説明

タッチパネルの制御装置、制御方法およびコンピュータプログラム

【課題】ユーザによる操作性の向上したタッチパネルの制御装置、制御方法およびコンピュータプログラムを提供する。
【解決手段】タッチパネル内の文字表示領域内の文字列への接触を検出する。検出された接触の開始位置から終了位置までの間に含まれた文字列を反転表示により表示する。文字表示領域はメモリに一時保存された文字列を表示するクリップボード領域を含む。選択範囲への新たな接触により、選択範囲の指定および移動を検出する((a))。検出された接触位置の移動がクリップボード領域内で終了した場合((b))、選択範囲内の文字列をコピー文字列としてメモリに一時保存する((c))。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はタッチパネルの制御装置、制御方法およびコンピュータプログラムに関し、より詳細には、タッチパネル内の文字表示領域に表示された文字列を編集するタッチパネルの制御装置、制御方法およびコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
文書作成ソフトや表計算ソフトで行われる文字列の編集は、文字列のコピー、切り取り、貼り付け、削除等の編集コマンドを実行することにより行われる。編集コマンドは、例えばパーソナルコンピュータではキーボードやマウスを使用して入力され、携帯端末や携帯電話では、ボタンを使用して入力される。
【0003】
文字列の編集操作では、クリップボードという概念が採用されている。クリップボードはディスプレイ上にコピー用の文字列や画像を視覚的に表示するものであり、これにより一時保存された画像を確認したり、複数のコピー用文字列をリスト形式で表示させることが可能となる。ユーザはクリップボードから所望のコピー用文字列を選択して、編集中の文字列内に貼り付ける等の操作を実行することができる(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
一方、文字列や情報の入力デバイスとしてタッチパネルが知られている。ユーザがタッチパネル上に表示されたボタンを指やペンで押下(接触)すると、コンピュータがその接触を検出し、その接触位置に応答した動作を実行する。
【0005】
【特許文献1】特開2005−250896号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来から知られているタッチパネルは単にボタン操作や描画に使用されるに留まり、文字列の編集操作を直感的に行うことができなかった。
【0007】
また、携帯端末のように表示領域が限られ、あるいは表示文字が小さい機器でボタンを使用して行うコピー・アンド・ペーストやカット・アンド・ペーストの機能は煩雑であり、ユーザの直感の従う編集操作ができないという問題があった。
【0008】
本発明はこのような問題にかんがみてなされたものであり、その目的とするところは、ユーザの直感的な操作を可能とすることで操作性を向上させたタッチパネルの制御装置、制御方法およびコンピュータプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係るタッチパネルの制御装置は、タッチパネル内の文字表示領域に表示された文字列を編集するタッチパネルの制御装置であって、前記文字表示領域内の文字列への接触を検出する接触検出手段と、前記接触検出手段により検出された接触の開始位置から終了位置までの間に含まれた文字列を、選択範囲であることを示す態様で表示する表示手段とを備える。
【0010】
ここで、前記表示手段は、前記接触検出手段により検出された接触が維持されている間、前記接触の開始位置から現在の接触位置までの間に含まれた文字列を、前記選択範囲であることを示す態様で表示するものとすることができる。
【0011】
また、前記選択範囲であることを示す態様は反転表示とすることができる。
【0012】
また、メモリに一時保存された文字列を表示するクリップボード領域をさらに備え、前記接触検出手段は、前記選択範囲への新たな接触により、前記選択範囲の指定および移動を検出し、前記接触位置の移動が前記クリップボード領域内で終了した場合、前記選択範囲内の文字列をコピー文字列として前記メモリに一時保存する保存手段をさらに備えるものとすることができる。
【0013】
また、前記表示手段は、前記接触位置の移動開始から移動終了までの間、前記接触位置の移動と共に前記選択範囲と同じ文字列を半透過的に移動させて表示するものとすることができる。
【0014】
また、前記接触位置の移動が前記クリップボード領域内で終了した場合、前記表示手段は前記選択範囲の文字列を前記クリップボード領域に表示するものとすることができる。
【0015】
また、前記接触位置が前記クリップボード領域内に移動した場合、前記表示手段は、前記クリップボード領域を拡大させて表示するものとすることができる。
【0016】
また、前記文字表示領域の外側に設けられたスクロール領域をさらに備え、前記接触位置が前記スクロール領域に移動し、かつ前記文字表示領域に表示すべき文字列の長さが前記文字表示領域の範囲を超えている場合、前記表示手段は、前記文字表示領域に表示すべき文字列をスクロール表示するものとすることができる。
【0017】
また、前記接触検出手段は、前記クリップボード領域に表示された文字列への新たな接触により、前記メモリに一時保存されたコピー文字列の指定および移動を検出し、前記表示手段は、前記接触の移動終了を検出した位置に、前記コピー文字列を挿入して表示するものとすることができる。
【0018】
ここで、前記表示手段は、前記接触位置の移動中に、前記接触位置に近接する文字と文字との間に、前記コピー文字列の挿入位置を指示するイメージを表示するものとすることができる。
【0019】
また、前記コピー文字列が前記クリップボード領域の範囲より長い場合、前記表示手段は、前記クリップボード領域を超える前記コピー文字列の部分を省略して表示するものとすることができる。
【0020】
また、前記接触検出手段により、表示が部分的に省略された前記コピー文字列の指定が検出され、かつ前記接触位置が前記コピー文字列の先頭方向に移動したことを検出した場合、前記表示手段は、前記省略された部分の文字列のうち、前記接触位置の移動量に相当する数の文字を水平方向にスクロール表示するものとすることができる。
【0021】
また、前記接触検出手段により、前記コピー文字列の指定が検出され、前記接触位置が前記文字表示領域の端部まで移動し、かつ前記接触位置の移動速度が所定値以上である場合、前記表示手段は、前記コピー文字列を前記クリップボード領域から削除するものとすることができる。
【0022】
ここで、前記表示手段は、前記文字表示領域から削除するコピー文字列を、前記接触位置の移動方向に向けてアニメーションにより移動させながら削除するものとすることができる。
【0023】
また、前記接触検出手段により、前記コピー文字列の指定が検出され、前記接触位置が前記文字表示領域の端部まで移動し、かつ前記接触位置の移動速度が所定値未満である場合、前記表示手段は、半透過的に表示された前記コピー文字列を、前記クリップボード領域上の移動前の位置に向けてアニメーションにより移動させながら表示するものとすることができる。
【0024】
また、前記接触検出手段が前記文字表示領域の所定範囲内での接触を検出し、かつ前記文字表示領域に表示すべき文字列の長さが前記文字表示領域の範囲を超えている場合、前記表示手段は、前記文字表示領域に表示すべき文字列をスクロール表示するものとすることができる。
【0025】
また、前記接触検出手段は、前記選択範囲への新たな接触により、前記選択範囲の指定および移動を検出し、前記表示手段は、前記接触の移動終了を検出した前記文字表示領域内の位置に、前記選択範囲の文字列を挿入すると共に、前記選択範囲の文字列を削除するものとすることができる。
【0026】
ここで、前記表示手段は、前記接触位置の移動開始から移動終了までの間、前記接触位置の移動と共に前記選択範囲の文字列を半透過的に移動させて表示するものとすることができる。
【0027】
また、前記文字表示領域の外側に設けられたスクロール領域をさらに備え、前記接触位置が前記スクロール領域に移動し、かつ前記文字表示領域に表示すべき文字列の長さが前記文字表示領域の範囲を超えている場合、前記表示手段は、前記文字表示領域に表示すべき文字列をスクロール表示するものとすることができる。
【0028】
また、前記表示手段は、前記接触位置の移動中に、前記接触位置に近接する文字と文字との間に、前記選択範囲の挿入位置を指示するイメージを表示するものとすることができる。
【0029】
また、前記接触位置が前記文字表示領域の端部まで移動し、かつ前記接触位置の移動速度が所定値以上である場合、前記表示手段は、前記選択範囲の文字列を前記文字表示領域から削除するものとすることができる。
【0030】
ここで、前記表示手段は、前記文字表示領域から削除する選択範囲の文字列を、前記接触位置の移動方向に向けてアニメーションにより移動させながら削除するものとすることができる。
【0031】
また、前記接触位置が前記文字表示領域の端部まで移動し、かつ前記接触位置の移動速度が所定値未満である場合、前記表示手段は、半透過的に表示された前記コピー文字列を、前記選択範囲の位置に向けてアニメーションにより移動させながら表示するものとすることができる。
【0032】
また、前記接触検出手段は、前記選択範囲への新たな接触により、前記選択範囲の指定および移動を検出し、前記接触位置が前記文字表示領域の端部まで移動し、かつ前記接触位置の移動速度が所定値以上である場合、前記表示手段は、前記選択範囲の文字列を前記文字表示領域から削除するものとすることができる。
【0033】
ここで、前記表示手段は、前記接触位置の移動開始から移動終了までの間、前記接触位置の移動と共に前記選択範囲の文字列を半透過的に移動させて表示するものとすることができる。
【0034】
また、前記表示手段は、前記文字表示領域から削除する選択範囲の文字列を、前記接触位置の移動方向に向けてアニメーションにより移動させながら削除するものとすることができる。
【0035】
また、前記接触位置が前記文字表示領域の端部まで移動し、かつ前記接触位置の移動速度が所定値未満である場合、前記表示手段は、半透過的に表示された前記コピー文字列を、前記選択範囲の位置に向けてアニメーションにより移動させながら表示するものとすることができる。
【0036】
本発明の別の態様によれば、本発明に係るタッチパネルの制御方法は、タッチパネル内の文字表示領域に表示された文字列を編集するタッチパネルの制御方法であって、前記文字表示領域内の文字列への接触を検出する接触検出手段ステップと、検出された前記接触の開始位置から終了位置までの間に含まれた文字列を、選択範囲であることを示す態様で表示するステップとを備える。
【0037】
本発明の別の態様によれば、本発明に係るコンピュータプログラムは、タッチパネル内の文字表示領域に表示された文字列を編集するタッチパネルを備えたコンピュータを、前記文字表示領域内の文字列への接触を検出する接触検出手段、および前記接触検出手段により検出された接触の開始位置から終了位置までの間に含まれた文字列を、選択範囲であることを示す態様で表示する表示手段として機能させる。
【発明の効果】
【0038】
本発明によれば、文字列をなぞってドラッグすることでコピー・移動・削除を行うことができる。
【0039】
また、コピーされた文字列を半透過的に表示して接触位置と共に移動させ、挿入位置をガイドするイメージを表示するので、容易に挿入位置を確認することができる。
【0040】
結果として、ユーザが直感的に文字列を編集操作することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0041】
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0042】
図1は、本発明の一実施形態に係るタッチパネル制御装置の概略構成を示すブロック図である。タッチパネル制御装置100は具体的なハードウェアとして携帯電話やPDA等の携帯端末に実装され、少なくともタッチパネル102と制御・演算・記憶部104とから構成される。
【0043】
タッチパネル102は、タッチパッド106、タッチ検出手段110、表示手段108を含んでいる。
【0044】
表示手段108は、例えば液晶ディスプレイ等により構成され、制御・演算・記憶部104から出力される信号に基づき文字列やイメージを表示する。
【0045】
タッチパッド106は、表示手段108の表面に設けられ、指等の接触による入力を受けるように構成される。
【0046】
タッチ検出手段110は、タッチパッド106から入力された信号に基づいてタッチパッドへの接触を検出するように構成される。
【0047】
タッチパッドおよびタッチ検出手段の具体的な実装の一例では、ガラス基盤と透明なフィルムの対向する面に透明の導電性物質の膜による配線を形成し、両面の間にスペーサを配置して非接触状態にする。指等でフィルムを押下すると、押下された部分の配線が接続されて電圧が変わることにより、接触が検出される。
【0048】
また、別の実装として、透明な導電性基盤のガラス面に電気信号を受ける物質を塗布し、ガラス面に指が接近したときに電気信号を検出する構成としたり、また圧電素子を使用してもよい。
【0049】
制御・演算・記憶部104は、移動算出手段112、制御手段114、メモリ116、辞書データベース(DB)118を含んでいる。
【0050】
制御手段114はプロセッサ等により構成され、タッチパネル制御装置100全体の機能を制御するものである。
【0051】
移動算出手段112は、タッチ検出手段110により検出された接触位置の移動方向、移動量(距離)、速度を算出する。これらの値は、タッチパッド上を移動する接触位置の座標に基づいて検出される。
【0052】
ここで、移動方向および移動量は接触の開始位置を基準として決定される。また、接触位置の移動速度は、一定の時間内に移動した距離から決定される。
【0053】
メモリ116は、制御手段114からの指示に応じてデータの入出力を行うものである。
【0054】
辞書DB118は、英数字やかな漢字の変換に用いられるもので、例えば入力されたかな文字に対する変換候補の情報の集合を含む。
【0055】
図2は、タッチパネル102の一例を示す図である。タッチパネル102は、文字列を表示する文字表示領域202、クリップボード領域204、キー領域206を含んでいる。
【0056】
クリップボード領域204を含む。クリップボード領域204は、コピー・アンド・ペーストやカット・アンド・ペーストを行う際にデータを一時的に保存する場所である。
【0057】
キー領域206は、文字表示領域202に表示させる文字の他、かな漢字変換指示等のコマンドを入力するために使用される。
【0058】
タッチパネル102は、後述するように文字表示領域202上部の符号201で示される領域を含めて全体が接触を検出することができるように構成してもよい。
【0059】
(第1実施形態)
次に、文字列のコピー操作を行う本発明の第1実施形態について説明する。
【0060】
図3および図4は、本実施形態に係る文字列のコピー操作の流れを示す図である。図3(a)に示すように、ユーザは指でコピーしたい範囲の始点を押下する。次いで、図3(b)に示すようにコピーしたい範囲の終点まで接触を維持したまま移動することにより、選択範囲を指定する。この操作により、接触の開始位置から終了位置までの間に含まれた文字列が反転表示される。そして、図3(c)に示すように、指を画面から離すことにより、選択範囲が決定される。
【0061】
なお、接触の開始位置は、選択範囲の終点であってもよい。この場合、文字列は右から左へ、または下から上になぞられることになり、また接触の終了位置が選択範囲の始点となる。
【0062】
また、図3(c)に示すように一旦決定された選択範囲をやりなおす場合は、タッチパッド106上の任意の位置を叩くように接触すればよい。この場合、タッチパネル102は選択範囲の反転表示を中止し、元の状態に戻る。ユーザは、再度図3(a)からの操作を繰り返せばよい。
【0063】
選択範囲をクリップボード領域204にコピーする場合、図4(a)に示すようにユーザは新たに指で選択範囲内の任意の位置を選択し、接触を維持したままタッチパネル上を移動する。このとき、タッチパネル102は、接触位置の移動と共に、選択範囲の文字列を半透過的に移動させながら表示する。図4(b)に示すように接触位置がクリップボード領域204の近くまで移動した場合、タッチパネル102はクリップボード領域204を拡大させて表示する。
【0064】
図4(c)に示すようにユーザが指をタッチパッド106から離すと、半透過的に表示された選択範囲がクリップボード領域204に吸い込まれるように移動し、コピーが完了する。
【0065】
選択範囲が吸い込まれるように表示する演出は、例えば図4(c)に示すように文字列を湾曲させながら所定の位置に移動させたり、あるいは指が離れた時から文字列を一定の速度でクリップボード内の所定の位置に移動させたりすることで実現される。
【0066】
次に、図5を参照し、本実施形態に係るタッチパネルの制御方法について説明する。
【0067】
ユーザが指でタッチパッド106の文字表示領域202に表示された文字列の所望の位置に接触(タップ)すると(ステップS502)、タッチ検出手段110は接触の開始を検出する(ステップS504)。この信号は制御手段114へ伝達される。図5に示す例では、選択の開始位置は文字列の始点となっている。
【0068】
ユーザが接触を維持したまま指を移動(ドラッグ)すると、タッチ検出手段110は接触位置の移動を検出して、その位置を示す信号を制御手段114に出力する。制御手段114は表示手段108に対し、始点から現在の接触位置までの間に含まれる文字列を反転表示する。
【0069】
次いでユーザが所望の位置で指をタッチパッド106から離す(リリース)と(ステップS506)、タッチ検出手段110は選択の終了を検出して(ステップS508)、その位置を示す信号を制御手段114へ出力する。図5に示す例では、選択範囲の終了位置は文字列の終点となっている。
【0070】
制御手段114は反転表示の範囲を確定し、これにより表示手段108は接触の開始位置から終了位置までの間に含まれた文字列を反転表示する。
【0071】
次いで、ユーザが指で選択範囲に接触(タップ)することにより、タッチ検出手段110は選択範囲の指定を検出する。ユーザが接触を維持しながら選択範囲を移動させると(ステップS510)、タッチ検出手段110は接触位置の移動を検出して、その位置を示す信号を制御手段114に出力する。制御手段114は、表示手段108に対し、接触位置の移動開始から移動終了までの間、移動中の接触位置に近接させて、選択範囲と同じ文字列を半透過的に表示させる(ステップS512)。
【0072】
接触位置が文字表示領域202内に表示された他の文字列上を通過して移動する場合、ユーザが文字列中の所望の位置で移動中の指を離すことによって選択範囲を貼り付けることができる。制御手段114はコピー文字列の貼り付け位置を指示するガイド用のイメージを表示し(ステップS514)、処理はステップS516へ移行する。ここで、コピー文字列の貼り付け位置は、接触位置に近接から最も近い文字と文字の間としてもよく、接触位置から所定方向(例えば上方向)であって最も近い文字と文字の間としてもよい。
【0073】
ステップS516で移動中の接触位置がクリップボード領域204外であると制御手段114により判定された場合、ステップS518に移行し、タッチ検出手段110が接触の終了を検出する。ここで接触が終了したと判定された場合、ステップS520に移行し、後述する文字列の移動操作を実行する。
【0074】
一方、ステップS516で接触位置の移動がクリップボード領域204内まで移動したことをタッチ検出手段110が検出した場合、制御手段114は表示手段108に対し、クリップボード領域を拡大表示させ(ステップS522)、処理はステップS524へ移行する。
【0075】
ステップS524で、接触が継続していれば、制御手段114は移動中の接触位置がクリップボード領域204内かどうか判定する(ステップS526)。
【0076】
ステップS526において、移動中の接触位置がクリップボード領域204外であると判定された場合、制御手段114は表示手段108に対し、クリップボード領域204を縮小して通常の大きさで表示させ(ステップS528)、ステップS516からの動作に戻る。
【0077】
一方、ステップS524で、接触の終了が検出された場合、制御手段114は表示手段108に対し、選択範囲の文字列がクリップボード領域204に吸い込まれるアニメーションを表示させる(ステップS530)。同時に、選択範囲内の文字列をコピー文字列としてメモリ116に一時保存する(ステップS532)。
【0078】
なお、上述の例では文字表示領域に表示された文字列の中で選択範囲の文字列を示す表示態様として反転表示を採用したが、これに限らず、例えば文字列を枠で囲む等の他の表示態様で表示することとしてもよい。
【0079】
また、選択範囲の半透過的な表示は文字の不透明度を低くしたり、破線で表示する等の表示態様を含むことができる。
【0080】
図6は、本実施形態に係るコピー文字列の貼り付け操作の流れを示す図である。
【0081】
図6(a)に示すように、ユーザが指でクリップボード領域204を押下することにより、図6(b)に示すようにクリップボード領域204がキー領域206より前面に表示される。
【0082】
図6(b)に示す例では、一時保存された4つのコピー文字列が表示されている。また、4つの文字列のうち下の2つは、クリップボード領域の幅よりも一時保存されたコピー文字列の長さが長い。このようにコピー文字列がクリップボード領域204の範囲より長い場合、クリップボード領域204を超えるコピー文字列の部分を省略して表示手段108に表示させる。
【0083】
図6(c)に示すようにユーザがクリップボード領域204から1番目の文字列に接触し、当該接触を維持したまま指を移動させる。この場合、接触位置に近接させて指定された文字列が半透過的に表示される。ここで、コピー文字列の貼り付け位置を指示するガイド用のイメージが表示される。図6(c)に示す例では、接触を終了した場合にコピー文字列が文字「近」の前に挿入されることを示す三角形のイメージ602が表示されている。
【0084】
図6(d)に示すように、ユーザが指をタッチパッド106から離した場合、指定したコピー文字列が文字表示領域202内に挿入される。
【0085】
次に、図7を参照し、本実施形態に係るタッチパネルの制御方法について説明する。
【0086】
ユーザが指でクリップボード領域204から所望のコピー文字列に接触(タップ)すると(ステップS702)、タッチ検出手段110はこれを検出して制御手段114に対してその位置を示す信号を出力する。制御手段114は、表示手段108に対し、タッチパネル104の画面下部の領域をキー領域204からクリップボード領域204に切り替えて表示させる(ステップS704)。次いで、制御手段114は、メモリ116からコピー文字列を読み出して(ステップS706)、クリップボード領域204に表示する(ステップS708)。
【0087】
次いで、ユーザが指でクリップボード領域204から所望のコピー文字列に接触すると(ステップS710)、制御手段114は接触により指定されたコピー文字列をメモリ116の別領域に保存する(ステップS712〜S718)。
【0088】
次いで、ユーザが接触を維持したまま指を移動させると(ステップS720)、制御手段114は、表示手段108に対し、指定されたコピー文字列を、移動中の接触位置に近接させて半透過的に表示させる(ステップS722)。
【0089】
接触位置が文字表示領域202内に表示された他の文字列上を通過して移動する場合、ユーザが文字列中の所望の位置で移動中の指を離すことによって選択範囲を貼り付けることができる。制御手段114はコピー文字列の貼り付け位置を指示するガイド用のイメージを表示する(ステップS724)。
【0090】
ユーザが指をタッチパッド106から離すと(ステップS728)、制御手段114は接触の終了位置がクリップボード領域204内か判定する(ステップS730)。
【0091】
ステップS730で接触の終了位置がクリップボード領域204内であれば、非接触を検出した位置に選択範囲を貼り付ける。これにより、クリップボード内で文字列の順序が変更される(ステップS738)。
【0092】
一方、ステップS730で接触の終了位置がクリップボード領域204外であれば、接触の終了位置が画面外(文字列表示領域端部)であるか判定する(ステップS732)。
【0093】
ステップS732で接触の終了位置が画面内であれば、制御手段114は、ガイド用イメージにより指示された位置にコピー文字列を挿入し(ステップS734)、画面下部の領域をクリップボード領域204からキー領域206に切り替える(ステップS736)。
【0094】
一方、ステップS732で接触の終了位置が画面外(文字列表示領域端部)である場合は、コピー文字列を削除するかどうか判断する。ステップS740で、移動算出手段112は移動速度を算出し、制御手段114は接触位置の移動速度と判定閾値Yとを比較する。移動速度が判定閾値Y以上であれば、表示手段108は、クリップボード領域204から削除するコピー文字列を、接触位置の移動方向に向けてアニメーションにより移動させながら削除する(ステップS742)と共に、クリップボード204からコピー文字列を削除する(ステップS744)。同時に、制御手段114は、コピー文字列をメモリ116から削除する。
【0095】
接触位置の移動速度が判定閾値Y未満であれば、表示手段108は、半透過的に表示されたコピー文字列をアニメーションによりクリップボード領域204の元の位置に移動させながら表示させる(ステップS746)。その後、コピー文字列の指定を解除し、メモリ116の上記別領域に保存したコピー文字列を削除する(ステップS748)。
【0096】
(第2実施形態)
第1実施形態では、コピー文字列がクリップボード領域204の範囲より長い場合、クリップボード領域204を超えるコピー文字列の部分を省略して表示手段108に表示した。ここで、タッチパネル102の操作により、省略された文字列を表示可能としてもよい。
【0097】
タッチ検出手段110により、表示が部分的に省略されたコピー文字列の指定が検出された場合において、接触位置がコピー文字列の先頭方向に移動したことを検出した場合、制御手段114は、表示手段108に対し、省略された部分の文字列のうち、接触位置の移動量に相当する数の文字をスクロール表示させる。
【0098】
図8は、本実施形態に係るタッチパネルの制御方法を示す図である。
【0099】
図8(a)に示すように、指でクリップボード領域204上の文字列「いつもお世話になっ」が選択されている。ここで、図8(b)に示すようにユーザが指をタッチパッド106に接触させたまま文字列の先頭方向に移動させると、省略された文字列のうち、移動量に相当する文字列が水平方向にスクロール表示される。
【0100】
このような処理により、コピーした文字列が長文で全体を表示できない場合であっても、文字列をドラッグすることにより、文字列が移動して全体を確認することが可能となる。
【0101】
なお、本実施形態において、文字列の先頭方向に移動させた指を離した場合、表示された文字列の位置を留めておくことが好ましい。このような処理を行うことにより、ユーザが再び当該コピー文字列を選択して指を接触させながら先頭方向に移動させると、さらに省略された文字列を表示させることができる。結果として、何度もコピー文字列をドラッグすることにより、長文を最後まで確認することも可能となる。
【0102】
また、上述のようにクリップボード領域204をキー領域206に切り替えてからクリップボード領域204を再表示した場合、省略部分を表示した文字列を元に戻し、先頭から表示し直すこととしてもよい。
【0103】
(第3実施形態)
画面に表示すべき文字列が長文でコピー文字列を挿入する位置が画面に表示されない場合は、画面をスクロールすることにより所望の位置を表示する必要がある。このようなスクロールは例えば文字表示領域202にスクロールバーの機能を使用することにより実現することが可能である。
【0104】
また、文字表示領域202内の特定範囲を叩くように接触することにより、文字列を所望の方向にスクロールすることとしてもよい。この場合、例えば文字表示領域202の下半分に接触することで下方向にスクロールし、上半分に接触することで上方向にスクロールするように構成してもよい。
【0105】
図9は、スクロール表示の一例を示す図である。図9(a)に示すように文字表示領域202を叩くように接触すると、タッチ検出手段110は当該接触を検出してその位置を示す信号を制御手段114に出力する。制御手段114は、接触位置を文字の挿入位置として確定すると共に、接触位置からスクロール方向を確定し、図9(b)に示すように文字列を上下方向にスクロール表示させる。これにより、文字列の挿入位置の候補領域を表示させることが可能となる。
【0106】
(第4実施形態)
次に、文字列の移動操作を行う本発明の第4実施形態について説明する。
【0107】
本実施形態に係る文字列の移動操作の流れは、上記で参照した図3と図10とを参照することにより説明される。図3(a)に示すように、ユーザは指で選択範囲の始点を押下する。次いで、図3(b)に示すように移動したい範囲の終点まで接触を維持したまま移動することにより、選択範囲を指定する。この操作により、接触の開始位置から終了位置までの間に含まれた文字列が反転表示される。そして、図3(c)に示すように、指を画面から離すことにより、選択範囲が決定される。
【0108】
図10(a)に示すようにユーザが指で選択範囲を接触することにより指定し、接触を維持したまま移動する。このとき、タッチパネル102は、接触位置の移動と共に、選択範囲の文字列を半透過的に移動させながら表示させる。また、選択範囲の文字列の貼り付け位置を指示するガイド用のイメージを表示する。
【0109】
ここで、選択範囲の文字列の貼り付け位置は、接触位置に近接から最も近い文字と文字の間としてもよく、接触位置から所定方向(例えば上方向)であって最も近い文字と文字の間としてもよい。
【0110】
図10(b)に示すようにユーザが文字列中の所望の位置で移動中の指を離すことによって選択範囲の文字列を貼り付けることができる。
【0111】
次に、図11を参照し、本実施形態に係るタッチパネルの制御方法について説明する。
【0112】
ステップS1302〜ステップS1014は、図5のステップS502〜S514と同様である。
【0113】
ステップS1016で接触位置がクリップボード領域204内まで移動したことをタッチ検出手段110が検出した場合、上述したコピー操作(具体的には図5のステップS522以降の処理)を実行する。
【0114】
一方、ステップS1016で移動中の接触位置がクリップボード領域204外であると判定された場合、ステップS1020に移行し、制御手段114は、接触位置が画面スクロール領域であるか判定する。ここで、接触位置が画面スクロール領域である場合、文字表示領域の文字列をスクロール表示し(ステップS1018)、ステップS1016の処理に戻る。
【0115】
接触位置が画面スクロール領域外であれば、タッチ検出手段110が接触の終了が検出されたか判定する(ステップS1022)。ここで接触が終了しなければ、ステップS1016からの処理を繰り返す。
【0116】
タッチ検出手段110が接触の終了を検出した場合、ステップS1024に移行し、制御手段114は接触の終了位置が画面外であるか判定する。接触の終了位置が画面外である場合、後述する削除処理を実行する。
【0117】
接触の終了位置が画面内であれば、制御手段114は、ガイド用イメージにより指示された位置に選択範囲の文字列を挿入し(ステップS1026)、移動元の選択範囲を削除する(ステップS1028)。
【0118】
図12は、ステップS1018における画面のスクロール表示を示す図である。同図において、文字表示領域202の上部(領域201)と下部(キー領域206)が画面スクロール領域として構成される。移動先が文字表示領域202に表示されていない場合、接触位置が画面スクロール領域まで移動すると、本文の文字列がスクロールする。
【0119】
文字列が所望の位置に来た時点でユーザが接触を終了させると、選択範囲はガイド用イメージで指示された位置に貼り付けられる。
【0120】
なお、本実施形態の処理はクリップボード領域204内で実行することとしてもよい。これにより、クリップボード領域内で文字列の順序を入れ替え、また編集操作を行うことができる。
【0121】
(第5実施形態)
次に、文字列を削除する本発明の第5実施形態について説明する。
【0122】
図13は、本実施形態に係る文字列のコピー操作の流れを示す図である。図13(a)に示すように、ユーザが指で文字列の選択範囲に接触し、当該接触を維持したまま文字表示領域外まで移動する。接触位置が勢い良く画面の外に弾き出された場合、半透過的に表示された文字列は接触位置の移動方向に向かって移動して削除される。同時に、図13(b)に示すように反転表示された選択範囲の文字列がアニメーション表示により接触位置の移動方向に向かって移動することにより削除される。
【0123】
次に、図14を参照し、本実施形態に係るタッチパネルの制御方法について説明する。
【0124】
ステップS1302〜ステップS1314は、図5のステップS502〜S514と同様である。
【0125】
ステップS1316で、制御手段114は、移動中の接触位置がクリップボード領域204内であるか判断する。ここで、クリップボード領域204内であれば、コピー操作(具体的には、ステップS522以降の処理)を実行する。
【0126】
移動中の接触位置がクリップボード領域204外であると判定された場合、タッチ検出手段110が接触の終了が検出されたか判定する(ステップS1318)。
【0127】
接触が終了していなければ、ステップS1316からの処理を繰り返す。
【0128】
一方、接触が終了した場合、接触の終了位置が画面外であるか判定する(ステップS1320)。
【0129】
接触が終了した位置が文字表示領域202内である場合は、上述した文字列の移動操作(具体的には、図7のステップS734以降の処理)を実行する。
【0130】
接触の終了を検出した位置が文字表示領域202外である場合は、選択範囲を削除するかどうか判断する。ステップS1322で、移動算出手段112は接触位置の移動速度を算出し、制御手段114は、接触位置の移動速度と判定閾値Yとを比較する。移動速度が判定閾値Y以上であれば、表示手段108は、選択範囲の文字列を、接触位置の移動方向に向けてアニメーションにより移動させながら削除する(ステップS1324)。併せて、移動元の指定文字列を削除する(ステップS1326)。
【0131】
接触位置の移動速度が判定閾値Y未満であれば、半透過的に表示されたコピー文字列をアニメーションにより選択範囲の位置に移動させながら表示させる(ステップS1328)。その後、選択範囲の指定を解除する(ステップS1330)。
【0132】
図15は、ステップS1328の表示処理を示す図である。同図において、半透過的に表示された移動中の文字列「今日はいい天気」は、アニメーション表示により移動元の位置へ移動する。
【0133】
なお、本実施形態では選択範囲の文字列を画面の外にはじき出すことにより文字列を削除することについて説明したが、同様の動作により文字列をコピーすることとしてもよい。この場合、図14のステップS1322で接触位置の移動速度が判定閾値Y以上であれば、選択範囲の文字列をメモリにコピーする。ここで、文字列を貼り付けたクリップボードを自動的に画面に表示することとしてもよい。
【0134】
図16は、このような実施形態の一例を示す図である。画像表示領域1602の右上に、文字列を貼り付けたクリップボードのイメージ1604が表示されている。
【0135】
以上述べた形態は、従来から知られているキー操作による編集と組み合わせて実施することもできる。この場合、キー領域への接触を検出したときに制御手段は従来の編集モードであると認識して動作し、画面やクリップボードへの接触を検出したときに制御手段は上述した形態の動作を実施すればよい。
【0136】
以上述べた形態以外にも種々の変形が可能である。しかしながら、特許請求の範囲に記載された技術思想に基づくものである限り、その変形は本発明の技術範囲内となる。
【図面の簡単な説明】
【0137】
【図1】本発明の一実施形態に係るタッチパネル制御装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】タッチパネルの一例を示す図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る文字列のコピー操作の流れを示す図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る文字列のコピー操作の流れを示す図である。
【図5】本発明の一実施形態に係るタッチパネルの制御方法を示すフローチャートである。
【図6】本発明の一実施形態に係る文字列の貼り付け操作の流れを示す図である。
【図7】本発明の一実施形態に係るタッチパネルの制御方法を示すフローチャートである。
【図8】本発明の一実施形態に係るタッチパネルの制御方法の流れを示す図である。
【図9】画面のスクロール表示を示す図である。
【図10】本発明の一実施形態に係る文字列の移動操作の流れを示す図である。
【図11】本発明の一実施形態に係るタッチパネルの制御方法を示すフローチャートである。
【図12】画面のスクロール表示を示す図である。
【図13】本発明の一実施形態に係る文字列のコピー操作の流れを示す図である。
【図14】本発明の一実施形態に係るタッチパネルの制御方法を示すフローチャートである。
【図15】アニメーションによる表示処理の一例を示す図である。
【図16】本発明の一実施形態に係る表示処理の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0138】
100 タッチパネル制御装置
102 タッチパネル
104 制御・演算・記憶部
106 タッチパッド
108 表示手段
110 タッチ検出手段
112 移動算出手段
114 制御手段
116 メモリ
118 辞書DB

【特許請求の範囲】
【請求項1】
タッチパネル内の文字表示領域に表示された文字列を編集するタッチパネルの制御装置であって、
前記文字表示領域内の文字列への接触を検出する接触検出手段と、
前記接触検出手段により検出された接触の開始位置から終了位置までの間に含まれた文字列を、選択範囲であることを示す態様で表示する表示手段と
を備えることを特徴とするタッチパネルの制御装置。
【請求項2】
前記表示手段は、前記接触検出手段により検出された接触が維持されている間、前記接触の開始位置から現在の接触位置までの間に含まれた文字列を、前記選択範囲であることを示す態様で表示することを特徴とする請求項1に記載のタッチパネルの制御装置。
【請求項3】
前記選択範囲であることを示す態様は反転表示であることを特徴とする請求項1または2に記載のタッチパネルの制御装置。
【請求項4】
メモリに一時保存された文字列を表示するクリップボード領域をさらに備え、
前記接触検出手段は、前記選択範囲への新たな接触により、前記選択範囲の指定および移動を検出し、
前記接触位置の移動が前記クリップボード領域内で終了した場合、前記選択範囲内の文字列をコピー文字列として前記メモリに一時保存する保存手段をさらに備えることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のタッチパネルの制御装置。
【請求項5】
前記表示手段は、前記接触位置の移動開始から移動終了までの間、前記接触位置の移動と共に前記選択範囲と同じ文字列を半透過的に移動させて表示することを特徴とする請求項4に記載のタッチパネルの制御装置。
【請求項6】
前記接触位置の移動が前記クリップボード領域内で終了した場合、前記表示手段は前記選択範囲の文字列を前記クリップボード領域に表示することを特徴とする請求項4または5に記載のタッチパネルの制御装置。
【請求項7】
前記接触位置が前記クリップボード領域内に移動した場合、前記表示手段は、前記クリップボード領域を拡大させて表示することを特徴とする請求項4ないし6のいずれかに記載のタッチパネルの制御装置。
【請求項8】
前記文字表示領域の外側に設けられたスクロール領域をさらに備え、
前記接触位置が前記スクロール領域に移動し、かつ前記文字表示領域に表示すべき文字列の長さが前記文字表示領域の範囲を超えている場合、前記表示手段は、前記文字表示領域に表示すべき文字列をスクロール表示することを特徴とする請求項4ないし7のいずれかに記載のタッチパネルの制御装置。
【請求項9】
前記接触検出手段は、前記クリップボード領域に表示された文字列への新たな接触により、前記メモリに一時保存されたコピー文字列の指定および移動を検出し、
前記表示手段は、前記接触の移動終了を検出した位置に、前記コピー文字列を挿入して表示することを特徴とする請求項4ないし8のいずれかに記載のタッチパネルの制御装置。
【請求項10】
前記表示手段は、前記接触位置の移動中に、前記接触位置に近接する文字と文字との間に、前記コピー文字列の挿入位置を指示するイメージを表示することを特徴とする請求項9に記載のタッチパネルの制御装置。
【請求項11】
前記コピー文字列が前記クリップボード領域の範囲より長い場合、前記表示手段は、前記クリップボード領域を超える前記コピー文字列の部分を省略して表示することを特徴とする請求項9または10に記載のタッチパネルの制御装置。
【請求項12】
前記接触検出手段により、表示が部分的に省略された前記コピー文字列の指定が検出され、かつ前記接触位置が前記コピー文字列の先頭方向に移動したことを検出した場合、前記表示手段は、前記省略された部分の文字列のうち、前記接触位置の移動量に相当する数の文字を水平方向にスクロール表示することを特徴とする請求項9ないし11のいずれかに記載のタッチパネルの制御装置。
【請求項13】
前記接触検出手段により、前記コピー文字列の指定が検出され、前記接触位置が前記文字表示領域の端部まで移動し、かつ前記接触位置の移動速度が所定値以上である場合、前記表示手段は、前記コピー文字列を前記クリップボード領域から削除することを特徴とする請求項9ないし12のいずれかに記載のタッチパネルの制御装置。
【請求項14】
前記表示手段は、前記文字表示領域から削除するコピー文字列を、前記接触位置の移動方向に向けてアニメーションにより移動させながら削除することを特徴とする請求項13に記載のタッチパネルの制御装置。
【請求項15】
前記接触検出手段により、前記コピー文字列の指定が検出され、前記接触位置が前記文字表示領域の端部まで移動し、かつ前記接触位置の移動速度が所定値未満である場合、前記表示手段は、半透過的に表示された前記コピー文字列を、前記クリップボード領域上の移動前の位置に向けてアニメーションにより移動させながら表示することを特徴とする請求項9ないし12のいずれかに記載のタッチパネルの制御装置。
【請求項16】
前記接触検出手段が前記文字表示領域の所定範囲内での接触を検出し、かつ前記文字表示領域に表示すべき文字列の長さが前記文字表示領域の範囲を超えている場合、前記表示手段は、前記文字表示領域に表示すべき文字列をスクロール表示することを特徴とする請求項9ないし15のいずれかに記載のタッチパネルの制御装置。
【請求項17】
前記接触検出手段は、前記選択範囲への新たな接触により、前記選択範囲の指定および移動を検出し、
前記表示手段は、前記接触の移動終了を検出した前記文字表示領域内の位置に、前記選択範囲の文字列を挿入すると共に、前記選択範囲の文字列を削除することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のタッチパネルの制御装置。
【請求項18】
前記表示手段は、前記接触位置の移動開始から移動終了までの間、前記接触位置の移動と共に前記選択範囲の文字列を半透過的に移動させて表示することを特徴とする請求項17に記載のタッチパネルの制御装置。
【請求項19】
前記文字表示領域の外側に設けられたスクロール領域をさらに備え、
前記接触位置が前記スクロール領域に移動し、かつ前記文字表示領域に表示すべき文字列の長さが前記文字表示領域の範囲を超えている場合、前記表示手段は、前記文字表示領域に表示すべき文字列をスクロール表示することを特徴とする請求項17または18に記載のタッチパネルの制御装置。
【請求項20】
前記表示手段は、前記接触位置の移動中に、前記接触位置に近接する文字と文字との間に、前記選択範囲の挿入位置を指示するイメージを表示することを特徴とする請求項17ないし19のいずれかに記載のタッチパネルの制御装置。
【請求項21】
前記接触位置が前記文字表示領域の端部まで移動し、かつ前記接触位置の移動速度が所定値以上である場合、前記表示手段は、前記選択範囲の文字列を前記文字表示領域から削除することを特徴とする請求項17ないし20のいずれかに記載のタッチパネルの制御装置。
【請求項22】
前記表示手段は、前記文字表示領域から削除する選択範囲の文字列を、前記接触位置の移動方向に向けてアニメーションにより移動させながら削除することを特徴とする請求項21に記載のタッチパネルの制御装置。
【請求項23】
前記接触位置が前記文字表示領域の端部まで移動し、かつ前記接触位置の移動速度が所定値未満である場合、前記表示手段は、半透過的に表示された前記コピー文字列を、前記選択範囲の位置に向けてアニメーションにより移動させながら表示することを特徴とする請求項17ないし20のいずれかに記載のタッチパネルの制御装置。
【請求項24】
前記接触検出手段は、前記選択範囲への新たな接触により、前記選択範囲の指定および移動を検出し、
前記接触位置が前記文字表示領域の端部まで移動し、かつ前記接触位置の移動速度が所定値以上である場合、前記表示手段は、前記選択範囲の文字列を前記文字表示領域から削除することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のタッチパネルの制御装置。
【請求項25】
前記表示手段は、前記接触位置の移動開始から移動終了までの間、前記接触位置の移動と共に前記選択範囲の文字列を半透過的に移動させて表示することを特徴とする請求項24に記載のタッチパネルの制御装置。
【請求項26】
前記表示手段は、前記文字表示領域から削除する選択範囲の文字列を、前記接触位置の移動方向に向けてアニメーションにより移動させながら削除することを特徴とする請求項24または25に記載のタッチパネルの制御装置。
【請求項27】
前記接触位置が前記文字表示領域の端部まで移動し、かつ前記接触位置の移動速度が所定値未満である場合、前記表示手段は、半透過的に表示された前記コピー文字列を、前記選択範囲の位置に向けてアニメーションにより移動させながら表示することを特徴とする請求項25に記載のタッチパネルの制御装置。
【請求項28】
タッチパネル内の文字表示領域に表示された文字列を編集するタッチパネルの制御方法であって、
前記文字表示領域内の文字列への接触を検出する接触検出手段ステップと、
検出された前記接触の開始位置から終了位置までの間に含まれた文字列を、選択範囲であることを示す態様で表示するステップと
を備えることを特徴とするタッチパネルの制御方法。
【請求項29】
タッチパネル内の文字表示領域に表示された文字列を編集するタッチパネルを備えたコンピュータを、
前記文字表示領域内の文字列への接触を検出する接触検出手段、および
前記接触検出手段により検出された接触の開始位置から終了位置までの間に含まれた文字列を、選択範囲であることを示す態様で表示する表示手段として機能させることを特徴とするコンピュータプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2009−205304(P2009−205304A)
【公開日】平成21年9月10日(2009.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−45212(P2008−45212)
【出願日】平成20年2月26日(2008.2.26)
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【出願人】(597159307)有限会社リーディング・エッジ・デザイン (10)
【Fターム(参考)】