説明

セラミック基板及びその製造方法並びにイメージセンサーパッケージ及びその製造方法

【課題】本発明は、セラミック基板及びその製造方法並びにイメージセンサーパッケージ及びその製造方法を提供する。
【解決手段】本発明のセラミック基板は、上部面に第1溝が形成され、第1溝に第2溝が形成され、第2溝に貫通孔が形成されたセラミックボディーと、第1溝に形成された第1電極パッドと、セラミックボディーの上部面、下部面及びこれら両面のうちのいずれかに形成され、第1電極パッドに電気的に接続された第2電極パッドと、を含むことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、セラミック基板及びその製造方法並びにイメージセンサーパッケージ及びその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的に、セラミック基板は、半導体駆動チップのような能動素子のパッケージに使用されたり、キャパシタ、インダクタ及び抵抗のような受動素子及び能動素子を含むパッケージに使用されたりしている。
【0003】
すなわち、セラミック基板は、モジュール基板、スイッチ、フィルタ、チップアンテナ、各種のチップパッケージ基板などの種々の電子部品を構成するために広く使用されている。
【0004】
近年、セラミック基板は、複数枚のセラミックシートを積層した後に焼成する工程によって製作されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この場合、積層されたセラミックシートには、層間電極ラインまたはビア電極のような金属材料が介在しており、焼成時に収縮により構造が変形することがあり、積層されたセラミックシートの構造により反りが生じて、不良を招くことがある。
【0006】
本発明は、セラミック基板及びその製造方法並びにイメージセンサーパッケージ及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のセラミック基板は、上部面に第1溝が形成され、第1溝に第2溝が形成され、第2溝に貫通孔が形成されたセラミックボディーと、第1溝に形成された第1電極パッドと、セラミックボディーの上部面、下部面及びこれら両面のうちのいずれかに形成され、第1電極パッドに電気的に接続された第2電極パッドと、を含むことを特徴とする。
【0008】
ここで、第1及び第2電極パッドは、セラミックボディーの内部に形成された電極ライン及び導電性のビア孔を介して電気的に接続されることが好ましい。
【0009】
好適には、セラミックボディーは焼成してなる。
【0010】
好適には、貫通孔の幅は、第2溝の幅よりも小さく、第2溝の幅は、第1溝の幅よりも小さい。
【0011】
好適には、第1溝と第2溝との間に、別の溝がさらに形成される。
【0012】
好適には、第1溝と第2溝とは、傾斜面で連結される。
【0013】
好適には、第1溝の底面と第2溝の側面とが接する部分は面取りされる。
【0014】
また、本発明のセラミック基板を用いたイメージセンサーパッケージは、上部面に第1溝が形成され、第1溝に第2溝が形成され、第2溝に貫通孔が形成されたセラミックボディー、第1溝に形成された第1電極パッド、及びセラミックボディーの上部面、下部面及びこれら両面のうちのいずれかに形成され、第1電極パッドに電気的に接続された第2電極パッドを含むセラミック基板と、第1電極パッドに電気的に接続された電極パッドを含むイメージセンサーチップと、を含むことを特徴とする。
【0015】
ここで、イメージセンサーチップとセラミック基板との間に介在するシーリング材をさらに含むことが好ましい。
【0016】
好適には、シーリング材は、硬化性エポキシ樹脂である。
【0017】
好適には、イメージセンサーチップの電極パッドと第1電極パッドとは、単一バンプまたは積層されたバンプで電気的に接続される。
【0018】
好適には、バンプは、金(Au)バンプである。
【0019】
好適には、イメージセンサーチップは、セラミックボディーの上部面より突出しない。
【0020】
また、該イメージセンサーパッケージは、第2電極パッドに電気的に接続されたフレキシブルプリント基板(Flexible Printed Circuit:FPC)をさらに含むことができる。
【0021】
好適には、第1及び第2電極パッドは、セラミックボディーの内部に形成された電極ライン及び導電性のビア孔を介して電気的に接続される。
【0022】
好適には、イメージセンサーチップは、貫通孔を通して被写体の光を受光する。
【0023】
好適には、第1溝と第2溝との間に、別の溝がさらに形成される。
【0024】
また、本発明のセラミック基板の製造方法は、第1貫通孔が形成された第1セラミックシート、第1貫通孔よりも幅が大きい第2貫通孔が形成された第2セラミックシート、及び第2貫通孔よりも幅が大きい第3貫通孔が形成された第3セラミックシートを用意する段階と、第1セラミックシート、第2セラミックシート及び第3セラミックシートを順次に積層する段階と、積層された第1乃至第3セラミックシートを焼成する段階と、を含むことを特徴とする。
【0025】
ここで、第1乃至第3セラミックシートが積層された状態で、第1乃至第3貫通孔は連通することが好ましい。
【0026】
好適には、第3貫通孔に露出された第2セラミックシートの面には第1電極パッドが形成され、第3セラミックシートのうち最上層のセラミックシートには第2電極パッドが形成され、第1電極パッドと第2電極パッドとを電気的に接続する電極ライン及び導電性のビア孔が、第1乃至第3セラミックシートに形成される。
【0027】
好適には、第1乃至第3セラミックシートは、低温焼成する低温同時焼成セラミックス(Low Temperature Co−fired Ceramics:LTCC)または高温焼成する高温同時焼成セラミックス(High Temperature Co−fired Ceramics:HTCC)である。
【0028】
また、本発明のセラミック基板を用いたイメージセンサーパッケージの製造方法は、上部面に第1溝が形成され、第1溝に第2溝が形成され、第2溝に貫通孔が形成されたセラミックボディー、第1溝に形成された第1電極パッド、及びセラミックボディーの上部面、下部面及びこれら両面のうちのいずれかに形成され、第1電極パッドに電気的に接続された第2電極パッドを含むセラミック基板を用意する段階と、イメージセンサーチップの電極パッドにバンプを形成する段階と、イメージセンサーチップの電極パッドに形成されているバンプを第1電極パッドにフリップチップボンディングして、イメージセンサーチップをセラミック基板に実装する段階と、を含むことを特徴とする。
【0029】
ここで、イメージセンサーチップをセラミック基板に実装する段階の後に、イメージセンサーチップとセラミック基板との間にシーリング材を介在させる段階をさらに含むことが好ましい。
【0030】
好適には、イメージセンサーチップとセラミック基板との間にシーリング材を介在させる段階は、イメージセンサーチップとセラミック基板との間に硬化性エポキシ樹脂を塗布し、硬化させる工程である。
【0031】
好適には、セラミック基板を用意する段階は、第1貫通孔が形成された第1セラミックシート、第1貫通孔よりも幅が大きい第2貫通孔が形成された第2セラミックシート、及び第2貫通孔よりも幅が大きい第3貫通孔が形成された第3セラミックシートを用意する段階と、第1セラミックシート、第2セラミックシート及び第3セラミックシートを順次に積層する段階と、積層された第1乃至第3セラミックシートを焼成する段階と、を含む。
【0032】
イメージセンサーパッケージの製造方法は、第2電極パッドにFPCを電気的に接続する工程をさらに含むことが好ましい。
【発明の効果】
【0033】
本発明によれば、セラミックボディーに溝を形成したため、セラミックボディーに実装されたチップがセラミックボディーの貫通孔の周囲領域に接触することを防止することが可能になる。
【0034】
すなわち、本発明は、焼成によって反るセラミックボディーの一部領域をあらかじめ除去して、チップがセラミック基板に接触することなく実装されるようにすることによって、チップのクラック、スクラッチなどの破損を防止し、歩留まりを高めることができる。
【0035】
また、本発明によると、チップをセラミック基板に実装する時、余分に接触する領域が存在しないため、フリップチップボンディング力を増大させることができる。
【0036】
また、本発明によると、チップとセラミック基板との間にシーリング材を介在させたため、チップがセラミック基板に接合される強度を向上させることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明によるセラミック基板の概略的な断面図である。
【図2】本発明によるセラミック基板の概略的な斜視図である。
【図3A】本発明によるセラミック基板の製造方法について説明するための概略的な断面図である。
【図3B】本発明によるセラミック基板の製造方法について説明するための概略的な断面図である。
【図3C】本発明によるセラミック基板の製造方法について説明するための概略的な断面図である。
【図4】本発明によるセラミック基板にチップが実装された状態を示す概略断面図である。
【図5】比較例によるセラミック基板に発生する反りについて説明するための概念的な断面図である。
【図6】本発明によるセラミック基板に発生する反りについて説明するための概念的な断面図である。
【図7】本発明によるセラミック基板に実装されたチップを固定させることについて説明するための概略的な平面図である。
【図8】図7の状態について説明するための概略的な部分断面図である。
【図9】本発明によるセラミック基板にチップが実装された状態の一例を示す概略的な部分断面図である。
【図10】本発明によるセラミック基板にFPCがボンディングされた状態を示す概略的な断面図である。
【図11】本発明の他の実施例によるセラミック基板について説明するための概略的な断面図である。
【図12A】本発明によるセラミック基板の他の例について説明するための概略的な部分断面図である。
【図12B】本発明によるセラミック基板の他の例について説明するための概略的な部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
以下、添付の図面を参照しつつ、本発明の実施例について説明する。
【0039】
図1は、本発明によるセラミック基板を示す概略的な断面図である。
【0040】
セラミック基板は、上部面に第1溝110が形成されており、第1溝110に第2溝120が形成されており、第2溝120に貫通孔130が形成されているセラミックボディー100と、第1溝110に形成された第1電極パッド210と、セラミックボディー100の上部面、下部面及びこれら両面のうちのいずれかに形成され、第1電極パッド210に電気的に接続されている第2電極パッド220と、を含んで構成される。
ここで、第1及び第2電極パッド210,220は、セラミックボディー100の内部に形成された電極ライン及び導電性のビア孔を介して電気的に接続されることが好ましい。
そして、セラミックボディー100は、焼成してなることが好ましい。
【0041】
このように構成されたセラミック基板は、第1溝110にチップが実装されながら第1電極パッド210に電気的に接続される。
したがって、第1溝110はチップを収容する役割を果たす。
【0042】
また、第2溝120は、セラミックボディー100を焼成する時に、発生する反りにより、第1溝110に実装されたチップにクラック、スクラッチなどの破損が発生することを防止する役割を果たす。
これにより、本発明のセラミック基板は、構造的に反りによる不良を顕著に減少させて、歩留まりを高めることができる。
【0043】
また、本発明は、チップがセラミック基板に実装される時、余分に接触する領域が存在せず、フリップチップボンディング力を増大させることができる。
【0044】
そして、チップは、イメージセンサーチップとすることが好ましく、イメージセンサーチップの場合、貫通孔130を通して被写体の光が入射する。
なお、貫通孔130の幅L3は第2溝120の幅L2よりも小さく、第2溝120の幅L2は、第1溝110の幅L1よりも小さく設計することが好ましい。
【0045】
図2は、本発明によるセラミック基板を示す概略斜視図である。
【0046】
本発明によるセラミック基板は、図2に示すように、板状の直方体とすることができ、板状の直方体であるセラミックボディー100の中心の方向に第1溝110、第2溝120及び貫通孔130が順次に形成されている構造を有する。
そして、第1溝110の底面には第1電極パッド210が配列され、実装されるチップと電気的に接続することができる。
また、セラミックボディー100の上部面にも、第1電極パッド210と電気的に接続された第2電極パッド220が形成されており、外部の装置と電気的に接続することができる。
【0047】
図3A乃至図3Cは、本発明によるセラミック基板の製造方法について説明するための概略的な断面図である。
【0048】
本発明によるセラミック基板は、複数枚のセラミックシートを積層し、これらの積層されたセラミックシートを焼成してなる。
【0049】
すなわち、本発明によるセラミック基板の製造方法では、まず、図3Aに示すように、第1貫通孔130が形成されている第1セラミックシート151,152,153と、第1貫通孔130よりも幅が大きい第2貫通孔131が形成されている第2セラミックシート154,155と、第2貫通孔131よりも幅が大きい第3貫通孔132が形成されている第3セラミックシート156,157,158を用意する。
【0050】
その後、第1セラミックシート151,152,153、第2セラミックシート154,155、及び第3セラミックシート156,157,158を順次に積層する(図3B)。
ここで、第1乃至第3セラミックシート151〜158が積層された状態で、第1乃至第3貫通孔130,131,132は連通する。
【0051】
そして、第3貫通孔132に露出された第2セラミックシート155の面には、第1電極パッド210が形成され、第3セラミックシート156,157,158の最上層セラミックシート158には、第2電極パッド220が形成され、第1電極パッド210と第2電極パッド220とを電気的に接続するための電極ライン及び導電性のビア孔が、第1乃至第3セラミックシート151〜158に形成される。
【0052】
その後、積層された第1乃至第3セラミックシート151〜158を焼成する(図3C)。
ここで、第1乃至第3セラミックシート151〜158は、低温同時焼成セラミックス(LTCC)または高温同時焼成セラミックス(HTCC)とすることができる。
特に、本発明のセラミック基板は、高温同時焼成セラミックス(HTCC)とすることが好ましい。
【0053】
図4は、本発明によるセラミック基板にチップが実装されている状態を示す概略的な断面図である。
【0054】
本発明のセラミック基板にチップが実装される時、セラミック基板の第1電極パッド210にはチップ300の電極パッド310が電気的に接続される。
すなわち、チップ300の電極パッド310にバンプ350を形成し、チップ300の電極パッド310に形成されたバンプ350を、第1電極パッド210にフリップチップボンディングしてチップ300をセラミック基板に実装することで、セラミック基板の第1電極パッド210とチップ300の電極パッド310とを電気的に接続すると同時にチップを実装でき、これにより、チップの実装されたパッケージを製造することができる。
ここで、バンプ350は、Auバンプとすることが好ましい。
【0055】
図5は、比較例によるセラミック基板で反りが発生することについて説明するための概念的な断面図であり、図6は、本発明によるセラミック基板で反りが発生することについて説明するための概念的な断面図である。
【0056】
比較例のセラミックボディー10は、本発明によるセラミックボディー100と略同様に構成されるが、上記の第2溝(同図では図面符号を省略する。)が形成されていない。
【0057】
このような比較例のセラミックボディー10と本発明によるセラミックボディー100は焼成されながら反りが発生する。ここで、比較例のセラミックボディー10は第2溝が存在しないため、反りによりチップ301が破損するが、本発明によるセラミックボディー100は第2溝が存在するため、反りによりチップ301が破損しない。
すなわち、図5に示すように、比較例のセラミックボディー10は、貫通孔(図面符号省略)の周囲領域が、セラミックボディー10に実装されたチップ301に接触するのに対し、図6に示すように、本発明によるセラミックボディー100は、第2溝の存在によって、貫通孔の周囲領域がチップ301に接触しない。
すなわち、本発明によるセラミックボディー100は、反りによってチップ301に接触する領域をあらかじめ除去することで、チップ301の破損を防止することができる。
【0058】
図7は、本発明によるセラミック基板に実装されたチップを固定させることについて説明するための概略平面図であり、図8は、図7の状態について説明するための概略的な部分断面図である。
【0059】
セラミック基板のセラミックボディー100にチップ300が実装されると、チップ300とセラミックボディー100との間には所定間隔が存在することになる。
そして、チップ300は、セラミックボディー100の第1電極パッド(図面符号省略)にバンプでボンディングされているため、チップ300がセラミックボディー100に固定される力はバンプのボンディング力に依存する。
このため、小さい外力によっても、バンプはチップ300とセラミックボディー100から剥離する可能性が高く、よって、チップ300はセラミックボディー100から離脱し易くなっている。
【0060】
したがって、本発明は、チップ300とセラミックボディー100との間にシーリング材370を介在させることで、チップ300がセラミックボディー100に接合する強度を向上させることができる。
【0061】
そして、シーリング材370は、硬化性エポキシ樹脂とし、塗布されたシーリング材370を硬化させることができる。この場合、硬化性エポキシ樹脂は、熱硬化性エポキシ樹脂とすることが好ましい。
【0062】
図9は、本発明によるセラミック基板にチップが実装された状態の一例を示す概略的な部分断面図である。
【0063】
上記のように、フリップチップボンディングによってセラミック基板のセラミックボディー100にチップ300を実装することが好ましい。
この場合、チップ300をセラミックボディー100に実装する前に、チップ300の電極パッド310にはバンプを融着させ、この融着されたバンプは、単一バンプにしても良く、積層されたバンプにしても良い。
【0064】
例えば、図9に示すように、チップ300の電極パッド310とセラミックボディー100の第1電極パッド210との間には、第1バンプ351及び第2バンプ352が積層されてなるバンプを介在させることができる。
このような積層されたバンプの存在によって、セラミックボディー100の反りによってチップ300がセラミックボディー100に接触することを防止することができる。
【0065】
図10は、本発明によるセラミック基板にFPCがボンディングされた状態を示す概略的な断面図である。
【0066】
セラミック基板のセラミックボディー100にチップ300が実装された後、セラミックボディー100に形成されている第2電極パッド220にFPC 500を電気的に接続することができる。
【0067】
FPC 500は、セラミックボディー100に実装されたチップ300に電源を供給し、チップ300から発生した信号を外部装置に伝達する役割を果たすもので、図10には、第2電極パッド220にFPC 500の電極パッド510がバンプ550でボンディングされた状態を示している。
ここで、実装されたチップ300はセラミックボディー100の上部面より突出しないことが好ましい。
【0068】
すなわち、実装されたチップ300がセラミックボディー100の上部面より突出すると、FPC 500がセラミックボディー100に電気的に接続されながらチップ300に接触し、チップ300の損傷を招くおそれがある。
【0069】
図11は、本発明の他の実施例によるセラミック基板について説明するための概略的な断面図である。
【0070】
本発明の他の実施例によるセラミック基板は、焼成に起因するセラミックボディーの反りによってチップが損傷することをより効率的に防止するための溝を有する。
すなわち、本発明の他の実施例によるセラミック基板は、上部面に第1溝710が形成され、第1溝710に第2溝720が形成され、第2溝720に第3溝730が形成され、第3溝730に貫通孔740が形成されたセラミックボディー700と、第1溝710に形成された第1電極パッド751と、セラミックボディー700の上部面、下部面及びこれら両面のうちのいずれかに形成され、第1電極パッド751に電気的に接続された第2電極パッド752と、を含んで構成される。
【0071】
そして、第1溝710の幅L6、第2溝720の幅L7、第3溝730の幅L8及び貫通孔740の幅L9の順に幅が大きい(L6>L7>L8>L9)。
【0072】
したがって、図11に示す実施例のセラミック基板は、図1に示す実施例のセラミック基板に比べて、反りによってチップと接触するセラミックボディー700の領域を第3溝730により除去することができ、チップの破壊をより確実に防止することかできる。
【0073】
図12A及び図12Bは、本発明によるセラミック基板の他の例を示す概略的な部分断面図である。
【0074】
図12Aでは、図1に示す実施例のセラミック基板において、第1溝110及び第2溝120を傾斜面121で連結することによって、チップとの接触可能性を減少させることができる。
【0075】
さらに、第1溝110の底面と第2溝120の側面とが接する部分を面取りすることで、チップとの接触領域を除去したり、たとえチップに接触してもチップの破損を最小限にしたりすることができる。この面取り部分122を、図12Bに示す。
【0076】
以上、具体的な実施例を示して本発明について説明してきたが、本発明の技術思想の範囲内で様々な変形及び修正が可能であることは、当業者には明らかであり、それら変形及び修正も、添付の特許請求の範囲に属することは当然である。
【符号の説明】
【0077】
100、700 セラミックボディー
110、710 第1溝
120、720 第2溝
121 傾斜面
122 面取り部分
130 貫通孔
131 第2貫通孔
151〜153 第1セラミックシート
154、155 第2セラミックシート
156〜158 第3セラミックシート
210、751 第1電極パッド
220、752 第2電極パッド
300 チップ
310、510 電極パッド
350、550 バンプ
351 第1バンプ
352 第2バンプ
370 シーリング材
500 FPC
730 第3溝
740 貫通孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上部面に第1溝が形成され、前記第1溝に第2溝が形成され、前記第2溝に貫通孔が形成されたセラミックボディーと、
前記第1溝に形成された第1電極パッドと、
前記セラミックボディーの上部面、下部面及びこれら両面のうちのいずれかに形成され、前記第1電極パッドに電気的に接続された第2電極パッドと、
を含むことを特徴とするセラミック基板。
【請求項2】
前記第1及び第2電極パッドは、前記セラミックボディーの内部に形成された電極ライン及び導電性のビア孔を介して電気的に接続される、請求項1に記載のセラミック基板。
【請求項3】
前記セラミックボディーは焼成してなる、請求項1に記載のセラミック基板。
【請求項4】
前記貫通孔の幅は、前記第2溝の幅よりも小さく、前記第2溝の幅は、前記第1溝の幅よりも小さい、請求項1に記載のセラミック基板。
【請求項5】
前記第1溝と前記第2溝との間に、別の溝がさらに形成される、請求項1に記載のセラミック基板。
【請求項6】
前記第1溝と前記第2溝とは、傾斜面で連結される、請求項1に記載のセラミック基板。
【請求項7】
前記第1溝の底面と前記第2溝の側面とが接する部分が面取りされている、請求項1に記載のセラミック基板。
【請求項8】
上部面に第1溝が形成され、前記第1溝に第2溝が形成され、前記第2溝に貫通孔が形成されたセラミックボディー、前記第1溝に形成された第1電極パッド、及び前記セラミックボディーの上部面、下部面及びこれら両面のうちのいずれかに形成され、前記第1電極パッドに電気的に接続された第2電極パッドを含むセラミック基板と、
前記第1電極パッドに電気的に接続された電極パッドを含むイメージセンサーチップと、
を含むことを特徴とするセラミック基板を用いたイメージセンサーパッケージ。
【請求項9】
前記イメージセンサーチップと前記セラミック基板との間に介在されたシーリング材をさらに含む、請求項8に記載のセラミック基板を用いたイメージセンサーパッケージ。
【請求項10】
前記シーリング材は、硬化性エポキシ樹脂である、請求項9に記載のセラミック基板を用いたイメージセンサーパッケージ。
【請求項11】
前記イメージセンサーチップの電極パッドと前記第1電極パッドとは、単一バンプまたは積層されたバンプで電気的に接続される、請求項8に記載のセラミック基板を用いたイメージセンサーパッケージ。
【請求項12】
前記バンプは、Auバンプである、請求項11に記載のセラミック基板を用いたイメージセンサーパッケージ。
【請求項13】
前記イメージセンサーチップは、前記セラミックボディーの上部面より突出しない、請求項8に記載のセラミック基板を用いたイメージセンサーパッケージ。
【請求項14】
前記第2電極パッドに電気的に接続されたFPCをさらに含む、請求項8に記載のセラミック基板を用いたイメージセンサーパッケージ。
【請求項15】
前記第1及び第2電極パッドは、前記セラミックボディーの内部に形成された電極ライン及び導電性のビア孔を介して電気的に接続される、請求項8に記載のセラミック基板を用いたイメージセンサーパッケージ。
【請求項16】
前記イメージセンサーチップは、前記貫通孔を通して被写体の光を受光する、請求項1に記載のセラミック基板を用いたイメージセンサーパッケージ。
【請求項17】
前記第1溝と前記第2溝との間に、別の溝がさらに形成される、請求項1に記載のセラミック基板を用いたイメージセンサーパッケージ。
【請求項18】
第1貫通孔が形成された第1セラミックシート、前記第1貫通孔よりも幅が大きい第2貫通孔が形成された第2セラミックシート、及び前記第2貫通孔よりも幅が大きい第3貫通孔が形成された第3セラミックシートを用意する段階と、
前記第1セラミックシート、前記第2セラミックシート及び前記第3セラミックシートを順次に積層する段階と、
前記積層された第1乃至第3セラミックシートを焼成する段階と、
を含むセラミック基板の製造方法。
【請求項19】
前記第1乃至第3セラミックシートが積層された状態で、前記第1乃至第3貫通孔は連通する、請求項18に記載のセラミック基板の製造方法。
【請求項20】
前記第3貫通孔に露出された前記第2セラミックシートの面には第1電極パッドが形成され、前記第3セラミックシートのうち最上層のセラミックシートには第2電極パッドが形成され、前記第1電極パッドと前記第2電極パッドとを電気的に接続する電極ライン及び導電性のビア孔が、前記第1乃至第3セラミックシートに形成される、請求項18に記載のセラミック基板の製造方法。
【請求項21】
前記第1乃至第3セラミックシートは、低温同時焼成セラミックスまたは高温同時焼成セラミックスである、請求項18に記載のセラミック基板の製造方法。
【請求項22】
上部面に第1溝が形成され、前記第1溝に第2溝が形成され、前記第2溝に貫通孔が形成されたセラミックボディー、前記第1溝に形成された第1電極パッド、及び前記セラミックボディーの上部面、下部面及びこれら両面のうちのいずれかに形成され、前記第1電極パッドに電気的に接続された第2電極パッドを含むセラミック基板を用意する段階と、
イメージセンサーチップの電極パッドにバンプを形成する段階と、
前記イメージセンサーチップの電極パッドに形成されているバンプを前記第1電極パッドにフリップチップボンディングして、前記イメージセンサーチップを前記セラミック基板に実装する段階と、
を含むことを特徴とするセラミック基板を用いたイメージセンサーパッケージの製造方法。
【請求項23】
前記イメージセンサーチップを前記セラミック基板に実装する段階の後に、
前記イメージセンサーチップと前記セラミック基板との間にシーリング材を介在させる段階をさらに含む、請求項22に記載のセラミック基板を用いたイメージセンサーパッケージの製造方法。
【請求項24】
前記イメージセンサーチップと前記セラミック基板との間にシーリング材を介在させる段階は、
前記イメージセンサーチップと前記セラミック基板との間に硬化性エポキシ樹脂を塗布し、硬化させる工程である、請求項23に記載のセラミック基板を用いたイメージセンサーパッケージの製造方法。
【請求項25】
前記セラミック基板を用意する段階は、
第1貫通孔が形成された第1セラミックシート、前記第1貫通孔よりも幅が大きい第2貫通孔が形成された第2セラミックシート、及び前記第2貫通孔よりも幅が大きい第3貫通孔が形成された第3セラミックシートを用意する段階と、
前記第1セラミックシート、前記第2セラミックシート及び前記第3セラミックシートを順次に積層する段階と、
前記積層された第1乃至第3セラミックシートを焼成する段階と、
を含む、請求項22に記載のセラミック基板を用いたイメージセンサーパッケージの製造方法。
【請求項26】
前記第2電極パッドにFPCを電気的に接続する工程をさらに含む、請求項22に記載のセラミック基板を用いたイメージセンサーパッケージの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12A】
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【図12B】
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【公開番号】特開2012−9865(P2012−9865A)
【公開日】平成24年1月12日(2012.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−139755(P2011−139755)
【出願日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【出願人】(508375996)エルジー イノテック カンパニー,リミティド (38)
【Fターム(参考)】