説明

スタック電圧耐性を高めるためのキャパシタンス調整

【課題】 印加されるRF電圧Vswに制御可能に耐えるRFスイッチ、又はこのようなスイッチの製造方法を提供する。
【解決手段】 スイッチは直列接続された構成FETのストリングを有し、このストリングのノードは隣接するFETの各対の間にある。方法は、各構成FETにわたって分布するRFスイッチ電圧の不一致を減らすよう、容量的にストリングを有効に調整すべくストリングの異なるノードの間のキャパシタンスを制御し、それによって、スイッチ・ブレイクダウン電圧を高める。キャパシタンスは、例えば、ストリングのノードの間に容量特性配置することによって、及び/又は異なる構成FETの設計パラメータを変化させることによって、制御される。各ノードについて、ノードに現れるVswの比率による各有意なキャパシタの積の和は、おおよそ零になるよう制御され得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電子集積回路(IC)に関し、より具体的には、高周波信号をスイッチングするスタック型トランジスタデバイスを有する回路に関する。
【背景技術】
【0002】
ほとんどの無線機、携帯電話機、テレビ受像機、及び関連する装置は、今日、様々な送信器回路及び受信器回路の間の接続を制御するために“RFスイッチ”を必要とする(“RF”は、適度に高周波のあらゆる交流信号を意味するために、ここでは総称的に用いられている。)。図1は、例えば、送信信号源104と受信回路106との間の単一アンテナ102を切り替えるために使用される典型的な、単純な双投スイッチの簡略図である。スイッチS108、S110、S112及びS114は、機械式の単極単投スイッチのシンボルによって表されている。一般的に、スイッチは、Sが閉成され又は低インピーダンスで導通する場合にSが開放され又は高インピーダンスになるように、制御される。スイッチは完璧ではないので、アンテナから最も遠い送信/受信スイッチ(例えば、S108又はS110)のノードは、通常は、そのスイッチが開放されている場合にスイッチを通る信号漏れの影響を低減するよう、回路コモンに短絡される。このようにして、S110は開放状態で表されており、対応する短絡スイッチS114は、ノード106にある受信SRF信号を接地116に終端するよう閉じられている。反対に、短絡スイッチS112は、その対応する信号スイッチS108がノード104にある送信SRF信号をアンテナ102に導通させるよう閉じられているので、開放状態である。アンテナ102を受信回路に結合するよう、4つ全てのスイッチの状態は、一般的に、図1に示される状態と反対にされうる。
【0003】
最新の回路で、図1に表されるようなRFスイッチは、ほとんどの場合、半導体デバイス、通常、或る形態の電界効果トランジスタ(FET)を用いて実施される。半導体RFスイッチは、一般に、多くが元の金属酸化膜半導体(MOS)構造を用いないという事実に関わらずしばしば一般的にMOSFETと呼ばれる絶縁ゲートFETを用いて製造される。非絶縁ゲートFET(例えば、接合FET(JFET))が、また、一般に、特に或る半導体材料(例えば、GaAs)とともに使用される。各スイッチは、単一のFET、又は、ここで記載されるように、直列にスタックされた複数のFETを用いて実施されてよい。
【0004】
オン(導通している)スイッチのインピーダンスは、概して、この状態でスイッチの両端に現れる電圧を無視してよいほど十分に低い。しかし、オフ(非導通又は高インピーダンス)であるスイッチは、通常、それらが制御するRF信号のフル電圧をサポートしなければならない。よって、半導体RFスイッチによって制御され得るRF電力は、その電圧耐容量に依存し、すなわち、その構成トランジスタのドレイン−ソース・ブレイクダウン電圧(BVds)に依存する。図1で、S110及びS112は両方とも、接地に対して送信信号電圧SRFに耐えなければならない。
【0005】
集積回路の製造は多くの妥協を必要とする。具体的に、多くのICトランジスタは小幅なBVdsを有しており、RF信号をスイッチングするのに大いに有効であるが、振幅の大きい制御信号には適さないことがある。1つの解決法は、より高いBVdsが得られる代替のトランジスタ設計を用いることである。しかし、集積回路でより高いBVdsを有するトランジスタを製造するのに必要なトレードオフが、厄介となりうる。例えば、かかる設計は、集積回路に望まれる他の回路と互換性を有さないことがある。あるいは、それは、非経済的でありうる。
【0006】
従って、多くの半導体RFスイッチは、今日、スイッチ全体のブレイクダウン性能を改善するよう直列に多数の低BVdsトランジスタをスタックする。図2は、このようなスタック型トランジスタ半導体スイッチの一例を表す。スイッチは、第1のノードN202と第2のノードN204との間に配置されており、電圧VControl206によって制御される。スイッチ全体を形成するよう、多数(j個)のFETが、ドレインから隣接するソースへと直列接続でスタックされている。このようにして、第1のトランジスタM1は、N202に結合されたソースと、第2のFETM210のソースに直列に結合されたドレインとを有する。点線で表される更なるFETは同様にして第2のFETM210に接続されており、点線で表されているこれらのFETのうち最後のFETのドレインは、スタックの一番上、すなわちj番目のFETM201のソースに結合されている。スタックの各FETは、対応するゲートインピーダンス(例えば、表されているベース抵抗RB214、RB216、・・・、RB218)を介してFETのゲートに結合されているVControlによって制御される。
【0007】
に近い方のFETチャネル端子は“ソース”と呼ばれ、反対の端子は“ドレイン”と呼ばれるが、これは必要条件ではない。FETは、多種多様の設計及び極性(例えば、NチャネルFET及びPチャネルFET、エンハンスメント及びデプレッション・モード、及び種々の閾値電圧、等)で実施されてよい。更に、トランジスタが用いられる回路は、後述される様々な仕様を用いて表されてよい。トランジスタの極性及びドレイン−ソースの位置付けは、しばしば、回路の動作の原理を大いに変更することなく置き換えられてよい。製図仕様、トランジスタ極性、及びトランジスタ設計の多数の可能な置換を表すよりむしろ、当業者には当然に、ここで表される例となる記載及び図は、全てのこのような代替回路の記載及び等価な装置設計を同様に表す。
【0008】
ほとんどのRFスイッチ目的のために、(抵抗RBx214、216、218として図2中で表される)ベースインピーダンスは、伝達関数がNとNとの間に存在する信号の最低の(期待される)設計周波数の1/6より小さい周波数で少なくとも単極ロールオフ(roll-off)を有するところの低域通過フィルタを形成するよう、FETの有効な対応するゲートキャパシタンスと結合すべきである。実際に、少なくとも1つの極周波数は、望ましくは、このような最も低い設計信号周波数の1/10であるか、又はそれよりも低い。このような低い周波数でのベース制御は、各FETのゲート電圧がFETのチャネルにある電圧に従うことを可能にするので、正確なオン又はオフ・ゲート/ソース電圧(Vgs)を確かにするとともに、ゲート絶縁のブレイクダウンを防ぐようVgs及びドレイン/ゲート電圧(Vds)の両方を制限する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
理想的に、図2に示されるようなデバイススイッチは、スタックに含まれるFETの数(j)を乗じた個々のFETのBVdsに等しい正味電圧耐容量を有する。このようにして、夫々1.8ボルトのBVdsを有する10個のトランジスタのスタックは、理想的に、18ボルトのピーク振幅を有する信号をスイッチングすることができる。実際には、残念ながら、このようなスタックは、このような理想的な電圧をサポートすることができないことがある。電圧耐容量は、スタックに含まれるデバイスの数を増やすことで大きくすることができるが、これは、対応する必要とされる集積回路面積の大幅な増大を引き起こしうる。
【0010】
例えば、所与の製造工程のためのBVdsは2ボルトである(すなわち、各単一トランジスタは2Vを扱うことができる。)が、16V信号が制御されなければならないとする。理想的に、8個のトランジスタのスタックはピーク電圧16Vの信号を制御することができる。8個のトランジスタが実際にこのタスクには不十分となる場合は、より多くのトランジスタが、必要とされる電圧をサポートするよう付加されなければならない。残念ながら、スタックの直列抵抗は個々のデバイス抵抗の和である。結果として、スタックされているデバイスの数が係数Sで増大すると、スイッチのオン抵抗も同様に増大する。従って、必要とされる全体のオン抵抗(又は挿入損失)を保つよう、各デバイスのインピーダンスは係数Sで低減されなければならない。これは、つまり、このようなデバイスの夫々の面積が係数Sで増えることを要する。夫々がS倍だけ増大した面積を有するS個の付加的なFETを考えると、スタックに含まれるFETの総面積はSとして増大しうることは明らかである。或る時点で、スイッチ面積は途方もなくなる。更に、これらのトランジスタの寄生キャパシタンスは、一般的に面積とともに大きくなり、多数の更なる問題を引き起こしうる。
【0011】
従って、スタックされている幾つかのFETが、理想的な電圧、すなわち、個々のFETのBVdsにFETの数を乗じたものを制御することを妨げる問題を特定し且つ解消することが必要である。本明細書では、このような問題を軽減又は除去して、スタックされているトランジスタが、構成トランジスタの所与のBVdsの理論上の最大値に達するか又はそれに等しい電圧に耐えることを可能にする、デバイス及びこのようなデバイスの製造方法に係る実施形態について記載する。
【課題を解決するための手段】
【0012】
期待される印加スイッチ電圧(Vsw)より低い電圧にある複数のスタックされているトランジスタRFスイッチについて観測される故障の調査は、先に無視できると考えられた小さな寄生キャパシタンス(Cpd)が、スタックの個々のトランジスタにかかるVswの分布において有意な不均衡を思いがけなく引き起こしうるという結論に至った。この分布不均衡を小さくするよう、内部スタックノードに対するキャパシタンスは、直列接続(スタック)されているトランジスタについて単にドレイン−ソース・キャパシタンス(Cds)を不均一にする従前の慣例と対照的に、付加され又は意図的に変更される。
【0013】
1つの実施例は、内部ノードが隣接するトランジスタの間にある直列ストリングを形成するよう直列接続でドレインをソースに結合されている複数の構成トランジスタ(FET)を有するトランジスタ・スタックを有するスタック型トランジスタRFスイッチ装置である。この実施例は、前記スタックの他のトランジスタのものとは有意に異なる、1のトランジスタについての有効ドレイン−ソース・キャパシタンスCdsを有する。それらの相対的なCds値は、少なくとも2%、5%、若しくは10%だけ、又は構成トランジスタの対の大部分の夫々で少なくとも0.5%だけ、及び/又は前記スタックのキャパシタンスを有効に調整するように、異なってよい。調整は、Cds値が実質的により等しくされる場合において全ての構成トランジスタにわたって分布するVds−offの大きさの不一致が大きくなる場合に有効である。実施例は、前記直列ストリングの内部ノードに結合されている個別容量要素を有してよく、及び/又は設計上の相違に起因して異なるCds値を有するトランジスタを有してよく、更に、前記スタックのトランジスタの対の大部分の間で異なるCdsを有してよい。
【0014】
他の実施例は、また、内部ノードが隣接するトランジスタの間にある直列ストリングを形成するよう直列接続でドレインをソースに結合されている複数の構成トランジスタ(FET)を有するトランジスタ・スタックを有するスタック型トランジスタRFスイッチ装置である。この実施例は、前記直列ストリングの内部ノードに結合されることによって前記トランジスタ・スタックのキャパシタンスを有効に調整する個別の物理的なキャパシタ要素Ccompを有する。調整は、全てのCcompキャパシタが除かれる場合において全ての構成トランジスタにわたって分布するVds−offの大きさの不一致が大きくなる場合に有効である。Ccompキャパシタは、金属−絶縁体−金属(MIM)キャパシタとして製造されてよく、又は、通常前記RFスイッチによってスイッチングされる信号の周波数(一次周波数)で主に容量性であるインピーダンスを有するその他の個別の物理的特性であってよい。
【0015】
更なる実施例は、隣接するトランジスタの各対の間に内部ノードがある直列ストリングで複数の直列接続されている構成トランジスタを有するRFスイッチの製造方法であって、スタックに含まれる異なるトランジスタの有効積算ドレイン−ソース・キャパシタンスCdsについて有意に異なる値を確立するステップを有する方法である。有意に異なる値は、少なくとも2%、5%、若しくは10%だけ、又は構成トランジスタの対の大部分の夫々で少なくとも0.5%だけ変化する値であってよく、及び/又は前記スタックのキャパシタンスを有効に調整するようなものであってよい。調整は、有効ドレイン−ソース・キャパシタンスが実質的により等しくされる場合において、前記RFスイッチに印加される電圧Vswによる全ての構成要素にわたって分布するVds−offの大きさの不一致が多くなる場合に有効である。当該方法は、前記直列ストリングに含まれる内部ノードに結合されている、ドレイン−ソース・キャパシタンス以外の寄生ドレインキャパシタンスを決定する付加的なステップを有してよく、更に、前記RFスイッチのエンドノードでの電圧に比較して前記寄生ドレインキャパシタンスが結合されているノードの電圧を決定する更なるステップを有してよい。当該方法は、スタックされているトランジスタの前記直列ストリングの特定の内部ノードに結合されるキャパシタンスの値を確立し、このようなキャパシタンス値を、該キャパシタンスを電圧重み付けするよう動作において該キャパシタンスの両端に現れるVswの比率を反映する数を乗じる更なるキャパシタンス平衡ステップを有してよい。これにより、このように電圧重み付けされたキャパシタンスの和は前記特定のノードについておおよそ零である。当該方法は、隣接するトランジスタ対の大部分の夫々の間のノードの平衡をこのようにして保ち、又は前記スタックの各隣接するトランジスタ対の間のノードの平衡をこのようにして保つステップを更に有してよい。
【0016】
更なる他の実施例は、隣接するトランジスタの各対の間に内部ノードがある直列ストリングで複数の直列接続されている構成トランジスタを有するRFスイッチの製造方法であって、スタックの1又はそれ以上の内部ノードに個別容量特性、又は代替的に少なくとも2つの個別容量特性を結合するステップを有する方法である。個別容量特性は、通常前記RFスイッチによってスイッチングされる信号の周波数で主に容量性であるインピーダンスを有する個別要素であり、前記RFスイッチに印加される電圧Vswにより全ての構成トランジスタにわたって分布するVds−offの大きさの不一致が、全ての前記個別容量特性が除かれる場合に大きくなりうるように、前記スタックのキャパシタンスを有効に調整するのに必要とされる。当該方法は、前記直列ストリングに含まれる内部ノードに結合される寄生ドレインキャパシタンスCpdを決定する付加的なステップを有してよく、また、前記RFスイッチのエンドノードでの電圧に比較して前記寄生ドレインキャパシタンスが結合されるノードの電圧を決定するステップを有してよい。寄生ドレインキャパシタンスを決定するステップは、相互接続トレースを記述するパラメータを含む半導体デバイス・レイアウト幾何学パラメータを解析するステップを有してよい。当該方法は、動作においてキャパシタンスの両端に表されるVswの比率を反映する数に従って、スタックされているトランジスタの前記直列ストリングの特定の内部ノードに結合されているキャパシタンスの各値を重み付けするキャパシタンス平衡ステップを有してよい。これにより、このように重み付けされたキャパシタンスの値の和は、前記特定の内部ノードについておおよそ零である。当該方法は、前記直列ストリングの内部ノードの大部分の夫々について又は前記直列ストリングの内部ノードの全てについて前期へ移行ステップを実行するステップを更に有してよい。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】単純な送信/受信RFスイッチの簡略図である。
【図2】RFスイッチデバイスとして機能するよう設計されている基本FETスタックを表す。
【図3】“オフ”であるRFスイッチに含まれるj個のスタック型FETにおける分圧を表す。
【図4】図2に表されるスタックにおけるFETについての有効寄生ドレインキャパシタンスCpdを表す。
【図5】寄生ドレインキャパシタンスCpdの影響を表す等価回路である。
【図6】図5に表される回路でCpdを補償するためのスタックノードの間のキャパシタンス調整の追加を表す等価回路である。
【図7】Cpd対Cds値の比の関数として16個のトランジスタのスタックにおけるトランジスタの夫々の相対的なVdsを表すグラフである。
【図8】Cpd対Cds値の比の関数として2〜16個のトランジスタを有するトランジスタ・スタックにおけるトランジスタ有効数を表すグラフである。
【図9】図4に表される回路の更なるキャパシタンス詳細を概略的に表す。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の実施形態は、添付の図面を参照してより容易に理解されるであろう。図面中、同じ参照番号及び符号は同じ要素を示す。
【0019】
図2に表されているように、上記の背景は典型的なスタック型RFスイッチについて記載する。図3は、図2に表されるようなスイッチが、等しい電圧がスタック内のj個のFETの夫々に加えられるには、印加されるRF電圧(例えば、V302〜VRef304)をどのように分けるべきかを表す。各FETは高インピーダンス状態にあるが、スイッチは、各FETxに対応する有効ドレイン−ソース・キャパシタンスCdsxに起因して幾らか導通する。“オフ”導通はほぼ全くそれらのキャパシタンスによるものであるから、FET構造自体は図示されず、j個の対応する有効ドレインーソース・キャパシタンスCds306、Cds308、Cds310、・・・、Cds(j−1)312及びCds314だけが表されている。この容量分割器は、Vd316、Vd318、Vd320、・・・、Vd(j−2)322及びVd(j−1)324を生成するよう各対応するドレインノードにわたって印加電圧Vsを分割する。
【0020】
各Cdsが同じ値を有する場合は、Vsは、Vd(全てVRefに対する電圧である。)がVs/jであり、Vdが2×Vs/jであり、以降Vd(j−1)=(j−1)Vs/jの関係を有して同様に続くように、FETにわたって均一に分布すべきであると考えられる。この期待される結果のために、スタックされているFETデバイスは、予め、略同じ値で各FETについてCdsを確立するよう製造されている。このようなFETスタックにおける他の寄生キャパシタンスは、一般に、Cdsに対して極めて小さく、また更に、通常は印加電圧を直接的に分割しない。従って、このような他の寄生キャパシタンスの影響は、スタック型FETRFスイッチでのFETにわたる電圧分布に関して大部分は無視されてきた。
【0021】
例えば図2で表されるようにスタック型スイッチを形成するためのトランジスタの直列結合は、スイッチが“オン”である場合に導通のための経路を形成する。その“オン”状態で、導通経路は、構成FETM208乃至M212の全てのチャネルを介してエンドノード(下部にあるN202及び上部にあるN204)を連結させる。このような導通経路に沿ったノードのみが、ここでは、トランジスタ・スタック又はスタック型スイッチの“直列ノード”又は“直列ストリングのノード”と呼ばれる。通常、直列ストリング・ノードのほとんどは、全てのこのようなノードが“ドレインノード”と呼ばれ得るほど近くに結合される構成FETのドレイン又はソースのどちらか一方である。しかし、他の要素は、トランジスタ・スタックの直列ストリングに配置されてよく、その場合に、導通経路上にあって且つ同じく“直列ノード”又は“直列ストリングのノード”であるノードを有してよい。
【0022】
[寄生ドレインキャパシタンスによる電圧分布の不均衡]
スタック型FETRFスイッチについての思いがけなく低い電圧でのブレイクダウンの問題についての調査の後、本出願人は、かかるスタックに含まれるFETにわたる電圧分布が一様でないことを割り出した。従って、概して、1つのFETは、スタック内のその他のFETよりも、印加されるスイッチ電圧全体について高い割合の電圧を印加されていた。その最も大きくストレスを受けたFETは最初に故障し、ドミノ式に他のFETの故障を生じさせた。更なる調査の下、本出願人は、電圧分布の不均衡が、しばしば、ドレイン−ソース・キャパシタンスと比較して小さく、従って従前は見逃されていた寄生容量によって引き起こされることを割り出した。
【0023】
上述されるように、ドレイン寄生キャパシタンス(Cpd)の値は、一般に、せいぜい、対応するドレイン−ソース・キャパシタンスCdsの数パーセントである。そのようなものとして、Cpdは、しばしば、予期される電圧分布を計算する際に無視されてきた。しかし、Cpdの小さな値でさえ、このようなCpdが結合されるノードに依存して、電圧分布に対して大きな影響を有することがある。RFスイッチ・エンドノードで或る組み合わせの信号を受けるノードNpにドレインを結合するCpdは、これらの信号をドレインに引き込み、スタックのFETにわたる電圧の分布を理想的な均衡から好ましくないものへと変化させる。すなわち、ノードNpがA×V+B×V(A及びBは場合により複素又は時間依存の乗数であり、Vは開状態のRFスイッチの一方の端部での電圧であり、Vは開状態のRFスイッチの他方の端部での電圧である。)を有する信号を受ける場合に、信号は、FETにわたるV−Vの分布をゆがめるよう、対応するドレインに引き込まれうる。このようなNp(A×V+B×Vの有意な成分を有するノード)に結合する如何なるCpdも、正味電圧分布に関連しうる。このようなNpでの信号が理想的なドレイン電圧とは大きく異なる場合に、信号注入及び結果として得られる電圧分布の不均衡は、Cpdが小さい場合でさえ、その大きな電圧により、極めて大きいものとなりうる。このような効果について、以下、図4を参照してより詳細に記載する。
【0024】
全ての集積回路技術が等しく、直列にデバイスをスタックすることによってRFスイッチのブレイクダウン電圧を高めることに成功しているわけではない。幾つかの技術では、Cpdは、対応するCdsと比較してかなり明らかに有意である場合もあり、従って、その場合には見逃されてない。しかし、場合により、課題が追求されないほど性能が悪いために、問題は、やはり、これらの技術によっても認識又は解消されていない。実際に、非常に大きい寄生成分は、場合により、スタック型スイッチ設計が或る集積回路技術により追求されない重要な理由でありうる。
【0025】
特別の場合:寄生ドレインキャパシタンスCpdは、主に、対応するドレインと接地との間に配置されている。特別の場合に、夫々の有意なCpd(1<=n<=(j−1))は、対応するRFスイッチの一方の端部が接続されているコモン電圧VCOM(例えば、接地)に結合される。別の言い方をすれば、夫々のNpは、RFスイッチの一方の端部と基本的に同じ信号、通常、VCOM又は接地を受ける。この特別の場合は、2つの理由のために最初に扱われる。第1に、それは多くの実際的なスイッチに近く、第2に、それは概念的に単純である。
【0026】
RFスイッチは、しばしば、RF信号ノードと接地又は回路コモンノードとの間に配置される。これは、例えば、図1に表されている送信/受信アンテナスイッチ回路のRFスイッチSのための状況である。図1に表されるように、送信RF信号TransmitSRF104はS112の一方の側に加えられ、スイッチSの他方の側は接地116に接続されている。また、寄生ドレインキャパシタンスCpdが主に接地レベルに結合されることは例外的ではない。例えば、Cpdは、主に、基板に対する寄生容量から成り、斯かる基板は(少なくともRF目的のために)接地電位で保持されてよい。少なくともこれらの条件のいずれもが存在する場合に、夫々の関連するCpdがRFスイッチの一方の端部で信号に結合される特別の場合が現れる。このような特別の場合に、各FETのCpdは、FETの数nを乗じられたCpdの値におおよそ比例する(オフ)RFスイッチ電圧分布に対して影響を有しうる。なお、VCOM又は接地に結合されているソースを有するFETについてn=1である。これより、nは、幾つのFETがFETnのドレインとVCOM又は接地との間に直列に接続されているのかを示す。
【0027】
図4は、第1のノードN202と第2のノードN204との間に配置されるj個のFETのスタック内にある3つのFET402、404及び406を表す。特別の場合を理解するために、仮に、N202は接地であり、Np410及びNp(n−1)414は少なくともRF信号のための接地へ結合されているとする。また、Dn(中央のFETM402のドレイン)にある理想電圧は(n/j)VN2であると仮定する。このような理想的な電圧分布は、例えば、全ての値Cdsが等しく、Cpdの全ての値が真に無視できる場合に、図4によって反映されるRFスイッチにおいて得られる。また、一時的に、Cdsの全ての値は確かに等しく、更に、Cpd(xはnと等しくない。)の全ての値は真に無視できるとする。
【0028】
次いで、FETのドレインD502に存在する信号に対するCpd408の影響は、図5を参照して解析され得る。図5は、上述される条件及び仮定を反映した図4の等価回路である。FETMの上の(j−n)個のFETについての等値のCpdキャパシタンスは、Cds/(j−n)の値を有するキャパシタ504に相当する。同様に、最下のn個のFETについてのCdsは、値Cds/nを有するキャパシタに相当する。上述されるように、Cpd値は、それらが一般にせいぜいCdsの値の約2%であるために、通常は無視されてきた。しかし、図5の検討は、少なくともnが大きなスタックについてjに達する場合に、Cpdの影響が、Cdsに比例してそのサイズによって示唆されるよりもずっと大きいことを明らかにする。例えば、j=16、n=15、及びCpd=Cdsの2%とする。たとえCpdがCdsのたった2%の大きさしかないとしても、それは、Cpdに対して並行である等価キャパシタ(キャパシタ506)の30%の大きさを有する。そのようなものとして、Cpdは、明らかに無視可能でない。実際に、D502で結果として得られる電圧は、(15/16)N又は(0.9375)Nの(Cpdが存在しなかった)理想的な値よりむしろ、(0.9202)Nとなる。よって、Cdsのたった2%の値しか有さない単一のCpd15は、M16にかかるドレイン−ソース電圧を、(1/16)Nよりむしろ、(1.276/16)Nとする。これは、Vds16の27.6%増である。更に、図7に表されるように、各Dが接地に対して対応するCpdを有する場合に、影響は大いに大きくなる。
【0029】
図7は、Cdsに対するCpdのサイズの関数として、スタック型RFスイッチに含まれるFETの夫々についてのドレイン−ソース電圧Vds(n=1〜16)の相対分布を示すグラフである。相対Vdsは、N/jの電圧と比較される各FETについてのVdsである。jは本例では16であるから、相対Vdsは、RFスイッチ電圧の1/16と比較される特定のFETのVdsである。曲線は、スタックに含まれる16個のFETの夫々について与えられており、スペースが許す場合にグラフの右側に符号を付されている。
【0030】
図5の検討から予想されるように、図7は、各FETにわたる理想的な予期される電圧の間の不釣り合いがスタックの端部、すなわち、n=1及びn=16について最も現れ、そして、Vdsの大きさはnの値が大きいほど増大することを示す。実際には、FET16は、各CpdがCdsのちょうど1.6%の大きさである場合に、理想的な値より200%大きい相対電圧(相対Vds=2)を受ける。この図の仮定は、各Cdsが同じ値を有し、CpdがCdsの同じ比例値を有し、各Cpdが、FETMのソース接続での電圧(例えば、接地)に等しいRF信号であるノードに結合されることである。
【0031】
図8は、また、Cpd対Cdsの比の関数として非補償のCpdキャパシタンスの影響を反映する。有効スタック高さは、BVdsを単位としてRFスイッチの実際の耐電圧である。これは、各スタックトランジスタについて同じであるとする。j個のFETのスタックについての有効スタック高さは、実際のスタック高さj=1(全くスタックがない。)〜16個のトランジスタについて示されている。ドレイン寄生キャパシタンスCpdがドレイン−ソース・キャパシタンスCdsと比較して極めて小さい(0.0001%又は0.01%)である場合に、スタックは、各FETのBVdsにjを乗じた耐電圧を有して、ほぼ理想的に動作する。このようにして、Cpd/Cds=0.0001の場合に、13個のFETのスタック(j=13)は、基本的に13個のデバイスの理想的なスタックのように振る舞い、従って、それは、有効スタック高さ13で始まる。夫々の他のトレースは、同様に、スイッチの実際のスタック高さに等しい有効スタック高さ値で始まるので、トレースは符号付けを必要としない。Cpd/Cdsの比が大きくなると、非補償のCpd値がスタックのFETにわたる電圧の不均一な分布を引き起こすために、有効スタック高さは小さくなり、最大のスタック(j=16)について最も速く減少する。Cpd対Cdsの比が大きくなると、トランジスタはもはやソース電圧を等しく共有せず、通常、スタックの一番上のトランジスタMjが、その他のトランジスタよりも有意に大きい電圧を受ける。Mjが壊れると、残りのトランジスタはドミノ効果で後に続く。故に、有効性はMjにかかる電圧によって制限される。16のスタックについて、スタックの理想的なブレイクダウン電圧は16×BVdsであるが、たった1.6%(0.016)のCpd/Cds比では、それは8×BVdsで機能しなくなり、従って、8の有効スタック高さを有する。
【0032】
特別の場合について、少なくとも、Cpd値が考慮される場合にスタックは期待されるよりずっと低い電圧で機能しなくなる可能性があることが明らかである。RFスイッチの接地接続から最も遠くに位置するFETが、理想的な又は期待されるピーク電圧の一部である総RFスイッチ電圧で、最初に機能しなくなる可能性が高い。この問題に対する幾つかの解決法を特別の場合について以下に記載する。問題の発生及び対応する一般的な解決法が後に続く。
【0033】
[特別の場合についての解決法]
図6は、図5の等価回路と同様の等価回路であり、kの値に従ってお互いに異なるひと組の解決を表す。ノードD502を補償又は調整するよう、ノードD(n+k)602は、ノード602のレイアウトの容易さ及び有効性等の要因に基づいて選択される。一番上のkのノードは、後述されるように、より有効でありうる。一例として、j=16及びn=10である場合に、kは、1から6(すなわち、j−n)のいずれかの値に設定される。ノード602の選択により、D(n+k)602の上にあるCdsの直列結合からなるキャパシタ604が得られる。従って、キャパシタ604はCds/(j−n−k)(k<(j−n))の値を有する。k=(j−n)の場合は、当然に、D(n+k)602が直接にN204に結合されるので、キャパシタ604は存在しない。図5と同じく、キャパシタ506は、FETMまでの全てのFETのCdsの直列結合を表し、従って、Cds/nの値を有する。キャパシタ506は、Cpd408とともに、接地に結合されている。調整は、Cpd408の崩壊効果(disruptive effects)を補償するよう補償キャパシタCcomp608を加えることによって達成される。
【0034】
1つの概念上単純な解決法では、D(n+k)602がN204に直接に結合されるように、k=(j−n)である。次いで、D502の完璧な調整が、Ccomp608をCpd×(n/k)に等しくすることによって容易に達成される。これは、kのあらゆる値についての解決法となりうる。このような調整は、ノードD(n+k)602がCcomp608の効果によりその後に補償される必要があるので、反復プロセス(iterative process)である。この特別の場合(Mのソースに有効に接続される全てのCpd成分)に、図6に表される形態に係る解決法は、最初にノードD(Cdp)を補償し、次いで各一連のドレインノードを補償することによって、最も容易に実施される。
【0035】
Ccompが単純にM(n+1)のチャネルに並列に配置されるように、k=1とすることが、幾つかの実施例で有用でありうる。1つの利点は、2つの近接するノードの間にCcompを配置するという、比較的に簡単であることにある。他の利点は、M(n+1)の設計が、固有キャパシタンスCds(n+1)が有意に大きくなるように変更される場合に起こりうる。トランジスタM乃至Mのレイアウト及び設計に対する変更は、必要とされるCcompキャパシタンスのサイズを低減するとともに、幾つかの個別Compキャパシタンスの必要性を取り除くことができる。
【0036】
他方で、k>1である場合(すなわち、Ccompがスタック内の上の方のトランジスタのドレインに結合される場合)に、このCcompに必要とされる実際のキャパシタンスは、概して、kが大きくなるのに比例して小さくなる。なお、留意すべきは、このCcompのブレイクダウン電圧が対応して増大しなければならない点である。特別の場合を実施するよう、解決法は、k>1の場合に、複数のFETを橋絡するよう個別Ccompキャパシタを必要とする。特別の場合(すなわち、様々な有効Cpdが、主に、最下のトランジスタMに結合されるRFスイッチの端部に相当するノードに結合される場合)に、k>=1解決法は、ドレインノードDとドレインD(m>n)との間にCcompキャパシタを配置することによって実施されてよい。ドレインD(m>n)は、例えば、Mが結合されるRFスイッチの端部に相当するノードであってよい。
【0037】
スタックにおいてより離れているFETのドレインへのこのような結合の好ましさは、対象のRFスイッチの製造パラメータ及びレイアウトに依存する。このような遠隔ノード結合を好ましいものとする傾向を有する要因には:a)特に、Ccompレイアウトがより好ましくない寄生キャパシタンスを生じさせない場合に、斯かる接続に順応するレイアウト;b)BVdsより大きい電圧に適したキャパシタの利用可能性;及びc)このようなキャパシタに適用可能な空間の不足がある。実際には、補償キャパシタのブレイクダウン電圧BVcが十分に高い場合に、補償されるCpdが最も近くに結合されるノードと反対側にあるRFスイッチのエンドノードに補償キャパシタを結合することが有用でありうる。補償キャパシタに必要とされるキャパシタンスは1/mに比例する。なお、mは、このような補償キャパシタが並列結合される直列なFETの数である。この効果は、複数のFETに並列配置される補償キャパシタがそれほどダイ(die)面積を占有しないことを可能にする。このことは、ほぼ常に有益である。
【0038】
このように、調整についての最良の実施形態は、とりわけ、様々なドレインノードの近接性と、製造パラメータに適合するキャパシタの適合性と、このようなキャパシタに適用可能なスペースと、それらがダイ面積を付加することなく他の構造の上に製造され得るかどうかとに依存する。調整がレイアウトにおいて困難を生じさせる場合は、jが僅かに増大しうるために完璧には補償しないことが望ましい。
【0039】
調整についての更なる解決法は(各Cpdが接地又はNに結合される)特別の場合に適用し、基本的な形で、単一のトランジスタ(すなわち、k=1)についてのみ補償キャパシタンスを使用する。概念的には、この更なる解決法は、最初に、有効CdsをCpdに等しい量だけ増大させることによって、Cpdを補償する。次に、それは、有効CdsをCpdに等しい量だけ増大させるが、Cpdは2つのトランジスタM及びMにわたって結合されているので、係数2(すなわち、2Cds)だけ増大することによってCpdを補償する。更に、Cdsは、既にCpdの値だけ増大しているCdsを上回って増大しなければならない。全てのCpdが等しく、全ての元のCdsが等しいとすると、n>1について、各有効Cdsは、下記の等比数列に従って決定される量Ccompだけ増大しなければならない。
【0040】
【数1】

Cpdの補償から始まるように概念上記載されているが、式はどんな順序で値を求められてもよい点に留意すべきである。全ての補償は当然に製造時に存在しなければならず、従って、補償の順序は実際にはない。
【0041】
補償又は調整はめったに絶対に正確ではあり得ず、より正確な値は、確かに、Cdsの0.01%以下である非補償のCpd値について零に達する。スタックが小さければ小さいほど、より大きな不正確さが許容される。図5に表される場合に、存在すると仮定された単一のCpd15は、係数1.28だけ理想値を上回って増大したVds16をもたらした。更に、図7は、同じトランジスタM16の結果として、各ドレインが対応するCpdを有する場合にVds16が理想値より約2.2倍大きい値を有することを示唆する。このように、単一の寄生キャパシタンスは無視可能でないが、それだけで深刻な電圧分布の不均衡を引き起こす可能性は低い。従って、いずれか1つの特定のノードを調整する際の誤差は、ほとんどのノードが合理的にうまく調整される場合は重要でない。
【0042】
更に、正確でない調整でさえ、スタック型トランジスタRFスイッチの電圧耐容量を実質的に上げうる。例えば、スタック型トランジスタRFスイッチ設計のCpdキャパシタンスが主としてRFスイッチの第1のエンドノードに結合される場合に、スイッチ電圧耐性の改善は、第1のエンドノードから漸次的に遠いトランジスタについて正味有効Cdsを漸次的に増大させることによって実現され得る。このような一般的な漸次増大は、例えば、トランジスタ設計を変更することによって、及び/又は個別補償キャパシタンスを加えることによって、達成され得る。このような一般的な不正確な解決法は、k=1で、図6に関して記載される。
【0043】
[一般的な場合の回路及び解決法]
実際に、内部ノードからの寄生キャパシタンスが結合され得る場所は幾つであってもよい。標準のCMOSICでは、それらは基板に結合してよい。SOI又はGaAsデバイスでは、それらは、部品の背面にある金属又はパッケージに結合してよい。全てのタイプのデバイスで、寄生キャパシタンスは、また、近くの金属線に結合することもできる。X×VN−Y×VNを有する信号を有するいずれかのノードに結合される構成Cpdキャパシタンスは、大規模なスタックのRF対応容量をj×BVdsより小さく制限してよい。
【0044】
ドレインノードの有効Cpdのみならず、有効Cds及び/又は有効Ccompも、複数の個別構成キャパシタンスから構成されてよい。有効Cpdキャパシタンスの構成要素は、多種多様な回路ノードに適切に結合されてよく、また、Ccompの構成要素も同様である。Cdsは特定のノードの間に結合されるが、やはり複数の構成キャパシタンスを有してよい。結果として、一般的な場合は、上述される特別の場合よりもはるかに複雑である。
【0045】
図9は、このような更なる複雑性を表すべく図4の一部から発展したものである。図9は、ソースノードS及び対応する終端ノードNP(n−1)414に結合されているCpd(n−1)412と、RFスイッチの2つのエンドノードN202及びN204とともに、図4のM402を表す。図9は、図4の有効Cpd408の拡張、若しくは有効補償キャパシタンスCcompの拡張、又はその両方を表す。第1の場合に、ノード908、910及び912で夫々終端されるCn902、Cn904及びCn906は、Cpd408の構成キャパシタンスを表す。ノード908は、RFスイッチの第2の端部N204のRF等価であり、一方、ノード912は、RFスイッチの第1の端部N202のRF等価である。最終的に、ノード910は、異なるドレインDのRF等価である。Cpd408はこのような構成キャパシタンスの並列結合を表すので、Cpd408の全キャパシタンスは、他の有意なCpd構成要素は存在しないとして、Cn、Cn及びCnの3つの値の和である。
【0046】
この一般的な場合で、図4の等価ノードNp410は実際のノードではない。しかし、いずれにしても、それは、N、Nの信号電圧と、Cn902、Cn904及びCn906の相対的な大きさとに基づく等価な信号内容を有する数学的等価なノードである。等価ノードNp410にある有効信号がNにある信号又はNにある信号のいずれに近いかどうかを決定することが有用でありうる。(正味有効)Cpdの関連する信号成分は、ほとんどの場合、Dの理想電圧とNの電圧との間、又はDの理想電圧とNの電圧との間のどこかに信号を下げる。前者の場合に、Dは適切にNよりもNに近いと言われ、一方、後者の場合は、Dは適切にNにより近く結合されると言われる。(図4に示されるように)MがNに結合されると、Nにより近く結合される有効Cpdの補償は、Nにより近く結合される1又はそれ以上のノードとDとの間のキャパシタンスの増大を必要とする。反対も同様であって、Nにより近く結合される有効Cpdの補償は、Nにより近く結合される1又はそれ以上のノードとDとの間のキャパシタンスの増大を必要とする。各ドレインノードnについて、Cpdの各構成要素の影響は、図6を参照して記載されるように計算されてよく、全てのこのような構成要素の影響は、有効Cpdを決定するよう結合される。
【0047】
図9の代替の考えでは、キャパシタンスCn902、Cn904及びCn906は、Cpdの構成要素を明示的に表す代わりに、Cpd及びCcompの両方の構成要素を表す。この考えの一例に従って、ノード912はNであり、キャパシタCn906はCpdの実質上全てを有する。ノード910(D)は上から2番目のドレインD(n+1)(すなわち、q=n+1)であり、結果として、Cn904は、有効ドレイン−ソース・キャパシタンスCds(n+1)の増大を表す。Cn904は、例えば、個別キャパシタであってよく、あるいは、それは、M(n+1)の設計変更から生じるCdsの増大を反映してよい。更に、それは、それら両方の意味の組み合わせを反映してよい。ノード908はNに等しいRFであるから、Cn902は、DとNとの間に結合される小さな個別キャパシタであってよい。キャパシタンス902及び904はCcompの構成要素である。キャパシタンス902、904及び906の値は、Cn904に含まれないCdsとCds(N+1)との間の何らの不釣り合いとともに、後述されるように、式1を満足するよう確立されるべきである。当然、Ccompは構成キャパシタンスを幾つでも有してよく、有効Cpdを決定するために上述されるように、各Ccomp構成要素の影響は個別に決定されて、有効Ccompとして結合されてよい。
【0048】
スタックされているトランジスタのドレインであるノードmの調整又は補償のための一般規則を以下に挙げる。各キャパシタンスCimは、ノードmと異なるノードiとの間に配置される。(動作において、高インピーダンス又はオフ状態にあるRFスイッチを有する)ノードmは電圧Vmを有し、同じ条件の下で、夫々の他のノードiは電圧Viを有する。Pはノードmに結合されている個別キャパシタの総数である。次いで、ノードmへの電荷注入の計算に基づいて、平衡(及び均一な電圧分布)は下記の関係を確立することで達成され得る。
【0049】
【数2】

ノードの直ぐ上のトランジスタのCds及びノードmの直ぐ下のトランジスタのCdsが等しい限りでは、それらのCdsは、電圧がそれら2つのトランジスタで一様である場合、すなわち、[V(m+1)−V(m−1)]/2=Vmである場合に、無視されてよい。しかし、ノードmの上及び下のVdsが、大きさが等しく(且つ符号が逆と)なるよう確立され得ない場合は、各Cdsは計算に含まれなければならない。たとえVdsが等しいとしても、Cds値は、少なくともそれらが有意に同じでない限りでは、総和に含まれるべきである。
【0050】
正確さは或る程度有益であるが、上述されるように、正確さは、スタック型RFスイッチに含まれるトランジスタにわたる電圧分布の不均衡を実質的に改善するのに常に必要なわけではない。幾つかの実施例について、Cpdが平均してNによりもNにより近く結合されていると観測し、然るに、略等しいか又はランダムに変化するかではなく、FETの大部分について有意に増大する(例えば、0.03%より多く増大する)Cdsの値を確立すれば十分である。ここに記載されるデバイス及び方法の多数の実施形態は、スタック内のトランジスタのノードの間、特にドレインノード(又は等価なソースノード)の間に結合される補償キャパシタンスを付加することによって、スタック型FETRFスイッチにおいて望ましくない寄生容量の補償を達成する。このような補償キャパシタンスは、スタック内の隣接するFETに、有意に異なる正味値のCdsを持たせ、又は、FETスタックの直列Cdsストリングに並列であるキャパシタンスの補償ネットワークを確立することができる。
【0051】
[補償キャパシタンスの付加]
Cdsは有効ドレイン−ソース・キャパシタンスとして記載され、ここでは、異なる意味が明らかにされない限り、総有効ドレイン−ソース・キャパシタンス、意図的な及び意図的でないキャパシタンスのネット及び効果を意味する。正味有効Cdsは、例えば、RFスイッチ・スタックに含まれるトランジスタのドレインノードとソースノードとの間の主として容量性の特性を単に結合することによって、変更されてよい。主に容量性の特性は、誘導又は抵抗より容量的であるスイッチング信号の周波数でインピーダンスを有する受動素子である。回路設計者が理解するように、多数の構造がキャパシタとして機能するよう製造されてよく、あるいは、このようなキャパシタ又は主に容量性の特性若しくは素子のいずれもが補償キャパシタ又はキャパシタンスを構成してよい。
【0052】
補償キャパシタンスは、スタックの異なる構成トランジスタの固有のCdsの間の差を、少なくともこのような差がトランジスタの間の特定の設計変更の意図的な結果である限り、有してよい。スタックの特定の構成FETは、FETの間のCds値の所望の差を達成するよう、他の構成FETとは異なるレイアウトを有してよく、あるいは、別なふうに設計又は製造されてよい。Cdsが達成される方法は、ここに記載されるデバイス及び方法にとって重要でない。代わりに、あらゆる技術が満足な有効Cds値を確立するよう用いられてよい。このように、スタック内の異なるトランジスタの有効Cdsの間の如何なる有意な又は意図的な差も、適正に、補償キャパシタンスに相当すると考えられてよい。
【0053】
個々のトランジスタ設計をそれらの有効Cdsを変化させるよう変更することが実行可能である場合に、このような変更は少なくとも部分的にトランジスタ・スタックのキャパシタンスを調整することができる。斯かる変更は非常に洗練されている。しかし、必要とされる設計上の相違は、実施に面倒であるとともに、回路が関係のない理由のために変更されるべき場合に再構築するのは比較的困難である。とはいえ、斯かる変更は、スタック型トランジスタRFスイッチのキャパシタンスを満足に調整するのに必要とされる構成キャパシタンスの幾つか又は全てを提供してよい。
【0054】
有効Cdsを変化させるための最も簡単な設計変更は、デバイスサイズの単純な変更である。デバイスが大きいほど本質的にそれが有するCdsの値も大きいので、より大きいCdsが必要とされる場合には、物理的により大きいトランジスタが使用されてよい。実際に、固有のCdsは適切にデバイスサイズに略比例してよい。Cpdキャパシタンスが主としてRFスイッチの1つのエンドノード(下側)に結合される特別の場合に、スタックの上にあるトランジスタは、より多くの補償キャパシタンスを必要とする。その場合に、スタックの直列ストリングのノード間に個別キャパシタンスを付加することに代えて、又はそのことに加えて、上の方にあるトランジスタほど漸次的に大きくされてよい。少なくとも部分的に個別補償キャパシタンスの必要性に取って代わるようトランジスタのサイズを変えるという一般概念は、スタック型トランジスタスイッチを調整する一般的な場合に適用する。しかし、特に、以下の解析は、RFスイッチの最下のエンドノード(Mが結合されるN)に相当するノードに各Cpdが結合される図5及び6についてなされた仮定を伴って、図4を参照して上述された特別の場合のスタックに適用する。各トランジスタM(n>1)の幅Wは、性能要求を満足するように全体のスイッチ抵抗を確立する選択されるWを有して、特別の場合について以下のように決定されてよい。
【0055】
【数3】

Cdsは概してトランジスタ幅とともに線形関数であり、一方、Cpdは通常非線形であるから、式2は容易には更に簡単化されず、また正確にされ得ない。理想的に、式2に従って調整されるスタックは、また、上述される式1の要件を満たす。
【0056】
ゲート絶縁により製造されるキャパシタンスは、それらが例えば比較的低いブレイクダウン電圧を有し又は非線形であっても、調整のために用いられてよい。更に、寄生キャパシタンスはしばしばレイアウト面積に比例するので、このような補償キャパシタをトランジスタの側に加えることは更なる寄生キャパシタンスを生じさせうる。このことは、問題に対する解決法が補償の夫々の付加により変わるので、反復プロセスを調整することができる。
【0057】
スイッチトランジスタ自体の上に配置される金属−絶縁体−金属(MIM)キャパシタンスは、幾つかの場合において最良の解決法である。このようにして配置されるMIMキャパシタは、余分のダイ面積を必要とせず、通常は、少なくとも、余分の寄生容量を接地に加えない。更に、MIMキャパシタにより所望のキャパシタンスを確立することは、比較的簡単であり、結果として、トランジスタ設計を変更することに基づく解決法と比較して、その後の設計反復を見直すのがより容易となりうる。MIMキャパシタは、また、より高いブレイクダウン電圧を有してよく、従って、複数(すなわち、図6に関してk>1)のトランジスタによって分離されるノードmとiとの間に結合されるのに適する。
【0058】
[有効な調整の確認及び定量化]
j個の構成するスタックされたトランジスタから構成されるRFスイッチに印加される電圧Vswは、スタックの構成トランジスタにわたって分配される。分布の均一性からの偏差は、各トランジスタに現れるVswの部分の変数Vとして量子化されてよい。ここで、Vswから得られる各トランジスタMについてのVdsはVであるとともに、下記の式が成立する。
【0059】
【数4】

スタック型トランジスタRFスイッチの有用な調整は、スタックの構成トランジスタにわたる分布電圧について変数Vをより小さなものとする。ランダムなプロセス変動は、不可避的に、スタック内の異なるトランジスタのCdsの間に小さな差を生じさせる。しかし、変更を伴わない設計は可能な限り完璧であるから、このようなランダムな変更は、概して、分布トランジスタ電圧の不一致を増大させる働きをすべきである。然るに、一方でのCdsの制御による意図的な調整と、他方でのCdsの値のランダムで意図的でない変更とは、(構成トランジスタのCdsをより均一にするよう)デバイス又は方法においてCdsの変化を減らすことが、スタックにわたる電圧分布の不一致を減少又は増大させるかどうかの提示によって、区別されてよい。不一致は、スタック型スイッチを有効に調整する働きをするCdsの偏差を減らす結果として増大する。
【0060】
構成トランジスタにわたる電圧分布の不一致は、同様に、スタック型トランジスタスイッチの直列ストリングの内部ノードに結合される分布調整キャパシタンスを区別することができる。ここで記載されるRFスイッチの実施形態におけるスイッチの内部ノードに結合される主として容量性の要素の削除において、電圧分布の不一致は、それらが分布調整キャパシタンスである場合に増大しうる。結果として、キャパシタンスが電圧耐容量を増大させるよう調整以外の他のプロセスのために内部ストリング・ノードに結合されている場合に、このようなキャパシタンスを除くことは電圧分布の不一致を低減しうる。
【0061】
Cds値のランダムなプロセス変更は、最大Cds変化の大きさだけ調整する電圧耐性を増大させるよう意図的に実施される変更と区別され得る。このようにして、特定のデバイスでのスタックの構成トランジスタについて、最大のCdsは、偏差が単にランダムなプロセス変更による場合は、最小のCdsに極めて近いものとなる。j個のトランジスタのスタックを調整するために、サイズ比較(Cds(max)/Cds(min)−1)は、少なくともj/200、又は少なくともj/100、又は少なくともj/50であるよう要求されてよい。jにかかわりなく、調整されたトランジスタ・スタックは、少なくとも2%、少なくとも5%、若しくは少なくとも10%だけ、又は少なくとも20%だけCds(min)を超えるCds(max)を有するよう要求されてよい。これらの制限のいずれも、特許請求の範囲に包含されるよう意図されない二次的な設計を区別するために、方法、プロセス又は装置のいずれの請求項にも明示的に加えられてよい。
【0062】
直列スタックに含まれるトランジスタの隣接する対の間の正味有効Cds値の差は、このような隣接する対の大部分の夫々について少なくとも5%であるよう要求されてよい。代替的に、トランジスタの隣接する対の間の斯かる正味有効Cds値の差は、当該対のトランジスタの間にあるストリングの内部ノードについての(Cds構成要素を含まない)総Cpdと比較されてよい。Cds差は、次いで、隣接する対の間のノードについて、隣接する対の少なくとも半分について、又は隣接する対の大部分について総Cpdを超えるよう要求されてよい。全ての隣接するトランジスタ対の間のCds差の和がその対の間のノードについての総Cpdの和を超えるよう要求されるように、平均することによって計算がされてよい。
【0063】
[Cpd値の決定]
集積回路の設計者は、回路寄生要素を評価する必要性にしばしば直面し、あらゆるこのような技術が、寄生ドレイン−ソース・キャパシタンスCdsとともに、対応するソース以外の他のノードに対する寄生ドレインキャパシタンスCpdを確立するために用いられてよい。選択される製造プロセス及びレイアウトの詳細なパラメータに基づく完全な回路シミュレーションは、シミュレーションプログラムが正確であって且つ十分な処理電力が妥当な時間長さでタスクを完了するのに有効である場合に、理想的である。また、回路を組み立て、スタックの個々のトランジスタにわたるRFスイッチ電圧の分布を調べ(測定し)、そして、このような測定から有効なCpd値を推定することも可能である。しかし、上述されるように、RFスイッチ電圧耐容量における実質的な改善は、完璧な補償を行わずとも達成され得る。然るに、負担がより少ない技術がCpd値を推定するのに用いられてよい。
【0064】
ノードから基板への寄生容量を推定するための斯かる技術の一例は、以下の通りである。
【0065】
【数5】

なお、w及びLはノードの幅及び長さであり、tはノードの厚さであり、hは接地面の上のノードの高さであり、ε=ε×8.854e−12F/m、及びεは基板材料の比誘電率である。
【0066】
多数のコンピュータプログラムが、設計者が寄生回路要素を推定するのを助けるべく存在する。例えば、Medici、ADS/Momentum、FastCap、HFSS、及び他等のプログラムは、2次元(2D)及び3次元(3D)の寄生キャパシタンス推定の能力がある。これらのツールは、解析されるノードの近くにある他の全てのノードに対するキャパシタンスについてのより正確な推定を可能にする。
【0067】
[結び]
上記は、スタックのトランジスタにわたる全体のRFスイッチ電圧の分布における不均衡から生ずるスタック型トランジスタRFスイッチの低いブレイクダウン電圧を解決するようスイッチのキャパシタンスを調整又は補償する関連方法の例となる実施及び新規な特徴を表す。それは、また、容量性の調整又は補償特性を用いる集積回路スタック型トランジスタRFスイッチ装置の実施及び新規の特徴であって、このような特徴がない場合に比べて正味のブレイクダウン電圧を改善するものを記載する。当業者には当然に、表される方法及び装置の形態及び詳細の様々な削除、置換及び変更は、本発明の適用範囲を逸脱することなく行われてよい。全ての実施形態を明示的に挙げることは非現実的であるから、当然に、装置又は方法の実施形態に適するものとして上述された特徴の実際的な組み合わせの夫々は、装置又は方法の個別の代替の実施形態を構成する。更に、このような装置又は方法の代替案に相当するものの実際的な組み合わせの夫々は、また、対象の装置又は方法の個別の代替の実施形態を構成する。従って、本発明の適用範囲は、特許請求の範囲が本願の係属中に補正される場合に、特許請求の範囲を参照してのみ決定されるべきであり、このような限定が特許請求の範囲に挙げられ又は意図的に関与する場合を除いて、上記で表される特徴によって限定されるべきでない。
【0068】
ここに記載されるスタック型トランジスタRFスイッチにおけるトランジスタは、望ましくは、絶縁ゲートタイプであるか、又は直流ゲート電流を流さないようにバイアスをかけられる。より一層望ましくは、トランジスタは、金属酸化膜半導体(MOS)構造を用いないという事実に関わらず具体的にMOSFETと呼ばれるFETであってよい。FETは、あたかもそれらがN極性(NMOS)であるかのように記載されているが、それらは同様にPMOSであってもよい。実施例は、たとえそれらが制御ノード直流電流を扱うよう回路調整を必要とするとしても、好ましくないトランジスタを用いてよい。
【0069】
ここで図示及び記載をされている回路は、単なる例示であって、当業者に共通の現在の知識によって、又は将来的に、予期しないが容易に適用される、当業者に知られる代替案を考慮して、当業者によって容易に類似すると分かる代替案を同様に記載していると解されるべきである。
【0070】
様々な請求項要素の均等の意味及び範囲の中にある全ての変形例は、対応する請求項の適用範囲内に包含される。特許請求の範囲に記載される各請求項は、斯かる請求項の文字通りの言語とは単に実質的でなく相違するあらゆるシステム又は方法を包含するよう意図される。ただし、このようなシステム又は方法が先行技術の実施形態でない場合に限る。この目的のために、各請求項に記載される各要素は、可能な限り幅広く解されるべきであり、先行技術を包含することなく可能な限りこのような要素に相当するあらゆるものを包含すると理解されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
スタック型トランジスタRFスイッチ装置であって、
a)内部ノードが隣接するトランジスタの間にある直列ストリングを形成するよう直列接続でドレインをソースに結合されている複数の構成トランジスタを有するトランジスタ・スタックと、
b)各構成トランジスタごとの有効積算ドレイン−ソース・キャパシタンスCdsと
を有し、
2つの構成トランジスタについてのCdsの値は少なくとも2%だけお互いと異なる、スタック型トランジスタRFスイッチ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−102508(P2013−102508A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2013−6353(P2013−6353)
【出願日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【分割の表示】特願2010−506156(P2010−506156)の分割
【原出願日】平成19年4月27日(2007.4.27)
【出願人】(508004502)ペレグリン セミコンダクター コーポレイション (3)
【Fターム(参考)】