説明

シールド掘進機及びそのカッタ駆動部回収方法

【課題】掘進終了後にカッタフレームの駆動部を掘進機本体内から取り外して回収するに際して低コスト化及び工期の短縮化を図ったシールド掘進機及びそのカッタ駆動部回収方法を提供する。
【解決手段】シールド掘進機1を土中の掘進終了位置まで掘進させた後、隔壁6とカッタフレーム4との間のカッタ室12内に固化剤を注入してカッタ室12内の土砂を固化し、第1ネジ締結具36及び第2ネジ締結具37を緩めて駆動部フレーム34をシールハウジング32及旋回環35の反切羽側に取り外し、第3ネジ締結具38を緩めて旋回環35を支持リング31の反切羽側に取り外し、第4ネジ締結具39を緩めてシールハウジング32を隔壁6の反切羽側に取り外し、第5ネジ締結具40を緩めて支持リング31を環状フランジ30の反切羽側に取り外し、取り外したものをそれぞれ回収する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、掘進終了後にカッタフレームの駆動部を掘進機本体から取り外して回収するシールド掘進機及びそのカッタ駆動部回収方法に関する。
【背景技術】
【0002】
シールド掘進機として、掘進機本体の前部に配設されたカッタフレームを掘進機本体内に収容された駆動部によって掘進方向と平行な軸廻りに回転駆動し、カッタフレームに設けられたビットによって切羽を切削するものが知られている。ここで、上記駆動部には、モータ、ギヤ、ベアリング等の比較的高価な部品が備わっているため、シールド掘進機が土中にてトンネル計画線の終端までの掘進を終えた後に、駆動部を土中に埋め殺しすることなく掘進機本体から取り外して回収し、再利用したいという要望がある。
【0003】
この要望を適えた技術として、特許文献1に記載されたものが知られている。この技術は、掘進機本体を、外筒とその内部に着脱自在に係止された内筒とから成る二重筒構造とし、これら内外筒の軸方向前方に配置されたカッタフレームを回転駆動する駆動部を、内筒の内部に取り付けたシールド掘進機を用いる。このシールド掘進機により、内筒を外筒に係止した状態で土中をトンネル計画線の終端まで掘進した後、カッタフレームの前方の地盤に固化剤(セメントミルク等)を注入し、切羽の地盤を固めた後、内外筒の係止を解除し、外筒を残置して内筒をカッタフレームと共に軸方向後方に引き抜くことで、内筒に装着した駆動部を回収する。
【0004】
【特許文献1】特開2001−317285号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記技術では、カッタフレームを内筒と共に外筒の内部に引き抜いているが、カッタフレームの外周端における回転直径は外筒の外径に合わせられているので、引き抜きの際にカッタフレームの外周端が外筒の前縁に引っ掛からないようにするためには、カッタフレームに径方向の伸縮機構を設けるか、或いは作業員が掘進機本体の内部から切羽側に出てカッタフレームを切断する必要がある。カッタフレームに径方向の伸縮機構を設けることはコストアップに繋がり、作業員がカッタフレームの切断作業を行うためには、切羽への薬注量を増やす等の十分な対策が必要となり、工期の延びに繋がる。
【0006】
また、上記技術では、カッタフレームを内筒と共に外筒の内部に引き抜いた際、外筒の前方の開口は固化剤の注入によって固められた切羽の地盤によって塞がれて止水される。この止水を万全なものとするには、カッタフレームの前方の切羽の地盤に、止水を確実とする十分な量の固化剤を注入しなければならず、いきおい薬注量が増え、コストアップとなる。また、薬注量が増えると、注入した固化剤が固化するのを待つ時間も長くなり、工期も延びる。
【0007】
以上の事情を考慮して創案された本発明の目的は、掘進終了後にカッタフレームの駆動部を掘進機本体から取り外して回収するシールド掘進機及びそのカッタ駆動部回収方法において、低コスト化及び工期の短縮化を図ったシールド掘進機及びそのカッタ駆動部回収方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために第1の発明に係るシールド掘進機は、掘進方向と平行な軸廻りに回転駆動されるカッタフレームと、該カッタフレームの後方に配置され、上記カッタフレームの回転軸を中心とした円環状の開口部が形成された隔壁と、上記カッタフレームの背面に回転周方向に間隔を隔てて設けられ、反切羽方向に延出された中間ビームと、該中間ビームの先端に設けられ、上記開口部に合わせて円環状に形成された環状フランジと、該環状フランジの背面に重ねられ、上記開口部に合わせて円環状に形成された支持リングと、上記隔壁の背面に接せられ、上記支持リングの外周部と内周部とを囲繞するように形成されたシールハウジングと、該シールハウジングに接せられ、上記支持リングを回転駆動するためのモータが取り付けられた駆動部フレームと、該駆動部フレーム内に収容され、上記支持リングに接せられた回転環と上記駆動部フレームに接せられた静止環とを有する旋回環とを備え、上記駆動部フレームが、上記シールハウジングに第1ネジ締結具で、上記静止環に第2ネジ締結具で、夫々反切羽側から着脱可能に装着され、上記回転環が、上記支持リング又は上記環状フランジに第3ネジ締結具で反切羽側から着脱可能に装着され、上記シールハウジングが、上記隔壁に第4ネジ締結具で反切羽側から着脱可能に装着され、上記支持リングが、上記環状フランジに第5ネジ締結具で反切羽側から着脱可能に装着されたことを特徴とするものである。
【0009】
また、第2の発明に係るシールド掘進機のカッタ駆動部回収方法は、第1の発明に係るシールド掘進機を土中の掘進終了位置まで掘進させた後、上記隔壁と上記カッタフレームとの間のカッタ室内に固化剤を注入してこのカッタ室内の土砂を固化し、上記第1ネジ締結具及び上記第2ネジ締結具を緩め、上記駆動部フレームを上記シールハウジング及上記旋回環から切り離して反切羽側に取り外し、上記第3ネジ締結具を緩め、上記旋回環を上記支持リング又は上記環状フランジから切り離して反切羽側に取り外し、上記第4ネジ締結具を緩め、上記シールハウジングを上記隔壁から切り離して反切羽側に取り外し、上記第5ネジ締結具を緩め、上記支持リングを上記環状フランジから切り離して反切羽側に取り外し、上記環状フランジ及びカッタフレームを土中に残置して、上記駆動部フレーム、旋回環、シールハウジング及び支持リングを回収するものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、掘進終了後にカッタフレームの駆動部を掘進機本体から取り外して回収するシールド掘進機及びそのカッタ駆動部回収方法において、低コスト化及び工期の短縮化を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明の好適な実施形態を添付図面に基づいて説明する。
【0012】
図1は本実施形態に係るシールド掘進機の側断面図である。
【0013】
このシールド掘進機1は、円筒状のシールドフレーム2を外殻とする掘進機本体3と、掘進機本体3の前部に掘進方向と平行な軸廻りに回転されるカッタフレーム4と、掘進機本体3内に収容されカッタフレーム4を回転するための駆動部5とを有し、掘進終了後に駆動部5を分割して掘進機本体3から取り外し、回収できるようになっている。
【0014】
掘進機本体3は、円筒状のシールドフレーム2と、シールドフレーム2内にその内部を掘進方向の前後に仕切って設けられた隔壁6と、隔壁6に取り付けられカッタフレーム4を回転駆動するための駆動部5と、隔壁6の前方に配置され駆動部5によって回転駆動されるカッタフレーム4とを有する。カッタフレーム4の背面(反切羽側の面)には、反切羽方向に延出された中間ビーム7が、カッタフレーム4の回転中心Xを中心として周方向に間隔を隔てて複数設けられている。
【0015】
カッタフレーム4の中心部には、掘進方向後方に延出されたセンターシャフト8が設けられ、このセンターシャフト8は、隔壁6をシール9を介して貫通しており、隔壁6を貫通したセンターシャフト8の後端部には、ロータリージョイント10が設けられている。このロータリージョイント10を介してカッタフレーム4に油圧が供給され、カッタフレーム4内に装着された図示しない油圧機器(コピーカッター用ジャッキ等)に油圧が供給される。
【0016】
隔壁6の下部には、カッタフレーム4に装着されたビット11によって切削されてカッタフレーム4と隔壁6との間のカッタ室12内に取り込まれた掘削土砂を、坑内(隔壁6の後方)に取り込むための排土装置としてスクリューコンベヤ13が取り付けられている。なお、本実施形態は土圧式シールドなのでスクリューコンベヤ13が取り付けられているが、泥水式シールドの場合、スクリューコンベヤ13の代わりに送排泥管が隔壁6に取り付けられることになる。
【0017】
シールドフレーム2の内部には、シールドフレーム2の内周面に沿ってセグメント14をリング状に組み立てるエレクタ15が設けられている。エレクタ15は、シールドフレーム2の軸心廻りに回転可能に支持された旋回リング16と、旋回リング16に取り付けられトンネル径方向に移動可能な吊りビーム17と、吊りビーム17に取り付けられトンネル軸方向に移動可能な摺動ブロック18と、摺動ブロック18に取り付けられセグメント14を把持する把持部19とを有する。
【0018】
エレクタ15によってリング状に組み立てられたセグメント14(既設セグメント)は、形状保持装置20(セグメント真円保持装置)によって上下方向に突っ張り力が付与されて真円状態に保持される。形状保持装置20は、シールドフレーム2内の中心部にトンネル軸方向に延出されてその前部が金具21を介してシールドフレーム2に支持された後方作業台22に、トンネル軸方向に移動可能に取り付けられており、上方の既設セグメント14を押し上げる逆さU字状の上部シュー23と、下方の既設セグメント14に当接するU字状の下部シュー24とを備えている。
【0019】
シールドフレーム2の内周面には、既設セグメント14に反力を取って掘進機本体3を前進させるシールドジャッキ25が、周方向に間隔を隔てて複数取り付けられている。シールドジャッキ25は、その伸縮ロッドの先端に設けられたシュー26が既設セグメント14に当接された状態で伸長され、シールドフレーム2即ち掘進機本体3を前進させるものである。
【0020】
以上述べたシールド掘進機1を用いて、土中にてトンネル計画線の終端までの掘進を終えた後、シールドフレーム2の内周面と既設セグメント14とを固定金具27によって連結し、シールドフレーム2が掘進方向後方に後退しないようにする。
【0021】
固定金具27の装着の後、又は装着と同時、或いは装着に先立って、隔壁6にこれを貫通して複数装着された注入管28を通して、隔壁6の後方からカッタフレーム4と隔壁6との間のカッタ室12に固化剤(セメントミルク等)注入し、カッタ室12内の土砂を固める。
【0022】
カッタ室12内の土砂の固化時間を利用して、形状保持装置20を取り外して後方に搬送し、後方作業台22を分割して取り外して後方に搬送し、スクリューコンベヤ13を取り外して後方に搬送し、エレクタ15を取り外して後方に搬送し、シールドジャッキ25を取り外して後方に搬送する。
【0023】
これにより図2の状態となる。図2にて、カッタ室12内のドットで表された部分は、注入管28から注入された固化剤によって固化された土砂を示す。注入管28は隔壁6の周方向に間隔を隔てて複数配設されている。
【0024】
次に、図2の状態から、カッタフレーム4の駆動部5を分割して掘進機本体3から取り外して回収する構造及び方法について、図2の部分拡大図である図3、図3のIV−IV線断面図である図4、図3の分解図である図5〜図8を用いて述べる。
【0025】
先ず、概略について述べると、図2、図3、図5に示すように、このシールド掘進機1は、掘進方向と平行な軸廻りに回転駆動されるカッタフレーム4と、カッタフレーム4の後方(掘進方向後方)に配置され、カッタフレーム4の回転軸Xを中心とした円環状の開口部29が形成された隔壁6と、カッタフレーム4の背面(反切羽側の面)に回転周方向に間隔を隔てて設けられ、反切羽方向に延出された中間ビーム7と、中間ビーム7の先端に設けられ、開口部29に合わせて円環状に形成された環状フランジ30と、環状フランジ30の背面に重ねられ、開口部29に合わせて円環状に形成された支持リング31とを備えている。
【0026】
また、シールド掘進機1は、隔壁6の背面に接せられ、支持リング31の外周部と内周部とを囲繞するように形成されたシールハウジング32と、シールハウジング32に接せられ、支持リング31を回転駆動するためのモータ33が取り付けられた駆動部フレーム34と、駆動部フレーム34内に収容された旋回環35とを備えている。旋回環35は、支持リング31の背面に接せられた回転環35aと、駆動部フレーム34の内面に接せられた静止環35bと、回転環35aと静止環35bとの間に介在されたベアリング35cとを有する。
【0027】
そして、駆動部フレーム34が、シールハウジング32に第1ネジ締結具36で、静止環35bに第2ネジ締結具37で、夫々反切羽側から着脱可能に装着されている。回転環35aが、環状フランジ30に第3ネジ締結具38で反切羽側から着脱可能に装着されている。シールハウジング32が、隔壁6に第4ネジ締結具39で反切羽側から着脱可能に装着されている。支持リング31が、環状フランジ30に第5ネジ締結具40で反切羽側から着脱可能に装着されている。
【0028】
次に、上述した各構成要素について詳述する。
【0029】
図7、図8に示すように、支持リング31は、環状フランジ30の背面に当接され回転軸Xを中心としたリング板状に形成された表板31aと、表板31aの裏面内周側に設けられ回転軸Xを中心とした円筒状の形成された内筒31bと、表板31aの裏面外周側に設けられ回転軸Xを中心とした円筒状の形成された外筒31cと、内筒31b及び外筒31cの端部に設けられ回転軸Xを中心としたリング板状に形成された裏板31dとから構成されている。支持リング31の径方向略中央部には、第3ネジ締結具38を構成するネジロッド38aが挿通される挿通孔31eが、支持リング31の周方向に間隔を隔てて複数形成され、支持リング31の径方向外側部と内側部とには、第5ネジ締結具40を構成するボルト40aが挿通される挿通孔31fが、支持リング31の周方向に間隔を隔てて複数形成されている。これらネジロッド38a、ボルト40aは、環状フランジ30に形成されたネジ孔30e、30fに、夫々螺合される。
【0030】
図4に示すように、ネジロッド38aのネジ孔30eは、環状フランジ30の径方向略中央部に、周方向に等間隔を隔てて複数形成され、ボルト40aのネジ孔30fは、環状フランジ30の径方向外側部と内側部とに、夫々周方向に等間隔を隔てて複数形成されている。なお、ボルト40aのネジ孔30fは、本実施形態ではネジロッド38aのネジ孔30eの周方向間隔の一つおきに配設されているが、各周方向間隔毎に配設してもよい。また、ボルト40aのネジ孔30fは、環状フランジ30の径方向外側部と内側部とに加えてそれらの間にも配設してもよい。これらの場合、追加された各ネジ孔30fに対応させて支持リング31に形成される挿通孔31fも追加され、各挿通孔31fに挿通されるボルト40aも追加される。
【0031】
図6、図7に示すように、シールハウジング32は、支持リング31の外周部である外筒31cを囲繞するように形成された外側シールハウジング32xと、支持リング31の内周部である内筒31bを囲繞するように形成された内側シールハウジング32yとを備えている。
【0032】
外側シールハウジング32xは、隔壁6に当接され回転軸Xを中心としたリング板状に形成された表板32aと、表板32aの内周縁に取り付けられ回転軸Xを中心とした円筒状に形成された内筒32bと、表板32aの裏面に取り付けられ回転軸Xを中心とした円筒状に形成された筒体32cと、内筒32b及び筒体32cの端部に取り付けられ回転軸Xを中心としたリング板状に形成された裏板32dとを有する。表板32aには、径方向内側に、第4ネジ締結具39を構成するボルト39aが挿通される挿通孔32eが周方向に間隔を隔てて複数形成され、径方向外側に、第4ネジ締結具39を構成するネジロッド39bが挿通される挿通孔32fが周方向に間隔を隔てて複数形成されている。これらボルト39a、ネジロッド39bは、隔壁6に形成されたネジ孔6g、6fに夫々螺合される。筒体32cには、作業者がボルト39aにアクセスするためのアクセス孔32gが形成されている。また、このような外側シールハウジング32xの内筒32bと支持リング31の外筒31cとの間は、支持リング31の外筒31cにその周方向に沿って設けられたシール31gによって止水される。
【0033】
内側シールハウジング32yは、隔壁6の裏面に重ねられ回転軸Xを中心としたリング板状に形成された表板32hと、表板32hの外周縁に取り付けられ回転軸Xを中心とした円筒状に形成された外筒32iと、表板32hの内周縁に取り付けられ回転軸Xを中心とした円筒状に形成された内筒32jと、外筒32iの後端に取り付けられ回転軸Xを中心としたリング板状に形成された裏板32kとを有する。表板32hには、第4ネジ締結具39を構成するボルト39cが挿通される挿通孔32mが、径方向及び周方向に間隔を隔てて複数形成されている。これらボルト39cは、隔壁6に形成されたネジ孔6mに夫々螺合される。内側シールハウジング32yの外筒32iと支持リング31の内筒31bとの間は、支持リング31の内筒31bにその周方向に沿って設けられたシール31hによって止水される。また、支持リング31の裏板31dには、図3に示すように、支持リング31の裏板31dと駆動部フレーム34の表板34bとの間を止水するシール31iと、支持リング31の裏板31dと旋回環35の静止環35bとの間を止水するシール31jが、夫々裏板31dの周方向に沿って設けられている。
【0034】
図6、図7に示すように、内側シールハウジング32yの内筒32jの内方には、内筒32jの周方向に沿って形成されたシール9を介し、中心ハウジング41が収容されている。中心ハウジング41は、センターシャフト8の端部に取り付けられたフランジ8aに、ボルト42によって反切羽側から着脱される。中心ハウジング41には、ロータリージョイント10が設けられている。
【0035】
図5、図6に示すように、支持リング31に着脱される旋回環35は、支持リング31に着脱される回転環35aと、駆動部フレーム34に着脱される静止環35bと、回転環35aと静止環35bとの間に介在されたベアリング35c(後方のメインスラストベアリング、前方のサブスラストベアリング、中央のラジアルベアリング)とを備えている。
【0036】
回転環35aには、支持リング31から後方に飛び出たネジロッド38aが挿通される挿通孔35dが、周方向に間隔を隔てて複数形成されている。挿通孔35dを貫通したネジロッド38aには、ナット38bが螺合されて回転環35aの端面に着座され、回転環35aと支持リング31とが一体化される。これらネジロッド38a及びナット38bが、回転環35aを支持リング31を挟んで環状フランジ30に連結する第3ネジ締結具38を構成する。
【0037】
静止環35bには、駆動部フレーム34に形成された挿通孔34aに挿通されるネジロッド37aが、周方向に間隔を隔てて複数後方に突出させて植設されている。挿通孔34aを貫通したネジロッド37aには、ナット37bが螺合されて駆動部フレーム34の端面に着座され、静止環35bと駆動部フレーム34とが一体化される。これらネジロッド37a及びナット37bが、駆動部フレーム34を静止環35bに連結する第2ネジ締結具37を構成する。
【0038】
図3、図5に示すように、駆動部フレーム34は、外側シールハウジング32xの裏板32dに重ねられたリング板状の外側表板34bと、内側シールハウジング32yの裏板32kに重ねられたリング板状の内側表板34cと、外側表板34bに取り付けられた円筒状の外筒34dと、内側表板34cに取り付けられた円筒状の内筒34eと、内筒34e及び外筒34dに取り付けられたリング板状の中間板34fと、中間板34fに取り付けられた円筒状の内筒34gと、内筒34g及び外筒34dに取り付けられたリング板状の裏板34hとを有する。
【0039】
外側表板34b、内側表板34c、中間板34f及び裏板34hは、夫々回転軸Xを中心としたリング板状に形成され、外筒34d及び内筒34e、34gは、夫々回転軸Xを中心とした円筒状に形成されている。裏板34hには、カッタフレーム4を回転するためのモータ33がボルト43で装着されている。モータ33には、旋回環35の回転環35aの外周部に形成されたギヤ35eと噛合するピニオン44が取り付けられている。
【0040】
外側表板34bには、外側シールハウジング32xから後方に飛び出たネジロッド39bが挿通される挿通孔34iが形成されている。挿通孔34iを貫通したネジロッド39bにはナット36aが螺合されて外側表板34bに着座される。これらネジロッド39b及びナット36aが、駆動部フレーム34をシールハウジング32に連結する第1ネジ締結具36を構成する。なお、ネジロッド39bは、駆動部フレーム34をシールハウジングに連結する第1ネジ締結具36であると共に、外側シールハウジング32xを隔壁6に連結する第4ネジ締結具39としても機能する。
【0041】
外側表板34bには、外側シールハウジング32xの挿通孔32nに挿通されるボルト36bの挿通孔34jが形成されている。外側表板34bの挿通孔34jと外側シールハウジング32xの挿通孔32nとを貫通したボルト36bには、ナット36cが螺合される。これらボルト36b及びナット36cが、駆動部フレーム34をシールハウジング32に連結する第1ネジ締結具36を構成する。また、外筒34dには、作業者がボルト36bにアクセスするためのアクセス孔34kが形成されている。
【0042】
内側表板34cには、内側シールハウジング32yの裏板32kに形成された挿通孔32pに挿通されるボルト36dの挿通孔34mが形成されている。内側表板34cの挿通孔34mと内側シールハウジング32yの挿通孔32pとを貫通したボルト36dには、ナット36eが螺合される。これらボルト36d及びナット36eが、駆動部フレーム34をシールハウジング32に連結する第1ネジ締結具36を構成する。
【0043】
中間板34fには、旋回環35の静止環35bに植設されて後方に飛び出たネジロッド37aの挿通孔34aが形成されている。挿通孔34aを貫通したネジロッド37aには、ナット37bが螺合される。これらネジロッド37a及びナット37bが、駆動部フレーム34を静止環35bに連結する第2ネジ締結具37を構成する。
【0044】
また、隔壁6は、図2に示すように、カッタ室12を仕切る隔壁本体6aと、隔壁本体6aの背面に設けられ回転軸Xを中心とした円筒状に形成された筒体6bと、筒体6bの後端に設けられ回転軸Xを中心としたリング板状に形成された裏板6cとを有する。裏板6c及び筒体6bには、坑内(シールドフレーム2の内方且つ隔壁6の後方)の作業員が図3に示す第1ネジ締結具36にアクセスするためのアクセス孔6d、6eが形成されている。
【0045】
次に、図2の状態となった後、カッタフレーム4の駆動部5(駆動部フレーム34、モータ33、旋回環35、シールハウジング32、支持リング31等)を掘進機本体3から取り外して回収する手順を述べる。
【0046】
図3、図5に示すように、駆動部フレーム34の外筒34dに溶接されると共に隔壁6の裏板6cに溶接された倒れ防止金具45を切断(溶断等)し、駆動部フレーム34を隔壁6から切り離す。倒れ防止金具45は、外筒34dの周方向に間隔を隔てて複数配設されており、カッタフレーム4に切羽から加わる偏荷重によってカッタフレーム4が傾く(倒れる)ことを防止するものである。
【0047】
第1ネジ締結具36を構成するナット36a、ボルト36b、36dを緩めて取り外すことで、駆動部フレーム34とシールハウジング32との連結を解除し、第2ネジ締結具37を構成するナット37bを緩めて取り外すことで、駆動部フレーム34と旋回環35(静止環35b)との連結を解除する。ナット36a、ボルト36bは、坑内からアクセス孔6d、6eを通してアクセス可能となっており、ナット37b、ボルト36dは、坑内に露出しているので、それぞれ容易に取り外すことができる。
【0048】
こうして、駆動部フレーム34が、隔壁6、シールハウジング32及び旋回環35(静止環35b)から切り離されたならば、駆動部フレーム34をモータ33が取り付けられた状態で後方に取り外す。これにより、それまで駆動部フレーム34によって覆われていた旋回環35が露出する。
【0049】
図5、図6に示すように、第3ネジ締結具38を構成するナット38bを緩めて取り外すことで、旋回環35(回転環35a)と支持リング31との連結を解除する。このナット38bは、坑内に露出しているので、容易に取り外すことができる。こうして、旋回環35が支持リング31から切り離されたならば、旋回環35を、回転環35a、静止環35b、ベアリング35cが一体となった状態で、後方に取り外す。
【0050】
図6、図7に示すように、第4ネジ締結具39を構成するネジロッド39b、ボルト39aを緩めることで、外側シールハウジング32xと隔壁6との連結を解除し、別の第4ネジ締結具39を構成するボルト39cを緩めて取り外すことで内側シールハウジング32yと隔壁6との連結を解除する。ネジロッド39b、ボルト39aは、坑内からアクセス孔6d、6e、32gを通してアクセス可能となっており、ボルト39cは、坑内に露出しているので、それぞれ容易に取り外すことができる。なお、ネジロッド39bを緩める際には、このネジロッド39bに螺合されているナットを図中左方にネジ送りしておく。
【0051】
こうして、外側シールハウジング32xが隔壁6から切り離され、内側シールハウジング32yが隔壁6から切り離されたならば、外側シールハウジング32xを隔壁6の後方に取り外し、内側シールハウジング32yをシール9及び中心ハウジング41と一体的に隔壁6の後方に取り外す。
【0052】
この際、カッタ室12内の土砂や水は先に注入した固化剤によって固化されているので、カッタ室12内の土砂や水が、隔壁6の開口部29と支持リング31の表板31aとの隙間から掘進機本体3内に噴出することはない。
【0053】
図7、図8に示すように、第5ネジ締結具40を構成するボルト40a、ネジロッド38aを緩めて取り外すことで、支持リング31と環状フランジ30との連結を解除する。これらボルト40a、ネジロッド38aは、坑内に露出しているので、容易に取り外すことができる。なお、ネジロッド38aは、支持リング31を環状フランジ30に連結する第5ネジ締結具40であると共に、旋回環35(回転環35a)を環状フランジ30に連結する第3ネジ締結具38としても機能する。
【0054】
こうして、支持リング31が環状フランジ30から切り離されたならば、支持リング31を環状フランジ30の後方に取り外す。なお、カッタ室12内の土砂は、上述したように固化されているので、カッタ室12内の土砂や水が、隔壁6の開口部29と環状フランジ30との隙間から掘進機本体3内に噴出することはない。
【0055】
以上のようにして取り外された、カッタフレーム4の駆動部5を構成する、モータ33付き駆動部フレーム34、旋回環35、シールハウジング32及び支持リング31等は、夫々坑内を搬送され、別のシールド掘進機の部品として再利用される。なお、これら駆動部フレーム34、旋回環35、シールハウジング32及び支持リング31等は、2機以上の別のシールド掘進機に振り分けて再利用してもよい。
【0056】
本実施形態によれば、カッタフレーム4の駆動部5を坑内側から細かな要素に分割して搬送するようにしたので、各搬送品のサイズ及び重量が小さくなり、容易に搬送でき、搬送コストが小さくなる。
【0057】
他方、前記特許文献1の技術では、外筒から引き抜かれる内筒には、カッタフレームのみならず、その駆動モータ、ギヤ及びベアリング等が組み込まれている。よって、外筒から引き抜かれて坑内を搬送される内筒は、非常に重いアッセンブリ品となり、坑内搬送時、立坑からの引上時、再組立時等に搬送作業性が悪く、大きな重機が必要となり、コストアップを招くことになる。
【0058】
また、本実施形態によれば、掘進終了後にカッタフレーム4の駆動部5を掘進機本体3から取り外して回収するシールド掘進機1及びそのカッタ駆動部回収方法において、低コスト化及び工期の短縮化を図ることができる。
【0059】
すなわち、前記特許文献1の技術では、カッタフレームを内筒と共に外筒の内部に引き抜いているが、カッタフレームの外周端における回転直径は外筒の外径に合わせられているので、引き抜きの際にカッタフレームの外周端が外筒の前縁に引っ掛からないようにするためには、カッタフレームに径方向の伸縮機構を設けるか、或いは作業員が掘進機本体の内部から切羽側に出てカッタフレームを切断する必要がある。カッタフレームに径方向の伸縮機構を設けることはコストアップに繋がり、作業員がカッタフレームの切断作業を行うためには、切羽への薬注量を増やす等の十分な対策が必要となり、工期の延びに繋がる。
【0060】
他方、本実施形態では、カッタフレーム4を土中に残置しているので、上記問題が生じることはなく、特許文献1の技術と比べて、低コスト化及び工期の短縮化を図ることができる。本実施形態では、カッタフレーム4は回収することなく土中に残置するが、カッタフレーム4は比較的簡単な構造物であり、回収できる駆動部5(モータ33、旋回環35を構成するギヤ、ベアリング等)に比べれば廉価な部品である。よって、カッタフレーム4を土中に残置することによる不利益(カッタフレーム4を再利用できない)と、利益(カッタフレーム4に径方向伸縮機構を設ける必要が無いので掘進機全体の低コスト化を図れる、切羽への薬注量が減るので工期の短縮化を図れる)とを比較衡量すると、利益が不利益よりも勝る。
【0061】
また、特許文献1の技術では、カッタフレームを内筒と共に外筒の内部に引き抜いた際、外筒の前方の開口は薬注によって固められた切羽の地盤によって塞がれて止水される。この止水を万全なものとするには、カッタフレームの前方の切羽の地盤に、止水を確実とする十分な量の固化剤を注入しなければならず、いきおい薬注量が増え、コストアップとなる。また、薬注量が増えると、注入した固化剤が固化するのを待つ時間も長くなり、工期も延びる。
【0062】
他方、本実施形態では、固化剤は、カッタフレーム4と隔壁6との間のカッタ室12に注入されてカッタ室12内の土砂を固化することで止水しているので、特許文献1の技術と比べると固化剤の注入量が大幅に減り、低コストとなる。また、カッタ室12内の土砂が固化すればよいので、固化するのを待つ時間が短くて済み、工期が短縮化される。
【0063】
ところで、モータ33により回転される旋回環35の回転環35aの回転トルクは、第3ネジ締結具38のネジロッド38aを介し、カッタフレーム4に伝達される。
【0064】
ここで、ネジロッド38aは、支持リング31及び環状フランジ30の円環状の形状を利用して、それら支持リング31、環状フランジ30の周方向に間隔を隔てて周設することで設置数を稼いでいる(図4参照)。よって、モータ33により駆動される回転環35aの回転トルクを、十分な本数のネジロッド38aを介し、適切にカッタフレーム4に伝達することができる。従って、ネジロッド38aが上記回転トルクによって破断(剪断破断)することはない。
【0065】
また、シールドジャッキ25を伸長させた際の推力は、シールドフレーム2に設けられた隔壁6から第4ネジ締結具39のネジロッド39b(テンションボルトとして機能する)を介して駆動部フレーム34に伝わり、駆動部フレーム34から旋回環35、支持リング31、環状フランジ30、中間ビーム7を介してカッタフレーム4に伝わる。カッタフレーム4が切羽に押し付けられることで生じる切羽の推進反力は、逆に、カッタフレーム4、中間ビーム7、環状フランジ30、支持リング31、旋回環35を介して駆動部フレーム34に伝わり、駆動部フレーム34からネジロッド39bを介して隔壁6に伝わり、隔壁6からシールドフレーム2、シールドジャッキ25を介して既設セグメント14に伝わる。
【0066】
ここで、ネジロッド39bは、駆動部フレーム34を構成する表板34bの円環状の形状を利用して、その周方向に間隔を隔てて複数周設することで設置数を稼ぐことができる。よって、シールドジャッキ25の推力を、十分な本数のネジロッド39b(テンションボルト)を介し、適切にカッタフレーム4に伝達できる。また、カッタフレーム4が切羽から受ける推進反力を、十分な本数のネジロッド39b(テンションボルト)を介し、適切にシールドジャッキ25に伝達できる。従って、ネジロッド39bが上記推力(推進反力)によって破断(引張破断)することはない。
【0067】
なお、図3、図5に示す第3ネジ締結具38のネジロッド38aは、本実施形態では環状フランジ30のネジ孔30eにネジ込まれているが、長さを短くして支持リング31に設けたネジ孔にネジ込むようにしてもよい。この場合、モータ33により回転される旋回環35の回転環35aの回転トルクは、回転環35aから短いネジロッド(図示せず)を介して支持リング31に伝わり、支持リング31からボルト40aを介して環状フランジ30に伝わることになる。
【0068】
この場合においても、ボルト40aは、支持リング31及び環状フランジ30の円環状の形状を利用して、その周方向に間隔を隔てて複数周設することで設置数を稼ぐことができ、短いネジロッドも、回転環35a及び支持リング31の円環状の形状を利用して、その周方向に間隔を隔てて複数周設することで設置数を稼ぐことができる。
【0069】
よって、モータ33で回転駆動される回転環35aの回転トルクを、十分な本数の短いネジロッドを介して適切に支持リング31に伝達でき、支持リング31に伝達された回転トルクを十分な本数のボルト40aを介して適切に環状フランジ30に伝達できる。この結果、カッタフレーム4を切羽に押し付けて、切羽の抵抗に打ち勝つように回転させても、短いネジロッド及びボルト40aが上記回転トルクによって破断(剪断破断)することはない。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】本発明の一実施形態に係るシールド掘進機の側断面図である。
【図2】図1のシールド掘進機から幾つかの部品を取り外した側断面図である。
【図3】図2の部分拡大図である。
【図4】図3のIV−IV線部分断面図である。
【図5】図3から駆動部フレームを取り外した様子を示す断面図である。
【図6】図5から旋回環を取り外した様子を示す断面図である。
【図7】図6からシールブロックを取り外した様子を示す断面図である。
【図8】図7から支持リングを取り外した様子を示す断面図である。
【符号の説明】
【0071】
1 シールド掘進機
2 シールドフレーム
3 掘進機本体
4 カッタフレーム
5 駆動部
6 隔壁
7 中間ビーム
12 カッタ室
29 開口部
30 環状フランジ
31 支持リング
31c 外周部としての外筒
31b 内周部としての内筒
32 シールハウジング
33 モータ
34 駆動部フレーム
35 旋回環
35a 回転環
35b 静止環
35c ベアリング
36 第1ネジ締結具
37 第2ネジ締結具
38 第3ネジ締結具
39 第4ネジ締結具
40 第5ネジ締結具
X 回転中心

【特許請求の範囲】
【請求項1】
掘進方向と平行な軸廻りに回転駆動されるカッタフレームと、
該カッタフレームの後方に配置され、上記カッタフレームの回転軸を中心とした円環状の開口部が形成された隔壁と、
上記カッタフレームの背面に回転周方向に間隔を隔てて設けられ、反切羽方向に延出された中間ビームと、
該中間ビームの先端に設けられ、上記開口部に合わせて円環状に形成された環状フランジと、
該環状フランジの背面に重ねられ、上記開口部に合わせて円環状に形成された支持リングと、
上記隔壁の背面に接せられ、上記支持リングの外周部と内周部とを囲繞するように形成されたシールハウジングと、
該シールハウジングに接せられ、上記支持リングを回転駆動するためのモータが取り付けられた駆動部フレームと、
該駆動部フレーム内に収容され、上記支持リングに接せられた回転環と上記駆動部フレームに接せられた静止環とを有する旋回環とを備え、
上記駆動部フレームが、上記シールハウジングに第1ネジ締結具で、上記静止環に第2ネジ締結具で、夫々反切羽側から着脱可能に装着され、
上記回転環が、上記支持リング又は上記環状フランジに第3ネジ締結具で反切羽側から着脱可能に装着され、
上記シールハウジングが、上記隔壁に第4ネジ締結具で反切羽側から着脱可能に装着され、
上記支持リングが、上記環状フランジに第5ネジ締結具で反切羽側から着脱可能に装着されたことを特徴とするシールド掘進機。
【請求項2】
請求項1に記載のシールド掘進機のカッタフレームを駆動する部品を回収する方法であって、
上記シールド掘進機を土中の掘進終了位置まで掘進させた後、
上記隔壁と上記カッタフレームとの間のカッタ室内に固化剤を注入してこのカッタ室内の土砂を固化し、
上記第1ネジ締結具及び上記第2ネジ締結具を緩め、上記駆動部フレームを上記シールハウジング及上記旋回環から切り離して反切羽側に取り外し、
上記第3ネジ締結具を緩め、上記旋回環を上記支持リング又は上記環状フランジから切り離して反切羽側に取り外し、
上記第4ネジ締結具を緩め、上記シールハウジングを上記隔壁から切り離して反切羽側に取り外し、
上記第5ネジ締結具を緩め、上記支持リングを上記環状フランジから切り離して反切羽側に取り外し、
上記環状フランジ及びカッタフレームを土中に残置して、上記駆動部フレーム、旋回環、シールハウジング及び支持リングを回収する
ことを特徴とするシールド掘進機のカッタ駆動部回収方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−79455(P2009−79455A)
【公開日】平成21年4月16日(2009.4.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−251318(P2007−251318)
【出願日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【出願人】(000000099)株式会社IHI (5,014)
【Fターム(参考)】