説明

ギヤドモータの製品グループ及びギヤドモータの製造方法

【課題】出力軸の高さの異なるギヤドモータを含む製品グループを低コストで得る。
【解決手段】ギヤドモータの製品グループにおいて、共通の継カバー136と、脚部付きの第1、第2の減速機ケーシング102、106と、を備える。第2減速機ケーシング106は、各軸の軸支持部142T、144Tが第1減速機ケーシング102での軸支持部142、144と比較してその全部がモータ軸118を中心として相互に点対称に上下反転している。継カバー136及び減速機構110が、モータ軸118を中心として点対称に上下反転することにより、前記第1及び第2の減速機ケーシング102、106のいずれにも連結可能とされ、共通のモータ112、継カバー136(136T)、減速機構110(110T)に対し、異なる2つの脚付きの第1、第2減速機ケーシング102、106を連結可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ギヤドモータの製品グループ及びギヤドモータの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1において、図3に示すようにモータ12と減速機14とを一体的に連結した脚部付きのギヤドモータ16が開示されている。
【0003】
モータ12のモータ軸18には、ピニオン20が一体的に形成されている。ピニオン20は中間ギヤ22と噛合している。中間ギヤ22の組み込まれた中間軸24には中間ピニオン26が直接形成されている。中間ピニオン26は出力ギヤ28と噛合している。出力ギヤ28の回転により、出力軸30が回転する。
【0004】
モータ12のケーシング32と、減速機14のケーシング34との間には継カバー36が配置されている。継カバー36には、出力軸30の一端31、及び中間軸24の一端23を支持可能なカバー側支持部38、40が形成されている。一方、減速機14のケーシング34には、出力軸30の他端33、及び中間軸22の他端25を支持可能な本体側支持部42、44が形成されている。このケーシング34には、脚部46が設けられている。ギヤドモータ16は、いわゆる「脚部一体型のギヤドモータ」として、床B1等に直接設置される。
【0005】
こうした構成のギヤドモータ16は、一般に、枠番(伝達容量に対応して慣用されている指標)ごとに、ギヤ比が複数種類用意され、全体として1つの製品グループ(シリーズ)を構成している。メーカーでは、いくつかの製品グループを用意しており、需用者は、特定の製品グループの中から、最適な枠番(伝達容量)及びギヤ比に合致するギヤドモータを選択して購入している。
【0006】
【特許文献1】特公平8−32143号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
需用者から見れば、選択できるギヤドモータのバリエーションが充実していれば、それだけギヤドモータの選択肢が広がることになる。脚付きの床置きタイプのギヤドモータの場合、例えば、出力軸の高さの異なるギヤドモータがメーカーサイドで予め複数用意されていれば、需用者はそれだけ自己の要求により合致したギヤドモータを購入することができる。
【0008】
しかし、現状では、特別な例を除き、特定の製品グループにおいては、枠番とギヤ比が定まると、選択できるギヤドモータは通常1種類しかなく、出力軸の高さも定まってしまう。そのため、こうした需用者の多様な要求に少しでも多く応えるには、同一の枠番及び同一のギヤ比であっても、出力軸の高さの異なる製品バリエーションをより充実させる必要がある。
【0009】
しかし、従来一種類のみ標準的に用意されていたギヤドモータの出力軸の高さは、(先の従来例でも明らかなように)比較的「高め」に設定されていたため、例えば出力軸の高さがより低いものをバリエーションとして用意するには、脚部の高さを低くするというような簡易な手法が使えず、結局、全ての設計をし直さなければならないというという問題があった。
【0010】
本発明は、このような実情の下でなされたものであって、特に床置きタイプのギヤドモータの出力軸の高さの選択肢を低コストで増大できるように構築したギヤドモータの製品グループを提供することをその課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、モータと減速機とを一体化した第1、第2ギヤドモータを備えたギヤドモータの製品グループであって、前記第1ギヤドモータは、第1モータケーシングを含む第1モータと、第1出力軸を含む第1減速機構と、前記第1モータケーシングと連結され前記第1減速機構の各軸の一部を支持可能な第1カバー側軸支持部を有する第1継カバーと、前記第1減速機構の各軸の他の一部を支持可能な第1本体側軸支持部を有すると共に一体形成された第1脚部を有した第1減速機ケーシングと、を備え、前記第2ギヤドモータは、前記第1モータと共通の第2モータと、前記第1出力軸と共通の部材で構成された第2出力軸を含むと共に前記第1減速機構と共通の部材で構成され且つ前記第2モータのモータ軸を中心として前記第1減速機構を点対称に反転させた態様で組み込まれている第2減速機構と、前記第2モータケーシングと連結され前記第2減速機構の各軸の一部を支持可能であって前記第1継カバーと共通の部材で構成され且つ前記第2モータのモータ軸を中心として前記第1継カバーを点対称に反転させた態様で組み込まれている第2継カバーと、前記第2減速機構の各軸の他の一部を支持可能であって前記第2モータのモータ軸を中心として前記第1本体側軸支持部を点対称に反転させた位置に形成された第2本体側軸支持部を有すると共に一体形成された第2脚部を有し且つ該第2脚部の底面から前記第2出力軸までの高さが、前記第1ギヤドモータの前記第1脚部の底面から前記第1出力軸までの高さと異なる高さに設定された第2減速機ケーシングと、を備えた構成により、上記課題を解決したものである。
【0012】
本発明では、第2減速機ケーシングの各軸の支持部の形成の仕方を工夫することにより、共通の継カバー及び減速機構がモータ軸を中心として点対称に上下反転した状態で第1、第2減速機ケーシングとそれぞれ組み付けできる。この結果、共通のモータ、部材として共通の継カバー、及び部材として共通の減速機構を使用しながら、出力軸の高さの異なる2つの脚部付きのギヤドモータを低コストで生産できるようになる。本発明は、従来出力軸の高さが高めに設定されていた製品グループにおいて、出力軸の高さをより低める方向のバリエーションを充実させたいときに特に有効である。
【0013】
なお、本発明は、モータと減速機とを一体化した第1、第2ギヤドモータを備えたギヤドモータの製品グループにおける、前記第1または第2ギヤドモータのいずれかのギヤドモータの製造方法であって、前記第1、第2ギヤドモータとで、共通のモータと、出力軸を含む共通の減速機構と、該減速機構の各軸の一部を支持可能なカバー側軸支持部を有する共通の継カバーと、前記減速機構の各軸の他の一部を支持可能な第1、第2本体側軸支持部をそれぞれ有すると共に第1、第2脚部がそれぞれ一体に形成された第1、第2減速機ケーシングであって前記第1本体側軸支持部に対して前記第2本体側軸支持部の全部が前記モータのモータ軸を中心として相互に点対称に反転した位置に形成されている第1、第2減速機ケーシングと、を準備する工程と、前記第1、第2減速機ケーシングのうちのいずれかを選択する工程と、前記共通のモータと、共通の減速機構と、共通の継カバーと、該選択した第1または第2減速機ケーシングを用いて、該選択した第1または第2減速機ケーシングの前記第1または第2本体側軸支持部に合致するように、前記継カバー及び前記減速機構を、そのまままたはモータ軸を中心としてそれぞれを点対称に反転させて当該選択した第1または第2減速機ケーシングに組みつけることにより、互いに出力軸の高さの異なる前記第1または第2ギヤドモータのいずれかのギヤドモータを組み立てる工程と、を含むことを特徴とするギヤドモータの製造方法と捉えることもできる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、脚部一体型のキャドモータにおいて出力軸の高さの異なる製品バリーションを、低コストでより充実させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下図面に基づいて、本発明の実施形態の一例を詳細に説明する。
【0016】
この実施形態に係るギヤドモータのシリーズ(製品グループ)では、後に詳述するように、同一の枠番で且つ同一のギヤ比において、2種類のギヤドモータ(第1ギヤドモータ104と第2ギヤドモータ108)が用意されている。
【0017】
第1、第2ギヤドモータ104、108は、いわゆる「脚付きギヤドモータ」として、床B1等に直接設置される。
【0018】
第1、第2ギヤドモータ104、108は、モータ112、継カバー136、及び減速機構110の各構成要素は、「部材自体」としては共通である。よって、第1、第2ギヤドモータ104、108で共通の符号を用いることとする。名称も実施形態上の説明の混乱を避けるため、特に第1、第2の文字を付さない。他の部材についても、部材自体が共通のものは共通の名称及び符号を用いる。但し、減速機構110、継カバー136については、第2ギヤドモータ108では第1ギヤドモータ104とその組み込み方が異なるので、便宜上末尾にTの文字を付加した符号を用いることとして、第1ギヤドモータ104側(第1側)と第2ギヤドモータ108側(第2側)とを差別化することとする。即ち、第2ギヤドモータ108での減速機構110T及び継カバー136Tは、第1ギヤドモータ104での減速機構110及び継カバー136とそれぞれ部材としては共通であるが、第1ギヤドモータ104での減速機構110及び継カバー136と比較して、モータ112のモータ軸118を中心として点対称に上下反転して組み込まれている。
【0019】
このように、第1、第2ギヤドモータ104、108は、基本構成が類似しているため、先ず、第1ギヤドモータ104の構成について図1を用いて詳細に説明し、次いで、図2を用いて第1、第2ギヤドモータ104、108の違いを説明することとする。
【0020】
図1を参照して、第1ギヤドモータ104は、モータ112と、減速機構110を有する第1減速機114とを一体的に連結したものである。なお、図1は便宜上、適宜展開断面とされており、純粋に単一の平面で切った断面とはなっていない。
【0021】
減速機構110の説明をすると、モータ112のモータ軸118には、ピニオン120が一体的に形成されている。ピニオン120は中間ギヤ122と噛合している。中間ギヤ122の組み込まれた中間軸124には中間ピニオン126が直接形成されている。中間ピニオン126は出力ギヤ128と噛合している。出力ギヤ128の回転により、該出力ギヤ128が組み込まれている出力軸130が回転可能である。
【0022】
モータ112のモータケーシング132と、第1減速機114の第1減速機ケーシング102との間には継カバー136が配置されている。継カバー136には、カバー側軸支持部、即ち、出力軸130の一端(一部)131を支持可能なカバー側出力軸支持部138、及び中間軸124の一端(一部)123を支持可能なカバー側中間軸支持部140が形成されている。一方、第1減速機114の第1減速機ケーシング102には、本体側軸支持部、即ち、出力軸130の他の一部133を支持可能な本体側出力軸支持部142、及び中間軸124の他端(他の一部)125を支持可能な本体側中間軸支持部144が形成されている。
【0023】
この第1減速機ケーシング102には、第1ギヤドモータ104を床B1に据え付けるための第1脚部146が一体形成されている。
【0024】
次に、第2ギヤドモータ108の構成を、第1ギヤドモータ104との違いを中心にして説明する。図2の(A)、(B)は、第1ギヤドモータ104、図2の(C)、(D)は第2ギヤドモータ108をそれぞれ示している。図2の(A)、(B)の第1ギヤドモータ104は、前記図1の構成と全く同じものであるが、比較の便宜上、図2の(C)、(D)と同一縮尺にて描写し直したものである。
【0025】
前述したように、第2ギヤドモータ108のモータ112、継カバー136、及び減速機構110の各構成要素は、「部材自体」としては第1ギヤドモータ104で使用されていたものと共通である。但し、減速機構110、継カバー136については、第2ギヤドモータ108では第1ギヤドモータ104とその組み込み方のみが異なる。便宜上第2ギヤドモータ108側については末尾にTの文字を付加した符号を用いる。
【0026】
第2ギヤドモータ108では、部材としては共通の減速機構110T及び継カバー136Tが、それぞれ第1ギヤドモータ104での減速機構110及び継カバー136と比較して、(共通の)モータ112のモータ軸118を中心として互いに点対称に上下反転して組み込まれている。
【0027】
第2ギヤドモータ108の構成要素で、第1ギヤドモータ104の構成要素と「部材自体」が異なっているのは、第2減速機115の第2減速機ケーシング106のみである。第2脚部156を含む第2減速機ケーシング106は、第1脚部146を含む第1減速機ケーシング102と全体の形状が異なる。また、第2減速機ケーシング106は、各軸の本体側軸支持部の構成、即ち出力軸130Tの一部(他の一部)133Tを支持する本体側出力軸支持部142T及び中間軸124Tの他端(他の一部)125Tを支持する本体側中間軸支持部144Tの形成の仕方が第1減速機ケーシング102と異なる。即ち、第2減速機ケーシング106における本体側出力軸支持部142T及び本体側中間軸支持部144Tは、第1減速機ケーシング102における本体側出力軸支持部142、本体側中間軸支持部144の全部をモータ112のモータ軸118を中心として相互に点対称に上下反転した態様で形成されている。
【0028】
図2(B)に示されるように、第1減速機ケーシング102には、第1ギヤドモータ104用として継カバー136を組み込む場合のボルト孔(またはピン孔)160a〜160hが形成されている。これにより、第1ギヤドモータ104では、継カバー136が第1減速機ケーシング102と連結可能である。また、図2(D)に示されるように、第2減速機ケーシング106には、第2ギヤドモータ108用として継カバー136に対して上下反転した継カバー136Tを組み込む場合のボルト孔(またはピン孔)160aT〜160hTが形成されている。第1減速機ケーシング102のボルト孔(またはピン孔)160a〜160hと第2減速機ケーシング106のボルト孔(またはピン孔)160aT〜160hTは、モータ軸118を中心として互いに点対称となっている。なお、この実施形態では、符号160a〜160h、160aT〜160hTのうち、符号160c、160h、160cT、160hTのみがピン孔で、その他はボルト孔である。
【0029】
また、この連結に当たり、第1ギヤドモータ104における減速機構110(ピニオン120、中間ギヤ122、中間軸124、中間ピニオン126、出力ギヤ128、及び出力軸130)は、第2ギヤドモータ108では、モータ軸118を中心にして(即ち、モータ軸118自体に形成されているピニオン120Tを中心にして)、それぞれ点対称に上下反転した減速機構110Tとして組み込まれる。なお、図2の(C)、(D)では、第2ギヤドモータ108用の減速機構110Tの各構成要素の符号の末尾にもそれぞれTの文字を付して第1ギヤドモータ104用の減速機構110の各構成要素と差別化している。
【0030】
この結果、第1減速機ケーシング102の組み込まれた第1ギヤドモータ104の出力軸130は、モータ軸118より上側で、床(第1脚部146の底面)B1からの第1高さH1に組み込まれるが、第2減速機ケーシング106の組み込まれた第2ギヤドモータ108の出力軸130Tは、モータ軸118より下側で、床(第2脚部156の底面)B1からの第2高さH2に組み込まれることになる。第1高さH1は第2高さH2と異なる。
【0031】
以上の構成により、第1、第2減速機ケーシング102、106が部材として異なるだけで、後は第1、第2減速機114、115の減速機構110(110T)の各部材を含めて全く共通の部材を用いながら(同一の枠番で且つ同一のギヤ比で)、出力軸130(130T)の床B1からの第1、第2高さH1、H2の異なる2種類の第1、第2ギヤドモータ104、108をシリーズ中に存在させることができるようになる。
【0032】
なお、この実施形態においては、第2減速機ケーシング106の第2脚部156の第2高さh2が第1減速機ケーシング102の第1脚部146の第1高さh1よりもむしろ高く形成されている。これは、第2ギヤドモータ108では、出力軸130Tの位置をモータ軸118の位置よりも低くできるが、その結果所望の高さよりも低くなり過ぎるときには、適宜に第2脚部156の第2高さh2を高く設定してもよいことを示すために、敢えて例示したものである。即ち、所望の出力軸(130)の第1高さ(H1)を得るために、第1脚部(146)の第1高さ(h1)が対応する第1高さに設定された第1減速機ケーシング(102)を用意すること、及び所望の出力軸(130T)の第2高さ(H2)を得るために、第2脚部(156)の第2高さ(h2)が対応する第2高さに設定された第2減速機ケーシング(106)を用意すること、は適宜行って構わない。
【0033】
また、上記実施形態においては、継カバー136(136T)はモータ112のモータケーシング132に対しても上下反転ができるようになっており、継カバー136の上下の向きの如何に関わらず、モータ112は、上下反転しなくても済むようになっている。これにより、例えば、端子箱170(図1参照)が常にモータ112の上側に来るように維持しておくことが可能となる。これを実現するには、モータ112のモータケーシング132と継カバー136を連結するための複数のボルト(符号172のみ図示)の配置位置をモータ軸118を中心として点対称としておけばよい。
【0034】
勿論、モータ112のモータケーシング132及び継カバー136が単一の連結態様で一体化され、モータ112及び継カバー136の全体が、第1、第2本体ケーシング102、106に対して上下反転する構成であってもよい。この場合は、モータ112のケーシング132及び継カバー136を連結するためのボルト172の配置には、上述したような特別な配慮は不要である。
【0035】
なお、本発明は、必ずしも、既存のシリーズの全ての枠番の全てのギヤ比のギヤドモータに対して適用する必要はなく、特定の枠番の特定のギヤ比のギヤドモータに対してのみ適用しても適用した部分について相応の効果が得られる。
【産業上の利用可能性】
【0036】
本発明は、種々のギヤドモータのシリーズ(製品グループ)の構築に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の実施形態の一例に係るギヤドモータのシリーズ(製品グループ)内の第1ギヤドモータの構成例を示す断面図
【図2】(A)は該第1ギヤドモータの縮小断面図、(B)は同矢視IIB視端面図、(C)は第2ギヤドモータの縮小断面図、(D)は同矢視IID視端面図
【図3】従来のギヤドモータの一例を示す断面図
【符号の説明】
【0038】
102…第1減速機ケーシング
104…第1ギヤドモータ
106…第2減速機ケーシング
108…第2ギヤドモータ
180…第3減速機ケーシング
182…第3ギヤドモータ
110…減速機構
112…モータ
114…第1減速機
115…第2減速機
118…モータ軸
122…中間軸
130…出力軸
132…モータのケーシング
136…継カバー
138…カバー側出力軸支持部
140…カバー側中間軸支持部
142…本体側出力軸支持部
144…本体側中間軸支持部
H1、H3…第1、第2高さ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
モータと減速機とを一体化した第1、第2ギヤドモータを備えたギヤドモータの製品グループであって、
前記第1ギヤドモータは、第1モータケーシングを含む第1モータと、第1出力軸を含む第1減速機構と、前記第1モータケーシングと連結され前記第1減速機構の各軸の一部を支持可能な第1カバー側軸支持部を有する第1継カバーと、前記第1減速機構の各軸の他の一部を支持可能な第1本体側軸支持部を有すると共に一体形成された第1脚部を有した第1減速機ケーシングと、を備え、
前記第2ギヤドモータは、前記第1モータと共通の第2モータと、前記第1出力軸と共通の部材で構成された第2出力軸を含むと共に前記第1減速機構と共通の部材で構成され且つ前記第2モータのモータ軸を中心として前記第1減速機構を点対称に反転させた態様で組み込まれている第2減速機構と、前記第2モータケーシングと連結され前記第2減速機構の各軸の一部を支持可能であって前記第1継カバーと共通の部材で構成され且つ前記第2モータのモータ軸を中心として前記第1継カバーを点対称に反転させた態様で組み込まれている第2継カバーと、前記第2減速機構の各軸の他の一部を支持可能であって前記第2モータのモータ軸を中心として前記第1本体側軸支持部を点対称に反転させた位置に形成された第2本体側軸支持部を有すると共に一体形成された第2脚部を有し且つ該第2脚部の底面から前記第2出力軸までの高さが、前記第1ギヤドモータの前記第1脚部の底面から前記第1出力軸までの高さと異なる高さに設定された第2減速機ケーシングと、を備える
ことを特徴とするギヤドモータの製品グループ。
【請求項2】
請求項1において、
前記第2継カバーが、前記第2モータの前記第2モータケーシングに対して反転した状態で連結可能とされている
ことを特徴とするギヤドモータの製品グループ。
【請求項3】
モータと減速機とを一体化した第1、第2ギヤドモータを備えたギヤドモータの製品グループにおける、前記第1または第2ギヤドモータのいずれかのギヤドモータの製造方法であって、
前記第1、第2ギヤドモータとで、共通のモータと、出力軸を含む共通の減速機構と、該減速機構の各軸の一部を支持可能なカバー側軸支持部を有する共通の継カバーと、前記減速機構の各軸の他の一部を支持可能な第1、第2本体側軸支持部をそれぞれ有すると共に第1、第2脚部がそれぞれ一体に形成された第1、第2減速機ケーシングであって前記第1本体側軸支持部に対して前記第2本体側軸支持部の全部が前記モータのモータ軸を中心として相互に点対称に反転した位置に形成されている第1、第2減速機ケーシングと、を準備する工程と、
前記第1、第2減速機ケーシングのうちのいずれかを選択する工程と、
前記共通のモータと、共通の減速機構と、共通の継カバーと、該選択した第1または第2減速機ケーシングを用いて、該選択した第1または第2減速機ケーシングの前記第1または第2本体側軸支持部に合致するように、前記継カバー及び前記減速機構を、そのまままたはモータ軸を中心としてそれぞれを点対称に反転させて当該選択した第1または第2減速機ケーシングに組みつけることにより、互いに出力軸の高さの異なる前記第1または第2ギヤドモータのいずれかのギヤドモータを組み立てる工程と、
を含むことを特徴とするギヤドモータの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2009−290953(P2009−290953A)
【公開日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−138966(P2008−138966)
【出願日】平成20年5月28日(2008.5.28)
【出願人】(000002107)住友重機械工業株式会社 (2,241)
【Fターム(参考)】