説明

カラー画像形成装置

【課題】 環境等の変化がある場合においても、導電性ブラシの調整パラメータである印加電圧等の制御により、導電性ブラシを通過する残留トナーの通過率を精度よく調整し、再利用することで、良好な画像品質を維持できるカラー画像形成装置を提供する。
【解決手段】 画像形成部、一次転写される中間転写ベルト15、二次転写する二次転写装置、残留トナーをクリーニングするベルトクリーナ41、及び、残留トナーを黒の画像形成部に補給する又は残留トナーを廃トナーボックスに廃棄するリクレーム手段を備え、ベルトクリーナ41は、中間転写ベルト15の移動方向に対して上流側に、導電性ブラシ102、中間転写ベルト15体の移動方向に対して下流側に、クリーニングブレード103を有するカラー画像形成装置において、二次転写装置の下流側であってベルトクリーナ41の上流側に、残留トナーを帯電する残留トナー帯電手段124を設けたことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真方式などを適用したプリンタ、複写機、及びファクシミリ、或いはこれらの機能を兼ね備えた複合機等のカラー画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、電子写真方式を採用したカラー画像形成装置としては、互いに異なる色のトナー像を形成する複数の画像形成部、複数の画像形成部で形成されたトナー像を同一位置が基準となるように重ねて一次転写される中間転写体、中間転写体に一次転写されたトナー像を記録媒体に二次転写する二次転写手段、二次転写手段で中間転写体に残留した残留トナーをクリーニングするクリーニング手段、並びに、クリーニング手段でクリーニングした残留トナーを黒の画像形成部に補給するリクレーム(再利用)手段及び残留トナーを廃トナーボックスに廃棄する廃棄手段を備えるカラー画像形成装置が知られている。
【0003】
従来、上記のカラー画像形成装置では、中間転写体は記録媒体と接触するため中間転写体に紙粉等の異物が付着する。異物がクリーニング手段でクリーニングされてリクレーム手段により黒の画像形成部に補給された場合、現像器でのトリマ詰まりにより、画像部に白筋が発生したり、現像されて色点が発生する等の問題点がある。
【0004】
そこで、上記のような問題点を解決するために本出願人は特願2005−065233にて下記の発明を出願している。
【0005】
互いに異なる色のトナー像を形成する複数の画像形成部を備え、前記複数の画像形成部で形成された各色のトナー像を、中間転写体上に多重に転写した後、記録媒体上に二次転写することにより画像を形成するカラー画像形成装置において、前記中間転写体上に残留した転写残トナーを除去するクリーニング手段を複数設け、前記複数のクリーニング手段のうち、紙粉等の異物の含有量が少量の少なくとも1つのクリーニング手段によって回収されたトナーを黒色の現像手段へ戻して再利用することを特徴とするカラー画像形成装置であって、前記複数のクリーニング手段のうち、少なくとも最も上流側のクリーニング手段で回収された回収物を廃棄するように構成したことを特徴とするカラー画像形成装置であって、更に、前記複数のクリーニング手段のうち、最上流側に配置されるクリーニング手段として、ブラシ状のクリーング手段を用い、下流側に配置されるクリーニング手段として、ブラシ状又はブレード状のクリーング手段を用いたことを特徴とするカラー画像形成装置である。
本例によれば、紙粉等の異物を効率良く除去することができ、白抜け等の画像ディフェクト等が発生するのを防止することができる。
また、紙粉等の異物は中間転写体との電気的な付着力が弱いと共に、残留トナーの大きさと比較して大きく、上流側に配置されているブラシ状のクリーニング手段でクリーニングされ易く、一方、残留トナーは帯電しているため中間転写体との電気的付着力が強く、上流側に配置されているブラシ状のクリーニング手段ではクリーニングされ難いので、残留トナーは下流側に配置されているブレード状のクリーング手段へと通過させることができ、異物のないリクレームトナーをブレード状のクリーング手段でクリーニングすることができる。
【0006】
また、本出願人は、過剰リクレームによる画像かぶりや黒の色再現性、及びリクレーム量の低下による廃棄トナーの増大という問題点に対して、同出願番号で下記の発明を出願している。
【0007】
互いに異なる色のトナー像を形成する複数の画像形成部を備え、前記複数の画像形成部で形成された各色のトナー像を、中間転写体上に多重に転写した後、記録媒体上に二次転写することにより画像を形成するカラー画像形成装置において、前記中間転写体上に残留した転写残トナーを除去するクリーニング手段を複数設け、前記複数のクリーニング手段のうち、少なくとも1つのクリーニング手段によって回収されたトナーを黒色の現像手段へ戻して再利用するとともに、前記黒色の現像手段へ戻して再利用するトナーを回収するクリーニング手段の回収量を調整する調整手段を備えたことを特徴とするカラー画像形成装置であって、前記調整手段は、複数のクリーニング手段のうち、最も上流側に配置されたクリーニング手段の回収量を調整するように構成したことを特徴とするカラー画像形成装置であって、更に、前記調整手段は、ブラシ状のクリーニング手段に印加する電圧、食い込み量、又は回転数を調整することにより、クリーニング手段の回収量を調整するように構成したことを特徴とするカラー画像形成装置である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記従来技術の場合には、残留トナーの電荷量は、環境や転写条件、及び画像種によって変動するため、残留トナーと中間転写体との電気的付着力も変動し、上流側に配置されているブラシ状のクリーニング手段の調整パラメータである印加電圧、食い込み量、回転数が同じで機械的な掻き取り力や電界が同一であっても、残留トナーが上流側に配置されているブラシ状のクリーニング手段を通過する通過率が変化する。従って、下流のクリーニング手段に回収されるリクレームトナー量を上流ブラシクリーニング手段にての調整パラメータで制御しようとしても、画像種や環境などによりばらつきが大きいという問題があった。特に、残留トナーの帯電が低いと残留トナーと中間転写体との付着力が低下し、上流側に配置されているブラシ状のクリーニング手段でクリーニングする残留トナー量が増加して黒の画像形成部に供給されるトナーに対するリクレームされる残留トナーの比であるリクレーム率が減少する。
【0009】
そこで、本発明は、上記従来技術の問題点を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、環境、転写条件、画像種等の変化がある場合においても、上流側に配置されているブラシ状のクリーニング手段の調整パラメータである印加する電圧、食い込み量、又は回転数の制御により、上流側に配置されているブラシ状のクリーニング手段を通過する残留トナーの通過率、つまり下流クリーニング手段で回収するリクレームトナー量を精度よく調整し、再利用することで、良好な画像品質を維持できるカラー画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
即ち、本発明は、互いに異なる色のトナー像を形成する複数の画像形成部、複数の画像形成部で形成されたトナー像を同一位置が基準となるように重ねて一次転写される中間転写体、中間転写体に一次転写されたトナー像を記録媒体に二次転写する二次転写手段、二次転写手段で中間転写体に残留した残留トナーをクリーニングするクリーニング手段、及び、クリーニング手段でクリーニングした残留トナーを黒の画像形成部に補給する又は残留トナーを廃トナーボックスに廃棄するリクレーム手段を備え、クリーニング手段は、中間転写体の移動方向に対して上流側に、紙粉等の異物、及び、残留トナー量を調整可能にクリーニングする導電性ブラシ、中間転写体の移動方向に対して下流側に、導電性ブラシを通過した残留トナーをクリーニングするクリーニングブレードを有するカラー画像形成装置において、二次転写手段における中間転写体の移動方向に対して下流側であってクリーニング手段における中間転写体の移動方向に対して上流側に、残留トナーを帯電する残留トナー帯電手段を設けたことを特徴とするカラー画像形成装置である。
これによれば、環境、転写条件、画像種等の変化があっても、上流側に配置されているブラシ状のクリーニング手段の調整パラメータである印加する電圧、食い込み量、又は回転数の所定の調整により、上流側に配置されているブラシ状のクリーニング手段を通過する残留トナーの通過率を精度よく調整できる。従って、所望のリクレーム量に対して、下流側に配置されているクリーニングブレードで回収される残留トナー量にばらつきが生じないため、過剰リクレームによる黒の色再現性の悪化、黒の現像器内のトナー帯電低下による画像かぶり及び装置内部のクラウド汚染を防止できると共に、残留トナーのリクレーム量低下時における廃棄トナー量の増加による資源の再利用率の低下、及び廃トナーボックスの短寿命化を防止することができる。
【0011】
本発明において、複数の画像形成部に形成されるトナー像におけるトナーの極性はマイナス極性、残留トナー帯電手段で残留トナーに帯電させる極性はマイナス極性、及び、クリーニング手段の導電性ブラシを帯電させる極性はマイナス極性であるのがよい。
【0012】
また、本発明において、残留トナー帯電手段は、中間転写体に対して非接触であるのがよい。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、環境、転写条件、画像種等の変化があっても、上流側に配置されているブラシ状のクリーニング手段の調整パラメータである印加する電圧、食い込み量、又は回転数の所定の調整により、上流側に配置されているブラシ状のクリーニング手段を通過する残留トナーの通過率を精度よく調整できる。従って、所望のリクレーム量に対して、下流側に配置されているクリーニングブレードで回収される残留トナー量にばらつきが生じないため、過剰リクレームによる黒の色再現性の悪化、黒の現像器内のトナー帯電低下による画像かぶり及び装置内部のクラウド汚染を防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0015】
[参考例]
図1〜図4は、本発明に係るカラー画像形成装置おける参考例を示す図である。
【0016】
図1は、本参考例における画像形成装置を示す概略図である。同図に示す画像形成装置は、所謂タンデム型の画像形成装置であって、例えば電子写真方式にて各色成分のトナー像が形成される複数の画像形成ユニット10(10Y,10M,10C,10K)と、各画像形成ユニット10にて形成された各色成分トナー像を順次転写(一次転写)して保持させる無端状の中間転写ベルト(トナー像の担持体)15と、中間転写ベルト15上に転写された重ね画像を転写材としての用紙Pに一括転写(二次転写)させる二次転写装置20と、二次転写された画像を用紙P上に定着させる定着装置30とを備えている。また、各装置(各部)の動作を制御する制御部40を有している。
【0017】
本参考例において、各画像形成ユニット10(10Y,10M,10C,10K)は、矢印A方向に回転する感光体ドラム11の周囲に、これらの感光体ドラム11が帯電される帯電器12と、感光体ドラム11上に静電潜像が書き込まれるレーザ露光器13(図中露光ビームを符号Bmで示す)と、各色成分トナーが収容されて感光体ドラム11上の静電潜像をトナーにより可視像化する現像装置14と、感光体ドラム11上に形成された各色成分トナー像を中間転写ベルト15に転写する一次転写ロール16と感光体ドラム11上の残留トナーが除去されるドラムクリーナ17等との電子写真用デバイスが順次配設されている。これらの画像形成ユニット10は、中間転写ベルト15の上流側から、イエロー(Y色)、マゼンタ(M色)、シアン(C色)、黒(K色)の順に配置されている。
【0018】
また、中間転写体である中間転写ベルト15は、ポリイミド或いはポリアミド等の樹脂にカーボンブラック等の導電剤を適当量含有させたものが用いられ、その体積抵抗率が106〜1014Ω・cmとなるように形成されており、その厚みは例えば0.1mm程度のフィルム状の無端ベルトで構成されている。中間転写ベルト15は、各種ロールによって図に示すB方向に所定の速度で循環駆動(回動)可能に構成されている。この各種ロールとして、図示しないモータにより駆動されて中間転写ベルト15を回動させる駆動ロール31と、中間転写ベルト15に対して一定の張力を与えると共に中間転写ベルトの蛇行を防止する機能を備えたテンションロール32と、中間転写ベルト15を支持し、一定の張力を与える従動ロール35と、二次転写する部分に設けられたバックアップロール(支持ロール)28とを有している。
【0019】
各感光体ドラム11に対向して設けられたIBTモジュール18において、略直線状に延びる中間転写ベルト15の内側に設けられる各一次転写ロール16には、トナーの帯電極性と逆極性の電圧が印加されるようになっている。これにより、各々の感光体ドラム11上のトナー像が中間転写ベルト15に順次、静電吸引され、中間転写ベルト15上に重ねトナー像が形成されるようになっている。
【0020】
二次転写装置20は、中間転写ベルト15のトナー像担持面側に配置される無端ベルトである二次転写搬送ベルト(転写ベルト)21を備えている。その対向ロールとしてのバックアップロール28は、表面にカーボンを分散したEPDMとNBRのブレンドゴムのチューブで、内部はEPDMゴムからなり、その表面抵抗率が107〜1010Ω/□でロール径が28mmとなるように形成され、硬度は例えば70度(アスカーC)に設定されている。バックアップロール28は、中間転写ベルト15の裏面側に配置されて二次転写搬送ベルト21の対向電極をなし、二次転写バイアスを安定的に印加させるための金属製の給電ロール29が当接配置されている。
【0021】
一方、二次転写搬送ベルト21は、金属例えばSUSや、体積抵抗が109Ω以下の半導電性のゴムロールなどからなる駆動ロール(転写ロール)22と、例えばゴムロールからなる従動ロール23とによって張架された、例えば体積低効率が106〜1010Ω・cmの半導電性の無端ベルトであり、100%伸張モジューラスが3.8MPaの材料が使用されている。この二次転写搬送ベルト21は、駆動ロールによって所定の速度で搬送され、また、駆動ロール22と従動ロール23とによって所定のテンションが与えられている。
【0022】
駆動ロール22は、二次転写搬送ベルト21及び中間転写ベルト15を挟んでバックアップロール28に圧接配置され、二次転写搬送ベルト21に搬送される用紙Pに対して二次転写を施すための二次転写ロールとして機能している。また、バックアップロール28と駆動ロール22との圧力状態を変えることで二次転写部材の当接状態を変えることができ、アライメント調整、画像平行度の調整を行うことができる。従動ロール23の径は、薄紙コート紙などが搬送された場合であっても二次転写搬送ベルト21に巻きつかない程度に、小さな径が採用されている。更に、二次転写搬送ベルト21には、中間転写ベルト15と当接する二次転写部の上流側近傍に、導電性のファーブラシ24及び回収ローラ26を備えた第1のクリーニング装置60と、導電性のファーブラシ25及び回収ローラ27を備えた第2のクリーニング装置70とが配置されている。導電性のファーブラシ24,25は、二次転写搬送ベルト21に接触して配置され、二次転写搬送ベルト21に付着した汚れを除去する。回収ローラ26,27は、ファーブラシ24,25に隣接して配置され、ファーブラシ24,25で除去された汚れを回収する。
【0023】
また、バックアップロール28の下流側には、二次転写後の中間転写ベルト15上の残留トナーや紙粉を除去し、中間転写ベルト15の表面をクリーニングするベルトクリーナ41が接離自在に設けられている。一方、イエローの画像形成ユニット10Yの上流側には、各画像形成ユニット10における画像形成タイミングをとるための基準となる基準信号を発生する基準センサ(ホームポジションセンサ)43が配置されている。この基準センサ43は、中間転写ベルト15の裏側に設けられた所定のマークを認識して基準信号を発生し、この基準信号の認識に基づく制御部40からの指示により、各画像形成ユニット10は画像形成を開始するように構成されている。また、黒の画像形成ユニット10Kの下流側には、画質調整を行うための画像濃度センサ42が配設されている。
【0024】
更に、本参考例では、用紙搬送系として、用紙Pを収容する用紙トレイ50と、この用紙トレイ50に集積された用紙Pを所定のタイミングで取り出して搬送するピックアップロール51と、ピックアップロール51にて繰り出された用紙Pを搬送する搬送ロール52と、搬送ロール52により搬送された用紙Pを二次転写装置20による二次転写位置へと送り込むシュート53と、二次転写後の用紙Pを定着装置30へと搬送する無端ベルトである搬送ベルト54,55と、搬送ベルト54,55間で用紙Pを案内するシュート56とを備えている。搬送ベルト54,55は、駆動ロールと従動ロールとで構成される無端ベルト張架搬送手段を備えている。
【0025】
次に、本参考例に係る画像形成装置の基本的な作像プロセスについて説明する。図示しない画像読取装置(IIT)や図示しないパーソナルコンピュータ(PC)等から出力される画像データは、図1に示す画像形成装置に入力される。画像形成装置では、図示しない画像処理装置(IPS)にて所定の画像処理が施された後、画像形成ユニット10等によって作像作業が実行される。画像処理装置(IPS)では、入力された反射率データに対して、シェーディング補正、位置ズレ補正、明度/色空間変換、ガンマ補正、枠消しや色編集、移動編集等の画像処理が施される。画像処理が施された画像データは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色のトナー像として現像される。
【0026】
画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Kの感光体ドラム11上に形成されたトナー像は、各感光体ドラム11と中間転写ベルト15とが当接する一次転写部にて、中間転写ベルト上に転写される。より具体的には、一次転写部において、一次転写ロール16にて中間転写ベルト15の基材に対しトナーの帯電極性と逆極性の電圧が付加され、未定着トナー像が中間転写ベルト15の表面に順次重ね合わされて一次転写が行われる。このようにして一次転写された未定着トナー像は、中間転写ベルト15の回転に伴って二次転写装置20に搬送される。
【0027】
一方、用紙搬送系では、画像形成のタイミングに合わせてピックアップロール51が回転し、用紙トレイ50から所定サイズの用紙Pが供給される。ピックアップロール51により供給された用紙Pは、搬送ロール52により搬送され、搬送シュート53を経て二次転写装置20に到達する。この二次転写装置20に到達する前に、搬送シュート53が、二次転写搬送ベルト21の上昇動作(アドバンス動作)に連動して上昇し、二次転写装置20への搬送路を形成している。用紙Pは一旦停止され、前述のようにしてトナー像が担持された中間転写ベルト15の移動タイミングに合わせてレジストロール(図示せず)が回転することで、用紙Pの位置とトナー像の位置との位置合わせがなされる。
【0028】
二次転写装置20では、用紙Pへの二次転写のタイミングに合わせ、半導電性の二次転写搬送ベルト21及び中間転写ベルト15が間に挟まれた状態にて駆動ロール22がバックアップロール28に押圧される。このとき、タイミングを合わせて搬送される用紙Pは、中間転写ベルト15と二次転写搬送ベルト21との間に挟み込まれる。かかる際に、給電ロール29にトナーの帯電電極と同極性の電圧(正規の転写バイアス)が印加されると、二次転写搬送ベルト21に対向電極として転写電界が形成され、駆動ロール22とバックアップロール28とによって押圧される二次転写位置にて、中間転写ベルト15上に担持された未定着トナー像が用紙Pに静電転写される。
【0029】
その後、トナー像が静電転写された用紙Pは、二次転写搬送ベルト21によって中間転写ベルト15から剥離された状態でそのまま搬送され、二次転写搬送ベルト21の用紙搬送方向下流側に設けられた搬送ベルト54まで一定速度で搬送される。搬送ベルト54の終端まで搬送された用紙Pは、シュート56を介して搬送ベルト55に移送される。搬送ベルト55では、定着装置30における最適な搬送速度に合わせて速度を変え、用紙Pを定着装置30まで搬送する。用紙P上の未定着トナー像は、定着装置30によって熱及び圧力で定着処理を受けることで用紙P上に定着され、定着画像が形成された用紙Pは、排出ロール(図示せず)によって装置の外部に排出される。一方、用紙Pへの転写が終了した後、中間転写ベルト15上に残った残留トナーは、中間転写ベルト15の回動に伴ってIBTクリーニング部まで搬送され、ベルトクリーナ41によって中間転写ベルト15上から除去される。
【0030】
図2は、本参考例におけるIBTクリーニング部の詳細を示す図である。本参考例に係るカラー画像形成装置は、互いに異なる色のトナー像を形成する複数の画像形成部を備え、前記複数の画像形成部で形成された各色のトナー像を、中間転写体上に多重に転写した後、記録媒体上に二次転写することにより画像を形成するカラー画像形成装置において、前記中間転写体上に残留した転写残トナーを除去するクリーニング手段を複数設け、前記複数のクリーニング手段のうち、紙粉等の異物の含有量が少量の少なくとも1つのクリーニング手段によって回収されたトナーを黒色の現像手段へ戻して再利用するように構成されている。
【0031】
また、本参考例に係るカラー画像形成装置は、前記複数のクリーニング手段のうち、少なくとも最も上流側のクリーニング手段で回収された回収物を廃棄するように構成されている。
【0032】
更に、本参考例に係るカラー画像形成装置は、前記複数のクリーニング手段のうち、最上流側に配置されるクリーニング手段として、ブラシ状のクリーング手段を用い、下流側に配置されるクリーニング手段として、ブラシ状又はブレード状のクリーング手段を用いるように構成されている。
【0033】
即ち、上記カラー画像形成装置は、中間転写体としての中間転写ベルト15上に残留した残留トナーを除去するベルトクリーナ41を備えており、このベルトクリーナ41には、複数のクリーニング手段のうち、第1のクリーニング手段として導電性ブラシ102と、第2のクリーニング手段としてクリーニングブレード103が配設されている。尚、上記導電性ブラシ102とクリーニングブレード103との間は、仕切り壁107によって仕切られており、これら導電性ブラシ102及びクリーニングブレード103によって回収された紙粉等の異物やトナーとが交じり合わないように構成されている。また、上記仕切り壁107の先端部は、中間転写ベルト15の表面と所定の間隙(例えば、数mm程度)を介して離間するように配置されている。
【0034】
上記ベルトクリーナ41は、中間転写ベルト15の移動方向の上流側に、第1のクリーニング手段として導電性ブラシ102が、当該中間転写ベルト15の移動方向と逆方向、或いは同方向に所定の回転速度で回転するように配設されている。この導電性ブラシ102は、円筒状の基材の表面に、例えば、太さ2デニールの毛足が細くて長い導電性繊維を、12万本/inch2程度の密度で密に植毛して構成されており、当該導電性ブラシ102は、その表面が0〜2.5mm程度、中間転写ベルト15の表面に食い込むように当接されている。また、上記導電性ブラシ102の回転速度は、例えば、中間転写ベルト15の周速に対して、0.1〜3倍の周速に設定されている。一方、同方向に回転させる場合は、1.1〜5倍に設定する。回転方向については設計容易性、或いはトナー種、二次転写条件、中間転写ベルト15の物性、導電性ブラシ102種などによる回収性能により最適な方を選択する。
【0035】
また、上記導電性ブラシ102には、例えば、中間転写ベルト15を介して対向する駆動ロール31と同電位(例えば、接地電位)に保持される。残留トナーは、正又は負極性のいずれかに帯電しているため、中間転写ベルト15との電気的な付着力により、導電性ブラシ102に機械的に回収されにくいのに対し、紙粉などの電荷量が小さく電気的付着力が弱い上にトナーと比較すると大きくブラシにからまり回収し易い。
【0036】
或いは、本参考例では負極性に正規帯電するトナーを用いており、接地された中間転写ベルト15に対して、負極性の電圧を印加する。負極性に帯電した残留トナーは回収されるが、正極性の紙粉等については、電気的な力により回収率をさらに上げることが可能となる。
【0037】
上記の効果により、この導電性ブラシ102では、用紙Pの紙粉等の異物を、優先的に回収することができる。
【0038】
更に、上記導電性ブラシ102の表面には、金属製のロール等からなるデトーニングロール104が当接されており、当該導電性ブラシ102によって回収された紙粉等の異物は、静電気的な力又は物理的な付着力によってデトーニングロール104の表面に転移するように構成されている。そして、上記デトーニングロール104の表面に転移した紙粉等の異物は、当該デトーニングロール104の表面に圧接する金属製のスクレーパ105によって掻き落され、オーガ等の搬送部材106により廃棄経路へ搬送されて、図示しない回収ボックスに回収されるようになっている。
【0039】
尚、上記導電性ブラシ102は、中間転写ベルト15と非接触状態に配置し、静電気的な力のみによって、紙粉等の異物を除去するように構成してもよい。このときの上記導電性ブラシ102と中間転写ベルト15とのギャップは、2mm以下に設定される。
【0040】
これによれば、紙粉の回収率はやや下がるが、後述するような黒の現像器にて再利用する下流側のクリーニング手段でのトナー回収量を増やすことができる。
【0041】
一方、上記クリーニングブレード103は、例えば、所定の厚さを有するウレタンゴム等の合成樹脂によって形成されており、中間転写ベルト15の移動方向と逆方向から、当該中間転写ベルト15の表面に圧接するように、所謂ドクターブレードとして機能するように配設されている。また、上記クリーニングブレード103によって回収されたトナーは、画像の形成に再利用(リクレーム)するため、長尺なオーガ等の搬送部材108によって黒色の現像器14へと搬送されて、当該黒色の現像器14の内部に新たなトナーとともに、又は新たなトナーと異なるタイミングで供給される。なお、上記第2のクリーニング手段としては、クリーニングブレード103の代わりに、金属製の薄板からなるスクレーパや、回転ブラシあるいは導電性ブラシを用いてもよい。
【0042】
以上の構成において、本参考例に係るカラー画像形成装置では、次のようにして、紙粉等の異物を効率良く除去することができると共に、十分な耐久性を有し、且つ装置が大型化することを防止することが可能となっている。
【0043】
即ち、本参考例に係るカラー画像形成装置では、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色の画像形成部10Y、10M、10C、10Kによって、所定の色のトナー像を形成した後、これら各色の画像形成部10Y、10M、10C、10Kによって形成された所定の色のトナー像を、中間転写ベルト15上に多重に転写し、当該中間転写ベルト15上に多重に転写された所定の色のトナー像を、二次転写位置において用紙P上に一括して二次転写すると共に、定着器30によって定着することにより、フルカラーの画像を形成するようになっている。
【0044】
その際、上記イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色のトナー像の二次転写が終了した後の中間転写ベルト15上には、用紙P上に転写されなかった残留トナー110が残留し、用紙Pと接触することによって紙粉等の異物111が付着した状態となっている。
【0045】
しかし、前述したように、上流の第1のクリーニング手段により、中間転写ベルト15の表面は、上記残留トナー110や紙粉等の異物111のうち、極性が反転した正極性の残留トナー110や紙粉等の異物が選択的に除去されたのち、下流側のクリーニングブレード103へと移動して、当該クリーニングブレード103によって、中間転写ベルト15上に付着した主に残留トナー110が除去回収される。更に、長尺なオーガ等の搬送部材108によって黒の現像器14へと搬送されて、当該黒の現像器14の内部に新たなトナーと共に、又は新たなトナーと異なるタイミングで供給され、再度現像に使用されるようになっている。
【0046】
このように、上記参考例に係るカラー画像形成装置では、クリーニング手段として、導電性ブラシ102とクリーニングブレード103とからなる複数のクリーニング手段を設け、上流側の導電性ブラシ102によって紙粉等の異物111を選択的に除去回収すると共に、下流側のクリーニングブレード103によって転写残トナー110を選択的に除去回収することにより、紙粉等の異物を効率良く除去することができるのは勿論のこと、摺動部等を有せず、十分な耐久性を有しているとともに、分級装置等が不要であって装置が大型化することを防止することが可能となっている。
【0047】
更に、複数のクリーニング手段は一体化され、小型化、且つ、交換等の保守作業が優れた構成となっている。
【0048】
尚、本参考例では、残留トナーの約50%以下を、上流側の導電性ブラシ102で回収し、残留トナーの残りの50%以上を、下流側のクリーニングブレード103で回収するように設定するのが、残留トナーの有効利用、画質の維持、廃棄トナーの回収ボックスの小型化等の点で望ましい。
【0049】
また、本参考例では、互いに異なる色のトナー像を形成する複数の画像形成部を備え、前記複数の画像形成部で形成された各色のトナー像を、中間転写体上に多重に転写した後、記録媒体上に二次転写することにより画像を形成するカラー画像形成装置において、前記中間転写体上に残留した転写残トナーを除去するクリーニング手段を複数設け、前記複数のクリーニング手段のうち、少なくとも1つのクリーニング手段によって回収されたトナーを黒色の現像手段へ戻して再利用するとともに、前記黒色の現像手段へ戻して再利用するトナーを回収するクリーニング手段の回収量を調整する調整手段を備えるように構成されている。
【0050】
また、本参考例では、前記調整手段は、複数のクリーニング手段のうち、最も上流側に配置されたクリーニング手段の回収量を調整するように構成されている。
【0051】
また、本参考例では、前記調整手段は、ブラシ状のクリーニング手段に印加する電圧を調整することにより、クリーニング手段の回収量を調整するように構成される。
【0052】
また、本参考例では、前記調整手段は、ブラシ状のクリーニング手段の食い込み量を調整することにより、クリーニング手段の回収量を調整するように構成される。
【0053】
また、本参考例では、前記調整手段は、ブラシ状のクリーニング手段の回転数を調整することにより、クリーニング手段の回収量を調整するように構成される。
【0054】
即ち、本参考例に係るベルとクリーナ41には、上流側の導電性ブラシ102によって回収する残留トナーの量を調整することによって、結果的に、黒の現像器14へ戻して再利用するトナーを回収するクリーニング手段としてのクリーニングブレード103の回収量を調整する調整手段121が設けられている。尚、調整手段121は、カラー画像形成装置全体の動作を制御するMCU122によって調整される。
【0055】
上記調整手段121としては、例えば、導電性ブラシ102に印加する電圧を調整することにより、クリーニング手段の回収量を調整するように構成したものが用いられる。この調整手段121は、例えば、導電性ブラシ102に印加する電圧を、約−400V〜約+400V程度まで調整することが可能となっている。
【0056】
尚、上記導電性ブラシ102に印加する電圧を調整する調整手段121は、比較的構成が簡単であり、実施が容易である。
【0057】
また、上記調整手段121としては、例えば、導電性ブラシ102の中間転写ベルト15に対する食い込み量を調整することにより、クリーニング手段の回収量を調整するように構成したものが用いられる。この調整手段121は、例えば、導電性ブラシ102の中間転写ベルト15に対する食い込み量を、0.13mm、0.525mm、1.15mmまで調整することが可能となっている。
【0058】
尚、上記の如く導電性ブラシ102の食い込み量を調整することによって、クリーニングブレード103による転写残トナーの回収率を、広い幅にわたって調整することが可能となる。
【0059】
また、上記調整手段121としては、例えば、導電性ブラシ102を回転駆動する駆動モータの回転速度を変化させることで、導電性ブラシ102の中間転写ベルト15に対する速度比を調整することにより、クリーニング手段の回収量を調整するように構成したものが用いられる。この調整手段121は、例えば、導電性ブラシ102の中間転写ベルト15に対する速度比を、1.0倍、2.0倍に調整することが可能となっている。
【0060】
尚、上記導電性ブラシ102の中間転写ベルト15に対する速度比を調整する調整手段121は、比較的構成が簡単であり、実施が容易である。
【0061】
このように、上記参考例によれば、シャッタなどの開閉部材を使用せず、動作の信頼性に優れるとともに、摺擦部によってトナーの凝集が発生することがなく、白抜け等の画像ディフェクト等が発生するのを防止することが可能なカラー画像形成装置を提供することができる。
【0062】
図3は、第1の環境条件における導電ブラシ102の食い込み量(上流ブラシ食い込み量)と二次転写後に中間転写ベルト15に付着している残留トナーの内クリーニングブレード103が回収する残留トナーの比率(下流CLNトナー回収率)を、トナーの色数毎に示した図である。尚、導電性ブラシ102におけるその他のパラメータは同一である。
【0063】
図4は、第2の環境条件における導電ブラシ102の食い込み量(上流ブラシ食い込み量)と二次転写後に中間転写ベルト15に付着している残留トナーの内クリーニングブレード103が回収する残留トナーの比率(下流CLNトナー回収率)を、トナーの色数毎に示した図である。尚、導電性ブラシ102におけるその他のパラメータは同一である。
【0064】
図3と図4を比較すると、第1の環境条件と第2の環境条件でクリーニングブレード103における残留トナー回収率(二次転写後に中間転写ベルト15に付着している残留トナーの内クリーニングブレード103が回収する残留トナーの比率)が異なることが判る。尚、第1の環境条件とは、例えば常温・常湿である。第2の環境条件とは、例えば高温・高湿である。また、同一環境下においても画像色(画像を形成するトナーの色数及びトナー量)によって導電ブラシ102の食い込み量と残留トナー回収率が異なることが判る。このように、前述したように上流ブラシパラメータを変化させ、リクレームトナーとして用いる下流CLNトナー回収率を制御する方法において、環境、画像色等の要因が、調整精度を悪化させていた。
【0065】
[実施形態]
次に、上記、問題に対してなされた本発明に係るカラー画像形成装置における実施形態について説明する。尚、本実施形態において、参考例に示す構成と同一の構成については、同一符号を付すことでその説明を省略する。
【0066】
図5は、本実施形態におけるIBTクリーニング部の詳細を示す図である。尚、本実施形態におけるカラー画像形成装置はIBTクリーニング部を除いて同一である。本実施形態におけるIBTクリーニング部は、参考例のIBTクリーニング部において、二次転写装置20における中間転写ベルト15の移動方向に対して下流側であってベルトクリーニング41における中間転写ベルト15の移動方向に対して上流側に、残留トナーを帯電する残留トナー帯電器124を設けたものである。尚、残留トナー帯電器124としては、例えば、コロントロン等の非接触方式のものが挙げられる。
【0067】
尚、本実施形態においては正規帯電がマイナス極性であるトナーを使用している。また、二次転写装置20においては用紙P側にプラス電圧を印加している。従って、二次転写後の中間転写ベルト上の残留トナーは、正規帯電したままのマイナス極性のもの、二次転写時に極性反転したプラス極性のもの、及び電荷を失ってほとんど帯電していないものが混在している状態にある。
【0068】
残留トナー帯電器124は、様々に帯電している残留トナーをマイナス極性に均一に帯電させる。また、画像種、転写条件、環境によっても、残留トナーの電荷量は異なっていたが、再帯電手段を制御することで同じ値に帯電可能となる。
【0069】
図6は、残留トナーの電荷量と二次転写後に中間転写ベルト15に付着している残留トナーの内クリーニングブレード103が回収する残留トナーの比率(下流CLNトナー回収率)との関係を示した図である。本図によれば、残留トナー回収率は、残留トナー(転写残トナー)の電荷量の絶対値に比例することが判る。尚、導電性ブラシ102のパラメータは、電圧が中間転写ベルト15の対向部と同電位、周速度が中間転写ベルト15の2倍、回転方向が中間転写ベルト15の回転方向に対して逆方向、及び、ブラシ繊維抵抗が108Ωcmである。本実施形態では、下流CLNトナー回収率が高くなるように、残留トナー帯電器124を制御して、再帯電後の残留トナー電荷密度が、−150〜−200μC/gとなるようにしてある。
【0070】
図7は、本実施形態における導電ブラシ102の食い込み量(上流ブラシ食い込み量)と二次転写後に中間転写ベルト15に付着している残留トナーの内クリーニングブレード103が回収する残留トナーの比率(下流CLNトナー回収率)を、トナーの色数毎に示した図である。尚、導電性ブラシ102におけるその他のパラメータは同一である。本図によれば、参考例図3、図4と比較してトナーの色数によって導電ブラシ102の食い込み量と残留トナー回収率の関係が異なることがないことが判る。また、環境条件が変化した場合においても、図7の関係を維持する結果を得ることができる。このように、従来はブラシの食い込み量により、下流CLNトナー回収率を制御する際、環境や画像種によるばらつきを発生していたが、本発明により、非常に制度よく制御できるようになった。尚、上流ブラシの調整パラメータが他のケースにおいても、同様の効果が得られた。更に、環境、画像種以外の要因に対しても同様の効果が得られた。
【0071】
一方、紙粉は、プラス帯電性が強く、残留トナー帯電器124においてマイナス極性にはほとんど帯電することはなく電荷量は0に近い状態である。
【0072】
また、以上の結果は、導電性ブラシ102が中間転写ベルト15の対向部と同電位が印加された場合であるが、導電性ブラシ102にマイナス電圧を印加する場合においては、一様にマイナス帯電した残留トナーは更に導電性ブラシ102で回収され難くなるため、クリーニングブレード103の残留トナー回収率を更に上げることができる。
【0073】
尚、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々の変形実施が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】図1は、参考例における画像形成装置を示す概略図である。
【図2】図2は、参考例におけるIBTクリーニング部の詳細を示す図である。
【図3】図3は、第1の環境条件における導電ブラシの食い込み量(上流ブラシ食い込み量)と二次転写後に中間転写ベルトに付着している残留トナーの内クリーニングブレードが回収する残留トナーの比率(下流CLNトナー回収率)を、トナーの色数毎に示した図である。
【図4】図4は、第2の環境条件における導電ブラシの食い込み量(上流ブラシ食い込み量)と二次転写後に中間転写ベルトに付着している残留トナーの内クリーニングブレードが回収する残留トナーの比率(下流CLNトナー回収率)を、トナーの色数毎に示した図である。
【図5】図5は、実施形態におけるIBTクリーニング部の詳細を示す図である。
【図6】図6は、残留トナーの電荷量と二次転写後に中間転写ベルトに付着している残留トナーの内クリーニングブレードが回収する残留トナーの比率(下流CLNトナー回収率)との関係を示した図である。
【図7】図7は、実施形態における導電ブラシの食い込み量(上流ブラシ食い込み量)と二次転写後に中間転写ベルトに付着している残留トナーの内クリーニングブレードが回収する残留トナーの比率(下流CLNトナー回収率)を、トナーの色数毎に示した図である。
【符号の説明】
【0075】
10:画像形成部、15:中間転写ベルト(中間転写体)、20:二次転写装置(二次転写手段)、41:ベルトクリーナ(クリーニング手段)、102:導電性ブラシ、103:クリーニングブレード、124:残留トナー帯電器(残留トナー帯電手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに異なる色のトナー像を形成する複数の画像形成部、複数の画像形成部で形成されたトナー像を同一位置が基準となるように重ねて一次転写される中間転写体、中間転写体に一次転写されたトナー像を記録媒体に二次転写する二次転写手段、二次転写手段で中間転写体に残留した残留トナーをクリーニングするクリーニング手段、及び、クリーニング手段でクリーニングした残留トナーを黒の画像形成部に補給する又は残留トナーを廃トナーボックスに廃棄するリクレーム手段を備え、クリーニング手段は、中間転写体の移動方向に対して上流側に、紙粉等の異物、及び、残留トナー量を調整可能にクリーニングする導電性ブラシ、中間転写体の移動方向に対して下流側に、導電性ブラシを通過した残留トナーをクリーニングするクリーニングブレードを有するカラー画像形成装置において、
二次転写手段における中間転写体の移動方向に対して下流側であってクリーニング手段における中間転写体の移動方向に対して上流側に、残留トナーを帯電する残留トナー帯電手段を設けたことを特徴とするカラー画像形成装置。
【請求項2】
複数の画像形成部に形成されるトナー像におけるトナーの極性はマイナス極性、残留トナー帯電手段で残留トナーに帯電させる極性はマイナス極性、及び、クリーニング手段の導電性ブラシを帯電させる極性はマイナス極性である請求項1に記載のカラー画像形成装置。
【請求項3】
残留トナー帯電手段は、中間転写体に対して非接触である請求項1又は2に記載のカラー画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−79332(P2007−79332A)
【公開日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−269446(P2005−269446)
【出願日】平成17年9月16日(2005.9.16)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】