コンテンツ受信装置
【課題】
エクスポート先のメディアの著作権保護がコンテンツの利用期間を管理する機能を持つ場合であっても、エクスポートライセンスを用いて、メディアにけるコンテンツの利用期間を管理することができなかった。
【解決手段】
コンテンツ受信機であって、コンテンツを出力する記録媒体の指定を受け付ける受付部と、前記コンテンツの出力条件を記載した出力ライセンス情報を取得するライセンス情報取得部と、前記コンテンツを指定された前記記憶媒体に出力する出力部と、を有し、前記出力ライセンス情報は、出力先での前記コンテンツの利用期限を示す利用期限情報を有しており、前記出力部は、前記コンテンツに対する前記出力ライセンス情報から、前記利用期限情報を取得し、取得された前記利用期限情報を、指定された前記記憶媒体の管理情報格納領域に設定する。
エクスポート先のメディアの著作権保護がコンテンツの利用期間を管理する機能を持つ場合であっても、エクスポートライセンスを用いて、メディアにけるコンテンツの利用期間を管理することができなかった。
【解決手段】
コンテンツ受信機であって、コンテンツを出力する記録媒体の指定を受け付ける受付部と、前記コンテンツの出力条件を記載した出力ライセンス情報を取得するライセンス情報取得部と、前記コンテンツを指定された前記記憶媒体に出力する出力部と、を有し、前記出力ライセンス情報は、出力先での前記コンテンツの利用期限を示す利用期限情報を有しており、前記出力部は、前記コンテンツに対する前記出力ライセンス情報から、前記利用期限情報を取得し、取得された前記利用期限情報を、指定された前記記憶媒体の管理情報格納領域に設定する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
技術分野は、インターネットやデジタル放送等を介して音楽や映像のコンテンツを配信するサービスを利用する際のコンテンツ受信装置の著作権管理機能に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、音楽や映像などの様々なデジタルコンテンツを、インターネットやデジタル放送などで配信するコンテンツ配信サービスが商用化し、著作権保護および利用者便宜の双方の観点から、家庭内の受信機に蓄積されたデジタルコンテンツの再生回数や、コンテンツの移動、DVD−RAMやSDカード等の外部記憶媒体へのコピー(ダビング)などを制限するコンテンツ著作権管理機能の重要性が増してきている。
【0003】
コピー回数の制限が無いと、コンテンツが記録された外部記憶媒体が無制限に作成可能であり、著作権者の権利が保護されない。一方で、コンテンツを購入したユーザが個人利用の範囲で車や野外で購入したコンテンツを利用する際の利便性の観点から、外部記憶媒体へコピーをしたいと言うニーズがある。また、バックアップ出来ない事で受信機内のストレージが壊れてしまった際に購入したコンテンツがすべて消えるなどの不都合が起きたりする。
【0004】
例えば、特許文献1の著作権保護を行う音楽配信システムは、音楽コンテンツ配信や料金決済などを行うサーバ、ユーザがサーバにアクセスしてコンテンツ購入などの手続きを行うユーザ端末、購入音楽を再生するための専用再生機などから構成される。ユーザは、ユーザ端末からネットワーク経由でサーバにアクセスし、デジタル音楽データ(AVコンテンツ)及びその音楽データの複数回コピー可能なコピー回数券を購入する。
【0005】
音楽データとコピー回数券は、サーバからユーザ端末に一旦ダウンロードされ、更に、コピー回数券が、ユーザ端末から専用再生機へ格納される。また、音楽データもユーザ端末から専用再生機へコピーされるが、その際、前記コピー回数券が減算され、専用再生機内のコピー履歴が更新される。専用再生機のコピー履歴は、専用再生機がユーザ端末に接続され、更に、ユーザ端末がサーバに接続された時にサーバへ通知される。この仕組みによりコピー可能で、かつ著作権保護を行うシステムを実現している。
【0006】
また、特許文献2には、コンテンツ配信サーバからデジタルコンテンツを購入してダウンロードし再生やエクスポートを行う受信端末において、デジタルコンテンツに付属したライセンスを、再生用のライセンスとエクスポート用のライセンスに分割して管理し、再生用ライセンスは、所定範囲内において複製可能とし、エクスポート用ライセンスは、所定範囲内において複製は許さず、移動のみ可能とすることにより、エクスポート処理の回数によらず厳密なエクスポート制御を可能とするコンテンツ利用システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2000−99010号公報
【特許文献2】特開2006−309589号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
レコーダが著作権管理を行う機能を有しており、別の著作権管理可能な外部記憶媒体へ、コピー制御回数付きでコピーを行う機能を持っていたとしても、該レコーダからは、別のメディアにコピー制限回数付きコンテンツをコピーすることは出来ず、異なるコピー不可能な10個のコンテンツとしてコピーされたコンテンツのどれかを他メディアに移動することしか出来ない仕組みであった。
【0009】
しかし、利用者の利便性の立場から言えば、10個のエクスポートライセンス着きのコンテンツを購入し、TVのハードディスクにダウンロードした場合、そのコンテンツを、ダビング10(コピー9回+移動1回可能)の権利付きでレコーダにコピーし、レコーダからSDカード等の他メディアに更にコピーするような使い方をしたい場合も多々ある。
【0010】
また、エクスポート先のメディアの著作権保護がコンテンツの利用期間を管理する機能を持つ場合であっても、エクスポートライセンスを用いて、メディアにけるコンテンツの利用期間を管理することができなかった。
【課題を解決するための手段】
【0011】
コンテンツをエクスポートする際に、エクスポート先の機器やメディアがコピー回数管理を行える場合には、ユーザにエクスポート対象のコンテンツに付与するコピー可能回数を指定させ、該指定されたコピー可能回数分のエクスポートライセンスを著作権管理サーバ及び自機器から消費する処理を行い、エクスポート先の著作権管理方式に従った前記指定回数分のエクスポートライセンス情報と共にコンテンツデータをエクスポートすることを特徴とするコンテンツ受信装置。
【0012】
また別には、コンテンツ受信装置であって、コンテンツを出力する記録媒体の指定を受け付ける受付部と、前記コンテンツの出力条件を記載した出力ライセンス情報を取得するライセンス情報取得部と、前記コンテンツを指定された前記記憶媒体に出力する出力部と、を有し、前記出力ライセンス情報は、出力先での前記コンテンツの利用期限を示す利用期限情報を有しており、前記出力部は、前記コンテンツに対する前記出力ライセンス情報から、前記利用期限情報を取得し、取得された前記利用期限情報を、指定された前記記憶媒体の管理情報格納領域に設定する。
【発明の効果】
【0013】
受信機からコンテンツをエクスポートする場合に、エクスポート先のメディアで著作権管理をするための情報を設定することができる。
【0014】
例えば、コピー可能回数制限による著作権者の権利を保持しながらエクスポートライセンスをコピー可能回数としてエクスポートすることにより、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0015】
例えば、利用期間の条件付きでメディアにエクスポートする際、メタデータに基づき、ユーザは、明示的にコンテンツの利用期間を確認して、利用が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】ネットワーク対応家電とネットワーク経由でコンテンツ配信サービスを提供するサービスサーバのシステム構成の一例を示す図である。
【図2】受信機の一例であるIPテレビのシステム構成とコンテンツデータの流れの例を示す図である。
【図3】コンテンツガイドメタファイルの構成例である。
【図4】再生制御メタファイルの構成例である。
【図5】再生ライセンスとエクスポートライセンスのデータ構成例である。
【図6】コピー回数付コンテンツエクスポート機能の処理フローの例である。
【図7】受信機のコンテンツ一覧表示画面の例である。
【図8】受信機のコンテンツ詳細表示画面の例である。
【図9】受信機のエクスポート先指定画面の例である。
【図10】受信機のエクスポート条件確認画面の例である。
【図11】受信機のエクスポート先指定画面の例である。
【図12】受信機のエクスポート条件確認画面の例である。
【図13】ライセンス保持バッファのデータ記述例である。
【図14】受信機内でのコンテンツデータの流れを示す図の例である。
【図15】エクスポート先リムーバブルメディアのハードウェア構成の例である。
【図16】リムーバブルメディアへのエクスポート処理の例である。
【図17】コンテンツガイドメタファイルの構成例である。
【図18】再生ライセンスとエクスポートライセンスのデータ構成例である。
【図19】コピー回数付コンテンツエクスポート機能の処理フローの例である。
【図20】受信機のコンテンツ詳細表示画面の例である。
【図21】受信機のエクスポート条件確認画面の例である。
【図22】受信機のエクスポート条件確認画面の例である。
【図23】受信機のエクスポートの記録モード変更画面の例である。
【図24】エクスポート条件確認画面を表示するフローの例である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
配信サービスシステムにおける著作権管理は以下のようなモデルである。まず、ユーザが配信を希望したコンテンツが、暗号化されたコンテンツファイルの形式でサービス事業者の配信サーバから、ユーザ宅のTVやAVレコーダ、AVプレーヤ機能を搭載したPCなどの受信機にダウンロードされ蓄積される。そして、ユーザは、該ダウンロードコンテンツを暗号化したコンテンツ鍵とそのコンテンツを視聴可能な時間などの利用条件情報から構成される視聴ライセンスを別途著作権管理サーバより取得し、コンテンツ鍵を使って暗号コンテンツを復号してAVプレーヤで再生し視聴する。
【0018】
また、ダウンロードにより受信機に蓄積されたコンテンツを、DVD−RAMやSDカードといったリムーバブルメディアにコピーまたは移動(Move)するために出力したり、ネットワークなどの外部インタフェースに出力する(以下エクスポートと称する)場合には、コンテンツ鍵とダビングしてよいメディアなどの利用条件情報から構成されるエクスポート用のライセンスを取得して外部記憶媒体へのコピーあるいは移動を行う。
【0019】
ライセンスとして定義される、コンテンツを視聴できる期間やエクスポート回数は、コンテンツの購入条件により異なり、受信機がライセンス記載の条件に従ってコンテンツ再生、移動、コピー、外部IF出力等を行うことにより、利用者は該当の制限内でコンテンツを利用することになる。
【実施例1】
【0020】
エクスポート数、すなわちコピーや移動可能な回数は、ユーザが持つことの出来る該当コンテンツの総数に相当し、N個のエクスポートライセンスが付いたコンテンツを、コンテンツ配信サーバからネットワーク経由で、ある蓄積メディアにダウンロードした場合、該蓄積メディアから別の蓄積メディアにN−1回のコピーと1回の移動が行える。そして、エクスポートに使用するライセンス情報の取得タイミングはエクスポートを行う時点であり、一つのエクスポートライセンスは、エクスポート先のメディアや装置でコンテンツが一部でも視聴可能になった時点で消費される。
【0021】
そのため、コンテンツ配信サービスにおいて、ユーザが購入したコンテンツをエクスポートする際は、必ず、1回のコンテンツコピーと一つのエクスポートライセンス消費処理がセットとして行われることが必須であり、またサービス事業者のライセンス管理を行う著作権管理サーバでも、エクスポートライセンスは一つずつ消費されることを想定する管理が行われている。
【0022】
そのため、例えば、10個のエクスポートライセンス付きのコンテンツを購入し、サーバからユーザの著作権管理可能なTVにダウンロードしたとしても、そのTVが一台のレコーダしか接続できない構成であると、該レコーダに10個の異なるコピー不可能なコンテンツとして、9回コピーかつ一回の移動が出来るのみであった。
【0023】
つまり、たとえ該レコーダが著作権管理を行う機能を有しており、別の著作権管理可能な外部記憶媒体へ、コピー制御回数付きでコピーを行う機能を持っていたとしても、該レコーダからは、別のメディアにコピーすることは出来ず、異なるコピー不可能な10個のコンテンツとしてコピーされたコンテンツのどれかを他メディアに移動することしか出来ない仕組みであった。
【0024】
しかし、利用者の利便性の立場から言えば、10個のエクスポートライセンス付きのコンテンツを購入し、TVのハードディスクにダウンロードした場合、そのコンテンツを、ダビング10(コピー9回+移動1回可能)の権利付きでレコーダにコピーし、レコーダからSDカード等の他メディアに更にコピーするような使い方をしたい場合も多々ある。
【0025】
図1はコンテンツ配信サービスシステムの機器構成の一例を示す図である。
コンテンツ配信サービスを利用するユーザの端末である受信機3が、コンテンツ配信ネットワーク4を経由して、サービスを提供する事業者の運営するコンテンツ配信サーバ1や著作権管理サーバ2に接続する。受信機3は、コンテンツ購入手続きを行って所望のコンテンツをダウンロードし、そのコンテンツに付随した著作権の許す範囲でコンテンツを再生したりダビングしたりする。
【0026】
コンテンツ配信サーバ1は、ユーザがコンテンツダウンロードサービスを利用する際の各種手続きを行うためのユーザインタフェースとなるポータルサイトを提供するWebサーバ機能、データファイルの形で蓄積しているAVコンテンツを受信機3からのリクエストに応じて、IPデータパケットの形で転送するファイルサーバ機能、また、ユーザが受信機に映像コンテンツデータのダウンロードを行う時に必要な制御情報を記述したダウンロード制御メタファイルを蓄積し配信する機能等を持つサーバである。
【0027】
著作権管理サーバ2は、コンテンツ配信サーバ1と連動し、コンテンツ毎にライセンスの生成、管理、発行を行うサーバである。
【0028】
受信機3は、コンテンツ配信サービスを利用するための機能を搭載したユーザのクライアント端末であり、例えばネットワークに接続される、記録機能を有するテレビ、レコーダ、パーソナルコンピュータ等である。本実施例においては受信機3はIPネットワーク経由でのデータ送受信機能を有する。また、リムーバブルハードディスクiVDR(Information Versatile Disk for Removable usage)や光ディスクBD/DVD(Blu-ray Disc/Digital Versatile Disk)、SDカード(Secure Digital Memory Card)等のリムーバブルメディアの読み書きを行うドライブを備えたネットワーク対応デジタルテレビである。
【0029】
コンテンツ配信ネットワーク4は、様々な従来のネットワーク物理層(光、有線、または無線ネットワークを含む)のいずれかを使用して実現されるインターネットプロトコル通信ネットワークであり、ルータやスイッチ、ハブなど、データパケットを送信元から送信先へ正確に送り届けるための通信制御機器41〜44も含まれる。
【0030】
なお、図1の例はコンテンツ配信専用ネットワークにスイッチやルータでサーバや宅内ネットワークが接続し、宅内ネットワークに受信機等が接続されているが、IPプロトコルによりサーバと受信機が通信可能な形態であれば、どのような通信網であってもかまわない。
【0031】
ネットワーク対応記憶装置5は、受信機3と宅内ネットワークでデータ送受信を行える大容量な記憶装置で、本例ではDLNA規格に従いデジタルメディアをネットワーク経由で送受信する機能を備えたNAS(Network Attached Storage)であるとする。
【0032】
図2に、受信機3のネットワーク対応テレビハードウェア構成図を示す。受信機3は、放送電波を受信するアンテナやデジタルチューナ以外に、IP(Internet Protocol)データパケットを送受信するためのIP通信ポート22を備え、TCP(Transmission Control Protocol)、UDP(User Datagram Protocol)、DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)、DNS(domain name server)、HTTP(Hyper Text Transfer Protocol)、等の各種IP通信プロトコルの処理が可能である。
【0033】
またDLNA機能やHTTPブラウザなどのアプリケーションを搭載しており、HTTPブラウザを使って、宅外のコンテンツ配信ネットワーク4に存在しているコンテンツ配信サーバ1のウェブサイトにアクセスし、コンテンツのストリーミングやダウンロードのサービスを利用、そして、該サービス利用でダウンロードしたコンテンツを、DLNA機能を持つ他の宅内機器で再生したり、逆に他の宅内機器のコンテンツを自機器に移したりすることができる。
【0034】
なお、受信機3では、CPU20が、ROM24に格納された認証処理プログラム、コンテンツ取得処理プログラム、コンテンツ管理プログラム、エクスポート処理プログラム、ライセンス情報取得プログラム等のプログラムを実行することで、各種の処理を行う。さらにリアルタイムクロック28を持ち、常に実時間を保持し、上記プログラムから参照することができ、設定された日時にCPU20にプログラムを実行させるタイマー機能をも有する。なお、各プログラムは集積回路化するなどして認証処理部、コンテンツ取得処理部、コンテンツ管理部、エクスポート処理部、ライセンス情報取得部、等として独立したハードウェアにより構成することもできる。
【0035】
また、本受信機3は、大容量ハードディスク(HDD)16を備えており、多数のコンテンツデータの読み書き処理を行うことができる。
以下説明を簡略化するため、各種プログラムをCPU20が実行することで実現される各処理はプログラムで実現される各処理部を主体として説明する。なお各処理部をハードウェアで実現した場合にはその各処理部が主体となって各処理を行う。
【0036】
図2にデータの流れとして示すように、ストリームデータ制御部15は、IPパケットとして受信したコンテンツのデータファイル、放送波として受信した放送録画データファイルをHDD16に保存する。その後ストリームデータ制御部15は、ユーザからの要求に応じてiVDRやBD/DVD、SDカード等のリムーバブルメディア31にiVDR・DVD/BD・SDインタフェースドライブ29(リムーバブルメディアドライブ29)から書き込んだり、またはIP通信インタフェース22(IPポート22)から出力してネットワーク対応記憶装置5に宅内ネットワーク経由でアップロードするなどのエクスポートを行う。受信機3は、リムーバブルメディア31に書き込み、読み込み等の処理を行う場合に、リムーバブルメディアドライブ29を制御する記録制御部32を有する。リムーバブルメディア(可搬媒体)は記録媒体と呼ぶこともある。記録制御部32は出力部32と呼ぶこともある。
【0037】
なお本テレビは、放送波と同様のデコード処理が可能なようにデータ変換を行った後デコーダ14に送るデスクランブラ12やデマルチプレクサ13を持つため、本ネットワーク対応テレビは、放送もIPネットワーク配信されたコンテンツも区別なく再生及び視聴が出来る。
【0038】
本受信機3を使ってコンテンツダウンロードサービスを利用する手順は、例えば、以下のようになる。
まずユーザが受信機3のWebブラウザを用いてコンテンツ配信サーバ1のWebサーバ機能にアクセスする。受信機3の認証処理部は、コンテンツ配信サーバ1との間で受信機(又はユーザ)のIDの認証を実行する。認証が成功した後に、コンテンツ配信サーバ1上のダウンロードサービス用Webサイトのページを取得する。受信機3のコンテンツ取得処理部は、そのWebページを用いて、ユーザがダウンロードを所望するコンテンツの購入パッケージの購入処理を行う。
【0039】
購入処理は、まずコンテンツ配信サーバ1が該当の購入パッケージ(コンテンツ)のIDと受信機(又はユーザ)のIDを顧客管理の課金サーバに送って課金する。課金が完了すると、コンテンツと再生制御メタファイル、コンテンツガイドメタファイルがコンテンツ配信サーバ1から受信機3に転送される。受信機3のコンテンツ取得処理部は、転送されたこれらの情報を受信し、HDD16に蓄積する。
【0040】
コンテンツと共にHDD16に蓄積されるコンテンツガイドメタファイル、再生制御メタファイルは、ダウンロードしたコンテンツを利用する際に必要である。
図3はコンテンツガイドメタファイルの構成例である。
【0041】
コンテンツガイドメタファイル100は、ダウンロード済みのコンテンツを利用する際に、受信機にダウンロードされ蓄積されているコンテンツを一覧表示してユーザに再生するコンテンツを指定させるなど、コンテンツ利用時のナビゲーションに必要な情報を集約したデータファイルである。
【0042】
コンテンツガイドメタファイルは、コンテンツ情報を記述するコンテンツメタデータ101(コンテンツ情報101)、シリーズ情報を記述するシリーズメタデータ102(シリーズ情報102)、パッケージ情報を記述するパッケージメタデータ103(パッケージ情報103)、ライセンス情報を記述するライセンスメタデータ104(ライセンス情報104)、からなる。
【0043】
コンテンツメタデータ101は、コンテンツのタイトル・概要等のテキスト、サムネイル画像等の表示情報や、ジャンル等の属性情報であり、コンテンツ単位の番組情報表示や制御に用いる。
【0044】
シリーズメタデータ102は、複数のコンテンツからなる一連のシリーズのタイトル・概要等のテキスト、サムネイル画像等の表示情報やジャンル等の属性情報であり、シリーズ単位の情報表示や制御に用いる。
パッケージメタデータ103は、コンテンツ購入の際の課金単位であるパッケージのタイプ(単品購入、1年間見放題など)や料金等の属性情報を含み、その情報表示や制御に用いる。
【0045】
ライセンスメタデータ104は、コンテンツに付随する利用権利、つまり著作権に関する利用条件を示す表示情報と、該利用権利を著作権管理サーバより取得する為の制御情報を含み、その情報表示や制御に用いる。上記コンテンツメタデータ101と共にコンテンツ単位の情報表示に用いられるが、1コンテンツに複数の利用権利が付随する場合には、1つのコンテンツの表示に対して複数の本メタデータを用いて複数の権利情報が表示されることになる。
【0046】
本システムの著作権管理は、著作権管理サーバが受信機に配布するライセンス情報により実現している。本システムにおいてライセンス情報とは、その利用権利を示し利用条件を満たす場合にのみコンテンツの利用を可とするために必要なデータである。具体的には、コンテンツを暗号化したコンテンツ鍵とそのコンテンツを利用する為の利用条件情報のデータである。ライセンス情報はコンテンツ単位に存在し、受信機のライセンス取得部が該コンテンツを使用する際に、そのライセンス取得情報220のデータを使って著作権管理サーバに取得要求し、著作権管理サーバから受信機に配布される。
【0047】
なお、本システムでは、コンテンツの利用形態として、再生とエクスポートの2種類を提供しているため、ライセンス情報は再生ライセンス情報とエクスポートライセンス情報の2種類がある。
上記ライセンスメタデータ104では、例えばあるコンテンツにエクスポートライセンスと再生ライセンスが両方付随していた場合、図3の141から149のように、2つの権利情報が示される。
【0048】
著作権管理サーバ2から取得するライセンスは、141、146のライセンスIDにより、一意に識別され、エクスポートライセンスか再生ライセンスかは、142,147のライセンスタイプにより識別される。
143,148のライセンス利用期限は、著作権管理サーバ2からライセンスを取得可能な期限を示す。
【0049】
エクスポートライセンスは、エクスポートメディア識別144、エクスポート可能回数145、再生ライセンスは、再生視聴可能期限149などの情報を持つ。
エクスポートメディア識別144は、エクスポート可能なメディアを指定し、エクスポート可能回数145は、エクスポートメディア識別144で指定されたメディアにエクスポートできる回数を指定する。
【0050】
図4は再生制御メタファイルの構成例である。
再生制御メタファイル200は、上記コンテンツガイドメタファイルによりユーザナビゲーション後、実際にコンテンツを再生またはエクスポートする際に用いられるデータを記載したXML文書である。
再生制御メタファイルは、コンテンツ再生の際に必要なコンテンツ自身のAVストリームの情報であるコンテンツ固有属性情報210と、暗号化されたコンテンツの暗号を解くために著作権管理サーバにアクセスして復号ためのコンテンツ鍵などを取得する際に必要なライセンス取得情報220の2つのXML文書を含む。
【0051】
コンテンツ固有属性情報210は、コンテンツ本体ファイルのファイル名と参照先、コンテンツの時間長、コンテンツが暗号化されているか否かの区別情報、映像符号化方式や解像度・走査・アスペクト比など映像信号の属性情報、ステレオ/モノラル/マルチチャンネル区別など音声信号の属性情報等を提供する。
【0052】
コンテンツのライセンス取得情報220は、対象コンテンツのライセンス取得先になる著作権管理サーバアドレス情報、著作権管理方式の種別情報、コンテンツに付随する著作権保護範囲の種別を示すライセンスID、著作権管理サーバとクライアントである受信機間でサーバ認証を行う為の署名対象の要素の値、署名の検証に必要な公開鍵証明書などの情報を提供する。
【0053】
図5は、本システムで上記図3のコンテンツの、著作権管理サーバからから受信機に配布される再生ライセンスとエクスポートライセンスのデータ構成例である。再生ライセンスは、コンテンツを暗号化したコンテンツ鍵とそのコンテンツを視聴可能な期間情報、コピー禁止や許可条件等を含み、エクスポートライセンスはコンテンツ鍵とエクスポート可能なメディア(DVDやメモリカードなど)または出力IF(DTCP-IPプロトコルを使ってIPネットワークへ出力など)の情報を含む。
【0054】
エクスポートライセンスは、一回のエクスポートで一つのライセンスが消費されるため、N回エクスポート可能なコンテンツにはN個のエクスポートライセンスが付属する。
【0055】
図6は本システムの受信機3のコピー可能回数情報付きエクスポートを実行するコンテンツ管理部およびエクスポート処理部の処理を示すフローチャートの例である。
ユーザがダウンロードしたコンテンツを利用するには、まず、リモコンボタン操作により受信機3に現在ダウンロードされている利用可能なコンテンツの閲覧を指示する。受信機3のリモコンI/F21はユーザからの閲覧指示を受信する(ステップ1000)。
【0056】
コンテンツ検索閲覧の指示を受けて、受信機のコンテンツ管理部はダウンロードしたコンテンツと共に受信機のハードディスク16に格納されている各コンテンツのコンテンツガイドメタデータ100を読み込み、図7のような利用コンテンツ選択指定のためのコンテンツ一覧画面を表示装置18に表示する(ステップ1001)。
【0057】
ユーザが図7画面で提示された一覧から、利用したいコンテンツを選択し、コンテンツ管理部がリモコンI/F21を介してコンテンツの選択を受け付る(ステップ1002)。受信機3のコンテンツ管理部は、該コンテンツのコンテンツガイドメタデータ100の情報からさらに詳細な情報を読み出し、図8のような選択コンテンツのサムネイルと番組概要、再生時間、ライセンス関連情報、利用開始期限などの詳細情報を表示する(ステップ1003)。
【0058】
詳細情報の中には、図3のコンテンツガイドメタデータ100の145欄から読み出したエクスポート可能回数も含まれる。ユーザは、概詳細情報のエクスポート可否(エクスポート残り回数)を確認し、エクスポートが可能なコンテンツであれば、リモコンでエクスポートボタンを操作して実行を指示する(ステップ1004)。
【0059】
受信機3のエクスポート処理部は、エクスポート実行の指示を受け付けると、図9のようなエクスポート先選択画面を表示し(ステップ1005)、ユーザにエクスポート先メディア種別の選択とエクスポートする際にエクスポートするコンテンツに付属させるコピー可能回数を指定させ、エクスポート実行を指示させる(ステップ1006)。
【0060】
エクスポート処理部は、エクスポート先選択画面のエクスポート先候補となるメディア種別として、コンテンツガイドメタファイルの144欄に記載されているエクスポートの権利行使可能なメディアの中で、受信機3がメディアフォーマット変換機能を有しているメディアのみ選別し、それらを候補先として表示する。また、エクスポート処理部は、エクスポート先のメディアがエクスポートを許さない規定を有する場合は、コンテンツに付随させるコピー回数の指定欄はデフォルト0を表示したまま入力をマスクする。
【0061】
なお、エクスポートするコンテンツに付属させるコピー回数とは、すなわち、コンテンツを、コピーした先のメディアで、さらにまた別のメディアに何回かコピーできるようにする場合の、その回数を意味する。
【0062】
ただし、本例では、エクスポートコンテンツに付属させるコピー回数を、ダビング数で指定させている。所謂「ダビング10」が「コピー9回+移動1回」の権利として定義される。ダビング数とはコピー回数+1を現す数値である。従って、該エクスポートしたコンテンツのコピー可能な回数は=ダビング数−1である。
【0063】
コンテンツに付随するエクスポート回数すなわちコピー可能回数は、ダウンロードした際、著作権管理サーバがエクスポートライセンスの数として管理していた数として上限が決まっているので、残りN回エクスポート可能なコンテンツを、N回以上にコピー可能なコンテンツとしてエクスポートすることは勿論不可能である。また、残りN回エクスポート可能コンテンツをM(<N)回コピー可能なコンテンツとしてエクスポートすると、受信機の概コンテンツの残りエクスポート回数は、エクスポート先コンテンツに付随させるM回と、該コンテンツそのものをエクスポート先へのコピーするために消費される1回分を差し引いた、N−M−1回とする。
【0064】
本例でダビング数を指定させているのは、ユーザにエクスポートするコンテンツの付属権利をコピー回数として指定させると、エクスポートライセンスがユーザ指定数より一つ多く消費されるため不信感を招きやすく、また、エクスポート後の権利概念としても「ダビング10」が「9回コピーした後は移動しかできない」ためである。
【0065】
前記図9の画面で、コピー残り回数10回に対して、ユーザがダビング7、すなわちエクスポート先で6回コピー可能なコンテンツとしてネットワーク経由で外部の別の機器へのエクスポートを実行指示すると、受信機3のエクスポート処理部は、図10のように、残りのエクスポート回数が3回(10−6−1)となる確認画面を表示し、ユーザにエクスポート実行の再確認を促す(ステップ1007)。
【0066】
また、図11のように、コンテンツに付属させるコピー回数を10回、すなわち全エクスポート権利を付属させてiVDR等の記録メディアへのエクスポート実行を指示すると、受信機3のエクスポート処理部は、受信機3のコンテンツをその後エクスポート不可能にする。この場合のエクスポート再確認画面は図12のようになる。
【0067】
ユーザが再確認画面でエクスポート実行を指示すると、受信機3のエクスポート処理部はコンテンツのコピーまたは移動を開始する。
まず、エクスポート処理部は、エクスポートに先立ち、著作権管理サーバからエクスポートライセンスを取得するため、HDD16の該当コンテンツの再生制御メタファイルを読み出して解析を行う。
【0068】
そしてエクスポート処理部は、コンテンツガイドメタファイルの146欄に記述されているライセンスIDが、再生制御メタファイルの224欄に記述されていることを確認し(ステップ1008)、さらに受信機内に著作権管理サーバから取得してエクスポート実行していないエクスポートライセンスが保持されていないかをエクスポートライセンス保持バッファの記述で確認する(ステップ1009)。
【0069】
図13は、HDD16に格納されている受信機のエクスポートライセンス保持バッファの構成ファイルである。エクスポートライセンスは、著作権管理サーバから、クライアントである受信機3からの1回の取得要求のアクセスに対して1つ配布される。著作権管理サーバはエクスポートライセンスの配布処理が終わった時点でエクスポートライセンス1つ(エクスポート一回分)の権利を消滅させる。受信機のエクスポート処理部は、著作権管理サーバから配布された1つのライセンスに対し、受信機として1回のエクスポート処理が完了した時点で、該当コンテンツのエクスポート残り回数(権利)を一つ減らす処理を行う。
【0070】
従って、著作権管理サーバから受信機がエクスポートライセンスを取得した後、実際のエクスポート処理が何らかの理由で行われなかった場合には、実行可能なエクスポート権利が受信機に保持されることになる。エクスポートライセンス保持バッファは、この受信機に保持されているエクスポートライセンスの記録であり、ライセンスIDとエクスポートライセンス320のデータ、保持している個数のリストである。
【0071】
エクスポート処理部は、エクスポートライセンスが保持されていない場合、または保持はしていても必要数だけ無かった場合には、著作権管理サーバにアクセスしてエクスポートライセンスを取得する。まず、不正な著作権管理サーバに誘導されないように、再生制御メタファイルの証明書や署名情報に基づき、サーバURIの署名検証を行う。そして署名検証が成功した場合のみ著作権管理サーバからライセンスの配布を受ける(ステップ1010)。
【0072】
具体的には、受信機3の認証処理部は、ライセンス著作権管理サーバ2との相互認証を完了して、ライセンス要求・配送のメッセージを暗号化する為の鍵を共有し、取得対象ライセンスを特定するライセンスIDを含むメッセージを送信する。著作権管理サーバは受信機3が該当するライセンスを取得する権利を有するか否か判定し、権利が有ると判定した場合にはライセンスを送信する。無事にライセンス送受信が終了したら、受信機3の認証処理部はサーバと確立した認証暗号通信路を切断する。
【0073】
受信機3のエクスポート処理部は、ライセンスを取得すると、前記エクスポートライセンス保持バッファに、取得したエクスポートライセンスを保持する(ステップ1011)。既にライセンスIDのエクスポートライセンスが取得されていた場合は、その記述欄の保持個数を1つ増やす。いまだ保持されていないライセンスの場合は、バッファに該ライセンスの記述を追記し保持数を1とする。そして、エクスポート処理部は実行するエクスポートに必要な数のライセンスが取得できるまで、上記のライセンス取得処理を繰り返す。
【0074】
図9の例のように6回コピー可能コンテンツとしてネットワーク経由で別の機器に送信するエクスポートの場合は、7個のエクスポートライセンスが必要なため、上記を7回繰り返すことになる。
必要数のライセンスが取得できたら、エクスポート処理部はエクスポート処理を行う。エクスポート処理部はまず、再生制御メタファイルの212欄で、暗号化コンテンツか非暗号化コンテンツであるかを確認する(ステップ1012)。非暗号化コンテンツの場合はそのままメディアへの書き込みやネットワークへの出力処理に移る。
【0075】
暗号化コンテンツの場合は、エクスポート処理部は、エクスポートライセンスの322欄記載のコンテンツ暗号鍵を使ってコンテンツデータを復号する(ステップ1013)。そして、エクスポート先に応じて、必要なコンテンツのフォーマットやレートの変換、及び暗号化と著作権管理データを付与し、外部出力またはメディア書き込みを行う(ステップ1014)。
【0076】
受信機3のエクスポート出力処理が、本例のiVDR31やSD31のような受信機にアクセス用のインタフェースドライブ29が付属しているリムーバブルメディアへの書き込み処理の場合は、例えば、図15のような構成のiVDRディスクを受信機に装着し、図16のような手順で書き込みを行う。図15のiVDRは、受信機3とはSerial Advanced Technology Attachment(SATA)インタフェースで接続し(iVDRコネクタ58、SATAインタフェース51)ている。受信機3の記録制御部32はインタフェースドライブ29をもちいてリムーバブルメディアの読み書きを行う。
【0077】
なお、リムーバブルメディアはiVDRに限定されること無く、BDディスク、SDカード、フラッシュメモリ、SSD(Solid State Drive)など、磁気ディスク、光磁気ディスク、など著作権を管理できる形式で記録できるメディアであればよく、その場合には、図15のインタフェースは、それぞれのメディアに対応したインタフェースとなる。
【0078】
記録制御部32は、ドライブにセットされたiVDRディスクの認証を行い、耐タンパ領域(セキュリティユニット56、セキュリティメモリ57)を有するiVDRであることを確認する(ステップ2000)。記録制御部32は、耐タンパ領域の記憶媒体(セキュリティメモリ57)と通常記憶媒体(HDD55)にコンテンツをコピーできる空き容量があるか確認する。
【0079】
iVDRの著作権管理方式では、ユーザが直接アクセス出来ない読み書きに特殊なコマンド処理を必要とするセキュアな耐タンパ領域(セキュリティユニット56、セキュリティメモリ57)と、通常メモリとしてユーザが普通にアクセス可能な通常データ領域(HDD55)とを有する。
【0080】
そして、iVDRにおいて著作権管理されるコンテンツを利用する際に必要な、コピーカウント情報や世代カウント情報、暗号データを復号するための暗号鍵などの著作権コンテンツ管理情報は、耐タンパ領域であるセキュリティメモリ57に保存することにより、改竄が出来ないよう保護されるしくみである。また、暗号化を託した著作権コンテンツの実際に映像データやフリーコンテンツの非暗号化コンテンツは通常データ領域であるHDD55に保存し、一般のHDDと同じ方法で読み書き可能である。
【0081】
図16はリムーバブルメディアへのエクスポート処理の例である。図6のフローのステップ1014の詳細である。
記録制御部32は、耐タンパ領域(セキュリティメモリ57)と通常記憶媒体(HDD55)の双方の領域にエクスポートコンテンツを書き込むに必要な空き容量があれば、セキュリティメモリ57に著作権保護コンテンツの管理情報格納領域を、HDD55に実際の映像コンテンツデータを格納する領域を確保する(ステップ2001)。
【0082】
そして、記録制御部32は、エクスポートコンテンツのiVDR著作権管理方式のための著作権コンテンツ管理情報、すなわち、上記実際の映像コンテンツデータを格納する領域として確保したHDD55の領域の先頭アドレスや、そのコンテンツを暗号化保存する際に使用するiVDR31の著作権保護方式の暗号鍵、コンテンツのコピーカウントや世代カウント等の著作権管理情報を生成し、上記確保した著作権保護コンテンツ管理情報格納領域に書き込み保存する(ステップ2002)。
【0083】
この時、エクスポートコンテンツに付随させるコピー可能回数は、エクスポート処理部によりiVDRのコピー回数管理機能で使用するコピーカウント情報のフォーマットに従った形式に変換することで、コンテンツの著作権管理情報の一つとして生成され、iVDRに保存されることになる。
【0084】
図11の例であれば、エクスポート処理部は、9回コピー+1回移動の権利を有するコンテンツであることを示すコピー可能回数情報を取得し、これをiVDRのコピー回数管理機能で使用するコピーカウント情報のフォーマットに従った形式に変換する。その後記録管理部32がこのコピーカウント情報をiVDRの著作権保護コンテンツ管理情報格納領域に書き込み保存する。
【0085】
その後エクスポート処理部は、HDD16から読み出した映像コンテンツの暗号化データを、エクスポートライセンス保持バッファ400に格納されたエクスポートライセンスの暗号鍵で復号する(ステップ2003)。記録制御部32は、復号化されたコンテンツを前記耐タンパ領域の該当コンテンツの管理データの一つとして格納したiVDR31の著作権保護方式に依存する暗号鍵により暗号を施し、前記コンテンツデータ保存場所としたアドレス領域に書き込む(ステップ2004)。
以上で、エクスポート先であるiVDR31に、iVDRの著作権管理方式に沿ったコンテンツデータとしてエクスポートコンテンツをコピーできたことになる。
【0086】
受信機のエクスポート出力処理が上記のような別メディアや機器へ書き込むのではなく、通信ポートからの送信処理の場合は、通信する相手機器と、通信路の種別に依存した著作権保護コンテンツデータ送受信のための前処理が必要になる。
【0087】
例えば、本例でIPネットワーク対応記憶装置5へ、ルータ44の管理するIPネットワーク経由で映像コンテンツを転送するために、IPポートからIPパケットとしてエクスポートコンテンツデータを送出するエクスポート出力の場合には、受信機3の認証処理部は、受信機3とIPネットワーク対応記憶装置5との間で、IPネットワーク経由で著作権管理データを安全に送受信するための共通の仕組みを双方でサポートしていること相互に証明する認証処理を前処理として行う。
【0088】
該前処理の認証の際に、ストリームデータ制御部15は、これからIPネットワーク上に流すエクスポートコンテンツデータを暗復号するための該ネットワーク著作権保護方式に依存した暗号鍵を双方で交換する。認証が成功すると、受信機3のエクスポート処理部は、コピー可能回数情報すなわち、図10の例であれば6回コピー後は移動の権利を有するコンテンツであることを示す情報を含むコンテンツの著作権管理情報を取得する。またHDD16から読み出してエクスポートライセンスの暗号鍵で復号した映像コンテンツデータを取得する。エクスポート処理部は、コンテンツデータと著作権管理情報とを前記認証時に決定した暗号鍵を使用して暗号化を施したIPパケットデータに変換し、IP通信IF22からネットワークに送出する。これらの処理により、エクスポート出力処理を実行する。
【0089】
送出されたIPパケットデータを受信したエクスポート先の外部機器は、受信した通信用パケットデータを前処理の認証時に決定した暗号鍵を使用して復号した後、自機器の記憶媒体に自機器の著作権保護方式に沿った形式への変換と暗号化を施して書き込むことになる。
【0090】
なお、映像コンテンツを保存する機器やメディアの著作権管理方法は媒体毎に様々であり、また同じ媒体の著作権管理方法が改定変更されることもあり、エクスポートの実行手順は上記方法のみに制限されるものではない。
【0091】
エクスポート処理部は、エクスポートが成功したら、エクスポートライセンス保持バッファに保持していた該ライセンス情報を消去し、コンテンツガイドメタファイルのエクスポート可能回数145欄に記録されている数値をエクスポートしたコンテンツに付加したコピー可能回数+1(エクスポートのためのコピー1回分)だけ減算して更新する(ステップ1015、1016)。例えば図9、10のエクスポートの場合、コンテンツに付加したコピー可能回数は6であるため、エクスポート可能回数145欄は、エクスポート前に10だった値が、10−6−1で3に更新される。
【0092】
なお、図12の再確認画面の例で示すように、ユーザが現在所有しているライセンス数が無くなるのを避けたい場合や、現在所有数より多くのコピー回数を付けてエクスポートを行いたい場合は、エクスポート処理を一旦中断し、コンテンツ配信サーバ1にアクセスしてコンテンツライセンス追加購入を行う処理に進むようにしてもよい(ステップ1017)。
【0093】
上記の例では、一度購入したコンテンツをHDD16に格納してからエクスポートしているが、コンテンツ配信サーバ1からコンテンツをダウンロードする時に、上記エクスポートをも同時に行ってもよい。
上記のダウンロード直接エクスポートの場合、ステップ1001の利用可能なコンテンツの一覧表示の動作は、コンテンツ配信サーバ1にアクセスして、ダウンロード可能なコンテンツ一覧のHTML文書を取得し、ブラウザで表示して図7の選択画面をユーザに提供することになる。
【0094】
そしてステップ1003では、ダウンロードエクスポートコンテンツが指定された時点で、該コンテンツのコンテンツガイドメタファイル100と再生制御メタファイル200をコンテンツ配信サーバ1から取得し、図8の画面を表示することになる。また、ダウンロード直接エクスポートでは、エクスポートするデータの流れは図14のようになり、受信機3はコンテンツライセンス変換装置のような形となる。
【0095】
以上のようにして、コピー可能回数制限による著作権者の権利を保持しながら、エクスポートライセンスをエクスポートコンテンツのコピー可能回数として移動させることができる。
なお、本実施例では、エクスポートの処理をエクスポート処理部が行い、リムーバブルメディアに対する書き込み等を記録制御部32が行う構成としたが、エクスポート処理部が記録制御部32の処理も行うようにしてもよい。また、記録制御部32がエクスポート処理部の処理も行うようにしてもよい。
【実施例2】
【0096】
エクスポート先のメディアの著作権保護がコンテンツの利用期間を管理する機能を持つ場合、エクスポートライセンスに、メディアにけるコンテンツの利用期間を記述し、その利用期間をエクスポート先の著作権保護情報として設定することで、メディアを持出して別の機器でコンテンツを視聴する場合でも、メディアの著作権保護機能に従い、利用期間の管理を行うことができる。
すなわち、エクスポートしたメディアを、別の機器に挿し、その機器でコンテンツの再生を行う場合でも、利用期間を過ぎたコンテンツを視聴不可にすることができる。
【0097】
このような利用期間付きのエクスポートを行う場合、受信機のユーザインタフェースで、エクスポートの条件として、コンテンツに付随するメタデータに記載された利用期間を参照し、その利用期間情報を提示した上で、エクスポートを実行させることが望ましい。
蓄積メディアにダウンロードしたコンテンツの利用期間情報は、本体での視聴期限としてメタデータが標準化され規定されているが、エクスポート先のメディアにおける利用期間情報は規定がないため、別途、メディアの種類ごとに規定し、配信する必要がある。
【0098】
また、一方で、一般的な運用としては、本体での視聴期限とエクスポート先のメディアにおける利用期間は、一致させるケースも多いが、そのような場合、メディアの種類ごとに配信するメタデータが重複し、無駄が生じて、伝送効率が悪くなり、メタデータの保存エリアの増大も招く。
【0099】
本実施例は、コンテンツをエクスポートする際に、コンテンツに付随して取得するライセンス管理メタデータ中のエクスポート先の利用期間情報を参照し、ユーザに対し利用期間の告知を行った上で、エクスポートを実行する手段を設けることで、ユーザに対し、エクスポート先のメディアの利用条件を確認した上で利用できる。
【0100】
また、エクスポート先の利用期間情報が、ダウンロード端末本体での視聴期限と一致して運用される場合、一致することを明示する情報をライセンス管理メタデータ、または、ライセンスに設け、端末は該情報を参照し、一致する場合は、本体での視聴用の再生ライセンスに記述された利用期間情報を参照し、上記のエクスポート時のユーザに対する利用期間の告知を行う。
【0101】
図1、図2の構成は、実施例1と同様である。
図17は、コンテンツガイドメタファイルの構成例である。
ライセンスメタデータ104では、例えばあるコンテンツにエクスポートライセンスと再生ライセンスが両方付随していた場合、図17の141から145,150から153のエクスポートライセンスのライセンス情報と、146から149の再生ライセンスのライセンス情報が配信される。また、図3と同じ符号が付してあるものについては、図3と同様である。
【0102】
著作権管理サーバ2から取得するライセンスは、141、146のライセンスIDにより、一意に識別され、エクスポートライセンスか再生ライセンスかは、142,147のライセンスタイプにより識別される。
143,148のライセンス利用期限は、著作権管理サーバ2からライセンスを取得可能な期限を示す。
【0103】
エクスポートライセンスは、エクスポートメディア識別144、エクスポート可能回数145、視聴期限情報フラグ150、本体視聴期間一致フラグ151、出力先視聴期間152、トランスコードフラグ153などの情報を持つ。再生ライセンスは、再生視聴可能期限149などの情報を持つ。
エクスポートメディア識別144は、エクスポート可能なメディアを指定し、エクスポート可能回数145は、エクスポートメディア識別144で指定されたメディアにエクスポートできる回数を指定する。
【0104】
視聴期間情報フラグ150は、エクスポート時に視聴期間付きで行うかどうかを示す情報で、視聴期間付きの場合、出力視聴期間152にその期間情報を指定する。
本体視聴期間一致フラグ151は、エクスポート先のメディアでの視聴期間を、再生ライセンスの出力先視聴期間152と一致させる運用をするかどうかを示すフラグで、このフラグが「一致する」の値の場合、出力先視聴期間152に視聴期間情報を記述する必要はなく、再生ライセンスの再生視聴可能期間149が記述されていれば、その期間情報をエクスポート時の視聴期間としても使用することができる。
【0105】
本体視聴の利用期間とエクスポート先のメディアでの利用期間を一致さえる運用を行う場合、本体視聴用のメタデータを、エクスポート時のメタデータとして共用し、利用することで、メタデータの容量を削減できる。図17の例では出力先視聴期間に「2010.1.1 1:00」という値が入っているが、本体視聴期間一致フラグ151が「一致する」の値の場合、出力先視聴期間152に視聴期間情報を記述する必要はなく、値は空欄でもよい。
【0106】
なお、出力先視聴期間152およびの再生視聴可能期限149の記述形式は、絶対日時で、A年B月C日D時E分F秒〜G年H月I日J時K分L秒のように指定する場合や、エクスポート後M時間N分O秒のように、エクスポート直後を基点とした相対的な指定をする場合、両者の組み合わせで、エクスポート後、G年H月I日J時K分L秒まで、というような記述方法が許される。
【0107】
図4の構成は、実施例1と同様である。
図18は、本システムで上記図17のコンテンツの、著作権管理サーバからから受信機に配布される再生ライセンス310とエクスポートライセンス320のデータ構成例である。再生ライセンス310は、コンテンツの暗号鍵311とそのコンテンツを視聴可能な期間情報(利用開始日時及び利用終了日時)312、映像音声のデジタル出力ならびにアナログ出力に対するコピー禁止や許可条件等を記述した信号出力制限・コピー制御情報313を含む。
【0108】
エクスポートライセンス320はコンテンツの暗号鍵321とエクスポート可能なメディア(DVDやメモリカードなど)または出力IF(DTCP-IPプロトコルを使ってIPネットワークへ出力など)の情報を含むエクスポート先のメディア識別322と、指定メディアに対する利用条件情報323を含む。
【0109】
指定メディアに対する利用条件情報323は、331〜334の情報を持つ。著作権保護フラグ331は、エクスポートするコンテンツを著作権保護するかどうかを指定する情報である。本体視聴期間一致フラグ332は、エクスポートコンテンツを著作権保護する場合に、エクスポート先のメディアでの視聴期間と、本体再生の視聴期間とを一致させることを示す情報である。出力先視聴期間情報333は、エクスポート先のメディアでの視聴期間が、本体再生の視聴期間と一致しない場合に、メディア毎の視聴期間を指定する情報である。トランスコードフラグ333は、エクスポート時に、コーデック変換などのトランスコートをしていいかどうかを表す情報である。
【0110】
本体視聴期間一致フラグ332は、ライセンス情報104の本体視聴期間一致フラグ151と同一目的で使われる情報である。エクスポート処理部は、エクスポート前にユーザに対しエクスポート先メディアでの視聴期間を提示する際、本体視聴期間一致フラグ151を参照して、再生視聴可能期限149を提示するか、出力先視聴期間152を提示するかを判断する。この場合本体視聴期間一致フラグ151の代わりに、本体視聴期間一致フラグ332の値を用いて判断してもよい。
【0111】
前本体視聴期間一致フラグ151を参照する場合、受信機3は、コンテンツガイドメタファイル100のみを参照して、ユーザへの提示を行えばよいので、処理が簡潔になる。一方、体視聴期間一致フラグ332を参照する場合は、ライセンス300を併せて参照する必要がある。しかしながら、コンテンツガイドメタファイル100は、汎用性が求められ、XMLスキーマを公式に公開し、仕様改定も厳格に行わなければいけないために、特殊な要素属性情報を追加する手間と時間が掛かる。これに対し、本実施例固有の本体視聴期間一致フラグ147のような情報を追加しなくてもよいため、既存のメタファイル形式を変更せずに、実施できるよさがある。
【0112】
エクスポートライセンスは、一回のエクスポートで一つのライセンスが消費されるため、N回エクスポート可能なコンテンツにはN個のエクスポートライセンスが付属する。
【0113】
図19は本システムの受信機3の視聴期間付きエクスポートを実行するコンテンツ管理部およびエクスポート処理部の処理を示すフローチャートの例である。
ユーザがダウンロードしたコンテンツを利用するには、まず、リモコンボタン操作により受信機3に現在ダウンロードされている利用可能なコンテンツの閲覧を指示する。受信機3のリモコンI/F21はユーザからの閲覧指示を受信する(ステップ1000)。
【0114】
コンテンツ検索閲覧の指示を受けて、受信機のコンテンツ管理部はダウンロードしたコンテンツと共に受信機のハードディスク16に格納されている各コンテンツのコンテンツガイドメタデータ100を読み込み、図7のような利用コンテンツ選択指定のためのコンテンツ一覧画面を表示部18に表示する(ステップ1001)。
【0115】
ユーザが図7画面で提示された一覧から、利用したいコンテンツを選択し、コンテンツ管理部がリモコンI/F21を介してコンテンツの選択を受け付る(ステップ1002)。受信機3のコンテンツ管理部は、該コンテンツのコンテンツガイドメタデータ100の情報からさらに詳細な情報を読み出し、図20のような選択コンテンツのサムネイルと番組概要、再生時間、映像、音声、字幕情報、ジャンル情報などのコンテンツの詳細情報や、本体視聴期限やエクスポート回数、エクスポート先の視聴期限、エクスポート期限、エクスポート時のトランスコード可否などのライセンス関連情報を表示する(ステップ1003)。
【0116】
エクスポートが可能なコンテンツの場合、ユーザは、リモコンでエクスポートボタンを操作して実行を指示することができる(ステップ1004)。
受信機3のエクスポート処理部は、エクスポート実行の指示を受け付けると、図9のようなエクスポート先選択画面を表示し(ステップ1905)、ユーザにエクスポート先メディア種別を選択させる(ステップ1906)。
【0117】
エクスポート処理部は、エクスポート先選択画面のエクスポート先候補となるメディア種別として、コンテンツガイドメタファイルの144欄に記載されているエクスポートの権利行使可能なメディアの中で、受信機3がメディアへの出力機能を有しているメディアのみ選別し、それらを候補先として表示する。
【0118】
エクスポート処理部は、エクスポート先メディア種別の選択を受け付けると、コンテンツガイドメタファイル100のライセンス情報104を参照し、指定されたメディア種別に対するエクスポートのライセンス情報を参照し(ステップ1907)、その情報に基づき図21、図22のようなエクスポート条件表示画面を表示する(ステップ1908)。
【0119】
図24はエクスポート条件確認画面を表示するフローの一例である。図24を用いて、ステップ1907,1908について説明する。エクスポート処理部は、コンテンツガイドメタファイル100のライセンス情報104を参照し、本体視聴期間一致フラグ150を取得する。エクスポート処理部は、視聴期限情報フラグ150が「視聴期限あり」であるか否かを判定する(ステップ2401)。「視聴期限あり」でなければ(視聴期限なしであれば)、エクスポート処理部は、視聴期限が無い旨をエクスポート条件確認画面に表示する(ステップ1908)。視聴期限情報フラグ150が「視聴期限なし」であれば、無制限となる。
【0120】
視聴期限情報フラグ150が「視聴期限あり」であれば、エクスポート処理部は、本体視聴期間一致フラグ151を取得する。エクスポート処理部は、本体視聴期間一致フラグ151「一致する」であるか否かを判定する(ステップ2402)。「一致しない」であれば、エクスポート処理部は、エクスポートライセンス情報に記載された出力先視聴期間152に記述された視聴期間の情報を取得し(ステップ2404)、画面に表示する(ステップ1908)。エクスポート処理部は、本体視聴期間一致フラグ151が「一致する」であれば、再生ライセンス用のライセンス情報104に記述された再生視聴可能期限149の情報を取得し(ステップ2403)、画面に表示する(ステップ1908)。
【0121】
図21は、視聴期限情報フラグ150が「視聴期限あり」かつ、本体視聴期間一致フラグ151が「一致する」である場合(ステップ2403)の表示例である。
図21の例では、エクスポート処理部は、視聴期限情報フラグ150が「「視聴期限あり」であり、本体視聴期間一致フラグ151が「一致する」であることを、コンテンツガイドメタファイル100のエクスポートのライセンス情報から取得すると、再生視聴可能期限149から「48時間」を取得し、「コンテンツの視聴期間は、エクスポート後48時間です。」と表示する。
【0122】
ここで設定される値は、エクスポート後の時間を設定してもよいし、既に受信機で視聴している場合には、その視聴時間を差し引いた時間を設定してもよい。例えばすでに受信機で3時間視聴している場合には、48時間−3時間=45時間であり「コンテンツの視聴期間は、エクスポート後45時間です。」と表示してもよい。
【0123】
図22の例では、エクスポート処理部は、視聴期限情報フラグ150が「「視聴期限あり」であり、本体視聴期間一致フラグ151が「一致しない」である場合(ステップ2404)の表示例である。コンテンツガイドメタファイル100のエクスポートのライセンス情報の出力先視聴期間152から「2010.1.1 1:00」を取得し、「エクスポートされたコンテンツの視聴期限は、2010年1月1日1:00です。」と表示する。
このように、出力先視聴期間152または再生視聴可能期限149に記述された視聴期間の形式が異なることにより、メッセージの表示が変わる。
【0124】
また、エクスポート後、後何回エクスポートが可能かを、エクスポート可能回数145の情報を元に表示し、それが「エクスポートを実行すると、このコンテンツのエクスポート残り回数は9になります」の部分に当たる。
さらに、エクスポート処理部は、トランスコードフラグ149の情報に従い、トランスコードが可能かどうかの情報も表示する。「記録モードを変更して、保存することができます」は、トランスコードが可能な場合のメッセージの例である。
【0125】
この画面のメニュー選択(ステップ1018)で、記録モード変更のメニューの選択を受け付けると、エクスポート処理部は、図23のような記録モードの選択肢を表示する(ステップ1910)。記録モードを選択すると(ステップ1911)、図21または図22のエクスポート条件表示画面に戻る。記録モードの選択肢の例としては、まったく変換を行わない「変換しない」、HDTVのコンテンツを解像度を下げないで圧縮を行う「HDのまま圧縮」、解像度をSDTVに下げて圧縮を行う「SDに変換圧縮」、メモリカードでのモバイル機器での視聴用にさらに解像度やビットレートを落として圧縮する「メモリカード用圧縮」などの例が考えられる。
なお、HD(High Definition)とは高精細度のことである。SD(Standard definition)とは標準精細度のことである。
【0126】
メニューで実行が選ばれると(ステップ1909)、エクスポートを開始する。ステップ1008からステップ1016までの処理は図6と図16などの実施例1と同様である。
図6は、任意の数のコピー可能回数を設定して、エクスポートすることができる実施例であるが、図19のように、ライセンス著作権管理サーバとのやり取りをすることなく、受信機3のエクスポート処理部がエクスポートを行うこともできる。もちろん図6のように、ライセンス著作権管理サーバとのやり取りを行って、エクスポートライセンスの取得を行う構成にすることもできる。
【0127】
記録制御部32は、出力先の著作権保護方式に基づき、著作権管理情報および、コンテンツの暗号鍵を、外部出力またはメディアに設定する(ステップ1014)。
図16はリムーバブルメディアへのエクスポート処理の例である。図6と同様に図19のフローのステップ1014の詳細である。
記録制御部32は、耐タンパ領域(セキュリティメモリ57)と通常記憶媒体(HDD55)の双方の領域にエクスポートコンテンツを書き込むに必要な空き容量があれば、セキュリティメモリ57に著作権保護コンテンツの管理情報格納領域を、HDD55に実際の映像コンテンツデータを格納する領域を確保する(ステップ2001)。
【0128】
そして、記録制御部32は、エクスポートコンテンツのiVDR著作権管理方式のための著作権コンテンツ管理情報、すなわち、上記実際の映像コンテンツデータを格納する領域として確保したHDD55の領域の先頭アドレスや、そのコンテンツを暗号化保存する際に使用するiVDR31の著作権保護方式の暗号鍵、コンテンツのコピーカウントや世代カウント等の著作権管理情報を生成し、上記確保した著作権保護コンテンツ管理情報格納領域に書き込み保存する(ステップ2002)。
ここで書き込まれる著作権管理情報は、エクスポート先でのコピー回数や、視聴期間情報などを含み、エクスポートライセンス320に記述された指定メディアに対する利用条件情報323に従い、記録制御部32が設定する。
【0129】
記録制御部32は、エクスポートコンテンツを書き込むに必要な空き容量があれば、著作権保護コンテンツの管理情報格納領域と実際の映像コンテンツデータを格納する領域を確保する。
【0130】
記録制御部32は、エクスポートコンテンツのリムーバブルメディアの著作権管理方式のための著作権コンテンツ管理情報、すなわち、上記実際の映像コンテンツデータを格納する領域として確保した領域の先頭アドレスや、そのコンテンツを暗号化保存する際に使用するリムーバブルメディアの著作権保護方式の暗号鍵、コンテンツのコピーカウントや世代カウント、視聴期間情報、等の著作権管理情報を生成し、上記確保した著作権保護コンテンツ管理情報格納領域に書き込み保存する。
【0131】
ここで設定される視聴期間情報は、図21や図22で表示されたものと同じ視聴期間情報であり、図21の例では48時間以内、図22の例では2010年1月1日1:00まで、である。
【0132】
またこの時、エクスポートコンテンツに付随させるコピー可能回数は、エクスポート処理部によりiVDRのコピー回数管理機能で使用するコピーカウント情報のフォーマットに従った形式に変換することで、コンテンツの著作権管理情報の一つとして生成され、iVDRに保存されることになる。
【0133】
図11の例であれば、エクスポート処理部は、9回コピー+1回移動の権利を有するコンテンツであることを示すコピー可能回数情報を取得し、これをiVDRのコピー回数管理機能で使用するコピーカウント情報のフォーマットに従った形式に変換する。その後記録管理部32がこのコピーカウント情報をiVDRの著作権保護コンテンツ管理情報格納領域に書き込み保存する。
【0134】
その後エクスポート処理部は、HDD16から読み出した映像コンテンツの暗号化データを、エクスポートライセンス保持バッファ400に格納されたエクスポートライセンスの暗号鍵で復号する(ステップ2003)。記録制御部32は、復号化されたコンテンツを前記耐タンパ領域の該当コンテンツの管理データの一つとして格納したiVDR31の著作権保護方式に依存する暗号鍵により暗号を施し、前記コンテンツデータ保存場所としたアドレス領域に書き込む(ステップ2004)。
【0135】
以上で、エクスポート先であるiVDR31に、iVDRの著作権管理方式に沿ったコンテンツデータとしてエクスポートコンテンツをコピーできたことになる。
図16はiVDRを例に説明を行ったが、これに限定されない。リムーバブルメディアはiVDR、BDディスク、SDカード、フラッシュメモリ、SSD(Solid State Drive)など、磁気ディスク、光磁気ディスク、など著作権を管理できる形式で記録できるメディアであればよく、その場合には、図15のインタフェースは、それぞれのメディアに対応したインタフェースとなる。
エクスポート処理部は、エクスポートが成功したら、エクスポートライセンス保持バッファに保持していた該ライセンス情報を消去する(ステップ1015、1016)。
【0136】
リムーバブルメディア31のCPU50は、セキュリティメモリ57の著作権保護コンテンツ管理情報格納領域から、視聴期限情報を取得し、視聴期限が切れていないか確認する。視聴期限が切れていた場合には、CPU50は、コンテンツを再生不能にする。コンテンツを再生不能にする方法としては、例えば、CPU50が、HDD55に格納されているコンテンツを削除する。または、CPU50がセキュリティメモリ57の著作権保護コンテンツ管理情報格納領域に格納されている、コンテンツの復号に使用される暗号鍵を削除する。
【0137】
この場合、視聴期限情報と照合するための時刻情報を取得する必要があるが、リムーバブルメディア32が独自に時刻情報を生成するクロック部を有する構成にしてもよい。または、リムーバブルメディア32が、受信機3や他の機器(携帯電話やテレビ、コンピュータなど)に接続された際に、CPU50がこれらの機器から時刻情報を取得してもよい。取得された事項情報と視聴期限情報と比較することで、CPU50は視聴期限が切れているか否かを判別する。なお、これらの処理はCPU50ではなくセキュリティユニット56が行ってもよい。
【0138】
また、リムーバブルメディア31のCPU50やセキュリティユニット56ではなく、リムーバブルメディア31が接続される受信機3のCPU20や、記録制御部32が、コンテンツを再生不能にしてもよい。この場合には、リムーバブルメディア31が接続されている状態で、受信機3のCPU20や記録制御部32が、HDD55に格納されているコンテンツを削除する。または、CPU20や記録制御部32ががセキュリティメモリ57の著作権保護コンテンツ管理情報格納領域に格納されている、コンテンツの復号に使用される暗号鍵を削除する。
【0139】
本実施例により、利用期間の条件付きでメディアにエクスポートする際、メタデータに基づき、ユーザは、明示的にコンテンツの利用期間を確認して、利用が可能になる。
また、本体視聴の利用期間とエクスポート先のメディアでの利用期間を一致さえる運用を行う場合、本体視聴用のメタデータを、エクスポート時のメタデータとして共用し、利用することで、メタデータの容量を削減できる。
【0140】
なお、本実施例では、エクスポートの処理をエクスポート処理部が行い、リムーバブルメディアに対する書き込み等を記録制御部32が行う構成としたが、エクスポート処理部が記録制御部32の処理も行うようにしてもよい。また、記録制御部32がエクスポート処理部の処理も行うようにしてもよい。
【0141】
なお、本装置は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本製品を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
【0142】
また、上記の各構成、機能等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能実行時には、対応するプログラム、テーブル、ファイル等の情報はRAM23、ROM24等のメモリまたはキャッシュメモリに置くことができる。非実行時には、各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、RAM23、ROM24等のメモリや、ハードディスク装置16、または、ICカード装置等に置くことができる。
【0143】
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
【符号の説明】
【0144】
1…コンテンツ配信サーバ、2…著作権管理サーバ、3…受信機(IPテレビ)、4…ネットワーク、5…IPネットワーク対応記憶装置
11…アンテナ・チューナ、12…デスクランブラ、13…デマルチプレクサ、14…ビデオ・オーディオデコーダ、15…メディア記録制御部、16…ハードディスク、17…ハードディスクドライブ、18…表示画面、19…スピーカ、20…CPU、21…リモコンインタフェース、22…IP(インターネットプロトコル)通信インタフェース部、23…ランダムアクセスメモリ、24…リードオンリメモリ、25…グラフィック・オーディオエンジン、26…映像表示制御部、27…オーディオ出力制御部、28…リアルタイムクロック、29…iVDR/DVD/BDインタフェースドライブ部、30…リモコン、31…iVDR/BD/DVDディスク、32…記録制御部
50…CPU、51…Serial Advanced Technology Attachment インタフェース、52…暗号ユニット、53…バッファメモリ、54…システムメモリ、55…ハードディスク、56…セキュリティユニット、57…セキュリティメモリ、58…iVDRコネクタ
【技術分野】
【0001】
技術分野は、インターネットやデジタル放送等を介して音楽や映像のコンテンツを配信するサービスを利用する際のコンテンツ受信装置の著作権管理機能に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、音楽や映像などの様々なデジタルコンテンツを、インターネットやデジタル放送などで配信するコンテンツ配信サービスが商用化し、著作権保護および利用者便宜の双方の観点から、家庭内の受信機に蓄積されたデジタルコンテンツの再生回数や、コンテンツの移動、DVD−RAMやSDカード等の外部記憶媒体へのコピー(ダビング)などを制限するコンテンツ著作権管理機能の重要性が増してきている。
【0003】
コピー回数の制限が無いと、コンテンツが記録された外部記憶媒体が無制限に作成可能であり、著作権者の権利が保護されない。一方で、コンテンツを購入したユーザが個人利用の範囲で車や野外で購入したコンテンツを利用する際の利便性の観点から、外部記憶媒体へコピーをしたいと言うニーズがある。また、バックアップ出来ない事で受信機内のストレージが壊れてしまった際に購入したコンテンツがすべて消えるなどの不都合が起きたりする。
【0004】
例えば、特許文献1の著作権保護を行う音楽配信システムは、音楽コンテンツ配信や料金決済などを行うサーバ、ユーザがサーバにアクセスしてコンテンツ購入などの手続きを行うユーザ端末、購入音楽を再生するための専用再生機などから構成される。ユーザは、ユーザ端末からネットワーク経由でサーバにアクセスし、デジタル音楽データ(AVコンテンツ)及びその音楽データの複数回コピー可能なコピー回数券を購入する。
【0005】
音楽データとコピー回数券は、サーバからユーザ端末に一旦ダウンロードされ、更に、コピー回数券が、ユーザ端末から専用再生機へ格納される。また、音楽データもユーザ端末から専用再生機へコピーされるが、その際、前記コピー回数券が減算され、専用再生機内のコピー履歴が更新される。専用再生機のコピー履歴は、専用再生機がユーザ端末に接続され、更に、ユーザ端末がサーバに接続された時にサーバへ通知される。この仕組みによりコピー可能で、かつ著作権保護を行うシステムを実現している。
【0006】
また、特許文献2には、コンテンツ配信サーバからデジタルコンテンツを購入してダウンロードし再生やエクスポートを行う受信端末において、デジタルコンテンツに付属したライセンスを、再生用のライセンスとエクスポート用のライセンスに分割して管理し、再生用ライセンスは、所定範囲内において複製可能とし、エクスポート用ライセンスは、所定範囲内において複製は許さず、移動のみ可能とすることにより、エクスポート処理の回数によらず厳密なエクスポート制御を可能とするコンテンツ利用システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2000−99010号公報
【特許文献2】特開2006−309589号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
レコーダが著作権管理を行う機能を有しており、別の著作権管理可能な外部記憶媒体へ、コピー制御回数付きでコピーを行う機能を持っていたとしても、該レコーダからは、別のメディアにコピー制限回数付きコンテンツをコピーすることは出来ず、異なるコピー不可能な10個のコンテンツとしてコピーされたコンテンツのどれかを他メディアに移動することしか出来ない仕組みであった。
【0009】
しかし、利用者の利便性の立場から言えば、10個のエクスポートライセンス着きのコンテンツを購入し、TVのハードディスクにダウンロードした場合、そのコンテンツを、ダビング10(コピー9回+移動1回可能)の権利付きでレコーダにコピーし、レコーダからSDカード等の他メディアに更にコピーするような使い方をしたい場合も多々ある。
【0010】
また、エクスポート先のメディアの著作権保護がコンテンツの利用期間を管理する機能を持つ場合であっても、エクスポートライセンスを用いて、メディアにけるコンテンツの利用期間を管理することができなかった。
【課題を解決するための手段】
【0011】
コンテンツをエクスポートする際に、エクスポート先の機器やメディアがコピー回数管理を行える場合には、ユーザにエクスポート対象のコンテンツに付与するコピー可能回数を指定させ、該指定されたコピー可能回数分のエクスポートライセンスを著作権管理サーバ及び自機器から消費する処理を行い、エクスポート先の著作権管理方式に従った前記指定回数分のエクスポートライセンス情報と共にコンテンツデータをエクスポートすることを特徴とするコンテンツ受信装置。
【0012】
また別には、コンテンツ受信装置であって、コンテンツを出力する記録媒体の指定を受け付ける受付部と、前記コンテンツの出力条件を記載した出力ライセンス情報を取得するライセンス情報取得部と、前記コンテンツを指定された前記記憶媒体に出力する出力部と、を有し、前記出力ライセンス情報は、出力先での前記コンテンツの利用期限を示す利用期限情報を有しており、前記出力部は、前記コンテンツに対する前記出力ライセンス情報から、前記利用期限情報を取得し、取得された前記利用期限情報を、指定された前記記憶媒体の管理情報格納領域に設定する。
【発明の効果】
【0013】
受信機からコンテンツをエクスポートする場合に、エクスポート先のメディアで著作権管理をするための情報を設定することができる。
【0014】
例えば、コピー可能回数制限による著作権者の権利を保持しながらエクスポートライセンスをコピー可能回数としてエクスポートすることにより、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0015】
例えば、利用期間の条件付きでメディアにエクスポートする際、メタデータに基づき、ユーザは、明示的にコンテンツの利用期間を確認して、利用が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】ネットワーク対応家電とネットワーク経由でコンテンツ配信サービスを提供するサービスサーバのシステム構成の一例を示す図である。
【図2】受信機の一例であるIPテレビのシステム構成とコンテンツデータの流れの例を示す図である。
【図3】コンテンツガイドメタファイルの構成例である。
【図4】再生制御メタファイルの構成例である。
【図5】再生ライセンスとエクスポートライセンスのデータ構成例である。
【図6】コピー回数付コンテンツエクスポート機能の処理フローの例である。
【図7】受信機のコンテンツ一覧表示画面の例である。
【図8】受信機のコンテンツ詳細表示画面の例である。
【図9】受信機のエクスポート先指定画面の例である。
【図10】受信機のエクスポート条件確認画面の例である。
【図11】受信機のエクスポート先指定画面の例である。
【図12】受信機のエクスポート条件確認画面の例である。
【図13】ライセンス保持バッファのデータ記述例である。
【図14】受信機内でのコンテンツデータの流れを示す図の例である。
【図15】エクスポート先リムーバブルメディアのハードウェア構成の例である。
【図16】リムーバブルメディアへのエクスポート処理の例である。
【図17】コンテンツガイドメタファイルの構成例である。
【図18】再生ライセンスとエクスポートライセンスのデータ構成例である。
【図19】コピー回数付コンテンツエクスポート機能の処理フローの例である。
【図20】受信機のコンテンツ詳細表示画面の例である。
【図21】受信機のエクスポート条件確認画面の例である。
【図22】受信機のエクスポート条件確認画面の例である。
【図23】受信機のエクスポートの記録モード変更画面の例である。
【図24】エクスポート条件確認画面を表示するフローの例である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
配信サービスシステムにおける著作権管理は以下のようなモデルである。まず、ユーザが配信を希望したコンテンツが、暗号化されたコンテンツファイルの形式でサービス事業者の配信サーバから、ユーザ宅のTVやAVレコーダ、AVプレーヤ機能を搭載したPCなどの受信機にダウンロードされ蓄積される。そして、ユーザは、該ダウンロードコンテンツを暗号化したコンテンツ鍵とそのコンテンツを視聴可能な時間などの利用条件情報から構成される視聴ライセンスを別途著作権管理サーバより取得し、コンテンツ鍵を使って暗号コンテンツを復号してAVプレーヤで再生し視聴する。
【0018】
また、ダウンロードにより受信機に蓄積されたコンテンツを、DVD−RAMやSDカードといったリムーバブルメディアにコピーまたは移動(Move)するために出力したり、ネットワークなどの外部インタフェースに出力する(以下エクスポートと称する)場合には、コンテンツ鍵とダビングしてよいメディアなどの利用条件情報から構成されるエクスポート用のライセンスを取得して外部記憶媒体へのコピーあるいは移動を行う。
【0019】
ライセンスとして定義される、コンテンツを視聴できる期間やエクスポート回数は、コンテンツの購入条件により異なり、受信機がライセンス記載の条件に従ってコンテンツ再生、移動、コピー、外部IF出力等を行うことにより、利用者は該当の制限内でコンテンツを利用することになる。
【実施例1】
【0020】
エクスポート数、すなわちコピーや移動可能な回数は、ユーザが持つことの出来る該当コンテンツの総数に相当し、N個のエクスポートライセンスが付いたコンテンツを、コンテンツ配信サーバからネットワーク経由で、ある蓄積メディアにダウンロードした場合、該蓄積メディアから別の蓄積メディアにN−1回のコピーと1回の移動が行える。そして、エクスポートに使用するライセンス情報の取得タイミングはエクスポートを行う時点であり、一つのエクスポートライセンスは、エクスポート先のメディアや装置でコンテンツが一部でも視聴可能になった時点で消費される。
【0021】
そのため、コンテンツ配信サービスにおいて、ユーザが購入したコンテンツをエクスポートする際は、必ず、1回のコンテンツコピーと一つのエクスポートライセンス消費処理がセットとして行われることが必須であり、またサービス事業者のライセンス管理を行う著作権管理サーバでも、エクスポートライセンスは一つずつ消費されることを想定する管理が行われている。
【0022】
そのため、例えば、10個のエクスポートライセンス付きのコンテンツを購入し、サーバからユーザの著作権管理可能なTVにダウンロードしたとしても、そのTVが一台のレコーダしか接続できない構成であると、該レコーダに10個の異なるコピー不可能なコンテンツとして、9回コピーかつ一回の移動が出来るのみであった。
【0023】
つまり、たとえ該レコーダが著作権管理を行う機能を有しており、別の著作権管理可能な外部記憶媒体へ、コピー制御回数付きでコピーを行う機能を持っていたとしても、該レコーダからは、別のメディアにコピーすることは出来ず、異なるコピー不可能な10個のコンテンツとしてコピーされたコンテンツのどれかを他メディアに移動することしか出来ない仕組みであった。
【0024】
しかし、利用者の利便性の立場から言えば、10個のエクスポートライセンス付きのコンテンツを購入し、TVのハードディスクにダウンロードした場合、そのコンテンツを、ダビング10(コピー9回+移動1回可能)の権利付きでレコーダにコピーし、レコーダからSDカード等の他メディアに更にコピーするような使い方をしたい場合も多々ある。
【0025】
図1はコンテンツ配信サービスシステムの機器構成の一例を示す図である。
コンテンツ配信サービスを利用するユーザの端末である受信機3が、コンテンツ配信ネットワーク4を経由して、サービスを提供する事業者の運営するコンテンツ配信サーバ1や著作権管理サーバ2に接続する。受信機3は、コンテンツ購入手続きを行って所望のコンテンツをダウンロードし、そのコンテンツに付随した著作権の許す範囲でコンテンツを再生したりダビングしたりする。
【0026】
コンテンツ配信サーバ1は、ユーザがコンテンツダウンロードサービスを利用する際の各種手続きを行うためのユーザインタフェースとなるポータルサイトを提供するWebサーバ機能、データファイルの形で蓄積しているAVコンテンツを受信機3からのリクエストに応じて、IPデータパケットの形で転送するファイルサーバ機能、また、ユーザが受信機に映像コンテンツデータのダウンロードを行う時に必要な制御情報を記述したダウンロード制御メタファイルを蓄積し配信する機能等を持つサーバである。
【0027】
著作権管理サーバ2は、コンテンツ配信サーバ1と連動し、コンテンツ毎にライセンスの生成、管理、発行を行うサーバである。
【0028】
受信機3は、コンテンツ配信サービスを利用するための機能を搭載したユーザのクライアント端末であり、例えばネットワークに接続される、記録機能を有するテレビ、レコーダ、パーソナルコンピュータ等である。本実施例においては受信機3はIPネットワーク経由でのデータ送受信機能を有する。また、リムーバブルハードディスクiVDR(Information Versatile Disk for Removable usage)や光ディスクBD/DVD(Blu-ray Disc/Digital Versatile Disk)、SDカード(Secure Digital Memory Card)等のリムーバブルメディアの読み書きを行うドライブを備えたネットワーク対応デジタルテレビである。
【0029】
コンテンツ配信ネットワーク4は、様々な従来のネットワーク物理層(光、有線、または無線ネットワークを含む)のいずれかを使用して実現されるインターネットプロトコル通信ネットワークであり、ルータやスイッチ、ハブなど、データパケットを送信元から送信先へ正確に送り届けるための通信制御機器41〜44も含まれる。
【0030】
なお、図1の例はコンテンツ配信専用ネットワークにスイッチやルータでサーバや宅内ネットワークが接続し、宅内ネットワークに受信機等が接続されているが、IPプロトコルによりサーバと受信機が通信可能な形態であれば、どのような通信網であってもかまわない。
【0031】
ネットワーク対応記憶装置5は、受信機3と宅内ネットワークでデータ送受信を行える大容量な記憶装置で、本例ではDLNA規格に従いデジタルメディアをネットワーク経由で送受信する機能を備えたNAS(Network Attached Storage)であるとする。
【0032】
図2に、受信機3のネットワーク対応テレビハードウェア構成図を示す。受信機3は、放送電波を受信するアンテナやデジタルチューナ以外に、IP(Internet Protocol)データパケットを送受信するためのIP通信ポート22を備え、TCP(Transmission Control Protocol)、UDP(User Datagram Protocol)、DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)、DNS(domain name server)、HTTP(Hyper Text Transfer Protocol)、等の各種IP通信プロトコルの処理が可能である。
【0033】
またDLNA機能やHTTPブラウザなどのアプリケーションを搭載しており、HTTPブラウザを使って、宅外のコンテンツ配信ネットワーク4に存在しているコンテンツ配信サーバ1のウェブサイトにアクセスし、コンテンツのストリーミングやダウンロードのサービスを利用、そして、該サービス利用でダウンロードしたコンテンツを、DLNA機能を持つ他の宅内機器で再生したり、逆に他の宅内機器のコンテンツを自機器に移したりすることができる。
【0034】
なお、受信機3では、CPU20が、ROM24に格納された認証処理プログラム、コンテンツ取得処理プログラム、コンテンツ管理プログラム、エクスポート処理プログラム、ライセンス情報取得プログラム等のプログラムを実行することで、各種の処理を行う。さらにリアルタイムクロック28を持ち、常に実時間を保持し、上記プログラムから参照することができ、設定された日時にCPU20にプログラムを実行させるタイマー機能をも有する。なお、各プログラムは集積回路化するなどして認証処理部、コンテンツ取得処理部、コンテンツ管理部、エクスポート処理部、ライセンス情報取得部、等として独立したハードウェアにより構成することもできる。
【0035】
また、本受信機3は、大容量ハードディスク(HDD)16を備えており、多数のコンテンツデータの読み書き処理を行うことができる。
以下説明を簡略化するため、各種プログラムをCPU20が実行することで実現される各処理はプログラムで実現される各処理部を主体として説明する。なお各処理部をハードウェアで実現した場合にはその各処理部が主体となって各処理を行う。
【0036】
図2にデータの流れとして示すように、ストリームデータ制御部15は、IPパケットとして受信したコンテンツのデータファイル、放送波として受信した放送録画データファイルをHDD16に保存する。その後ストリームデータ制御部15は、ユーザからの要求に応じてiVDRやBD/DVD、SDカード等のリムーバブルメディア31にiVDR・DVD/BD・SDインタフェースドライブ29(リムーバブルメディアドライブ29)から書き込んだり、またはIP通信インタフェース22(IPポート22)から出力してネットワーク対応記憶装置5に宅内ネットワーク経由でアップロードするなどのエクスポートを行う。受信機3は、リムーバブルメディア31に書き込み、読み込み等の処理を行う場合に、リムーバブルメディアドライブ29を制御する記録制御部32を有する。リムーバブルメディア(可搬媒体)は記録媒体と呼ぶこともある。記録制御部32は出力部32と呼ぶこともある。
【0037】
なお本テレビは、放送波と同様のデコード処理が可能なようにデータ変換を行った後デコーダ14に送るデスクランブラ12やデマルチプレクサ13を持つため、本ネットワーク対応テレビは、放送もIPネットワーク配信されたコンテンツも区別なく再生及び視聴が出来る。
【0038】
本受信機3を使ってコンテンツダウンロードサービスを利用する手順は、例えば、以下のようになる。
まずユーザが受信機3のWebブラウザを用いてコンテンツ配信サーバ1のWebサーバ機能にアクセスする。受信機3の認証処理部は、コンテンツ配信サーバ1との間で受信機(又はユーザ)のIDの認証を実行する。認証が成功した後に、コンテンツ配信サーバ1上のダウンロードサービス用Webサイトのページを取得する。受信機3のコンテンツ取得処理部は、そのWebページを用いて、ユーザがダウンロードを所望するコンテンツの購入パッケージの購入処理を行う。
【0039】
購入処理は、まずコンテンツ配信サーバ1が該当の購入パッケージ(コンテンツ)のIDと受信機(又はユーザ)のIDを顧客管理の課金サーバに送って課金する。課金が完了すると、コンテンツと再生制御メタファイル、コンテンツガイドメタファイルがコンテンツ配信サーバ1から受信機3に転送される。受信機3のコンテンツ取得処理部は、転送されたこれらの情報を受信し、HDD16に蓄積する。
【0040】
コンテンツと共にHDD16に蓄積されるコンテンツガイドメタファイル、再生制御メタファイルは、ダウンロードしたコンテンツを利用する際に必要である。
図3はコンテンツガイドメタファイルの構成例である。
【0041】
コンテンツガイドメタファイル100は、ダウンロード済みのコンテンツを利用する際に、受信機にダウンロードされ蓄積されているコンテンツを一覧表示してユーザに再生するコンテンツを指定させるなど、コンテンツ利用時のナビゲーションに必要な情報を集約したデータファイルである。
【0042】
コンテンツガイドメタファイルは、コンテンツ情報を記述するコンテンツメタデータ101(コンテンツ情報101)、シリーズ情報を記述するシリーズメタデータ102(シリーズ情報102)、パッケージ情報を記述するパッケージメタデータ103(パッケージ情報103)、ライセンス情報を記述するライセンスメタデータ104(ライセンス情報104)、からなる。
【0043】
コンテンツメタデータ101は、コンテンツのタイトル・概要等のテキスト、サムネイル画像等の表示情報や、ジャンル等の属性情報であり、コンテンツ単位の番組情報表示や制御に用いる。
【0044】
シリーズメタデータ102は、複数のコンテンツからなる一連のシリーズのタイトル・概要等のテキスト、サムネイル画像等の表示情報やジャンル等の属性情報であり、シリーズ単位の情報表示や制御に用いる。
パッケージメタデータ103は、コンテンツ購入の際の課金単位であるパッケージのタイプ(単品購入、1年間見放題など)や料金等の属性情報を含み、その情報表示や制御に用いる。
【0045】
ライセンスメタデータ104は、コンテンツに付随する利用権利、つまり著作権に関する利用条件を示す表示情報と、該利用権利を著作権管理サーバより取得する為の制御情報を含み、その情報表示や制御に用いる。上記コンテンツメタデータ101と共にコンテンツ単位の情報表示に用いられるが、1コンテンツに複数の利用権利が付随する場合には、1つのコンテンツの表示に対して複数の本メタデータを用いて複数の権利情報が表示されることになる。
【0046】
本システムの著作権管理は、著作権管理サーバが受信機に配布するライセンス情報により実現している。本システムにおいてライセンス情報とは、その利用権利を示し利用条件を満たす場合にのみコンテンツの利用を可とするために必要なデータである。具体的には、コンテンツを暗号化したコンテンツ鍵とそのコンテンツを利用する為の利用条件情報のデータである。ライセンス情報はコンテンツ単位に存在し、受信機のライセンス取得部が該コンテンツを使用する際に、そのライセンス取得情報220のデータを使って著作権管理サーバに取得要求し、著作権管理サーバから受信機に配布される。
【0047】
なお、本システムでは、コンテンツの利用形態として、再生とエクスポートの2種類を提供しているため、ライセンス情報は再生ライセンス情報とエクスポートライセンス情報の2種類がある。
上記ライセンスメタデータ104では、例えばあるコンテンツにエクスポートライセンスと再生ライセンスが両方付随していた場合、図3の141から149のように、2つの権利情報が示される。
【0048】
著作権管理サーバ2から取得するライセンスは、141、146のライセンスIDにより、一意に識別され、エクスポートライセンスか再生ライセンスかは、142,147のライセンスタイプにより識別される。
143,148のライセンス利用期限は、著作権管理サーバ2からライセンスを取得可能な期限を示す。
【0049】
エクスポートライセンスは、エクスポートメディア識別144、エクスポート可能回数145、再生ライセンスは、再生視聴可能期限149などの情報を持つ。
エクスポートメディア識別144は、エクスポート可能なメディアを指定し、エクスポート可能回数145は、エクスポートメディア識別144で指定されたメディアにエクスポートできる回数を指定する。
【0050】
図4は再生制御メタファイルの構成例である。
再生制御メタファイル200は、上記コンテンツガイドメタファイルによりユーザナビゲーション後、実際にコンテンツを再生またはエクスポートする際に用いられるデータを記載したXML文書である。
再生制御メタファイルは、コンテンツ再生の際に必要なコンテンツ自身のAVストリームの情報であるコンテンツ固有属性情報210と、暗号化されたコンテンツの暗号を解くために著作権管理サーバにアクセスして復号ためのコンテンツ鍵などを取得する際に必要なライセンス取得情報220の2つのXML文書を含む。
【0051】
コンテンツ固有属性情報210は、コンテンツ本体ファイルのファイル名と参照先、コンテンツの時間長、コンテンツが暗号化されているか否かの区別情報、映像符号化方式や解像度・走査・アスペクト比など映像信号の属性情報、ステレオ/モノラル/マルチチャンネル区別など音声信号の属性情報等を提供する。
【0052】
コンテンツのライセンス取得情報220は、対象コンテンツのライセンス取得先になる著作権管理サーバアドレス情報、著作権管理方式の種別情報、コンテンツに付随する著作権保護範囲の種別を示すライセンスID、著作権管理サーバとクライアントである受信機間でサーバ認証を行う為の署名対象の要素の値、署名の検証に必要な公開鍵証明書などの情報を提供する。
【0053】
図5は、本システムで上記図3のコンテンツの、著作権管理サーバからから受信機に配布される再生ライセンスとエクスポートライセンスのデータ構成例である。再生ライセンスは、コンテンツを暗号化したコンテンツ鍵とそのコンテンツを視聴可能な期間情報、コピー禁止や許可条件等を含み、エクスポートライセンスはコンテンツ鍵とエクスポート可能なメディア(DVDやメモリカードなど)または出力IF(DTCP-IPプロトコルを使ってIPネットワークへ出力など)の情報を含む。
【0054】
エクスポートライセンスは、一回のエクスポートで一つのライセンスが消費されるため、N回エクスポート可能なコンテンツにはN個のエクスポートライセンスが付属する。
【0055】
図6は本システムの受信機3のコピー可能回数情報付きエクスポートを実行するコンテンツ管理部およびエクスポート処理部の処理を示すフローチャートの例である。
ユーザがダウンロードしたコンテンツを利用するには、まず、リモコンボタン操作により受信機3に現在ダウンロードされている利用可能なコンテンツの閲覧を指示する。受信機3のリモコンI/F21はユーザからの閲覧指示を受信する(ステップ1000)。
【0056】
コンテンツ検索閲覧の指示を受けて、受信機のコンテンツ管理部はダウンロードしたコンテンツと共に受信機のハードディスク16に格納されている各コンテンツのコンテンツガイドメタデータ100を読み込み、図7のような利用コンテンツ選択指定のためのコンテンツ一覧画面を表示装置18に表示する(ステップ1001)。
【0057】
ユーザが図7画面で提示された一覧から、利用したいコンテンツを選択し、コンテンツ管理部がリモコンI/F21を介してコンテンツの選択を受け付る(ステップ1002)。受信機3のコンテンツ管理部は、該コンテンツのコンテンツガイドメタデータ100の情報からさらに詳細な情報を読み出し、図8のような選択コンテンツのサムネイルと番組概要、再生時間、ライセンス関連情報、利用開始期限などの詳細情報を表示する(ステップ1003)。
【0058】
詳細情報の中には、図3のコンテンツガイドメタデータ100の145欄から読み出したエクスポート可能回数も含まれる。ユーザは、概詳細情報のエクスポート可否(エクスポート残り回数)を確認し、エクスポートが可能なコンテンツであれば、リモコンでエクスポートボタンを操作して実行を指示する(ステップ1004)。
【0059】
受信機3のエクスポート処理部は、エクスポート実行の指示を受け付けると、図9のようなエクスポート先選択画面を表示し(ステップ1005)、ユーザにエクスポート先メディア種別の選択とエクスポートする際にエクスポートするコンテンツに付属させるコピー可能回数を指定させ、エクスポート実行を指示させる(ステップ1006)。
【0060】
エクスポート処理部は、エクスポート先選択画面のエクスポート先候補となるメディア種別として、コンテンツガイドメタファイルの144欄に記載されているエクスポートの権利行使可能なメディアの中で、受信機3がメディアフォーマット変換機能を有しているメディアのみ選別し、それらを候補先として表示する。また、エクスポート処理部は、エクスポート先のメディアがエクスポートを許さない規定を有する場合は、コンテンツに付随させるコピー回数の指定欄はデフォルト0を表示したまま入力をマスクする。
【0061】
なお、エクスポートするコンテンツに付属させるコピー回数とは、すなわち、コンテンツを、コピーした先のメディアで、さらにまた別のメディアに何回かコピーできるようにする場合の、その回数を意味する。
【0062】
ただし、本例では、エクスポートコンテンツに付属させるコピー回数を、ダビング数で指定させている。所謂「ダビング10」が「コピー9回+移動1回」の権利として定義される。ダビング数とはコピー回数+1を現す数値である。従って、該エクスポートしたコンテンツのコピー可能な回数は=ダビング数−1である。
【0063】
コンテンツに付随するエクスポート回数すなわちコピー可能回数は、ダウンロードした際、著作権管理サーバがエクスポートライセンスの数として管理していた数として上限が決まっているので、残りN回エクスポート可能なコンテンツを、N回以上にコピー可能なコンテンツとしてエクスポートすることは勿論不可能である。また、残りN回エクスポート可能コンテンツをM(<N)回コピー可能なコンテンツとしてエクスポートすると、受信機の概コンテンツの残りエクスポート回数は、エクスポート先コンテンツに付随させるM回と、該コンテンツそのものをエクスポート先へのコピーするために消費される1回分を差し引いた、N−M−1回とする。
【0064】
本例でダビング数を指定させているのは、ユーザにエクスポートするコンテンツの付属権利をコピー回数として指定させると、エクスポートライセンスがユーザ指定数より一つ多く消費されるため不信感を招きやすく、また、エクスポート後の権利概念としても「ダビング10」が「9回コピーした後は移動しかできない」ためである。
【0065】
前記図9の画面で、コピー残り回数10回に対して、ユーザがダビング7、すなわちエクスポート先で6回コピー可能なコンテンツとしてネットワーク経由で外部の別の機器へのエクスポートを実行指示すると、受信機3のエクスポート処理部は、図10のように、残りのエクスポート回数が3回(10−6−1)となる確認画面を表示し、ユーザにエクスポート実行の再確認を促す(ステップ1007)。
【0066】
また、図11のように、コンテンツに付属させるコピー回数を10回、すなわち全エクスポート権利を付属させてiVDR等の記録メディアへのエクスポート実行を指示すると、受信機3のエクスポート処理部は、受信機3のコンテンツをその後エクスポート不可能にする。この場合のエクスポート再確認画面は図12のようになる。
【0067】
ユーザが再確認画面でエクスポート実行を指示すると、受信機3のエクスポート処理部はコンテンツのコピーまたは移動を開始する。
まず、エクスポート処理部は、エクスポートに先立ち、著作権管理サーバからエクスポートライセンスを取得するため、HDD16の該当コンテンツの再生制御メタファイルを読み出して解析を行う。
【0068】
そしてエクスポート処理部は、コンテンツガイドメタファイルの146欄に記述されているライセンスIDが、再生制御メタファイルの224欄に記述されていることを確認し(ステップ1008)、さらに受信機内に著作権管理サーバから取得してエクスポート実行していないエクスポートライセンスが保持されていないかをエクスポートライセンス保持バッファの記述で確認する(ステップ1009)。
【0069】
図13は、HDD16に格納されている受信機のエクスポートライセンス保持バッファの構成ファイルである。エクスポートライセンスは、著作権管理サーバから、クライアントである受信機3からの1回の取得要求のアクセスに対して1つ配布される。著作権管理サーバはエクスポートライセンスの配布処理が終わった時点でエクスポートライセンス1つ(エクスポート一回分)の権利を消滅させる。受信機のエクスポート処理部は、著作権管理サーバから配布された1つのライセンスに対し、受信機として1回のエクスポート処理が完了した時点で、該当コンテンツのエクスポート残り回数(権利)を一つ減らす処理を行う。
【0070】
従って、著作権管理サーバから受信機がエクスポートライセンスを取得した後、実際のエクスポート処理が何らかの理由で行われなかった場合には、実行可能なエクスポート権利が受信機に保持されることになる。エクスポートライセンス保持バッファは、この受信機に保持されているエクスポートライセンスの記録であり、ライセンスIDとエクスポートライセンス320のデータ、保持している個数のリストである。
【0071】
エクスポート処理部は、エクスポートライセンスが保持されていない場合、または保持はしていても必要数だけ無かった場合には、著作権管理サーバにアクセスしてエクスポートライセンスを取得する。まず、不正な著作権管理サーバに誘導されないように、再生制御メタファイルの証明書や署名情報に基づき、サーバURIの署名検証を行う。そして署名検証が成功した場合のみ著作権管理サーバからライセンスの配布を受ける(ステップ1010)。
【0072】
具体的には、受信機3の認証処理部は、ライセンス著作権管理サーバ2との相互認証を完了して、ライセンス要求・配送のメッセージを暗号化する為の鍵を共有し、取得対象ライセンスを特定するライセンスIDを含むメッセージを送信する。著作権管理サーバは受信機3が該当するライセンスを取得する権利を有するか否か判定し、権利が有ると判定した場合にはライセンスを送信する。無事にライセンス送受信が終了したら、受信機3の認証処理部はサーバと確立した認証暗号通信路を切断する。
【0073】
受信機3のエクスポート処理部は、ライセンスを取得すると、前記エクスポートライセンス保持バッファに、取得したエクスポートライセンスを保持する(ステップ1011)。既にライセンスIDのエクスポートライセンスが取得されていた場合は、その記述欄の保持個数を1つ増やす。いまだ保持されていないライセンスの場合は、バッファに該ライセンスの記述を追記し保持数を1とする。そして、エクスポート処理部は実行するエクスポートに必要な数のライセンスが取得できるまで、上記のライセンス取得処理を繰り返す。
【0074】
図9の例のように6回コピー可能コンテンツとしてネットワーク経由で別の機器に送信するエクスポートの場合は、7個のエクスポートライセンスが必要なため、上記を7回繰り返すことになる。
必要数のライセンスが取得できたら、エクスポート処理部はエクスポート処理を行う。エクスポート処理部はまず、再生制御メタファイルの212欄で、暗号化コンテンツか非暗号化コンテンツであるかを確認する(ステップ1012)。非暗号化コンテンツの場合はそのままメディアへの書き込みやネットワークへの出力処理に移る。
【0075】
暗号化コンテンツの場合は、エクスポート処理部は、エクスポートライセンスの322欄記載のコンテンツ暗号鍵を使ってコンテンツデータを復号する(ステップ1013)。そして、エクスポート先に応じて、必要なコンテンツのフォーマットやレートの変換、及び暗号化と著作権管理データを付与し、外部出力またはメディア書き込みを行う(ステップ1014)。
【0076】
受信機3のエクスポート出力処理が、本例のiVDR31やSD31のような受信機にアクセス用のインタフェースドライブ29が付属しているリムーバブルメディアへの書き込み処理の場合は、例えば、図15のような構成のiVDRディスクを受信機に装着し、図16のような手順で書き込みを行う。図15のiVDRは、受信機3とはSerial Advanced Technology Attachment(SATA)インタフェースで接続し(iVDRコネクタ58、SATAインタフェース51)ている。受信機3の記録制御部32はインタフェースドライブ29をもちいてリムーバブルメディアの読み書きを行う。
【0077】
なお、リムーバブルメディアはiVDRに限定されること無く、BDディスク、SDカード、フラッシュメモリ、SSD(Solid State Drive)など、磁気ディスク、光磁気ディスク、など著作権を管理できる形式で記録できるメディアであればよく、その場合には、図15のインタフェースは、それぞれのメディアに対応したインタフェースとなる。
【0078】
記録制御部32は、ドライブにセットされたiVDRディスクの認証を行い、耐タンパ領域(セキュリティユニット56、セキュリティメモリ57)を有するiVDRであることを確認する(ステップ2000)。記録制御部32は、耐タンパ領域の記憶媒体(セキュリティメモリ57)と通常記憶媒体(HDD55)にコンテンツをコピーできる空き容量があるか確認する。
【0079】
iVDRの著作権管理方式では、ユーザが直接アクセス出来ない読み書きに特殊なコマンド処理を必要とするセキュアな耐タンパ領域(セキュリティユニット56、セキュリティメモリ57)と、通常メモリとしてユーザが普通にアクセス可能な通常データ領域(HDD55)とを有する。
【0080】
そして、iVDRにおいて著作権管理されるコンテンツを利用する際に必要な、コピーカウント情報や世代カウント情報、暗号データを復号するための暗号鍵などの著作権コンテンツ管理情報は、耐タンパ領域であるセキュリティメモリ57に保存することにより、改竄が出来ないよう保護されるしくみである。また、暗号化を託した著作権コンテンツの実際に映像データやフリーコンテンツの非暗号化コンテンツは通常データ領域であるHDD55に保存し、一般のHDDと同じ方法で読み書き可能である。
【0081】
図16はリムーバブルメディアへのエクスポート処理の例である。図6のフローのステップ1014の詳細である。
記録制御部32は、耐タンパ領域(セキュリティメモリ57)と通常記憶媒体(HDD55)の双方の領域にエクスポートコンテンツを書き込むに必要な空き容量があれば、セキュリティメモリ57に著作権保護コンテンツの管理情報格納領域を、HDD55に実際の映像コンテンツデータを格納する領域を確保する(ステップ2001)。
【0082】
そして、記録制御部32は、エクスポートコンテンツのiVDR著作権管理方式のための著作権コンテンツ管理情報、すなわち、上記実際の映像コンテンツデータを格納する領域として確保したHDD55の領域の先頭アドレスや、そのコンテンツを暗号化保存する際に使用するiVDR31の著作権保護方式の暗号鍵、コンテンツのコピーカウントや世代カウント等の著作権管理情報を生成し、上記確保した著作権保護コンテンツ管理情報格納領域に書き込み保存する(ステップ2002)。
【0083】
この時、エクスポートコンテンツに付随させるコピー可能回数は、エクスポート処理部によりiVDRのコピー回数管理機能で使用するコピーカウント情報のフォーマットに従った形式に変換することで、コンテンツの著作権管理情報の一つとして生成され、iVDRに保存されることになる。
【0084】
図11の例であれば、エクスポート処理部は、9回コピー+1回移動の権利を有するコンテンツであることを示すコピー可能回数情報を取得し、これをiVDRのコピー回数管理機能で使用するコピーカウント情報のフォーマットに従った形式に変換する。その後記録管理部32がこのコピーカウント情報をiVDRの著作権保護コンテンツ管理情報格納領域に書き込み保存する。
【0085】
その後エクスポート処理部は、HDD16から読み出した映像コンテンツの暗号化データを、エクスポートライセンス保持バッファ400に格納されたエクスポートライセンスの暗号鍵で復号する(ステップ2003)。記録制御部32は、復号化されたコンテンツを前記耐タンパ領域の該当コンテンツの管理データの一つとして格納したiVDR31の著作権保護方式に依存する暗号鍵により暗号を施し、前記コンテンツデータ保存場所としたアドレス領域に書き込む(ステップ2004)。
以上で、エクスポート先であるiVDR31に、iVDRの著作権管理方式に沿ったコンテンツデータとしてエクスポートコンテンツをコピーできたことになる。
【0086】
受信機のエクスポート出力処理が上記のような別メディアや機器へ書き込むのではなく、通信ポートからの送信処理の場合は、通信する相手機器と、通信路の種別に依存した著作権保護コンテンツデータ送受信のための前処理が必要になる。
【0087】
例えば、本例でIPネットワーク対応記憶装置5へ、ルータ44の管理するIPネットワーク経由で映像コンテンツを転送するために、IPポートからIPパケットとしてエクスポートコンテンツデータを送出するエクスポート出力の場合には、受信機3の認証処理部は、受信機3とIPネットワーク対応記憶装置5との間で、IPネットワーク経由で著作権管理データを安全に送受信するための共通の仕組みを双方でサポートしていること相互に証明する認証処理を前処理として行う。
【0088】
該前処理の認証の際に、ストリームデータ制御部15は、これからIPネットワーク上に流すエクスポートコンテンツデータを暗復号するための該ネットワーク著作権保護方式に依存した暗号鍵を双方で交換する。認証が成功すると、受信機3のエクスポート処理部は、コピー可能回数情報すなわち、図10の例であれば6回コピー後は移動の権利を有するコンテンツであることを示す情報を含むコンテンツの著作権管理情報を取得する。またHDD16から読み出してエクスポートライセンスの暗号鍵で復号した映像コンテンツデータを取得する。エクスポート処理部は、コンテンツデータと著作権管理情報とを前記認証時に決定した暗号鍵を使用して暗号化を施したIPパケットデータに変換し、IP通信IF22からネットワークに送出する。これらの処理により、エクスポート出力処理を実行する。
【0089】
送出されたIPパケットデータを受信したエクスポート先の外部機器は、受信した通信用パケットデータを前処理の認証時に決定した暗号鍵を使用して復号した後、自機器の記憶媒体に自機器の著作権保護方式に沿った形式への変換と暗号化を施して書き込むことになる。
【0090】
なお、映像コンテンツを保存する機器やメディアの著作権管理方法は媒体毎に様々であり、また同じ媒体の著作権管理方法が改定変更されることもあり、エクスポートの実行手順は上記方法のみに制限されるものではない。
【0091】
エクスポート処理部は、エクスポートが成功したら、エクスポートライセンス保持バッファに保持していた該ライセンス情報を消去し、コンテンツガイドメタファイルのエクスポート可能回数145欄に記録されている数値をエクスポートしたコンテンツに付加したコピー可能回数+1(エクスポートのためのコピー1回分)だけ減算して更新する(ステップ1015、1016)。例えば図9、10のエクスポートの場合、コンテンツに付加したコピー可能回数は6であるため、エクスポート可能回数145欄は、エクスポート前に10だった値が、10−6−1で3に更新される。
【0092】
なお、図12の再確認画面の例で示すように、ユーザが現在所有しているライセンス数が無くなるのを避けたい場合や、現在所有数より多くのコピー回数を付けてエクスポートを行いたい場合は、エクスポート処理を一旦中断し、コンテンツ配信サーバ1にアクセスしてコンテンツライセンス追加購入を行う処理に進むようにしてもよい(ステップ1017)。
【0093】
上記の例では、一度購入したコンテンツをHDD16に格納してからエクスポートしているが、コンテンツ配信サーバ1からコンテンツをダウンロードする時に、上記エクスポートをも同時に行ってもよい。
上記のダウンロード直接エクスポートの場合、ステップ1001の利用可能なコンテンツの一覧表示の動作は、コンテンツ配信サーバ1にアクセスして、ダウンロード可能なコンテンツ一覧のHTML文書を取得し、ブラウザで表示して図7の選択画面をユーザに提供することになる。
【0094】
そしてステップ1003では、ダウンロードエクスポートコンテンツが指定された時点で、該コンテンツのコンテンツガイドメタファイル100と再生制御メタファイル200をコンテンツ配信サーバ1から取得し、図8の画面を表示することになる。また、ダウンロード直接エクスポートでは、エクスポートするデータの流れは図14のようになり、受信機3はコンテンツライセンス変換装置のような形となる。
【0095】
以上のようにして、コピー可能回数制限による著作権者の権利を保持しながら、エクスポートライセンスをエクスポートコンテンツのコピー可能回数として移動させることができる。
なお、本実施例では、エクスポートの処理をエクスポート処理部が行い、リムーバブルメディアに対する書き込み等を記録制御部32が行う構成としたが、エクスポート処理部が記録制御部32の処理も行うようにしてもよい。また、記録制御部32がエクスポート処理部の処理も行うようにしてもよい。
【実施例2】
【0096】
エクスポート先のメディアの著作権保護がコンテンツの利用期間を管理する機能を持つ場合、エクスポートライセンスに、メディアにけるコンテンツの利用期間を記述し、その利用期間をエクスポート先の著作権保護情報として設定することで、メディアを持出して別の機器でコンテンツを視聴する場合でも、メディアの著作権保護機能に従い、利用期間の管理を行うことができる。
すなわち、エクスポートしたメディアを、別の機器に挿し、その機器でコンテンツの再生を行う場合でも、利用期間を過ぎたコンテンツを視聴不可にすることができる。
【0097】
このような利用期間付きのエクスポートを行う場合、受信機のユーザインタフェースで、エクスポートの条件として、コンテンツに付随するメタデータに記載された利用期間を参照し、その利用期間情報を提示した上で、エクスポートを実行させることが望ましい。
蓄積メディアにダウンロードしたコンテンツの利用期間情報は、本体での視聴期限としてメタデータが標準化され規定されているが、エクスポート先のメディアにおける利用期間情報は規定がないため、別途、メディアの種類ごとに規定し、配信する必要がある。
【0098】
また、一方で、一般的な運用としては、本体での視聴期限とエクスポート先のメディアにおける利用期間は、一致させるケースも多いが、そのような場合、メディアの種類ごとに配信するメタデータが重複し、無駄が生じて、伝送効率が悪くなり、メタデータの保存エリアの増大も招く。
【0099】
本実施例は、コンテンツをエクスポートする際に、コンテンツに付随して取得するライセンス管理メタデータ中のエクスポート先の利用期間情報を参照し、ユーザに対し利用期間の告知を行った上で、エクスポートを実行する手段を設けることで、ユーザに対し、エクスポート先のメディアの利用条件を確認した上で利用できる。
【0100】
また、エクスポート先の利用期間情報が、ダウンロード端末本体での視聴期限と一致して運用される場合、一致することを明示する情報をライセンス管理メタデータ、または、ライセンスに設け、端末は該情報を参照し、一致する場合は、本体での視聴用の再生ライセンスに記述された利用期間情報を参照し、上記のエクスポート時のユーザに対する利用期間の告知を行う。
【0101】
図1、図2の構成は、実施例1と同様である。
図17は、コンテンツガイドメタファイルの構成例である。
ライセンスメタデータ104では、例えばあるコンテンツにエクスポートライセンスと再生ライセンスが両方付随していた場合、図17の141から145,150から153のエクスポートライセンスのライセンス情報と、146から149の再生ライセンスのライセンス情報が配信される。また、図3と同じ符号が付してあるものについては、図3と同様である。
【0102】
著作権管理サーバ2から取得するライセンスは、141、146のライセンスIDにより、一意に識別され、エクスポートライセンスか再生ライセンスかは、142,147のライセンスタイプにより識別される。
143,148のライセンス利用期限は、著作権管理サーバ2からライセンスを取得可能な期限を示す。
【0103】
エクスポートライセンスは、エクスポートメディア識別144、エクスポート可能回数145、視聴期限情報フラグ150、本体視聴期間一致フラグ151、出力先視聴期間152、トランスコードフラグ153などの情報を持つ。再生ライセンスは、再生視聴可能期限149などの情報を持つ。
エクスポートメディア識別144は、エクスポート可能なメディアを指定し、エクスポート可能回数145は、エクスポートメディア識別144で指定されたメディアにエクスポートできる回数を指定する。
【0104】
視聴期間情報フラグ150は、エクスポート時に視聴期間付きで行うかどうかを示す情報で、視聴期間付きの場合、出力視聴期間152にその期間情報を指定する。
本体視聴期間一致フラグ151は、エクスポート先のメディアでの視聴期間を、再生ライセンスの出力先視聴期間152と一致させる運用をするかどうかを示すフラグで、このフラグが「一致する」の値の場合、出力先視聴期間152に視聴期間情報を記述する必要はなく、再生ライセンスの再生視聴可能期間149が記述されていれば、その期間情報をエクスポート時の視聴期間としても使用することができる。
【0105】
本体視聴の利用期間とエクスポート先のメディアでの利用期間を一致さえる運用を行う場合、本体視聴用のメタデータを、エクスポート時のメタデータとして共用し、利用することで、メタデータの容量を削減できる。図17の例では出力先視聴期間に「2010.1.1 1:00」という値が入っているが、本体視聴期間一致フラグ151が「一致する」の値の場合、出力先視聴期間152に視聴期間情報を記述する必要はなく、値は空欄でもよい。
【0106】
なお、出力先視聴期間152およびの再生視聴可能期限149の記述形式は、絶対日時で、A年B月C日D時E分F秒〜G年H月I日J時K分L秒のように指定する場合や、エクスポート後M時間N分O秒のように、エクスポート直後を基点とした相対的な指定をする場合、両者の組み合わせで、エクスポート後、G年H月I日J時K分L秒まで、というような記述方法が許される。
【0107】
図4の構成は、実施例1と同様である。
図18は、本システムで上記図17のコンテンツの、著作権管理サーバからから受信機に配布される再生ライセンス310とエクスポートライセンス320のデータ構成例である。再生ライセンス310は、コンテンツの暗号鍵311とそのコンテンツを視聴可能な期間情報(利用開始日時及び利用終了日時)312、映像音声のデジタル出力ならびにアナログ出力に対するコピー禁止や許可条件等を記述した信号出力制限・コピー制御情報313を含む。
【0108】
エクスポートライセンス320はコンテンツの暗号鍵321とエクスポート可能なメディア(DVDやメモリカードなど)または出力IF(DTCP-IPプロトコルを使ってIPネットワークへ出力など)の情報を含むエクスポート先のメディア識別322と、指定メディアに対する利用条件情報323を含む。
【0109】
指定メディアに対する利用条件情報323は、331〜334の情報を持つ。著作権保護フラグ331は、エクスポートするコンテンツを著作権保護するかどうかを指定する情報である。本体視聴期間一致フラグ332は、エクスポートコンテンツを著作権保護する場合に、エクスポート先のメディアでの視聴期間と、本体再生の視聴期間とを一致させることを示す情報である。出力先視聴期間情報333は、エクスポート先のメディアでの視聴期間が、本体再生の視聴期間と一致しない場合に、メディア毎の視聴期間を指定する情報である。トランスコードフラグ333は、エクスポート時に、コーデック変換などのトランスコートをしていいかどうかを表す情報である。
【0110】
本体視聴期間一致フラグ332は、ライセンス情報104の本体視聴期間一致フラグ151と同一目的で使われる情報である。エクスポート処理部は、エクスポート前にユーザに対しエクスポート先メディアでの視聴期間を提示する際、本体視聴期間一致フラグ151を参照して、再生視聴可能期限149を提示するか、出力先視聴期間152を提示するかを判断する。この場合本体視聴期間一致フラグ151の代わりに、本体視聴期間一致フラグ332の値を用いて判断してもよい。
【0111】
前本体視聴期間一致フラグ151を参照する場合、受信機3は、コンテンツガイドメタファイル100のみを参照して、ユーザへの提示を行えばよいので、処理が簡潔になる。一方、体視聴期間一致フラグ332を参照する場合は、ライセンス300を併せて参照する必要がある。しかしながら、コンテンツガイドメタファイル100は、汎用性が求められ、XMLスキーマを公式に公開し、仕様改定も厳格に行わなければいけないために、特殊な要素属性情報を追加する手間と時間が掛かる。これに対し、本実施例固有の本体視聴期間一致フラグ147のような情報を追加しなくてもよいため、既存のメタファイル形式を変更せずに、実施できるよさがある。
【0112】
エクスポートライセンスは、一回のエクスポートで一つのライセンスが消費されるため、N回エクスポート可能なコンテンツにはN個のエクスポートライセンスが付属する。
【0113】
図19は本システムの受信機3の視聴期間付きエクスポートを実行するコンテンツ管理部およびエクスポート処理部の処理を示すフローチャートの例である。
ユーザがダウンロードしたコンテンツを利用するには、まず、リモコンボタン操作により受信機3に現在ダウンロードされている利用可能なコンテンツの閲覧を指示する。受信機3のリモコンI/F21はユーザからの閲覧指示を受信する(ステップ1000)。
【0114】
コンテンツ検索閲覧の指示を受けて、受信機のコンテンツ管理部はダウンロードしたコンテンツと共に受信機のハードディスク16に格納されている各コンテンツのコンテンツガイドメタデータ100を読み込み、図7のような利用コンテンツ選択指定のためのコンテンツ一覧画面を表示部18に表示する(ステップ1001)。
【0115】
ユーザが図7画面で提示された一覧から、利用したいコンテンツを選択し、コンテンツ管理部がリモコンI/F21を介してコンテンツの選択を受け付る(ステップ1002)。受信機3のコンテンツ管理部は、該コンテンツのコンテンツガイドメタデータ100の情報からさらに詳細な情報を読み出し、図20のような選択コンテンツのサムネイルと番組概要、再生時間、映像、音声、字幕情報、ジャンル情報などのコンテンツの詳細情報や、本体視聴期限やエクスポート回数、エクスポート先の視聴期限、エクスポート期限、エクスポート時のトランスコード可否などのライセンス関連情報を表示する(ステップ1003)。
【0116】
エクスポートが可能なコンテンツの場合、ユーザは、リモコンでエクスポートボタンを操作して実行を指示することができる(ステップ1004)。
受信機3のエクスポート処理部は、エクスポート実行の指示を受け付けると、図9のようなエクスポート先選択画面を表示し(ステップ1905)、ユーザにエクスポート先メディア種別を選択させる(ステップ1906)。
【0117】
エクスポート処理部は、エクスポート先選択画面のエクスポート先候補となるメディア種別として、コンテンツガイドメタファイルの144欄に記載されているエクスポートの権利行使可能なメディアの中で、受信機3がメディアへの出力機能を有しているメディアのみ選別し、それらを候補先として表示する。
【0118】
エクスポート処理部は、エクスポート先メディア種別の選択を受け付けると、コンテンツガイドメタファイル100のライセンス情報104を参照し、指定されたメディア種別に対するエクスポートのライセンス情報を参照し(ステップ1907)、その情報に基づき図21、図22のようなエクスポート条件表示画面を表示する(ステップ1908)。
【0119】
図24はエクスポート条件確認画面を表示するフローの一例である。図24を用いて、ステップ1907,1908について説明する。エクスポート処理部は、コンテンツガイドメタファイル100のライセンス情報104を参照し、本体視聴期間一致フラグ150を取得する。エクスポート処理部は、視聴期限情報フラグ150が「視聴期限あり」であるか否かを判定する(ステップ2401)。「視聴期限あり」でなければ(視聴期限なしであれば)、エクスポート処理部は、視聴期限が無い旨をエクスポート条件確認画面に表示する(ステップ1908)。視聴期限情報フラグ150が「視聴期限なし」であれば、無制限となる。
【0120】
視聴期限情報フラグ150が「視聴期限あり」であれば、エクスポート処理部は、本体視聴期間一致フラグ151を取得する。エクスポート処理部は、本体視聴期間一致フラグ151「一致する」であるか否かを判定する(ステップ2402)。「一致しない」であれば、エクスポート処理部は、エクスポートライセンス情報に記載された出力先視聴期間152に記述された視聴期間の情報を取得し(ステップ2404)、画面に表示する(ステップ1908)。エクスポート処理部は、本体視聴期間一致フラグ151が「一致する」であれば、再生ライセンス用のライセンス情報104に記述された再生視聴可能期限149の情報を取得し(ステップ2403)、画面に表示する(ステップ1908)。
【0121】
図21は、視聴期限情報フラグ150が「視聴期限あり」かつ、本体視聴期間一致フラグ151が「一致する」である場合(ステップ2403)の表示例である。
図21の例では、エクスポート処理部は、視聴期限情報フラグ150が「「視聴期限あり」であり、本体視聴期間一致フラグ151が「一致する」であることを、コンテンツガイドメタファイル100のエクスポートのライセンス情報から取得すると、再生視聴可能期限149から「48時間」を取得し、「コンテンツの視聴期間は、エクスポート後48時間です。」と表示する。
【0122】
ここで設定される値は、エクスポート後の時間を設定してもよいし、既に受信機で視聴している場合には、その視聴時間を差し引いた時間を設定してもよい。例えばすでに受信機で3時間視聴している場合には、48時間−3時間=45時間であり「コンテンツの視聴期間は、エクスポート後45時間です。」と表示してもよい。
【0123】
図22の例では、エクスポート処理部は、視聴期限情報フラグ150が「「視聴期限あり」であり、本体視聴期間一致フラグ151が「一致しない」である場合(ステップ2404)の表示例である。コンテンツガイドメタファイル100のエクスポートのライセンス情報の出力先視聴期間152から「2010.1.1 1:00」を取得し、「エクスポートされたコンテンツの視聴期限は、2010年1月1日1:00です。」と表示する。
このように、出力先視聴期間152または再生視聴可能期限149に記述された視聴期間の形式が異なることにより、メッセージの表示が変わる。
【0124】
また、エクスポート後、後何回エクスポートが可能かを、エクスポート可能回数145の情報を元に表示し、それが「エクスポートを実行すると、このコンテンツのエクスポート残り回数は9になります」の部分に当たる。
さらに、エクスポート処理部は、トランスコードフラグ149の情報に従い、トランスコードが可能かどうかの情報も表示する。「記録モードを変更して、保存することができます」は、トランスコードが可能な場合のメッセージの例である。
【0125】
この画面のメニュー選択(ステップ1018)で、記録モード変更のメニューの選択を受け付けると、エクスポート処理部は、図23のような記録モードの選択肢を表示する(ステップ1910)。記録モードを選択すると(ステップ1911)、図21または図22のエクスポート条件表示画面に戻る。記録モードの選択肢の例としては、まったく変換を行わない「変換しない」、HDTVのコンテンツを解像度を下げないで圧縮を行う「HDのまま圧縮」、解像度をSDTVに下げて圧縮を行う「SDに変換圧縮」、メモリカードでのモバイル機器での視聴用にさらに解像度やビットレートを落として圧縮する「メモリカード用圧縮」などの例が考えられる。
なお、HD(High Definition)とは高精細度のことである。SD(Standard definition)とは標準精細度のことである。
【0126】
メニューで実行が選ばれると(ステップ1909)、エクスポートを開始する。ステップ1008からステップ1016までの処理は図6と図16などの実施例1と同様である。
図6は、任意の数のコピー可能回数を設定して、エクスポートすることができる実施例であるが、図19のように、ライセンス著作権管理サーバとのやり取りをすることなく、受信機3のエクスポート処理部がエクスポートを行うこともできる。もちろん図6のように、ライセンス著作権管理サーバとのやり取りを行って、エクスポートライセンスの取得を行う構成にすることもできる。
【0127】
記録制御部32は、出力先の著作権保護方式に基づき、著作権管理情報および、コンテンツの暗号鍵を、外部出力またはメディアに設定する(ステップ1014)。
図16はリムーバブルメディアへのエクスポート処理の例である。図6と同様に図19のフローのステップ1014の詳細である。
記録制御部32は、耐タンパ領域(セキュリティメモリ57)と通常記憶媒体(HDD55)の双方の領域にエクスポートコンテンツを書き込むに必要な空き容量があれば、セキュリティメモリ57に著作権保護コンテンツの管理情報格納領域を、HDD55に実際の映像コンテンツデータを格納する領域を確保する(ステップ2001)。
【0128】
そして、記録制御部32は、エクスポートコンテンツのiVDR著作権管理方式のための著作権コンテンツ管理情報、すなわち、上記実際の映像コンテンツデータを格納する領域として確保したHDD55の領域の先頭アドレスや、そのコンテンツを暗号化保存する際に使用するiVDR31の著作権保護方式の暗号鍵、コンテンツのコピーカウントや世代カウント等の著作権管理情報を生成し、上記確保した著作権保護コンテンツ管理情報格納領域に書き込み保存する(ステップ2002)。
ここで書き込まれる著作権管理情報は、エクスポート先でのコピー回数や、視聴期間情報などを含み、エクスポートライセンス320に記述された指定メディアに対する利用条件情報323に従い、記録制御部32が設定する。
【0129】
記録制御部32は、エクスポートコンテンツを書き込むに必要な空き容量があれば、著作権保護コンテンツの管理情報格納領域と実際の映像コンテンツデータを格納する領域を確保する。
【0130】
記録制御部32は、エクスポートコンテンツのリムーバブルメディアの著作権管理方式のための著作権コンテンツ管理情報、すなわち、上記実際の映像コンテンツデータを格納する領域として確保した領域の先頭アドレスや、そのコンテンツを暗号化保存する際に使用するリムーバブルメディアの著作権保護方式の暗号鍵、コンテンツのコピーカウントや世代カウント、視聴期間情報、等の著作権管理情報を生成し、上記確保した著作権保護コンテンツ管理情報格納領域に書き込み保存する。
【0131】
ここで設定される視聴期間情報は、図21や図22で表示されたものと同じ視聴期間情報であり、図21の例では48時間以内、図22の例では2010年1月1日1:00まで、である。
【0132】
またこの時、エクスポートコンテンツに付随させるコピー可能回数は、エクスポート処理部によりiVDRのコピー回数管理機能で使用するコピーカウント情報のフォーマットに従った形式に変換することで、コンテンツの著作権管理情報の一つとして生成され、iVDRに保存されることになる。
【0133】
図11の例であれば、エクスポート処理部は、9回コピー+1回移動の権利を有するコンテンツであることを示すコピー可能回数情報を取得し、これをiVDRのコピー回数管理機能で使用するコピーカウント情報のフォーマットに従った形式に変換する。その後記録管理部32がこのコピーカウント情報をiVDRの著作権保護コンテンツ管理情報格納領域に書き込み保存する。
【0134】
その後エクスポート処理部は、HDD16から読み出した映像コンテンツの暗号化データを、エクスポートライセンス保持バッファ400に格納されたエクスポートライセンスの暗号鍵で復号する(ステップ2003)。記録制御部32は、復号化されたコンテンツを前記耐タンパ領域の該当コンテンツの管理データの一つとして格納したiVDR31の著作権保護方式に依存する暗号鍵により暗号を施し、前記コンテンツデータ保存場所としたアドレス領域に書き込む(ステップ2004)。
【0135】
以上で、エクスポート先であるiVDR31に、iVDRの著作権管理方式に沿ったコンテンツデータとしてエクスポートコンテンツをコピーできたことになる。
図16はiVDRを例に説明を行ったが、これに限定されない。リムーバブルメディアはiVDR、BDディスク、SDカード、フラッシュメモリ、SSD(Solid State Drive)など、磁気ディスク、光磁気ディスク、など著作権を管理できる形式で記録できるメディアであればよく、その場合には、図15のインタフェースは、それぞれのメディアに対応したインタフェースとなる。
エクスポート処理部は、エクスポートが成功したら、エクスポートライセンス保持バッファに保持していた該ライセンス情報を消去する(ステップ1015、1016)。
【0136】
リムーバブルメディア31のCPU50は、セキュリティメモリ57の著作権保護コンテンツ管理情報格納領域から、視聴期限情報を取得し、視聴期限が切れていないか確認する。視聴期限が切れていた場合には、CPU50は、コンテンツを再生不能にする。コンテンツを再生不能にする方法としては、例えば、CPU50が、HDD55に格納されているコンテンツを削除する。または、CPU50がセキュリティメモリ57の著作権保護コンテンツ管理情報格納領域に格納されている、コンテンツの復号に使用される暗号鍵を削除する。
【0137】
この場合、視聴期限情報と照合するための時刻情報を取得する必要があるが、リムーバブルメディア32が独自に時刻情報を生成するクロック部を有する構成にしてもよい。または、リムーバブルメディア32が、受信機3や他の機器(携帯電話やテレビ、コンピュータなど)に接続された際に、CPU50がこれらの機器から時刻情報を取得してもよい。取得された事項情報と視聴期限情報と比較することで、CPU50は視聴期限が切れているか否かを判別する。なお、これらの処理はCPU50ではなくセキュリティユニット56が行ってもよい。
【0138】
また、リムーバブルメディア31のCPU50やセキュリティユニット56ではなく、リムーバブルメディア31が接続される受信機3のCPU20や、記録制御部32が、コンテンツを再生不能にしてもよい。この場合には、リムーバブルメディア31が接続されている状態で、受信機3のCPU20や記録制御部32が、HDD55に格納されているコンテンツを削除する。または、CPU20や記録制御部32ががセキュリティメモリ57の著作権保護コンテンツ管理情報格納領域に格納されている、コンテンツの復号に使用される暗号鍵を削除する。
【0139】
本実施例により、利用期間の条件付きでメディアにエクスポートする際、メタデータに基づき、ユーザは、明示的にコンテンツの利用期間を確認して、利用が可能になる。
また、本体視聴の利用期間とエクスポート先のメディアでの利用期間を一致さえる運用を行う場合、本体視聴用のメタデータを、エクスポート時のメタデータとして共用し、利用することで、メタデータの容量を削減できる。
【0140】
なお、本実施例では、エクスポートの処理をエクスポート処理部が行い、リムーバブルメディアに対する書き込み等を記録制御部32が行う構成としたが、エクスポート処理部が記録制御部32の処理も行うようにしてもよい。また、記録制御部32がエクスポート処理部の処理も行うようにしてもよい。
【0141】
なお、本装置は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本製品を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
【0142】
また、上記の各構成、機能等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能実行時には、対応するプログラム、テーブル、ファイル等の情報はRAM23、ROM24等のメモリまたはキャッシュメモリに置くことができる。非実行時には、各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、RAM23、ROM24等のメモリや、ハードディスク装置16、または、ICカード装置等に置くことができる。
【0143】
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
【符号の説明】
【0144】
1…コンテンツ配信サーバ、2…著作権管理サーバ、3…受信機(IPテレビ)、4…ネットワーク、5…IPネットワーク対応記憶装置
11…アンテナ・チューナ、12…デスクランブラ、13…デマルチプレクサ、14…ビデオ・オーディオデコーダ、15…メディア記録制御部、16…ハードディスク、17…ハードディスクドライブ、18…表示画面、19…スピーカ、20…CPU、21…リモコンインタフェース、22…IP(インターネットプロトコル)通信インタフェース部、23…ランダムアクセスメモリ、24…リードオンリメモリ、25…グラフィック・オーディオエンジン、26…映像表示制御部、27…オーディオ出力制御部、28…リアルタイムクロック、29…iVDR/DVD/BDインタフェースドライブ部、30…リモコン、31…iVDR/BD/DVDディスク、32…記録制御部
50…CPU、51…Serial Advanced Technology Attachment インタフェース、52…暗号ユニット、53…バッファメモリ、54…システムメモリ、55…ハードディスク、56…セキュリティユニット、57…セキュリティメモリ、58…iVDRコネクタ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツ受信機であって、
コンテンツを出力する記録媒体の指定を受け付ける受付部と、
前記コンテンツの出力条件を記載した出力ライセンス情報を取得するライセンス情報取得部と、
前記コンテンツを指定された前記記憶媒体に出力する出力部と、
を有し、
前記出力ライセンス情報は、出力先での前記コンテンツの利用期限を示す利用期限情報を有しており、
前記出力部は、前記コンテンツに対する前記出力ライセンス情報から、前記利用期限情報を取得し、取得された前記利用期限情報を、指定された前記記憶媒体の管理情報格納領域に設定する、
ことを特徴とするコンテンツ受信機。
【請求項2】
コンテンツ受信機であって、
コンテンツを出力する記録媒体の指定を受け付ける受付部と、
前記コンテンツ受信機による前記コンテンツの再生条件を記載した再生ライセンス情報を取得するライセンス情報取得部と、
前記コンテンツを指定された前記記憶媒体に出力する出力部と、
を有し、
前記再生ライセンス情報は、前記コンテンツ受信機による前記コンテンツの再生が許可される期限を示す再生期限情報を有しており、
前記出力部は、前記コンテンツに対する前記再生ライセンス情報から、前記再生期限情報を取得し、取得された前記再生期限情報を、指定された前記記憶媒体の管理情報格納領域に設定する
ことを特徴とするコンテンツ受信機。
【請求項3】
コンテンツ受信機であって、
コンテンツを出力する記録媒体の指定を受け付ける受付部と、
前記コンテンツの出力条件を記載した出力ライセンス情報と、前記コンテンツ受信機による前記コンテンツの再生条件を記載した再生ライセンス情報と、を取得するライセンス情報取得部と、
前記コンテンツを指定された前記記憶媒体に出力する出力部と、
を有し、
前記出力ライセンス情報は、出力先での前記コンテンツの利用期限を示す利用期限情報及び、出力先での利用期限を前記コンテンツ受信機による再生が許可される期限と一致させるか否かを示す本体視聴期間一致情報と、を有しており、
前記再生ライセンス情報は、前記コンテンツ受信機による前記コンテンツの再生が許可される期限を示す再生期限情報を有しており、
前記出力部は、
前記本体視聴期間一致情報が一致させることを示していた場合に、前記コンテンツに対する前記再生ライセンス情報から、前記再生期限情報を取得し、取得された前記再生期限情報を、指定された前記記憶媒体の管理情報格納領域に設定し、
前記本体視聴期間一致情報が一致させることを示していなかった場合に、前記コンテンツに対する前記出力ライセンス情報から、前記利用期限情報を取得し、取得された前記利用期限情報を、指定された前記記憶媒体の管理情報格納領域に設定する、
ことを特徴とするコンテンツ受信機。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載のコンテンツ受信機であって、
前記コンテンツを出力する場合に、前記コンテンツに付属するコピー回数の指定を受け付けるコピー回数指定部と、
前記コンテンツを復号するための暗号鍵を取得する出力処理部と、
を有し、
前記出力処理部は、指定された前記コピー回数に対応する数の前記暗号鍵を受信し、受信した前記暗号鍵の一つで前記コンテンツを復号し、復号した前記コンテンツを指定された前記記憶媒体に出力する
ことを特徴とするコンテンツ受信機。
【請求項5】
請求項4に記載のコンテンツ受信機であって、
前記出力処理部は、指定された前記コピー回数を指定された前記記憶媒体の管理情報格納領域に設定する
ことを特徴とするコンテンツ受信機。
【請求項6】
コンテンツ受信機におけるコンテンツ出力方法であって、
コンテンツを出力する記録媒体の指定を受け付け、
前記コンテンツの出力条件を記載した出力ライセンス情報を取得し、
前記出力ライセンス情報は、出力先での前記コンテンツの利用期限を示す利用期限情報を有しており、
前記コンテンツに対する前記出力ライセンス情報から、前記利用期限情報を取得し、取得された前記利用期限情報を、指定された前記記憶媒体の管理情報格納領域に設定し、前記コンテンツを指定された前記記憶媒体に出力する
ことを特徴とするコンテンツ出力方法。
【請求項7】
コンテンツ受信機におけるコンテンツ出力方法であって、
コンテンツを出力する記録媒体の指定を受け付け、
前記コンテンツ受信機による前記コンテンツの再生条件を記載した再生ライセンス情報を取得し、
前記再生ライセンス情報は、前記コンテンツ受信機による前記コンテンツの再生が許可される期限を示す再生期限情報を有しており、
前記コンテンツに対する前記再生ライセンス情報から、前記再生期限情報を取得し、取得された前記再生期限情報を、指定された前記記憶媒体の管理情報格納領域に設定し、前記コンテンツを指定された前記記憶媒体に出力する
ことを特徴とするコンテンツ出力方法。
【請求項8】
コンテンツ受信機におけるコンテンツ出力方法であって、
コンテンツを出力する記録媒体の指定を受け付け、
前記コンテンツの出力条件を記載した出力ライセンス情報と、前記コンテンツ受信機による前記コンテンツの再生条件を記載した再生ライセンス情報と、を取得し、
前記出力ライセンス情報は、出力先での前記コンテンツの利用期限を示す利用期限情報及び、出力先での利用期限を前記コンテンツ受信機による再生が許可される期限と一致させるか否かを示す本体視聴期間一致情報と、を有しており、
前記再生ライセンス情報は、前記コンテンツ受信機による前記コンテンツの再生が許可される期限を示す再生期限情報を有しており、
前記本体視聴期間一致情報が一致させることを示していた場合に、前記コンテンツに対する前記再生ライセンス情報から、前記再生期限情報を取得し、取得された前記再生期限情報を、指定された前記記憶媒体の管理情報格納領域に設定し、
前記本体視聴期間一致情報が一致させることを示していなかった場合に、前記コンテンツに対する前記出力ライセンス情報から、前記利用期限情報を取得し、取得された前記利用期限情報を、指定された前記記憶媒体の管理情報格納領域に設定し、
前記コンテンツを指定された前記記憶媒体に出力する
ことを特徴とするコンテンツ出力方法。
【請求項9】
請求項6〜8のいずれか1項に記載のコンテンツ出力方法であって、
前記コンテンツを出力する場合に、前記コンテンツに付属するコピー回数の指定を受け付け、
前記出力処理部は、指定された前記コピー回数に対応する数の暗号鍵を受信し、受信した前記暗号鍵の一つで前記コンテンツを復号し、復号した前記コンテンツを指定された前記記憶媒体に出力する
ことを特徴とするコンテンツ出力方法。
【請求項10】
請求項9に記載のコンテンツ出力方法であって、
指定された前記コピー回数を指定された前記記憶媒体の管理情報格納領域に設定する
ことを特徴とするコンテンツ出力方法。
【請求項11】
サーバであって、
コンテンツの出力条件を記載した出力ライセンス情報を送信するライセンス送信部を有し、
前記出力ライセンス情報は、出力先での前記コンテンツの利用期限を示す利用期限情報を有しており、
前記利用期限情報は、前記コンテンツを前記記憶媒体に出力する場合に、記憶媒体の管理情報格納領域に設定するために使用される、
ことを特徴とするサーバ。
【請求項1】
コンテンツ受信機であって、
コンテンツを出力する記録媒体の指定を受け付ける受付部と、
前記コンテンツの出力条件を記載した出力ライセンス情報を取得するライセンス情報取得部と、
前記コンテンツを指定された前記記憶媒体に出力する出力部と、
を有し、
前記出力ライセンス情報は、出力先での前記コンテンツの利用期限を示す利用期限情報を有しており、
前記出力部は、前記コンテンツに対する前記出力ライセンス情報から、前記利用期限情報を取得し、取得された前記利用期限情報を、指定された前記記憶媒体の管理情報格納領域に設定する、
ことを特徴とするコンテンツ受信機。
【請求項2】
コンテンツ受信機であって、
コンテンツを出力する記録媒体の指定を受け付ける受付部と、
前記コンテンツ受信機による前記コンテンツの再生条件を記載した再生ライセンス情報を取得するライセンス情報取得部と、
前記コンテンツを指定された前記記憶媒体に出力する出力部と、
を有し、
前記再生ライセンス情報は、前記コンテンツ受信機による前記コンテンツの再生が許可される期限を示す再生期限情報を有しており、
前記出力部は、前記コンテンツに対する前記再生ライセンス情報から、前記再生期限情報を取得し、取得された前記再生期限情報を、指定された前記記憶媒体の管理情報格納領域に設定する
ことを特徴とするコンテンツ受信機。
【請求項3】
コンテンツ受信機であって、
コンテンツを出力する記録媒体の指定を受け付ける受付部と、
前記コンテンツの出力条件を記載した出力ライセンス情報と、前記コンテンツ受信機による前記コンテンツの再生条件を記載した再生ライセンス情報と、を取得するライセンス情報取得部と、
前記コンテンツを指定された前記記憶媒体に出力する出力部と、
を有し、
前記出力ライセンス情報は、出力先での前記コンテンツの利用期限を示す利用期限情報及び、出力先での利用期限を前記コンテンツ受信機による再生が許可される期限と一致させるか否かを示す本体視聴期間一致情報と、を有しており、
前記再生ライセンス情報は、前記コンテンツ受信機による前記コンテンツの再生が許可される期限を示す再生期限情報を有しており、
前記出力部は、
前記本体視聴期間一致情報が一致させることを示していた場合に、前記コンテンツに対する前記再生ライセンス情報から、前記再生期限情報を取得し、取得された前記再生期限情報を、指定された前記記憶媒体の管理情報格納領域に設定し、
前記本体視聴期間一致情報が一致させることを示していなかった場合に、前記コンテンツに対する前記出力ライセンス情報から、前記利用期限情報を取得し、取得された前記利用期限情報を、指定された前記記憶媒体の管理情報格納領域に設定する、
ことを特徴とするコンテンツ受信機。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載のコンテンツ受信機であって、
前記コンテンツを出力する場合に、前記コンテンツに付属するコピー回数の指定を受け付けるコピー回数指定部と、
前記コンテンツを復号するための暗号鍵を取得する出力処理部と、
を有し、
前記出力処理部は、指定された前記コピー回数に対応する数の前記暗号鍵を受信し、受信した前記暗号鍵の一つで前記コンテンツを復号し、復号した前記コンテンツを指定された前記記憶媒体に出力する
ことを特徴とするコンテンツ受信機。
【請求項5】
請求項4に記載のコンテンツ受信機であって、
前記出力処理部は、指定された前記コピー回数を指定された前記記憶媒体の管理情報格納領域に設定する
ことを特徴とするコンテンツ受信機。
【請求項6】
コンテンツ受信機におけるコンテンツ出力方法であって、
コンテンツを出力する記録媒体の指定を受け付け、
前記コンテンツの出力条件を記載した出力ライセンス情報を取得し、
前記出力ライセンス情報は、出力先での前記コンテンツの利用期限を示す利用期限情報を有しており、
前記コンテンツに対する前記出力ライセンス情報から、前記利用期限情報を取得し、取得された前記利用期限情報を、指定された前記記憶媒体の管理情報格納領域に設定し、前記コンテンツを指定された前記記憶媒体に出力する
ことを特徴とするコンテンツ出力方法。
【請求項7】
コンテンツ受信機におけるコンテンツ出力方法であって、
コンテンツを出力する記録媒体の指定を受け付け、
前記コンテンツ受信機による前記コンテンツの再生条件を記載した再生ライセンス情報を取得し、
前記再生ライセンス情報は、前記コンテンツ受信機による前記コンテンツの再生が許可される期限を示す再生期限情報を有しており、
前記コンテンツに対する前記再生ライセンス情報から、前記再生期限情報を取得し、取得された前記再生期限情報を、指定された前記記憶媒体の管理情報格納領域に設定し、前記コンテンツを指定された前記記憶媒体に出力する
ことを特徴とするコンテンツ出力方法。
【請求項8】
コンテンツ受信機におけるコンテンツ出力方法であって、
コンテンツを出力する記録媒体の指定を受け付け、
前記コンテンツの出力条件を記載した出力ライセンス情報と、前記コンテンツ受信機による前記コンテンツの再生条件を記載した再生ライセンス情報と、を取得し、
前記出力ライセンス情報は、出力先での前記コンテンツの利用期限を示す利用期限情報及び、出力先での利用期限を前記コンテンツ受信機による再生が許可される期限と一致させるか否かを示す本体視聴期間一致情報と、を有しており、
前記再生ライセンス情報は、前記コンテンツ受信機による前記コンテンツの再生が許可される期限を示す再生期限情報を有しており、
前記本体視聴期間一致情報が一致させることを示していた場合に、前記コンテンツに対する前記再生ライセンス情報から、前記再生期限情報を取得し、取得された前記再生期限情報を、指定された前記記憶媒体の管理情報格納領域に設定し、
前記本体視聴期間一致情報が一致させることを示していなかった場合に、前記コンテンツに対する前記出力ライセンス情報から、前記利用期限情報を取得し、取得された前記利用期限情報を、指定された前記記憶媒体の管理情報格納領域に設定し、
前記コンテンツを指定された前記記憶媒体に出力する
ことを特徴とするコンテンツ出力方法。
【請求項9】
請求項6〜8のいずれか1項に記載のコンテンツ出力方法であって、
前記コンテンツを出力する場合に、前記コンテンツに付属するコピー回数の指定を受け付け、
前記出力処理部は、指定された前記コピー回数に対応する数の暗号鍵を受信し、受信した前記暗号鍵の一つで前記コンテンツを復号し、復号した前記コンテンツを指定された前記記憶媒体に出力する
ことを特徴とするコンテンツ出力方法。
【請求項10】
請求項9に記載のコンテンツ出力方法であって、
指定された前記コピー回数を指定された前記記憶媒体の管理情報格納領域に設定する
ことを特徴とするコンテンツ出力方法。
【請求項11】
サーバであって、
コンテンツの出力条件を記載した出力ライセンス情報を送信するライセンス送信部を有し、
前記出力ライセンス情報は、出力先での前記コンテンツの利用期限を示す利用期限情報を有しており、
前記利用期限情報は、前記コンテンツを前記記憶媒体に出力する場合に、記憶媒体の管理情報格納領域に設定するために使用される、
ことを特徴とするサーバ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【公開番号】特開2011−97383(P2011−97383A)
【公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−249667(P2009−249667)
【出願日】平成21年10月30日(2009.10.30)
【出願人】(509189444)日立コンシューマエレクトロニクス株式会社 (998)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年10月30日(2009.10.30)
【出願人】(509189444)日立コンシューマエレクトロニクス株式会社 (998)
【Fターム(参考)】
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