説明

ケイ素化合物

本発明は、式(1)で示されるシルセスキオキサン誘導体を提供する。


(ここで、Rは水素、アルキル、アリールまたはアリールアルキルであり;RおよびRはアルキル、フェニルまたはシクロヘキシルであり;Aは単量体に対して重合を開始させる能力を有する基である。)
本発明のシルセスキオキサン誘導体を用いて、重合体を形成することにより、新たな有機−無機複合材料が得られる。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(1)で示されるケイ素化合物:

ここに、それぞれのRは水素、炭素原子の数が1〜40であり、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−が−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはシクロアルケニレンで置き換えられてもよいアルキル、置換もしくは非置換のアリール、および置換もしくは非置換のアリール基と任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−が−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよいアルキレン基とで構成されるアリールアルキルから独立して選択される基であり;RおよびRは1〜8の炭素原子を有するアルキル、フェニルおよびシクロヘキシルから独立して選択される基であり;そして、Aは単量体に対する重合開始能を有する基である。
【請求項2】
それぞれのRが水素、炭素原子の数が1〜40であり、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−が−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはシクロアルケニレンで置き換えられてもよいアルキル、置換もしくは非置換のアリール、および置換もしくは非置換のアリール基と任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−が−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよいアルキレン基とで構成されるアリールアルキルから独立して選択される基であり;RおよびRが1〜8の炭素原子を有するアルキル、フェニルおよびシクロヘキシルから独立して選択される基であり;そして、Aが単量体に対するリビングラジカル重合開始能を有する基である、請求項1に記載のケイ素化合物。
【請求項3】
それぞれのRが水素、炭素原子の数が1〜40であり、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−が−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはシクロアルケニレンで置き換えられてもよいアルキル、置換もしくは非置換のアリール、および置換もしくは非置換のアリール基と任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−が−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよいアルキレン基とで構成されるアリールアルキルから独立して選択される基であり;RおよびRが1〜8の炭素原子を有するアルキル、フェニルおよびシクロヘキシルから独立して選択される基であり;そして、Aが式(2−1)、式(2−2)および式(2−3)のいずれかで示される基である、請求項1に記載のケイ素化合物:

ここに、Zは炭素原子の数が1〜3であって任意の−CH−が−O−で置き換えられてもよいアルキレンであり;Zは炭素原子の数が2〜10であって任意の−CH−が−O−、−COO−または−OCO−で置き換えられてもよいアルキレンであり;Rは1〜3の炭素原子を有するアルキルであり;aは0〜2の整数であり;Xはハロゲンであり;そして、ベンゼン環へのZの結合位置はZの結合位置に対してメタ位またはパラ位であり、Rの結合位置はZおよびZのそれぞれの結合位置を除く任意の位置である;

ここに、RおよびRは独立して水素、1〜12の炭素原子を有するアルキル、5〜10の炭素原子を有するシクロアルキルまたは6〜10の炭素原子を有するアリールであり、そしてRおよびRは互いに結合してNと共に環を形成してもよく;Zは炭素原子の数が1〜3であって任意の−CH−が−O−で置き換えられてもよいアルキレンであり;Zは炭素原子の数が2〜10であって任意の−CH−が−O−、−COO−または−OCO−で置き換えられてもよいアルキレンであり;Rは1〜3の炭素原子を有するアルキルであり;aは0〜2の整数であり;そして、ベンゼン環へのZの結合位置はZの結合位置に対してメタ位またはパラ位であり、Rの結合位置はZおよびZのそれぞれの結合位置を除く任意の位置である;

ここに、Zは2〜20の炭素原子を有するアルキレンまたは3〜8の炭素原子を有するアルケニレンであり、そしてこれらのアルキレンおよびアルケニレンにおける任意の−CH−は−O−で置き換えられてもよく;Rは水素、1〜20の炭素原子を有するアルキル、6〜20の炭素原子を有するアリール、または7〜20の炭素原子を有するアリールアルキルであり;Rは1〜20の炭素原子を有するアルキル、6〜20の炭素原子を有するアリールまたは7〜20の炭素原子を有するアリールアルキルであり;そして、Xはハロゲンである。
【請求項4】
それぞれのRが水素および炭素原子の数が1〜30であり、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−が−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよいアルキルから独立して選択される基である、請求項3に記載のケイ素化合物。
【請求項5】
それぞれのRが炭素原子の数が2〜20であり、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−が−O−またはシクロアルキレンで置き換えられてもよいアルケニルおよび炭素原子の数が1〜20であり、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして少なくとも1つの−CH−がシクロアルケニレンで置き換えられるアルキルから独立して選択される基である、請求項3に記載のケイ素化合物。
【請求項6】
それぞれのRが任意の水素がハロゲンまたは1〜10の炭素原子を有するアルキルで置き換えられてもよいフェニルおよび非置換のナフチルから独立して選択される基であり;フェニルの置換基であるアルキルにおいて、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−が−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはフェニレンで置き換えられてもよく;そして、フェニルが複数の置換基を有するときは、それらの置換基は同一の基であってもよいし異なる基であってもよい、請求項3に記載のケイ素化合物。
【請求項7】
それぞれのRが任意の水素がハロゲンまたは1〜12の炭素原子を有するアルキルで置き換えられてもよいフェニル基と炭素原子の数が1〜12であり、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−が−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよいアルキレン基とで構成されるフェニルアルキルから独立して選択される基であり;フェニル基の置換基であるアルキルにおいて、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−が−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはフェニレンで置き換えられてもよく;そして、フェニル基が複数の置換基を有するときは、それらの置換基は同一の基であってもよいし異なる基であってもよい、請求項3に記載のケイ素化合物。
【請求項8】
それぞれのRが炭素原子の数が1〜8であり、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−が−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはシクロアルケニレンで置き換えられてもよいアルキル、任意の水素がハロゲン、メチルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル、非置換のナフチルおよび任意の水素がフッ素、1〜4の炭素原子を有するアルキル、ビニルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル基と炭素原子の数が1〜8であって任意の−CH−が−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよいアルキレン基とで構成されるフェニルアルキルから独立して選択される基であり;そして、フェニルまたはフェニルアルキルのフェニル基が複数の置換基を有するときは、それらの置換基は同一の基であってもよいし異なる基であってもよい、請求項3に記載のケイ素化合物。
【請求項9】
すべてのRが炭素原子の数が1〜8であり、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−が−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはシクロアルケニレンで置き換えられてもよいアルキル、任意の水素がハロゲン、メチルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル、非置換のナフチルおよび任意の水素がフッ素、1〜4の炭素原子を有するアルキル、ビニルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル基と炭素原子の数が1〜8であって任意の−CH−が−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよいアルキレン基とで構成されるフェニルアルキルから選択される同一の基であり;そして、フェニルまたはフェニルアルキルのフェニル基が複数の置換基を有するときは、それらの置換基は同一の基であってもよいし異なる基であってもよい、請求項3に記載のケイ素化合物。
【請求項10】
すべてのRがエチル、3,3,3−トリフルオロプロピル、2−メチルプロピル、2,4,4−トリメチルペンチル、トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチル、シクロペンチル、シクロヘキシルおよびフェニルから選択される同一の基である、請求項3に記載のケイ素化合物。
【請求項11】
すべてのRがフェニルおよび3,3,3−トリフルオロプロピルから選択される同一の基であり、そしてRおよびRがメチルである、請求項3に記載のケイ素化合物。
【請求項12】
すべてのRが炭素原子の数が1〜8であり、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−が−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはシクロアルケニレンで置き換えられてもよいアルキル、任意の水素がハロゲン、メチルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル、非置換のナフチルおよび任意の水素がフッ素、1〜4の炭素原子を有するアルキル、ビニルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル基と炭素原子の数が1〜8であって任意の−CH−が−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよいアルキレン基とで構成されるフェニルアルキルから選択される同一の基であり;フェニルまたはフェニルアルキルのフェニル基が複数の置換基を有するときは、それらの置換基は同一の基であってもよいし異なる基であってもよく;そして、Aが式(2−1)で示される基である、請求項3に記載のケイ素化合物。
【請求項13】
すべてのRがエチル、3,3,3−トリフルオロプロピル、2−メチルプロピル、2,4,4−トリメチルペンチル、トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチル、シクロペンチル、シクロヘキシルおよびフェニルから選択される同一の基であり;Aが式(2−1)で示される基であり;式(2−1)におけるZがZ−C−であり;そして、Zが単結合、または炭素原子の数が1〜8であって任意の−CH−が−O−、−COO−または−OCO−で置き換えられてもよいアルキレンである、請求項3に記載のケイ素化合物。
【請求項14】
すべてのRがフェニルおよび3,3,3−トリフルオロプロピルから選択される同一の基であり;RおよびRがメチルであり;Aが式(2−1)で示される基であり;そして、式(2−1)において、Zが−CH−であり、Zが−C−であり、Xが塩素または臭素であり、そしてaが0である、請求項3に記載のケイ素化合物。
【請求項15】
すべてのRが炭素原子の数が1〜8であり、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−が−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはシクロアルケニレンで置き換えられてもよいアルキル、任意の水素がハロゲン、メチルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル、非置換のナフチルおよび任意の水素がフッ素、1〜4の炭素原子を有するアルキル、ビニルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル基と炭素原子の数が1〜8であって任意の−CH−が−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよいアルキレン基とで構成されるフェニルアルキルから選択される同一の基であり;フェニルまたはフェニルアルキルのフェニル基が複数の置換基を有するときは、それらの置換基は同一の基であってもよいし異なる基であってもよく;そして、Aが式(2−2)で示される基である、請求項3に記載のケイ素化合物。
【請求項16】
すべてのRがエチル、3,3,3−トリフルオロプロピル、2−メチルプロピル、2,4,4−トリメチルペンチル、トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチル、シクロペンチル、シクロヘキシルおよびフェニルから選択される同一の基であり;Aが式(2−2)で示される基であり;そして、式(2−2)において、ZがZ−C−であり、Zが単結合または炭素原子の数が1〜8であって任意の−CH−が−O−、−COO−または−OCO−で置き換えられてもよいアルキレンである、請求項3に記載のケイ素化合物。
【請求項17】
すべてのRがフェニルおよび3,3,3−トリフルオロプロピルから選択される同一の基であり;RおよびRがメチルであり;Aが式(2−2)で示される基であり;そして、式(2−2)において、RおよびRがエチルであり、Zが−CH−であり、Zが−C−であり、そしてaが0である、請求項3に記載のケイ素化合物。
【請求項18】
すべてのRが炭素原子の数が1〜8であり、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−が−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはシクロアルケニレンで置き換えられてもよいアルキル、任意の水素がハロゲン、メチルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル、非置換のナフチル、および任意の水素がフッ素、1〜4の炭素原子を有するアルキル、ビニルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル基と炭素原子の数が1〜8であって任意の−CH−が−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよいアルキレン基とで構成されるフェニルアルキルから選択される同一の基であり;RおよびRが1〜8の炭素原子を有するアルキル、フェニルおよびシクロヘキシルから独立して選択される基であり;そして、Aが式(2−3)で示される基である、請求項3に記載のケイ素化合物。
【請求項19】
すべてのRがエチル、3,3,3−トリフルオロプロピル、2−メチルプロピル、2,4,4−トリメチルペンチル、トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチル、シクロペンチル、シクロヘキシルおよびフェニルから選択される同一の基であり;Aが式(2−3)で示される基であり;そして、式(2−3)におけるZが炭素原子の数が2〜10であって任意の−CH−が−O−で置き換えられてもよいアルキレンである、請求項3に記載のケイ素化合物。
【請求項20】
すべてのRがフェニルおよび3,3,3−トリフルオロプロピルから選択される同一の基であり;RおよびRがメチルであり;Aが式(2−3)で示される基であり;そして、式(2−3)において、Zが−C−、−C−または−C−O−C−であり、RおよびRがメチルであり、そしてXが臭素である、請求項3に記載のケイ素化合物。
【請求項21】
工程(a)についで工程(b)を実施することを特徴とする、式(1−1)で示されるケイ素化合物の製造方法:

ここに、それぞれのRは水素、炭素原子の数が1〜40であり、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−が−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはシクロアルケニレンで置き換えられてもよいアルキル、置換もしくは非置換のアリール、および置換もしくは非置換のアリール基と任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−が−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよいアルキレン基とで構成されるアリールアルキルから独立して選択される基であり;RおよびRは1〜8の炭素原子を有するアルキル、フェニルおよびシクロヘキシルから独立して選択される基であり;そして、Aは式(2−1−1)で示される基である:

ここに、Zは炭素原子の数が1〜3であって任意の−CH−が−O−で置き換えられてもよいアルキレンであり;Zは単結合または炭素原子の数が1〜8であって任意の−CH−が−O−、−COO−または−OCO−で置き換えられてもよいアルキレンであり;Rは1〜3の炭素原子を有するアルキルであり;aは0〜2の整数であり;Xはハロゲンであり;そして、ベンゼン環へのZの結合位置はZの結合位置に対してメタ位またはパラ位であり、Rの結合位置はZおよびZのそれぞれの結合位置を除く任意の位置である;
<工程(a)>
式(3−1)で示される化合物に式(4)で示される化合物を反応させることにより、式(5)で示される化合物を得る工程:

ここに、これらの式におけるR、RおよびRは、式(1−1)におけるこれらの記号と同一の意味を有する;
<工程(b)>
遷移金属触媒の存在下で、式(5)で示される化合物に式(6−1)で示される化合物を反応させ、式(1−1)で示されるケイ素化合物を得る工程:

ここに、この式における記号は式(2−1−1)におけるそれぞれの記号と同一の意味を有し、置換基の結合位置は式(2−1−1)における置換基の結合位置と同一である。
【請求項22】
すべてのRが炭素原子の数が1〜8であり、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−が−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはシクロアルケニレンで置き換えられてもよいアルキル、任意の水素がハロゲン、メチルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル、非置換のナフチル、および任意の水素がフッ素、1〜4の炭素原子を有するアルキル、ビニルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル基と任意の−CH−が−O−で置き換えられてもよいアルキレン基とで構成されるフェニルアルキルから選択される同一の基であり;RおよびRが1〜8の炭素原子を有するアルキル、フェニルおよびシクロヘキシルから独立して選択される基である、請求項21に記載の製造方法。
【請求項23】
すべてのRがエチル、3,3,3−トリフルオロプロピル、2−メチルプロピル、2,4,4−トリメチルペンチル、トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチル、シクロペンチル、シクロヘキシルおよびフェニルから選択される同一の基であり;RおよびRがメチルである、請求項21に記載の製造方法。
【請求項24】
工程(c)についで工程(b)を実施することを特徴とする、式(1−1)で示されるケイ素化合物の製造方法:

ここに、それぞれのRは水素、炭素原子の数が1〜40であり、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−が−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはシクロアルケニレンで置き換えられてもよいアルキル、置換もしくは非置換のアリール、および置換もしくは非置換のアリール基と任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−が−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよいアルキレン基とで構成されるアリールアルキルから独立して選択される基であり;RおよびRは1〜8の炭素原子を有するアルキル、フェニルおよびシクロヘキシルから独立して選択される基であり;そして、Aは式(2−1−1)で示される基である:

ここに、Zは炭素原子の数が1〜3であって任意の−CH−が−O−で置き換えられてもよいアルキレンであり;Zは単結合または炭素原子の数が1〜8であって任意の−CH−が−O−、−COO−または−OCO−で置き換えられてもよいアルキレンであり;Rは1〜3の炭素原子を有するアルキルであり;aは0〜2の整数であり;Xはハロゲンであり;そして、ベンゼン環へのZの結合位置はZの結合位置に対してメタ位またはパラ位であり、Rの結合位置はZおよびZのそれぞれの結合位置を除く任意の位置である;
<工程(c)>
式(3−2)で示される化合物に式(4)で示される化合物を反応させることにより、式(5)で示される化合物を得る工程:

ここに、これらの式にいて、R、RおよびRは式(1−1)におけるこれらの記号と同一の意味を有し;Mは1価のアルカリ金属原子である。
<工程(b)>
遷移金属触媒の存在下で、式(5)で示される化合物に式(6−1)で示される化合物を反応させ、式(1−1)で示されるケイ素化合物を得る工程:

ここに、この式における記号は式(2−1−1)におけるそれぞれの記号と同一の意味を有し;置換基の結合位置は式(2−1−1)における置換基の結合位置と同一である。
【請求項25】
すべてのRが炭素原子の数が1〜8であり、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−が−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはシクロアルケニレンで置き換えられてもよいアルキル、任意の水素がハロゲン、メチルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル、非置換のナフチル、および任意の水素がフッ素、1〜4の炭素原子を有するアルキル、ビニルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル基と任意の−CH−が−O−で置き換えられてもよいアルキレン基とで構成されるフェニルアルキルから選択される同一の基であり;RおよびRが1〜8の炭素原子を有するアルキル、フェニルおよびシクロヘキシルから独立して選択される基である、請求項24に記載の製造方法。
【請求項26】
すべてのRがエチル、3,3,3−トリフルオロプロピル、2−メチルプロピル、2,4,4−トリメチルペンチル、トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチル、シクロペンチル、シクロヘキシルおよびフェニルから選択される同一の基であり;RおよびRがメチルである、請求項24に記載の製造方法。
【請求項27】
式(1−1)で示されるケイ素化合物と式(7)で示される化合物とを反応させることを特徴とする、式(1−2)で示されるケイ素化合物の製造方法:

ここに、それぞれのRは水素、炭素原子の数が1〜40であり、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−が−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはシクロアルケニレンで置き換えられてもよいアルキル、置換もしくは非置換のアリール、および置換もしくは非置換のアリール基と任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−が−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよいアルキレン基とで構成されるアリールアルキルから独立して選択される基であり;RおよびRは1〜8の炭素原子を有するアルキル、フェニルおよびシクロヘキシルから独立して選択される基であり;Aは式(2−2−1)で示される基である:

ここに、RおよびRは独立して水素、1〜12の炭素原子を有するアルキル、5〜10の炭素原子を有するシクロアルキルまたは6〜10の炭素原子を有するアリールであり、そしてRおよびRは互いに結合してNと共に環を形成してもよく;Zは炭素原子の数が1〜3であって任意の−CH−が−O−で置き換えられてもよいアルキレンであり;Zは単結合、または炭素原子の数が1〜8であって任意の−CH−が−O−、−COO−または−OCO−で置き換えられてもよいアルキレンであり;Rは1〜3の炭素原子を有するアルキルであり;aは0〜2の整数であり;Xはハロゲンであり;ベンゼン環へのZの結合位置はZの結合位置に対してメタ位またはパラ位であり;そして、Rの結合位置はZおよびZのそれぞれの結合位置を除く任意の位置である;

ここに、R、RおよびRは式(1−2)におけるこれらの記号と同一の意味を有し;Aは式(2−1−1)で示される基である:

ここに、Z、Z、Rおよびaは式(2−2−1)におけるこれらの記号と同一の意味を有し;Xはハロゲンであり;ベンゼン環へのZおよびRの結合位置は式(2−2−1)におけるこれらの結合位置と同一である;

ここに、RおよびRは式(2−2−1)におけるこれらの記号と同一の意味を有し;Mは周期律表第1族または第2族の金属元素であり;そして、pはMの原子価と同じ値である。
【請求項28】
すべてのRが炭素原子の数が1〜8であり、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−が−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはシクロアルケニレンで置き換えられてもよいアルキル、任意の水素がハロゲン、メチルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル、非置換のナフチル、および任意の水素がフッ素、1〜4の炭素原子を有するアルキル、ビニルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル基と任意の−CH−が−O−で置き換えられてもよいアルキレン基とで構成されるフェニルアルキルから選択される同一の基であり;RおよびRが1〜8の炭素原子を有するアルキル、フェニルおよびシクロヘキシルから独立して選択される基である、請求項27に記載の製造方法。
【請求項29】
すべてのRがエチル、3,3,3−トリフルオロプロピル、2−メチルプロピル、2,4,4−トリメチルペンチル、トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチル、シクロペンチル、シクロヘキシルおよびフェニルから選択される同一の基であり;RおよびRがメチルである、請求項27に記載の製造方法。
【請求項30】
工程(a)または工程(c)によって式(5)で示される化合物を得、さらに工程(d)についで工程(e)を実施することを特徴とする、式(1−2)で示されるケイ素化合物の製造方法:

ここに、それぞれのRは水素、炭素原子の数が1〜40であり、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−が−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはシクロアルケニレンで置き換えられてもよいアルキル、置換もしくは非置換のアリール、および置換もしくは非置換のアリール基と任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−が−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよいアルキレン基とで構成されるアリールアルキルから独立して選択される基であり;RおよびRは1〜8の炭素原子を有するアルキル、フェニルおよびシクロヘキシルから独立して選択される基であり;そして、Aは式(2−2−1)で示される基である:

ここに、Zは炭素原子の数が1〜3であって任意の−CH−が−O−で置き換えられてもよいアルキレンであり;Zは単結合、または炭素原子の数が1〜8であって任意の−CH−が−O−、−COO−または−OCO−で置き換えられてもよいアルキレンであり;RおよびRは独立して水素、1〜12の炭素原子を有するアルキル、5〜10の炭素原子を有するシクロアルキルまたは6〜10の炭素原子を有するアリールであり、そしてRおよびRは互いに結合してNと共に環を形成してもよく;Rは1〜3の炭素原子を有するアルキルであり;aは0〜2の整数であり;そして、ベンゼン環へのZの結合位置はZの結合位置に対してメタ位またはパラ位であり、Rの結合位置はZおよびZのそれぞれの結合位置を除く任意の位置である;
<工程(a)>
式(3−1)で示される化合物に式(4)で示される化合物を反応させることにより、式(5)で示される化合物を得る工程:


ここに、これらの式におけるR、RおよびRは、式(1−2)におけるこれらの記号と同一の意味を有する;
<工程(c)>
式(3−2)で示される化合物に式(4)で示される化合物を反応させることにより、式(5)で示される化合物を得る工程:

ここに、Rは式(1−2)におけるRと同一の意味を有し、Mは1価のアルカリ金属原子である;
<工程(d)>
式(6−1)で示される化合物と式(7)で示される化合物とを反応させて、式(6−2)で示される化合物を得る工程。

ここに、これらの式におけるZ、Z、R、a、RおよびRは式(2−2−1)におけるこれらの記号と同一の意味を有し;ベンゼン環へのZおよびRの結合位置は式(2−2−1)におけるこれらの結合位置と同一であり;Xはハロゲンであり;Mは周期律表第1族または第2族の金属元素であり;そして、pはMの原子価と同じ値である;
<工程(e)>
遷移金属触媒の存在下で、式(5)で示される化合物に式(6−2)で示される化合物を反応させ、式(1−2)で示されるケイ素化合物を得る工程。
【請求項31】
すべてのRが炭素原子の数が1〜8であり、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−が−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはシクロアルケニレンで置き換えられてもよいアルキル、任意の水素がハロゲン、メチルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル、非置換のナフチル、および任意の水素がフッ素、1〜4の炭素原子を有するアルキル、ビニルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル基と任意の−CH−が−O−で置き換えられてもよいアルキレン基とで構成されるフェニルアルキルから選択される同一の基であり;RおよびRが1〜8の炭素原子を有するアルキル、フェニルおよびシクロヘキシルから独立して選択される基である、請求項30に記載の製造方法。
【請求項32】
すべてのRがエチル、3,3,3−トリフルオロプロピル、2−メチルプロピル、2,4,4−トリメチルペンチル、トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチル、シクロペンチル、シクロヘキシルおよびフェニルから選択される同一の基であり;RおよびRがメチルである、請求項30に記載の製造方法。
【請求項33】
工程(f)に次いで工程(g)を実施することを特徴とする、式(1−1)で示されるケイ素化合物の製造方法。

ここに、それぞれのRは水素、炭素原子の数が1〜40であり、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−が−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはシクロアルケニレンで置き換えられてもよいアルキル、置換もしくは非置換のアリール、および置換もしくは非置換のアリール基と任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−が−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよいアルキレン基とで構成されるアリールアルキルから独立して選択される基であり;RおよびRは1〜8の炭素原子を有するアルキル、フェニルおよびシクロヘキシルから独立して選択される基であり;そして、Aは式(2−1−1)で示される基である:

ここに、Zは炭素原子の数が1〜3であって任意の−CH−が−O−で置き換えられてもよいアルキレンであり;Zは単結合、または炭素原子の数が1〜8であって任意の−CH−が−O−、−COO−または−OCO−で置き換えられてもよいアルキレンであり;Rは1〜3の炭素原子を有するアルキルであり;aは0〜2の整数であり;Xはハロゲンであり;そして、ベンゼン環へのZの結合位置はZの結合位置に対してメタ位またはパラ位であり、Rの結合位置はZおよびZのそれぞれの結合位置を除く任意の位置である;
<工程(f)>
遷移金属触媒の存在下で、式(4)で示される化合物と式(6−1)で示される化合物とを反応させて、式(8−1)で示される化合物を得る工程:


ここに、これらの式において、R、RおよびRは式(1−1)におけるこれらの記号と同一の意味を有し;Z、Z、Rおよびaは式(2−1−1)におけるこれらの記号と同一の意味を有し;ベンゼン環へのZおよびRの結合位置は式(2−1−1)におけるこれらの結合位置と同一であり;Xはハロゲンである;
<工程(g)>
式(8−1)で示される化合物と、式(3−1)で示される化合物または式(3−2)で示される化合物とを反応させて、式(1−1)で示されるケイ素化合物を得る工程:


ここに、これらの式において、Rは式(1−1)におけるRと同一の意味を有し;Mは1価のアルカリ金属原子である。
【請求項34】
すべてのRが炭素原子の数が1〜8であり、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−が−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはシクロアルケニレンで置き換えられてもよいアルキル、任意の水素がハロゲン、メチルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル、非置換のナフチル、および任意の水素がフッ素、1〜4の炭素原子を有するアルキル、ビニルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル基と任意の−CH−が−O−で置き換えられてもよいアルキレン基とで構成されるフェニルアルキルから選択される同一の基であり;RおよびRが1〜8の炭素原子を有するアルキル、フェニルおよびシクロヘキシルから独立して選択される基である、請求項33に記載の製造方法。
【請求項35】
すべてのRがエチル、3,3,3−トリフルオロプロピル、2−メチルプロピル、2,4,4−トリメチルペンチル、トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチル、シクロペンチル、シクロヘキシルおよびフェニルから選択される同一の基であり;RおよびRがメチルである、請求項33に記載の製造方法。
【請求項36】
工程(d)によって式(6−2)で示される化合物を得、さらに工程(h)に次いで工程(i)を実施することを特徴とする、式(1−2)で示されるケイ素化合物の製造方法:

ここに、それぞれのRは水素、炭素原子の数が1〜40であり、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−が−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはシクロアルケニレンで置き換えられてもよいアルキル、置換もしくは非置換のアリール、および置換もしくは非置換のアリール基と任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−が−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよいアルキレン基とで構成されるアリールアルキルから独立して選択される基であり;RおよびRは1〜8の炭素原子を有するアルキル、フェニルおよびシクロヘキシルから独立して選択される基であり;そして、Aは式(2−2−1)で示される基である:

ここに、Zは炭素原子の数が1〜3であって任意の−CH−が−O−で置き換えられてもよいアルキレンであり;Zは単結合、または炭素原子の数が1〜8であって任意の−CH−が−O−、−COO−または−OCO−で置き換えられてもよいアルキレンであり;RおよびRは独立して水素、1〜12の炭素原子を有するアルキル、5〜10の炭素原子を有するシクロアルキルまたは6〜10の炭素原子を有するアリールであり、そしてRおよびRは互いに結合してNと共に環を形成してもよく;Rは1〜3の炭素原子を有するアルキルであり;aは0〜2の整数であり;そして、ベンゼン環へのZの結合位置はZの結合位置に対してメタ位またはパラ位であり、Rの結合位置はZおよびZのそれぞれの結合位置を除く任意の位置である;
<工程(d)>
式(6−1)で示される化合物と式(7)で示される化合物とを反応させて、式(6−2)で示される化合物を得る工程。

ここに、これらの式におけるZ、Z、R、a、RおよびRは式(2−2−1)におけるこれらの記号と同一の意味を有し;ベンゼン環へのZおよびRの結合位置は式(2−2−1)におけるこれらの結合位置と同一であり;Xはハロゲンであり;Mは周期律表第1族または第2族の金属元素であり;そして、pはMの原子価と同じ値である;
<工程(h)>
遷移金属触媒の存在下で、式(6−2)で示される化合物と式(4)で示される化合物とを反応させ、式(8−2)で示される化合物を得る工程:

ここに、これらの式において、RおよびRは式(1−2)におけるこれらの記号と同一の意味を有し;その他の記号は式(2−2−1)におけるこれらの記号と同一の意味を有し;そして、ベンゼン環へのZおよびRの結合位置は式(2−2−1)におけるこれらの結合位置と同一である;
<工程(i)>
式(8−2)で示される化合物と、式(3−1)で示される化合物または式(3−2)で示される化合物とを反応させて、式(1−2)で示されるケイ素化合物を得る工程:

ここに、これらの式において、Rは式(1−2)におけるRと同一の意味を有し;そして、Mは1価のアルカリ金属原子である。
【請求項37】
すべてのRが炭素原子の数が1〜8であり、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−が−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはシクロアルケニレンで置き換えられてもよいアルキル、任意の水素がハロゲン、メチルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル、非置換のナフチル、および任意の水素がフッ素、1〜4の炭素原子を有するアルキル、ビニルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル基と任意の−CH−が−O−で置き換えられてもよいアルキレン基とで構成されるフェニルアルキルから選択される同一の基であり;RおよびRが1〜8の炭素原子を有するアルキル、フェニルおよびシクロヘキシルから独立して選択される基である、請求項36に記載の製造方法。
【請求項38】
すべてのRがエチル、3,3,3−トリフルオロプロピル、2−メチルプロピル、2,4,4−トリメチルペンチル、トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチル、シクロペンチル、シクロヘキシルおよびフェニルから選択される同一の基であり;RおよびRがメチルである、請求項36に記載の製造方法。
【請求項39】
式(9)で示される化合物に式(10)で示される化合物を反応させることを特徴とする、式(1−3)で示されるケイ素化合物の製造方法:

ここに、それぞれのRは水素、炭素原子の数が1〜40であり、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−が−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはシクロアルケニレンで置き換えられてもよいアルキル、置換もしくは非置換のアリール、および置換もしくは非置換のアリール基と任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−が−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよいアルキレン基とで構成されるアリールアルキルから独立して選択される基であり;RおよびRは1〜8の炭素原子を有するアルキル、フェニルおよびシクロヘキシルから独立して選択される基であり;そして、Aは式(2−3)で示される基である:

ここに、Zは2〜20の炭素原子を有するアルキレンまたは3〜8の炭素原子を有するアルケニレンであり、そしてこれらのアルキレンおよびアルケニレンにおける任意の−CH−は−O−で置き換えられてもよく;Rは水素、1〜20の炭素原子を有するアルキル、6〜20の炭素原子を有するアリール、または7〜20の炭素原子を有するアリールアルキルであり;Rは1〜20の炭素原子を有するアルキル、6〜20の炭素原子を有するアリールまたは7〜20の炭素原子を有するアリールアルキルであり;そして、Xはハロゲンである;

ここに、式(9)におけるR、R、RおよびZは式(1−3)におけるこれらの記号と同一の意味を有し;式(10)において、R、RおよびXは式(2−3)におけるこれらの記号と同一の意味を有し;Xはハロゲンである。
【請求項40】
すべてのRが炭素原子の数が1〜8であり、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−が−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはシクロアルケニレンで置き換えられてもよいアルキル、任意の水素がハロゲン、メチルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル、非置換のナフチル、および任意の水素がフッ素、1〜4の炭素原子を有するアルキル、ビニルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル基と任意の−CH−が−O−で置き換えられてもよいアルキレン基とで構成されるフェニルアルキルから選択される同一の基であり;RおよびRが1〜8の炭素原子を有するアルキル、フェニルおよびシクロヘキシルから独立して選択される基である、請求項39に記載の製造方法。
【請求項41】
すべてのRがエチル、3,3,3−トリフルオロプロピル、2−メチルプロピル、2,4,4−トリメチルペンチル、トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチル、シクロペンチル、シクロヘキシルおよびフェニルから選択される同一の基であり;RおよびRがメチルである、請求項39に記載の製造方法。
【請求項42】
請求項1に記載のケイ素化合物を開始剤とし、遷移金属錯体を触媒として付加重合性単量体を重合することによって得られる重合体。
【請求項43】
請求項3に記載のケイ素化合物を開始剤とし、遷移金属錯体を触媒として付加重合性単量体を重合することによって得られる重合体。
【請求項44】
式(P−1)で示される重合体。

ここに、すべてのR11は炭素原子の数が1〜8であり、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−が−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはシクロアルケニレンで置き換えられてもよいアルキル、任意の水素がハロゲン、メチルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル、非置換のナフチル、および任意の水素がフッ素、1〜4の炭素原子を有するアルキル、ビニルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル基と任意の−CH−が−O−で置き換えられてもよいアルキレン基とで構成されるフェニルアルキルから選択される同一の基であり;RおよびRは1〜8の炭素原子を有するアルキル、フェニルおよびシクロヘキシルから独立して選択される基であり;そして、Bは式(2−1−P)で示される基である:

ここに、Zは炭素原子の数が1〜3であって任意の−CH−が−O−で置き換えられてもよいアルキレンであり;Zは単結合、または炭素原子の数が1〜8であって任意の−CH−が−O−、−COO−または−OCO−で置き換えられてもよいアルキレンであり;Rは1〜3の炭素原子を有するアルキルであり;aは0〜2の整数であり;Xはハロゲンであり;ベンゼン環へのZの結合位置はZの結合位置に対してメタ位またはパラ位であり、Rの結合位置はZおよびZのそれぞれの結合位置を除く任意の位置であり;そして、Pは付加重合性単量体の重合によって得られる構成単位の連鎖である。
【請求項45】
式(P−2)で示される重合体。

ここに、すべてのR11は炭素原子の数が1〜8であり、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−が−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはシクロアルケニレンで置き換えられてもよいアルキル、任意の水素がハロゲン、メチルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル、非置換のナフチル、および任意の水素がフッ素、1〜4の炭素原子を有するアルキル、ビニルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル基と任意の−CH−が−O−で置き換えられてもよいアルキレン基とで構成されるフェニルアルキルから選択される同一の基であり;RおよびRは1〜8の炭素原子を有するアルキル、フェニルおよびシクロヘキシルから独立して選択される基であり;そして、Bは式(2−2−P)で示される基である:

ここに、Zは炭素原子の数が1〜3であって任意の−CH−が−O−で置き換えられてもよいアルキレンであり;Zは単結合、または炭素原子の数が1〜8であって任意の−CH−が−O−、−COO−または−OCO−で置き換えられてもよいアルキレンであり;RおよびRは独立して水素、1〜12の炭素原子を有するアルキル、5〜10の炭素原子を有するシクロアルキルまたは6〜10の炭素原子を有するアリールであり、そしてRおよびRは互いに結合してNと共に環を形成してもよく;Rは1〜3の炭素原子を有するアルキルであり;aは0〜2の整数であり;ベンゼン環へのZの結合位置はZの結合位置に対してメタ位またはパラ位であり、Rの結合位置はZおよびZのそれぞれの結合位置を除く任意の位置であり;そして、Pは付加重合性単量体の重合によって得られる構成単位の連鎖である。
【請求項46】
式(P−3)で示される重合体。

ここに、すべてのR11は炭素原子の数が1〜8であり、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよく、そして任意の−CH−が−O−、−CH=CH−、シクロアルキレンまたはシクロアルケニレンで置き換えられてもよいアルキル、任意の水素がハロゲン、メチルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル、非置換のナフチル、および任意の水素がフッ素、1〜4の炭素原子を有するアルキル、ビニルまたはメトキシで置き換えられてもよいフェニル基と任意の−CH−が−O−で置き換えられてもよいアルキレン基とで構成されるフェニルアルキルから選択される同一の基であり;RおよびRは1〜8の炭素原子を有するアルキル、フェニルおよびシクロヘキシルから独立して選択される基であり;そして、Bは式(2−3−P)で示される基である:

ここに、Zは2〜20の炭素原子を有するアルキレンまたは3〜8の炭素原子を有するアルケニレンであり、これらのアルキレンおよびアルケニレンにおける任意の−CH−は−O−で置き換えられてもよく;Rは水素、1〜20の炭素原子を有するアルキル、6〜20の炭素原子を有するアリールまたは7〜20の炭素原子を有するアリールアルキルであり;Rは1〜20の炭素原子を有するアルキル、6〜20の炭素原子を有するアリールまたは7〜20の炭素原子を有するアリールアルキルであり;Xはハロゲンであり;そして、Pは付加重合性単量体の重合によって得られる構成単位の連鎖である。
【請求項47】
付加重合性単量体が(メタ)アクリル酸誘導体の群およびスチレン誘導体の群から選択される少なくとも1つである、請求項44に記載の重合体。
【請求項48】
付加重合性単量体が(メタ)アクリル酸誘導体の群およびスチレン誘導体の群から選択される少なくとも1つである、請求項45に記載の重合体。
【請求項49】
付加重合性単量体が(メタ)アクリル酸誘導体の群およびスチレン誘導体の群から選択される少なくとも1つである、請求項46に記載の重合体。

【国際公開番号】WO2004/026883
【国際公開日】平成16年4月1日(2004.4.1)
【発行日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−537586(P2004−537586)
【国際出願番号】PCT/JP2003/011856
【国際出願日】平成15年9月17日(2003.9.17)
【出願人】(000002071)チッソ株式会社 (658)
【Fターム(参考)】