説明

セキュリティセンサ、遊技機、セキュリティ装置、およびセキュリティ方法、並びにプログラム

【課題】遊技機の保安システムにおける検出信号の種類を増加させるに当たり、端子数の増加を最小限にして規模の拡大を抑制する。
【解決手段】開閉スイッチ111は、磁気センサ2における磁気を検出の有無により開閉する。また、ツェナーダイオードZD111は、開閉スイッチと直列に接続され、電子スイッチ1が閉塞状態において発生する残電圧の電圧値と、酷似した電圧値の電圧を発生する。定電流発生部113は、電子スイッチ1が開放状態において流入する漏れ電流値と、酷似した電流値の電流を発生する。これにより、電子スイッチ1および磁気センサ2の出力信号の特性が共通になるので、I/F装置3は、電子スイッチ1と磁気センサ2を意識することなく接続することが可能になると共に、区別してインターフェイス処理することができる。本発明は、遊技機におけるセキュリティ装置に適用することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、セキュリティセンサ、遊技機、セキュリティ装置、およびセキュリティ方法、並びにプログラムに関し、特に、低コストで監視項目を増やせるようにすることで、遊技状態と不正の監視を高い確度で実現できるようにしたセキュリティセンサ、遊技機、セキュリティ装置、およびセキュリティ方法、並びにプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
パチンコ遊技機ではパチンコ球(遊技球)を検出するために直流2線式電子スイッチが多く用いられている。直流二線式スイッチはメカスイッチと同じ感覚で使用可能、かつ電子スイッチであるため出力信号の機械的なチャタリングが発生しないという利点がある。このようなパチンコ球を検出する複数の電子スイッチの出力信号を、パチンコ遊技機全体を制御する制御装置(CPU(Central Processing Unit))に伝達するため、インターフェイス装置が用いられる。
【0003】
ところで、最近では、遊技機の人為的不正行為に関する情報が、インターネット等で一般的に出回る状況となっており、次々と人為的不正行為を検出するセキュリティセンサを設ける必要が生じている。このセキュリティセンサとしては、例えば、磁気検知センサ、電波検知センサ、あるいは衝撃検知センサなどであり、これらのセキュリティセンサの搭載頻度が高まり、従来の接続異常などの事故検出を含め、監視対象数が増加しつつある。このため、保安システムの規模拡大、CPU接続端子数増加、実装面積の拡大、およびインターフェイス装置の過剰なる多様化などが求められる結果、コストを増大させ、本来の遊技性機能向上に必要とされるコスト、およびソフト容量などを圧迫している。
【0004】
パチンコ球検出方式に関してはインターフェイス装置に人為的不正行為の判別機能を追加する方式が合理的である。例えば、遊技盤上に散在する遊技球検出スイッチ(例えば、直流2線式電子スイッチ)の接続線を狙い、開放−接続を繰り返す不正行為が行われるような場合、遊技機中央部に設置された制御装置(CPU)近傍にインターフェイス装置を設け、ここで接続異常が判定できれば、人為的不正行為等を未然に防止することができる。そこで、このような、インターフェイス装置の中間処理による保安システムを搭載することで、上述の人為的不正行為の検出のほか、偶然発生した断線事故、または短絡事故等の検出をも可能とする遊技機の保安技術が主流となっている。
【0005】
例えば、検出スイッチ1個あたり比較回路を3個搭載したインターフェイス装置を接続し、通常の検出状態判定の他、接続部の断線、短絡などの異常検出を実施する技術が提案されている(特許文献1参照)。この場合、検出スイッチ側に、正常状態にて中間電位出力となる専用出力回路が備えられている。
【0006】
また、同様に比較回路を3個搭載したインターフェイス装置を構成し、さらに、これらの弁別閾値を接近させて、正常動作判定領域を極力狭め、検出スイッチの専用化を実現するようにした技術が提案されている(特許文献2参照)。この場合、先の断線、短絡の事故検出のほか、異種スイッチ強制接続による不正行為を未然に防止することができる。また、異常検知時の検出信号処理方法など、遊技機の保安システムに適した信号処理技術も提案されている。
【0007】
さらに、断線、短絡、および検出スイッチ駆動電源異常などの監視項目を増設し、異常検知時では、CPUに警戒信号を出力する機能を備えた技術が提案されている(特許文献3参照)。
【0008】
また、リードスイッチを内蔵した磁気センサにて、磁石による人為的不正行為を検出しつつ、磁気センサ自体の断線事故をも検出するようにしている技術が提案されている(特許文献4参照)。この場合、参考文献1により提案されている技術と同様、磁気センサヘッド部では、非検出時に中間電位出力方式を採用し、磁気センサの検出状態判定+断線検知を実施するようにした技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2003−325930号公報
【特許文献2】特開2005−318357号公報
【特許文献3】特開2005−318358号公報
【特許文献4】特開2008−237548号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、特許文献1,4に記載の技術においては、元々遊技球検出スイッチの接続を想定しておらず、接続対象毎に装置(回路)変更が余儀なくされる上、それでも、電子スイッチを駆動する電源電圧の変動、周囲温度の変動など、環境変化でも機能を維持することが非常に困難であり、電子スイッチが正常動作しているにもかかわらず、前述の断線、短絡異常検知機能が誤動作する恐れがあった。
【0011】
また、特許文献2に記載の技術においては、2線式スイッチ限定の性質が強すぎた結果、多様化するセキュリティセンサの対応バリエーションが限定されるため、監視対象不足により、人為的不正行為の発生を招く恐れがあり、このため、商品として市場ニーズに追いつけない恐れがあった。
【0012】
さらに、特許文献3に記載の技術においては、警戒信号のみの告知となるため、CPUでの判断情報量が不足し、十分な判断ができない恐れがあった。
【0013】
また、特許文献4に記載の技術においては、磁気センサ1個あたりの検出信号と断線異常信号の2出力となり、CPU端子数の増加が懸念され、装置の大型化やコスト高を招く恐れがあった。
【0014】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、装置の大型化や端子数を不要に増大させることなく、監視項目を増やせるようにすることで、遊技機の人為的不正行為および断線または短絡等の接続異常を、低コストで、かつ、高い確度で監視できるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の第1の側面のセキュリティセンサは、遊技状況を検出する1個、または複数の直流2線式の遊技情報検出スイッチと並列にインターフェイス装置に接続され、遊技機の制御装置に検出信号を出力する直流2線式のセキュリティセンサであって、前記セキュリティセンサにおける異常の有無により開閉する開閉手段と、前記開閉手段と直列に接続され、前記遊技情報検出スイッチが閉塞状態において発生する残電圧の電圧値と、酷似した電圧値の電圧を発生する電圧発生手段と、前記遊技情報検出スイッチが開放状態において流入する漏れ電流値と、酷似した電流値の電流を発生する電流発生手段とを含む。
【0016】
前記電圧発生手段は、ツェナーダイオードとすることができ、前記遊技情報検出スイッチの閉塞状態において発生する前記残電圧の電圧値は、前記ツェナーダイオードと性能が酷似した他のツェナーダイオード、または定電圧回路により発生するようにすることができる。
【0017】
前記電流発生手段は、定電流源とすることができ、前記定電流源からの電流が、所定抵抗値の抵抗器に流れることで発生する両端電圧特性がダイオードの順方向特性、若しくはトランジスタのベース−エミッタ間特性に酷似しているようにすることができる。
【0018】
前記開閉手段は、リードスイッチとすることができ、前記電圧発生手段は、ツェナーダイオードとすることができ、前記電流発生手段は、前記開閉手段、および前記電圧発生手段と並列に接続された定電流源、または抵抗器であり、強磁界中により前記リードスイッチが開閉することで、磁気検知機能を有するようにさせることができる。
【0019】
本発明の第2の側面の遊技機は、前記遊技情報検出スイッチと、前記遊技情報検出スイッチの出力信号、および、1個、または複数の、請求項1乃至4のいずれかに記載のセキュリティセンサの出力信号に基づいて、前記遊技情報検出スイッチのインターフェイス信号、および前記1個、または複数の、請求項1乃至4のいずれかに記載のセキュリティセンサのインターフェイス信号をそれぞれ出力する前記インターフェイス装置と、前記遊技情報検出スイッチの前記インターフェイス信号と、前記セキュリティセンサのインターフェイス信号に基づいて、前記遊技機の遊技状態、および異常を検出する前記制御装置とを含む遊技機であって、前記遊技情報検出スイッチの検出極性と、1個、または複数の、請求項1乃至4のいずれかに記載のセキュリティセンサの検出極性とは、それぞれ異なるようにすることができる。
【0020】
前記インターフェイス装置には、前記遊技情報検出スイッチとの接続箇所、および、前記請求項1乃至4のいずれかに記載のセキュリティセンサとの接続箇所に、断線、または短絡などの接続異常を検出する接続異常検出手段をさらに含ませるようにすることができ、前記接続異常検出手段により接続異常が検出された場合、前記インターフェイス装置には、前記遊技情報検出スイッチの出力信号に対応するインターフェイス信号、および、前記請求項1乃至4のいずれかに記載のセキュリティセンサの出力信号に対応するインターフェイス信号を、Hi、またはLowの状態に固定して、前記制御装置に出力させるようにすることができる。
【0021】
前記接続異常検出手段には、前記遊技情報検出スイッチとの接続箇所、または前記請求項1乃至4のいずれかに記載のセキュリティセンサとの接続箇所のいずれかで異常が発生した場合、警戒信号を出力する異常検出出力手段をさらに含ませるようにすることができ、前記異常検出出力手段には、前記警戒信号を前記制御装置に出力させるようにすることができる。
【0022】
本発明の第3の側面の遊技機のセキュリティ装置は、遊技状況を検出する1個、または複数の遊技情報検出スイッチと、前記遊技情報検出スイッチの出力極性と異なる出力極性の出力信号により人為的な不正を検出する1個、または複数の前記請求項1乃至4のいずれかに記載のセキュリティセンサと、前記遊技情報検出スイッチの出力信号に対応するインターフェイス信号、前記請求項1乃至4のいずれかに記載のセキュリティセンサの出力信号に対応するインターフェイス信号、および前記請求項7に記載の前記異常検出出力手段による警戒信号を伝送する前記インターフェイス装置と、前記インターフェイス装置により伝送される、前記遊技情報検出スイッチの出力信号に対応するインターフェイス信号、前記請求項1乃至4のいずれかに記載のセキュリティセンサの出力信号に対応するインターフェイス信号、および前記請求項7に記載の前記異常検出出力手段による警戒信号に基づいて、前記遊技機の状態が、通常遊技状態であるか否か、前記遊技情報検出スイッチ、若しくは前記セキュリティセンサの断線状態、若しくは短絡状態か否か、または、人為的不正行為発生状態か否かを判定する制御装置とを含む。
【0023】
前記インターフェイス装置には、前記異常検出手段が異常を検出した場合、異常が検出された前記請求項1乃至4に記載のいずれかのセキュリティセンサの出力信号に基づいた前記インターフェイス信号をLowまたはHiの状態に固定して出力させ、前記制御装置には、前記LowまたはHiの状態に固定されて出力されている前記インターフェイス装置のインターフェイス信号に基づいて、断線状態、若しくは短絡状態となった前記セキュリティセンサを特定させるようにすることができる。
【0024】
本発明の第3の側面の遊技機のセキュリティ装置のセキュリティ方法は、遊技状況を検出する1個、または複数の遊技情報検出スイッチと、前記遊技情報検出スイッチの出力極性と異なる出力極性の出力信号により人為的な不正を検出する1個、または複数の前記請求項1乃至4のいずれかに記載のセキュリティセンサと、前記遊技情報検出スイッチの出力信号に対応するインターフェイス信号、前記請求項1乃至4のいずれかに記載のセキュリティセンサの出力信号に対応するインターフェイス信号、および前記請求項7に記載の前記異常検出出力手段による警戒信号を伝送する前記インターフェイス装置と、前記インターフェイス装置により伝送される、前記遊技情報検出スイッチの出力信号に対応するインターフェイス信号、前記請求項1乃至4のいずれかに記載のセキュリティセンサの出力信号に対応するインターフェイス信号、および前記請求項7に記載の前記異常検出出力手段による警戒信号に基づいて、前記遊技機の状態が、通常遊技状態であるか否か、前記遊技情報検出スイッチ、若しくは前記セキュリティセンサの断線状態、若しくは短絡状態か否か、または、人為的不正行為発生状態か否かを判定する制御装置とを含む遊技機のセキュリティ装置のセキュリティ方法であって、前記1個、または複数の遊技情報検出スイッチにより、遊技状況を検出し、前記1個、または複数の前記請求項1乃至4のいずれかに記載のセキュリティセンサにより、人為的な不正を検出し、前記インターフェイス装置により、前記遊技情報検出スイッチの出力信号に対応するインターフェイス信号、前記請求項1乃至4のいずれかに記載のセキュリティセンサの出力信号に対応するインターフェイス信号、および前記請求項7に記載の前記異常検出出力手段による警戒信号を伝送し、前記制御装置により、前記インターフェイス装置により伝送される、前記遊技情報検出スイッチの出力信号に対応するインターフェイス信号、前記請求項1乃至4のいずれかに記載のセキュリティセンサの出力信号に対応するインターフェイス信号、および前記請求項7に記載の前記異常検出出力手段による警戒信号に基づいて、前記遊技機の状態が、通常遊技状態であるか否か、前記遊技情報検出スイッチ、若しくは前記セキュリティセンサの断線状態、若しくは短絡状態か否か、または、人為的不正行為発生状態か否かを判定する。
【0025】
本発明の第3の側面のプログラムは、遊技状況を検出する1個、または複数の遊技情報検出スイッチと、前記遊技情報検出スイッチの出力極性と異なる出力極性の出力信号により人為的な不正を検出する1個、または複数の前記請求項1乃至4のいずれかに記載のセキュリティセンサと、前記遊技情報検出スイッチの出力信号に対応するインターフェイス信号、前記請求項1乃至4のいずれかに記載のセキュリティセンサの出力信号に対応するインターフェイス信号、および前記請求項7に記載の前記異常検出出力手段による警戒信号を伝送する前記インターフェイス装置と、前記インターフェイス装置により伝送される、前記遊技情報検出スイッチの出力信号に対応するインターフェイス信号、前記請求項1乃至4のいずれかに記載のセキュリティセンサの出力信号に対応するインターフェイス信号、および前記請求項7に記載の前記異常検出出力手段による警戒信号に基づいて、前記遊技機の状態が、通常遊技状態であるか否か、前記遊技情報検出スイッチ、若しくは前記セキュリティセンサの断線状態、若しくは短絡状態か否か、または、人為的不正行為発生状態か否かを判定する制御装置とを含む遊技機のセキュリティ装置を制御するコンピュータに、前記1個、または複数の遊技情報検出スイッチにより、遊技状況を検出し、前記1個、または複数の前記請求項1乃至4のいずれかに記載のセキュリティセンサにより、人為的な不正を検出し、前記インターフェイス装置により、前記遊技情報検出スイッチの出力信号に対応するインターフェイス信号、前記請求項1乃至4のいずれかに記載のセキュリティセンサの出力信号に対応するインターフェイス信号、および前記請求項7に記載の前記異常検出出力手段による警戒信号を伝送し、前記制御装置により、前記インターフェイス装置により伝送される、前記遊技情報検出スイッチの出力信号に対応するインターフェイス信号、前記請求項1乃至4のいずれかに記載のセキュリティセンサの出力信号に対応するインターフェイス信号、および前記請求項7に記載の前記異常検出出力手段による警戒信号に基づいて、前記遊技機の状態が、通常遊技状態であるか否か、前記遊技情報検出スイッチ、若しくは前記セキュリティセンサの断線状態、若しくは短絡状態か否か、または、人為的不正行為発生状態か否かを判定する処理を実行させる。
【0026】
本発明の第1の側面のセキュリティセンサにおける、遊技状況を検出する1個、または複数の直流2線式の遊技情報検出スイッチと並列にインターフェイス装置に接続され、遊技機の制御装置に検出信号を出力する直流2線式のセキュリティセンサとは、例えば、磁気センサであり、前記セキュリティセンサにおける異常の有無により開閉する開閉手段とは、例えば、開閉スイッチであり、前記開閉手段と直列に接続され、前記遊技情報検出スイッチが閉塞状態において発生する残電圧の電圧値と、酷似した電圧値の電圧を発生する電圧発生手段とは、定電圧発生部であり、前記遊技情報検出スイッチが開放状態において流入する漏れ電流値と、酷似した電流値の電流を発生する電流発生手段とは、例えば、定電流発生部である。
【0027】
すなわち、定電圧発生部により、前記遊技情報検出スイッチが閉塞状態において発生する残電圧の電圧値と、酷似した電圧値の電圧を発生すると共に、定電流発生部により、前記遊技情報検出スイッチが開放状態において流入する漏れ電流値と、酷似した電流値の電流を発生することにより、遊技情報検出スイッチと同特性の直流2線式の信号で磁気を利用した人的不正行為を検出できるので、磁気センサと遊技情報検出スイッチとを同一の特性のインターフェイス装置に接続して利用することが可能となり、端子数の増加を最小限にすることで規模の拡大を抑制しつつ、コストを低減することが可能となる。
【0028】
また、本発明の第2の側面の遊技機における、前記遊技情報検出スイッチとは、例えば、直流2線式電子スイッチであり、前記遊技情報検出スイッチの出力信号、および、1個、または複数の、請求項1乃至4のいずれかに記載のセキュリティセンサの出力信号に基づいて、前記遊技情報検出スイッチのインターフェイス信号、および前記1個、または複数の、請求項1乃至4のいずれかに記載のセキュリティセンサのインターフェイス信号をそれぞれ出力する前記インターフェイス装置とは、例えば、インターフェイス装置であり、前記遊技情報検出スイッチの前記インターフェイス信号に基づいて、前記遊技機の遊技状態、および異常を検出する前記制御装置とは、例えば、制御部であり、前記遊技情報検出スイッチの検出極性と、1個、または複数の、請求項1乃至4のいずれかに記載のセキュリティセンサの検出極性とを、それぞれ異なるようにするとは、例えば、直流2線式電子スイッチと、磁気センサとの検出極性を異なるものとすることである。
【0029】
すなわち、直流2線式電子スイッチは、通常、閉塞状態であり、遊技球を検出しない状態において、オンの状態となっており、逆に遊技球を検出するとき、開放状態となり、オフの状態となる。また、磁気センサについては、通常、開放状態であり、磁気を検出していないときにオフの状態であり、磁気を検出したとき、閉塞状態となり、オンの状態となる。
【0030】
このため、直流2線式電子スイッチおよび磁気センサの出力信号以外に、直流2線式電子スイッチおよび磁気センサの接続異常を検出できるようにした場合、待機状態(遊技球を検出していない状態、または、磁気を検出していない状態)とは異なる信号に固定した状態で出力するように設定することで、複数の直流2線式電子スイッチ、および磁気センサを使用しているとき、直流2線式電子スイッチ、または磁気センサのいずれの接続異常であるかを特定することが可能となる上、端子数の増加を最小限にすることで規模の拡大を抑制しつつ、コストを低減することが可能となる。
【0031】
本発明の第3の側面の遊技機のセキュリティ装置における、遊技状況を検出する1個、または複数の遊技情報検出スイッチとは、例えば、直流2線式電子スイッチであり、前記遊技情報検出スイッチの出力極性と異なる出力極性の出力信号により人為的な不正を検出する1個、または複数の前記請求項1乃至4のいずれかに記載のセキュリティセンサとは、例えば、磁気センサであり、前記遊技情報検出スイッチの出力信号に対応するインターフェイス信号、前記請求項1乃至4のいずれかに記載のセキュリティセンサの出力信号に対応するインターフェイス信号、および前記請求項7に記載の前記異常検出出力手段による警戒信号を伝送する前記インターフェイス装置とは、例えば、遊技機のインターフェイス装置であり、前記インターフェイス装置により伝送される、前記遊技情報検出スイッチの出力信号に対応するインターフェイス信号、前記請求項1乃至4のいずれかに記載のセキュリティセンサの出力信号に対応するインターフェイス信号、および前記請求項7に記載の前記異常検出出力手段による警戒信号に基づいて、前記遊技機の状態が、通常遊技状態であるか否か、前記遊技情報検出スイッチ、若しくは前記セキュリティセンサの断線状態、若しくは短絡状態か否か、または、人為的不正行為発生状態か否かを判定する制御装置とは、例えば、遊技機の制御部である。
【0032】
すなわち、制御部は、前記遊技情報検出スイッチの出力信号に対応するインターフェイス信号、前記請求項1乃至4のいずれかに記載のセキュリティセンサの出力信号に対応するインターフェイス信号、および前記請求項7に記載の前記異常検出出力手段による警戒信号に基づいて、前記遊技機の状態が、通常遊技状態であるか否か、前記遊技情報検出スイッチ、若しくは前記セキュリティセンサの断線状態、若しくは短絡状態か否か、または、人為的不正行為発生状態か否かを判定することができるので、装置の大型化や端子数を不要に増大させることなく、監視項目を増やせるようにすることができ、さらに、遊技機の人為的不正行為および断線または短絡等の接続異常を、低コストで、かつ、高い確度で監視することが可能となる。
【発明の効果】
【0033】
本発明によれば、装置の大型化や端子数を不要に増大させることなく、監視項目を増やせるようにすることができ、遊技機の人為的不正行為および断線または短絡等の接続異常を、低コストで、かつ、高い確度で監視することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明を適用したパチンコ遊技機の保安システムの一実施の形態の構成例を示す図である。
【図2】図1のI/F装置の構成例を示す図である。
【図3】図1の電子スイッチ、および磁気センサの構成例を示す図である。
【図4】図1の電子スイッチの詳細な構成例を示す図である。
【図5】I/F装置によりインターフェイス処理可能な電子スイッチおよび磁気センサの出力信号の特性を説明する図である。
【図6】遊技球検出センサインターフェイス処理を説明するフローチャートである。
【図7】遊技球検出センサインターフェイス処理、および磁気検出センサインターフェイス処理を説明する図である。
【図8】遊技球検出センサインターフェイス処理、および磁気検出センサインターフェイス処理を説明する図である。
【図9】磁気検出センサインターフェイス処理を説明するフローチャートである。
【図10】遊技球検出処理を説明するフローチャートである。
【図11】磁気検出処理を説明するフローチャートである。
【図12】信号検出処理を説明するフローチャートである。
【図13】信号検出処理を説明する図である。
【図14】信号検出処理により実現される処理をまとめた図である。
【図15】図1の電子スイッチ、および磁気センサのその他の構成例を示す図である。
【図16】図1の磁気センサのさらにその他の構成例を示す図である。
【図17】汎用のコンピュータの構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下に本発明の実施の形態を説明するが、本発明の構成要件と、発明の詳細な説明に記載の実施の形態との対応関係を例示すると、次のようになる。この記載は、本発明をサポートする実施の形態が、発明の詳細な説明に記載されていることを確認するためのものである。従って、発明の詳細な説明中には記載されているが、本発明の構成要件に対応する実施の形態として、ここには記載されていない実施の形態があったとしても、そのことは、その実施の形態が、その構成要件に対応するものではないことを意味するものではない。逆に、実施の形態が構成要件に対応するものとしてここに記載されていたとしても、そのことは、その実施の形態が、その構成要件以外の構成要件には対応しないものであることを意味するものでもない。
【0036】
すなわち、本発明の第1の側面のセキュリティセンサ(例えば、図3の磁気センサ2)は、遊技状況を検出する1個、または複数の直流2線式の遊技情報検出スイッチ(例えば、図3の電子スイッチ1)と並列にインターフェイス装置(例えば、図3のI/F装置3)に接続され、遊技機の制御装置に検出信号を出力する直流2線式のセキュリティセンサであって、前記セキュリティセンサにおける異常の有無により開閉する開閉手段(例えば、図3の開閉スイッチ111)と、前記開閉手段と直列に接続され、前記遊技情報検出スイッチが閉塞状態において発生する残電圧の電圧値と、酷似した電圧値の電圧を発生する電圧発生手段(例えば、図3の定電圧発生部112)と、前記遊技情報検出スイッチが開放状態において流入する漏れ電流値と、酷似した電流値の電流を発生する電流発生手段(例えば、図3の定電流発生部113)とを含む。
【0037】
前記電圧発生手段(例えば、図3の定電圧発生部112)は、ツェナーダイオード(例えば、図3のツェナーダイオードZD111)とすることができ、前記遊技情報検出スイッチの閉塞状態において発生する前記残電圧の電圧値は、前記ツェナーダイオードと性能が酷似した他のツェナーダイオード(例えば、図3のツェナーダイオードZD91)、または定電圧回路(例えば、図15の抵抗R121,R122、およびトランジスタTr121からなる定電圧回路)により発生するようにすることができる。
【0038】
前記電流発生手段(例えば、図3の定電流発生部113)は、定電流源(例えば、図3の抵抗R111,R113、およびトランジスタTr111,Tr112からなる定電流源)とすることができ、前記定電流源からの電流が、所定抵抗値の抵抗器(例えば、図3の抵抗R12)に流れることで発生する両端電圧特性がダイオードの順方向特性、若しくはトランジスタのベース−エミッタ間特性に酷似しているようにすることができる。
【0039】
前記開閉手段(例えば、図3の開閉スイッチ111)は、リードスイッチとすることができ、前記電圧発生手段(例えば、図3の定電圧発生部112)は、ツェナーダイオード(例えば、図3のツェナーダイオードZD111)とすることができ、前記電流発生手段(例えば、図3の定電流発生部113)は、前記開閉手段、および前記電圧発生手段と並列に接続された定電流源(例えば、図3の抵抗R111,R113、およびトランジスタTr111,Tr112からなる定電流源)、または抵抗器(例えば、図16の抵抗R191)であり、強磁界中により前記リードスイッチが開閉することで、磁気検知機能を有するようにさせることができる。
【0040】
本発明の第2の側面の遊技機は、前記遊技情報検出スイッチと、前記遊技情報検出スイッチの出力信号、および、1個、または複数の、請求項1乃至4のいずれかに記載のセキュリティセンサの出力信号に基づいて、前記遊技情報検出スイッチのインターフェイス信号、および前記1個、または複数の、請求項1乃至4のいずれかに記載のセキュリティセンサのインターフェイス信号をそれぞれ出力する前記インターフェイス装置と、前記遊技情報検出スイッチの前記インターフェイス信号と、前記セキュリティセンサのインターフェイス信号に基づいて、前記遊技機の遊技状態、および異常を検出する前記制御装置とを含む遊技機であって、前記遊技情報検出スイッチ(例えば、図3の電子スイッチ1)の検出極性と、1個、または複数の、請求項1乃至4のいずれかに記載のセキュリティセンサ(例えば、図3の磁気センサ2)の検出極性とは、それぞれ異なるようにすることができる。
【0041】
前記インターフェイス装置には、前記遊技情報検出スイッチとの接続箇所、および、前記請求項1乃至4のいずれかに記載のセキュリティセンサとの接続箇所に、断線、または短絡などの接続異常を検出する接続異常検出手段(例えば、図2の断線異常検知回路71−1,71−2、または、短絡異常検知回路72−1,72−2)をさらに含ませるようにすることができ、前記接続異常検出手段により接続異常が検出された場合、前記インターフェイス装置には、前記遊技情報検出スイッチの出力信号に対応するインターフェイス信号、および、前記請求項1乃至4のいずれかに記載のセキュリティセンサの出力信号に対応するインターフェイス信号を、Hi、またはLowの状態に固定して、前記制御装置に出力させるようにすることができる。
【0042】
前記接続異常検出手段には、前記遊技情報検出スイッチとの接続箇所、または前記請求項1乃至4のいずれかに記載のセキュリティセンサとの接続箇所のいずれかで異常が発生した場合、警戒信号を出力する異常検出出力手段(例えば、図2のOR回路34)をさらに含ませるようにすることができ、前記異常検出出力手段には、前記警戒信号を前記制御装置に出力させるようにすることができる。
【0043】
本発明の第3の側面の遊技機のセキュリティ装置は、遊技状況を検出する1個、または複数の遊技情報検出スイッチ(例えば、図2の電子スイッチ1)と、前記遊技情報検出スイッチの出力極性と異なる出力極性の出力信号により人為的な不正を検出する1個、または複数の前記請求項1乃至4のいずれかに記載のセキュリティセンサ(例えば、図2の磁気センサ2)と、前記遊技情報検出スイッチの出力信号に対応するインターフェイス信号、前記請求項1乃至4のいずれかに記載のセキュリティセンサの出力信号に対応するインターフェイス信号、および前記請求項7に記載の前記異常検出出力手段(例えば、図2のOR回路34)による警戒信号を伝送する前記インターフェイス装置(例えば、図2のI/F装置3)と、前記インターフェイス装置により伝送される、前記遊技情報検出スイッチの出力信号に対応するインターフェイス信号、前記請求項1乃至4のいずれかに記載のセキュリティセンサの出力信号に対応するインターフェイス信号、および前記請求項7に記載の前記異常検出出力手段による警戒信号に基づいて、前記遊技機の状態が、通常遊技状態であるか否か、前記遊技情報検出スイッチ、若しくは前記セキュリティセンサの断線状態、若しくは短絡状態か否か、または、人為的不正行為発生状態か否かを判定する制御装置(例えば、図2の制御部4)とを含む。
【0044】
前記インターフェイス装置(例えば、図2のI/F装置3)には、前記異常検出手段が異常を検出した場合、異常が検出された前記請求項1乃至4に記載のいずれかのセキュリティセンサの出力信号に基づいた前記インターフェイス信号をLowまたはHiの状態に固定して出力させ、前記制御装置には、前記LowまたはHiの状態に固定されて出力されている前記インターフェイス装置のインターフェイス信号に基づいて、断線状態、若しくは短絡状態となった前記セキュリティセンサを特定させるようにすることができる。
【0045】
本発明の第3の側面の遊技機のセキュリティ装置のセキュリティ方法またはプログラムは、遊技状況を検出する1個、または複数の遊技情報検出スイッチ(例えば、図2の電子スイッチ1)と、前記遊技情報検出スイッチの出力極性と異なる出力極性の出力信号により人為的な不正を検出する1個、または複数の前記請求項1乃至4のいずれかに記載のセキュリティセンサ(例えば、図2の磁気センサ2)と、前記遊技情報検出スイッチの出力信号に対応するインターフェイス信号、前記請求項1乃至4のいずれかに記載のセキュリティセンサの出力信号に対応するインターフェイス信号、および前記請求項7に記載の前記異常検出出力手段(例えば、図2のOR回路34)による警戒信号を伝送する前記インターフェイス装置(例えば、図2のI/F装置3)と、前記インターフェイス装置により伝送される、前記遊技情報検出スイッチの出力信号に対応するインターフェイス信号、前記請求項1乃至4のいずれかに記載のセキュリティセンサの出力信号に対応するインターフェイス信号、および前記請求項7に記載の前記異常検出出力手段による警戒信号に基づいて、前記遊技機の状態が、通常遊技状態であるか否か、前記遊技情報検出スイッチ、若しくは前記セキュリティセンサの断線状態、若しくは短絡状態か否か、または、人為的不正行為発生状態か否かを判定する制御装置(例えば、図2の制御部4)とを含む遊技機のセキュリティ装置のセキュリティ方法であって、前記1個、または複数の遊技情報検出スイッチにより、遊技状況を検出し(例えば、図10のステップS51)、前記1個、または複数の前記請求項1乃至4のいずれかに記載のセキュリティセンサにより、人為的な不正を検出し(例えば、図11のステップS61)、前記インターフェイス装置により、前記遊技情報検出スイッチの出力信号に対応するインターフェイス信号、前記請求項1乃至4のいずれかに記載のセキュリティセンサの出力信号に対応するインターフェイス信号、および前記請求項7に記載の前記異常検出出力手段による警戒信号を伝送し(例えば、図9のステップS34,S37,S39,S41)、前記制御装置により、前記インターフェイス装置により伝送される、前記遊技情報検出スイッチの出力信号に対応するインターフェイス信号、前記請求項1乃至4のいずれかに記載のセキュリティセンサの出力信号に対応するインターフェイス信号、および前記請求項7に記載の前記異常検出出力手段による警戒信号に基づいて、前記遊技機の状態が、通常遊技状態であるか否か、前記遊技情報検出スイッチ、若しくは前記セキュリティセンサの断線状態、若しくは短絡状態か否か、または、人為的不正行為発生状態か否かを判定する(例えば、図12のステップS73,S75,S77,S78)。
【0046】
以下、図面を参照して、本発明を適用した保安システムについて説明する。
【0047】
図1は、本発明を適用した遊技機の保安システムの一実施の形態の構成例を示している。
【0048】
図1の遊技機の保安システムは、パチンコ台に代表される遊技機における保安システムであり、直流2線式の電子スイッチ1−1乃至1−5、磁気センサ2−1乃至2−3、インターフェイス(I/F)装置3、制御部4、および電源11,12より構成されている。尚、電子スイッチ1−1乃至1−5、および磁気センサ2−1乃至2−3について、特に区別する必要がない場合、単に、電子スイッチ1、および磁気センサ2と称するものとし、その他の構成についても同様に称するものとする。
【0049】
電子スイッチ1−1乃至1−5は、それぞれ遊技球(パチンコ球)が盤面に設けられたチャッカに入ったか否かを検出するセンサであり、電圧Vcc1の電源電圧の電源11より抵抗R11−1乃至R11−5を介して電力供給を受けると共に、検出結果となるHi、またはLowの出力信号をそれぞれインターフェイス装置3の端子Va1乃至Va5に供給する。電子スイッチ1は、遊技球が検出されない、通常状態において、回路として閉塞状態(オン状態)となり、Lowの出力信号を出力し、遊技球が検出される検出状態において、回路として開放状態(オフ状態)となり、Hiの出力信号を出力する。
【0050】
磁気センサ2−1乃至2−3は、磁石の接近に伴う磁力の変化を検出することで磁石を用いた人為的不正行為を検出するセンサであり、電圧Vcc1の電源電圧の電源11より抵抗R12−1乃至R12−3を介して電力供給を受ける共に、検出結果となるHi、またはLowの出力信号をそれぞれインターフェイス装置3の端子Vb1乃至Vb3に供給する。磁気センサ2−1乃至2−3は、磁石の接近を検出しない通常状態において、回路として開放状態(オフ状態)となり、Hiの出力信号を出力し、磁石の接近が検出される検出状態において、回路として閉塞状態(オン状態)となり、Lowの出力信号を出力する。
【0051】
すなわち、電子スイッチ1と磁気センサ2とは、それぞれ通常状態および検出状態における出力信号の信号極性が異なる構成となっている。尚、図1においては、直流2線式電子スイッチ1および磁気センサ2が、それぞれ5個、および3個接続されている例が示されているが、個数については、それらに限るものではなく、遊技機の構成に応じて、それ以外の個数でも良い。
【0052】
I/F装置3は、電源11,12からの電力供給を受けて駆動し、電子スイッチ1−1乃至1−5および磁気センサ2−1乃至2−3の出力信号を端子Va1乃至Va5,Vb1乃至Vb3を介して取得し、それぞれの出力信号に対応したインターフェイス信号を生成して、対応する端子VY1乃至VY8より出力すると共に、電子スイッチ1−1乃至1−5および磁気センサ2−1乃至2−3の断線、もしくは短絡などの接続異常、または、電源11の電圧低下異常を検出し、検出結果となる警戒信号を端子VEより制御部4に出力する。
【0053】
より詳細には、I/F装置3は、電子スイッチ1−1乃至1−5のそれぞれ出力信号をインターフェイス処理するインターフェイス部31−1乃至31−5、および磁気センサ2−1乃至2−3のそれぞれの出力信号をインターフェイス処理するインターフェイス部32−1乃至32−3、電源11の電圧低下を監視する電源監視部33、および、インターフェイス部31−1乃至31−5,32−1乃至32−3からの異常検出信号のいずれかが異常を示しているとき警戒信号を出力するOR回路34を備えている。
【0054】
インターフェイス部31−1乃至31−5,32−1乃至32−3は、いずれも基本的に同様の構成をしており、それぞれI/F処理部41−1乃至41−5および異常検出部42−1乃至42−5、並びに、I/F処理部43−1乃至43−3および異常検出部44−1乃至44−3を備えている。
【0055】
I/F処理部41−1乃至41−5は、いずれも端子Va1乃至Va5を介して供給されてくる電子スイッチ1−1乃至1−5の出力信号、異常検出部42−1乃至42−5の出力信号、および電源監視部33の出力信号を処理し、インターフェイス信号を生成して、端子VY1乃至VY5より制御部4に出力する。同様に、I/F処理部43−1乃至43−3は、いずれも端子Vb1乃至Vb3を介して供給されてくる磁気センサ2−1乃至2−3の出力信号、異常検出部44−1乃至44−3の出力信号、および電源監視部33の出力信号を処理し、インターフェイス信号を生成して、端子VY6乃至VY8より制御部4に出力する。
【0056】
異常検出部42−1乃至42−5は、いずれも端子Va1乃至Va5を介して供給されてくる電子スイッチ1−1乃至1−5の出力信号に基づいて、断線、または短絡といった接続異常を検出すると共に、電源監視部33からの電源監視結果に基づいた異常検出信号をOR回路34に供給する。同様に、異常検出部44−1乃至44−3は、いずれも端子Vb1乃至Vb3を介して供給されてくる磁気センサ2−1乃至2−3の出力信号に基づいて、断線、または短絡といった接続異常を検出すると共に、電源監視部33からの電源監視結果に基づいた異常検出信号をOR回路34に供給する。
【0057】
電源監視部33は、電源電圧Vcc2の電源12より供給される電力により駆動し、電源11の電源電圧の電圧低下を監視し、監視結果となる信号を各インターフェイス部31−1乃至31−5,32−1乃至32−3に供給する。
【0058】
OR回路34は、異常検出部42−1乃至42−5,44−1乃至44−3からの異常検出信号に基づいて警戒信号を発生し端子VEより制御部4に出力する。
【0059】
制御部4は、I/F装置3より供給されてくるインターフェイス信号、および警戒信号に基づいて、電子スイッチ1による遊技球の検出、電子スイッチ1、および磁気センサ2の断線、または短絡などの接続異常、電源11の電圧低下、および磁石を用いた人為的不正行為の有無を判断する。
【0060】
より詳細には、制御部4は、接続異常処理部4a、遊技球計測部4b、磁気異常処理部4c、および電源異常処理部4dを備えている。接続異常処理部4aは、端子VY1乃至VY8、および端子VEより得られるインターフェイス信号に基づいて、短絡異常、および断線異常などの接続異常を認識し、図示せぬ表示部などにより、接続異常の発生を提示する。遊技球計測部4bは、端子VY1乃至VY5、および端子VEより得られるインターフェイス信号に基づいて、遊技球の通過を計測し、電子スイッチ1−1乃至1−5のそれぞれについて通過した遊技球の球数を計測する。磁気異常処理部4cは、端子VY6乃至VY8、および端子VEより得られるインターフェイス信号に基づいて、磁気センサ2−1乃至2−3のいずれにおいて磁気が検出されたかを認識する。電源異常処理部4dは、端子VY1乃至VY8、および端子VEより得られるインターフェイス信号に基づいて、電源11の電源電圧Vcc1の異常な低下を認識する。
【0061】
次に、図2を参照して、インターフェイス部31,32の詳細な構成について説明する。図2においては、説明の都合により、I/F装置3における構成を簡略化し、電子スイッチ1および磁気センサ2がそれぞれ1個ずつI/F装置3に接続されている例について説明するが、図1におけるその他のインターフェイス部31,32についても同様である。
【0062】
図2のインターフェイス部31のI/F処理部41は、分圧回路61−1、切替回路62−1、リミッタ回路63−1、比較回路64−1、出力端子65−1、インバータ66−1、およびAND回路67−1により構成されている。
【0063】
電源11は、電子スイッチ1、電源監視部33、I/F処理部41、および異常検出部42に接続され、電圧Vcc1を供給する。
【0064】
分圧回路61−1は、定電圧素子として機能するダイオードD1−1,D2−1,D3−1、ツェナーダイオードZD1−1、並びに、抵抗R1−1,R2−1,R3−1により構成されている。また、切替回路62―1は、抵抗R11−1とPNP型のトランジスタTr1−1により構成されている。さらに、リミッタ回路63−1は、抵抗R31−1とツェナーダイオードZD21−1により構成されている。
【0065】
分圧回路61−1の抵抗R1−1の一方の端部は、ダイオードD3−1のカソード、および、断線異常検知回路71−1の比較回路81−1の閾値電圧VT2-1を入力する入力部(以下、適宜、閾値電圧VT2-1入力部という)に接続され、他方の端部は、ダイオードD2−1のカソード、比較回路64−1の閾値電圧VT1-1入力部、および抵抗R2−1の一方の端部と接続されている。
【0066】
直列に接続されたダイオードD1−1,D2−1の、ダイオードD1−1のアノードは、切替回路62−1のトランジスタTr1−1のコレクタに接続され、ダイオードD2−1のカソードは、上述したように、抵抗R1−1の他方の端部、抵抗R2−1の一方の端部、および比較回路64−1の閾値電圧VT1-1入力部に接続されている。
【0067】
抵抗R2−1の一方の端部は、抵抗R1−1の他方の端部、ダイオードD2−1のカソード、および比較回路64−1の閾値電圧VT1-1入力部に接続されており、他方の端部は、抵抗R3−1の一方の端部、および短絡異常検知回路72−1の比較回路83−1の閾値電圧VT3-1入力部に接続されている。
【0068】
抵抗R3−1の一方の端部は、抵抗R2−1の他方の端部、および短絡異常検知回路72の比較回路83−1の閾値電圧VT3-1入力部に接続され、他方の端部は、ツェナーダイオードZD1−1のカソードと接続され、ツェナーダイオードZD1−1のアノードは、GNDに接続されている。
【0069】
また、切替回路62−1のトランジスタTr1−1のエミッタは、電源11に接続されており、コレクタは、ダイオードD1−1のアノードに接続されており、ベースは、抵抗R11−1の一方の端部に接続されている。抵抗R11−1の一方の端部は、トランジスタTr11−1のベースに接続され、他方の端部は、リミッタ回路63−1の抵抗R31−1の一方の端部、比較回路64−1の出力部、信号処理回路82−1の一方の入力端子、および信号処理回路84−1の一方の入力端子に接続されている。
【0070】
さらに、比較回路64−1の出力部は、閾値電圧VT1-1に対する比較電圧VP-1の比較出力信号を、切替回路62−1の抵抗R11−1の他方の端部、リミッタ回路63−1に出力すると共に、断線異常検知回路71−1の信号処理回路82−1の一方の入力端子、および短絡異常検知回路72−1の信号処理回路84−1の一方の入力端子にも出力する。比較回路64−1の閾値電圧VT1-1入力部は、ダイオードD2−1のカソード、抵抗R1−1の他方の端部、および抵抗R2−1の一方の端部に接続されており、比較電圧VP-1入力部は、端子Vaを介して電子スイッチ1の出力信号が供給される。また、比較回路64−1の出力部は、切替回路62−1の抵抗R11−1を介して、トランジスタTr1−1のベースと、リミッタ回路63−1の抵抗R31−1を介して、ツェナーダイオードZD21−1のカソードおよびAND回路67−1の入力部に接続されている。また、ツェナーダイオードZD21−1のアノードは、GNDに接続されている。
【0071】
インターフェイス部31の異常検出部42は、断線異常検知回路71−1、短絡異常検知回路72−1、出力端子73−1,74−1、インバータ75−1,76−1、およびOR回路77−1より構成されている。
【0072】
断線異常検知回路71−1は、比較回路81−1、および信号処理回路82−1により構成されている。断線異常検知回路71−1は、電子スイッチ1の断線状態時(開放状態のとき)の異常を検知する。
【0073】
短絡異常検知回路72−1は、比較回路83−1、および信号処理回路84−1により構成されている。短絡異常検知回路72−1は、電子スイッチ1が閉塞状態時(閉塞状態のとき)の異常を検知する。
【0074】
また、電源監視部33の出力端子65−1、断線異常検知回路71−1の出力端子73−1、および短絡異常検知回路72−1の出力端子74−1のそれぞれは、OR回路77−1に接続されている。OR回路77−1は、OR演算(合成)して得られる出力信号を、インターフェイス部31における断線、または短絡の異常を示す接続異常信号としてOR回路34に出力する。
【0075】
さらに、電源監視部33の出力端子65−1、断線異常検知回路71−1の出力端子73−1、および短絡異常検知回路72−1の出力端子74−1は、それぞれ、インバータ66−1,75−1,76−1を介して、AND回路67−1に接続されている。また、AND回路67−1には、電源監視部33の出力端子65−1、断線異常検知回路71−1の出力端子73−1、および短絡異常検知回路72−1の出力端子74−1の他に、リミッタ回路63−1を介して比較回路64−1の出力部も接続されている。そして、AND回路67−1は、AND演算処理により、これらの信号が全てHiの信号で揃った状態となったときHiの信号を、それ以外のときLowの信号を、それぞれ端子VY1より電子スイッチ1の出力信号に対応するインターフェイス信号として制御部4に出力する。
【0076】
次に、インターフェイス部32の構成について説明するが、基本的に、インターフェイス部31の構成と同様であり、同一の構成については、同一の符号を付すと共に、インターフェイス部31のものには「−1」を付し、インターフェイス部32のものには「−2」を付すものとし、特に区別する必要がない場合、ハイフン以下の記号を省略するものとする。
【0077】
すなわち、図2のインターフェイス部32のI/F処理部43は、分圧回路61−2、切替回路62−2、リミッタ回路63−2、比較回路64−2、出力端子65−2、インバータ66−2、およびAND回路67−2により構成されている。
【0078】
電源11は、磁気センサ2とI/F処理部43と異常検出部44に接続され、電圧Vcc1を供給する。
【0079】
分圧回路61−2は、定電圧素子として機能するダイオードD1−2,D2−2,D3−2、ツェナーダイオードZD1−2、並びに、抵抗R1−2,R2−2,R3−2により構成されている。また、切替回路62−2は、抵抗R11−2とPNP型のトランジスタTr1−2により構成されている。さらに、リミッタ回路63−2は、抵抗R31−2とツェナーダイオードZD21−2により構成されている。
【0080】
分圧回路61−2の抵抗R1−2の一方の端部は、ダイオードD3−2のカソード、および、断線異常検知回路71−2の比較回路81−2の閾値電圧VT2-2入力部に接続され、他方の端部は、ダイオードD2−2のカソード、比較回路64−2の閾値電圧VT1-2入力部、および抵抗R2−2の一方の端部と接続されている。
【0081】
直列に接続されたダイオードD1−2,D2−2の、ダイオードD1−2のアノードは、切替回路62−2のトランジスタTr1−2のコレクタに接続され、ダイオードD2−2のカソードは、上述したように、抵抗R1−2の他方の端部、抵抗R2−2の一方の端部、および比較回路64−2の閾値電圧VT1-2入力部に接続されている。
【0082】
抵抗R2−2の一方の端部は、抵抗R1−2の他方の端部、ダイオードD2−2のカソード、および比較回路64−2の閾値電圧VT1-2入力部に接続されており、他方の端部は、抵抗R3−2の一方の端部、および短絡異常検知回路72−2の比較回路83−2の閾値電圧VT3-2入力部に接続されている。
【0083】
抵抗R3−2の一方の端部は、抵抗R2−2の他方の端部、および短絡異常検知回路72の比較回路83−2の閾値電圧VT3-2入力部に接続され、他方の端部は、ツェナーダイオードZD1−2のカソードと接続され、ツェナーダイオードZD1−2のアノードは、GNDに接続されている。
【0084】
また、切替回路62−2のトランジスタTr1−2のエミッタは、電源11に接続されており、コレクタは、ダイオードD1−2のアノードに接続されており、ベースは、抵抗R11−2の一方の端部に接続されている。抵抗R11−2の一方の端部は、トランジスタTr11−2のベースに接続され、他方の端部は、リミッタ回路63−2の抵抗R31−2の一方の端部、比較回路64−2の出力部、信号処理回路82−2の一方の入力端子、および信号処理回路84−2の一方の入力端子に接続されている。
【0085】
さらに、比較回路64−2の出力部は、閾値電圧VT1-2に対する比較電圧VP-2の比較出力信号を、リミッタ回路63−2に出力すると共に、断線異常検知回路71−2の信号処理回路82−2の一方の入力端子、および短絡異常検知回路72−2の信号処理回路84−2の一方の入力端子にも出力する。比較回路64−2の閾値電圧VT1-2入力部は、ダイオードD2−2のカソード、抵抗R1−2の他方の端部、および抵抗R2−2の一方の端部が接続されており、比較電圧VP-2入力部は、端子Vbを介して磁気センサ2の出力信号が供給される。また、比較回路64−2の出力部は、切替回路62−2の抵抗R11−2を介して、トランジスタTr1−2のベースと、リミッタ回路63−2の抵抗R31−2を介して、ツェナーダイオードZD21−2のカソードおよびAND回路67−2の入力部に接続されている。また、ツェナーダイオードZD21−2のアノードは、GNDに接続されている。
【0086】
インターフェイス部32の異常検出部44は、断線異常検知回路71−2、短絡異常検知回路72−2、出力端子73−2,74−2、インバータ75−2,76−2、およびOR回路77−2より構成されている。
【0087】
断線異常検知回路71−2は、比較回路81−2、および信号処理回路82−2により構成されている。断線異常検知回路71−2は、磁気センサ2が開放状態時(開放状態のとき)の異常を検知する。
【0088】
短絡異常検知回路72−2は、比較回路83−2、および信号処理回路84−2により構成されている。短絡異常検知回路72−2は、磁気センサ2が閉塞状態時(閉塞状態になろうとするとき)の異常を検知する。
【0089】
また、電源監視部33の出力端子65−2、断線異常検知回路71−2の出力端子73−2、および短絡異常検知回路72−2の出力端子74−2のそれぞれは、OR回路77−2に接続されている。OR回路77−2は、OR演算(合成)して得られる出力信号を、インターフェイス部32における断線、または短絡の異常を示す接続異常信号としてOR回路34に出力する。
【0090】
さらに、電源監視部33の出力端子65−2、断線異常検知回路71−2の出力端子73−2、および短絡異常検知回路72−2の出力端子74−2は、それぞれ、インバータ66−2,75−2,76−2を介して、AND回路67−2に接続されている。また、AND回路67−2には、電源監視部33の出力端子65−2、断線異常検知回路71−2の出力端子73−2、および短絡異常検知回路72−2の出力端子74−2の他に、リミッタ回路63−2を介して比較回路64−2の出力部も接続されている。そして、AND回路67−2は、AND演算処理により、これらの信号が全て揃った状態となったときHiの信号を、それ以外のときLowの信号を、それぞれ端子VY2より磁気センサ2の出力信号に対応するインターフェイス信号として制御部4に出力する。
【0091】
電源監視部33は、ツェナーダイオードZD11、NPN型のトランジスタTr11、および抵抗R21乃至R23により構成されている。
【0092】
ツェナーダイオードZD11のカソードは、電源11に接続され、ツェナーダイオードZD11のアノードは、抵抗R21を介してトランジスタTr11のベース、および抵抗R22に接続されている。
【0093】
トランジスタTr11のコレクタは、抵抗R23を介して電圧Vcc2を供給する電源12に接続されている。また、トランジスタTr11のコレクタと抵抗R23との間の接続点には、電源11の電圧値異常の有無をHiまたはLowの信号で出力する出力端子65−1,65−2、およびインバータ66−1,66−2を介してAND回路67−1,67−2が接続されている。トランジスタTr11のエミッタは、GNDに接続されている。インバータ66−1,66−2は、電源監視部33からのHi、またはLowの電圧値異常の有無を示す信号を反転させてAND回路67−1,67−2に供給する。
【0094】
さらに、抵抗R22の一方の端部は、抵抗R21およびトランジスタTr11のベースと接続され、抵抗R22の他方の端部、およびトランジスタTr11エミッタは、それぞれ、GNDに接続されている。
【0095】
すなわち、電源監視部33では、ツェナーダイオードZD11のツェナー電位ZD11と、トランジスタTr11のベース−エミッタ間電圧VBEとの和(ZD11+VBE)が、電子スイッチ1の正常な動作を保証する範囲VM内の電圧値より低い電圧値となるように、ツェナーダイオードZD11のツェナー電位ZD11が設定される。これにより、電源11から供給される電圧Vcc1が正常(範囲VM内の電圧値)であれば、電源11から供給される電圧Vcc1は、ツェナーダイオードZD11のツェナー電位ZD11とトランジスタTr11のベース−エミッタ間電圧VBEとの和(ZD11+VBE)より高くなるので、ツェナーダイオードZD11、抵抗R21、および抵抗R22に電流が流れ、トランジスタTr11はオンする。そして、出力端子65−1,65−2における出力電圧値V1は、Lowの信号となり、出力端子65−1,65−2からは、Lowの信号が出力され、インバータ66−1,66−2からはHiの信号が出力されることになる。
【0096】
また、電源11から供給される電圧Vcc1が、異常(正常な動作を保証する範囲VMを下回った場合)であれば、反対にトランジスタTr11はオフする。この場合、出力端子65−1,65−2における出力電圧値V1は、電源12の電源電位Vcc2となり、出力端子65−1,65−2からは、Hiの信号が出力され、インバータ66−1,66−2からはLowの信号が出力されることになる。
【0097】
OR回路34の2個の入力端子は、それぞれOR回路77−1,77−2の出力端子に接続されており、出力端子は、端子VEに接続されている。
【0098】
OR回路77−1は、電源監視部33からの出力信号に基づいた出力端子65−1からの出力信号、断線異常検知回路71−1の出力信号、および短絡異常検知回路72−1の出力信号のいずれかが異常の発生を示すHiの信号となればOR回路34にHiの異常を示す信号を出力し、それ以外の場合、異常が発生していないことを示すLowの信号を出力する。OR回路77−2は、電源監視部33からの出力信号に基づいた出力端子65−2からの出力信号、断線異常検知回路71−2の出力信号、および短絡異常検知回路72−2の出力信号のいずれかが異常の発生を示すHiの信号となればOR回路34にHiの信号を出力し、それ以外の場合、異常が発生していないことを示すLowの信号を出力する。
【0099】
OR回路34は、OR回路77−1,77−2のいずれかにおいて、電源11の電圧異常、電子スイッチ1、または磁気センサ2の断線状態、若しくは、短絡状態などの接続異常が、全てにおいて発生していないことを示すLowの信号が供給されてきている限り、端子VEよりLowの警戒信号(異常が発生していないことを示す信号)を制御部4に出力し、電源11の電圧異常、電子スイッチ1、または磁気センサ2の断線状態、または、短絡状態などの接続異常が発生したことを示すHiの信号がいずれか一つでも供給されてくると異常が発生していることを示すHiの警戒信号を制御部4に出力する。
【0100】
次に、図3,図4を参照して、電子スイッチ1および磁気センサ2の一実施の形態の構成例について説明する。
【0101】
電子スイッチ1は、IC回路91、抵抗R91、ツェナーダイオードZD91、NPN型のトランジスタTr91、感度調整用の抵抗RE、共振容量C0、およびIC回路91に外付けされるコイル92より構成されている。トランジスタTr91のベースは、IC回路91の端子91bに接続され、エミッタがGNDに接続されており、コレクタがツェナーダイオードZD91のアノードに接続されている。IC回路91の端子91aは、ツェナーダイオードZD91のカソード、および抵抗R91の一方の端部に接続されており、端子91cは、GNDに接続されている。ツェナーダイオードZD91のカソードは、IC回路91の端子91a、および抵抗R91の一方の端部に接続されており、アノードは、トランジスタTr91のコレクタに接続されている。抵抗R91の一方の端部は、IC回路91の端子91a、およびツェナーダイオードZD91のカソードに接続され、他方の端部が抵抗R11の他方の端部およびI/F装置3の端子Vaに接続されている。抵抗R11の他方の端部は、抵抗R91の他方の端部、およびI/F装置3の端子Vaに接続されている。感度調整用の抵抗REの一方の端部は、IC回路91の端子91dに接続されており、他方の端部は、GNDに接続されている。共振容量C0の一方の端部は、IC回路91の端子91eおよびコイル92の一方の端部に接続されており、他方の端部は、コイル92の他方の端部およびGNDに接続されている。
【0102】
より詳細には、図4で示されるように、電子スイッチ1のコイル92は、遊技球を通過させる貫通穴93を備えている。また、IC回路91は、トランジスタTr101乃至Tr106、抵抗R101,102、および比較器101より構成されている。
【0103】
トランジスタTr101のベースは、トランジスタTr102のベース、およびコレクタ、トランジスタTr104のコレクタ、並びに抵抗R102の他方の端部に接続されており、エミッタは、端子91dに接続されており、コレクタは、トランジスタTr104乃至Tr106のベース、およびトランジスタTr105のコレクタに接続されている。
【0104】
トランジスタTr102のベースは、自らのコレクタ、トランジスタTr101のベース、トランジスタTr104のコレクタ、並びに抵抗R102の他方の端部に接続されており、エミッタは、トランジスタTr103のベースおよびコレクタに接続されており、コレクタは、自らのベース、トランジスタTr101のベース、トランジスタTr104のコレクタ、並びに抵抗R102の他方の端部に接続されている。
【0105】
トランジスタTr103のベースは、自らのコレクタ、およびトランジスタTr102のエミッタに接続されており、エミッタは、端子91eに接続されており、コレクタは、自らのベース、およびトランジスタTr102のエミッタに接続されている。
【0106】
トランジスタTr104のベースは、トランジスタTr105,Tr106のベース、およびトランジスタTr101,Tr105のコレクタに接続されており、エミッタは、トランジスタTr105,Tr106のエミッタ、端子91aおよび抵抗R102の一方の端部に接続されており、コレクタは、トランジスタTr101,Tr102のベース、トランジスタTr102のコレクタ、および抵抗R102の他方の端部に接続されている。
【0107】
トランジスタTr105のベースは、自らのコレクタ、トランジスタTr104,Tr106のベース、およびトランジスタTr101のコレクタに接続されており、エミッタは、トランジスタTr104,Tr106のエミッタ、端子91a、および抵抗R102の一方の端部に接続されており、コレクタは、自らのベース、トランジスタTr104,Tr106のベース、およびトランジスタTr101のコレクタに接続されている。
【0108】
トランジスタTr106のベースは、トランジスタTr104,105のベース、トランジスタTr101,Tr105のコレクタに接続されており、エミッタは、トランジスタTr104,Tr105のエミッタ、端子91a、および抵抗R102の一方の端部に接続されており、コレクタは、比較器101の一方の入力端子、および抵抗R101の一方の端部に接続されている。
【0109】
抵抗R101の一方の端部は、トランジスタTr106のコレクタ、および比較器101の一方の端部に接続されており、他方の端部は、端子91cに接続されている。
【0110】
抵抗R102の一方の端部は、トランジスタTr104乃至Tr106のエミッタ、および端子91aに接続されており、他方の端部は、トランジスタTr101,Tr102のベース、およびトランジスタTr104のコレクタに接続されている。
【0111】
比較器101は、一方の入力端子が、トランジスタTr106のコレクタ、および抵抗R101に接続されており、他方の入力端子は、図示しないが基準電位が入力されており、出力端子が端子91bに接続されている。
【0112】
このような構成により、コイル92と共振容量C0との並列回路により共振回路が形成され、貫通穴93に遊技球が存在しない状態においては、sin波が発振される。すなわち、トランジスタTr101乃至Tr105により発振回路が構成されており、トランジスタTr101は、バイアス回路を構成する抵抗R102、およびトランジスタTr102,Tr103により定常駆動し、トランジスタTr104,Tr105により構成される定電流ミラー回路を動作させる。これにより、トランジスタTr101のベースの電圧がsin波の如く変化し、コイル92に高周波を発生させる。
【0113】
このように、コイル92に高周波が発生し、電子スイッチ1が遊技球を検出しない状態において、電子スイッチ1は、閉塞状態となる。
【0114】
このとき、貫通穴93を遊技球が通過すると、共振回路インピーダンスが変化し、トランジスタTr101のベースで発生する発振が停止する。
【0115】
発振が停止すると、共振回路両端の発生電位が0Vとなるため、トランジスタTr103のエミッタ電位も0Vとなる。したがって、IC回路91内のトランジスタTr101乃至Tr103の特性は同一であるので、トランジスタTr101のベースの電圧は、トランジスタTr103のベース−エミッタ間電位Vbe103と、トランジスタTr102のベース−エミッタ間電位Vbe102とが加算され、合計2×VbeIC(VbeICは、IC回路91内のトランジスタにおけるベース−エミッタ間電圧)の直流バイアスがかかることになる。このとき、構成上トランジスタTr101,Tr102のVbeICがキャンセルされることにより、トランジスタTr101のエミッタ電圧は、電圧VbeICとなり、結果として、抵抗REの両端電圧は、電圧VbeICとなる。
【0116】
このため、トランジスタTr101のエミッタ電流I101は、以下の式(1)で示される関係となる。
【0117】
I101=VbeIC/RE
・・・(1)
【0118】
ここで、I101は、トランジスタTr101のエミッタ電流I101の電流値を表し、VbeICは、トランジスタTr101のベース−エミッタ電圧を表し、REは、感度調整抵抗REの抵抗値を表している。
【0119】
そして、このトランジスタTr101のエミッタ電流I101により、トランジスタTr104,Tr105により構成されるミラー回路が駆動することになるが、トランジスタTr104乃至Tr106のエミッタ電流値が一致することになるので、IC回路91内における漏れ電流ILは、以下の式(2)で示される。
【0120】
IL=I104+I105+I106=3×I101=3×VbeIC/RE
・・・(2)
【0121】
ここで、I104乃至I106は、トランジスタTr104乃至Tr106のエミッタ電流を表している。
【0122】
すなわち、電子スイッチ1における漏れ電流ILは、3×VbeIC/REと考えることができ、感度調整用抵抗REの抵抗値により設定される。尚、この漏れ電流ILにおいては、比較器101に消費される電流は誤差の範囲として無視した値となっている。
【0123】
このように、遊技球を検出する開放状態の場合、電子スイッチ1には、IC回路91内において漏れ電流ILが発生する。そこで、このような電子スイッチ1のIC回路91の維持電流のみで駆動する動作モードを漏れ電流モードという。
【0124】
この漏れ電流モードにおいて、電子スイッチ1より、I/F装置3の端子Vaに供給される出力信号の電圧値Vaは、以下の式(3)で示される。
【0125】
Va=Vcc1−(3×R11/RE)×VbeIC
・・・(3)
【0126】
また、電子スイッチ1は、機械式のスイッチとは異なり、スイッチを機能(動作)させるために、電子スイッチ1が閉塞状態(オン)のときにも僅かに小さい電圧が残っている。このような、電子スイッチ1が閉塞状態のときに電子スイッチ1にかかる電圧を残留電圧という。
【0127】
すなわち、電子スイッチ1が、遊技球を検出しない場合、すなわち、閉塞状態の場合、トランジスタTr91はオンの状態となり、電子スイッチ1より、I/F装置3の端子Vaに供給される出力信号の電圧値Vaは、以下の式(4)で示される。
【0128】
Va=ZD91+(Vcc1−ZD91)×R91/(R11+R91)
・・・(4)
【0129】
一方、磁気センサ2は、磁石の接近に伴って開閉するリードスイッチからなる開閉スイッチ111、ツェナーダイオードZD111よりなる定電圧発生部112、抵抗R111,R113、およびNPN型のトランジスタTr111,Tr112よりなる定電流発生部113、並びに、抵抗R112より構成されている。
【0130】
開閉スイッチ111の一方の端部は、定電圧発生部112のツェナーダイオードZD111のアノードに接続され、他方の端部はGNDに接続されている。ツェナーダイオードZD111のアノードは、開閉スイッチ111の一方の端部に接続されており、カソードは、定電流発生部113の抵抗R113の一方の端部、トランジスタTr112のコレクタ、および抵抗R112の一方の端部に接続されている。抵抗R113の一方の端部は、ツェナーダイオードZD111のカソード、トランジスタTr112のコレクタ、および抵抗R112の一方の端部に接続され、他方の端部は、トランジスタTr112のベース、およびトランジスタTr111のコレクタに接続されている。トランジスタTr111のコレクタは、抵抗R113の他方の端部、およびトランジスタTr112のベースに接続されており、ベースは、トランジスタTr112のエミッタ、および抵抗R111の一方の端部に接続されており、エミッタは、GNDに接続されている。トランジスタTr112のコレクタは、ツェナーダイオードZD111のカソード、抵抗R113の一方の端部、および抵抗R112の一方の端部に接続されており、ベースは、抵抗R113の他方の端部、およびトランジスタTr111のコレクタに接続されており、エミッタには、トランジスタTr111のベース、および抵抗R111の一方の端部が接続されている。抵抗R111の一方の端部には、トランジスタTr112のエミッタ、およびトランジスタTr111のベースが接続されており、他方の端部は、GNDに接続されている。
【0131】
磁気センサ2は、リードスイッチからなる開閉スイッチ111を利用した磁気センサであり、人為的不正行為に使用される磁石が接近することにより、開閉スイッチ111がオンの状態となり、ツェナーダイオードZD111からなる定電圧発生部112がツェナー電位により定電圧を発生する状態となる。すなわち、磁石の接近により磁気を検出すると閉塞状態となり、いわゆるノーマルオープンに動作する。この場合、磁気センサ2は、I/F装置3の端子Vbに対して以下の式(5)で示されるような電圧値Vbの出力信号を出力する。
【0132】
Vb=ZD111+(Vcc1−ZD111)×R112/(R12+R112)
・・・(5)
【0133】
ここで、Vbは、端子Vbに供給される磁気センサ2の出力信号の電圧値であり、ZD111は、ツェナーダイオードZD111のツェナー電位であり、Vcc1は、電源11の電源電圧であり、R12,R112は、抵抗R12,R112の抵抗値である。
【0134】
すなわち、式(5)で示される磁気センサ2の出力信号の電圧値Vbは、上述した式(4)で示される電子スイッチ1の出力信号の電圧値Vaと酷似した形式の式となる。このため、ツェナーダイオードZD91,ZD111のツェナー電位を同一にし、抵抗R11とR12との抵抗値、および抵抗R91,R112との抵抗値をそれぞれ調整することにより、電子スイッチ1の閉塞状態における出力信号の電圧値Vaの特性と、磁気センサ2の閉塞状態における出力信号の電圧値Vbの特性とは、酷似するように調整可能な構成となっている。
【0135】
また、磁気センサ2において、人為的不正行為に使用される磁石の接近がなく、開閉スイッチ111が開放された場合、ツェナーダイオードZD111からなる定電圧発生部112は、ツェナー電位により定電圧を発生しない状態となるため、抵抗R111,R113、およびトランジスタTr111,Tr112からなる定電流発生部113が機能し、以下の式(6)で示される電流値の定電流を発生する。
【0136】
Iy=Vbe111/R111
・・・(6)
【0137】
ここで、Iyは、定電流発生部113により発生される定電流の電流値であり、Vbe111は、トランジスタTr111のベース−エミッタ間の電圧値であり、R111は、抵抗R111の抵抗値である。
【0138】
すなわち、定電流電流値Iyは、印加電圧によらず不変となる。ただし、バイアス側となる抵抗R113、およびトランジスタTr111のエミッタ電流は電圧依存するため、抵抗R113の抵抗値を十分大きな値に設定し、定電流設定値より遥かに小さい値に操作することで、誤差として扱えるものとする。この時、開放状態における磁気センサ2の出力信号の電圧値Vbは、以下の式(7)で示される。
【0139】
Vb=Vcc1−Iy×R12=Vcc1−(R12/R111)×Vbe111
・・・(7)
【0140】
以上のことから、式(3)で示される電子スイッチ1の開放状態における(漏れ電流モードにおける)出力信号の電圧値Vaと、式(7)で示される開放状態における磁気センサ2の出力信号の電圧値Vbとは、式の形式が同様である。また、トランジスタTr111のベース−エミッタ間電圧Vbe111と、IC回路91内のトランジスタTr101乃至Tr106のベース−エミッタ間電圧VbeICとは、略同特性であるので、抵抗R111の抵抗値を調整することにより磁気センサ2の出力電圧Vbを、電子スイッチ1の出力電圧Vaと酷似するように設定することが可能である。
【0141】
このため、電子スイッチ1と磁気センサ2とは、開放状態および閉塞状態における出力信号の特性をほぼ一致するように調整することが可能である。
【0142】
結果として、電子スイッチ1および磁気センサ2の、開放状態および閉塞状態における出力信号の特性をほぼ一致するように調整することにより、I/F装置3は、電子スイッチ1および磁気センサ2について、インターフェイス部31,32を同一の特定の構成とすることが可能となり、電子スイッチ1および磁気センサ2については、信号特性を意識することなく接続することが可能となる。このため、電子スイッチ1の代わりに磁気センサ2を接続するといったことが可能となるため、電子スイッチ1の遊技球の検出のみならず、磁気センサ2による磁気の検出をするといった検出項目を増やしたい状況となっても、別途インターフェイスの構成を設ける必要がなくなるので、装置規模の増大やコストの上昇を抑制しつつ、検査項目を増やすことが可能となる。
【0143】
次に、I/F装置3におけるインターフェイス部31の動作について説明する。
【0144】
図5は、図2のI/F装置3におけるインターフェイス部31の動作特性を示している(以下、動作特性グラフという)。なお、図5の横軸は、電源11の電圧Vcc1を、縦軸は、インターフェイス部31内の所定の位置での電圧値(電圧レベル)を示している。
【0145】
電源11の電圧Vcc1には、図5に示す範囲VM内の変動がある。なお、電子スイッチ1は、電子スイッチ1にかかる電圧が範囲VM内の電圧値であれば、正常な動作が保証される。
【0146】
即ち、遊技球が貫通穴93(図4)を通過しているときの電子スイッチ1の出力電圧値は、図5の斜線部で示されている電圧値VP-OFF(以下、適宜、高位出力電圧VP-OFFという)となる。ここで、高位出力電圧VP-OFFの電圧値(電圧レベル)が、完全にVcc1とならないのは、上述した電子スイッチ1の漏れ電流のためである。また、このときの電子スイッチ1は開放状態である。従って、高位出力電圧VP-OFFが比較回路64−1に入力されているときには、遊技球が検出されている。なお、高位出力電圧VP-OFFは、図5に示すように、右上がりに傾いている。即ち、電源11の電圧Vcc1が、範囲VM内で高くなるに従い、高位出力電圧VP-OFFも平行関係を維持しつつ高くなっている。
【0147】
一方、遊技球が貫通穴93を通過していないときの電子スイッチ1の出力電圧値は、図5の斜線部で示されている電圧値VP-ON(以下、適宜、低位出力電圧VP-ONという)となる。ここで、低位出力電圧VP-ONの電圧値(電圧レベル)が、完全に電源11の0Vとならないのは、上述した電子スイッチ1の残留電圧のためである。また、このときの電子スイッチ1は閉塞状態である。従って、低位出力電圧VP-ONが比較回路64−1に入力されているときには、遊技球が検出されていない。
【0148】
なお、高位出力電圧VP-OFFおよび低位出力電圧VP-ONの電圧値が、図5に示すように、ある程度の幅を有しているのは、電子スイッチ1の製造時のバラつきなどの個体差による。
【0149】
ここで、閾値電圧VT1-1は、遊技球が検出された状態から、遊技球が検出されていない状態になったか否か、または、遊技球が検出されていない状態から、遊技球が検出された状態となったか否かを判定するための、即ち、電子スイッチ1の出力電圧値が、高位出力電圧VP-OFFから低位出力電圧VP-ONに変化したか否か、または、電子スイッチ1の出力電圧値が、低位出力電圧VP-ONから高位出力電圧VP-OFFに変化したかどうかを判定するための電圧値である。
【0150】
但し、比較回路64−1は、ヒステリシスを有しているため、電子スイッチ1の出力電圧値が高位出力電圧VP-OFFから低位出力電圧VP-ONに変化したか否かを判定するときの閾値電圧VT1-1は、図5に示すように、電圧VT-ON(以下、適宜、低位反転電圧VT-ONという)となり、電子スイッチ1の出力電圧値が低位出力電圧VP-ONから高位出力電圧VP-OFFに変化したか否かを判定する閾値電圧VT1-1は、電圧VT-OFF(以下、適宜、高位反転電圧VT-OFFという)となる。
【0151】
そして、インターフェイス部31の比較回路64−1は、電子スイッチ1の出力電圧値が、高位出力電圧VP-OFFから、低位反転電圧VT-ONを下回って低位出力電圧VP-ONになった場合、遊技球を検出していないことを表すLowの比較出力信号をリミッタ回路63−1を介してAND回路67−1に出力する。また、比較回路64−1は、電子スイッチ1の出力電圧値が、低位出力電圧VP-ONから、高位反転電圧VT-OFFを超えて高位出力電圧VP-OFFになった場合、遊技球を検出したことを表すHiの比較出力信号をAND回路67−1に出力する。
【0152】
より詳細には、分圧回路61−1は、閾値電圧VT1-1を、比較回路64−1の高位出力電圧VP-OFFまたは低位出力電圧VP-ONが入力されている入力部とは異なる他方の入力部に供給する。また、分圧回路61−1は、後述する切替回路62−1のトランジスタTr1−1がオンまたはオフすることにより、それぞれ、ダイオードD1−1,D2−1を有効もしくは無効にする。
【0153】
切替回路62−1は、比較回路64−1から供給される比較出力信号のHiまたはLowの比較出力信号によって、トランジスタTr1−1をオンまたはオフさせ、分圧回路61−1の状態を第1の状態、または第2の状態に切り替える。
【0154】
切替回路62−1のトランジスタTr1−1は、PNP形であるので、比較回路64−1から供給される比較出力信号がLowの信号である場合(遊技球を検出しない場合)、トランジスタTr1−1はオンし、切替回路62−1は、分圧回路61−1を第1の状態にする。また、比較回路64−1から供給される比較出力信号がHi信号である場合(遊技球を検出する場合)、トランジスタTr1−1はオフし、切替回路62−1は、分圧回路61−1を第2の状態にする。
【0155】
分圧回路61−1の第1の状態では、ダイオードD1−1,D2−1が有効となり、電源11の電圧Vcc1から、ダイオードD1−1,D2−1にかかる電圧を引いた値が、高位反転電圧VT-OFFとなって、比較回路64−1の閾値電圧VT1-1入力部に供給される。
【0156】
すなわち、高位反転電圧VT-OFFは、以下の式(8)で表される。
【0157】
T-OFF=Vcc1−(Vd1+Vd2)=Vcc1−2×Vd
・・・(8)
【0158】
ここで、VT-OFFは、高位反転電圧を、Vd1,Vd2は、それぞれダイオードD1−1,D2−1の順方向電圧を、Vdは、ダイオードD1−1,D2−1の特性が同一である場合におけるダイオードの順方向電圧を示している。
【0159】
また、分圧回路61−1の第2の状態では、ダイオードD1−1,D2−1が無効となり、抵抗R2−1,R3−1、およびツェナーダイオードZD1−1にかかる電圧値が、低位反転電圧VT-ONとなって、比較回路64−1の閾値電圧VT1-1入力部に供給される。
【0160】
すなわち、低位反転電圧VT-ONは、以下の式(9)で表される。
【0161】
T-ON=ZD1+(Vcc1−Vd3−ZD1)
×(R2+R3)/(R1+R2+R3)
・・・(9)
【0162】
ここで、VT-ONは、低位反転電圧を、Vd3は、ダイオードD3−1の順方向電圧を、Vdは、ダイオードD1−1,D2−1,D3−1の特性が同一である場合におけるダイオードの順方向電圧を、R1,R2,R3は、抵抗R1−1,R2−1,R3−1の抵抗値をそれぞれ示している。
【0163】
リミッタ回路63−1は、ツェナーダイオードZD21−1のツェナー電位ZD21−1以上の過大な電圧が、AND回路67−1に入力されることを防止する。
【0164】
図5では、高位反転電圧VT-OFFは、電源11の電圧Vcc1に依存する特性を有している。即ち、電源11の電圧Vcc1が、範囲VM内で高くなるに従い、高位反転電圧VT-OFFも高くなっている。これは、電源11の電源電圧Vcc1を基準として、ダイオードD1−1,D2−1の電圧降下により高位反転電圧VT-OFFが決定されることによる。
【0165】
以上のことから、式(3)で示される電子スイッチ1の開放状態における(漏れ電流モードにおける)出力信号の電圧値Vaと、式(8)で示される高位反転電圧VT-OFFとは、Vcc1への依存性が同様であり、したがって、図5で示されるように、電源11の電圧Vcc1、高位反転電圧VT-OFF、および高位出力電圧VP-OFFは、相互に平行関係が維持される。また、後述する式(10)で示される、高域側閾値電圧VT2-1も同様に平行関係が維持される。尚、必然的に、式(7)の開放状態における磁気センサ2の出力信号Vbも、式(3)で示される電子スイッチ1の開放状態における(漏れ電流モードにおける)出力信号の電圧値Vaと、同様にVcc1への依存性が同様の式となり、相互に平行関係が維持される。
【0166】
また、断線異常検知回路71−1は、電子スイッチ1が開放状態時の異常を検知する。より具体的には、断線異常検知回路71−1の比較回路81−1は、比較電圧VP-1(電子スイッチ1の出力電圧値)が、電源11の電圧Vcc1と高位出力電圧VP-OFFとの間(高位出力電圧VP-OFFより電圧値が高い側)に設定されている高域側閾値電圧VT2-1よりも高い(または以上)か否かにより、改造電子スイッチを取り付けるなどのために、電子スイッチ1の+端子(または−端子)が切断されて、電子スイッチ1が、断線状態となり、電子スイッチ1に、漏れ電流が生じず、比較回路64−1に入力される比較電圧VP-1(電子スイッチ1の出力電圧値)が、電圧Vcc1となったか否かを判定し、判定結果に対応する判定出力信号を信号処理回路82−1に供給する。
【0167】
ここで、高域側閾値電圧VT2-1は、以下の式(10)で表される。
【0168】
T2-1=Vcc1−Vd3=Vcc1−Vd
・・・(10)
【0169】
ここで、VT2-1は高域側閾値電圧を、Vcc1は電源11の電源電圧Vcc1を、Vd3はそれぞれダイオードD3−1の順方向電圧を、VdはダイオードD1−1,D2−1,D3−1の特性が同一である場合におけるダイオードの順方向電圧を示している。
【0170】
また、信号処理回路82−1は、比較回路64−1の比較出力信号と、比較回路81−1の比較出力信号とが共にHiのとき、Hiの比較出力信号を出力端子73−1、およびインバータ75−1を介してAND回路67−1に出力するとともに、OR回路77−1に供給する。
【0171】
短絡異常検知回路72−1の比較回路83−1は、比較電圧VP-1(電子スイッチ1の出力電圧値)が、GND電位と低位出力電圧VP-ONとの間(低位出力電圧VP-ONより電圧値が低い側)に設定された低域側閾値電圧VT3-1よりも低い(または以下)か否かにより判定し、判定結果に対応する判定出力信号を信号処理回路84−1に供給する。
【0172】
すなわち、低域側閾値電圧VT3-1は、以下の式(11)で表される。
【0173】
T3-1=ZD1+(Vcc1−Vd3−ZD1)
×(R3)/(R1+R2+R3)
・・・(11)
【0174】
ここで、VT3-1は低域側閾値電圧を、Vcc1は電源11の電源電圧Vcc1を、ZD1はツェナーダイオードZD1−1の電圧を、R1乃至R3は、抵抗R1−1乃至R3−1の抵抗値を、Vd3はダイオードD3−1の順方向電圧を、それぞれ示している。
【0175】
信号処理回路84−1は、比較回路64−1の比較出力信号と、比較回路83−1の比較出力信号とが共にLowのとき、Hiの比較出力信号を出力端子74−1、およびインバータ76−1を介してAND回路67−1に出力するとともに、OR回路77−1に供給する。
【0176】
以上のことから、式(4)で示される電子スイッチ1の閉塞状態における出力信号の低位出力電圧VP-ON、式(9)で示される低位反転電圧VT-ON、および、式(11)で示される低域側閾値電圧VT3-1は、略平行が維持され、抵抗R11,R91,R12,R112の抵抗値を調整することにより、大小関係が維持される。尚、必然的に、式(5)の閉塞状態における磁気センサ2の出力信号Vbも、式(4)で示される電子スイッチ1の閉塞状態における出力信号の低位出力電圧VP-ONと、同様に相互に平行関係が維持される。
【0177】
I/F処理部41のAND回路67−1は、電源監視部33からの出力信号に基づいたインバータ66−1からの出力信号、リミッタ回路63−1からの比較回路64−1の比較出力信号、断線異常検知回路71−1の出力信号に基づくインバータ75−1の出力信号、および短絡異常検知回路72−1の出力信号に基づくインバータ76−1の出力信号がすべてHiのときHiの信号を端子VY1より制御部4に出力する。
【0178】
尚、電源監視部33からの出力信号は、通常Lowであるから、インバータ66−1よりHiの出力信号が供給される。比較回路64−1からは遊技球が検出されない状態であれば、電子スイッチ1がノーマルクローズであるので、Lowの出力信号が供給される。断線異常検知回路71−1の出力信号は、異常がない限り常にLowとなるため、インバータ75−1からは、Hiの出力信号が供給される。さらに、短絡異常検知回路72−1の出力信号は、異常がない限り、Lowが出力されているので、インバータ76−1からはHiが出力される。すなわち、AND回路67−1は、電源11の電源電圧の低下、断線、または短絡といった異常がない場合、比較回路64−1の出力信号に追従する事になる。
【0179】
また、異常検出部42のOR回路77−1は、電源監視部33からの出力信号に基づいた出力端子65−1からの出力信号、断線異常検知回路71−1の出力信号、および短絡異常検知回路72−1の出力信号のいずれかがHiとなればOR回路34にHiの信号を出力し、それ以外の場合、Lowを出力する。
【0180】
すなわち、電源監視部33からの出力信号に基づいた出力端子65−1からの出力信号、断線異常検知回路71−1の出力信号、および短絡異常検知回路72−1の出力信号は、異常がない限りすべてLow信号であるので、通常、OR回路77−1は、Lowを出力する。
【0181】
これらをまとめると、図5で示されるように、電圧Vcc1と高位出力電圧VP-OFFとの間(高位出力電圧VP-OFFより電圧値が高い側)に高域側閾値電圧VT2-1が設定され、GND電位(電圧0[V])と低位出力電圧VP-ONとの間(低位出力電圧VP-ONより電圧値が低い側)に低域側閾値電圧VT3-1が、それぞれ設定される。なお、高域側閾値電圧VT2-1と高位出力電圧VP-OFFとの電位差をFOFF-Uとし、低位出力電圧VP-ONと低域側閾値電圧VT3-1との電位差をFON-Dとする。尚、図5においては、「-1」の記載は省略されている。
【0182】
この場合、遊技球が検出されない場合、比較回路64−1に入力される比較電圧VP-1(電子スイッチ1の出力電圧値)が、低位反転電圧VT-ONと低域側閾値電圧VT3-1との間の電圧値であるとき、および、遊技球が検出される場合、比較回路64−1に入力される比較電圧VP1-1(電子スイッチ1の出力電圧値)が、高域側閾値電圧VT2-1と高位反転電圧VT-OFFとの間の電圧値であるときにのみ、比較回路64−1に入力される比較電圧VP1-1が、正規の電子スイッチ1による出力電圧値であると判定することができる。即ち、正規の電子スイッチ1の出力電圧値にほぼ等しい電圧値のみを受け付けるように電圧値をさらに限定し、電子スイッチ1に対する不正行為を防止することができる。
【0183】
例えば、上述した式(3)により設定される漏れ電流モードにおける電子スイッチ1の端子Vaへの出力電圧は、Va=Vcc1−(3×R11/RE)×VbeICと表現されているため、式(8)で示される高位反転電圧VT-OFFがVT-OFF=Vcc1−2×Vdであり、式(10)で示される高域側閾値電圧VT2-1がVT2-1=Vcc1−Vdであることから、ダイオードの電圧と、IC回路91におけるトランジスタのベース−エミッタ間電圧とが略一致するため、(3×R11/RE)を1.5程度に設定することで、電子スイッチ1の出力電圧を、高位反転電圧と高域側閾値電圧との中間電圧に設定することが可能となる。
【0184】
なお、電子スイッチ1が断線または短絡した場合、電子スイッチ1の+端子(または−端子)が切断された場合、または電子スイッチ1の+端子と−端子とを故意に短絡させた場合とそれぞれ同様に、電圧Vcc1またはGND電位(電圧0[V])となるので、電子スイッチ1に対する不正行為の防止だけでなく、電子スイッチ1の断線または短絡の故障の検出にもなる。
【0185】
また、インターフェイス部32の動作については、インターフェイス部31の動作と同様であるので、その説明は省略する。
【0186】
ただし、この場合、図5で示されるように、電圧Vcc1と高位出力電圧VP-OFFとの間(高位出力電圧VP-OFFより電圧値が高い側)に高域側閾値電圧VT2-2(=VT2-1)が設定され、GND電位(電圧0[V])と低位出力電圧VP-ONとの間(低位出力電圧VP-ONより電圧値が低い側)に低域側閾値電圧VT3-2(=VT3-1)が、それぞれ設定される。なお、高域側閾値電圧VT2-2と高位出力電圧VP-OFFとの電位差もFOFF-Uとなり、低位出力電圧VP-ONと低域側閾値電圧VT3-2との電位差もFON-Dとなる。
【0187】
結果として、磁気センサ2により磁気が検出される場合であれば、比較回路64−2に入力される比較電圧VP-2(磁気センサ2の出力電圧値)が、低位反転電圧VT-ONと低域側閾値電圧VT3-1との間の電圧値であるときにのみ、磁気センサ2により磁気が検出されない場合であれば、比較回路64−2に入力される比較電圧VP-2(磁気センサ2の出力電圧値)が、高域側閾値電圧VT2-2と高位反転電圧VT-OFFとの間の電圧値であるときにのみ、比較回路64−2に入力される比較電圧VP-2が、正規の磁気センサ2による出力電圧値であると判定することができる。即ち、正規の磁気センサ2の出力電圧値にほぼ等しい電圧値のみを受け付けるように電圧値をさらに限定し、磁気センサ2に対する不正行為を防止することができる。
【0188】
例えば、上述した式(7)により設定される開放状態における磁気センサ2の端子Vbへの出力電圧は、Vb=Vcc1−(R12/R111)×Vbe111と表現されているため、式(8)で示される高位反転電圧VT-OFFがVT-OFF=Vcc1−2×Vdであり、式(10)で示される高域側閾値電圧VT2-1がVT2-1=Vcc1−Vdであることから、ダイオードの電圧と、トランジスタTr111のベース−エミッタ間電圧とが一致するため、(R12/R111)を1.5程度に設定することで、磁気センサ2の出力電圧を、高位反転電圧と高域側閾値電圧との中間電圧に設定することが可能となる。
【0189】
なお、磁気センサ2が断線または短絡した場合、磁気センサ2の+端子(または−端子)が切断された場合、または磁気センサ2の+端子と−端子とを故意に短絡させた場合とそれぞれ同様に、電圧Vcc1またはGND電位(電圧0[V])となるので、磁気センサ2に対する不正行為の防止だけでなく、磁気センサ2の断線または短絡の故障の検出にもなる。
【0190】
さらに、ダイオードの電圧、トランジスタTr111のベース−エミッタ間電圧、およびIC回路91におけるトランジスタのベースエミッタ間電圧とは略一致するため、電子スイッチ1の漏れ電流モードにおける端子Vaへの出力電圧における係数(3×R11/RE)と、磁気センサ2の開放状態における端子Vbへの出力電圧における係数を同一の1.5程度に設定することで、電子スイッチ1および磁気センサ2の出力特性は、相互に酷似するように設定させることができるので、いずれにおいても、正規のものでなければインターフェイス処理することができない。このため、不正行為を防止しつつも、相互に互換性を備えているため、電子スイッチ1および磁気センサ2を意識することなく接続して、インターフェイス処理させることが可能となる。
【0191】
次に、図6のフローチャートを参照して、遊技球検出センサインターフェイス処理について説明する。尚、図6においては、I/F装置3の各回路が駆動することにより生じる動作を説明するものである。
【0192】
ステップS1において、すなわち、初期の処理において、比較回路64−1は、比較出力信号としてLowの信号を切替回路62−1、リミッタ回路63−1、異常検出部42の断線異常検知回路71−1、および短絡異常検知回路72−2に出力する。このため、切替回路62−1は、ダイオードD1−1,D2−1が有効となり、電源11の電圧Vcc1から、ダイオードD1−1,D2−1の合計2個分のダイオードの順方向電圧値を差し引いた電圧値が、高位反転電圧VT-OFFとなって、比較回路64−1の閾値電圧VT1-1入力部に供給される。
【0193】
ステップS2において、比較回路64−1は、端子Vaを介して電子スイッチ1より供給されてくる出力信号の電圧値Vp-1が、遊技球の通過の有無を判断する遊技球閾値電圧VT1-1よりも小さい、すなわち、遊技球が通過しているとき開放状態となる電子スイッチ1が、遊技球の通過を検出せず、Lowの信号を出力してきているか否か、より詳細には、Lowの信号に切り替わったか否かを判定する。
【0194】
ステップS2において、遊技球閾値電圧VT1-1よりも小さく、遊技球の通過が検出されない場合、電子スイッチ1からの出力信号はLowの信号となるため、比較回路64−1は、端子Vaを介して電子スイッチ1より供給されてくる出力信号の電圧値Vp-1が、遊技球の通過の有無を判断する遊技球閾値電圧VT1-1よりも小さいとみなし、処理は、ステップS3に進む。
【0195】
ステップS3において、比較回路64−1は、比較出力信号としてLowの信号を切替回路62−1、リミッタ回路63−1、異常検出部42の断線異常検知回路71−1、および短絡異常検知回路72−2に出力する。このため、切替回路62−1は、ダイオードD1−1,D2−1が有効となり、抵抗R2−1,R3−1、およびツェナーダイオードZD1−1にかかる電圧値が、高位反転電圧VT-OFFとなって、比較回路64−1の閾値電圧VT1-1入力部に供給される。
【0196】
ステップS4において、リミッタ回路63−1は、比較回路64−1より供給されてきたLowの比較出力信号をAND回路67−1に供給する。AND回路67−1は、電源11の異常、並びに、断線および短絡といった接続異常がない場合、電子スイッチ1の出力信号であるLowの信号をそのまま端子VY1より制御部4に供給する。
【0197】
より詳細には、電源監視部33において電源11からの供給電圧が正常であれば、Lowの信号が出力されるので、インバータ66−1からはHiの信号がAND回路67−1に供給される。
【0198】
また、断線異常検知回路71−1の比較回路81−1は、断線異常がなければ、端子Vaを介して電子スイッチ1より供給されてくる出力信号の電圧値Vp-1が、電源11の電源電圧Vcc1よりダイオードD3−1の分だけ電圧が降下した閾値電圧値VT2-1よりも小さくなるので、信号処理回路82−1にLowの信号を供給する。このとき、比較回路64−1は、比較出力信号としてLowの信号を信号処理回路82−1に供給する。この結果、開放状態時における異常がなければ、信号処理回路82−1からはLowの信号が出力されるので、インバータ75−1は、Hiの信号をAND回路67−1に供給する。
【0199】
さらに、短絡異常検知回路72−1は、短絡異常がなければ、比較回路83−1が、端子Vaを介して電子スイッチ1より供給されてくる出力信号の電圧値Vp-1が、抵抗R2−1,R3−1による分圧電位となる閾値電圧値VT3-1よりも大きくなるので、信号処理回路84−1にHiの信号を供給する。このとき、比較回路64−1からは比較出力信号としてLowの信号が出力され、信号処理回路84−1はLowの信号を出力するので、インバータ76−1は、Hiの信号をAND回路67−1に供給する。
【0200】
すなわち、電源11の異常がなく、断線および短絡などの接続異常が発生していなければ、AND回路67−1には、インバータ66−1,75−1,76−1よりそれぞれHiの信号が供給されることになるので、AND回路67は、電子スイッチ1の出力信号であるLowの信号をそのまま端子VY1に供給し、制御部4に出力する。
【0201】
ステップS5において、比較回路64−1は、端子Vaを介して電子スイッチ1より供給されてくる出力信号の電圧値Vp-1が、遊技球の通過の有無を判断する遊技球閾値電圧VT1-1よりも大きい、すなわち、遊技球が検出していないとき閉塞状態となる電子スイッチ1が、遊技球の通過を検出して、開放状態となることによりHiの信号を出力してきているか否か、より詳細には、Hiの信号に切り替わったか否かを判定する。
【0202】
ステップS5において、遊技球閾値電圧VT1-1よりも大きく、遊技球の通過が検出された場合、電子スイッチ1からの出力信号はHiの信号となるため、比較回路64−1は、端子Vaを介して電子スイッチ1より供給されてくる出力信号の電圧値Vp-1が、遊技球の通過の有無を判断する遊技球閾値電圧VT1-1よりも大きいとみなし、処理は、ステップS6に進む。
【0203】
ステップS6において、比較回路64−1は、比較出力信号としてHiの信号を切替回路62−1、リミッタ回路63−1、異常検出部42の断線異常検知回路71−1、および短絡異常検知回路72−2に出力する。このため、切替回路62−1は、トランジスタTr1−1がオフの状態となることにより、ダイオードD1−1,D2−1が無効となり、遊技球閾値電圧が、高位反転電圧VT-OFFとなって、比較回路64−1の閾値電圧VT1-1入力部に供給される。
【0204】
ステップS7において、リミッタ回路63−1は、比較回路64−1より供給されてきたHiの比較出力信号をAND回路67−1に供給する。AND回路67−1は、電源11の異常、並びに、断線および短絡といった接続異常がない場合、電子スイッチ1のHiの出力信号をそのまま端子VY1より制御部4に供給する。
【0205】
より詳細には、電源監視部33において電源11からの供給電圧が正常であれば、Lowの信号が出力されるので、インバータ66−1からはHiの信号がAND回路67−1に供給される。
【0206】
また、断線異常検知回路71−1は、開放状態における断線などの異常がなければ、比較回路81−1は、端子Vaを介して電子スイッチ1より供給されてくる出力信号の電圧値Vp-1が、閾値電圧値VT2-1よりも小さくなるので、信号処理回路82−1にLowの信号を供給する。このとき、比較回路64−1からは比較出力信号としてHiの信号が出力されているので、信号処理回路82−1は、開放状態時における異常がなければ、Lowの信号を出力するので、インバータ75−1は、Hiの信号をAND回路67−1に供給する。
【0207】
さらに、短絡異常検知回路72−1は、閉塞状態における短絡などの異常がなければ、比較回路83−1は、端子Vaを介して電子スイッチ1より供給されてくる出力信号の電圧値Vp-1が、抵抗R2−1,R3−1による分圧電位となる閾値電圧値VT3-1よりも大きくなるので、信号処理回路84−1にHiの信号を供給する。このとき、比較回路64−1からは比較出力信号としてHiの信号が出力され、信号処理回路84−1はLowの信号を出力するので、インバータ76−1は、Hiの信号をAND回路67−1に供給する。
【0208】
すなわち、電源11の異常がなく、断線および短絡などの接続異常が発生していなければ、AND回路67−1には、インバータ66−1,75−1,76−1よりそれぞれHiの信号が供給されることになるので、AND回路67は、電子スイッチ1の出力信号の値であるHiの信号をそのまま端子VY1に供給し、制御部4に出力する。
【0209】
以上のように、電源11の異常がなく、断線および短絡などの接続異常が発生していなければ、I/F装置3は、端子Vaに供給された電子スイッチ1の出力信号を、そのまま端子VY1より制御部4に出力する。
【0210】
ステップS8において、OR回路77−1は、電源11の電圧値が適正でないか、または、断線および短絡などの接続異常があるか否かを判定する。
【0211】
ステップS8において、例えば、電源11の電圧値が適正であり、かつ、断線および短絡などの接続異常がない場合、ステップS9において、電源監視部33の出力端子65−1からはLowの信号が出力されることになる。また、開放状態における断線などの異常がない場合、断線異常検知回路71−1の比較回路81−1は、端子Vaを介して電子スイッチ1より供給されてくる出力信号の電圧値Vp-1が、閾値電圧値VT2-1よりも小さいので、信号処理回路82−1にLowの信号を供給する。このため、信号処理回路82−1は、比較回路64−1の比較出力信号に関わらず、OR回路77−1にLowの信号を出力する。さらに、閉塞状態における短絡などの異常がない場合、短絡異常検知回路72−1の比較回路83−1は、端子Vaを介して電子スイッチ1より供給されてくる出力信号の電圧値Vp-1が、抵抗R2−1,R3−1による分圧電位となる閾値電圧値VT3-1よりも小さくなるので、信号処理回路84−1にLowの信号を供給する。このため、信号処理回路84−1はLowの信号をOR回路77−1に供給する。結果として、OR回路77−1は、Lowの信号をOR回路34に供給する。
【0212】
このとき、OR回路34は、インターフェイス部32において、磁気センサ2の開放状態における断線、または、閉塞状態における短絡などの接続異常がないと判定されている限り、端子VEよりLowの警戒信号(異常が発生していないことを示す信号)を制御部4に出力する。尚、ステップS9の処理は、インターフェイス部32により磁気センサ2の接続異常が検出されない場合の処理であって、磁気センサ2において接続異常が発生した場合、OR回路34は、Hiの警戒信号を出力する。
【0213】
一方、ステップS8において、電源異常、または接続異常が発生した場合、ステップS10において、AND回路67−1には、インバータ66−1,75−1、または76−1のいずれかからLowの信号が供給される。結果として、AND回路67−1は、比較回路64−1の比較出力信号の結果に関わらず、Lowの信号を固定した状態で端子VY1より制御部4に出力する。
【0214】
すなわち、電源11の電圧に異常が発生すると、電源監視部33の出力端子65−1からはHiの信号が出力されることになり、インバータ66−1が、AND回路67−1にLowの信号を出力する。また、開放状態における断線などの異常がある場合、断線異常検知回路71−1の比較回路81−1は、端子Vaを介して電子スイッチ1より供給されてくる出力信号の電圧値Vp-1が、閾値電圧値VT2-1よりも大きくなるので、信号処理回路82−1にHiの信号を供給する。このとき、開放状態であるので、比較回路64−1からはHiの信号が出力されることになるため、信号処理回路82−1は、Hiの信号を出力することになるので、インバータ75−1がAND回路67−1にLowの信号を出力する。さらに、閉塞状態における短絡などの異常がある場合、短絡異常検知回路72−1の比較回路83−1は、端子Vaを介して電子スイッチ1より供給されてくる出力信号の電圧値Vp-1が、抵抗R2−1,R3−1による分圧電位となる閾値電圧値VT3-1よりも小さくなるので、信号処理回路84−1にLowの信号を供給する。このとき、閉塞状態であるので、比較回路64−1からは比較出力信号としてLowの信号が出力されているので、信号処理回路84−1が、Hiの信号を出力し、結果、インバータ76−1は、AND回路67−1にLowの信号を出力する。
【0215】
ステップS11において、OR回路77−1には、電源監視部33、断線異常検知回路71−1、または、短絡異常検知回路72−1のいずれかからHiの信号が供給される。そして、OR回路77−1は、比較回路64−1の比較出力信号の結果に関わらず、Hiの信号をOR回路34に供給する。結果として、OR回路34は、インターフェイス部32の異常を示す信号の有無に関わらず、Hiの警戒信号を端子VEより制御部4に出力し、処理は、ステップS8に戻る。
【0216】
すなわち、電源11の電圧に異常が発生すると、電源監視部33の出力端子65−1からはHiの信号が出力されることになる。また、開放状態における断線などの異常がある場合、出力端子73−1からはHiの信号が出力されることになる。さらに、閉塞状態における短絡などの異常がある場合、出力端子74−1からはHiの信号が出力されることになる。
【0217】
結果として、OR回路77−1には、電源監視部33、断線異常検知回路71−1、または短絡異常検知回路72−1のいずれかからHiの信号が供給されるため、OR回路77−1は、Hiの信号をOR回路34に供給する。OR回路34は、インターフェイス部32の異常検出部44からの出力信号に関わらず、異常が発生したことを示すHiの警戒信号を端子VEより制御部4に出力する。
【0218】
尚、ステップS2において、遊技球の通過が検出された場合、電子スイッチ1からの出力信号がHiの信号となり、比較回路64−1が、端子Vaを介して電子スイッチ1より供給されてくる出力信号の電圧値Vp-1が、遊技球の通過の有無を判断する遊技球閾値電圧VT1-1よりも大きいとき、ステップS3,S4の処理はスキップされ、処理は、ステップS5に進む。また、ステップS5において、遊技球の通過が検出されない場合、電子スイッチ1からの出力信号がLowの信号となり、比較回路64−1が、端子Vaを介して電子スイッチ1より供給されてくる出力信号の電圧値Vp-1が、遊技球の通過の有無を判断する遊技球閾値電圧VT1-1よりも小さいとき、ステップS6,S7の処理はスキップされ、処理は、ステップS8に進む。
【0219】
以上のように、図6のフローチャートを参照して説明した遊技球検出センサインターフェイス処理により、例えば、図7,図8で示されるような状況において、以下のような処理が実現されることになる。尚、図7,図8においては、最上段が電子スイッチ1の出力信号が供給される端子Vaの電圧値を、2段目が磁気センサ2の出力信号が供給される端子Vbの電圧値を、3段目がI/F装置3の出力端子VY1より出力されるインターフェイス信号の電圧値を、4段目がI/F装置3の出力端子VY2より出力されるインターフェイス信号の電圧値を、最下段がI/F装置3の端子VEより出力される警戒信号の電圧値をそれぞれ示している。
【0220】
すなわち、図7,図8の最上段で示されるように、時刻t0乃至t1、および時刻t3乃至t5において、遊技球が検出されていない場合、電子スイッチ1の出力信号である端子Vaの入力信号である比較電圧VP-1は、低位出力電圧VP-ONとなり、低位反転電圧VT-ONよりも小さく、かつ、低域側閾値電圧VT3-1よりも大きくなるので、ステップS2乃至S4の処理により、図7,図8の3段目で示されるように、端子VY1からはLowの信号がインターフェイス信号として出力される。
【0221】
また、図7の時刻t1乃至t3において、例えば、電子スイッチ1に、断線異常が発生した場合、電子スイッチ1の出力信号である端子Vaの入力信号である比較電圧VP-1は、Vcc1となるため、高域側閾値電圧VT2-1よりも大きくなるので、ステップS8,S10の処理により、図7の3段目で示されるように、端子VY1からはLowの信号がロックされた状態でインターフェイス信号として出力される。また、ステップS10の処理により、図7の最下段で示されるように、端子VEからはHiの警戒信号が出力される。
【0222】
さらに、図7,図8の最上段で示されるように、時刻t5乃至t6において、遊技球が検出された場合、電子スイッチ1の出力信号である端子Vaの入力信号である比較電圧VP-1は、高位出力電圧VP-OFFとなり、高位反転電圧VT-OFFよりも大きく、かつ、高域側閾値電圧VT2-1よりも小さくなるので、ステップS5乃至S7の処理により、図7,図8の3段目で示されるように、端子VY1からはHiの信号がインターフェイス信号として出力される。
【0223】
また、図8の時刻t1乃至t3において、例えば、電子スイッチ1に、短絡異常が発生した場合、電子スイッチ1の出力信号である端子Vaの入力信号である比較電圧VP-1は、GND電位となるため、低域側閾値電圧VT3-1よりも小さくなるので、ステップS8,S10の処理により、図8の3段目で示されるように、端子VY1からはLowの信号がロックされた状態でインターフェイス信号として出力される。また、ステップS11の処理により、図8の最下段で示されるように、端子VEからはHiの警戒信号が出力される。
【0224】
次に、図9のフローチャートを参照して、磁気センサ2の出力信号に基づいた、磁気検出センサインターフェイス処理について説明する。尚、図9のフローチャートにおける処理は、電子スイッチ1と極性の異なる磁気センサ2の出力信号に基づいて、インターフェイス部31と、同様に構成されるインターフェイス回路32による処理であるので、基本的に、図6のフローチャートを参照して説明した遊技球検出センサインターフェイス処理と同様である。すなわち、図9におけるステップS31乃至S41の処理は、図6のステップS1乃至S11と同様の処理であるので、その説明は省略するものとする。
【0225】
すなわち、図9のフローチャートの処理により、図7,図8の2段目で示されるように、時刻t0乃至t2、および時刻t3乃至t4において、磁気が検出されていない場合、磁気センサ2の出力信号である端子Vbの入力信号である比較電圧VP-2(=VP-1)は、高位出力電圧VP-OFFとなり、高位反転電圧VT-OFFよりも大きく、かつ、高域側閾値電圧VT2-1(=VT2-1)よりも小さくなるので、ステップS35乃至S37の処理により、図7,図8の4段目で示されるように、端子VY2からはHiの信号がインターフェイス信号として出力される。
【0226】
また、図7,図8の2段目で示されるように、時刻t2乃至t3において、磁気が検出された場合、磁気センサ2の出力信号である端子Vbの入力信号である比較電圧VP-2(=VP-1)は、低位出力電圧VP-OFFとなり、低位反転電圧VT-OFFよりも小さく、かつ、低域側閾値電圧VT3-2(=VT3-1)よりも大きくなるので、ステップS32乃至S34の処理により、図7,図8の4段目で示されるように、端子VY2からはLowの信号がインターフェイス信号として出力される。
【0227】
さらに、図7の時刻t4乃至t6において、例えば、磁気センサ2に、断線異常が発生した場合、磁気センサ2の出力信号である端子Vbの入力信号である比較電圧VP-2は、Vcc1となるため、高域側閾値電圧VT2-2よりも大きくなるので、ステップS38,S40の処理により、図7の4段目で示されるように、端子VY2からはLowの信号がロックされた状態でインターフェイス信号として出力される。また、ステップS41の処理により、図7の最下段で示されるように、端子VEからはHiの警戒信号が出力される。
【0228】
また、図8の時刻t4乃至t6において、例えば、磁気センサ2に、短絡異常が発生した場合、磁気センサ2の出力信号である端子Vbの入力信号である比較電圧VP-2は、GND電位となるため、低域側閾値電圧VT3-2よりも小さくなるので、ステップS38,S40の処理により、図8の4段目で示されるように、端子VY2からはLowの信号がロックされた状態でインターフェイス信号として出力される。また、ステップS41の処理により、図8の最下段で示されるように、端子VEからはHiの警戒信号が出力される。
【0229】
図7,図8を参照して説明した内容をまとめると以下のようになる。
【0230】
すなわち、電子スイッチ1と磁気センサ2とは、出力特性が逆になっている以外は同様に構成されるため、出力端子VY1、VY2は、電源異常、断線、または短絡といった異常が発生しない限り、電子スイッチ1および磁気センサ2の出力信号が、そのままインターフェイス信号として出力される。すなわち、電子スイッチ1が遊技球を検出しないとき、出力信号とインターフェイス信号はいずれもLowの信号を出力し、それ以外のとき、Hiの信号を出力する。また、磁気センサ2が磁気を検出しないとき、出力信号とインターフェイス信号はいずれもHiの信号を出力し、それ以外のとき、Lowの信号を出力する。
【0231】
また、電子スイッチ1と磁気センサ2とは、いずれにおいても電源異常、断線、または短絡といった異常が発生すると、出力信号の値とは無関係に、インターフェイス信号がLowにロックされ、端子VEより出力される警戒信号は、Hiの信号とされる。尚、端子VEより出力される信号は、電子スイッチ1と磁気センサ2とがいずれも異常がない状態においてのみ、Lowの信号を出力する。
【0232】
次に、図10のフローチャートを参照して、電子スイッチ1による遊技球検出処理について説明する。
【0233】
ステップS51において、IC回路91は、コイル92のインピーダンスを検出することにより、遊技球が検出されたか否かを判定する。ステップS51において、例えば、貫通穴93を遊技球が通過しない場合、ステップS52において、IC回路91は、遊技球を検出しないものとみなし、トランジスタTr91をオンにして、電子スイッチ1を閉塞状態にする。
【0234】
すなわち、電子スイッチ1は、上述した式(4)の関係から明らかなように、抵抗R11,R91とツェナーダイオードZD91とが調整されることにより、上述した式(11)で示される短絡異常判定用の閾値電圧VT3-1よりも大きく、式(9)で示される低位反転電圧VT-ONよりも小さく、かつ、酷似したLow信号電圧Nを発生し、I/F装置3の端子Vaに供給する。
【0235】
一方、ステップS51において、貫通穴93を遊技球が通過している場合、ステップS53において、IC回路91は、遊技球を検出しているものとみなし、トランジスタTr91をオフにして、電子スイッチ1を開放状態にする。
【0236】
すなわち、電子スイッチ1は、上述した式(3)に基づいて、調整済みの感度調整用抵抗RE、および抵抗R11により、上述した式(10)で示される断線異常判定用の閾値電圧VT2-1よりも小さく、式(8)で示される高位反転電圧VT-OFFよりも大きく、かつ、酷似したHi信号電圧を発生し、I/F装置3の端子Vaに供給する。
【0237】
すなわち、以上のような処理により、I/F装置3におけるインターフェイス部31は、正規の電子スイッチ1に対応した出力特性に対応したHi信号電圧、または、Low信号電圧でなければ、正しいインターフェイス処理が実現できないことになるため、不正な電子スイッチ1による人為的な不正行為を抑制することが可能となる。
【0238】
尚、以上においては、電子スイッチ1における構成回路の構成部品の抵抗値、ツェナー電位、ダイオード電位等を調整することにより、I/F装置3において正しくインターフェイス処理できる出力特性のHi信号電圧、またはLow信号電圧を発生させる例について説明してきたが、逆に、I/F装置3におけるインターフェイス部31の各構成回路の構成部品の抵抗値、ツェナー電位、ダイオード電位等を調整することにより、正規の電子スイッチ1からの出力信号のHi信号電圧、またはLow信号電圧の特性に対応できるようにして、正規の電子スイッチ1とI/F装置3とのみが相互にインターフェイス処理が実現できる関係となるようにしてもよい。したがって、電子スイッチ1の出力信号の電圧特性である、Hi信号電圧、またはLow信号電圧は、それぞれの対応関係を満たしつつ、可能な限り高位反転電圧VT-OFF、および低位反転電圧VT-ONに酷似するものとなるように構成されることが望ましく、そうすることで、人為的不正行為に対して高い抑制効果が期待できる。
【0239】
次に、図11のフローチャートを参照して、磁気センサ2による磁気検出処理について説明する。
【0240】
ステップS61において、開閉スイッチ111は、磁石の接近によりオンされることにより、磁気が検出されたか否かを判定する。ステップS61において、例えば、磁気が検出されない場合、ステップS62において、開閉スイッチ111がオフにされることにより、定電流発生部113のみ有効にして、開放状態にする。これにより、磁気センサ2は、電子スイッチ1のHi信号電圧と酷似したHi信号電圧を発生し、I/F装置3の端子Vbに供給する。
【0241】
すなわち、磁気センサ2は、上述した式(7)の関係から説明したように、抵抗R12、並びに定電流発生部113の抵抗R111が調整されることにより、上述の式(10)で示される断線異常判定用の閾値電圧VT2-1よりも小さく、式(8)で示される高位反転電圧VT-OFFよりも大きく、かつ、酷似したHi信号電圧を発生することにより、電子スイッチ1に酷似したHi信号電圧を発生し、I/F装置3の端子Vbに供給する。
【0242】
一方、ステップS61において、磁気を検出した場合、ステップS63において、開閉スイッチ111は、オンされることにより、定電圧発生部112より電子スイッチ1の残電圧に相当する定電圧を発生させ、磁気センサ2を閉塞状態にする。これにより、磁気センサ2は、電子スイッチ1のLow信号電圧と酷似したLow信号電圧を発生し、I/F装置3の端子Vbに供給する。
【0243】
すなわち、電子スイッチ1は、上述した式(5)に基づいて、調整済みのツェナーダイオードZD111、および抵抗R12,R112により、上述した式(11)で示される短絡異常判定用の閾値電圧VT3-1よりも大きく、上述した式(9)で示される低位反転電圧VT-ONよりも小さく、かつ、酷似したLow信号電圧を発生することにより、電子スイッチ1に酷似したLow信号電圧を発生し、I/F装置3の端子Vbに供給する。
【0244】
すなわち、以上のような処理により、I/F装置3におけるインターフェイス部32は、正規の電子スイッチ1と酷似した出力特性の正規の磁気センサ2に対応した出力特性に対応した出力信号でなければ、正しいインターフェイス処理が実現できないことになるため、不正な磁気センサ2による人為的な不正行為を抑制することが可能となる。
【0245】
尚、以上においては、磁気センサ2における構成回路の構成部品の抵抗値、ツェナー電位、トランジスタのベースエミッタ間電位等を調整することにより、I/F装置3において正しくインターフェイス処理できる出力特性の出力信号を発生させる例について説明してきたが、逆に、I/F装置3におけるインターフェイス部32の各構成回路の構成部品の抵抗値、ツェナー電位、トランジスタのベースエミッタ間電位等を調整することにより、正規の磁気センサ2からの出力信号の出力特性に対応できるようにして、磁気センサ2とI/F装置3とのみが相互にインターフェイス処理が実現できる関係となるようにしてもよい。
【0246】
さらに、以上においては、インターフェイス部31,32が共通の構成とされているため、電子スイッチ1および磁気センサ2のそれぞれ出力信号特性を共通にしているため、I/F装置3は、いずれのインターフェイス部31,32においても、電子スイッチ1および磁気センサ2の出力信号をインターフェイス処理することができる上、人為的な不正に対しても強固な保安体制を構成することができる。
【0247】
次に、図12のフローチャートを参照して、I/F装置3における信号検出処理について説明する。
【0248】
ステップS71において、接続異常処理部4aは、端子VEより供給されてくるインターフェイス信号である警戒信号が、Hiの信号であるか否か、すなわち、電源異常、断線、または短絡などの接続異常が発生しているか否かを判定する。ステップS71において、例えば、図13の最下段の時刻tx以降で示されるように、端子VEから出力される警戒信号がHiの信号である場合、ステップS72において、接続異常処理部4aは、警戒信号がHiの信号となったタイミングから、端子VY1乃至VY8のいずれかで出力がLowに固定されているか否かを判定する。
【0249】
尚、図13は、最上段から8段目までは、端子VY1乃VY8のインターフェイス信号の時間方向の変移を示しており、最下段は端子VEからの警戒信号の時間方向の変移を示している。
【0250】
ステップS72において、例えば、いずれかの端子においてLowの信号に固定されていた場合、ステップS73において、接続異常処理部4aは、Lowの信号に固定されている端子に対応する電子スイッチ1、または磁気センサ2に短絡、または断線などの接続異常が発生していることを認識し、例えば、必要に応じて認識した異常を表示部などに表示させる。
【0251】
すなわち、ステップS72において、例えば、図13の8段目で示されるように、時刻tx以降において、Lowの信号に固定されているので、ステップS73において、接続異常処理部4aは、端子VY8に対応する磁気センサ2−3において、短絡、または断線などの接続異常が発生していることを認識することが可能となり、例えば、これを表示部などを用いて画像として表示したり、スピーカなどを用いて音声により出力することで、ユーザに提示することが可能となる。
【0252】
一方、ステップS71において、端子VEからの警戒信号がHiの信号ではない、すなわち、電子スイッチ1−1乃至1−5、または磁気センサ2−1乃至2−3のいずれにおいても断線、または短絡などの発生が検出されていないことを示すLowの信号が供給されてきた場合、処理は、ステップS74に進む。
【0253】
ステップS74において、遊技球計測部4bは、いずれかの端子において所定期間だけインターフェイス信号がHiの信号となるか否かを判定する。ステップS75において、例えば、図13における4段目で示されるように、端子VY4より供給されるインターフェイス信号が、時刻taから所定期間だけHiの信号となることにより、ステップS75において、遊技球計測部4bは、端子VY4に対応する電子スイッチ1−4において、時刻taのタイミングに遊技球が通過したことを認識することができ、必要に応じて個数を計測する。また、同様に、図13の最上段で示されるように、端子VY1における時刻tbからの所定期間については、対応する電子スイッチ1−1において、遊技球が検出されたことを認識することになる。
【0254】
一方、ステップS74において、いずれの端子でも所定期間だけHiの信号が出力されない場合、処理は、ステップS76に進む。
【0255】
ステップS76において、磁気異常処理部4cは、いずれかの端子がHiの信号状態からLowの信号に切り替わったか否か、すなわち、磁気センサ2が磁気を検出したか否かを判定する。
【0256】
ステップS76において、例えば、図13の7段目で示されるように、時刻tfにおいて、端子VY7からのインターフェイス信号がLowの信号に切り替わった場合、ステップS77において、磁気異常処理部4cは、対応する磁気センサ2−2において磁気が検出されたものと認識する。
【0257】
一方、ステップS76において、いずれの端子においても、Hiの信号状態からLowの信号に切り替わらない場合、ステップS77の処理は、スキップされ、処理は、ステップS71に戻る。
【0258】
さらに、ステップS72において、いずれの端子においても、端子VEの警戒信号がHiの信号に切り替わったタイミングからLowの信号に固定的に切り替わらない場合、電圧異常処理部4dは、電源監視部33により監視されている電源11に出力電圧Vcc1が所定値よりも低下していることを認識する。
【0259】
尚、3段目で示される、端子VY3における時刻tcからの所定期間、5段目で示される、端子VY5における時刻tdから所定の期間、および2段目で示される、端子VY2における時刻teから所定の期間についても、同様に所定期間Lowの信号となるが、図13においては、端子VEが時刻tx以降においてHiとなっているおり、断線、もしくは短絡、または電源異常からくる異常が検出されることになるため、ステップS71乃至S73,S78の処理が繰り返されることにより、遊技球は事実上検出されない状態となる。
【0260】
以上の処理により検出される状態をまとめると図14で示される関係となる。
【0261】
すなわち、最左列で示されるように、電源11の電圧低下や、電子スイッチ1および磁気センサ2の断線、または短絡といった接続異常がない場合、I/F装置3は、入力端子Va1乃至Va5に入力される電子スイッチ1の出力信号を、端子VY1乃至VY5からそのまま出力すると共に、入力端子Vb1乃至Vb3に入力される磁気センサ2の出力信号を、端子VY6乃至VY8からそのまま出力する。このため、制御部4の遊技球計測部4bは、端子VY1乃至VY5からの信号が所定時間だけHiの信号に切り替わったとき、対応する電子スイッチ1−1乃至1−5において遊技球が検出されたことを認識し、計数する。また、磁気異常処理部4cは、端子VY6乃至VY8からの信号がLowの信号に切り替わったとき、対応する磁気センサ2−1乃至2−3において磁石が接近したことを認識する。さらに、このとき、I/F装置3は、端子VEより警戒信号をLowの信号として制御部4に出力するので、制御部4は、異常が発生していないことを認識することが可能となる。
【0262】
一方、最左列で示されるように、電源11の電圧低下や、電子スイッチ1および磁気センサ2の断線、または短絡といった接続異常がある場合、I/F装置3は、端子VEより警戒信号をHiの信号として制御部4に出力するので、制御部4は、異常が発生していることを認識する。そして、磁気センサ2−1乃至2−3のいずれかに断線、または短絡といった接続異常がある場合、I/F装置3は、入力端子Vb1乃至Vb3のうち断線、または短絡といった接続異常がある磁気センサ2に対応する、端子VY6乃至VY8からのインターフェイス信号をLowに固定して出力するので、制御部4の磁気異常処理部4cは、固定されたLowの信号により、対応する磁気センサ2−1乃至2−3において断線、または短絡といった接続異常が発生したことを認識することが可能となる。
【0263】
さらに、電源監視部33により電源11の電圧値Vcc1が低下した場合、I/F装置3は、全ての端子VY1乃至VY8の全ての端子からインターフェイス信号としてLowの信号を出力するので、電源異常処理部4dは、電源11の電圧値が低下したことを認識することが可能となる。
【0264】
尚、以上においては、磁気センサ2の定電圧発生部112の構成としてツェナーダイオードZD111を用いて、電子スイッチ1の残電圧に酷似した電圧値を出力させるようにした例について説明してきたが、同様の機能を備えたものであればよく、例えば、図15の磁気センサ2'で示されるようなものであってもよい。
【0265】
すなわち、図15の磁気センサ2'における定電圧発生部112は、トランジスタTr141、および抵抗R141,R142より構成されている。トランジスタTr141のコレクタは、抵抗141の一方の端部、抵抗R113の一方の端部、トランジスタTr112のコレクタ、および抵抗R112の一方の端部に接続されており、エミッタは、抵抗R142の他方の端部、および、開閉スイッチ111の一方の端部に接続されており、さらに、ベースは、抵抗R141の他方の端部、および抵抗R142の一方の端部に接続されている。抵抗R141は、トランジスタTr141のコレクタ、抵抗R113の一方の端部、トランジスタTr112のコレクタ、および抵抗R112の一方の端部に接続されており、他方の端部は、トランジスタTr141のベース、および抵抗R142の一方の端部に接続されている。抵抗R142の一方の端部は、トランジスタTr141のベース、および抵抗R141の他方の端部に接続されており、他方の端部は、開閉スイッチ111の一方の端部、およびトランジスタTr141のエミッタに接続されている。
【0266】
このとき、図15で示されるように、電子スイッチ1においてもツェナーダイオードZD91に代えて、トランジスタTr121、および抵抗R121,R122により、磁気センサ2の定電圧発生部112と同様の構成にすると共に、同一の特性を持ったものとするようにしてもよい。
【0267】
さらに、以上においては、電子スイッチ1と磁気センサ2とを用いた場合について説明してきたが、同様の構成により、他のセンサを組み合わせるようにしてもよく、例えば、図16の最上段で示されるような、電子スイッチ1と電波検出センサ2''としてもよい。電波検出センサ2''は、アンテナ161、および、アンテナ161を用いて電波を検出するIC回路171、ツェナーダイオードZD171、およびトランジスタTr171より構成される。すなわち、電波検出センサ2''は、電子スイッチ1における貫通穴93の周りの図示せぬコイルをアンテナ161に代えた構成であるので、IC回路171、ツェナーダイオードZD171、およびトランジスタTr171の特性を、図3におけるIC回路91、ツェナーダイオードZD91、およびトランジスタTr91と同様の特性として、定電圧発生部112および定電流発生部113を構成することで上述した処理と同様の処理を実現することができる。また、不要に端子数を増大させることなく、監視項目を増やすようにすることが可能となる。
【0268】
また、磁気センサ2の構成についても、図3、および図15の構成のみならず、対応する特性を備えた構成となるようにしてもよく、例えば、図16の2段目で示されるように、磁気センサ2'''とするようにしてもよい。磁気センサ2'''においては、定電流発生部113の構成を、同容量の漏れ電流を発生するIC回路181に置き換えたものである。
【0269】
さらに、Vcc1の電圧の変化幅(図5におけるVM)が小さく、固定電圧であるものと仮定してもよい場合、固定抵抗を設定するだけで定電流を発生させることができる。そこで、図16の3段目で示されるように、定電流発生部113の構成を抵抗191に代えた磁気センサ2''''とするようにしてもよい。すなわち、固定抵抗を設定するだけで済ますことができるので、装置構成を簡単なものとし、低コスト化を実現することが可能となる。
【0270】
また、図16の最下段で示されるように、3線式の磁気センサ2'''''とし、定電流発生部113の構成を抵抗201、R202に代えるようにしてもよい。
【0271】
尚、以上においては、電子スイッチ1の出力信号をノーマルクローズ、すなわち、遊技球を検出するとき、Hiの信号とし、遊技球を検出しないるとき、Lowの信号とし、磁気センサ2の出力信号をノーマルオープン、すなわち、磁気を検出するとき、Lowの信号とし、磁気を検出しないとき、Hiの信号とすることで、相互に極性を異なるものとする例について説明してきたが、極性が異なればよいので、Hi、またはLowの関係は逆の関係であっても良い。
【0272】
また、電子スイッチ1、および磁気センサ2について、電源11の電圧低下異常、短絡、若しくは、断線などの接続異常が発生するとき、I/F装置3は、それぞれLowの信号を固定して出力する例について説明してきたが、Hi、またはLowの信号のいずれかに固定される構成であればよいので、例えば、異常が発生したときに、Hiの信号を固定的に出力する構成としてもよい。
【0273】
以上のごとく、本発明によれば、装置の大型化や端子数を不要に増大させることなく、監視項目を増やすようにすることができ、遊技機の人為的不正行為および断線または短絡等の接続異常を、低コストで、かつ、高い確度で監視することが可能となる。
【0274】
ところで、上述した一連の監視処理は、ハードウェアにより実行させることもできるが、ソフトウェアにより実行させることもできる。一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに、記録媒体からインストールされる。
【0275】
図17は、汎用のパーソナルコンピュータの構成例を示している。このパーソナルコンピュータは、CPU(Central Processing Unit)1001を内蔵している。CPU1001にはバス1004を介して、入出力インターフェイス1005が接続されている。バス1004には、ROM(Read Only Memory)1002およびRAM(Random Access Memory)1003が接続されている。
【0276】
入出力インターフェイス1005には、ユーザが操作コマンドを入力するキーボード、マウスなどの入力デバイスよりなる入力部1006、処理操作画面や処理結果の画像を表示デバイスに出力する出力部1007、プログラムや各種データを格納するハードディスクドライブなどよりなる記憶部1008、LAN(Local Area Network)アダプタなどよりなり、インターネットに代表されるネットワークを介した通信処理を実行する通信部1009が接続されている。また、磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク(CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disc)を含む)、光磁気ディスク(MD(Mini Disc)を含む)、もしくは半導体メモリなどのリムーバブルメディア1011に対してデータを読み書きするドライブ1010が接続されている。
【0277】
CPU1001は、ROM1002に記憶されているプログラム、または磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、もしくは半導体メモリ等のリムーバブルメディア1011から読み出されて記憶部1008にインストールされ、記憶部1008からRAM1003にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM1003にはまた、CPU1001が各種の処理を実行する上において必要なデータなども適宜記憶される。
【0278】
尚、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理は、もちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理を含むものである。
【0279】
また、本明細書において、システムとは、複数の装置により構成される装置全体を表すものである。
【符号の説明】
【0280】
1,1−1乃至1−5 電子スイッチ
2,2−1乃至2−3 磁気センサ
3 I/F装置
4 制御部
11,12 電源部
31,31−1乃至31−5,32,32−1乃至32−3 インターフェイス部
33 電源監視部
34 OR回路
41,41−1乃至41−5 I/F処理部
42,42−1乃至42−5 異常検出部
43,43−1乃至43−3 I/F処理部
44,44−1乃至44−3 異常検出部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技状況を検出する1個、または複数の直流2線式の遊技情報検出スイッチと並列にインターフェイス装置に接続され、遊技機の制御装置に検出信号を出力する直流2線式のセキュリティセンサにおいて、
前記セキュリティセンサにおける異常の有無により開閉する開閉手段と、
前記開閉手段と直列に接続され、前記遊技情報検出スイッチが閉塞状態において発生する残電圧の電圧値と、酷似した電圧値の電圧を発生する電圧発生手段と、
前記遊技情報検出スイッチが開放状態において流入する漏れ電流値と、酷似した電流値の電流を発生する電流発生手段と
を含むセキュリティセンサ。
【請求項2】
前記電圧発生手段は、ツェナーダイオードであり、
前記遊技情報検出スイッチの閉塞状態において発生する前記残電圧の電圧値は、前記ツェナーダイオードと性能が酷似した他のツェナーダイオード、または定電圧回路により発生する
請求項1に記載のセキュリティセンサ。
【請求項3】
前記電流発生手段は、定電流源であり、
前記定電流源からの電流が、所定抵抗値の抵抗器に流れることで発生する両端電圧特性がダイオードの順方向特性、若しくはトランジスタのベース−エミッタ間特性に酷似している
請求項1または2に記載のセキュリティセンサ。
【請求項4】
前記開閉手段は、リードスイッチであり、
前記電圧発生手段は、ツェナーダイオードであり、
前記電流発生手段は、前記開閉手段、および前記電圧発生手段と並列に接続された定電流源、または抵抗器であり、強磁界中により前記リードスイッチが開閉することで、磁気検知機能を有する
請求項1乃至3のいずれかに記載のセキュリティセンサ。
【請求項5】
前記遊技情報検出スイッチと、
前記遊技情報検出スイッチの出力信号、および、1個、または複数の、請求項1乃至4のいずれかに記載のセキュリティセンサの出力信号に基づいて、前記遊技情報検出スイッチのインターフェイス信号、および前記1個、または複数の、請求項1乃至4のいずれかに記載のセキュリティセンサのインターフェイス信号をそれぞれ出力する前記インターフェイス装置と、
前記遊技情報検出スイッチの前記インターフェイス信号と、前記セキュリティセンサのインターフェイス信号に基づいて、前記遊技機の遊技状態、および異常を検出する前記制御装置とを含む遊技機において、
前記遊技情報検出スイッチの検出極性と、1個、または複数の、請求項1乃至4のいずれかに記載のセキュリティセンサの検出極性とは、それぞれ異なる
遊技機。
【請求項6】
前記インターフェイス装置は、
前記遊技情報検出スイッチとの接続箇所、および、前記請求項1乃至4のいずれかに記載のセキュリティセンサとの接続箇所に、断線、または短絡などの接続異常を検出する接続異常検出手段をさらに含み、
前記接続異常検出手段により接続異常が検出された場合、前記インターフェイス装置は、前記遊技情報検出スイッチの出力信号に対応するインターフェイス信号、および、前記請求項1乃至4のいずれかに記載のセキュリティセンサの出力信号に対応するインターフェイス信号を、Hi、またはLowの状態に固定して、前記制御装置に出力する
請求項5に記載の遊技機。
【請求項7】
前記接続異常検出手段は、
前記遊技情報検出スイッチとの接続箇所、または前記請求項1乃至4のいずれかに記載のセキュリティセンサとの接続箇所のいずれかで異常が発生した場合、警戒信号を出力する異常検出出力手段をさらに含み、
前記異常検出出力手段は、前記警戒信号を前記制御装置に出力する
請求項5または6に記載の遊技機。
【請求項8】
遊技状況を検出する1個、または複数の遊技情報検出スイッチと、
前記遊技情報検出スイッチの出力極性と異なる出力極性の出力信号により人為的な不正を検出する1個、または複数の前記請求項1乃至4のいずれかに記載のセキュリティセンサと、
前記遊技情報検出スイッチの出力信号に対応するインターフェイス信号、前記請求項1乃至4のいずれかに記載のセキュリティセンサの出力信号に対応するインターフェイス信号、および前記請求項7に記載の前記異常検出出力手段による警戒信号を伝送する前記インターフェイス装置と、
前記インターフェイス装置により伝送される、前記遊技情報検出スイッチの出力信号に対応するインターフェイス信号、前記請求項1乃至4のいずれかに記載のセキュリティセンサの出力信号に対応するインターフェイス信号、および前記請求項7に記載の前記異常検出出力手段による警戒信号に基づいて、前記遊技機の状態が、通常遊技状態であるか否か、前記遊技情報検出スイッチ、若しくは前記セキュリティセンサの断線状態、若しくは短絡状態か否か、または、人為的不正行為発生状態か否かを判定する制御装置と
を含む遊技機のセキュリティ装置。
【請求項9】
前記インターフェイス装置は、前記異常検出手段が異常を検出した場合、異常が検出された前記請求項1乃至4に記載のいずれかのセキュリティセンサの出力信号に基づいた前記インターフェイス信号をLowまたはHiの状態に固定して出力し、
前記制御装置は、前記LowまたはHiの状態に固定されて出力されている前記インターフェイス装置のインターフェイス信号に基づいて、断線状態、若しくは短絡状態となった前記セキュリティセンサを特定する
請求項8に記載のセキュリティ装置。
【請求項10】
遊技状況を検出する1個、または複数の遊技情報検出スイッチと、
前記遊技情報検出スイッチの出力極性と異なる出力極性の出力信号により人為的な不正を検出する1個、または複数の前記請求項1乃至4のいずれかに記載のセキュリティセンサと、
前記遊技情報検出スイッチの出力信号に対応するインターフェイス信号、前記請求項1乃至4のいずれかに記載のセキュリティセンサの出力信号に対応するインターフェイス信号、および前記請求項7に記載の前記異常検出出力手段による警戒信号を伝送する前記インターフェイス装置と、
前記インターフェイス装置により伝送される、前記遊技情報検出スイッチの出力信号に対応するインターフェイス信号、前記請求項1乃至4のいずれかに記載のセキュリティセンサの出力信号に対応するインターフェイス信号、および前記請求項7に記載の前記異常検出出力手段による警戒信号に基づいて、前記遊技機の状態が、通常遊技状態であるか否か、前記遊技情報検出スイッチ、若しくは前記セキュリティセンサの断線状態、若しくは短絡状態か否か、または、人為的不正行為発生状態か否かを判定する制御装置と
を含む遊技機のセキュリティ装置のセキュリティ方法において、
前記1個、または複数の遊技情報検出スイッチにより、
遊技状況を検出し、
前記1個、または複数の前記請求項1乃至4のいずれかに記載のセキュリティセンサにより、人為的な不正を検出し、
前記インターフェイス装置により、
前記遊技情報検出スイッチの出力信号に対応するインターフェイス信号、前記請求項1乃至4のいずれかに記載のセキュリティセンサの出力信号に対応するインターフェイス信号、および前記請求項7に記載の前記異常検出出力手段による警戒信号を伝送し、
前記制御装置により、
前記インターフェイス装置により伝送される、前記遊技情報検出スイッチの出力信号に対応するインターフェイス信号、前記請求項1乃至4のいずれかに記載のセキュリティセンサの出力信号に対応するインターフェイス信号、および前記請求項7に記載の前記異常検出出力手段による警戒信号に基づいて、前記遊技機の状態が、通常遊技状態であるか否か、前記遊技情報検出スイッチ、若しくは前記セキュリティセンサの断線状態、若しくは短絡状態か否か、または、人為的不正行為発生状態か否かを判定する
遊技機のセキュリティ装置のセキュリティ方法。
【請求項11】
遊技状況を検出する1個、または複数の遊技情報検出スイッチと、
前記遊技情報検出スイッチの出力極性と異なる出力極性の出力信号により人為的な不正を検出する1個、または複数の前記請求項1乃至4のいずれかに記載のセキュリティセンサと、
前記遊技情報検出スイッチの出力信号に対応するインターフェイス信号、前記請求項1乃至4のいずれかに記載のセキュリティセンサの出力信号に対応するインターフェイス信号、および前記請求項7に記載の前記異常検出出力手段による警戒信号を伝送する前記インターフェイス装置と、
前記インターフェイス装置により伝送される、前記遊技情報検出スイッチの出力信号に対応するインターフェイス信号、前記請求項1乃至4のいずれかに記載のセキュリティセンサの出力信号に対応するインターフェイス信号、および前記請求項7に記載の前記異常検出出力手段による警戒信号に基づいて、前記遊技機の状態が、通常遊技状態であるか否か、前記遊技情報検出スイッチ、若しくは前記セキュリティセンサの断線状態、若しくは短絡状態か否か、または、人為的不正行為発生状態か否かを判定する制御装置と
を含む遊技機のセキュリティ装置を制御するコンピュータに、
前記1個、または複数の遊技情報検出スイッチにより、
遊技状況を検出し、
前記1個、または複数の前記請求項1乃至4のいずれかに記載のセキュリティセンサにより、人為的な不正を検出し、
前記インターフェイス装置により、
前記遊技情報検出スイッチの出力信号に対応するインターフェイス信号、前記請求項1乃至4のいずれかに記載のセキュリティセンサの出力信号に対応するインターフェイス信号、および前記請求項7に記載の前記異常検出出力手段による警戒信号を伝送し、
前記制御装置により、
前記インターフェイス装置により伝送される、前記遊技情報検出スイッチの出力信号に対応するインターフェイス信号、前記請求項1乃至4のいずれかに記載のセキュリティセンサの出力信号に対応するインターフェイス信号、および前記請求項7に記載の前記異常検出出力手段による警戒信号に基づいて、前記遊技機の状態が、通常遊技状態であるか否か、前記遊技情報検出スイッチ、若しくは前記セキュリティセンサの断線状態、若しくは短絡状態か否か、または、人為的不正行為発生状態か否かを判定する
処理を実行させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2010−178853(P2010−178853A)
【公開日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−24137(P2009−24137)
【出願日】平成21年2月4日(2009.2.4)
【出願人】(000002945)オムロン株式会社 (3,542)
【Fターム(参考)】