説明

クロルタリドンの組み合わせ

本発明は、高血圧を治療するための、チアジド系利尿薬クロルタリドンとアンギオテンシンII受容体ブロッカー(ARB)の有利な組み合わせに関する。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は、チアジド系利尿薬クロルタリドン(Chlorthalidone)に関し、及び特には、アンギオテンシンII受容体ブロッカー(ARB)との組み合わせでのその使用に関する。
チアジド系利尿薬は、腎臓に対して働きかけて、尿において体から排出される塩及び水の量を上昇させる。それらは、それらの化学及びそれらの腎臓における特異的な薬理学的作用により分類される。本来は、水腫を有する患者を治療するために使用されていたが、それらは、血圧を低減することが分かり、及び降圧療法における第一選択薬となった。
クロルタリドンは、通常、チアジドに分類され、なぜなら、それは、化学的には異なるけれども腎臓に対して同一の薬理学的効果を有するからである。そのCAS名称は、以下の構造を有する2−クロロ−5−(2,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−3−オキソ−1h−イソインドール−1−イル)ベンゼン−スルホンアミドである:
【0002】
【化1】

【0003】
チアジドが血圧を降下させる正確なメカニズムは知られていない。チアジド利尿薬をARB治療に付することが、ARBのBP降下能力を改善することが分かった。
アンギオテンシンII転化酵素(ACE)抑制剤は、アンギオテンシンIIの発生を妨害するが、ARBは、アンギオテンシンII発生の経路から独立して、アンギオテンシンIIサブタイプ1受容体部位で特異的にアンギオテンシンII活性をブロックすることにより、血圧(BP)を低下させる。咳及び血管性浮腫のようなアンギオテンシンIIのブロックとは関連しないで現れるACE抑制剤の悪影響は、ARBで避けることができる。それらは、全身的BPにおけるそれらの作用とは独立して、心臓血管及び腎臓保護を提供することが示された。他の抗高血圧薬と同様に、ARBでの単剤療法は、必ずしも、高血圧の個体において推奨されるレベルまでBPを降下させず、及びARBは、制限された投与反応性を示し、即ち、それらのBP−降下作用は、単にそれらの投与量を上昇させることにより有意に改良され得ないことが多い。
高血圧の治療においてチアジド利尿薬とARBを組み合せる際、入手可能なジアジド、例えば、ベンドロフルアザイド、ベンドロフルメチアジド、ベンズチアジド(benzthiazide)、クロロチアジド、シクロペンチアジド、ヒドロクロロチアジド(HCTZ)、ヒドロフルメチアジド、インダパミド、メチクロチアジド、メトラゾン、ポリチアジド、キネサゾン、トリクロルメチアジド又はキシパミド(xipamide)が、一般に、等しく効果的であると考えられる。最大血圧の降下が主要な関心である場合、併用療法のための好ましいチアジド利尿薬としてクロルタリドンを同定することが本発明の利点である。従って、ヒドロクロロチアジドの代わりにクロルタリゾンをARBテルミサルタンのナトリウム塩と組み合せることにより、最大血圧における少なくともさらなる2〜4mmHgから10mmHgの低減(2-4 mmHg up to 10 mmHg reduction)が達成され得る。これは、年配者を治療する際に特に好ましいと思われ、なぜなら、収縮期高血圧の患者数は年齢と共に上昇するからである。また、ヒドロクロロチアジド(平均血中濃度半減期約24時間)と比較されるクロルタリドンの長期血圧上昇効果(平均血中濃度半減期40〜60時間)は、好ましくは、種々のARBの作用プロフィールと組み合わされて、十分な24時間の血圧コントロールを達成することができ、それにより、投与期間の終了時にBPコントロールの妥協なしに1日1回の投与が可能となる。
【0004】
従って、本発明の目的は、活性成分としてのクロルタリドン及びアンギオテンシンII受容体ブロッカー(ARB)(それらの医薬的に許容可能な塩を含む)を含む医薬製剤又は固定される投与組み合わせを提供することである。通常、その組み合わせは、1又はそれより多くの賦形剤(アジュバント)との混合での2種の活性成分からなる。特に好ましい製剤は、経口投与用のもの、例えば、タブレット、糖被覆タブレット、カプセル、パウダー、サスペンション又は座薬である。タブレットの好ましい実施態様は、2又はそれより多くの層を含み得る。
ARBの総覧は、WO 95/26188の第7〜8頁に見ることができる。特に適切なARBは、EP-A-253310、EP-A-323841、EP-A-324377、EP-A-420237、EP-A-43983、EP-A-459136、EP-A-475206、EP-A-502314、EP-A-504888、EP-A-514198、WO 91/14679、WO 93/20816、US 4,355,040及びUS 4,880,804に記載されている。好ましいARBは、承認された化合物 カンデサルタン、エプロサルタン、イルベサルタン、ロサルタン、オルメサルタン、タソサルタン(tasosartan)、テルミサルタン及びバルサルタン、それらの医薬的に許容可能な塩及び医薬的使用が依然承認されていないARBである。これらのうち、テルミサルタンの遊離酸又はテルミサルタンのナトリウム塩が、特に好ましい。しかしながら、本発明は、テルミサルタンの遊離酸又はそのナトリウム塩以外の全てのARBに等しく適用される。
【0005】
適切な賦形剤(アジュバント)の例は、マンニトール、ソルビトール、キシリット、サッカロース、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、ラクトース、クロスカルメロースナトリウム塩(croscarmellose sodium salt)(架橋されたセルロースカルボキシメチルエーテルナトリウム塩)、クロスポビドン(crospovidone)、ナトリウムデンプングリコレート(sodium starch glycolate)、ヒドロキシプロピルセルロース(低置換)、トウモロコシデンプン、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドンと他のビニル誘導体のコポリマー(コポビドン(copovidone))、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、微結晶性セルロース又はデンプン、ステアリン酸マグネシウム、ナトリウムステアリルフマレート(sodiumstearylfumarat)、タルク、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、セルロースアセテートフタレート(celluloseacetatphthalat)、ポリビニルアセテート、水、水/エタノール、水/グリセリン、水/ソルビット、水/ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、セチルステアリルアルコール、カルボキシメチルセルロース、又は脂肪、例えば硬質グリースを含む物質である。
【0006】
種々の賦形剤は、通常、異なる目的のために包含される。従って、賦形剤のリストは以下のものを含む:
・不活性希釈剤、例えば、マンニトール、ソルビトール、キシリット、サッカロース、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム及びラクトース
・錠剤崩壊剤(disintegrant)、例えば、クロスカルメロースナトリウム塩(架橋されたセルロースカルボキシメチルエーテルナトリウム塩)、クロスポビドン、ナトリウムデンプングリコレート、ヒドロキシプロピルセルロース(低置換)及びトウモロコシデンプン
・バインダー、例えば、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドンと他のビニル誘導体のコポリマー(コポビドン)、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、微結晶性セルロース又はデンプン
・潤滑剤、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ナトリウムステアリルフマレート(sodiumstearylfumarat)及びタルク
遅延放出剤、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、セルロースアセテートフタレート及びポリビニルアセテート、及び
医薬的使用に許容可能な染料、例えば、酸化鉄。
【0007】
単一投与形態におけるARBの量は、通常、10〜800mgの範囲内にある。使用されるARBに依存して、好ましい範囲は、150〜300mg(例えばイルベサルタン)、60〜90mg(例えばバルサルタン又はテルミサルタン)、30〜60mg(例えばテルミサルタン又はロサルタン)又は15〜30mg(例えばカンデサルタン)である。特に好ましいのは、80〜85mg、40〜45mg又は20〜25mgである。単一投与形態におけるクロルタリドンの量は、通常、10〜15mg又は20〜30mg、好ましくは12〜13mg又は24〜26mgの範囲内にある。
本発明による医薬製剤、例えば、経口投与用タブレットを製造するために、当該技術分野において知られる手段を使用することができる。混合後にクロルタリドンとARBの圧縮に適切な賦形剤は、スルビトール又はステアリン酸マグネシウムであり、それらは、他の賦形剤、例えば、マンニトール又はサッカロースで置き換えることができる。場合により、タブレットの特性を、医薬製剤の全成分の最終圧縮前の、選択された賦形剤と活性成分の造粒により改質することができる。この目的のために、ARB又はそれらの塩は、例えば、マンニトール、ヒドロキシプロピルセルロース及び場合により、着色剤と適切なブレンダー中において混合することができる。得られるブレンドは、好ましくは、篩にかけ、及びローラーコンパクター(roller compactor)における乾燥造粒工程に付することができる。記載される賦形剤は、他のアジュバント、例えばラクトース又は微結晶性セルロースにより置き換えることができる。得られる粒状物は、クロルタリドン及び他の賦形剤、例えば、マンニトール、微結晶性セルロース、ナトリウムデンプングリコレート、マグネシウムセパレート(magnesium separate)及び場合により着色剤とタブレットに圧縮される前に混合される。あるいはまた、アジュバント、例えば、ラクトース又はクロスカルメロースナトリウム塩を使用することができる。
【0008】
ARB及びクロルタリドンを含む固定された投与組み合わせ投与形態(a fixed dose combination dosage form)が、適切な安定性との組み合わせでの即時薬剤放出及び早期溶解を示すことが好ましいことが多い。活性成分の単なる組み合わせが、活性成分の単一投与形態において使用される賦形剤との不適合性のために実用的でないケースにおいては、クロルタリドン粒子を、流動床造粒機において、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース又はポリビニルピロリドンのような水溶解性ポリマーを含むポリマー溶液でコーティングして、それにより、クロルタリドン粒子と、投与形態物の他の成分との接触表面積を低減することができる。
このアプローチが、許容可能な貯蔵寿命を達成するのに十分な程度まで投与形態物を安定化しない、又は、ポリマー被覆のゲル形成特性のために、クロルタリドンの溶解性が許容不可能な速度まで低下する場合、ARB及びクロルタリドンをカプセルに充填可能なサイズ及び形においてこれらのための別個のフィルム−被覆タブレットを製造することができる。投与量をARBのための2〜4個の単一小タブレットに及びクロルタリドンのための1又は2個の小タブレットに分けることにより、サイズ1〜0長さのカプセルが充填され得る。
【0009】
このアプローチが、大カプセルシェルの遅延効果のために、ARBの薬剤溶解速度をあまりにも低減し、又は、患者のコンプライアンスに関し、0長さカプセルが信頼できないと考えられる場合には、生理学的水性媒体(溶解タブレットマトリックス)中に容易に溶解する即時放出(早期溶解)特性を有する医薬タブレットベース配合物中にARBを含む第1層、及び生理学的水性媒体(崩壊タブレットマトリックス)中において容易に膨張し及び崩壊する即時放出特性を有する医薬タブレットベース配合物中にクロルタリドンを含む第2層を含む2層医薬タブレットを製造することができる。2層タブレットの組成は、それが、生理学的pHレベルで薬剤の溶解を促進し、及び早期崩壊マトリックスからのクロルタリドンの早期放出を提供するように選択することができる。同時に、2層タブレット構造は、ARB配合物の構造とクロルタリドンの不適合性により生じる安定性問題を低減することができる。
第1タブレット層の溶解タブレットマトリックスは、酸性、中性又は塩基性特性を有していてもよく、塩基性タブレットマトリックスが好ましい。そのような好ましい実施態様においては、溶解マトリックスは、塩基性薬剤、水溶解性希釈剤、及び場合により、他の賦形剤(アジュバント)を含む。適切な塩基性薬剤の具体例は、アルカリ金属ヒドロキシド、例えば、NaOH及びKOH;塩基性アミノ酸、例えばアルギニン及びリシン;及びメグルミン(N−メチル−D−グルカミン)であり、NaOH及びメグルミンが好ましい。適切な水溶解性希釈剤の具体例は、カルボヒドレート、例えばモノサッカリド、例えばグルコース;オリゴサッカリド、例えばスクロース、無水ラクトース及びラクトース、モノヒドレート;及び糖アルコール、例えばソルビトール、マンニトール、ズルシトール、リビトール及びキシリトールである。ソルビトールが好ましい希釈剤である。
【0010】
他の賦形剤(アジュバント)は、例えば、バインダー、キャリヤー、充填剤、潤滑剤、流動性調整剤、結晶化抑制剤、可溶化剤、着色剤、pH調整剤、界面活性剤及び乳化剤より選択され、それらの具体例は、以下において、第2タブレット層組成と関連して記載される。第1タブレット層組成用の賦形剤及び/又はアジュバントは、好ましくは、非酸性の、早期溶解タブレットマトリックスが得られるように選択される。
他の(任意の)構成物質は、例えば、示される量での以下の賦形剤及び/又はアジュバントの1又はそれより多くより選択され得る:
10〜30質量%、好ましくは15〜25質量%のバインダー、キャリヤー及び充填剤、それにより水溶解性希釈剤を置換する;
0.1〜5質量%、好ましくは0.5〜3質量%の潤滑剤;
0.1〜5質量%、好ましくは0.3〜2質量%の流動性調整剤;
1〜10質量%、好ましくは2〜8質量%の結晶化抑制剤;
1〜10質量%、好ましくは2〜8質量%の可溶化剤;
0.05〜1.5質量%、好ましくは0.1〜0.8質量%の着色剤;
0.5〜10質量%、好ましくは2〜8質量%のpH調整剤;
0.01〜5質量%、好ましくは0.05〜1質量%の界面活性剤及び乳化剤。
【0011】
第2タブレット層組成の早期崩壊タブレットマトリックスは、充填剤、バインダー、錠剤崩壊剤及び場合により、他の賦形剤(アジュバント)を含み得る。充填剤は、好ましくは、無水ラクトース、スプレー乾燥ラクトース及びラクトースモノヒドレートより選ばれる。バインダーは、第2タブレットそうについて選択される製造工程に依存して、乾燥バインダーの群及び/又は湿潤造粒バインダーの群より選択される。適切な乾燥バインダーは、例えば、セルロースパウダー及び微結晶性セルロースである。湿潤造粒バインダーの具体例は、コーンスターチ、ポリビニルピロリドン(ポビドン)、ビニルピロリドン−ビニルアセテートコポリマー(コポビドン)及びセルロース誘導体、例えば、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピル−セルロース及びヒドロキシプロピルメチルセルロースである。
適切な錠剤崩壊剤は、例えば、ナトリウムデンプングリコレート、クロスポビドン、クロスカルメロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム及び乾燥コーンスターチ、ナトリウムデンプングリコレートが好ましい。他の賦形剤及びアジュバントは、使用する場合、好ましくは、以下のものより選ばれる:希釈剤及びキャリヤー、例えば、セルロースパウダー、微結晶性セルロース、セルロース誘導体、例えば、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース及びヒドロキシプロピルメチルセルロース、二塩基性リン酸ナトリウム、コーンスターチ、α化デンプン(pregelatinized starch)、ポリビニルピロリドン(ポビドン)など;潤滑剤、例えば、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、ステアリルフマル酸ナトリウム、グリセロールトリベヘネートなど;流動性調整剤、例えば、コロイダルシリカ、タルクなど;結晶化抑制剤、例えば、ポビドンなど;可溶化剤、例えば、プルロニック、ポビドンなど;染料及び顔料を含む着色剤、例えば、弁柄又は酸化鉄イエロー(Iron Oxide Yellow)、二酸化チタン、タルクなど;pH調整剤、例えば、クエン酸、酒石酸、フマル酸、クエン酸ナトリウム、二塩基性リン酸カルシウム、二塩基性リン酸ナトリウムなど;界面活性剤及び乳化剤、例えば、プルロニック、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリエトキシル化及び水素化ヒマシ油など;これらの賦形剤及び/又はアジュバントの2又はそれより多くの混合物。
【0012】
例えば、テルミサルタンの二層タブレットは、以下の工程を含む方法で製造することができる:
(i)以下のa)〜e)により第1タブレット層組成物を提供する工程:
a)ARB、少なくとも1つの塩基性薬剤、及び場合により、可溶化剤及び/又は結晶化抑制剤の水溶液を製造すること;
b)前記水溶液をスプレー乾燥して、スプレー乾燥粒状物を得ること;
c)前記スプレー乾燥粒状物を水溶性希釈剤と混合して、プレミックスを得ること;
d)前記プレミックスを潤滑剤と混合して、第1タブレット層用最終ブレンドを得ること;
e)場合により、他の賦形剤(アジュバント)を、工程a)〜d)のいずれかにおいて添加すること;
(ii)以下のf)及びg)により第2タブレット層組成物を提供する工程:
f)クロルタリドンを、崩壊タブレットマトリックスの構成物質及び場合により、更なる賦形剤(アジュバント)を用いて混合及び/又は粒状化すること;
g)潤滑剤を混合して、第2タブレット層用最終ブレンドを得ること;
(iii)第1及び第2タブレット層組成物をタブレット成形機に導入する工程;
(iv)前記タブレット層組成物を圧縮して、タブレット層を形成する工程;
(v)他のタブレット層組成物をタブレット成形機に導入する工程;及び
(vi)両タブレット層組成物を圧縮して、二層タブレットを形成する工程。
【0013】
クロルタリドンは、通常、微結晶性パウダーとして、場合により、微細ミルにかけられた(fine-milled)、ペグミルにかけられた(peg-milled)又は微細(micronized)形態において使用される。乾燥分散システム(Sympatec Helos/Rodos、焦点距離100mm)においてレーザー光散乱の方法により測定されるようなクロルタリドンの粒子サイズ分布は、好ましくは、以下のとおりである:
10:≦20μm、好ましくは2〜10μm
50:2〜80μm、好ましくは10〜30μm
90:5〜150μm、好ましくは40〜80μm。
ARBは、好ましくは、溶解され及び実質的に不定形にされ、その初期結晶形態学及び粒子サイズは、得られる二層タブレット配合物の物理的及び生物薬剤学的特性についてほとんど重要性をもたない。しかしながら、例えば、更なる加工の間の湿潤及び溶解を促進するために、篩により、出発材料から凝集物を取り除くことが好ましい。
二層タブレットは、一般に、10〜800mg、好ましくは20〜100mgのARB(例えば、カンデサルタン、エプロサルタン、イルベサルタン、ロサルタン、オルメサルタン、テルミサルタン及びバルサルタン)及び6.25〜50mg、好ましくは12.5〜25mgのクロルタリドンを含む。特に好ましい形態は、約20/12.5mg、40/12.5mg、80/12.5mg、160/12.5mg、20/25mg、40/25mg、80/25mg、160/25mgのARB、例えば、カンデサルタン、イルベサルタン、オルメサルタン、テルミサルタン又はバルサルタン及びクロルタリドンをそれぞれ含む二層タブレットである。
【0014】
第1タブレット層組成物は、一般に、3〜50質量%、好ましくは5〜35質量%の活性成分;0.25〜20質量%、好ましくは0.40〜15質量%の塩基性薬剤;及び30〜95質量%、好ましくは60〜80質量%の水溶性希釈剤を含む。
第2タブレット層組成物は、一般に、1.5〜35質量%、好ましくは2〜15質量%の活性成分;25〜75質量%、好ましくは35〜65質量%の充填剤;10〜40質量%、好ましくは15〜35質量%の乾燥バインダー;0.5〜5質量%、好ましくは1〜4質量%の湿潤造粒バインダー;及び1〜10質量%、好ましくは2〜8質量%の錠剤崩壊剤を含む。他の賦形剤及びアジュバントは、第1タブレット層組成物におけると同一量で使用される。
本発明の二層タブレットを製造するために、第1及び第2タブレット層組成物は、通常の手段において、二層タブレット成形機、例えば二層タブレット化モードにおける高速回転成形機において圧縮することができる。しかしながら、第1タブレット層のために過剰な圧縮力を使用しないように留意すべきである。好ましくは、第1タブレット層の圧縮の間に施される圧縮力の、第1及び第2タブレット層の双方の圧縮の間に施される圧縮力の比は、1:10〜1:2の範囲内にある。第1タブレット層は、4〜8kNの中程度の力で圧縮することができるが、第1+第2層の主な圧縮は、10〜20kNの力で行われる。二層タブレット圧縮の間、2つの層の間の適切な結合形成は、距離引力(distance attraction force)(分子間力)及び粒子間の機械的インターロックにより達成される。
【0015】
得られる二層タブレットは、活性物質を、急速に及び大きくpHに依存する方法(fashion)において放出し、完全な放出は90分以内に生じ、及び主要フラクションの放出は、30分以内に生じる。二層タブレットの溶解/崩壊動力学は、異なる方法において制御され得る。例えば、両方の層は、同時に溶解/崩壊し得る。好ましくは、しかしながら、クロルタリドンを含む第2タブレット層が最初に崩壊し、一方、ARBを含む第1タブレット層が、平行して又は連続的に溶解する。
ARB,例えば、カンデサルタン、エプロサルタン、イルベサルタン、ロサルタン、オルメサルタン、バルサルタン、又はそれらの医薬的に許容可能な塩とクロルタリドンのほかの組み合わせについて容易に適合され得る、二層タブレットを製造する次の方法について、特に好ましい溶解/崩壊及び薬剤放出特性は、クロルタリドンとテルミサルタンの組み合わせについて達成される。その方法は、以下の工程を含む:
(i)以下のa)〜e)により第1タブレット層組成物を提供する工程:
a)ARB、少なくとも1つの塩基性薬剤、及び場合により、可溶化剤及び/又は結晶化抑制剤の水溶液を製造すること;
b)前記水溶液をスプレー乾燥して、スプレー乾燥粒状物を得ること;
c)前記スプレー乾燥粒状物を水溶性希釈剤と混合して、プレミックスを得ること;
d)前記プレミックスを潤滑剤と混合して、第1層用最終ブレンドを得ること;
e)場合により、他の賦形剤及び/又はアジュバントを、工程a)〜d)のいずれかにおいて添加すること;
(ii)以下のf)及びg)により第2タブレット層組成物を提供する工程:
f)クロルタリドンを、崩壊タブレットマトリックスの構成物質及び場合により、更なる賦形剤及び/又はアジュバントを用いて混合及び/又は粒状化すること;
g)潤滑剤を混合して、第2タブレット層用最終ブレンドを得ること;
(iii)第1又は第2タブレット層組成物をタブレット成形機に導入する工程;
(iv)前記タブレット層組成物を圧縮して、タブレット層を形成する工程;
(v)他のタブレット層組成物をタブレット成形機に導入する工程;及び
(vi)両タブレット層組成物を圧縮して、二層タブレットを形成する工程。
【0016】
この方法の好ましい実施態様においては、ARBの水性アルカリ溶液は、1又はそれより多くの塩基性薬剤、例えば水酸化ナトリウム及びメグルミンを用いて精製水中に活性成分を溶解することにより製造される。場合により、可溶化剤及び/又は再結晶化抑制剤を添加してもよい。出発水溶液の乾燥物質含量は、一般に、10〜40質量%、好ましくは20〜30質量%である。水溶液は、その後、室温又は好ましくは例えば50〜100℃の上昇温度で、並流(co-current)又は逆流(counter current)スプレードライヤーにおいて、例えば1〜4バールのスプレー圧でスプレー乾燥する。一般に言われることには、スプレー乾燥条件は、好ましくは、≦5質量%、好ましくは≦3.5質量%の残存湿度(residual humidity)を有するスプレー乾燥粒状物が、セパレーションサイクロンにおいて得られるような方法で選択される。そのためには、スプレードライヤーの出口空気温度を、好ましくは、約80〜90℃の値で維持し、一方、他のプロセスパラメーター、例えばスプレー圧、スプレー速度、入り口空気温度などは、それに応じて調節する。得られるスプレー乾燥された粒状物は、好ましくは、以下の粒子サイズ分布を有する微細パウダーである:
10:≦20μm、好ましくは≦10μm
50:≦80μm、好ましくは20〜55μm
90:≦350μm、好ましくは50〜150μm。
【0017】
スプレー乾燥後、スプレー乾燥粒状物中に含まれる賦形剤及びARBは、実質的に非結晶質状態であり、結晶が検出されない。物理的観点から、テルミサルタンを含むスプレー乾燥された粒状物は、固化した溶液(solidified solution)又はガラス(好ましくは>50℃、より好ましくは>80℃のガラス転移温度を有する)である。ARB100質量部をベースとして、スプレー乾燥された粒状物は、好ましくは、5〜200質量部の塩基性薬剤、及び場合により、可溶化剤及び/又は結晶化抑制剤を含む。水溶性希釈剤は、一般には、第1タブレット層組成物の質量をベースとして、30〜95質量%、好ましくは60〜80質量%の量で使用する。潤滑剤は、一般に、プレミックスに対して、第1タブレット層組成物の質量をベースとして、0.1〜5質量%、好ましくは0.3〜2質量%の量で添加する。混合は、2段階で、即ち、スプレー乾燥粒状物及び希釈剤が、例えば、高剪断ミキサー又は自由落下ブレンダーを用いて混合される第1混合工程において、及び潤滑剤が、好ましくは、また、高剪断の条件下でプレミックスと混合される第2混合工程において行われる。直接圧縮のために、第2タブレット層組成物は、例えば、高負荷(high-intensity)ミキサー又は自由落下ブレンダーにより、構成成分を乾燥混合することにより製造することができる。あるいはまた、及び、好ましくは、第2タブレット層組成物は、湿潤粒状化技術を用いて製造し、ここで、湿潤粒状化バインダーの水溶液がプレミックスへ添加され、及び続いて、得られる湿潤粒状物を、例えば、流動床乾燥機又は乾燥チャンバーにおいて乾燥する。乾燥された混合物は、スクリーニングにかけ、及びその後、潤滑剤を、例えば、タンブリングミキサー又は自由落下ブレンダーを用いて混合し、ここでその後(where after)、組成物は、圧縮する状態となっている。本発明の二層タブレットの製造のために、第1及び第2タブレット層組成物は、二層タブレットプレス、例えば上記方法における二層タブレットモードにおけるロータリープレスにおいて圧縮する。
【0018】
本発明によれば、ARB及びクロルタリドンを組み合せて、高血圧の治療、及び心血管系イベント又はストロークの治療又は予防のための医薬製剤を製造する。好ましくは、前記組み合わせの使用は、高血圧、心不全(心臓麻痺)、虚血性末梢循環障害、心筋虚血、心筋梗塞、左室肥大、糖尿病性神経障害、糖尿病性網膜症、緑内障、糖尿病性神経障害、膀胱疾患又は胃腸疾患に関連して示される。その組み合わせは、特に、一過性脳虚血発作、脳卒中、心筋梗塞、心血管系イベント、例えば心筋虚血後の心不全の進行、左室肥大、糖尿病性神経障害の発達、糖尿病性網膜症、糖尿病性神経障害及びいずれかの種類の心血管系死亡の危険を予防、即ち低減する価値があると思われる。
以下の実施例は、本発明の選択された実施態様である。それらは、技術的特徴の範囲を制限することなく、本発明の対象を説明する。
【0019】
実施例
実施例1
第1工程において、ARBテルミサルタンのナトリウム塩、マンニトール、弁柄及びヒドロキシプロピルセルロースを、高剪断ミキサーで混合した。次いで、0.8mmの篩を通過したステアリン酸マグネシウムを添加し、及び混合物を、ローラーコンパクターにおける乾燥粒状化工程に付した。平行プロセス工程において、クロルタリドンを、マンニトール、微結晶性セルロース、ナトリウムデンプングリコレート及び弁柄と混合した。クロルタリドン混合物及びテルミサルタンのナトリウム塩を含む粒状物の双方が、0.8mmの篩を通過し、自由落下ブレンダーにおいて混ぜ、及び最終的に、0.8mmの篩を通過したステアリン酸マグネシウムと混ぜた。活性成分の良好な溶解性を示すタブレットに有利に圧縮できる医薬製剤を得た。適切なタブレットプレス(Korsch EK0 or Fette P1200)を用いて以下の組成を有するタブレットを製造し、一方、テルミサルタンのナトリウム塩の量は、テルミサルタンの遊離酸80mgの量に相当する。
【0020】

【0021】
同様に、タブレットの組成は以下の通り記載され得る:

タブレットは、以下の特徴を示す:
サイズ:16.2×7.9mm(r=5.86mm)
質量:598.7mg±0.22%
厚さ:平均で6.16mm
【0022】
実施例2
クロルタリドン、テルミサルタンのナトリウム塩、ソルビトール及び弁柄を、自由落下ブレンダーにおいて混合し、0.8mmの篩を通過させ、及びステアリン酸マグネシウムの添加の後、パウダーに加工した。適切なタブレットプレス(例えば、Korsch EK0又はFette P1200)を用いて、以下の組成のタブレットを得て、一方、テルミサルタンのナトリウム塩の量は、テルミサルタンの遊離酸80mgの量に相当する。

タブレットの典型的特徴は以下の通りである:
サイズ:16.2×7.9mm(r=5.86mm)
質量:600.7mg±0.34%
厚さ:durchschnittlich 5.95mm
【0023】
実施例3

【0024】
1.スプレー溶液
225.000kgの精製水を計量して、20〜40℃の温度で適切なステンレス鋼容器に入れた。順に、3.780kgの水酸化ナトリウム、45.000kgのテルミサルタン(多形体A及びBの混合物)、13.500kgのポビドンK25及び13.500kgのメグルミンを、精製水中に、激しい攪拌下、事実上透明な、わずかに黄色がかったアルカリ溶液が得られるまで溶解した。
2.スプレー乾燥
溶液を、適切なスプレードライヤー、例えば、1.0mm直径のシュリック噴霧ノズルを備えたNiro P 6.3中に、ドライヤーのフロースルー(flow-through)加熱コイル接続上流部を用いてスプレーし、及び乾燥して、白色からオフホワイトの微細粒状物を得た。スプレーモードは、約3バールのスプレー圧、約125℃の入り口空気温度及び約11kg/hのスプレー速度で逆流であり、従って、約85℃の出口空気温度が生じた。フロースルー加熱コイル水槽の温度は、約80℃の温度にセットした。
3.保護スクリーニング
乾燥粒状物パウダーを、例えばVibra篩マシーンを用いて、0.5mmメッシュサイズのスクリーンを通してスクリーニングした。
得られる非結晶質テルミサルタンスプレー乾燥粒状物を、更に、加工して、実施例4と同様の二層タブレット組成物の第1層とした。
【0025】
実施例4

*SD粒状物において200mg、クロルタリドン粒状物の粒状化液体において64mg
【0026】
1.最終ブレンドA
168.640kgのソルビトールを、67.360kgのテルミサルタンスプレー乾燥粒状物と、適切な高剪断ミキサー、例えばDiosna P 600において、4分間、羽根車及びチョッパーの双方を用いて混合した。次に、4.0kgのステアリン酸マグネシウムを得られたプレミックスに添加し、及び高剪断ミキサーにおいて更に30秒混合した。
2.最終ブレンドB
約70℃の精製水9.000kgを適切な混合容器に移し、45℃で乾燥したトウモロコシデンプン6.000kgを水中に懸濁させた。この懸濁液を、例えばEkato攪拌機を用いて約90℃の精製水55.000kg中に攪拌した。次に、112.170kgのラクトースモノヒドレート、12.500kgのクロルタリドン、64.000kgの微結晶性セルロース(Avicel PH 101)、0.330kgの弁柄及び4.000kgのナトリウムデンプングリコレートを、適切な高剪断造粒機、例えばDiosna P 600において、均質となるまで混合し、及び70.000kgの上記で製造した水性粒状化液体で湿潤させた。
湿潤粒状化についてのプロセスパラメータ

【0027】
湿潤化の後、得られた湿潤粒状物を、適切な流動床乾燥機、例えばGlatt WSG 120において、100℃の入り口空気温度、2000〜3000m3/hの入り口風量で、約55℃の製品温度に達するまで乾燥した。
乾燥粒状物をスクリーニングにかけて、適切なスクリーニング機、例えば、2mmメッシュサイズの石目やすりスクリーンを備えるComilスクリーン機を用いて粒子サイズを低減した。最終的に、1.000kgのプレスクリーニングしたステアリン酸マグネシウムを、スクリーニングした粒状物材料に混合し、及び適切なタンブリングミキサー、例えば、Lermer回転スパイクミキサーにおいて、100回転、8〜10rpmの速度で混合した。
3.二層タブレット組成物
適切な回転タブレットプレスを用いて、240kgの最終ブレンド(A)及び200kgの最終ブレンド(B)を圧縮して二層タブレットにした。第1層の目標質量(target weight)は、240mgであり、第2層の目標質量は、200mgであった。
タブレット化のプロセスパラメータ:

一般に、タブレット硬度は、第2層の主要圧縮力の変化により調節される。
得られた二層タブレットは、以下の特性を有していた:




















【0028】
実施例5

【0029】
製造は、実施例3におけるように行った。実施例2に記載された湿潤粒状化方法に代えて、第2層組成物は、(09)〜(13)を、適切な自由落下ブレンダー、例えば1m3容器ミキサーにおいて、200回転、10rpmの速度で乾燥混合することにより製造した。その後、(08)を、主要混合物に対して、更に50回転、容器ミキサーにおいて混合した。着色顔料の均質分布を達成するために、鉄黄及び微結晶性セルロースの一部、例えば2000kg(それは、手で(manually)、主要混合物に移す前に、0.8mmメッシュスクリーンにかけてスクリーニングされる)での更なるプレミックスを行うことができる。得られた二層タブレットは、事実上、色彩を除いて、実施例3において記載されたものと同一の物理的特性を示した。
【0030】
実施例6
テルミサルタン/クロルタリドン二層タブレットの組成(タブレットあたりのmg):

*最終製品においては現れない

【特許請求の範囲】
【請求項1】
活性成分としてのクロルタリドン及びアンギオテンシンII受容体ブロッカーを含む医薬製剤。
【請求項2】
1又はそれより多くの賦形剤と混合された活性成分からなる請求項1に記載の製剤。
【請求項3】
経口投与用のものである請求項2に記載の製剤。
【請求項4】
賦形剤が、マンニトール、ソルビトール、キシリット、サッカロース、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、ラクトース、クロスカルメロースナトリウム塩(架橋されたセルロースカルボキシメチルエーテルナトリウム塩)、クロスポビドン、ナトリウムデンプングリコレート、ヒドロキシプロピルセルロース(低置換)、トウモロコシデンプン、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドンと他のビニル誘導体のコポリマー(コポビドン)、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、微結晶性セルロース又はデンプン、ステアリン酸マグネシウム、ナトリウムステアリルフマレート、タルク、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、セルロースアセテートフタレート、ポリビニルアセテート、水、水/エタノール、水/グリセリン、水/ソルビット、水/ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、セチルステアリルアルコール、カルボキシメチルセルロース、又は、硬質グリースのような脂肪を含む物質からなる群より選ばれる請求項2に記載の製剤。
【請求項5】
アンギオテンシンII受容体ブロッカーが、カンデサルタン、エプロサルタン、イルベサルタン、ロサルタン、オルメサルタン、タソサルタン、バルサルタン、又はそれらの医薬的に許容可能な塩より選ばれる請求項1に記載の製剤。
【請求項6】
アンギオテンシンII受容体ブロッカーが、テルミサルタンのナトリウム塩である請求項5に記載の製剤。
【請求項7】
活性成分クロルタリドン及びアンギオテンシンII受容体ブロッカーと1又はそれより多くの医薬的に許容可能な賦形剤を混合することを含む請求項2に記載の医薬製剤の製造方法。
【請求項8】
経口投与形態物、例えばタブレットを製造する請求項7に記載の方法。
【請求項9】
高血圧の治療を必要とする個体において高血圧を治療する方法であって、活性成分としてのクロルタリドン及びアンギオテンシンII受容体ブロッカーを含む医薬製剤で個体を治療することを含む方法。
【請求項10】
更に、心血管系イベント、脳卒中、心不全(心臓麻痺)、虚血性末梢循環障害、心筋虚血、心筋梗塞、左室肥大、糖尿病性神経障害、糖尿病性網膜症、緑内障、糖尿病性神経障害、膀胱疾患又は胃腸疾患を治療又は予防する請求項9に記載の方法。
【請求項11】
更に、一過性脳虚血発作、脳卒中、心筋梗塞、心筋虚血などの心血管系イベント後の心不全の進行、左室肥大、糖尿病性神経障害の発達、糖尿病性網膜症、糖尿病性神経障害及びいずれかの種類の心血管系死亡の危険を低減する請求項9に記載の方法。

【公表番号】特表2009−513543(P2009−513543A)
【公表日】平成21年4月2日(2009.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−519844(P2006−519844)
【出願日】平成16年7月10日(2004.7.10)
【国際出願番号】PCT/EP2004/007634
【国際公開番号】WO2005/014043
【国際公開日】平成17年2月17日(2005.2.17)
【出願人】(503385923)ベーリンガー インゲルハイム インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (976)
【Fターム(参考)】