説明

コンベヤ装置

【課題】回転軸に対するホイール体の取り付けや調整などを作業性良く容易に行え、取り付け姿勢を常に安定できるコンベヤ装置を提供する。
【解決手段】ホイール体36は、回転軸に外嵌させるための貫通孔37Aを有するボス部37と、ボス部の外側に位置するホイール部38からなる。ボス部は、貫通孔の内径37SΦを回転軸35の外径35LΦよりも小さく設定するとともに、貫通孔内周面37aの少なくとも1箇所に外方への切り込み37Bを形成し、切り込みにより貫通孔を、弾性力に抗して拡径自在に構成した。切り込みに対して操作具を差し込むなどして切り込みを拡げることで、貫通孔の内径を回転軸の外径よりも大きい内径に拡径でき、ホイール体の回転軸への外嵌を容易に行える。操作具を引き抜くことで、ボス部の弾性復元力によって切り込みを縮めて、貫通孔内周面を回転軸の外面に弾性圧接でき、ホイール体を回転軸へ固定(定着)できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、たとえばガラス基板(プラズマディスプレイパネル)などの板状体を搬送するのに採用されるコンベヤ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のものとしては、次のような構成が提供されている。すなわち、複数の水平軸が搬送品の搬送方向へ所定の間隔で配置され、これら水平軸は、駆動装置により駆動回転し得るように構成されている。そして、各水平軸には複数のコンベヤホイールが、長手方向へ所定の間隔で配置されて固定されている。その際にコンベヤホイールの配置、固定として、止めねじを使用した場合には緩みや保守点検などに問題があることから、圧入形式が提供されている。
【0003】
この圧入形式においてコンベヤホイールは、水平軸が挿通される孔部が形成された段付きのボス部と、ボス部の段部に外嵌されたホイール本体とにより構成されている。そしてコンベヤホイールの全体を、湯煎などして所定の温度に暖めたのち、水平軸に圧入している(たとえば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開2006−213453号公報(第2−3頁、図1−図5)
【特許文献2】特開2004−262626号公報
【特許文献3】特開2003−89419号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし上記した従来構成によると、超高分子ポリエチレン樹脂からなるボス部を、拡径し得るように所定の温度に暖めるための加熱設備(装置)が必要となる。また加熱設備(装置)が必要であることなどから、使用経過に伴ってコンベヤホイールの損傷などが生じたとき、圧入しているコンベヤホイールを水平軸から外す作業は容易に行えず、特にコンベヤの据え付け現場においては容易に行えない。さらに運転状態において、水平軸の長手方向におけるコンベヤホイールの配置位置を修正(調整)する作業や、コンベヤホイールの配置数を増減する作業も容易に行えない。
【0005】
そこで本発明の請求項1記載の発明は、回転軸に対するホイール体の取り付けや調整などを、作業性良く容易に行えるとともに、取り付け姿勢を常に安定し得るコンベヤ装置を提供することを目的としたものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前述した目的を達成するために、本発明の請求項1記載のコンベヤ装置は、一対のコンベヤフレームと、両コンベヤフレーム間に回転自在に配設された回転軸と、回転軸の長さ方向の複数箇所に外嵌して設けられたホイール体とにより構成され、これらホイール体は、回転軸に外嵌させるための貫通孔を有するボス部と、このボス部の外側に位置されるホイール部からなり、ボス部は、その貫通孔の内径が回転軸の外径よりも小さく設定されるとともに、貫通孔内周面の少なくとも1箇所に外方への切り込みが形成され、この切り込みにより貫通孔が、弾性力に抗して拡径自在に構成されていることを特徴としたものである。
【0007】
したがって請求項1の発明によると、回転軸に対してホイール体を取り付けるに、まず、切り込みに対して操作具を差し込むなどして切り込みを拡げることで、貫通孔の内径を回転軸の外径よりも大きい内径に拡径させ、以て回転軸への外嵌を行う。このように外嵌させた状態で、回転軸に対してホイール体を移動させることで、取り付け位置への移動を行える。そして所定の位置に移動させたのち、操作具を引き抜くなどすることで、ボス部の弾性復元力によって切り込みを縮め得る。これにより、貫通孔内周面を回転軸の外面に弾性圧接し得、以て貫通孔の内径を回転軸の外径と同じ径にした状態でホイール体を回転軸へ固定(定着)し得る。このようにして、所定数のホイール体を取り付けた回転軸を、コンベヤフレーム間に回転自在に配設し得る。なお組み立てを行ったのち、上述したように切り込みに対して操作具を差し込み、回転軸に対してホイール体を移動させるなどすることで、回転軸に対するホイール体の取り付け位置の調整を行える。また、ホイール体や回転軸の損傷などに対しては、切り込みに対して操作具を差し込んだのち、回転軸に対してホイール体を外し移動させるなどの操作によって、その補修や交換などを行える。
【0008】
また本発明の請求項2記載のコンベヤ装置は、上記した請求項1記載の構成において、ボス部の外側でホイール部の部分には、周方向の複数箇所に貫通部が形成されていることを特徴としたものである。
【0009】
したがって請求項2の発明によると、切り込みに対して操作具を差し込むなどして切り込みを拡げる際の拡径、すなわちボス部の弾性に抗した変形は、貫通部の存在によって変形し易い幅広連結部を、容易に変形させながら行える。
【0010】
そして本発明の請求項3記載のコンベヤ装置は、上記した請求項1または2記載の構成において、切り込みが、貫通孔内周面の等角度置きの複数箇所に形成されていることを特徴としたものである。
【0011】
したがって請求項3の発明によると、回転軸に対してホイール体を取り付けるに、複数箇所の切り込みに対して操作具を差し込むなどして切り込み群を拡げることで、貫通孔の拡径を、周方向に均等状として行える。
【0012】
さらに本発明の請求項4記載のコンベヤ装置は、上記した請求項1〜3のいずれか1項に記載の構成において、切り込みが、外方への溝状部と、この溝状部の外方向中間に位置される孔状部とからなることを特徴としたものである。
【0013】
したがって請求項4の発明によると、回転軸に対してホイール体を取り付けるに、孔状部に対してピン状の操作具を差し込んで孔状部を押し拡げることで、溝状部、すなわち切り込みを拡げ得る。
【0014】
しかも本発明の請求項5記載のコンベヤ装置は、上記した請求項1〜4のいずれか1項に記載の構成において、回転軸に連動する回転駆動手段が設けられていることを特徴としたものである。
【0015】
したがって請求項5の発明によると、ホイール体を取り付けた回転軸を駆動式としたコンベヤ装置を提供し得る。
【発明の効果】
【0016】
上記した本発明の請求項1によると、回転軸に対してホイール体を取り付けるに、まず、切り込みに対して操作具を差し込むなどして切り込みを拡げることで、貫通孔の内径を回転軸の外径よりも大きい内径に拡径でき、以て回転軸への外嵌を容易に行うことができる。このように外嵌させた状態で、回転軸に対してホイール体を移動させることで、取り付け位置への移動を、摩擦抵抗など無い状態で軽く容易に行うことができる。そして所定の位置に移動させたのち、操作具を引き抜くなどすることで、ボス部の弾性復元力によって切り込みを縮めることができる。これにより、貫通孔内周面を回転軸の外面に弾性圧接でき、以て貫通孔の内径を回転軸の外径と同じ径にした状態でホイール体を回転軸へ固定(定着)できる。
【0017】
このようにして、所定数のホイール体を取り付けた回転軸を、コンベヤフレーム間に回転自在に配設できる。なお組み立てを行ったのち、上述したように切り込みに対して操作具を差し込み、回転軸に対してホイール体を移動させるなどすることで、回転軸に対するホイール体の取り付け位置の調整を、作業性良く容易に行うことができる。また、ホイール体や回転軸の損傷などに対しては、切り込みに対して操作具を差し込んだのち、回転軸に対してホイール体を外し移動させるなどの操作によって、その補修や交換などを行うことができる。このように、回転軸に対するホイール体の取り付けや外し、調整などを、作業性良く容易に行うことができるとともに、回転軸へのホイール体の取り付け姿勢は、弾性による縮径形式によって、回転軸の製作精度などに関係なく常に安定できる。
【0018】
また上記した本発明の請求項2によると、切り込みに対して操作具を差し込むなどして切り込みを拡げる際の拡径、すなわちボス部の弾性に抗した変形は、貫通部の存在によって変形し易い幅広連結部を、容易に変形させながら行うことができる。
【0019】
そして上記した本発明の請求項3によると、回転軸に対してホイール体を取り付けるに、複数箇所の切り込みに対して操作具を差し込むなどして切り込み群を拡げることで、貫通孔の拡径を、周方向に均等状として容易に行うことができる。
【0020】
さらに上記した本発明の請求項4によると、回転軸に対してホイール体を取り付けるに、孔状部に対してピン状の操作具を差し込んで孔状部を押し拡げることで、溝状部、すなわち切り込みを容易に拡げることができる。
【0021】
しかも上記した本発明の請求項5によると、ホイール体を取り付けた回転軸を駆動式としたコンベヤ装置を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
[実施の形態1]
以下に、本発明の実施の形態1を、実のボックス体内から板状体を搬出処理する板状体処理設備において、板状体の搬出用のコンベヤ装置に採用した状態として、図に基づいて説明する。
【0023】
図7〜図10において、ボックス体(カセットケースなど)11は、下部矩形枠体12と、この下部矩形枠体12の4隅から立設された縦枠13と、これら縦枠13の上端間に連結された上部矩形枠体14などにより矩形枠組体状に構成されている。したがってボックス体11は、下部矩形枠体12によって下位開放部(底壁の開放部)11aが形成されるとともに、上下の矩形枠体12,14間でかつ縦枠13間のそれぞれ(4箇所)に、側位開放部(側壁の開放部)11bが形成されている。また、ボックス体11の内部には、左右に一対でかつ前後のほぼ全長に亘る支持部材15が、所定間隔置きで上下複数段に配設されている。その際に支持部材15は、ワイヤー、丸ロッド、平プレートなどにより構成され、縦枠13からのブラケット16を介してボックス体11側に固定されている。
【0024】
したがってボックス体11は、正方形状(矩形状)のガラス基板(板状体の一例)1を左右一対の支持部材15間に上方から係止させることで、内部に配設された支持部材15を介して、ガラス基板1を上下方向に所定の間隔を置いて複数段に収納自在として構成される。以上の12〜16などにより、ボックス体11の一例が構成される。
【0025】
前記ボックス体11に対してガラス基板1の出し入れ処理を行う処理手段20が設けられ、この処理手段20の前方には送り装置71が設けられるとともに、送り装置71とは反対側(処理手段20の後方)には、処理手段20に対してボックス体11を受け渡し自在な移載手段81が設けられている。
【0026】
前記処理手段20は、枠本体21と、ボックス体11内のガラス基板1を前の側位開放部11bを通して前方に搬出自在なコンベヤ装置31と、このコンベヤ装置31に干渉されることなくボックス体11を昇降させる昇降装置51などから構成されている。
【0027】
すなわち図7〜図12において、前記枠本体21は、平枠状のベース枠体22と、このベース枠体22上に配設された前後一対の下部支持体23と、これら下部支持体23上に立設された左右一対の縦枠体24と、これら縦枠体24の上端部間に設けられた左右連結体25や前後連結体26などにより矩形枠組体状に構成されている。そしてベース枠体22の下部には、遊転自在な車輪体27と、上下方向に高さ調整自在な着地体28とが、それぞれ複数箇所に設けられ、以て枠本体21は、車輪体27を介して床F側に支持されることで走行自在(移動自在)に構成されるとともに、着地体28を介して床F側に支持されることで所定位置に定着されるように構成されている。このような矩形枠組体状の枠本体21によると、送り装置71に対向される前側開放部21aと、移載手段81が対向自在な後側開放部21bとが形成される。以上の22〜28などにより、枠本体21の一例が構成される。
【0028】
前記コンベヤ装置31は、コンベヤ幅方向Aにおいて2つ(複数)のゾーン、すなわち、右側ゾーン31Zと左側ゾーン31Zとにより形成されている。両ゾーン31Z,31Zは同様な構成であって、それぞれ搬送方向(前後方向)Bの複数箇所に、コンベヤ幅方向Aに沿った横部材32が配設されている。そしてコンベヤ装置31は、横部材32からの一対のコンベヤフレーム33間に軸受(ベアリングなど)34を介して回転軸35が回転自在に配設されるとともに、この回転軸35の長さ方向の複数箇所にホイール体36が外嵌して設けられることにより構成されている。その際に回転軸35は、各横部材32の上方に、その回転軸芯をコンベヤ幅方向Aとして単数本または複数本並列で配設され、以て搬送方向Bにおいて複数本が並列して配設されることになる。
【0029】
図1〜図3において、前記ホイール体36は、回転軸35に外嵌させるための貫通孔37Aを有するボス部37と、このボス部37の外側に位置されるホイール部38からなり、たとえば超高分子ポリエチレン樹脂やポリマセタール樹脂などにより一体成形されている。その際にボス部37は、その貫通孔37Aの内径37SΦが回転軸35の外径35LΦよりも小さく、すなわち[37SΦ<35LΦ]に設定されるとともに、貫通孔内周面37aの180度置きの2箇所(等角度置きの複数箇所)に外方への切り込み37Bが形成されている。ここで両切り込み37Bは、外方への溝状部37b−1と、この溝状部37b−1の外方向中間に位置される孔状部37b−2とからなり、以て切り込み37Bにより貫通孔37Aが、樹脂製によって生じる弾性力に抗して拡径自在に構成されている。
【0030】
またホイール部38は、所定の幅でかつ厚さの外輪部38Aと、周方向の6箇所(等角度置きの複数箇所)で外輪部38Aとボス部37との間に位置される幅広連結部38Bと、幅広連結部間38Bにおいて外輪部38A側(外側)に位置される幅狭板部38Cとからなり、以てボス部37の外側でホイール部38の部分、すなわち幅広連結部38B間で幅狭板部38Cの内側には、周方向の複数箇所に貫通部38Dが形成されることになる。なお幅広連結部38Bは外輪部38Aと同様の幅とされ、また幅狭板部38Cは、外輪部38Aや幅広連結部38Bの幅に対して約1/5の幅とされている。
【0031】
図2、図4〜図6、図12において、各回転軸35にはそれぞれ同期モータ(回転駆動手段)39が設けられるとともに、そのモータ軸40は、回転軸35の端部に嵌入される差し込み係合式のカップリング体41を介して、回転軸35に連動連結されている。ここでカップリング体41は、回転軸35の端部に形成された凹部35A内に嵌入されて回転方向Cで係合される非可撓性の外側筒部42と、この外側筒部42内に嵌入されて回転方向Cで係合される可撓性の中間筒部43と、この中間筒部43内に嵌入されて回転方向Cで係合される非可撓性の内側筒部44とからなる。すなわち、回転軸35の一方の端部には、真円状の凹部35Aが形成されるとともに、この凹部35Aを形成する筒部(一方の端部)35Bの周方向2箇所には、内外ならびに端部で開放された係止用凹部分35Cが形成されている。
【0032】
前記外側筒部42の筒部分42Aは、前記凹部35Aに密状で嵌入自在な真円状の外周面に形成され、そして筒部分42Aの端部で周方向2箇所には、前記回転軸35の係止用凹部分35Cに対してローラ軸芯方向で係脱自在な係止用凸部分42Cが形成されている。さらに筒部分42Aの内周面42Bは、相対向された真円部分42b−1と、真円部分42b−1間に位置される扁平部分42b−2とにより長円形状に形成されている。その際に両真円部分42b−1間の直径相当長さ42Lに対して、平行扁平部分42b−2間の離間長さ42lは短く、すなわち[42L>42l]に設定されている。そして外側筒部42は、樹脂製として非可撓性に構成されている。かかる構成の外側筒部42によると、回転軸35の凹部35Aに対して筒部分42Aを差し込みにより嵌入させるとともに、係止用凹部分35Cに係止用凸部分42Cを係合させることで、凹部35A内に嵌入させて回転方向Cで係合し得ることになる。
【0033】
前記中間筒部43は、ゴムチューブ製として可撓性(伸縮性)に構成され、その際に非加圧で真円状のときの外径43Φは、外側筒部42における直径相当長さ42Lに対して大に(長く)、すなわち[43Φ>42L]に設定されている。かかる構成の中間筒部43によると、外側筒部42内に対して差し込みにより圧縮嵌入させることで、自らの弾性に抗して変形しながら長円形状の内周面42Bに圧接し得、以て回転方向Cで係合されることになる。
【0034】
前記内側筒部44は、筒部分44Aの一端部(外端部)に、外方に突出される鍔部分44Bが形成されている。そして外周面44Cは、前記外側筒部42における内周面42Bの長円形状に対して、小さくて相似の長円形状に形成されるとともに、中間筒部43内に圧入自在に形成されている。さらに内側筒部44の内周面44Dは、その外周面44Cの長円形状に対して、小さくて相似の長円形状に形成されている。かかる構成の内側筒部44によると、中間筒部43内に対して差し込みにより嵌入させることで、中間筒部43を弾性に抗して変形(圧縮変形)させながら長円形状の外周面44Cを圧接させ得、以て回転方向Cで係合されることになる。以上の42〜44などにより、差し込み係合式のカップリング体41の一例が構成される。
【0035】
前記モータ軸40は、その先端側の外周面40Aが、内側筒部44の内周面44Dに蜜状で嵌入自在な長円形状に形成されている。かかる構成のモータ軸40によると、内側筒部44内に対して差し込みにより嵌入させることで、長円形状の内周面44Dに長円形状の外周面40Aを密状で嵌入し得、以て回転方向Cで係合されることになる。そして同期モータ39は、連結具(ボルト・ナットなど)45を介してコンベヤフレーム33側に連結されている。
【0036】
図7〜図12において、各横部材32は、それぞれ縦部材46の上端に連結固定され、そして縦部材46の下端は共通のベース体47に連結固定されるとともに、ベース体47は上下方向に高さ調整自在な着地体48を介して床F上に設置されている。以上の32〜48などにより、コンベヤ装置31の一例が構成され、そしてホイール体36群によってコンベヤ装置31の搬送面31aが形成される。
【0037】
かかる構成のコンベヤ装置31は、実のボックス体11内に収納されているガラス基板1を搬送(搬出)させるものである。その際に、コンベヤ装置31の搬送幅(コンベヤ幅)31Wはボックス体11の下位開放部幅11aWより狭く、すなわち[31W<11aW]に設定されている。したがって、ガラス基板1が上下方向に間隔を置いて複数段に収納されている実のボックス体11を昇降装置51にセットした状態で、昇降装置51により1段分ずつ下降させることで、下段のガラス基板1から順にコンベヤ装置31のローラ部35群上に載置して搬送(搬出)するように構成されている。
【0038】
前記昇降装置51は、左側で一対の縦枠体24の部分に配設される左側装置部52Aと、右側で一対の縦枠体24の部分に配設される右側装置部52Bとからなり、これら装置部52A,52Bは、左右で対称状として同様に構成されるとともに、同期駆動されるように構成されている。
【0039】
すなわち、各縦枠体24は横断面が四角状の筒体であって、コンベヤ幅方向Aで相対向する面側には上下方向のガイドレール53が配設され、このガイドレール53に被ガイド体54を介して昇降自在に案内される昇降体55が設けられている。さらに搬送方向Bで一対の縦枠体24間には、上下方向の螺子軸体56が設けられるとともに、この螺子軸体56の上端は、縦枠体24間に設けられた前後連結材26に軸受57を介して回動自在に支持されている。そして、前記螺子軸体56に螺合されるナット体58が前記昇降体55側に設けられるとともに、このナット体58側の部材が、縦枠体24側に設けられた上下方向のガイドレール59に昇降案内されるように構成されている。
【0040】
各装置部52A,52Bは、これら装置部52A,52B間に位置される状態でベース枠体22側の支持部材60上に設けられた共通のモータ61を有し、このモータ61の正逆駆動自在な出力軸は、歯車機構62を介してコンベヤ幅方向Aの駆動軸63に連動連結されている。そして駆動軸63の遊端が、下部支持体23上に設けられた歯車機構64を介して前記螺子軸体56の下端に連動連結されている。
【0041】
各装置部52A,52Bにおいて、被ガイド体54は縦枠体24の内面から内側に突出され、そして突出部分間に前記昇降体55がそれぞれ設けられている。この昇降体55は断面L字の型プレート状であって、その横向き部分の上面によって支持面55Aが形成されている。その際にコンベヤ幅方向Aにおいて、両支持面55Aの内端間幅55Wは、コンベヤ装置31の搬送幅31Wよりも大きくかつボックス体11の幅11Wよりも小さく、そして両支持面55Aの外端間幅(最大支持幅)55LWはボックス体11の幅11Wよりも大きく、すなわち[55LW>11W>55W>31W]に設定されている(図8参照)。したがって昇降装置51は、両昇降体55の支持面55A間でボックス体11を支持し得、そして両昇降体55を同期昇降させることで、コンベヤ装置31に干渉されることなくボックス体11を昇降し得る。
【0042】
前記昇降体55の上面には、移載手段81に対する相対的な上昇時にボックス体11の下部に作用する位置決め体65が設けられている。すなわち、両昇降体55の支持面55A上で搬送方向Bの両端には、それぞれ前後位置決め部材66と左右位置決め部材67とが、平面視でL字状として配設されている。ここで位置決め部材66,67は、ローラが遊転自在に設けられた形式や、丸ロッド体が横向きに配置されて溶接などで固定された形式などであり、以て内向きの円周面によってボックス体11の下部を案内したのち位置決めするように構成されている。以上の52A,52B〜67などにより、昇降装置51の一例が構成され、そして21〜67などにより、処理手段20の一例が構成される。
【0043】
前記処理手段20の前方に設けられる送り装置71は、たとえば製造工程(製造ライン)にガラス基板1を1枚ずつ搬送(供給)するもので、ベルトコンベヤ形式や、コンベヤ装置31と同様の構成、または異なる構成のローラコンベヤ形式などからなり、その際に送り面71aは前記コンベヤ装置31の搬送面31aと同レベル状とされている。
【0044】
また送り装置71とは反対側に設けられる移載手段81は、たとえば、処理手段20の外方に形成された一定経路82上で移動自在な移動体83と、この移動体83に設けられた昇降部84と、この昇降部84に横方向出退動自在に設けられたフォーク部85などにより、その一例が構成される。その際にフォーク部85のフォーク幅85Wは、両昇降体55の内端間幅55Wよりも短く、すなわち[85W<55W]に設定されている。したがって、昇降部84を介してのフォーク部85の昇降動と、フォーク部85の横方向出退動との組み合わせ動作によって、上昇位置にある両昇降体55に対して、移載手段81によりボックス体11を受け渡し自在に構成される。
【0045】
以下に、上記した実施の形態1における作用を説明する。
まず、コンベヤ装置31の組み立てを説明する。ホイール体36は樹脂製によって、ボス部37やホイール部38を有する一体形状でありながら容易に製作し得る。またカップリング体41においては、外側筒部42は樹脂製によって、長円形状の内周面42Bや係止用凸部分42Cなどを有する形状でありながら容易に製作し得、そして中間筒部43はゴムチューブ製により所定の外径、内径のものを容易に製作し得、さらに内側筒部44は樹脂製によって、鍔部分44Bや長円形状の外周面44C、内周面44Dなどを有する形状でありながら容易に製作し得る。
【0046】
回転軸35に対してホイール体36を取り付けるに、まず図3(a)に示すように、両切り込み37Bの孔状部37b−2に対してピン状操作具90を差し込む。このときピン状操作具90の最大外径は孔状部37b−2の内径に対して大とされており、したがって、孔状部37b−2が押し拡げられることで、溝状部37b−1、すなわち両切り込み37Bが拡げられることになる。その結果、貫通孔37Aの内径37SΦが、回転軸35の外径35LΦよりも大きい内径37LSΦ、すなわち[37LSΦ>35LΦ]に拡径され、以て回転軸35への外嵌を容易に行える。
【0047】
その際に拡径、すなわちボス部37の弾性に抗した変形は、貫通部38Dの存在によって変形し易い幅広連結部38Bを、容易に変形させながら円滑に行える。さらに、2箇所(複数箇所)の切り込み37Bに対してピン状操作具90を差し込むなどして切り込み37B群を拡げることで、貫通孔37Aの拡径を、周方向に均等状として容易に行うことができる。
【0048】
このように外嵌させた状態で、回転軸35に対してホイール体36を移動させることで、取り付け位置への移動を容易に行える。そして所定の位置に移動させたのち、孔状部37b−2からピン状操作具90を引き抜くことで、ボス部37の弾性復元力によって両切り込み37Bを縮め得る。その結果、貫通孔内周面37aが回転軸35の外面に弾性圧接し、以て図3(b)に示すように、貫通孔37Aの内径37SΦを、回転軸35の外径35LΦと同じ径に拡径した状態で、ホイール体36を回転軸35へ固定(定着)し得る。以上のように、回転軸35に対するホイール体36の取り付けを、作業性良く容易に行うことができるとともに、回転軸35へのホイール体36の取り付け姿勢は、弾性による縮径形式によって、回転軸35の製作精度などに関係なく常に安定できる。
【0049】
このようにして、所定数のホイール体36を取り付けた回転軸35は、コンベヤフレーム33に軸受34を介して支持させることで、コンベヤフレーム33間に回転自在に配設し得る。そして各回転軸35にそれぞれ同期モータ39を設けるに、図2、図4、図10に示すように、回転軸35の凹部35A内にカップリング体41を差し込みにより嵌入させ、次いで内側筒部44内にモータ軸40を差し込みにより嵌入させたのち、同期モータ39を連結具45によりコンベヤフレーム33側に連結させることで行える。
【0050】
このときカップリング体41は、外側筒部42内に対して、中間筒部43を介在した状態で内側筒部44を差し込み嵌入させた状態にセット化(組み立て)されている。その際にセット化は、外側筒部42の長円形状の内周面42Bに対して、中間筒部43を変形させながら圧接させ、そして中間筒部43内に対して、この中間筒部43を外周面44Cにより圧接変形させながら内側筒部44を差し込み嵌入させることで行われ、以て外側筒部42と中間筒部43と内側筒部44とを、回転方向Cで係合した状態でセット化し得る。
【0051】
そして凹部35Aに対するカップリング体41の差し込み嵌入は、凹部35Aに対して筒部分42Aを差し込みにより嵌入させるとともに、係止用凹部分35Cに係止用凸部分42Cを係合させることで、回転方向Cで係合させた状態で行える。またカップリング体41に対するモータ軸40の差し込み嵌入は、長円形状の内周面44Dに長円形状の外周面40Aを蜜状で嵌入させることで、回転方向Cで係合させた状態で行える。上述したように、同期モータ39を連結具45によりコンベヤフレーム33側に連結したときで、製作誤差などにより回転軸35とモータ軸40との間に僅かな軸心ずれが生じていたとき、そのずれを中間筒部43の変形により吸収し得、以て回転力の伝達は常に円滑に行える。
【0052】
上述では、予めセット化されているカップリング体41を使用しているが、これはコンベヤ装置31の組み立て現場において、まず回転軸35に外側筒部42を差し込み嵌入させ、次いで外側筒部42に中間筒部43を差し込み嵌入させ、そして中間筒部43に内側筒部44を差し込み嵌入させたのち、内側筒部44にモータ軸40を差し込み嵌入させて組み立てを行ってもよい。
【0053】
なお組み立てを行ったのち、上述したように切り込み37Bの孔状部37b−2に対してピン状操作具90を差し込んだのち、回転軸35に対してホイール体36を移動させるなどすることで、回転軸35に対するホイール体36の取り付け位置の調整を、作業性良く容易に行える。また、ホイール体36や同期モータ39の損傷、故障などによる回転軸35とモータ軸40との分離は、上述とは逆操作により、すなわち、カップリング体41に対してモータ軸40を引き抜いたのち、回転軸35に対してカップリング体41を引き抜くなどの操作によって行える。さらにホイール体36や回転軸35の損傷などに対しては、孔状部37b−2に対してピン状操作具90を差し込んだのち、回転軸35に対してホイール体36を外し移動させるなどの操作によって行える。このようにして、コンベヤ装置31の組み立てや分解、すなわち、回転軸35と同期モータ39の連結や分離、回転軸35に対するホイール体36の取り付けや外しを、作業性良く、容易に行えることになる。
【0054】
次に、組み立てられた板状体処理設備の作用を説明する。図7に示すように、移載手段81はフォーク部85上にボックス体11を支持しており、ここでボックス体11には、支持部材15を介してガラス基板1が上下方向に所定の間隔を置いて複数段に収納されている。この移載手段81により、処理手段20に対して実のボックス体11を渡すのであるが、このとき処理手段20では、昇降体55を上昇させて、図8、図10に示すように、コンベヤ装置31の搬送面31aよりも上方に位置させている。
【0055】
したがって、一定経路82上で移動させてきた移載手段81を処理手段20に対向して停止させたのち、昇降部84を上昇させた状態でフォーク部85をコンベヤ装置31の上方へ突出動させることで、実のボックス体11を昇降体55における支持面55Aの上方へ位置し得る。この状態で昇降部84を下降させることで、図8、図9、図10の実線に示すように、フォーク部85で支持していた実のボックス体11を支持面55A間の上に渡し得る。その際にフォーク部85は、そのフォーク幅85Wが両昇降体55の内端間幅55Wよりも短いことから、その下降は何ら支障なく行える。
【0056】
また昇降部84を下降させとき、フォーク部85によって実のボックス体11を位置ずれ状態で支持していたとき、両昇降体55の支持面55A間で実のボックス体11の支持を行う直前に、実のボックス体11の位置ずれ側の下部を、対応する位置決め部材66,67の内向きの円周面により案内し得、以て位置ずれを自動的に修正し得るとともに、修正姿勢で位置決めし得る。その後にフォーク部85を退入動させ、空のフォーク部85を昇降部84上に収める。
【0057】
上述したように、昇降体55により実のボックス体11を位置決め支持したのち、昇降装置51を下降動させることで、昇降体55で支持している実のボックス体11を下降し得る。その際に実のボックス体11の下降は、コンベヤ装置31の搬送幅31Wが実のボックス体11の下位開放部幅11aWより狭いことから、コンベヤ装置31に衝突することなく、大部分を外嵌する状態で円滑に行える。そして下降は、図10の仮想線に示すように、最下段のガラス基板1がコンベヤ装置31のホイール体36群に受け止められ、このガラス基板1に対して支持部材15が所定高さ下方へ離間したときに停止される。
【0058】
このような状態において、まずコンベヤ装置31における両ゾーン31Z,31Zの同期モータ39群を同期駆動させる。これによりモータ軸40の回転を、回転方向Cで係合されているカップリング体41を介して、すなわち内側筒部44、中間筒部43、外側筒部42を介して回転軸35に確実に伝達し得、以てホイール体36群を回転させ得る。したがって、ホイール体36群で支持しているガラス基板1を切り出して、前側開放部21aを通して送り装置71側に供給し得るとともに、このガラス基板1を、駆動している送り装置71によって支持搬送し得る。そして、ガラス基板1が送り装置71上に完全に乗り移ったことを検出するなどして、同期モータ39群を停止させることで、ガラス基板1をボックス体11内から送り装置71へと搬出し得る。
【0059】
その後に、上述と同様にして、昇降装置51により実のボックス体11を1段分ずつ下降させることと、コンベヤ装置31から送り装置71へ搬出させることを繰り返して行うことで、ボックス体11内のガラス基板1を、下段のガラス基板1から順にコンベヤ装置31のホイール体36群上に載置して、送り装置71へと搬送(搬出)し得る。
【0060】
そして、ボックス体11内のガラス基板1を全て搬出したのち、昇降装置51により昇降体55を上昇させ、空のボックス体11をコンベヤ装置31の搬送面31aよりも上方に位置させる。次いで、空の移載手段81を処理手段20に対向して停止させたのち、昇降部84を下降させた状態でフォーク部85をコンベヤ装置31の上方へと突出動させ、これによりフォーク部85を空のボックス体11の下方に位置させる。そして昇降部84を上昇させることで、昇降体55間で支持していた空のボックス体11をフォーク部85で支持し得る。その後に、フォーク部85を収縮動して昇降部84上に収めることで、空のボックス体11を移載手段81により搬送し得る。
【0061】
上記した実施の形態1では、ホイール体36を樹脂により一体成形した形式が示されているが、これはホイール部36の外輪部38Aを、嵌め込み(外嵌)形式のゴム体により形成した形式などであってもよい。
【0062】
上記した実施の形態1では、ホイール部36の部分で周方向の複数箇所に貫通部38Dを形成した形式が示されているが、これは幅狭板部38Cに貫通部38Dを形成しない形式などであってもよい。
【0063】
上記した実施の形態1では、外方への切り込み37Bを、貫通孔内周面37aの180度置きの2箇所に形成した形式が示されているが、これは1箇所に形成した形式、3箇所以上(等角度置きの複数箇所)に形成した形式などであってもよい。
【0064】
上記した実施の形態1では、切り込み37Bとして、外方への溝状部37b−1と、この溝状部37b−1の外方向中間に位置した孔状部37b−2とからなる形式が示されているが、この切り込み37Bの形状は任意に設定されるものである。たとえば溝状部37b−1のみの形状の場合、−ドリル状の操作具により拡げ操作を行える。
【0065】
上記した実施の形態1では、回転軸35に連動する同期モータ(回転駆動手段)39を設けた駆動式のコンベヤ装置31が示されているが、これは回転軸35群に亘って駆動チェーン(回転駆動手段)を掛けた駆動式のコンベヤ装置などであってもよい。また、非駆動で遊転形式のコンベヤ装置などであってもよく、この場合には、たとえば傾斜搬送経路などが形成される。
【0066】
上記した実施の形態1では、回転軸35を回転自在に配設する一対のコンベヤフレーム33として、搬送方向Bにおいて複数に分割した形式を示しているが、これは搬送方向Bにおいて連続した一対のコンベヤフレーム間に回転軸35群を回転自在に配設した形式などであってもよい。
【0067】
上記した実施の形態1では、コンベヤ装置31として、処理手段20に組み込まれ、実のボックス体11からガラス基板1を送り装置71へと1枚ずつ搬出処理するのに採用した形式が示されているが、これはガラス基板1を所定の搬送経路で搬送させるのに採用した形式、種々な被搬送物を所定の搬送経路で搬送させるのに採用した形式などであってもよい。
【0068】
上記した実施の形態1では、移載手段81からの実のボックス体11に対して、処理手段20のコンベヤ装置31においてガラス基板1を送り装置71へと1枚ずつ搬出処理し、そして空のボックス体11を移載手段81で取り出す形式が示されているが、これはコンベヤ装置31や送り装置71を逆動作させるなどすることで、移載手段81からの空のボックス体11に対して、処理手段20のコンベヤ装置31によって送り装置71からのガラス基板1を1枚ずつ上下複数段に収納処理したのち、実のボックス体11を移載手段81で取り出すようにした形式などであってもよい。
【0069】
上記した実施の形態1では、ボックス体11として、正方形状のガラス基板1を1枚ずつ上下複数段に収納する形式が示されているが、これは長方形状の小型のガラス基板を2枚(複数枚)並べた状態で上下複数段に収納する形式などであってもよい。その際にボックス体11は各段において、たとえば小型のガラス基板を、その長尺寸法の方向をコンベヤ装置31の搬送方向(前後方向)として左右2列で支持するように構成されている。この場合にコンベヤ装置31による搬送は、右側ゾーン31Zと左側ゾーン31Zとを別々に駆動して1枚ずつ行ってもよいし、両ゾーン31Z,31Zを同時に駆動して2枚(1段)を同時に行ってもよい。
【0070】
上記した実施の形態1では、処理手段20のコンベヤ装置31に対して、共通の移載手段81によりボックス体11を受け渡し自在とした形式が示されているが、これは別の移載手段によりボックス体11を受け渡し自在とした形式などであってもよい。また移載手段としては、自動倉庫における出し入れ装置(フォーク形式)の形式、自走台車(フォーク形式)の形式、吊りクレーンによる上方からの受け渡し形式などであってもよい。
【0071】
上記した実施の形態1では、板状体としてガラス基板1が示されているが、これは金属板や樹脂板などであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】本発明の実施の形態1を示し、コンベヤ装置の要部の分解斜視図である。
【図2】同コンベヤ装置における要部の一部切り欠き正面図である。
【図3】同コンベヤ装置における要部の側面図で、(a)はホイール体の取り付け操作時、(b)はホイール体の取り付け時である。
【図4】同コンベヤ装置で図2のX−X矢視図である。
【図5】同コンベヤ装置におけるカップリング体の分解斜視図である。
【図6】同コンベヤ装置における要部の説明図で、(a)はローラ軸、(b)は外側筒部、(c)は中間筒部、(d)は外側筒部である。
【図7】同コンベヤ装置を採用した板状体処理設備の平面図である。
【図8】同コンベヤ装置を採用した板状体処理設備の縦断正面図である。
【図9】同コンベヤ装置を採用した板状体処理設備の横断平面図である。
【図10】同コンベヤ装置を採用した板状体処理設備であって、図8のY−Y矢視図である。
【図11】同コンベヤ装置を採用した板状体処理設備であって、図8のZ−Z矢視図である。
【図12】同コンベヤ装置を採用した板状体処理設備であって、コンベヤ装置部分の一部切り欠き正面図である。
【符号の説明】
【0073】
1 ガラス基板(板状体)
11 ボックス体
20 処理手段
21 枠本体
31 コンベヤ装置
31a 搬送面
33 コンベヤフレーム
34 軸受
35 回転軸
35LΦ 回転軸35の外径
36 ホイール体
37 ボス部
37A 貫通孔
37SΦ 貫通孔37Aの内径
37SLΦ 貫通孔37Aの拡径時内径
37a 貫通孔内周面
37B 切り込み
37b−1 溝状部
37b−2 孔状部
38 ホイール部
38A 外輪部
38B 幅広連結部
38C 幅狭板部
38D 貫通部
39 同期モータ(回転駆動手段)
40 モータ軸
41 カップリング体
42 外側筒部
43 中間筒部
44 内側筒部
45 連結具
51 昇降装置
52A 左側装置部
52B 右側装置部
55 昇降体
55A 支持面
71 送り装置
71a 送り面
81 移載手段
84 昇降部
85 フォーク部
90 ピン状操作具
A コンベヤ幅方向
B 搬送方向(前後方向)
C 回転方向

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一対のコンベヤフレームと、両コンベヤフレーム間に回転自在に配設された回転軸と、回転軸の長さ方向の複数箇所に外嵌して設けられたホイール体とにより構成され、これらホイール体は、回転軸に外嵌させるための貫通孔を有するボス部と、このボス部の外側に位置されるホイール部からなり、ボス部は、その貫通孔の内径が回転軸の外径よりも小さく設定されるとともに、貫通孔内周面の少なくとも1箇所に外方への切り込みが形成され、この切り込みにより貫通孔が、弾性力に抗して拡径自在に構成されていることを特徴とするコンベヤ装置。
【請求項2】
ボス部の外側でホイール部の部分には、周方向の複数箇所に貫通部が形成されていることを特徴とする請求項1記載のコンベヤ装置。
【請求項3】
切り込みが、貫通孔内周面の等角度置きの複数箇所に形成されていることを特徴とする請求項1または2記載のコンベヤ装置。
【請求項4】
切り込みが、外方への溝状部と、この溝状部の外方向中間に位置される孔状部とからなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のコンベヤ装置。
【請求項5】
回転軸に連動する回転駆動手段が設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のコンベヤ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2008−168997(P2008−168997A)
【公開日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−3946(P2007−3946)
【出願日】平成19年1月12日(2007.1.12)
【出願人】(000003643)株式会社ダイフク (1,209)
【Fターム(参考)】