説明

システムインパッケージとその試験方法

【課題】外部から直接にアクセスできない複数のチップのいずれが不良であるかを判定するBIST機能を有するシステムインパッケージ。
【解決手段】本発明のシステムインパッケージは、予め設定された論理の検査データを、システム内のアドレス空間における特定アドレスである隠し欠陥アドレスにて出力する不良発生源部11が設けられ、端子が外部端子に直接接続されない、他の複数のチップである、フラッシュメモリ2及びメモリコントローラ3と、内部配線である共通I/O線にて接続されたDRAM1を有しており、第2特殊MRSコマンドがコマンドレジスタに書き込まれ、BIST機能がイネーブルとなったテストモードの際、DRAM1における隠し欠陥アドレスがイネーブルとなり、共通I/O線に検査データを出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、試験機能を備えた半導体チップを含んで構成されたSIP(System In Package 、システムインパッケージ)とその試験方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
CPU(Central Processing Unit)、メモリチップ及び論理回路チップなどの複数の半導体装置を同一パッケージに納め、相互のチップをボンディングワイヤにて接続して、1個のパッケージにより大規模なシステムを実現するSIP構造のLSIが用いられている。
SIP構造の半導体集積装置は、パッケージを小型化するため、入力端子数を必要最小限とすることが要求されている。
このため、SIPは、外部から直接にアクセスする必要のない、チップに関しては、パッケージにそのチップに関する端子を設けない構造となっている。
【0003】
そのため、論理回路チップなどにBIST(built in self test)の試験回路を組み込み、試験モードとした際に上記試験回路により、論理回路チップ及びメモリチップ間を接続するボンディングワイヤを介して、検査データを相互に送受信させ、この送受信するデータのパターンを工夫することにより、ボンディングの不良箇所を特定することができる。
しかしながら、一方のチップがメモリチップである場合、コマンド及びアドレス信号用のボンディングに不良があった場合、メモリチップが正常に動作しないため、不良箇所を特定することができない。
【0004】
これを解決するために、SIPに2つのチップ、例えば論理回路チップ及びメモリチップの2個のチップが混載されている場合、この2つのチップ共にBISTの試験回路を設けることで、各ボンディングワイヤの不良箇所を特定する技術が特許文献1に開示されている。
すなわち、それぞれのチップにおいて、試験モードとなった際、一方のチップが任意の端子から出力したデータの論理を、他方のチップが異なる端子から論理を反転して一方のチップに出力する機能を有するBISTの試験回路を相互に設けたため、試験用のデータパターンを工夫することにより、コマンド及びアドレス信号用のボンディングに不良箇所を特定することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−2837号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に示すSIPにあっては、ボンディングワイヤの切断箇所としての不良箇所を特定することができるが、搭載されている全てのチップが正常に動作しているとの前提に立っている。
これは、SIPに搭載されるメモリチップ及び論理回路チップなどが、予め動作試験を行った上で、良品と判定されたもののみを使用しているために不良品が無く、SIPの故障の主な原因がボンディングワイヤの接続不良にあることに起因している。
【0007】
ところが、特許文献1のBIST機能においては、SIPに複数のメモリチップ等が搭載されている場合に、メモリチップやCPUチップに内蔵したメモリエリアが不良となること等が考慮されていない。
上述したように、搭載するチップに関しては、通常完全良品(DRAMにおいては冗長メモリでメモリセルを置き換えた良品を含む)を搭載することを前提としているので、ユーザ側における不良発生状態が把握されず、いずれかのチップが不良となった場合に、不良チップを特定する評価の手段が確立されていない。
すなわち、通常のBIST機能では、直接にアクセスすることの出来ないチップのいずれかで不良が発生した場合、いずれのチップから不良が伝達され始めているかが不明であるため、不良のチップを特定することができない。
【0008】
したがって、メモリチップにおいて、ビット不良が発生した場合に、SIPにおけるシステム全体の動作状態から、メモリチップ、あるいは他のメモリチップ、あるいはCPUに内蔵されたメモリエリアが不良となったかの切り分けができないという問題がある。
また、レーテンシーやアクセスタイムなどのメモリチップの仕様を間違い、CPUチップや論理回路チップを設計した場合の不具合が、メモリチップの不具合と判別が付かないという問題がある。
また、システム設計した際に、システムにおける論理アドレスと、メモリチップにおける物理アドレスとの対応関係を間違った場合、メモリチップと他のチップといずれが不具であるかの判別が付かないという問題がある。
また、外部から直接にアクセスできないチップに、BISTの試験回路が設けられている場合、他のチップを経由するため、このBISTの試験回路が正常に動作しているか否かの判定を行うことができない。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、予め設定された論理の検査データを、システム内のアドレス空間における特定アドレスである隠し欠陥アドレスにて出力する不良発生源が設けられ、端子が外部端子に直接接続されない、他の複数のチップと内部配線にて接続されたメモリチップを有し、テストモードの際、前記メモリチップにおける前記隠し欠陥アドレスがイネーブルとなり、前記内部配線に前記検査データを出力することを特徴とするシステムインパッケージである。
【発明の効果】
【0010】
この発明によれば、SIPの試験モードにおいて、メモリチップに設けられた欠陥発生源部により、隠し欠陥アドレスに設定されている固定の検査データを用い、読み出し処理を行った際、この検査データが隠し欠陥アドレスにて確実に読み出されるため、他のチップを介して検査データが各チップにより継承されて出力されたことが検出されると、検査データは固定した論理であるため、客観的にSIPが正常に動作していることを判定できる。
また、この発明によれば、検査データの各チップ間における継承の状態により、いずれの箇所が不良となっているかを、従来に比較してより明確に判定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】この発明の一実施形態によるシステムインパッケージの構成例を示すブロック図である。
【図2】システムインパッケージの一構成例として、基材面上における各チップの搭載例を示す概念図である。
【図3】システムインパッケージの一構成例として、複数チップを積み重ねるチップ積層型の搭載例を示す概念図である。
【図4】第1の実施形態における不良発生源部11の欠陥メモリセルの構成を説明する概念図である。
【図5】欠陥アドレスを含むアドレスの読み出し時において出力されるDQを示すタイミングチャートである。
【図6】メモリ空間においてDRAM1の物理アドレスの一部が割り当てられていないことを、欠陥アドレスにより検出することを説明するための概念図である。
【図7】メモリ空間においてDRAM1の物理アドレスがずれて当てられてることを、欠陥アドレスにより検出することを説明するための概念図である。
【図8】第2の実施形態における不良発生源部11の欠陥メモリセルの構成を説明する概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の課題を解決する技術思想の代表的な一例は、以下に示される。但し、本発明の請求内容は、この技術思想に限られず、本発明の請求項に記載の内容であることは言うまでもない。
SIPにおいては、図1に示すように、複数のチップが同一のパッケージに封止されており、すでに述べたようにパッケージの外部端子数の制限から、DRAM(Dynamic Random Access Memory)1やフラッシュメモリ2のチップは内部配線(ボンディングワイヤなどの配線)である共通I/O線により、他のチップと接続され(本実施形態においてはDRAM1、フラッシュメモリ2及びメモリコントローラ3のそれぞれの間における共通I/O線)、CPU4とのメモリコントローラ3を介して、CPU4とのデータの送受信を行う。
【0013】
上記SIPには、図2に示す基材面に各チップを配設し、それぞれをボンディングワイヤで接続する構成、あるいは図3に示す複数チップを積み重ねるチップ積層型がある。
図2及び図3のいずれも、配線構成としては図1のように、メモリチップの端子は、外部端子に直接接続されておらず、メモリコントローラ3を介してCPU4とデータの授受を行う。上記図1、図2及び図3は、SIPの構造例を説明する概念図である。
【0014】
CPU4は、外部とのデータの送受信を行い、これに伴ってメモリコントローラ3を制御して、DRAM1に対するデータの書き込み/読み出し、またフラッシュメモリ2に対するデータの書き込み/読み出しを行う。DRAM1及びフラッシュメモリ2の物理アドレスは、SIPにおけるメモリ空間の論理アドレスに割当られている。メモリコントローラ3は、CPU4から入力される論理アドレスを、DRAM1及びフラッシュメモリ2の物理アドレスに変換する機能を有している。また、CPU4は内部にメモリ領域4Mを有しており、このメモリ領域4Mの物理アドレスも上記メモリ空間に割り当てられている。
【0015】
上述したSIPの構成において、SIPが出力するデータが期待値と異なる場合、外部から直接にアクセスできないため、DRAM1、フラッシュメモリ2、メモリコントローラ3のいずれにおいて、データが期待値と異なる論理(1または0)に変化したかを検証できない、すなわちDRAM1、フラッシュメモリ2、メモリコントローラ3のいずれが不良であるかが判定できない。
【0016】
そこで、本発明に係るSIPにおいては、テストモードの際にのみアクセスが可能となる隠し欠陥アドレスを有し、この隠し欠陥アドレスがアクセスされた場合に、予め設定された論理の検査データを出力する不良発生源部11をBISTとしてメモリチップに、例えばDRAM1に設け、論理の明確な検査データを上記共通I/O線に出力し、他のチップを経由させた出力をCPU4から出力させ、この出力の論理を判定することにより、いずれのチップが不良となっているかを検出することを技術思想とする。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
【0017】
<第1の実施形態>
図4は、この発明の一実施形態によるシステムインチップに用いるDRAM1の構成例を示す概略ブロック図である。
通常のDRAMにおいては、通常メモリセルが配置されたメモリセルエリアに加えて、通常メモリエリアのメモリチップが不良であった場合に、そのメモリと置換するためのメモリセルが配置された冗長メモリセルエリアが存在している。
本実施形態においては、その冗長メモリセルエリアに対し、さらに隠し欠陥アドレスにてアクセスされ検査データを出力する検査メモリセルが配置された欠陥メモリセルエリアが設けられている。
【0018】
本実施形態においては、レーテンシー、バースト長などのMRSコマンドをコマンドレジスタ(図示せず)に書き込んで設定した後、第1特殊MRSコマンドをコマンドレジスタに書き込んで設定することにより、内部アクセスエリア変換回路(図示せず)が外部から入力されたアドレスでアクセスするメモリセルエリアを、上記通常メモリセルエリアから上記冗長メモリセルエリアに変更する。同様に、MRSコマンドを上記コマンドレジスタに書き込んで設定した後、第2特殊MRSコマンドをコマンドレジスタに書き込んで設定することにより、上記内部アクセスエリア変換回路が外部から入力されたアドレスでアクセスするメモリセルエリアを、上記通常メモリセルエリアから上記欠陥メモリセルエリアに変更する。本実施形態においては、上述したように、不良発生源部11である上記欠陥メモリセルエリアをアクセスするBIST機能がイネーブルとなる。
【0019】
欠陥メモリセルエリアには、通常メモリセル(通常メモリセルエリアに配置されているメモリセルと同様の構成)と、データの論理が固定されて書き込まれてもデータが不変とした(わざと欠陥ビットとした)欠陥メモリセルとが設けられている。通常メモリセルは、通常メモリセルエリア及び冗長メモリセルエリアに配置されるメモリセルと同様にスイッチトランジスタ(NMOSトランジスタあるいはPMOSトランジスタ)とデータ蓄積コンデンサとから構成され、書き込んだデータを蓄積する。
すなわち、通常メモリセルは、図4に示すように、スイッチトランジスタのゲートが選択ワード線に接続され、ドレインがビット線に接続され、ソースがデータ蓄積コンデンサを介して接地電圧の配線に接続されている。CPU4及びメモリコントローラ3を介して入力されるアドレスにより、選択ワード線及びビット線が選択され、データのメモリセルへの書き込み及び読み出しが行われる。
【0020】
一方、欠陥メモリセルは、データ蓄積コンデンサを設けず、トランジスタのソースが直接に上記接地電圧の配線に接続されている。このため、欠陥メモリセルへの書き込み処理において、「H」レベルのデータを書き込んでも、読み出し処理において、欠陥メモリセルをアクセスした場合、必ず「L」レベルの検査データがセンスアンプから出力されることになる。
また、欠陥メモリセルにおけるトランジスタのソースを、電源電圧の配線に直接に接続させておけば、書き込み処理において欠陥メモリセルに「L」レベルのデータを書き込んだとしても、読み出し処理において必ず「H」レベルの検査データが出力される。
上述したように、本実施形態においては、わざと論理が検査データに固定される欠陥メモリセルを形成して、この書き込み処理によっても不変である客観的な検査データをDRAM1から出力するようにしている。
【0021】
すでに説明したように、上記不良発生源部11は、上述した欠陥メモリセルエリアの欠陥メモリセルであり、BIST機能をイネーブルとする場合、DRAM1の動作モード(レーテンシー、バースト長など)を制御するために入力されるMRS(Mode Register Set)コマンドとして、BIST機能をイネーブルとする第2特殊MRSコマンドを、DRAM1のモードレジスタにセットする必要がある。
これにより、例えばDRAM1のBIST機能をイネーブルとし、隠し欠陥アドレスに対して「H」レベルを書き込み、読み出した場合に、「L」レベルが出力されれば、BIST機能が正常であることが判る。
以下の説明において、本実施形態のシステムが図1に示すようにDRAM1及びフラッシュメモリ2の共通I/O線と、メモリコントローラ3のI/O線と、CPU4の外部配線におけるI/O線との、データ幅をDQ1〜DQ16の16ビットとして説明する。
【0022】
<DRAM1の動作試験>
・通常メモリセルエリアテスト方法
a.LSIテスタがCPU4を介し、システムのアドレス空間(論理アドレス空間)において、DRAM1の割り当てられた論理アドレスと、DRAM1に与えるMRSコマンドとをメモリコントローラ3に供給する。
これにより、メモリコントローラ3は、MRSコマンドをDRAM1に対して与え、DRAM1のコマンドレジスタにMRSコマンドがセットされる。
【0023】
b.LSIテスタがCPU4を介し、システムのアドレス空間(論理アドレス空間)において、DRAM1の割り当てられた論理アドレスと、このアドレスに書き込むデータと、ライトコマンドとをメモリコントローラ3に供給する。
これにより、メモリコントローラ3は、論理アドレスをDRAM1の物理アドレスに変換して、DRAM1の物理アドレスに、「H」レベルまたは「L」レベルの論理を書き込む。
【0024】
c.LSIテスタがCPU4を介し、システムのアドレス空間(論理アドレス空間)において、DRAM1の割り当てられた論理アドレスと、リードコマンドとをメモリコントローラ3に供給する。
これにより、メモリコントローラ3は、論理アドレスをDRAM1の物理アドレスに変換して、DRAM1の物理アドレスから、データを読み出し、CPU4へ読み出したデータを供給する。
【0025】
そして、LSIテスタがCPU4から読み出されるデータを期待値と比較し、FAIL/PASSの判定を行う。
上述したように、通常メモリセルエリア全てのメモリセルに対し、LSIテスタにより処理を行う。
【0026】
・冗長メモリセルエリアテスト方法
a.LSIテスタがCPU4を介し、システムのアドレス空間(論理アドレス空間)において、DRAM1の割り当てられた論理アドレスと、DRAM1に与えるMRSコマンドとをメモリコントローラ3に供給する。
これにより、メモリコントローラ3は、MRSコマンドをDRAM1に対して与え、DRAM1のコマンドレジスタにMRSコマンドがセットされる。
【0027】
b.LSIテスタがCPU4を介し、システムのアドレス空間(論理アドレス空間)において、DRAM1の割り当てられた論理アドレスと、DRAM1に与える第1特殊MRSコマンドとをメモリコントローラ3に供給する。ここでの第1特殊コマンドとは、冗長メモリセルエリアをスキャン可能(アクセス可能)とするように、アドレスの供給先を変更する内部アクセスエリア変換回路の切替を行う拡張MRSコマンドである。
これにより、メモリコントローラ3は、MRSコマンドをDRAM1に対して与え、DRAM1のコマンドレジスタに第1MRSコマンドがセットされる。
【0028】
c.LSIテスタがCPU4を介し、システムのアドレス空間(論理アドレス空間)において、DRAM1の割り当てられた論理アドレスと、このアドレスに書き込むデータと、ライトコマンドとをメモリコントローラ3に供給する。
これにより、メモリコントローラ3は、論理アドレスをDRAM1の物理アドレス、すなわちDRAM1の冗長メモリセルエリアにおける物理アドレス、に対応する冗長メモリセルに、「H」レベルまたは「L」レベルの論理を書き込む。
【0029】
d.LSIテスタがCPU4を介し、システムのアドレス空間(論理アドレス空間)において、DRAM1の割り当てられた論理アドレスと、リードコマンドとをメモリコントローラ3に供給する。
これにより、メモリコントローラ3は、論理アドレスをDRAM1のDRAM1の冗長メモリセルエリアにおける物理アドレスに変換して、DRAM1の物理アドレスから、データを読み出し、CPU4へ読み出したデータを供給する。
【0030】
そして、LSIテスタがCPU4から読み出されるデータを期待値と比較し、FAIL/PASSの判定を行う。
上述したように、冗長メモリセルエリア全てのメモリセルに対し、LSIテスタにより処理を行う。
【0031】
・欠陥メモリセルエリアテスト方法
a.LSIテスタがCPU4を介し、システムのアドレス空間(論理アドレス空間)において、DRAM1の割り当てられた論理アドレスと、DRAM1に与えるMRSコマンドとをメモリコントローラ3に供給する。
これにより、メモリコントローラ3は、MRSコマンドをDRAM1に対して与え、DRAM1のコマンドレジスタにMRSコマンドがセットされる。
【0032】
b.LSIテスタがCPU4を介し、システムのアドレス空間(論理アドレス空間)において、DRAM1の割り当てられた論理アドレスと、DRAM1に与える第2特殊MRSコマンドとをメモリコントローラ3に供給する。ここでの第2特殊コマンドとは、欠陥メモリセルエリアをスキャン可能(アクセス可能)とするように、アドレスの供給先を変更する内部アクセスエリア変換回路の切替を行う拡張MRSコマンドである。
これにより、メモリコントローラ3は、MRSコマンドをDRAM1に対して与え、DRAM1のコマンドレジスタに第2MRSコマンドがセットされる。
【0033】
c.LSIテスタがCPU4を介し、システムのアドレス空間(論理アドレス空間)において、DRAM1の割り当てられた論理アドレスと、このアドレスに書き込むデータと、ライトコマンドとをメモリコントローラ3に供給する。
これにより、メモリコントローラ3は、論理アドレスをDRAM1の物理アドレス、すなわち、DRAM1の欠陥メモリセルエリアにおける物理アドレスに対応する欠陥メモリセルに、「H」レベルまたは「L」レベルの論理を書き込む。
【0034】
d.LSIテスタがCPU4を介し、システムのアドレス空間(論理アドレス空間)において、DRAM1の割り当てられた論理アドレスと、リードコマンドとをメモリコントローラ3に供給する。
これにより、メモリコントローラ3は、論理アドレスをDRAM1の欠陥メモリセルエリアにおける物理アドレスに変換して、DRAM1の物理アドレスの欠陥メモリセルから、データを読み出し、CPU4へ読み出したデータを供給する。
【0035】
そして、LSIテスタがCPU4から読み出されるデータを期待値と比較し、FAIL/PASSの判定を行う。このとき、LSIテスタに対して、BANK=0,Xアドレス=#123,Yアドレス=#45,DQ=6}の検査データと異なる値を期待値として設定する。
この結果、欠陥メモリセルをアクセスする隠し欠陥アドレスが、例えば{BANK=0,Xアドレス=#123,Yアドレス=#45,DQ=6}である場合、この隠し欠陥アドレスから出力される検査データが期待値と異なり、LSIテスタがFAIL判定を出力すればBIST機能が正常に動作していることが確認できる。
また、通常メモリセルエリアから冗長メモリセルエリアと欠陥メモリセルエリアへの切り替えを行う内部アクセスエリア変換回路についても正常に動作していることが確認できる。
【0036】
上述した欠陥メモリセルエリアテストにおいて、LSIテスタが、CPU4を介してDRAM1に対してリードコマンドと、図5に示すように、アドレス{BANK=0,Xアドレス=#123,Yアドレス=#45}とを供給した場合、CPU4のDQ6から検査データが出力され、他のDQ1〜DQ5、DQ7〜DQ16から正常なデータが出力される。図5は、本実施形態におけるDRAM1に設けられたBIST機能がイネーブルの際のDQ1〜DQ16のデータ出力を示すタイミングチャートである。
【0037】
ここで、BIST機能が正常に動作した際、隠し欠陥アドレス{BANK=0,Xアドレス=#123,Yアドレス=#45,DQ=6}に「L」レベルのデータが設定されている場合、Yアドレス#45から#48に「H」レベルを書き込み、読み出し処理を行うとする。これにより、Yアドレス#45に対応する時刻taのDQ6のみが検査データである「L」レベルを出力する。また、DQ6において時刻tb、tc、tdに「H」レベル、DQ1〜DQ5、DQ7〜DQ16において、時刻ta、tb、tc、tdに「H」レベルが出力されることになる。
【0038】
<欠陥メモリセルエリアテスト結果による判定>
a.DQ6における出力タイミングがズレる場合
上述した欠陥メモリセルエリアテストを行うことにより、図5に示すタイミングにおいて、時刻taで出力される隠し欠陥アドレス{BANK=0,Xアドレス=#123,Yアドレス=#45,DQ6}にて出力される検査データが、1ビットずれて、すなわち時刻tbで出力された場合、DRAM1周辺のノイズにより、CPU4からのクロックがメモリコントローラ3に伝達されなかったことが推定される。
【0039】
b.DQ6からでなく、DQ7から検査データが出力された場合
上述した欠陥メモリセルエリアテストを行うことにより、欠陥メモリセルから読み出された検査データが、DQ6でなくDQ7から出力された場合、DRAM1とメモリコントローラ3との間の共通I/O線、またはメモリコントローラ3とCPU4との間のI/O線のいずれかにおいて、DQ6とDQ7との配線が逆に接続されていることが推定される。
【0040】
c.DQ6から検査データが検出されない場合(1)
図6に示すように、システムのメモリ空間に対し、プログラムにおいてDRAM1の物理アドレスが割り当てられている場合、隠し欠陥アドレスを含んでDRAM1のメモリセルのライト及びリードのスキャンを行うと、隠し欠陥アドレスから検査データが出力される。
このように、隠し欠陥アドレスの出力する検査データがLSIテスタにより検出された場合、DRAM1を含めてSIPが正常動作していることが判る。
一方、動作ソフトバージョンアップなどのシステムプログラムの変更などにより、システムのメモリ空間に対し、ライトリードのスキャンソフトプログラムにおいてDRAM1の物理アドレスの一部を含まない範囲で割り当てられた場合、割り当てられていない範囲に含まれるアドレス位置に対応する隠し欠陥アドレスはアクセスされなくなる。
これにより、隠し欠陥アドレスの出力する検査データがLSIテスタにより検出されない場合、ソフトバージョンアップにより、スキャンソフトプログラムにライトリードのスキャン範囲に異常が発生したことが推定される。
【0041】
c.DQ6から検査データが検出されない場合(2)
図7(a)に示す位置(チップ左上)のアドレスに設定された隠し欠陥アドレスの検査データが、図7(b)に示すように異なる位置(チップ中央)のアドレスから読み出された場合、システムのメモリ空間においてDRAM1の物理アドレスがずれて割り当てられていることが推定される。
この結果、図7(c)に示すように、通常メモリのスキャンの結果において、不具合が検出されたメモリセルのアドレス位置もずれていることが推定される。これにより、SIPからDRM1を外して、不具合箇所のメモリセルを電子顕微鏡にて検査する際、異なったアドレス、すなわち正常なメモリセルを不具合の検出されたメモリセルと取り違えることが無くなる。この結果、不具合が検出されたメモリセルを確実に電子顕微鏡により観察することができる。
【0042】
<DRAM1を用いたフラッシュメモリ2の不良検出>
図1の構成において、CPU4がDRAM1のデータをフラッシュメモリ2に対して書き込み、フラッシュメモリ2から期待値と異なるデータが検出された場合、DRAM1に異常があるかフラッシュメモリ2に異常があるかが容易には明確に判定できない。
すでに述べたDRAM1のテストにより、DRAM1のBIST機能が正常である場合、以下の流れにてフラッシュメモリ2の良否判定を行うことができる。
a.LSIテスタがCPU4からメモリコントローラ3を介して、DRAM1の隠し欠陥アドレスに対し、この隠し欠陥アドレスに設定されている検査データの論理と逆の論理のデータを書き込む。例えば、LSIテスタは、隠し欠陥アドレスに検査データとして「L」レベルが設定されている場合、「H」レベルのデータを隠し欠陥アドレスに書き込む。
【0043】
b.LSIテスタがCPU4からメモリコントローラ3を介して、DRAM1の隠し欠陥アドレスに対する読み出しを行う。これにより、DRAM1は共通I/O線に対して、検査データを出力する。
c.LSIテスタがCPU4からメモリコントローラ3を介して、フラッシュメモリ2に対し、共通I/O線に出力されているデータの書き込み処理を行う。
d.LSIテスタがメモリコントローラ3を介して、フラッシュメモリ2におけるc.にて書き込んだアドレスから、CPU4に対してデータの読み出しを行う。
【0044】
e.LSIテスタがCPU4から出力されるデータと各アドレスのデータに対する期待値と比較して良否判定を行う。
ここで、隠し欠陥アドレスに対する期待値が「H」レベルであり、検査データが「L」レベルであるため、フェイルとなった場合、DRAM1の隠し欠陥アドレスの検査データが正しく継承されているためフラッシュメモリ2が良品であり、一方、パスとなった場合にデータが変化したこととなり、フラッシュメモリ2が不良品であると判定できる。
また、フラッシュメモリ2の2つのDQ、例えば、DQ6及びDQ7から検査データが検出された場合、フラッシュメモリ2の内部回路が不良となっていることが推定される。
【0045】
このように、本実施形態によるシステムインパッケージは、予め設定された論理の検査データを、システム内のアドレス空間における特定アドレスである隠し欠陥アドレスにて出力する不良発生源部11が設けられ、端子が外部端子に直接接続されない、他の複数のチップである、フラッシュメモリ2及びメモリコントローラ3と、内部配線である共通I/O線にて接続されたDRAM1を有しており、第2特殊MRSコマンドがコマンドレジスタに書き込まれ、BIST機能がイネーブルとなったテストモードの際、DRAM1における隠し欠陥アドレスがイネーブルとなり、共通I/O線に検査データを出力することを特徴とするシステムインパッケージである。
【0046】
この実施形態によれば、SIPの試験モードにおいて、DRAM1に設けられた不良発生源部11により、隠し欠陥アドレスに設定されている固定の検査データを用い、読み出し処理を行った際、この検査データが隠し欠陥アドレスにて確実に読み出されるため、メモリコントローラ3及びCPU4を介して出力され、かつフラッシュメモリ2が検査データを継承して、メモリコントローラ3及びCPU4を介して出力されると、検査データは固定した論理であるため、客観的にSIPが正常に動作していることを判定できる。
【0047】
また、この実施形態によれば、システムの論理アドレスであるメモリ空間において、DRAM1の物理アドレスが、設計された通りに割り当てられているか否かの判定が行え、かつずれている場合、どの程度ずれているかを欠陥アドレスと、検査データが出力された実際のアドレスとを比較することにより検出できるため、SIPのデータ出力の不良がプログラムの欠陥によることを判定することができる。
同様に、この実施形態によれば、システムの論理アドレスであるメモリ空間において、DRAM1の物理アドレスの1部が割り当てられていない場合、隠し欠陥アドレスからの検査データの検出の有無により、物理アドレス割り当てられていない状態を容易に検出することができる。
【0048】
また、この実施形態によれば、DRAM1から出力された検査データが、フラッシュメモリ2により継承されるか否かを検出することにより、フラッシュメモリ2の不良判定を容易に行うことができる。
【0049】
また、本実施形態によるシステムパッケージは、上記不良発生部11において、複数の隠し欠陥アドレスを有し、各欠陥アドレスに対して論理の異なる検査データをそれぞれ設定していることを特徴とするシステムインパッケージである。
すなわち、DQの一つおき、さらにバンク毎に、各バンクを分割したブロックごとに、それぞれ隠し欠陥アドレスをもうけ、それぞれ論理を異ならせる構成としてもよい。
この実施形態によれば、異なる論理を複数アドレスにて組み合わせて有しているため、共通I/O線それぞれに対する配線不良、あるいはシステムのメモリ空間にいずれの部分が割り当てられていないかなど、より詳細な判定を行うことができる。
【0050】
また、本実施形態によれば、不良発生源部11が、テストモードの際にイネーブルとなるメモリチップにおける隠し欠陥アドレスに対応する隠しメモリセルエリアを有しており、隠し欠陥アドレスがアクセスされた際に、上記欠陥メモリセルエリアにおける隠し欠陥アドレスに対応するメモリセルから検査データを出力することを特徴とするシステムインパッケージである。
この実施形態によれば、例えば、冗長メモリエリアに隣接させた領域に欠陥メモリセルエリアを生成するため、容易に隠しアドレスによりアクセスする欠陥メモリセルを作成することができる。
【0051】
<第2の実施形態>
第1の実施形態においては、不良発生源部11を欠陥メモリセルとして構成したが、第2の実施形態においては、図8に示すように、不良発生源部11を、セレクタ111、コンパレータ112及びコンパレータ113により構成している。図8は第2の実施形態における不良発生源部11の構成例を示すブロック図である。
ここで、コマンドレジスタに第2特殊MRSコマンドが設定されている場合、内部アクセスエリア変換回路は、コンパレータ112及びコンパレータ113に対し、制御信号Sを「H」レベルにて出力し、コマンドレジスタに第1特殊MRSコマンドが入力されている場合、あるいは第1及び第2特殊MRS特殊コマンドのいずれもが入力されていない場合、制御信号Sを「L」レベルにて出力する。
【0052】
コンパレータ112は、上記制御信号Sが「H」レベルの場合にイネーブル状態となり、制御信号Sが「L」レベルの場合にディセーブル状態となる。
コンパレータ112は、例えば予め隠し欠陥アドレス{BANK=0,Xアドレス=#123,Yアドレス=#45}が設定されており、イネーブル状態において、リード信号が入力され、アドレス信号のアドレスが{BANK=0,Xアドレス=#123,Yアドレス=#45}として供給されると、設定されている隠し欠陥アドレスと入力されたアドレスが一致したとして、論理が固定された検査データとして「L」レベルを出力する。一方、コンパレータ112は、隠し欠陥アドレスと異なるアドレスが入力された場合、またはリード信号でなくライト信号が入力されている場合、セレクタ111と接続された端子をハイインピーダンスとする。
また、コンパレータ112は、ディセーブル状態において、供給されるアドレスに関係なく、入出力バッファと接続された端子をハイインピーダンスとする。
また、コンパレータ112は、制御信号Sが「H」レベルであり、設定されている隠し欠陥アドレスと入力されたアドレスが一致した場合、セレクタ111に対して切替信号P1を出力する。
【0053】
コンパレータ113は、上記制御信号Sが「H」レベルの場合にイネーブル状態となり、制御信号Sが「L」レベルの場合にディセーブル状態となる。
コンパレータ113は、例えば予め隠し欠陥アドレス{BANK=0,Xアドレス=#234,Yアドレス=#45}が設定されており、イネーブル状態において、リード信号が入力され、アドレス信号のアドレスが{BANK=0,Xアドレス=#234,Yアドレス=#45}として供給されると、設定されている隠し欠陥アドレスと入力されたアドレスが一致したとして、論理が固定された検査データとして「H」レベルを出力する。一方、コンパレータ113は、隠し欠陥アドレスと異なるアドレスが入力された場合、またはリード信号でなくライト信号が入力されている場合、セレクタ111と接続された端子をハイインピーダンスとする。
また、コンパレータ113は、ディセーブル状態において、供給されるアドレスに関係なく、入出力ッファと接続された端子をハイインピーダンスとする。
また、コンパレータ113は、制御信号Sが「H」レベルであり、設定されている隠し欠陥アドレスと入力されたアドレスが一致した場合、セレクタ111に対して制御信号P2を出力する。
【0054】
セレクタ111は、コンパレータ112から切替信号P1、またはコンパレータ113から制御信号P2により、通常メモリセルエリア及び冗長メモリセルエリアにアクセス可能とするか、またはコンパレータ112及びコンパレータ113にアクセス可能とするかの切替を行う。
すなわち、入出力バッファを通常メモリセルエリア及び冗長メモリセルエリアに対してデータの入出力を行う内部I/O線に接続するか、またはコンパレータ112及びコンパレータ113に接続するかの切替を行う。例えば、切替信号P1または制御信号P2のいずれかが「H」レベルのとき、コンパレータ112及びコンパレータ113へ接続し、切替信号P1及び制御信号P2のいずれもが「L」レベルのとき、上記内部I/O線に接続する。
他の動作については、第1の実施形態と同様のため、説明を省略する。
【0055】
本実施形態によるシステムインパッケージは、不良発生源部11が、メモリチップであるDRAM1のデータの入出力バッファに設けられ、テストモードの際に入力されるアドレスと、隠し欠陥アドレスとの比較を行い、一致した場合に検査データを出力することを特徴とするシステムインパッケージである。
この実施形態によれば、隠し欠陥アドレスに対応したメモリセルを作成する必要がないため、第1の実施形態に比較して、コンパクトな不良発生源部11を形成することができる。
【0056】
以上、この発明の実施形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【0057】
本願の基本的技術思想はこれに限られず、例えば、実施形態ではDRAM、フラッシュメモリで開示をしたが、本願の基本的技術思想はこれに限られず、例えば、SRAMやその他の型のメモリであっても良い。更に、ワード線、ビット線、メモリセル、センスアンプ等の接続関係、それらの具体的な回路形式は、実施例が開示する回路形式限られない。実施例においては、SIPやPOP(パッケージオンパッケージ)等の半導体装置に適用できる。記憶セルを備えたロジック機能を備えた半導体チップ、CPU、MCU、DSP等を複合してパッケージングした半導体装置に適用できる。
また、トランジスタは、電界効果トランジスタ(Field Eeffect Transistor;FET)であれば良く、MOS(Metal Oxide Semiconductor)以外にもMIS(Metal-Insulator Semiconductor)、TFT(Thin Film Transistor)等の様々なFETに適用できる。トランジスタ等の様々なFETに適用できる。バイポーラ型トランジスタであっても良い。FET以外のトランジスタであっても良い。
更に、NMOSトランジスタ(N型チャネルMOSトランジスタ)は、第1導電型のトランジスタ、PMOSトランジスタ(P型チャネルMOSトランジスタ)は、第2導電型のトランジスタの代表例である。
また、本発明の請求の範囲の枠内において種々の開示要素の多様な組み合わせないし選択が可能である。すなわち、本発明は、請求の範囲を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。
【符号の説明】
【0058】
1…DRAM
2…フラッシュメモリ
3…メモリコントローラ
4…CPU
11…不良発生源部
111…セレクタ
112,113…コンパレータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
予め設定された論理の検査データを、システム内のアドレス空間における特定アドレスである隠し欠陥アドレスにて出力する不良発生源が設けられ、端子が外部端子に直接接続されない、他の複数のチップと内部配線にて接続されたメモリチップを有し、テストモードの際、前記メモリチップにおける前記隠し欠陥アドレスがイネーブルとなり、前記内部配線に前記検査データを出力することを特徴とするシステムインパッケージ。
【請求項2】
前記不良発生源が複数の前記隠し欠陥アドレスを有し、各隠し欠陥アドレスに対して論理の異なる検査データをそれぞれ設定していることを特徴とする請求項1に記載のシステムインパッケージ。
【請求項3】
前記不良発生源が、
前記テストモードの際にイネーブルとなる前記メモリチップにおける前記隠し欠陥アドレスに対応する隠しメモリセル領域を有し、当該隠し欠陥アドレスがアクセスされた際に、前記隠しメモリセル領域における当該隠し欠陥アドレスに対応するメモリセルから前記検査データを出力することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のシステムインパッケージ。
【請求項4】
前記不良発生源が、
前記メモリチップのデータの入出力バッファに設けられ、前記テストモードの際に入力されるアドレスと前記隠し欠陥アドレスの比較を行い、一致した場合に前記検査データを出力することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のシステムインパッケージ。
【請求項5】
システムインパッケージが不良となった際に、メモリ領域を有する複数のチップのいずれが不良となったかの判定を行う場合、
予め設定された論理の検査データを、システム内のアドレス空間における特定アドレスである隠し欠陥アドレスにて出力する不良発生源が設けられ、端子が外部端子に直接接続されない、他の複数のチップと内部配線にて接続されたメモリチップに対し、前記不良発生源をイネーブル状態とさせ、前記メモリチップにおける前記隠し欠陥アドレスをアクセスし、前記内部配線に前記検査データを出力し、他のチップに当該検査データを経由させた後、システムインパッケージの外部端子から出力される前記検査データを検出することを特徴とするシステムインパッケージの試験方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−65686(P2011−65686A)
【公開日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−213059(P2009−213059)
【出願日】平成21年9月15日(2009.9.15)
【出願人】(500174247)エルピーダメモリ株式会社 (2,599)
【出願人】(000233169)株式会社日立超エル・エス・アイ・システムズ (327)
【Fターム(参考)】