説明

チケット販売支援機能を有するナビゲーションシステム、経路探索サーバおよび推奨経路案内方法

【課題】チケット販売に際して各チケットの購入者あるいは予約者のイベント会場や施設への推奨到着時刻、推奨経路をイベント会場側や施設運営者側がコントロールする。
【解決手段】チケット販売サーバ50はチケット販売時に、経路探索サーバ30にチケット情報を送信し、チケット情報に基づく推奨到着時刻と推奨目的地とを含む推奨情報の生成を要求する。経路探索サーバ30は、チケット情報に基づいて推奨到着時刻と推奨目的地とを含む推奨情報を生成する。チケット販売サーバ50はチケットの購入者または予約者が経路探索サーバにアクセスするためのアクセス情報を発行する。アクセス情報には経路探索サーバ30へのリンク情報とチケット情報などが含まれる。経路探索サーバ30はアクセス情報に基づいたチケットアクセスを受け付けると、推奨情報に基づいて、推奨到着時刻に推奨目的地に到着する推奨経路を探索してアクセス元に案内する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、イベント会場、劇場、競技場などの施設への入場チケットを販売する際に、チケット販売支援機能を有するナビゲーションシステム、経路探索サーバ、および推奨経路案内方法に関するものであり、特に、チケット販売に際して各チケットの購入あるいは予約者のイベント会場や施設への推奨到着時刻、推奨経路をイベント会場側や施設運営者側がコントロールすることにより、会場や施設周辺の混雑をできるだけ分散できるようにしたチケット販売支援機能を有するナビゲーションシステム、経路探索サーバおよび推奨経路案内方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、イベント会場や劇場、競技場などの施設へ入場するための入場券等のチケットを利用者に販売するためのシステムとして、利用者がパーソナルコンピュータ、携帯電話等の端末機器から、インターネット等のネットワークを経由して、チケットを販売する仮想店舗等のサイトにアクセスして、チケットを予約したり、申し込んだりすることのできるチケット販売システムが提供されている。このようなチケット販売システムは、例えば下記の特許文献1(特開2001−14837号公報)に開示されている。
【0003】
このようなチケット販売システムでは、例えば、コンサートのチケットを予約するために、携帯端末からチケットを予約して取得することができるようになっている。この場合、利用者が携帯端末からインターネットを介して発券サーバにアクセスし、チケットの種類等の情報を送信すると、前記発券サーバはチケットの記載事項を表すデータと暗証番号とを含むデジタルチケットにデジタル署名を施し、これをさらに2次元バーコードに変換し、電子チケットとして前記インターネットを介して前記携帯端末に送信する。そして、チケットを利用する場所、例えば、コンサート会場等において配設される入場管理装置が前記携帯端末の表示手段に表示される電子チケットとしての2次元バーコードを読み取り、認証すると、利用者の入場が許可されるようになっている。このような販売システムは航空券の販売などにも応用されている。
【0004】
これにより、前記利用者は、コンサート会場の窓口、チケットセンタ等のチケット販売窓口に出向くことなく、所望のチケットを自宅等に居ながらにして予約して取得することができる。このような販売システムは、イベント会場や劇場、競技場などの施設へ入場するための入場券等の販売の他、鉄道の乗車券や航空機の搭乗券(航空券)の販売などにも応用されている。
【0005】
QRコードなどの二次元コードを雑誌や新聞などの印刷物に印刷しておき、二次元コードリーダで読み取った情報に基づいて各種のサービス受けるシステムも一般化している。QRコードを利用した電子チケットもそのひとつである。その他、例えば、雑誌などに掲載される広告にQRコードを印刷しておき、QRコードから読み取ったサイトにアクセスして広告主が提供するより詳細な情報を取得したり、広告主が運営する店舗の所在地の地図を取得したりするシステムは良く知られている。
【0006】
このようなシステムは、例えば、下記の特許文献2(特開2001−318886号公報)に開示されている。このシステムにおいては、コンテンツサーバは、雑誌に印刷する
紙上情報とそれに対応する詳細情報を情報提供サーバに送信し、詳細情報に対応するQRコードの割り当てを受ける。コンテンツサーバは雑誌に印刷情報と割当を受けたQRコードを印刷する。この雑誌を購入したユーザは、QRコードリーダによりQRコードを読み取る。QRコードリーダに直接的または間接的に接続されているプリンタは、読み取られたQRコードを情報提供サーバにネットワークを介して送信する。情報提供サーバは、プリンタより送信されてきたQRコードに対応する詳細情報と地図情報を、ユーザデータベースと地図データベースから読み出し、ネットワークを介してプリンタに供給する。プリンタはこの情報を紙に印刷する。
【0007】
このような技術を前述のようなチケット販売システムに応用すれば、QRコードなどの二次元コードに基づいて提供する印刷情報などの詳細情報として、チケットにイベント会場や施設で開催されるイベントの開始時刻や会場周辺の案内や混雑状況を提供(印刷)することができる。会場周辺の案内や会場への経路や地図を提供するためには、ナビゲーションシステムを連携させることが好ましい。
【0008】
一般的なナビゲーション装置、通信型のナビゲーションシステムに使用される経路探索装置、経路探索方法は、例えば、下記の特許文献3(特開2001−165681号公報)に開示されている。このナビゲーションシステムは、携帯ナビゲーション端末から出発地と目的地の情報を情報配信サーバに送り、情報配信サーバで道路網や交通網のデータから探索条件に合致した経路を探索して案内するように構成されている。探索条件としては、出発地から目的地までの移動手段、例えば、徒歩、自動車、鉄道と徒歩の併用などがあり、これを探索条件の1つとして経路探索する。
【0009】
情報配信サーバは、地図データの道路(経路)をその結節点、屈曲点の位置をノードとし、各ノードを結ぶ経路をリンクとし、全てのリンクのコスト情報(距離や所要時間)をデータベースとして備えている。そして、情報配信サーバは、データベースを参照して、出発地のノードから目的地のノードに至るリンクを順次探索し、リンクのコスト情報が最小となるノード、リンクをたどって案内経路とすることによって最短の経路を携帯ナビゲーション端末に案内することができる。このような経路探索の手法としてはラベル確定法あるいはダイクストラ法と言われる手法が用いられる。上記特許文献3には、このダイクストラ法を用いた経路探索方法も開示されている。
【0010】
交通機関を利用する経路を探索する経路探索システムは、ユーザが指定する出発日時、出発地、目的地、到着時刻等の経路探索条件に基づいて、各交通機関の運行時刻データをデータベース化した運行時刻データベースと、これに基づいて交通ネットワークをデータベース化したデータを備えている。そして、これらのデータベースを参照して、乗り継ぎ(乗り換え)を含めて出発地と目的地を結ぶ、利用可能な各交通手段(個々の電車や路線バス)を経路として順次たどり、経路探索条件に合致する案内経路(出発地駅、目的地駅、路線、列車などの交通手段)の候補を1つまたは複数提示するように構成される。経路探索条件としては更に、所要時間、乗り継ぎ回数、運賃などの条件を指定できるようにされているのが一般的である。
【0011】
交通機関を利用した経路探索、経路案内をするナビゲーションシステムなどにおける探索用のデータは、車載用ナビゲーションシステムや歩行者用ナビゲーションシステムにおける道路ネットワークのデータと同様に交通路線の各駅をノードとし、駅間を双方向リンクとしてネットワーク化したデータの他に、各交通路線上を運行される交通手段ごとに各リンクの運行時刻、所要時間がリンクコストのデータとして加えられる。更に、運賃データが加えられ、探索した案内経路の運賃が合わせて案内されるシステムも存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特開2001−148037号公報
【特許文献2】特開2001−318886号公報
【特許文献3】特開2001−165681号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
前述したQRコードなどの二次元コードを用いた情報の提供システムは、通常は不特定多数の利用者に対して提供する画一的な情報である。従って、チケット販売において、上記特許文献2に開示されたシステムを応用した場合、チケットに印刷された二次元コードにより最新の詳細アクセスすることができるようになるが、この詳細情報は、チケット購入者全てを対象とした画一的な情報になる。
【0014】
すなわち、上記特許文献2に開示されたシステムを用いても、個々のチケット購入者に応じた個別の詳細情報や最適情報を提供することができないという問題点があった。例えば、スポーツの競技場には入場ゲートが複数あり、利用者が選択した観戦位置(座席)により使用する入場ゲートが異なる。このような場合、通常はチケットに座席とともに入場ゲートが印刷される。従って、異なる入場ゲートへの経路案内を万人に共通の詳細情報として提供することはできない。強いて詳細情報として提供するなら、全ての入場ゲートへの経路案内を併記し、利用者に選択させるという方法を採らざるを得ないという問題点がある。
【0015】
また、大規模なイベントになると多数の参加者が開催時刻にあわせて1つのイベント会場に来場することになり、周辺の交通の混雑が生じる。このような場合、イベントの運営者が個々のチケット購入者に個別の詳細情報として経路や到着時刻が分散するように割り振った情報を提供することによって周辺混雑を制御することが可能になるが、上記特許文献2のシステムではこのような個別の詳細情報を提供することができないという問題点があった。
【0016】
本願の発明者は上記の問題点を解消すべく種々検討を重ねた結果、チケット販売にナビゲーションシステムを連携させ、チケット販売に際して各チケットの購入者あるいは予約者のイベント会場や施設への推奨到着時刻、推奨経路などの個別詳細情報を、二次元コードなどを用いて個別に提供できるようになせば上記問題点を解消し得ることに想到して本発明を完成するに至ったものである。
【0017】
すなわち、本発明は上記の問題点を解消することを課題とし、チケット販売に際して各チケットの購入者あるいは予約者のイベント会場や施設への推奨到着時刻、推奨経路をイベント会場側や施設運営者側がコントロールすることにより、会場や施設周辺の混雑をできるだけ分散できるようにしたチケット販売支援機能を有するナビゲーションシステム、経路探索サーバおよび推奨経路案内方法を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0018】
前記課題を解決するために、本願の請求項1にかかる発明は、
所定の場所で所定の時刻に開催されるイベントに参加するためのチケットを販売するチケット販売サーバと、所望の出発地から目的地までの推奨経路を探索して案内する経路探索サーバと、を含むチケット販売支援機能を有するナビゲーションシステムであって、
チケット販売サーバはチケット販売時に、前記経路探索サーバにチケット情報を送信し、当該チケット情報に基づく推奨到着時刻と推奨目的地とを含む推奨情報の生成を要求する推奨情報要求手段と、当該チケットの購入者または予約者が前記経路探索サーバにアクセスするためのアクセス情報を発行するアクセス情報発行手段と、を備え、
経路探索サーバは、前記チケット情報に基づいて一定数のチケット毎に異なる推奨到着時刻を設定し、該推奨到着時刻と推奨目的地とを含む推奨情報を生成する推奨情報生成手段と、前記アクセス情報に基づいたチケットアクセスを受け付けると、前記推奨情報に基づいて、推奨到着時刻に推奨目的地に到着する推奨経路を探索する経路探索手段と、を備え、
前記推奨情報生成手段が生成した推奨到着時刻と推奨目的地とを含む推奨情報を前記チケット販売サーバに送信し、
前記アクセス情報発行手段は、前記経路探索サーバへのアクセスのためのリンク情報と前記推奨情報を含むアクセス情報を付加したチケットを発行し、
前記経路探索サーバは、前記アクセス情報に基づくチケットアクセスを受け付けると、推奨到着時刻に推奨目的地に到着する推奨経路を探索し、前記推奨経路をアクセス元に案内することを特徴とする。
【0019】
本願の請求項2にかかる発明は、請求項1にかかるチケット販売支援機能を有するナビゲーションシステムにおいて、前記推奨到着時刻として、一定数の推奨目的地における入場口を有するチケット毎に異なる時刻を設定することを特徴とする。
【0020】
本願の請求項3にかかる発明は、請求項1または請求項2にかかるチケット販売支援機能を有するナビゲーションシステムにおいて、前記アクセス情報は二次元コードであり、チケットに印刷されることを特徴とする。
【0021】
本願の請求項4にかかる発明は、請求項1または請求項2にかかるチケット販売支援機能を有するナビゲーションシステムにおいて、前記チケット販売サーバは、チケット販売時に、少なくとも前記経路探索サーバへのアクセスのための予約IDを含むアクセス情報を発行し、前記経路探索サーバに前記予約IDを付加してチケット情報を送信して当該チケット情報に基づく推奨到着時刻と推奨目的地とを含む推奨情報の生成を要求し、
前記経路探索サーバは前記推奨情報生成手段が生成した推奨到着時刻と推奨目的地とを含む推奨情報を前記予約IDに対応付けて推奨情報データベースに記憶し、
前記経路探索サーバは、前記アクセス情報に基づくチケットアクセスを受け付けると、前記予約IDに基づいて該当する推奨到着時刻と推奨目的地とを抽出し、推奨到着時刻に推奨目的地に到着する推奨経路を探索し、該推奨経路をアクセス元に案内することを特徴とする。
【0022】
また、本願の請求項5にかかる発明は、
所定の場所で所定の時刻に開催されるイベントに参加するためのチケットを販売するチケット販売サーバにネットワークを介して接続され、所望の出発地から目的地までの推奨経路を探索して案内する経路探索サーバであって、
チケット販売サーバはチケット販売時に、前記経路探索サーバにチケット情報を送信し、当該チケット情報に基づく推奨到着時刻と推奨目的地とを含む推奨情報の生成を要求する推奨情報要求手段と、当該チケットの購入者または予約者が前記経路探索サーバにアクセスするためのアクセス情報を発行するアクセス情報発行手段と、を備え、
経路探索サーバは、前記チケット情報に基づいて一定数のチケット毎に異なる推奨到着時刻を設定し、該推奨到着時刻と推奨目的地とを含む推奨情報を生成する推奨情報生成手段と、前記アクセス情報に基づいたチケットアクセスを受け付けると、前記推奨情報に基づいて、推奨到着時刻に推奨目的地に到着する推奨経路を探索する経路探索手段と、を備え、
前記推奨情報生成手段が生成した推奨到着時刻と推奨目的地とを含む推奨情報を前記チケット販売サーバに送信し、
前記アクセス情報発行手段は、前記経路探索サーバへのアクセスのためのリンク情報と前記推奨情報を含むアクセス情報を付加したチケットを発行し、
前記経路探索サーバは、前記アクセス情報に基づくチケットアクセスを受け付けると、推奨到着時刻に推奨目的地に到着する推奨経路を探索し、前記推奨経路をアクセス元に案内することを特徴とする。
【0023】
本願の請求項6にかかる発明は、請求項5にかかる経路探索サーバにおいて、前記推奨到着時刻として、一定数の推奨目的地における入場口を有するチケット毎に異なる時刻を設定することを特徴とする。
【0024】
本願の請求項7にかかる発明は、請求項5または請求項6にかかる経路探索サーバにおいて、前記アクセス情報は二次元コードで前記チケットに印刷され、前記経路探索サーバは前記アクセス情報に付加すべき前記推奨情報をチケット販売サーバに送信することを特徴とする。
【0025】
本願の請求項8にかかる発明は、請求項5または請求項6にかかる経路探索サーバにおいて、前記チケット販売サーバは、チケット販売時に、少なくとも前記経路探索サーバへのアクセスのための予約IDを含むアクセス情報を発行し、前記経路探索サーバに前記予約IDを付加してチケット情報を送信して当該チケット情報に基づく推奨到着時刻と推奨目的地とを含む推奨情報の生成を要求し、
前記経路探索サーバは前記推奨情報生成手段が生成した推奨到着時刻と推奨目的地とを含む推奨情報を前記予約IDに対応付けて推奨情報データベースに記憶し、
前記経路探索サーバは、前記アクセス情報に基づくチケットアクセスを受け付けると、前記予約IDに基づいて該当する推奨到着時刻と推奨目的地とを抽出し、推奨到着時刻に推奨目的地に到着する推奨経路を探索し、該推奨経路をアクセス元に案内することを特徴とする。
【0026】
また、本願の請求項9にかかる発明は、
チケット販売サーバはチケット販売時に、前記経路探索サーバにチケット情報を送信し、当該チケット情報に基づく推奨到着時刻と推奨目的地とを含む推奨情報の生成を要求する推奨情報要求手段と、当該チケットの購入者または予約者が前記経路探索サーバにアクセスするためのアクセス情報を発行するアクセス情報発行手段と、を備え、
所定の場所で所定の時刻に開催されるイベントに参加するためのチケットを販売するチケット販売サーバにネットワークを介して接続され、所望の出発地から目的地までの推奨経路を探索して案内する経路探索サーバを用いた推奨経路案内方法であって、
前記アクセス情報発行手段が、前記経路探索サーバへのアクセスのためのリンク情報と前記推奨情報を含むアクセス情報を付加したチケットを発行するステップと、
経路探索サーバは、推奨情報生成手段が、前記チケット情報に基づいて一定数のチケット毎に異なる推奨到着時刻を設定し、該推奨到着時刻と推奨目的地とを含む推奨情報を生成して前記チケット販売サーバに送信するステップと、前記アクセス情報に基づいたチケットアクセスを受け付けると、経路探索手段が、前記推奨情報に基づいて、推奨到着時刻に推奨目的地に到着する推奨経路を探索し、該推奨経路をアクセス元に案内するステップを有することを特徴とする。
【0027】
本願の請求項10にかかる発明は、請求項9にかかる推奨経路案内方法において、前記推奨到着時刻として、一定数の推奨目的地における入場口を有するチケット毎に異なる時刻を設定することを特徴とする。
【0028】
本願の請求項11にかかる発明は、請求項9または請求項10にかかる推奨経路案内方法において、 前記アクセス情報は二次元コードで前記チケットに印刷され、前記経路探索サーバは前記アクセス情報に付加すべき前記推奨情報をチケット販売サーバに送信するステップを有することを特徴とする。
【0029】
本願の請求項12にかかる発明は、請求項9または請求項10にかかる推奨経路案内方法において、前記チケット販売サーバは、チケット販売時に、少なくとも前記経路探索サーバへのアクセスのための予約IDを含むアクセス情報を発行し、前記経路探索サーバに前記予約IDを付加してチケット情報を送信して当該チケット情報に基づく推奨到着時刻と推奨目的地とを含む推奨情報の生成を要求し、
前記経路探索サーバは、前記推奨情報生成手段が生成した推奨到着時刻と推奨目的地とを含む推奨情報を前記予約IDに対応付けて推奨情報データベースに記憶するステップと、
前記経路探索サーバが、前記アクセス情報に基づくチケットアクセスを受け付けると、経路探索手段が前記予約IDに基づいて該当する推奨到着時刻と推奨目的地とを抽出し、推奨到着時刻に推奨目的地に到着する推奨経路を探索するステップを有し、該推奨経路をアクセス元に案内することを特徴とする。
【発明の効果】
【0030】
請求項1にかかる発明においては、
チケット販売サーバはチケット販売時に、前記経路探索サーバにチケット情報を送信し、当該チケット情報に基づく推奨到着時刻と推奨目的地とを含む推奨情報の生成を要求する推奨情報要求手段と、当該チケットの購入者または予約者が前記経路探索サーバにアクセスするためのアクセス情報を発行するアクセス情報発行手段と、を備え、
経路探索サーバは、前記チケット情報に基づいて一定数のチケット毎に異なる推奨到着時刻を設定し、該推奨到着時刻と推奨目的地とを含む推奨情報を生成する推奨情報生成手段と、前記アクセス情報に基づいたチケットアクセスを受け付けると、前記推奨情報に基づいて、推奨到着時刻に推奨目的地に到着する推奨経路を探索する経路探索手段と、を備え、
前記推奨情報生成手段が生成した推奨到着時刻と推奨目的地とを含む推奨情報を前記チケット販売サーバに送信し、
前記アクセス情報発行手段は、前記経路探索サーバへのアクセスのためのリンク情報と前記推奨情報を含むアクセス情報を付加したチケットを発行し、
前記経路探索サーバは、前記アクセス情報に基づくチケットアクセスを受け付けると、推奨到着時刻に推奨目的地に到着する推奨経路を探索し、前記推奨経路をアクセス元に案内する。
【0031】
このような構成によれば、一定数のチケット毎に推奨到着時刻、推奨経路を割り振ることができるので、チケットの購入者あるいは予約者のイベント会場や施設への到着時刻、経路をイベント会場側や施設運営者側がコントロールできるようになる。従って、会場や施設周辺の混雑を分散することができるようになる。
また、チケットを購入した利用者が容易に経路探索サーバにアクセスして、当該チケット情報に応じて割り振られた推奨到着時刻、推奨経路の案内を受けることができるようになる。また、経路探索サーバはチケット情報や推奨到着時刻などの推奨情報を保持する記憶手段やデータベースを備える必要がない。
【0032】
請求項2にかかる発明においては、請求項1にかかる発明において、推奨到着時刻として、一定数の推奨目的地における入場口を有するチケット毎に異なる時刻を設定するものであるから、イベント会場や施設の入場口ごとに、チケットの予約者のイベント会場や施設への到着時刻、経路をイベント会場側や施設運営者側がコントロールできるようになる。従って、会場や施設周辺の混雑を分散することができるようになる。
【0033】
請求項3にかかる発明においては、請求項1または請求項2にかかる発明において、前記アクセス情報は二次元コードであり、チケットに印刷されるものであるから、チケットを購入した利用者は、二次元コードを読み取ってリンク情報を操作するだけで、容易に経路探索サーバにアクセスして、当該チケット情報に応じて割り振られた推奨到着時刻、推奨経路の案内を受けることができるようになる。
【0034】
請求項4にかかる発明においては、請求項1または請求項2にかかる発明において、チケット販売サーバは、チケット販売時に、少なくとも前記経路探索サーバへのアクセスのための予約IDを含むアクセス情報を発行し、前記経路探索サーバに前記予約IDを付加してチケット情報を送信して当該チケット情報に基づく推奨到着時刻と推奨目的地とを含む推奨情報の生成を要求し、前記経路探索サーバは前記推奨情報生成手段が生成した推奨到着時刻と推奨目的地とを含む推奨情報を前記予約IDに対応付けて推奨情報データベースに記憶し、前記経路探索サーバは、前記アクセス情報に基づくチケットアクセスを受け付けると、前記予約IDに基づいて該当する推奨到着時刻と推奨目的地とを抽出し、推奨到着時刻に推奨目的地に到着する推奨経路を探索し、該推奨経路をアクセス元に案内する。
【0035】
このような構成によれば、チケット販売サーバはチケット予約を決済し、予約IDに経路探索サーバへのアクセス情報を付加するだけでよく、インターネットを通じたチケット販売が可能になる。また、チケット毎に推奨到着時刻、推奨経路を割り振ることができるので、チケットの予約者のイベント会場や施設への到着時刻、経路をイベント会場側や施設運営者側がコントロールできるようになる。従って、会場や施設周辺の混雑を分散することができるようになる。
【0036】
本願の請求項5ないし請求項8にかかる発明においては、それぞれ本願の請求項1ないし請求項4にかかるナビゲーションシステムを構成する経路探索サーバを提供することができるようになる。また、本願の請求項9ないし請求項12にかかる発明においては、それぞれ本願の請求項5ないし請求項8にかかる経路探索サーバを用いた推奨経路案内方法を提供することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の実施例1にかかるチケット販売支援機能を有するナビゲーションシステムの構成を示すシステム構成図である。
【図2】本発明の実施例1にかかるチケット販売支援機能を有するナビゲーションシステムの構成を示すブロック図である。
【図3】イベント会場に関するPOI情報の構成を示す図である。
【図4】道路ネットワークのデータの概念を示す模式図である。
【図5】交通ネットワークのデータの概念を示す模式図である。
【図6】本発明の実施例1にかかるチケット販売支援機能を有するナビゲーションシステムの処理シーケンスを示すシーケンス図である。
【図7】本発明の実施例2にかかるチケット販売支援機能を有するナビゲーションシステムの構成を示すシステム構成図である。
【図8】本発明の実施例2にかかるチケット販売支援機能を有するナビゲーションシステムの構成を示すブロック図である。
【図9】推奨情報データベースに記憶する推奨情報のデータ構成の一例を示す図である。
【図10】本発明の実施例1にかかるチケット販売支援機能を有するナビゲーションシステムの処理シーケンスを示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
以下、本発明の具体例を実施例及び図面を用いて詳細に説明する。但し、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するためのナビゲーションシステムを例示するものであって、本発明をこのナビゲーションシステムに特定することを意図するものではなく、特許請求の範囲に含まれるその他の実施形態のナビゲーションシステムにも等しく適用し得るものである。
【実施例1】
【0039】
図1は、本発明の実施例1にかかるチケット販売支援機能を有するナビゲーションシステム10の構成を示すシステム構成図である。図1に示すようにナビゲーションシステム10は、インターネットなどのネットワーク12を介して接続されるチケット販売サーバ50と経路探索サーバ30と端末装置20、21を備えて構成されている。
このナビゲーションシステム10においては、チケット販売サーバ50と経路探索サーバ30が連携して以下に説明する処理を行う。
【0040】
先ず、チケット販売サーバ50は購入者の求めに応じてチケットを販売する。チケットは、イベント会場、劇場、競技場などの施設への入場チケットであり、以下の説明においてはこれらの施設を代表的にイベント会場といい、これらの施設において催される催し事をイベントということとする。チケットにはイベント会場の名称、イベントの開催日時、チケット購入者の座席、その座席に近い入場口などが印刷される。勿論、座席は購入者の求めに応じて決定される。これらの情報はチケット情報としてデータベース502に記録され販売管理などに用いられる。代金の決済は現金、クレジットカードなどを用いて行われる。クレジットカードによる決済の場合、クレジットカード会社の決済サーバと連携するように構成してもよい。
【0041】
チケット販売サーバ50におけるチケット情報が確定すると、経路探索サーバ30は、チケット販売サーバ50からチケット販売時に決定されたチケット情報、すなわち、イベント会場の名称、イベントの開催日時、会場での座席および入場口などの情報を受信し、当該チケット情報に応じた推奨情報、例えば、推奨到着時刻や推奨目的地(入場口)を生成する。
【0042】
この推奨情報はチケット販売サーバ50に送られ、チケット販売サーバ50は推奨情報をQRコードなどの二次元コードにコード化し、印刷装置500により発行するチケット503にQRコードを印刷する。QRコードには経路探索サーバ30にリンクするためのリンク情報(URL情報)が記録され、前述の推奨情報がパラメータとして付加される。
【0043】
チケットを購入した利用者は、パーソナルコンピュータ等の端末装置20や携帯電話等の端末装置21を用いてQRコードを読み取り、QRコードから読み取ったリンク情報を用いて経路探索サーバ30にアクセスする。リンク情報にはパラメータとして推奨情報(推奨到着時刻や推奨目的地)が付加されている。経路探索サーバ30はこの推奨情報から、経路探索の際の目的地を推奨目的地とし、該推奨目的地に推奨到着時刻に到着する推奨経路を探索して端末装置20や端末装置21に案内する。
【0044】
推奨目的地は、チケット購入者がイベント会場や施設において着席する座席に近い入場口であり、推奨到着時刻はイベントの開始時刻を基準にその入場口に到着する推奨時刻である。従って、経路探索サーバ30が生成する推奨情報を、例えば、一定数のチケット毎に異なる時刻を設定したり、一定数の推奨目的地を有するチケット毎に異なる時刻を設定したりすれば、多数のチケット購入者のイベント会場への到着時刻を意図的に分散することができるようになる。また、入場口(推奨目的地)毎にチケット購入者のイベント会場への到着時刻を意図的に分散することができるようになる。
【0045】
このような経路探索サーバ30(ナビゲーションサービス)によるチケット販売支援機能を用いれば、イベントの運営者が個々のチケット購入者に固有の詳細情報を発行することができ、多数のイベント参加者の会場への経路や到着時刻をコントロールすることができるようになる。従って、イベント会場周辺の混雑を分散することができ、不測の事故発生の危険を回避することができるようになる。
【0046】
以下、具体例に基づいて本発明の実施例1にかかるチケット販売支援機能を有するナビゲーションシステム10を説明するが、その前に本発明にかかるナビゲーションシステム10の詳細な構成を説明する。図2は、図1のナビゲーションシステム10の詳細な構成を示す図である。
【0047】
チケット販売サーバ50は、制御手段501、通信手段51、推奨情報要求手段52、予約・販売手段53、アクセス情報発行手段54、チケット印刷手段55、表示手段56、操作入力手段57を備えて構成されている。
【0048】
一方、経路探索サーバ30は、制御手段301、通信手段31、推奨情報要求記憶手段32、推奨情報生成手段33、地図データベース34、経路探索用ネットワークデータベース35、POI情報データベース36、チケットアクセス受け付け手段38、経路探索手段39を備えて構成されている。
【0049】
チケット販売サーバ50において、制御手段501は、図示してはいないがRAM、ROM、プロセッサを有するマイクロプロセッサであり、ROMに格納された制御プログラムにより各部の動作を制御する。通信手段51はネットワーク12を介して経路探索サーバ30などと通信データを送受信するための通信インターフェースである。
【0050】
予約・販売手段53はチケット購入者の求めに応じてチケットを販売する。チケットの販売にあたっては、イベント会場の名称、イベントの開催日時、チケット購入者の座席、その座席に近い入場口などが決定される。操作入力手段57から購入者の求めに応じて決定された座席番号が入力される。これらの情報はチケット情報としてデータベース502に記録され販売管理などに用いられる。
【0051】
推奨情報要求手段52は予約・販売手段53で決定されたチケット情報を経路探索サーバ30に送り、推奨情報の生成を要求する。アクセス情報発行手段54は、チケットに経路探索サーバ30にアクセスするためのリンク情報をQRコードにコード化する。チケット印刷手段55しはチケット情報とQRコードにコード化されたアクセス情報とをチケットに印刷する。表示手段56はチケット販売サーバ50のモニター画像などの表示を行うものである。
【0052】
QRコードに記録されるリンク情報(URL情報)には、推奨情報要求手段52による要求に基づいて経路探索サーバ30が生成した推奨情報がパラメータとして付加される。推奨情報は、後述するように、チケット販売時に決定されたチケット情報、すなわち、イベント会場の名称、イベントの開催日時、会場での座席および入場口などの情報を経路探索サーバ30が受信し、当該チケット情報に応じて推奨情報生成手段33により生成される推奨到着時刻や推奨目的地(入場口)を示す情報である。
【0053】
経路探索サーバ30において、制御手段301は、図示してはいないがRAM、ROM、プロセッサを有するマイクロプロセッサであり、ROMに格納された制御プログラムにより各部の動作を制御する。通信手段31はネットワーク12を介してチケット販売サーバ50や端末装置20、21などと通信データを送受信するための通信インターフェースである。
【0054】
推奨情報要求記憶手段32は、チケット販売サーバ50からチケット情報とともに送信された推奨情報要求を記憶する。推奨情報生成手段33は推奨情報要求記憶手段32に記憶された推奨情報要求中のチケット情報に基づいてチケット情報に応じた推奨到着時刻と推奨目的地を含む推奨情報を生成する。推奨目的地はチケット情報中のイベント会場の入場口を示す位置情報であり、推奨到着時刻は推奨目的地への推奨する到着時刻である。この推奨情報は、例えば、一定数のチケット毎に異なる時刻を設定したり、一定数の推奨目的地を有するチケット毎に異なる時刻を設定したりするものである。
【0055】
例えば、推奨到着時刻は、イベント会場の奥の座席を持つチケット情報から順に早い到着時刻を設定すれば、イベント会場の奥から順に参加者が入場するようにコントロールできる。この推奨情報はチケット販売サーバ50に送信され、前述したQRコードに記録するリンク情報(経路探索サーバ30にアクセスするためのリンク情報)にパラメータとして付加され、QRコードはチケットに印刷される。チケット購入者は端末装置20や端末装置21でチケットに印刷されたQRコードを読み取り、リンク情報を操作して経路探索サーバ30にアクセスすることができる。
【0056】
チケットアクセス受け付け手段38は、このリンク情報に基づく端末装置20や端末装置21からのアクセスを受け付け、リンク情報に付加されている推奨情報を抽出する。経路探索手段39はチケットアクセス受け付け手段38が抽出した推奨情報のうち推奨目的地を経路探索のための目的地として設定し、また、推奨到着時刻を目的地への到着時刻として目的地までの推奨経路を探索する。経路探索にあたり出発地を設定する必要があるが、出発地は経路探索サーバ30から端末装置20や端末装置21に問い合わせて設定させればよい。経路探索手段39が探索した推奨経路は、端末装置20や端末装置21に送られ、チケット購入者に経路案内を提供する。
【0057】
経路探索サーバ30は通常の経路案内のため、経路探索用ネットワークデータベース35、地図データベース34を備え、また、各種の興味対象場所(POI:Point of Interest)の情報をPOI情報データベース36に蓄積している。これらのデータベースの情報は、ネットワーク12を介して図示されていないPOI情報配信サーバや他の情報配信サーバから取得して追加することができる。また、同様にしてPOI情報配信サーバや他の情報配信サーバに所望の検索要求を送信して所望の検索結果を取得することもできる。
【0058】
経路探索サーバ30は個々のチケット情報に基づいてそれに応じた推奨到着時刻、推奨目的地を含む推奨情報を生成するため、図3に示すPOI情報をチケット販売サーバ50から取得し、POI情報データベース36に記憶しておく。図3に示すPOI情報はイベント会場Aに関する情報を例示しており、イベント会場の入場口a〜入場口nについてその位置情報(例えば、会場周辺の道路リンクに接続される入り口ノード番号、あるいは緯度・経度など)、各入場口から入場する座席数、各座席の座席番号などの情報で構成される。
【0059】
推奨情報生成手段33はチケット毎のチケット情報(イベント開催時刻、入場口、座席番号)に基づいて図3に示すようなイベント会場毎のPOI情報を参照すれば、各チケットに応じた推奨目的地、推奨到着時刻を生成することができる。推奨到着時刻の決定の方法は、前述したように、一定数のチケット毎に異なる時刻を設定したり、一定数の推奨目的地を有するチケット毎に異なる時刻を設定したりすればよい。例えば、チケット数100毎に10分間隔で異なる時刻を設定する。なお、このイベント会場に関するPOI情報は、推奨情報要求を受信する際にチケット販売サーバ50から取得する構成とすることもできる。
【0060】
次に、経路探索サーバ30における経路探索の方法について説明する。歩行者ナビゲーションシステムやカーナビゲーションシステムにおける経路探索のための道路ネットワークデータは以下のように構成されている。例えば、道路が図4に示すように道路A、B、Cからなる場合、道路A、B、Cの端点、交差点、屈曲点などをノードとし、各ノード間を結ぶ道路を有向性のリンクで表し、ノードデータ(ノードの緯度・経度)、リンクデータ(リンク番号)と各リンクのリンクコスト(リンクの距離またはリンクを走行するのに必要な所要時間)をデータとしたリンクコストデータとで構成される。
【0061】
すなわち、図4において、Nn(○印)、Nm(◎印)がノードを示し、Nm(◎印)は道路の交差点を示している。各ノード間を結ぶ有向性のリンクを矢印線(実線、点線、2点鎖線)で示している。リンクは、道路の上り、下りそれぞれの方向を向いたリンクが存在するが、図4では図示を簡略化するため矢印の向きのリンクのみを図示している。
【0062】
このような道路ネットワークのデータを経路探索用のデータベースとして経路探索を行う場合、出発地のノードから目的地のノードまで連結されたリンクをたどりそのリンクコストを累積し、累積リンクコストの最少になる経路を探索して案内する。すなわち、図4において出発地をノードAX、目的地をノードCYとして経路探索を行う場合、ノードAXから道路Aを走行して2つ目の交差点で右折して道路Cに入りノードCYにいたるリンクを順次たどりリンクコストを累積し、リンクコストの累積値が最少になる経路を探索して案内する。
【0063】
図4ではノードAXからノードCYに至る他の経路は図示されていないが、実際にはそのような経路が他にも存在するため、ノードAXからノードCYに至ることが可能な複数の経路を同様にして探索し、それらの経路のうちリンクコストが最少になる経路を最適経路として決定するものである。この手法は、例えば、ダイクストラ法と呼ばれる周知の手法によって行われる。
【0064】
これに対して、交通機関の経路探索のための交通ネットワークデータは以下のように構成されている。例えば、図5に示すように交通路線A、B、Cからなる場合、各交通路線A、B、Cに設けられた各駅(航空機の路線においては各空港)をノードとし、各ノード間を結ぶ区間を有向性のリンクで表し、ノードデータ(緯度・経度)、リンクデータ(リンク番号)をネットワークデータとしている。図5において、Nn(○印)、Nm(◎印)がノードを示し、Nm(◎印)は交通路線の乗り継ぎ点(乗換え駅など)を示し、各ノード間を結ぶ有向性のリンクを矢印線(実線、点線、2点鎖線)で示している。リンクは、交通路線の上り、下りそれぞれの方向を向いたリンクが存在するが、図5では図示を簡略化するため矢印の向きのリンクのみを図示している。
【0065】
しかしながら、交通ネットワークは道路ネットワークと比べリンクコストが基本的に異なる。すなわち、道路ネットワークではリンクコストは固定的、静的なものであったが、交通ネットワークでは、図5に示すように交通路線を運行する列車や航空機(以下個々の列車や航空機などの各経路を交通手段と称する)が複数ある。各交通手段毎にあるノードを出発する時刻と次のノードに到着する時刻とが定まっており(時刻表データ、運行データで規定される)、かつ、個々の経路が必ずしも隣接するノードにリンクしない場合がある。例えば、急行と各駅停車の列車のような場合である。このような場合には同じ交通路線上に異なる複数のリンクが存在することになり、またノード間の所要時間が交通手段により異なる場合もある。
【0066】
図5に例示する交通ネットワークにおいては、交通路線Aの同じリンクに複数の交通手段(経路)Aa〜Ac・・・、交通路線Cに複数の交通手段(経路)Ca〜Cc・・・が存在することになる。従って、交通機関の運行ネットワークは、単純な道路ネットワークと異なり、ノード、リンク、リンクコストの各データは交通手段(個々の航空機や列車などの経路)の総数に比例したデータ量になる。このため交通ネットワークのデータは道路ネットワークのデータ量に比べて膨大なデータ量になる。従って、それに応じて、経路探索に要する時間も多くの時間が必要になる。
【0067】
このような交通ネットワークデータを用いて、ある出発地からある目的地までの経路を探索するためには、出発地から目的地まで到達する際に使用(乗車)できる全ての交通手段を探索して探索条件に合致する交通手段を特定する必要がある。
【0068】
例えば、図5において、出発地を交通路線AのノードAXとしてある特定の出発時刻を指定して、交通路線CのノードCYを目的地とする経路探索を行う場合、交通路線A上を運行する交通手段Aa〜Ac・・・のうち出発時刻以降の全ての交通手段を順次出発時の経路として選択する。そして交通路線Cへの乗り継ぎノードへの到着時刻に基づいて、交通路線C上を運行する各交通手段Ca〜Cc・・・のうち、乗り継ぎノードにおいて乗車可能な時刻以降の交通手段の全ての組み合わせを探索して各経路の所要時間や乗り換え回数などを累計して案内することになる。
【0069】
次に、図6の処理シーケンス図を参照して実施例1にかかるナビゲーションシステム10における処理手順を説明する。ステップST1の処理において、チケット購入者がチケット販売サーバ50に所望のイベントに参加するためチケット購入を行う。
【0070】
チケット販売サーバ50は購入者の求めに応じて座席等を決定しチケット情報が確定すると、シーケンスSQ1において、経路探索サーバ30にこのチケット情報とともに推奨情報要求を送信する。チケット情報には、イベント会場、イベント開催日時、入場口などの情報が含まれる。経路探索サーバ30は推奨情報要求を受信すると、ステップST2の処理において推奨情報生成手段33はチケット情報に応じた推奨目的地、推奨到着時刻を含む推奨情報を生成し、シーケンスSQ2においてこの推奨情報をチケット販売サーバ50に送信する。
【0071】
チケット販売サーバ50は経路探索サーバ30から推奨情報を受信すると、シーケンスSQ3においてチケットを印刷する。この時、経路探索サーバ30にアクセスするためのアクセス情報をQRコードとしてチケットに印刷する。このアクセス情報は経路探索サーバ30へのリンク情報であり、推奨情報をパラメータとして付加したものである。
【0072】
このチケットを受取ったチケット購入者はステップST3の処理において、端末装置20を用いてチケットに印刷されたアクセス情報であるQRコードを読み取る。そしてシーケンスSQ4において、QRコードから読み取ったリンク情報を操作して経路探索サーバ30にアクセス(リンク)する。
【0073】
端末装置20から前述のリンク情報に基づくチケットアクセスがあると、経路探索サーバ30はステップST4の処理において経路探索手段39は推奨目的地を経路探索の目的地とし、推奨到着時刻を目的地への到着時刻とし経路探索条件を設定し、推奨経路を探索する。そして経路探索サーバ30は、シーケンスSQ5において、探索した推奨経路のデータを端末装置20に送り、イベント会場への推奨経路を案内する。
【実施例2】
【0074】
以上説明した本発明の実施例1にかかるチケット販売支援機能を有するナビゲーションシステムは、チケット販売サーバ50がチケットを印刷して発行する構成であったが、チケットを印刷することなく、クレジットカード決済により代金決済した後、予約IDを発行するインターネット販売システムにおいても実施例1と同様の処理を行うことができる。
【0075】
図7は、このようなインターネットによるチケット販売を行うシステムを用いた本発明の実施例2にかかるナビゲーションシステム10の構成を示す図である。このシステムの構成は基本的には図1に示す実施例1の構成と同様であるが、図7のシステムにおいては、チケット販売サーバ30が端末装置20や端末装置21からインターネットなどのネットワーク12を介してチケットの販売を行う点で相違している。
【0076】
また、図7のチケット販売サーバ50はチケットを印刷せず、チケットを購入した端末装置20や21に予約IDを発行する点で相違している。この予約IDには経路探索サーバ30へのアクセスのためのリンク情報がアクセス情報として付加される。また、経路探索サーバ30は、推奨情報データベース37を備えておりチケット販売サーバ30が要求した推奨情報を記憶する点で相違している。
【0077】
すなわち、経路探索サーバ30がチケット販売サーバ50からチケット情報と予約IDとを含む推奨情報要求を受信し、推奨情報を生成すると、予約IDに対応付けて推奨情報データベース37に記憶する。経路探索サーバ30は端末装置20からリンク情報を操作してチケットアクセスがあると、推奨情報データベース37から該当する予約IDに対応する推奨情報を読み出す。
【0078】
経路探索サーバ30は推奨情報データベース37から読み出した推奨情報に基づいて、推奨目的地を経路探索の目的地とし、推奨到着時刻を目的地への到着時刻として推奨経路を探索し、端末装置20に探索した推奨経路を案内する。すなわち、この実施例2にかかるナビゲーションシステム10は、チケット販売時に発行される予約IDに基づいて生成した推奨情報を経路探索サーバ30が記憶しておき、端末装置20からチケットアクセスがあると予約IDをキーにして推奨情報を読み出して推奨経路を探索して案内する点が実施例1と異なるものである。
【0079】
図8は、このような実施例2にかかるナビゲーションシステム10の構成を示すブロック図である。このナビゲーションシステム10は基本的には図2のナビゲーションシステム10の構成と同様であるが、経路探索サーバ30が推奨情報データベース37と推奨情報検索手段371を備えた点が実施例1と異なる。
【0080】
図8に示す実施例2にかかるナビゲーションシステム10においては、チケット販売サーバ50から予約IDを含むチケット情報に基づいた推奨情報要求を受信すると、経路探索サーバ30は、推奨情報生成手段がチケット情報に基づいて推奨目的地、推奨到着時刻を含む推奨情報を生成し、予約IDと対応付けて推奨情報データベース37に推奨情報を記憶する。この推奨情報要求にはチケット購入者の個人情報を含む必要は無く、予約IDとチケット情報のみでよい。
【0081】
図9は、推奨情報データベース37に記憶される推奨情報のデータ構成を示す図である。図9に示すように、推奨情報生成手段33がチケット情報に基づいて生成した推奨情報は、予約IDに対応して記憶される。各予約IDごとに推奨到着時刻と推奨目的地が記憶されるが、推奨目的地は、各予約IDに該当のチケットの予約販売において決定された座席に近い入場口とその位置情報である。
【0082】
そして経路探索サーバ30は、端末装置20から予約IDを含むチケットアクセスがあると、推奨情報検索手段371は予約IDを検索キーとして推奨情報データベース37を検索し、当該予約IDに該当する推奨情報を読み出し、経路探索手段39は、その推奨情報に基づいて、推奨目的地を経路探索の目的地とし、目的地への到着時刻を推奨到着時刻として推奨経路を探索する。そして探索の結果得られた推奨経路を端末装置20に案内する。
【0083】
図10は、以上説明した実施例2のナビゲーションシステム10の処理シーケンスを示すシーケンス図である。先ず、シーケンスSQ11でチケット購入者が端末装置20を用いてチケット販売サーバ50にアクセスし、所望のイベントに参加するためチケット購入野予約を行う。
【0084】
チケット販売サーバ50は購入者の求めに応じて座席等を決定しチケット情報を確定する。そして代金決済が完了すると予約IDを発行してチケット予約が完了する。チケットの予約が完了すると、チケット販売サーバ50はシーケンスSQ12において、端末装置に予約IDと経路探索サーバ30へのアクセスのためのリンク情報を含むアクセス情報を送信する。
【0085】
また、チケット販売サーバ50はシーケンスSQ13で経路探索サーバ30に予約IDとチケット情報を含む推奨情報要求を送信する。チケット情報には、イベント会場、イベント開催日時、入場口などの情報が含まれる。チケット販売サーバ50から推奨情報要求を受信した経路探索サーバ30はステップST11の処理において推奨情報生成手段33がチケット情報に応じた推奨目的地、推奨到着時刻を含む推奨情報を生成し、ステップST12の処理において予約IDと対応付けて推奨情報を推奨情報データベース37に記憶する(図9参照)。
【0086】
一方、シーケンスSQ14でチケット購入者はチケット販売サーバ50から受信したアクセス情報(経路探索サーバ30へのリンク情報と予約ID)に基づいて、端末装置20から経路探索サーバ30にアクセスする。経路探索サーバ30は、端末装置20からアクセス情報に基づくチケットアクセスを受け付けると、推奨情報検索手段371は予約IDをキーにしてステップST13の処理において推奨情報データベース37を検索し、該当する推奨情報を読み出す。
【0087】
次いで、経路探索手段39は推奨情報検索手段371が推奨情報データベース37から読み出した推奨情報に基づいて、ステップST14の処理において推奨目的地を経路探索の目的地とし、目的地への到着時刻を推奨時刻として推奨経路を探索する。そして経路探索サーバ30はシーケンスSQ15で経路探索手段39が探索した推奨経路のデータを端末装置20に送り、イベント会場への推奨経路を案内する。
【0088】
なお、このナビゲーションシステム10において、チケット販売サーバ50は複数あってもよく、その場合、予約IDにチケット販売サーバ50の識別子を付加するなどして予約IDが重ならないようにルールを決めておけば、複数のチケット販売サーバから経路探索サーバ30は上記の推奨情報要求を受け付けることができる。
【0089】
この実施例2のシステムによれば、経路探索サーバ30側に、推奨到着時刻、推奨目的地を含む推奨情報が予約IDごと保存されているので、推奨情報の修正も可能である。例えば、繰り返し行われるイベントに対し、チケットごとに推奨到着時刻を割り振った結果、混雑がひどいとか、特定の場所が混む傾向にある等などの状況をフィードバックして次のイベントでは推奨到着時刻や推奨目的地の割り振りを修正することも可能である。
【0090】
また、稀ではあるが、予定したイベント会場が変更になった場合も予約IDはそのままで、推奨情報データベース37の記憶内容を変更することで対処することも可能である。これらの場合、同じ予約IDに対応する情報を上書きすることで前述の修正に対応することができる。
【0091】
以上、詳細に説明したように本発明のチケット販売支援機能を有するナビゲーションシステムによれば、チケット販売に際して各チケットの購入者あるいは予約者のイベント会場や施設への推奨到着時刻、推奨経路をイベント会場側や施設運営者側がコントロールすることにより、会場や施設周辺の混雑をできるだけ分散できるようになる。
【産業上の利用可能性】
【0092】
本発明によれば、大規模なイベントにおいて主催者側が多数のイベント参加者に、参加者毎の座席や入場口などのチケット情報に応じてそれぞれ異なるイベント会場への到着時刻などを推奨することができ、イベント会場周辺の混雑緩和を図ることができる。
【符号の説明】
【0093】
10・・・・ナビゲーションシステム
12・・・・ネットワーク
30・・・・経路探索サーバ
301・・・制御手段
31・・・・通信手段
32・・・・推奨情報要求記憶手段
33・・・・推奨情報生成手段
34・・・・地図データベース
35・・・・経路探索用ネットワークデータベース
36・・・・POI情報データベース
38・・・・チケットアクセス受け付け手段
39・・・・経路探索手段
50・・・・チケット販売サーバ
501・・・制御手段
51・・・・通信手段
52・・・・推奨情報要求手段
53・・・・予約・販売手段
54・・・・アクセス情報発行手段
55・・・・チケット印刷手段
56・・・・表示手段
57・・・・操作入力手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の場所で所定の時刻に開催されるイベントに参加するためのチケットを販売するチケット販売サーバと、所望の出発地から目的地までの推奨経路を探索して案内する経路探索サーバと、を含むチケット販売支援機能を有するナビゲーションシステムであって、
チケット販売サーバはチケット販売時に、前記経路探索サーバにチケット情報を送信し、当該チケット情報に基づく推奨到着時刻と推奨目的地とを含む推奨情報の生成を要求する推奨情報要求手段と、当該チケットの購入者または予約者が前記経路探索サーバにアクセスするためのアクセス情報を発行するアクセス情報発行手段と、を備え、
経路探索サーバは、前記チケット情報に基づいて一定数のチケット毎に異なる推奨到着時刻を設定し、該推奨到着時刻と推奨目的地とを含む推奨情報を生成する推奨情報生成手段と、前記アクセス情報に基づいたチケットアクセスを受け付けると、前記推奨情報に基づいて、推奨到着時刻に推奨目的地に到着する推奨経路を探索する経路探索手段と、を備え、
前記推奨情報生成手段が生成した推奨到着時刻と推奨目的地とを含む推奨情報を前記チケット販売サーバに送信し、
前記アクセス情報発行手段は、前記経路探索サーバへのアクセスのためのリンク情報と前記推奨情報を含むアクセス情報を付加したチケットを発行し、
前記経路探索サーバは、前記アクセス情報に基づくチケットアクセスを受け付けると、推奨到着時刻に推奨目的地に到着する推奨経路を探索し、前記推奨経路をアクセス元に案内することを特徴とするチケット販売支援機能を有するナビゲーションシステム。
【請求項2】
前記推奨到着時刻として、一定数の推奨目的地における入場口を有するチケット毎に異なる時刻を設定することを特徴とする請求項1に記載のチケット販売支援機能を有するナビゲーションシステム。
【請求項3】
前記アクセス情報は二次元コードであり、チケットに印刷されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のチケット販売支援機能を有するナビゲーションシステム。
【請求項4】
前記チケット販売サーバは、チケット販売時に、少なくとも前記経路探索サーバへのアクセスのための予約IDを含むアクセス情報を発行し、前記経路探索サーバに前記予約IDを付加してチケット情報を送信して当該チケット情報に基づく推奨到着時刻と推奨目的地とを含む推奨情報の生成を要求し、
前記経路探索サーバは前記推奨情報生成手段が生成した推奨到着時刻と推奨目的地とを含む推奨情報を前記予約IDに対応付けて推奨情報データベースに記憶し、
前記経路探索サーバは、前記アクセス情報に基づくチケットアクセスを受け付けると、前記予約IDに基づいて該当する推奨到着時刻と推奨目的地とを抽出し、推奨到着時刻に推奨目的地に到着する推奨経路を探索し、該推奨経路をアクセス元に案内することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のチケット販売支援機能を有するナビゲーションシステム。
【請求項5】
所定の場所で所定の時刻に開催されるイベントに参加するためのチケットを販売するチケット販売サーバにネットワークを介して接続され、所望の出発地から目的地までの推奨経路を探索して案内する経路探索サーバであって、
チケット販売サーバはチケット販売時に、前記経路探索サーバにチケット情報を送信し、当該チケット情報に基づく推奨到着時刻と推奨目的地とを含む推奨情報の生成を要求する推奨情報要求手段と、当該チケットの購入者または予約者が前記経路探索サーバにアクセスするためのアクセス情報を発行するアクセス情報発行手段と、を備え、
経路探索サーバは、前記チケット情報に基づいて一定数のチケット毎に異なる推奨到着時刻を設定し、該推奨到着時刻と推奨目的地とを含む推奨情報を生成する推奨情報生成手段と、前記アクセス情報に基づいたチケットアクセスを受け付けると、前記推奨情報に基づいて、推奨到着時刻に推奨目的地に到着する推奨経路を探索する経路探索手段と、を備え、
前記推奨情報生成手段が生成した推奨到着時刻と推奨目的地とを含む推奨情報を前記チケット販売サーバに送信し、
前記アクセス情報発行手段は、前記経路探索サーバへのアクセスのためのリンク情報と前記推奨情報を含むアクセス情報を付加したチケットを発行し、
前記経路探索サーバは、前記アクセス情報に基づくチケットアクセスを受け付けると、推奨到着時刻に推奨目的地に到着する推奨経路を探索し、前記推奨経路をアクセス元に案内することを特徴とする経路探索サーバ。
【請求項6】
前記推奨到着時刻として、一定数の推奨目的地における入場口を有するチケット毎に異なる時刻を設定することを特徴とする請求項5に記載の経路探索サーバ。
【請求項7】
前記アクセス情報は二次元コードで前記チケットに印刷され、前記経路探索サーバは前記アクセス情報に付加すべき前記推奨情報をチケット販売サーバに送信することを特徴とする請求項5または請求項6に記載の経路探索サーバ。
【請求項8】
前記チケット販売サーバは、チケット販売時に、少なくとも前記経路探索サーバへのアクセスのための予約IDを含むアクセス情報を発行し、前記経路探索サーバに前記予約IDを付加してチケット情報を送信して当該チケット情報に基づく推奨到着時刻と推奨目的地とを含む推奨情報の生成を要求し、
前記経路探索サーバは前記推奨情報生成手段が生成した推奨到着時刻と推奨目的地とを含む推奨情報を前記予約IDに対応付けて推奨情報データベースに記憶し、
前記経路探索サーバは、前記アクセス情報に基づくチケットアクセスを受け付けると、前記予約IDに基づいて該当する推奨到着時刻と推奨目的地とを抽出し、推奨到着時刻に推奨目的地に到着する推奨経路を探索し、該推奨経路をアクセス元に案内することを特徴とする請求項5または請求項6に記載の経路探索サーバ。
【請求項9】
チケット販売サーバはチケット販売時に、前記経路探索サーバにチケット情報を送信し、当該チケット情報に基づく推奨到着時刻と推奨目的地とを含む推奨情報の生成を要求する推奨情報要求手段と、当該チケットの購入者または予約者が前記経路探索サーバにアクセスするためのアクセス情報を発行するアクセス情報発行手段と、を備え、
所定の場所で所定の時刻に開催されるイベントに参加するためのチケットを販売するチケット販売サーバにネットワークを介して接続され、所望の出発地から目的地までの推奨経路を探索して案内する経路探索サーバを用いた推奨経路案内方法であって、
前記アクセス情報発行手段が、前記経路探索サーバへのアクセスのためのリンク情報と前記推奨情報を含むアクセス情報を付加したチケットを発行するステップと、
経路探索サーバは、推奨情報生成手段が、前記チケット情報に基づいて一定数のチケット毎に異なる推奨到着時刻を設定し、該推奨到着時刻と推奨目的地とを含む推奨情報を生成して前記チケット販売サーバに送信するステップと、前記アクセス情報に基づいたチケットアクセスを受け付けると、経路探索手段が、前記推奨情報に基づいて、推奨到着時刻に推奨目的地に到着する推奨経路を探索し、該推奨経路をアクセス元に案内するステップを有することを特徴とする推奨経路案内方法。
【請求項10】
前記推奨到着時刻として、一定数の推奨目的地における入場口を有するチケット毎に異なる時刻を設定することを特徴とする請求項9に記載の推奨経路案内方法。
【請求項11】
前記アクセス情報は二次元コードで前記チケットに印刷され、前記経路探索サーバは前記アクセス情報に付加すべき前記推奨情報をチケット販売サーバに送信するステップを有することを特徴とする請求項9または請求項10に記載の推奨経路案内方法。
【請求項12】
前記チケット販売サーバは、チケット販売時に、少なくとも前記経路探索サーバへのアクセスのための予約IDを含むアクセス情報を発行し、前記経路探索サーバに前記予約IDを付加してチケット情報を送信して当該チケット情報に基づく推奨到着時刻と推奨目的地とを含む推奨情報の生成を要求し、
前記経路探索サーバは、前記推奨情報生成手段が生成した推奨到着時刻と推奨目的地とを含む推奨情報を前記予約IDに対応付けて推奨情報データベースに記憶するステップと、
前記経路探索サーバが、前記アクセス情報に基づくチケットアクセスを受け付けると、経路探索手段が前記予約IDに基づいて該当する推奨到着時刻と推奨目的地とを抽出し、推奨到着時刻に推奨目的地に到着する推奨経路を探索するステップを有し、該推奨経路をアクセス元に案内することを特徴とする請求項9または請求項10に記載の推奨経路案内方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−43507(P2011−43507A)
【公開日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−202189(P2010−202189)
【出願日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【分割の表示】特願2007−170455(P2007−170455)の分割
【原出願日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(500168811)株式会社ナビタイムジャパン (410)
【Fターム(参考)】