説明

スロットマシン

【課題】制御基板の容量アップを図り、より多岐にわたる演出を可能とする。
【解決手段】メインCPU71を搭載したメイン制御基板70と、メイン制御基板70と別体で構成されており、サブCPU81を搭載したサブ制御基板80と、遊技中の演出を行う演出用周辺機器(バックランプ33等)と、遊技に関する所定の動作に用いられる遊技用周辺機器(スイッチ類等)とを備え、遊技用周辺機器とメイン制御基板70、演出用周辺機器とサブ制御基板80、及びメイン制御基板70とサブ制御基板80がそれぞれ電気的に接続されている。メイン制御基板70は、演出用周辺機器の出力に関する情報を一方向でサブ制御基板80に送信する。サブ制御基板80は、この情報に基づいて演出用周辺機器の出力を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、メイン制御基板とサブ制御基板とを別体で備えるスロットマシンに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のスロットマシンでは、メインCPU及びサブCPUを搭載した制御基板が設けられている。スロットマシンに設けられたスイッチ、モータ、ランプ、センサ、LED等の各周辺機器は、全てこの制御基板と電気的に接続されている。そして、制御基板のメインCPUは、これらの各周辺機器を総括して管理、制御している。また、スピーカは、制御基板と接続されているが、スピーカからのサウンドの出力に限っては、サブCPUで制御している。
【0003】
ゲーム中には、各種の演出を行うべく、メインCPUは、例えば演出用のランプ等に対して点灯/消灯させる命令を発信する。さらに、サブCPUは、メインCPUからの指令を受けて、スピーカから所定のサウンドを出力するように制御する。
ここで、近年では、役の当選可能性の告知演出を多様化することで、さらに奥の深い演出を提供する趨勢になっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、前述の従来の技術では、制御基板に実装されるCPUの容量には一定の限界があるので、十分な量の演出用のデータ(プログラムを含む)を記憶できないという問題があった。
一方、液晶表示パネル等をスロットマシンに設け、演出用の種々の画像表示を行うという考えがある。
ここで、液晶表示パネル等によって各種の画像表示を行うためには、その画像データや画像表示を制御するためのプログラムを格納する必要がある。しかし、画像データ等は、スピーカから出力するサウンド等のデータ以上に大きな記憶容量を必要とする。よって、従来のCPUの容量では不十分であり、演出として各種の画像表示を行うことは、極めて困難であった。
【0005】
なお、制御基板の容量アップのため、制御基板を複数枚にすることが考えられる。しかし、制御基板は、ROMの入替え等の不正防止のため、セキュリティ性の高いケース内に収容する必要がある。このとき、制御基板を複数枚とすると、それまで、単一の制御基板を収容していた上記ケース内には収容できなくなり、互換性がなくなるという問題がある。
さらに、制御基板を単に複数枚にすると、どの制御基板でどのような制御を担当するかが問題となり、制御基板間の通信、並びに制御基板の回路構造及び制御が複雑化してしまうという問題がある。
【0006】
したがって、本発明が解決しようとする課題は、制御基板の容量アップを図り、より多岐にわたる演出を可能とすることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、以下の解決手段によって、上述の課題を解決する。
第1の解決手段(請求項1の発明)は、メインCPUを搭載したメイン制御基板と、前記メイン制御基板と別体で構成されており、サブCPUを搭載したサブ制御基板と、遊技中の演出を行う演出用周辺機器と、前記演出用周辺機器以外の周辺機器であって、遊技に関する所定の動作に用いられる遊技用周辺機器とを備え、前記遊技用周辺機器と前記メイン制御基板、前記演出用周辺機器と前記サブ制御基板、及び前記メイン制御基板と前記サブ制御基板がそれぞれ電気的に接続されており、前記メイン制御基板は、入力用の前記遊技用周辺機器からの入力を検知する遊技用周辺機器入力検知手段と、出力用の前記遊技用周辺機器の出力を制御する遊技用周辺機器出力制御手段と、前記演出用周辺機器の出力に関する情報を一方向で前記サブ制御基板に送信する出力情報送信手段とを備え、前記サブ制御基板は、前記メイン制御基板から送信されてきた出力に関する情報を受信する出力情報受信手段と、前記出力情報受信手段で受信した情報に基づいて、前記演出用周辺機器の出力を制御する演出用周辺機器出力制御手段とを備えることを特徴とする。
【0008】
第1の解決手段においては、スロットマシンの制御基板は、別体のメイン制御基板とサブ制御基板とを備えており、それぞれに搭載されたメインCPUとサブCPUとによって、スロットマシンが制御される。
メイン制御基板には、遊技に関する所定の動作に用いられる遊技用周辺機器が接続される。メイン制御基板には、入力用の遊技用周辺機器からの入力を検知する遊技用周辺機器入力検知手段と、出力用の遊技用周辺機器の出力を制御する遊技用周辺機器出力制御手段とが設けられており、これらによって遊技用周辺機器の入出力が制御される。
また、サブ制御基板には、遊技中の演出を行う演出用周辺機器が接続される。サブ制御基板には、演出用周辺機器出力制御手段が設けられ、これによって演出用周辺機器の出力が制御される。
【0009】
さらに、メイン制御基板とサブ制御基板とは、メイン制御基板からサブ制御基板側に情報を一方向で送信可能なように接続されている。そして、メイン制御基板に設けられた出力情報送信手段は、サブ制御基板に対し、演出用周辺機器の出力に関する情報を送信する。サブ制御基板に設けられた出力情報受信手段は、この情報を受信し、上記の演出用周辺機器出力制御手段は、この受信した情報に基づいて演出用周辺機器の出力を制御する。
【0010】
したがって、メイン制御基板は、演出用周辺機器の出力に関する情報をサブ制御基板に送信するのみであり、演出用周辺機器の具体的な出力の制御は、サブ制御基板によって行われる。よって、演出用周辺機器を制御するための演出データの容量は一般に大きいが、上記のように制御することで、メイン制御基板内の演出用周辺機器に関する制御の負担が軽減され、メイン制御基板の容量に余裕を持たせることができる。また、例えば、メイン制御基板は、サブ制御基板に対して演出用周辺機器の出力の制御に関する大まかな情報を送信すれば、サブ制御基板側で、その情報の内容を理解して演出用周辺機器を制御することも可能となる。
【0011】
さらにまた、メイン制御基板は、サブ制御基板に対して演出用周辺機器の出力に関する情報を送信するものの、役の抽選に係る乱数値等のセキュリティ性を有する情報は送信しない。さらに、メイン制御基板は、サブ制御基板に対して一方向で情報を送信するので、サブ制御基板は、メイン制御基板側から情報を引き出すこともできない。これにより、サブ制御基板の内容を解読しても、メイン制御基板側のセキュリティ性を有する情報は得られないので、種々の不正行為を防止することができる。
【0012】
第2の解決手段は、第1の解決手段において、前記演出用周辺機器には、役の当選可能性の告知演出時を含む演出時に点灯し、又は所定の表示を行うランプ類と、演出サウンドを出力するスピーカとを含むことを特徴とする。
第2の解決手段においては、演出用周辺機器には、演出に関するランプ類やスピーカが含まれる。したがって、ランプ類の点灯やスピーカからのサウンドの出力のような各種の演出を、サブ制御基板側で総括して制御することができる。
【0013】
第3の解決手段は、第1又は第2の解決手段において、前記演出用周辺機器には、遊技者に対して目視可能にスロットマシン前面部に設けられた画像表示部を含むことを特徴とする。
第3の解決手段においては、演出用周辺機器には、例えば液晶表示パネルのような画像表示部が含まれる。したがって、この画像表示部の出力(画像表示)は、演出用周辺機器の1つとしてサブ制御基板によって制御される。これにより、大きなデータ容量を必要とする画像表示部をスロットマシンマシンに設けた場合であっても、メイン制御基板の容量を圧迫すること等なく、画像表示部の出力を制御することができる。
【0014】
第4の解決手段は、第1〜第3の解決手段において、前記メイン制御基板は、前記サブ制御基板が動作不能状態にあるとき、又は前記サブ制御基板と非接続状態にあるときでも、前記遊技用周辺機器を制御して、単独で遊技を進行可能に構成されていることを特徴とする。
第4の解決手段においては、サブ制御基板がなくても、メイン制御基板単独で、遊技用周辺機器を制御して、遊技自体は進行可能となる。したがって、サブ制御基板側で故障等が生じたとしても、演出を行うことはできなくなるが、遊技の進行を妨げないようにすることができる。
【0015】
第5の解決手段は、第1〜第4の解決手段において、前記メイン制御基板は、前記サブ制御基板に出力に関する情報を送信した後、前記演出用周辺機器の出力予定時間をカウントするタイマーを備えることを特徴とする。
第5の解決手段においては、タイマーは、出力に関する情報をサブ制御基板に送信した後の演出用周辺機器の出力予定時間をカウントする。したがって、メイン制御基板側で、演出用周辺機器の出力終了を契機として、次の処理を開始する場合において、演出用周辺機器の出力終了予定時間を知ることができるので、メイン制御基板は、サブ制御基板からの演出用周辺機器の出力終了情報を必要とせずに、その処理を実行することが可能となる。
【0016】
第6の解決手段は、第1〜第5の解決手段において、前記メイン制御基板は、スロットマシン筐体内部に取り付けられるとともに、開放時に痕跡が残るケース内に収容され、前記サブ制御基板は、スロットマシンのフロントドアの裏面側に取り付られていることを特徴とする。
第6の解決手段においては、メイン制御基板は、ケース本体と蓋体とを容易に開放することができず、かつ開放時に痕跡が残るケース内に収容される。これにより、メイン制御基板のROM等の不正な入替えが行われたときは、その事実がわかるようになる。
【0017】
また、サブ制御基板は、スロットマシンのフロントドアの裏面側に取り付られる。ここで、演出用周辺機器は、遊技者に対して目視可能な位置、すなわちスロットマシンの前面側に取り付けられることが多いので、前面側に演出用周辺機器が集中する。したがって、これらの演出用周辺機器に近く、接続しやすい位置にサブ制御基板を取り付けることができる。
【発明の効果】
【0018】
第1の解決手段(請求項1の発明)によれば、メイン制御基板は、演出用周辺機器の出力に関する情報をサブ制御基板に送信するのみであり、演出用周辺機器の具体的な出力の制御は、サブ制御基板によって行うようにした。よって、メイン制御基板内の演出用周辺機器に関する制御の負担が軽減され、メイン制御基板の容量に余裕を持たせることができる。
また、例えば、メイン制御基板は、サブ制御基板に対して演出用周辺機器の出力の制御に関する大まかな情報を送信すれば、サブ制御基板側で、その情報の内容を理解して演出用周辺機器を制御することも可能となる。
【0019】
さらにまた、メイン制御基板は、サブ制御基板に対して演出用周辺機器の出力に関する情報を送信するものの、役の抽選に係る乱数値等のセキュリティ性を有する情報は送信しないようにし、さらに、メイン制御基板は、サブ制御基板に対して一方向で情報を送信するようにした。よって、サブ制御基板は、メイン制御基板側から情報を引き出すことができなくなり、サブ制御基板の内容を解読しても、メイン制御基板側のセキュリティ性を有する情報は得られないので、種々の不正行為を防止することができる。
【0020】
第2の解決手段によれば、ランプ類の点灯やスピーカからのサウンドの出力のような各種の演出を、サブ制御基板側で総括して制御することができる。
第3の解決手段によれば、画像表示部の出力(画像表示)を、演出用周辺機器の1つとしてサブ制御基板によって制御するようにした。よって、大きなデータ容量を必要とする画像表示部をスロットマシンマシンに設けた場合であっても、メイン制御基板の容量を圧迫すること等なく、画像表示部の出力を制御することができる。
【0021】
第4の解決手段によれば、サブ制御基板側で故障等が生じたとしても、遊技の進行を妨げないようにすることができる。
第5の解決手段によれば、メイン制御基板側で、演出用周辺機器の出力終了後、次の処理を開始する場合において、演出用周辺機器の出力終了予定時間を知ることができるので、メイン制御基板は、サブ制御基板からの演出用周辺機器の出力終了情報を必要とせずに、その処理を実行することが可能となる。
【0022】
第6の解決手段によれば、メイン制御基板のROM等の不正な入替えが行われたときは、その事実がわかるようになる。
また、スロットマシンの前面側に取り付けられることが多い演出用周辺機器に近く、接続しやすい位置にサブ制御基板を取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明によるスロットマシンの第1実施形態の外観を示す正面図である。
【図2】スロットマシン筐体内部に設けられたリールを含むリールユニット部を示す側面図である。
【図3】図1のスロットマシンの筐体内部を示す正面図である。
【図4】図1のスロットマシンの前面部を覆うフロントカバーの裏面側を示す正面図である。
【図5】本実施形態のスロットマシンのシステム構成を示すブロック図である。
【図6】メインCPU及びサブCPUの制御の概略を示すブロック図であって、特に本発明に係る部分を示したものである。
【図7】本発明によるスロットマシンの第2実施形態のシステム構成を示すブロック図であり、図5に対応する図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、図面等を参照して、本発明の一実施形態について説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明によるスロットマシンの第1実施形態の外観を示す正面図である。先ず、本実施形態におけるスロットマシン10の外観及びゲーム概要について説明する。
(スロットマシン)
図1において、スロットマシン10の筐体の前面部には、フロントパネル20が設けられ、このフロントパネル20内には、3つの透明な表示窓21が設けられている。一方、筐体内部であって表示窓21の後方には、各表示窓21に対応して3つのリール(回胴;後述)が配置されている。
【0025】
図2は、スロットマシン10筐体内部に設けられたリール31を含むリールユニット部を示す側面図である。リール31は、リング状に形成されるとともに、その外周面には複数の入賞図柄(入賞役を構成する図柄)を印刷したリールテープが貼られている。1つのリール31には、21個の複数種類の図柄が等間隔で配列されており、各リール31ごとに異なった図柄配列がなされている。
図柄は、特別役の1つであるビックボーナス(以下、BBと略称する。)図柄、同様に特別役の1つであるレギュラーボーナス(以下、RBと略称する。)図柄、小役図柄、及びリプレイ図柄から構成される。
そして、表示窓21内から、リール31上の上下に連続する3つの図柄が見えるようになっている。
【0026】
また、リール31の中心部には、(ステッピング)モータ32が連結されており、このモータ32の駆動によってリール31を回転させ、リール31上の図柄を表示窓21内で上下方向に移動表示させる。
さらにまた、モータ32の上方部には、センサ(リールセンサ)35が設けられている。このセンサ35は、リール31のホームポジションを検知するものであり、リール31とモータ32とを連結する部分に設けられた被検知部材36がセンサ35を通過するように構成されている。これにより、リール31が1回転するごとに、それがセンサ35によって検知される。
【0027】
さらに、各リール31の内側には、バックランプ基板34上に搭載された3つのバックランプ33が設けられている。このバックランプ33は、表示窓21内にあるリール31の3つの各図柄の後方に配置されている。そして、リール31は、透光性を有するものから形成され、バックランプ33の点灯によりリール31の図柄が照光されるように構成されている。
【0028】
図1において、フロントパネル20の表示窓21を含む部分には、有効ライン22(22a〜22c)が表示されている。この有効ライン22は、水平方向の中段の有効ライン22aと、水平方向の上段及び下段の2本の有効ライン22bと、右下がり及び左下がりの斜め方向の2本の有効ライン22cとから構成されている。
そして、リール31上の上下に連続する3つの図柄は、これらの上段、中段及び下段の有効ライン22上に位置しており、各リール31の停止時に、1つの有効ライン22上に特定の図柄の組合せが停止した場合に入賞となり、メダルの払出しが行われる。
【0029】
フロントパネル20の右下側にはメダル投入口23が設けられており、ここから遊技者によってメダルが投入されると、それをメダルセレクター(後述)により判別し、投入されたメダル枚数に応じて有効ライン22を有効化し、有効ラインランプ24を点灯させる。
投入されたメダルが1枚のときは1つの有効ライン22a、2枚のときは水平方向の3つの有効ライン22a及び22b、3枚のときは、さらに加えて斜め方向の2つの有効ライン22cを含む計5つの有効ライン22a〜22cが有効化される。
【0030】
フロントパネル20の表示窓21の上側には、画像表示部として、カラー画像を表示する液晶表示パネル40が設けられている。液晶表示パネル40は、遊技中の演出を行うときに、各種の画像を表示するものである。
【0031】
また、フロントパネル20内の図1中、左下側にあるメダル払出し枚数表示LED26は、入賞時に払出し枚数に応じたメダル枚数を表示等するLEDである。一方、右下側の貯留メダル数表示LED27は、貯留されているメダル枚数を表示するLEDである。さらに、その上側には2つの回数表示LED28(28a及び28b)が設けられている。左側の回数表示LED28bは、BBゲームやRBゲーム中のボーナスゲーム回数等を表示するLEDである。右側の回数表示LED28aは、BBゲーム中の一般遊技回数や、BBゲームやRBゲーム中のボーナスゲームにおける入賞回数等を表示するLEDである。
さらにまた、フロントパネル20の表示窓21の下側には、効果ランプ29が設けられている。効果ランプ29は、ゲーム中に、特別役の当選可能性を遊技者に対して告知演出するとき等に点灯するものである。
【0032】
また、筐体の前面部には、スタートスイッチ41及びストップスイッチ42が設けられている。スタートスイッチ41は、リール31の回転をスタートさせるときに遊技者が操作するスイッチ(レバー)である。ストップスイッチ42は、各リール31ごとに独立して3つ並設され、遊技者がそれぞれのリール31の回転を停止するときに操作するスイッチ(ボタン)である。
また、筐体前面部の中央よりやや下側に設けられたスピーカ51は、演出に係るサウンド等を出力するものである。
【0033】
次に、本発明によるスロットマシン10のゲーム概要について説明する。
先ず、通常ゲームにおいては、遊技者は、メダル投入口23からメダルを投入し、有効ライン22を有効化して、スタートスイッチ41をオンする。これにより、各リール31が始動される。そして、遊技者はストップスイッチ42を押すことでリール31の回転を停止する。ここで、有効ライン22上に停止したリール31の図柄の組合せが予め定められた何らかの役の図柄の組合せと一致するときは入賞となり、成立役に応じてメダルの払出し等が行われる。
【0034】
例えば、小役の図柄の組合せが有効ライン22上に揃って停止すると、小役の入賞となり、その小役に応じた枚数のメダルの払出しが行われる。また、リプレイ図柄が有効ライン22上に揃って停止すると、前ゲームで投入したメダル枚数を維持した再ゲームを行う権利が与えられる。
また、BBを構成する図柄の組合せが有効ライン22上に揃って停止すると、BBの入賞となり、所定枚数の払出しを行った後、通常ゲームとは異なるBBゲーム(特別ゲームの1つ)がスタートする。
【0035】
BBゲームでは、最初にBBゲーム中の一般ゲームがスタートし、この一般ゲーム中に、ボーナスゲームに移行するためのシフト図柄の組合せが有効ライン22上に停止すると、ボーナスゲームに移行する。そして、ボーナスゲームでは、高確率で特定役が入賞するモードとなり、この特定役が所定の入賞回数に到達するか、又はボーナスゲーム中のゲーム回数が所定回数に到達したときに、ボーナスゲームが終了し、再度、BBゲーム中の一般ゲームに戻る。以上のようにして、BBゲーム中は、一般ゲームからボーナスゲームへの移行、及びボーナスゲームから一般ゲームへの移行を繰り返し、BBゲーム中の一般ゲーム回数が規定回数(例えば30回)に到達するか、又は一般ゲームからボーナスゲームへの移行回数が規定回数(例えば3回)となったときのボーナスゲーム終了時に、BBゲームが終了するように設定されている。
【0036】
同様に、RBを構成する図柄の組合せが有効ライン22上に揃って停止すると、RBの入賞となり、上記と同様に、通常ゲームとは異なるRBゲーム(特別ゲームの1つ)がスタートする。このRBゲームでは、上述のBBゲーム中のボーナスゲームに相当するゲームが行われる。
【0037】
また、BBゲームが終了すると、通常ゲームに戻る場合の他に、一定条件下で特典付きゲームに移行するように設定されている。特典付きゲームは、通常ゲームより遊技者にとって有利な状態でゲームが進行するものである。本実施形態における特典付きゲームは、リール31の停止制御が一定条件下で無制御になり、ストップスイッチ42がオンされると同時にリール31が停止するようになり、遊技者のストップスイッチ42の操作によって小役の入賞を狙うことが可能になるものである。ただし、遊技者が入賞を狙うことができるのは、小役のみであり、そのままリール31を無制御で停止させると特別役が入賞してしまうような場合は、リール31の停止制御を行い、スロットマシン10内部の抽選で特別役が当選していない限りはそれが入賞しないように制御する。
【0038】
そして、このようなリール31の無制御状態でのゲーム回数が規定回数に到達するか、又は遊技者が獲得したメダルの純増枚数(遊技者が投入したメダル枚数とスロットマシン10により払い出されたメダル枚数との差、すなわち遊技者が実質的に獲得したメダル枚数)が規定枚数に到達したときに、特典付きゲームが終了し、通常ゲームに戻るように設定されている。ここで、特典付きゲーム中に、特典付きゲームを継続するかどうかの抽選を毎ゲーム行い、その抽選に当選したときは次ゲームも特典付きゲームを行うが、その抽選にはずれたときは通常ゲームに移行するようにしても良い。
また、この特典付きゲーム中においても、スロットマシン10内部で役の抽選が行われており、この抽選においてBBが当選したときは、特典付きゲームを終了するように制御する。
【0039】
なお、本実施形態では示さないが、特別役としてシングルボーナス(以下、SBと略称する。)を設け、この役を構成する図柄の組合せが有効ライン22上に揃って停止したときに、上記のボーナスゲームを1遊技だけ行うことができるようにしても良い。
さらに、高確率で集中的に特定役が成立しやすくなる高確率役物ゲームを設けることも可能である。
【0040】
また、各ゲーム中には、抽選によって選択された演出パターンに基づいて、種々の演出、例えばスピーカ51からのサウンドの出力や、ランプ類の点灯等が行われる。さらに、演出の中には、特別役の当選可能性の告知演出が含まれる。告知演出は、全リール31の停止後に、スピーカ51からの特定のサウンドを出力するとともに、効果ランプ29やバックランプ33等を点灯させる演出を行うものである。
【0041】
続いて、スロットマシン10の内部構造について説明する。
図3は、図1のスロットマシン10の筐体内部を示す正面図である。さらに図4は、スロットマシン10の前面部を覆うフロントカバーの裏面側を示す正面図である。
図3において、3つのリール31の上側には、メイン制御基板70が実装されている。メイン制御基板70は、ゲーム全体の進行を制御するものである。このメイン制御基板70は、ケース101内に収容されている。ケース101は、例えば透明又は半透明の樹脂製のケース本体と蓋体とから構成されたものであり、ケース本体内にメイン制御基板70を収容した後、蓋体をその上に被せ、ケース本体と蓋体とを、容易に開放することができず、かつ開放時に痕跡が残るように連結したものである。これにより、メイン制御基板70のROM等の不正な入替えが行われたときは、その事実がわかるようになる。
【0042】
また、下方部に設けられたホッパー55は、メダルを貯留しておくとともに、入賞時や清算時等にメダルを排出する(払い出す)ものである。図示しないが、ホッパー55には、メダルの払出し時の駆動部となるモータ、及び払い出されたメダルを検知するためのセンサー(後述)が設けられている。
【0043】
また、図4において、スロットマシン10のフロントドアの裏面側には、表示窓21の上方部に表示窓21を遮らないように、サブ制御基板80が取り付けられている。サブ制御基板80は、特に、バックランプ33、スピーカ51、液晶表示パネル40等の演出用周辺機器を制御するものである。サブ制御基板80は、液晶表示パネル40に重なるように配置されるとともに、ケース102内に収容されている。なお、このケース102は、上述のケース101と異なり、ネジ等で開閉自在に設けられている。
ここで、演出用周辺機器は、遊技者に対して目視可能な位置、すなわちスロットマシン10の前面側に取り付けられることが多いので、前面側に演出用周辺機器が集中する。したがって、サブ制御基板80をこの位置に取り付けることで、演出用周辺機器に近く、接続しやすくすることができる。
【0044】
また、スピーカ51の上側に設けられているメダルセレクター60は、遊技者によりメダル投入口23から投入されたメダルを検知し、また、投入されたメダルが受付可能範囲内のものであるか否かの選別を行い、さらに、遊技状態に応じてメダルブロッカー(後述)によりメダルを受け付けずに返却するものである。
【0045】
図5は、本実施形態のスロットマシン10のシステム構成を示すブロック図である。上述のようにスロットマシン10の制御基板は、メイン制御基板70とサブ制御基板80とを備え、両者は別体で構成されている。
図5中、メイン制御基板70とサブ制御基板80との境を、一点鎖線で示す。また、点線で囲んだ部分は、リール31を含むリールユニット部である。
【0046】
(演出用周辺機器)
演出用周辺機器は、サブ制御基板80と電気的に接続されている。演出用周辺機器は、遊技に直接関係しない周辺機器であって、遊技中の演出(役の当選可能性の告知演出を含む)の出力を行うものをいい、本実施形態では、上述のバックランプ33、効果ランプ29、スピーカ51、及びその他のランプ類(LED等も含む)と、液晶表示パネル40とが挙げられる。なお、これらに限定されるものではない。
【0047】
(遊技用周辺機器)
遊技用周辺機器は、メイン制御基板70と電気的に接続されている。遊技用周辺機器は、前記演出用周辺機器以外の周辺機器であって、遊技に関する所定の動作に用いられるものである。遊技用周辺機器は、入力用と出力用の機器を有するが、本実施形態では、遊技用周辺機器のうち入力用の機器は、スイッチ類と、センサ類とを備える。また、遊技用周辺機器のうち出力用の機器は、モータ類と、ランプ類(LED等も含む)とを備える。しかし、これに限定されるものではない。
【0048】
本実施形態における遊技用周辺機器は、以下の通りである。
(1)スイッチ類
スイッチ類としては、上述したスタートスイッチ41及びストップスイッチ42の他、ベットボタン、清算ボタン、設定ボタン(設定キー)、リセットスイッチ、エラー解除スイッチ、打ち止め有無設定スイッチ、自動清算有無スイッチ等が挙げられる。
【0049】
ベットボタンは、遊技者がメダルの投入時にメダルのベット枚数を指定するボタンであり、3枚投入ボタン、1枚投入ボタン及び2枚投入ボタンとを備える。3枚投入ボタンは、貯留されているメダル枚数及び規定枚数を超えない範囲で、貯留されているメダルを最大枚数(3枚)投入するときに使用するボタンである。1枚投入ボタンは、貯留されているメダルを1枚投入するときに使用するボタンである。2枚投入ボタンは、貯留されているメダル枚数及び規定枚数を超えない範囲で、貯留されているメダルを最大2枚投入するときに使用するボタンである。
【0050】
清算ボタンは、ホッパー55の起動又は解除を行うときに使用するボタンである。
設定キーは、スロットマシン10の出玉率の段階設定を行うためのスイッチである。
設定ボタンは、打ち止め解除(通常ゲームからBBゲームに移行した場合においてBBゲームの終了時に打ち止めがある場合)、メダル払出しエラー、メダル投入エラーの解除や、段階設定、RAM初期化等の処理を行うためのボタンである。この設定ボタンは、設定キーの操作後に有効になるものである。
リセットスイッチは、遊技状態を初期状態に戻すときに使用するスイッチである。
【0051】
エラー解除スイッチは、フロントドアのドアキーを回す操作を検知するためのスイッチである。
打ち止め有無設定スイッチは、BBゲームの終了後に、打ち止め有りにするか、又は無しにするかを設定するためのスイッチである。
自動清算有無スイッチは、BBゲームの終了後に、メダルが貯留されている場合、自動清算を有りにするか、又は無しにするかを設定するためのスイッチである。
【0052】
(2)センサ類
センサ類としては、上述したリール31のセンサ35の他、ホッパー55のセンサ55b、メダルセレクター60のセンサ62が挙げられる。
ホッパー55のセンサ55bは、ホッパー55からメダルを払い出すときに、メダルの通過を検知するためのセンサである。
メダルセレクター60のセンサ62は、メダル投入口23から投入されたメダルを検知するためのセンサである。
【0053】
(3)モータ類
モータ類としては、上述したリール31を駆動させるためのモータ32や、ホッパー55のモータ55a、及びメダルセレクター60のブロッカー61が挙げられる。
ホッパー55のモータ55aは、ホッパー55に設けられたディスクを回転させることで、メダルを払出し口に移動させるものである。
メダルセレクター60のブロッカー61は、ゲーム状態に応じて、メダルを受け付けることができないときは、投入されたメダルをメダル返却口に排出するものである。
【0054】
(4)ランプ類(LED等を含む)
LEDを含むランプ類としては、上述のメダル払出し枚数表示LED26、貯留メダル数表示LED27、及び回数表示LED28(28a及び28b)や、有効ラインランプ24の他、遊技状態表示ランプ、リプレイ表示ランプ、メダル投入表示ランプ、ウェイト表示ランプ、ストップスイッチLED、エラー表示ランプ等が挙げられる。
遊技状態表示ランプは、遊技状態、特に、BBゲーム中、RBゲーム中、SBゲーム中、特典付きゲーム中、高確率役物ゲーム中等の特殊な遊技状態のときにその旨を表示したり、その遊技状態において、ゲーム回数や入賞回数を表示等するランプである。
【0055】
リプレイ表示ランプは、リプレイを構成する図柄の組合せが有効ライン22上に揃って停止したときは、前遊技で投入したメダル枚数を維持した再遊技を行う権利が与えられるが、このときにその旨を表示するランプである。
メダル投入表示ランプは、メダルの投入受付が可能である状態を表示するランプである。
ウェイト表示ランプは、スタートスイッチ41の操作の受付後に、リール31の回転不可状態の間に点灯するランプである。
【0056】
ストップスイッチLEDは、ストップスイッチ42の周囲部に設けられたLEDであって、ストップスイッチ42の操作受付可能状態と、操作受付不可状態とを、所定色で発光させることにより表示するLEDである。
エラー表示ランプは、スロットマシン10内部でエラーが発生したときに、それを知らせるためのランプである。
なお、遊技用周辺機器は、以上に挙げたものに限定されるものではない。
【0057】
(メイン制御基板)
メイン制御基板70は、図5に示すように、メイン制御基板70の制御をつかさどるメインCPU71を搭載している。また、プログラムROM73は、遊技に必要なプログラムを記憶しておく記憶手段である。なお、記憶手段を予め備えるメインCPU71であれば、プログラムROM73は不要である。
I/Oポート72は、メイン制御基板70と上記遊技用周辺機器等との間で情報の授受を行うための出入口となる部分である。プログラムROM73と、遊技用周辺機器のうち入力用のスイッチ類及びセンサ類は、I/Oポート72の入力側に接続されている。また、遊技用周辺機器のうち出力用であるモータ類、ランプ類(LEDを含む)は、I/Oポート72の出力側に接続されている。メインCPU71は、I/Oポート72の入力側及び出力側に接続されている。
【0058】
(サブ制御基板)
サブ制御基板80は、サブ制御基板80の制御をつかさどるサブCPU81を搭載している。プログラムROM83及び制御用RAM84は、演出用のプログラム等を記憶しておく記憶手段である。
I/Oポート82は、サブ制御基板80と上記演出用周辺機器等との間で情報の授受を行うための出入口となる部分である。プログラムROM83は、I/Oポート82の入力側に接続されており、サブCPU81及び制御用RAM84は、I/Oポート82の入力側及び出力側に接続されている。
さらにI/Oポート82の入力側には、メイン制御基板70が接続されている。ここで、I/Oポート82の出力側には、メイン制御基板70は接続されていない。これにより、メイン制御基板70とサブ制御基板80とは、電気的に接続されているが、メイン制御基板70からサブ制御基板80に対して所定の情報を一方向で送信するように構成されている。なお、この場合の信号線の本数としては、8〜32本程度である。
【0059】
さらに、I/Oポート82の出力側には、上述のバックランプ33及び効果ランプ29が接続されている。
また、サブ制御基板80には、液晶表示パネル40の出力画像を制御するための画像制御IC85a、キャラクタROM85b及びビデオRAM85cが搭載されている。出力画像の信号を処理する画像制御IC85aは、I/Oポート82の出力側に接続されている。また、表示画像データの記憶手段であるキャラクタROM85b及びビデオRAM85cは、画像制御IC85aに接続されている。そして、上述の液晶表示パネル40は、画像制御IC85aに接続されており、この画像制御IC85aにより表示画像が制御される。
【0060】
さらにまた、サブ制御基板80には、スピーカ51からのサウンドの出力を制御する音源IC86a及びパワーアンプ86bが搭載されている。音声信号を処理する音源IC86aは、I/Oポート82の出力側に接続されている。そして、スピーカ51は、増幅器としての機能を有するパワーアンプ86bを解して音源IC86aに接続されている。
【0061】
以上のような接続をすることにより、メイン制御基板70は、単独で、すなわちサブ制御基板80がなくても、遊技用周辺機器を制御して、遊技を進行可能である。これにより、例えばサブ制御基板80が故障して、動作不能状態にあるときや、メイン制御基板70と非接続状態にあるときでも、演出用周辺機器からの出力(演出)を行うことはできないが、遊技自体を行うことが可能である。
【0062】
次に、メイン制御基板70及びサブ制御基板80のメインCPU71及びサブCPU81をより詳細に説明する。
図6は、メインCPU71及びサブCPU81の制御の概略を示すブロック図であって、特に本発明に係る部分を示したものである。
【0063】
(メインCPU)
メインCPU71は、ゲーム全体を統括制御するものであり、以下に示すゲーム制御手段71a等を有している。
(ゲーム制御手段)
ゲーム制御手段71aは、ゲーム全体の進行を制御するものであり、図6に示すように、役抽選手段、リール停止位置決定手段、払出し枚数算出手段等を備える。なお、ゲーム制御手段71aは、これらの手段に限定されるものではない。
【0064】
(役抽選手段)
役抽選手段は、役(BBやRB等の特別役、小役又はリプレイ)の抽選を行うものである。役抽選手段は、例えば、役抽選用の乱数発生手段と、この乱数発生手段が発生する乱数を抽出する乱数抽出手段と、乱数抽出手段が抽出した乱数値を、抽選テーブルと照合し、前記乱数値が属する領域に基づいて、役の当選の有無及び当選役を判定する判定手段とを備えている。
【0065】
役抽選手段の乱数発生手段は、所定の領域(例えば10進法で0〜65535)の乱数を発生させるハード乱数等である。乱数抽出手段は、乱数発生手段によって発生した乱数を、所定の条件、例えばスタートスイッチ41の操作で抽出する。抽選テーブルは、乱数抽出手段が抽出する乱数値が属する全領域のうち、特別役(BB等)当選領域、小役当選領域、リプレイ当選領域、及び非当選(ハズレ)領域等、予め所定の割合に設定された領域を備える。判定手段は、乱数抽出手段が抽出した乱数値を、抽選テーブルと照合することにより、その乱数値が属する領域を判定し、その乱数値が属する領域に対応する役を決定する。例えば、抽出した乱数値がBB当選領域に属する場合は、BBの当選と判定し、非当選領域に属する場合は、ハズレと判定する。
【0066】
(リール停止位置決定手段)
リール停止位置決定手段は、遊技者によりストップスイッチ42がオンされることにより発せられるリール停止信号を検知したときのリール31の位置、遊技状態、役抽選手段の抽選結果、及び既に停止している他のリール31がある場合には当該他のリール31の停止位置等を参照して、リール31の停止位置を決定するものである。ここで、リール31の位置はセンサ35によって検知されるとともに、リール31の位置に対する有効ライン22上の図柄は、メインCPU71に予め記憶されている。したがって、リール31の停止位置に対応する有効ライン22上の図柄を判別可能となっている。
【0067】
また、リール31の停止位置を決定するに際しては、リール停止位置決定用データテーブルを参照する。このデータテーブルは、リール停止信号の検知時のリール31の位置、遊技状態、役抽選手段の抽選結果、及び既に停止している他のリール31があるときは当該他のリール31の停止位置の各条件に対応して、予めリール31の停止位置を定めたものである。
【0068】
(払出し枚数算出手段)
払出し枚数算出手段は、リール31の停止時に、有効ライン22上に停止した図柄の組合せが予め定められた何らかの役を構成する図柄の組合せと一致したとき(入賞時)に、その役の入賞時に払い出すべきメダル枚数を算出するものである。
【0069】
(特別ゲーム制御手段)
特別ゲーム制御手段71bは、通常ゲームから特別ゲーム(BBゲーム、RBゲーム等)に移行したときに、特別ゲームの進行を制御するものである。例えば、図6に示すように、特別ゲーム移行手段や、特別ゲーム中ゲーム制御手段等を備える。なお、特別ゲーム制御手段71bは、これらの手段に限定されるものではない。
特別ゲーム移行手段は、役抽選手段で特別役が当選するとともに、リール31の停止時に、有効ライン22上に停止した図柄の組合せが予め定められた特別役の図柄の組合せと一致することを条件に、特別ゲームに移行させるものである。
特別ゲーム中ゲーム制御手段は、特別ゲーム中のゲームの進行を制御するものであり、予めプログラムによって定められたゲームを実行するものである。
【0070】
(遊技用周辺機器入力検知手段)
遊技用周辺機器入力検知手段71cは、上述した入力用の遊技用周辺機器であるスイッチ類及びセンサ類からの入力を検知し、所定の制御を行うものである。すなわち、遊技用周辺機器入力検知手段71cは、I/Oポート72の入力側に接続されたスイッチ類及びセンサ類からの入力を検知し、必要に応じてその信号をゲーム制御手段71aに送信する。
例えば、遊技者によってメダルが投入されると、メダルセレクター60のセンサ62から入力信号が遊技用周辺機器入力検知手段71cに送信され、遊技用周辺機器入力検知手段71cは、メダルが投入されたことを検知する。
【0071】
また、メダルが受け付けられると、遊技用周辺機器入力検知手段71cは、ベットボタンからの入力信号により、何枚のメダルがベットされたかを検知する。
さらにまた、遊技者の操作によりスタートスイッチ41がオンされると、その入力信号は遊技用周辺機器入力検知手段71cに送信される。これにより、遊技用周辺機器入力検知手段71cは、スタートスイッチ41がオンされたことを検知するとともに、この旨の信号をゲーム制御手段71aに送信する。ゲーム制御手段71aは、この信号を受信すると、ゲーム制御手段71a中の役抽選手段により、乱数を抽出する。
【0072】
また、遊技用周辺機器入力検知手段71cは、スタートスイッチ41のオンによりリール31が回転されると、センサ35からの入力信号によりリール位置を検知する。このリール位置の信号は、ゲーム制御手段71aに送信される。
さらに、遊技者の操作によりストップスイッチ42がオンされると、その入力信号が遊技用周辺機器入力検知手段71cに送信され、遊技用周辺機器入力検知手段71cは、ストップスイッチ42がオンされたことを検知するとともに、この入力信号をゲーム制御手段71aに送信する。
【0073】
そして、ゲーム制御手段71aのリール停止位置決定手段は、ストップスイッチ42がオンされたことを示す入力信号、及びこの時点におけるリール位置の信号を受信すると、上述のように、これらの信号と役抽選手段の抽選結果等とから、リール31の停止位置を決定する。
【0074】
(遊技用周辺機器出力制御手段)
遊技用周辺機器出力制御手段71dは、上述した出力用の遊技用周辺機器であるモータ類、及びランプ類(LEDを含む)の出力(動作、表示等)を制御するものである。すなわち、遊技用周辺機器出力制御手段71dは、I/Oポート72の出力側に接続された(出力用の)遊技用周辺機器に対して所定の命令信号を発信し、出力を制御する。
例えば、遊技用周辺機器入力検知手段71cが、メダルセレクター60のセンサ62からの入力信号により、受付ができないメダルが投入されたことを検知したときは、遊技用周辺機器出力制御手段71dは、メダルセレクター60のブロッカー61を駆動制御して、その受付不能なメダルを返却するように制御する。
【0075】
また、遊技用周辺機器入力検知手段71cがメダルセレクター60のセンサ62からの入力信号によりメダルの投入を検知したときは、遊技用周辺機器出力制御手段71dは、投入されたメダル枚数に応じて、有効ラインランプ24を点灯したり、あるいは投入されたメダル枚数に応じて、スロットマシン10内部に貯留されたメダル枚数を、貯留メダル枚数表示LED27に表示するように制御する。
【0076】
また、遊技用周辺機器入力検知手段71cがスタートスイッチ41のオンを検知すると、遊技用周辺機器出力制御手段71dは、前ゲームのリール31の回転開始時から所定時間を経過していないときは、ウェイト表示ランプを点灯するように制御する。そして、所定時間経過後は、ウェイト表示ランプを消灯するとともに、モータ32に対して駆動信号を送信し、モータ32を駆動してリール31を始動する。さらにまた、ストップスイッチ42が受付可能となったときは、ストップスイッチ42の操作受付を示すストップスイッチLEDを点灯するように制御する。
【0077】
続いて、遊技用周辺機器入力検知手段71cがストップスイッチ42のオンを検知すると、上述のように、ゲーム制御手段71aはリール31の停止位置を決定するので、遊技用周辺機器出力制御手段71dは、この決定された位置にリール31を停止するように、モータ32に対して停止信号を送信し、モータ32を駆動制御して、リール31を所定の位置に停止させる。
【0078】
リール31の停止時に、有効ライン22上に停止した図柄の組合せが予め定められた何らかの役を構成する図柄の組合せと一致するときは、上述のように払出し枚数算出手段は、メダルの払出し枚数を算出する。そして、遊技用周辺機器出力制御手段71dは、メダル払出し枚数表示LED26にその払出し枚数を表示するとともに、ホッパー55のモータ55aを駆動して、所定枚数のメダルを遊技者に対して払い出すか、又は貯留枚数メダル数表示LED27による貯留メダル枚数の表示を、加算後のメダル枚数に更新する。
【0079】
(エラー検出手段)
エラー検出手段71eは、特定の遊技用周辺機器にエラーが発生したこと、又はその遊技用周辺機器のエラーが解除されたことを検出するものである。本実施形態において特定の遊技用周辺機器となるのは、リール31の位置を検知するセンサ35、ホッパー55によりメダルを払い出すときにメダルの通過を検知するセンサ55b、及びメダル投入口23から投入されたメダルを検知するメダルセレクター60のセンサ62である。ただし、これに限定されるものではない。
【0080】
例えば、モータ32の回転中は、一定のタイミングでリール31のセンサ35から入力信号がメインCPU71に送信されるが、予め定められた時間を経過してもこの入力信号がメインCPU71に送信されないときは、エラー検出手段71eは、リールユニット部にエラーが発生したと判断する。同様に、ホッパー55のセンサ55b、又はメダルセレクター60のセンサ62からの所定の入力信号を受信できないときは、エラー検出手段71eは、ホッパー55又はメダルセレクター60にエラーが発生したと判断する。
さらに、上記のような入力信号が正常にメインCPU71に入力されるようになったときは、エラー検出手段71eは、上記の遊技用周辺機器のエラーが解除されたことを検出する。
【0081】
(出力情報作成手段)
出力情報作成手段71fは、サブ制御基板80に送信する、上述の演出用周辺機器の出力に関する情報を作成するものである。ゲーム制御手段71aは、役抽選手段の抽選結果や遊技状態等の情報を出力情報作成手段71fに送信する。そして、出力情報作成手段71fは、その送信されてきた情報に従い、どのような演出を出力するかの情報を作成する。
ここで、出力情報作成手段71fは、各演出用周辺機器の出力に関する情報を1つずつ送信しても良いが、複数の演出用周辺機器により一連の演出を行うときは、その一連の演出を包括するイベント命令を作成する。
【0082】
一連の演出を包括するイベント命令とは、例えば「BB_WORK」というイベント命令である場合は、BBゲーム中において、サウンドパターンAをスピーカ51から出力し、効果ランプ29を点灯パターンBに従って点滅させ、液晶表示パネル40に画像表示パターンCを表示させるとともに、これらを繰り返す、等のように、一連の演出を意味するものである。
同様に、例えば「BB_END」というイベント命令である場合は、上記の「BB_WORK」に基づく出力を停止する、のような意味を有するものである。
【0083】
(出力情報送信手段)
出力情報送信手段71gは、サブ制御基板80のサブCPU81に対して、演出用周辺機器の出力に関する情報を一方向でサブ制御基板80に送信するものである。この演出に関する情報は、出力情報作成手段71fで作成した情報、すなわち上述のイベント命令等の遊技中の演出に係る情報を含み、さらに、エラー検出手段71eがエラーの発生又はエラーの解除を検出したときは、そのエラーに関する情報を含む。
【0084】
具体的には、以下のような情報である。
(1)メダルの投入可/不可状態の情報、ベットボタンの受付可/不可の情報、ホッパー55の作動可/不可状態の情報、ゲーム開始可/不可の情報、当該ゲームのメダル投入枚数の情報、当該ゲームの払出し枚数の情報、払出し中の情報、ホッパー55の駆動中の情報、リプレイ作動中の情報、入賞時の入賞した有効ライン22の情報、ストップボタン42の操作可/不可状態の情報、打ち止め中及び打ち止め解除の情報、メダルの清算中の情報、特別役の入賞期待が高まったとき(例えば、2つのリール31の停止時に特別役を構成する図柄が有効ライン22上に揃って停止し、最後のリール31が回転中のとき)の情報、ウェイト中の情報、リール31の回転中の情報、各種ボタンの操作受付時の情報、各種エラー情報、設定変更中の情報、設定値情報、その他演出に関する情報等。
【0085】
(2)特別ゲーム等に関する情報
特別役(BB、RB、SB、高確率役物)が当選した旨の情報、特別役を構成する図柄の組合せが入賞した旨の情報、特別ゲーム中である旨の情報、BBゲーム中の一般ゲーム中である旨の情報及びその一般ゲーム中のゲーム回数、BBゲーム中の一般ゲームからボーナスゲームに移行させる図柄の組合せが入賞した旨の情報、BBゲーム中のボーナスゲーム中である旨の情報並びにそのボーナスゲーム中のゲーム回数及び入賞回数、RBゲーム中のゲーム回数及び入賞回数、高確率役物ゲーム中である旨の情報、特典付きゲーム中である旨の情報、特典付きゲーム中のゲーム回数等。
【0086】
ここで、ゲーム制御手段71aは、出力情報送信手段71gによる情報の送信タイミングが所定時間の範囲内でランダムに変化するように制御する。
所定時間の範囲内は、最小時間が0時間であり、最大時間がリール31の1図柄が通過する時間、例えば35.7ms程度に設定されている。よって、出力情報送信手段71gによる情報の送信タイミングは、0〜35.7msの範囲内でランダムに変化する。その結果、この時間範囲内で送信タイミングが遅延した後、サブCPU81に送信される。
【0087】
これにより、スピーカ51からのサウンドの出力タイミングや、効果ランプ29又はバックランプ33の点灯タイミングがその都度変化するので、サウンドの出力開始や、効果ランプ29又はバックランプ33の点灯開始のタイミングは、メインCPU71側の制御タイミングと異なるようになる。
よって、遊技者がこれらの出力を聞いたり見たりしても、メインCPU71側の制御タイミングを予測することはできない。したがって、サウンドの出力やランプの点灯に基づいて、ストップスイッチ42をオンするタイミングをとるということはできなくなり、演出の出力がいわゆる目押しの補助となることはない。
【0088】
なお、送信タイミングをランダムに変化させるには、上述のゲーム制御手段71aの役抽選手段に設けられたものと同様の、乱数発生手段、乱数抽出手段及び抽選テーブル等を設け、出力情報送信手段71gによる情報の送信時に抽選を行い、遅延時間を決定すれば良い。例えば1バイト程度の大きさのソフト乱数を設けても良く、又はRレジスタの値(例えば128の大きさ)をそのまま乱数値として使用しても良い。
【0089】
さらに、ゲーム制御手段71aは、出力情報送信手段71gによって送信する情報に、一部制限を設けている。
制限される情報としては、第1に、リール31のセンサ35からの入力信号、及びモータ32の位相信号が挙げられる。これらの信号により、リール31の現在位置を判断できるためである。また、第2に、ゲーム制御手段71aの役抽選手段で抽出された乱数値が挙げられる。この情報により、サブ制御基板80側に、抽選に関する情報(当選の乱数値等)が入ってしまうからである。
このようにサブ制御基板80側に送信される情報を制限することにより、サブ制御基板80側を解読したとしても、スロットマシン10の抽選に関する情報や、リール31の位置に関する情報を取得することはできないので、たとえサブ制御基板80が開閉自在なケース102に収容されているとしても、不正行為の問題は生じない。
【0090】
(タイマー)
タイマー71hは、出力情報送信手段71gにより情報を送信した後、演出用周辺機器の出力予定時間をカウントするものである。
例えば、メインCPU71側で、演出用周辺機器の出力終了を契機として、次の処理を開始する場合がある。このとき、サブ制御基板80からメイン制御基板70側に演出用周辺機器の出力終了の情報を送信することはできない。したがって、メインCPU71側では、タイマー71hを設けて、演出用周辺機器の出力予定時間をカウントしている。出力予定時間は、メインCPU71に予め記憶されている。これにより、演出用周辺機器の出力終了予定時間を知ることができる。よって、サブ制御基板80からの情報を必要とせずに、出力予定時間のカウント後は、その演出用周辺機器の出力が終了したものとみなして、次の処理を実行できるようになる。
【0091】
(サブCPU)
サブCPU81は、演出用周辺機器の出力を制御することを主とするものであり、以下の出力情報受信手段81a等を有している。また、サブCPU81は、処理能力、ROM容量及びRAM容量、開発言語等に何ら制約はなく、メインCPU71以上の容量を有するものであっても良い。
(出力情報受信手段)
出力情報受信手段81aは、メインCPU71の出力情報送信手段71gによって送信されてきた出力に関する情報を受信するものである。受信する情報には、エラー検出手段71eがエラーの発生又はエラーの解除を検出したときに、それに関する情報等も含まれる。
【0092】
(出力情報解読手段、出力内容記憶手段)
出力情報解読手段81bは、出力情報受信手段81aによって受信した情報を解読するものである。ここで、サブCPU81には、出力内容記憶手段81dが設けられている。この出力内容記憶手段81dは、メインCPU71から送信される出力に関する情報(例えばイベント命令)に対応する演出用周辺機器の出力内容(演出データ)を記憶したものである。
【0093】
出力情報送信手段71gにより送信されてきたイベント命令が、上述の「BB_WORK」というものである場合、このイベント命令の意味するところが、出力内容記憶手段81dに予め記憶されている。よって、出力情報解読手段81bは、出力内容記憶手段81dに記憶された内容を参照することにより、送信されてきた情報を解読し、どの演出用周辺機器からどのような出力を、どのようなタイミングで出力するのかを解読する。
また、受信した情報が特定の遊技用周辺機器のエラーの発生又はエラーの解除に関する情報である場合には、出力情報解読手段81bは、出力内容記憶手段81dに記憶された内容を参照して、出力内容を解読する。
【0094】
(演出用周辺機器出力制御手段)
演出用周辺機器出力制御手段81cは、出力情報受信手段81aで受信した情報に基づいて、出力情報解読手段81bの解読結果に従い、演出用周辺機器の出力を制御するものである。具体的には、ゲームの進行に合わせて、バックランプ33や効果ランプ29の点灯/消灯、スピーカ51からのサウンドの出力、さらには、液晶表示パネル40による演出画像の表示を制御する。
ここで、液晶表示パネル40によって出力(画像表示)を行う場合には、演出用周辺機器出力制御手段81cは、所定の画像データをキャラクタROM85bから引出し、画像制御IC85aによって画像データに所定の信号処理を施し、液晶表示パネル40に送信して画像表示させるように制御する。
【0095】
さらにまた、演出用周辺機器出力制御手段81cは、特定の遊技用周辺機器のエラーの発生又はその解除に関する情報が送信されてきたときは、それに対応する制御を行う。例えば、出力情報受信手段81aが遊技用周辺機器のエラーの発生に関する情報を受信したときは、演出用周辺機器出力制御手段81cは、エラーの発生を外部(遊技者等)に知らせる内容を演出用周辺機器から出力するように制御するか、又はゲームの進行の中断等に対応して演出用周辺機器の出力を中断するように制御する。エラーの発生を外部に知らせることにより、エラーの発生の事実を容易に知ることができる。さらに、エラーに対する早期対応が可能となる。また、ゲームの進行の中断等に対応して、演出用周辺機器からの出力を中断すれば、無駄な出力をなくすことができる。さらに、遊技状態に対応しない出力を防止することができる。
【0096】
ここで、遊技用周辺機器にエラーが発生したとき、又はそのエラーが解除されたときは、メインCPU71の出力情報送信手段71gは、エラーの発生又は解除に対応する演出用周辺機器からの出力を具体的に指示する内容の情報を送信し、演出用周辺機器出力制御手段81cは、この送信されてきた情報の支持に従って、所定の内容を出力するように制御しても良い。
あるいは、エラーの発生又はその解除時に、出力情報送信手段71gは、その旨の情報のみを送信する。ここで、サブCPU81の出力内容記憶手段81dに、エラーの発生又はその解除があったときに演出用周辺機器から出力する内容を予め記憶しておく。そして、エラーの発生又はその解除があった旨の情報を受信したときは、出力情報解読手段81bがこれを解読し、演出用周辺機器から出力する内容を決定しても良い。
【0097】
以上のように、本実施形態では、演出用周辺機器の具体的な制御をサブ制御基板80側で行い、ゲームの進行状況や遊技状態に応じて、ゲーム中に演出用周辺機器からの出力が必要なときは、その出力要求をメイン制御基板70からサブ制御基板80側に送信している。これにより、メイン制御基板70(メインCPU71)の容量の負担が図れる。すなわち、演出データ等を記憶しておくためのメイン制御基板70側の容量には一定の限界があるので、演出データ等をサブ制御基板80側に持たせることで、メイン制御基板70の容量に余裕を持たせることができる。特に、液晶表示パネル40を設けた場合には大きな容量の画像データが必要になるが、これによってもメイン制御基板70の容量を圧迫すること等がなく、液晶表示パネル40の画像表示を制御することができる。
【0098】
(第2実施形態)
図7は、本発明によるスロットマシンの第2実施形態のシステム構成を示すブロック図であり、図5に対応する図である。
第2実施形態において、第1実施形態と異なる点は、第1実施形態のサブ制御基板80に相当するサブ制御基板80’(画像制御IC85a等が搭載されていないもの)を設けた点、及び画像制御CPU91を搭載した画像制御基板90を設けた点である。この画像制御基板90は、第2のサブ制御基板として位置づけられる。そして、このようにサブ制御基板を複数設ける場合は、メイン制御基板70と接続するサブ制御基板80’は、1つのみとしている。したがって、画像制御基板90は、サブ制御基板80’と接続され、メイン制御基板70とは接続されていない。また、画像制御基板90とサブ制御基板80’との接続は、メイン制御基板70とサブ制御基板80’との接続と同様に、サブ制御基板80’から画像制御基板90に情報を一方向で送信する接続である。
【0099】
画像制御CPU91は、液晶表示パネル40の画像表示を専用に制御するCPUである。プログラムROM93及び制御用RAM94は、液晶表示パネル40の画像表示用のプログラム等を記憶しておく記憶手段である。
I/Oポート92は、画像制御基板90とサブ制御基板80’等との間で情報の授受を行うための出入口となる部分である。サブ制御基板80’及びプログラムROM93は、I/Oポート92の入力側に接続されている。画像制御CPU91及び制御用RAM94は、I/Oポート92の入力側及び出力側に接続されている。
【0100】
さらに、第1実施形態のサブ制御基板80に実装されていた画像制御IC85a、キャラクタROM85b、及びビデオRAM85cは、第2実施形態のサブ制御基板80’には実装されておらず、画像制御基板90側に実装されている。よって、画像制御基板90の画像制御IC85aと液晶表示パネル40とが接続されている。
以上の構成においては、サブ制御基板80’のサブCPU81から送信される画像制御用信号に基づいて、画像制御CPU91は、液晶表示パネル40による画像表示を制御する。
【0101】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されることなく、例えば以下のような種々の変形が可能である。
(1)第1実施形態ではサブ制御基板80及びサブCPU81をそれぞれ1つ設け、第2実施形態では、他のサブ制御基板として画像制御基板90を設けた。しかし、これに限定されることなく、演出用周辺機器の種類や数に応じて、サブ制御基板やサブCPUはいかなる種類のものをいくつ設けても良い。
(2)図5では図示していないが、メイン制御基板70は、ホールにおける管理用コンピュータ等の外部制御基板と通信可能に接続される。これにより、最初にメイン制御基板70が外部制御基板から情報を受け取れば、メイン制御基板70がその情報をサブ制御基板80に送信することが可能となる。なお、外部制御基板から送信される情報としては、打ち止め解除の信号等が挙げられる。
【符号の説明】
【0102】
10 スロットマシン
20 フロントパネル
21 表示窓
22(22a、22b、22c) 有効ライン
23 メダル投入口
24 有効ラインランプ
26 メダル払出し枚数表示LED
27 貯留メダル数表示LED
28(28a、28b) 回数表示LED
29 効果ランプ
31 リール
32 モータ
33 バックランプ
34 バックランプ基板
35 センサ
36 被検知部材
40 液晶表示パネル(画像表示部)
41 スタートスイッチ
42 ストップスイッチ
51 スピーカ
55 ホッパー
55a モータ
55b センサ
60 メダルセレクター
61 ブロッカー
62 センサ
70 メイン制御基板
71 メインCPU
71a ゲーム制御手段
71b 特別ゲーム制御手段
71c 遊技用周辺機器入力検知手段
71d 遊技用周辺機器出力制御手段
71e エラー検出手段
71f 出力情報作成手段
71g 出力情報送信手段
71h タイマー
72 I/Oポート
73 プログラムROM
80、80’ サブ制御基板
81 サブCPU
81a 出力情報受信手段
81b 出力情報解読手段
81c 演出用周辺機器出力制御手段
81d 出力内容記憶手段
82 I/Oポート
83 プログラムROM
84 制御用RAM
85a 画像制御IC
85b キャラクタROM
85c ビデオRAM
86a 音源IC
86b パワーアンプ
90 画像制御基板
91 画像制御CPU
92 I/Oポート
93 プログラムROM
94 制御用RAM
101、102 ケース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
メインCPUを搭載したメイン制御基板と、
前記メイン制御基板と別体で構成されており、サブCPUを搭載したサブ制御基板と、
遊技中の演出を行う演出用周辺機器と、
前記演出用周辺機器以外の周辺機器であって、遊技に関する所定の動作に用いられる遊技用周辺機器とを備え、
前記遊技用周辺機器と前記メイン制御基板、前記演出用周辺機器と前記サブ制御基板、及び前記メイン制御基板と前記サブ制御基板がそれぞれ電気的に接続されており、
前記メイン制御基板は、
入力用の前記遊技用周辺機器からの入力を検知する遊技用周辺機器入力検知手段と、
出力用の前記遊技用周辺機器の出力を制御する遊技用周辺機器出力制御手段と、
前記演出用周辺機器の出力に関する情報を一方向で前記サブ制御基板に送信する出力情報送信手段とを備え、
前記サブ制御基板は、
前記メイン制御基板から送信されてきた出力に関する情報を受信する出力情報受信手段と、
前記出力情報受信手段で受信した情報に基づいて、前記演出用周辺機器の出力を制御する演出用周辺機器出力制御手段とを備える
ことを特徴とするスロットマシン。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−167560(P2011−167560A)
【公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−126784(P2011−126784)
【出願日】平成23年6月6日(2011.6.6)
【分割の表示】特願2009−229820(P2009−229820)の分割
【原出願日】平成11年8月23日(1999.8.23)
【出願人】(390031783)サミー株式会社 (5,279)
【Fターム(参考)】