説明

セリンプロテアーゼ阻害剤

【課題】人に於いて、ペプチド系プロテアーゼ阻害剤吸収の増加に起因する,増加した特定のプロテアーゼ活性によるコントロールされていない組織損傷及び炎症を発生させることがある。このため、特定のプロテアーゼ阻害剤は治療における高い可能性を有している。特定のセリンプロテアーゼ阻害剤を提供すること。
【解決手段】4つのシステインを有するドメイン持ち、かつ、第1と第2システインの間に0から20のアミノ酸配列が存在するとことにより特徴づけられるセリンプロティアーゼ阻害剤、又は、6つのシステインを有するドメインを持ち、かつ、第1と第2システインの間に7から20のアミノ酸配列が存在するセリンプロティアーゼ阻害剤。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、セリンプロテアーゼ阻害剤、セリンプロテアーゼ阻害剤をコードするcDNA、そのような阻害剤又はそれらをコードする核酸を含む薬剤、様々な症状の治療のための薬剤調製のための本発明の化合物の使用、本発明の化合物のエピトープに対する抗体又は抗体フラグメント、本発明の化合物の遺伝子とハイブリダイズするポリ又はオリゴヌクレオチド、本発明の化合物を検出するための診断薬、及び本発明の抗体又はポリ若しくはオリゴヌクレオチドを含む薬剤に関する。
【背景技術】
【0002】
タンパク質分解工程は、全ての生物において重要な生理学的役割を担っている;非特異的タンパク質反応と特異的タンパク質反応とは、はっきりと区別されるべきである。前者は、例えば、エンドペプチダーゼによる消化管における食物の消化並びにリソソームプロテアーゼによる使用された内在物質及び食作用を受けた物質の細胞内分解を含む。特異的タンパク質分解は、トリプシノーゲンのトリプシンへ、キモトリプシノーゲンのキモトリプシンヘの転換のような、前駆酵素をその活性形態へ転換するため、並びにカルリクレイン−キニン(callicrein−kinin)系及び血液凝固系に主として働く。関係するプロティナーゼの反応性部位の構造に応じて、それらは、セリンプロテアーゼ (例えば、キモトリプシン、トリプシン、エラスターゼ及びカテプシンG)、アスパルテートプロテアーゼ(例えば、カテプシンD、カテプシンE及びペプシン)、システインプロテアーゼ(例えば、カテプシンB、カテプシンH及びカテプシンL)、及びメタロプロテアーゼ(例えば、コラゲナーゼ及びテルモリシン)に分類される。
【0003】
ある系においてしばしば行われるタンパク分解工程の修正を可能にするために、生物は多数の他のタンパク質、プロテアーゼ阻害剤を提供されている(調査のためにはLaskowskiとKato、1980、及びBodeとHuber、1992を参照)。従って、肝臓で合成されるヒト血漿プロテアーゼ阻害剤α1-抗キモトリプシン及びα1-プロティナーゼ阻害剤は、多形核リンパ球のプロティナーゼカテプシンG及びエラスターゼによる非特異的な攻撃から肺組織を保護する。プロテアーゼとその特異的阻害剤間でのバランスが崩壊した時、病理学上の効果が現れる。例えば、α1-プロティナーゼ阻害剤に対するエラスターゼの過剰な比率は、標準の集団の因子と比較して、遺伝的に発病する障害を有する患者において因子が約20から30にまで肺気腫形成の危険性を増加させる(CarrelとOwen、1980)。喫煙者においては、肺気腫形成は、煙草の煙に含まれる酸化物による、α1-プロティナーゼ阻害剤の反応性部位に存在するアミノ酸であるメチオニンの酸化により助長される(MillerとKuschner、1969;Ohissonら、1980)。グラム陰性細菌感染の場合でも、そのエンドトキシンは食細胞の崩壊を生じさせ、その結果、プロテアーゼ阻害在吸収の増加に起因するコントロールされていない組織損傷及び炎症を発生させることのあるリソソームプロテアーゼの分泌を生じさせることがある。このため、特定のプロテアーゼ阻害剤は治療における高い可能性を有している(Fritz、1980)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、他のセリンプロテアーゼ阻害剤を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
加えて、本発明の阻害剤をコードする遺伝子又はcDNAが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】VAKTI−1のcDNA及びそのアミノ酸配列への翻訳を記載した図である。
【図2】VAKTI−2のcDNA及びそのアミノ酸配列への翻訳を記載した図である。
【図3】VAKTI−2のcDNA及びそのアミノ酸配列への翻訳を記載した図である。
【図4】VAKTI−2のcDNA及びそのアミノ酸配列への翻訳を記載した図である。
【図5】VAKTI−2のcDNA及びそのアミノ酸配列への翻訳を記載した図である。
【図6】実施例におけるHF7665によるトリプシン阻害結果を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明のセリンプロティアーゼ阻害剤の具体的な特徴は、このセリンプロティアーゼ阻害剤は4つのシステインを含むドメインを有しており、かつ、第1と第2のシステインの間に0から20のアミノ酸配列が存在するか、又は、このセリンプロティアーゼ阻害剤は6つのシステインを含むドメインを有しており、第1と第2のシステインの間に7から20のアミノ酸配列が存在することである。
【0008】
好ましくは、13のアミノ酸配列が第1と第2システインの間に存在し、及び/又は18のアミノ酸配列が第2と第3のシステインの間に存在し、及び/又は2つのアミノ酸配列が第3と第4のシステインの間に存在する。
【0009】
特に好ましいのは、第1と第2のシステインの間の配列が下記から選ばれ、
【0010】
[化1]
HEFQAFMKNGKLF、 SEYRKSRKNGRLF、
DDFKKGERDGDFI、 SEFRDQVRNGTLI、
SAFRPFVRNGRLG、 SEYRHYVRNGRLP、
KEYEKQVRNGRLF、 DEFRRLLQNGKLF、
SQYQNQAKNGILF、 AEYREQMKNGRLS、 又は
NEYRKLVRNGKLA、 DEFRSQMKNGKLI

及び/又は、第2と第3のシステインの間の配列が下記から選ばれ、
【0011】
[化2]
PQDKKFFQSLDGIMFINK、 TRENDPIQGPDGKMHGNT、
TRENDPVLGPDGKTHGNK、 TREHNPVRGPDGKMHGNK、
TRESDPVRGPDGRMHGNK、 TRENDPIEGLDGKIHGNT、
TRENDPIRGPDGKMHGNL、 TRENDPVRGPDGKTHGNK、
TRENDPIQGPDGKVHGNT、 TRESDPVRDADGKSYNNQ、 又は
TRESDPVRGPDGKTHGNK

及び/又は、第3と第4のシステインの間の配列は下記から選択されるものである。
【0012】
[化3] AT、AL、AM、SM、又は、TM
【0013】
特に好ましいのは、本発明のセリンプロティアーゼ阻害剤が下記式のうち1つに対応することである:
【0014】
[化4]
R1-C-HEFQAFMKNGKLF-C-PQDKKFFQSLDGIMFINK-C-AT-C-R2
R1-C-DDFKKGERDGDFI-C-PDYYEAVCGTDGKTYDNR-C-AL-C-R2
R1-C-SAFRPFVRNGRLG-C-TRENDPVLGPDGKTHGNK-C-AM-C-R2
R1-C-KEYEKQVRNGRLF-C-TRESDPVRGPDGRMHGNK-C-AL-C-R2
R1-C-SQYQNQAKNGILF-C-TRENDPIRGPDGKMHGNL-C-SM-C-R2
R1-C-NEYRKLVRNGKLA-C-TRENDPIQGPDGKVHGNT-C-SM-C-R2
R1-C-SEYRKSRKNGRLF-C-TRENDPIQGPDGKMHGNT-C-SM-C-R2
R1-C-SEFRDQVRNGTLI-C-TREHNPVRGPDGKMHGNK-C-AM-C-R2
R1-C-SEYRHYVRNGRLP-C-TRENDPIEGLDGKIHGNT-C-SM-C-R2
R1-C-DEFRRLLQNGKLF-C-TRENDPVRGPDGKTHGNK-C-AM-C-R2
R1-C-AEYREQMKNGRLS-C-TRESDPVRDADGKSYNNQ-C-TM-C-R2
R1-C-DEFRSQMKNGKLI-C-TRESDPVRGPDGKTHGNK-C-TM-C-R2

式中、R1は、NH2、アミノ酸、又は100アミノ酸以下のペプチドであり、R2はCOOH、CONH2、アミノ酸、又は100アミノ酸以下のペプチドである。
【0015】
更に好ましいのは、セリンプロティアーゼ阻害剤は1以上のジスルフィド架橋を含むことである。特に、第1と第4システインの間及び/又は第2と第3のシステインの間に1つのジスルフィド架橋を含むか、又は、第1と第5システインの間及び/又は第2と第4システインの間及び/又は第3と第6システインの間にジスルフィド架橋を含むものが適している。
【0016】
本発明のセリンプロティアーゼ阻害剤の好ましい代表は、化合物HF 6479及びHF 7665、並びに図1及び2に示されているタンパク質VAKTI-1及びVAKTI-2のフラグメントである。
【0017】
本発明の好ましい化合物のアミノ酸配列に加えて、本発明の化合物をコードするcDNAについての更なる情報は、図1から3を参照することができる。特に、対応するモチーフ及びプライマーのハイブリダイゼイション部位が示されている。
【0018】
本発明の化合物HF 6479は、質量6,479ダルトンであり、かつ、HF 7665は、7,665ダルトンである;その両方は血液濾過物から精製される。
【0019】
本発明によれば、本発明の化合物をコードするcDNA、特に図1から2による核酸配列を有するcDNAも請求項に挙げられる。
【0020】
本発明の化合物は薬剤として有用である。この場合、それらは、薬学的に適用可能な賦形剤と共に投与される。
【0021】
本発明のプロテアーゼ阻害剤を含む本発明の薬剤は、患者の体重に対して1から100 mg/kgの分量で好ましくは投与される。投与形態としては、ペプチド活性物質のための全ての製剤(galenic)配合物を使用することができる。本発明の核酸を含む薬剤は、患者に応じてkg体重の0.1から100 mgの分量で好ましくは投与される。この場合、製剤(galenic)投与形態は、作用する部位に達する前に代謝の影響により核酸を不活性化することのない核酸投与に適しているものが使用される。例えば、核酸が含有されるリポソームは製剤投与形態として使用することができる。
【0022】
本発明の化合物は、急性又は慢性頚部炎症、バルトリン腺又は他の膣領域炎症、扁桃炎、咽頭炎及び喉頭炎、粘液の過剰形成を伴う急性又は慢性炎症症状及びその結果発生する急性緊急状態、線溶亢進による手術後の出血の治療、並びにα1-プロティナーゼ阻害剤欠損における肺気腫形成の予防に特に使用することができる。
【0023】
本発明の化合物は、内因性障害を修正するためのセリンプロティアーゼ阻害剤欠乏において投与することができる。核酸は、直接又は適切な賦形剤と組み合わせて遺伝子治療に使用することができる。適するベクターは、特に、対応する遺伝子が結合された、弱められたアデノウイルスを含む。
【0024】
本発明のポリペプチド、特に、VAKITI-I及びVAKTI-IIは、抗体調製物又は抗体フラグメントのために用いることができる。これらは、適当な哺乳動物を免疫化することにより簡単に調製することができる。公知の操作によって、抗体はヒト化(humanized)されることができ、そのような抗体は、治療における使用のために用いることも可能である。抗体又は抗体フラグメントは、その後、プロテアーゼ阻害剤が毒性を持つ様式で発現される疾患の制御のために使用することができる。更に、本発明の核酸に相補的であるアンチセンス核酸は、プロテアーゼ阻害剤遺伝子の過剰発現において治療的使用において用いることもできる。
【0025】
本発明の化合物は、ペプチド又はヌクレオチドの公知の合成方法により簡単に調製することができる。遺伝子工学による化合物の調製も可能である。
【0026】
当業者は、本発明のポリペプチドのフラグメントも使用することが可能であることを認識するであろう。但し、それらはセリンプロティアーゼ阻害剤の阻害性を維持するものである。当業者は、そのようなフラグメントを見つける方法を知っている。従って、これは、例えば、本発明の化合物の選択された酵素的切断により達成することができる。側鎖変性アミノ酸を使用することもできる。N-又はC-末端変性ポリペプチドも使用することができる。特に、リン酸化、糖化、メチル化、アセチル化、又は同様に変性されたポリペプチドを使用することができるが、但し、それらはセリンプロティアーゼ阻害剤活性に実質的に影響を与えない。
【0027】
コドンの使用に従って変性されたトリプレット構造を有する本発明の核酸誘動体も使用することができる。加えて、本発明の核酸は、天然化合物、例えば、一般的に酵素による攻撃に対してより安定なデザインのアンチセンス構造を得るためのアンチセンス技術において使用される対応するSODN誘動体と比較してヌクレアーゼによる分解に対してより適しているものも含む。
【0028】
ポリペプチドと相同である構造も使用することができる。特に、それらは、アミノ酸が交換されたポリペプチド構造を含む。従って、例えば、高度保存領域における保存性アミノ酸置換は下記のように考えることができる:イソロイシン、バリン及びロイシンアミノ酸は他のこれらアミノ酸のいずれによっても交換することができ、アスパラギン酸はグルタミン酸へ及びその逆で交換することができ、グルタミンはアスパラギンへ及びその逆へ、セリンをトレオニンヘ及びその逆へ交換することができる。高度には保存されていない領域での保存性アミノ酸置換は、下記のとおりである:イソロイシン、バリン及びロイシンのうちいずれのアミノ酸もこれらのアミノ酸のうちのいずれかへ、アスパラギン酸はグルタミン酸へ及びその逆へ、グルタミンはアスパラギンへ及びその逆へ、セリンはトレオニンヘ及びその逆へ、グリシンはアラニンヘ及びその逆へ、アラニンはバリンへ及びその逆へ、ロイシン、イソロイシン又はバリンのうちのいずれかのアミノ酸はメチオニンへ、リシンはアルギニンへ及びその逆は、アルギニン又はリシンの内のいずれかのアミノ酸はアスパラギン酸又はグルタミン酸のうちのいずれかのアミノ酸へ、アルギニン又はリシンのうちのいずれかのアミノ酸はヒスチジンへ、グルタミンはグルタミン酸へ及びその逆へ、及びアスパラギンはアスパラギン酸へ及びその逆へ変換することができる。
【0029】
本発明のペプチドの作用の態様は、下記の実施例に例示される。
【実施例】
【0030】
HF 7665によるプロテアーゼ阻害の測定
測定組成:
84 μl 測定緩衝液 (0.1 M HEPES、 pH 7.5; 0.5 M NaCl)
1 μl トリプシン (1 mg/ml in 1 mM HCl, 20 mM CaCl2)
5 μl L-BABNA (6 mg/ml N-α-ベンゾイル-L-アルギニン-p-ニトロアニリドハイドロクロライド)
10 μl プロテアーゼ阻害剤 (H2O 中 10 μM又は 75 μg/ml HF 7665)
【0031】
反応は、クロモゾーム基質添加により始められ、基質転換は分光光度計によりλ= 405 nmで観測された。5分後、10 μlのプロテアーゼ阻害剤又は対応する参照が添加され更に吸収の経過が観察された。
【0032】
HF 7665は、最終濃度約1 μM or 7.5 μg/mlにおいてトリプシンへの阻害作用を有していることが示された。対応する分量のBSA (7.5 μg/ml) 及びアセトニトリル/TFA (0.8% ACN/0.001% TFA)を用いた参照実験は、トリプシン阻害を示さなかった。更に、キモトリプシンにおけるHF 7665の阻害作用は同様の試験において観察されなかった。
【0033】
図3は、基質転換はHF 7665の添加後、トリプシン阻害により約30%減少したことを示している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
4つのシステインを有するドメインを有し、かつ、第1と第2システインの間に13のアミノ酸配列が存在し、第2と第3システインの間に18のアミノ酸配列が存在し、及び第3と第4システインの間に2つのアミノ酸配列が存在することを特徴とするセリンプロティアーゼ阻害剤。
【請求項2】
第1と第2システインの間のドメイン配列は下記から選択されることを特徴とする請求項1に記載のセリンプロティアーゼ阻害剤:
[化1]
HEFQAFMKNGKLF、 SEYRKSRKNGRLF、
DDFKKGERDGDFI、 SEFRDQVRNGTLI、
SAFRPFVRNGRLG、 SEYRHYVRNGRLP、
KEYEKQVRNGRLF、 DEFRRLLQNGKLF、
SQYQNQAKNGILF、 AEYREQMKNGRLS、 又は
NEYRKLVRNGKLA、 DEFRSQMKNGKLI。
【請求項3】
第2と第3システインの間の配列は下記から選択されることを特徴とする請求項1及び/又は2に記載のセリンプロティアーゼ阻害剤:
[化2]
PQDKKFFQSLDGIMFINK、 TRENDPIQGPDGKMHGNT、
TRENDPVLGPDGKTHGNK、 TREHNPVRGPDGKMHGNK、
TRESDPVRGPDGRMHGNK、 TRENDPIEGLDGKIHGNT、
TRENDPIRGPDGKMHGNL、 TRENDPVRGPDGKTHGNK、
TRENDPIQGPDGKVHGNT、 TRESDPVRDADGKSYNNQ、 又は
TRESDPVRGPDGKTHGNK。
【請求項4】
ドメインの第3と第4システインの間の配列は、下記から選択されることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のセリンプロティアーゼ阻害剤:
[化3] AT、AL、AM、SM、又は、TM。
【請求項5】
下記式のうちの1つを有する請求項1から4のいずれか1項に記載のセリンプロティアーゼ阻害剤:
[化4]
R1-C-HEFQAFMKNGKLF-C-PQDKKFFQSLDGIMFINK-C-AT-C-R2
R1-C-DDFKKGERDGDFI-C-PDYYEAVCGTDGKTYDNR-C-AL-C-R2
R1-C-SAFRPFVRNGRLG-C-TRENDPVLGPDGKTHGNK-C-AM-C-R2
R1-C-KEYEKQVRNGRLF-C-TRESDPVRGPDGRMHGNK-C-AL-C-R2
R1-C-SQYQNQAKNGILF-C-TRENDPIRGPDGKMHGNL-C-SM-C-R2
R1-C-NEYRKLVRNGKLA-C-TRENDPIQGPDGKVHGNT-C-SM-C-R2
R1-C-SEYRKSRKNGRLF-C-TRENDPIQGPDGKMHGNT-C-SM-C-R2
R1-C-SEFRDQVRNGTLI-C-TREHNPVRGPDGKMHGNK-C-AM-C-R2
R1-C-SEYRHYVRNGRLP-C-TRENDPIEGLDGKIHGNT-C-SM-C-R2
R1-C-DEFRRLLQNGKLF-C-TRENDPVRGPDGKTHGNK-C-AM-C-R2
R1-C-AEYREQMKNGRLS-C-TRESDPVRDADGKSYNNQ-C-TM-C-R2
R1-C-DEFRSQMKNGKLI-C-TRESDPVRGPDGKTHGNK-C-TM-C-R2
式中、R1は NH2、 アミノ酸、 又は1000アミノ酸以下のペプチドを示し、及びR2はCOOH、CONH2、アミノ酸、又は1000アミノ酸以下のペプチドを示す。
【請求項6】
- 第1と第4システインの間及び/又は第2と第3システインの間のジスルフィド架橋;又は、
- 第1と第5システインの間及び/又は第2と第4システインの間及び/又は第3と第6システインの間のジスルフィド架橋、
を含むことを特徴とする請求項1から5の少なくとも1項に記載のセリンプロティアーゼ阻害剤。
【請求項7】
VAKTI-1(配列番号1)又はVAKTI-2(配列番号2)のフラグメントであることを特徴とする請求項1から6の少なくとも1項に記載のセリンプロティアーゼ阻害剤。
【請求項8】
HF 6479 (配列番号3)であることを特徴とする請求項7に記載のセリンプロティアーゼ阻害剤。
【請求項9】
請求項1から8の少なくとも1項に記載のセリンプロティアーゼ阻害剤をコードする核酸。
【請求項10】
薬学的賦形剤とともに、請求項1から8の少なくとも1項に記載の少なくとも1つのセリンプロティアーゼ阻害剤及び/又は請求項9に記載の核酸を含む薬剤。
【請求項11】
請求項1から8の少なくとも1項に記載のセリンプロティアーゼ阻害剤及び/又は請求項9に記載の核酸をkg体重に対して0.01から1000 mg含む請求項10に記載の薬剤。
【請求項12】
急性又は慢性頚部炎症、バルトリン腺及び他の膣領域炎症、扁桃炎、咽頭炎及び喉頭炎、粘液の過剰形成を伴う急性又は慢性炎症症状及びその結果発生する急性緊急状態、線溶亢進による手術後の出血の治療、並びにα1-プロティナーゼ阻害剤欠損における肺気腫形成の予防のための薬剤調製のための請求項1から8の少なくとも1項に記載のセリンプロティアーゼ阻害剤の使用。
【請求項13】
請求項1から8のいずれかに記載の化合物又はHF7665(配列番号4)のエピトープに対する抗体又は抗体フラグメント。
【請求項14】
ストリンジェント条件下においてcDNA又は対応するRNAの領域にハイブリダイズし、かつ、場合によっては請求項1から8に記載の化合物(アンチセンス化合物) 又はHF7665(配列番号4)をコードする遺伝子のコーディング領域の発現を妨害するポリ又はオリゴヌクレオチド。
【請求項15】
少なくとも1つの請求項13又は14に記載の化合物を含む診断薬。
【請求項16】
少なくとも1つの請求項13及び/又は14に記載の化合物を治療において効果のある量含む薬剤。
【請求項17】
請求項1から8の少なくとも1項に記載の化合物又はHF7665(配列番号4)の高すぎる発現、又は、請求項1から8に記載の化合物又はHF7665(配列番号4)をコードする領域の高すぎる活性に関係する疾患の治療のための薬剤調製のための請求項13及び/又は14に記載の化合物の使用。
【請求項18】
請求項1から8に記載の化合物又はHF7665(配列番号4)をコードするDNA及び/又は請求項1から8に記載の化合物又はHF7665(配列番号4)の転写又は翻訳に関与するRNA。
【請求項19】
配列番号5又は配列番号6を有する請求項18に記載のDNA。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2009−273468(P2009−273468A)
【公開日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−161690(P2009−161690)
【出願日】平成21年7月8日(2009.7.8)
【分割の表示】特願2000−526631(P2000−526631)の分割
【原出願日】平成10年12月23日(1998.12.23)
【出願人】(502126219)ファリス バイオテック ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (1)
【Fターム(参考)】