説明

クロスエリア搬送制御システム及びその制御方法

【課題】クロスエリア搬送制御システム及びその制御方法を提供する。
【解決手段】第一搬送整合システム1と、第二搬送整合システム2とは、異なるエリアにあり、第一搬送整合システム1と、第二搬送整合システム2とは、互いに電気的に接続され、且つ、第一搬送整合システム1は、さらに、クロスエリア制御システム4に電気的に接続され、クロスエリアストッカー3は、クロスエリア制御システム4と、第二搬送整合システム2に電気的に接続される。上述のシステム機構は、クロスエリア制御システム4が、独立して設置されるため、あるエリアの製造執行システムが故障停止した時でも、クロスエリアシステムは、正常に処理運転を行い、ウェーハが、クロスエリア伝送するときに影響を受け、停止することがない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物料搬送のシステムと方法に関し、特にクロスエリア搬送制御システム及びその制御方法に関するものであり、独立設置された制御システムの助けにより、コンベア上のウェーハカセットを最短ルートで伝送でき、同時にウェーハカセットが、コンベア上で停止する問題を防ぐ。
【背景技術】
【0002】
従来の半導体工場のウェーハ(Wafer)の搬送は、手押し式システムによるものであったが、製造技術の進歩により、ウェーハサイズは、6インチ、8インチ、12インチにまで増大し、それに伴って、ウェーハカセット(Wafer Casette)のサイズも拡大した。例えば、フープ(Front Opened Unified Pod,FOUP)の場合、ウェーハ25枚を装填した場合、ウェーハカセットの重量は、8.2キロに達し、初期の半導体工場の手押し式システムで搬送すると、人力では負担することができなかった。また、さらに生産効率とクリーン度などの要素を考慮すると、生産効率と生産量を向上させるために、もっと適切なウェーハ搬送システムの発展が必要である。。
【0003】
よって、近年、自動マテリアル配送システム(Automated Material Handling System,AMHS)の発展がなされ、現在、自動マテリアル配送システムは、半導体工場内で、既に普及していた。前記自動マテリアル配送システムは、頭上走行搬送装置(Overhead Hoist Shuttle,OHS)、頭上走行搬送装置(Overhead Hoist Transport,OHT)軌道式搬送装置(Rail Guided Vehicle,RGV)と、ストッカー(Stocker,STK)を含み、これにより半導体工場で、人力搬送に代わり、ウェーハの自動搬送ができ、生産量も増加している。
【0004】
図1に示すように、現在半導体工場が使用している自動搬送システムのシステム機構は、製造執行システム(MES)101aと、
マテリアル制御システム(MCS)102aと、
自動マテリアル配送システム(AMHS)103aを含む前記自動搬送システム100aで、前記マテリアル制御システム102aは、前記製造執行システム101aと前記自動マテリアル配送システム103aの間に電気的に接続され、前記マテリアル制御システム102aは、前記製造執行システム101aと前記自動マテリアル配送システム103aの間の橋渡しとして機能し、また前記製造執行システム101aは、ウェーハ伝送データを前記マテリアル制御システム102aに伝送し、前記マテリアル制御システム102aは、さらに、前記自動マテリアル配送システム103aを制御管理することにより、ウェーハの伝送作業を行う。
【0005】
上述のように、現在の半導体の自動搬送システム100aは、ウェーハ自動搬送の目的を達しているが、クロスエリア伝送を行うとき、以下のような欠点がある。
・ 各自動搬送システム100aが独立して異なるエリアに設置されるため、一旦一つの自動搬送システム100aに問題が発生、または、メンテナンスが必要な場合、別のエリアに同様のシステムがあっても、自動的に支援をするメカニズムがない。
・ あるエリアの自動搬送システム100aに問題が発生、または、メンテナンスが必要な場合、そのエリア内のウェーハの伝送作業を停止するため、生産量が低下する。
・ 現在の半導体工場の自動搬送システム100aは、単純なウェーハ伝送の管理制御を進行するだけで、さらにウェーハ伝送の最短ルートを決定することができず、よって伝送効率をあげることもできない。
よって、本発明人は、上述の欠点を改善するため、合理的且つ有効に上述の欠点を改善する本発明を提案する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の主要な目的は、クロスエリア搬送制御システム、及びその制御方法を提供することであり、異なるエリアのウェーハ搬送システム以外に、独立した制御システムを設置し、ウェーハのクロスエリア伝送作業進行時、前記制御システムにより、クロスエリアコンベア上のウェーハデータと位置を識別し、ウェーハカセットデータと位置を目標エリアのウェーハ搬送システムに伝送し、目標エリアの搬送システムに、最短伝送ルートを決定させることにより、コンベア上でウェーハ伝送作業が停止し、生産量に影響を与えることを防ぐ。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述の目的を達成するため、本発明は、クロスエリアストッカーと、前記クロスエリアストッカーに電気的に接続するクロスエリア制御システムと、前記クロスエリア制御システムに電気的に接続する第一搬送整合システムと、前記第一搬送整合システムと前記クロスエリアストッカーに電気的に接続する第二搬送整合システムと、を含むことを特徴とするクロスエリア搬送制御システムを提案する。
【0008】
本発明は、第二搬送整合システムが、ウェーハクロスエリア伝送データをクロスエリアストッカーに伝送し、前記クロスエリアストッカーは、前記ウェーハクロスエリア伝送データに基づいて、複数のウェーハカセットのクロスエリア伝送作業を進行する工程と、
複数のウェーハカセットのクロスエリア伝送作業終了後、前記第二搬送整合システムがクロスエリアデータを第一搬送整合システムに伝送する工程と、
クロスエリア制御システムが、前記複数のウェーハカセットのクロスエリア伝送作業完了を確認し、さらに、ウェーハ位置データを前記第一搬送整合システムに通知および伝送する工程と、
前記第一搬送整合システムは、前記クロスエリアデータに基づいて、前記第一搬送整合システム内の第一搬送制御システムに通知し、前記複数のウェーハカセットクロスエリア後の伝送作業を行う工程と、
前記第一搬送整合システムが、前記クロスエリアデータを受け取れない場合、前記クロスエリア制御システムにより、前記複数のウェーハカセットの伝送作業完了を確認し、前記ウェーハ位置データを前記第一搬送制御システムに通知および伝送する工程と、
前記第一搬送制御システムは、前記ウェーハ位置データに基づき、前記クロスエリアストッカーの前記複数のウェーハカセットのクロスエリア後の伝送作業を引き継ぐ工程と、を含むことを特徴とするクロスエリア搬送制御システムの制御方法を提案する。
【0009】
本発明によるクロスエリア搬送制御システム、及びその制御方法は、以下の効果がある。
1.本エリアから独立したシステムを設置し、係るウェーハカセットのデータ及び位置を補足して異なるエリアの搬送整合システムに渡すと同時に、元のシステムの作動に影響しない。
2.本発明のシステムにより、コンベア上のウェーハカセットを識別することができ、直接ウェーハカセットのデータ及び位置をエリアの搬送整合システムに送ることができ、前記搬送整合システムは、前記ウェーハカセットのデータ及び位置により、伝送の最短ルートを決定することにより、ウェーハカセットのコンベアに停止することを防ぐ目的を達する。
3.製造執行システムが停止しても、クロスエリア制御システムと搬送制御システムは独立して作動するため、ウェーハカセットの伝送に影響しない。
4.複数エリアの伝送に適し、本発明の適用範囲は、2つのエリアのクロスエリア伝送に制限されない。
5.本発明は、半導体工場または、一般工場のマテリアル伝送作業に適用される。
【0010】
本発明及び技術内容をさらに理解するため、以下の本発明の詳細説明と図面を参照されたい。図面は、参考と説明のために提供しただけであり、本発明に制限を加えるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】従来の半導体工場のオートメーション搬送システムのシステム構成概略図である。
【図2】本発明のクロスエリア搬送制御システムのシステム構成概略図である。
【図3】本発明のクロスエリア搬送制御システムのもうひとつのシステム構成概略図である。
【図4】本発明のクロスエリア搬送制御システムの制御方法のフローチャート図である。
【図5】本発明のクロスエリア搬送制御システムの制御方法のシステムコミュニケーション概略図である。
【発明を実施するための形態】
【実施例】
【0012】
図2に示すように、本発明は、クロスエリア搬送制御システムを提案する。前記クロスエリア搬送制御システムは、第一搬送整合システム1と、第二搬送整合システム2と、クロスエリアストッカー3と、クロスエリア制御システム4と、を含む。前記第二搬送整合システム2は、前記第一搬送整合システム1と、前記クロスエリアストッカー3に、電気的に接続され、前記クロスエリア制御システム4は、前記第一搬送整合システム1と、前記クロスエリアストッカー3の間に電気的に接続される。
【0013】
前記第一搬送整合システム1は、第一エリアに位置し、前記第一搬送整合システム1は、第一製造執行システム(Manufacturing Execution System,MES)11と、第一搬送制御システム(Material Control System,MCS)12と、を含む。前記第一製造執行システム11は、前記第一搬送制御システム12に電気的に接続され、前記第一搬送制御システム12は、さらに前記クロスエリア制御システム4に電気的に接続され、前記第一製造執行システム11によって、加工現場の各種データを収集させ、同時に即時にネットワーク上で製造工程の追跡制御管理を進行することにより、正確な即時データを提供し、データの整理と分析を行うことにより、エンジニアが正確な決定対策をできるように助ける。また、前記第一製造執行システム11は、決定対策により、さらに、前記第一搬送制御システム12を命令、制御管理し、前記第一搬送制御システム12は、統合制御及び監理制御を行い、前記クロスエリア制御システム4と前記製造執行システム11との橋渡しをする。
【0014】
前記第二搬送整合システム2は、第二エリアに位置し、前記第二搬送整合システム2は、第二製造執行システム21と、第二搬送制御システム22と、を含む。前記第二搬送制御システム22は、前記第二製造執行システム21と、クロスエリアストッカー3の間に電気的に接続され、前記第二製造執行システム21は、さらに前記第一執行システム11に電気的に接続されることにより、クロスエリアのデータ交換を行う。
【0015】
前記クロスエリアストッカー3は、ウェーハの保存と収納をする自動倉庫であり、前記クロスエリアストッカー3は、複数のコンベア(図なし)を有し、前記複数のコンベア(図なし)は、それぞれ、異なるエリアにつながり、且つ、前記複数のコンベア(図なし)上で、複数のウェーハカセット(図なし)を伝送する。前記クロスエリアストッカー3は、ウェーハ伝送の中継点となり、異なるエリアのウェーハを前記クロスエリアストッカー3に伝送し、さらに、前記クロスエリアストッカー3によって、目的地に伝送される。また、上述のウェーハカセット(図なし)は、複数のウェーハ(図なし)を装填することができる。
【0016】
前記クロスエリア制御システム4は、前記第一搬送整合システム1と、前記第二搬送整合システム2の外に、独立して設置されるため、前記クロスエリア制御システム4は、前記第一搬送整合システム1と前記第二搬送整合システム2の作動に影響を与えることはない。前記クロスエリア制御システム4は、前記クロスエリアストッカー3のコンベア(図なし)上にあるウェーハカセット(図なし)を識別するために使用し、前記クロスエリア制御システム4は、ウェーハカセットのデータ及び位置を第一搬送整合システム1に伝送し、続いて、前記第一搬送整合システム1の製造執行システム11が、前記クロスエリア制御システム4が伝送したウェーハカセットの資料及び位置により、最短ルートを決定し、前記第一搬送制御システム12に、ウェーハカセットの伝送作業を行うよう命令し、管理制御する。また、第一搬送整合システム1の第一執行製造システム11が故障し、前記第一搬送制御システム12に命令及び管理制御できない場合、前記クロスエリア制御システム4と第一搬送制御システム12は、さらに前記第一執行製造システム11を代替することにより、ウェーハカセット(図なし)がコンベア(図なし)で停止することを防ぐ。
【0017】
図3に示すように、前記第二搬送整合システム2は、さらに複数増設することもできる。その増設された搬送整合システム2’・・・2は、それぞれ異なるエリアに位置し、前記増設された搬送整合システム2’・・・2は、前記第二搬送整合システム2と同等の執行製造システム21’・・・21と、搬送制御システム22’・・・22を含み、前記搬送制御システム22’・・・22は、それぞれ前記執行製造システム21’・・・21と、前記クロスエリアストッカー3の間に電気的に接続される。前記執行製造システム21’・・・21と、前記第二執行製造システム21と、第一製造執行システム11は、互いに電気的に接続され、これにより、クロスエリアのデータ伝送を可能にする。上記の機構によって、複数のエリアの搬送整合システム2’・・・2は、互いにデータの伝送と、コミュニケーションを行うことができ、ウェーハクロスエリアの伝送ができる。また、前記クロスエリア制御システム4によって、執行製造システム11,21、21’・・・21が停止した時、ウェーハカセット(図なし)が、コンベア上に停止し、搬送効率に影響するという問題を解決することができる。
【0018】
上記実施例は半導体工場のウェーハ搬送を例にしたものであるが、本発明のクロスエリア搬送システムは、半導体工場のウェーハ搬送以外の一般工場また業界のマテリアル搬送伝送作業にも適用することができる。
【0019】
図4に示すように、本発明は、下記の工程を含む、クロスエリア搬送制御システムの制御方法を提案する。
A ウェーハクロスエリア伝送データ受信、該当クロスエリアストッカー3(図2参照)が、複数のウェーハカセットのクロスエリア伝送作業進行。
B クロスエリア伝送作業完了後、該当第二搬送整合システム2が、クロスエリアデータを第一搬送整合システム1に伝送することにより、該当第一搬送整合システム1に、該当複数のウェーハカセットがクロスエリア作業を進行していることを通知。
C クロスエリア制御システム4によって、該当複数のウェーハカセットが、確実にクロスエリア伝送作業を完了したことを確認後、ウェーハ位置データを該当第一搬送整合システム1に伝送。
D 該当第一搬送整合システム1は、該当クロスエリアデータを該当第一搬送制御システム12に通知することにより、該当複数のウェーハカセットクロスエリア後の伝送作業を進行。
E 該当搬送整合システム1が、該当クロスエリアデータを受信できない場合、該当クロスエリア制御システム4により、該当複数のウェーハカセットが、確実にクロスエリア伝送作業を完了したことを確認し、該当ウェーハ位置データを該当第一搬送制御システム12に通知及び伝送。
F 該当第一搬送制御システム12は、該当ウェーハ位置データにより、エリア内配送設備に通知命令及び制御し、該当複数のウェーハカセットクロスエリア後の伝送作業を進行。
【0020】
その技術分野の通常の技術者が、本発明を理解また実施できるように、さらに本発明の詳細な説明を紹介する。第二エリアにあるウェーハを、第一エリアに伝送し、加工する必要がある場合、まず、前記第二製造執行システム21は前記ウェーハクロスエリア伝送データを作成し、この作成されたウェーハクロスエリア伝送データを前記第二搬送制御システム22に伝送する。その後、前記第二搬送制御システム22は、前記第二製造執行システム21と、前記クロスエリアストッカー3の間の橋渡しをし、前記ウェーハクロスエリア伝送データを前記クロスエリアストッカー3に伝送する。その後、前記クロスエリアストッカー3は、前記ウェーハクロスエリア伝送データに基づき、前記複数のウェーハカセットのクロスエリア伝送作業を行う。
【0021】
第二エリアの前記複数のウェーハカセット(図なし)が、前記クロスエリアストッカー3に到着後、前記第二搬送制御システム22が、前記第二製造執行システム21に通知する。通知受信後、前記第二製造執行システム21は、前記クロスエリアデータを前記第一搬送整合システム1の第一製造執行システム11に伝送し、前記クロスエリアデータ受信後、前記第一製造執行システム11は、第二エリアの複数のウェーハカセット(図なし)が、クロスエリア伝送作業を進行していることを確認する。
【0022】
前記複数のウェーハカセット(図なし)が、第一エリアに到着した時、前記クロスエリア制御システム4が、前記複数のウェーハカセット(図なし)を感知し、前記ウェーハ位置データを生成し、前記複数のウェーハカセット(図なし)が、確実に第二エリアから、第一エリアに伝送されたことを確認する。確認後、前記クロスエリア搬送制御システム4は、前記ウェーハ位置データを前記第一搬送制御システム12に伝送し、前記ウェーハ位置データは、前記第一搬送制御システム12を通して、前記第一製造執行システム11に伝送される。
【0023】
前記ウェーハ位置データを受信し、前記第一製造執行システム11は、前記複数のウェーハカセットが、確実にクロスエリア伝送作業を完了したことを確認する。この時、前記第一製造執行システム11は、さらに、前記クロスエリアデータに基づいて、前記第一搬送制御システム12に命令、制御し、前記第一搬送制御システム12は、エリア内配送設備に命令、制御し、前記複数のウェーハカセット(図なし)のクロスエリア後の第一エリアの伝送作業を続行する。
【0024】
前記第一製造執行システム11が、故障やメンテナンスで停止したことにより、前記第二製造執行システム21が伝送した前記クロスエリアデータを受信できない時、前記第一製造執行システム11が、前記複数のウェーハカセット(図なし)が、第二エリアから第一エリアへ伝送されたかどうかを確認できないということを招くので、前記複数のウェーハカセット(図なし)が、第一エリアに到着した時、前記クロスエリア制御システム4が、前記複数のウェーハカセット(図なし)を感知し、前記ウェーハ位置データを作成することにより、前記複数のウェーハカセット(図なし)が、既に第二エリアから第一エリアに到着したことを確認する。確認後、前記クロスエリア制御システム4が、前記ウェーハ位置データを前記第一搬送制御システム12に伝送する。
【0025】
最後に、前記第一搬送制御システム12は、前記ウェーハ位置データに基づき、エリア内配送設備に命令、制御し、前記クロスエリアストッカー3の伝送作業を引き継いで前記複数のウェーハカセットのクロスエリア後の第一エリア内の伝送作業を進行する。
【0026】
また、図3、図4、図5に示すように、本発明のクロスエリア搬送制御システムの制御方法で、前記第二搬送整合システム2は、複数に増設することができ、増設された搬送整合システム2’・・・2は、それぞれ異なるエリアに位置し、上記説明した制御方式と同様に、複数エリアの搬送整合システム2’・・・2は、データの伝送とコミュニケーションを行うことにより、複数エリアのウェーハのクロスエリア伝送作業を提供する。
【0027】
上記実施例は半導体工場のウェーハ搬送制御方法を例にしたものであるが、本発明のクロスエリア搬送システムの制御方法は、半導体工場のウェーハ搬送制御以外の一般工場また業界のマテリアル搬送制御作業にも適用することができる。
【0028】
本発明のクロスエリア搬送制御システム、及びその制御方法は、以下の効果がある。
1.本発明は本エリアから独立したシステムを開発し、係るウェーハカセットのデータ及び位置を補足して異なるエリアの搬送整合システムに渡すと同時に、元のシステムの作動に影響しない。
2.本発明のシステムは、コンベア上のウェーハカセットを識別することができ、直接ウェーハカセットのデータ及び位置をエリアの搬送整合システムに送ることができ、前記搬送整合システムは、前記ウェーハカセットのデータ及び位置により、伝送の最短ルートを決定することにより、ウェーハカセットのコンベアに停止することを防ぐ目的を達する。
3.本発明のクロスエリア搬送制御システム及びその制御方法により、製造執行システムが停止しても、クロスエリア制御システムと搬送制御システムは独立して作動するため、ウェーハカセットの伝送に影響しない。
4.本発明のクロスエリア搬送制御システムは、複数エリアの伝送に適し、本発明の適用範囲は、2つのエリアのクロスエリア伝送に制限されない。
5.本発明のクロスエリア制御システム及びその制御方法は、半導体工場、一般工場または搬送業のマテリアル伝送作業に適用される。
【0029】
上記内容は本発明の好ましい実施例に過ぎず、本発明の特許請求の範囲を限定するものではないため、本発明で開示した趣旨を逸脱しないで完成された等価変更若しくは補正は、全て本案における特許請求の範囲内に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0030】
100a オートメーション搬送システム
101a 製造執行システム
102a 物料制御システム
103a 自動マテリアル配送システム
1 第一搬送整合システム
11 第一製造執行システム
12 第一搬送制御システム
2 第二搬送整合システム
21 第二製造執行システム
22 第二搬送制御システム
2’ 搬送整合システム
21’ 製造執行システム
22’搬送制御システム
2’ 搬送整合システム
21’ 製造執行システム
22’搬送制御システム
搬送整合システム
21 製造執行システム
22搬送制御システム
3 クロスエリアストッカー
4 クロスエリア制御システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
クロスエリアストッカーと、
前記クロスエリアストッカーに電気的に接続するクロスエリア制御システムと、
前記クロスエリア制御システムに電気的に接続する第一搬送整合システムと、
前記第一搬送整合システムと前記クロスエリアストッカーに電気的に接続する第二搬送整合システムと、を含むことを特徴とするクロスエリア搬送制御システム。
【請求項2】
第一搬送整合システムは、さらに、
第一製造執行システムと、
第一搬送制御システムと、を含み、
前記第一搬送制御システムは前記第一製造執行システムと前記クロスエリア制御システムに電気的に接続され、
第二搬送整合システムは、さらに、
第二製造執行システムと、
第二搬送システムと、を含み、
前記第二搬送制御システムは、前記第二製造執行システムと前記クロスエリアストッカーの間に電気的に接続され、前記第二製造執行システムは、第一製造執行システムに電気的に接続されることを特徴とする請求項1に記載するクロスエリア搬送制御システム。
【請求項3】
第二搬送整合システムが、ウェーハクロスエリア伝送データをクロスエリアストッカーに伝送し、前記クロスエリアストッカーは、前記ウェーハクロスエリア伝送データに基づいて、複数のウェーハカセットのクロスエリア伝送作業を行う工程と、
複数のウェーハカセットのクロスエリア伝送作業終了後、前記第二搬送整合システムがクロスエリアデータを第一搬送整合システムに伝送する工程と、
クロスエリア制御システムが、前記複数のウェーハカセットのクロスエリア伝送作業完了を確認し、さらに、ウェーハ位置データを前記第一搬送整合システムに通知および伝送する工程と、
前記第一搬送整合システムは、前記クロスエリアデータに基づいて、前記第一搬送整合システム内の第一搬送制御システムに通知し、前記複数のウェーハカセットクロスエリア後の伝送作業を行う工程と、
前記第一搬送整合システムが、前記クロスエリアデータを受け取れない場合、前記クロスエリア制御システムにより、前記複数のウェーハカセットの伝送作業完了を確認し、前記ウェーハ位置データを前記第一搬送制御システムに通知および伝送する工程と、
前記第一搬送制御システムは、前記ウェーハ位置データに基づき、前記クロスエリアストッカーの前記複数のウェーハカセットのクロスエリア後の伝送作業を引き継ぐ工程を含むことを特徴とするクロスエリア搬送制御システムの制御方法。
【請求項4】
前記第一搬送整合システムは、さらに、第一製造執行システムを含み、前記第一搬送制御システムは、前記第一製造執行システムと前記クロスエリア制御システムに電気的に接続され、前記クロスエリアシステムは、前記クロスエリアストッカーに電気的に接続され、前記第二搬送整合システムは、さらに、第二製造執行システムと、第二搬送制御システムを含み、前記第二搬送制御システムは、前記第二製造執行システムと前記クロスエリアストッカーの間に電気的に接続され、前記第二製造執行システムは、第一製造執行システムに電気的に接続されることを特徴とする請求項3に記載するクロスエリア搬送制御システムの制御方法。
【請求項5】
前記第二製造執行システムは、前記ウェーハクロスエリア伝送データを作成し、この作成されたウェーハクロスエリア伝送データを前記第二搬送制御システムに伝送する工程と、
前記第二搬送制御システムは、前記ウェーハクロスエリア伝送データを前記クロスデータストッカーに送り、前記クロスエリアストッカーは、前記ウェーハクロスエリアデータに基づいて、前記複数のウェーハカセットのクロスエリア伝送作業を行う工程と、
前記複数のウェーハカセットが、前記クロスエリアストッカーに到着した時、前記第二搬送制御システムは、前記第二製造執行システムに通知する工程と、
通知受信後、前記第二製造執行システムは、さらに、前記クロスエリアデータを前記第一製造執行システムに伝送する工程と、
前記クロスエリアデータを受信後、前記第一製造執行システムは、前記複数のウェーハカセットが、クロスエリア伝送作業を行っていることを知る工程と、
前記クロスエリア制御システムが、前記複数のウェーハカセットを感知することにより、前記複数のウェーハカセットが、確実にクロスエリア伝送作業を完了したことを確認する工程と、
確認後、前記クロスエリア制御システムは、前記第一搬送制御システムを通して、前記ウェーハ位置データを前記第一執行製造システムに伝送する工程と、
前記ウェーハ位置データを受信後、前記第一製造執行システムは、前記クロスエリアデータにより、前記第一搬送制御システムを管理制御する工程と、
前記第一製造執行システムの管理制御の命令を受け、前記第一搬送制御システムは、さらに、エリア内配送設備に通知及び命令し、前記複数のウェーハカセットクロスエリア後の伝送作業を行う工程と、
前記第一製造執行システムが、前記第二製造執行システムが伝送した前記クロスエリアデータを受信できず前記複数のウェーハカセットが、クロスエリア伝送作業を行っているかどうかを確認できない場合、前記クロスエリア制御システムが、前記複数のウェーハカセットを感知することにより、前記複数のウェーハカセットが確実にクロスエリア伝送作業を完了したことを確認する工程と、
確認後、前記クロスエリア制御システムが、前記ウェーハ位置データを前記第一搬送制御システムに伝送する工程と、
前記第一搬送制御システムは、前記クロスエリア制御システムが伝送したウェーハ位置データを受信する工程と、
前記第一搬送制御システムは、エリア内搬送設備に命令、制御し、前記複数のウェーハカセットクロスエリア後の伝送作業を行う工程と、を含むことを特徴とする請求項4に記載するクロスエリア搬送制御システムの制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−30778(P2010−30778A)
【公開日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−42091(P2009−42091)
【出願日】平成21年2月25日(2009.2.25)
【出願人】(509049919)華亞科技股▲ふん▼有限公司 (4)
【Fターム(参考)】