説明

グリコーゲン合成酵素キナーゼ3β活性抑制剤、組成物及びその製造方法

【課題】 GSK−3βの活性を効果的に抑制して、糖尿病、痴呆及び肥満などの予防及び治療に有用に用いられ得る化合物の提供。
【解決手段】 ヒドロキシベンゾイミダゾールカルボキシルアミドを含む新規な化合物は、グリコーゲン合成酵素キナーゼ3β(GSK−3β)の活性を抑制するのに有用である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、グリコーゲン合成酵素キナーゼ3β(Glycogen synthase kinase 3β, GSK-3β)の活性を抑制する化合物、これを有効成分として含む薬剤学的組成物及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
糖尿病及び痴呆症などの治療剤の標的たんぱく質として知られているグリコーゲン合成酵素キナーゼ3β((Glycogen synthase kinase 3β, GSK-3β)は、セリン/スレオニンたんぱく質キナーゼ(serine/threonine protein kinase)として哺乳類のグリコーゲン生成に関与するグリコーゲン合成酵素(Glycogen synthase, GS)をリン酸化させて活性を抑制する酵素である。
【0003】
実際に肥満糖尿マウスの脂肪組織では、GSK−3βの酵素活性が対照群に比べて2倍くらい高く測定され(H. Eldar-Finkelman, diabetes 48:1662-1666, 1999)、第2型糖尿患者の場合、GSK−3βの発現量が健康なヒトに比べて非常に高い(S. E. Nikoulina et al., diabetes 49:263-171, 2000)。
【0004】
また、痴呆患者の脳でGSK−3βの活性が高く測定され(Yamaguchi H. et al., Acta. Neuropathol. 92:232-241, 1996)、GSK−3βを脳で発現するように形質転換されたマウス(transgenic mice)の場合、痴呆の遠因として知られている神経繊維濃縮剤(neurofibrillary tangle)の主要成分であるタウ(tau)が過りん酸化されて、ニューロンが非正常的な形態を持っている(Lucas J. J. et al., EMBO J. 20:27-39, 2001)。
【0005】
その他に、GSK−3βは両極性疾患(bipolar disorder)の精神病とも係わっているが、この症状に用いられるリチウム(lithium)とバルプロン酸(valproic acid)は、両方ともGSK−3βの活性を抑制する物質と知られている(Elahi S. et al., J. Infect. Dis. 176: 217-226, 1997)。
【0006】
従って、GSK−3β関連疾患を治療又は予防できる效果的な抑制剤の開発が要求されて来た。
そこで本発明者は、效果的なGSK−3β抑制剤を開発するために鋭意研究したところ、ヒドロキシベンゾイミダゾールカルボキシルアミド(hydroxybenzoimidazole carboxylic amide)を含む化合物がGSK−3βの活性を效果的に抑制することを見出し、これらが糖尿病、痴呆及び肥満などの予防及び治療に有用であることを確認することによって、本発明を完成した。
【0007】
【非特許文献1】H. Eldar-Finkelman, diabetes 48:1662-1666, 1999
【非特許文献2】S. E. Nikoulina et al., diabetes 49:263-171, 2000
【非特許文献3】Yamaguchi H. et al., Acta. Neuropathol. 92:232-241, 1996
【非特許文献4】Lucas J. J. et al., EMBO J. 20:27-39, 2001
【非特許文献5】Elahi S. et al., J. Infect. Dis. 176: 217-226, 1997
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従って、本発明の目的は、グリコーゲン合成酵素キナーゼ3β(以下、「GSK−3β」と略称する)の抑制活性を有するGSK−3β活性抑制剤を提供することである。
本発明の他の目的は、前記GSK−3β活性抑制剤の製造方法を提供することである。
本発明のさらに他の目的は、GSK−3β活性抑制をするための薬剤学的組成物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記目的を達成するため、本発明では下記式(I)の化合物、薬剤学的に許容されるその塩、水和物、溶媒和物又は異性体を提供する。
【0010】
【化19】

【0011】
式中、nは0、1、2、又は3であり、
、R及びRは、それぞれ独立的に水素、ハロゲン又はモルホリン−1−イル−エチルアミノ−であり、
及びRは、それぞれ独立的に水素;
少なくとも1つの置換基(ここで置換基は:ヒドロキシ;ハロゲン;アルキルオキシ;アルキル;アミノ;アルキルアミノ;カルボキシル;ニトロ;スルホニルアミド;アルカンスルホニル;アミド;ヒドロキシ、ハロゲン、アルキルオキシ、アルキル、アミノ、アルキルアミノ、カルボキシル,ニトロ、アミド、ジオキソイソインドール及びスルホニルアミノからなる群から選択された少なくとも1つの置換基で任意に置換された芳香族;ヒドロキシ、ハロゲン、アルキルオキシ、アルキル、アミノ、アルキルアミノ、カルボキシル;ニトロ及びアミドからなる群から選択された少なくとも1つの置換基で置換された芳香族であって、芳香族環が窒素、硫黄又は酸素を有する芳香族;又はヒドロキシ、ハロゲン、アルキルオキシ、アルキル、アミノ、アルキルアミノ、カルボキシル;ニトロ及びアミドからなる群から選択された少なくとも1つの置換基で任意に置換されたC−C環形アルキルである)で任意に置換された線型又は環型C−Cアルキル、又は該アルキル鎖の炭素が窒素、硫黄又は酸素で任意に置換されたもの;
少なくとも1つの置換基(ここで置換基は、ヒドロキシ;ハロゲン;アルキルオキシ;アルキル;アミノ;アルキルアミノ;カルボキシル、ニトロ;スルホニルアミド;アルカンスルホニル;アミド;又は少なくとも1つの置換基で任意に置換された線型又は環型C−Cアルキルであって、アルキル基が任意の炭素、窒素、硫黄又は酸素結合を有し、ここでアルキルの置換基は:ヒドロキシ;ハロゲン;アルキルオキシ;アルキル;アミノ;アルキルアミノ;カルボキシル;ニトロ;スルホニルアミド;アルカンスルホニル;アミド;ヒドロキシ、ハロゲン、アルキルオキシ、アルキル、アミノ、アルキルアミノ、カルボキシル、ニトロ、アミド、ジオキソイソインドール、及びヒドロキシ、ハロゲン、アルキルオキシ、アルキル、アミノ、アルキルアミノ、カルボキシル;ニトロ、スルホニルアミド、アルカンスルホニル又はアミドで置換された芳香族を有するスルホニルアミノからなる群から選択された少なくとも1つの置換基で任意に置換された芳香族;ヒドロキシ、ハロゲン、アルキルオキシ、アルキル、アミノ、アルキルアミノ、カルボキシル、ニトロ、スルホニルアミド、アルカンスルホニル及びアミドからなる群から選択された少なくとも1つの置換基で任意に置換された芳香族であって、芳香族環が窒素、硫黄又は酸素を有する芳香族;又はヒドロキシ、ハロゲン、アルキルオキシ、アルキル、アミノ、アルキルアミノ、カルボキシル、ニトロ及びアミドからなる群から選択された少なくとも1つの置換基で任意に置換されたC−C環形アルキルである)で任意に置換された芳香族、又は該芳香族が窒素、硫黄又は酸素を有するヘテロ芳香族;又は
これらが結合している−N−(CH)−部と共に、OH、NH及びNOからなる群から選択された少なくとも1つの任意の置換基を有する窒素複素環を形成でき、この複素環は任意の数の窒素又は酸素を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明の化合物のうち好ましいものは:
n、及びR、R及びRは、それぞれ前記で定義した通りであり;
及びRは、それぞれ独立的に水素;
OH、NH、NO及びOH、C−Cアルキルオキシ、NH、NO、メタンスルホニルアミノ、エタンスルホニルアミノ、トルエンスルホニルアミノ及びジオキソイソインドールからなる群から選択された置換基で任意に置換された芳香族からなる群から選択された少なくとも1つの置換基で任意に置換されたC−Cアルキル;OH、NH及びNOからなる群から選択された少なくとも1つの置換基で任意に置換されたC−C環形アルキル;OH、NH、NO、又は−O−で任意に置換されたモルホリン又はオキソピロリジンを有するC−Cアルキル;ピロール、ピラゾール、イミダゾール、1,2,3−トリアゾール、1,2,4−トリアゾール、イソキサゾール、オキサゾール、イソチアゾール、チアゾリジン、チアゾール、1,2,5−オキサジアゾール、1,2,3−オキサジアゾール、1,2,5−チオジアゾール、1,2,3−チオジアゾール、1,3,4−オキサジアゾール、1,3,4−チオジアゾール、ピリジン、ピリミジン、又はCl、OH、NH、NO、C−C及びフェニルからなる群から選択された少なくとも1つの置換基で任意に置換されたトリアジンを有するC−Cアルキル又はC−Cアミノアルキル;
OH、NH及びNOからなる群から選択された少なくとも1つの置換基で任意に置換されたC−C環形アルキル;
OH、NH、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、NO、及びOH、NH、NO、メタンスルホニルアミノ、エタンスルホニルアミノ、トルエンスルホニルアミノ、ジオキソイソインドール及びチオフェンスルホニルアミノからなる群から選択された少なくとも1つの置換基で任意に置換されたC−Cアルキルからなる群から選択された少なくとも1つの置換基で任意に置換された芳香族;又は
これらが結合している−N−(CH)−部と共に、OH、NH及びNOからなる群から選択された少なくとも1つの置換基で任意に置換され、1〜3個の窒素と任意の硫黄又は酸素元素を有する窒素複素環を形成する。
【0013】
より好ましい化合物は:
n、及びR、R及びRは、それぞれ前記で定義した通りであり、
及びRは、それぞれ独立的に水素;
OH、NH、NO、モルホリン、ニトロピリジンアミノ、ピリジン、オキソピロリジン、任意の数のCl、CH又はフェニル置換基を有するイミダゾール、及びOH、NH、メトキシ、NO、メタンスルホニルアミノ、エタンスルホニルアミノ、トルエンスルホニルアミノ及びジオキソイソインドールからなる群から選択された少なくとも1つの置換基で任意に置換されたフェニルからなる群から選択された少なくとも1つの置換基で任意に置換されたC−Cアルキル;
OH、NH及びNOからなる群から選択された少なくとも1つの置換基で任意に置換されたC−C環形アルキル;
OH、NH、NO及び任意のOH、NH、NO、メタンスルホニルアミノ、エタンスルホニルアミノ、トルエンスルホニルアミノ、ジオキソイソインドール又はチオフェンスルホニルアミノを有するC−Cアルキルからなる群から選択された少なくとも1つの置換基で任意に置換されたフェニル;又は
これらが結合している−N−(CH)−部と共に、OH、NH及びNOからなる群から選択された少なくとも1つの置換基で任意に置換されたピペリジン環を形成する。
【0014】
本発明の具体的な化合物の例を下記表1に示す。
【0015】
【表1−1】

【0016】
【表1−2】

【0017】
【表1−3】

【0018】
【表1−4】

【0019】
【表1−5】

【0020】
【表1−6】

【0021】
【表1−7】

【0022】
【表1−8】

【0023】
【表1−9】

【0024】
【表1−10】

【0025】
【表1−11】

【0026】
本発明による式(Ia)(Rがモルホリン−1−イル−エチルアミノである化合物は除く)は、下記反応式(I)によって製造され得る。
【0027】
【化20】

【0028】
前記反応式において、p−TSAはp−トルエンスルホン酸、DMFはジメチルホルムアミド、THFはテトラヒドロフラン、TFAはトリフルオロ酢酸、EDCIはエチル−ジメチルアミノプロピル−カルボジイミドヒドロクロライド、DMAPは4−ジメチルアミノピリジン、HOBtはN−ヒドロキシベンゾトリアゾールであり、n、R、R、R、R及びRは前記で定義した通りである。
【0029】
前記反応式(I)に示されたように、本発明の式(Ia)の化合物は下記の段階を含む方法によって製造され得る:
3−アミノ−4−メトキシベンゾイン酸(化合物II)をアルコール(例えば、メタノール又はエタノール)と反応させて化合物IIIを得る段階;前記化合物IIIに無水p−トルエンスルホン酸とベンゾニトリルを加え、80〜200℃の温度で加熱還流した後、室温でNaOCl水溶液を添加し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して化合物IVを得る段階;前記化合物IVをアルコール(例えば、メタノール又はエタノール)に溶解した後、アルカリ水溶液(NaCO、NaHCO、KCO又はKHCO溶液)を添加し、加熱還流して化合物Vを得る段階;前記化合物Vをトルエンのような有機溶媒に溶解した後、ルイス酸(例えば、AlCl又はBBr)を加え、加熱還流して化合物VIを得る段階;前記化合物VIをアルコールに溶解した後、室温で硝酸又は硫酸のような強酸を添加し、加熱還流して化合物VIIを得る段階;前記化合物VIIと(4−ブロモメチルフェノキシ)−メチルポリスチレン・ワン樹脂(wang resin)を有機溶媒(例えば、DMF、THF又はクロロホルム)に溶解した後、塩基(例えば、CsCO、NaCO、NaHCO、KCO又はKHCO)及びKIを加え(1:3:3:3)、50〜60℃で1〜24時間攪拌して化合物VIIIを得る段階;前記化合物VIIIを有機溶媒に溶解した後、アルカリ水酸化物(LiOH、NaOH又はKOH)のアルコール溶液を加え、加熱還流して化合物IXを得る段階;前記化合物IXを有機溶媒に溶かした後、RN(CH)及び結合剤(例えば、EDCI/DMAP/HOBt、DCC又はpyBop)を加え、室温で攪拌して化合物Xを得る段階;及び前記化合物XをCHClに溶解した後、トリフルオロ酢酸(TFA)を加え、室温で攪拌して化合物Iaを得る段階。
【0030】
本発明による式(Ib)(Rはモルホリン−1−イル−エチルアミノである化合物)は、下記反応式(II)によって製造され得る。
【0031】
【化21】

【0032】
前記反応式(II)に示されたように、本発明の式(Ib)の化合物は下記の段階を含む方法によって製造され得る:
3−アミノ−4−メトキシベンゾイン酸(化合物II)をアルコール(例えば、メタノール又はエタノール)と反応させて化合物IIIを得る段階;前記化合物IIIにp−トルエンスルホン酸、ベンゼン及び4−ニトロベンゾニトリルを加えて80〜200℃で加熱還流した後、室温でNaOClを添加してシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して化合物XIを得る段階;前記化合物XIを有機溶媒に溶解した後、アルカリ水溶液(例えば、NaCO)を添加して加熱還流した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して化合物XIIを得る段階;前記化合物XIIをアルコールに溶解した後、Pd/Cを加え、加熱還流して化合物XIIIを得る段階;前記化合物XIIIを有機溶媒に溶解した後、室温で塩基(例えば、CsCO、NaCO、NaHCO、KCO又はKHCO)、2−クロロエチルモルホリン及びヨウ化カリウムを加え、室温で攪拌して化合物XIVを得る段階;前記化合物XIVを有機溶媒に溶解した後、アルカリ水和物を加え、室温で攪拌して化合物XVを得る段階;前記化合物XVを有機溶媒に溶解した後、4,5−ジクロロ−1−(3−アミノプロピル)イミダゾール及び結合剤(例えば、EDCI、DMAP又はHOBt)を加えて攪拌し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して化合物XVIを得る段階;及び前記化合物XVIをMCに溶解した後、ルイス酸を加えて攪拌し、減圧濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して化合物1bを得る段階。
【0033】
当分野で公知の方法を用いて本発明の式(I)の化合物の塩、水和物、溶媒和物及び異性体を製造できる。このように製造された本発明の式(I)の化合物、その塩、水和物、溶媒和物及び異性体はGSK−3βの活性を抑制することによって、肥満、糖尿及び痴呆を含むGSK−3βに関する疾病を治療するのに用いられ得、1〜10,000nM範囲のIC50値を示す。
【0034】
従って、本発明は有効量の式(I)の化合物、その塩、水和物、溶媒和物又は異性体を有効成分とし、薬剤学的に許容可能な担体を含む薬剤学的組成物を含むので、本発明の薬剤学的組成物は肥満、糖尿及び痴呆のようなGSK−3β関連疾病に対する優れた予防及び治療効果を有する。
【0035】
本発明の薬剤学的組成物を用いて通常の方法によって薬学剤型を製造できる。剤型の製造において、活性成分は担体と共に混合又は希釈するか、或いは容器状の担体内に封入することが好ましい。担体が希釈剤に用いられる場合には、活性成分に対するビヒクル、賦形剤又はメジウムとして作用する固形、半固形又は液状の物質であってもよい。従って、剤型は錠剤、丸剤、粉剤、におい袋、エリキシル剤、懸濁剤、エマルジョン、溶液剤、シロップ剤、エアゾール剤、軟質又は硬質ゼラチンカプセル剤、滅菌注射剤、滅菌粉剤などの形態であってもよい。
【0036】
担体、賦形剤及び希釈液の例としては、ラクトース、デキストロース、スクロース、ソルビトール、マンニトール、カルシウムシリケート、セルロース、メチルセルロース、微細結晶セルロース、ポリビニルピロリドン、水及びミネラルオイルなどがある。剤型は充填剤、抗凝集剤、潤滑剤、湿潤剤、香料、柔化剤、防腐剤などをさらに含み得る。本発明による薬剤学的組成物は投与された後、活性成分の迅速、遅速又は遅延された放出を提供できるように当業界に広く知られた方法を用いて剤型化できる。
【0037】
本発明の薬剤学的組成物は、経口、経皮、皮下、静脈内及び筋肉内に投与され得る。ヒトの場合、化学式1の化合物は通常一日0.01〜100mg/kg(体重)、好ましくは0.1〜50mg/kg(体重)の量で1日1回又は複数回に分けて投与され得る。しかし、実際投与される活性成分量は、治療当時の健康状態、投与経路、患者の年齢、性別及び体重、食餌、及び疾患の重症度によって変化させ得るので、前記投与量が本発明の範囲を限定するものではない。
【0038】
以下、本発明を実施例によって詳しく説明する。但し、下記実施例は本発明を例示するためのものであり、本発明の内容が下記実施例によって限定されない。
【実施例】
【0039】
製造例1:ワン樹脂(p−ベンジルオキシベンジルアルコール樹脂)で支持された7−ヒドロキシ−2−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸の製造(R=H、R=H及びR=H)
(段階1)3−アミノ−4−メトキシベンゾイン酸メチルエステルの合成
3−アミノ−4−メトキシベンゾイン酸(40g、0.239mol)をメタノールに溶かした後、室温でHSO(38.14ml、0.717mol)を滴加した後、12時間加熱還流させた。温度を室温に下げ、減圧濃縮してメタノールを除去し、NaHCO水溶液で中和させ、酢酸エチルで抽出して減圧濃縮した。残余物を酢酸エチル/ヘキサンで再結晶させて90%の収率で標題化合物(39g、0.215mol)を得た。
H NMR(CDCl):δ7.87−7.78(2H,m),7.22(1H,d),3.93(3H,s),3.82(3H,s)
分子量:181
【0040】
(段階2)4−メトキシ−3−[(N−クロロ−ベンズイミドイル)−アミノ]−ベンゾイン酸メチルエステルの合成
無水p−トルエンスルホン酸(41.99g、220.8mmol)を120℃まで加熱して溶かした後、前記段階1で合成した3−アミノ−4−メトキシベンゾイン酸メチルエステル(20g、110.38mmol)とベンゾニトリル(22.77g、220.8mmol)を加え180℃で5時間攪拌した。温度を室温に下げてNaHCO水溶液で反応を中止させた後、酢酸エチルで抽出し、抽出物を無水MgSO上で乾燥させて減圧濃縮した。濃縮物を50%メタノールに溶かした後、室温で5%NaOCl水溶液(56ml、37.65mmol)を滴加した。5分後、酢酸エチルで抽出し、抽出物を無水MgSO上で乾燥させて減圧濃縮した後、残余物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液−MeOH/CDCl=5/95、Merck社Silicagel 60)で精製して88%の収率で標題化合物(31g、25.10mmol)を得た。
H NMR(CDCl):δ7.78(1H,d),7.48(1H,s),7.37−7.24(5H,m),6.95(1H,d),3.78(6H,s)
分子量:318
【0041】
(段階3)7−メトキシ−2−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸メチルエステルの合成
前記段階2で合成した4−メトキシ−3−[(N−クロロ−ベンズイミドイル)−アミノ]−ベンゾイン酸メチルエステル(8g、25.10mmol)を50%メタノール50mlに溶かした後、室温でNaHCO(5.32g、50.20mmol)を一滴ずつ加えて、5分間加熱還流させた。温度を室温に下げて酢酸エチルで抽出して減圧濃縮した後、残余物を酢酸エチル/ヘキサンで再結晶させることによって精製して86%の収率で標題化合物(6g、15.94mmol)を得た。
H NMR(CDCl):δ10.65(1H、bR),8.23(2H,d),7.49(3H,m),6.75(1H,d),4.13(3H,s),3.99(3H,s)
分子量:282
【0042】
(段階4)7−ヒドロキシ−2−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸の合成
前記段階3で合成した7−メトキシ−2−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸メチルエステル(4.5g、15.94mmol)をトルエン100mlに溶かした後、アルミニウムクロライド(9.56g、71.73mmol)を加えて8時間加熱還流させた。温度を室温に下げ、3N HClで反応を中止させた後、30分間攪拌した。得られた沈殿物をろ過してベンゼンで洗浄した後、乾燥して86%の収率で標題化合物(3.5g、13.77mmol)を得た。
H NMR(DMSO−d):δ8.29(2H,d),7.68(1H,d),7.56−7.49(3H,m),6.67(1H,d)
分子量:254
【0043】
(段階5)7−ヒドロキシ−2−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸メチルエステルの合成
前記段階4で合成した7−ヒドロキシ−2−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸(2.00g、7.46mmol)をメタノール30mlに溶かした後、室温でHSO(2.00ml、37.28mmol)を滴加して、15時間加熱還流させた。温度を室温に下げ、減圧濃縮してメタノールを除去した後、残余物をNaHCOで中和し、酢酸エチルで抽出して減圧濃縮した。得られた残余物をCHCl/MeOH/ヘキサンで再結晶させ精製して83%の収率で標題化合物(1.7g、5.89mmol)を得た。
H NMR(CHOH−d):δ7.82(1H,d),7.42−7.25(5H,m),6.64(1H,d),4.92(3H,s)
分子量:268
【0044】
(段階6)ワン樹脂で支持された7−ヒドロキシ−2−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸メチルエステルの合成
p−ニトロフェニルカルボネートワン樹脂(476mg、0.67mmol)をDMFに溶かした後、前記段階5で合成した7−ヒドロキシ−2−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸メチルエステル(567mg、2.01mmol)、CsCO(655mg、2.01mmol)及びKI(334mg、2.01mmol)を加え、50〜60℃で12時間攪拌した。温度を室温に下げて反応物をろ過した後、DMF、MeOH及びCHClで洗浄した後、乾燥して98%の収率で標題化合物(608mg、0.65mmol)を得た。
【0045】
(段階7)ワン樹脂で支持された7−ヒドロキシ−2−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸の合成
前記段階6で合成したワン樹脂で支持された7−ヒドロキシ−2−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸メチルエステル(570mg、0.47mmol)をTHFに溶かした後、LiOH・HO(99mg、2.35mmol)をMeOH−HO(混合比=2:1)に予め溶かした溶液を加え、5時間加熱還流させた。温度を室温に下げて反応混合物をろ過した後、MeOHとCHClで洗浄し、乾燥して90%の収率で標題化合物(551mg、0.42mmol)を得た。
【0046】
製造例2:2−(4−クロロ−フェニル)−7−ヒドロキシ−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸の製造(R=H、R=H及びR=Cl)
(段階1)3−[(4−クロロ−N−クロロ−ベンズイミドイル)−アミノ]−4−メトキシ−ベンゾイン酸メチルエステルの合成
無水p−トルエンスルホン酸(41.99g、220.76mmol)を120℃まで加熱して溶かした後、前記製造例1の段階1で合成した3−アミノ−メトキシベンゾイン酸メチルエステル(20g、110.38mmol)と4−クロロベンゾニトリル(22.78g、165.57mol)を加え、8時間160℃で攪拌した。温度を室温に下げて1M NaHCOで反応を中止させた後、酢酸エチルで抽出し、抽出物を無水MgSO上で乾燥させて減圧濃縮した。濃縮物を50%メタノール500mlに溶かした後、室温で5%NaOCl(197ml、132.46mmol)を滴加した。5分後、抽出物を酢酸エチルで抽出し、抽出物を無水MgSO上で乾燥させて減圧濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液−MeOH/CHCl=5/95、Merck社Silicagel 60)で分離して、50%の収率で標題化合物(19.43g、55.19mmol)を得た。
H NMR(CHOH−d):δ7.62(2H,m),7.22−7.15(4H,m),6.59(1H,s),4.00−3.80(6H,d)
分子量:352
【0047】
(段階2)2−(4−クロロ−フェニル)−7−メトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸メチルエステルの合成
前記段階1で合成した3−[(4−クロロ−N−クロロ−ベンズイミドイル)アミノ]−4−メトキシ−ベンゾイン酸メチルエステル(5.5g、15.63mmol)を50%メタノール40mlに溶かした後、室温でNaCO(3.53g、33.26mmol)を滴加した後、5分間加熱還流させた。温度を室温に下げて酢酸エチルで抽出して減圧濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離して52%の収率で標題化合物(2.57g、8.13mmol)を得た。
H NMR(CDCl):δ8.15(2H,d),7.95(1H,d),7.51(2H,m),6.75(1H,d),4.06(3H,s)
分子量:316
【0048】
(段階3)2−(4−クロロ−フェニル)−7−ヒドロキシ−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸の合成
前記段階2で合成した2−(4−クロロ−フェニル)−7−メトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸メチルエステル(1.0g、3.16mmol)をトルエン10mlに溶かした後、アルミニウムクロライド(2.11g、15.8mmol)を加え、8時間加熱還流させた。温度を室温に下げ、3N HClで反応を中止させた後、30分間攪拌した。沈殿物をろ過してベンゼンで洗浄した後、乾燥して82%の収率で標題化合物(745mg、2.59mmol)を得た。
H NMR(CHOH−d):δ8.06(3H,m),7.50(2H,m),6.97(1H,d)
分子量:288
【0049】
(段階4)2−(4−クロロ−フェニル)−7−ヒドロキシ−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸メチルエステルの合成
前記段階3で合成した2−(4−クロロ−フェニル)−7−ヒドロキシ−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸(200mg、0.69mmol)をメタノール5mlに溶かした後、室温でHSO(0.18ml、3.45mmol)を滴下した後、15時間加熱還流させた。温度を室温に下げ、減圧濃縮してメタノールを除去した後、濃縮物を1M NaHCOで中和し、酢酸エチルで抽出して抽出物を減圧濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液−MeOH/CHCl=5/95、Merck社Silicagel 60)で分離して80%の収率で標題化合物(166mg、0.55mmol)を得た。
H NMR(CHOH−d):δ10.75(1H,BR),7.89(3H,m),7.46(2H,d),6.82(1H,d),3.39(3H,s)
分子量:302
【0050】
(段階5)ワン樹脂で支持された2−(4−クロロ−フェニル)−7−ヒドロキシ−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸メチルエステルの合成
(4−ブロモメチルフェノキシ)メチルポリスチレン・ワン樹脂(476mg、0.67mmol)をDMF5mlに溶かした後、前記段階4で合成した2−(4−クロロ−フェニル)−7−ヒドロキシ−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸メチルエステル(567mg、2.01mmol)、CsCO(655mg、2.01mmol)、KI(334mg、2.01mmol)を加えて50〜60℃で12時間攪拌した。温度を室温に下げて反応物をろ過した後、DMF、MeOH及びCHClで順次洗浄した後、乾燥して98%の収率で標題化合物(608mg、0.65mmol)を得た。
【0051】
(段階6)ワン樹脂で支持された2−(4−クロロ−フェニル)−7−ヒドロキシ−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸の合成
前記段階5で合成したワン樹脂で支持された2−(4−クロロ−フェニル)−7−ヒドロキシ−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸メチルエステル(570mg、0.47mmol)をTHFに溶かした後、MeOH−HO(混合比=1:1)に溶かしたLiOH・HO(99mg、2.35mmol)を加え、5時間加熱還流させた。温度を室温に下げて反応混合物をろ過してからMeOHとCHClで洗浄した後、乾燥して90%の収率で標題化合物(551mg、0.42mmol)を得た。
【0052】
製造例3:ワン樹脂で支持された2−(2,4−ジクロロ−フェニル)−7−ヒドロキシ−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸の製造(R=Cl、R=H及びR=Cl)
(段階1)3−[(2,4−ジクロロ−N−クロロ−ベンズイミドイル)−アミノ]−4−メトキシ−ベンゾイン酸メチルエステルの合成
無水p−トルエンスルホン酸(20.99g、110.04mmol)を120℃まで加熱して溶かした後、前記製造例1の段階1で合成した3−アミノ−4−メトキシベンゾイン酸メチルエステル(10g、55.20mmol)と2,4−ジクロロベンゾニトリル(18.99g、110.04mmol)を加え、6時間180℃で攪拌した。温度を室温に下げてNaHCOで反応を中止させた後、酢酸エチルで抽出し、抽出物を無水MgSO上で乾燥させて減圧濃縮した。濃縮物を50%メタノールに溶かした後、室温で5%NaOCl水溶液(30ml、20.64mmol)を滴加した。反応物を5分後、酢酸エチルで抽出し、抽出物を無水MgSO上で乾燥させて減圧濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液−MeOH/CDCl=5/95、Merck社Silicagel 60)で精製して84%の収率で標題化合物(18g、10.32mmol)を得た。
H NMR(CDCl):δ8.23(1H,bR),7.75(1H,d),7.44(1H,d),7.36−7.26(2H,m),7.03(1H,s),6.88(1H,d),3.96(3H,s),3.76(3H,s)
分子量:318
【0053】
(段階2)2−(2,4−ジクロロ−フェニル)−7−メトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸メチルエステルの合成
前記段階1で合成した3−[(2,4−ジクロロ−N−クロロ−ベンズイミドイル)−アミノ]−4−メトキシ−ベンゾイン酸メチルエステル(4g、10.32mmol)を50%メタノール50mlに溶かした後、室温でNaHCO(2.19g、20.64mmol)を滴加した後、5分間加熱還流させた。温度を室温に下げて酢酸エチルで抽出し、抽出物を減圧濃縮した後、酢酸エチル/ヘキサンで再結晶して88%の収率で標題化合物(3.2g、5.47mmol)を得た。
H NMR(CDCl):δ8.54(1H、d),7.94(1H,d),7.48(1H,s),7.42(1H,d),6.76(1H,d),4.44(3H,s),3.99(3H,s)
分子量:351
【0054】
(段階3)2−(2,4−ジクロロ−フェニル)−7−ヒドロキシ−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸の合成
前記段階2で合成した2−(2,4−ジクロロ−フェニル)−7−メトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸メチルエステル(1.9g、5.47mmol)をトルエン100mlに溶かした後、アルミニウムクロライド(3.61g、27.05mmol)を加え、8時間加熱還流させた。温度を室温に下げ、3N HClで反応を中止させた後、30分間攪拌した。沈殿物をろ過してベンゼンで洗浄した後、乾燥して92%の収率で標題化合物(1.63g、5.03mmol)を得た。
H NMR(DMSO−d):δ8.19(1H,d),7.78(1H,d),7.62−7.55(2H,m),6.82(1H,d)
分子量:323
【0055】
(段階4)2−(2,4−ジクロロ−フェニル)−7−ヒドロキシ−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸メチルエステルの合成
前記段階3で合成した2−(2,4−ジクロロ−フェニル)−7−ヒドロキシ−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸(1.63g、5.03mmol)をメタノール30mlに溶かした後、室温でHSO(1.08ml、20.12mmol)を滴加した後、15時間加熱還流させた。温度を室温に下げてから減圧濃縮してメタノールを除去した後、NaHCOで中和し、酢酸エチルで抽出して減圧濃縮した後、酢酸エチル/ヘキサンで再結晶して86%の収率で標題化合物(1.5g、3.62mmol)を得た。
H NMR(CDCl):δ11.42(1H,bR),8.21(1H,d),7.89(1H,d),7.56(1H,s),7.38(1H,d),6.82(1H,d),3.99(3H,s)
分子量:337
【0056】
(段階5)ワン樹脂で支持された2−(2,4−ジクロロ−フェニル)−7−ヒドロキシ−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸メチルエステルの合成
p−ニトロフェニルカルボネートワン樹脂(476mg、0.67mmol)をDMFに溶かした後、前記段階4で合成した2−(2,4−ジクロロ−フェニル)−7−ヒドロキシ−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸メチルエステル(567mg、2.01mmol)、CsCO(655mg、2.01mmol)及びKI(334mg、2.01mmol)を加えて50〜60℃で12時間攪拌した。温度を室温に下げて反応物をろ過してからDMF、MeOH及びCHClで洗浄した後、乾燥して98%の収率で標題化合物(608mg、0.65mmol)を得た。
【0057】
(段階6) ワン樹脂で支持された2−(2,4−ジクロロ−フェニル)−7−ヒドロキシ−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸の合成
前記段階5で合成したワン樹脂支持(Wang resin supported)2−(2,4−ジクロロ−フェニル)−7−ヒドロキシ−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸メチルエステル(570mg、0.47mmol)をTHFに溶かした後、LiOH・HO(99mg、2.35mmol)をMeOH−HO(混合比=2:1)に予め溶かした溶液を加えて5時間加熱還流させた。温度を室温に下げて反応混合物をろ過してからMeOHとCHClで洗浄した後、乾燥して90%の収率で標題化合物(551mg、0.42mmol)を得た。
【0058】
製造例4:ワン樹脂で支持された2−(4−フルオロ−フェニル)−7−ヒドロキシ−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸の製造(R=H、R=H及びR=F)
(段階1)3−[(4−フルオロ−ベンズイミドイル)−アミノ]−4−メトキシ−ベンゾイン酸メチルエステルの合成
無水p−トルエンスルホン酸(41.99g、220.76mmol)を120℃まで加熱して溶かした後、前記製造例1の段階1で合成した3−アミノ−4−メトキシベンゾイン酸メチルエステル(20g、110.38mmol)と4−フルオロベンゾニトリル(20.00g、165.57mol)を加えて8時間160℃で攪拌した。温度を室温に下げてNaHCOで反応を中止させた後、酢酸エチルで抽出し、抽出物を無水MgSO上で乾燥させて減圧濃縮した。残余物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液−MeOH/CDCl=5/95、Merck社Silicagel 60)で精製して、68%の収率で標題化合物(22.67g、75.06mmol)を得た。
H NMR(CDCl):δ7.92−7.75(4H,m),7.15−7.02(3H,m),3.87−3.81(6H,d)
分子量:302
【0059】
(段階2)2−(4−フルオロ−フェニル)−7−メトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸メチルエステルの合成
前記段階1で合成した化合物(10g、34.48mmol)を50%メタノールに溶かした後、室温で5%NaOCl(61mL、41.38mmol)を滴加した。5分後、室温でNaCO(7.31g、68.96mmol)を滴下した後、5分間加熱還流させた。温度を室温に下げて酢酸エチルで抽出して減圧濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して57%の収率で標題化合物(5.66g、19.65mmol)を得た。
H NMR(CDCl):δ8.18(2H,t),7.91(1H,d),7.30−7.25(2H,t),6.65(1H,d),6.85(1H,d),4.08(3H,s),3.98(3H,s)
分子量:300
【0060】
(段階3)2−(4−フルオロ−フェニル)−7−ヒドロキシ−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸の合成
前記段階2で合成した2−(4−フルオロ−フェニル)−7−メトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸メチルエステル(3g、10.00mmol)をトルエンに溶かした後、アルミニウムクロライド(6.67g、30.00mmol)を加えて8時間加熱還流させた。温度を室温に下げ、3N HClで反応を中止させた後、30分間攪拌した。生成した沈殿物をろ過してベンゼンで洗浄した後、乾燥して72%の収率で標題化合物(1.96g、7.20mmol)を得た。
H NMR(MeOH−d):δ8.19−8.15(2H,t),8.06(1H,d),7.50−7.44(2H,t)、7.00(1H,d)
分子量:272
【0061】
(段階4)2−(4−フルオロ−フェニル)−7−ヒドロキシ−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸メチルエステルの合成
前記段階3で合成した2−(4−フルオロ−フェニル)−7−ヒドロキシ−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸(500mg、1.84mmol)をメタノールに溶かした後、室温でHSO(0.49mL、9.20mmol)を滴加した後、15時間加熱還流させた。温度を室温に下げ、減圧濃縮してメタノールを除去した後、濃縮物をNaHCOで中和し、酢酸エチルで抽出して減圧濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して76%の収率で標題化合物(397mg、1.39mmol)を得た。
H NMR(CHOH−d):δ8.22−8.18(2H,t),7.80(1H,d),7.32−7.26(2H,t),6.70(1H,d)、3.97(3H,s)
分子量:286
【0062】
(段階5)ワン樹脂で支持された2−(4−フルオロ−フェニル)−7−ヒドロキシ−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸メチルエステルの合成
(4−ブロモメチルフェノキシ)メチルポリスチレン・ワン樹脂(476mg、0.67mmol)をDMFに溶かした後、前記段階4で合成した化合物(567mg、2.01mmol)、CsCO(655mg、2.01mmol)及びKI(334mg、2.01mmol)を加え、50〜60℃で12時間攪拌した。温度を室温に下げて反応物をろ過した後、DMF、MeOH及びCHClで洗浄した後、乾燥して98%の収率で標題化合物(608mg、0.65mmol)を得た。
【0063】
(段階6)ワン樹脂で支持された2−(4−フルオロ−フェニル)−7−ヒドロキシ−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸の合成
前記段階5で合成したワン樹脂で支持された2−(4−フルオロ−フェニル)−7−ヒドロキシ−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸メチルエステル(570mg、0.47mmol)をTHFに溶かした後、MeOH−HO(2:1)に溶かしたLiOH・HO(99mg、2.35mmol)を加えて5時間加熱還流させた。温度を室温に下げて反応混合物をろ過してからMeOHとCHClで洗浄した後、乾燥して90%の収率で標題化合物(551mg、0.42mmol)を得た。
【0064】
製造例5:ワン樹脂で支持された2−(2,4−ジフルオロ−フェニル)−7−ヒドロキシ−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸(R=F、R=H及びR=F)の製造
(段階1)3−[(2,4−ジフルオロ−ベンズイミドイル)−アミノ]−4−メトキシ−ベンゾイン酸メチルエステルの合成
無水p−トルエンスルホン酸(25.0g、137.43mmol)を120℃まで加熱して溶かした後、前記製造例1の段階1で合成した3−アミノ−4−メトキシベンゾイン酸メチルエステル(10g、55.25mmol)と2,4−ジフルオロベンゾニトリル(11.53g、82.87mol)を加えて8時間160℃で攪拌した。温度を室温に下げてNaHCOで反応を中止させた後、酢酸エチルで抽出し、抽出物を無水MgSO上で乾燥させて減圧濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して57%の収率で標題化合物(10.0g、31.22mmol)を得た。
H NMR(CDCl):δ8.31−8.22(1H,m),7.82−7.79(1H,d),7.65(1H,s),7.02−6.85(3H,m),3.88(6H、s)
分子量:320
【0065】
(段階2)2−(2,4−ジフルオロ−フェニル)−7−メトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸メチルエステルの合成
前記段階1で合成した3−[(2,4−ジフルオロ−ベンズイミドイル)−アミノ]−4−メトキシ−ベンゾイン酸メチルエステル(9.5g、29.66mmol)を50%メタノールに溶かした後、室温で5%NaOCl(53mL、35.71mmol)を滴加した。5分後、室温でNaCO(6.29g、59.34mmol)を滴加した後、5分間加熱還流させた。温度を室温に下げて酢酸エチルで抽出して減圧濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して37%の収率で標題化合物(3.50g、11.0mmol)を得た。
H NMR(CDCl):δ10.99(1H,bs),8.65−8.57(1H,m),.92(1H,d),7.10−6.97(2H,m),6.76(1H,d),4.13(3H,s),4.00(3H,s)
分子量:318
【0066】
(段階3)2−(2,4−ジフルオロ−フェニル)−7−ヒドロキシ−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸の合成
前記段階2で合成した2−(2,4−ジフルオロ−フェニル)−7−メトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸メチルエステル(2.24g、7.04mmol)をトルエンに溶かした後、アルミニウムクロライド(3.75g、28.12mmol)を加えて8時間加熱還流させた。温度を室温に下げ、3N HClで反応を中止させた後、30分間攪拌した。沈殿物をろ過してベンゼンで洗浄した後、乾燥して83%の収率で標題化合物(1.70g、5.86mmol)を得た。
H NMR(CHOH−d):δ8.13−8.03(2H,m),7.47−7.33(2H,m),7.04(1H,d)
分子量:290
【0067】
(段階4)2−(2,4−ジフルオロ−フェニル)−7−ヒドロキシ−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸メチルエステルの合成
前記段階3で合成した2−(2,4−ジフルオロ−フェニル)−7−ヒドロキシ−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸(1.70mg、5.86mmol)をメタノールに溶かした後、室温でSOCl(8.2mL、112mmol)を滴加した後、15時間加熱還流させた。温度を室温に下げ、減圧濃縮してメタノールを除去した後、NaHCOで中和し、酢酸エチルで抽出して減圧濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して84%の収率で標題化合物(1.50g、1.64mmol)を得た。
H NMR(DMSO−d):δ12.04(1H,bs),.30−8.04(1H,m),7.73(1H,d),7.55−7.48(1H,m),7.33−7.27(1H,m),6.70(1H,d),4.01(3H,s)
分子量:304
【0068】
(段階5)ワン樹脂で支持された2−(2,4−ジフルオロ−フェニル)−7−ヒドロキシ−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸メチルエステルの合成
(4−ブロモメチルフェノキシ)メチルポリスチレン・ワン樹脂(476mg、0.67mmol)をDMFに溶かした後、前記段階4で合成した化合物(567mg、2.01mmol)、CsCO(655mg、2.01mmol)及びKI(334mg、2.01mmol)を加えて50−60℃で12時間攪拌した。温度を室温に下げて反応物をろ過した後、DMF、MeOH及びCHClで洗浄した後、乾燥して98%の収率で標題化合物(608mg、0.65mmol)を得た。
【0069】
(段階6)ワン樹脂で支持された2−(2,4−ジフルオロ−フェニル)−7−ヒドロキシ−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸の合成
前記段階5で得たワン樹脂で支持された2−(2,4−ジフルオロ−フェニル)−7−ヒドロキシ−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸メチルエステル(570mg、0.47mmol)をTHFに溶かした後、MeOH−HOに溶かしたLiOH・HO(99mg、2.35mmol)を加えて5時間加熱還流させた。温度を室温に下げて反応混合物をろ過した後、MeOHとCHClで洗浄した後、乾燥して90%の収率で標題化合物(551mg、0.42mmol)を得た。
【0070】
製造例6:ワン樹脂で支持された2−(2−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−7−ヒドロキシ−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸の製造(R=Cl、R=H及びR=F)
(段階1)3−[(2−クロロ−4−フルオロ−ベンズイミドイル)−アミノ]−4−メトキシ−ベンゾイン酸メチルエステルの合成
無水p−トルエンスルホン酸(41.99g、220.76mmol)を120℃まで加熱して溶かした後、前記製造例1の段階1で合成した3−アミノ−4−メトキシベンゾイン酸メチルエステル(20g、110.38mmol)と2−クロロ−4−フルオロベンゾニトリル(25.76g、165.57mol)を加えて8時間160℃で攪拌した。温度を室温に下げてNaHCOで反応を中止させた後、酢酸エチルで抽出し、抽出物を無水MgSO上で乾燥させて減圧濃縮した。残余物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して72%の収率で標題化合物(26.70g、79.47mmol)を得た。
H NMR(CDCl):δ7.92−7.75(4H,m),7.15−7.02(3H,m),3.87−3.81(6H,d)
分子量:336
【0071】
(段階2)2−(2−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−7−メトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸メチルエステルの合成
前記段階1で合成した3−[(2−クロロ−4−フルオロ−ベンズイミドイル)−アミノ]−4−メトキシ−ベンゾイン酸メチルエステル(10g、29.76mmol)を50%メタノールに溶かした後、室温で5%NaOCl水溶液(53mL、35.71mmol)を滴加した。5分後、室温でNaCO(6.31g、59.52mmol)を滴加した後、5分間加熱還流させた。温度を室温に下げて酢酸エチルで抽出して減圧濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して52%の収率で標題化合物(5.17g、15.48mmol)を得た。
H NMR(CDCl):δ8.18(2H,t),.91(1H,d),7.30−7.25(2H,t),6.65(1H,d),6.85(1H,d),4.08(3H,s),3.98(3H,s)
分子量:334
【0072】
(段階3)2−(2−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−7−ヒドロキシ−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸の合成
前記段階2で合成した2−(2−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−7−メトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸メチルエステル(3g、8.98mmol)をトルエンに溶かした後、アルミニウムクロライド(5.99g、44.90mmol)を加えて8時間加熱還流させた。温度を室温に下げ、3N HClで反応を中止させた後、30分間攪拌した。生成した沈殿物をろ過してベンゼンで洗浄した後、乾燥して68%の収率で標題化合物(1.87g、6.11mmol)を得た。
H NMR(CHOH−d):δ8.19−8.15(2H,t),8.06(1H,d),7.50−7.44(2H,t),7.00(1H,d)
分子量:306
【0073】
(段階4)2−(2−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−7−ヒドロキシ−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸メチルエステルの合成
前記段階3で合成した2−(2−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−7−ヒドロキシ−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸(500mg、1.63mmol)をメタノールに溶かした後、室温でHSO(0.43mL、8.15mmol)を滴加した後、15時間加熱還流させた。温度を室温に下げ、減圧濃縮してメタノールを除去した後、NaHCOで中和し、酢酸エチルで抽出して減圧濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して67%の収率で標題化合物(393mg、1.23mmol)を得た。
H NMR(CHOH−d):δ8.22−8.18(2H,t),7.80(1H,d),7.32−7.26(2H,t),6.70(1H,d),3.97(3H,s)
分子量:320
【0074】
(段階5)ワン樹脂で支持された2−(2−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−7−ヒドロキシ−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸メチルエステルの合成
(4−ブロモメチルフェノキシ)メチルポリスチレン・ワン樹脂(476mg、0.67mmol)をDMFに溶かした後、前記段階4で合成した2−(2−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−7−ヒドロキシ−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸メチルエステル(567mg、2.01mmol)、CsCO(655mg、2.01mmol)及びKI(334mg、2.01mmol)を加えて50〜60℃で12時間攪拌した。温度を室温に下げて反応物をろ過した後、DMF、MeOH及びCHClで洗浄した後、乾燥して98%の収率で標題化合物(608mg、0.65mmol)を得た。
【0075】
(段階6)ワン樹脂で支持された2−(2−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−7−ヒドロキシ−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸の合成
前記段階5で合成したワン樹脂で支持された2−(2−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−7−ヒドロキシ−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸メチルエステル(570mg、0.47mmol)をTHFに溶かした後、MeOH−HOに溶かしたLiOH.HO(99mg、2.35mmol)を加えて5時間加熱還流させた。温度を室温に下げて反応混合物をろ過した後、MeOHとCHClで洗浄した後、乾燥して90%の収率で標題化合物(551mg、0.42mmol)を得た。
【0076】
製造例7:ワン樹脂で支持された7−ヒドロキシ−2−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸の製造(R=H、R=Cl及びR=F)
(段階1)3−[(3−クロロ−4−フルオロ−ベンズイミドイル)−アミノ]−4−メトキシ−ベンゾイン酸メチルエステルの合成
無水p−トルエンスルホン酸(10g、52.57mmol)を120℃まで加熱して溶かした後、前記製造例1の段階1で合成した3−アミノ−4−メトキシベンゾイン酸メチルエステル(3.88g、21.44mmol)と3−クロロ−4−フルオロベンゾニトリル(5.0g、32.14mol)を加えて8時間160℃で攪拌した。温度を室温に下げてNaHCOで反応を中止させた後、酢酸エチルで抽出し、抽出物を無水MgSO上で乾燥させて減圧濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して45%の収率で標題化合物(3.24g、9.62mmol)を得た。
H NMR(CDCl):δ7.96−7.95(1H,m),7.76−7.73(2H,m),7.60(1H,bs),7.17−7.11(1H,m),6.93(1H,d),3.85(3H,s),3.84(3H,d)
分子量:336
【0077】
(段階2)2−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−7−メトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸メチルエステルの合成
前記段階1で合成した3−[(3−クロロ−4−フルオロ−ベンズイミドイル)−アミノ]−4−メトキシ−ベンゾイン酸メチルエステル(3.24g、9.62mmol)を50%メタノールに溶かした後、室温で5%NaOCl(18mL、11.90mmol)を滴加した。5分後、室温でNaCO(2.04g、19.25mmol)を滴加した後、5分間加熱還流させた。温度を室温に下げて酢酸エチルで抽出して減圧濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して30%の収率で標題化合物(0.95g、2.83mmol)を得た。
H NMR(CDCl):δ10.68(1H,bs),8.23−8.20(1H,m),7.96−7.91(1H,m),7.87(1H,d),7.27−7.20(1H,m),6.73(1H,d),4.10(3H,s),3.97(3H,s)
分子量:334
【0078】
(段階3)2−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−7−ヒドロキシ−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸の合成
前記段階2で合成した2−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−7−メトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸メチルエステル(0.95g、8.98mmol)をトルエンに溶かした後、アルミニウムクロライド(1.5g、11.25mmol)を加えて8時間加熱還流させた。温度を室温に下げ、3N HClで反応を中止させた後、30分間加熱させた。生成した沈殿物をろ過してベンゼンで洗浄した後、乾燥して80%の収率で標題化合物(0.81g、2.64mmol)を得た。
H NMR(MeOH−d):δ8.34(1H,dd),8.22−8.08(2H,m),7.62(1H,t),7.03(1H,d)
分子量:306
【0079】
(段階4)2−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−7−ヒドロキシ−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸メチルエステルの合成
前記段階3で合成した2−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−7−ヒドロキシ−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸(800mg、2.64mmol)をメタノールに溶かした後、室温でSOCl(1.93mL、26.41mmol)を滴加した後、15時間加熱還流させた。温度を室温に下げ、減圧濃縮してメタノールを除去した後、NaHCO水溶液で中和し、酢酸エチルで抽出して減圧濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して81%の収率で標題化合物(690mg、2.15mmol)を得た。
H NMR(DMSO−d):δ12.39(1H,bs),8.56(1H,d),8.30(1H,bs),7.72(1H,d),7.59(1H,t),6.69(1H,d),3.90(3H,s)
分子量:320
【0080】
(段階5)ワン樹脂で支持された2−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−7−ヒドロキシ−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸メチルエステルの合成
(4−ブロモメチルフェノキシ)メチルポリスチレン・ワン樹脂(476mg、0.67mmol)をDMFに溶かした後、前記段階4で合成した2−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−7−ヒドロキシ−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸メチルエステル(567mg、2.01mmol)、CsCO(655mg、2.01mmol)及びKI(334mg、2.01mmol)を加えて50−60℃で12時間攪拌した。温度を室温に下げて反応物をろ過した後、DMF、MeOH及びCHClで洗浄した後、乾燥して98%の収率で標題化合物(608mg、0.65mmol)を得た。
【0081】
(段階6)ワン樹脂で支持された2−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−7−ヒドロキシ−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸の合成
前記段階5で合成したワン樹脂で支持された2−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−7−ヒドロキシ−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸メチルエステル(570mg、0.47mmol)をTHFに溶かした後、MeOH−HOに溶かしたLiOH・HO(99mg、2.35mmol)を加えて5時間加熱還流させた。温度を室温に下げて反応混合物をろ過した後、MeOHとCHClで洗浄した後、乾燥して90%の収率で標題化合物(551mg、0.42mmol)を得た。
【0082】
実施例1:7−ヒドロキシ−2−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸アミド(RNH=NHCl)の製造
前記製造例1で合成したワン樹脂で支持された2−ベンジル−7−ヒドロキシ−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸(36mg、0.03mmol)をDMF3mlに溶かした後、アルミニウムクロライド(5mg、0.09mmol)、EDCI(18mg、0.09mmol)、DMAP(11mg、0.09mmol)及びHOBt(12mg、0.09mmol)を加えて室温で攪拌した。反応混合物をろ過した後、ろ過物をDMF、MeOH及びCHClで洗浄した後、乾燥してワン樹脂で支持された7−ヒドロキシ−2−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸アミドを得た。
前記化合物30mgをCHCl0.2mlに溶解した後、トリフルオロ酢酸0.2mlを加えて室温で30分間攪拌した。反応混合物をろ過した後、ろ過物をMeOHとCHClで洗浄した後、乾燥して90%の収率で標題化合物を得た。
H NMR(CHOH−d):δ8.15(2H,d),7.84(1H,d),7.78−7.56(3H,m),6.83(1H,m)
分子量:253
【0083】
実施例2〜203
下記表2に記載するRNHを用いたことを除いては、前記実施例1と同様な方法によって2番〜203番の化合物をそれぞれ製造した。
【0084】
【表2−1】

【0085】
【表2−2】

【0086】
【表2−3】

【0087】
【表2−4】

【0088】
【表2−5】

【0089】
【表2−6】

【0090】
【表2−7】

【0091】
【表2−8】

【0092】
【表2−9】

【0093】
【表2−10】

【0094】
【表2−11】

【0095】
【表2−12】

【0096】
【表2−13】

【0097】
【表2−14】

【0098】
【表2−15】

【0099】
【表2−16】

【0100】
【表2−17】

【0101】
【表2−18】

【0102】
【表2−19】

【0103】
【表2−20】

【0104】
【表2−21】

【0105】
【表2−22】

【0106】
【表2−23】

【0107】
【表2−24】

【0108】
【表2−25】

【0109】
【表2−26】

【0110】
【表2−27】

【0111】
【表2−28】

【0112】
【表2−29】

【0113】
【表2−30】

【0114】
【表2−31】

【0115】
【表2−32】

【0116】
【表2−33】

【0117】
【表2−34】

【0118】
【表2−35】

【0119】
【表2−36】

【0120】
【表2−37】

【0121】
【表2−38】

【0122】
【表2−39】

【0123】
【表2−40】

【0124】
【表2−41】

【0125】
【表2−42】

【0126】
【表2−43】

【0127】
【表2−44】

【0128】
【表2−45】

【0129】
【表2−46】

【0130】
実施例204:7−ヒドロキシ−2−[4−(2−モルホリン−4−イル−エチルアミノ)−フェニル]−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸[3−(4,5−ジクロロ−イミダゾール−1−イル)−プロピル]−アミドの製造
(段階1)3−[(4−ニトロ−ベンズイミドイル)−アミノ]−4−メトキシ−ベンゾイン酸メチルエステルの合成
無水p−トルエンスルホン酸(6.30g、33.1mmol)にベンゼン(50mL)を加え、Dean−Stockトラップを設置し、120℃まで加熱還流させて水を完全に除去した。前記製造例1の段階1で合成した3−アミノ−メトキシベンゾイン酸メチルエステル(3g、16.6mmol)と4−ニトロベンゾニトリル(2.94g、19.9mol)を加えて160℃で8時間攪拌した。温度を室温に下げてNaHCOで反応を中止させた後、酢酸エチルで抽出し、抽出物を無水MgSOで乾燥させて減圧濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して52%の収率で標題化合物(2.83g、8.59mmol)を得た。
H NMR(CDCl):δ8.12−8.09(m,2H),7.82(d,1H),7.70−7.69(m,1H),6.98(d,1H),4.91(bs,2H),3.89(s,6H)
【0131】
(段階2)2−(4−ニトロ−フェニル)−7−メトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸メチルエステルの合成
3−[(4−ニトロ−ベンズイミドイル)−アミノ]−4−メトキシ−ベンゾイン酸メチルエステル(1.63g、4.95mmol)を50%メタノールに溶かした後、室温で5%NaOClを滴加し、TLCで反応を確認した後、室温でNaCO(1.05g、9.83mmol)を滴下し、40分間加熱還流させた。温度を室温に下げて酢酸エチルで抽出して減圧濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して46%の収率で標題化合物(0.75g、2.28mmol)を得た。
H NMR(CDCl):δ10.90(bs,1H),8.36−8.31(m,4H),7.95(d,1H),6.78(d,1H),4.16(s,3H),4.01(s,3H)
【0132】
(段階3)2−(4−アミノ−フェニル)−7−ヒドロキシ−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸の合成
前記段階2で合成した2−(4−ニトロ−フェニル)−7−メトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸メチルエステル(0.63g、1.92mmol)をエタノール(15mL)に溶かした後、10%Pd/C(0.1g)を加えて水素ガスが満たされた風船から水素を供給しつつ24時間攪拌した。反応物をろ過し、乾燥して100%の収率で標題化合物(0.57g、1.92mmol)を得た。
H NMR(CHOH−d):δ10.48(bs,1H),7.93(d,2H),7.82(d,1H),6.77(d,2H),6.71(d,1H),4.11(s,3H),3.98(s,3H)
【0133】
(段階4)2−[(2−モルホリノエチル)−4−アミノ−フェニル]−7−メトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸メチルエステルの合成
前記段階3で合成した2−(4−アミノ−フェニル)−7−ヒドロキシ−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸(160mg、0.54mmol)をDMFに溶かした後、室温でセシウムカルボネート(0.53g、1.61mmol)を加えて5分間攪拌した後、2−クロロエチルモルホリン(0.12g、0.64mmol)及びヨウ化カリウム(0.18g、1.08mmol)を加えた。24時間室温で攪拌した後、酢酸エチルで抽出して減圧濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して41%の収率で標題化合物(91mg、0.22mmol)を得た。
H NMR(CHOH−d):δ7.97(d,1H),7.57(d,2H),6.77−6.73(m,3H),4.54(t,2H),4.11(s,3H),3.99(s,3H),3.57−3.55(m,4H),2.64(t,2H),2.31−2.28(m,4H)
【0134】
(段階5)2−[(2−モルホリノエチル)−4−アミノ−フェニル]−7−メトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸−[3−(4,5−ジクロロ−イミダゾール−1−イル)−プロピル]−アミドの合成
2−[(2−モルホリノエチル)−4−アミノ−フェニル]−7−メトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸メチルエステル(22mg、0.05mmol)をTHF/HOに溶解した後、LiOH・HO(6.7mg、0.16mmol)を加えて室温で攪拌した。反応混合物をろ過して残ったLiOH・HOを除去した後、溶媒を除去した。残余物を乾燥した後、DMFに溶解して、4,5−ジクロロ−1−(3−アミノプロピル)イミダゾール(12.5mg、0.06mmol)、EDCI(30.9mg、0.16mmol)、DMAP(65.6mg、0.54mmol)及びHOBt(21.8mg、0.16mmol)を加えて室温で攪拌した。これを酢酸エチルで抽出して減圧濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して63%の収率で標題化合物(19mg、0.03mmol)を得た。
H NMR(CHOH−d):δ7.93(d,1H),7.77−7.75(m,3H),7.52(d,2H),6.92(d,1H),4.17(t,2H),4.06−4.02(m,5H),3.58−3.56(m,4H),3.50(t,2H),2.66(t,2H),2.31−2.29(m,4H),2.16(q,2H)
【0135】
(段階6)2−[(2−モルホリノエチル)−4−アミノ−フェニル]−7−ヒドロキシ−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸−[3−(4,5−ジクロロ−イミダゾール−1−イル)−プロピル]−アミドの合成
前記段階5で得た2−[(2−モルホリノエチル)−4−アミノ−フェニル]−7−メトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−4−カルボン酸−[3−(4,5−ジクロロ−イミダゾール−1−イル)−プロピル]−アミド(15mg,0.03mmol)をMCに溶かした後,BBR(1.0M solution in MC、0.3mL、0.3mmol)を加えて、室温で48時間攪拌した。これに水を添加して反応を終結させ、MC/MeOH(7:1)溶液で抽出した。抽出物を減圧濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して40%の収率で生成物20(5.9mg、0.01mmol)を得た。
H NMR(CHOH−d):δ7.95(d,1H),7.81−7.79(m,4H),7.55(d,1H),6.94(d,1H),4.15(t,2H),3.94(t,2H),3.59(t,2H),3.58−3.56(m,4H),2.64(t,2H),2.32−2.30(m,4H),2.18(q,2H)
【0136】
検査例1:GSK−3βの抑制活性分析
GSK−3βの抑制活性は、米国特許第6153618号に記載されたシュルツ(Shultz)などの方法において、基質としてホスホ−クレブペプチド(phospho−CREB peptide)を用いた修正方法によって測定した。
【0137】
まず、ヒトのGSK−3β遺伝子をコードするポリヌクレオチド(GenBank登載番号:L33801)の3’及び5’−末端に対するプライマーとヒトのDNAをテンプレートとして重合酵素連鎖反応(polymerase chain reaction、以下、「PCR」という)を行った。これから増幅されたPCR産物を制限酵素BamH1/XhoIで切断して得た遺伝子断片をpGexベクターの同一な制限酵素切断部位に挿入して発現ベクターを製造した後、これを大腸菌BL21(DE3)菌株へ形質転換した。形質転換された細胞を100μg/mlのエムピシリンが含有されたLB寒天培地(1%バクトトリプトン、0.5%酵母抽出物、1%塩化ナトリウム)に接種した後、600nmにおける吸光度が約0.5程度になるまで37℃で培養した。培養された混合物を18℃に冷やした後、β−D−チオガラクト−ピラノシド(IPTG)を最終濃度が0.5mMになるように添加した。16時間後、結果物を10,000×gで10分間遠心分離し、回収された細胞沈殿物を緩衝溶液(30mMトリス−HCl(pH7.5)、100mM NaCl、5%グリセロール、2mM DTT)に懸濁した後、氷水浴で超音波粉砕機(Sonic Dismembrator、Fisher、米国)を用いて細胞を破砕し、得られた溶液を遠心分離機で16,000rpmで30分間遠心分離した。上澄液を前記と同様な緩衝溶液で平衡化したGST(グルタチオン−S−トランスフェラーゼ)カラム(パルマシア、米国)に結合させてグルタチオン親和クロマトグラフィーで精製した後、トロンビンでGSTとGSK−3βたんぱく質の間を連結する部位を切断した。精製されたGSK−3βたんぱく質を緩衝溶液(20mM HEPES(pH7.5)、5%グリセロール、2 mM DTT)でNaCl濃さが50mM程度になるように希釈した後、前記緩衝溶液で平衡されたモノSカラム(パルマシア、米国)に結合させてモノSカラムクロマトグラフィー(溶出液:0〜1M NaCl濃度勾配)で精製してGSK−3βたんぱく質を得た。
【0138】
100nMのGSK−3βたんぱく質、DMSOに溶解した前記実施例1〜204で得られた化合物各12.5Mm、緩衝溶液(50mMトリス−HCl(pH7.5)、10mM mgCl、1mM EGTA、1mM EDTA及び1mM DTT)、100μMホスホ−クレブペプチド(phosho−CREB peptide、NEB、 米国)、100μM ATP、32P−ATP及び1μCiを含む混合液を30℃で1時間反応させた。反応液25μlに5μlの5%りん酸溶液(phosphoric acid)を添加することによって反応を停止させた後、15,000rpmで10分間遠心分離した。これから得た上澄液20μlをワットマン(Whatman)p81ろ紙に点滴した後、前記ろ紙を0.5%りん酸溶液に加えて10分間洗浄した。この洗浄過程をさらに3回繰り返した後、β−カウンター(Packard、米国)を用いてCPM(counter per minutes)で示されるホスホ−クレブペプチドリン酸化の範囲を調査して、酵素の活性を測定した。
【0139】
GSK−3βの抑制活性は下記式によって計算される。
CPM(化合物)−CPM(ブランク)
抑制度(%)=100×[1- −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−]
CPM(対照群)−CPM(ブランク)
式中、ブランクは酵素及び本発明の化合物を用いないで得られた値を意味し、対照群は本発明の化合物を加えなかった場合を意味する。
【0140】
本発明による化合物のIC50の値は抑制の程度(%)で測定されたものであり、その結果を下記表3に示す。
【0141】
【表3−1】

【0142】
【表3−2】

【0143】
【表3−3】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記式(I)の化合物、薬剤学的に許容されるその塩、水和物、溶媒和物又は異性体:
【化1】

式中、
nは0、1、2、又は3であり;
、R及びRは、それぞれ独立的に水素、ヒドロキシ、ハロゲン又はモルホリン−1−イル−エチルアミノであり;
及びRは、それぞれ独立的に水素;
少なくとも1つの置換基(ここで置換基は:ヒドロキシ;ハロゲン;アルキルオキシ;アルキル;アミノ;アルキルアミノ;カルボキシル;ニトロ;スルホニルアミド;アルカンスルホニル;アミド;ヒドロキシ、ハロゲン、アルキルオキシ、アルキル、アミノ、アルキルアミノ、カルボキシル、ニトロ、アミド、ジオキソイソインドール及びスルホニルアミノからなる群から選択された少なくとも1つの置換基で任意に置換された芳香族;ヒドロキシ、ハロゲン、アルキルオキシ、アルキル、アミノ、アルキルアミノ、カルボキシル;ニトロ及びアミドからなる群から選択された少なくとも1つの置換基で置換された芳香族であって、芳香族環が窒素、硫黄又は酸素を有する芳香族;又はヒドロキシ、ハロゲン、アルキルオキシ、アルキル、アミノ、アルキルアミノ、カルボキシル;ニトロ及びアミドからなる群から選択された少なくとも1つの置換基で任意に置換されたC−C環形アルキルである)で任意に置換された線型又は環型C−Cアルキル、又は該アルキル鎖の炭素が窒素、硫黄又は酸素で任意に置換されたもの;
少なくとも1つの置換基 (ここで置換基は:ヒドロキシ;ハロゲン;アルキルオキシ;アルキル;アミノ;アルキルアミノ;カルボキシル;ニトロ;スルホニルアミド;アルカンスルホニル;アミド;又は少なくとも1つの置換基で任意に置換された線型又は環型C−Cアルキルであって、アルキル基が任意の炭素、窒素、硫黄又は酸素結合を有し、ここでアルキルの置換基は:ヒドロキシ;ハロゲン;アルキルオキシ;アルキル;アミノ;アルキルアミノ;カルボキシル;ニトロ;スルホニルアミド;アルカンスルホニル;アミド;ヒドロキシ、ハロゲン、アルキルオキシ、アルキル、アミノ、アルキルアミノ、カルボキシル、ニトロ、アミド、ジオキソイソインドール、及びヒドロキシ、ハロゲン、アルキルオキシ、アルキル、アミノ、アルキルアミノ、カルボキシル;ニトロ、スルホニルアミド、アルカンスルホニル又はアミドで置換された芳香族を有するスルホニルアミノからなる群から選択された少なくとも1つの置換基で任意に置換された芳香族;ヒドロキシ、ハロゲン、アルキルオキシ、アルキル、アミノ、アルキルアミノ、カルボキシル、ニトロ、スルホニルアミド、アルカンスルホニル及びアミドからなる群から選択された少なくとも1つの置換基で任意に置換された芳香族であって、芳香族環が窒素、硫黄又は酸素を有する芳香族;又はヒドロキシ、ハロゲン、アルキルオキシ、アルキル、アミノ、アルキルアミノ、カルボキシル、ニトロ及びアミドからなる群から選択された少なくとも1つの置換基で任意に置換されたC−C環形アルキルである)で任意に置換された芳香族、又は該芳香族が窒素、硫黄又は酸素を有するヘテロ芳香族;又は
これらが結合している−N−(CH)−部と共に、OH、NH及びNOからなる群から選択された少なくとも1つの任意の置換基で任意に置換され、任意の数の窒素と酸素を有する窒素複素環を形成する。
【請求項2】
前記R及びRは、それぞれ独立的に水素;
OH、NH、NO及びOH、C−Cアルキルオキシ、NH、NO、メタンスルホニルアミノ、エタンスルホニルアミノ、トルエンスルホニルアミノ及びジオキソイソインドールからなる群から選択された置換基で任意に置換された芳香族からなる群から選択された少なくとも1つの置換基で任意に置換されたC−Cアルキル;OH、NH及びNOからなる群から選択された少なくとも1つの置換基で任意に置換されたC−C環形アルキル;OH、NH、NO、又は−O−で任意に置換されたモルホリン又はオキソピロリジンを有するC−Cアルキル;ピロール、ピラゾール、イミダゾール、1,2,3−トリアゾール、1,2,4−トリアゾール、イソキサゾール、オキサゾール、イソチアゾール、チアゾリジン、チアゾール、1,2,5−オキサジアゾール、1,2,3−オキサジアゾール、1,2,5−チオジアゾール、1,2,3−チオジアゾール、1,3,4−オキサジアゾール、1,3,4−チオジアゾール、ピリジン、ピリミジン、又はCl、OH、NH、NO、C−C及びフェニルからなる群から選択された少なくとも1つの置換基で任意に置換されたトリアジンを有するC−Cアルキル又はC−Cアミノアルキル;
OH、NH及びNOからなる群から選択された少なくとも1つの置換基で任意に置換されたC−C環形アルキル;
OH、NH、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、NO、及びOH、NH、NO、メタンスルホニルアミノ、エタンスルホニルアミノ、トルエンスルホニルアミノ、ジオキソイソインドール及びチオフェンスルホニルアミノからなる群から選択された少なくとも1つの置換基で任意に置換されたC−Cアルキルからなる群から選択された少なくとも1つの置換基で任意に置換された芳香族;又は
これらが結合している−N−(CH)−部と共に、OH、NH及びNOからなる群から選択された少なくとも1つの置換基で任意に置換され、1〜3個の窒素と任意の硫黄又は酸素元素を有する窒素複素環を形成する請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
前記R及びRは、それぞれ独立的に水素;
OH、NH、NO、モルホリン、ニトロピリジンアミノ、ピリジン、オキソピロリジン、任意の数のCl、CH又はフェニル置換基を有するイミダゾール、及びOH、NH、メトキシ、NO、メタンスルホニルアミノ、エタンスルホニルアミノ、トルエンスルホニルアミノ及びジオキソイソインドールからなる群から選択された少なくとも1つの置換基で任意に置換されたフェニルからなる群から選択された少なくとも1つの置換基で任意に置換されたC−Cアルキル;
OH、NH及びNOからなる群から選択された少なくとも1つの置換基で任意に置換されたC−C環形アルキル;
OH、NH、NO及び任意のOH、NH、NO、メタンスルホニルアミノ、エタンスルホニルアミノ、トルエンスルホニルアミノ、ジオキソイソインドール又はチオフェンスルホニルアミノ置換体を有するC−Cアルキルからなる群から選択された少なくとも1つの置換基で任意に置換されたフェニル;又は
これらが結合している−N−(CH)−部と共に、OH、NH及びNOからなる群から選択された少なくとも1つの置換基で任意に置換されたピペリジン環を形成する請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
下記の段階を含む式(Ia)の化合物の製造方法:
3−アミノ−4−メトキシベンゾイン酸(化合物II)をアルコールと反応させて化合物IIIを得る段階;
前記化合物IIIに無水p−トルエンスルホン酸とベンゾニトリルとを加え、80〜200℃の温度で加熱還流した後、室温でNaOCl水溶液を添加し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して化合物IVを得る段階;
前記化合物IVをアルコールに溶解した後、アルカリ水溶液を添加し、加熱還流して化合物Vを得る段階;
前記化合物Vを有機溶媒に溶解した後、ルイス酸を加え、加熱還流して化合物VIを得る段階;
前記化合物VIをアルコールに溶解した後、室温で強酸を添加し、加熱還流して化合物VIIを得る段階;
前記化合物VIIと(4−ブロモメチルフェノキシ)−メチルポリスチレン・ワン樹脂(wang resin)を有機溶媒に溶解した後、塩基及びKIを加えて50〜60℃で1〜24時間攪拌して化合物VIIIを得る段階;
前記化合物VIIIを有機溶媒に溶解した後、アルカリ水酸化物のアルコール溶液を加えて加熱還流して化合物IXを得る段階;
前記化合物IXを有機溶媒に溶かした後、RN(CH)及び結合剤を加え、室温で攪拌して化合物Xを得る段階;及び
前記化合物XをCHClに溶解した後、トリフルオロ酢酸(TFA)を加え、室温で攪拌して化合物Iaを得る段階。
【化2】

【化3】

【化4】

【化5】

【化6】

【化7】

【化8】

【化9】

【化10】

【化11】

式中、n、R、R、R、R及びRは請求項1で定義した通りである。
【請求項5】
下記の段階を含む式(Ib)の化合物の製造方法:
3−アミノ−4−メトキシベンゾイン酸(化合物II)をアルコールと反応させて化合物IIIを得る段階;
前記化合物IIIにp−トルエンスルホン酸、ベンゼン及び4−ニトロベンゾニトリルを加えて80〜200℃で加熱還流した後、室温でNaOClを添加してシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して化合物XIを得る段階;
前記化合物XIを有機溶媒に溶解した後、アルカリ水溶液を添加して加熱還流した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して化合物XIIを得る段階;
前記化合物XIIをアルコールに溶解した後、Pd/Cを加え、加熱還流して化合物XIIIを得る段階;
前記化合物XIIIを有機溶媒に溶解した後、室温で塩基、2−クロロエチルモルホリン及びヨウ化カリウムを加え、室温で攪拌して化合物XIVを得る段階;
前記化合物XIVを有機溶媒に溶解した後、アルカリ水和物を加え、室温で攪拌して化合物XVを得る段階;
前記化合物XVを有機溶媒に溶解した後、4,5−ジクロロ−1−(3−アミノプロピル)イミダゾール及び結合剤を加えてから攪拌し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して化合物XVIを得る段階;及び
前記化合物XVIをMCに溶解した後、ルイス酸を加えて攪拌し、減圧濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して化合物1bを得る段階。
【化12】

【化13】

【化14】

【化15】

【化16】

【化17】

【化18】

式中、n、R、R、R、R及びRは第1項で定義した通りである。
【請求項6】
有効量の請求項1に記載の化合物及び薬剤学的に許容される担体を含むグリコーゲン合成酵素キナーゼ3β(GSK−3β)活性抑制をするための薬剤学的組成物。

【公表番号】特表2006−515013(P2006−515013A)
【公表日】平成18年5月18日(2006.5.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−518551(P2005−518551)
【出願日】平成16年1月20日(2004.1.20)
【国際出願番号】PCT/KR2004/000097
【国際公開番号】WO2004/065370
【国際公開日】平成16年8月5日(2004.8.5)
【出願人】(505280370)クリスタルジェノミクス、インコーポレイテッド (4)
【出願人】(500296882)ユーユー インコーポレイテッド  (3)
【Fターム(参考)】