ガスセンサ及びガス検出方法
【課題】 電池駆動が可能で、水素と区別してメタンを選択的に検出でき、経時安定性の高いガスセンサを提供する。
【構成】 シリコン基板に設けた空洞上へ突き出した 支持層上に、ヒータ層と電極層とを設けて、ガス検出用の金属酸化物半導体膜で被覆する。金属酸化物半導体膜は、酸化第2スズと、酸化第2スズ100重量部当たり1〜6重量部のPtとを含み、膜厚が5〜40μmの第1層と、酸化第2スズと、酸化第2スズ100重量部当たり1〜6重量部のPdとを含み、膜厚が15〜60μmで、前記第1層を被覆する第2層とからなり、第1層と第2層との膜厚の合計が20〜80μmである。
【構成】 シリコン基板に設けた空洞上へ突き出した 支持層上に、ヒータ層と電極層とを設けて、ガス検出用の金属酸化物半導体膜で被覆する。金属酸化物半導体膜は、酸化第2スズと、酸化第2スズ100重量部当たり1〜6重量部のPtとを含み、膜厚が5〜40μmの第1層と、酸化第2スズと、酸化第2スズ100重量部当たり1〜6重量部のPdとを含み、膜厚が15〜60μmで、前記第1層を被覆する第2層とからなり、第1層と第2層との膜厚の合計が20〜80μmである。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、電池駆動でメタンを検出できるガスセンサとガス検出方法とに関する。
【背景技術】
【0002】
シリコン基板に設けた空洞上に突き出し支持層を、アンダーカットエッチングあるいは基板の反対側からのエッチングで設け、支持層上にガスセンサを構成することが知られている。このようなガスセンサの特徴は低消費電力でガスを検出できる点にある。発明者は、電池駆動でメタンを検出可能で、水素と区別してメタンを選択的に検出でき、かつ数年程度使用しても特性が変化しないガスセンサを求めて、この発明に到った。なお特許文献1:JP2000-356616Aは、アルミナ基板に酸化第2スズの膜を2層積層したガスセンサを記載している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】JP2000-356616A
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この発明の課題は、電池駆動が可能で、水素と区別してメタンを選択的に検出でき、経時安定性の高いガスセンサと、ガス検出方法とを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この発明は、シリコン基板に設けた空洞上へ前記基板側から突き出した支持層上に、ヒータ層と電極層とを設けて、前記電極層をガス検出用の金属酸化物半導体膜で被覆したガスセンサにおいて、
前記金属酸化物半導体膜が、
酸化第2スズと、酸化第2スズ100重量部当たり1〜6重量部のPtとを含み、前記電極層を設けた領域での膜厚が5〜40μmで、前記電極に接触する第1層と、
酸化第2スズと、金属換算で酸化第2スズ100重量部当たり1〜6重量部のPdとを含み、電極層を設けた領域での膜厚が15〜60μmで、前記第1層を被覆する第2層とからなり、
第1層と第2層との前記膜厚の合計が20〜80μmであることを特徴とする。
【0006】
またこの発明は、シリコン基板に設けた空洞上へ前記基板側から突き出した支持層上に、ヒータ層と電極層とを設けて、前記電極層をガス検出用の金属酸化物半導体膜で被覆し、
前記金属酸化物半導体膜が、酸化第2スズと、酸化第2スズ100重量部当たり1〜6重量部のPtとを含み、前記電極層を設けた領域での膜厚が5〜40μmで、前記電極に接触する第1層と、酸化第2スズと、金属換算で酸化第2スズ100重量部当たり1〜6重量部のPdとを含み、電極層を設けた領域での膜厚が15〜60μmで、前記第1層を被覆する第2層とからなり、第1層と第2層との前記膜厚の合計が20〜80μmであるガスセンサに対し、
1回の駆動当たり30msec〜300msecの幅のパルスを、10秒〜120秒に周期で前記ヒータに加えて加熱し、センサの加熱期間中の前記金属酸化物半導体の抵抗値からメタンを検出する、ガス検出方法にある。
【0007】
酸化第2スズと、酸化第2スズ100重量部当たり1〜6重量部のPtとを含み、膜厚が5〜40μmの金属酸化物半導体は、加熱開始から100msec程度の時間で、空気中とメタン中とでの抵抗値が抵抗値が安定する。言い換えると1回当たりの加熱パルスの幅を短くでき、電池駆動に適している。酸化第2スズとPtとを含む金属酸化物半導体膜で、メタンを水素と区別して検出するには、膜厚を40μm超にすればよいが、このようなガスセンサは経時的に不安定である。これに対して、酸化第2スズと、金属換算で酸化第2スズ100重量部当たり1〜6重量部のPdとを含み、電極層を設けた領域での膜厚が15〜60μm程度の第2層で被覆すると、メタンを水素と区別して検出でき、しかも経時的に安定である。このため本発明では、
・ 電池駆動でガスセンサを駆動でき、
・ メタンを水素と区別して検出でき、
・ 長期安定性の高い、ガスセンサが得られる。
【0008】
なおこの明細書で、金属酸化物半導体の組成を示す場合、酸化第2スズ100重量部当たりの含有量を用い、例えば酸化第2スズ100重量部当たりPtを1重量部含むことをPt1重量部を添加という。またPt,Pd等の貴金属触媒は金属換算で含有量を示す。第1層でのPt含有量は好ましくは2〜5重量部とし、第2層でのPd含有量も好ましくは2〜5重量部とする。
【0009】
第1層は、Pt以外に、Pd,Rh,Ir,Au等の他の貴金属触媒を含んでも良く、Pt以外の貴金属触媒の合計含有量はPt含有量未満とする。全貴金属触媒の含有量は1重量部(Ptのみ)〜8重量部(例えばPt6重量部で、Pd等が2重量部)とする。第2層は、Pd以外に、Pt,Rh,Ir,Au等の他の貴金属触媒を含んでも良く、Pd以外の貴金属触媒の合計含有量はPd含有量未満とする。全貴金属触媒の含有量は1重量部(Pdのみ)〜8重量部(例えばPd6重量部で、Pt2重量部)とする。第1層及び第2層は、酸化第2スズと貴金属触媒以外に、アルミナなどの骨材、及びMo酸化物、W酸化物などの遷移金属酸化物を含んでいても良い。
【0010】
第1層の膜厚は5〜40μmとし、好ましくは10〜30μmとする。第2層の膜厚は15〜60μmとし、好ましくは20〜40μmとする。また第1層と第2層の合計膜厚は、不必要に厚いと加熱に必要なパルス幅が延びるため、20μm〜80μm(例えば第1層が30μmで第2層が50μm)とし、好ましくは30〜70μmとする。膜厚が問題になる領域は、金属酸化物半導体膜が電極を被覆する領域であり、金属酸化物半導体膜が電極のない領域をも覆っている場合を考慮し、膜厚は電極のある領域での膜厚とする。
【0011】
センサの駆動条件としては、メタン感度が発現するまでにパルス加熱の開始から少なくとも30msecが必要で、長いパルス加熱では電力消費量が増すのでパルス幅は300msec以下とし、好ましくは50msec〜200msecのパルス幅とする。なおパルス電圧は方形波に限らず、例えば幅60msec程度のパルスで加熱した後に40msec程度電力を加えず待機し、次いで幅40msec程度のパルスを加えるようにしても良い。この場合、1回の駆動当たり、100msec以下の間隔をおいて2回のパルスを加え、パルス幅は2回のパルスの合計で定める。パルスの波形は、方形波の他に、三角波などでもよい。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】実施例のガスセンサでの、支持層上のヒータ層と電極層とを示す部分平面図
【図2】図1のII-II方向に沿った、実施例のガスセンサの断面図
【図3】実施例でのガスセンサの駆動回路を示す図
【図4】3重量部のPtを含み膜厚20μmの酸化第2スズ膜のパルス加熱時の特性を示す図
【図5】3重量部のPdを含み膜厚20μmの酸化第2スズ膜のパルス加熱時の特性を示す図
【図6】3重量部のPtを含む酸化第2スズ膜の各種ガスへの抵抗値と膜厚との関係を示す図
【図7】3重量部のPtを含み膜厚20μmの酸化第2スズ膜を、3重量部のPdを含み膜厚40μmの酸化第2スズ膜で被覆したガスセンサをパルス駆動した際の経時特性を示す図
【図8】3重量部のPtを含み膜厚60μmの酸化第2スズ膜を用いたガスセンサをパルス駆動した際の経時特性を示す図
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に本発明を実施するための最適実施例を示す。
【実施例】
【0014】
図1〜図8に、実施例のガスセンサ2とその特性を示す。図1において、4はシリコン基板で、5は例えばアンダーカットエッチングで設けた空洞で、6は絶縁層、7は支持層で、これらは共に膜厚1000nmの52酸化タンタルからなる。8〜11は支持層6と同材質のブリッジ、12は櫛の歯状の一対の電極層、14はヒータ層で、共に600nm厚のPt膜で、ブリッジ8〜11を介して絶縁層6側へ引きだしてある。また支持層7はダイアフラム状にしても良い。
【0015】
図2の15は絶縁層で、ヒータ層14を覆い、例えば膜厚は1000nmで、52酸化タンタルあるいは酸化シリコンからなる。なお図1では、絶縁膜15と金属酸化物半導体膜16とを省略する。さらに基板2〜ヒータ層14及び絶縁層15までの構成は任意である。電極層12を金属酸化物半導体膜16が覆い、金属酸化物半導体膜16は第1層18と第2層20とで構成されている。そして層18,20の厚さは、電極層12の部分での、支持層7からの厚さとして定義する。図2には示さないが、ガスセンサ2は適宜のハウジング内に収容し、活性炭等のフィルタでイソブタン及びエタノール等を除去し、第1層18と第2層20とを積層することにより、水素及びエタノールに対するメタン選択性を得る。
【0016】
図3は、ガスセンサ2の駆動回路を示し、22は3V出力等の電池で、24はマイクロコンピュータ、26はスイッチ、28はコンデンサ、30は負荷抵抗である。そしてマイクロコンピュータ24は、例えば30秒周期で100msecの間、スイッチ26をオンして、ヒータ14を発熱させ、100msecのパルスの最後にADコンバータから負荷抵抗30への出力を読み込んで、金属酸化物半導体膜16の抵抗値から、ガスを検出する。
【0017】
ガスセンサ2は例えば以下のように製造する。シリコン基板4に絶縁層を設けてパターニングにより絶縁層6と支持層7とし、ヒータ層14と電極層12とを成膜する。次いでアンダーカットエッチングにより空洞5を形成する。シリコン基板4にディスペンサなどから第1層18の材料を滴下し、ヒータ14の自己発熱で例えば600℃に加熱して成膜する。次いで同様に第2層20の材料を滴下し、ヒータ14の自己発熱で同様に600℃に加熱して積層する。なお第1層及び第2層で用いる酸化第2スズは、塩化第2スズをアンモニア水で加水分解し、得られたゾルを乾燥してゲル化し、600℃で焼成したものである。またPd及びPtはいずれも硝酸塩等の水溶液を酸化第2スズに含浸させ、乾燥後に550℃で熱分解したものである。金属酸化物半導体膜16を成膜した後に、基板4をダイシングし、図示しないパッドをハウジングにボンディングする。またハウジングには、メッシュ、活性炭等のフィルタ、及びリードを設ける。
【0018】
図4〜図8にガスセンサ2の特性を示し、図4,図5では5個のセンサ中の1個の波形を示し、他の4個のセンサも波形は同様であった。また図7,図8のデータは各5個のセンサの平均値である。例えば2.7Vの方形波のパルス電圧をヒータ層に加えることにより、ガスセンサ2を最高温度約500℃に加熱し、センサ出力を測定した。図4は、3重量部のPtを含み膜厚20μmの酸化第2スズ膜のパルス加熱時の特性を示し、金属酸化物半導体膜の最高温度は約500℃である(以下、パルスは方形波で、最高温度はいずれも約500℃)。また図5は、3重量部のPdを含み膜厚20μmの酸化第2スズ膜のパルス加熱時の特性を示す。図4と図5とを比較すると、図4では100msecで空気中の抵抗値が安定しているのに対し、図5では空気中の抵抗値は300msec程度の間安定しない。このため第1層にPtを加えることにより、100msec程度のパルス幅でガスセンサ2を駆動できる。
【0019】
第1層にPt添加したガスセンサでは、Pt添加量を増すか最高温度を増すと初期安定化時間が短くなり、6重量%までの範囲では例えば30msecまでパルス幅を短くできる。パルス幅を長くすると消費電力が増すので、方形波のパルスの場合、最大でも200msecとし、これ以外の波形の場合、最大で300msecとする。ガスセンサ2を駆動する周期は例えば30秒であるが、10秒〜120秒周期の範囲で変更できる。10秒未満では消費電力が大きく、電池駆動が困難になり、120秒を越えると検知遅れ時間が長すぎる。
【0020】
図6は、3重量部のPtを含む酸化第2スズ膜に対して、膜厚を変えて各種ガスへの抵抗値がどのように変化するかを調べた際の結果である。膜厚を増すと、水素感度は小さくなるが、メタン感度は変わらない。従って3重量部のPtを含む酸化第2スズ膜の膜厚を増すことが有望であった。図6では30秒周期で100msecのパルス幅で加熱し、パルス終了直前のセンサ出力をサンプリングした。
【0021】
図7は、3重量部のPtを含み膜厚20μmの酸化第2スズ膜を、3重量部のPdを含み膜厚40μmの酸化第2スズ膜で被覆したガスセンサをパルス駆動した際の経時特性を示し、図8は、3重量部のPtを含み膜厚60μmの酸化第2スズ膜を用いたガスセンサをパルス駆動した際の経時特性を示す。図7,図8では3秒周期で100msecのパルス幅で加熱し、525万回のパルス駆動が30秒周期での5年の駆動に相当する。またセンサ出力はパルス終了直前にサンプリングした。
【0022】
第1層の材料のみでは、メタン感度は経時的に減少し、水素感度は経時的に増加する。これに対して、第1層と第2層とを積層すると、メタン感度は安定で、水素感度は経時的に僅かであるが減少する。従って、第1層に第2層を積層すると、短いパルス幅で駆動でき、水素から区別してメタンを検出でき、経時的にも安定なガスセンサが得られる。
【0023】
表1に、第1層と第2層の膜厚及び材料を変えた際の結果を示す。第1層では、Ptを1〜6重量部含み、膜厚が10〜40μmで良好な結果が得られる。第2層では、Pdを1〜6重量部含み、膜厚が20〜60μmで良好な結果が得られる。また合計膜厚が30〜80μmで良い結果がえられる。これらのことを一般化すると、第1層は酸化第2スズと、酸化第2スズ100重量部当たり1〜6重量部のPtを含み、膜厚が5〜40μmで、
第2層は酸化第2スズ100重量部当たり1〜6重量部のPdを含み、膜厚が15〜60μmで、合計膜厚は20〜80μmが好ましいことが分かる。
【0024】
表1 2層構造のガスセンサの特性
試料No. 1層目 メタン3000ppm感度 メタン/水素の相対感度
2層目 α 経時安定性 経時安定性
1 Pt3重量部 20μm 3.0 2.0
Pd3重量部 40μm 0.55 0.95 3.6
2 Pt6重量部 20μm 2.8 1.6
Pd3重量部 40μm 0.50 0.96 3.2
3 Pt1重量部 20μm 3.2 1.8
Pd3重量部 40μm 0.52 0.92 3.2
4 Pt3重量部 20μm 2.5 1.6
Pd6重量部 40μm 0.48 0.90 3.0
5 Pt3重量部 20μm 2.8 1.8
Pd1重量部 40μm 0.52 0.92 2.6
6 Pt3重量部 10μm 2.6 1.6
Pd3重量部 20μm 0.60 0.92 2.8
7 Pt3重量部 40μm 3.4 2.4
Pd3重量部 40μm 0.58 0.94 3.2
8 Pt3重量部 20μm 2.6 1.8
Pd1重量部 20μm 0.50 0.90 2.4
9 Pt3重量部 20μm 3.6 2.8
Pd1重量部 60μm 0.60 1.06 2.5
11 Pt3重量部 60μm 4.2 2.0
無 0.50 1.25 0.8
12 Pt3重量部 20μm 1.6 1.7
Pt10重量部 40μm 0.65
13 Pt3重量部 20μm 1.8 1.8
Pd10重量部 40μm 0.66
* 表中、メタン3000ppm感度は、清浄空気中とのメタン3000ppm中の抵抗値の比で、
αはメタン3000ppm中と1000ppm中の抵抗値の比で、
メタン3000ppm感度の経時安定性は、3.5年相当分パルス駆動した後のメタン3000ppm感度と初期値との比で、
メタン/水素の相対感度は水素3000ppmの抵抗値とメタン3000ppm中の抵抗値の比で、相対感度の経時安定性は、3.5年相当分パルス駆動した後の相対感度を表す。
* 試料1〜9は実施例で、11〜13は比較例。
【0025】
実施例では、
1) 電池駆動でガスセンサを駆動でき、
2) メタンを水素と区別して検出でき、
3) 長期安定性の高い、ガスセンサが得られる。
【符号の説明】
【0026】
2 ガスセンサ
4 シリコン基板
5 空洞
6 絶縁層
7 支持層
8〜11 ブリッジ
12 電極層
14 ヒータ層
15 絶縁層
16 金属酸化物半導体膜
18 第1層
20 第2層
22 電池
24 マイクロコンピュータ
26 スイッチ
28 コンデンサ
30 負荷抵抗
【技術分野】
【0001】
この発明は、電池駆動でメタンを検出できるガスセンサとガス検出方法とに関する。
【背景技術】
【0002】
シリコン基板に設けた空洞上に突き出し支持層を、アンダーカットエッチングあるいは基板の反対側からのエッチングで設け、支持層上にガスセンサを構成することが知られている。このようなガスセンサの特徴は低消費電力でガスを検出できる点にある。発明者は、電池駆動でメタンを検出可能で、水素と区別してメタンを選択的に検出でき、かつ数年程度使用しても特性が変化しないガスセンサを求めて、この発明に到った。なお特許文献1:JP2000-356616Aは、アルミナ基板に酸化第2スズの膜を2層積層したガスセンサを記載している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】JP2000-356616A
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この発明の課題は、電池駆動が可能で、水素と区別してメタンを選択的に検出でき、経時安定性の高いガスセンサと、ガス検出方法とを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この発明は、シリコン基板に設けた空洞上へ前記基板側から突き出した支持層上に、ヒータ層と電極層とを設けて、前記電極層をガス検出用の金属酸化物半導体膜で被覆したガスセンサにおいて、
前記金属酸化物半導体膜が、
酸化第2スズと、酸化第2スズ100重量部当たり1〜6重量部のPtとを含み、前記電極層を設けた領域での膜厚が5〜40μmで、前記電極に接触する第1層と、
酸化第2スズと、金属換算で酸化第2スズ100重量部当たり1〜6重量部のPdとを含み、電極層を設けた領域での膜厚が15〜60μmで、前記第1層を被覆する第2層とからなり、
第1層と第2層との前記膜厚の合計が20〜80μmであることを特徴とする。
【0006】
またこの発明は、シリコン基板に設けた空洞上へ前記基板側から突き出した支持層上に、ヒータ層と電極層とを設けて、前記電極層をガス検出用の金属酸化物半導体膜で被覆し、
前記金属酸化物半導体膜が、酸化第2スズと、酸化第2スズ100重量部当たり1〜6重量部のPtとを含み、前記電極層を設けた領域での膜厚が5〜40μmで、前記電極に接触する第1層と、酸化第2スズと、金属換算で酸化第2スズ100重量部当たり1〜6重量部のPdとを含み、電極層を設けた領域での膜厚が15〜60μmで、前記第1層を被覆する第2層とからなり、第1層と第2層との前記膜厚の合計が20〜80μmであるガスセンサに対し、
1回の駆動当たり30msec〜300msecの幅のパルスを、10秒〜120秒に周期で前記ヒータに加えて加熱し、センサの加熱期間中の前記金属酸化物半導体の抵抗値からメタンを検出する、ガス検出方法にある。
【0007】
酸化第2スズと、酸化第2スズ100重量部当たり1〜6重量部のPtとを含み、膜厚が5〜40μmの金属酸化物半導体は、加熱開始から100msec程度の時間で、空気中とメタン中とでの抵抗値が抵抗値が安定する。言い換えると1回当たりの加熱パルスの幅を短くでき、電池駆動に適している。酸化第2スズとPtとを含む金属酸化物半導体膜で、メタンを水素と区別して検出するには、膜厚を40μm超にすればよいが、このようなガスセンサは経時的に不安定である。これに対して、酸化第2スズと、金属換算で酸化第2スズ100重量部当たり1〜6重量部のPdとを含み、電極層を設けた領域での膜厚が15〜60μm程度の第2層で被覆すると、メタンを水素と区別して検出でき、しかも経時的に安定である。このため本発明では、
・ 電池駆動でガスセンサを駆動でき、
・ メタンを水素と区別して検出でき、
・ 長期安定性の高い、ガスセンサが得られる。
【0008】
なおこの明細書で、金属酸化物半導体の組成を示す場合、酸化第2スズ100重量部当たりの含有量を用い、例えば酸化第2スズ100重量部当たりPtを1重量部含むことをPt1重量部を添加という。またPt,Pd等の貴金属触媒は金属換算で含有量を示す。第1層でのPt含有量は好ましくは2〜5重量部とし、第2層でのPd含有量も好ましくは2〜5重量部とする。
【0009】
第1層は、Pt以外に、Pd,Rh,Ir,Au等の他の貴金属触媒を含んでも良く、Pt以外の貴金属触媒の合計含有量はPt含有量未満とする。全貴金属触媒の含有量は1重量部(Ptのみ)〜8重量部(例えばPt6重量部で、Pd等が2重量部)とする。第2層は、Pd以外に、Pt,Rh,Ir,Au等の他の貴金属触媒を含んでも良く、Pd以外の貴金属触媒の合計含有量はPd含有量未満とする。全貴金属触媒の含有量は1重量部(Pdのみ)〜8重量部(例えばPd6重量部で、Pt2重量部)とする。第1層及び第2層は、酸化第2スズと貴金属触媒以外に、アルミナなどの骨材、及びMo酸化物、W酸化物などの遷移金属酸化物を含んでいても良い。
【0010】
第1層の膜厚は5〜40μmとし、好ましくは10〜30μmとする。第2層の膜厚は15〜60μmとし、好ましくは20〜40μmとする。また第1層と第2層の合計膜厚は、不必要に厚いと加熱に必要なパルス幅が延びるため、20μm〜80μm(例えば第1層が30μmで第2層が50μm)とし、好ましくは30〜70μmとする。膜厚が問題になる領域は、金属酸化物半導体膜が電極を被覆する領域であり、金属酸化物半導体膜が電極のない領域をも覆っている場合を考慮し、膜厚は電極のある領域での膜厚とする。
【0011】
センサの駆動条件としては、メタン感度が発現するまでにパルス加熱の開始から少なくとも30msecが必要で、長いパルス加熱では電力消費量が増すのでパルス幅は300msec以下とし、好ましくは50msec〜200msecのパルス幅とする。なおパルス電圧は方形波に限らず、例えば幅60msec程度のパルスで加熱した後に40msec程度電力を加えず待機し、次いで幅40msec程度のパルスを加えるようにしても良い。この場合、1回の駆動当たり、100msec以下の間隔をおいて2回のパルスを加え、パルス幅は2回のパルスの合計で定める。パルスの波形は、方形波の他に、三角波などでもよい。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】実施例のガスセンサでの、支持層上のヒータ層と電極層とを示す部分平面図
【図2】図1のII-II方向に沿った、実施例のガスセンサの断面図
【図3】実施例でのガスセンサの駆動回路を示す図
【図4】3重量部のPtを含み膜厚20μmの酸化第2スズ膜のパルス加熱時の特性を示す図
【図5】3重量部のPdを含み膜厚20μmの酸化第2スズ膜のパルス加熱時の特性を示す図
【図6】3重量部のPtを含む酸化第2スズ膜の各種ガスへの抵抗値と膜厚との関係を示す図
【図7】3重量部のPtを含み膜厚20μmの酸化第2スズ膜を、3重量部のPdを含み膜厚40μmの酸化第2スズ膜で被覆したガスセンサをパルス駆動した際の経時特性を示す図
【図8】3重量部のPtを含み膜厚60μmの酸化第2スズ膜を用いたガスセンサをパルス駆動した際の経時特性を示す図
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に本発明を実施するための最適実施例を示す。
【実施例】
【0014】
図1〜図8に、実施例のガスセンサ2とその特性を示す。図1において、4はシリコン基板で、5は例えばアンダーカットエッチングで設けた空洞で、6は絶縁層、7は支持層で、これらは共に膜厚1000nmの52酸化タンタルからなる。8〜11は支持層6と同材質のブリッジ、12は櫛の歯状の一対の電極層、14はヒータ層で、共に600nm厚のPt膜で、ブリッジ8〜11を介して絶縁層6側へ引きだしてある。また支持層7はダイアフラム状にしても良い。
【0015】
図2の15は絶縁層で、ヒータ層14を覆い、例えば膜厚は1000nmで、52酸化タンタルあるいは酸化シリコンからなる。なお図1では、絶縁膜15と金属酸化物半導体膜16とを省略する。さらに基板2〜ヒータ層14及び絶縁層15までの構成は任意である。電極層12を金属酸化物半導体膜16が覆い、金属酸化物半導体膜16は第1層18と第2層20とで構成されている。そして層18,20の厚さは、電極層12の部分での、支持層7からの厚さとして定義する。図2には示さないが、ガスセンサ2は適宜のハウジング内に収容し、活性炭等のフィルタでイソブタン及びエタノール等を除去し、第1層18と第2層20とを積層することにより、水素及びエタノールに対するメタン選択性を得る。
【0016】
図3は、ガスセンサ2の駆動回路を示し、22は3V出力等の電池で、24はマイクロコンピュータ、26はスイッチ、28はコンデンサ、30は負荷抵抗である。そしてマイクロコンピュータ24は、例えば30秒周期で100msecの間、スイッチ26をオンして、ヒータ14を発熱させ、100msecのパルスの最後にADコンバータから負荷抵抗30への出力を読み込んで、金属酸化物半導体膜16の抵抗値から、ガスを検出する。
【0017】
ガスセンサ2は例えば以下のように製造する。シリコン基板4に絶縁層を設けてパターニングにより絶縁層6と支持層7とし、ヒータ層14と電極層12とを成膜する。次いでアンダーカットエッチングにより空洞5を形成する。シリコン基板4にディスペンサなどから第1層18の材料を滴下し、ヒータ14の自己発熱で例えば600℃に加熱して成膜する。次いで同様に第2層20の材料を滴下し、ヒータ14の自己発熱で同様に600℃に加熱して積層する。なお第1層及び第2層で用いる酸化第2スズは、塩化第2スズをアンモニア水で加水分解し、得られたゾルを乾燥してゲル化し、600℃で焼成したものである。またPd及びPtはいずれも硝酸塩等の水溶液を酸化第2スズに含浸させ、乾燥後に550℃で熱分解したものである。金属酸化物半導体膜16を成膜した後に、基板4をダイシングし、図示しないパッドをハウジングにボンディングする。またハウジングには、メッシュ、活性炭等のフィルタ、及びリードを設ける。
【0018】
図4〜図8にガスセンサ2の特性を示し、図4,図5では5個のセンサ中の1個の波形を示し、他の4個のセンサも波形は同様であった。また図7,図8のデータは各5個のセンサの平均値である。例えば2.7Vの方形波のパルス電圧をヒータ層に加えることにより、ガスセンサ2を最高温度約500℃に加熱し、センサ出力を測定した。図4は、3重量部のPtを含み膜厚20μmの酸化第2スズ膜のパルス加熱時の特性を示し、金属酸化物半導体膜の最高温度は約500℃である(以下、パルスは方形波で、最高温度はいずれも約500℃)。また図5は、3重量部のPdを含み膜厚20μmの酸化第2スズ膜のパルス加熱時の特性を示す。図4と図5とを比較すると、図4では100msecで空気中の抵抗値が安定しているのに対し、図5では空気中の抵抗値は300msec程度の間安定しない。このため第1層にPtを加えることにより、100msec程度のパルス幅でガスセンサ2を駆動できる。
【0019】
第1層にPt添加したガスセンサでは、Pt添加量を増すか最高温度を増すと初期安定化時間が短くなり、6重量%までの範囲では例えば30msecまでパルス幅を短くできる。パルス幅を長くすると消費電力が増すので、方形波のパルスの場合、最大でも200msecとし、これ以外の波形の場合、最大で300msecとする。ガスセンサ2を駆動する周期は例えば30秒であるが、10秒〜120秒周期の範囲で変更できる。10秒未満では消費電力が大きく、電池駆動が困難になり、120秒を越えると検知遅れ時間が長すぎる。
【0020】
図6は、3重量部のPtを含む酸化第2スズ膜に対して、膜厚を変えて各種ガスへの抵抗値がどのように変化するかを調べた際の結果である。膜厚を増すと、水素感度は小さくなるが、メタン感度は変わらない。従って3重量部のPtを含む酸化第2スズ膜の膜厚を増すことが有望であった。図6では30秒周期で100msecのパルス幅で加熱し、パルス終了直前のセンサ出力をサンプリングした。
【0021】
図7は、3重量部のPtを含み膜厚20μmの酸化第2スズ膜を、3重量部のPdを含み膜厚40μmの酸化第2スズ膜で被覆したガスセンサをパルス駆動した際の経時特性を示し、図8は、3重量部のPtを含み膜厚60μmの酸化第2スズ膜を用いたガスセンサをパルス駆動した際の経時特性を示す。図7,図8では3秒周期で100msecのパルス幅で加熱し、525万回のパルス駆動が30秒周期での5年の駆動に相当する。またセンサ出力はパルス終了直前にサンプリングした。
【0022】
第1層の材料のみでは、メタン感度は経時的に減少し、水素感度は経時的に増加する。これに対して、第1層と第2層とを積層すると、メタン感度は安定で、水素感度は経時的に僅かであるが減少する。従って、第1層に第2層を積層すると、短いパルス幅で駆動でき、水素から区別してメタンを検出でき、経時的にも安定なガスセンサが得られる。
【0023】
表1に、第1層と第2層の膜厚及び材料を変えた際の結果を示す。第1層では、Ptを1〜6重量部含み、膜厚が10〜40μmで良好な結果が得られる。第2層では、Pdを1〜6重量部含み、膜厚が20〜60μmで良好な結果が得られる。また合計膜厚が30〜80μmで良い結果がえられる。これらのことを一般化すると、第1層は酸化第2スズと、酸化第2スズ100重量部当たり1〜6重量部のPtを含み、膜厚が5〜40μmで、
第2層は酸化第2スズ100重量部当たり1〜6重量部のPdを含み、膜厚が15〜60μmで、合計膜厚は20〜80μmが好ましいことが分かる。
【0024】
表1 2層構造のガスセンサの特性
試料No. 1層目 メタン3000ppm感度 メタン/水素の相対感度
2層目 α 経時安定性 経時安定性
1 Pt3重量部 20μm 3.0 2.0
Pd3重量部 40μm 0.55 0.95 3.6
2 Pt6重量部 20μm 2.8 1.6
Pd3重量部 40μm 0.50 0.96 3.2
3 Pt1重量部 20μm 3.2 1.8
Pd3重量部 40μm 0.52 0.92 3.2
4 Pt3重量部 20μm 2.5 1.6
Pd6重量部 40μm 0.48 0.90 3.0
5 Pt3重量部 20μm 2.8 1.8
Pd1重量部 40μm 0.52 0.92 2.6
6 Pt3重量部 10μm 2.6 1.6
Pd3重量部 20μm 0.60 0.92 2.8
7 Pt3重量部 40μm 3.4 2.4
Pd3重量部 40μm 0.58 0.94 3.2
8 Pt3重量部 20μm 2.6 1.8
Pd1重量部 20μm 0.50 0.90 2.4
9 Pt3重量部 20μm 3.6 2.8
Pd1重量部 60μm 0.60 1.06 2.5
11 Pt3重量部 60μm 4.2 2.0
無 0.50 1.25 0.8
12 Pt3重量部 20μm 1.6 1.7
Pt10重量部 40μm 0.65
13 Pt3重量部 20μm 1.8 1.8
Pd10重量部 40μm 0.66
* 表中、メタン3000ppm感度は、清浄空気中とのメタン3000ppm中の抵抗値の比で、
αはメタン3000ppm中と1000ppm中の抵抗値の比で、
メタン3000ppm感度の経時安定性は、3.5年相当分パルス駆動した後のメタン3000ppm感度と初期値との比で、
メタン/水素の相対感度は水素3000ppmの抵抗値とメタン3000ppm中の抵抗値の比で、相対感度の経時安定性は、3.5年相当分パルス駆動した後の相対感度を表す。
* 試料1〜9は実施例で、11〜13は比較例。
【0025】
実施例では、
1) 電池駆動でガスセンサを駆動でき、
2) メタンを水素と区別して検出でき、
3) 長期安定性の高い、ガスセンサが得られる。
【符号の説明】
【0026】
2 ガスセンサ
4 シリコン基板
5 空洞
6 絶縁層
7 支持層
8〜11 ブリッジ
12 電極層
14 ヒータ層
15 絶縁層
16 金属酸化物半導体膜
18 第1層
20 第2層
22 電池
24 マイクロコンピュータ
26 スイッチ
28 コンデンサ
30 負荷抵抗
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シリコン基板に設けた空洞上へ前記基板側から突き出した支持層上に、ヒータ層と電極層とを設けて、前記電極層をガス検出用の金属酸化物半導体膜で被覆したガスセンサにおいて、
前記金属酸化物半導体膜が、
酸化第2スズと、酸化第2スズ100重量部当たり1〜6重量部のPtとを含み、前記電極層を設けた領域での膜厚が5〜40μmで、前記電極に接触する第1層と、
酸化第2スズと、金属換算で酸化第2スズ100重量部当たり1〜6重量部のPdとを含み、電極層を設けた領域での膜厚が15〜60μmで、前記第1層を被覆する第2層とからなり、
第1層と第2層との前記膜厚の合計が20〜80μmであることを特徴とする、ガスセンサ。
【請求項2】
シリコン基板に設けた空洞上へ前記基板側から突き出した支持層上に、ヒータ層と電極層とを設けて、前記電極層をガス検出用の金属酸化物半導体膜で被覆し、
前記金属酸化物半導体膜が、酸化第2スズと、酸化第2スズ100重量部当たり1〜6重量部のPtとを含み、前記電極層を設けた領域での膜厚が5〜40μmで、前記電極に接触する第1層と、酸化第2スズと、金属換算で酸化第2スズ100重量部当たり1〜6重量部のPdとを含み、電極層を設けた領域での膜厚が15〜60μmで、前記第1層を被覆する第2層とからなり、第1層と第2層との前記膜厚の合計が20〜80μmであるガスセンサに対し、
1回の駆動当たり、30msec〜300msecの幅のパルスを、10秒〜120秒に周期で前記ヒータに加えて加熱し、センサの加熱期間中の前記金属酸化物半導体の抵抗値からメタンを検出する、ガス検出方法。
【請求項1】
シリコン基板に設けた空洞上へ前記基板側から突き出した支持層上に、ヒータ層と電極層とを設けて、前記電極層をガス検出用の金属酸化物半導体膜で被覆したガスセンサにおいて、
前記金属酸化物半導体膜が、
酸化第2スズと、酸化第2スズ100重量部当たり1〜6重量部のPtとを含み、前記電極層を設けた領域での膜厚が5〜40μmで、前記電極に接触する第1層と、
酸化第2スズと、金属換算で酸化第2スズ100重量部当たり1〜6重量部のPdとを含み、電極層を設けた領域での膜厚が15〜60μmで、前記第1層を被覆する第2層とからなり、
第1層と第2層との前記膜厚の合計が20〜80μmであることを特徴とする、ガスセンサ。
【請求項2】
シリコン基板に設けた空洞上へ前記基板側から突き出した支持層上に、ヒータ層と電極層とを設けて、前記電極層をガス検出用の金属酸化物半導体膜で被覆し、
前記金属酸化物半導体膜が、酸化第2スズと、酸化第2スズ100重量部当たり1〜6重量部のPtとを含み、前記電極層を設けた領域での膜厚が5〜40μmで、前記電極に接触する第1層と、酸化第2スズと、金属換算で酸化第2スズ100重量部当たり1〜6重量部のPdとを含み、電極層を設けた領域での膜厚が15〜60μmで、前記第1層を被覆する第2層とからなり、第1層と第2層との前記膜厚の合計が20〜80μmであるガスセンサに対し、
1回の駆動当たり、30msec〜300msecの幅のパルスを、10秒〜120秒に周期で前記ヒータに加えて加熱し、センサの加熱期間中の前記金属酸化物半導体の抵抗値からメタンを検出する、ガス検出方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【公開番号】特開2010−217139(P2010−217139A)
【公開日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−67499(P2009−67499)
【出願日】平成21年3月19日(2009.3.19)
【出願人】(000112439)フィガロ技研株式会社 (58)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年3月19日(2009.3.19)
【出願人】(000112439)フィガロ技研株式会社 (58)
【Fターム(参考)】
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