説明

クロック生成装置及びクロック同期方法

【課題】冗長構成を有するとともにクロックの同期が確実に行えるクロック生成装置、及び、クロック同期方法を提供する。
【解決手段】クロック生成装置は、クロックC1、クロックC2をそれぞれ出力するVCXO14、24と、クロックC1又はクロックC2が供給されるとともに主たる機能に使用される主機能部31に設けられ、クロックC1及びクロックC2の位相を比較し、クロックC1及びクロックC2の位相ずれの情報を含む位相差情報を生成する位相比較器33と、この位相差情報に基づいてVCXO24に出力する制御電圧を調整し、クロックC1の位相にクロックC2の位相を同期させる第2制御部22と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クロック生成装置及びクロック同期方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の冗長構成を有するクロック生成装置は、図3に示すように、現用系クロック生成部110、待機系クロック生成部120、及び、主機能部130から構成される。
現用系クロック生成部110及び待機系クロック生成部120は、主機能部130の主機能回路133にクロックを供給するものであり、主機能部130のクロック選択器132によってクロック供給元が切り替え可能となっている。通常の状態では、クロック選択器132において、現用系クロック生成部110のVCXO(電圧制御水晶発振器:Voltage Controlled Xtal Oscillator)114から出力されるクロックC1が選択されており、主機能回路133にはこのクロックC1がクロックC3として供給される。そして、主機能部130の主機能回路133は、クロックC3を用いて、主機能回路133の主たる機能を実現する(例えば、特許文献1を参照)。
【0003】
図3を参照して、待機系クロック生成部120は、第2制御部122、D/A変換部123、及びVCXO124、及び位相比較器121を内部に有している。また、現用系クロック生成部110は、第1制御部112、D/A変換部113、及びVCXO114、及び位相比較器111を内部に有している。
【0004】
待機系クロック生成部120の位相比較器121に、自身のVCXO124及び現用系クロック生成部110のVCXO114からそれぞれ出力されるクロックC2、C1が入力される。そして、位相比較器121において、両クロックC1、C2の位相が比較され、両クロックC1、C2の位相ずれの情報を含む、図4に示す位相差情報が生成される。
【0005】
この位相差情報は、第2制御部122に入力され、待機系クロック生成部120は、第2制御部122によって現用系クロック生成部110とのクロック同期制御を行う。
【0006】
即ち、図3を参照して、待機系クロック生成部120において、第2制御部122は、位相比較器121からの位相差情報に基づき、VCXO124からのクロックC2の位相が、現用系クロック生成部110のVCXO114からのクロックC1の位相と同期するように制御用デジタル信号を生成する。この制御用デジタル信号はD/A変換部123でアナログ制御電圧に変換され、VCXO124に出力される。
【0007】
一方、現用系クロック生成部110では、通常の状態ではクロック同期制御は行われないが、必要な場合には、位相比較器111から出力される位相差情報に基づいて、待機系クロック生成部120とのクロック同期制御が行われる。
【0008】
そして、現用系クロック生成部110に何らかの異常が発生すると、第1制御部112は、現用系クロック生成部110から待機系クロック生成部120に切り替える切替指令を第3制御部131に送信する。第3制御部131は、この切替指令に基づいてクロック選択器132を制御し、クロック供給元を現用系クロック生成部110から待機系クロック生成部120に切り替える。これにより、待機系クロック生成部120のクロックC2がクロックC3として主機能回路133に供給されるようになる。
【0009】
正常な状態では、図5に示すように、VCXO114、VCXO124からそれぞれ出力されるクロックC1、C2の位相が正確に同期され、現用系クロック生成部110から待機系クロック生成部120に切り替えられても、主機能部130の主機能回路133に供給されるクロックC3に位相飛びが生じない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2002−141893号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
上述したように、従来の冗長構成を有するクロック生成装置では、待機系クロック生成部120に設けた位相比較器121で生成された位相差情報に基づいて、待機系クロック生成部120と現用系クロック生成部110とのクロック同期制御が行われる。
【0012】
このため、VCXO114から、待機系クロック生成部120の位相比較器121及び主機能部130の主機能回路133までの配線経路差(これら配線経路の各所に配置され、崩れたデジタル信号を性質の良い矩形波に整形するNAND回路など波形整形回路の数や個体差、これら配線経路の各所に配置された分配器の数や個体差を含む)などによって、実際にVCXO114から主機能回路133に供給されているクロックC1(クロックC3)の位相と、VCXO114から位相比較器121に入力されているクロックC1の位相とに位相ずれを生じる場合がある。そしてその結果、クロック同期制御が正常に行われていても、図6に示すように、現用系クロック生成部110に異常が発生し、現用系クロック生成部110から待機系クロック生成部120に切り替える際に、主機能回路133に供給されるクロックC3に位相飛びが発生し、主機能回路133が正常に動作を継続できない場合があった。
【0013】
本発明は、上述のような事情に鑑みてなされたもので、冗長構成を有するとともにクロックの同期が確実に行えるクロック生成装置、及び、クロック同期方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の第1の観点に係るクロック生成装置は、
第1クロックを出力する現用系クロック出力手段と、
第2クロックを出力する待機系クロック出力手段と、
前記第1クロック又は前記第2クロックが供給されるとともに主たる機能に使用される主機能部に設けられ、前記第1クロック及び前記第2クロックの位相を比較し、前記第1クロック及び前記第2クロックの位相ずれの情報を含む位相差情報を生成する位相比較手段と、
前記位相差情報に基づいて前記待機系クロック出力手段を制御し、前記第1クロックの位相に前記第2クロックの位相を同期させる制御手段と、を有する、
ことを特徴とする。
【0015】
本発明の第2の観点に係るクロック同期方法は、
現用系クロック出力手段から出力される第1クロックの位相と、待機系クロック出力手段から出力される第2クロックの位相とを比較し、前記第1クロック及び第2クロックの位相ずれの情報を含む位相差情報を生成する位相差情報生成ステップと、
前記位相差情報に基づいて前記待機系クロック出力手段を制御し、前記第1クロックの位相に前記第2クロックの位相を同期させるクロック同期ステップと、を備え、
位相差情報生成ステップは、前記第1クロック又は前記第2クロックが供給されるとともに主たる機能に使用される主機能部において実行される、
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、冗長構成を有するクロック生成装置において、クロックの同期が確実に行えるようになれる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施形態に係るクロック生成装置の構成例を示す機能ブロック図である。
【図2】クロック同期方法の一例を示すフロー図である。
【図3】従来例に係るクロック生成装置の機能ブロック図である。
【図4】現用系クロック、待機系クロック、及び両クロックの位相差情報信号を示すタイミングチャート図である。
【図5】正常な状態における、現用系クロック、待機系クロック、及び供給クロックを示すタイミングチャート図である。
【図6】現用系から待機系に切り替えた後、供給クロックに位相飛びが生じた状態を示すタイミングチャート図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態について図を参照しながら説明する。
【0019】
図1に示すように、本実施形態に係る、冗長構成を有するクロック生成装置は、現用系クロック生成部11と、待機系クロック生成部21と、主機能部31とから構成される。
【0020】
現用系クロック生成部11は、第1制御部12、D/A変換部13、及びVCXO14を有する。第1制御部12の出力側は、D/A変換部13の入力側に接続され、D/A変換部13の出力側は、VCXO14の入力側に接続されている。
【0021】
第1制御部12は、VCXO14が出力するクロックC1の周波数及び位相に応じた制御用デジタル信号を生成する。
【0022】
D/A変換部13は、第1制御部12から入力された制御用デジタル信号をアナログ制御電圧に変換し、VCXO14に出力する。なお、初期の制御用デジタル信号は、第1制御部12のメモリ(図示せず)に格納されている。また、制御用デジタル信号は、主機能部31の第3制御部32から送信されるクロック周波数変更指令に応じて適宜変更される。
【0023】
VCXO14は、D/A変換部13から入力されたアナログ制御電圧に応じた周波数のクロックを生成し主機能部31のクロック選択器34に出力する。そして、アナログ制御電圧が変更されるに伴い、VCXO14から出力されるクロックC1の周波数が変化する。クロックC1の位相は、クロックC1の周波数が一時的に変更されるとともに、矩形波の立ち上がり又は立ち下げのタイミングで、初期の制御用デジタル信号に対応する初期クロック周波数に復帰されることにより変更可能とされている。
【0024】
一方、待機系クロック生成部21は、第2制御部22、D/A変換部23、及びVCXO24を有する。これら構成要素の接続状態及び機能は現用系クロック生成部11と同様である。
【0025】
主機能部31は、第3制御部32、位相比較器33、クロック選択器34、及び主機能回路35を有する。
第3制御部32の出力側は、クロック選択器34に接続されている。位相比較器33の入力側、及び、クロック選択器34の入力側は、いずれもVCXO14及びVCXO24の出力側に接続されている。VCXO14及びVCXO24の各出力側の配線経路に設けられた分配器(黒点で示す)によって、VCXO14及びVCXO24から位相比較器33及びクロック選択器34にクロックC1、C2が分配供給されている。そして、クロック選択器34の出力側は、主機能回路35の入力側に接続されている。
【0026】
待機系クロック生成部21の第2制御部22及び現用系クロック生成部11の第1制御部12は、両構成要素を結ぶ配線経路上に配置された分配器(黒点)を介して、主機能部31の第3制御部32と通信可能に接続されている。
【0027】
第3制御部32は、第2制御部22及び第1制御部12と通信を行い、現用系クロック生成部11及び待機系クロック生成部21のいずれの系が、現在、クロックを主機能回路35に供給しているか(即ち、現用系クロック生成部11及び待機系クロック生成部21のいずれが現用系であるか)についての現用系情報を取得するとともに、第1制御部12から、クロック供給元を現用系クロック生成部11から待機系クロック生成部21に切り替える切替指令とを取得する。
【0028】
位相比較器33は、VCXO14及びVCXO24から出力されるクロックC1、クロックC2の位相を比較し、両クロックC1、C2の位相ずれの情報を含む位相差情報を生成する。
【0029】
クロック選択器34は、第3制御部32から切替指令が入力されると、主機能回路35へのクロック供給元を、現用系クロック生成部11から待機系クロック生成部21に切り替える。
【0030】
主機能回路35は、VCXO14又はVCXO24からクロックC3として出力されるクロックC1、クロックC2をその主たる機能、例えば、無線基地局装置における送信信号のタイミング決定や受信信号の復調に使用する。
【0031】
本実施形態に係るクロック生成装置は、以上のように構成されており、以下、図2を参照しながら、本実施形態に係るクロック同期方法を説明する。ここでは、現用系クロック生成部11のVCXO14からクロックC1がクロック選択器34を経由し、クロックC3として主機能回路35に出力されているものとする(図1参照)。クロック同期方法は、待機系クロック生成部21、現用系クロック生成部11、主機能部31の連携によって実現される。以下、構成要素別にその動作を説明する。
【0032】
<待機系クロック生成部21>
図2を参照して、待機系クロック生成部21では、VCXO24がクロックC2を生成するとともに、主機能部31の位相比較器33及びクロック選択器34に出力する(ステップS101)。
【0033】
第2制御部22は、主機能部31から送信される位相差情報に基づいて、D/A変換部23に出力する制御用デジタル信号を調整し、D/A変換部23からVCXO24に出力するアナログ制御電圧を変更する。これにより、第2制御部22は、VCXO24から出力されるクロックの周波数を調整し、待機系クロック生成部21が出力するクロックC2の位相と現用系クロック生成部11が出力するクロックC1の位相の間での位相差が0(ゼロ)になるようにする。このように待機系クロック生成部21では、現用系クロック生成部11のクロックC1の位相を基準として、自身が出力するクロックC2の位相を同期させる(ステップS102)。その後、第2制御部22は、ここでの処理を一旦終了する。
【0034】
<現用系クロック生成部11>
図2を参照して、現用系クロック生成部11では、VCXO14がクロックC1を生成するとともに、主機能部31の位相比較器33及びクロック選択器34に出力する(ステップS201)。
【0035】
第1制御部12は、現用系クロック生成部11における異常の有無を判別する(ステップS202)。
そして、第1制御部12は、現用系クロック生成部11において異常を検出すると(ステップS202;YES)、クロック供給元を現用系クロック生成部11から待機系クロック生成部21に切り替える切替指令を生成し、主機能部31の第3制御部32に送信する(ステップS203)。その後、ここでの処理を一旦終了する。
一方、現用系クロック生成部11に異常がない場合には(ステップS202;NO)、第1制御部12は、現状の状態を維持する(ステップS201)。
【0036】
<主機能部31>
図2を参照して、主機能部31には、第1制御部12から現用系情報が送信される。ここでは、現用系クロック生成部11が主機能回路35へのクロック供給に使用されているので、この現用系情報によって、主機能部31は、現用系クロック生成部11が現用系である旨を認識する。
【0037】
位相比較器33は、VCXO14及びVCXO24からそれぞれ出力されるクロックC1及びクロックC2の位相を比較し、両クロックC1、C2の位相ずれの情報を含む位相差情報を生成する。そして、第3制御部32は、この位相差情報を、第2制御部22及び第1制御部12に送信する(ステップS301)。
【0038】
そして、現用系クロック生成部11において異常が発生し、第1制御部12から第3制御部32に切替指令が送信されると(ステップS203参照)、第3制御部32は、予め現用系情報によって現用系クロック生成部11が現用系であることを認識しているので、第3制御部32は、クロック選択器34を制御し、クロック供給元を現用系クロック生成部11から待機系クロック生成部21に切り替える(ステップS302)。
【0039】
その結果、待機系クロック生成部21のクロックC2がクロックC3として主機能回路35に供給されるようになる(ステップS303)。この後、待機系クロック生成部21が現用系に切り替わるとともに、現用系クロック生成部11が待機系となり、上述した本実施形態に係るクロック同期制御が継続される。
【0040】
以上説明したように、本実施形態によれば、現用系クロック生成部11のVCXO14及び待機系クロック生成部21のVCXO24からのクロックC1、C2を主機能部31に設けられた位相比較器33で比較し、両クロックC1、C2の位相ずれの情報を含む位相差情報を用いてクロックC1、C2の同期制御を行っている。ここでは、位相比較器33及び主機能回路35はいずれも主機能部31に含まれているので、VCXO14から位相比較器33及び主機能回路35までの配線経路差がほぼ解消されるため、当該配線経路差による位相ずれの発生が防止される。これにより、クロック同期制御が確実に行われるようになる。
【0041】
また、本実施形態によれば、待機系クロック生成部21において、現用系クロック生成部11のクロックC1の位相が基準となり、待機系クロック生成部21から出力されるクロックC2の位相が常時同期されるので、現用系クロック生成部11から待機系クロック生成部21への切り替え時に、主機能部31の主機能回路35に供給されるクロックC3において位相飛びの発生が防止される(図5参照)。これにより、主機能回路35が正常に動作を継続することができる。
【0042】
なお、上記実施形態では、現用系クロック出力手段及び待機系クロック出力手段として、入力するアナログ制御電圧によってクロック周波数が可変となるVCXO(電圧制御水晶発振器:Voltage Controlled Xtal Oscillator)を用いたが、その他のVCO(電圧制御発振器:Voltage Controlled Oscillator)、例えば、TCVCXO(温度補償型電圧制御水晶発振器:temperature-compensated voltage-controlled crystal oscillator)、OCVCXO(恒温槽付電圧制御水晶発振器:Oven Controlled Voltage Controlled Crystal Oscillator)などであってもよい。
【0043】
上記実施形態では、クロック生成装置に主機能部31の主機能回路35を含めて構成したが、クロック生成装置は、主機能部31の主機能回路35を除いて構成することもできる、
【0044】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0045】
(付記1)
第1クロックを出力する現用系クロック出力手段と、
第2クロックを出力する待機系クロック出力手段と、
前記第1クロック又は前記第2クロックが供給されるとともに主たる機能に使用される主機能部に設けられ、前記第1クロック及び前記第2クロックの位相を比較し、前記第1クロック及び前記第2クロックの位相ずれの情報を含む位相差情報を生成する位相比較手段と、
前記位相差情報に基づいて前記待機系クロック出力手段を制御し、前記第1クロックの位相に前記第2クロックの位相を同期させる制御手段と、を有する、
ことを特徴とするクロック生成装置。
【0046】
(付記2)
前記制御手段は、前記位相差情報に基づいて前記待機系クロック出力手段に供給する制御電圧を調整することで、前記第1クロックの位相に前記第2クロックの位相を同期させることを特徴とする付記1に記載のクロック生成装置。
【0047】
(付記3)
前記現用系クロック出力手段及び前記待機系クロック出力手段が、電圧制御水晶発振器であることを特徴とする付記2に記載のクロック生成装置。
【0048】
(付記4)
前記主機能部には、前記現用系クロック出力手段又は待機系クロック出力手段から主機能部に供給するクロックを前記第1クロック及び前記第2クロックの間で切り替える切替手段が設けられていることを特徴とする付記1乃至3のいずれか1つに記載のクロック生成装置。
【0049】
(付記5)
現用系クロック出力手段から出力される第1クロックの位相と、待機系クロック出力手段から出力される第2クロックの位相とを比較し、前記第1クロック及び第2クロックの位相ずれの情報を含む位相差情報を生成する位相差情報生成ステップと、
前記位相差情報に基づいて前記待機系クロック出力手段を制御し、前記第1クロックの位相に前記第2クロックの位相を同期させるクロック同期ステップと、を備え、
位相差情報生成ステップは、前記第1クロック又は前記第2クロックが供給されるとともに主たる機能に使用される主機能部において実行される、
ことを特徴とするクロック同期方法。
【0050】
また、本発明は、本発明の広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施形態及び変形が可能とされるものである。上述した実施形態は、本発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。
【符号の説明】
【0051】
11、110 現用系クロック生成部
12、112 第1制御部
13、23、113、123 D/A変換部
21、120 待機系クロック生成部
22、122 第2制御部
31、130 主機能部
32、131 第3制御部
33、111、121 位相比較器
34、132 クロック選択器
35、133 主機能回路
C1 現用系クロック生成部から出力されるクロック
C2 待機系クロック生成部から出力されるクロック
C3 主機能回路に供給されるクロック

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1クロックを出力する現用系クロック出力手段と、
第2クロックを出力する待機系クロック出力手段と、
前記第1クロック又は前記第2クロックが供給されるとともに主たる機能に使用される主機能部に設けられ、前記第1クロック及び前記第2クロックの位相を比較し、前記第1クロック及び前記第2クロックの位相ずれの情報を含む位相差情報を生成する位相比較手段と、
前記位相差情報に基づいて前記待機系クロック出力手段を制御し、前記第1クロックの位相に前記第2クロックの位相を同期させる制御手段と、を有する、
ことを特徴とするクロック生成装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記位相差情報に基づいて前記待機系クロック出力手段に供給する制御電圧を調整することで、前記第1クロックの位相に前記第2クロックの位相を同期させることを特徴とする請求項1に記載のクロック生成装置。
【請求項3】
前記現用系クロック出力手段及び前記待機系クロック出力手段が、電圧制御水晶発振器であることを特徴とする請求項2に記載のクロック生成装置。
【請求項4】
前記主機能部には、前記現用系クロック出力手段又は待機系クロック出力手段から主機能部に供給するクロックを前記第1クロック及び前記第2クロックの間で切り替える切替手段が設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のクロック生成装置。
【請求項5】
現用系クロック出力手段から出力される第1クロックの位相と、待機系クロック出力手段から出力される第2クロックの位相とを比較し、前記第1クロック及び第2クロックの位相ずれの情報を含む位相差情報を生成する位相差情報生成ステップと、
前記位相差情報に基づいて前記待機系クロック出力手段を制御し、前記第1クロックの位相に前記第2クロックの位相を同期させるクロック同期ステップと、を備え、
位相差情報生成ステップは、前記第1クロック又は前記第2クロックが供給されるとともに主たる機能に使用される主機能部において実行される、
ことを特徴とするクロック同期方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2012−203871(P2012−203871A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−70960(P2011−70960)
【出願日】平成23年3月28日(2011.3.28)
【出願人】(390010179)埼玉日本電気株式会社 (1,228)
【Fターム(参考)】