録されたカメラの形状・色・温度(赤外線発生量)と類似するものであるかどうかを判定し、その判定結果により、隠しカメラ(又は、隠しカメラの一部品である対物レンズ)が存在するか又はその可能性があるかどうかを判断する(さらに、その隠しカメラである可能性が高い物体の室内での位置情報も特定する)。
【0089】
また、前記隠しカメラ検出部44は、例えば、(b)前記のCCDカメラ41により撮像して得られた画像データを解析して、例えば直径約6〜1cm以下の小さな物体、円形状の物体、又は透明な物体があるかどうかを検出し(このような、「直径約6〜1cm以下の小さな物体、円形状の物体、又は透明な物体」は、カメラの「対物レンズ」である可能性が比較的高い)、そのような物体が一つ又は複数個あるときは、その一つ又は複数個の物体についてそれぞれ、前記赤外線センサが受信した赤外線に基づいてその物体が赤外線(熱)を発しているかどうかを把握し(カメラは電気製品であり作動時には赤外線を発生しているはずであるから、前記の各物体が赤外線(熱)を発していれば、その物体はカメラであるという可能性が比較的高い)、その物体がカメラ又はカメラの対物レンズである可能性が高いかどうかを判断する。
【0090】
また、図8において、45は、前記隠しカメラ検出部44の検出結果をユーザー側にアラーム(音、文字、画像などによるメッセージなどの出力)又は報告(音声メールを含む電子メール、文字又は画像のディスプレイ画面表示などによる報告)という形で告知するための告知部(アラーム/報告部)、である。
【0091】
なお、図8において、前記CCDカメラ41と赤外線カメラ42とは、それぞれ別体として構成してもよいが、一つのCCD(電荷結合素子)画像センサにより兼用する(一つのCCD画像センサにより、前記CCDカメラ41と赤外線カメラ42との両者を構成する)ようにしてもよい。すなわち、前記CCDカメラ41と赤外線カメラ42とは、可視光線を受信(受光)するか赤外線を受信するかが異なるだけなので(すなわち、受信する電磁波の波長が違うだけなので)、例えば、前記CCDカメラ41と赤外線カメラ42を構成する対物レンズとCCD画像センサ(CMOSセンサなどの他の画像センサでもよい)との間に、2種類のフィルタ(それぞれ異なる波長の電磁波のみを通過させるためのもの)を介在させるようにして、その2種類のフィルタを時分割で切換えるようにすれば、一つのCCD画像センサを、前記CCDカメラ41と赤外線カメラ42の両方に使用できる。
【0092】
なお、本実施例8は、ユーザーが携帯する携帯型機器としても、室内に据え置かれる据え置き型機器としても、また、ロボットなどの移動機構により移動する移動型機器としても、成することができる。
【実施例9】
【0093】
次に、図9は、本発明の実施例9、すなわち、住宅やオフィスなどの施設の室内を撮像可能な位置に存在している隠し(盗撮用)カメラ又は室内の音声を収集可能な位置に存在している隠し(盗聴用)マイクを検知するためのカメラ等検知装置を示す図である。
【0094】
図9において、11は、前記施設内に正規に(ユーザーによって正当に)備えられている全部又は一部の電気製品10の「ID(識別データ)」又は「IDとそれに固有のパスワード」を記録しておくためのデータベース(記録部)11である。
【0095】
また、12は、前記施設の室内に実際に存在している各電気製品の存在を、例えば、周囲の物体から発する熱(赤外線)を赤外線センサで収集して解析する(電気製品からは駆動時に熱が発せられるので、熱を有している物体は電気製品である可能性が高い)方法や、周囲の物体の映像をカメラで撮像してその撮像データを解析する方法(多数の市販されている電気製品の形状又はユーザーの居る施設内に設置されている複数の電気製品の形状を予めデータベース11に記録しておいて、撮像データの中の物体の形状と前記データベース11からの形状データとを比較照合することにより、前記撮像データ中の各物体が電気製品かどうかを判定する方法)などの公知の方法により、検出するための電気製品検出部である。前記電気製品検出部は、予め、各部屋内の見取り図(地図)情報を記録しており、検出した各電器製品の数だけでなく、その各電器製品の部屋内の位置情報をも取得する。
【0096】
また、13は、前記施設の部屋内に実際に存在している各電気製品10から無線で送信される各電気製品10の「ID」又は「IDとそれに固有のパスワード」を受信するためのID等受信部である。例えば、前記ID等受信部13は、前記施設の部屋内に実際に存在している各電気製品10に対して、「各電気製品10の『ID』又は『IDとパスワード』を無線送信せよ」という命令信号を無線送信する。このID等受信部13からの命令信号は、前記施設の部屋内に実際に存在している全ての電気製品に対して一律に同時に無線で送信しても良いし、前記電気製品検出部12が検出した物体(電気製品)に対して個別に無線送信しても良い。前記の命令信号に応じて、室内の各電気製品10から、そのID又はIDとパスワードが無線送信されたら、前記ID等受信部13は、それを受信して、後述の判定部14に転送する。
【0097】
また、14は、前記電気製品検出部12からの出力(前記施設の部屋内に実際に存在している電気製品の数とその位置を示す情報)を受信すると共に、前記ID等受信部13が前記施設の部屋内に実際に存在している電気製品から受信して判定部14に転送した前記電気製品10の「ID」又は「IDとそれに固有のパスワード」と、前記データベース11に予め記録された多数の正規の各電気製品の「ID」又は「IDとそれに固有のパスワード」とを比較・照合することにより、前記電気製品検出部12が検出した各電気製品10が「正規のものである(ユーザーが正当に設置したもので、他人が盗聴・盗撮などの目的で不法に設置したものではない)」かどうかを判定する判定部である。
【0098】
また、15は、前記判定部14からの出力に基づいて、前記の検出された電気製品10が正規のものではないときは、そのことをユーザー側に、例えば音・光・振動・文字表示又は画像表示などで構成されるアラーム(警報・告知)を出力するためのアラーム出力部である。
【0099】
なお、本実施例9では、前記アラーム出力部15に替えて、前記判定部14からの出力に基づいて、前記の検出された電気製品10が正規のものではない(隠しカメラや隠しマイクが存在している可能性がある)ときは、そのことをユーザー側に文字・画像又は音声などのデータにより報告するための報告部15Aを備えるようにしてもよい。前記報告部15Aが作成する報告は、ユーザー側に、電子メール(音声メールを含む)などで送信するようにしてもよい。
【0100】
なお、本実施例9において、前記ID等受信部13は、前記施設内に正規に備えられた全部又は一部の電気製品に予め備えられている「各電器製品のID又はIDとそれに固有のパスワードを記録するための記録媒体(ICメモリなどで構成される)と、この記録媒体に記録されたID又はIDとそれに固有のパスワードを電波又は赤外線により周囲に送信するための送信部と、を備えた識別用タグ(例えば、ラベル状又はカード状のタグ)」から発せられる「ID」又は「IDとそれに固有のパスワード」を、受信するものである。
【0101】
前記の「識別用タグ」は、RFID(無線自動識別)技術を使用した「非接触型IDタグ(ICタグ)」や「非接触型ICカード」などとして、既に実用化されている。このような非接触型IDタグは、カード状又はラベル状のタグに小型アンテナとICチップを埋め込んだものである。前記IDタグから無線で送信される電気製品のIDなどは、専用の読み取り機を使用して、読み取ることができる。IDタグから1.5m以上離れた位置でも、IDタグから無線送信される情報を読み取ることができるようなIDタグ読み取り機が市販されている。また、例えば1秒間に50枚のIDタグからの情報を同時に読み取ることができるようなIDタグ読み取り機が市販されている。
【0102】
なお、本実施例9は、ユーザーが携帯する携帯型機器としても、室内に据え置かれる据え置き型機器としても、また、ロボットなどの移動機構により移動する移動型機器としても、構成することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
スポット光又は指向性のある電波を周囲にスキャンするスキャン手段と、
前記スキャン手段によりスキャンされたスポット光又は電波の反射波を受信する反射波受信手段と、
前記反射波受信手段からの反射波のデータを解析することにより、前記の「ユーザーを撮像可能な位置に存在しているカメラ又はこれと類似する物体」を検出するためのカメラ検出手段と、
を備えたことを特徴とするカメラ検知装置。
【請求項2】
請求項1において、
前記カメラ検出手段は、
前記反射波受信手段からの反射波のデータに基づいて、周囲に「平面が滑らかで且つ平面が直径約5〜約0.1cmの円形の物体」が存在するかどうかを検出するための円形物体検出手段と、
前記円形物体検出手段からの出力に基づいて、「ユーザーを撮像可能な位置に存在しているカメラ、又は、これと類似する物体」の有無を判定するための判定手段と、
を備えていることを特徴とするカメラ検知装置。
【請求項3】
請求項1又は2において、さらに、
周囲の熱源から発せられる赤外線を検出して周囲の熱源の位置情報を取得するための熱源位置取得手段(赤外線カメラ、又は、スキャン機構付きの赤外線センサなど)を備え、
前記カメラ検出手段は、前記反射波受信手段からのデータと、前記熱源位置取得手段からの熱源位置データとに基づいて、前記の「ユーザーを撮像可能な位置に存在しているカメラ、又はこれと類似の物体」を検出するものである、ことを特徴とするカメラ検知装置。
【請求項4】
周囲を撮像するカメラと、
このカメラで撮像して得られた周囲の映像を解析することにより、前記の「ユーザーを撮像可能な位置に存在しているカメラ又はこれと類似の物体」を検出するためのカメラ検出手段と、
を備えたことを特徴とするカメラ検知装置。
【請求項5】
請求項4において、さらに、
周囲の熱源から発せられる赤外線を検出して周囲の熱源の位置情報を取得するための熱源位置取得手段(赤外線カメラ、又は、スキャン機構付きの赤外線センサなど)を備え、
前記カメラ検出手段は、前記カメラからの撮像データと、前記熱源位置取得手段からの熱源位置データとに基づいて、前記の「ユーザーを撮像可能な位置に存在しているカメラ、又はこれと類似の物体」を検出するものである、ことを特徴とするカメラ検知装置。
【請求項6】
請求項4又は5において、
前記カメラ検出手段は、
前記カメラからの撮像データに基づいて、周囲に「平面が滑らかで、透明体で且つ平面が直径約5〜約0.1cmの円形の物体」が存在するかどうかを検出するための透明円形物体検出手段と、
前記透明円形物体検出手段からの出力に基づいて、「ユーザーを撮像可能な位置に存在しているカメラ、又は、これと類似する物体」の有無を判定するための判定手段と、
を備えていることを特徴とするカメラ検知装置。
【請求項7】
周囲を撮像する2つ以上のカメラと、
前記の2つ以上のカメラからの周囲の物体の撮像データに基づいて、周囲の物体の3次元データを取得するための3次元データ取得手段と、
前記の3次元データ取得手段からの3次元データに基づいて、周囲に「平面が滑らかで、透明体で且つ平面が直径約5〜約0.1cmの円形の物体」で且つ「曲面を有する物体」が存在するかどうかを検出するための曲面検出手段と、
前記曲面検出手段からの出力に基づいて、「曲面を有する対物レンズ」を含むような「ユーザーを撮像可能な位置に存在しているカメラ、又はこれと類似する物体」を検出するためのカメラ検出手段と、
を備えていることを特徴とするカメラ検知装置。
【請求項8】
請求項1から7までのいずれかにおいて、
前記カメラ検出手段は、腕時計、メガネ、ペンダント、ブローチ、靴、スカート、帽子、杖、バッグ、又は携帯電話機などのような、ユーザーが身に付けるか又は携帯するタイプの「器具・身飾品・衣服・靴・帽子・杖又はバッグ」に内蔵され又は取り付けられている、ことを特徴とするカメラ検知装置。
【請求項9】
請求項1から8までのいずれかにおいて、
前記カメラ検出手段は、車輪又は複数の足により移動する自走式又はロボット型の移動手段により移動されるように構成されている、ことを特徴とするカメラ検知装置。
【請求項10】
スポット光又は指向性のある電波を周囲にスキャンするステップと、
前記スキャンされたスポット光又は電波の反射波を受信するステップと、
前記の受信された反射波のデータを解析することにより、「ユーザーを撮像可能な位置に存在しているカメラ、又はこれと類似する物体」を検出する隠しカメラ検出ステップと、
を含むことを特徴とするカメラ検知方法。
【請求項11】
請求項10において、
前記の隠しカメラ検出ステップは、
前記の受信された反射波のデータに基づいて、周囲に「平面が滑らかで且つ平面が直径約5〜約0.1cmの円形の物体」が存在するかどうかを検出する円形物体検出ステップと、
前記円形物体検出ステップでの検出結果に基づいて、「ユーザーを撮像可能な位置に存在しているカメラ、又は、これと類似する物体」の有無を判定するステップと、
を含むことを特徴とするカメラ検知方法。
【請求項12】
請求項10又は11において、さらに、
周囲の熱源から発せられている赤外線を検出して周囲の熱源の位置情報を取得する(赤外線カメラ、又は、スキャン機構付きの赤外線センサなどを使用して)ための熱源位置取得ステップを含み、
前記の隠しカメラ検出ステップは、前記反射波受信手段からのデータと、前記熱源位置取得ステップで得られた熱源位置データに基づいて、前記の「ユーザーを撮像可能な位置に存在しているカメラ、又はこれと類似する物体」を検出するものである、ことを特徴とするカメラ検知方法。
【請求項13】
カメラで周囲を撮像するステップと、
このカメラで撮像して得られた周囲の映像を解析することにより、前記の「ユーザーを撮像可能な位置に存在しているカメラ、又はこれと類似する物体」を検出する隠しカメラ検出ステップと、
を含むことを特徴とするカメラ検知方法。
【請求項14】
請求項13において、さらに、
周囲の熱源から発せられる赤外線を検出して周囲の熱源の位置情報を取得する(赤外線カメラ、又は、スキャン機構付きの赤外線センサ)ための熱源位置取得ステップを含み、
前記隠しカメラ検出ステップは、前記カメラからのデータと、前記熱源位置取得ステップからの熱源位置データに基づいて、前記の「ユーザーを撮像可能な位置に存在しているカメラ、又はこれと類似する物体」を検出するものである、ことを特徴とするカメラ検知方法。
【請求項15】
請求項13又は14において、
前記隠しカメラ検出ステップは、
前記カメラからの撮像データに基づいて、周囲に「平面が滑らかで、透明体で、且つ平面が直径約5〜約0.1cmの円形の物体」が存在するかどうかを検出する当面円形物体検出ステップと、
前記透明円形物体検出ステップでの検出結果に基づいて、「ユーザーを撮像可能な位置に存在しているカメラ、又はこれと類似する物体」の有無を判定するステップと、
を含むことを特徴とするカメラ検知方法。
【請求項16】
周囲を撮像する2つ以上のカメラで周囲を撮像するステップと、
前記の2つ以上のカメラからの撮像データに基づいて、周囲の物体の3次元データを取得するための3次元データ取得ステップと、
前記の3次元データ取得ステップで得られた3次元データに基づいて、周囲に「平面が滑らかで、透明体で且つ平面が直径約5〜約0.1cmの円形の物体」で且つ「曲面を有する物体」が存在するかどうかを検出するかどうかを検出するための曲面検出ステップと、
前記曲面検出ステップで得られた結果に基づいて、「曲面を有する対物レンズ」を含むような「ユーザーを撮像可能な位置に存在しているカメラ、又は、これと類似する物体」を検出するステップと、
を備えていることを特徴とするカメラ検知装置。
【請求項17】
住宅やオフィスなどの施設の室内のユーザーを撮像可能な位置に存在しているカメラ、又は、室内の音声を収集可能な位置に存在しているマイクを検知するためのカメラ等検知装置であって、
前記施設内に正規に備えられている全部又は一部の電気製品の「ID」又は「IDとそれに固有のパスワード」を記録しておくための記録手段と、
前記施設内に実際に備えられている各電気製品の存在を、周囲の物体から発する赤外線を検出することにより、又は、周囲の物体をカメラで撮像してその撮像データを解析することにより、検出するための電気製品検出手段と、
前記施設内に実際に備えられている全部又は一部の電気製品側から無線で送信される各電気製品の「ID」又は「IDとそれに固有のパスワード」を受信するためのID等受信手段と、
前記電気製品検出手段による検出結果を受信すると共に、前記ID等受信手段が受信した前記施設内に実際に備えられている各電器製品の「ID」又は「IDとそれに固有のパスワード」を、前記記録手段に記録された正規の各電気製品の「ID」又は「IDとそれに固有のパスワード」と比較照合することにより、前記電気製品検出手段が検出した前記施設内に実際に備えられている各電気製品が正規のものであるかどうかを判定するための判定手段と、
前記判定手段から出力に基づいて、前記電気製品検出手段により検出された電気製品が正規のものではないときは、そのことをユーザー側に、例えば音・光・振動・文字表示又は画像表示などで構成されるアラームにより、又は、文字・画像又は音声などで構成される報告により、告知するための告知手段と、
を備えたことを特徴とするカメラ等検知装置。
【請求項18】
請求項17において、前記ID等受信手段は、前記施設内に備えられている全部又は一部の電気製品に予め備えられた「各電器製品のID又はIDとそれに固有のパスワードを記録するための記録媒体と、この記録媒体に記録されたID又はIDとそれに固有のパスワードを電波又は赤外線により周囲に発信するための送信部と、を備えた識別手段」から発せられる「ID」又は「IDとそれに固有のパスワード」を受信するものである、ことを特徴とするカメラ等検知装置。

【図1a】
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【図1b】
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【図1c】
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【図2】
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【図3a】
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【図3b】
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【図4】
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【図5】
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【図6a】
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【図6b】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−159320(P2011−159320A)
【公開日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−92520(P2011−92520)
【出願日】平成23年4月18日(2011.4.18)
【分割の表示】特願2002−21533(P2002−21533)の分割
【原出願日】平成13年9月5日(2001.9.5)
【出願人】(595100934)
【Fターム(参考)】