説明

ガスバリアフィルムと電子素子の貼り合わせ方法、電子素子およびその製造方法

【課題】連続して供給されるガスバリアフィルムを傷つけずに、簡略、かつ、高い生産効率を達成することができるガスバリアフィルムと電子素子の貼り合わせ方法を提供する。
【解決手段】支持体とガスバリア層を有するガスバリアフィルムと、接着剤層とを含むフィルム複合体10を連続的に供給する工程と、連続的に供給されたフィルム複合体の一部を打ち抜き加工101またはスリット加工して配線取り出し部分を形成する工程と、電子素子が形成された基板上に配線取りだし部分形成後のフィルム複合体を連続的にロール貼り合わせする工程を含み、前記フィルム複合体供給工程と前記配線取り出し部形成工程と前記ロール貼り合わせ工程をインラインで行うガスバリアフィルムと電子素子の貼り合わせ方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガスバリアフィルムと電子素子の貼り合わせ方法、該方法を含む多面取り用電子素子複合体の製造方法、および該方法を含む電子素子の製造方法に関する。また、前記電子素子の製造方法によって製造された電子素子にも関する。
【背景技術】
【0002】
有機EL素子などの電子素子には、その電子素子基板から外部への配線取り出し部分や配線取り出し線(例えば、リードピン)が必要である。
従来、一対の基板間に配線取り出し線を設ける場合、電子素子基板に予め形成しておいた配線取り出し部分に配線取り出し線を固定し、同時に封止材として一部に予め配線取り出し部分に対応する空孔を形成した別の基板を準備しておき、両者を1枚ずつ貼り合わせて封止していた(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、この方法では、連続製造することができず、また工程数が多く複雑であり、簡略化および生産効率の改善が求められていた。
【0003】
一方、近年では、電子素子の封止に求められるレベルが高まってきており、いわゆるガスバリアフィルムを封止材として用いることが求められている。
【0004】
しかしながら、ガスバリアフィルムは従来の封止材に比べて、一般的に傷つき易く、操作が困難である。そのため、ガスバリアフィルムを用いて電子素子の封止する場合にはガスバリアフィルムに配線取り出し部分を形成することが困難であるという問題があった。
【0005】
そのため、ガスバリアフィルム連続的に供給しながら電子素子基板に連続的に貼り合わせる方法は、従来の封止材を用いた場合よりもさらに困難と予想され、実際、そのような方法はいまだ知られていなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平9−129371号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記問題に鑑みて、本発明者はガスバリアフィルムを連続的に供給しつつ、インラインにてガスバリアフィルム電子素子基板に貼り合わせた後で、ガスバリアフィルムに配線取り出し部を形成することを検討した。その結果、配線取り出し部分上に接着されたガスバリアフィルムをその後の工程で剥がすことは困難な上、工程数の増加を招き、依然として工程が複雑な上、生産効率にも不満が残ることがわかった。
【0008】
本発明の目的は以上の課題を解決することにある。すなわち本発明の課題は、連続して供給されるガスバリアフィルムを傷つけずに、簡略、かつ、高い生産効率を達成することができるガスバリアフィルムと電子素子の貼り合わせ方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
そこで、本発明者が上記課題を解決することを目的に鋭意研究を行った結果、打ち抜きおよび/またはスリットによって連続して供給されるガスバリアフィルムに配線取り出し部分を形成した後で、該ガスバリアフィルムをインラインにてロールを用いて電子素子基板に貼り合わせることで、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、以下の構成の本発明によって、上記課題は解決された。
【0010】
[1] 支持体とガスバリア層を有するガスバリアフィルムと、接着剤層とを含むフィルム複合体を連続的に供給する工程と、連続的に供給されたフィルム複合体の一部を打ち抜き加工またはスリット加工して配線取り出し部分を形成する工程と、電子素子が形成された基板上に配線取りだし部分形成後のフィルム複合体を連続的にロール貼り合わせする工程を含み、前記フィルム複合体供給工程と前記配線取り出し部形成工程と前記ロール貼り合わせ工程をインラインで行うガスバリアフィルムと電子素子の貼り合わせ方法。
[2] 前記フィルム複合体のフィルム搬送方向に直交する方向において、前記打ち抜き加工または前記スリット加工を複数回行うことを特徴とする[1]に記載のガスバリアフィルムと電子素子の貼り合わせ方法。
[3] 前記電子素子が、有機EL素子であることを特徴とする[1]または[2]に記載のガスバリアフィルムと電子素子の貼り合わせ方法。
[4] 前記連続的に供給されたフィルム複合体のうちフィルム搬送方向に直交する方向が長辺である配線取り出し部分を打ち抜き加工する工程の後に、フィルム複合体のうちフィルム搬送方向が長辺である配線取り出し部分をスリット加工する工程を行うことを特徴とする[1]〜[3]のいずれか一項に記載のガスバリアフィルムと電子素子の貼り合わせ方法。
[5] 前記フィルム複合体のガスバリアフィルム面側から刃を入れて打ち抜き加工またはスリット加工することを特徴とする[1]〜[4]のいずれか一項に記載のガスバリアフィルムと電子素子の貼り合わせ方法。
[6] 前記フィルム複合体のガスバリアフィルムのうち、前記打ち抜き加工または前記スリット加工された部分を、前記ロール貼り合わせ工程より前に除去する工程を含むことを特徴とする[1]〜[5]のいずれか一項に記載のガスバリアフィルムと電子素子の貼り合わせ方法。
[7] 前記連続供給されるフィルム複合体が、ロール状のフィルム複合体であることを特徴とする[1]〜[6]のいずれか一項に記載のガスバリアフィルムと電子素子の貼り合わせ方法。
[8] 前記ガスバリアフィルムが、熱可塑性樹脂から構成される支持体の一方の面上に、少なくとも一層の有機層および少なくとも一層の無機層が交互に積層した構造を有することを特徴とする[1]〜[7]のいずれか一項に記載のガスバリアフィルムと電子素子の貼り合わせ方法。
[9] 前記フィルム複合体がさらに保護フィルムを含み、前記ガスバリアフィルム、前記接着剤層および前記保護フィルムがこの順に積層していることを特徴とする[1]〜[8]のいずれか一項に記載のガスバリアフィルムと電子素子の貼り合わせ方法。
[10] 前記フィルム複合体のガスバリアフィルム面側から刃を入れて該フィルム複合体の前記保護フィルムの膜厚方向の途中までを部分スリット加工することを特徴とする[9]に記載のガスバリアフィルムと電子素子の貼り合わせ方法。
[11] 前記配線取り出し部形成工程後から前記ロール貼り合わせ工程までに、前記フィルム複合体の保護フィルムを除去する工程を含むことを特徴とする[10]に記載のガスバリアフィルムと電子素子の貼り合わせ方法。
[12] [1]〜[11]のいずれか一項に記載のガスバリアフィルムと電子素子の貼り合わせ方法を行った後に、接着剤層を硬化する工程を含むことを特徴とする電子素子の製造方法。
[13] [2]〜[11]のいずれか一項に記載のガスバリアフィルムと電子素子の貼り合わせ方法を行った後に、接着剤層を硬化する工程を含むことを特徴とする多面取り用電子素子複合体の製造方法。
[14] [13]に記載の多面取り用電子素子複合体の製造方法で製造された多面取り用電子素子複合体を、分割する工程を含むことを特徴とする電子素子の製造方法。
[15] [12]または[14]に記載の電子素子の製造方法で製造されたことを特徴とする電子素子。
【発明の効果】
【0011】
本発明のガスバリアフィルムと電子素子の貼り合わせ方法によれば、連続して供給されるガスバリアフィルムを傷つけずに、簡略、かつ、高い生産効率を達成することができる。また、本発明の多面取り用電子素子複合体の製造方法によれば、1枚のガスバリアフィルムから電子素子のサイズのガスバリアフィルムを幅方向に多面取りをする場合にも、配線取り出し線を封止後に取り付けずに済ますことができるため、ガスバリアフィルム幅方向全体において複数の電子素子基板を一括して封止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明のガスバリアフィルムと電子素子の貼り合わせ方法の好ましい実施態様の一例である。
【図2】図1で用いることができるフィルム複合体の断面形状を表す概略図である。
【図3】本発明のガスバリアフィルムと電子素子の貼り合わせ方法の一態様におけるガスバリアフィルムの状態と、それによって製造される多面取りされた環境感応製素子を、それぞれフィルム法線方向から見た場合の模式図である。
【図4】スリット加工部の構成を示す模式図である。
【図5】フィルム複合体の膜厚方向に部分的にスリットを入れる場合における、スリット加工部におけるフィルム複合体の断面形状を表す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下において、本発明の内容について詳細に説明する。以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施態様に限定されるものではない。なお、本願明細書において「〜」とはその前後に記載される数値を下限値および上限値として含む意味で使用される。また、本発明における有機EL素子とは、有機エレクトロルミネッセンス素子のことをいう。
【0014】
[ガスバリアフィルムと電子素子の貼り合わせ方法]
本発明のガスバリアフィルムと電子素子の貼り合わせ方法(以下、本発明の方法とも言う)は、支持体とガスバリア層を有するガスバリアフィルムと、接着剤層とを含むフィルム複合体を連続的に供給する工程と、連続的に供給されたフィルム複合体の一部を打ち抜き加工またはスリット加工して配線取り出し部分を形成する工程と、電子素子が形成された基板上に配線取りだし部分形成後のフィルム複合体を連続的にロール貼り合わせする工程を含み、前記フィルム複合体供給工程と前記配線取り出し部形成工程と前記ロール貼り合わせ工程をインラインで行う。以下、本発明の方法の好ましい態様について説明する。
【0015】
<フィルム複合体供給工程>
本発明の方法は、支持体とガスバリア層を有するガスバリアフィルムと、接着剤層とを含むフィルム複合体を連続的に供給する工程を含む。
【0016】
本発明の方法は、前記ガスバリアフィルムが、熱可塑性樹脂から構成される支持体の一方の面上に、少なくとも一層の有機層および少なくとも一層の無機層が交互に積層した構造を有することが好ましい。さらに、前記フィルム複合体がさらに保護フィルムを含み、前記ガスバリアフィルム、前記接着剤層および前記保護フィルムがこの順に積層していることがより好ましい。
【0017】
前記ガスバリアフィルムは、前記ガスバリア層がさらにその他の有機層を含む態様も好ましい。
本発明におけるガスバリアフィルムは、特開2009−094051号公報の段落番号0011〜0030の記載に従って構成することができる。
【0018】
(保護フィルム)
前記フィルム複合体の接着剤層の少なくとも上側の全面に保護フィルムが形成されていることが、接着剤層の物理的保護の観点から好ましい。
前記保護フィルムの基材としては、PE、PET、PVC、PVA、PMMA、PC、PP、PS、ABSなど保護フィルムに常用される材料を利用することができる。
【0019】
(接着剤)
前記接着剤層に用いられる接着剤としては、ヒートシール剤、感熱性接着剤、感圧性接着剤、感光性接着剤などが挙げられる。本発明における接着剤層は、支持体およびガスバリア層と、被接着体(電子素子パネル)との接着を行うためのものである。
【0020】
(形状)
本発明のフィルム複合体は、ロール状に巻き取られた状態から直接供給されても、一度ロール状に巻き取られた後に巻き戻した(フィルム状に広げられた)後で供給されても、連続的に供給される限り本発明の方法に用いることができる。本発明のフィルム複合体は、インラインで全工程を行う観点から、ロール状に巻き取られているロール状のフィルム複合体であることが好ましい。すなわち、工程をより簡略化できる観点から、好ましい。
【0021】
<配線取り出し部形成工程>
本発明の方法は、連続的に供給されたフィルム複合体の一部を打ち抜き加工またはスリット加工して配線取り出し部分を形成する工程を含む。
本発明の方法は、前記フィルム複合体のフィルム搬送方向に直交する方向において、前記打ち抜き加工または前記スリット加工を複数回行うことが、多面取りできる観点から好ましい。
本発明の方法は、前記連続的に供給されたフィルム複合体のうちフィルム搬送方向に直交する方向が長辺である配線取り出し部分を打ち抜き加工する工程の後に、フィルム複合体のうちフィルム搬送方向が長辺である配線取り出し部分をスリット加工する工程を行うことが、打ち抜き加工を精度良く行う観点から好ましい。
【0022】
(打ち抜き加工)
本発明の打ち抜き加工は、従来のフィルム加工で使用されている打ち抜き方法を好適に用いることができる。いわゆるポンチとダイの2つの金型でガスバリアフィルムを挟み、ポンチがフィルムを貫通することで所定の位置に穿孔加工を行う。ポンチとダイの開孔部は、所望の打ち抜き孔の形状を有し、ポンチとダイとは所定のクリアランスを有するように構成されている。ポンチとダイは高精度に組合わされており、ポンチ径とダイ開孔部の孔径の隙間(片側クリアランス)は通常1μm〜4μmが好ましいが、この範囲を超えても打ち抜き加工は可能である。具体的には、特開2005−183501号公報に記載の方法などが好適に用いられる。またポンチとダイは、それぞれ1つの金型に多数個形成されてもよく、ポンチ間ピッチ、ダイ開孔部間ピッチおよびポンチ径・ダイ開孔部の孔径は高精度に仕上げられている。更にポンチ用いて打ち抜き加工を行った後、打ち抜きカス(スラグ)を円滑に排除する必要がある。このスラグの排除方法については種々の方法が提案されており、ダイ側にエアー導入ノズルを形成し、抜きカスをエアーブローにより圧送排出する方法(特開平11−33997号公報(第2〜3頁、図1〜3)および特開平11−58297号公報(第3頁、図1〜4)や、その他ブロワーの吸引による真空差圧力を利用した排出方法が提案されており、好適に用いることができる。
本発明の方法は、前記フィルム複合体のガスバリアフィルム面側からポンチを入れて打ち抜き加工することがガスバリア面上に耳だれやバリを発生することを防止できる観点から好ましい。
【0023】
(スリット加工)
図4は本発明に用いることができるスリット加工部6の構成を模式的に示す斜視図である。同図に示す実施形態のスリット加工部6は、一つのフィルム複合体10から裁断して複数の製品を取り出す装置である。すなわち、スリット加工部30には中央切断用の回転刃72、72が設けられている。中央切断用の回転刃72、72は、所定の間隔で平行に設けられている。なお、回転刃72は、回転刃32と同様に、フィルム複合体10の走行方向に、且つ、走行速度の3倍以上5倍以下となるように回転させることが好ましい。
図5ではフィルム複合体10を機械的に切断する手段として、回転刃32、72を使用したが、機械的切断手段はこれに限定するものではなく、たとえば、先端が鋭角に尖ったピンでフィルム複合体10のガスバリアフィルム14を擦ってもよい。
図5に示すように、スリット加工部30は主として、回転刃32とバックアップローラ34で構成されている態様を例として挙げることができる。バックアップローラ34は、円筒状に形成されており、装置本体(不図示)に回動自在に支持される。このバックアップローラ34には、フィルム複合体10が所定のラップ角度で、且つ、ガスバリアフィルム14の支持体側が外側になるように巻きかけられる。なお、バックアップローラ34は、フィルム複合体10の走行方向に、且つ、フィルム複合体10の走行速度と同じ速度で回転させることが好ましい。
回転刃32は、薄い円板状に形成されており、シャフト36を介して装置本体(不図示)に回動自在に支持される。また、回転刃32は、先端(すなわち外周部分)の角度αが20〜85°の鋭角に形成されていることが好ましく、この先端がバックアップローラに対して所定の隙間sを持って配置されている。隙間sは、フィルム複合体10の厚みtよりも小さく設定されていることが好ましい。したがって、回転刃32とバックアップローラ34との間にフィルム複合体10を通過させることによって、フィルム複合体10がガスバリアフィルム14の支持体側から部分的に切断され、フィルム複合体10のガスバリアフィルム14の支持体側に溝が形成される。
前述した隙間sは、フィルム複合体10の厚みtやガスバリアフィルム14の厚みt1に応じて調節することが好ましく、回転刃32による切断深さh(=t−s)が、t1以上、t/2以下になるように設定することが特に好ましい。切断深さhをt/2以下に設定することによって、フィルム複合体10を切断した際に、保護フィルムBが大きく変形することを防止でき、ガスバリアフィルム14の割れの発生を防止できる。また、切断深さhをt1以上に設定したことによって、回転刃32でガスバリアフィルム14を完全に切断することができる。
回転刃32は、不図示の回転駆動源に接続されており、フィルム複合体10の走行方向に回転駆動される。その際、回転刃32の回転速度は、フィルム複合体10の走行速度に対して3倍以上5倍以下が好ましい。回転刃32の回転速度を3倍以上とすることによって、硬質薄膜であるガスバリアフィルム14を確実に切断することができる。また、回転刃32の回転速度をフィルム複合体10の走行速度の5倍以下とすることによって、回転刃32のブレによって切断精度が低下することを防止できる。
本発明の方法では、前記フィルム複合体のガスバリアフィルム面側から刃を入れて該フィルム複合体の前記保護フィルムの膜厚方向の途中までを部分スリット加工することが好ましい。すなわち、フィルム複合体10は、スリット加工部30によって厚み方向に部分的に切断されることが好ましい。すなわち、フィルム複合体10のガスバリアフィルム14にスリット加工部30の回転刃32が押し当てられ、フィルム複合体10はガスバリアフィルム14側から部分的に切断され、ガスバリアフィルム14側にスリットが形成される。
このように本実施の形態によれば、フィルム複合体10をガスバリアフィルム14側から回転上刃32によって厚み方向に部分的に切断したので、ガスバリアフィルム14が不要なガスバリアフィルムの巻き取り部7で回収される一方、保護フィルムはその下流に形成されていることが好ましい保護フィルム巻き取り部8までは残存する。そのため、スリット加工後から、保護フィルム巻き取り部8まで、ガスバリアフィルムの巻き取り部分102にスリットが入っているにも関わらず安定して搬送することができる。
また、機械的切断手段である回転刃32によってフィルム複合体10を部分的に切断した場合、レーザーで切断した場合のような変形・変質を防止できる。
本発明の方法は、前記フィルム複合体のガスバリアフィルム面側から刃を入れてスリット加工することがガスバリア面上に耳だれやバリを発生することを防止できる観点から好ましい。
【0024】
<除去工程>
本発明の方法は、前記フィルム複合体のガスバリアフィルムのうち、前記打ち抜き加工および/または前記スリット加工された部分を、前記ロール貼り合わせ工程より前に除去する工程を含むことが、電子素子が形成された基板上の配線取りだし部分に、ガスバリアフィルムが残存することを防ぐ観点から好ましい。特に、前記スリット加工が膜厚方向に部分裁断を行うスリット加工である場合は、前記フィルム複合体のガスバリアフィルムのうち、前記打ち抜き加工および/または前記スリット加工された部分の下部に保護フィルムが残存しているため、ガスバリアフィルムを容易に除去することができる。
【0025】
本発明の方法は、前記配線取り出し部形成工程後から前記ロール貼り合わせ工程までに、前記フィルム複合体の保護フィルムを除去する工程を含むことが、前記配線取り出し部形成工程においてガスバリアフィルムや接着剤層を物理的に保護する観点から、好ましい。また、このような保護フィルムを除去することで、接着剤層を後述するロール貼り合わせ工程において電子素子が形成された基板上に重ね合わせることができる。
前記前記フィルム複合体の保護フィルムを除去する工程は、前記ロール貼り合わせ工程の直前に行われることが、特に前記スリット加工が膜厚方向に部分裁断を行うスリット加工である場合に長期にわたってガスバリアフィルムを保持する観点から、好ましい。
【0026】
<ロール貼り合わせ工程>
本発明の方法は、電子素子が形成された基板上に配線取りだし部分形成後のフィルム複合体を連続的にロール貼り合わせする工程を含む。
前記ロールとしては、本発明の趣旨に反しない限りにおいて特に限定されず、例えば、特開2004−107057号公報に記載のロールを用いることができる。前記公報に記載のロールは、SS、SUSなどの金属製のロール本体表面に、NBRゴムなどを表面材料ライニングして構成されている。この表面材料を変更することで、ロール表面の硬さを調節することができ、ロール貼り合わせ工程での押圧によるデバイスの破壊を防ぐことが出来る。また表面材料に添加剤を加えることで、例えば帯電防止機能を持たせ貼り合わせ時の異物混入の防止や、静電気によるデバイスへのダメージを低減することも可能である。
【0027】
本発明の方法は、前記電子素子が、有機EL素子であることが、好ましい。
【0028】
<インライン貼り合わせ>
本発明の方法では、前記フィルム複合体供給工程と前記配線取り出し部形成工程と前記ロール貼り合わせ工程をインラインで行う。このようにインラインで行うことで、簡略、かつ、高い生産効率のガスバリアフィルムと電子素子の貼り合わせ方法とすることが達成できる。
【0029】
[電子素子の製造方法]
本発明の電子素子の製造方法は、前記ガスバリアフィルムと電子素子の貼り合わせ方法を行った後に、接着剤層を硬化する工程を含むことを特徴とする。
前記接着剤層を硬化する工程は、用いる接着剤の種類によって適宜変更して行うことができ、熱硬化性接着剤を用いた場合は、加熱硬化することができる。また、光硬化性接着剤を用いた場合は、光照射によって硬化することができる。
【0030】
本発明の電子素子の製造方法は、後述する多面取り用電子素子複合体の製造方法で製造された多面取り用電子素子複合体を、分割する工程を含むことも好ましい。
前記多面取り用電子素子複合体を分割する工程としては特に制限されることはなく、公知の基板裁断方法を用いることができる。
【0031】
[多面取り用電子素子複合体の製造方法]
本発明の多面取り用電子素子複合体の製造方法は、前記ガスバリアフィルムと電子素子の貼り合わせ方法を行った後に、接着剤層を硬化する工程を含むことを特徴とする。本発明の多面取り用電子素子複合体の製造方法では、例えば、図4に記載したスリット加工部を用いることが好ましい。
【0032】
[電子素子]
本発明の電子素子は、電子素子の製造方法で製造されたことを特徴とする。
以下、本発明の応用例を記載する。
【0033】
(電子素子)
本発明における電子素子としては、有機EL素子、液晶表示素子、薄膜トランジスタ、タッチパネル、電子ペーパー、太陽電池等を挙げることができる。
【0034】
(有機EL素子)
ガスバリアフィルムを用いた有機EL素子の例は、特開2007−30387号公報に詳しく記載されている。
【0035】
(液晶表示素子)
液晶表示素子としては、特開2009−172993号公報の段落番号0044の記載を参酌することができる。
【0036】
(太陽電池)
本発明におけるガスバリアフィルムは、太陽電池素子の封止フィルムとしても用いることができる。ここで、本発明におけるガスバリアフィルムは、接着層が太陽電池素子に近い側となるように封止することが好ましい。本発明におけるガスバリアフィルムが好ましく用いられる太陽電池素子としては、特に制限はないが、例えば、単結晶シリコン系太陽電池素子、多結晶シリコン系太陽電池素子、シングル接合型、またはタンデム構造型等で構成されるアモルファスシリコン系太陽電池素子、ガリウムヒ素(GaAs)やインジウム燐(InP)等のIII−V族化合物半導体太陽電池素子、カドミウムテルル(CdTe)等のII−VI族化合物半導体太陽電池素子、銅/インジウム/セレン系(いわゆる、CIS系)、銅/インジウム/ガリウム/セレン系(いわゆる、CIGS系)、銅/インジウム/ガリウム/セレン/硫黄系(いわゆる、CIGSS系)等のI−III−VI族化合物半導体太陽電池素子、色素増感型太陽電池素子、有機太陽電池素子等が挙げられる。中でも、本発明においては、上記太陽電池素子が、銅/インジウム/セレン系(いわゆる、CIS系)、銅/インジウム/ガリウム/セレン系(いわゆる、CIGS系)、銅/インジウム/ガリウム/セレン/硫黄系(いわゆる、CIGSS系)等のI−III−VI族化合物半導体太陽電池素子であることが好ましい。
【0037】
(電子ペーパー)
本発明におけるガスバリアフィルムは、電子ペーパーにも用いることができる。電子ペーパーは反射型電子ディスプレイであり、高精細且つ高コントラスト比を実現することが可能である。
電子ペーパーは、基板上にディスプレイ媒体および該ディスプレイ媒体を駆動するTFTを有する。ディスプレイ媒体としては、従来知られているいかなるディスプレイ媒体でも用いることができる。電気泳動方式、電子粉粒体飛翔方式、荷電トナー方式、エレクトロクロミック方式等のいずれのディスプレイ媒体であっても好ましく用いられるが、電気泳動方式のディスプレイ媒体がより好ましく、なかでもマイクロカプセル型電気泳動方式のディスプレイ媒体が特に好ましい。電気泳動方式のディスプレイ媒体は、複数のカプセルを含むディスプレイ媒体であり、該複数のカプセルのそれぞれが懸濁流体内で移動可能な少なくとも1つの粒子を含む。ここでいう少なくとも1つの粒子は、電気泳動粒子または回転ボールであることが好ましい。また、電気泳動方式のディスプレイ媒体は、第1の面および該第1の面と対向する第2の面を有し、該第1および該第2の面の内の1つの面を介して観察イメージを表示する。
また、基板上に設けられるTFTは、少なくともゲート電極、ゲート絶縁膜、活性層、ソース電極及びドレイン電極を有し、活性層とソース電極の間か活性層とドレイン電極の間の少なくとも一方に、電気的に接続する抵抗層をさらに有する。電子ペーパーは、電圧印加により光の濃淡を生じる。
【0038】
高精細なカラー表示の電子ディスプレイを製造する場合は、アライメント精度を確保するためにカラーフィルター上にTFTを形成することが好ましい。ただし、電流効率が低い通常のTFTで必要な駆動電流を得ようとしてもダウンサイジングに限界があるため、ディスプレイ媒体の高精細化に伴って画素内のTFTが占める面積が大きくなってしまう。画素内のTFTが占める面積が大きくなると、開口率が低下しコントラスト比が低下する。このため、透明なアモルファスIGZO型TFTを用いても、光透過率は100%にはならず、コントラストの低下は避けられない。そこで、例えば特開2009−021554号公報に記載されるようなTFTを用いることにより、画素内のTFTの占める面積を小さくして、開口率とコントラスト比を高くすることができる。また、この種のTFTをカラーフィルター上に直接形成すれば、高精細化も達成することができる。
【0039】
(その他)
その他の適用例としては、特表平10−512104号公報に記載の薄膜トランジスタ、特開平5−127822号公報、特開2002−48913号公報等に記載のタッチパネル等が挙げられる。
【実施例】
【0040】
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜、変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例に限定されるものではない。
【0041】
[製造例1]
ガスバリアフィルムの作成
特開2009−172988号公報の段落番号0047〜0055の記載に従って、段落番号0050の実施例13のガスバリアフィルムを作成した。
【0042】
保護フィルムの作成
硬化型シリコーンエマルジョン(信越化学製、商品名:KM768)15重量部、硬化剤(信越化学製、商品名:CAT-PM10A)0.75重量部、およびイオン交換水120重量部を混合した混合物を添加し均一に混合した。この混合物をPETフィルム(東レ(株)製、商品名:ルミラー)の易接着コーティング面上にバーコーターを用いて乾燥厚が0.5μmとなるよう塗布し、160℃で1分間乾燥して保護フィルムを作成した。
【0043】
接着層の塗布
2液混合型熱硬化型接着剤(ダイゾーニチモリ製、商品名:エポテック310)を離形フィルム上に膜厚が5μmとなるよう塗布し、これを上記で作成したバリアフィルムに転写させて接着層を設けた。
【0044】
貼り合わせ
以上で作成したガスバリアフィルム(接着層あり)と保護フィルムとを、貼り合わせ、ゴム製ローラーを用いて気泡を巻き込まないよう圧着した。
【0045】
(実施例1)
図1に記載の装置を用いて、インラインでガスバリアフィルムと電子素子の貼り合わせを行った。なお、図1に記載の装置のスリット加工部6は、図4に記載の構成であった。
具体的には、フィルム搬送方向に直交する方向が30cm幅のロール状のフィルム複合体1を連続的に打ち抜き加工部5に供給した。各所の穿孔101の大きさが、1cm×2cm(フィルム搬送方向×フィルム搬送方向に直交する方向。以下において同じ。)となるように、該フィルム複合体10のガスバリアフィルム14側から打ち抜き加工部5のポンチをポンチ径とダイ開孔部の孔径の隙間(片側クリアランス)が3μmになるように調整して押し込み、打ち抜きを行った。その後、各所のスリット加工をフィルム搬送方向に10cm幅の間隔でスリット幅が1cmになるように、該フィルム複合体10のガスバリアフィルム14側から先端の角度が60°であるスリット加工部6の刃を入れて、スリット加工を行った。ここで、スリット加工は、ガスバリアフィルム14から保護フィルムBの内部までとして、フィルム複合体10のガスバリアフィルム14と接着剤層12のみが剥離し得る状態とする一方、保護フィルムについてはフィルム搬送方向に直交する方向において、完全には裁断されていないまま、下流へとフィルム複合体10は搬送された。
これらの穿孔101およびスリットは、フィルム複合体10のフィルム搬送方向に直交する方向において、3箇所ずつであった。
スリット加工後のフィルム複合体のうち、スリット加工された巻き取り部分102については、不要なガスバリアフィルムの巻き取り部7によって連続的に除去された。また、フィルム複合体10中の保護フィルムBは、保護フィルム巻き取り部8によってガスバリアフィルム貼り合わせ用ロール9の直前で連続的に除去された。
保護フィルムが除去された後、フィルム複合体10のうちの巻き取り部分102を除いた部分について、接着剤層12を介して、ガスバリアフィルム14を多面取り有機EL素子基板100に、特開2004−107057号公報の実施例1に記載のガスバリアフィルム貼り合わせ用ロール9を用いて連続的に貼り合わせた後、65℃で3時間加熱硬化した。
【0046】
得られた有機EL素子は、配線取り出し部分103にガスバリアフィルム14が貼り合わされていない状態であった。なお、スリット加工された巻き取り部分102に対応する箇所の配線取り出し部分103以外の場所には不要なガスバリアフィルムは残っていなかったことを確認した。
多面取りされた封止後の多面取り用有機EL素子複合体を、レーザーカッターによって分割し、個々の有機EL素子を得た。
【0047】
(実施例2)
実施例1に対して、スリット加工をガスバリアフィルム14から保護フィルムBの全部までとして、フィルム複合体10のガスバリアフィルム14と接着剤層12、保護フィルムBが剥離し得る状態にすることへ変更した以外は、実施例1に従って、ガスバリアフィルム14の多面取り有機EL基板100への貼り合わせを行った。
【0048】
(評価)
実施例1および2について、配線取り出し部分103に対する穿孔101およびスリット加工された巻き取り部分102の貼り付け位置のズレを評価した。また下記に従って、得られた有機EL素子の評価を行った。評価数は10個ずつ行った。評価結果を表1にまとめて示す。
【0049】
<取り付け位置の評価基準>
◎…ズレが1mm以内。
○…ズレが1〜2mm。
△…ズレが2〜5mm。
×…ズレが5mmより大きい又は配線取り出し部分までズレて貼り合わせ。
【0050】
(有機EL素子発光面状の評価)
作成直後の有機EL素子を、Keithley社製SMU2400型ソースメジャーユニットを用いて7Vの電圧を印加して発光させた。顕微鏡を用いて発光面状を観察したところ、実施例1と2のいずれの素子もダークスポットの無い均一な発光を与えることが確認された。
次に各素子を60℃・相対湿度90%の暗い室内に500時間静置した後、発光面状を観察した。直径300μmよりも大きいダークスポットが観察された素子の比率を故障率として評価した。
【0051】
【表1】

【0052】
以上より、実施例の方法は、いずれも連続して供給されるガスバリアフィルムを傷つけずに、簡略、かつ、高い生産効率を達成することができることがわかった。
【符号の説明】
【0053】
5 打ち抜き加工部
6 スリット加工部
7 不要なガスバリアフィルムの巻き取り部
8 保護フィルム巻き取り部
9 ガスバリアフィルム貼り合わせ用ロール
10 フィルム複合体
14 ガスバリアフィルム
12 接着剤層
B 保護フィルム
30 スリット加工部
32 回転刃
34 バックアップローラ
36 シャフト
72 回転刃
100 多面取り有機EL素子基板
101 穿孔
102 巻き取り部分
103 配線取り出し部分

【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持体とガスバリア層を有するガスバリアフィルムと、接着剤層とを含むフィルム複合体を連続的に供給する工程と、
連続的に供給されたフィルム複合体の一部を打ち抜き加工またはスリット加工して配線取り出し部分を形成する工程と、
電子素子が形成された基板上に配線取りだし部分形成後のフィルム複合体を連続的にロール貼り合わせする工程を含み、
前記フィルム複合体供給工程と前記配線取り出し部形成工程と前記ロール貼り合わせ工程をインラインで行う、ガスバリアフィルムと電子素子の貼り合わせ方法。
【請求項2】
前記フィルム複合体のフィルム搬送方向に直交する方向において、前記打ち抜き加工または前記スリット加工を複数回行うことを特徴とする請求項1に記載のガスバリアフィルムと電子素子の貼り合わせ方法。
【請求項3】
前記電子素子が、有機EL素子であることを特徴とする請求項1または2に記載のガスバリアフィルムと電子素子の貼り合わせ方法。
【請求項4】
前記連続的に供給されたフィルム複合体のうちフィルム搬送方向に直交する方向が長辺である配線取り出し部分を打ち抜き加工する工程の後に、フィルム複合体のうちフィルム搬送方向が長辺である配線取り出し部分をスリット加工する工程を行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のガスバリアフィルムと電子素子の貼り合わせ方法。
【請求項5】
前記フィルム複合体のガスバリアフィルム面側から刃を入れて打ち抜き加工またはスリット加工をすることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のガスバリアフィルムと電子素子の貼り合わせ方法。
【請求項6】
前記フィルム複合体のガスバリアフィルムのうち、前記打ち抜き加工により打ち抜かれた部分または前記スリット加工によりスリットされた部分を、前記ロール貼り合わせ工程より前に除去する工程を含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のガスバリアフィルムと電子素子の貼り合わせ方法。
【請求項7】
前記連続供給されるフィルム複合体が、ロール状のフィルム複合体であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のガスバリアフィルムと電子素子の貼り合わせ方法。
【請求項8】
前記ガスバリアフィルムが、熱可塑性樹脂から構成される支持体の一方の面上に、少なくとも一層の有機層および少なくとも一層の無機層が交互に積層した構造を有することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のガスバリアフィルムと電子素子の貼り合わせ方法。
【請求項9】
前記フィルム複合体がさらに保護フィルムを含み、
前記ガスバリアフィルム、前記接着剤層および前記保護フィルムがこの順に積層していることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載のガスバリアフィルムと電子素子の貼り合わせ方法。
【請求項10】
前記フィルム複合体のガスバリアフィルム面側から刃を入れて該フィルム複合体の前記保護フィルムの膜厚方向の途中までを部分スリット加工することを特徴とする請求項9に記載のガスバリアフィルムと電子素子の貼り合わせ方法。
【請求項11】
前記配線取り出し部形成工程後から前記ロール貼り合わせ工程までに、前記フィルム複合体の保護フィルムを除去する工程を含むことを特徴とする請求項10に記載のガスバリアフィルムと電子素子の貼り合わせ方法。
【請求項12】
請求項1〜11のいずれか一項に記載のガスバリアフィルムと電子素子の貼り合わせ方法を行った後に、接着剤層を硬化する工程を含むことを特徴とする電子素子の製造方法。
【請求項13】
請求項2〜11のいずれか一項に記載のガスバリアフィルムと電子素子の貼り合わせ方法を行った後に、接着剤層を硬化する工程を含むことを特徴とする多面取り用電子素子複合体の製造方法。
【請求項14】
請求項13に記載の多面取り用電子素子複合体の製造方法で製造された多面取り用電子素子複合体を、分割する工程を含むことを特徴とする電子素子の製造方法。
【請求項15】
請求項12または14に記載の電子素子の製造方法で製造されたことを特徴とする電子素子。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−62958(P2011−62958A)
【公開日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−216706(P2009−216706)
【出願日】平成21年9月18日(2009.9.18)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】